JP4656726B2 - 女性性器の痛みの状態を治療する為のポドフィロトキシンの鎮痛性の使用 - Google Patents

女性性器の痛みの状態を治療する為のポドフィロトキシンの鎮痛性の使用 Download PDF

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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、性器の痛み、特に外陰部痛と子宮摘出後の痛み、の治療における局所痛軽減へのポドフィロトキシンの新しい応用に関する。
【0002】
(背景技術)
女性性器の痛みにはいくつかの原因がある。痛みは、例えば感染、腫瘍、循環疾患および様々な機械的な衝撃により引き起こされる。これに加えて、しかしながら、検査で全ての結果が正常であるのに、多くの他の痛みが発生し、これは上記の要因では説明できない。従って、例えば膣痙と呼ばれる膣の痛みが公知であり、これは常に局所の検査で正常な結果を示している。この理由により、この痛みは心因性と考えられてきた。より最近の同様な痛みの名称は外陰部痛、即ち臨床的な原因が見出せない外陰部の痛みである。この痛みはとてつもなく強いことさえあり、これはしばしば炎症の結果として突然に始まり、数年間続くことがある。
【0003】
様々な形の外陰部痛が公知である。前庭炎は外陰部腺の炎症と呼ばれる発見である。この状態で、バルトリン腺と尿道の両側および時にはまた別個の小さな線(gl. v. minor)は軽い触診に対してさえ非常に柔らかく、まだ炎症しているように見える。知覚不全外陰部痛は、少なくとも肉眼検査では外陰部腺が炎症しているように見えないことを除いて、その他の点で同一である。
【0004】
外陰部痛の原因に対する全般的な理論はないので、非常に様々な処置があり、これらは全体的には非常に効果が不十分である。また、医者、婦人科医にとってさえ、状態を確認することは容易に理解できることではない。実際、外陰部痛の治療に多くの方法が試みられてきたが、結果は芳しくない。
【0005】
この痛みは多分前庭腺の炎症に起因しており、この状態は従ってそのように治療されてきた。様々な抗炎症薬を探したが、結果は良くなかった。抗生物質はいかなる効果も有さず、腺の下へのコルチゾンの注入もまた効果を有さなかった。
【0006】
局所の痛みの除去を、外陰部全体または痛い腺の下のどちらかへ、注入または表面的にのどちらかで、局所麻酔薬を投与することによって試験されている。これらの結果は非常に不満足であり、その上、このような処置は麻酔薬に対するアレルギーの危険を含んでいる。系統的な鎮痛剤の処置もまた試験されたが、しかしながら、アヘン剤は痛みを消すのでなく、むしろ強めることが確かめられた。またプロスタグランジン抑制剤も痛みを軽減しなかった。鎮痛剤の中で鎮痙薬がある場合に有効であることが証明されたが、しかしながら一時的のみであった。
【0007】
抗うつ剤の中でアミトリプチリンが多分最も頻繁に用いられ、効果的な薬である。鎮痛の目的に使用すると、抗うつ剤として用いるより少ない投与量で効果的である。それにもかかわらず、この薬品は良くない一般的な副作用を有し、長期間の治療を必要とする。他の抗うつ剤は効果があると確認されてない。
【0008】
外陰部痛が最もひどい場合、手術がしばしば用いられ、粘膜と皮膚領域の間の線で外陰部後部の比較的大きな部分を取り除く。取り除かれる大きな部分はまたバルトリン腺を含む。最もひどい場合、手術はかなり良く役立つが(約75%)、しかしながら、これは非常に効果を失わせる結果を有する。手術後、性交中の膣の濡れが妨げられる。加えて、患者の中にはなお手術後の痛みに苦しむ人もおり、これらの人はほとんど全くその他の治療を受けられない。
【0009】
上の記載は外陰部痛型の性器での痛みの治療が、現在の技術で全く不満足であることを示している。状態を見出すことが、効果的な治療が存在しないこと、および病気の機構について知らないことにより、多分さらに悪くする。
【0010】
性器の痛みの一つの分野が子宮の痛みであり、これはこれ自体では独立した病気と考えられない。これは子宮摘出により治療され、この子宮摘出はしばしばある他の診断が原因で行なわれる。大部分の場合、子宮摘出は患者が苦しむ痛みの症状をはっきりとし、永久的に軽減し、かつ、実際膣は一般的に痛み一切の感覚の原因とならないと考えられている。それにもかかわらず、患者は時々、子宮摘出後再び非常に加減が悪くなる。これらの人は下腹部、両側に強く痛みを感じ、これは両わき腹と背中へ広がる。この痛みはしばしば尿の疾患、最もしばしば排尿の必要性、のみならず尿失禁、膀胱炎とさえ関係付けられる。
【0011】
子宮摘出後の痛みへの全般的な説明はない。最も一般的に用いられる説明は癒着の痛みである。患者は比較的しばしば、ある種の炎症性の症状で苦しむことが見出されており、これは子宮摘出後に痛みを発生させる。この癒着は時々、腹腔鏡検査により捜される。癒着は見つけられるか、またはよりしばしば見つけられないかのどちらかであり、見つけた癒着の治療は痛みへ一切の影響を持たない。
【0012】
痛みに苦しむ若い患者には子宮内膜症が通常発見され、これは時々痛みへの説明を提供するであろう。対照的に、これは年配の、閉経後の患者における痛みを説明できない。子宮内膜症の術後の治療はホルモン治療であり、これはしかしながら、痛みを軽減しない。
【0013】
卵巣除去後の痛みにより、残りの卵巣の組織が時々膣の尖端固定領域で探され、病理学者は実際に注意深く探すことによりサンプル中での卵巣状組織を見つけるだろう。この痛みはある場合和らげられさえし、これは第一に大きな切開面によるもので、一切の卵巣組織の発見によるものでなく、この発見は痛みの軽減を成功させるのにいかなる影響も持たない。
【0014】
性器の痛みはしばしば尿の疾患と結び付けられ、尿路が手術部位の近くを走っているので、この痛みは多分これらによるものであろう。この尿路は痛みに対し非常に敏感であり、例えば膀胱結石症に関連して非常に強い痛みの原因となる。しかしながら、尿路の痛みを正確に示す為の、またはそれを治療する為の診断上の検査もない。尿管障害の診断で子宮摘出後の痛みに苦しむ患者は、しばしば他の専門分野へ移され、従って完全に分からなくなる。
【0015】
本発明は、局所的に処置したポドフィロトキシンが、性器の解釈のできない痛みに非常に良好な効果を有するという思いがけない発見に基づく。ポドフィロトキシンは以前から公知の薬品であり、これはいぼ、特にコンジロームの局所治療に用いられてきた。
本発明の不可欠な特徴は添付の請求項に定める。
【0016】
本発明のポドフィロトキシンの治療は、明白な理由の見出せない、下腹部と尿障害の痛みに苦しむ患者に一般に適用できる。本発明は、性器の説明のできない痛み、即ち外陰部痛に苦しむ患者の治療に特に適用できる。通常これらの患者は強い外陰部の痛みに苦しみ、これに対して従来の婦人科の検査では何も原因が見つからない。本発明に従って、ポドフィロトキシンはまた反復カンジダ症の患者の治療に用いることができる。
【0017】
外陰部痛の患者の代表的な不満は、性交中の痛みまたは性器の他の特定できない痛みである。尿障害は一般的であり、これらの中で失禁は明らかに別の症状である。失禁障害の大部分は混じっており、即ち脱出症はまた強制失禁と関連付けられる。排尿障害、即ちバクテリアのない感染に似た尿障害が一般的である。患者にとって長時間座ったままでいることは不可能であろう。膣の乾燥は、別個の症状として頻繁に起こる。反復カンジダ症はある場合には唯一の症状である。これは病原性の真菌により引き起こされることがあり、しかしながら、真菌に似た症状はしばしば一切の検出できる真菌なしに発生する。
【0018】
意外なことに、患者自身もまた医者も痛みがはっきりと腺の開口部に集中していることに前以って気づいてなかった。だが、綿棒による外陰部の広い触診が時計方向1、5、7および11時で最も強い痛みを引き起こすことが一般に公知であり、これはバルトリン腺と尿道の側面の不均一な領域に一致する。痛みはまた12と6時の方向で感じ、明らかに両側への放射が原因である。
【0019】
ポドフィロトキシンを痛い膣の尖端の角へ塗布することにより軽減される子宮摘出後の痛みは、新しい病気として分類することができ、これについて公知の文献はない。この痛みは手術後直ちにまたは数年後にのみ始まるであろう。ある種の炎症性症状が手術後発生したのであろう。この痛みは、外陰部痛でのようにむしろ突然始まる。多くの患者が以前にはっきりした外陰部痛に苦しんでおり、しかしながらこれらの人達はこの痛みから回復している。子宮摘出は、しばしば多分子宮痛のような様々な理由に起因し、しかしながら、これは子宮摘出の唯一の理由として十分でないので、手術は、腫瘍または脱出症のような様々な他の理由の為に行なわれている。
【0020】
子宮摘出後の痛みは、明らかにまた他の機能性胃の疾患に関連付けられる。患者はしばしば他の専門分野で主として治療され、検査されている。機能性、多分アレルギー性または自己免疫性の病気とみなされる疾患が頻繁に見られる。
【0021】
これまでのところ、外陰部痛薬または原因についてのどんな理論も、またこれのいかなる効果的な治療も報告されてない。子宮が痛むだろうことはまた公知であるが、しかしその痛みを診断的に述べることができないので、子宮痛は別個の病気であるとは考えられない。外陰部痛の潜在的な原因を以下に述べる。
【0022】
外陰部痛(外陰部の痛み)、子宮痛(さまざまな他の発見と関連付けて)および子宮摘出後の痛みは、同じ病気のさまざまな形態である。これらは産道の機能的疾患、他の器官の同様な病気、なかでも、片頭痛、喘息、過敏結腸、前立腺痛に関連している。この病気の複合体はこれまでのところ名前がない。
【0023】
臨床的な原因が見出されてない子宮摘出後の痛みは、膣の先端の両角は触ると非常に柔らかく、充血、出血または乳頭状物が見出されるという事実により特徴付けられる。この痛みはこれらの角に集中しているが、しかし膣全体が痛み、痛みは尿路、直腸へ放たれる。また下腹部から腎臓へ向かって放たれる強い痛みが発生するであろう。アヘン製剤とプロスタグランジン抑制因子は痛みを軽減しない。
【0024】
この病気は明らかに平滑筋の痙攣により引き起こされる。生体のどこにでも常に活性な平滑筋組織がある。代表的な機能は、中でも腸と尿路のぜん動および血管系の柔軟性である。平滑筋の機能は、先天的に欠陥であろう(尿路のプルーンベリー(Prune Belly)症状となかんずく腸の巨大結腸)。
【0025】
産道のぜん動は卵管で発生する。分娩過程はまたぜん動を象徴し、非常に注意深い、目的のある制御に依存する。この分娩過程の制御機構は非常に良くは公知でない。子宮のぜん動が、なかんずく生理痛に対する説明として研究されている。別の子宮内膜のぜん動もまた報告されている。膣壁の活性な機能は詳細には研究されておらず、この活性な機能は性交中の収縮および筋肉層の活性化により引き起こされる漏出として現れる。筋肉の収縮は水分の浸透を引き起こす。
【0026】
平滑筋組織の機能は、自律神経系により、その直近へさまざまな伝達物質を分泌することにより制御され、これらの物質の内、少なくとも100の異なる伝達物質が公知である。これらの伝達物質は全生体で一般的であり、これらは生体の異なった部分でさまざまな効果を有する。これらの伝達物質は大きさが低分子量であり、生体中で素早く分解すると想定されている。これら伝達物質の多くの受容体は公知であり、この受容体効果を防ぐ薬品が調製可能である。別の効果機構は伝達物質回収の予防であり(うつ病でのセロトニン)、その結果生体により一度調製された物質は蓄えられる。伝達物質の調製はエネルギーを消費する作用であり、従ってドーパミン調製酵素の活性の低下は振せん麻痺を引き起こす。受容体物質合成に作用する薬品は公知である。
【0027】
それにもかかわらず、性器の痛みが局所のポドフィロトキシン塗布により治療できることが現在驚くべきことに発見された。ポドフィロトキシンは細胞の管状構造(それを通って細胞がその伝達物質を分泌する管状系)を混乱させることで公知である。作用部位は癌の薬タクソール(Taxol)と同じである。従ってポドフィロトキシンは細胞増殖抑制性であると考えられている。コンジロームの治療でのこの物質の以前の使用は、ウィルス自身への影響へ基づいてない。
【0028】
本発明に関連して、ポドフィロトキシンの効果は、多分細胞の管状構造の明らかな長期破壊である。その上、細胞自身の伝達物質を分泌する能力は損なわれる。これはVIP(即ち血管作動性の腸のペプチド(vasoactive intestinal peptide))であろう。これなしには、血管系の回復に障害があるだろう。同様な効果が例えばアンジオスタチン(angiostatine)、生体の抗血管成長物質、により生み出され、これは癌治療で研究されている。なぜならこれが腫瘍に必要な血液の循環を妨げるからである。この抗血管成長活動機能は、なぜコンジロームにより引き起こされる粘膜の舌状の成長が妨げられるのかを説明する。血管の増強はコンジロームの成長において極めて重要な機構である。
【0029】
処置したとき、ポドフィロトキシンは痛みの地点で単に局所的な効果を有するのみである。適切に機能させる為に、平滑筋構造、腸、静脈、産道および生体の他の部分は制御系を必要とする。ぜん動はこのように機能しないが、生体はその上皮にある種の中央命令系を必要とする。この自律神経系、(交感神経のおよび副交感神経の)神経は実際には活発に実行せず、これらは制御を行うのみである。これらの効果、同時に知覚は制御中心を通過する。
【0030】
バルトリン腺は膣入り口、粘膜領域内の小陰唇の外側にある約0.5cm深さの凹所である。健康な人においては、これらはコルポスコピーにより、透明な粘液で満たされた約1mmの開口部として見ることができる。この腺はゆっくりした、周期的な収縮を示すだろう。動悸の時に感覚はあるが、しかしこの腺に痛みはない。時には腺の開口部が閉じており腺分泌物がのう(嚢)に成長し、これが数年間残り、ある場合炎症するかもしれない。もしこの腺が何らかの理由により、例えば外陰部痛の治療の為に取り除かれたら、これは結果として膣の乾燥となるだろう。
【0031】
明らかに、バルトリン腺は性交と密接に関係した刺激の局所的な中心としての働きをする。私はバルトリン腺がどういうわけか妨害され、外陰部痛において刺激の中心として活動しすぎることを見出した。中央神経系が刺激過剰を痛みとして感知し、刺激の中央の痛みへの感受性は、はっきりと明らかな疾患の症状である。この疾患はまた活動しすぎの機能と関係付けられ、結果として必要な血液循環を増加し、これは腺の赤さとして現れる。この変化は炎症として同じ状況を有する。しかしながら、刺激した腺の炎症はない。コルチゾンまたは抗生物質は痛みを軽減しない。プロスタグランジン抑制因子もまた痛みを軽減せず、これは炎症がないからである。
【0032】
バルトリン腺は外部分泌活動がないが、しかし産道の平滑筋ぜん動の調整役として働くと想定できる。バルトリン腺はある外部要因により活動しすぎとなり、刺激サイクルが継続する。この継続の刺激は活性な細胞分裂増殖に関係しており、これは時々腺の端のクレータ状の成長と舌状様相として現れる。この活性な機能は循環の増加を必要とし、これもまた見て分かる。ポドフィロトキシンの効果は血液循環の減少に基づいている。このポドフィリン治療は直ちに痛みを殺さず、反対に、痛みを増やす。あきらかに、細胞余量の消耗と、ゆっくりした伝達物質の除去はたった二、三週間の間で痛みの感覚の軽減を解き放す。
【0033】
尿道の両側に変化した外観、しばしば網状、を持つ凹所がある。これらの腺はスケネの(Skene's)腺でない。これらの別個の、活発に機能する器官はそれ自身の名前がない。本発明に関連して、これらはバルトリン腺に似た刺激の中心であろうと想定する。これらの機能は第一に排尿を可能にすることである。バルトリン腺と同様に、これらは性器の管を閉じる制御センターとして働くように思われる。自律神経系の活動がこれらを通して送られ、この場合は排尿過程としてである。これらの機能の疾患はしばしばバルトリン腺のものと同様であり、しばしばこれと同時である。これら二つの同時の疾患は、なぜ外陰部痛と排尿障害が同時に起こり、理解するのが難しいかをよく説明しているであろう。
【0034】
約1mmの直径を有する前庭型の小さな腔が、外陰部前部の粘膜上にしばしば見られる条件で、この腔は赤色であり、目に見え、触ると非常に柔らかい。これらの変化は刺激の中心、副中心であり、これらの活動は分裂増殖という結果となる。これらの点での痛みはまたポドフィリン治療で軽減される。
【0035】
平滑筋組織中の刺激中心は、多分、全く婦人科学的な現象のみでないであろう。全体から見て、平滑筋の機能は無作為におよび局所的にのみ起こることができないが、しかし多分、生体のどこにでも同様な刺激の中心があり、これが同時に自律神経系の知覚による受容体として働く。
【0036】
子宮摘出後の痛みに関しては、上述の刺激の中心の理論が、膣の上部の角で刺激の別々の中心が発達するという事実により説明される。子宮摘出後、膣が正常に機能することは事実である。膣の角は常にケロイドの成長の影響を受けやすく、このケロイドは非常に痛く、充血性である。子宮摘出前は、刺激の中心は多分、頸部の領域に位置している。これらは、ときどき子宮切除後に頸部の痛みとなるだろう。
【0037】
痛みが、子宮摘出後の状況で、外陰部痛と同じ方法により、局所ポドフィロトキシン治療で取り除かれるという事実は、外陰部痛の回復機構の見解を裏付ける。これはまた刺激の確かな中心の理論も裏付ける。
【0038】
この治療では、膣を最初に3%酢溶液で洗浄する。外陰部、特にバルトリン腺をコルポスコピーにより検査する。第2の目標は、斜め後ろ、尿道外側の口の側面に位置したわずかに不均一な網状の領域である。時には小さな充血性の腔、小さな前庭腺が外陰部領域に見出され、これは健康な人では痛くない。外陰部痛ではこれらは特徴的に触ると非常に柔らかく、赤く、舌状で端が浮き上がっている。外陰部痛ではバルトリン腺開口部は時には閉じている。これらの場所はしばしば触診で出血を開始する。
【0039】
本発明に従い、この痛い腺にポドフィロトキシンを薬筆で塗る。どのような一般に用いられる膣の軟膏も、薬筆で塗った領域へ塗る。この治療はもし必要なら約一ヶ月の間隔で二回繰り返す。この治療は通常すぐには効果がないが、しかしながら、典型的に、二週間の間で痛みがなくなる。
【0040】
本発明に従い、ポドフィロトキシンはまた、時にはまた出血を伴う子宮摘出後の痛みを有する、上部膣角での接触や触診への激しい圧痛に対して用いることができる。酢ですすいだ後、膣の角をポドフィロトキシンで治療し、膣の軟膏はもし必要なら、治療した領域へ塗布できる。この治療はもし必要なら、一日または一ヶ月の間隔で少なくとも三回繰り返すことができる。これらの結果は極度に良好である。
【0041】
ポドフィロトキシンはそれ自体または担体若しくは充填材と混合して、局部の投与に適切な薬の調合剤を形成できる。
本発明は以下に実施例により説明する。
【0042】
実施例1
性交中の痛みについて訴えた患者において、コルポスコピーによる検査が両方のバルトリン腺開口部が乳頭状であり、出血しており、触ると非常に柔らかいことを示した。この腺の開口部へ5%ポドフィロトキシン溶液を薬筆で塗った。性交中の痛みが二週間の終わりになくなった。約二年後痛みが再発した。ポドフィロトキシンを新しくこの腺開口部へ塗った。二ヶ月の終わりに左側の、まだ柔らかい腺の開口部をもう一度薬筆で塗った。この後、二週間の間に痛みは完全に消えた。
【0043】
実施例2
この患者は脱出症と伸展した頸により子宮摘出を受けていた。しかしながら、脱出症が再発し(腸瘤)、下から切除した。手術後患者は膣の痛みに苦しみ、この痛みは左側が強かった。炎症はなく、痛みは続いた。婦人科医は検査を繰り返し、何も悪いとこを見出せず、神経科医に相談し、この医者が説明のつかない手術後の痛みと診断した。この検査は、左のバルトリン腺と尿道の右側が赤く、触診で非常に柔らかかった。ポドフィロトキシンを、一ヶ月の間隔で二度および次の日にもう一度塗布した。この後患者は症状がなくなった。
【0044】
約三年後にこの患者は婦人科の外来患者診療所に再度訪れ、下腹部の強い連続の痛みと直腸の押される感覚について訴えた。この婦人科医は外陰部がきれいで、脱出症の再発がなく、直腸の触診は正常であり、粘膜が乾燥していることを見出した。膣の尖端を局所的にポドフィロトキシンで二日間隔で三回処置した。特に右の角が触診で非常に柔らかかった。三回の処置後痛みはなくなった。
【0045】
実施例3
この患者は子宮摘出を受けており、痛み、小さな筋肉の腫瘍と子宮内膜症後の癒着に苦しんでいた。この患者は約一年間失禁に苦しんでいた。はっきりした炎症はなかった。入り口の痛い腺にポドフィロトキシンを一回薬筆で塗布し、一ヵ月後腺の痛みはなかったが、膣の先端はまだ触診で非常に柔らかかった。これらを薬筆で塗った。にもかかわらず、約六ヵ月後、この患者は下腹部、背中の痛みおよび膀胱の刺痛により診療所再来した。この痛い膣の先端へポドフィロトキシンをもう一度薬筆で塗った。一ヶ月後の管理で、この患者は彼女自身完全に回復し、失禁もまたなくなったことを明らかにした。
【0046】
実施例4
合計151名の患者を二年間の期間に渡って治療し、これらの内75%が典型的な外陰部痛症状を有し、残りが尿道の障害、膣の乾燥、かゆみと再発性のカンジダ症のような典型的な他の症状であった。しかしながら、前庭の腺を触診しての激しい圧痛は、全ての患者に対して典型的であった。
【0047】
すべての患者を全く同じ方法で治療した:最初に膣を3%酢溶液で洗浄し、この痛みのある腺をポドフィロトキシンで治療し、膣軟膏をその上に塗った。46名の患者は一回だけ、6名の患者は10回治療し、これらの患者を平均で2.6回治療した。
【0048】
この治療後約二週間で、約100名の患者が症状のないことが分かり、40名の患者が多分回復したと考えられ、これらの人の一部は5年を超える最大追跡期間で完全に症状がなかった。
【0049】
実施例5
子宮摘出後の痛みを26名の患者で検査した。膣は最初に3%の酢溶液で洗い、次に膣の先端にポドフィロトキシンを薬筆で塗った。膣軟膏を時折薬筆で塗った領域に用いた。この治療は約一ヶ月の間隔で1から3回繰り返した。
17名の患者が管理期間の間、症状がなかった。最大管理期間は9ヶ月であった。
【0050】
これらの患者9名に対して、この治療はまだ完了してない。彼等の一部は限られた症状のみしか有しておらず、更なる治療の機会のあった彼等の一部は現れず、言い換えれば、症状は明らかに以前の治療サイクルで消えていた。
【0051】
これらの患者の半分において、外陰部痛は以前に発見されており、症状がないように治療されていた。これらの疾患の両方が同一の患者に発生し、しかもこの人達が同一の治療方法で直ったという事実は、これらが同じ病気の異なった形式、即ち産道の機能的痙攣の痛みであることを暗示している。

Claims (1)

  1. 性器の痛みの局所治療用の薬剤調合の調製におけるポドフィロトキシンの使用であって、前記痛みが外陰部痛(但し、コンジロームウィルスにより引き起こされるものを除く。)または子宮摘出後の痛みであることを特徴とする前記使用。
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