JP4658072B2 - スプレーボウル、該ボウルを採用した回転噴霧器及び該噴霧器を採用した噴射システム - Google Patents

スプレーボウル、該ボウルを採用した回転噴霧器及び該噴霧器を採用した噴射システム Download PDF

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Description

本発明は、コーティング材料をスプレーするための回転噴霧器のスプレーボウルに関する。本発明はまた、かかるボウルを有するコーティング材料噴霧器、及びかかる噴霧器を採用したコーティング材料をスプレーするための装置に関する。
コーティング材料スプレー装置において、「ボウル」又は「ディッシュ」と呼称される回転部材を用いて材料をスプレーすることが知られており、それに材料が提供されて、通常2000回転/分と120000回転/分の間に含まれる速度で回転している。当該速度では、ボウルは、特に回転駆動のための手段が、空気及び/又は磁気ベアリングタービンを有する場合、不安定をできる限り避けるために、できるだけ軽くて均衡がとれていなければならない。
例えば、国際公開WO−A−94/12286号公報から、半径の拡大可能な装着リングを用いてロータにボウルを連結することが知られている。また、例えば国際公開WO−A−01/62396号公報から、ボウルとタービンのロータとの間に磁気連結装置を使うことも知られている。これらの連結装置は永久磁石を有し、該磁石は特に、これらの磁石が遠心力の影響の下で破裂するのを避けるために、ボウル又はタービンのロータに対する組み付けが比較的複雑となっている。かかる組み付けは、磁気連結磁石の迅速な取り替えを妨げることが殆どである。さらに回転部分の均衡は、慣性の力の影響を制限するために、できるだけ完全にしておかなければならない。使用される一つ又はいくつかの磁石は、従って回転の際に均衡がとれていなければならないが、これは、磁石を構成する材料が等方性密度を有しないので、またかかる材料が脆く、それ故機械加工し難いため、実行に細心を要する。
特開第2000−135453号公報 国際公開WO01/62396号公報 国際公開WO2004/024338号公報 米国特許公開第4473188号公報
本発明の特定の目的は、噴霧器の回転部に永久磁石の組み付けを必要とすることなく、効率的な磁気連結により、そのために備えられたロータによって容易に駆動され得るスプレーボウルを提案することによって、これらの欠点を克服することにある。
そうした考えから、本発明はコーティング材料をスプレーする回転噴霧器のためのスプレーボウルに関しており、このスプレーボウルは噴霧器の非回転部に固定される第二相補的磁気連結装置と協働作用するのに適した第一磁気連結装置を備えており、これらの第一及び第二連結装置は、このボウルの回転軸に関して、少なくとも部分的に軸方向の作用力を生じるようになっており、この作用力は、ボウルの対応する駆動部材との回転連結を引き起こすことを特徴としている。
本発明により、磁気連結に起因する作用力は、たとえ磁気連結が回転するボウルと噴霧器の非回転部との間に起こっても、ボウル及びその駆動装置、特にタービンのロータとを連結することを可能にする。したがって、それは、一つ又はいくつかの連結磁石をこの非回転部に取り付けるために設けられていて、この場合の前記磁石は均衡をとる必要はない。
有利であるが必須でない側面によれば、スプレーボウルは、以下の特徴のうち一つ又はそれ以上を採用してもよい。
− ボウルに支持された連結装置は、連結の作用力が本質的に軸方向であるように配置される。
− 外形がほぼ切頂状である雄部は、駆動用の部材の回転について作られた対応する形状からなる中央ハウジングに係合するためのものであり、ボウルは、連結手段のため軸方向の作用力による当該雄部とハウジングとの間の密着によってこの部材と回転について連結されるようになっている。変形例では、ボウルはほぼ切頂状のハウジングを画定するので、駆動部材に固定された対応する形状の雄部が、このハウジングに係合されるように設けられ、前述の軸方向の作用力による密着によってボウル及び駆動部材の回転連結を可能にしている。
− 第一磁気連結装置は、磁気連結装置間に空隙の範囲を定める管状又は切頂状の表面を画定しており、一方、この面の半径方向の幅は、第二磁気連結装置の半径方向の幅全体よりも大きい。本発明のこの側面により、空隙における磁気連結作用力は、ほぼ軸方向のままであるため、半径方向の位置ずれの場合には連結装置間を含めていて、これは、磁気連結作用力が噴霧器の回転部と非回転部との間に接触をもたらす不均衡な作用力をボウルに与えるのを妨げている。
− 第一磁気連結装置は、ボウルの本体の回りに装着される、又はねじで締められる磁気材料でできている管状部材によって形成され、第二連結装置によって空隙を確定する管状又は切頂状の面を画定している。
本発明はまた、コーティング材料をスプレーする回転噴霧器に関していて、ボウル及びこのボウルを回転について駆動するための部材を有しており、この噴霧器は、噴霧器のボウルと非回転部との間に磁気連結のための装置を有することも特徴としており、これらの装置は、ボウルの回転について軸方向に対して少なくとも軸方向の作用力を与えるためのものであり、この作用力が、前述のボウル及び部材の回転についての連結を引き起こす。
有利であるが必須でない側面によれば、かかる噴霧器は、技術的に受け入れられるあらゆる組み合わせでもって、以下の特徴のうち一つ又はそれ以上を採用してもよい。
− 連結装置は、得られる連結作用力が本質的に軸方向となるように配置されている。
− 前述のボウル及び部材は、密着して回転について連結するための、それぞれ相補的な形状の部分を備えている。
− 磁気連結装置は、ボウルの回転軸のまわりに管状に配置し、非回転部に固定された少なくとも一つの磁石を有し、一方、ボウルにより支持された連結装置が、ボウルにより支持された連結装置とこの磁石との間の空隙の範囲を定める管状又は切頂状の面を画定し、この面の半径方向の幅は、この磁石の半径方向の幅よりも大きい。本発明のこの側面によって、特に、前述の面が管状であると、磁気連結作用力は、ほぼ軸方向のままであるため、磁石について管状の相互作用面の半径方向の位置ずれの場合には含めている。この場合、この面の平均半径は、この磁石の平均半径にほぼ等しく与えられ得る、及び/又はこの磁石は、非磁性又は低透磁性である二つの材料空間に半径方向内外に隣接するように設けられており、一方、前述の面の半径方向の幅は、これらの空間の半径方向の幅を加えた磁石の半径方向の幅よりも大きい。非磁性又は低透磁性であるこれらの材料空間は、空気によって形成されてもよく、管状のリングは、噴霧器の非回転部に固定された受容空間に一つ又はいくつかの磁石を固定するために、合金に基づく又は接着剤で満たしたアルミニウムからできている。これらの空間の各半径方向の幅は、前述の面と磁石との間に画定される空隙よりも有利に大きく、好ましくはこの空隙よりも少なくとも3倍の大きさがあり、さらに好ましくはこの空隙の5倍相当である。さらに、前述の面は、磁石及び非磁性材料に対して、この面とこの磁石との間の空隙よりも少なくとも大きい突出部によって、半径方向内外に突出するように設けられていて、好ましくはこの空隙よりも少なくとも3倍大きく、またさらに好ましくはこの空隙の5倍相当である。
− 磁気連結装置の一部は、噴霧器の本体に付加された環状サポートに一体化されて、それを軸方向に延ばしている。本発明のこの側面は、既存のタービンに当該環状サポートを備え付けることを、そして既存の噴霧器を本発明に従う噴霧器へグレードアップされるようにするためにこのことを可能にしている。
− ボウルにそれぞれ固定された磁気連結装置の部分と非回転部との間の空隙は、この軸方向の作用力が5daNと20daNの間の強度を有するようなものである。
− ボウル及び/又は駆動部材は、組み立て及び/分解のためのすき間を備えていて、これによって、これらの部材間の接触面に汚れが存在する場合には、駆動部材上でのボウルの締め付けを避けている。
− 空気の流れが、磁気連結装置間の空隙内に存し、これによって、この空隙での汚れの蓄積を避けており、かかる汚れは、ボウルによってスプレーされた材料の曇りから出る粉体状又は液状の粒子の出現に起因している。
最後に、本発明はコーティング材料をスプレーするための設備に関しており、以上に説明されるように、少なくとも一つの噴霧器を有する。かかる設備は、特にタービン上へのボウルの組み立ての場合、従来技術の状態のそれらよりも動作し維持するのは容易であり、その分解も容易にされる。
本発明は、例示としてのみ与えられて添付する図面を参照することによって、本発明に従うボウルを有する本発明に従う噴霧器の二つの実施例に係る以下の説明を読むことで、さらに容易に理解されるであろう。
図1−4に示される噴霧器Pは、一つ又はそれ以上の源Sからコーティング材料の供給を受けるように意図されたものであり、例えば2方向の矢印F1によって表される本質的に上下運動を伴って、向かい合った物体Oに対して移動し、物体はこれらの物体をコーティングするための装置Iの内部でコーティングされる。噴霧器Pは、前端1のみが示されている空気タービン、すなわちコーティングされる物体Oの方に向けられている部分を有する。この端1は、保護カバー2によって囲まれており、タービンのロータ11によって軸X−X’のまわりに回転するように意図されたボウル3を支持している。
ロータ11は、1分間に数万回転の速度、例えば80000回転/分でボウル3を駆動することを可能にしていることにより、源Sから噴射チューブ18を経て到来するコーティング材料が、矢印F2に表されるように、物体Oに向けてスプレーされる。
図示されていない本発明の有利な側面によれば、噴霧器Pは静電型のものでもよく、すなわちコーティング材料はボウル3の縁31から放出される前又は後にコーティング材料を静電的に荷電する手段を有する。図には部分的に示されるように、ボウル3はノッチ32を有し得る。
ボウル3は、二部分型ハブ33、及びディッシュを形成し、縁31の方向のコーティング材料の流れと分配のための面35を画定する本体34を有する。ハブ33は中空であり、長手方向のチャンネル36を画定し、該チャンネルは、ボウル3がロータ11に取り付けられると、軸X−X’と一緒になる軸X3−X’ 3上に中心を有する。軸X3−X’ 3は、例えばチタニウムでできている本体34の対称軸である。
強磁性の材料、例えば磁性ステンレススチールでできているリング4は、本体34の周辺に取り付けられる。リング4は、一体のものであり、本体34の外ねじ37に対して締め付けることによって、リング4を固定可能とする内部タッピングを備えている管状スカート41を有する。変形例において、リング4はボウル3周辺に力によって装着することができる。もう一つの変形例によれば、リング4は、本体34と一体であり得る。
リング4は、スカート41に対してほぼ垂直な部分42を有し、軸X3−X’3に垂直な環状面S42を画定する。I42は、面S42の半径幅を示し、この幅は、軸X3−X’3について半径方向に測定される。
本体34は、ロータ11の中央ハウジング12を貫通することを意図された雄部38を形成する。雄部38の外面38aは、ほぼ切頂状になっていてボウル3の後ろの方に、すなわち縁31の反対側に収束している。ハウジング12の面12aはまた、切頂状になっていてロータ11の前面13の方向に広がっている。αは部分38の半頂角を、βはハウジング12の半頂角を示している。頂角α及びβは、ほぼ等しく、これにより、面38aと12aとの当接が可能になっている。かかる面の当接により、密着による部材11及び3の回転についての連結が可能となっている。
本発明の変形例(図示なし)によれば、ボウルは、ハウジング12同様にほぼ切頂状の雄部を有し、一方、ロータは、部分38と同様に同じようなほぼ切頂状の雄部を備えていて、これらの部材は際立ってまた、密着による部材11及び3の連結が可能となっている。
ハウジング12への部分38の噛み込みを避けるために、第1すき間38bが、本体34を面S42に連結するための、面38aと面34bとの接合部に形成される。第2すき間12bは、半径方向の溝の形状でハウジング12の底部に設けられている。すき間38b及び12bは、ボウル3がロータ11に取り付けられると、それぞれハウジング12の入り口斜部12c及び部分38の端縁38cに向かい合って配置されることを意図されたものである。これらのすき間は、汚れによりハウジング12の中に部分38が噛み込むことを阻止している。
タービンの本体15はロータ11を囲み、実際タービンの固定子を構成している。この本体15は、回転動しない。磁気材料でできている支持体5、例えば磁気性ステンレススチールは、本体15の前面16に取り付けられていて、この支持体は、軸X−X’を中心とする環状溝51を備えており、これには同様に環状の磁石52が配置されている。磁石52は、磁石52の両側において半径方向に延びている二つの接着剤層53及び54によって溝51内に位置保持されている。接着剤層53及び54は、従って磁石52の両側に配置された二つのほぼ環状のワッシャを形成する。エポキシ樹脂に基づくものでもよい接着剤、の性質を考慮すると、これらのワッシャは非磁性である。
一つの単独磁石52に代えて一緒にリングを形成する複数の磁石が溝51に配置し得る。その又は各々の磁石は、強磁性金属又は強磁性金属粒子を多く含む射出成形された合成樹脂でできていてもよいため、これらの粒子は全体に同一に配向している。
接着剤層53及び54に代えて、非磁性又は低透磁性である金属のワッシャ、特にアルミニウムが使われ得る。同様に、空気で満たされた空間は、磁石が別の手段によって、溝51固定される限りにおいて適している。
52は、磁石52の半径方向の幅を示す。
52及びI54は、半径方向の幅、或いは層又はワッシャ53及び54のそれぞれの厚さを示す。
52は磁石52の平均半径を示す。R42は、面42の平均半径を示す。半径R42及びR52はほぼ等しく、これは、ボウル3がロータ11に取り付けられると、面S42は磁石52の露出した面S52と向かい合ってそれと同心で配置されることに対応している。磁石52による磁界は従って、図2中のその磁力線Lの表示から明白であるように、リング4の部分42を通って再閉鎖する。
この磁界は、軸X−X’、すなわち軸方向に平行な作用力F3をリング4に加えることを可能にし、ロータ11に対して強固にボウル3を、すなわち面12aに対して面38aを当てる傾向がある。この作用力のため、面38a及び12aが接触して、回転の際に連結されて、これが、ボウル3をロータ11によって駆動されるようにしている。
作用力F3は、軸X−X’を含むあらゆる断面の平面図におけると同様、図2の平面における軸X−X’に平行であり、これは、面S42及びS52が軸X−X’に垂直であることに起因することに気付かれるであろう。
幅I42は、幅I52よりも大きく、実際幅I52と、幅I53及びI54との合計I’52よりも大きいので、磁石52のバイアスによる磁界は、図2Aに示されるように、たとえリング4の部分42が磁石52に対して半径方向に僅かに位置ずれしていても、リング4の部分42を通って再閉鎖する。この図は、ボウルがロータに対して定位置に配置されているときに、ボウル3の軸X3−X’3がロータ11の軸X−X’と位置揃えしていない場合に対応する。その場合、作用力F3は、ほぼ軸方向のままであり、半径方向にロータ11に対してボウル3の位置ずれを引き起こすリスクはなく、かかる位置ずれは、これらの部材間で接触する領域12及び38の損傷をもたらしめ、又はそれ自体の駆動手段、例えば空気タービンの場合にはそのフィンを損傷し得るロータ11の横方向の位置ずれをもたらし得る。
幅I42が、幅I52、I53及びI54に対して十分大きい値を有する限りでは、半径R42及びR52は必ずしも等しくない。
eは、面S52とS42との間に作られる空隙の値を示す。d1は、面S42が層53に対して半径方向外側に突出している距離を示す。d2は、面S42が層54に対して半径方向内側に突出している距離を示す。突出部d1とd2とは異なっている。しかしながら、それらは等しくてもよい。各突出部d1及びd2は、空隙eの値よりも大きい。実際に、これらの突出部は、この空隙よりも少なくとも3倍の大きさがあり、好ましくはこの空隙の5倍相当であり、これはロータ11に対してボウル3が僅かに半径方向に位置ずれしている場合を含めて、作用力F3の十分な安定性を与える。
さらに、厚さI53及びI54は、空隙eより大きく、好ましくはこの空隙よりも少なくとも3倍の大きさがある。実際に、この空隙の5倍にほぼ等しい厚さI53及びI54は、力線の有効な分布を許容している。
支持体5は、3つのねじ6を用いて本体15の前面16に不動化されており、該ねじのフライス加工されたヘッド61は層53に当接し、場合により磁石52に当接することにより、これは、溝51内に連結装置52乃至54を不動化することの一助となっている。支持体5は、前方に、すなわち物体Oに向けて本体15を軸方向に延ばしている。
磁石52及び54が支持体5と一体化されることは、かかる支持体を従来式のタービンの本体15に付加的に備えることを可能にしており、そこではボウルは、チューブ18が配置されるロータ11の中央穴11aに設けられたタッピング18により、ねじで締めることによって一般にロータ11に不動化されている。このように、支持体5をタービンに取り付けるということは、ボウルがロータにねじで締められている従来型噴霧器を、本発明による噴霧器に転換することを可能にしている。本発明のこの側面は、現存装置の性能を高めることを想定することができるようにしている。
本発明の変形例(図示なし)によれば、磁気連結装置52、53及び54は、付加的な支持体を使わずに、直接に本体15と一体化してもよい。
図5において、より詳しく明らかであるように、作用力F3は、空隙eの二乗の値にほぼ反比例する。空隙eは、作用力F3が、ロータ11に対するボウル3の十分な保持に対応する5daN相当の最小値F3minよりも大きくなるように選択されている。空隙eはまた、作用力F3が、20daN相当の最大値F3maxよりも小さくなるように選択されており、またこれは、ボウル3がボウルとロータとの分離を許容するタービンのエアベアリングの加圧なしに支持体5に当ることを避けるためである。実際には、作用力F3は、図1から3において左の方にロータ11を押して、ボウル3をしっかりと不動化する効果を有するリスクがある。したがって、強度が、図5の斜線のない領域内にある作用力F3を得ることが想定される。この領域では、空隙eの値の変化に対する作用力F3の値の変化は、前記の値F3maxの上側に位置する斜線領域の中でよりも小さい。このように、機械加工及び組み立ての許容範囲は、作用力F3の値にさほど大きな影響を有しない。すなわち少なくとも前述の斜線領域におけるよりも影響は少ない。
実際に、作用力F3は、約12daNに等しい値で選択されることにより、これは図5の曲線から空隙eの値を決定することを可能にしている。この値は、図5で見ることができる範囲Δeで変化しまた、値F3min及びF3maxに依存し得る。この値は、実際にボウルの慣性に、従ってその形状に依存している。使われるボウルの種類に応じても異なり得る。
磁石52の部分42の向かい合った面の間に汚れが蓄積するのを避けるために、空気の流れEが、これらの連結装置間の空隙に配される。
図6に示される本発明の実施例の第二形態において、第一実施例のそれらと同様の部材は参照符号を付されている。本実施例のボウル3は、このボウルの本体34に強制的に嵌め込まれたリング4を備えている。このリング4は、ボウル3の後ろの方に収束してこのボウルの回転軸X−X’を中心とする切頂状の部分32と同様に、環状スカート41を有する。第一実施例の本体15の形式のタービン本体に付加された支持体5は、非磁性材料でできている二つのワッシャ53及び54が隣接する磁石52を備えている。部材52乃至54が支持体5に配されることにより、それらの露出面は、部材52乃至54に面する部分42の面42の半頂角δに等しい半頂角γで、切頂状でタービンの後ろの方に収束している。S52は部材52の露出面を示す。面S42及びS52は、従って平行であり、その間に一定の厚さの空隙eを画定しており、この空隙eはまた、γ及びδに等しい半頂角で切頂状となっている。R42及びR52はそれぞれ、面S42及びS52の平均半径を示し、これらの平均半径はほぼ等しい。
ボウル3がタービンの前端1に対して定位置にあるとき、磁気連結作用力F3が与えられ、この作用力は、図6の断面の平面において面S42及びS52にほぼ垂直であり、その結果として軸X−X’に平行な軸方向成分を有する。軸X−X’まわりの単一方向の作用力F3についての結果は、これはほぼ軸方向である。
42は、面42の半径方向の幅を示す。I52は、面S52の半径方向の幅を、I53及びI54はリング53及び54の半径方向の幅を同様に示している。I’52は、幅I52、I53及びI54合計を示す。第一実施例におけるように、幅I42は、幅I’52よりも大きく、面42は、空隙eの厚さがほぼ5倍相当である突出部d1及びd2によって、リング53及び54に対して半径方向内外に突出している。
磁力線Lは、リング4の部分42を通って再閉鎖するが、これは、ボウルをタービンの端1に対して有効に定位置に保持することを確実としている。
ボウル3は、タービンのロータ11によって形成されたハウジングに受容されることを意図された雄部38を備えており、密着による連結が、部分38の外部の切頂状の面38aとロータ11によって形成されるハウジングを画定する切頂状の面12aとの間の作用力F3によって生じる。
この実施例において、空気の流れEはまた空隙eに配され得、これはボウルの回転が空隙eの内側から外側への空気の「ポンピング」という効果を引き起こす特有の利点を伴う。
本発明に従ったボウルを採用し、本発明に従った取り付けの部分を形成している、本発明の第一実施例に従うコーティング剤噴霧器の縦断面である。 図1の詳細IIの拡大図である。 図2と同じであるが、位置ずれ状態における磁気連結部材のみを示し、この位置ずれは図をさらに明瞭にさせるために強調されている。 図1と同じ断面であり、ボウルが噴霧器の本体に対して位置ずれされている。 図1−3の噴霧器の一部を破断した斜視図である。 空隙の関数として磁気連結の作用力の変化を図式的に示す。 本発明の第二実施例に従う噴霧器及びボウルに対する図2と同じ断面である。

Claims (19)

  1. コーティング材料をスプレーする回転噴霧器のためのスプレーボウルであって、
    前記噴霧器(P)の非回転部(5、15)に固定された第二相補的磁気連結装置(52)と協働作用するための第一磁気連結装置(4)が装備されており、前記第一及び第二連結装置は、前記ボウル(3)の回転軸(X−X’)について、少なくとも部分的に軸方向の作用力(F3)を与えるためのものであり、前記作用力は、ボウル(3)の対応する駆動部材(11)との回転についての連結を引き起こす、ボウル。
  2. 前記第一連結装置(4)は、前記作用力(F3)が本質的に軸方向となるように配置されている、請求項1に記載のボウル。
  3. 雄部(38)を有し、該雄部の外形はほぼ切頂状であり(α)、前記部材(11)に作られた対応する形状(β)の中央ハウジング(12)に係合するためのものであり、前記ボウル(3)は、前記軸方向の作用力(F3)による前記雄部と前記ハウジングとの間の密着によって、前記部材と回転について連結されるようになっている、請求項1又は2の一つに記載のボウル。
  4. 前記駆動部材に固定された対応する形状の雄部を受容するのに適したハウジングを全体的に画定しており、前記ボウルは、前記軸方向の作用力による前記ハウジングと前記雄部との間の密着によって前記部材と回転について連結されるようになっている、請求項1又は2に記載のボウル。
  5. 前記第一磁気連結装置(4)は、前記第一(4)と第二(52−54)磁気連結装置との間に、空隙(e)の範囲を定める環状又は切頂状の面(S42)を画定し、また前記面の半径方向の幅は、前記第二連結装置の半径方向の幅(I’52)全体よりも大きい、請求項1〜4の一つに記載のボウル。
  6. 前記第一磁気連結装置は、前記ボウル(3)の本体(34)のまわりに取り付け又はねじで締められる磁性材料でできている環状部材(4)によって形成されていて、前記第二連結装置(52−54)との空隙(e)を画定する環状又は切頂状の面を画定している、請求項の1〜5の一つに記載のボウル。
  7. コーティング材料をスプレーする回転噴霧器であって、ボウル及びこのボウルを回転について駆動するための部材を有しており、前記ボウル(3)及び前記噴霧器(P)の非回転部(5、15)との間を磁気連結するための装置(4、52−54)を有し、前記装置は、前記ボウルの回転軸(X−X’)について、少なくとも軸方向の作用力(F3)を与えるためのものであり、前記作用力が、前記ボウル及び前記部材(11)の回転についての連結を引き起こす噴霧器。
  8. 前記連結装置(4、51−54)は、前記連結作用力(F3)が本質的に軸方向と成るように配置されている、請求項7に記載の噴霧器。
  9. 前記ボウル(3)及び前記部材(11)は、それぞれ相補的な形状(38a、12a)の、密着して回転について連結するための部分(38、12)を備えている、請求項7又は8に記載の噴霧器。
  10. 前記連結装置は、前記ボウル(3)の回転軸(X−X’)まわりに環状に配置され、前記非回転部(5、15)に固定された少なくとも一つの磁石を有し、一方、前記ボウルにより支持された連結装置(4)は、前記ボウルに支持された前記連結装置(4)と前記磁石との間に空隙(e)の範囲を定める環状又は切頂状の面(S42)を画定していて、前記面の半径方向の幅(I42)は、前記磁石の半径方向の幅(I52)よりも大きい、請求項7〜9に記載の噴霧器。
  11. 前記面(42)の平均半径(R42)は、前記磁石(52)の平均半径(R52)にほぼ等しい、請求項10に記載の噴霧器。
  12. 前記磁石(52)には、非磁性又は低透磁性である材料の2つの空間(53、54)が、半径方向内外に隣接しており、一方、前記面(S42)の半径方向の幅(I42)は、前記空間の半径方向の幅(I42)を加えた前記磁石の半径方向の幅(I52)よりも大きい、請求項10又は11に記載の噴霧器。
  13. 前記空間(53、54)の各々の半径方向の幅(I53、I54)は、前記面(S42)と前記磁石(52)との間の空隙(e)よりも大きく、好ましくは前記空隙よりも少なくとも3倍大きく、またさらに好ましくは前記空隙の5倍相当である、請求項12に記載の噴霧器。
  14. 前記面(S42)は、前記磁石(52)及び前記空間(53、54)に対して、前記面と前記磁石との間の空隙(e)よりも少なくとも大きく、好ましくは前記空隙よりも少なくとも3倍の大きさで、またさらに好ましくは前記空隙の5倍相当からなる突出部(d1、d2)によって、半径方向内外に突出している、請求項12又は13に記載の噴霧器。
  15. 前記磁気連結装置(4、52−54)の部分(52−54)は、前記噴霧器(P)の本体(15)に付加された環状の支持体(5)に一体化されて、それを軸方向に延ばしている、請求項7〜14に記載の噴霧器。
  16. 前記ボウルにそれぞれ固定された前記磁気連結装置(4、52−54)の部分(4、52)と、非回転部(5,15)との間の空隙(e)は、前記軸方向の作用力(F3)は5daNと20daNとの間の強度を有するようなものである、請求項7〜15に記載の噴霧器。
  17. 前記ボウル(3)及び/又は前記駆動部材(11)は、組み立て/分解のために少なくとも一つのすき間(38a、12b)を有する、請求項7〜16に記載の噴霧器。
  18. 空気の流れ(E)が、前記磁気連結装置(4、52−54)間の空隙(e)内に存する、請求項7〜17に記載の噴霧器。
  19. 請求項7〜18に従う少なくとも一つの噴霧器(P)を有するコーティング材料をスプレーするための設備。
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