図1は、周辺回路一体化型アクティブマトリクス基板の構成、およびさらにリペア回路を一体化したアクティブマトリクス型TFT基板の構成を示す。
図1(A)は、周辺回路一体化型アクティブマトリクス基板の構成例を示す。ガラス基板S1の中央部に表示部DISが形成される。表示部DISの周辺には、周辺部PEが残る。この周辺部PEの一部に、周辺回路が一体化して形成される。図示の構成においては、表示部の一方の長辺に沿ってデータ信号線駆動回路DDが配置され、短辺に沿って走査線駆動回路GDが配置されている。
表示部DISにおいては、縦方向に複数の画像信号線VLが配置され、横方向に複数の走査線GLが画像信号線VLと交差して配置されている。信号線VLと走査線GLの各交点には、画素PXが接続される。
図1(A)の構成において、右端の周辺部および下端の周辺部には、回路は形成されていない。しかしながら、液晶表示装置の組み立て等の要求により、これらの周辺部を省略することはできない。
図1(B)は、図1(A)のアクティブマトリクス基板にリペア回路を形成した形態を示す。周辺部PEの右端領域に走査線駆動回路GDと同等の回路構成を有するリペア用走査線駆動回路RGDが形成され、周辺部下端領域に信号線駆動回路DDと同等の構成を有するリペア用信号線駆動回路RDDが形成される。なお、「同等」の用語は、製造プロセス上のばらつきを許容し、回路として同一と見なせるものを指すために用いられている。走査線駆動回路、信号線駆動回路と同等の回路構成を有するリペア回路は、特別の製造工程を追加することなく製造することができる。
図1(C)は、アクティブマトリクス基板の他の構成例を示す。ガラス基板S1の中央部に表示部DISが形成され、周辺部の長辺に沿った領域には1対の信号線駆動回路DD1、DD2が形成される。例えば、奇数番目の信号線は上方の信号線駆動回路DD1によって駆動され、偶数番目の信号線は下方の信号線駆動回路DD2によって駆動される。
ガラス基板S1の周辺部の短辺に沿う1対の周辺領域にも、1対の走査線駆動回路GD1、GD2が形成される。1対の走査線駆動回路GD1、GD2は同一の走査線を両端から駆動する。この構成の場合、周辺部の空領域は少ない。従って、信号線駆動回路DD1、DD2や走査線駆動回路GD1、GD2と同等の構成を有するリペア回路を作成する面積の余裕は無い。
図1(D)は、図1(C)の構成に基づき、さらにリペア用回路を作成した構成例を示す。リペア回路RC1〜RC4は、周辺部の各コーナー領域に設けられる。例えば、リペア用回路RC1〜RC4の内、2つが信号線駆動回路DD1、DD2の一部と同等の構成を有し、他の2つが走査線駆動回路GD1、GD2の一部と同等な構成を有する。
周辺回路の一部に欠陥が発生した場合には、欠陥部分をリペア用回路RC1〜RC4の一部と置き代えるように配線の接続を変更する。どのような配線を設けるかは、後に詳しく述べる。
図1(E)は、1画素の構成例の等価回路図を示す。画素PXは、スイッチング用薄膜トランジスタTFTと、画素電極XEと蓄積容量SCを含む。TFTのソース電極が信号線VLに接続され、ゲート電極が走査線GLに接続され、ドレイン電極が画素電極XEに接続される。画素電極XEは、蓄積容量SCの一方の電極を兼用する。蓄積容量SCの他方の電極は、絶縁膜を介して画素電極XEと対向配置された導電体で形成される。蓄積容量の他方の電極は、行方向または列方向に延在して形成され、同一電圧に接続される。
表示部において、TFTに欠陥が生じると、点欠陥が発生する。信号線VLに断線が生じると、信号線駆動回路DDから断線個所よりも遠い側に線欠陥が生じる。図1(A)の構成の場合、走査線GLに断線が生じると、断線個所より下流側の走査線に沿って線欠陥が生じる。これらの欠陥の内、線欠陥は必ず修復しなければならない欠陥である。
図1(F)は、走査線駆動回路GDの構成を概略的に示す。走査線駆動回路GDは、シフトレジスタSRと、マルチプレクサMLXと、マルチプレクサの出力信号をバッファリングするバッファ回路BFとを含み、複数の走査線に対し順次選択される走査線をシフトさせる信号を発生する。なお、シフトレジスタ、マルチプレクサ、バッファを合わせてSMBで指す。
図1(G)は、信号線駆動回路の構成を概略的に示す。信号線駆動回路DDは、シフトレジスタSR、バッファ回路BF、およびバッファ回路の出力によってオン/オフ制御されるアナログスイッチASを含む。シフトレジスタSRとバッファ回路BFとを合わせてSBで示す。
アナログスイッチASは、画像データ線PLに供給される画像信号を、信号線VLに選択的に伝達する機能を有する。信号線駆動回路DDは、走査線駆動回路GDと比べ高速で動作するため、比較的欠陥が生じ易い。特に、アナログスイッチASは、長いチャネル幅を有し、欠陥が生じ易い。
図2は、表示領域におけるTFTの構成例をより詳細に示す。図2(A)は断面図であり、図2(B),(C)は走査線GLおよび信号線VLを作成した段階の平面図である。
図2(A)に示すように、ガラス基板10の表面上に、必要に応じてSiO2膜を堆積した後、島状の多結晶シリコン層12を形成する。島状多結晶シリコン層は、始めにアモルファスシリコン層を堆積し、XeClレーザやKrFレーザ等のレーザ光を照射し、レーザアニールによって結晶化を生じさせ、その後パターニングすることによって得られる。たとえば、厚さ40nmの多結晶シリコン層が形成される。
多結晶シリコン層12の形状は、図2(B)に示すように、両端で幅広の領域12S、12Dを有し、それらの間をストライプ状領域が結合する形状である。
多結晶シリコン層12を覆って、ゲート絶縁膜14が酸化膜、窒化膜などによって形成される。たとえば、厚さ200nmのSiO2 膜が形成される。ゲート絶縁膜14の上に、ゲート電極16が形成される。ゲート電極は、たとえば厚さ300nmのAl−Nd合金層で形成される。
図2(B)に示すように、ゲート電極16は、走査線GLと同一層で形成され、連続的に形成される。なお、図2(B)に示す工程までの間に、多結晶シリコン層12の両端部領域に所望の不純物をドープする。
ゲート電極16を覆って、層間絶縁膜18が形成される。たとえば、厚さ500nmのSiNx 膜が形成される。層間絶縁膜とゲート絶縁膜14を貫通し、多結晶シリコン層12のソース領域12S、ドレイン領域12Dに達するコンタクトホールが形成される。このコンタクトホールを埋め込み、ソース電極20S、ドレイン電極20Dが形成される。電極層は、たとえば厚さ80nmのTi層、厚さ250nmのAl層、厚さ150nmのTi層の積層で形成される。
図2(C)は、ソース電極20Sの平面形状を示す。ソース電極20Sは、信号線VLと同一層で連続的に形成される。なお、ドレイン領域上のドレイン電極は図示を省略している。その後、ソース電極20S、ドレイン電極20Dを覆って樹脂、スピンオンガラス(SOG)等の平坦化膜22を作成する。平坦化膜22を貫通してドレイン電極20Dに至るコンタクトホールが形成される。
このコンタクトホールを覆ってITOなどで形成された画素電極24が接続される。なお、反射型液晶表示装置の場合には、ITOの代わりに反射率の高い金属電極が用いられる。画素電極24を形成した後、表面にポリイミド等の配向膜26を形成する。
ゲート電極16および走査線GLは、例えばAl−Nd合金で形成される。また、ソース電極20Sおよび信号線VLは、例えばTi/Al/Tiの積層構造で形成される。これら2種類の金属層は、異なるレベルに形成されるため、周辺回路領域においては下層配線層、上層配線層として用いることが出来る。これらの2種類の配線層を交差させ、レーザ光を照射すると、両配線層とも低融点のAlを主成分としているため、比較的容易に溶融し、短絡を生じさせることができる。図2に示した表示領域内の構成においては、走査線GLおよび信号線VLの断線が線欠陥を発生させる原因となる。
図1(G)で示したように、信号線駆動回路の出力端には、複数のアナログスイッチASが接続される。
図3は、アナログスイッチの構成を示す。アナログスイッチは、図3(A)に示すようにpチャネルMOSトランジスタ構造で形成しても、図3(B)に示すように、nチャネルMOSトランジスタ構造で形成しても、図3(C)に示すように、CMOSトランジスタ構造で形成しても良い。これらの構成の内、図3(C)に示す構成が最も望ましい。
図3(D)は、図3(C)に示すCMOS型アナログスイッチの構成例を示す。1対の島状半導体層30が形成され、その上にソース電極、ゲート電極、ドレイン電極が形成されている。画像情報は、共通ソース電極34から、縦方向に配置された4本のソース電極34n、34pに伝達される。左右の半導体層は、それぞれnチャネルTFTおよびpチャネルTFTを形成するためのものであり、構成としては同等である。各TFTは、両側にソース電極34n、34pが配置され、中央にドレイン電極36n、36pが配置され、これらの中間にゲート電極32n、32pが配置された構成である。
多結晶シリコンは、アモルファスシリコンと比べ移動度が大幅に向上しているとは言え、単結晶シリコンと比較すると未だ移動度は小さい。充分低いオン抵抗を得るため、各TFTは、チャネル幅を広くし、かつ両側のソース領域から中央のドレイン領域に同時にキャリアを供給できる構成とされている。狭い間隔を置いて配置される電極の長さが長く、その数が多いため、アナログスイッチASに欠陥の発生する確率は高くなる。
図4は、信号線駆動回路のアナログスイッチASを除いた部分の回路構成を示す等価回路図である。n段のフリッププロップ回路FF1〜FFnが直列に接続され、前段のフリッププロップFFの出力が後段のフリップフロップFFの入力に接続されてシフトレジスタを構成している。シフトレジスタの出力は、複数のインバータを直列に接続したバッファ回路BFに供給される。バッファ回路BFの途中のノードから、分岐配線が形成され、CMOS型アナログスイッチに対する2つの出力が形成される。
図5は、走査線駆動回路の構成を概略的に示す等価回路図である。図中上段には、両方向スイッチSWと、1段のシフトレジスタSRが示されている。このシフトレジスタSRの出力は、次段のシフトレジスタに供給される。また、シフトレジスタSRの出力は、マルチプレクサMLXにおいてマルチプレックス信号MP1〜MP4との論理積を取り、4つの走査信号を発生する。4つの走査信号は、バッファ回路BFを介して表示部DISの走査線に供給される。走査線の数が600本の場合、シフトレジスタは150段設けられる。
図6は、アナログスイッチおよび信号線VLの欠陥修復方法を示す。たとえば、本来のアクティブマトリクス基板の回路構成が図1(A)に示すように、表示部DISに隣接する1つの周辺領域に信号線駆動回路DDが形成されている場合を考える。
図5(A)に示すように、画像データ線PLと画像信号線VLの間にアナログスチッチASが配置され、このアナログスイッチASの制御電極が制御線CLによって制御される。このような構成が横方向に複数並列に配置されていてもよい。
リペア回路は、信号線VLの他端にスイッチSW2を介して接続可能なリペア用アナログスイッチRASを配置し、このリペア用アナログスイッチRASの他方の電流電極をリペア用データ線RPL、スイッチSW1を介してデータ線PLに接続可能とし、リペア用アナログスイッチRASの制御電極をリペア用制御線RCLおよびスイッチSW3を介して制御線CLに接続可能とする。
スイッチSW1、SW2、SW3はノーマリオフであり、アナログスイッチASおよび信号線VLが正常な場合には、リペア用アナログスイッチRASは電気的に分離されている。
図6(B)に示すように、信号線VLの中間で断線B1が発生したとする。すると、信号線VLの断線個所B1よりも下流側では画素に画像情報が伝達されなくなる。この場合、スイッチSW1、SW2、SW3を閉じ、リペア用アナログスイッチRASを活性化することにより、同一の画像データが下方からも信号線VLに伝達できるようになる。
アナログスイッチASの入力配線の個所B2または制御線の個所B3に断線が生じた時も同様のリペアを行なうことにより、線欠陥を防止することができる。アナログスイッチが複数並列配置されている場合も、リペア用アナログスイッチRASがいずれのアナログスイッチにも接続可能な構成とすれば、1つのリペア用アナログスイッチRASでいずれのアナログスイッチまたは信号線の欠陥も修復することができる。
図6(C)は、アナログスイッチASに短絡型欠陥が生じた場合のリペア方法を示す。この場合も、図6(B)の場合と同様スイッチSW1、SW2、SW3を閉じ、リペア用アナログスイッチRASを活性化する。
ただし、短絡型欠陥の場合、リペア用アナログスイッチRASがオフの間も、アナログスイッチASは信号線VLをデータ線PLまたは制御線CLに接続してしまう。
そこで、アナログスイッチASの入力側配線および制御配線を開路させる。このようにして、本来のアナログスイッチASが機能しなくなるようにすることにより、リペア用アナログスイッチRASを用いて信号線VLを正常に動作させることが可能となる。
なお、スイッチSW1、SW2、SW3は交差する多層配線層で形成することができる。また、配線の開路は、配線にレーザ光を照射し、断線させることによって行なうことができる。
図7は、特性を調整することのできるアナログスイッチの構成を示す。図7(A)において、4つのアナログスイッチAS1〜AS4が並列に接続され、同一の制御線CLによって制御されている。後に述べるように、4つのアナログスイッチは、順次切断可能に接続されており、特性の調整が可能である。
図7(B)は、CMOS型アナログスイッチの場合の構成を示す。4つのnチャネルアナログスイッチnAS1〜nAS4が並列に接続され、同一の制御線nCLによって制御される。また、4つのpチャネルアナログスイッチpAS1〜pAS4が、並列に接続され、同一の制御線pCLによって制御される。nチャネルアナログスイッチとpチャネルアナログスイッチは、さらに並列に接続されている。
図7(C)は、常時接続されているアナログスイッチAS1に並列に、リペア用アナログスイッチAS2〜AS4が配置されている構成を示す。アナログスイッチAS2〜AS4は、入出力が開路されており、レーザ照射によって任意に接続することができる。
図7(D)は、常時は接続されていないアナログスイッチを備えたCMOS型アナログスイッチの構成を示す。常時は、一つのnチャネルアナログスイッチnAS1および1つのpチャネルアナログスイッチpAS1のみが入出力間に接続されている。これらのアナログスイッチnAS1、pAS1に並んで、リペア用アナログスイッチnAS2〜nAS4およびpAS2〜pAS4が形成されている。○印で示したレーザ照射領域をレーザ照射することにより、リペア用アナログスイッチの配線を入出力に接続することができる。
図8は、図7に示すアナログスイッチの調整方法を示す。図8(A)は、図7(A)に示すアナログスイッチと同一の構成である。このアナログスイッチが、他のアナログスイッチと比べ駆動能力が高すぎる場合には、図8(B)に示すように、一つのアナログスイッチAS4を切り離すか、図8(C)に示すように、2つのアナログスイッチAS3、AS4を切り離して実効チャネル幅を減少させる。同様に、3つのアナログスイッチAS2〜AS4を切り離すこともできる。
図8(D)は、図7(C)の構成を用い、アナログスイッチAS1のみでは駆動能力が不足する場合、アナログスイッチAS3を並列に接続して実効チャネル幅を広くし、駆動能力を増加させる構成を示す。開路されていた配線間を短絡させる処理は、レーザ照射により行なうことができる。なお、リペアアナログスイッチAS2、AS3、As4の駆動能力を異ならせておくことにより、適正なアナログスイッチを選択してきめ細かい調整を行なうこともできる。
図8(E)は、図7(D)に示すCMOS型アナログスイッチの特性調整工程を示す。この場合も、図8(D)同様、選択した所望のアナログスイッチを新たに接続することにより、最初から接続されていたアナログスイッチの駆動能力不足を修正することができる。
なお、アナログスイッチ以外の信号線駆動回路や走査線駆動回路等においても、断線や短絡等の回路不良が生じる場合がある。これらに対処するためには、少なくとも1部の回路を2重に作成し、随時切り替え使用できるようにすることが好ましい。
図9は、このようなリペア方法を示す。
図9(A)において、2段のインバータ回路CA1、CA2が入力端子I3と出力端子OUTの間に接続され、それぞれスイッチSW4、SW5を介して電源端子I1、I2に接続されている。これらの回路と並列に、同様の構成を有する2段のインバータ回路CB1、CB2が形成され、電源端子は、スイッチSW4、SW5の常時はオープンの端子VA、EB間に接続され、ゲート電極は入力端子I3に接続された配線と絶縁層を介してクロス配置されている。また、後段のインバータCB2の出力端子も、出力端子OUTに接続された配線と絶縁層を介してクロス配置されている。配線のクロマ配置はTFT基板上に形成され、切り替えスイッチSW4、SW5はTFT基板に接続されたプリント基板上に設けられている。
TFT基板を作成した後、基板検査を行なう。または、パネルを作成した後、パネル表示を検査する。これらの検査において欠陥が発見された場合、欠陥を生じているインバータ回路を切り離し、リペア用インバータ回路を接続する。図示の構成においては、外付けスイッチSW4、SW5を端子VB、EB側に切り替え、TFT基板上で○で示した接続個所をレーザ照射により短絡する。これらの工程により、2段インバータCA1、CA2の代わりにリペア用2段インバータCB1、CB2が入力端子I3と出力端子OUT間に接続される。
なお、このような回路構成は2段インバータに限らないことは当業者に自明であろう。
図9(B)は、任意の回路CAとこのリペア回路CBを並列配置した構成を示す。回路CAに欠陥が発見された場合、回路CBに切り替える工程は図9(A)の場合と同様である。
図10は、分割点順次駆動方式の液晶表示装置を示す。図において、表示部DISには、多数の画素PXが行列状に配置されている。各画素PXを駆動するため、横方向に延在する複数の制御線(GL)と、縦方向に延在する複数の信号線VLが配置されている。
縦方向に延在する信号線VLの両端には、それぞれアナログスイッチASおよびRASが接続されている。但し、下方に接続されたアナログスイッチRASはリペア用であり、常時は入力端子、制御端子がオープン(開路)状態であり、アナログスイッチとして機能しない。
信号線駆動回路DDにおいて、シフトレジスタおよびバッファ回路SBから、4列を1単位として制御線CLが縦方向に導出されている。各制御線CLは、4本に分岐され、それぞれ対応するアナログスイッチASの制御端子に接続される。アナログスイッチASは4個毎に駆動される。4本のデータ信号線PL1〜PL4は、4個毎のアナログスイッチの入力端子に接続され、さらに延在して画素部DISの周囲を回り、常時は動作していないリペア用アナログスイッチRASの入力線と交差するデータリペア線RPL1〜RPL4となる。
さらに、分岐前の制御線CLと交差するように、リペア線RL1〜RL4が配置され、表示部DISの周囲を回り、図中下方でリペア用アナログスイッチRASの制御線を4本1単位にまとめたリペア用制御線RCL1〜RCLnと交差している。リペア用制御線RL1〜RL4と制御線CL1〜CLnおよびリペア用制御線RCL1〜RCLnとの交点は、それぞれレーザ照射による接続ポイントRXaおよびRXbを構成する。また、リペア用データ線RPL1〜RPL4とリペアアナログスイッチRASの入力線の各交点は、他の接続ポイントRXcを構成する。
今、制御線VLの1本VLn1が途中Bnの個所で断線したと考える。すると、図中上方に配置されたアナログスイッチASから供給されるデータ信号は、断線Bnより下の信号線VLn1には伝達されず、線欠陥が発生してしまう。
この時、断線した信号線VLn1に接続されているリペア用アナログスイッチRASを活性化し、信号線下方からデータ信号を供給すれば線欠陥を回復することができる。
図において、接続ポイントRCXc、RCXb、RCXaを接続すれば、制御線CLnの制御信号が、接続ポイントRCXaおよびRCXbを介してリペア用アナログスイッチRASの制御端子に印可され、データ線PL4のデータ信号が、接続ポイントRCXcを介してリペア用アナログスイッチRASの入力端子に印可される。従って、断線Bnの上下からデータ信号を供給することができる。
図11は、図10に示した4分割点順次駆動液晶表示装置の変形例を示す。図10と異なる点は、リペア用アナログスイッチRASの入力端子側に設けられていた接続ポイントが、固定的に接続された接続ノードとなり、代わりにリペア用アナログスイッチRASと信号線VLの中間に新たな接続ポイントRXcが設けられている点である。リペア用アナログスイッチRASが信号線VLから切り離されているため、アナログスイッチASの負荷が軽くなる。
図10同様、1本の信号線VLn1に断線Bnが発生した時、接続ポイントRCXa、RCXb、RCXcを接続すると、対応するリペア用アナログスイッチRASが活性化され、画像信号が信号線VLn1の下方からも供給できる。従って、断線Bnの下方に発生した線欠陥を回復することができる。
図12は、4分割点順次駆動型液晶表示装置の他の構成例を示す。図10、図11の構成においては、各信号線の両端にアナログスイッチを接続した。本構成においては、リペア用アナログスイッチRASの数を減少させている。
4本のデータ信号線PL1〜PL4は、常時駆動用アナログスイッチASの入力線と必要な接続を形成した後、表示部DISを回って延在され、リペア用データ配線RPL1〜RPL4となる。このリペア用データ配線RPL1〜RPL4の中間地点に、4つのリペア用アナログスイッチRASが接続されている。リペア用アナログスイッチRASの数は、リペア用データ配線の数と等しい。リペア用アナログスイッチRASの出力側のリペア用データ配線は、図中下方で各信号線の延長部と交差し、接続ポイントRXcを形成する。
また、4本のリペア配線RL1〜RL4が分岐前の制御線CL1〜CLnと交差して接続ポイントRXAを形成し、画素部DISの周囲を回って延在され、リペア用アナログスイッチRASの制御線RCLと交差し、接続ポイントRXbを構成している。信号線VLn1に断線Bnが発生した時は、接続ポイントRCXa、RCXb、RCXcを接続することにより、断線した信号線VLn1の下方からも画像信号を供給し、線欠陥を回復することができる。
また、信号線の断線ではなく、アナログスイッチASにオープン型欠陥が生じたときにも、同様の処理により信号線VL下方より画像信号を供給することができる。例えば、アナログスイッチASの制御線または入力線に断線BcまたはBsが生じた時も、接続ポイントRCXa、RCXb、RCXcを接続することにより、信号線VLに下方より画像情報を供給することができる。
図13は、図12の構成において、アナログスイッチASに短絡型欠陥が生じた場合の対応を示す。アナログスイッチASnに短絡型欠陥が生じた場合、このアナログスイッチASnを信号線から分離するため、アナログASnの入力線、出力線、制御線を切断点Y1、Y2、Y3で示すようにレーザ照射等により切断する。欠陥、アナログスイッチASnは回路から完全に切り離される。リペア用アナログスイッチの接続は前述の実施例と同様である。
図14は、ブロック選択順次液晶表示装置の構成を示す。8・4型周辺回路一体化多結晶シリコン液晶パネルの構成を例にとって説明する。たとえば表示部DISには2400本の信号線VLと600本の走査線GLが縦方向および横方向に配列され、各交点に画素PXが接続されている。
2400本の信号線は、8つのブロックBL1〜BL8に分割されている。すなわち、一つのブロックBLには300本の信号線が含まれる。この300本の信号線を、奇数番目の信号線と偶数番目の信号線に分け、奇数番目の信号線の駆動回路を図中上方に配置し、偶数番目の信号線の駆動回路を図中下方に配置する。ブロック選択信号線BSL1〜BSL8は、8つのブロックの内一つのブロックを選択する信号を供給する。このブロック選択信号は、各ブロックのアナログスイッチASの制御線に共通に供給される。
画像データ信号は、表示部DISの上方に配置された150本の奇数画像データ線PL1〜PL299と、表示部DISの下方に配置された150本の偶数画像データ線PL2〜PL300に供給される。上方に配置された奇数データ線PLと対応する奇数番目の信号線VLの接続領域には、アナログスイッチASが接続される。同様偶数番目の信号線VLと図中下方に配置された150本の偶数データ線PL2〜PL300との間にもアナログスイッチASが配置されている。
また、各走査線GLは、図中左右両端において走査線駆動回路GD1、GD2に接続され、両側から走査信号を受ける。図14においては、未だリペア回路は示されていない。
図15は、図14に示すブロック選択順次駆動方式の制御信号のタイミングチャートを示す。1水平時間Hは、25μsの時間長であり、1本の走査線が選択されている時間を示す。1水平時間H内に、8つのブロック選択時間Tbが配置されている。最初のブロック選択時間においてブロックBL1が選択され、次のブロック選択時間において2番目のブロックBL2が選択される。8番目のブロックBL8を選択した後、ブランキング期間Tbk=5.0μsecが設けられている。各ブロック選択時間において、300本のデータ信号線PL1〜PL299、PL2〜PL300から画像信号が供給される。
図14の構成においては、画素部DISの長辺に沿う上下の周辺領域、および短辺に沿う左右の周辺領域にそれぞれ駆動回路が配置されている。従って、リペア用回路を配置する面積は制限される。
図16は、図14の構成にリペア用回路および配線を付加した構成を示す。なお、図の簡略化のため、図中下方に配置される偶数データ線PL2〜PL300に接続されるリペア回路の構成を示し、奇数データ線PL1〜PL299に対するリペア回路は図示を省略する。両者の構成は同じである。
アナログスイッチASは、CMOS型構成であり、その制御のためにnチャネル用ブロック選択信号と、pチャネル用ブロック選択信号とを必要とする。これらのブロック選択信号をまとめ、BSLで示す。なお、偶数番目の信号線に対するブロック選択信号の配線は、図示を省略している。
図中上方に配置されたアナログスイッチASの出力端は、下方に延在され奇数番目の信号線に接続されている。偶数番目の信号線は下方に延在され、図中下方のアナログスイッチASの出力端子に接続されると共に、上方にも延在され、接続点を構成する領域を形成する。上方に延在された偶数番目の信号線と交差するように、2本のリペア信号線RPL1、RPL2が横方向に配置され、接続ポイントRX3を形成した後、奇数アナログスイッチASと並んで配置された2つのリペア用アナログスイッチRAS1、RAS2の出力端に接続されている。これらのリペア用アナログスイッチRAS1、RAS2の入力端子は、図中縦方向に延在するリペア用データ配線RPL1、RPL2に接続され、図中下方で偶数データ線PL2〜PL300と交差し、交差部で接続ポイントRX2を構成する。
ブロック選択信号BSLの配線が、図においては下方に延在され、接続点を構成する領域を形成している。このブロック選択信号線と交差するように、リペア用制御線RLn1、RLp1、RLn2、RLp2が横方向に配置され、接続ポイントRX1を形成している。なお接続ポイントRX1は、CMOS型アナログスイッチに対応してpチャネル用、nチャネル用の2種類が設けられている。
信号線VLに断線が発生した場合、断線部分より先の信号線には画像データが伝達されなくなる。
偶数番目の信号線VLに断線が発生したとする。図中下方に配置されたアナログスイッチASからの信号は、断線部Bnより上方の信号線VLには伝達されなくなる。この段線をリペア用アナログスイッチRAS1を用いて修復することとする。
リペア用アナログスイッチRAS1の出力端子に接続されたリペア用データ線RP1と、断線した信号線VLの交差部に配置される接続ポイントRCX3を接続する。また、この信号線VLに対応するデータ線PL300とリペアアナログスイッチRAS1の入力端子に接続されたリペア用配線RPL1の交差部の接続ポイントRCX2を接続する。また、対応するブロック選択信号線BSLとリペア用アナログスイッチRAS1の制御端子に接続されたリペア用制御線RLn1、RLp1の交差部の接続ポイントRCX1を接続する。
この修復により、データ線PL300の信号が、接続ポイントRCX2、リペア用データ線RPL1、リペア用アナログスイッチRAS1を介して表示部上方のリペア用データ線RPL1、接続ポイントRCX3を介し、信号線VLの上方から供給される。
なお、偶数信号線に対し2つのリペア用アナログスイッチを設ける場合を説明したが、リペア用アナログスイッチおよび関連する配線の数は適宜増減することができる。奇数信号線に対しても同等のリペア構成を準備する。
図17は、並列に接続された配線群の切断に対処するリペア方式を示す。
図17(A)においては、多数の配線WLが横方向に並列に配置されている。これらの配線群に、断線が発生した時にも修復できるリペア構成を示す。リペア配線RLは、配線群WLの両端において配線群WLと交差し、図中上方で互いに接続されている。配線群WLとリペア配線RLとの各交点は接続ポイントRXを構成する。最上の配線WLに断線が生じた場合、例えば1本のリペア配線RLと該当配線WLとの交点における2つの接続ポイントRCXを接続し、断線部Bnで切断された配線WLの左右をリペア配線RLで接続する。
図17(A)の構成においては、リペア配線RLをコの字状に配置したが、別の形態で同様の機能を果たすこともできる。
図17(B)は、リペア配線の他の構成を示す。横方向に配置された多数の配線群WLの内に、リペア配線RLTを混在させる。また、これらの配線群WLと交差するように、左右端部に複数のリペア配線RLを縦方向に配置し、横方向の配線WLと縦方向のリペア用配線RLの各交点で接続ポイントRXを形成する。縦方向のリペア用配線RLは、横方向のリぺア配線RLTの所定のものと予め接続されている。
図17(B)において最上の配線WLに断線Bnが生じた場合、例えば2つの接続ポイントRCXを接続する。すると、断線Bn両側の配線は、接続ポイントRCX、縦方向リペア用配線RLおよび横方向リペア配線RLTを介して接続される。このようにして、並列に配置された配線の断線を修復することができる。
図16の構成に示すように、表示部DISの両側に走査線駆動回路GDを設け、各走査線を両側から駆動すれば走査線に断線が発生しても線欠陥は生じない。しかしながら、2組の走査線駆動回路を常時駆動すると、電力消費が増大する。走査線を片側から駆動する場合、図17に示すようなリペア用配線を利用することができる。
図18は、表示部の両側に走査線駆動回路を形成するが、常時は各走査線を1方の側から駆動し、断線が発生した時は修復することが可能な構成を示す。表示部DISには、横方向に複数の走査線GLが配置されている。各走査線は、表示部の左側に配置された走査線駆動回路GDによって駆動される。
表示部DISの右側に、リペア用走査線駆動回路RGDが配置され、各走査線との接続位置に接続ポイントRXが形成されている。接続ポイントRXを接続すると、リペア用走査線ドライバRGDが走査線GLに接続される。リペア用走査線RGDは、スイッチSW1、SW2を介して電源VDD、GNDに接続されている。スイッチSW1、SW2はTFT基板とは別のプリント基板上に設けられている。
走査線GLに断線Bnが発生した時は、外部からの制御信号によりスイッチSW1、SW2を閉じ、リペア走査線駆動回路RGDを活性化する。また、断線の生じた走査線GLに対応する接続ポイントRXを接続する。
このような修復を行なえば、断線BMの生じた走査線は、左右両側の走査線ドライバGD、RGDによって駆動され、線欠陥の発生を防止できる。
走査線GLに断線が発生した場合を説明したが、走査線駆動回路GD内のシフトレジスタやバッファ回路に断線等の故障が発生した場合も同様に対処することができる。
以下、接続ポイントの構成を説明する。
図19は、接続ポイントの一般的な構成を概略的に示す。図19(A)が平面図であり、図19(B)が断面図である。基板S1上で1対の配線WL1、WL2が電気的には分離された状態で対向配置されている。配線WL1、WL2を覆って絶縁層ISが形成されている。リペア配線RWLは、コンタクトホールを介して配線WL2と接続され、他の破線WL1の上方で接続ポイントRXを構成する。この接続ポイントRXに対し、レーザ光Lを照射する。リペア用配線RWLがレーザ光Lを吸収し、過熱されることにより絶縁層ISが破壊され、リペア用配線RWLが下方の配線WL1と接続される。
図19に示した構成では、1対の配線を接続するためのレーザ光の照射条件のマージンが狭い。レーザ光の照射による接続をより確実にするための構成を以下に説明する。
図20は、接続を容易にした接続ポイントの構成を示す。図20(A)は一つの形態を示し、図20(B)、(C)は他の形態を示す。
図20(A)においては、縦方向に延在する配線WL1と横方向に延在する配線WL2とが交差部を形成している。この交差部は、接続ポイントRXを構成する。各配線は、接続ポイントRXで幅広に形成される。このような構成とすることにより、接続ポイントRXが過熱された際、配線WL2、WL2に伝達される放熱量が制限され、接続ポイントの過熱が容易に行なえ、接続がより確実になる。
図20(B)においては、下側に配置されるWL1が両側に突出した櫛歯状形状を有する。この配線WL2の上に、絶縁層を介して上側配線WL1が配置されている。絶縁層ISは、下側の配線WL2の形状に従った表面を有する。この場合、下側配線WL2の肩部においては配線層ISの厚さが相対的に薄くなる。また、下側配線WL1の肩部が上側配線WL1の下向き突出部と対向して配置される。従って、上下配線層WL1、WL2が比較的狭い距離を隔てて対向配置される領域に熱が集中し易く、絶縁層ISを容易に破壊し、上下配線層WL1、WL2が接続し易くなる。
図21は、3枚のマスクで形成することのできるレーザ接続ポイントの構成を示す。図21(A)は平面図であり、図21(B)〜(D)はその製造プロセスを示す断面図である。
図21(A)に示すように、下層配線WL1と上層配線WL2が交差して配置されている。下層配線WL1と上層配線WL2の間には、凹み40を有する絶縁膜が介在する。絶縁膜が凹み40を有するため、配線の交差部の接続ポイントRXが過熱された時、凹み40を中心に絶縁膜が破壊し、上下配線が短絡する。
図21(B)〜(D)は、このような凹みを有する絶縁膜を形成する方法を示す。
図21(B)に示すように、基板41の上に下層配線WL1を形成する。下層配線WL1のパターニングに第1のマスクが使用される。下層配線WL1を覆って、たとえばSiNxの絶縁層42が形成される。絶縁層42の上に、図で示すように凹みを有するレジストマスク43が形成される。このようなレジストマスクは、例えば設計ルール以下の直径を有するパターンを露光することにより形成することができる。例えば、デザインルールが3μmの場合、径2μmの孔を露光する。デザインルール以下の孔は完全に解像することができず、ハーフホールとして露光される。
このようなレジストマスク43を用い、その下の絶縁膜42をたとえばCF4/O2の混合ガスを用いたリアクティブイオンエッチング(RIE)により異方的にエッチングする。レジストマスクが薄い部分では、早期にレジストマスクが消費され、その下の絶縁膜42がエッチングがされる。
図21(C)は、エッチングされた結果の絶縁膜42の形状を示す。絶縁膜42は、レジストマスク43の凹部に対応した凹みを有する。その後、この絶縁膜42の上に上層配線WL2を成膜し、パターニングする。
図21(D)は、このようにして形成される積層配線構造を概略的に示す。絶縁膜42が凹みを有するため、この凹み部分で上層配線WL2は下層配線WL1に向かって突出した形状となる。上方よりレーザ光Lを照射することにより、上層配線WL2が加熱され、凹み部分でより容易に絶縁膜42が破壊され、上下配線層の短絡が形成される。
たとえば、下層配線層WL1としてAl−Nd合金を用い、上層配線として厚さ80nmのTi膜、厚さ50nmのAl膜、厚さ150nmのTi膜の積層を用い、層間絶縁膜42として厚さ500nmのSiNx膜を用いることができる。
なお、図20(C)、図21(D)において、上層配線の表面を平坦に図示しているが、実際には下面の凹凸に合わせ上面にも凹凸が形成される。このような凹凸は、入射するレーザ光の吸収効率を上げるのに有効であろう。
図22は、液晶表示装置製作工程におけるリペア工程を概略的に示す。
図22(A)は、TFT基板S1を作成した後、基板上に形成した回路の検査を行ない、欠陥が発見された場合にレーザ光Lを照射して欠陥を修復する工程を示す。TFT基板S1は、未だコモン基板と組み合わされておらず、TFT基板S1の上面から直接レーザ光Lを照射することができる。
図22(B)は、液晶セルを形成した後のリペア工程を示す。TFT基板S1とコモン基板S2を製造した後、両者を対向して張り合わせ、液晶セルが形成される。1対の基板を張り合わせた後に、内部回路の検査を行い、欠陥が発見された場合に修復工程を行なう。なお、検査修復は液晶LCが注入される前に行なっても、注入された後に行なっても良い。
対向基板が張り合わされているため、TFT基板の修復はTFT基板の裏面からレーザ光Lを照射することにより行なう。コモン基板S2に損傷を与えない条件に設定することが必要である。
表示を検査するためには液晶を注入した後に検査を行なうことが必要である。基板間に液晶が注入されている場合には、液晶層内にバブル等が発生しないように条件を設定することが好ましい。
図22(C)は、レーザリペア工程を概略的に示す。レーザ光Lは光学系50を介して下方に照射される。ガラス基板Sは、その上面に4組のTFT基板を形成している。基板Sをテーブルにより2次元的に走査し、上方よりレーザ光Lを照射して欠陥の修復を行なう。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば種々の変更、改良、組み合わせが可能なことは当業者に自明であろう。
例えば、本発明は、以下のように構成することができる。
1.絶縁表面を有する第1の基板と、前記第1の基板の中央部上に配置され、行列状に配置された複数の画素と、行方向に並んだ画素を活性化する複数の走査線と、列方向に並んだ画素のうち活性化された画素に画像情報を伝達する複数の信号線とを含む表示部と、前記第1の基板の表示部外側の領域である周辺部の第1の行方向端部上に形成され、前記走査線を駆動する信号を発生する走査線駆動回路と、前記第1の基板の周辺部の第1の列方向端部上に形成され、前記信号線を駆動する信号を発生する信号線駆動回路と、前記第1の基板の周辺部の一部上に形成され、前記走査線駆動回路および前記信号線駆動回路の少なくとも一部と実質的に同じ構成を有するリペア回路とを有する液晶表示装置。
2.前記信号線駆動回路は画像データを伝達する複数のデータ線と、前記信号線と同数のアナログスイッチであって、各々が入力端子、出力端子、制御端子を有し、該入力端子と出力端子とが対応するデータ線と対応する信号線の一端とに接続された複数のアナログスイッチとを含み、前記リペア回路は前記アナログスイッチと同等の少なくとも一つの予備アナログスイッチを含み、予備アナログスイッチの入力端子と出力端子とが前記データ線の一本と前記信号線の一本の他端に接続可能に構成されている1記載の液晶表示装置。
3.前記リペア回路は、前記周辺部の第1の列方向端部と対向する第2の列方向端部に配置され、前記アナログスイッチと同数の予備アナログスイッチを含む2記載の液晶表示装置。
4.前記リペア回路は前記複数のデータ線の延長部であり、前記予備アナログスイッチの入力端子と接続可能である複数のデータ用リペア配線を含み、前記予備アナログスイッチの出力端子は各々対応する信号線に接続された3記載の液晶表示装置。
5.前記リペア回路は前記複数のデータ線の延長部であり、対応する予備アナログスイッチの入力端子と接続された複数のデータ用リペア配線を含み、前記予備アナログスイッチの出力端子は各々対応する信号線に接続可能に構成されている3記載の液晶表示装置。
6.前記信号線は前記周辺部の列方向端部に延在する延長部を有し、前記リペア回路は各々前記複数のデータ線に接続され、前記信号線の延長部と交差するデータ用リペア配線を含み、前記予備アナログスイッチの入力端子、出力端子は前記データ用リペア配線の中間部に接続されている2記載の液晶表示装置。
7.前記信号線駆動回路は前記アナログスイッチの制御端子に接続された複数の制御線を有し、前記リペア回路は前記複数の制御線と交差する制御用第1リペア配線と、前記予備アナログスイッチの制御端子に接続され、前記制御用第1リペア配線と交差する制御用第2リペア配線とを有する6記載の液晶表示装置。
8.さらに、前記周辺部の第1の列方向端部と対向する第2の列方向端部上に形成され、前記信号線駆動回路と同等の構成を有する他の信号線駆動回路を有し、前記リペア回路は、前記第1および第2の列方向端部において、前記アナログスイッチと並んで配置され、アナログスイッチの数より少ない数の予備アナログスイッチを含む2記載の液晶表示装置。
9.前記信号線駆動回路は信号線のブロック毎に前記アナログスイッチの制御端子に制御信号を供給するブロック制御線を有し、前記リペア回路は前記予備アナログスイッチの制御端子に接続され、前記ブロック制御線と交差する制御用リペア配線を有する8記載の液晶表示装置。
10.前記リペア回路は、前記予備アナログスイッチの出力端子に接続され、前期信号線の延長部と交差するデータ用リペア配線を有する9記載の液晶表示装置。
11.さらに、前記周辺部の第1の行方向端部と対向する第2の行方向端部上に形成され、前記走査線駆動回路と同等の構成を有する他の走査線駆動回路を有し、前記走査線の各々は第2の行方向端部上で前記他の走査線駆動回路に接続可能に構成されている1〜10のいずれかに記載の液晶表示装置。
12.前記走査線駆動回路、前記信号線駆動回路は配線を含み、前記リペア回路は、前記配線または前記走査線または前記信号線のいずれかである現役配線と所定領域で重複配線されるリペア用配線を含み、さらに前記所定領域で前記リペア用配線と前記現役配線との間を絶縁する絶縁膜を有する1〜11のいずれかに記載の液晶表示装置。
13.前記現役配線または前記リペア用配線が前記所定領域で他の領域より広い幅を有する12記載の液晶表示装置。
14.前記現役配線または前記リペア用配線が前記所定領域で枝分れした平面形状を有する12記載の液晶表示装置。
15.前記現役配線または前記リペア用配線が前記所定領域で凹凸のある対向表面を有する12記載の液晶表示装置。
16.前記絶縁膜が前記所定領域で厚さの減少した部分を有する12記載の液晶表示装置。
17. 前記リペア用配線と前記現役配線とが、前記第1の基板の周辺部に並列に配置された接続端子を有する12〜16のいずれかに記載の液晶表示装置。
18.さらに、前記第1の基板とは別の回路基板を有し、前記リペア回路が前記回路基板上に配置されたスイッチ機能を有する電子素子を含む17記載の液晶表示装置。
19. 並列に配置され、各々が入力端子、出力端子、制御端子を有する複数のアナログスイッチと、前記複数のアナログスイッチを、電気的に分離された状態から並列接続された状態に、または並列接続された状態から電気的に分離された状態に変換可能な配線群とを有する液晶表示装置。
20.絶縁表面を有する第1の基板と;前記第1の基板の中央部上に配置され、行列状に配置された複数の画素と、行方向に並んだ画素を活性化する複数の走査線と、列方向に並んだ画素のうち活性化された画素に画像情報を伝達する複数の信号線とを含む表示領域と;前記第1の基板の表示領域外側の領域である周辺部の第1の行方向端部上に形成され、前記走査線を駆動する信号を発生する走査線駆動回路と;前記第1の基板の周辺部の第1の列方向端部上に形成され、前記信号線を駆動する信号を発生する信号線駆動回路と;前記第1の基板の周辺部の残りの領域の一部上に形成され、前記走査線駆動回路および前記信号線駆動回路の少なくとも一部と実質的に同じ構成とリペア用配線とを有するリペア回路と;を有するTFT基板を作成する工程と、前記TFT基板を検査する工程と、欠陥が発見された場合、前記リペア用配線を用い、リペア回路を活性化するリペア工程とを含む液晶表示装置の製造方法。
21.前記信号線駆動回路は画像データを伝達する複数のデータ線と、前記信号線と同数のアナログスイッチであって、各々が入力端子、出力端子、制御端子を有し、該入力端子と出力端子とが対応するデータ線と対応する信号線の一端とに接続された複数のアナログスイッチとを含み、前記リペア回路は前記アナログスイッチと同等の少なくとも一つの予備アナログスイッチを含み、前記欠陥が少なくとも一つのアナログスイッチに関係している場合、前記リペア工程は前記少なくとも一つの予備アナログスイッチをアナログスイッチの代わりに前記信号線の他端に接続する20記載の液晶表示装置の製造方法。
22.前記走査線駆動回路、前記信号線駆動回路は配線を含み、前記リペア回路は、前記配線または前記走査線または前記信号線のいずれかである現役配線と所定領域で重複配線されるリペア用配線を含み、さらに前記所定領域で前記リペア用配線と前記現役配線との間を絶縁する絶縁膜を有し、前記リペア工程は,前記所定領域にレーザ光を照射することにより前記現役配線と前記リペア用配線とを接続する工程を含む20または21記載の液晶表示装置の製造方法。
23.前記現役配線または前記リペア用配線が前記所定領域で他の領域より広い幅を有するか、前記所定領域で枝分れした平面形状を有する化、前記所定領域で凹凸のある対向表面を有する22記載の液晶表示装置の製造方法。
24.さらに、前記第1の基板とは別の回路基板を有し、前記リペア回路が前記回路基板上に配置されたスイッチ機能を有する電子素子を含み、前記リペア工程が前記スイッチ機能を有する電子素子を切り替える工程を含む20〜23のいずれかに記載の液晶表示装置の製造方法。
25.並列に配置され、各々が入力端子、出力端子、制御端子を有する複数のアナログスイッチと;前記複数のアナログスイッチを、電気的に分離された状態から並列接続された状態に、または並列接続された状態から電気的に分離された状態に変換可能な配線群とを有する薄膜トランジスタ基板を形成する工程と、前記薄膜トランジスタ基板を検査する工程と、欠陥が発見された場合、前記配線群にレーザ光を照射し、前記アナログスイッチのチャネル幅を調整する工程とを含む液晶表示装置の製造方法。