JP4656875B2 - 燃料改質装置及び燃料の改質方法 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料改質装置に関し、特に放電により液体燃料から水素を含有する改質ガスを発生させる燃料改質装置及び燃料の改質方法に関する。
近年、世界的な環境意識の高まりにより、自動車などの排ガス規制が強化されている。このため、自動車などのエンジンシステムを改善すると共に、排ガスを改質して排出する研究がなされている。一方、エネルギー問題や環境問題などを解決する一手段として、燃料電池自動車の開発が進んでいる。燃料電池とは水素と酸素が化学的に反応するときに発生するエネルギーを電気として取り出す発電装置である。そして、燃料電池は、その廃棄物は反応過程で発生する水のみであり、有害な排出物や地球温暖化の原因となっている二酸化炭素も排出しないなどの特徴を持っている。このため、燃料電池を使用した燃料電池自動車の開発には大きな期待がかかっている。
上記した燃料電池に水素を供給する方法は、高純度水素のみを加圧供給する方法と、天然ガスなどの炭化水素系燃料を気化した後に改質して得た水素を供給する方法とがある。炭化水素系燃料を改質して水素を発生させる方法としては、触媒を用いた水蒸気改質法、酸素で部分酸化する部分酸化改質法、両者を組み合わせたオートサーマル法、あるいは気相でのプラズマ放電を利用する方法などが知られている(特許文献1参照。)。
特開2001−167784号公報(第2頁、図1)
しかしながら、炭化水素系燃料を気化した後に改質する場合には、原料成分を液体から気体に気化させるための気化器が必要である。また、気化させるための時間が必要である他、熱エネルギーを外部から供給する必要がある。このため、燃料電池自動車に適応した場合には、起動時間や応答時間が長くなる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、第1の発明である燃料改質装置は、液体燃料から水素を含有する改質ガスを発生する燃料改質装置であって、この燃料改質装置は、対向するように配置されて前記液体燃料中にて放電を行う一対の電極と、この一対の電極間に電圧を印加する電圧印加手段と、一対の電極間に配置され、かつ、この一対の電極の中心間を結ぶ直線と交差角40[°]以上80[°]以下の角度で交差する交差部に細孔を有する隔膜と、を備えることを要旨とする。
また、第2の発明である燃料の改質方法は、液体状の燃料中に対向して配置した一対の電極と、この一対の電極間に配置され、かつ、一対の電極の中心間を結ぶ直線と交差角40[°]以上80[°]以下の角度で交差する交差部に細孔を有する隔膜と、を備える燃料改質装置の一対の電極間に電圧を印加して燃料をプラズマ放電させ、プラズマ放電により水素を含有する改質ガスを発生させることを要旨とする。
第1の発明によれば、燃料改質装置の起動時間及び応答時間を短縮することができる。
また、第2の発明によれば、液体燃料を直接プラズマ放電させることにより瞬時に燃料を改質し、水素濃度が高い改質ガスを安定して定常的に発生させることができる。
以下、本発明に係る燃料改質装置、燃料の改質方法の詳細を実施の形態に基づいて説明する。
<燃料改質装置>
本発明に係る燃料改質装置の実施の形態について説明する。本実施の形態に係る燃料改質装置1は、図1に示すように、対向するように配置されて液体燃料中にて放電を行う一対の電極2,3と、この一対の電極2,3間に電圧を印加する高圧電源(電圧印加手段)4と、一対の電極2,3間に配置され、この一対の電極2,3の中心間を結ぶ直線と交差角90[°]未満の角度で交差する交差部6aに細孔5を有する隔膜6と、を備えることを特徴とする。
電極2,3は、例えば、アルミニウム単体、表面にアルミニウム層を設けたアルミニウム合金などのアルミニウムを有する材料、または銅、鉄、ステンレス、炭素の中から選択される少なくとも1種を有する材料から形成されている。電極2,3の形状は棒状であることが好ましく、例えば、直径5[mm]、長さが300[mm]の円柱状に形成されている。これらの電極2,3は、円筒状の反応器7の両端からそれぞれ挿入されており、各電極2,3の先端部2a,3aが対向し、かつ平行に配置されている。電極2,3の先端部2a,3a間の距離は、本実施の形態では6[mm]に設定されているが、使用する液体、反応器7の内圧、印加電圧などにより適宜調節できるように設計しておくことが好ましい。一方の電極2の他端部2bは、反応器7の外側に設置されている高圧電源4に接続されている。もう一方の電極3の他端部3bはアースされている。なお、本実施の形態では、電圧印加手段として高圧電源を使用しているが、電圧印加手段は高圧電源に限られるものではなく、直流電源、交流電源、高周波電源などを使用しても良い。
隔膜6は、絶縁性のポリテトラフルオロチレン(以下、PTFEとする。)にて形成されている。この隔膜6、直径は500[mm]、厚みは1[mm]の円盤形状であり、対向する電極2、3の間に配置されている。また、図1中破線で示す電極2,3の先端部2a,3aを結んだ直線と隔膜6とは、図1中θで示すように、交差部6aにおいて交差角45[°]の角度で交差している。そして、交差部6aには、直径1[mm]程度の大きさの細孔5が形成されている。なお、細孔5は隔膜6の中心と一致している。ここで、隔膜6は、他の絶縁材料、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネイト、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレンで形成されていても良い。また、本実施の形態において、隔膜6は反応器7の内壁に接するように設置されているが、必ずしも隔膜6の周囲全部が接している必要はない。
反応器7の形状は、円筒形、直方体等のいずれの形状でも使用可能である。また、反応器7には、燃料であるエタノール水溶液が満たされている。エタノール水溶液の濃度は、反応条件にあわせて適宜調製することが可能であるが、効率的に水素を発生させるためには、エタノール:水=1:1に調製することが好ましい。
反応器7に収容されているエタノール水溶液は、反応器7の外部に配置した燃料タンク8から供給されている。具体的には、燃料タンク8と反応器7とを接続し、途中にポンプ9を備えた燃料供給ライン10を介して、ポンプ9の駆動力によりエタノール水溶液が反応器7に供給されている。燃料供給ライン10は反応器7の手前で分岐しており、反応器7の両端から燃料を供給するようになっている。なお、例えば隔膜6の周囲に燃料が通過するための挿通孔が形成されているような場合には、燃料の供給は反応器7のどちらか一端からのみでも可能である。
反応器7の側面には、気体回収部11が接続されている。気体回収部11には改質ガス排出ライン12が接続されており、気体回収部11にて回収した改質ガスを外部に排出している。
このような構成の燃料改質装置では、液体燃料であるエタノール水溶液を気化させずに直接改質することが可能である。このため、液体を気体に気化させるための時間や熱エネルギーが不要となる。そして、この燃料改質装置を燃料電池自動車に適用した場合には、起動時間や応答時間が短くなる。また、液体中で放電させるため、加熱の必要がなく、常温で安定して燃料を改質することができる。このため、瞬時に効率的な水素を含有する改質ガスを発生させることができる。また、改質触媒を必要としないため、触媒のコーキングなどによる性能低下もなく、放電が安定して行われるため耐久性に優れている。
さらに、本実施の形態に係る燃料改質装置1では、図1に示すように、隔膜6が、一対の電極2,3の中心間を結ぶ直線と交差角90[°]未満の角度で交差しており、この交差部6aに細孔5を有しているため、発生した改質ガスが気泡となって気体回収部11で回収される際に、気泡が隔膜6に付着しない。図2に改質時の状態を示す説明図を示す。なお、符号13は、電極の先端部2a,3aから出ている電気力線を示す。図2に示すように、電気力線13の交点で改質ガスが発生し、この改質ガスが気泡14となって浮力により重力に抗して上昇する。この際、隔膜6が、一対の電極2,3の中心間を結ぶ直線と交差角90[°]未満の角度で交差しているため、エタノール水溶液に気泡14としてガスが放出される方向とプラズマ放電が行われる方向(電極2,3の中心間を結ぶ方向)とは軸がずれている。このため、発生した気泡14は隔膜6の片面のみから上昇し、隔膜6に気泡14が付着することがない。このため、気泡により放電が阻害されることなく、安定して長時間にわたり改質ガスを発生させることができる。
なお、細孔の直径は0.5[mm]以上1[mm]以下であることが好ましい。この場合には、より電流の通路が細孔に集中するため、高エネルギー密度で効率的に放電を行うことができ、安定して放電が行われる。なお、0.5[mm]未満の場合には、隔壁が壊れやすくなり、1[mm]より大きい場合には、放電しにくくなる。
また、交差角は、40[°]以上80[°]以下であることがより好ましい。この場合にや、隔膜への気泡の付着をより防ぐことができる。
なお、本実施の形態では、図1に示すように隔膜6を垂直に配置し、電極2,3を水平方向に対して上下に平行にずらすように配置したが、電極を水平方向に一直線に配置し、隔膜を水平方向に対して交差角が90[°]未満になるように傾けて配置しても同様の効果が得られる。
このように、本発明に係る燃料改質装置では、対向するように配置されて液体燃料中にて放電を行う一対の電極と、この一対の電極間に電圧を印加する電圧印加手段と、一対の電極間に配置され、一対の電極の中心間を結ぶ直線と交差角90[°]未満の角度で交差する交差部に細孔を有する隔膜と、を備えることにより、燃料改質装置の起動時間及び応答時間を短縮することができる。
<燃料の改質方法>
次に、本発明に係る燃料の改質方法の実施の形態について説明する。この燃料の改質方法は、上記構成による燃料改質装置1を使用して、液体状の燃料中に対向して配置した一対の電極2,3間に電圧を印加して燃料をプラズマ放電させ、プラズマ放電により水素を含有する改質ガスを発生させることを特徴とする。以下、より詳細に説明する。
上記構成による燃料改質装置1の反応器7に、反応器7の外部に配置した燃料タンク8からポンプ9の駆動力により燃料供給ライン10を介してエタノール水溶液を供給する。次に、電圧印加手段である高圧電源4から、対向する両電極2,3間に電圧を印加する。ここで、電極2は陽極、電極3は陰極に設定されている。電極2,3間に電圧を印加すると、反応器7に存在するエタノール水溶液中のエタノール分子及び水分子がプラズマ化し、その後プラズマが再結合することにより、水素(H)、一酸化炭素(CO)、メタン(CH)、二酸化炭素(CO)などを含む改質ガスが発生する。
このときに発生した改質ガスは、反応器7の側面に接続された気体回収部11にて回収される。そして、気体回収部11に接続された改質ガス排出ライン12によって反応器7外部に排出される。
ここで、発生した改質ガスの組成をガスクロマトグラフで分析した。表1に、分析した結果を示す。
Figure 0004656875
表1に示す結果より明かなように、本実施の形態に係る燃料の改質方法では、発生した気体のうちの約60[%]が水素であり、液体燃料を気化させることなく、直接的に水素を主成分とする改質ガスを定常的に発生させることができる。
このように、本実施の形態に係る燃料の改質方法では、液体燃料を直接プラズマ放電させることにより瞬時に燃料を改質し、水素濃度が高い改質ガスを安定して定常的に発生させることができる。
以下、実施例1、比較例1及び比較例2により本発明に係る燃料改質装置及び燃料の改質方法をさらに具体的に説明する。これらの実施例は、本発明に係る燃料改質装置及び燃料の改質方法の有効性を調べたものであり、異なる燃料改質装置に対して電圧を印加した場合に発生する水素量を測定したものであるが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
上記した図1に示す燃料改質装置を用いた。すなわち、図1中θで示すように、隔膜6を、先端部2a,3aが対向するように配置した一対の電極2,3の中心間を結ぶ破線で示す直線と交差角45[°]の角度で交差し、交差部6aと隔膜6の中心に形成した細孔5とが一致するように配置した。電極2,3は、アルミニウムを用い、直径5[mm]、長さが300[mm]の円柱状に形成した。これらの電極2,3は、円筒状の反応器7の両端からそれぞれ挿入し、各電極2,3の先端部2a,3aが対向し、かつ水平方向に対して上下に平行にずらすように配置した。電極2,3の先端部2a,3a間の距離は、6[mm]に設定した。また、隔膜6は、PTFEにて直径は500[mm]、厚みは1[mm]の円盤形状に形成した。細孔5は、隔膜6の中心に直径1[mm]程度の大きさに形成した。液体燃料として、エタノール:水=1:1を使用した。そして、電極2,3間に5[kV]の電圧を印加し、生成したガスを気体回収部11にて回収し、改質ガス排出ライン12を介して分取した。
(比較例1)
図3(a)に示すように、隔膜26を、対向するように配置された一対の電極22,23の先端部22a,23aの中心間を結ぶ破線で示す直線と交差角90[°]の角度で交差し、交差部26aと隔膜26の中心に形成した細孔25が一致するように配置した。その他は実施例1と同様に調製した。
つまり、比較例1における燃料改質装置21は、対向するように配置されて液体燃料中にて放電を行う一対の電極22,23と、この一対の電極22,23間に電圧を印加する高圧電源24と、一対の電極22,23間に配置され、この一対の電極22,23の中心間を結ぶ直線と交差角90[°]の角度で交差する交差部26aに細孔25を有する隔膜26と、を備えており、反応器27に収容されているエタノール水溶液は、反応器27の外部に配置した燃料タンク28からポンプ29の駆動力により燃料供給ライン30を介して供給した。反応器27の側面には気体回収部31が接続されており、気体回収部31には改質ガス排出ライン32を接続した。そして、反応器27において、電極22,23間に5[kV]の電圧を印加し、生成した改質ガスを気体回収部31にて回収し、改質ガス排出ライン32を介して分取した。
(比較例2)
図4に示すように、比較例2では、対向するように配置された一対の電極42,43の間に隔膜を配置しておらず、燃料として気体を用いた。
つまり、比較例2における燃料改質装置41は、対向するように配置された一対の電極42,43と、この一対の電極42,43間に電圧を印加する高圧電源44と、を備えた。一対の電極42,43は、アルミニウムを用い、直径5[mm]、長さが300[mm]の円柱状に形成した。そして、円筒状の反応器47の両端からそれぞれ挿入し、各電極42,43の先端部42a,43aが対向し、かつ水平方向に一直線に配置した。電極42,43の先端部42a,43a間の距離は、6[mm]に設定した。一方の電極42の他端部42bは、反応器47の外側に設置されている高圧電源4に接続した。もう一方の電極43の他端部43bはアースした。
反応器47には、エタノール水溶液を気化させたものを燃料として満たした。この燃料は、反応器47の外部に配置した燃料タンク48からポンプ49の駆動力により燃料供給ライン50を介して気化器51にエタノール水溶液を供給し、このエタノール水溶液を気化器51において気化した後、燃料供給ライン52を介して反応器47に供給したものである。そして、反応器47において、電極42,43間に5[kV]の電圧を印加し、生成した改質ガスを改質ガス排出ライン53によって回収した。
図5に実施例1、比較例1及び比較例2における水素の生成速度と時間との関係を示す。図5から明かなように、実施例1では、電圧を印加してすぐに水素が生成し、定常的に安定して水素が生成した。これに対し、比較例1では、電圧を印加してすぐに水素が生成したものの、電圧を印加してから8分経過したあたりから水素生成速度が低下した。
図3(b)に示すように、比較例1では、電極の先端部22a,23aから出ている電気力線33の交点で改質ガスが発生し、この改質ガスが気泡34となって浮力により重力に抗して上昇する。この際、エタノール水溶液に気泡34としてガスが放出される方向とプラズマ放電が行われる方向(電極22,23の中心間を結ぶ方向)との軸が一致しているため、発生した気泡34は隔膜26の両面から上昇し、時間が経つにつれて気泡34が隔膜26の両表面に付着して隔膜26に形成した細孔25を塞ぐ。このため、気泡34により放電が阻害され、放電が不安定化したため水素生成速度が低下したと考えられた。
なお、比較例2では、燃料を気化させるために水素生成速度の上昇まで時間がかかったため、実施例1と比較して燃料改質装置の起動時間及び応答時間が長くなる結果となった。
以上の結果より、燃料改質装置が対向するように配置されて液体燃料中にて放電を行う一対の電極と、この一対の電極間に電圧を印加する電圧印加手段と、一対の電極間に配置され、一対の電極の中心間を結ぶ直線と交差角90[°]未満の角度で交差する交差部に細孔を有する隔膜と、を備え、隔膜が絶縁材料で形成されていることにより、瞬時に燃料を改質し、水素濃度が高い改質ガスを安定して定常的に発生させることができる。そして、電極の腐食が抑制されるため、装置の寿命が長く、安定して改質ガスを供給することができる。そして、安定して改質ガスを発生させることで、起動性、応答性、耐久性に優れた燃料改質装置が得られる。
なお、本発明において、用いられる燃料は、炭化水素、アルコール、炭化水素と水の混合物、アルコールと水の混合物の中から選択される少なくとも1種であることが好ましく、炭化水素としては、供給体制が整備されていて入手が容易な点からガソリン(オクタンが主成分)を使用することが可能である。しかし、ガソリン以外にもナフサ、灯油、軽油や、メタン、エタン、プロパン、ブタン、天然ガス、石炭ガスなどを使用することが可能である。
また、アルコールは水と液体で共存できるため、水を混合させた改質反応を起こすことが容易であり、水に含まれる水素原子も水素ガスとして放出させることができる。このため、水素の発生率が大幅に増加するため、燃料として使用する上では好ましい。アルコールの中では、最も一般的でコストがかからず、更に市場において入手の容易なメタノールやエタノールを用いることが好ましい。しかし、メタノール、エタノールに限らず、ある程度水と混和するもの、例えば、プロパノール、ブタノールなどの低級アルコールを使用することが可能である。なお、炭化水素、アルコール共に、水と混合して水溶液にした場合の濃度は、反応条件にあわせて適宜調製することが可能である。
本発明に係る燃料改質装置の実施の形態を説明する構成図である。 本発明に係る燃料の改質時の状態を示す概念的な説明図である。 (a)本発明の比較例1を説明する構成図である。(b)本発明の比較例1における燃料の改質時の状態を示す概念的な説明図である。 本発明の比較例2を説明する構成図である。 実施例1、比較例1及び比較例2における水素生成速度と時間の関係を説明する説明図である。
符号の説明
1 燃料改質装置
2 電極
3 電極
4 高圧電源(電圧印加手段)
5 細孔
6 隔膜
6a 交差部
θ 交差角

Claims (5)

  1. 液体燃料から水素を含有する改質ガスを発生する燃料改質装置であって、
    前記燃料改質装置は、
    対向するように配置されて前記液体燃料中にて放電を行う一対の電極と、
    前記一対の電極間に電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記一対の電極間に配置され、かつ、前記一対の電極の中心間を結ぶ直線と交差角40[°]以上80[°]以下の角度で交差する交差部に細孔を有する隔膜と、
    を備えることを特徴とする燃料改質装置。
  2. 前記隔膜は、ポリテトラフルオロチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネイト、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレンの中から選択される少なくとも1種の絶縁材料で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料改質装置。
  3. 前記液体燃料は、炭化水素、アルコール、前記炭化水素と水の混合物、前記アルコールと水の混合物の中から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載された燃料改質装置。
  4. 前記細孔の直径が0.5[mm]以上1[mm]以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載された燃料改質装置。
  5. 液体状の燃料中に対向して配置した一対の電極と、前記一対の電極間に配置され、かつ、前記一対の電極の中心間を結ぶ直線と交差角40[°]以上80[°]以下の角度で交差する交差部に細孔を有する隔膜と、を備える燃料改質装置の前記一対の電極間に電圧を印加して前記燃料をプラズマ放電させ、プラズマ放電により水素を含有する改質ガスを発生させることを特徴とする燃料の改質方法。
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