JP4658076B2 - 画像送信装置及びその制御方法 - Google Patents

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Description

この発明は、ネットワークを介して通信可能な外部装置に対して読み取った画像データを送信する画像送信装置、およびこのような画像送信装置の制御方法に関する。
従来から、ネットワークを介して通信可能な外部装置に対して読み取った画像データを送信する画像送信装置が知られている。
このような画像送信装置としては例えば、特許文献1に記載のように、画像送信先のクライアント装置から事前に送られてくる読み取り解像度等のスキャン条件を格納し、そのスキャン条件が選択され、クライアント端末毎に設定されているパスワードの入力があった場合に、格納しておいた条件で画像の読み取りを行い、上記のクライアント端末に送信するネットワークスキャナ装置が知られている。
また、特許文献1には、スキャン条件及び転送先のクライアント端末をメニューから指定する操作パネルを備え、その操作パネルにより指定したスキャン条件で読み取った画像を操作パネルにより指定した転送先に送信できるようにしたネットワークスキャナ装置も記載されている。
また、特許文献2に記載のような、ネットワーク接続対応のTWAINドライバを用い、画像データの送信先となる情報処理装置の側から画像送信装置に読み取り条件を設定して読み取りを行うネットワークスキャナも知られている。
特許第3621180号公報 特開2005−12829号公報
ところで、近年においては、画像送信装置が読み取った画像をPC(パーソナルコンピュータ)等の情報処理装置に送信する際に、画像送信装置側から送信先の装置にアクセスしてその装置が要求する画像の読み取り条件を取得することもできるようになっている。
そして、画像送信装置にこのような機能を設ければ、送信先の装置の側で特に操作を行わなくても、画像送信装置が自動的に送信先の装置に合った条件で画像の読み取りを行って読み取った画像データを送信できるため、画像送信装置の操作性を向上させることができる。
しかしながら、画像送信装置が送信先の装置から読み取り条件を取得する場合、取得した読み取り条件と、画像送信装置側で既に設定されている読み取り条件とが一致しない場合もある。そして、このような場合に、画像送信装置が適切に対応できなければ、適切な画像データを送信先に送信することができず、画像送信装置の利便性を損なうという問題があった。
特に、原稿の種類(サイズやカラー/モノクロ等)を自動的に判別して読み取りを行ったり、異なる読み取り条件で予め読み取って蓄積しておいた画像データを1つの文書に纏めて送信する場合等には、ページ毎に読み取り条件が異なることも考えられる。このような場合には、読み取りに使用した読み取り条件と送信先から取得した読み取り条件とが不一致となるページが存在することがしばしば起こる。
しかし、このような不一致があった場合に適切な動作が行えるようにする制御の手法は、従来知られていなかった。
この発明は、このような問題を解決し、画像送信装置に画像データの送信先の外部装置から画像の読み取り条件を取得する機能を設ける場合に、送信先装置から取得した読み取り条件と、画像送信装置側で既に設定されている読み取り条件とが一致しない場合でも、適切な動作が行えるようにすることを目的とする。
この発明の画像送信装置は、上記の目的を達成するため、ネットワークを介して通信可能な外部装置に対して読み取りで得た画像データを送信する画像送信手段と、読み取り済みの画像データ及びその画像データの各ページの読み取りに用いた読み取り条件を管理する画像管理手段と、画像データの送信先の外部装置から送信する画像の読み取り条件として第1の読み取り条件を取得する読取条件取得手段と、送信すべき画像のページ毎に、上記第1の読み取り条件と、送信すべき画像の読み取りに用いた第2の読み取り条件との差異を検出する差異検出手段と、その差異検出手段があるページの画像について差異を検出した場合、そのページの画像について、上記第2の読み取り条件の内容を偽って上記第1の読み取り条件に合わせても送信先での処理に支障がないか否か判断する偽装可否判断手段とを設け、上記画像送信手段に、送信すべき複数ページの画像のうちあるページの画像について、その偽装可否判断手段が条件の内容を偽っても支障がないと判断した場合に、そのページの画像を上記第1の読み取り条件で読み取ったとして上記外部装置に画像データを送信し、該偽装可否判断手段が、前記あるページの画像について条件の内容を偽ると支障があると判断した場合に、そのページの画像の送信を中止して次のページの画像に関する処理に進む手段を設けたものである。
このような画像送信装置において、上記偽装可否判断手段が、上記第2の読み取り条件による読み取りで得た画像データを、上記第1の読み取り条件による読み取りで得た画像データであると解釈して処理に用いた場合でも、画像データからの情報の欠落が生じない場合に、条件の内容を偽っても支障がないと判断するようにするとよい。
さらに、上記画像管理手段が管理する画像データを、ユーザの指示に従って加工し、その画像データと対応する読み取り条件を、その加工後の画像データの内容に合わせて改変する手段を設けるとよい。
また、上記の画像送信装置において、上記偽装可否判断手段が、上記第2の読み取り条件による読み取りで得た画像データが、上記第1の読み取り条件による読み取りで得られる画像データ以下の容量のものであると判断した場合に、条件の内容を偽っても支障がないと判断するようにしてもよい。
あるいは、どの項目についてなら、上記第2の読み取り条件の内容を偽っても送信先での処理に支障がないか、を示す設定を受け付ける偽装可能範囲設定手段を設け、上記偽装可否判断手段が、上記偽装可能範囲設定手段が受け付けた設定が示す項目について、条件の内容を偽っても支障がないと判断するようにしてもよい。
さらに、上記の各画像送信装置において、画像データの送信を行った場合に、その画像データと共に、送信履歴として、上記第1の読み取り条件及び上記第2の読み取り条件を記憶する送信履歴記憶手段と、上記送信履歴記憶手段に記憶している情報に基づき、上記送信履歴と対応させて、上記第1の読み取り条件と上記第2の読み取り条件との相違有無及び、それらの読み取り条件の内容を表示する手段とを設けるとよい。
さらにまた、上記送信履歴記憶手段に記憶している送信履歴に含まれる上記第1の読み取り条件及び上記第2の読み取り条件から、任意の読み取り条件を選択して、ユーザから送信すべき画像の読み取りに使用する読み取り条件の設定を受け付ける際のデフォルト読み取り条件として使用する手段を設けるとよい。
また、この発明の画像送信装置の制御方法は、ネットワークを介して通信可能な外部装置に対して読み取った画像データを送信する画像送信手段を有する画像送信装置の制御方法において、上記画像送信装置に、読み取り済みの画像データ及びその画像データの各ページの読み取りに用いた読み取り条件を管理する画像管理手順と、画像データの送信先の外部装置から送信する画像の読み取り条件として第1の読み取り条件を取得する読取条件取得手順と、送信すべき画像のページ毎に、上記第1の読み取り条件と、送信すべき画像の読み取りに用いた第2の読み取り条件との差異を検出する差異検出手順と、その差異検出手順であるページの画像について差異を検出した場合、そのページの画像について、上記第2の読み取り条件の内容を偽って上記第1の読み取り条件に合わせても送信先での処理に支障がないか否か判断する偽装可否判断手順と、その偽装可否判断手順で、送信すべき複数ページの画像のうちあるページの画像について、条件の内容を偽っても支障がないと判断した場合に、そのページの画像を上記第1の読み取り条件で読み取ったとして上記画像送信手段により上記外部装置に画像データを送信し、該偽装可否判断手順で、前記あるページの画像について条件の内容を偽ると支障があると判断した場合に、そのページの画像の送信を中止して次のページの画像に関する処理に進む手順とを実行させるものである。
このような画像送信装置の制御方法において、上記偽装可否判断手順を、上記第2の読み取り条件による読み取りで得た画像データを、上記第1の読み取り条件による読み取りで得た画像データであると解釈して処理に用いた場合でも、画像データからの情報の欠落が生じない場合に、条件の内容を偽っても支障がないと判断する手順とするとよい。
また、上記偽装可否判断手順を、上記第2の読み取り条件による読み取りで得た画像データが、上記第1の読み取り条件による読み取りで得られる画像データ以下の容量のものであると判断した場合に、条件の内容を偽っても支障がないと判断する手順としてもよい。
あるいは、上記画像送信装置に、どの項目についてなら、上記第2の読み取り条件の内容を偽っても送信先での処理に支障がないか、を示す設定を受け付ける偽装可能範囲設定手順を実行させ、上記偽装可否判断手順を、上記偽装可能範囲設定手順で受け付けた設定が示す項目について、条件の内容を偽っても支障がないと判断する手順としてもよい。
また、上記の各制御方法において、上記画像送信装置に、画像データの送信を行った場合に、その画像データと共に、送信履歴として、上記第1の読み取り条件及び上記第2の読み取り条件を記憶する送信履歴記憶手順と、上記送信履歴記憶手順で記憶した情報に基づき、上記送信履歴と対応させて、上記第1の読み取り条件と上記第2の読み取り条件との相違有無及び、それらの読み取り条件の内容を表示する手順とを実行させるとよい。
以上のようなこの発明の画像送信装置又は画像送信装置の制御方法によれば、画像送信装置に画像データの送信先の外部装置から画像の読み取り条件を取得する機能を設ける場合に、送信先装置から取得した読み取り条件と、画像送信装置側で既に設定されている読み取り条件とが一致しない場合でも、適切な動作が行えるようにすることができる。
〔実施形態:図1乃至図10〕
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
まず、図1に、この発明の一実施形態である画像送信装置のハードウェア構成を示す。
この図に示すように、この画像送信装置100は、CPU101,ROM102,RAM103,HDD(ハードディスクドライブ)104,操作パネル105,通信I/F106,スキャナエンジン107を備え、これらがシステムバス108により接続されている。
そして、このうちCPU101は、画像送信装置100全体を制御する制御手段であり、ROM102やHDD104に記録された種々のプログラムを実行することにより、読取条件取得手段、差異検出手段、偽装可否判断手段等の各手段として機能する。
ROM102は、不揮発性の記憶手段であり、CPU101が実行するプログラムや、固定的なパラメータ等を記憶する。ROM102を書き換え可能な記憶手段として構成し、これらのデータをアップデートできるようにしてもよい。
RAM103は、一時的に使用するデータを記憶したり、CPU101のワークメモリとして使用したりする記憶手段である。
HDD104は、CPU101が実行するプログラムや、装置の電源がOFFされた後でも保持しておく必要があるパラメータの値、スキャナエンジン107によって読み取った画像データ等の種々のデータを記憶する。HDD104に代えて光ディスク等の他の記憶手段をこの用途に用いてもよい。
操作パネル105は、液晶ディスプレイ(LCD)や発光ダイオード(LED)等による表示部と、種々のキーやボタン及びLCDに積層したタッチパネル等による操作部とを備える。そして、表示部には、画像送信装置100の動作状態、設定内容、メッセージ、操作受付のためのGUI(グラフィカル・ユーザ・インタフェース)等を表示し、操作部では、画像送信装置100に対するユーザの動作指示、設定指示等の操作を受け付ける。なお、操作部と表示部とを一体として設けなくてよいことは、もちろんである。
通信I/F106は、画像送信装置100を何らかの通信経路を介して他の装置と通信可能にするためのインタフェースであり、例えば、LAN(ローカルエリアネットワーク)300等のネットワークに接続してイーサネット(登録商標)方式の通信を行うためのネットワークインタフェースとすることができる。そして、画像送信装置100が他の装置と通信を行う場合、この通信I/F106とCPU101とが通信手段として機能する。なお、通信I/F106は、通信経路の規格や使用する通信プロトコル等に応じて適切なものを用意する。通信経路は、有線/無線を問わず任意のものでよいし、複数の規格に対応させて複数の通信I/F106を設けることも当然可能である。
スキャナエンジン107は、読み取り台に載置されたり、自動原稿給装装置(ADF)によって読み取り部に給装されたりする原稿の画像を読み取り、その画像を示す画像データを取得する画像読取手段である。そして、CPU101からの要求に応じ、指定された原稿サイズ、解像度、階調等の読み取り条件で読み取りを行うことができる。さらに、読み取った画像データの画質調整方式(文字,写真等)や圧縮方式、原稿ハンドリング(ADF,コンタクトガラス等)、読取面(片面又は両面)、といった条件も設定可能である。
そして、以上のような画像送信装置100は、例えばネットワークスキャナとして構成され、ユーザからの操作に応じて、スキャナエンジン107により原稿の画像を読み取り、その読み取りで得た画像データを、LAN300を介して通信可能な外部の情報処理装置200に送信することができる。そして、このような画像送信装置100と情報処理装置200とで、画像処理システムを構成すると考えることができる。
また、画像送信装置100は、情報処理装置200に画像データを送信する際、画像の読み取り条件を、画像データの送信先である情報処理装置200にアクセスしてここから取得し、その条件に従った読み取りを行うことができる。
逆に、先に画像送信装置100側で設定されている読み取り条件に従って読み取りを行い、その後、情報処理装置200にアクセスして読み取り条件を取得し、その条件を考慮した送信を行うこともできる。そして、この場合において、画像送信装置100側で設定されている読み取り条件と、送信先から取得した読み取り条件とが一致しない場合にも、その内容を考慮した適切な動作を行うことができる。
また、情報処理装置200は、ハードウェアとしては、CPU,ROM,RAM,HDD,ネットワークI/F等を備えたPC(パーソナルコンピュータ)等の公知のコンピュータにより構成できる。
そして、情報処理装置200には、必須ではないが、電源投入時に、画像送信装置100に自身の存在を通知し、画像送信装置100との間で、互いに互いの存在を認識し合えるようにすると共に、画像送信装置100を利用可能なネットワークスキャナとして登録する機能を設けるとよい。
次に、上記のような読み取り条件の設定と画像データの送信に関連する部分を中心に、画像送信装置100が有する機能及び画像送信装置100が行う動作について説明する。
まず図2に、画像送信装置100及び情報処理装置200の、読み取り条件の設定と画像データの送信に関連する部分の機能ブロック図を示す。
この図に示すように、画像送信装置100は、読み取り条件の設定と画像データの送信に関連する機能を有する機能部として、画像送信アプリケーション110,パネル制御部120,通信管理部131,読み取り制御部132を有する。これらの各部の機能は、CPU101が適当な制御ソフトウェアを実行することにより実現されるものである。記憶装置133は、RAM103及びHDD104である。
また、これらのうち、パネル制御部120,通信管理部131,読み取り制御部132は、それぞれ図1に示した操作パネル105,通信I/F106,スキャナエンジン107を制御する機能を有するサービスモジュールである。そして、これらのハードウェアの制御権を有するアプリケーションからの要求に応じて、ハードウェアの制御を行い、要求に応じた動作を行わせたり、受信や検出したデータをアプリケーションに渡したりする。
より具体的には、パネル制御部120は、操作部における操作を検出して、操作パネル105の制御権を有するアプリケーションにその操作内容を伝える操作受付部121と、表示部を制御して、操作パネル105を使用しているアプリケーションから指示された内容を表示させる表示制御部122とを有する。
通信管理部131は、通信I/F106により、アプリケーションから送信を要求されたデータを指定された送信先に送信すると共に、外部装置から通信I/F106に送信されてきたデータを、そのデータに付された宛先情報やそのデータの内容等に従い、そのデータを処理すべきアプリケーションに渡す機能を有する。
読み取り制御部132は、スキャナエンジン107の制御権を有するアプリケーションからの要求に応じて、スキャナエンジン107を制御して指定された読み取り条件に従って原稿の画像を読み取らせ、その読み取りで得た画像データをアプリケーションに渡す機能を有する。
一方、画像送信アプリケーション110は、パネル制御部120,通信管理部131,読み取り制御部132等のサービスモジュールに対して種々の要求を行ってハードウェアを制御させることにより、画像送信装置100において、ユーザの指示に従って原稿の画像を読み取り、指定された送信先に送信する機能を実現するためのアプリケーションである。ここでは、アプリケーションはこの画像送信アプリケーション110しか設けていないが、他のアプリケーションを設けることもでき、このようにするために、アプリケーションからサービスモジュールへの要求を調停する調停手段を設けておくとよい。
そして、画像送信アプリケーション110は、送信側条件記憶部111,送信先条件取得部112,読み取り条件管理部113,読み取り条件設定部117,送信データ管理部118の機能を有する。
このうち、送信側条件記憶部111は、操作パネル105の操作により設定された読み取り条件や、読み取った画像データの送信先を示す宛先情報を記憶する機能を有する。ここに記憶された読み取り条件が、画像送信装置100側で設定されている読み取り条件となる。
読み取り条件の内容としては、原稿サイズ、解像度、階調、画質調整方式等、画像データの内容や形式を規定する条件や、原稿ハンドリング及び読取面等、原稿の取扱い方法を規定する条件を始め、種々のものが考えられる。また、ページ毎に異なる読み取り条件を設定することも可能であるし、原稿サイズ自動認識を設定してサイズ混載の原稿を読み取った場合等、ユーザが行う設定は1つでも、ページ毎に異なる読み取り条件(ここではサイズ)に従った画像データが得られる場合もある。
また、宛先情報は、IPアドレス等により指定するが、図示しないアドレス帳等を利用して設定できるようにすることが考えられる。また、これらの情報は、ネットワークを介して通信可能な外部の装置(情報処理装置200であってもよい)から、ウェブブラウザやクライアントソフトウェアを用いて画像送信装置100にアクセスして設定できるようにしてもよい。
送信先条件取得部112は、読取条件取得手段であり、画像データを外部装置に送信する場合に、通信管理部131を介してその送信先の外部装置(送信先装置)にアクセスし、その送信先装置において設定されている読み取り条件(第1の読み取り条件)の情報を取得する機能を有する。この読み取り条件は、送信先装置の側で、画像データを送信してくる装置においてその送信に係る画像データの読み取り時に設定されているべき読み取り条件として設定されているものである。
読み取り条件管理部113は、送信する画像データの読み取りに用いる読み取り条件(第2の読み取り条件)を決定して読み取り条件設定部117に通知し、その条件で読み取りを行わせる機能を有する。読み取りに用いる読み取り条件は、読み取りを行う時点までに送信先装置から読み取り条件を取得できていれば、その条件をそのまま使えばよい。しかし、読み取り条件を取得できていない場合には、送信側条件記憶部111が記憶している画像送信装置100側の読み取り条件を用いる。この場合には、読み取りに使用した読み取り条件と、送信先装置から取得する読み取り条件とが相違することも考えられる。
そこで、読み取り条件管理部113には、実際に読み取りに使用した読み取り条件と、送信先装置から取得した読み取り条件とが相違する場合には、画像データの送信前に、読み取りに使用した読み取り条件の記録を適当な範囲で改変する機能も設けている。
この改変に関する機能を実現するのが、差異抽出部114、偽装可否判定部115、および条件改変部116である。
差異抽出部114は、差異検出手段であり、送信する画像データの読み取りに使用した読み取り条件と、送信先装置から取得した読み取り条件との差異を検出する機能を有する。
偽装可否判定部115は、偽装可否判断手段であり、差異抽出部114が差異を検出した場合、送信する画像データの読み取りに使用した読み取り条件を偽装して送信先装置から取得した読み取り条件に合わせても送信先装置での処理に支障がないか否かを判断する機能を有する。
条件改変部116は、偽装可否判定部115が偽装しても支障がないと判断した場合に、画像データの読み取りに使用した読み取り条件の記録を改変し、送信先装置から取得した読み取り条件で読み取ったことにする機能を有する。この改変は、送信データ管理部118に指示して行わせる。また、ログを残したり、複数の送信先に画像データを送信したりする場合のように、正しいデータを残しておかないと不都合な場合には、送信先毎に通知用の読み取り条件を用意し、その読み取り条件を改変して、画像データの読み取りに使用した読み取り条件として通知するようにするとよい。
読み取り条件設定部117は、読み取り条件管理部113から通知される読み取り条件を読み取り制御部132に設定し、原稿の画像の読み取りを行わせる機能を有する。読み取り済みの画像データは、読み取りに用いた読み取り条件と共に、記憶装置133に記憶させる。なお、この読み取り条件は、一度記憶させた後で改変することができる。
送信データ管理部118は、読み取りで得た画像データやその読み取りに用いた読み取り条件、画像データ送信中断通知等を管理し、送信時に通信管理部131に送信を要求する機能を有する。また、読み取り条件管理部113からの指示に基づき、画像データの読み取りに用いた読み取り条件を改変する機能も有する。
また、情報処理装置200は、読み取り条件の設定と画像データの受信に関連する機能を有する機能部として、通信管理部201,記憶部202,読み取り条件管理部203を有する。これらの各部の機能は、情報処理装置200のCPUが適当な制御ソフトウェアを実行することにより実現されるものである。
そして、通信管理部201は、通信I/Fを制御し、画像送信装置100を始めとする外部装置との間でのデータ通信を管理する機能を有する。
記憶部202は、RAMやHDD等の記憶手段を制御し、外部装置から受信したデータや、情報処理装置200自身が生成したデータ、図示しないキーボード等の入力装置により入力されたデータ等を記憶する機能を有する。このデータには、画像送信装置100から受信した画像データ、要求、および通知や、情報処理装置200側の読み取り条件の内容も含む。
読み取り条件管理部203は、情報処理装置200側の読み取り条件、すなわち、画像データを送信してくる装置においてその送信に係る画像データの読み取り時に設定されているべき条件として定められた条件を管理し、ユーザの操作によりあるいは自動的に条件の設定や変更が指示された場合に、その指示に従って記憶部202が記憶している内容を変更する機能を有する。また、外部装置から画像データ送信準備完了の通知があり、画像データを受信してよいと判断した場合に、情報処理装置200側の読み取り条件の情報を通知元に返す機能も有する。
なお、読み取り条件に、情報処理装置200側の読み取り条件の使用を強制する強制情報(Must)や、情報処理装置200側の読み取り条件の使用を任意で要求する任意情報(Want)といった優先度の情報を付すこともできる。
次に、画像送信装置100が画像データを読み取って指定された送信先(情報処理装置200)に送信する場合の動作について説明する。
上述の通り、画像データの送信の際には、画像送信装置100が情報処理装置200にアクセスし、情報処理装置200において設定されている読み取り条件を取得する。そして、この取得を画像データの読み取り前に行えば、スキャナエンジン107の能力の範囲内で、情報処理装置200から受信した読み取り条件に従って読み取りを行い、画像送信装置100側で読み取り条件を設定しなくても、情報処理装置200での利用に適した画像データを送信することができる。
しかしこの場合、送信先の装置は、画像送信装置100からアクセスがあり、それに応じて読み取り条件を返した後、画像データが送信されてくるまで、画像データ受信の監視を続けることになる。そして、一定時間内の画像データの受信がない場合、処理をタイムアウトさせてしまう場合もある。
このため、原稿の量が多くて読み取りに時間がかかる場合もあることを考慮すると、画像送信装置100において先に画像の読み取りを行ってしまってから情報処理装置200にアクセスする方が好ましい場合も考えられる。
この実施形態において特徴的な動作は、このように、先に画像の読み取りを行ってしまってから情報処理装置200にアクセスする場合の動作であるので、ここでは、このような場合の画像送信装置100及び情報処理装置200の動作について説明する。
図3は、画像送信装置100が先に画像の読み取りを行ってしまってから情報処理装置200にアクセスする場合の画像送信装置100と情報処理装置200の動作例を示すシーケンス図である。
図3に示す動作では、画像送信装置100は、操作パネル105により、読み取り条件及び画像データの送信先の設定を随時受け付けており(S11)、これらが設定された後、読み取り開始指示を検出すると(S12)、ステップS11で受け付けた画像送信装置100側の読み取り条件にてスキャナエンジン107を駆動し、原稿の画像を読み取ってその画像データを取得する(S13)。そして、読み取りが完了すると(S14)、画像データ送信準備完了通知を、送信先として設定されている情報処理装置200に送信する(S15)。
一方、情報処理装置200も、読み取り条件の設定を随時受け付けており(SX)、画像送信装置100からの画像データ送信準備完了通知を受信すると、応答として、画像データ送信依頼を行うと共に、その時点で情報処理装置200に設定されている読み取り条件を通知する(S16)。ステップS15,S16の処理においては、CPU101が読取条件取得手段として機能する。
そして、画像送信装置100は、この通知を受けると、画像送信装置100側と情報処理装置200側との読み取り条件を比較する(S17)。そして、ここで一致していれば(S18)、ステップS13で読み取った画像データをそのまま送信してよいと判断できるので、その画像データを情報処理装置200に送信し(S19)、情報処理装置200は、その受信を完了すると、画像送信装置100に対して受信完了の旨を通知する(S20)。このとき、画像データと共に、その画像データの読み取りに使用した読み取り条件も通知する。また、この通知は、画像データとは別のデータにより行ってもよいし、全部又は一部を画像データのフォーマット情報に含めて行ってもよい。ステップS19の処理において、CPU101は画像送信手段として機能する。
また、ステップS18で一致していなかった場合、ステップS13での読み取りに使用した読み取り条件を、実際に用いたものと異なる、ステップS16で情報処理装置200から通知された内容に偽装して画像データを情報処理装置200に送信しても、画像処理装置200における処理に支障がないか否か、すなわち読み取り条件を改変可能か否か判断する(S21)。
そして、ここで支障がない(偽装可能)と判断した場合、ステップS13で得た画像データにつき、情報処理装置200に通知する読み取り条件として、ステップS16で通知された読み取り条件を設定し(S22)、画像データの送信を行う(S19,S20)。この場合、情報処理装置200には、画像データと共に、その画像データの読み取り条件として、実際に読み取りに使用したものとは異なる内容の読み取り条件が通知されることになる。しかし、読み取りに使用した条件として、情報処理装置200の要求する内容のものを通知しておけば、情報処理装置200側に確実に画像データを受け取らせることが可能である。
一方、ステップS21で支障がある(偽装不可)と判断した場合は、読み取った画像データを送信したとしても、情報処理装置200側で適切に処理されないため、画像データの送信を中止すべきと判断する。そして、画像データの送信は行わずに、画像データの送信を中断する旨を、操作パネル105にメッセージを表示する等してユーザに通知する(S23)と共に、情報処理装置200にも通知する(S24)。情報処理装置200は、その通知を受けると、画像送信装置100に対して中断了解の旨を通知する(S25)。この場合、中断後に読み取り条件を調整する等して画像データの送信を行えるようにしてもよいし、そのまま送信を中止してしまってもよいが、この点に関する動作は図3には示していない。
なお、ユーザへの通知は、ブザー音、振動、ランプ、メール送信、情報処理装置200へのデータ送信等により行ってもよい。また、通知に代え、情報をロギングしておき、後で参照できるようにするのみでもよい。以降の説明における通知についても同様である。
また、ステップS17〜S19及びS21〜S25の処理は、ステップS13で得られた画像データが複数ページのものである場合、画像1ページ毎に行う。そして、読み取り条件は、ページ毎に異なる場合もある。
また、ここでは送信先が1つだけである例について示したが、送信先が複数ある場合には、送信先毎にステップS15乃至S25の処理を行う。
次に、画像送信装置100のCPU101が図3のステップS17,S18,S21及びS22の部分で実行する処理の内容についてより詳しく説明する。
図4及び図5は、この部分で行う処理の内容を示すフローチャートである。この処理は、読み取りで得た画像データが複数ページのものであれば、ページ毎に行い、さらに、送信先が複数ある場合には送信先毎に行うものである。
また、図6は、送信先から通知された読み取り条件を記憶するテーブルの例を示す図である。
図3のステップS17(図4に示す処理の開始)の時点までには、ステップS16で送信先から通知された読み取り条件を、図6に示すように、送信先毎に記憶しておく。ただし、各送信先と対応する処理は、並列して行うことができ、ある送信先に関する読み取り条件が記憶できていれば、その送信先については、図4及び図5に示す処理を進めることができる。また、図3のステップS13での読み取りで使用した読み取り条件は、これとは別に記憶しておく。
これらの記憶が完了すると、処理は図4のフローチャートに示す部分に進む。
そして、まずステップS101で、送信先である情報処理装置200から取得した読み取り条件と、実際に読み取りに使用した読み取り条件とを比較して、これらが相違する項目を抽出する。なお、優先度の設定により、任意に従えばよい旨が指定された項目がある場合、その項目の条件には必ずしも従う必要がないため、「どんな設定でもよい」と解釈し、必ず読み取りに使用した読み取り条件と一致すると判断する。
このステップS102の処理では、CPU101が差異検出手段として機能する。
次に、ステップS102で、相違する項目があったか否か判断する。相違する項目がない場合には、読み取り条件を改変する必要はないため、そのまま図3のステップS19に進んで画像データの送信を行う。
一方、ステップS102で相違する項目があった場合、読み取り条件の偽装について検討すべく、ステップS103以下に進む。
そして、ステップS103及びS104で、ステップS101で抽出した相違項目を順次処理対象として、図5のフローチャートに示す部分の処理を行う。
まず、ステップS105で、処理対象の項目は画像データの処理に影響のない項目か否か判断する。このような項目としては、例えば、ADFに載置した原稿を読み取るかコンタクトガラス上に載置した原稿を読み取るかを指定する原稿ハンドリングや、原稿の片面を読み取るか両面を読み取るかを指定する読取面の項目のように、原稿の取扱い方法を規定する項目が挙げられる。一般に、一旦読み取って画像データにしてしまえば、元の原稿がどこに置かれ、その原稿のどの面に画像が記載されていたかは、データが示す画像の内容には関係ないためである。
従って、このような基準に従って、画像データの処理に影響のない項目をメーカーが予め装置に設定しておき、その設定内容を基準にステップS105の判断をしてもよい。
しかし、画像データを送信先の装置に処理させる際には内容を偽っても問題がない項目であっても、画像を見るユーザにとっては、画像の内容が想定と違うという問題が生じる場合がある。そこで、どの項目を、画像データの処理に影響のない項目として取り扱うかを、ユーザが設定できるようにすることも考えられる。
図7に、この設定を受け付けるためのGUIの例を示す。
この図に示した条件選択画面140は、操作パネル105に備える表示部に表示させる画面である。そして、この画面においては、読み取り条件を設定可能な項目毎に、内容を偽って送信してよいか(OK:ステップS106でYESにする)、内容を偽ってまで送信しないか(NG:ステップS106でNOにする)の選択を受け付ける。
符号141で示すのが、項目を示す項目表示部であり、符号142で示すのが、OKとNGの選択を受け付けるためのボタンである。前ページボタン143と次ページボタン144は、別の項目についての設定を受け付けるページに切り換えるためのボタンである。OKボタン145は、設定を確定させて条件選択画面140から抜けるためのボタンである。
そして、条件選択画面140で受け付けた設定内容は、図8に示すように、項目を示す情報と対応させて、図5に示す処理の実行中に参照できる位置に記憶させておく。このような設定を可能とすれば、ユーザのニーズに応じて、条件の内容を偽装する範囲を任意に定めることができる。
なお、条件選択画面140での設定は、読み取り条件を設定可能な全ての項目について受け付けてもよいし、予め一応画像データの処理に影響がないと思われる項目をピックアップしておき、その項目についてのみ受け付けるようにしてもよい。
この点につき、図8に示すように、項目毎に、「設定変更可否」の情報も設定できるようにするとよい。この情報は、対応する項目について、条件選択画面140でOKかNGかの選択を受け付けるか否かを示す情報である。そして、この情報が「可」である項目についてのみ、条件選択画面140での選択を受け付ける。「設定変更可否」が「否」の項目については、項目やボタンを条件選択画面140に表示せず、条件選択画面140でOKかNGかの選択を受け付けない。
このような「設定変更可否」を設定できるようにしておけば、一応は全ての項目について内容を偽って送信してよいかの選択を受け付けることができるようにし、自由度を高めながら、実際に画面に表示させる項目を制限し、誤って不都合な設定を行ってしまう危険性や、多数の項目の中から目的の項目を探し出す煩わしらを軽減できる。なお、「設定変更可否」については、その用途を鑑みると、装置の管理者のみが内容を変更できるようにすることが好ましい。
図5の説明に戻る。
ステップS105でYESの場合、処理はステップS110に進み、送信先に通知する読み取り条件のうち、処理対象としている項目を、送信先から通知された内容に合わせて改変し、図4のステップS103に戻る。
ステップS105でNOの場合、ステップS106に進み、画像条件判断が有効か否か判断する。画像条件判断は、ステップS107の判断であり、処理対象の項目における、送信先から通知された読み取り条件の内容と、実際に読み取りに使用した読み取り条件の内容との相違は、実際に読み取りに使用した読み取り条件の内容を偽って送信先から通知された読み取り条件の内容に合わせた場合に、原稿画像からの情報の欠落が生じるものか否かを基準とした、条件偽装可否判断である。詳細については後述する。
ステップS106でYESの場合には、ステップS107にて画像条件を用いた条件偽装可否判断を行い、ここでYESであれば、読み取り条件を偽装して送信先から通知された内容に合わせても送信先での処理に支障がないことがわかる。そこで、ステップS110に進んで、送信先に通知する読み取り条件のうち、処理対象としている項目を、送信先から通知された内容に合わせて改変し、図4のステップS103に戻る。
また、ステップS106又はS107でNOの場合、ステップS108に進み、容量条件判断が有効か否か判断する。容量条件判断は、ステップS109の判断であり、処理対象の項目における、送信先から通知された読み取り条件の内容と、実際に読み取りに使用した読み取り条件の内容との相違は、送信先装置のメモリ容量を圧迫しない相違であるか否か、すなわち、実際に読み取りに使用した読み取り条件で得た画像データが、送信先から通知された読み取り条件による読み取りで得られると想定される画像データ以下の容量のものとなるような相違であるか否か、を基準とした条件偽装可否判断である。詳細については後述する。
そして、ステップS108でYESの場合は、ステップS109にて容量条件を用いた条件偽装可否判断を行う。ここでYESである場合も、読み取り条件を偽装して送信先から通知された内容に合わせても送信先での処理に支障がないことがわかる。そこで、ステップS110に進んで、送信先に通知する読み取り条件のうち、処理対象としている項目を、送信先から通知された内容に合わせて改変し、図4のステップS103に戻る。
ステップS108又はS109でNOの場合は、読み取り条件を偽装して送信先から通知された内容に合わせると不都合が生じることがわかる。そこで、ステップS111に進み、画像データの送信中止を決定して、図3のステップS23に進む。ただし、まだ他のページや他の送信先について図4及び図5に示した処理を行っていないのであれば、それらのページや送信先に関する処理は別途行う。
以上の処理において、ステップS105,S107,S109の処理では、CPU101が偽装可否判断手段として機能する。
以上の処理により、実際に画像の読み取りに使用した読み取り条件と、送信先から通知された読み取り条件とが異なる場合でも、読み取り条件を偽装して送信先から通知された内容に合わせても支障がないと判断できる場合には、実際の読み取りに使用した読み取り条件を改変し、画像データを、送信先から通知された読み取り条件で読み取ったことにして送信することができる。従って、送信先が、送信先側で設定されている読み取り条件の画像データしか受け取らないという動作を行う場合でも、それと異なる読み取り条件で読み取った画像データを受け取らせることができる。そしてこのことにより、送信先における設定を変更する手間を省き、画像送信装置100と情報処理装置200の操作性を向上させることができる。
なお、読み取り条件を偽装すると支障があると判断した場合には、画像データの送信を中止するため、無理に画像データを送信して送信先装置の動作に不具合を生じさせることもない。
また、ステップS106及びS108での有効/無効の判断は、ユーザが情報処理装置200に設定したパラメータの値に従って行う。
図9に、この設定を受け付けるためのGUIの例を示す。
この図に示した基準選択画面150も、操作パネル105に備える表示部に表示させる画面である。そして、この画面においては、画像条件ボタン151及び容量条件ボタン152により、画質条件と容量条件の有効/無効の設定を、独立にトグルで受け付ける。
また、優先ボタン153,154により、どちらの条件を優先して適用するかの設定も受け付ける。優先の設定は、有効が設定されている条件についてのみ受け付け、無効が設定されている条件については、優先ボタン154について破線で示したように、優先の設定は受け付けない。従って、この設定が意味をのなすのは、双方の条件が有効に設定されている場合のみである。そして、画質条件に優先が設定されている場合、図5に示したように、先に画像条件に関する判断を行うが、容量条件に優先が設定されている場合、ステップS107,S108とステップS109,S110との内容を入れ換え、容量条件に関する判断を先に行い、その後画質条件に関する判断を行う。
以上のような設定を可能としたことにより、ユーザは、読み取り条件の偽装に支障があるか否かの判断を、用途に合わせて種々のものから選択した基準で行わせることができ、さらに利便性を向上させることができる。なお、条件の有効/無効の設定と、優先の設定は、それぞれ単独でも機能させることができる。
次に、上述した画像条件について説明する。
上述の通り、画像条件は、読み取り条件を偽装した場合に原稿画像からの情報の欠落が生じるか否かに基づく判断基準である。画像条件の場合、データ容量については考慮しない。
例えば、画像のサイズについて、送信先から「A4」の条件が通知されているにも関わらず、画像をA3サイズで読み取ってしまっていた場合を考える。この場合、読み取った画像データをA4だと偽って送信してしまうと、送信先では、そのA3サイズの画像のうちA4サイズの部分だけを切り出して処理に使用してしまい、それ以外の部分が欠落してしまうことが考えられる。送信先において、画像送信装置100から受け取った画像データを、予めサイズを決めて用意したキャンバスに貼り付ける処理を行うような場合には、この危険性が高い。
また、サイズが同じであっても、送信先から「A4縦」の条件が通知されているにも関わらず、画像を「A4横」で読み取ってしまっていた場合のように、画像の向きが異なるために、読み取った画像を送信先から通知されたサイズに重ねるとはみ出し部分が生じるような場合にも、同様に欠落が生じる危険がある。
画像条件では、これらのように、送信先で処理用の画像を受け入れる領域として用意している領域からはみ出すことになる場合には、画像データからの情報の欠落が生じるため、読み取り条件の偽装はできないと判断する。
同様の例としては、送信先の条件より多いページ数の画像データを送信する、送信先の条件より多い色数の画像を送信する、送信先の条件より高い解像度の画像データを送信する等が挙げられる。
また、逆に、条件を偽っても、画像データからの情報の欠落が生じないとする場合には、例えば、送信先から「A3」の条件が通知されているにも関わらず、画像をA4サイズで読み取ってしまっていた場合が考えられる。この場合、読み取った画像データをA3だと偽って送信してしまっても、送信先では、A4サイズの画像をA3サイズとして取り扱った結果無駄な余白が生じるのみで、元々あった画像の内容がなくなることはないと考えられる。この場合、読み取り条件を偽装できると判断する。
また、これ以外に、画像データを送信したとしても送信先においてその画像データを解釈できないと判断できる場合にも、画像データからの情報の欠落が生じるとする。例えば、画像データのデコードや圧縮の形式が送信先から通知されたものと異なる場合は、これに該当する。
また、カラーの設定について、送信先から「フルカラー」の条件が通知されているにも関わらず、画像を白黒2値で読み取ってしまっていた場合を考える。この場合、原稿がカラー原稿であったならば、白黒2値で読み取ってしまった画像データを送信先でどのように処理しても、カラー画像に復元することができない。従って、このような画像データを送信すると、本来含まれているべき色の情報が欠落した画像データを送信してしまうことになるため、読み取り条件の偽装はできないと判断することが考えられる。
ただし、元の原稿が白黒であれば、これをフルカラーで読み取ったとしても、得られる画像データは実質的に白黒2値の画像に関するものであるので、白黒2値で読み取った画像データを送信先でフルカラー画像として扱わせたとしても、フルカラーで読み取った場合と比べて実質的な情報の欠落はないと考えられる。従って、このような場合には読み取り条件を偽装はできると判断することも考えられる。
また、文字原稿、写真原稿、文字・写真混合原稿のように原稿の種類を指定して読み取り時の画質調整方式を指定する項目や、読み取り時に誤差拡散やディザ処理等のデータの形式に影響を与えない画像処理を行うか否か及びその処理内容を指定する項目、読取濃度を指定する項目等も、画像の内容に影響を与える項目であるため、これらの設定内容が異なる場合も、画像条件を満たさないとして取り扱う。これらの条件を偽ってしまうと、各ドットのデータが、どの程度原稿の内容に従ったものであり、どの程度読取時の調整の内容に応じたものであるかがわからず、送信先で、要求どおりの処理をしていれば得られたはずの画像データを得ることができないためである。
次に、容量条件について説明する。
上述の通り、容量条件は、画像データの容量に基づく判断基準である。容量条件の場合、画像条件とは逆に、画像情報の欠落については考慮しない。
例えば、画像の解像度について考えた場合、送信先から「100dpi」の条件が通知されているにも関わらず、画像を300dpiで読み取ってしまっていた場合を考える。この場合、送信する画像データの容量は、送信先で想定している容量よりも大きくなり、送信先でその画像データを記憶させるためのRAMやHDDの容量を圧迫し、送信先においてシステムリソースに対する負荷を想定以上に大きなものにしてしまうことが考えられる。そこで、このような場合には、読み取り条件を偽装できないと判断する。
一方、送信先から「600dpi」の条件が通知されているにも関わらず、画像を300dpiで読み取ってしまっていた場合には、送信する画像データの容量は、送信先で想定している容量よりも小さくなる。この場合、送信先においてシステムリソースに対する負荷を大きくしてしまうことはないと考えられるため、このような場合には、読み取り条件を偽装できると判断する。
また、カラーの設定について考えた場合には、送信先から通知された条件より、1ドット当たりのビット数が大きい画像データを送信しようとしている場合に、読み取り条件を偽装できないと判断することになる。さらに、サイズの設定について考えた場合には、送信先から通知された条件より、サイズが大きい画像データを送信しようとしている場合に、読み取り条件を偽装できないと判断することになる。ただし、画像条件の場合と異なり、サイズが同じで向きが異なる場合には、読み取り条件を偽装できると判断する。
以上のような画像条件と容量条件は、読み取り条件の各項目について、「偽装可」となる条件を設定しておくとよい。この場合、「偽装可」となる条件がない項目については、特にデータを用意する必要はない。また、ステップS106の判断の場合と同様、図7や図8を用いて説明したように、項目毎に、画像条件や容量条件に関する判断を行うか否かを設定できるようにしてもよい。
次に、以上のような図4及び図5の処理による偽装可否判断及び読み取り条件偽装の具体例について説明する。
ここでは、サイズ及びカラー設定の項目は、画像条件に従って判断し、解像度の項目は、容量条件に従って判断し、原稿ハンドリングの項目は、画像データの処理に影響のない項目として取り扱うとする。
まず、図10に示すように、画像送信装置100側で、サイズ混載ありの条件で、ADFに載置されたA4横,A4横,A3横,A5横のサイズの4枚の原稿を読み取った場合について考えると、各ページの読み取り条件のうち原稿サイズの項目の値は、A4横,A4横,A3横,A5横となる。
これに対し、送信先である情報処理装置200からは、サイズがA4横であり、その他の項目は読み取りに用いたものと同じ値の読み取り条件が通知されたとする。
この場合、1ページ目と2ページ目は、読み取り条件が完全一致なので、偽装は不要であり、そのまま画像データを送信できる。3ページ目は、サイズの項目が不一致となり、かつ、A3横をA4横と偽ると、送信先で画像が欠けてしまうと考えられるため、画像処理装置100は、画像条件に従い、偽装不可と判断する。このため、3ページ目の送信は中止する。4ページ目もサイズの項目が不一致となりるが、A5横をA4横と偽っても、送信先で画像が欠けてしまうことはないと考えられるため、画像処理装置100は、画像条件に従い、偽装可と判断する。そして、A5横の読み取り条件を偽ってA4横に改変し、その読み取り条件で読み取ったことにして、画像データを送信する。
なお、このように一部のページの送信を中止する場合、その前後で画像データ送信のジョブを区切り、別の送信ジョブとして送信するようにしてもよい。
次に、自動カラー選択で、カラー,カラー,白黒,カラーの4枚の原稿を読み取った結果、各ページの読み取り条件のうちカラー設定の項目の値が、フルカラー,フルカラー,白黒2値,フルカラーとなった場合について考える。そして、これに対し、送信先である情報処理装置200からは、カラー設定がフルカラーであり、その他の項目は読み取りに用いたものと同じ値の読み取り条件が通知されたとする。
この場合、1ページ目,2ページ目は、読み取り条件が完全一致なので、偽装は不要であり、そのまま画像データを送信できる。3ページ目は、カラー設定の項目が不一致となるが、元の原稿が白黒なので、白黒2値をフルカラーと偽っても送信先で色情報が落ちてしまうことはないと考えられるため、画像処理装置100は、画像条件に従い、偽装可と判断する。そして、白黒2値の読み取り条件を偽ってフルカラーに改変し、その読み取り条件で読み取ったことにして、画像データを送信する。4ページ目は、読み取り条件が完全一致なので、偽装は不要であり、そのまま画像データを送信できる。
次に、原稿ハンドリング:圧版(コンタクトガラス),サイズ:A4横,解像度:300dpiの読み取り条件で読み取りを行った場合について考える。そして、これに対し、送信先である情報処理装置200からは、原稿ハンドリング:ADF,サイズ:A3横,解像度:400dpiであり、その他の項目は読み取りに用いたものと同じ値の読み取り条件が通知されたとする。
この場合、画像処理装置100は、原稿ハンドリングの項目については、画像データの処理に影響のない項目であるため、偽装可能と判断し、圧版の読み取り条件を偽ってADFに改変する。また、サイズの項目については、画像条件に従い、A4横をA3横と偽っても、送信先で画像が欠けてしまうことはないと考えられるため、偽装可と判断する。そして、A4横の読み取り条件を偽ってA3横に改変する。また、解像度の項目については、容量条件に従い、300dpiの画像データは400dpiの画像データ以下の容量であるから、偽装可と判断する。そして、300dpiの読み取り条件を偽って400dpiに改変する。
以上により、相違する全ての項目について偽装可と判断できたため、画像送信装置100は、画像データを、情報処理装置200から通知された読み取り条件で読み取ったことにして情報処理装置200に送信する。
なお、仮に情報処理装置200から通知された読み取り条件においてサイズがA5横だったとすると、画像送信装置100は、この項目については偽装不可と判断することになる。従って、他の項目が偽装可であったとしても、画像データの送信を中止する。
〔変形例:図11乃至図13〕
次に、上述した実施形態の変形例について説明する。なお、ここで説明する変形例についても、上述した実施形態と対応する部分については、同じ符号を用いる。
上述した実施形態の変形としては、まず、画像データの送信前に、ユーザの指示により画像データを加工して、送信先から通知された読み取り条件に合わせることができるようにすることが考えられる。
図11に、このようにする場合に情報処理装置100のCPU101に図5の破線部分の処理に代えて実行させる処理のフローチャートを示す。
このフローチャートに示す処理は、図5の破線部分の処理に、ステップS121乃至S124の処理を追加したものである。
すなわち、この変形例では、情報処理装置200は、ステップS109までの判断により、読み取り条件を偽装できないと判断した場合、ステップS121に進み、画像データの加工により読み取り条件の相違を解消可能であるか否か判断する。例えば、サイズA3横の読み取り条件で読み取ってしまったにも関わらず、送信先からサイズA4横の読み取り条件が通知された場合でも、読み取った画像データからA4横サイズの部分を切り出す加工を行えば、送信先から通知された読み取り条件に合わせることができる。上述した実施形態では、このような加工を送信先で行われてしまうと不都合があるため、画像条件に従って偽装不可と判断するようにしたが、ユーザが加工を許可するのれば、情報処理装置200側で加工してしまって問題ないと考えられる。
そこで、ステップS121でYESの場合、ステップS122に進み、ユーザから画像データ加工可否の選択を受け付ける。この受け付けは、操作パネル105の表示部に所定のGUIを表示して行えばよい。
そして、ステップS123で、加工可であったか否か判断し、加工可であれば、ステップS124に進み、送信用の画像データを、送信先から通知された読み取り条件に合わせて加工する。この加工の際には、元の画像を保存しておき、後で別の送信に使えるようにしておくとよい。
また、この加工としては、サイズを小さくする、色数を減らす、解像度を下げる、画像を回転させる、データの形式を変換する(TIFF(Tagged Image File Format)形式のデータをJPEG(Joint Photographic Experts Group)形式に変換する等)等が考えられる。これらは、画像データの情報量を減らすか変えない変換である。
ステップS124の後は、図5のステップS111に進み、送信先に通知する読み取り条件のうち、処理対象としている項目を、送信先から通知された内容に合わせて(加工後の画像データに合ったものに)改変する。
以上の処理を行えば、自動判断では画像データを送信してよいと判断できない場合でも、ユーザの許可があれば事後的に画像データを加工して送信先から通知された読み取り条件に合わせ、送信することができる。従って、画像送信装置100の利便性を向上させることができる。
別の変形としては、画像データの送信時に送信先から取得した読み取り条件、その読み取り条件と読み取りに使用した読み取り条件の相違有無、および読み取り条件の偽装有無を、画像データの送信履歴と共に記憶しておき、後で参照したり、再送時の読み取り条件設定に利用したりできるようにすることが考えられる。
図12に、このようにした場合の送信履歴の表示例を示す。
この図に示す履歴画面160は、操作パネル105に備える表示部に表示させる画面である。そして、履歴リスト表示部161に、情報処理装置200が試みた画像データ送信ジョブの内容及び実行結果の情報を表示している。
表示する情報はここでは、送信日時,宛先,送信者,文書名,送信結果,条件差異,条件改変としている。これらはそれぞれ、送信ジョブの実行を試みた日時,指定された送信先,ジョブの実行を指示したユーザ,送信画像に付した文書名,送信ジョブの実行結果(送信完了,送信中止,一部中止,異常発生等),画像の読み取りに使用した読み取り条件と送信先から通知された読み取り条件との相違有無,および読み取り条件の偽装有無を示す。またこれらのうち、宛先及び文書名は、送信者やジョブの実行を指示するアプリケーション等により指定される情報であり、送信者は、ユーザの認証時に取得する情報である。そして、送信日時,送信結果,条件差異,条件改変は、図3乃至図5を用いて説明した処理の実行時に取得する情報である。
また、履歴画面160には、詳細表示ボタン162も設けており、このボタンは、履歴リスト表示部161で選択したジョブ(図では黒白反転で示している)の内容や、そのジョブの実行時に取得し、あるいは読み取りに用いた読み取り条件等をより詳細に表示させるためのボタンである。
前頁ボタン163及び次頁ボタン164は、履歴リスト表示部161に表示するジョブを切り換えるためのボタンである。削除ボタン165は、履歴リスト表示部161で選択したジョブの履歴を削除するためのボタンである。閉じるボタン166は、履歴画面160を閉じて前の画面に戻るためのボタンである。
そして、条件設定ボタン167は、履歴リスト表示部161で選択したジョブの情報を用いた画像データの送信を指示するためのボタンである。このボタンを押下することにより、画像を新たに読み取って、選択したジョブと同じ宛先に対して送信することを指示できる。そして、読み取り条件の設定を受け付けるための画面に移行する。
図13に、このための読取条件設定画面の例を示す。
この読取条件設定画面170においては、条件設定ボタン171により、送信する画像の読み取り条件の設定を受け付ける。図で黒白反転で示しているのが、各項目で現在選択されている条件を示すボタンであり、他のボタンを押下することにより、設定内容を変更することができる。前頁ボタン172及び次頁ボタン173は、画面に表示させる設定項目を切り換えるためのボタンである。スタートボタン174は、画像の読み取りと送信の開始を指示するためのボタンである。
そして、履歴画面160からこの画面に移行してきた場合、読み取り条件の初期値(デフォルト)は、履歴画面160で選択されたジョブの実行時に送信先から取得した読み取り条件としている。従って、履歴画面160でジョブを選択して条件設定ボタン171を押下した後、単にスタートボタン174を押下するだけで、前回送信時に送信先から取得した読み取り条件で画像を読み取って送信する指示を行うことができる。
前回の送信からあまり時間が経っていない場合、送信先において読み取り条件の設定が変更されていない可能性が高いと考えられるため、前回取得した読み取り条件を用いて読み取りを行えば、優先度が「任意」の項目も含め、送信先の要求内容に合った画像データを送信できる可能性が高いと考えられる。このため、この読み取り条件での読み取り及び送信の指示がなされるケースが多いと考えられる。従って、この読み取り条件を設定の初期値とすることにより、操作性を向上させることができる。
なお、デフォルトの読み取り条件をそのまま使用した場合でも、それはあくまで図3のステップS11で行われた読み取り条件の設定として取扱い、以下の処理は、上述した実施形態の場合と同様に実行する。従って、送信先で読み取り条件の設定が変更されていた場合には、条件の偽装や送信の中止が起こり得る。
また、読取条件設定画面170では、ジョブ実行時の読み取りに用いた読み取り条件の表示も行っている。図では、条件設定ボタン171のキャプションをイタリックにすることにより、これを示している。そして、設定条件切替ボタン175を押下することにより、各設定項目の内容を、読み取りに用いた読み取り条件と、送信先から取得した読み取り条件との間でトグルで切り換えることができるようにしている。ユーザの希望によっては、前回と同じ条件で読み取りを行いたいケースも考えられるため、前回送信時の読み取りに用いた読み取り条件も別のデフォルトとして用意することにより、さらに操作性を向上させることができる。なお、どちらを初期値にした場合も、その後条件設定ボタン171を操作して設定内容を変更できることは、もちろんである。
なお、送信先から取得した読み取り条件と、読み取りに用いた読み取り条件の双方を表示することは必須ではないし、双方を表示する場合でも、条件は一方のみを記憶し、他方はその条件との差分として記憶するようにしてもよい。
以上で図面を用いた実施形態及び変形例の説明を終了するが、以上説明してきた実施形態において、装置やシステムの構成、具体的な処理内容、読み取り条件の項目、通信の手順、データの形式等が、具体的に説明したものに限られないことは、もちろんである。
まず、上述した実施形態では、画像データの送信時に読み取り開始指示があってから画像の読み取りを行う例について説明したが、画像送信装置が送信する画像データは、送信時に原稿を読み取って得たものには限らず、読み取り条件が把握できるものであれば、予め読み取ったり、他の装置から取得したりしてHDD等に蓄積しておいたものでもよい。また、読み取り条件の内容に相当するパラメータの値が把握できるものであれば、カメラで撮影する等、原稿読み取り以外の手段で得られた画像データでもよい。
また、この発明において、画像送信装置と画像データ送信先の装置とが1対1に対応していなくてよいことは上述した通りであるが、送信先の装置がPCに限られないことも、もちろんである。
また、複数の装置に画像データを送信する場合、一部の送信先から読み取り条件を取得し、他の送信先からは読み取り条件の取得が行えないうちに、タイムアウト等により読み取りを開始してしまうことも考えられる。このような場合には、読み取り条件を取得済みの送信先については、その読み取り条件を考慮した読み取りを行い、そうでない送信先については、上述した実施形態のように読み取り条件の偽装について考慮するようにしてもよい。
さらに、この発明を、画像データ以外のデータを送信するデータ送信装置に適用することも考えられる。この場合、送信側の装置や送信先の装置に設定しておくのは、読み取り条件に限らず、より一般的に、送信すべきデータを取得する環境を指定する条件ということになる。
また、以上述べてきた構成及び変形例は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて適用することも可能である。
以上説明してきたように、この発明の画像送信装置又は画像送信装置の制御方法によれば、画像送信装置に画像データの送信先の外部装置から画像の読み取り条件を取得する機能を設ける場合に、送信先装置から取得した読み取り条件と、画像送信装置側で既に設定されている読み取り条件とが一致しない場合でも、適切な動作が行えるようにすることができる。
従って、この発明を適用することにより、画像送信装置の使い勝手を向上させることができる。
この発明の一実施形態である画像送信装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 図1に示した画像送信装置及び情報処理装置の、読み取り条件の設定と画像データの送信に関連する部分の機能ブロック図である。 図1に示した画像送信装置と情報処理装置の動作例を示すシーケンス図である。 図3のステップS17,S18,S21及びS22の部分で行う処理の内容を示すフローチャートである。 図4の続きの処理を示すフローチャートである。
図1に示した画像送信装置が送信先から通知された読み取り条件を記憶するテーブルの例を示す図である。 どの項目を画像データの処理に影響のない項目として取り扱うかの設定を受け付けるためのGUIの例を示す図である。 図7に示したGUIでの設定に関連して記憶する情報の例を示す図である。 読み取り条件の偽装可否の判断に使用する条件の設定を受け付けるためのGUIの例を示す図である。 読み取り条件偽装の具体例について説明するための図である。
この発明の変形例の画像送信装置が図5の破線部分の処理に代えて実行する処理のフローチャートである。 それとは別の変形例における送信履歴の表示例を示す図である。 図12に示した画面から遷移する読取条件設定画面の例を示す図である。
符号の説明
100:画像送信装置、101:CPU、102:ROM、103:RAM、
104:HDD、105:操作パネル、106:通信I/F、
107:スキャナエンジン、108:システムバス、
110:画像送信アプリケーション、111:送信側条件記憶部、
112:送信先条件取得部、113:読み取り条件管理部、114:差異抽出部、
115:偽装可否判定部、116:条件改変部、117:読み取り条件設定部、
118:送信データ管理部、120:パネル制御部、121:操作受付部、
122:表示制御部、131:通信管理部、132:読み取り制御部、
133:記憶装置、200:情報処理装置

Claims (12)

  1. ネットワークを介して通信可能な外部装置に対して読み取りで得た画像データを送信する画像送信手段と、
    読み取り済みの画像データ及びその画像データの各ページの読み取りに用いた読み取り条件を管理する画像管理手段と、
    画像データの送信先の外部装置から送信する画像の読み取り条件として第1の読み取り条件を取得する読取条件取得手段と、
    送信すべき画像のページ毎に、前記第1の読み取り条件と、送信すべき画像の読み取りに用いた第2の読み取り条件との差異を検出する差異検出手段と、
    該差異検出手段があるページの画像について差異を検出した場合、そのページの画像について、前記第2の読み取り条件の内容を偽って前記第1の読み取り条件に合わせても送信先での処理に支障がないか否か判断する偽装可否判断手段とを設け、
    前記画像送信手段に、送信すべき複数ページの画像のうちあるページの画像について、該偽装可否判断手段が条件の内容を偽っても支障がないと判断した場合に、そのページの画像を前記第1の読み取り条件で読み取ったとして前記外部装置に画像データを送信し、該偽装可否判断手段が、前記あるページの画像について条件の内容を偽ると支障があると判断した場合に、そのページの画像の送信を中止して次のページの画像に関する処理に進む手段を設けたことを特徴とする画像送信装置。
  2. 請求項1記載の画像送信装置であって、
    前記偽装可否判断手段が、前記第2の読み取り条件による読み取りで得た画像データを、前記第1の読み取り条件による読み取りで得た画像データであると解釈して処理に用いた場合でも、画像データからの情報の欠落が生じない場合に、条件の内容を偽っても支障がないと判断することを特徴とする画像送信装置。
  3. 請求項1又は2記載の画像送信装置であって、
    前記画像管理手段が管理する画像データを、ユーザの指示に従って加工し、該画像データと対応する読み取り条件を、その加工後の画像データの内容に合わせて改変する手段を有することを特徴とする画像送信装置。
  4. 請求項1記載の画像送信装置であって、
    前記偽装可否判断手段が、前記第2の読み取り条件による読み取りで得た画像データが、前記第1の読み取り条件による読み取りで得られる画像データ以下の容量のものであると判断した場合に、条件の内容を偽っても支障がないと判断することを特徴とする画像送信装置。
  5. 請求項1記載の画像送信装置であって、
    どの項目についてなら、前記第2の読み取り条件の内容を偽っても送信先での処理に支障がないか、を示す設定を受け付ける偽装可能範囲設定手段を設け、
    前記偽装可否判断手段が、前記偽装可能範囲設定手段が受け付けた設定が示す項目について、条件の内容を偽っても支障がないと判断することを特徴とする画像送信装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項記載の画像送信装置であって、
    画像データの送信を行った場合に、その画像データと共に、送信履歴として、前記第1の読み取り条件及び前記第2の読み取り条件を記憶する送信履歴記憶手段と、
    前記送信履歴記憶手段に記憶している情報に基づき、前記送信履歴と対応させて、前記第1の読み取り条件と前記第2の読み取り条件との相違有無及び、それらの読み取り条件の内容を表示する手段とを設けたことを特徴とする画像送信装置。
  7. 請求項6記載の画像送信装置であって、
    前記送信履歴記憶手段に記憶している送信履歴に含まれる前記第1の読み取り条件及び前記第2の読み取り条件から、任意の読み取り条件を選択して、ユーザから送信すべき画像の読み取りに使用する読み取り条件の設定を受け付ける際のデフォルト読み取り条件として使用する手段を有することを特徴とする画像送信装置。
  8. ネットワークを介して通信可能な外部装置に対して読み取った画像データを送信する画像送信手段を有する画像送信装置の制御方法であって、
    前記画像送信装置に、
    読み取り済みの画像データ及びその画像データの各ページの読み取りに用いた読み取り条件を管理する画像管理手順と、
    画像データの送信先の外部装置から送信する画像の読み取り条件として第1の読み取り条件を取得する読取条件取得手順と、
    送信すべき画像のページ毎に、前記第1の読み取り条件と、送信すべき画像の読み取りに用いた第2の読み取り条件との差異を検出する差異検出手順と、
    該差異検出手順であるページの画像について差異を検出した場合、そのページの画像について、前記第2の読み取り条件の内容を偽って前記第1の読み取り条件に合わせても送信先での処理に支障がないか否か判断する偽装可否判断手順と、
    該偽装可否判断手順で、送信すべき複数ページの画像のうちあるページの画像について、条件の内容を偽っても支障がないと判断した場合に、そのページの画像を前記第1の読み取り条件で読み取ったとして前記画像送信手段により前記外部装置に画像データを送信し、該偽装可否判断手順で、前記あるページの画像について条件の内容を偽ると支障があると判断した場合に、そのページの画像の送信を中止して次のページの画像に関する処理に進む手順とを実行させることを特徴とする画像送信装置の制御方法。
  9. 請求項8記載の画像送信装置の制御方法であって、
    前記偽装可否判断手順が、前記第2の読み取り条件による読み取りで得た画像データを、前記第1の読み取り条件による読み取りで得た画像データであると解釈して処理に用いた場合でも、画像データからの情報の欠落が生じない場合に、条件の内容を偽っても支障がないと判断する手順であることを特徴とする画像送信装置の制御方法。
  10. 請求項8記載の画像送信装置の制御方法であって、
    前記偽装可否判断手順が、前記第2の読み取り条件による読み取りで得た画像データが、前記第1の読み取り条件による読み取りで得られる画像データ以下の容量のものであると判断した場合に、条件の内容を偽っても支障がないと判断する手順であることを特徴とする画像送信装置の制御方法。
  11. 請求項8記載の画像送信装置の制御方法であって、
    前記画像送信装置に、
    どの項目についてなら、前記第2の読み取り条件の内容を偽っても送信先での処理に支障がないか、を示す設定を受け付ける偽装可能範囲設定手順を実行させ、
    前記偽装可否判断手順を、前記偽装可能範囲設定手順で受け付けた設定が示す項目について、条件の内容を偽っても支障がないと判断する手順としたことを特徴とする画像送信装置の制御方法。
  12. 請求項8乃至11のいずれか一項記載の画像送信装置の制御方法であって、
    前記画像送信装置に、
    画像データの送信を行った場合に、その画像データと共に、送信履歴として、前記第1の読み取り条件及び前記第2の読み取り条件を記憶する送信履歴記憶手順と、
    前記送信履歴記憶手順で記憶した情報に基づき、前記送信履歴と対応させて、前記第1の読み取り条件と前記第2の読み取り条件との相違有無及び、それらの読み取り条件の内容を表示する手順とを実行させることを特徴とする画像送信装置の制御方法。
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