JP2005332932A - 外殻筐体の耐衝撃構造及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 落下などによって外殻筐体のどの部分に衝撃が加えられた場合でも緩衝効果のある外殻筐体の耐衝撃構造及び外殻筐体の耐衝撃構造を備えた電子機器を提供する。
【解決手段】 上筐体2と下筐体部4とは、その周縁部の間に弾性体11の周縁部を挟持している。また、上筐体2と一体の締結ボス21に固定されたねじ23及びワッシャー48が、下筐体部4と一体のボス頂部46と、弾性体ワッシャー49を介して係合することにより、上筐体2と下筐体部4とは締結されている。さらに、窓弾性体18を冠着したセンサ窓板8が、上筐体2と下筐体部4と挟持されて固定されている。従って、上筐体2と下筐体部4を含むグリップ筐体3とは、弾性体である弾性体11と弾性体ワッシャー49と窓弾性体18とを介して互いに結合されている。
【選択図】 図2
【解決手段】 上筐体2と下筐体部4とは、その周縁部の間に弾性体11の周縁部を挟持している。また、上筐体2と一体の締結ボス21に固定されたねじ23及びワッシャー48が、下筐体部4と一体のボス頂部46と、弾性体ワッシャー49を介して係合することにより、上筐体2と下筐体部4とは締結されている。さらに、窓弾性体18を冠着したセンサ窓板8が、上筐体2と下筐体部4と挟持されて固定されている。従って、上筐体2と下筐体部4を含むグリップ筐体3とは、弾性体である弾性体11と弾性体ワッシャー49と窓弾性体18とを介して互いに結合されている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、持ち運び可能な機器の耐衝撃性を向上させる外殻筐体の耐衝撃構造及び外殻筐体の耐衝撃構造を備えた電子機器に関する。
近年、携帯電話に代表されるような電子機器は機器の小型化が進み、容易に持ち運びできるようになっている。このような機器においては、手に持って扱う際に落下させてしまう頻度が増大し、落下などによる外殻筐体、内部部材および内部部品の破損を防止することが課題となっている。
このような機器における耐衝撃性向上の対策としては、筐体の外周に弾性部材を設けて緩衝材とする方法(特許文献1参照)や、構成部品の間に弾性体を介在させる方法(特許文献2参照)などが提案されている。また、充分な固定力と固定部での緩衝効果を実現する方法として、剛性が高い部材を弾性体を介して互いに係合させて固定する方法(特許文献3参照)が提案されている。特許文献3のような方法は、基板などの構成部材を取り付けるのに用いられている。
しかしながら、特許文献1のような方法では、弾性部材に覆われていない部分は緩衝効果が得られないという課題がある。一方、表示装置やセンサーは精密な装置であって耐衝撃性の乏しいものが多い。ところが、表示装置やセンサーを備えた機器は、表示装置の表示部やセンサーを弾性部材で覆ったまま使用することは困難である。したがって、このような機器の耐衝撃性向上の手段として、特許文献1のような方法は充分な効果が望めない。また、弾性部材が外面に露出しており、周囲環境の影響を受けて劣化しやすいという課題がある。さらに、弾性部材が外観部材であり、外観としての美観を損なわないようにするなど、耐衝撃性向上のための特性以外の特性も必要となり、材料費や部品製造費の増加を招いている。
また、特許文献2のような方法では、構成部品を拘束する力が充分ではなく、構成部品に外力が直接加わって外れたりすることを防止するために、別途外殻筐体を設ける必要がある。そして、外殻筐体で囲まれて内蔵されることなった構成部品については、伝達される衝撃力が、部材間に介在する弾性部材によって緩衝され、破損防止の効果がある。しかし、外殻筐体については緩衝効果が乏しく、落下衝撃などによる破損を防止することが困難であるという課題がある。
さらに、特許文献3のような方法は、結合部を介して力が伝わるのを緩和するものであって、落下することによる衝突で、外殻筐体に直接加えられる衝撃力を緩和する効果は乏しいという課題もあった。
そこで、本発明は、落下などによって外殻筐体のどの部分に衝撃が加えられた場合でも緩衝効果のある外殻筐体の耐衝撃構造、及び外殻筐体の耐衝撃構造を備えた電子機器を提供することを目的とする。
本発明による外殻筐体の耐衝撃構造は、複数の筐体部材で構成されている外殻筐体の耐衝撃構造であって、各筐体部材は弾性部材を介して互いに固定されており、弾性部材の弾性変形量の範囲内で相対的に変位可能であるとともに、各筐体部材は互いに直接接触しない。
一般的に、装置などが落下して、床などに衝突した場合、衝突部位に加わる力は、装置などの全体の慣性力である。本発明の構成によれば、本発明の外殻筐体を備えた装置が落下して、床などに衝突した場合は、直接衝突した筐体部材以外の筐体部材(以降、間接衝突筐体部材と表記する)の慣性力は、弾性部材を介して、直接衝突した筐体部材(以降、直接衝突筐体部材と表記する)に伝えられる。そのため、間接衝突筐体部材の慣性力は、弾性部材によって、大きさが減衰されるとともに、伝達される時間が遅れて直接衝突筐体部材に伝達される。従って、本発明の構成を備えた装置が落下して、床などに衝突した場合は、衝突部位に加わる力は、直接衝突筐体部材の慣性力と、弾性部材を介して固定された間接衝突筐体部材の慣性力とで、加わる時間にずれが生ずる。即ち、直接衝突筐体部材の慣性力と、間接衝突筐体部材の慣性力とが、殆ど同時に衝突部位に加わる場合より、衝突部位に加わる最大力を小さくすることができる。
本発明による外殻筐体の耐衝撃構造は、複数の筐体部材で構成されている外殻筐体の耐衝撃構造であって、互いに隣接する部分を有する2個の筐体部材は、相対的に全方向で変位可能に配置されており、筐体部材に設けられ互いに隣接する部分を有する2個の筐体部材を互いに全方向に変位することを許容する状態に連結する連結部と、筐体部材が互いに全方向のどの方向に変位しても圧縮されて変形し、変形が元に戻ることによって変位を元に戻す弾性部材とを備える。
本発明の構成によれば、本発明の外殻筐体を備えた装置が落下して、床などに衝突した場合は、間接衝突筐体部材の慣性力は、弾性部材が圧縮されて変形することで、大きさが減衰されるとともに、伝達される時間が遅れて直接衝突筐体部材に伝達される。従って、本発明の構成を備えた装置が落下して、床などに衝突した場合は、衝突部位に加わる力は、直接衝突筐体部材の慣性力と、弾性部材を介して固定された間接衝突筐体部材の慣性力とで、加わる時間にずれが生ずる。即ち、直接衝突筐体部材の慣性力と、間接衝突筐体部材の慣性力とが、殆ど同時に衝突部位に加わる場合よりも、衝突部位に加わる最大力を小さくすることができる。
この場合、複数の筐体部材のうち互いに隣接する部分を有する2個の筐体部材のうち、一方の筐体部材に設けられた連結部に直接固定された締結部材をさらに備え、締結部材は、他方の筐体部材に設けられた連結部と弾性部材を介して係合することによって、2個の筐体部材を互いに固定することが好ましい。
この構成によれば、一方の筐体部材に固定された締結部材がもう一方の筐体部材と係合しているため、二つの筐体部材を互いに固定することができる。また、締結部材は、弾性部材を介してもう一方の筐体部材と係合しているため、本発明の外殻筐体を備えた装置が落下して、床などに衝突した場合は、間接衝突筐体部材の慣性力は、締結部材と弾性部材とを介して、直接衝突筐体部材に伝えられる。そのため、間接衝突筐体部材の慣性力は、弾性部材によって、大きさが減衰されるとともに、伝達される時間が遅れて直接衝突筐体部材に伝達される。従って、装置が落下して、床などに衝突した場合は、衝突部位に加わる力は、直接衝突筐体部材の慣性力と、締結部材と弾性部材とを介して固定された間接衝突筐体部材の慣性力とで、加わる時間にずれが生ずる。即ち、直接衝突筐体部材の慣性力と、間接衝突筐体部材の慣性力とが、殆ど同時に衝突部位に加わる場合よりも、衝突部位に加わる最大力を小さくすることができる。
この場合、互いに固定される2個の筐体部材は、2個の筐体部材の互いの離接方向と略直角な方向で互いに係合可能な位置に配置された第1係合部をそれぞれ備え、第1係合部は弾性部材を介して係合していることが好ましい。
この構成によれば、筐体部材の互いの離接方向と略直角な方向で互いに係合する第1係合部を備えたことにより、離接方向と略直角な方向で筐体部材を互いに係止することができる。また、第1係合部は、弾性部材を介してもう一方の筐体部材の第1係合部と係合している。そのため、本発明の外殻筐体を備えた装置が落下して、床などに衝突した場合は、間接衝突筐体部材の慣性力の筐体部材の互いの離接方向と略直角な方向の成分は、第1係合部と弾性部材とを介して、直接衝突筐体部材に伝えられる。そして、間接衝突筐体部材の慣性力の離接方向と略直角な方向の成分は、弾性部材によって、大きさが減衰されるとともに、伝達される時間が遅れて直接衝突筐体部材に伝達される。従って、装置が落下して、床などに衝突した場合は、衝突部位に加わる力は、直接衝突筐体部材の慣性力と、第1係合部と弾性部材とを介して係止された間接衝突筐体部材の慣性力とで、加わる時間にずれが生ずる。即ち、直接衝突筐体部材の慣性力と、間接衝突筐体部材の慣性力とが、殆ど同時に衝突部位に加わる場合より、衝突部位に加わる最大力の筐体部材の互いの離接方向と直角な方向の成分を小さくすることができる。
この場合、互いに固定される2個の筐体部材は、2個の筐体部材の互いの離接方向で互いに係合可能な位置に配置された第2係合部をそれぞれ備え、第2係合部は弾性部材を介して係合している、ことが好ましい。
この構成によれば、筐体部材の互いの離接方向で互いに係合する第2係合部を備えたことにより、筐体部材の互いの離接方向で、筐体部材を互いに係止することができる。また、第2係合部は、弾性部材を介してもう一方の筐体部材の第2係合部と係合しているため、本発明の外殻筐体を備えた装置が落下して、床などに衝突した場合は、間接衝突筐体部材の慣性力は、第2係合部と弾性部材とを介して、直接衝突筐体部材に伝えられる。そのため、間接衝突筐体部材の慣性力の筐体部材の互いの離接方向の成分は、弾性部材によって、大きさが減衰されるとともに、伝達される時間が遅れて直接衝突筐体部材に伝達される。従って、装置が落下して、床などに衝突した場合は、衝突部位に加わる力は、直接衝突筐体部材の慣性力と、第2係合部と弾性部材とを介して係止された間接衝突筐体部材の慣性力とで、加わる時間にずれが生ずる。即ち、直接衝突筐体部材の慣性力と、間接衝突筐体部材の慣性力とが、殆ど同時に衝突部位に加わる場合より、衝突部位に加わる最大力の筐体部材の互いの離接方向の成分を小さくすることができる。
この場合、弾性部材は、複数の筐体部材によって囲まれた内部空間を略シールする状態に筐体部材の接合部全域に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、筐体部材と筐体部材との接合部全域に弾性部材を配置することにより、筐体部材によって囲まれて形成された内部空間をシールすることができ、内部空間に対して、防塵防水効果が得られる。
この場合、筐体部材同士の接合部の全域に設けられている弾性部材は、一体の弾性部材であることが好ましい。
この構成によれば、接合部全域に一体の弾性部材を配置するため、弾性部材間の隙間がなくなり、内部空間に対して、より確実な防塵防水効果が得られる。また、装置の組立時には、一つの弾性体を組込めばよいため、組立が容易になる。さらに、部品点数が削減でき、ひいては弾性部材の製造工数や管理工数を削減することができる。
この場合、弾性部材は、筐体部材の接合部間に圧縮応力を受けた状態で挟持されていることが好ましい。
この構成によれば、筐体部材と弾性部材が密着するため、さらに確実な防塵防水効果が得られる。
この場合、複数の筐体部材は、第1筐体部材と、第2筐体部材と、第3筐体部材とであって、第3筐体部材は、第1筐体部材と第2筐体部材との間に両者の離接方向に、弾性部材を介して挟持されるとともに、離接方向と直角方向で、第1筐体部材と、第2筐体部材とにそれぞれ設けられた係止部と、弾性部材を介して係合することによって、第1筐体部材と第2筐体部材との間に保持されることが好ましい。
この構成によれば、第1筐体部材と、第2筐体部材とを組立てるときに、第1筐体部材と、第2筐体部材との間に第3筐体部材を挟持するだけで、第3筐体部材を組込むことができる。
この場合、複数の筐体部材は、第4筐体部材と、第5筐体部材とであって、第4筐体部材と、第5筐体部材とで構成される筐体に収容される構成部材の一部は、第4筐体部材と第5筐体部材との間に両者の離接方向に、弾性部材を介して挟持されるとともに、離接方向と直角方向で、第4筐体部材と、第5筐体部材とにそれぞれ設けられた係止部と、弾性部材を介して係合することによって、第4筐体部材と第5筐体部材との間に保持されることが好ましい。
この構成によれば、第4筐体部材と、第5筐体部材とを組立てるときに、第4筐体部材と、第5筐体部材との間に構成部材を挟持するだけで、構成部材を組込むことができる。また、構成部材と第4筐体部材及び第5筐体部材との間には弾性部材が介在しているため、弾性部材の弾性変形による押圧力で、構成部材を確実に第4筐体部材及び第5筐体部材との間で保持することができる。さらに、弾性部材の緩衝効果により、構成部材の耐衝撃性をさらに高めることができる。
この場合、弾性部材を間に介して結合された筐体部材において、一つの筐体部材の質量と当該筐体部材に固定された構成部材の質量との和が、各筐体部材においてほぼ等しくなるように構成部材を配置することが好ましい。
この構成によれば、全体の質量が、弾性部材を介してほぼ均等に分割される。落下衝突した場合に、衝突時の直接衝突した筐体部材の衝突部位にかかる力の最大値の大きさは、直接衝突した筐体部材の質量と直接衝突した筐体部材に固定された構成部材の質量との和に大きく依存する。従って、全体の質量が弾性部材を介してほぼ均等に分割された筐体部材が直接衝突した場合は、質量が偏り質量の大きい筐体部材が直接衝突した場合に比べ、略均等に分割された筐体部材に直接衝突する場合の方が、筐体部材の衝突部位にかかる力の最大値を小さくすることができる。また、どの筐体部材が衝突しても、質量が偏り質量の大きい筐体部材が直接衝突した場合に比べ、筐体部材の衝突部位にかかる力の最大値を小さくすることができる。従って、耐衝撃性に弱い方向を持たず、平均的に強くすることができる。なお、内部部品の耐衝撃性に偏りがある場合は、内部部品の耐衝撃性に対応して質量配分設計をすることができる。
本発明による電子機器は、前記した請求項に記載の外殻筐体の耐衝撃構造を備える。
この構成によれば、電子機器が落下して、床などに衝突した場合に、衝突部位に加わる最大力を小さくすることができる。
以下に、添付の図面を参照して、本発明に係る耐衝撃構造を適用した電子機器の一実施形態であるバーコードリーダ端末装置について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、バーコードリーダ端末装置の外観斜視図である。バーコードリーダ端末装置1の外殻筐体1Aは、上筐体2とグリップ筐体3とセンサ窓板8とを備えている。グリップ筐体3は、上筐体2と組合せてバーコードリーダ端末装置1主要部の外殻を形成する下筐体部4と、操作者がバーコードリーダ端末装置1を把持するためのグリップ部6とから成っている。グリップ部6の先端には、弾性を有する素材で形成されたブッシュ7が被せられている。ブッシュ7の先端から、バーコードリーダ端末装置1とホスト装置を電気的に結合する信号ケーブル(図示省略)が取出されている。
図1は、バーコードリーダ端末装置の外観斜視図である。バーコードリーダ端末装置1の外殻筐体1Aは、上筐体2とグリップ筐体3とセンサ窓板8とを備えている。グリップ筐体3は、上筐体2と組合せてバーコードリーダ端末装置1主要部の外殻を形成する下筐体部4と、操作者がバーコードリーダ端末装置1を把持するためのグリップ部6とから成っている。グリップ部6の先端には、弾性を有する素材で形成されたブッシュ7が被せられている。ブッシュ7の先端から、バーコードリーダ端末装置1とホスト装置を電気的に結合する信号ケーブル(図示省略)が取出されている。
上筐体2と下筐体部4とは、その間に弾性体11を挟持しており、弾性体11の弾性変形量の範囲内で相対的に変位可能となるように互いに固定されている。上筐体2と下筐体部4とで形成する外殻は一部が開口になっており、この開口には、センサ窓板8が嵌め込まれている。上筐体2と下筐体部4と弾性体11とセンサ窓板8とで、バーコードリーダ端末装置1の主要構成部品を収容する筐体を形成している。上筐体2とグリップ筐体3とセンサ窓板8とが、外殻筐体を形成する筐体部材に相当する。また、上筐体2とグリップ筐体3とは、第1筐体部材と第2筐体部材とにも相当し、センサ窓板8は、第3筐体部材にも相当する。弾性体11が弾性部材に相当する。
図2は、バーコードリーダ端末装置の要部の内部構成を示す概略断面図である。グリップ筐体3には、グリップ筐体3に内蔵された操作スイッチ(図示省略)を操作するためのトリガボタン12が設けられている。センサ窓板8が嵌め込まれている開口の周囲には、窓溝14と窓溝16とがそれぞれ上筐体2と下筐体部4とに形成されている。窓溝14と窓溝16とには、周囲に窓弾性体18を冠着したセンサ窓板8が、嵌入されており、上筐体2と下筐体部4とに対して窓弾性体18の弾性変形量の範囲内で変位可能となるように固定されている。窓弾性体18は、センサ窓板8と窓溝14及び窓溝16との間でわずかに圧縮されており、センサ窓板8を確実に固定している。
上筐体2と下筐体部4とには、それぞれ4本の締結ボス21と締結ボス22とが設けられており、後述するように、締結ボス21と締結ボス22とをねじ23で締結することにより、上筐体2と下筐体部4とを互いに固定している。
上筐体2には、複数の基板ボス24が設けてあり、回路部品を搭載した回路基板26がねじ27で固定されている。下筐体部4には、複数の基板ボス28が設けてあり、回路部品を搭載した回路基板29がねじ27で固定されている。上筐体2と下筐体部4との内面にはアルミ蒸着等の導電塗装が施されており、基板ボス24,28と回路基板26,29とが直接接触することにより、上筐体2と下筐体部4との導電塗装と、回路基板26,29のグランドとが電気的に接続されている。
センサ窓板8の筐体内側には、センサ窓板8に臨んでレンズ31が設けられている。レンズ31は、レンズ枠32に保持されており、レンズ枠32がセンサ枠33に固定されている。センサ枠33には、バーコードセンサ(図示省略)が固定されており、レンズ31を介してバーコードを読むことができるようになっている。下筐体部4の内部側は、基板ボス28の頂部以外は、弾性体11で覆われている。センサ枠33は、下筐体部4側は弾性体11を介して、上筐体2とは直接接触して、上筐体2と下筐体部4との間に挟持されて保持されている。また、センサ枠33の上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向の位置は、上筐体2に形成された枠突起34(図2では一部のみ図示)と、弾性体11に形成された弾性体枠突起36(図2では一部のみ図示)とで位置決め固定されている。上筐体2とグリップ筐体3とが、第4筐体部材と、第5筐体部材とに相当し、センサ枠33が、第4筐体部材と、第5筐体部材とで構成される筐体に収容される構成部材に相当する。
図3は、上筐体と下筐体部との周縁部の断面図である。上筐体2と下筐体部4とは、センサ窓板8が嵌め込まれた開口部以外の周縁部は、図3に示したような構成になっている。上筐体2の周縁には、第1係合部37が、下筐体部4の周縁には、第1係合部38が、それぞれ形成されている。第1係合部37と、第1係合部38とは、上筐体2と下筐体部4との離接方向と略直角な方向で、先端どうしが互いに係合できるように構成されている。
上記したように、弾性体11は下筐体部4の内部側を覆うように設けられており、弾性体11の周縁部は、上筐体2と下筐体部4との周縁部(接合部)に挟持されている。弾性体11の周縁部を、内側から、第4周縁部44、第3周縁部43、第2周縁部42、第1周縁部41、と表記する。第4周縁部44は第1係合部38と上筐体2とに挟まれた部分であり、第3周縁部43は、第1係合部38と第1係合部37とに挟まれた部分であり、第2周縁部42は、第1係合部37と下筐体部4とに挟まれた部分である。第1周縁部41は、上筐体2と下筐体部4との突合せ部の外周を覆うように形成されている。なお、上筐体2と下筐体部4との周縁部に挟持されている弾性体11の周縁部は、後述するねじ23(図4参照)で上筐体2と下筐体部4とを締結することで、上筐体2と下筐体部4との周縁部から僅かな圧縮力を受けて挟持されている。
上筐体2またはグリップ筐体3に、上筐体2と下筐体部4とが近づく方向の力が加えられると、第4周縁部44が第1係合部38と上筐体2とに挟まれて圧縮され、第2周縁部42が第1係合部37と下筐体部4との間で圧縮され、緩衝材として機能する。上筐体2またはグリップ筐体3に、上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向の力が加えられると、第3周縁部43の一部が、第1係合部38と第1係合部37との間で圧縮され、上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向の緩衝材として機能する。
図4は、上筐体と下筐体部との結合部の断面図である。上筐体2には、筒状の締結ボス21が立設されている。下筐体部4の締結ボス21と対向する部分には、筒状の締結ボス22が立設されている。締結ボス22の上筐体2側の端面には、中央にボス頂穴47を設けたボス頂部46が形成されている。締結ボス22の内側の穴は、上筐体2と反対側で下筐体部4の外側に開口している(図2参照)。締結ボス21の先端が、ボス頂穴47に遊嵌している。
締結ボス22を包み込むように、弾性体11と一体に弾性体ボス51が形成されている。弾性体ボス51の上筐体2側の端面には、ボス頂部46を覆う弾性ボス頂部52が弾性体ボス51と一体に形成されており、弾性ボス頂部52の下筐体部4側には、ボス頂穴47に嵌合する頂部弾性突起53が弾性ボス頂部52と一体に形成されている。弾性ボス頂部52と頂部弾性突起53との中央には突起部穴54が形成されており、突起部穴54には締結ボス21の先端が嵌合している。
締結ボス21の穴にはねじ23が螺合しており、ねじ23の頭と締結ボス21の先端との間にワッシャー48を挟んで、ねじ23及びワッシャー48は締結ボス21の先端に固定されている。ねじ23の頭部とワッシャー48とは、筒状の締結ボス22の内側に位置している。ワッシャー48とボス頂部46及び頂部弾性突起53との間には、弾性体ワッシャー49が挟持されている。ワッシャー48の外径は、ボス頂穴47の穴径より大きくなっており、ワッシャー48とボス頂部46とは、上筐体2と下筐体部4との離接方向で、弾性体ワッシャー49を介して、互いに係合している。上筐体2と一体の締結ボス21に固定されたねじ23及びワッシャー48が、下筐体部4と一体のボス頂部46と、弾性体ワッシャー49を介して係合することにより、上筐体2と下筐体部4とは締結されている。なお、ねじ23を締めることによって、弾性体ワッシャー49は僅かに圧縮されて挟持されている。ねじ23が、締結部材に相当する。締結ボス21と、締結ボス22とが、連結部に相当する。
上筐体2またはグリップ筐体3に、上筐体2と下筐体部4とが離れる方向の力が加えられると、弾性体ワッシャー49がボス頂部46とワッシャー48とに挟まれて圧縮され、緩衝材として機能する。上筐体2またはグリップ筐体3に、上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向の力が加えられると、頂部弾性突起53の一部が、締結ボス21の先端部分とボス頂部46との間で圧縮され、上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向の緩衝材として機能する。
次に、上記した構成のバーコードリーダ端末装置1において、弾性体11が耐衝撃性に及ぼす効果について説明する。図5は、モデル化した装置の構成を示している。モデル化した装置Xは、筐体部材Aと筐体部材Bとが弾性体Cを介して互いに固定されており、筐体を形成している。筐体部材Aと筐体部材Bとには構成部材Dと構成部材Eとがそれぞれ固定されている。筐体部材A,筐体部材B,弾性体C,構成部材D,構成部材Eの質量をそれぞれmA,mB,mC,mD,mEと表記する。
装置Xは自由落下し、速度VでA1部が床などに衝突し、A1部に力Fが時間tの間印加される。そのとき装置Xにかかる加速度をaと表記する。また、衝突時の装置Xの運動量をPと表記し、筐体部材A,筐体部材B,弾性体C,構成部材D,構成部材Eの運動量をPA,PB,PC,PD,PEと表記する。これらの関係は、次のように表すことができる。この場合、弾性体Cが弾性を有する部材で構成されていることの影響は、考慮していない。
P=(mA+mB+mC+mD+mE)×V (1)
V=a×t (2)
F=(mA+mB+mC+mD+mE)×a (3)
速度Vは加速度aを加速度aがかかっている時間積分した値と等しくなるが、簡易的に(2)式のように表記する。
P=(mA+mB+mC+mD+mE)×V (1)
V=a×t (2)
F=(mA+mB+mC+mD+mE)×a (3)
速度Vは加速度aを加速度aがかかっている時間積分した値と等しくなるが、簡易的に(2)式のように表記する。
図6は、実際に装置Xのような装置を落下衝突させたときの加速度の測定値を時間軸で表したグラフである。ラインxは直接衝突した筐体側の加速度であり、ラインyは弾性体を介して間接的に衝突した筐体側の加速度であり、ラインzは筐体部材が弾性部材ではない硬い部材を介して互いに固定されている場合の加速度である。ここで弾性部材と表記する物は、例えばゴムやエラストマなどのJIS−A硬度が100度以下の物である。このグラフから、Aにかかる加速度a1と加速度が印加されている時間t1とは、Cが弾性体でない場合の加速度aと加速度が印加されている時間tとは異なることがわかる。また、Bにかかる加速度a2と加速度が印加されている時間t2とも、Cが弾性体でない場合の加速度aと加速度が印加されている時間tとは異なることがわかる。加速度a1,a2の最大値は、加速度aより小さくなっている。
弾性体Cが弾性を有する部材で構成されていることの影響を考慮すると、a1,a2,t1,t2を用いて、式(1)式(3)は次のように表すことができる。ここで、弾性体Cについては、筐体部材Aに固定されており、加わる加速度は筐体部材Aと同じであると仮定する。F1は、弾性体Cが弾性を有する部材で構成されていることの影響を考慮したときの、A1部に印加される力Fである。
P=(mA+mD+mC)×a1×t1+(mB+mE)×a2×t2 (4)
F1=(mA+mD+mC)×a1+(mB+mE)×a2 (5)
図6に示したように、加速度a1<a,a2<aであるから、F1<F。さらに、t<t1<t2であって、最大のa1が作用する時点T1と、最大のa2が作用する時点T2とは、同じではない。従って、A1部にかかるF1の最大値は、(mA+mD+mC)×a1の最大値と(mB+mE)×a2の最大値との和より小さくなる。
P=(mA+mD+mC)×a1×t1+(mB+mE)×a2×t2 (4)
F1=(mA+mD+mC)×a1+(mB+mE)×a2 (5)
図6に示したように、加速度a1<a,a2<aであるから、F1<F。さらに、t<t1<t2であって、最大のa1が作用する時点T1と、最大のa2が作用する時点T2とは、同じではない。従って、A1部にかかるF1の最大値は、(mA+mD+mC)×a1の最大値と(mB+mE)×a2の最大値との和より小さくなる。
構成部材Dと構成部材Eとの運動量PD,PE、弾性体Cが弾性部材でない場合に構成部材Dと構成部材Eとに加わる力FD,FE、弾性体Cが弾性部材である場合に構成部材Dと構成部材Eとに加わる力F1D,F1Eは、次のように表される。
PD=mD×V=mD×a×t=mD×a1×t1 (6)
PE=mE×V=mE×a×t=mE×a2×t2 (7)
FD=mD×a (8)
FE=mE×a (9)
F1D=mD×a1 (10)
F1E=mE×a2 (11)
PD=mD×V=mD×a×t=mD×a1×t1 (6)
PE=mE×V=mE×a×t=mE×a2×t2 (7)
FD=mD×a (8)
FE=mE×a (9)
F1D=mD×a1 (10)
F1E=mE×a2 (11)
図6に示したように、加速度a1<a,a2<aであるから、F1D<FD,F1E<FEである。弾性体Cが弾性部材であることによって、装置Xが落下し、衝突した場合に構成部材が受ける力を、軽減することができる。構成部材が、構成部材Eのように、直接衝突する筐体部材Aに弾性部材Cを介して取付けられた筐体部材Bに取付けられている場合は、弾性体Cによって、衝突した場合に構成部材が受ける力を、大幅に軽減することができる。構成部材Dのように、直接衝突する筐体部材Aに取付けられている場合でも、弾性体Cによって加わる加速度が小さくなり、衝突した場合に構成部材が受ける力を、軽減することができる。
図6からも明らかなように、直接衝突する部材に加わる加速度a1と、弾性部材を介して衝撃力が伝わる部材に加わる加速度a2との差は大きく、衝突部にかかる力積を軽減するためには、直接衝突する部材の質量を軽減することが効果的である。従って、装置を構成する一つの筐体部材とその筐体部材に固定された構成部材との質量の和を小さくすることが望ましい。装置全体として耐衝撃性を向上させるためには、各筐体部材とその筐体部材に固定された構成部材との質量の和を平均的に分散させることが望ましい。
この第1の実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)上筐体2と下筐体部4とは、その周縁部の間に弾性体11の周縁部を挟持している。また、上筐体2と一体の締結ボス21に固定されたねじ23及びワッシャー48が、下筐体部4と一体のボス頂部46と、弾性体ワッシャー49を介して係合することにより、上筐体2と下筐体部4とは締結されている。さらに、窓弾性体18を冠着したセンサ窓板8が、上筐体2と下筐体部4との間に挟持されて固定されている。従って、上筐体2と下筐体部4を含むグリップ筐体3とは、弾性体である弾性体11と弾性体ワッシャー49と窓弾性体18とを介して互いに結合されている。そのため、バーコードリーダ端末装置1が落下し、上筐体2またはグリップ筐体3が衝突した場合には、弾性体11と弾性体ワッシャー49と窓弾性体18とが緩衝材となって、バーコードリーダ端末装置1の各部に加わる衝撃力を緩和することができる。
(1)上筐体2と下筐体部4とは、その周縁部の間に弾性体11の周縁部を挟持している。また、上筐体2と一体の締結ボス21に固定されたねじ23及びワッシャー48が、下筐体部4と一体のボス頂部46と、弾性体ワッシャー49を介して係合することにより、上筐体2と下筐体部4とは締結されている。さらに、窓弾性体18を冠着したセンサ窓板8が、上筐体2と下筐体部4との間に挟持されて固定されている。従って、上筐体2と下筐体部4を含むグリップ筐体3とは、弾性体である弾性体11と弾性体ワッシャー49と窓弾性体18とを介して互いに結合されている。そのため、バーコードリーダ端末装置1が落下し、上筐体2またはグリップ筐体3が衝突した場合には、弾性体11と弾性体ワッシャー49と窓弾性体18とが緩衝材となって、バーコードリーダ端末装置1の各部に加わる衝撃力を緩和することができる。
(2)窓弾性体18を冠着したセンサ窓板8が、上筐体2と下筐体部4とに設けられた窓溝14と窓溝16とに勘合し、上筐体2と下筐体部4との間に挟持されて固定されている。従って、センサ窓板8と上筐体2及び下筐体部4を含むグリップ筐体3とは、弾性体である窓弾性体18を介して互いに結合されている。そのため、バーコードリーダ端末装置1が落下し、センサ窓板8が衝突した場合には、窓弾性体18が緩衝材となって、バーコードリーダ端末装置1の各部に加わる衝撃力を緩和することができる。
(3)センサ枠33は、下筐体部4側は弾性体11を介して、上筐体2とは直接接触して、上筐体2と下筐体部4との間に挟持されて保持されている。また、センサ枠33の上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向の位置は、上筐体2に形成された枠突起34と、弾性体11に形成された弾性体枠突起36とで位置決め固定されている。この構成によって、上筐体2と下筐体部4とを組立てるときに、上筐体2と下筐体部4との間にセンサ枠33を挟持するだけで、センサ枠33を組込むことができる。また、センサ枠33と下筐体部4との間には弾性体11が介在しているため、弾性体11の弾性変形による押圧力で、センサ枠33を確実に上筐体2と下筐体部4との間で保持することができる。さらに、弾性体11の緩衝効果により、センサ枠33やセンサ枠33に固定されたレンズ31などの耐衝撃性をさらに高めることができる。
(4)第1係合部37と、第1係合部38とは、上筐体2と下筐体部4との離接方向と略直角な方向で、弾性体11の第3周縁部43を介して先端どうしが互いに係合している。上筐体2またはグリップ筐体3に、上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向の力が加えられると、第3周縁部43の一部が、第1係合部38と第1係合部37との間で圧縮され、上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向の緩衝材として機能する。そのため、バーコードリーダ端末装置1が落下して、床などに衝突した場合にバーコードリーダ端末装置1の各部に加わる衝撃力の上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向の成分を緩和することができる。
(5)窓弾性体18を冠着したセンサ窓板8が、上筐体2と下筐体部4とに設けられた窓溝14と窓溝16とに勘合し、上筐体2と下筐体部4との間に挟持されて固定されている。上筐体2と下筐体部4とは、センサ窓板8が嵌め込まれた開口部以外の周縁部では、弾性体11の周縁部が、上筐体2と下筐体部4との周縁部に挟持されている。また、上筐体2と一体の締結ボス21に固定されたねじ23及びワッシャー48が、下筐体部4と一体のボス頂部46と、弾性体ワッシャー49を介して係合することにより、上筐体2と下筐体部4が締結されている。上筐体2と下筐体部4とセンサ窓板8との接合部全域に弾性部材が配置されており、上筐体2と下筐体部4とセンサ窓板8とで囲まれて形成された内部空間をシールすることができ、内部空間に対して、防塵防水効果が得られる。
(6)上筐体2と下筐体部4との間は、接合部全域に一体の弾性体11の各部が配置されており、下筐体部4の内部側は、基板ボス28の頂部以外は、弾性体11で覆われている。そのため、弾性部材間の隙間がなくなり、内部空間に対して、より確実な防塵防水効果が得られる。また、装置の組立時には、一つの弾性体11を組込めばよいため、組立が容易になる。さらに、部品点数が削減できるため、弾性部材の製造工数や管理工数を削減することができる。
(7)弾性体11と、弾性体ワッシャー49と、窓弾性体18とは、僅かに圧縮されて挟持されている。そのため、上筐体2と下筐体部4とセンサ窓板8とで囲まれて形成された内部空間をより確実にシールすることができ、内部空間に対して、より高い防塵防水効果が得られる。
(8)レンズ31やバーコードセンサは、センサ枠33に固定されている。センサ枠33は、下筐体部4側は弾性体11を介して、上筐体2とは直接接触して、上筐体2と下筐体部4との間に挟持されて保持されている。また、センサ枠33の上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向の位置は、上筐体2に形成された枠突起34と、弾性体11に形成された弾性体枠突起36とで位置決め固定されている。このため、上筐体2と下筐体部4とを組立てるときに、上筐体2と下筐体部4との間にセンサ枠33を挟持するだけで、レンズ31やバーコードセンサを組込むことができる。また、センサ枠33と下筐体部4との間には弾性体11が介在しているため、弾性体11の弾性変形による押圧力で、センサ枠33を確実に上筐体2と下筐体部4との間で保持することができる。さらに、弾性体11の緩衝効果により、レンズ31やバーコードセンサの耐衝撃性をさらに高めることができる。
(9)バーコードリーダ端末装置1の各部に加わる衝撃力を緩和することができるため、装置に内蔵する基板26と基板29とは緩衝材を介して固定する必要がなく、上筐体2または下筐体部4に直接固定することができる。従って、基板のための緩衝部材を削減することができる。また、基板26と基板29とを上筐体2または下筐体部4に固定するだけで、上筐体2または下筐体部4の導電塗装と、回路基板26,29のグランドとを電気的に接続させることができる。
(10)ねじ23の頭部とワッシャー48と弾性体ワッシャー49とは、筒状の締結ボス22の内側に位置している。締結ボス22の内側の穴は、上筐体2と反対側で下筐体部4の外側に開口している。弾性体ワッシャー49は、下筐体部4の穴の底に位置しており、外部の光が当り難くなっており、雰囲気との接触もし難くなっている。従って、弾性体ワッシャー49は、光や雰囲気の影響を受けにくく、環境による弾性体ワッシャー49の劣化を抑制することができる。
(11)ねじ23の頭部とワッシャー48と弾性体ワッシャー49とは、下筐体部4に設けられた筒状の締結ボス22の内側に位置している。締結ボス22の内側の穴は下筐体部4の外側に開口しており、グリップ部6を握ってバーコードリーダ端末装置1を使用する場合に、開口が下向きになっている。従って、埃や液体などの異物が弾性体ワッシャー49の近傍に侵入する機会が減少し、弾性体ワッシャー49が異物によって劣化することを抑制できる。
(第2の実施形態)
次に、本発明に係る第2の実施形態について説明する。本実施形態のバーコードリーダ端末装置は、バーコードリーダ端末装置としては第1の実施形態で説明したバーコードリーダ端末装置1と基本的に同一のものである。第1の実施形態とは異なる、結合部の構成についてのみ説明する。なお、上筐体とグリップ筐体と下筐体部と弾性体とは、結合部の構成が第1の実施形態とは異なるが、第1の実施形態と同様に上筐体2とグリップ筐体3と下筐体部4と弾性体11とのように同一の記号を付して標記する。バーコードリーダ端末装置もバーコードリーダ端末装置1と表記する。
次に、本発明に係る第2の実施形態について説明する。本実施形態のバーコードリーダ端末装置は、バーコードリーダ端末装置としては第1の実施形態で説明したバーコードリーダ端末装置1と基本的に同一のものである。第1の実施形態とは異なる、結合部の構成についてのみ説明する。なお、上筐体とグリップ筐体と下筐体部と弾性体とは、結合部の構成が第1の実施形態とは異なるが、第1の実施形態と同様に上筐体2とグリップ筐体3と下筐体部4と弾性体11とのように同一の記号を付して標記する。バーコードリーダ端末装置もバーコードリーダ端末装置1と表記する。
図7は、第2の実施形態における上筐体と下筐体部との結合部の断面図である。下筐体部4には、第1の実施形態と同様な筒状の締結ボス62が立設されている。締結ボス62の上筐体2側の端面には、中央にボス頂穴63を設けたボス頂部64が形成されている。締結ボス62の内側の穴は、上筐体2と反対側で下筐体部4の外側に開口している。
上筐体2には、締結ボス62に臨む位置に、係合爪66が設けられており、係合爪66の先端が、ボス頂穴63に遊嵌している。係合爪66の先端側は、2本の係合爪体67に分かれており、2本の係合爪体67の間は隙間が開いている。2本の係合爪体67の先端には、それぞれ他方の係合爪体67と反対側に突出している第2係合部68が形成されている。第2係合部68の先端側は斜面69が形成されている。斜面69は、上筐体2と下筐体部4との離接方向と、上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向とに対して傾いた面になっている。
締結ボス62のボス頂部64を包み込むように、係止部弾性体71が締結ボス62の先端に取付けられている。係止部弾性体71は、弾性を有する材料で形成され、筒状形状の弾性体筒72の両端に鍔部73を有している。弾性体筒72の外側は、ボス頂穴63に嵌合しており、内側には係合爪66が係合爪体67の部分で嵌合しており、弾性体筒72は、ボス頂部64と係合爪体67とに挟まれて僅かに圧縮されている。弾性体筒72の両端の弾性体鍔部73が、ボス頂部64を挟んでおり、一方の弾性体鍔部73は、第2係合部68とボス頂部64との間に挟まれている。
上筐体2とグリップ筐体3とを結合して組立てる時には、係合爪66が図7の矢印kの方向に押し込まれ、図7のように、係合爪66が係止部弾性体71を介して締結ボス62と係合する。より詳細には、係合爪66が図7の矢印kの方向に進み、斜面69の斜面が弾性体筒72の内側の角に当り、係合爪66の先端が矢印jの方向に撓んで、第2係合部68が弾性体筒72の内側に入る。さらに第2係合部68が矢印kの方向に進み、弾性体筒72から外れると、係合爪66の先端が矢印jの反対方向に戻り、第2係合部68が、弾性体鍔部73を介してボス頂部64と係合する。第2係合部68が、弾性体鍔部73を介してボス頂部64と係合することにより、上筐体2と下筐体部4とは結合されている。
上筐体2またはグリップ筐体3に、上筐体2と下筐体部4とが離れる方向の力が加えられると、弾性体鍔部73がボス頂部46と第2係合部68とに挟まれて圧縮され、緩衝材として機能する。第2係合部68とボス頂部64とが請求項に記載の第2係合部に相当する。上筐体2またはグリップ筐体3に、上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向の力が加えられると、弾性体筒72の一部が、係合爪体67とボス頂部46との間で圧縮され、上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向の緩衝材として機能する。
上筐体2またはグリップ筐体3に、上筐体2と下筐体部4とが近づく方向の力が加えられると、第1の実施形態で説明したように、第4周縁部44が第1係合部38と上筐体2とに挟まれて圧縮され、第2周縁部42が第1係合部37と下筐体部4との間で圧縮され、緩衝材として機能する(図3参照)。
この第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて、以下の効果が得られる。
(1)上筐体2とグリップ筐体3との互いの離接方向で互いに係合できる第2係合部68とボス頂部64とを備えたことにより、上筐体2とグリップ筐体3との互いの離接方向で、上筐体2とグリップ筐体3とを互いに係止することができる。
(1)上筐体2とグリップ筐体3との互いの離接方向で互いに係合できる第2係合部68とボス頂部64とを備えたことにより、上筐体2とグリップ筐体3との互いの離接方向で、上筐体2とグリップ筐体3とを互いに係止することができる。
(2)上筐体2またはグリップ筐体3に、上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向の力が加えられると、弾性体筒72の一部が、係合爪体67とボス頂部46との間で圧縮され、上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向の緩衝材として機能する。そのため、バーコードリーダ端末装置1が落下して、床などに衝突した場合にバーコードリーダ端末装置1の各部に加わる衝撃力の上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向の成分を緩和することができる。
(3)第2係合部68とボス頂部64とは、弾性体鍔部73を介して互いに係合しているため、バーコードリーダ端末装置1が落下して、床などに衝突した場合にバーコードリーダ端末装置1の各部に加わる衝撃力の上筐体2と下筐体部4との離接方向の成分を緩和することができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明に係る第3の実施形態について説明する。本実施形態のバーコードリーダ端末装置は、バーコードリーダ端末装置としては第1の実施形態で説明したバーコードリーダ端末装置1と基本的に同一のものである。第1の実施形態とは異なる、周縁部の構成についてのみ説明する。なお、上筐体とグリップ筐体と下筐体部と弾性体とは、周縁部の構成が第1の実施形態とは異なるが、第1の実施形態と同様に上筐体2とグリップ筐体3と下筐体部4と弾性体11と、のように同一の記号を付して標記する。バーコードリーダ端末装置もバーコードリーダ端末装置1と標記する。
次に、本発明に係る第3の実施形態について説明する。本実施形態のバーコードリーダ端末装置は、バーコードリーダ端末装置としては第1の実施形態で説明したバーコードリーダ端末装置1と基本的に同一のものである。第1の実施形態とは異なる、周縁部の構成についてのみ説明する。なお、上筐体とグリップ筐体と下筐体部と弾性体とは、周縁部の構成が第1の実施形態とは異なるが、第1の実施形態と同様に上筐体2とグリップ筐体3と下筐体部4と弾性体11と、のように同一の記号を付して標記する。バーコードリーダ端末装置もバーコードリーダ端末装置1と標記する。
図8は、上筐体と下筐体部との周縁部の断面図である。上筐体2と下筐体部4とは、センサ窓板8が嵌め込まれた開口部以外の周縁部は、図8に示したように構成されている。上筐体2の周縁には、第1係合部77が、下筐体部4の周縁には、第1係合部78が、それぞれ形成されている。第1係合部77と、第1係合部78とは、上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向で、先端どうしが互いに係合できるように構成されている。
上筐体2の周縁には、さらに、第3係合部79が、形成されている。第3係合部79は、第1係合部77と、第3係合部79とで、第1係合部78を挟み込む位置に形成されており、第1係合部78と、上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向で、先端どうしが互いに係合できるように構成されている。第3係合部79は、上筐体2の内側に立設されたリブであって、上筐体2の周縁方向には連続しておらず、複数の第3係合部79が形成されている。
弾性体11の周縁部は、上筐体2と下筐体部4との周縁部に挟持されている。弾性体11の周縁部を、内側から、第5周縁部85、第4周縁部84、第3周縁部83と表記する。
第5周縁部85は第1係合部78と第3係合部79とに挟まれた部分であり、第4周縁部84は第1係合部78と上筐体2とに挟まれた部分であり、第3周縁部83は、第1係合部78と第1係合部77とに挟まれた部分である。第1係合部77と下筐体部4との間は、隙間があり、第1係合部77と下筐体部4とが直接接触しないように構成されている。
第5周縁部85は第1係合部78と第3係合部79とに挟まれた部分であり、第4周縁部84は第1係合部78と上筐体2とに挟まれた部分であり、第3周縁部83は、第1係合部78と第1係合部77とに挟まれた部分である。第1係合部77と下筐体部4との間は、隙間があり、第1係合部77と下筐体部4とが直接接触しないように構成されている。
第3周縁部83の先端は、第1係合部77の先端に隠れており、外部の光が当り難くなっている。
上筐体2またはグリップ筐体3に、上筐体2と下筐体部4とが近づく方向の力が加えられると、第4周縁部84が第1係合部78と上筐体2とに挟まれて圧縮され、緩衝材として機能する。上筐体2に、図8の矢印p方向の力が加えられた場合や、グリップ筐体3に、図8の矢印q方向の力が加えられた場合には、第3周縁部83の一部が、第1係合部78と第1係合部77との間で圧縮され、上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向の緩衝材として機能する。上筐体2に、図8の矢印q方向の力が加えられた場合や、グリップ筐体3に、図8の矢印p方向の力が加えられた場合には、第5周縁部85の一部が、第1係合部78と第3係合部79との間で圧縮され、上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向の緩衝材として機能する。
この第3の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて、以下の効果が得られる。
(1)上筐体2に、図8の矢印p方向の力が加えられた場合や、グリップ筐体3に、図8の矢印q方向の力が加えられた場合には、第3周縁部83の一部が、第1係合部78と第1係合部77との間で圧縮され、上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向の緩衝材として機能する。上筐体2に、図8の矢印q方向の力が加えられた場合や、グリップ筐体3に、図8の矢印p方向の力が加えられた場合には、第5周縁部85の一部が、第1係合部78と第3係合部79との間で圧縮され、上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向の緩衝材として機能する。従って、上筐体2と下筐体部4との周縁部の一方が外部から力を受けて周縁部の一部が変形する場合でも、変形した付近の第3周縁部83または第5周縁部85が緩衝材として機能する。そして、バーコードリーダ端末装置1の各部に加わる衝撃力の上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向の成分を緩和することができる。
(1)上筐体2に、図8の矢印p方向の力が加えられた場合や、グリップ筐体3に、図8の矢印q方向の力が加えられた場合には、第3周縁部83の一部が、第1係合部78と第1係合部77との間で圧縮され、上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向の緩衝材として機能する。上筐体2に、図8の矢印q方向の力が加えられた場合や、グリップ筐体3に、図8の矢印p方向の力が加えられた場合には、第5周縁部85の一部が、第1係合部78と第3係合部79との間で圧縮され、上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向の緩衝材として機能する。従って、上筐体2と下筐体部4との周縁部の一方が外部から力を受けて周縁部の一部が変形する場合でも、変形した付近の第3周縁部83または第5周縁部85が緩衝材として機能する。そして、バーコードリーダ端末装置1の各部に加わる衝撃力の上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向の成分を緩和することができる。
(2)第1係合部77と、第1係合部78とは、上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向で、先端どうしが互いに係合できるように構成されている。さらに、第3係合部79が、第3係合部79とで、第1係合部78を挟み込む位置に形成されており、第1係合部78と、上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向で、先端どうしが互いに係合できるように構成されている。従って、上筐体2と下筐体部4との周縁部の一方が外部から押圧されて変形した場合、他方も、係合部が係合して変形する。即ち、押圧力を上筐体2と下筐体部4との両方で受けることになり、押圧力に対する筐体の強度がより高くなる。
(3)弾性体11の最外週である第3周縁部83の先端は、第1係合部77の先端に隠れており、外部の光が当り難くなっている。従って、弾性体11は、環境の影響を受けにくく、環境による劣化を抑制することができる。また、弾性体11は外観から殆ど見えないため、外観としての好適性を備えることは不要となる。即ち、外観や耐蝕性の優先度を下げることで、材料選択の自由度が増し、より緩衝性能に優れる材料を選択することができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明に係る第4の実施形態について説明する。本実施形態のバーコードリーダ端末装置は、バーコードリーダ端末装置としては第1の実施形態で説明したバーコードリーダ端末装置1と基本的に同一のものである。第1の実施形態とは異なる、結合部と周縁部との構成についてのみ説明する。なお、上筐体とグリップ筐体と下筐体部と弾性体とは、結合部の構成が第1の実施形態とは異なるが、第1の実施形態と同様に上筐体2とグリップ筐体3と下筐体部4と弾性体11とのように同一の記号を付して表記する。バーコードリーダ端末装置もバーコードリーダ端末装置1と表記する。
次に、本発明に係る第4の実施形態について説明する。本実施形態のバーコードリーダ端末装置は、バーコードリーダ端末装置としては第1の実施形態で説明したバーコードリーダ端末装置1と基本的に同一のものである。第1の実施形態とは異なる、結合部と周縁部との構成についてのみ説明する。なお、上筐体とグリップ筐体と下筐体部と弾性体とは、結合部の構成が第1の実施形態とは異なるが、第1の実施形態と同様に上筐体2とグリップ筐体3と下筐体部4と弾性体11とのように同一の記号を付して表記する。バーコードリーダ端末装置もバーコードリーダ端末装置1と表記する。
図9は、上筐体と下筐体部との周縁部の断面図である。上筐体2と下筐体部4とは、センサ窓板8が嵌め込まれた開口部以外の周縁部は、図9に示したように構成されている。第1係合部77と、第1係合部78と、第3係合部79とが、図8に示した第3の実施形態と同様に、それぞれ形成されている。
これらの各係合部はその相互の間に隙間があるように構成されており、上筐体2と下筐体部4とは、その周縁部において互いに接触しないように構成されている。
図10は、上筐体と下筐体部との結合部の断面図である。上筐体2には、筒状の締結ボス88が立設されている。締結ボス88の周囲には、締結ボス88から張出したリブであるボスリブ89が、複数本設けられている。ボスリブ89の高さは、締結ボス88より低くなっている。締結ボス88の内側に形成された穴の穴径は、ボスリブ89の頂点から締結ボス88の頂点までの間で、ねじ23の外形と同等若しくはねじ23の外径より大きくなっている。
下筐体部4の締結ボス88と対向する部分には、筒状の締結ボス22が立設されている。締結ボス22の形状は、図4に示した第1の実施形態の締結ボス22と同様である。締結ボス88の先端が、ボス頂穴47に遊嵌している。
締結ボス22を包み込むように、弾性体11と一体に弾性体ボス51が形成されている。弾性体ボス51の形状は、図4に示した第1の実施形態の弾性体ボス51と同様である。ボス頂部46を覆う弾性ボス頂部52は、ボス頂部46とボスリブ89の頂部との双方に接触している。弾性ボス頂部52と頂部弾性突起53との中央には突起部穴54が形成されており、突起部穴54には締結ボス88の先端が嵌合している。
締結ボス21の穴にはねじ23が螺合しており、ねじ23の頭と締結ボス88の先端との間にワッシャー48を挟んで、ねじ23及びワッシャー48は締結ボス88の先端に固定されている。ねじ23の頭部とワッシャー48とは、筒状の締結ボス22の内側に位置している。ワッシャー48とボス頂部46及び頂部弾性突起53との間には、弾性体ワッシャー49が挟持されている。ワッシャー48の外径は、ボス頂穴47の穴径より大きくなっており、ワッシャー48とボス頂部46とは、上筐体2と下筐体部4との離接方向で、弾性体ワッシャー49を介して、互いに係合している。上筐体2と一体の締結ボス88に固定されたねじ23及びワッシャー48が、下筐体部4と一体のボス頂部46と、弾性体ワッシャー49を介して係合することにより、上筐体2と下筐体部4とは締結されている。なお、ねじ23を締めることによって、弾性体ワッシャー49は僅かに圧縮されて挟持されている。また、ねじ23を締めることによって、弾性ボス頂部52は、ボス頂部46とボスリブ89の頂部との間で僅かに圧縮されている。
上筐体2またはグリップ筐体3に、上筐体2と下筐体部4とが離れる方向の力が加えられると、弾性体ワッシャー49がボス頂部46とワッシャー48とに挟まれて圧縮され、緩衝材として機能する。上筐体2またはグリップ筐体3に、上筐体2と下筐体部4とが近づく方向の力が加えられると、弾性ボス頂部52は、ボス頂部46とボスリブ89の頂部とに挟まれて圧縮され、緩衝材として機能する。上筐体2またはグリップ筐体3に、上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向の力が加えられると、頂部弾性突起53の一部が、締結ボス88の先端部分とボス頂部46との間で圧縮され、上筐体2と下筐体部4との離接方向と直角な方向の緩衝材として機能する。
この第4の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて、以下の効果が得られる。
(1)上筐体2と下筐体部4とは、その周縁部において互いに接触しないように構成されている。また、上筐体2と一体の締結ボス88に固定されたねじ23及びワッシャー48が、下筐体部4と一体のボス頂部46と、弾性体ワッシャー49を介して係合することにより、上筐体2と下筐体部4とは締結されている。さらに、ねじ23を締めることによって、弾性ボス頂部52は、ボス頂部46とボスリブ89の頂部との間で僅かに圧縮されている。加えて、窓弾性体18を冠着したセンサ窓板8が、上筐体2と下筐体部4と挟持されて固定されている。
(1)上筐体2と下筐体部4とは、その周縁部において互いに接触しないように構成されている。また、上筐体2と一体の締結ボス88に固定されたねじ23及びワッシャー48が、下筐体部4と一体のボス頂部46と、弾性体ワッシャー49を介して係合することにより、上筐体2と下筐体部4とは締結されている。さらに、ねじ23を締めることによって、弾性ボス頂部52は、ボス頂部46とボスリブ89の頂部との間で僅かに圧縮されている。加えて、窓弾性体18を冠着したセンサ窓板8が、上筐体2と下筐体部4と挟持されて固定されている。
従って、上筐体2と下筐体部4を含むグリップ筐体3とは、弾性体である弾性体11と弾性体ワッシャー49と窓弾性体18とを介して互いに結合されており、弾性体を介さない部分は互いに接触しないように構成されている。そのため、バーコードリーダ端末装置1が落下し、上筐体2またはグリップ筐体3が衝突した場合には、弾性体11と弾性体ワッシャー49と窓弾性体18とが緩衝材となって、バーコードリーダ端末装置1の各部に加わる衝撃力を緩和することができる。
(2)締結ボス88の内側に形成された穴の穴径は、ボスリブ89の頂点から締結ボス88の頂点までの間で、ねじ23の外径と同等若しくはねじ23の外径より大きくなっている。従って、ねじ23を穴に螺合させても、この部分の締結ボス88の外径がネジ23によって押しひろげられることは殆どない。そのため、締結ボス88の外径が太ることによって、締結ボス88の外周を覆っている頂部弾性突起53が過度に圧縮され緩衝機能が劣化することを抑制することができる。
本発明の実施形態は、前記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であり、以下のように実施することもできる。
(変形例1)前記実施形態においては、外殻筐体を、上筐体2とグリップ筐体3とセンサ窓板8との3体の筐体部材で形成していたが、比較的質量が大きいグリップ筐体3をさらに分割して、間に弾性部材を挟持させてもよい。質量が大きいグリップ筐体3を分割することによって分割された各グリップ筐体の質量が小さくなり、筐体部材と筐体部材に固定された部材の合計質量も小さくなる。前述したように、衝突部にかかる力を軽減するためには、直接衝突する部材の質量を軽減することが効果的である。グリップ筐体3を分割することによって、グリップ筐体が直接衝突した場合の衝突部位にかかる力の最大値をより小さくすることができる。
(変形例2)前記実施形態においては、係合爪66の先端側は、2本の係合爪体67に分かれていたが、係合爪体は、2本に限らない。組み込み時に、第2係合部がボス頂穴に入る範囲で多数設けてもよい。係合爪体を多数設けることにより、一本の係合爪体に掛かる力を小さくすることができ、1本の係合爪体に必要な強度を小さくすることができる。係合爪体の強度を小さくすることができると、係合爪体の可撓性を増すことができ、係合爪体に弾性部材として緩衝材の機能を持たせることもできる。また、複数の係合爪66がそれぞれ1本の係合爪体を有する構成でもよい。
(変形例3)前記第1の実施形態においては、締結部は周縁部より内側に設け、ねじ23の頭部とワッシャー48と弾性体ワッシャー49とは、筒状の締結ボス22の内側に位置しているが、締結部を周縁部の近傍に設けてもよい。締結部を周縁部の近傍に設けると、弾性体ワッシャー49の外周が覆われなくなるが、弾性体ワッシャー49が設置される面を下筐体部4の外面より若干沈めることにより、弾性体ワッシャー49の外周の半分程度は、下筐体部4と一体の壁で覆うことができる。弾性体ワッシャー49の外周の50%以上を壁で覆うことで、環境の影響による弾性体ワッシャー49の劣化を抑制できる。
(変形例4)前記実施形態においては、第1係合部37と、第1係合部38との間には、連続した第3周縁部43が形成されているが、第3周縁部43が連続していることは必須ではない。弾性部材を第1係合部37と、第1係合部38との間に部分的に配置する構成でもよい。
(変形例5)前記実施形態においては、互いに係合可能な二つの第1係合部が共に周縁部全域に連続して形成されているが、二つの第1係合部が連続していることは必須ではない。どちらか一方もしくは両方が部分的に形成されている構成でもよい。
(変形例6)前記第4の実施形態においては、ボスリブ89を設けて弾性ボス頂部52を支え、ボス頂部46とボスリブ89の頂部との間に弾性ボス頂部52を挟持しているが、ボスリブ89を設けるのは必須ではない。充分な締結力が得られるようなネジ23の螺合長さが得られる締結ボス88の長さと、充分な緩衝効果が得られる弾性ボス頂部52の厚さと、充分な緩衝効果が得られる頂部弾性突起53とが形成できれば、弾性ボス頂部52は、ボス頂部46と上筐体2の外殻の内面との間で挟持する構成でもよい。また、締結ボス88を段付きのボスにして、段部で弾性ボス頂部52を支える構成でもよい。
前記実施形態および変形例から把握される技術的思想を以下に記載する。
(技術的思想1) 前記締結部材がねじである請求項2、3または5乃至10のいずれか1項に記載の外殻筐体の耐衝撃構造。
(技術的思想1) 前記締結部材がねじである請求項2、3または5乃至10のいずれか1項に記載の外殻筐体の耐衝撃構造。
(技術的思想2) 前記ねじが螺合する下穴(締結ボス88の内側に形成された穴)は、前記筐体部材に立設されたボスに形成されており、前記下穴の穴径は、前記ボスの頂点から所定の深さまでは、前記ねじの外径と同等若しくは前記ねじの外径より大きくなっている技術的思想1に記載の外殻筐体の耐衝撃構造。
(技術的思想3) 前記締結部材または前記第2係合部の係合部分に挟持されている前記弾性部材が載置されている面は前記筐体部材の外面より沈んでおり、前記弾性部材の周囲は、50%以上を前記筐体部材と一体に形成された壁で囲まれている、請求項2乃至10のいずれか1項に記載の外殻筐体の耐衝撃構造。
この構成によれば、弾性部材の周囲の50%以上を前記筐体部材と一体に形成された壁で囲まれているため、外部の光が当り難くなっており、雰囲気との接触もし難くなっている。従って、弾性部材は、環境の影響を受けにくく、環境による弾性部材の劣化を抑制することができる。
(技術的思想4) 前記外殻筐体の内部に収容される回路基板をさらに備え、前記回路基板を前記筐体部材に固定し、前記筐体部材に施された導電塗装と前記回路基板に形成された回路配線とを導通させる外殻筐体の耐衝撃構造。
1…バーコードリーダ端末装置、3…グリップ筐体、4…下筐体部、8…センサ窓板、11…弾性体、14…窓溝、16…窓溝、18…窓弾性体、21…締結ボス、22…締結ボス、23…ネジ、31…レンズ、32…レンズ枠、33…センサ枠、34…枠突起、36…弾性体枠突起、37…第1係合部、38…第1係合部、41…第1周縁部、42…第2周縁部、43…第3周縁部、44…第4周縁部、46…ボス頂部、47…ボス頂穴、48…ワッシャー、49…弾性体ワッシャー、51…弾性体ボス、52…弾性ボス頂部、53…頂部弾性突起、54…突起部穴、62…締結ボス、63…ボス頂穴、64…ボス頂部、66…係合爪、67…係合爪体、68…第2係合部、69…斜面、71…係止部弾性体、72…弾性体筒、73…弾性体鍔部、77…第1係合部、78…第1係合部、79…第3係合部、83…第3周縁部、84…第4周縁部、85…第5周縁部、88…締結ボス、89…ボスリブ。
Claims (12)
- 複数の筐体部材で構成されている外殻筐体の耐衝撃構造であって、
前記各筐体部材は弾性部材を介して互いに固定されており、前記弾性部材の弾性変形量の範囲内で相対的に変位可能であるとともに、
前記各筐体部材は互いに直接接触しない外殻筐体の耐衝撃構造。 - 複数の筐体部材で構成されている外殻筐体の耐衝撃構造であって、
互いに隣接する部分を有する2個の前記筐体部材は、相対的に全方向で変位可能に配置されており、
前記筐体部材に設けられ互いに隣接する部分を有する2個の前記筐体部材を互いに全方向に変位することを許容する状態に連結する連結部と、
前記筐体部材が互いに全方向のどの方向に変位しても圧縮されて変形し、当該変形が元に戻ることによって前記変位を元に戻す弾性部材とを備えた外殻筐体の耐衝撃構造。 - 前記複数の筐体部材のうち互いに隣接する部分を有する2個の前記筐体部材のうち、一方の前記筐体部材に設けられた前記連結部に直接固定された締結部材をさらに備え、
前記締結部材は、他方の前記筐体部材に設けられた連結部と前記弾性部材を介して係合することによって、前記2個の筐体部材を互いに固定する、請求項2に記載の外殻筐体の耐衝撃構造。 - 互いに固定される2個の前記筐体部材は、
前記2個の筐体部材の互いの離接方向と略直角な方向で互いに係合可能な位置に配置された第1係合部をそれぞれ備え、
当該第1係合部は弾性部材を介して係合している、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の外殻筐体の耐衝撃構造。 - 互いに固定される2個の前記筐体部材は、
前記2個の筐体部材の互いの離接方向で互いに係合可能な位置に配置された第2係合部をそれぞれ備え、
当該第2係合部は前記弾性部材を介して係合している、請求項1、2または4に記載の外殻筐体の耐衝撃構造。 - 前記弾性部材は、前記複数の筐体部材によって囲まれた内部空間を略シールする状態に前記筐体部材の接合部全域に設けられている請求項1乃至5のいずれか1項に記載の外殻筐体の耐衝撃構造。
- 前記筐体部材同士の前記接合部の全域に設けられている前記弾性部材は、
一体の弾性部材である請求項6に記載の外殻筐体の耐衝撃構造。 - 前記弾性部材は、前記筐体部材の接合部間に圧縮応力を受けた状態で挟持されている請求項1乃至7のいずれか1項に記載の外殻筐体の耐衝撃構造。
- 前記複数の筐体部材は、第1筐体部材と、第2筐体部材と、第3筐体部材とであって、
前記第3筐体部材は、
前記第1筐体部材と前記第2筐体部材との間に両者の離接方向に、前記弾性部材を介して挟持されるとともに、
前記離接方向と直角方向で、前記第1筐体部材と、前記第2筐体部材とにそれぞれ設けられた係止部と、前記弾性部材を介して係合することによって、
前記第1筐体部材と前記第2筐体部材との間に保持される請求項1乃至8のいずれか1項に記載の外殻筐体の耐衝撃構造。 - 前記複数の筐体部材は、第4筐体部材と、第5筐体部材とであって、
前記第4筐体部材と、前記第5筐体部材とで構成される筐体に収容される構成部材の一部は、
前記第4筐体部材と前記第5筐体部材との間に当該両者の離接方向に、前記弾性部材を介して挟持されるとともに、
前記離接方向と直角方向で、前記第4筐体部材と、前記第5筐体部材とにそれぞれ設けられた係止部と、前記弾性部材を介して係合することによって、
前記第4筐体部材と前記第5筐体部材との間に保持される請求項1乃至8のいずれか1項に記載の外殻筐体の耐衝撃構造。 - 前記弾性部材を間に介して結合された各前記筐体部材において、
一つの前記筐体部材の質量と当該筐体部材に固定された構成部材の質量との和が、
各前記筐体部材においてほぼ等しくなるように構成部材を配置する、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の外殻筐体の耐衝撃構造。 - 請求項1乃至11のいずれか1項に記載の外殻筐体の耐衝撃構造を備えた電子機器。
Priority Applications (1)
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JP2004149164A JP2005332932A (ja) | 2004-05-19 | 2004-05-19 | 外殻筐体の耐衝撃構造及び電子機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005332932A true JP2005332932A (ja) | 2005-12-02 |
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JP2004149164A Withdrawn JP2005332932A (ja) | 2004-05-19 | 2004-05-19 | 外殻筐体の耐衝撃構造及び電子機器 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2004
- 2004-05-19 JP JP2004149164A patent/JP2005332932A/ja not_active Withdrawn
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