JP4653686B2 - 携帯型電子機器の収納ケース - Google Patents

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Description

この発明は、例えば携帯型情報機器等の携帯型電子機器を収納するのに用いられる収納ケースに関する。
一般に、携帯型電子機器を携帯する手段として、安全を考慮して電子機器を保護用収納ケースに収容して携帯する方法が採られている。このような電子機器を収容する収納ケースとしては、分離・合体自在なケース本体とベース部で形成され、ケース本体に電子機器を収容して、このケース本体に対してベース部を合体させることで、電子機器が密閉収容される(特許文献1参照。)。この収納ケースに収納された電子機器は、その周囲部がケース本体により保護されると共に、該ケース本体の第1の領域を通して表示部の視認及び操作部の操作が可能となる。
そして、電子機器が収容された収納ケースは、使用者により携帯されて屋外等の目的場所まで運ばれて、目的場所において、例えば第1の領域を通して、そのケース本体及びベース部内に収容された電子機器の表示部の視認を可能とすると共に、該電子機器の操作部の操作を可能とする。
特開2004−165496号公報
しかしながら、上記収納ケースでは、携帯時等において、例えば誤って落下させてしまうと、落とした向きにより、ケース本体及び蓋体の周囲物にぶつかる位置が異なるために、その補強設計を含む製作が非常に面倒であるという問題を有する。
この発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、簡易な構成で、落下による破損防止の促進を図り得るようにして、安全性の高い持運び携帯を実現した携帯型電子機器の収納ケースを提供することを目的とする。
この発明は、携帯型電子機器と、この携帯型電子機器が収容されるものであって、該携帯型電子機器の側部が対峙される、基端が連結された二層の壁面が所定の間隔に形成された側壁を有する有底筒状の収容部が設けられ、この収容部の側壁の二層の壁面の内壁の内面に前記携帯型電子機器の側部を位置決めするリブが設けられ、且つ、前記収容部の側壁の二層の壁面の外壁側の外面複数の当接部が周方向に間隙を有して設けられた第1のケース本体と、この第1のケース本体の収容部の開口側に分離自在に合体され、該第1のケース本体のリブと協働して前記携帯型電子機器の側部及び背面を位置決めするリブが設けられた板状の第2のケース本体と、前記第1のケース本体の周壁の二層の壁面間に配置される緩衝材とを備えて携帯型電子機器の収納ケースを構成した。
上記構成によれば、第1及び第2のケース本体は、携帯型電子機器が収容されて合体されて、携帯して持ち運ばれ、その携帯状態において携帯型電子機器の周壁を下にして落下されると、先ず、第1のケース本体の側部に突出される当接部が、周囲物にぶつかり、その衝撃加速度が、当接部を介して二層の壁面の外壁側に付与され、該外壁側の壁面が変形される。
これにより、落下に伴う衝撃加速度が、二面の壁面の外壁側の壁面で吸収され、内壁側の壁面への付与が軽減され、携帯型電子機器の保護が実現される。従って、ケース周壁を下にして落下された場合においても、携帯型電子機器の周壁の損傷の防止が図れるため、その保護構造の簡単化を図ったうえで、安全性の高い持運び携帯を実現することが可能となる。
以上述べたように、この発明によれば、簡易な構成で、落下による破損防止の促進を図り得るようにして、安全性の高い持運び携帯を実現した携帯型電子機器の収納ケースを提供することができる。
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施の形態に係る携帯型電子機器の収納ケースの外観構成を示すもので、同図(a)は、ケース本体10の上面を示し、同図(b)は、ケース本体10の長手方向の側面を示し、同図(c)は、ケース本体10の短手方向の側面を示す。
即ち、ケース本体10は、例えばポリカーボネート、ABS樹脂等の樹脂材料で、図2乃至図6に示すように携帯型情報機器等の四辺形をした箱状の携帯型電子機器13が収容可能な保護ケースを形成する第1及び第2のケース本体11,12で構成される。これら第1及び第2のケース本体11,12は、後述するように分離・合体自在に形成され、その分離状態において、上記携帯型電子機器13が着脱自在に収容される。
このうち第1のケース本体11には、例えば破損し易い、四辺形をした収容部の周囲を囲む略ロ字の第1及び第2の壁面111,112が間隔Lを有して立設された二層壁構造を有した有筒状の略箱状に形成される(図2及び図3参照)。
これら第1及び第2の壁面111,112間には、例えばウレタンゴム等の図示しない緩衝材が挿入されて配される。この緩衝材(図示せず)は、その弾性力により第2の壁面112に付与された衝撃による変形を吸収することにより、その衝撃力の第1の壁面111への衝撃力の伝達を弱める。
そして、この第1のケース本体11の第1及び第2の壁面111,112は、図3に示すようにその第1の壁面111の厚さ寸法をT1とし、第2の壁面112の厚さ寸法をT2とすると、T1>T2の関係に形成して、第2の壁面112を第1の壁面111に比して柔軟性を高めるように構成することが好ましい。これにより、第1のケース本体11は、その第2の壁面111に対して外部からの衝撃力が付与されると、該第2の壁面111が、先ず変形されて、その衝撃力を吸収し、衝撃力の第1の壁面111への伝達が最小限に抑えることができる。
また、上記第2の壁面112の各辺の外壁側には、その中間部に複数の当接部113が辺方向に所定の間隔を有して並設されて配される。この当接部113は、例えばケース厚さ方向に半円柱形状(蒲鉾状)に突出されて設けられ、第1のケース本体11が第2の壁面側から落下されると、その第2の壁面112に先立ち周囲物にぶつかり、その衝撃力により、第2の壁面112の一部に集中させて、該第2の壁面112を弾性変形させる。これにより、落下に伴う衝撃が、第2の壁面112で阻止されて第1の壁面111に伝達するのが防止される。
そして、上記第1のケース本体11の第1の壁面111の内壁側には、複数の機器位置決め用のリブ114が所定の間隔に突設して設けられる。これら複数のリブ114は、第1のケース本体11内に携帯型電子機器13が収容されると、その先端部が周壁に当接されて、該携帯型電子機器13をケース内の所望の位置に位置決めする。
また、上記第1のケース本体11には、その第1及び第2の壁面111,112を囲む閉塞領域に表示窓部115及びタッチ操作可能な操作窓部116が設けられ、その四隅に合体用取付け孔部117(図5参照)がそれぞれ設けられる。そして、この第1のケース本体11には、例えばその表示窓部115及び操作窓部116を除く部位にウレタンゴム等の緩衝材118が上記リブ114に並設して上記携帯型電子機器13の周囲部に対応して設けられ、この緩衝材118は、収容された携帯型電子機器13の背面等の外壁に当接して第1のケース本体11に付与される衝撃加速度等の衝撃を吸収して携帯型電子機器13を保護する。
他方、上記第2のケース本体12は、例えば、同様にポリカーボネート、ABS樹脂等の樹脂材料で四辺形をした略板状に形成されて、その周縁部に上記第1のケース本体12の開口に嵌合される嵌合部121が設けられる(図2乃至図4参照)。そして、この第2のケース本体12の嵌合部121の四隅には、合体用取付け螺子孔部122が上記第1のケース本体11の合体用取付け孔部117に対応して設けられる(図5参照)。これにより、第2のケース本体12は、その嵌合部121が、第1のケース本体11の開口に嵌合されて被され、その取付け螺子孔部122に対して第1のケース本体11の取付け孔部117に挿通された螺子部材14が、ガスケット等の図示しないシール部材を介在させて螺着されて、上記第1のケース本体11に対して防滴構造に合体される。
また、第2のケース本体12には、機器位置決め用の複数のリブ123が、上記第1のケース本体11の機器位置決め用のリブ114に対応して設けられる。この複数のリブ123は、第2のケース本体12が上記第1のケース本体11に合体されると、該第1のケース本体11内に収容された上記携帯型電子機器13の周囲を、第1のケース本体11の複数のリブ114と協働して位置決めする。さらに、第2のケース本体12には、その内部にウレタンゴム等の複数の緩衝材124が上記携帯型電子機器13の背面に対応して所定の間隔に設けられる。この緩衝材124は、上記第1及び第2のケース本体11,12内に収容された上記携帯型電子機器13の背面側に当接して位置決めして保護する(図3参照)。
上記構成において、携帯型電子機器13をケース本体10内に収容する場合、先ず、第1及び第2のケース本体11,12を分離して、第1のケース本体11のリブ114間に携帯型電子機器13が収容される。そして、この第1のケース本体11の開口には、第2のケース本体12が、その嵌合部121を嵌合させて被着される。ここで、携帯型電子機器13は、第1及び第2のケース本体11,12の各リブ114,123により位置決めされると共に、第1及び第2のケース本体11,12内の緩衝材118,124に当接されてケース本体10内に収容される。
次に、これら第1及び第2のケース本体11,12は、その第1のケース本体11の取付け孔部117に螺子部材14が上記シール部材(図示せず)を介在して挿通されて、該螺子部材14が第2のケース本体12の取付け螺子孔部122に螺合されて防滴構造に合体される。ここで、第1及び第2のケース本体11,12は、携帯型電子機器13が携帯可能に収容されて組立て動作が完了される。
このケース組立てが完了した状態において、ケース本体10は、例えば使用者が携帯して屋外の目的場所まで運ばれて、その目的場所で、雨等の厳しい環境においても、第1のケース本体11の表示窓部115及び操作窓部116を通して収容された携帯型電子機器13の使用を行うことが可能となる。この持運び携帯を含む屋外での使用において、携帯型電子機器13を収納したケース本体10が、使用者の手からすべり落ちて落下させてしまうことがある。
このケース落下時、ケース本体10が、最も破損し易い第1のケース本体11の第2の壁面112(及び第2のケース本体12の周壁)が下に向いた状態で落下された場合には、先ず、ケース本体10の最も外側に突出されている第1のケース本体11の第2の壁面112の当接部113が周囲にある石等の周囲物にぶつかる。ここで、当接部113に加わった衝撃加速度は、第1のケース本体11の第2の壁面112に集中されて変形され、その変形により吸収され、さらに上記緩衝材(図示せず)により吸収されることで、その第1の壁面111への衝撃力の伝達が最小限に抑えられる。これにより、ケース本体10内の携帯型電子機器13は、その筐体周壁に対する落下に伴う衝撃力の付与が軽減されて保護される。
また、ケース本体10は、その第1及び第2のケース本体11,12の一方の板面を下に向けて落下した場合には、その板面が石等の周囲物に衝突される。この衝撃力は、第1及び第2のケース本体11,12と携帯型電子機器との間に介在される緩衝材118,124により吸収されることで、ケース本体10内の携帯型電子機器13の上下面が保護される。
このように、上記携帯型電子機器の収納ケースは、分離自在に合体される第1及び第2のケース本体11,12の一方の第1のケース本体11に二層構造の第1及び第2の壁面111,112を、携帯型電子機器13の周壁を囲むように所定の間隔に設けて、この第1及び第2の壁面111,112の内壁側の第1の壁面111に携帯型電子機器13の周壁を位置決めするリブ114を突設し、且つ第2の壁面112の外壁側の中間部に当接部113を突設して、この第1及び第2のケース本体11,12を用いて携帯型電子機器13を防滴構造に収容するように構成した。
これによれば、第1及び第2のケース本体11,12は、携帯型電子機器13が収容されて防滴構造に合体され、屋外等において携帯される。この携帯時において、第1及び第2のケース本体11,12は、その周壁側を下にして落下されると、先ず、第1のケース本体11の側部に突出される当接部113が、周囲物に衝突する。すると、第1のケース11には、その衝撃加速度が当接部113を介して第2の壁面112の中間部に付与されて、該第2の壁面112が弾性変形される。これにより、落下時の衝撃力は、第1のケース本体11の第2の壁面112で吸収されて、その第1の壁面111への伝達が防止される。
この結果、ケース本体10は、その保護構造の簡単化を図ったうえで、携帯型電子機器13の周壁側を下にして落下させてしまった場合においても、第1のケース本体11の第1の壁面111が破損することが防止されて、収容された携帯型電子機器13の損傷の防止が得られるため、安全性の高い持運び携帯を実現することができる。
なお、上記実施の形態では、第1のケース本体11の第2の壁面112の各辺の外壁側に配する当接部113を、半円柱状に形成するように構成した場合で説明したが、この形状に限ることなく、その他の形状のものを配して構成することも可能で、同様の効果が期待される。
また、上記実施の形態では、第1の壁面111の厚さ寸法を、第2の壁面112の厚さ寸法に比して厚く形成することで、第2の壁面112を第1の壁面111に比して柔軟性を高めるように構成した場合で説明したが、これに限ることなく、第1の壁面111と第2の壁面112の材料を代えることで、第2の壁面112の柔軟性を、第1の壁面111に比して高めるように構成することも可能である。
さらに、上記実施の形態では、ケース本体10の形状を、四辺形をした箱状に形成した場合で説明したが、このケース形状に限ることなく、構成可能である。
よって、この発明は、上記実施の形態に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得る。
例えば実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
この発明の一実施の形態に係る携帯型電子機器の収納ケースの外観構成を示すもので、同図(a)が上面、同図(b)が長手方向の側面、同図(c)が短手方向の側面を示した平面図である。 図1(b)のA−Aを断面して示した断面図である。 図1(a)のB−Bを断面して示した断面図である。 図1(a)のC−Cを断面して示した断面図である。 図1(a)のD−Dを断面して示した断面図である。 図1(a)のE−Eを断面して示した断面図である。
符号の説明
10…ケース本体、11…第1のケース本体、111…第1の壁面、112…第2の壁面、113…当接部、114…リブ、115…表示窓部、116…操作窓部、117…合体用取付け孔部、118…緩衝材、12…第2のケース本体、121…嵌合部、122…合体用取付け螺子孔部、123…リブ、124…緩衝材、13…携帯型電子機器、14…螺子部材。

Claims (6)

  1. 携帯型電子機器と、
    この携帯型電子機器が収容されるものであって、該携帯型電子機器の側部が対峙される、基端が連結された二層の壁面が所定の間隔に形成された側壁を有する有底筒状の収容部が設けられ、この収容部の側壁の二層の壁面の内壁の内面に前記携帯型電子機器の側部を位置決めするリブが設けられ、且つ、前記収容部の側壁の二層の壁面の外壁側の外面複数の当接部が周方向に間隙を有して設けられた第1のケース本体と、
    この第1のケース本体の収容部の開口側に分離自在に合体され、該第1のケース本体のリブと協働して前記携帯型電子機器の側部及び背面を位置決めするリブが設けられた板状の第2のケース本体と、
    前記第1のケース本体の周壁の二層の壁面間に配置される緩衝材と、
    を具備することを特徴とする携帯型電子機器の収納ケース。
  2. さらに、前記第1及び第2のケース本体と前記携帯型電子機器との間に緩衝材を配置したことを特徴とする請求項1記載の携帯型電子機器の収納ケース。
  3. 前記第1のケース本体は、前記側壁が断面四辺形をした枠状に形成され、該側壁の各辺の中間部に前記当接部を複数個、並設して設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の携帯型電子機器の収納ケース。
  4. 前記複数の当接部は、半円柱形状を有し、その軸方向が前記側壁の基端から先端方向に揃えて設けられることを特徴とする請求項3記載の携帯型電子機器の収納ケース。
  5. 前記第1のケース本体の側壁の二層の壁面は、外壁側が内壁側に比して厚さ寸法が薄く形成されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の携帯型電子機器の収納ケース。
  6. 前記第1のケース本体には、その底面に前記携帯型電子機器の操作部をタッチ操作可能な防水窓が設けられることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の携帯型電子機器の収納ケース。
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