JP4659023B2 - イオン注入装置の制御方法、その制御システム、その制御プログラムおよびイオン注入装置 - Google Patents

イオン注入装置の制御方法、その制御システム、その制御プログラムおよびイオン注入装置 Download PDF

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Description

本発明は、イオン注入装置の制御方法、その制御システム、その制御プログラムおよびイオン注入装置に関するものである。
本願は、2005年02月24日に出願された日本国特許出願第2005−048584号に対し優先権を主張し、その内容をここに援用する。
半導体プロセスでは、半導体基板に対するイオン注入工程が不可欠である。この工程は、イオン源から引き出したイオンビームを、加速管により所定のエネルギーに加減速し、四重極レンズ等により収束させて、基板に照射するものである。なお基板に対して均一にイオンを注入するため、イオンビームを走査しつつ照射を行っている。
図8A及び図8Bは、イオンビームの空間分布および走査距離の説明図である。半導体基板(基板)Wに照射されるイオンビーム2は、電流密度の空間分布Dを有する。基板Wの全領域に対して均一なイオン注入を行うには、イオンビームの空間分布Dが基板の外側に落ちるまで走査を行う必要がある。図8Aに示すようにイオンビームの空間分布Dが小さい場合には、イオンビームの走査距離Lが短くなり、図8Bに示すようにイオンビームの空間分布Dが大きい場合には、イオンビームの走査距離Lが長くなる。走査距離が短ければ、イオン注入時間が短くなってスループットを向上させることができるので、イオンビームの空間分布は小さい方がよい。
一方で、イオンビームの電流密度が大きいほど、注入時間を短くすることができる。ただし電流密度が大きいほど、空間電荷効果によりイオンビームが発散するので、空間分布が大きくなる。したがって、イオン源の動作条件の設定によりイオンビームの電流密度を確保しつつ、光学素子の動作条件の設定により空間分布を絞り込む必要がある。従来は、基板近傍における空間分布をモニタしつつ、手動により加速管や四重極レンズ等の動作条件を変更して、空間分布の絞り込み作業を行っていた。
特開昭63−91949号公報 特開平5−135729号公報
上述した空間分布の絞り込み作業には、通常5〜10分程度の時間が必要である。この空間分布の絞り込み作業は、イオン注入装置の立ち上げやレシピ変更の度に行う必要がある。半導体プロセスの工程時間を短縮するため、空間分布の絞り込み作業の時間短縮が望まれている。具体的には、イオン注入装置の立ち上げやレシピ変更の全体が、1分程度で完了することが望ましい。
この調整時間を短縮するため、特許文献1には、過去に用いたレシピにおける最適な動作条件を記憶しておき、指定されたレシピにおける最適な動作条件を、記憶された動作条件から推定する方法が提案されている。しかしながら、イオン源の現実の動作はフィラメントの消耗等による経時変化が大きいため、推定されたイオン源の動作条件からは再現できない場合が多い。そのため、特許文献2に記載されているように、記憶された最適な動作条件は、ビームプロファイルモニタを用いながら動作条件を調整する際の初期値として用いるに留まり、動作条件の最適値を求めるのにはなお数分以上の時間がかかるのが現状である。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、多大なコストを必要とすることなく、動作条件の最適値を短時間で求めることが可能な、イオン注入装置の制御方法、その制御システム、その制御プログラムおよびイオン注入装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のイオン注入装置の制御方法は、イオン源から引き出したイオンビームを、光学素子を介して被処理材に照射するイオン注入装置の制御方法であって、前記被処理材の近傍におけるイオンビームの空間分布を測定する工程と、測定された前記空間分布から、前記イオン源におけるイオンビームの空間及び角度分布であるエミッタンスを、イオンビームの軌道計算手法として、Kapchinskij and Vladimirskij方程式を用いて推定する工程と、推定された前記エミッタンスおよび前記軌道計算手法を使用して、前記被処理材の近傍におけるイオンビームが所望の空間分布となるような前記光学素子の動作条件を算出する工程と、算出された前記光学素子の動作条件を用いて前記イオン注入装置を運転する工程と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、イオンビームの軌道計算手法を用いるので、イオン注入装置の動作条件の最適値を短時間で求めることができる。しかも、イオン注入装置が通常備えているイオンビームの空間分布の測定手段を用いてエミッタンスを推定し、光学素子の動作条件の最適値を求める構成としたので、イオン注入装置にエミッタンスの測定手段等を新設する必要がない。したがって、多大なコストを必要とすることなく、動作条件の最適値を求めることができる。
そして、この動作条件の最適値を用いて、イオン注入装置を運転するようにしているので、最適な動作条件によるイオン注入装置の運転を短時間で開始することが可能になり、半導体プロセスの工程時間を短縮することができる。
また、前記所望の空間分布は、前記被処理材の近傍におけるイオンビームの広がりがほぼ最小となる空間分布であることが望ましい。
この構成によれば、イオンビームの走査距離を短くすることが可能になり、イオン注入時間を短縮してスループットを向上させることができる。
また前記Kapchinskij and Vladimirskij方程式は、前記エミッタンスを4次元空間での楕円面と仮定したものであることが望ましい。
この構成によれば、動作条件の最適値を極めて短時間で求めることができる。
また前記Kapchinskij and Vladimirskij方程式は、前記エミッタンスを複数の4次元空間での楕円面の重ね合わせで近似した多重楕円と仮定したものであることが望ましい。
この構成によれば、動作条件の最適値を精度良く短時間で求めることができる。
一方、本発明のイオン注入装置の制御システムは、イオン源から引き出したイオンビームを、光学素子を介して被処理材に照射するイオン注入装置の制御システムであって、前記被処理材の近傍におけるイオンビームの空間分布の測定手段と、測定された前記空間分布から、前記イオン源におけるイオンビームの空間及び角度分布であるエミッタンスを、イオンビームの軌道計算手法として、Kapchinskij and Vladimirskij方程式を用いて推定するエミッタンス推定部と、推定された前記エミッタンスおよび前記軌道計算手法を使用して、前記被処理材の近傍におけるイオンビームが所望の空間分布となるような前記光学素子の動作条件を算出する動作条件算出部と、算出された前記光学素子の動作条件を用いて前記イオン注入装置を運転する動作制御部と、を有することを特徴とする。
この構成によれば、多大なコストを必要とすることなく、動作条件の最適値を短時間で求めることができる。
そして、この動作条件の最適値を用いて、イオン注入装置を運転するようにしているので、最適な動作条件によるイオン注入装置の運転を短時間で開始することが可能になり、半導体プロセスの工程時間を短縮することができる。
また、前記所望の空間分布は、前記被処理材の近傍におけるイオンビームの広がりがほぼ最小となる空間分布であることが望ましい。
この構成によれば、イオンビームの走査距離を短くすることが可能になり、イオン注入時間を短縮してスループットを向上させることができる。
また前記Kapchinskij and Vladimirskij方程式は、前記エミッタンスを4次元空間での楕円面と仮定したものであることが望ましい。
この構成によれば、動作条件の最適値を極めて短時間で求めることができる。
また前記Kapchinskij and Vladimirskij方程式は、前記エミッタンスを複数の4次元空間での楕円面の重ね合わせで近似した多重楕円と仮定したものであることが望ましい。
この構成によれば、動作条件の最適値を精度良く短時間で求めることができる。
一方、本発明のイオン注入装置の制御プログラムは、上述したイオン注入装置の制御システムを実現するために、コンピュータ上で実行することが可能であることを特徴とする。
この構成によれば、多大なコストを必要とすることなく、動作条件の最適値を短時間で求めることができる。
一方、本発明のイオン注入装置は、上述したイオン注入装置の制御システムを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、動作条件の最適値を短時間で求めて運転することが可能なイオン注入装置を提供することができる。
本発明によれば、イオンビームの軌道計算手法を用いるので、イオン注入装置の動作条件の最適値を短時間で求めることができる。しかも、イオン注入装置が通常備えているイオンビームの空間分布の測定手段を用いて動作条件の最適値を求める構成としたので、多大なコストを必要とすることがない。
イオン注入装置の概略構成図である。 本発明の一実施形態に係るイオン注入装置の制御システムのブロック図である。 本発明の一実施形態に係るイオン注入装置の制御方法のフローチャートである。 荷電粒子ビームのエンベロープおよび座標系の説明図である X点における電場の計算方法の説明図である。 X点における電場の計算方法の説明図である。 多重楕円KV方程式における電場の計算方法の説明図である。 制御方法の実施前後におけるイオンビームの空間分布のグラフである。 イオンビームの空間分布および走査距離の説明図である。 イオンビームの空間分布および走査距離の説明図である。
符号の説明
W‥半導体基板(被処理材)
1‥イオン注入装置
12‥イオン源
24,26‥光学素子
34‥ビームプロファイルモニタ(空間分布の測定手段)
40‥イオン注入装置の制御システム
42‥動作制御部
50‥エミッタンス推定部
60‥動作条件算出部
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
(イオン注入装置)
図1は、イオン注入装置の概略構成図である。本実施形態のイオン注入装置1は、イオン源12を収容した高電圧ターミナル10と、被処理材としての半導体基板(基板)Wを位置決め保持したエンドステーション30との間に、質量分離器14、ビーム収束器20及び偏向器32を順に接続した構成のビーム輸送管を備えている。このビーム輸送管は、イオン源12から引き出したイオンを質量分離し、イオンビームを収束偏向して基板Wへ照射する機能を有している。
高電圧ターミナル10にはイオン源12が設置されている。イオン源12としては、バーナス型やフリーマン型等の熱陰極型イオン源、ECR(電子サイクロトロン共鳴)型イオン源等が用いられる。イオン源12から引き出されたイオンは、質量分離器14へ導入される。
質量分離器14には、イオン源12から引き出されたイオンを質量分離するための電磁石が配備されており、目的とする質量のイオンのみを抽出して後段のビーム収束器20へ導入するようになっている。
ビーム収束器20には、口径可変アパーチャ22や加速管24、四重極レンズ26、走査器28などが順に設けられている。口径可変アパーチャ22は、イオンビームを所定の径に絞って質量分離するものである。加速管24は、イオンビームを所定のエネルギーに加減速するものである。四重極レンズ26は、イオンビームを収束させて基板W上での形状を調整するものである。走査器28は、光軸に平行である二対の電極からなり、基板Wに対してイオンビームを1kHz程度の速度で走査するようになっている。
ビーム収束器20の後段には、偏向器32が接続されている。偏向器32は、イオンビームを平行化してエンドステーション30側へ導出するコリメータレンズとして機能すると同時に、ビーム経路中の残留ガスと衝突して電荷が変化したイオンや中性粒子を除去するものである。
エンドステーション30においては、基板Wを保持するステージ(不図示)が設置されている。このステージは、駆動機構により1方向に移動可能とされている。
また、基板Wの近傍には、ビームプロファイルモニタ(空間分布の測定手段)34が設けられている。このビームプロファイルモニタ34は、基板Wの近傍におけるイオンビームの電流密度の空間分布を測定するものであり、複数のファラデーカップを整列配置して構成されている。なお、ファラデーカップの代わりに複数の電流計または検流計を整列配置してビームプロファイルモニタ34を構成することも可能である。
上記のように構成されたイオン注入装置を運転するには、注入すべきイオンの種類や注入エネルギー、注入量などのレシピを指定する必要がある。注入すべきイオンの種類が指定されると、質量分離器14や口径可変アパーチャ22等の動作条件が設定される。また注入エネルギーが指定されると、加速管24等の動作条件が設定される。さらに注入量が指定されると、イオン源等の動作条件が設定される。
動作条件を設定してイオン注入装置を運転すると、イオン源12から30keV程度のエネルギーで引き出されたイオンビームは、質量分離器14によって所定種類のイオンに分離され、口径可変アパーチャ22によって所定のビーム径に絞られる。次にイオンビームは、加速管24によって10〜500keV程度の所定のエネルギーに加減速される。
さらにイオンビームは、四重極レンズ26によって基板W上に収束するように調整され、走査器28によって基板Wの全体に走査される。その後、イオンビームは偏向器32によって平行化され、エンドステーション30内の基板Wに照射される。通常は、イオンビームを水平方向に1kHz程度で走査し、基板W自体を垂直方向に1Hz程度で走査することによって、基板全体にイオンビームを照射する。
図8A及び図8Bは、イオンビームの空間分布および走査距離の説明図である。基板Wに照射されるイオンビーム2は、電流密度の空間分布Dを有する。基板Wの全領域に対して均一なイオン注入を行うには、イオンビームの空間分布Dが基板の外側に落ちるまで走査を行う必要がある。図8Aに示すようにイオンビームの空間分布Dが小さい場合には、イオンビームの走査距離Lが短くなり、図8Bに示すようにイオンビームの空間分布Dが大きい場合には、イオンビームの走査距離Lが長くなる。走査距離が短ければ、イオン注入時間が短くなってスループットを向上させることができるので、イオンビームの空間分布は小さい方がよい。
一方で、イオンビームの電流密度が大きいほど、注入時間を短くすることができる。ただし電流密度が大きいほど、空間電荷効果によりイオンビームが発散するので、空間分布が大きくなる。したがって、イオン源の動作条件の設定によりイオンビームの電流密度を確保しつつ、光学素子(加速管や四重極レンズ等)の動作条件の設定によりイオンビームの空間分布を絞り込む必要がある。なお、凸レンズにより集光された光が焦点を結ぶのと同様に、光学素子により収束されるイオンビームの空間分布も最小値(極小値)を有する。
本実施形態では、次述するイオン注入装置の制御システムおよび制御方法により、空間分布の絞り込み作業を自動的に行う。本実施形態に係るイオン注入装置の制御方法は、イオンビームの空間分布の測定値から軌道計算手法によりイオンビームのエミッタンスを推定し、さらに推定されたエミッタンスを用いて軌道計算手法により光学素子の動作条件の最適値を推定するものである。
(イオン注入装置の制御システム)
図1に示すように、本実施形態に係るイオン注入装置の制御システム40は、イオンビームのエミッタンス推定部50と、光学素子の動作条件算出部60と、光学素子の動作制御部42とを備えている。なおイオンビームのエミッタンスとは、イオン源の近傍におけるイオンビームの電流密度の空間及び角度の分布をいう。
図2は、本実施形態に係るイオン注入装置の制御システムのブロック図である。エミッタンス推定部50は、主にエミッタンス推定値の作成部52と、イオンビームの軌道計算部54と、収束判断部56と、メモリ58とを備えている。
エミッタンス作成部52は、イオンビームの軌道計算に供するエミッタンスの推定値を作成するものである。軌道計算部54は、作成されたエミッタンス推定値と現在の光学素子の動作条件とに基づいてイオンビームの軌道計算を行い、基板Wの近傍におけるイオンビームの空間分布を算出するものである。収束判断部56は、イオンビームの空間分布の計算値を実測値と比較して、両者の一致性を判断するものである。メモリ58は、エミッタンス作成部52、軌道計算部54および収束判断部56で使用するエミッタンス推定値や光学素子の動作条件、イオンビームの空間分布の計算値、その実測値等の情報を記録するものである。
また動作条件算出部60は、主に光学素子の動作条件作成部62と、イオンビームの軌道計算部64と、収束判断部66と、メモリ68とを備えている。
光学素子の動作条件作成部62は、イオンビームの軌道計算に供する光学素子の動作条件を作成するものである。軌道計算部64は、作成された光学素子の動作条件とエミッタンス推定値とに基づいてイオンビームの軌道計算を行い、基板Wの近傍におけるイオンビームの空間分布を算出するものである。収束判断部66は、イオンビームの空間分布の計算値の最小性(極小性)を判断するものである。メモリ68は、動作条件作成部62、軌道計算部64および収束判断部66で使用する光学素子の動作条件やエミッタンス推定値、イオンビームの空間分布の計算値等を記録するものである。
また動作制御部42は、主に光学素子の動作条件出力部44と、メモリ48とを備えている。光学素子の動作条件出力部44は、算出された動作条件を光学素子に出力するものである。メモリ48は、現在の動作条件を記録するものである。
(イオン注入装置の制御プログラム)
上述したイオン注入装置の制御システムは、その制御プログラムを用いて実現することが可能である。すなわち、イオン注入装置の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を、コンピュータの読み取り装置に装着して、コンピュータ上で制御プログラムを実行する。これにより、コンピュータをイオン注入装置の制御システムとして機能させることができる。
(イオン注入装置の制御方法)
次に、上述したイオン注入装置の制御システムに基づく、イオン注入装置の制御方法について説明する。図3は、本実施形態に係るイオン注入装置の制御方法のフローチャートである。
最初に、ビームプロファイルモニタでイオンビームの空間分布を測定する(ステップ1)。
具体的には、図1に示すイオン注入装置1のイオン源12や質量分離器14、加速管24等に対して指定されたレシピを入力し、また各光学素子に対して常識的な動作条件の初期値を入力して、イオン注入装置1を運転する。次に、エンドステーション30のビームプロファイルモニタ34にイオンビームを直接入射させることにより、イオンビームの空間分布の実測値を求める。
次に、ステップ1で測定された空間分布を実現可能な、イオンビームのエミッタンスを推定する(ステップ2)。
この作業は、エミッタンス推定部50において行う。具体的には、まずステップ1で得たイオンビームの空間分布の実測値を、図2に示すエミッタンス推定部50のエミッタンス作成部52に入力する。エミッタンス作成部52は、入力された空間分布の実測値をメモリ58に記録する。さらにエミッタンス作成部52は、メモリ58に予め記録しておいた常識的なエミッタンスの初期値をメモリ58から読み出す。なお予め複数の初期値をメモリ58に記録しておき、空間分布の実測値を実現するため最も適当な初期値をメモリ58から選び出してもよい。この場合には、エミッタンス推定時間を短縮することができる。そしてエミッタンス作成部52は、読み出したエミッタンスの初期値を軌道計算部54に出力する。
軌道計算部54は、まずイオンビームの空間分布を測定したときの各光学素子の動作条件を動作制御部42から取得する。具体的には、動作制御部42の動作条件出力部44がメモリ48から現在の動作条件を読み出し、エミッタンス推定部50の軌道計算部54に出力する。軌道計算部54は、取得した動作条件をメモリ58に記録する。
そして軌道計算部54では、入力されたエミッタンスの初期値および光学素子の動作条件に基づいて、イオンビームの軌道計算を行い、基板の近傍におけるイオンビームの空間分布を算出する。
イオンビームの軌道計算手法として、Kapchinskij and Vladimirskij方程式(以下「KV方程式」という。)を採用することが望ましい。KV方程式は、イオン源などの荷電粒子の出発点におけるエミッタンス(ビームの広がり)を4次元空間での楕円面であると仮定して、空間電荷効果を考慮した3次元での荷電粒子の軌道のエンベロープを記述する近軸近似での常微分方程式である。
図4に示すように、荷電粒子ビームの光軸をZ軸とし、それに直交する二つの軸をX軸およびY軸とする。そして、荷電粒子ピームのエミッタンスが4次元空間での楕円面であると仮定すると、X平面およびY平面でのエミッタンスをεとεとして、荷電粒子ビームのエンベロープであるXおよびYが下記のKV方程式により記述される。

ここで、FおよびFはX面およびY面でのレンズ作用を表し、四重極レンズの動作条件に対応するものである。静電四重極レンズの場合、その近傍での電位φを円筒座標系で記述すると、以下のようになる。

そしてイオンビームの静電ポテンシャルをΦIBとすれば、数式1のFおよびFは近似的に以下のように記述される。

また数式1におけるKは、空間電荷効果による発散の強さを記述するパービアンスと呼ばれる物理量であり、ビーム電流をI、静電ポテンシャルをφ、荷電粒子の質量をm、荷電粒子の電荷をe、真空の誘電率をεとして、次式で定義される。

なお、加速管のように静電ポテンシャルφが変化する光学素子の内部におけるKV方程式は、上記と若干異なり下記のようになる。この静電ポテンシャルφが、加速管の動作条件に対応するものである。

一方、イオンビームの軌道計算手法として、上述したKV方程式の代わりに、本発明者が開発した多重楕円KV方程式を採用すれば、荷電粒子の軌道のエンベロープを精度良く記述することができる。上述したKV方程式では、荷電粒子のエミッタンスを4次元空間での楕円面と仮定したが、多重楕円KV方程式では、荷電粒子のエミッタンスを複数の4次元空間での楕円面の重ね合わせで近似する。この場合、荷電粒子ビームのエンベロープであるXおよびYは、個々の楕円のエンベロープにおけるX方向およびY方向の電場をE(X)およびE(Y)として、数式1の右辺第1項を置換することにより下記のように記述される。

このE(X)およびE(Y)の求め方であるが、X方向およびY方向の計算方法は同様であるから、E(X)の求め方のみについて説明する。
図5Aに示すように、一様な楕円に分布した荷電粒子の外部のX点における電場E(X)は、荷電粒子の密度をn、楕円のX方向の幅をa、楕円のY方向の高さをbとして、以下のように記述される。

一方、図5Bに示すように、一様な楕円に分布した荷電粒子の内部のX点における電場E(X)は、以下のように記述される。

そして図6に示すように、荷電粒子のエミッタンスを複数の4次元空間での楕円面の重ね合わせで近似した場合には、X点が外部となる楕円P,Qの電場E(X)を数式7で計算し、X点が内部となる楕円SおよびX点がエンベロープとなる楕円Rの電場E(X)を数式8で計算して、これらを足し合わせることにより、X点における電場E(X)を求めることができる。なお数式7に含まれる積分は関数形が比較的になだらかなので、数値積分は容易である。このように、エミッタンスを4次元空間での楕円面の重ね合わせで近似すれば、それぞれの楕円のエンベロープが容易に計算できるので、荷電粒子の分布が一様でない場合についても、光軸に沿った荷電粒子の分布を迅速に計算することができる。
図2に戻り、エミッタンス推定部50の軌道計算部54は、上述した軌道計算手法を用いてイオンビームの軌道計算を行い、基板の近傍における空間分布を算出する。そして、算出した空間分布をメモリ58に記録するとともに、収束判断部56に出力する。
次に収束判断部56は、イオンビームの空間分布の計算値と実測値との一致性を判断する。具体的には、まずメモリ58に記録された空間分布の実測値を読み出し、入力された計算値と比較する。そして、両者の差が所定値を上回った場合には、両者が一致していないと判断し、両者の差をエミッタンス作成部52に出力する。
エミッタンス作成部52では、入力された情報を参照して、空間分布の計算値を実測値に一致させるべく、次の軌道計算に供する新たなエミッタンス推定値を作成する。軌道計算手法としてKV方程式を採用した場合には、新たなエミッタンスは楕円の形状を変更したものであり、多重楕円KV方程式を採用した場合には、新たなエミッタンスは複数の楕円の重み付けを変更したものとなる。この推定値の作成には、制約なし非線形最適化の手法を用いればよい。制約なし非線形最適化の手法として、例えば最急降下法やNewton法、共役方向法、準Newton法などが適用できる。そして、新たに作成されたエミッタンス推定値を、メモリ58に記録するとともに軌道計算部54に出力する。このように、エミッタンスをパラメータとして変化させ、イオンビームの空間分布の計算値が実測値に一致するまで繰り返し計算を行う。
一方、収束判断部56において、空間分布の計算値と実測値との差が所定値を下回った場合には、両者が一致したと判断する。この場合、最後の軌道計算に使用したエミッタンスは、現実のエミッタンスに一致すると推定することができる。そこで収束判断部56は、最後の軌道計算に使用したエミッタンス推定値および光学素子の動作条件、並びに最後の軌道計算によって得られた空間分布の計算値をメモリ58から読み出して、動作条件算出部60に出力する。
次に、ステップ2で推定したイオン源でのエミッタンスを用いて、イオンビームの空間分布を最小にする光学素子の動作条件を求める(ステップ3)。
動作条件算出部60に出力されたエミッタンス推定値および光学素子の動作条件は、動作条件作成部62に入力される。動作条件作成部62は、入力されたエミッタンス推定値および光学素子の動作条件並びに空間分布の計算値をメモリ68に記録する。さらに動作条件作成部62は、入力された情報を参照して、イオンビームの空間分布を最小にするべく、次の軌道計算に供する新たな動作条件を作成する。そして動作条件作成部62は、作成した動作条件を軌道計算部64に出力する。
次に軌道計算部64は、メモリ68からエミッタンス推定値を読み出す。そして、そのエミッタンス推定値および入力された光学素子の動作条件に基づいて、イオンビームの軌道計算を行い、基板の近傍におけるイオンビームの空間分布を算出する。イオンビームの軌道計算手法として、上述したKV方程式や多重楕円KV方程式等を利用することができる。さらに軌道計算部64は、算出した空間分布をメモリ68に記録するとともに、収束判断部66に出力する。
次に収束判断部66は、算出された空間分布の最小性(極小性)を判断する。具体的には、まず前回の軌道計算で算出された空間分布をメモリ68から読み出し、今回の軌道計算で算出された空間分布と比較する。そして、両者の差が所定値を上回った場合には、今回算出された空間分布が最小ではないと判断する。なお、算出された空間分布が減少を続ける限り、最小ではないと判断することもできる。そして収束判断部66は、前回と今回との空間分布の差を動作条件作成部62に出力する。
動作条件作成部62では、入力された情報を参照して、イオンビームの空間分布の計算値を最小にするべく、次の軌道計算に供する新たな光学素子の動作条件を作成する。なお実際の四重極レンズ等には印加電圧などの制約があるため、動作条件の作成には制約付き非線形最適化の手法を用いればよい。制約付き非線形最適化の手法として、例えば勾配射影法や一般化簡約勾配法、ペナルティー関数法、乗数法などを適用することができる。そして、新たに作成された動作条件を、メモリ68に記録するとともに軌道計算部64に出力する。このように、動作条件をパラメータとして変化させ、イオンビームの空間分布が最小になるまで繰り返し計算を行う。
一方、収束判断部66において、前回と今回との空間分布の差が所定値を下回った場合には、今回算出された空間分布が最小であると判断する。これらの場合、軌道計算において空間分布を最小にする光学素子の動作条件は、現実のイオン注入装置においても空間分布を最小にする動作条件であると推定することができる。そこで収束判断部66は、空間分布を最小にする光学素子の動作条件を、動作制御部42に出力する。
次に、ステップ3で求めた光学素子の動作条件の最適値を用いて、実際のイオン注入装置を動作させる(ステップ4)。
動作制御部42に出力された光学素子の動作条件は、図2に示す動作条件出力部44に入力される。動作条件出力部44は、入力された動作条件をメモリ48に記録するとともに、図1に示す加速管24や四重極レンズ26等に出力する。これにより、イオン注入装置1は、指定されたレシピを実現しつつ、イオンビームの空間分布が最小となる最適条件で運転される。
図7は、本実施形態に係る制御方法の実施前後におけるイオンビームの空間分布のグラフであり、横軸に基板の半径方向の位置、縦軸にビーム電流密度をとっている。図7のグラフBは、上述した制御方法の実施前におけるイオンビームの空間分布の実測値である。
図7のグラフAは、上述した制御方法を実施して最適化されたイオンビームの空間分布の計算値である。なお軌道計算手法として多重楕円KV方程式を採用し、複数の楕円を足し合わせてビーム電流密度を算出したので、グラフAは棒グラフ状になっている。
グラフBに対してグラフAでは、イオンビームの空間分布の幅が狭く、電流密度が大きくなっている。これは、入射光が凸レンズにより集光されて焦点を結ぶのと同様の現象である。この結果、上述した制御方法を実施して光学素子の動作条件を算出することにより、イオンビームの空間分布を最適化しうることが確認された。
従来のイオン注入装置においては、装置の立ち上げやレシピ変更の際に、イオン源や四重極レンズなどの光学素子の最適値を求めるのに5〜10分程度の時間が必要であった。
また、過去の最適値を記憶して活用する制御系を用いても、イオン源の動作状態の経時変化に伴い、数分の調整時間が必要であった。さらに、これらの調整の際には、実際に四重極レンズの高電圧を操作する必要があったため、放電が発生したり、チャンバー内壁をイオンビームが照射したりするという問題があった。
これに対して、上述した本実施形態に係るイオン注入装置の制御方法では、イオンビームの空間分布の測定値から軌道計算手法によりイオンビームのエミッタンスを推定し、さらに推定されたエミッタンスおよび軌道計算手法を用いて光学素子の動作条件の最適値を推定する構成とした。
この構成によれば、イオンビームの軌道計算手法を用いるので、イオン注入装置の動作条件の最適値を短時間で求めることができる。一例を挙げれば、イオン注入装置の立ち上げやレシピ変更の際に、イオン源の経時変化にも関わらず、四重極レンズ等の光学素子の最適値を1〜3分程度の短時間で求めることができる。なお、動作条件の最適値を求める過程で、チャンバー内壁へのイオンビームの照射や放電などを回避しうることは言うまでもない。しかも、イオン注入装置が通常備えているビームプロファイルモニタを用いてエミッタンスを推定し、光学素子の動作条件の最適値を求める構成としたので、イオン注入装置にエミッタンスモニタ等を新設する必要がない。したがって、多大なコストを必要とすることなく、動作条件の最適値を求めることができる。
また、イオンビームの軌道計算手法として、エミッタンスを4次元空間での楕円面と仮定するKV方程式を採用することにより、イオン注入装置の動作条件の最適値を、極めて短時間で求めることができる。また、イオンビームの軌道計算手法として、エミッタンスを4次元空間での楕円面の重ね合わせで近似する多重楕円KV方程式を採用することにより、イオン注入装置の動作条件の最適値を、精度良く短時間で求めることができる。
そして、算出された動作条件の最適値を用いてイオン注入装置を運転することにより、イオンビームの空間分布を最小にすることができる。これにより、イオンビームの走査距離を短くすることが可能になり、イオン注入時間を短縮してスループットを向上させることができる。また、算出された動作条件の最適値を用いてイオン注入装置を運転することにより、イオンビームの電流密度を大きくすることができる。これにより、イオン注入時間をさらに短縮して、スループットを大幅に向上させることができる。
なお本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な材料や構成、製造条件などはほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
本発明は、半導体プロセスにおいて不可欠である、半導体基板に対するイオン注入工程において、好適に利用することができる。

Claims (10)

  1. イオン源から引き出したイオンビームを、光学素子を介して被処理材に照射するイオン注入装置の制御方法であって、
    前記被処理材の近傍におけるイオンビームの空間分布を測定する工程と、
    測定された前記空間分布から、前記イオン源におけるイオンビームの空間及び角度分布であるエミッタンスを、イオンビームの軌道計算手法として、Kapchinskij and Vladimirskij方程式を用いて推定する工程と、
    推定された前記エミッタンスおよび前記軌道計算手法を使用して、前記被処理材の近傍におけるイオンビームが所望の空間分布となるような前記光学素子の動作条件を算出する工程と、
    算出された前記光学素子の動作条件を用いて前記イオン注入装置を運転する工程と、
    を有することを特徴とするイオン注入装置の制御方法。
  2. 請求項1に記載のイオン注入装置の制御方法であって、
    前記所望の空間分布は、前記被処理材の近傍におけるイオンビームの広がりが最小となる空間分布であることを特徴とするイオン注入装置の制御方法。
  3. 請求項1に記載のイオン注入装置の制御方法であって、
    前記Kapchinskij and Vladimirskij方程式は、
    前記エミッタンスを4次元空間での楕円面と仮定したものであることを特徴とするイオン注入装置の制御方法。
  4. 請求項1に記載のイオン注入装置の制御方法であって、
    前記Kapchinskij and Vladimirskij方程式は、
    前記エミッタンスを複数の4次元空間での楕円面の重ね合わせで近似した多重楕円と仮定したものであることを特徴とするイオン注入装置の制御方法。
  5. イオン源から引き出したイオンビームを、光学素子を介して被処理材に照射するイオン注入装置の制御システムであって、
    前記被処理材の近傍におけるイオンビームの空間分布の測定手段と、
    測定された前記空間分布から、前記イオン源におけるイオンビームの空間及び角度分布であるエミッタンスを、イオンビームの軌道計算手法として、Kapchinskij and Vladimirskij方程式を用いて推定するエミッタンス推定部と、
    推定された前記エミッタンスおよび前記軌道計算手法を使用して、前記被処理材の近傍におけるイオンビームが所望の空間分布となるような前記光学素子の動作条件を算出する動作条件算出部と、
    算出された前記光学素子の動作条件を用いて前記イオン注入装置を運転する動作制御部と、
    を有することを特徴とするイオン注入装置の制御システム。
  6. 請求項5に記載のイオン注入装置の制御システムであって、
    前記所望の空間分布は、前記被処理材の近傍におけるイオンビームの広がりが最小となる空間分布であることを特徴とするイオン注入装置の制御システム。
  7. 請求項5に記載のイオン注入装置の制御システムであって、
    前記Kapchinskij and Vladimirskij方程式は、
    前記エミッタンスを4次元空間での楕円面と仮定したものであることを特徴とするイオン注入装置の制御システム。
  8. 請求項5に記載のイオン注入装置の制御システムであって、
    前記Kapchinskij and Vladimirskij方程式は、
    前記エミッタンスを複数の4次元空間での楕円面の重ね合わせで近似した多重楕円と仮定したものであることを特徴とするイオン注入装置の制御システム。
  9. 請求項5ないし8のいずれか一項に記載のイオン注入装置の制御システムを実現するために、コンピュータ上で実行することが可能なイオン注入装置の制御プログラム。
  10. 請求項5ないし8のいずれか一項に記載のイオン注入装置の制御システムを備えたことを特徴とするイオン注入装置。
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