JP4659453B2 - エンドトキシンを検出および除去する方法 - Google Patents

エンドトキシンを検出および除去する方法 Download PDF

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Description

本発明は、サンプルからエンドトキシンを検出および枯渇させる方法に関する。
エンドトキシン(ET)は、タンパク質およびリン脂質と共にグラム陰性細菌の外部細胞壁を形成するリポ多糖のファミリーである。エンドトキシンはこの細菌群でのみ産生され、外膜の組織化、安定性、およびバリア機能で重要な役割を果たす。多数のバクテリオファージは、その宿主細菌の特異的検出のためにエンドトキシンまたは一般的なリポ多糖を使用する。
全てのエンドトキシン変異型は、脂質Aに共有結合するヘテロ多糖を含む(Holst,O.,1999,Chemical structure of the core region of lipopolysaccharides.In:Endotoxin in health and disease(Brade,H.,Morrison,D.C.,Opal,S.,Vogel,S.eds.),Marcel Dekker Inc.New York)。脂質Aは、細菌外膜中でエンドトキシンを固定する。コアオリゴ糖およびO抗原を含むヘテロ多糖は、周囲の溶液に出現し、細菌の血清学的同一性を決定する。O抗原は、反復オリゴ糖単位を含み、その組成は株特異的である(本段落の上記のHolst et al.を参照のこと)。コアオリゴ糖の特徴的な基礎単位は、2−ケト−3−デオキシオクタン(KDO)およびL−グリセロ−D−マンノヘプトース(Hep)である。
異なる型のエンドトキシンのほとんどで保存されている部分は脂質Aである。内部コア領域は、脂質Aと同様に保存されており、外部コア領域は既に高度に変異している。内部コア領域KDOおよび脂質A自体は置換基として複数のリン酸基を保有し、それによりエンドトキシンの負電荷の原因となる。さらに、脂質A上およびコア領域上のリン酸基を、アラビノース、エタノールアミン、およびリン酸塩で様々に置換することができる。O抗原の各糖基礎単位は、アセチル化、シアル化、またはグリコシル化される。O抗原は、さらに、反復単位数が様々であり、これは、各細菌のエンドトキシン集団が一定の不均一性を有するためである(Palva E.T.,Makela P.H.,Lipopolysaccharide heterogeneity in Salmonella typhimurium analysed by sodium dodecyl sulfate polyacrylamide gel electrophoresis.Eur J Biochem.1980;107(1):137−43;Goldman R.C.,Leive L.,Heterogeneity of antigenic−side−chain length in lipopolysaccharide from Escherichia coli 0111 and Salmonella typhimurium LT2.,Eur J Biochem.1980;107(1):145−53)。
エンドトキシンは、実際には対応する予防策を用いずに全ての水溶液で見出すことができる生体分子である。ヒトおよび動物中のエンドトキシンにより敗血症、免疫系の強力で不正確な応答を発症し得る。したがって、例えば、医薬品タンパク質(pharmaprotein)を製造する場合、エンドトキシンによる汚染を正確に検出し、その後完全に除去しなければならない。エンドトキシンは、ヒトまたは動物(例えば、獣医学的治療または動物試験)に注射された遺伝子操作された医薬品、遺伝子治療薬、または物質に関する問題を示す。しかし、医学だけでなく哺乳動物細胞のトランスフェクション実験などの研究への適用において、エンドトキシンによるトランスフェクション効率の阻害または低下が認められる。
臨床研究の枠組み内でタンパク質を使用することができるように、欧州および米国薬局方は、タンパク質をエンドトキシンレベルについて特定の境界値未満とすることを要求している(例えば、免疫血清グロブリン0.91EU/ml、これは5EU/kg体重および時間に相当する(投薬量=EU/kg*h);EU=エンドトキシン単位;FDA(食品医薬品局):Guideline on Validation of LAL as End Product)。これらに含まれる薬物またはタンパク質のエンドトキシンレベルが非常に高い場合、これにより被実験者が死亡する可能性がある。誤った免疫防御は、過剰反応により患者に損傷を与える。これにより、組織炎症、血圧低下、脈拍の増加、血栓症、ショックなどを引き起こし得る。pg量の長期持続的エンドトキシン曝露でさえも慢性副作用(例えば、免疫不全、敗血症の症状など)を引き起こし得る。したがって、物質産生の枠組み内、特に「製造管理及び品質管理規則」(GMP)を用いたプロセスで、できるだけ迅速なエンドトキシンの枯渇が試みられる。しかし、タンパク質、多糖、およびDNA中のエンドトキシンの除去には問題がある。タンパク質自体の場合、電荷状態または疎水性などの本来備わっている特性による大きな問題があり、それは事実上エンドトキシン除去を妨害するか除去手順において多くの産物を喪失し得る。
現在、生体液中のエンドトキシンの検出方法が3つだけ説明されており、最初の2つの方法のみがFDAによって承認されている。1.「ウサギ発熱物質試験」(生きたウサギにエンドトキシン溶液を注射し、それにより免疫応答を誘発する方法)。このエンドトキシン誘導免疫応答を、発熱によって検出する。2.「リムルス変形細胞溶解物(LAL)試験」−現在最も頻繁に使用されている試験(Bio Whittacker,Inc.,Charles−River,Inc.,Associates of Cape Cod,Inc.,all USA)を有意に改良した方法で標準化することができる。この方法を使用して、エンドトキシン接触後にカブトガニ(Limulus polyphemus)の血塊を測定する。3.さらなる可能性は、特定のサイトカインの出現によって単球の活性化を追跡する特定の細胞培養系(Sterogene Inc.,USA)の使用である。
しかし、最初に記載した2つの方法は、非常に高価であり(競合性比較エンドトキシン検出を参照のこと)、非常に多数の試験動物または非常に貴重なカブトガニ血液が必要であるので動物保護の観点から特に適当でない。実際にLAL試験の規模を小さくして自動化することもできるが、成分の安定性が低いので、適用には非常に不利である。数時間で成分が凝固するので、一旦LAL溶液を開栓すると、処理して直ちに使い切らなければならない。当業者は、全ての試験方法を必要とし、例えば、ウサギの免疫系は同量のエンドトキシンでも全く異なって反応する可能性があるのでこの方法は干渉に非常に敏感である。Sterogene Companyなどの細胞培養法(全ての細胞培養法など)は、同様に非常に複雑であり、基準化に関して問題がある。
全体として、容易に取り扱える経済的なエンドトキシン検出方法は存在せず、現在使用されている方法は一連の不利益を有することが認められる。したがって、これらの不利益を回避する方法が必要である。
一般に、生体液からエンドトキシンを枯渇する一連の方法が存在する。しかし、特にタンパク質の場合、現在一般的に適用可能な標準的方法は存在しない。それぞれ使用されている方法を、各タンパク質の特定の性質に適合させ、対応するタンパク質の産生プロセスに適合させる。エンドトキシン枯渇について種々の可能性が存在し、これらの各方法は、特定の利点および欠点を有する。
塩、糖、抗生物質などの低分子成分を含む水および溶液からのエンドトキシンの枯渇に限外濾過(Petsch,D.&Anspach,F.B.,2000,J.Biotechnol.76,97−119およびその参考文献)が使用されているが、高分子のタンパク質またはDNAには適切ではない。
2相抽出(例えば、WO0166718号、Merck)は、エンドトキシンからの水溶性タンパク質およびDNAの分離を試みるものであるが、精製物中に界面活性剤の残渣が生成される。さらにこの方法は、精製手順の複数の反復により時間がかかる。
同様にDNAおよび塩基性タンパク質からのエンドトキシンの枯渇のために陰イオン交換樹脂(DEAE)法が使用されているが(例えば、米国特許第5,990,301号、Qiagen;WO9414837号、Enzon)、低イオン強度を必要とし(50mMNaCl未満)、酸性タンパク質の場合、タンパク質が同時吸着する。
DNAおよびタンパク質(例えば、BSA、ミオグロビン、γグロブリン、チトクロムC)からのエンドトキシンのさらなる枯渇方法は親和性吸着(例えば、ポリミキシンB、ヒスタミン、ヒスチジン、ポリリジン)であるが(例えば、英国特許第2192633号(Hammersmith Hospital))、ポリミキシンBの場合有毒であり、低イオン強度の場合タンパク質が同時吸着し得る。
さらに、免疫親和性クロマトグラフィが使用されており、コアオリゴ糖に対する高価な抗体(米国特許第5179018号、Centocor;WO0008463,Bioserv)のみによって特定のエンドトキシンに対する特異性を達成することができる。
さらに、因子C(LAL試験の成分)のS3δペプチド(WO0127289)(WO9915676(両方):National University of Singapore)がタンパク質(例えば、BSA、キモトリプシノゲン)と共に使用されているが、この方法は高イオン強度の場合に効率が低く、産生費用も高い(昆虫細胞培養での産生)。
製薬産業での適用において、標的タンパク質の性質に適合したタンパク質溶液のために本質的に以下の3つの方法が見出されている。
・陰イオン交換クロマトグラフィ
・逆相クロマトグラフィ;これは、全てのタンパク質に同等に適応せず、特に疎水性タンパク質の場合に問題があるという欠点を有する。さらに、この方法は、非常に時間がかかる。
・Rem Tox(Millipore Company):この方法は非常に長いインキュベーション期間に加えて、非特異的結合成分が高く、タンパク質の回収率がしばしば適切でないという欠点を有する。
10EU/mlまでの値のタンパク質のエンドトキシンのおおまかな枯渇は、多くの場合既存の方法を使用すれば可能である。しかし、エンドトキシンの残存濃度は、常に依然として有毒である。したがって、さらなる枯渇(=高度な精製)が提案されるか、医学への適用におけるタンパク質の投与量に依存して、欧州薬局方(例えば、静脈内適用において5EU/kg体重および時間)およびFDAで義務的に規定されている。しかし、この高度な精製は、しばしば現在の発明の方法を用いて満足に保証されない。現行時価法(current market methods)は、非常に不利であり、特定のタンパク質の場合、適用できないこともあるか、もしくは標的タンパク質を多量に損失するだけである。
したがって、本発明の目的は、サンプル中のエンドトキシンを検出することができる方法を提供することである。さらに、本発明の目的は、水溶液からエンドトキシンを除去することができる方法を提供することである。
本目的は、特許請求の範囲に定義の主題によって達成される。
以後の図面により本発明を説明する。
本明細書中で使用される、用語「エンドトキシン枯渇」は、サンプル材料からのエンドトキシンの完全または部分的除去を意味する。
本明細書中で使用される、用語「エンドトキシン」は、グラム陰性細菌の外膜成分である細菌リポ多糖を示す。
本明細書中で使用される、用語「バクテリオファージテールタンパク質」は、バクテリオファージ中で産生され、且つ細胞膜成分に結合することができるタンパク質を示す。通常、これらのタンパク質はバクテリオファージテール中に存在するが、テールを有さないバクテリオファージの場合、バクテリオファージの頭部または正常な細菌殻上に存在することもできる。バクテリオファージテールタンパク質によって結合した細胞成分により、特にエンドトキシンが検出される。
本明細書中で使用される、用語「非特異的固定」または「非有向固定」は、タンパク質表面全体に分布するタンパク質ラジカル(第1級アミン)を介してタンパク質が基質に結合することを意味する。各タンパク質分子の結合のために使用される基の選択は無作為である。
本明細書中で使用される、用語「有向固定」は、アミノ酸ラジカルまたは他のラジカルを介して結合する(例えば、タンパク質のグリコシル化)ことを意味し、タンパク質中のその位置(例えば、N末端またはC末端)が公知である。好ましくはこれらのラジカルと反応する適切な反応パートナー/リンカーの選択によって結合のためのこれらの基の選択を行う(例えば、スルフヒドリルラジカルのヨードアセテートラジカルへの結合;ヨードアセテートはアミノラジカルよりもスルフヒドリルラジカルと1000倍以上迅速に反応する)。
本発明は、a)サンプルをバクテリオファージテールタンパク質とインキュベートする工程と、b)前記バクテリオファージテールタンパク質に結合したエンドトキシンを検出する工程とを含むエンドトキシンの検出方法に関する。
本発明は、好ましくは、分光学的方法(例えば、蛍光発光、蛍光偏光、吸収、または円偏光二色性)、電気容量の測定(例えば、電気シグナル)、または競合検出によって間接的に検出を行う方法に関する。
必要に応じて、工程a)の後且つ工程b)の前に、
a’)前記サンプルからバクテリオファージテールタンパク質−エンドトキシン複合体を分離する追加の工程を導入する。
本発明は、さらに、a)非特異的または有向様式でサンプルを固定キャリア上に固定されているバクテリオファージテールタンパク質とインキュベートするか接触させる工程と、b)前記サンプルから前記バクテリオファージテールタンパク質−エンドトキシン複合体を分離する工程を含む、サンプルからエンドトキシンを除去する方法に関する。
好ましくは、最適なエンドトキシン−バクテリオファージテールタンパク質結合を得るために、インキュベーション前に2価のイオン(例えば、Ca2+、Mg2+)のイオン組成および/またはpH値を調整する。さらに、インキュベーション中またはインキュベーション後に、界面活性剤および/または塩(例えば、Tween、トリトンNaCl、硫酸アンモニウム)または例えばタンパク質または核酸からのエンドトキシンの分離を促進する他の物質(例えば、キトサン、糖、または脂質)の添加による結合エンドトキシンの「脱マスキング」が好ましい。
バクテリオファージテールタンパク質は天然に存在し得るか、分子生物学的または生化学的に修飾することができる。種々の理由のために遺伝子操作および/または生物学的操作によってバクテリオファージテールタンパク質を修飾することができる。本発明の方法のために、天然に存在するバクテリオファージテールタンパク質だけでなくその変異型も使用することができる。本発明の意味では、変異型は、バクテリオファージテールタンパク質のアミノ酸配列が変化していることを意味する。これらを、天然に存在する変異型のスクリーニングまたは無作為な変異誘発もしくはターゲティング変異誘発だけでなく化学修飾によっても得ることができる。本発明の方法のために使用したバクテリオファージテールタンパク質を、その特異性またはキャリア構造への結合特性におけるターゲティングまたは無作為な変異誘発によって適合することができる。キャリアへのこの結合を恒久的に行うことができるだけでなく(例えば、共有結合または特異的もしくは非特異的ビオチン化)、例えば、還元可能なジスルフィド架橋を介して可逆的に行うことができる。さらに、修飾によって安定性を増大させることができる。分子生物学的または化学的変異誘発により、アミノ酸の付加、欠失、置換、または化学修飾であり得る変異を導入する。要件(例えば、エンドトキシンのバクテリオファージテールタンパク質への結合の増大)を試験するために特異性および結合親和性の適合、または検出もしくは枯渇を改良するために不可逆的にする目的のために、これらの変異は、バクテリオファージテールタンパク質の結合領域中のアミノ酸配列の変化に影響を与え得る。結果的に結合を改良するか不可逆的にするために存在する可能性のある酵素活性を消滅させる目的のために、さらに、ファージタンパク質の遺伝子操作または生物学的修飾を行うことができる。さらに、本発明の方法という意味でタンパク質の存在する物理的性質(安定性、熱安定性など)を適合させるためにファージタンパク質の遺伝子操作または化学修飾を行うことができる。
T4 p12の三次元構造を説明するための研究により、高温で、33kDaおよび45kDaのタンパク質分解フラグメントを産生することができ、N末端およびC末端(33kDa)またはN末端のみ(45kDa)が短縮されることが示された。33kDaフラグメントと対照的に、45kDaフラグメントは依然として細菌に結合することができる。したがって、C末端は細胞結合に関与する。
さらに、修飾は、特に、例えばトリプトファン蛍光の測定によって直接検出することができることを目的とすることができる。例えば、p12は、5つのトリプトファンラジカルを有する。天然タンパク質の蛍光スペクトルは、これらのラジカルが広範に溶媒接近不可能であることを示す。複数の科学的研究から、エンドトキシンでも起こるように、芳香族アミノ酸はほとんどの場合糖ラジカルの結合に関与することが公知である。糖ラジカルのタンパク質への結合後にトリプトファン蛍光を消光することができるか、必要に応じてさらに蛍光極大を変更することができる。いくつかの研究から、天然のp12の好ましくない蛍光分布により結合測定のためのp12の蛍光特性の利用が妨害されることを推定することができる。p12の蛍光特性は、5つのトリプトファンラジカルに支配され、その蛍光は測定不可能な様式でのエンドトキシンの添加によって変化する。これらのデータから、チロシンラジカルはむしろ結合におけるトリプトファンラジカルとして関与し、そのシグナルの変化は高トリプトファンバックグランドによって視覚不可能になることが予想される。タンパク質分解の結果に基づいて、p12のC末端上の6つのチロシンにより同様に「視覚可能となる」ことができるエンドトキシン検出キットが可能である。5つのトリプトファンラジカルのチロシンへの選択的な分子生物学的交換により、1つのトリプロファンラジカルの蛍光シグナルの変化によるエンドトキシン結合が測定可能なように第1の工程で分光学的特性が特異的に変化する。その後、C末端領域中の6つのチロシンのうちの1つのトリプトファンラジカルへの特異的交換により、エンドトキシン検出キットの開発に魅力的なシグナルの相違を得るための測定可能なシグナルの強度が有意に増大する。
使用されるバクテリオファージテールタンパク質は、エンドトキシンの検出または排出(draw off)のいずれを意図するかに依存する。今でさえ、前に記載の細菌の大部分に多数の公知のバクテリオファージが利用可能であり、本発明の方法で使用することができる。ファージおよび対応する宿主細菌は、特に以下の株寄託機関で得ることができる。ATCC(米国)、DSMZ(ドイツ),UKNCC(英国),NCCB(オランダ)、およびMAFF(日本)。
好ましくは、本発明の方法のためのバクテリオファージテールタンパク質はバクテリオファージに由来し、その宿主細菌は、医薬品または生物工学に関して重要である(例えば、遺伝子治療用の組換えタンパク質または核酸の産生で使用されるE.coliなど)。エンドトキシンの高度に保存された領域(例えば、コア領域または脂質Aなど)に結合するバクテリオファージテールタンパク質が特に好ましい。特に、p12およびp12に類似したバクテリオファージテールタンパク質が好ましい。種々の宿主細菌由来のエンドトキシン夾雑物の組み合わせでは、対応するエンドトキシン検出バクテリオファージテールタンパク質の組み合わせを使用することができる。
バクテリオファージテールタンパク質へのエンドトキシンの結合によってサンプル中またはサンプル由来のエンドトキシンを検出または枯渇させる。例えば、分光学的方法(例えば、蛍光発光、蛍光偏光、吸収、または円偏光二色性)による直接測定によってこの結合を検出することができる。さらに、電気シグナル(例えば、電気容量の測定)によって結合を視覚化することができる。さらに、バクテリオファージテールタンパク質へのエンドトキシンの結合を、置換実験によって間接的に検出することもできる。
本発明の検出のために、サンプル由来のバクテリオファージテールタンパク質−エンドトキシン複合体の分離が必要な場合、バクテリオファージテールタンパク質を適切なキャリア構造物(例えば、磁性粒子、アガロース粒子、マイクロタイタープレート、フィルター材料、またはスルーフロー細胞チャンバー(間接的検出))に結合することができる。キャリア構造は、例えば、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、PMMA、セルロースアセテート、ニトロセルロース、ガラス、シリコン、またはアガロースを含んでもよい。例えば、吸着または共有結合によって結合することができる。
本発明の枯渇法のために、バクテリオファージテールタンパク質を恒久的キャリア(permanent carrier)に結合させる。恒久的キャリアは、クロマトグラフィカラムのための材料(例えば、セファロース材料、濾過媒体、ガラス粒子、磁性粒子、遠心分離材料、または沈殿材料(例えば、アガロース粒子))であってもよい。
本明細書では、機能的結合が重要である(すなわち、キャリア材料に結合するにもかかわらず、バクテリオファージテールタンパク質はエンドトキシンに接近可能な構造を有する)。例えば、選択的ビオチン化もしくは結合またはスペーサーもしくはリンカーによってバクテリオファージテールタンパク質を非特異的または好ましくは有向で結合することができる。
この目的のために、これらの低分子物質をポリペプチド(例えば、ストレプトアビジン)に結合させるために、バクテリオファージテールタンパク質をその一部がキャリア上に固定されている低分子物質(例えば、ビオチン)と架橋することができる。ビオチンの代わりに、短いアミノ酸配列であり、且つストレプトアビジンに結合するいわゆるStrep−タグ(Skerra,A.&Schmidt,T.G.M.Biomolecular Engineering 16(1999),79−86)をさらに使用することができる。さらに、2価イオン(亜鉛またはニッケル)またはこれに特異的な抗体(Qiagen GmbH、Hilden)を介してキャリア物質に結合することができるHis−タグを使用することができる。Strep−タグおよびHis−タグを、DNA組換え技術により組換えによって産生されたバクテリオファージタンパク質に結合させることが好ましい。例えば、N末端もしくはC末端上に有向または非有向でこの結合を行うことができる。勿論ファージタンパク質中で頻繁に表面に曝露せず、適切な位置で特異的に移入されたシステインなどの適切な反応性アミノ酸を介して有向結合を行う。ファージテールタンパク質は細胞質中で合成されるので、ジスルフィド架橋に配慮する必要はない。好ましくは、他のアミノ酸を介するか、直接か、もしくは「スペーサー」または「架橋剤」(一官能性または二官能性)を介してシステインと間接的に結合させることもできる。
システイン結合の場合、介在スペーサー(例えば、11−マレイミドウンデカン酸スルホNHSまたはスクシニミジル−4−[N−マレイミドメチル]−シクロヘキサン−1−カルボキシ−[6−アミノ]カプロン酸)を用いるか用いないで、NH反応基およびSH反応基を有する全ての二官能性架橋剤が可能である。スペーサーが存在しない場合、末端NH基を含む8〜12個のC原子スペーサーを挿入することができる。好ましくは、例えば、EZ−リンク−PEO−マレイミド活性化ビオチン(Pierce)によるシステインの特異的ビオチン化を介してシステインを結合させる。
2価イオン(例えば、Ca2+またはMg2+など)は、p12などのファージタンパク質へのエンドトキシンの結合に重要である。しかし、EDTAまたはEGTAなどの適切なキレート剤の添加により、この結合を破壊することができる。結合のために、約0.1μM〜約100mMの範囲、特に好ましくは約0.1μM〜約10mMの範囲、特に好ましくは約0.1μM〜約1mMの範囲、さらに特に好ましくは約10μM〜1mMの範囲のCa2+濃度が好ましい。100nM下で1mM EDTAの添加によって2価イオン濃度が減少する場合、p12へのエンドトキシンの結合が破壊される。10mMを超えるMg2+濃度によりp12へのエンドトキシンの結合が減少し、解離定数の増加が顕著になる。Mg2+を添加せずに、50nMのKd値が得られ、10mM Mg2+を含む緩衝液中で、1μMのKd値が測定された。亜鉛によりさらにより高い阻害効果が明らかとなった。1mM ZnによりKd値が10μMに増加する。HEDTA、NTA、または一般的なキレート剤/緩衝液(ADA:N−[2−アセトアミド]−2−イミノジ酢酸;5−AMP:アデノシン−5’−一リン酸;ADP:アデノシン−5’−二リン酸;ATP:アデノシン−5’−三リン酸;Bapta:1,2−ビス(2−アミノフェノキシ)エタン−N,N,N’,N’,−四酢酸;クエン酸塩:クエン酸;EDTA:エチレンジアミン四酢酸;EGTA:エチレングリコール−ビス(β−アミノエチルエーテル)N,N,N’,N’−四酢酸;HEDTA:N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸;NTA:ニトリロ三酢酸;SO4硫酸)(2価イオンの緩衝液として使用することができる)などの物質によって2価または他のイオン(例えば、Cu2+、Al3+、Zn2+、Fe2+、Ca2+、Ba2+、Mg2+、Cd2+)を結合に最適な範囲の濃度に調整することができる。
したがって、本発明の方法は、さらなる洗浄工程を含み得る。直接もしくは間接的検出または枯渇のいずれかにはサンプルおよびバクテリオファージテールタンパク質の分離が必要であるので、洗浄工程を組み込むことができる。Ca2+または他の金属イオン(例えば、Mg2+)が結合に不可欠であるので、適切な洗浄工程によって例えばp12へのエンドトキシンの結合を破壊することができる。エンドトキシンがバクテリオファージテールタンパク質(例えば、p12)上で結合したままであることを意図する目的のために、無EDTA緩衝液で洗浄し、結合を破壊することを意図する場合、EDTA含有緩衝液で洗浄し、EDTA濃度は、少なくとも0.05mM〜10mM超の範囲、好ましくは2mM〜5mMの範囲である。
約5〜60分もしくは約30〜180分または必要に応じて一晩バクテリオファージテールタンパク質に対応して結合するキャリア材料とのサンプルのインキュベーション後に分離する。この目的のために、例えば、クロマトグラフィカラムからサンプルを溶離するか、濾過するか、対応する粒子を遠心分離または沈殿によって除去するか、磁界の印加によって磁気的に分離する。本明細書中に記載のバッチ法(すなわち、サンプルと対応するバクテリオファージテールタンパク質と結合するキャリア材料とのプレインキュベーション)により、特に非常に低濃度のエンドトキシンを感知することができる。
しかし、純粋なスルーフロー法でクロマトグラフィカラムを介したエンドトキシンの枯渇を行うこともできる。サンプルをこの目的のためのカラムに適用することができ、このカラムはキャリア材料とこれと結合したバクテリオファージテールタンパク質とを含む。流速は、カラムの体積および幾何学的性質に依存する。さらに、カラムとエンドトキシンとの間の接触時間をできるだけ長くすることによって低エンドトキシン濃度の場合でさえも有効に枯渇させるために、流速はサンプルの体積およびエンドトキシン含有量に依存する。それにより、接触時間は、サンプルのカラムへの適用から流出までに必要な時間である。
恒久的キャリアに結合するバクテリオファージテールタンパク質を再生するために、例えば、枯渇方法で分離工程を使用することができる。結果として、恒久的キャリア(例えば、マトリクス)を、クロマトグラフィカラムで再利用することができる。EDTAまたは対応するキレート剤を含む適切な再生緩衝液による結合したエンドトキシンの除去によって再生する。EDTAの場合、2mMを超えるEDTA濃度、特に10mMを超えるEDTA濃度が好ましい。
イオン相互作用は基本的に常にイオン強度の変化に影響を受け得るので、溶液中の他の塩(例えば、NaClまたはKClなど)の増減もまたバクテリオファージテールタンパク質へのエンドトキシンの結合に影響を与える可能性がある。
検出法で直接または間接的に視覚可能な結合を得るために、測定または改良することができるようにタンパク質を分子生物学的または生化学的に変化させることもできる。エンドトキシンを例えばp12に結合させるために、チロシンラジカルのトリプトファンへの直接視覚可能な分子生物学的交換を行うことができる。それにより、チロシンを最初から含まれるトリプトファンと交換するためにシグナルバックグラウンドを減少させる必要があり得る。タンパク質含有溶液中でも測定することができるように、p12をトリプトファン導入後にさらに化学修飾することができる。それにより、トリプトファンラジカルは、その分光学的性質に関してKoshland試薬(2−ヒドロキシ−5−ニトロベンジルブロマイド)によって変化する。置換試験の場合、標識した(例えば、蛍光標識した)エンドトキシン(例えば、Sigma)を、サンプル中に存在するエンドトキシン(例えば、p12)と置換することができ、無蛍光エンドトキシン濃度を決定することができる。
本発明の方法を使用して、全ての水溶液中のエンドトキシンを検出するか、これらから除去することができる。これらの溶液は、タンパク質、プラスミドDNA、ゲノムDNA、RNA、タンパク質−核酸複合体(例えば、ファージもしくはウイルスなど)、糖、ワクチン、薬物、透析緩衝液(薬物)、塩、エンドトキシン結合によって汚染されている他の物質を含むことが可能である。
本発明のさらなる態様は、いわゆるタグ(例えば、Strep−タグまたはHis−タグ)が好ましくはタンパク質のN末端またはC末端、特に好ましくはC末端に結合しているバクテリオファージタンパク質である。DNA組換え技術によるタグのバクテリオファージタンパク質との結合または架橋が好ましい。バクテリオファージタンパク質およびタグの配列を含む核酸の産生および発現産物の産生は、最先端技術であり、本明細書中で個別に説明する必要はない。本発明のさらなる態様は、Strep−タグまたはHis−タグと共にバクテリオファージタンパク質をコードする核酸配列である。T4ファージのp12タンパク質は、Strep−タグまたはHis−タグで修飾された特に好ましいバクテリオファージタンパク質であるが、細菌の検出および結合に関与するかこれらを担う全ての他のバクテリオファージタンパク質が同様に好ましい。
本発明のさらなる態様は、特異的有向ビオチン化のための表面曝露システインを有するタグ(例えば、配列番号5、6、および7のタグ)を含むバクテリオファージタンパク質である。タグを有するp12の例は、配列番号8に記載のアミノ酸配列である。タグ(特に表面曝露システインを含むタグ)を有するp12、特に配列番号6および7のタグを有するp12が好ましい。適切なスペーサーまたはリンカーによってこの有向ビオチン化をさらに付与することができる。さらに、本発明は、配列番号5、6、および7の配列を有するアミノ酸に関する。さらに、本発明は、配列番号5、6、および7の配列のアミノ酸配列をコードする核酸に関する。
本発明の方法は、エンドトキシンの検出および精製方法に関し、対応する適用のパフォーマンスに優れた効果を発揮する。さらに、LPSコアオリゴ糖に対する抗体の産生は非常に困難であり、抗体に基づいた対応する方法は非常に高価となる。
以下の実施例は本発明を説明するが、本発明を制限すると理解すべきではない。他で示さない限り、分子生物学的に標準的な方法(例えば、Sambrook et al.,1989,Molecular cloning:A Laboratory Manual 2nd edition,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,New Yorkに記載の方法など)を使用した。
ガラス容器、プラスチック容器、および緩衝液
エンドトキシン除去のために、全てのガラス容器を、200℃(4時間)での加熱によって発熱物質を除去し、発熱物質を全く含まないプラスチック材料(例えば、ピペットチップ、マイクロタイタープレート)を使用した。他の非加熱耐性装置または容器を、3%過酸化水素で処理するか、1%デオキシコール酸ナトリウムで洗浄した。その後、これらをエンドトキシンフリーの水でリンスした。十分にエンドトキシンを含まない緩衝液物質(Sigma)から緩衝液を作製し、エンドトキシンフリーの水と混合した。200℃で加熱することができる塩(例えば、NaCl)を加熱した(200℃、4時間)。クロマトグラフィ精製で使用する緩衝液を脱気および濾過した。
LAL試験によるエンドトキシンの検出
製造者の説明書にしたがって呈色LAL試験(リムルス変形細胞溶解物試験、Charles−River Endosafe,チャールストン,アメリカ合衆国)を使用してエンドトキシン対照試験を行った。濃度を決定するために、0.005〜50または0.02〜50EU/mlの範囲のエンドトキシン標準(Charles−River Endosafe,チャールストン,アメリカ合衆国)を使用した。温度制御マイクロタイタープレートリーダー(Genios,Tecan GmbH)で405nmでの吸光度を測定した。
p12検出のためのウェスタンブロット
ウェスタンブロットによってビーズで処理したサンプルの残渣中またはアフィニティクロマトグラフィの画分中のp12の検出を行った。NaDOC/TCA沈殿(デオキシコール酸ナトリウム/テトラクロロアセテート)によって事前にある程度タンパク質を濃縮した。この目的のために12%SDSゲルでの電気泳動によってサンプルを分離し、PVDFメンブレン(Immobilon,Millipore)に移した。メンブレンをPBSで30分間洗浄し、5%粉乳でブロッキングし(1時間)、その後ポリクローナル抗p12抗体(1時間、1000倍希釈)とインキュベートした。二次抗体(ヤギ抗ウサギIgG)とのインキュベーション後、アルカリフォスファターゼに抱合されてBCIP/NBT(5−ブロモ−4−クロロインドリルホスフェート/ニトロブルーテトラゾリウム塩)でサンプルを発色させた。
エンドトキシンの精製
Galanos,C.,Luederitz,O.& Westphal,O.1969,Europ.J.Biochem.9,245−249の詳説にしたがって、エンドトキシンを精製した。
固定化ヨードアセチルラジカルへのp12の特異的結合
表面へのp12の有向結合を達成するために、実施例12に記載のように配列番号5のStrep−タグの3位のアミノ酸セリンをシステインに置換し、好ましくはスルフヒドリルフリーラジカルに結合するヨードアセチルラジカルを介してタンパク質を固定した。得られたp12をp12S3Cと呼んだ。
1ml Sulfolink Coupling Gel(Pierce)を注ぎだし、6mlの1%デオキシコール酸ナトリウムで洗浄し、6mlの結合緩衝液(50mM tris、150mM NaCl、5mM EDTA(pH8.5))で平衡化した。その後、1ml p12S3C(=N−strepS3Cp12)を注入し(1〜1.5mg/mlを含む結合緩衝液)、カラムを15分間穏やかに撹拌し、さらに、撹拌なしで室温で30分間インキュベートし、1mlのp12S3Cを再度注入し、インキュベーション工程を繰り返した。このp12S3C結合を全部で4回繰り返し、その後カラムを6ml結合緩衝液で洗浄した。スルーフローを回収し、280nmでの吸光度の測定によって各p12S3C濃度を決定した。1mlのゲルあたり2.2〜2.8mgのp12S3Cを結合させた。その後、1mlシステイン(50mM tris、5mM EDTA(pH8.5)中に50mM)とのインキュベーション(45分)によって過剰なヨードアセチルラジカルをブロッキングした。16mlの1M NaClおよび16mlの20mM hepes、150mM NaCl(pH7.5)でのカラムの洗浄後、カラムは使用状態にあった。
このゲルのタンパク質溶液からエンドトキシンを除去する能力を、BSA(2〜4mg/ml)、炭酸脱水酵素(1〜2mg/ml)、およびリゾチーム(3〜4mg/ml)を用いて試験した。BSAおよびリゾチーム溶液に、E.coli O55:B5(Charles−River Endosafe,チャールストン,アメリカ合衆国)またはE.coli HMS174(100〜1000EU/ml)由来のエンドトキシンを添加する一方で、炭酸脱水酵素には追加のエンドトキシンと混合しなかった。それぞれ0.5mlのタンパク質溶液をカラムに導入し、室温で1時間インキュベートし、その後カラムを緩衝液で洗浄した。画分中にタンパク質を回収し、カラム前後のエンドトキシン含有量を呈色LAL試験(Charles−River Endosafe,チャールストン,アメリカ合衆国)によって決定した。さらに、280nmでの吸光度の測定によってタンパク質回収率を決定した。図2Aに示すように、3つ全てのタンパク質溶液からほとんど全てのエンドトキシン(93〜99%)を除去することができた。さらに、タンパク質をカラムから十分に溶離することができた(80〜99%、図2B)。最後に、カラムを5mM EDTA、20mM hepes、150mM NaCl(pH7.5)を用いて再生した。p12の分離に起因するカラム通過後のタンパク質画分の夾雑物を除去するために、ウェスタンブロット技術によって画分をp12について試験した。画分中にp12を検出することができなかった。
NHS活性化キャリア材料へのp12の非特異的結合
化合物由来のN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)を第1級アミノラジカルと置換し、これを使用して表面にタンパク質を結合させる。NHS活性化セファロースカラム(HiTrap NHS−活性化HP、1ml、アマシャム−ファルマシア−バイオテック)を最初に6mlの氷冷1mM塩酸で洗浄した。その後、p12S3C(1.0〜3.5mg/ml)を含む10〜15mlの0.2M NaHCO3、0.5M NaCl(pH8.3)を、室温でカラム上に円形にポンピングした(流速0.8ml/分)。60分後、スルーフローを画分中に回収し、カラムを6ml緩衝液で洗浄した。これらの画分から、HiTrap脱塩カラム(5ml、アマシャム−ファルマシア−バイオテック)による溶液の脱塩によってNHSを分離し、その後280nmでの吸光度の測定によってp12量を決定した。20〜25mgのp12S3Cがカラムに結合した。結合後に製造者の説明書に従って6mlブロッキング緩衝液(0.5Mエタノールアミン、0.5M NaCl(pH8.3))および洗浄緩衝液(0.1M酢酸塩、0.5M NaCl(pH4.0))でそれぞれ繰り返しカラムをリンスした。その後、カラムを、6mlの使用可能な(usable)緩衝液(20mM hepes、150mM NaCl(pH7.5)または20mM tris、150mM NaCl(pH8.5))で平衡化した。
リゾチーム溶液(3〜4mg/mlを含む20mM hepes、150mM
NaCl(pH7.5)または20mM tris、150mM NaCl(pH8.5))を使用して、このカラムによるエンドトキシンの除去を試験した。リゾチーム溶液にE.coli HMS174(約500EU/ml)由来のエンドトキシンを添加した。0.5mlタンパク質溶液をカラムに導入し、室温で1時間インキュベートし、その後カラムを緩衝液で洗浄した。画分中にリゾチームを回収し、カラム前後のエンドトキシン含有量を呈色LAL試験(Charles−River Endosafe,チャールストン,アメリカ合衆国)によって決定した。さらに、280nmでの吸光度の測定によってタンパク質回収率を決定した。図3Aに示すように、溶液から85〜90%のエンドトキシンが除去され、使用可能な緩衝液での洗浄によってカラムから85〜90%のリゾチームを再度溶離することができた(図3B)。その後、カラムを、6mlの5mM EDTA、20mM hepes、150mM NaCl(pH7.5)および6mlの1M NaClで洗浄した。p12の分離に起因するカラム通過後のタンパク質画分の夾雑物を除去するために、ウェスタンブロット技術によって画分をp12について試験した。画分中にp12を検出することができなかった。
スペーサーとしてジアミノエタンおよびN−スクシンイミジル−ヨードアセテート(SIA)を介したNHS活性化キャリア材料カラムへのp12の有向結合
クロマトグラフィキャリア材料への有向結合を達成するために、二官能性リンカーをNHS活性化表面に結合させ、リンカーによりp12S3Cのその遊離システインおよび二官能性リンカーのヨードアセチルラジカルを介した結合が可能になる。
NHS活性化セファロースカラム(HiTrap NHS−活性化HP、1ml、アマシャム−ファルマシア−バイオテック)を最初に6mlの氷冷1mM塩酸で洗浄し、その後1mlエチレンジアミン(10mg/mlを含むNaHCO3、0.5M NaCl(pH8.3))を注入し、カラムを室温で30分間インキュベートした。エタノールアミン(0.5Mエタノールアミン、0.5M NaCl(pH8.3))での過剰なNHS基のブロッキングおよびカラムの洗浄(0.1M酢酸塩、0.5M NaCl(pH4.0))後、カラムを6mlホウ酸緩衝液(50mMホウ酸ナトリウム、150mM NaCl、5mM EDTA(pH8.3))で平衡化した。その後、10mlのN−スクシンイミジルヨードアセテート(SIA、Pierce、200μlのSIA親溶液を含む10mlホウ酸緩衝液;SIA親緩衝液:1.4mgのSIAを含む1mlのDMSO)で、30分間カラムを円状にリンスした。その後、カラムを6mlホウ酸緩衝液で洗浄し、p12S3C(1mg/ml、50mlを含むホウ酸緩衝液)でカラムを1時間リンスした。過剰なヨードアセチルラジカルを1mlシステイン溶液(5mMシステインを含むホウ酸緩衝液での室温で15分間のインキュベーション)で中和し、使用可能な緩衝液(20mM hepes、150mM NaCl(pH7.5)または50mM tris、150mM NaCl(pH8.5))でカラムを平衡化した。SIAでの結合反応を暗所で行った。
リゾチーム溶液(3〜4mg/mlを含む20mM hepes、150mM NaCl(pH7.5)または20mM tris、150mM NaCl(pH8.5))を使用して、このカラムによるエンドトキシンの除去を試験した。リゾチーム溶液にE.coli HMS174(約500EU/ml)由来のエンドトキシンを添加した。0.5mlタンパク質溶液をカラムに導入し、室温で1時間インキュベートし、その後カラムを緩衝液で洗浄した。画分中にリゾチームを回収し、カラム前後のエンドトキシン含有量を呈色LAL試験(Charles−River Endosafe,チャールストン,アメリカ合衆国)によって決定した。さらに、280nmでの吸光度の測定によってタンパク質回収率を決定した。図3Aに示すように、溶液から90%のエンドトキシンが除去され、使用可能な緩衝液での洗浄によってカラムから75〜85%のリゾチームを再度溶離することができた(図3B)。その後、カラムを、6mlの5mM EDTA、20mM hepes、150mM NaCl(pH7.5)および6mlの1M NaClで洗浄した。p12の分離に起因するカラム通過後のタンパク質画分の夾雑物を除去するために、ウェスタンブロット技術によって画分をp12について試験した。画分中にp12を検出することができなかった。
スルーフロー法におけるBSA溶液からのエンドトキシンの除去
製造者の説明書に従って、HiTrap−NHS活性化セファロース(アマシャムバイオサイエンス,ウプサラ スウェーデン)を第1級アミノ基を介して非特異的にp12と結合させた。それにより、8mgのp12/mlゲル材料が共有結合的に固定された。したがって、得られた1mlのクロマトグラフィカラムを、1ml/分の流速で10mlの緩衝液A(20mM hepes(pH7.5)、150mM NaCl、0.1mM CaCl2)で平衡化した。次に、4mlのBSA溶液(11.5mg BSA(Carl Roth GmbH,ドイツ)/ml緩衝液A)を適用し(注入:I)、スルーフロー(E)を2.5ml画分に回収した。次いで、カラムを15mlの緩衝液Aで洗浄し、カラムに結合したエンドトキシンを7mlの緩衝液B(20mM hepes(pH7.5)、150mM NaCl、2mM EDTA)で溶離した。洗浄および溶離時に、それぞれ2mlの画分を回収した。各試験後、カラムを、20mlの緩衝液C(20mM hepes(pH7.5)、150mM NaCl、2mM EDTA、0.1%デオキシコール酸ナトリウム)で再生した。製造者の説明書にしたがって、呈色リムルス変形細胞溶解物(LAL)(Charles−River Endosafe,チャールストン,アメリカ合衆国)によってエンドトキシン濃度を決定した。UV吸収の測定によってタンパク質濃度を決定した。エンドトキシンの除去率は95〜99%であり、タンパク質の喪失は約6〜10%であった。
非特異的に結合したp12による緩衝液からの小量のエンドトキシンの除去
20mlのNHS活性化セファロース4FastFlow(アマシャム バイオサイエンス)を最初に氷冷塩酸で洗浄し、その後292mgのp12(7mg/mlを含む25mMクエン酸(pH7.0))と撹拌しながら室温で4時間インキュベートした。その後、7×80mlの5mMクエン酸(pH2.0)でセファロースを洗浄し、それぞれ1mlの洗浄画分を5mMクエン酸(pH2.0)に対して透析した。これらの透析物を使用して、280nmでの吸光度の測定による洗浄画分中の過剰なp12を定量した。1mlセファロースあたりの8.7mgのp12の電荷密度を決定した。セファロースの1M tris(pH8.0)との12時間のインキュベーションによって非反応NHSラジカルを中和した。体積2mlのカラムにこのカラム材料を充填し、これを使用するまで20%4℃のエタノール中で保存した。
3つの並行試験では、それぞれ4mlのエンドトキシン溶液(S)をカラムにアプライした(図9を参照のこと)。エンドトキシン溶液は、E.coli O55:B5(Charles−River Endosafe,チャールストン,アメリカ合衆国)由来のエンドトキシンを含む平衡緩衝液(20mM hepes、150mM NaCl、0.1mM CaCl2(pH7.5))を含んでいた。この溶液のエンドトキシン濃度は、4.6EU/mlであった。
カラムを最初に12mlの再生緩衝液(20mM hepes、150mM NaCl、2mM EDTA(pH7.5))でリンスし、その後12mlの平衡化緩衝液でリンスした。その後、平衡化緩衝液をカラムに再度導入し、1mlを分画した。
エンドトキシン溶液をカラム(I)上にアプライし、5mlおよび2mlの画分を回収した。その後、カラムを4ml再生緩衝液(B)で再生した。スルーフロー画分では、エンドトキシンを検出することができなかった(すなわち、3つ全ての試験においてエンドトキシン夾雑物を完全に除去することができた)。
ビオチン化p12の磁性ストレプトアビジンビーズへの非特異的結合
p12(3mg/mlを含むPBS、0.05% Tween20)を、スルホ−NHS−LCLC−ビオチン(Pierce)と1:10〜1:20の比にて室温で1時間インキュベートし、その後緩衝液(例えば、PBSまたは20mM hepes、150mM NaCl、5mM EDTA(pH7.5))に対して透析した。それによりNHS活性化ビオチンはp12の第1級アミノラジカルに結合する。その後、50μlのビオチン化p12(1mg/ml)を、1mlストレプトアビジンビーズ(MagPrepストレプトアビジンビーズ、Merck)に添加し、室温で2時間撹拌し、1.5mlの20mM tris、10mM EDTA(pH7.5)での4回の洗浄によって過剰のp12を除去した。
緩衝液(20mM hepes、150mM NaCl(pH7.5))およびタンパク質溶液(0.1mg/ml BSA、0.1mg/ml リゾチーム、0.1mg/ml 炭酸脱水酵素を含む20mM hepes、150mM NaCl(pH7.5))を使用して、エンドトキシン除去を試験した。緩衝液およびBSAおよびリゾチーム溶液に5EU/ml(E.coli O55:B5由来のエンドトキシン、Charles−River Endosafe,チャールストン,アメリカ合衆国)を添加した。炭酸脱水酵素溶液は、約1EU/mlを含んでいた。固定化p12を含む25μlの磁性ビーズを、200μl緩衝液またはタンパク質溶液に添加し、上下にピペッティングすることによって混合し、室温で30分間インキュベートした。磁石によって溶液からビーズを取り出し、残渣をピペットで除去した。その後、未処理サンプルおよびビーズとインキュベートしたサンプルのエンドトキシン含有量を、LAL試験を使用して決定し、タンパク質回収率を280nmでの吸光度の測定によって決定した。緩衝液からエンドトキシンを実質的に完全に除去することができ(99.9%エンドトキシン除去、図4A)、エンドトキシンはまたタンパク質溶液から70〜92%枯渇した(図4B)。タンパク質回収率は、57%と99%との間であった(BSA:87%、炭酸脱水酵素:99%、リゾチーム57%;図4B)。
固定化ストレプトアビジンへのビオチン化p12の非特異的結合
p12(3mg/mlを含むPBS、0.05%Tween20)を、スルホ−NHS−LC−LC−ビオチン(Pierce)と1:10〜1:20の比にて室温で1時間インキュベートし、その後緩衝液(例えば、PBSまたは20mM hepes、150mM NaCl、5mM EDTA(pH7.5))に対して透析した。それにより、NHS活性化ビオチンは、p12の第1級アミノラジカルに結合する。その後、ビオチン化p12を、ストレプトアビジンを負荷したクロマトグラフィ材料(ImmunoPure固定化ストレプトアビジン、6%架橋アガロースビーズ)と室温で1時間インキュベートし、PBSでの洗浄によって過剰なp12を除去する。
緩衝液(20mM tris、150mM NaCl(pH8.0))およびBSA(0.5mg/mlを含む20mM tris、150mM NaCl(pH8.0))を使用してエンドトキシン除去を試験した。1ml緩衝液またはBSA溶液それぞれに10EU/mlを添加し、50μlのp12アガロースを添加し、室温で1時間撹拌した。その後、p12アガロースを遠心分離よって除去し、残渣中のエンドトキシンおよびタンパク質の濃度を測定した。緩衝液から99%のエンドトキシンを除去することができ、BSA溶液から86%を除去することができた(図5)。BSAの回収率は90%までであった。
表面プラズモン共鳴測定によるp12エンドトキシン結合による試験
細胞外膜中のリポ多糖を介したエンドトキシンまたは細菌へのp12の結合を、表面プラズモン共鳴測定(Biacore J)によって試験した。解離定数(Kd)を決定するために、E.coli O55:B5(Sigma)由来のエンドトキシンを製造者の説明書にしたがって疎水性HPAチップ上に固定し、種々の濃度でp12を注射した(図6A)。相対「応答単位」(RU)において結合を測定し、結合したp12の濃度に対して平衡値をプロットした(図6B)。これらのデータへのラングミュア吸着等温式(RU=(RUmax *[p12])/([p12]+Kd))の適合により、Kd値を決定した(表1)。測定のためにエンドトキシンフリーの緩衝液を使用した。6と10との間のpH値について10-7〜10-9Mの範囲のKd値を決定した(表1)。1mMまたは5mMのEDTAの注入によって再度結合を破壊し、チップを再生させた。
Figure 0004659453
細菌のp12への結合を試験するために、ストレプトアビジンチップ上にビオチン化p12を固定し、種々のE.coli株に注射した。測定のために細菌をPBS中に取り込んだ。異なる多糖組成のリポ多糖を有するE.coli株を使用した。多糖部分は、脂質AおよびいわゆるO抗原に架橋した「コア」領域を含む。O抗原は、細菌型および細菌株の相違により非常に異なるが、「コア」領域は高度に保存されている。「コア」領域およびO抗原を有する株(例えば、E.coli)および完全な「コア」領域を有する株(E.coli D21)はp12に結合するが、非常に短い「コア」領域を有する株(例えば、E.coli D21f2)はもはやp12によって検出されなかった(図6C)。EDTA(5mM)によって結合を破壊し、チップを再生することができた。
組換えp12構築物
1.N末端Strep−タグを含むp12(N−strep−p12)の構築:PCRによって、Strep−タグのヌクレオチド配列(米国特許第5,506,121号)を、T4p12遺伝子の5’末端に導入した。この目的のために、その5’末端にStrep−タグのヌクレオチド配列(配列中の斜体)を含み、右側のリーディンググリッド中の遺伝子を発現プラスミドに挿入することができるように接着末端(NdeI、配列中の下線部)を有するp12遺伝子の5’末端のプライマー(5’−GAA GGA ACT AGT CAT ATG GCT AGC TGG AGC CAC CCG CAG TTC GAA AAA GGC GCC AGT AAT AAT ACA TAT CAA CAC GTT−3’(配列番号1))を構築した。p12遺伝子の3’末端について、p12遺伝子の後ろにBamHI接着末端(配列中の斜体)を移入したプライマー(5’−ACG CGC AAA GCT TGT CGA CGG ATC CTA TCA TTC TTT TAC CTT AAT TAT GTA GTT−3’),(配列番号2))を構築した。PCRを40サイクル行った(95℃で1分、45℃で1分、72℃で1分)。PCRバッチを制限エンドヌクレアーゼNdeIおよびBamHIで切断し、アガロースゲルでのサイズ分画およびゲルからの溶離後、所望のフラグメントと発現プラスミドpET21aのNdeIおよびBamHI部位に挿入した。N−strep−p12遺伝子配列を、DNA配列決定によってその精度についてチェックした。T4p12p57についてBurda,M.R.&Miller,S.(Eur J Biochem.1999 265(2),771−778)に記載のように、プラスミドpNS−T4p12p57のためのさらなる工程を行った。次いで、プラスミドpNS−T4p12p57を、発現株BL21(DE3)に形質転換した。
2.N−strep−p12中のN末端システインラジカルの挿入(N−strep−S3C−p12およびN−strep−S14C−p12):1に記載のようにN末端システインラジカルの挿入を行い、この目的のために5’末端の2つの新規のプライマーを構築した。N−strep−S3C−p12のためにプライマー5’−GAA GGA ACT AGT CAT ATG GCT TGT TGG AGC CAC CCG CAG TTC GAA AAA GGC GCC AGT AAT AAT ACA TAT CAA CAC GTT−3’(配列番号3)を使用し、N−strep−S14C−p12のためにプライマー5’−GAA GGA ACT AGT CAT ATG GCT AGC TGG AGC CAC CCG CAG TTC GAA AAA GGC GCC TGT AAT AAT ACA TAT CAA CAC GTT−3’(配列番号4)を使用した。
3.N−strep−p12タンパク質の精製:プラスミドpNS−T4p12p57を含むE.coli BL21株(DE3)を、37℃の2Lの撹拌培養物(100μg/mlのアンピシリンを含むLB培地)から取り出し(0.5〜0.7のOD600まで)、1mM IPTG(イソプロピル−β−チオ−ガラクトピラノシド)の添加によってN−strep−p12−タンパク質の発現を誘導した。37℃で4時間のインキュベーション後、細胞を回収した。回収した10Lの培養物由来の細胞を、50mlのリン酸ナトリウム、20mM(pH7.2)、2mM MgSO4、0.1M NaCl中に取り出し、フレンチプレス処理(20,000psi)によって3回破壊し、その後、15,000rpmで30分間遠心分離により除去した(SS34)。同一の緩衝液での2回の洗浄後、N−strep−p12タンパク質をペレットから抽出し、40mM trisHCl(pH8.0)、10mM EDTA中での30分の撹拌によってペレットを3回抽出し、バッチを15,000rpmで30分間遠心分離し(SS34)、溶解したNS−p12を残渣中4℃で保存した。抽出を2回繰り返し、合わせた残渣を、緩衝液「W」(100mM trisHCl(pH8)、1mM EDTA、150mM NaCl)で平衡化したStrepTactinアフィニティカラム(15ml)にアプライした(IBA GmbH Goettingen)。5カラム体積の緩衝液「W」での洗浄後、2.5mMデチオビオチンを含む緩衝液「W」を含む3体積の緩衝液「W」で溶離した。緩衝液「W」に対する複数回の透析および濃縮後、N−strep−T4p12の濃度および純度を、SDS−PAGEおよびUV分光法によって決定した(Burda et al.1999)。したがって、10リットルの培養物から約100mgのN−strep−T4p12が精製された。
Figure 0004659453
E.coli O111:B4由来のエンドトキシンの化学構造の概観を示す図である。Hep=L−グリセロ−D−マンノヘプトース;Gal=ガラクトース;Glc=グルコース、KDO=2−ケト−3−デオキシオクタナート;NGa=N−アセチル−ガラクトサミン;NGc=N−アセチルグルコサミン。 スルフヒドリルラジカルを介して固定されたNStrepS3Cp12を有するクロマトグラフィカラムを使用した試験結果を示す図である。(A)タンパク質溶液からのエンドトキシン除去:ウシ血清アルブミン(BSA)、炭酸脱水酵素(CA)、およびリゾチーム(Lys)をカラム上で1時間インキュベートし、その後緩衝液で溶離した。LAL試験を使用してカラム前後のエンドトキシン濃度を測定し、それらから除去率を計算した。(B)タンパク質回収率:出発溶液およびカラム後の画分のタンパク質濃度を、280nmの吸光度の測定によって決定し、それらからタンパク質回収率を決定した。 「非有向」(1)および「有向」(2)固定p12を含むクロマトグラフィカラムを介したリゾチーム溶液からのエンドトキシン除去を示す図である。両方の場合、p12S3CをNHS活性化カラムに結合させた。NHS基との反応によってキャリア物質と共有結合化合物を生成するp12S3Cの第1級アミノラジカルを介して「非有向」固定を行った。ジアミノエタンおよびSIA(N−スクシニミジル−ヨードアセテート)によってN末端システインを介したp12S3Cの「有向」架橋を行った。(A)エンドトキシン除去率。(B)タンパク質回収率。 ストレプトアビジンを介して磁性ビーズに結合したビオチン化p12を使用した試験の結果を示す図である。(A)緩衝液(20mM hepes、150mM NaCl(pH7.5))およびタンパク質溶液からのエンドトキシンの枯渇を、LAL試験によって決定した。(B)吸収測定によってタンパク質溶液についてタンパク質回収率を決定した。磁石分離装置によって溶液からビーズを分離した。BSA:ウシ血清アルブミン。CA:炭酸脱水酵素。Lys:リゾチーム。 ビオチン−ストレプトアビジン相互作用を介したアガロースビーズ上に固定したp12でのエンドトキシン除去の結果を示す図である。遠心分離によって固定化p12を分離した。緩衝液(20mM tris、150mM NaCl(pH8.0))およびBSA溶液からのエンドトキシンの除去を、出発溶液および残渣のエンドトキシン濃度によって決定した。 表面プラズモン共鳴測定の結果を示す図である。(A)種々のp12濃度( )(それぞれμg/ml:100;25;6.25;4;1.56;0.4)の注射の応答として測定した共鳴曲線。疎水性HPAチップ上に固定したE.coli D21fl由来のエンドトキシン上に結合させる。p12およびEDTA(5mM)の注射を、曲線状のバーによって印をつける。緩衝液:20mM tris、150mM NaCl(pH8.0)。(B)固定化エンドトキシンへのp12の結合についての平衡共鳴値を、p12の注射開始から約600秒後に測定し、p12結合濃度に対してプロットした。連続的ラインは、データへのラングミュア吸着等温式(RU=RUmax *[p12]/[p12]+Kd)の適合を示す。(C)ストレプトアビジンチップ上に固定したビオチン化p12へのE.coliの結合。E.coli D21e8( )(完全な内部コア領域)はp12に結合する。対照的に、E.coli D21f2(−−−)(非常に短くしたコア領域)はp12に結合しない。PBS中で測定した。 種々のE.coli変異体のエンドトキシンコア領域構造の略図である。 クロマトグラフィカラムスルーフロー法によるエンドトキシン枯渇の結果の略図である。Eは平衡化緩衝液(20mM hepes、150mM NaCl、0.1mM CaCl2(pH7.5))を意味し、Aは洗浄緩衝液A(20mM hepes、150mM NaCl、0.1mM CaCl2(pH7.5))を意味し、Bは溶離緩衝液B(20mM hepes、150mM NaCl、2mM EDTA(pH7.5))を意味し、Cは再生緩衝液C(20mM hepes、150mM NaCl、2mM EDTA、0.005% NaDOC(pH7.5))を意味し、Sは出発溶液中のタンパク質およびエンドトキシンの濃度を意味する。BSAはウシ血清アルブミンを意味する。EUはエンドトキシン単位を意味する。4mlの出発溶液(S)の注射(I)後、15mlの洗浄緩衝液で再度リンスし、スルーフローを分画した(適用中それぞれ2.5mlおよび洗浄中それぞれ2ml)。その後、カラムを緩衝液BおよびCで再生し、同様に画分中に流出物を回収した(それぞれ2ml)。図で明らかなように、注射後最初の3〜5画分中にBSAが認められた。これらの画分中のエンドトキシンの含有量は、出発溶液の1/100であった。次いで、カラムに結合したエンドトキシンを緩衝液BおよびCを使用してカラムから洗い流した。 スルーフロー法における僅かに汚染した緩衝液(5EU/ml)からのエンドトキシン除去の結果の略図である。NHS活性化セファロース4 FastFlow(アマシャム バイオサイエンス,ウプサラ,スウェーデン)に非有向でp12を固定し(8mg p12/1mlセファロース)、3つのカラムをそれぞれ2mlカラム体積で満たした。3つのカラムで平衡して試験を行った。サンプルの適用前に、それぞれ1mlの平衡化緩衝液(20mM hepes、150mM NaCl、0.1mM CaCl2(pH7.5))を回収し、その後サンプル(S:E.coli O55:B5由来のエンドトキシンを含む平衡化緩衝液、4.6EU/ml)を注射し(I)、5mlおよび2mlの画分を回収した。4ml再生緩衝液(B:20mM hepes、150mM NaCl、2mM EDTA、0.005% NaDOC(pH7.5))の添加によってカラムの再生を行った。LAL試験(速度発色LAL試験、Charles−River Inc.)によってエンドトキシン濃度を決定した。3つ全ての試験でエンドトキシン夾雑物を完全に除去することができた(すなわち、スルーフロー中のエンドトキシン濃度は検出限度未満(<0.005EU/ml)であった)。

Claims (15)

  1. a)2価のイオンの存在下、サンプルをバクテリオファージテールタンパク質とインキュベートする工程と、
    b)前記バクテリオファージテールタンパク質に結合したエンドトキシンを検出する工程とを含む、エンドトキシンの検出方法。
  2. 工程a)の後且つ工程b)の前に、
    a’)前記サンプルから前記バクテリオファージテールタンパク質−エンドトキシン複合体を分離する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記検出を分光学的方法によって実施する、請求項1または2に記載の方法。
  4. a)2価のイオンの存在下、サンプルを恒久的キャリア(permanent carrier)上に固定されたバクテリオファージテールタンパク質とインキュベートするか接触させる工程と、
    b)前記サンプルから前記バクテリオファージテールタンパク質−エンドトキシン複合体を分離する工程を含む、サンプルからエンドトキシンを除去する方法。
  5. 工程a)およびb)をクロマトグラフィカラムスルーフロー(throughflow)法において実施する、請求項4に記載の方法。
  6. 前記恒久的キャリアが、濾過媒体、ガラス粒子、磁性粒子、遠心分離材料、沈殿材料、またはクロマトグラフィカラムのための充填材料である、請求項4に記載の方法。
  7. 前記バクテリオファージテールタンパク質を結合基を介して前記恒久的キャリア上に固定する、請求項4〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記結合基がレクチン、受容体、またはアンチカリンである、請求項7に記載の方法。
  9. 前記結合基がストレプトアビジンまたはアビジンであり、前記バクテリオファージテールタンパク質がビオチンまたはStrep−タグに結合している、請求項7に記載の方法。
  10. 前記バクテリオファージテールタンパク質を化学結合を介して恒久的キャリア上に共有結合的に固定する、請求項4〜6のいずれかに記載の方法。
  11. 前記バクテリオファージテールタンパク質がStrep−タグまたはHis−タグを有する、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記タグが、配列番号5、6、または7に記載のアミノ酸配列を有する、請求項11に記載の方法。
  13. バクテリオファージテールタンパク質としてT4ファージのp12タンパク質を使用する、請求項11または12に記載の方法。
  14. 前記2価のイオンが、0.1μM〜10mMの濃度のCa 2+ またはMg 2+ である、請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
  15. 標識したエンドトキシンがバクテリオファージテールタンパク質との結合から離れ、その後標識されたエンドトキシンが検出される、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
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