本件発明を実施するための最良の形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。なお、以下の実施形態と請求項の関係は次の通りである。実施形態1および3は、主に請求項1、8、10などについて説明する。実施形態2は、主に請求項1、11などについて説明する。
また、実施形態4は、主に請求項2について説明する。実施形態5は、主に請求項3について説明する。実施形態6は、主に請求項4について説明する。実施形態7は、主に請求項5について説明する。実施形態8は、主に請求項6について説明する。実施形態9は、主に請求項7について説明する。
(実施形態1)
(実施形態1:概要)
本実施形態は、ログインサーバ用の認証情報を取得する認証情報取得部と、取得した認証情報をログインサーバに対して送信する第一送信部と、認証情報の送信に応じて返信される権原情報を受信する受信部と、受信した権原情報を転送する転送部と、を有する権原情報取得装置と、権原情報取得装置から認証情報を受信する認証情報受信部と、受信した認証情報の認証処理を実行する認証処理部と、認証処理部での認証結果に応じて権原情報を返信する返信部と、を有するログインサーバと、からなる家電ログインシステムについて説明する。
図1は、本実施形態に係る家電ログインシステムの一例図である。権原情報取得装置(0101)は、例えば携帯電話やパソコン等の従来ネットワークにアクセス可能な電子機器である。まず、権原情報取得装置(0101)からネットワーク上のログインサーバ(0102)に対して認証情報を送信する。認証情報は例えばログインIDやパスワードであり、ログインサーバ(0102)において権原情報取得装置(0101)のユーザが正式なユーザであることを認証するための情報である。権原情報取得装置(0101)から認証情報を送信されたログインサーバ(0102)は、認証処理を実行して認証が成功した場合には、権原情報取得装置(0101)に対して権原情報を発行する。また、権原情報取得装置(0101)は取得した権原情報を家電装置等の外部の電子機器に対して送信することを想定している。これにより、例えば外部の電子機器は、権原情報を利用して正式なユーザでなければアクセスできない画像データ等のコンテンツにアクセスすること等ができる。
(実施形態1:構成)
本実施形態に係る家電ログインシステムの機能ブロックを図2に例示する。家電ログインシステムは、「権原情報取得装置」(0210)と、「ログインサーバ」(0220)とからなる。権原情報取得装置(0210)は、ネットワークに接続可能な電子機器であるが、従来の携帯電話やパソコン等のようにアクセスするサーバのURLやログインID等を入力するためにキーボード等の十分な入力手段を備えている電子機器を想定している。また、ログインサーバ(0220)は、ユーザの認証処理を実行するサーバ装置である。ログインサーバ(0220)は、ネットワーク上に存在するサーバであってもよいし、ホームサーバなどであってもよい。以下、権原情報取得装置(0210)とログインサーバ(0220)とに分けて、その構成を説明する。
なお、以下に詳述する本件発明の構成要素である各部は、ハードウェア、ソフトウェア、ハードウェアとソフトウェアの両方のいずれかによって構成される。例えば、これらを実現する一例として、コンピュータを利用する場合には、CPU、バス、メモリ、インターフェイス、周辺装置などで構成されるハードウェアと、それらハードウェア上で実行可能なソフトウェアがある。ソフトウェアとしては、メモリ上に展開されたプログラムを順次実行することで、メモリ上のデータや、インターフェイスを介して入力されるデータの加工、保存、出力などにより各部の機能が実現される。(明細書の全体を通じて同様である。)
(実施形態1:構成:権原情報取得装置)
権原情報取得装置(0210)は、「認証情報取得部」(0211)と、「第一送信部」(0212)と、「受信部」(0213)と、「転送部」(0214)と、を有する。
「認証情報取得部」(0211)は、ログインサーバ用の認証情報を取得する。「ログインサーバ用の認証情報」とは、ログインサーバ(0220)が権原情報取得装置(0210)のユーザが正式なユーザであることを認証するための情報であり、例えばログインサーバ(0220)から発行された情報である。また、後述するように権原情報を発行するための情報でもあるが、権原情報は家電装置等の外部の電子機器が利用することを想定している。この外部の電子機器は複数あってもよく、その場合には、例えばログインサーバ(0220)においてユーザが保有している若しくは利用可能な電子機器のリストを認証情報に関連付けて保持している場合や、権原情報取得装置(0210)からログインサーバ(0220)に認証情報を送信する際に保有している電子機器を示す情報を認証情報に含ませて送信するようになっている場合等が想定される。図3は、認証情報の具体例を示す。認証情報は、例えば図3のようにログインIDとパスワードから構成されることが想定される。また、「取得する」とは、外部から取得する場合、内部で生成する場合、内部の他の処理機構から取得する場合等が該当し、具体的には例えばユーザがキー操作により認証情報を入力する場合等が該当する。また、認証情報は音声入力などによって入力されてもよい。
「第一送信部」(0212)は、取得した認証情報をログインサーバに対して送信する。「取得した認証情報」とは、認証情報取得部(0211)にて取得した認証情報を指す。また、認証情報をログインサーバへ送信する際には、権原情報取得装置から直接送信してもよいし、他の装置等を介して送信してもよい。また、ログインサーバへの送信における通信方法は特に問わない。インターネットを介する通信やLAN(Local Area Network)を介する通信等であってもよい。また、通信プロトコルも特定のものに限定されない。有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。
「受信部」(0213)は、認証情報の送信に応じて返信される権原情報を受信する。「認証情報の送信」とは、第一送信部(0212)からの認証情報の送信を指す。「認証情報の送信に応じて返信される」とは、具体的には、ログインサーバにて認証情報に基づいて認証処理が行われ、認証が成功した場合に権原情報が送信される場合等を想定している。ただし、ログインサーバから直接返信されてもよいし、他の装置等を介して返信されてもよい。また、受信部にて受信された権原情報は家電装置等の外部の電子機器に利用されることを想定している。
また、ここで受信する権原情報は、例えばJPEGやその他の符号化形式で符号化された画像データであっても良い。その場合、当該画像データの画像を構成するデータ領域に権原情報が埋め込まれている、という具合である。そして、この権原情報が埋め込まれた画像データの転送先となる家電装置等の外部電子機器では、対応する画像解析プログラムによって画像データに埋め込まれた権原情報を読み出し利用すると良い。
「転送部」(0214)は、受信した権原情報を転送する。「受信した権原情報」とは、受信部(0213)にて受信した権原情報を指す。「転送する」とは、主には後述する家電装置等の外部の電子機器に転送することを想定している。また、外部の電子機器には直接送信されてもよいし、他の装置等を介して送信されてもよい。また、転送する際の通信方法は特に問わない。インターネットを介する通信やLANを介する通信等であってもよい。また、通信プロトコルも特定のものに限定されない。有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。また、権原情報を転送する外部の電子機器が複数あってもよい。その場合には、一の権原情報を複数の電子機器に転送してもよいし、各電子機器に対応した複数の権原情報を各電子機器にそれぞれ転送するようになっていてもよい。
また、転送部は、近距離無線装置であってもよい。例えば、赤外線通信(IrDA、IrSimple、IrSS等)やBluetooth(登録商標)やZigBee(登録商標)が該当する。近年の携帯電話やデジタルテレビ等はこれらの近距離無線通信手段をあらかじめ備えているものも多いため、既存のハードウェア資源を利用することができる。よって、権原情報取得装置と家電装置が同じ部屋の中にある場合など近距離にある場合は、このような近距離無線通信が好適である。
また、権原情報取得装置は、「第三認証情報取得部」と、「第三送信部」と、「第三受信部」と、「第三転送部」と、を有する構成であってもよい。「第三認証情報取得部」は前記認証情報取得部(0211)と同様の機能を有する。「第三送信部」は前記第一送信部(0212)と同様の機能を有する。「第三受信部」は前記受信部(0213)と同様の機能を有する。「第三転送部」は前記転送部(0214)と同様の機能を有する。
(実施形態1:構成:ログインサーバ)
ログインサーバ(0220)は、「認証情報受信部」(0221)と、「認証処理部」(0222)と、「返信部」(0223)と、を有する。
「認証情報受信部」(0221)は、権原情報取得装置から認証情報を受信する。すなわち、権原情報取得装置(0210)の第一送信部(0212)から送信された認証情報を受信する。
「認証処理部」(0222)は、受信した認証情報の認証処理を実行する。「受信した認証情報」とは、認証情報受信部(0221)にて受信した認証情報を指す。「認証処理」とは、具体的には、例えば認証情報に含まれるログインID等が正規のユーザを示すものであるか(コンテンツにアクセスする権原のあるユーザであるか)、現在も有効であるか、等を確認する処理が該当する。認証処理を実行するために、ログインサーバは図4のような情報を保持していることが想定される。図4は、現在登録されているログインIDと対応するパスワードを関連付けた情報の一例である。図4において、「ID」は自動的に付与されるシリアル番号であり、「ログインID」は現在登録されているログインID、「パスワード」はログインしようとしているユーザが正規のユーザであることを確認するためのパスワードである。さらに、ユーザが保有している複数の家電装置等の情報をログインID等に関連付けて保持していてもよい。これにより、例えばログインサーバは認証情報によりユーザを特定するとともに、そのユーザが保有している家電装置等ごとの複数の権原情報、若しくは共通に利用可能な一の権原情報を生成し、後述する返信部(0223)にて返信することができる。ログインサーバは図4のような情報をデータベース等としてハードディスク等の記憶装置に保持しており、認証処理部は受信した認証情報(ログインIDとパスワード)について図4の情報を参照し、受信した認証情報が図4の情報に含まれている場合には認証が成功したと判断する。もし、受信した認証情報が図4の情報に含まれていなかった場合には認証は失敗したと判断する。
「返信部」(0223)は、認証処理部での認証結果に応じて権原情報を返信する。「認証処理部での認証結果に応じて権原情報を返信する」とは、主には認証処理部での認証処理において認証が成功したと判断された場合には権原情報を返信することを意味する。もし、認証処理部での認証処理において認証が失敗したと判断された場合には、例えば権原情報を返信する代わりにログインできなかった旨を示す情報を返信するようになっていてもよい。また、「権原情報」とは、ユーザがコンテンツにアクセスする権原を有する正規なユーザであることを示す情報である。また、ワンタイムパスワードのようにそのつど生成されるような一時的にのみ利用可能な情報であればセキュリティが高まり好適である。また、権原情報は認証処理部にて処理した認証情報と関連付けられており、例えば図5のような情報によって関連性を保持する。図5において、「ID」は自動的に付与されるシリアル番号であり、「ログインID」は認証処理部にて認証が成功したログインID、「権原ID」は権原情報であり、「有効期限」は権原情報の有効期限である。図5の情報は、外部の管理データベースに保持されている場合や、ログインサーバ内に保持されている場合が考えられる。また、権原情報は、より具体的には例えば英数字や記号を組み合わせた一意な文字列で表される。図6は、権原情報の一例である。このように、ランダムな英数字や記号などを組み合わせて生成されることが想定される。また、権原情報は後述するようにコンテンツを利用する家電装置等の他の電子機器にて利用されることを想定しているが、家電装置等がコンテンツを閲覧する際にログインIDの代わりとして利用するものである。つまり、家電装置等においては再度ログイン処理を行うのではなく、ログイン処理はあくまで権原情報取得装置にて行い、家電装置等においてはログインが成功した認証情報に関連付けられている権原情報を利用することで、アクセス権原のあるユーザであることをコンテンツサーバ等へ認証させることができる。
またこの返信部は、例えば図6に示すような文字列を所定のルールに従って予め用意されている画像データに埋め込むことで、あるいは文字列を所定のルールで画素値などに変換し新たに画像データを生成することで、権原情報を画像データとして返信するよう構成しても良い。なお、予め用意された画像へ文字列を埋め込む処理や、文字列を変換して画像を新たに生成する処理については、従来の技術を用い実現可能であるのでその説明は省略する。
また、権原情報として返信する画像データの例えばプロパティ情報(画像データ本体とは別に付加される属性情報など)に、家電装置にて当該権原情報を利用する際のアプリケーションを指定するアプリケーション識別情報などを含むよう構成しても良い。このように構成することで、家電装置にて当該権原情報を利用する際、いずれのアプリケーションで処理すれば良いのか家電装置が容易に判断し、処理することができる。
(実施形態1:ハードウェア上における処理の具体例)
図8は権原情報取得装置のハードウェア構成の一例を示し、図9はログインサーバのハードウェア構成の一例を示す。以下、図8を用いて権原情報取得装置におけるハードウェア上の処理動作について説明する。キーボード等の操作部(0801)やマイク等の音声入力部(0802)から入力された認証情報(ログインIDやパスワード等)は一旦、半導体メモリ等の一時メモリ(0803)に格納された後、無線通信もしくは有線通信の通信インターフェイス(0805)を介してログインサーバに対して送信される。また、ログインサーバから返信された権原情報は通信インターフェイス(0805)を介して受信され、一時メモリ(0803)に格納された後、赤外線やBluetooth(登録商標)やZigBee(登録商標)などの近距離無線通信インターフェイス(0806)を介して出力される。また、これらの処理を実行するためのプログラムは、ハードディスクや不揮発性メモリ等の記録装置(0804)にあらかじめ保持されており、適宜、読み出されて実行される。
次に、図9を用いてログインサーバにおけるハードウェア上の処理動作について説明する。無線通信もしくは有線通信の通信インターフェイス(0901)を介して権原情報取得装置から送信された認証情報を受信する。受信された権原情報は、半導体メモリ等の一時メモリ(0902)に格納される。また、図4や図5に例示したような情報は、ハードディスクや不揮発性メモリ等の記憶装置(0903)に保持されている。一時メモリ(0902)に格納された認証情報は、記憶装置(0903)から読み出された図4の情報を参照して認証処理が実行される。認証が成功すると、権原情報が生成されて、図5の情報にログインIDとともに格納される。また、権原情報は通信インターフェイス(0901)を介して出力される。また、これらの処理を実行するためのプログラムは、ハードディスクや不揮発性メモリ等の記録装置(0903)にあらかじめ保持されており、適宜、読み出されて実行される。
なお、上記の処理動作は一例であるので、他の動作方法もあり得る。
(実施形態1:処理の流れ)
図10は、本実施形態に係る家電ログインシステムにおける処理の流れを示すシーケンス図である。まず、権原情報取得装置において、認証情報を取得する(S1001)。次に、取得した認証情報をログインサーバに対して送信する(S1002)。次に、ログインサーバにおいて、受信した認証情報の認証処理を実行する(S1003)。次に、認証が成功した場合には権原情報を返信する(S1004)。次に、権原情報取得装置において、受信した権原情報を転送する(S1005)。
(実施形態1:効果)
本実施形態に係る家電ログインシステムによれば、権原情報取得装置においてログイン処理を実行してログイン状態を確立させ、その結果取得した権原情報を外部に転送することで、転送された電子機器等において権原情報を利用してコンテンツ等へアクセスすることが可能である。
(実施形態2)
(実施形態2:概要)
本実施形態は、権原情報取得装置から転送される権原情報を取得する権原情報取得部と、取得した権原情報をコンテンツ取得のために送信する第二送信部と、コンテンツを取得するコンテンツ取得部と、取得したコンテンツを実行する実行部と、を有する家電装置をさらに有する家電ログインシステムについて説明する。
(実施形態2:構成)
本実施形態に係る家電ログインシステムの機能ブロックを図11に例示する。家電ログインシステムは、「権原情報取得装置」(1110)と、「ログインサーバ」(1120)と、「家電装置」(1130)と、からなる。権原情報取得装置(1110)とログインサーバ(1120)の構成は前述した構成と同様である。すなわち、権原情報取得装置(1110)は、「認証情報取得部」(1111)と、「第一送信部」(1112)と、「受信部」(1113)と、「転送部」(1114)と、を有する。また、ログインサーバ(1120)は、「認証情報受信部」(1121)と、「認証処理部」(1122)と、「返信部」(1123)と、を有する。また、家電装置(1130)は、ネットワークに接続可能な家電機器であって、例えばテレビ、DVDレコーダやHDDレコーダ等の記録再生装置、冷蔵庫、空調機器、掃除機、扇風機、ホームセキュリティ、等が想定される。以下、家電装置(1130)の構成について説明する。
(実施形態2:構成:家電装置)
家電装置(1130)は、「権原情報取得部」(1131)と、「第二送信部」(1132)と、「コンテンツ取得部」(1133)と、「実行部」(1134)と、を有する。
「権原情報取得部」(1131)は、権原情報取得装置から転送される権原情報を取得する。すなわち、家電装置は権原情報取得装置(1110)の転送部(1114)から転送される権原情報を取得する。権原情報は、権原情報取得装置から直接受信されてもよいし、他の装置等を介して間接的に受信されてもよい。また、ここでの通信は、権原情報取得装置(1110)と家電装置(1130)間でのみ解釈可能な独自プロトコルにて通信してもよい。特にここでの通信が無線通信である場合には、通信可能範囲に他の電子機器が存在する場合もあり得るため、独自プロトコルにて通信すると盗聴される心配がなくセキュリティが向上する。また、複数の家電装置において一の権原情報を利用する場合には、権原情報取得部にて取得した権原情報をさらに他の家電装置に転送してもよいし、一旦、権原情報取得装置(1110)に返信して権原情報取得装置(1110)から他の家電装置に送信しなおされてもよい。
また、前述のように権原情報取得部は画像データとして送信された権原情報を取得しても良い。そのような場合この権原情報取得部は、画像データを解析し、埋め込まれた(あるいは画像で示される)権原情報を読み出すための解析プログラムなどを備え、当該解析プログラムに従った演算処理によって画像データから権原情報を読み出すよう構成すると良い。
「第二送信部」(1132)は、取得した権原情報をコンテンツ取得のために送信する。「取得した権原情報」とは、権原情報取得部(1131)にて取得した権原情報を指す。「コンテンツ取得のために送信する」とは、権原情報はコンテンツを保持するコンテンツサーバ等のサーバから所望のコンテンツを取得する場合に利用することを想定しているが、このような場合に権原情報をコンテンツサーバ等へ送信すること等を意味する。また、この際に自身のコンテンツのうち、希望するコンテンツのみを選択できるようになっていてもよい。例えば、家電装置のディスプレイにコンテンツの一覧が表示され、ユーザが希望するコンテンツにチェックマークを付けて、この選択情報を権原情報とともに送信するようになっていてもよい。また、コンテンツを選択する画面は権原情報取得装置(1110)のディスプレイに表示されてもよく、その場合にはユーザに選択されたコンテンツを識別するコンテンツID等を権原情報とともに権原情報取得装置(1110)から家電装置に対して出力されるようになっている場合が想定される。この点については後に詳述する。また、権原情報をコンテンツサーバ等へ送信する際には、家電装置から直接送信してもよいし、他の装置等を介して送信してもよい。また、送信する際の通信方法は特に問わない。インターネットを介する通信やLANを介する通信等であってもよい。また、通信プロトコルも特定のものに限定されない。有線通信であってもよいし、無線通信であってもよい。
また、権原情報取得部にて画像データとして権原情報を取得し、前述のようにその画像データのプロパティ情報にアプリケーション識別情報などが含まれていれば、その指定されたアプリケーションを起動し、取得した権原情報をコンテンツサーバ等に送信する処理を自動実行するよう構成しても良い。
「コンテンツ取得部」(1133)は、コンテンツを取得する。「コンテンツ」とは、映像、音声、音楽等を含み、さらに、文字情報、アプリケーションプログラム、制御情報、またはそれらの複合形で表現される情報等を含むものであってもよい。例えば、動画、静止画、空調機器や冷蔵庫の温度設定情報、家電装置の電源ON/OFFタイマー設定情報、家電装置のファームウェア更新プログラム、等が想定される。「コンテンツを取得する」とは、外部の装置等から取得することであり、主には後述するようにコンテンツを保持するコンテンツサーバ等から取得する場合等が想定される。また、第二送信部(1132)にて送信した権原情報がコンテンツサーバ等にて確認されてコンテンツにアクセスする権原のあるユーザであることが確認された結果、家電装置にコンテンツが送信される場合等が想定される。
図12は、権原情報取得装置から取得した権原情報を出力してコンテンツを取得する場合の一例を示す。権原情報取得装置は、ここでは携帯電話(1201)であるとして説明する。まず、携帯電話(1201)においてインターネットに接続し、ログイン画面(1204)にてログインを行う。このログイン画面(1204)は、例えばコンテンツ提供サービスのホームページ上の会員ページへの入り口となるページである。ここでユーザが携帯電話(1201)のキー操作によってログインIDとパスワードを入力すると、入力されたログインIDとパスワードは認証情報としてログインサーバ(1202)に出力される。ログインサーバ(1202)では前述したように受信した認証情報の認証処理を行う。ここでの認証が成功した場合には、携帯電話(1201)に対して権原情報を返信する。携帯電話(1201)は、返信された権原情報を一旦、一時メモリ等に格納して保持しておく。次に、ユーザがログイン(1204)画面での認証に成功したことによって会員ページに入ると、会員メニューとしてプレイリスト(1205)が表示される。ここで、ユーザが「MyPhotoアルバム」を選択すると、ユーザがコンテンツサーバへアップロードしている画像データが閲覧できるようになっており、画像データのリスト画面(1206)が表示される。ここで、例えばユーザが「結婚式」を選択すると、この画像データを出力する手段を選択するための出力メニュー(1207)が表示される。ここで、ユーザが「テレビで表示」を選択したとすると、ログインサーバ(1202)から携帯電話(1201)に送信されていた権原情報が赤外線通信等により家電装置であるテレビ(1203)に転送される。ここで、図12においてはこの権原情報を「コンテンツ要求権原情報」と称している。これは、ログインサーバ(1202)から返信された権原情報と家電装置に転送される権原情報が必ずしも同一形式の情報でなくともよいからである。
この点について、図13を用いて詳しく説明する。図13は、家電装置に転送される権原情報の一例を示す。図12におけるログインサーバ(1202)から返信された権原情報が図6に示したような情報であったとすると、家電装置に転送されるコンテンツ要求権原情報は図13に示す情報1301のような情報であることが想定される。すなわち、権原情報である「権原ID」と、取得したいコンテンツを示す「コンテンツID」とを含む情報である。つまり、「コンテンツID」は図12においてはテレビに出力したいコンテンツである「結婚式」のコンテンツIDである。また、このような内容のコンテンツ要求権原情報1301を家電装置に出力する際には、具体的には、例えばコンテンツサーバのURL、コンテンツID、権原IDとを連結させた文字列1302の形で家電装置に出力するようになっていてもよい。ここで、文字列1302においては、「cnt」という変数によってコンテンツIDが示され、「sid」という変数によって権原IDが示されるようになっている。このような文字列が出力されることにより、家電装置はこの文字列1302をそのまま利用してコンテンツサーバへアクセスすることができ、あらためてコンテンツサーバのURLやコンテンツID、権原IDを入力する手間を省くことができる。ただし、これらはあくまで一例であるので、コンテンツサーバのURL、コンテンツID、権原IDは、ユーザが家電装置に備えられている入力キーやリモコン装置の入力キー等を使用して入力するようになっていても構わない。
このように、家電装置であるテレビ(1203)は、例えば図13に示すような文字列1302を取得してコンテンツサーバ等へアクセスすることができる。なお、後述するようにコンテンツサーバ等では出力されたコンテンツ要求権原情報に含まれる権原IDの確認を行った上で、コンテンツをテレビ(1203)へ出力する。また、家電装置からコンテンツサーバ等に対して送信する権原情報には家電装置に関する情報を含ませてもよい。例えばテレビ(家電装置)がハイビジョン対応であることを示す情報を権原情報に含ませることによって、コンテンツサーバ等からはハイビジョン対応の静止画を送信させることも可能になる。また、このように家電装置(1130)がコンテンツを利用するために家電装置(1130)からコンテンツサーバ等に対して権原情報を送信することのメリットは、あくまで家電装置(1130)が主体となってコンテンツを要求することで、コンテンツサーバ等から家電装置に対して一方的にコンテンツが提供されてくるようなこと等がないことである。これにより、家電装置はセキュリティ上もより安全にコンテンツを取得することができる。
「実行部」(1134)は、取得したコンテンツを実行する。「取得したコンテンツ」とは、コンテンツ取得部(1133)にて取得したコンテンツを指す。「コンテンツを実行する」とは、コンテンツを所定の方法で出力することを意味する。例えば、コンテンツが静止画であればディスプレイに表示し、動画であればディスプレイにて再生してスピーカーから音声を出力する場合等が該当する。また、コンテンツがファームウェア更新プログラムであればプログラムを実行してファームウェアの更新処理を行う場合や、コンテンツが空調機器の温度設定情報であれば空調機器の設定温度を温度設定情報で示される温度に変更する場合等が該当する。また、コンテンツはユーザが実行キー等を操作することにより任意で実行されてもよいし、コンテンツ取得部(1133)にてコンテンツが取得されたことをもって自動的に実行されるようになっていてもよい。
また、家電ログインシステムは、図7のような構成であってもよい。すなわち、権原情報取得装置(0710)は、「認証情報取得部」(0711)と、「第一送信部」(0712)と、「受信部」(0713)と、「転送部」(0714)と、「リモコン部」(0715)と、を有し、ログインサーバ(0720)は、「認証情報受信部」(0721)と、「認証処理部」(0722)と、「返信部」(0723)と、を有し、家電装置(0730)は、「権原情報取得部」(0731)と、「第二送信部」(0732)と、「コンテンツ取得部」(0733)と、「実行部」(0734)と、を有する。図11の構成との違いは、権原情報取得装置(0710)が、さらに「リモコン部」(0715)を有していることである。「リモコン部」(0715)以外の構成は前述した構成と同様である。
「リモコン部」(0715)は、家電装置のリモコン機能を実現する。「リモコン機能」とは、家電装置を操作するための操作信号を出力して家電装置を動作させる機能である。リモコン部は、一般的には無線通信によって実現され、例えばIrDAなどが用いられる。権原情報取得装置(0710)がこのような機能を有していることにより、例えば家電装置(0730)が取得したコンテンツを実行部(0734)にて実行させるための操作信号をリモコン部から出力したり、家電装置(0730)の第二送信部(0732)を起動させるための制御信号を出力したりすることができ、従来の家電装置専用のリモコン装置を別途、使用する必要がなく、使い勝手がよい。さらに、権原情報取得装置(0710)の転送部(0714)はリモコン部を介して権原情報を出力するようになっていてもよい。
また、家電装置は、「第四権原情報取得部」と、「第四送信部」と、「第四コンテンツ取得部」と、「第四実行部」と、を有する構成であってもよい。「第四権原情報取得部」は前記権原情報取得部(1131)と同様の機能を有する。「第四送信部」は前記第二送信部(1132)と同様の機能を有する。「第四コンテンツ取得部」は前記コンテンツ取得部(1133)と同様の機能を有する。「第四実行部」は前記実行部(1134)と同様の機能を有する。
(実施形態2:ハードウェア上における処理の具体例)
図14は、家電装置のハードウェア構成の一例を示す。以下、図14を用いて家電装置におけるハードウェア上の処理動作について説明する。家電装置は、赤外線やBluetooth(登録商標)やZigBee(登録商標)などの近距離無線通信インターフェイス(1401)を介して権原情報(もしくは権原情報とコンテンツID)を取得する。取得した権原情報は一旦、半導体メモリ等の一時メモリ(1402)に格納された後、自動的に、もしくはユーザによる任意の指示によって、無線通信もしくは有線通信の通信インターフェイス(1406)を介してコンテンツサーバ等に対して出力される。権原情報の出力に基づいて家電装置へ送信されるコンテンツは、通信インターフェイス(1406)を介して取得され、ハードディスクや不揮発性メモリ等の記録装置(1403)に格納された後、ディスプレイ等の表示部(1404)やスピーカー等の音声出力部(1405)にて出力される。また、これらの処理を実行するためのプログラムは、記録装置(1403)にあらかじめ保持されており、適宜、読み出されて実行される。なお、近距離無線通信インターフェイス(1401)は権原情報取得装置のリモコン部からの信号を受信するために利用されてもよい。上記の処理動作は一例であるので、他の動作方法もあり得る。
(実施形態2:処理の流れ)
図15は、本実施形態に係る家電ログインシステムにおける処理の流れを示すシーケンス図である。まず、権原情報取得装置において、認証情報を取得する(S1501)。次に、取得した認証情報をログインサーバに対して送信する(S1502)。次に、ログインサーバにおいて、受信した認証情報の認証処理を実行する(S1503)。次に、認証が成功した場合には権原情報を返信する(S1504)。次に、権原情報取得装置において、受信した権原情報を家電装置へ転送する(S1505)。なお、本ステップにおいては権原情報に加えてコンテンツの識別情報をも転送する場合もある。次に、家電装置において、取得した権原情報をコンテンツ取得のために送信する(S1506)。次に、コンテンツを取得する(S1507)。次に、取得したコンテンツを実行する(S1508)。
(実施形態2:効果)
本実施形態に係る家電ログインシステムによれば、権原情報取得装置においてログイン処理を実行してログイン状態を確立させ、その結果取得した権原情報を家電装置に転送することで、家電装置において権原情報を利用してコンテンツを取得して実行することが可能である。
(実施形態3)
(実施形態3:概要)
本実施形態は、家電装置から権原情報を受付ける権原情報受付部と、受付けた権原情報で示される権原の確認処理をする権原確認処理部と、権原確認処理部での確認処理結果に応じてコンテンツを出力するコンテンツ出力部と、を有するコンテンツサーバをさらに有する家電ログインシステムについて説明する。
(実施形態3:構成)
本実施形態に係る家電ログインシステムの機能ブロックを図16に例示する。家電ログインシステムは、「権原情報取得装置」(1610)と、「ログインサーバ」(1620)と、「家電装置」(1630)と、「コンテンツサーバ」(1640)と、からなる。権原情報取得装置(1610)とログインサーバ(1620)と家電装置(1630)の構成は前述した構成と同様である。すなわち、権原情報取得装置(1610)は、「認証情報取得部」(1611)と、「第一送信部」(1612)と、「受信部」(1613)と、「転送部」(1614)と、を有する。また、ログインサーバ(1620)は、「認証情報受信部」(1621)と、「認証処理部」(1622)と、「返信部」(1623)と、を有する。また、家電装置(1630)は、「権原情報取得部」(1631)と、「第二送信部」(1632)と、「コンテンツ取得部」(1633)と、「実行部」(1634)と、を有する。ここでは、コンテンツサーバ(1640)の構成について、以下、説明する。
(実施形態3:構成:コンテンツサーバ)
コンテンツサーバ(1640)は、「権原情報受付部」(1641)と、「権原確認処理部」(1642)と、「コンテンツ出力部」(1643)と、を有する。
「権原情報受付部」(1641)は、家電装置から権原情報を受付ける。すなわち、家電装置(1630)の第二送信部(1632)から送信された権原情報を受付ける。なお、「受付ける」とは、主に通信により受信することを意味する。権原情報は、家電装置から直接受信されてもよいし、他の装置等を介して間接的に受信されてもよい。
「権原確認処理部」(1642)は、受付けた権原情報で示される権原の確認処理をする。「受付けた権原情報」とは、権原情報受付部(1641)にて受付けた権原情報を指す。「権原の確認処理」とは、主にはコンテンツにアクセスする権原があるか否かを確認する処理を意味する。なお、権原の確認処理は、前述した図5の情報を参照することによって実行されうる。例えば、図13のような文字列1302から権原情報を取得したとすると、権原IDは「Tu157Aef2_18FGosUzy」であり、図5の情報を参照すると、この権原IDはログインID「user123」に関連付けられていることが分かる。また、有効期限である「2007.9.28 21:35」と現在時刻とを比較して、現時点で有効な権原情報であるか否かを判断することができる。ここで権原情報が有効であると確認されれば図13の文字列1302によって示されるコンテンツID「contents3012」のコンテンツを後述のコンテンツ出力部(1643)から出力する。
「コンテンツ出力部」(1643)は、権原確認処理部での確認処理結果に応じてコンテンツを出力する。「権原確認処理部での確認処理結果に応じてコンテンツを出力する」とは、主には権原確認処理部での確認処理において権原が確認できたと判断された場合にはコンテンツを出力することを意味する。もし、権原確認処理部での確認処理において権原が確認できなかった場合には、例えばコンテンツを返信する代わりに権原情報が有効でない旨などを示す情報を返信するようになっていてもよい。また、出力するコンテンツは複数のコンテンツであってもよい。また、ユーザがアクセス可能なコンテンツのうち、ユーザが指定したコンテンツのみを出力するようになっていてもよい。
また、コンテンツは図17のような情報によって管理されていることが想定される。図17において、「ID」とは自動的に付与されるシリアル番号であり、「コンテンツID」はコンテンツを識別するための識別子、「ファイル名」はコンテンツファイルのファイル名である。コンテンツサーバは図17のような情報をデータベース等としてハードディスク等の記憶装置に保持している。例えば、図13のような文字列1302によって示されるコンテンツIDは「contents3012」であるので、コンテンツ出力部は、「marriage2007.jpg」というファイルをコンテンツ出力部から出力する。
また、家電ログインシステムは、図18のような構成であってもよい。すなわち、権原情報取得装置(1810)は、「認証情報取得部」(1811)と、「第一送信部」(1812)と、「受信部」(1813)と、「転送部」(1814)と、「リモコン部」(1815)と、を有し、ログインサーバ(1820)は、「認証情報受信部」(1821)と、「認証処理部」(1822)と、「返信部」(1823)と、を有し、家電装置(1830)は、「権原情報取得部」(1831)と、「第二送信部」(1832)と、「コンテンツ取得部」(1833)と、「実行部」(1834)と、を有し、コンテンツサーバ(1840)は、「権原情報受付部」(1841)と、「権原確認処理部」(1842)と、「コンテンツ出力部」(1843)と、を有する。図16の構成との違いは、コンテンツサーバ(1840)の権原確認処理部(1842)が、「ワンタイム確認手段」(1844)を有していることである。「ワンタイム確認手段」(1844)以外の構成は前述した構成と同様である。
なお、ログインサーバから権原情報取得装置に返信される権原情報はワンタイムパスワードであることを特徴とする。「ワンタイムパスワード」とは、一度しか使用できないパスワードであり、一度使用されると無効となる。例えば図5のような情報において、使用された「権原ID」は無効であることを示すフラグを立てておくか、もしくは図5の情報から削除することによって、現在は使用できない状態になっていることを表すことができる。
「ワンタイム確認手段」(1844)は、コンテンツサーバの権原確認処理部は、権原情報で示される権原の確認処理に際してワンタイム性の確認をする。「ワンタイム性の確認」とは、権原情報が一度も使用されていないことを確認することを意味する。すなわち、これにより権原情報で示される権原が有効であるか否かを判断することができる。
(実施形態3:ハードウェア上における処理の具体例)
コンテンツサーバのハードウェア構成は、図9に示した構成と同様である。以下、図9を用いてコンテンツサーバにおけるハードウェア上の処理動作について説明する。コンテンツサーバは、無線通信もしくは有線通信の通信インターフェイス(0901)を介して権原情報を受信する。受信した権原情報は一旦、半導体メモリ等の一時メモリ(0902)に格納された後、通信インターフェイス(0901)を介して外部のデータベース等である図5の情報を参照する。参照した結果、権原情報の権原が確認できた場合には、ハードディスクや不揮発性メモリ等の記録装置(0903)に格納されているコンテンツファイルを、通信インターフェイス(0901)を介して出力する。また、これらの処理を実行するためのプログラムは、記録装置(0903)にあらかじめ保持されており、適宜、読み出されて実行される。なお、上記の処理動作は一例であるので、他の動作方法もあり得る。
(実施形態3:処理の流れ)
図19は、本実施形態に係る家電ログインシステムにおける処理の流れを示すシーケンス図である。まず、権原情報取得装置において、認証情報を取得する(S1901)。次に、取得した認証情報をログインサーバに対して送信する(S1902)。次に、ログインサーバにおいて、受信した認証情報の認証処理を実行する(S1903)。次に、認証が成功した場合には権原情報を返信する(S1904)。次に、権原情報取得装置において、受信した権原情報を家電装置へ転送する(S1905)。なお、本ステップにおいては権原情報に加えてコンテンツの識別情報をも転送する場合もある。次に、家電装置において、取得した権原情報をコンテンツ取得のためにコンテンツサーバへ送信する(S1906)。次に、コンテンツサーバにおいて、受付けた権原情報で示される権原の確認処理をする(S1907)。次に、確認処理が完了した場合には家電装置へコンテンツを出力する(S1908)。次に、家電装置において、取得したコンテンツを実行する(S1909)。
(実施形態3:効果)
本実施形態に係る家電ログインシステムによれば、権原情報取得装置においてログイン処理を実行してログイン状態を確立させ、その結果取得した権原情報を家電装置に転送することで、家電装置において権原情報をコンテンツサーバへ出力し、コンテンツを取得することが可能である。よって、家電装置においては、コンテンツを取得するために別途ログイン処理を実行する必要はない。
(実施形態4)
(実施形態4:概要)
本実施形態は、上記実施形態を基本として、以下の構成によりその操作性を向上させたことを特徴とする家電ログインシステムである。すなわち本実施形態では、携帯電話などの権原情報取得装置に設けられた所定のボタンを1回操作するだけで、携帯電話などでの認証情報の取得処理やログインサーバへの認証情報の送信処理を実行するための構成を備える。これによって、ユーザはワンアクションで簡単にログイン認証処理を実行し、前述の権原情報を取得することができる、という具合である。
(実施形態4:構成)
図20は、本実施形態の家電ログインシステムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施形態の家電ログインシステムは、上記実施形態と同様に、「権原情報取得装置」(2010)と、「ログインサーバ」(2020)と、「家電装置」(2030)と、からなる。なお、「ログインサーバ」と「家電装置」の機能的な構成要件については、上記実施形態にて記載した通りであるのでその説明は省略する。
また、「権原情報取得装置」についても、実施形態1を基本として「認証情報取得部」(2011)と、「第一送信部」(2012)と、「受信部」(2013)と、「転送部」(2014)と、を有する。また、この権原情報取得装置は、その他の実施形態を基本として図示しない構成要件を備えていても良い。なお、権原情報取得装置のこれら構成要件についても、上記実施形態にて記載済みであるのでその説明は省略する。
そして、本実施形態の家電ログインシステムの特徴点は、権原情報取得装置が「第一起動部」(2015)をさらに有する点である。
「第一起動部」(2015)は、認証情報取得部、第一送信部をワンアクションで起動する機能を有し、そのためのボタンを備えていることを特徴とする。具体的に、この第一起動部として、例えば図21に示すような権原情報取得装置上に専用ボタンαが設けられている。そして当該ボタンαへのワンアクション操作を受付けると、認証情報取得部、第一送信部を実現するハードウェア及びソフトウェアを起動し、当該構成要件に係る前述の処理を自動的に実行するよう制御する、という具合である。なお、認証情報取得部による認証情報の取得、および第一送信部による認証情報のログインサーバへの送信という一連の処理の後の家電ログインシステムに係るその他の処理は、上記実施形態1などで説明した通りであるのでその説明は省略する。
また、第一起動部に備えられた「ボタン」は、それ専用のボタンとして設けられる形態のほか、例えば汎用ボタンを長押ししたり連続2度押ししたりすることなどで当該機能が実現されるよう構成しても良い。このように「ワンアクション」とは、一のボタンに対する短期的な連続操作であれば操作そのものが一の動作で完結していなくても良い。また「ボタン」は物理的なボタンのみならず、権原情報取得装置のタッチパネル上に仮想的なボタンとして表示することで実現されるなどの構成であっても良い。
このように本実施形態では、第一起動部に備えられたボタンへのワンアクションという簡単な操作によって、認証情報の取得、および取得した認証情報のログインサーバへの送信という権原情報取得のための一連のログイン処理を実行することができる。
(実施形態4:処理の流れ)
図22は、本実施形態の家電ログインシステムの権原情報取得装置における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なお、家電ログインシステム全体の処理の流れについては上記実施形態にてすでに記載済みであるので、ここでは本実施形態に特徴的な点のみを説明する。また、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
この図にあるように、まず権原情報取得装置は、所定のボタン押下を受付ける(ステップS2201)と、ログインサーバ用の認証情報を取得する機能(認証情報取得部)を起動し(ステップS2202)、認証情報を取得する(ステップS2203)。つづいて、取得した認証情報をログインサーバに送信する機能(第一送信部)を起動し(ステップS2204)、取得した認証情報を送信する(ステップS2205)。
(実施形態4:効果)
以上のように本実施形態の家電ログインシステムでは、携帯電話などの権原情報取得装置に設けられた所定のボタンを1回操作するだけで、簡単に権原情報取得装置にて権原情報を取得するための一連のログイン認証処理を実行することができる。
(実施形態5)
(実施形態5:概要)
本実施形態は、上記実施形態4と同様に、携帯電話などの権原情報取得装置に設けられた所定ボタンへのワンアクション操作だけで、簡単に携帯電話などからのログイン認証処理を実行することができる。そして本実施形態では、それに加えて当該ワンアクション操作によって家電装置の権原情報取得機能も同時に起動するよう構成されていることを特徴とする。
すなわち、ユーザにより携帯電話などの所定ボタンが押されると、自動的に携帯電話での認証情報の取得処理(または取得用GUIなどの起動)、およびログインサーバへの認証情報の送信処理が実行される。そして本発明の家電ログインシステムでは、その後、前述のようにログインサーバから携帯電話などに対して認証情報に基づく権原情報(図6に示すような権原IDなど)が返信され、その権原情報が携帯電話などから家電装置に転送されることになる。そこで本実施形態では、所定ボタンのワンアクション操作によって、その権原情報の転送先である家電装置を予め転送待受状態となるよう制御する、という具合である。
(実施形態5:構成)
図23は、本実施形態の家電ログインシステムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施形態の家電ログインシステムは、上記実施形態と同様に、「権原情報取得装置」(2310)と、「ログインサーバ」(2320)と、「家電装置」(2330)と、からなる。なお、「ログインサーバ」と「家電装置」の機能的な構成要件については、上記実施形態にて記載した通りであるのでその説明は省略する。
また、「権原情報取得装置」についても、実施形態1を基本として「認証情報取得部」(2311)と、「第一送信部」(2312)と、「受信部」(2313)と、「転送部」(2314)と、を有する。また、この権原情報取得装置は、その他の実施形態を基本として図示しない構成要件を備えていても良い。なお、権原情報取得装置のこれら構成要件についても、上記実施形態にて記載済みであるのでその説明は省略する。
そして、本実施形態の家電ログインシステムの特徴点は、権原情報取得装置が「権原情報取得部起動命令出力部」(2315)と、「第二起動部」(2316)と、をさらに有する点である。
「権原情報取得部起動命令出力部」(2315)は、権原情報取得部起動命令を出力する機能を有し、例えば変調回路を含む赤外線通信機構や、その他の遠隔操作用通信回路、遠隔操作プログラムなどによって実現することができる。また、「権原情報取得部起動命令」とは、家電装置の権原情報取得部を起動する命令をいい、例えば赤外線などによって伝送される所定波長のリモコン信号などが挙げられる。
さらに具体的には、例えば権原情報取得装置にて、家電装置と同じリモコンテーブルをインターネット上のサーバからダウンロードするなどして保持するよう構成する。そして、所定ボタン押下をトリガーとして、当該リモコンテーブルを参照し権原情報取得部起動命令を示すリモコン信号を取得する。そして取得したリモコン信号を変調し、変調周波数を示すようLEDなどをON/OFFすることで権原情報取得部起動命令を家電装置に対して出力する。
家電装置では、上記権原情報取得装置から出力されたリモコン信号をフォトダイオードなどで受光し、復調回路にて復調する。そして保持しているリモコンテーブルを参照し、復調したリモコン信号が権原情報取得部起動命令を示すことを判断すると、権原情報取得部を実現するハードウェア及びソフトウェアを起動し、当該構成要件に係る処理を自動的に実行するよう制御する、という具合である。
「第二起動部」(2316)は、認証情報取得部、第一送信部および、権原情報取得部起動命令出力部をワンアクションで起動する機能を有し、そのためのボタンを備えていることを特徴とする。この第二起動部は、前述の第一起動部と比較して、所定ボタンへのワンアクション操作に応じて起動する構成要件が1つ(権原情報取得部起動命令出力部)追加された以外は第一起動部と同様の構成であるため、その説明は省略する。
以上のように本実施形態では、所定ボタンのワンアクション操作によって、権原情報取得装置でのログイン処理に係る機能を自動的に起動制御すると共に、そのログイン処理によって取得する権原情報の転送先である家電装置を予め転送待受状態となるよう制御することができる。
(実施形態5:処理の流れ)
図24は、本実施形態の家電ログインシステムの権原情報取得装置における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なおここでも、全体的な処理の流れではなく本実施形態の処理の流れに特徴的な点のみを説明する。また、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
この図にあるように、まず権原情報取得装置は、所定のボタン押下を受付ける(ステップS2401)と、ログインサーバ用の認証情報を取得する機能(認証情報取得部)を起動し(ステップS2402)、認証情報を取得する(ステップS2403)。つづいて、取得した認証情報をログインサーバに送信する機能(第一送信部)を起動し(ステップS4204)、取得した認証情報を送信する(ステップS2405)。また、さらに家電装置の権原情報取得部の起動命令を出力する機能(権原情報取得部起動命令出力部)を起動し(ステップS2406)、権原情報取得部起動命令を出力する(ステップS2407)。すると、家電装置にて出力された権原情報取得部起動命令を受信し、それに応じて権原情報取得部を起動する、という具合である。
(実施形態5:効果)
以上のように、本実施形態の家電ログインシステムでは、所定ボタンのワンアクション操作によって、権原情報取得装置のログイン処理に係る機能を自動的に起動制御すると共に、そのログイン処理によって取得する権原情報の転送先である家電装置を予め転送待受状態となるよう制御することができる。
(実施形態6)
(実施形態6:概要)
図25は、本実施形態の権原情報取得装置におけるGUI(グラフィカル・ユーザインターフェイス)の一例を表す図である。この図にあるように、例えば権原情報取得装置の表示画面上に、ユーザ名(ユーザID)やパスワードの入力欄が表示されている。そして、ユーザはこの入力欄に該当文字列などを入力することで、例えばユーザIDやパスワードなどの認証情報が取得されるよう構成されている、という具合である。
また、このようなGUIを、例えば実施形態4や5で説明した第一(第二)起動部に備えられたボタンへのワンアクション操作によって起動するよう構成しても良い。
(実施形態6:構成)
図26は、本実施形態の家電ログインシステムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施形態の家電ログインシステムは、上記実施形態と同様に、「権原情報取得装置」(2610)と、「ログインサーバ」(2620)と、「家電装置」(2630)と、からなる。なお、「ログインサーバ」と「家電装置」の機能的な構成要件については、上記実施形態にて記載した通りであるのでその説明は省略する。
また、「権原情報取得装置」についても、実施形態1を基本として「認証情報取得部」(2611)と、「第一送信部」(2612)と、「受信部」(2613)と、「転送部」(2614)と、を有する。また、この権原情報取得装置は、その他の実施形態を基本として図示しない「第一起動部」などの構成要件を備えていても良い。なお、権原情報取得装置のこれら構成要件についても、上記実施形態にて記載済みであるのでその説明は省略する。
そして、本実施形態の家電ログインシステムの特徴点は、権原情報取得装置の認証情報取得部が「認証情報入力受付手段」(2615)をさらに有する点である。
「認証情報入力受付手段」(2615)は、ユーザインターフェイスを介して利用者から認証情報の全部または一部の入力を受付ける機能を有し、例えば、キーボードなどの入力デバイスや、GUIプログラムを含む認証情報入力受付プログラムによって実現することができる。具体的に、図25に示すような認証情報の入力画面を表示し、当該入力画面に対してキーボードやその他の入力デバイスを利用して入力された認証情報を示す文字(数字、記号も含む)列を受付ける、という具合である。
このようにして、ログインサーバに送信するための認証情報をユーザ入力によって受付けることができる。また、この認証情報入力受付手段は、上記実施形態4や5で説明したように、第一(第二)起動部に備えられたボタン押下による認証情報取得部の起動と共に起動して画面に表示されるよう構成しても良い。そのように構成する事で、ユーザ操作の簡略化を図ることができる。
(実施形態6:処理の流れ)
図27は、本実施形態の家電ログインシステムの権原情報取得装置における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なおここでも、全体的な処理の流れではなく本実施形態の処理の流れに特徴的な点のみを説明する。また、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
この図にあるように、権原情報取得装置は、まずユーザインターフェイスを介して利用者から認証情報の全部又は一部の入力を受付ける(ステップS2701)。そして、利用者が入力した認証情報を取得し(ステップS2702)、ログインサーバに送信する、という具合である。
(実施形態6:効果)
以上のように本実施形態の家電ログインシステムでは、ログインサーバに送信するための認証情報をユーザ入力によって受付けることができる。また、この認証情報入力受付手段の起動を、前述の第一(第二)起動部に備えられたボタン押下によるものとすることでユーザ操作の簡略化を図ることもできる。
(実施形態7)
(実施形態7:概要)
図28は、本実施形態の家電ログインシステムの特徴点を説明するための図である。ここで、まず家電装置にてコンテンツを実行するために権原情報(図6に示すような権原IDなど)が必要であり、コンテンツ実行に際してその権原IDなどの入力を求める画面が表示される場合がある。
そのような場合に本実施形態の家電装置では、権原情報取得装置にて取得され自身に転送された権原IDなどを、図28に示すようなその表示画面上の入力窓に、自動で書込み入力することを特徴とする。
(実施形態7:構成)
図29は、本実施形態の家電ログインシステムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施形態の家電ログインシステムは、上記実施形態と同様に、「権原情報取得装置」(2910)と、「ログインサーバ」(2920)と、「家電装置」(2930)と、からなる。なお、「権原情報取得装置」と「ログインサーバ」の機能的な構成要件については、上記実施形態にて記載した通りであるのでその説明は省略する。
また、「家電装置」についても、実施形態2を基本として「権原情報取得部」(2931)と、「第二送信部」(2932)と、「コンテンツ取得部」(2933)と、「実行部」(2934)と、を有する。また、この家電装置は、その他の実施形態を基本として図示しない構成要件を備えていても良い。なお、家電装置のこれら構成要件についても、上記実施形態にて記載済みであるのでその説明は省略する。
そして、本実施形態の家電ログインシステムの特徴点は、家電装置が「判断部」(2935)と、「制御部」(2936)と、「書込部」(2937)と、をさらに有する点である。
「判断部」(2935)は、実行部にて実行されるコンテンツ中に権原情報の入力欄が存在するか判断する機能を有し、CPUなどの演算装置や、判断プログラムなどによって実現できる。具体的に、例えばコンテンツデータ中に<form>タグや<get/postメソッド>タグが含まれているか否かをCPUの論理演算処理によって判断する。つづいて当該入力欄が認証情報用の入力欄か否か判断するために、その<form>タグ内の<input type>タグなどを参照し、それが「=password」など所定のものであれば認証情報入力欄が存在すると判断する、という具合である。もちろん、上記判断処理は一例であって、その他にもコンテンツに特別なフラグを付加し、当該フラグが付加されていれば入力欄が存在する旨判断するなどの構成などであっても良い。
そして本実施形態では、このように権原情報の入力欄が存在しコンテンツの実行に際し権原情報の入力が求められる場合に、家電装置の以下の構成によってその入力欄に自動的に権原情報を書込む処理を行うことを特徴とする。
「制御部」(2936)は、判断部での判断結果が認証情報の入力欄があるとの判断結果である場合には権原情報取得部を起動する機能を有し、例えばCPUなどの演算装置や制御プログラムなどで実現することができる。具体的に、判断部での判断出力をトリガーとして、権原情報取得部を実現するハードウェア及びソフトウェアを起動し、当該構成要件に係る前述の処理を自動的に実行するよう制御する、という具合である。
「書込部」(2937)は、権原情報取得部が取得した権原情報を実行されているコンテンツ中の入力欄に書込む機能を有し、CPUなどの演算装置や書込プログラムによって実現することができる。具体的に、<form>タグなどで特定される画面上の入力欄に対して、取得した権原情報を示す文字(数字、記号を含む)列をコピーする処理を実行する。このようにして、本実施形態では家電装置にてコンテンツを実行するために権原情報入力が必要である場合に、家電装置に転送された権原情報をその表示画面上入力窓に自動で入力することができる。
(実施形態7:処理の流れ)
図30は、本実施形態の家電ログインシステムの家電装置における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なおここでも、全体的な処理の流れではなく本実施形態の処理の流れに特徴的な点のみを説明する。また、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
この図にあるように、家電装置は、コンテンツ中に権原情報の入力欄があるか否かを判断する(ステップS3001)。そして、入力欄がある旨の判断結果が出力されると、権原情報取得装置から転送される権原情報を取得する機能(権原情報取得部)を起動し(ステップS3002)、転送された権原情報を取得する(ステップS3003)。そして、取得した権原情報を実行されているコンテンツ中の権原情報入力欄に書込む(ステップS3004)。
(実施形態7:効果)
以上のように本実施形態の家電ログインシステムによって、家電装置にてコンテンツを実行するために権原情報入力が必要である場合に、家電装置に転送された権原情報をその表示画面上入力窓に自動で入力することができる。
(実施形態8)
(実施形態8:概要)
図31は、本実施形態の家電ログインシステムでのコンテンツ再生の一例を説明するための概念図である。この図31(a)にあるように、ユーザは携帯電話(権原情報取得装置)のブラウザアプリケーションにて動画配信サイトにアクセスしている。そして、その動画配信サイトの所望動画の近傍に表示されているリンクである「ここをクリック」をクリック操作する。すると、図31(b)にあるように、そのクリックをトリガーとして、携帯電話はログインサーバにアクセスし、選択コンテンツに係る認証処理(認証情報の送信、および権原情報の返信)を実行する。
そして、図31(c)にあるように、携帯電話にて取得した権原情報(権原ID)を家電装置であるテレビ装置に転送すると、図31(d)にあるように、そのコンテンツをテレビ装置が権原情報を利用して改めて取得し再生することで、ユーザは大画面でそのコンテンツを視聴することができる、という具合である。
このように本実施形態は、権原情報取得装置のブラウザでのリンククリック操作によって、権原情報取得のための一連のログイン認証処理が実行され、家電装置でのコンテンツ再生を行うことを特徴とする家電ログインシステムである。
(実施形態8:構成)
図32は、本実施形態の家電ログインシステムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施形態の家電ログインシステムは、上記実施形態と同様に、「権原情報取得装置」(3210)と、「ログインサーバ」(3220)と、「家電装置」(3230)と、からなる。なお、「ログインサーバ」と「家電装置」の機能的な構成要件については、上記実施形態にて記載した通りであるのでその説明は省略する。
また、「権原情報取得装置」についても、実施形態1を基本として「認証情報取得部」(3211)と、「第一送信部」(3212)と、「受信部」(3213)と、「転送部」(3214)と、を有する。また、この権原情報取得装置は、その他の実施形態を基本として図示しない構成要件を備えていても良い。なお、権原情報取得装置のこれら構成要件についても、上記実施形態にて記載済みであるのでその説明は省略する。
そして、本実施形態の家電ログインシステムの特徴点は、権原情報取得装置が「ブラウザ部」(3215)と、「クリック判断部」(3216)と、「クリック起動部」(3217)と、をさらに有する点である。
「ブラウザ部」(3215)は、ウエッブページ処理をするための機能を有し、例えば、CPUなどの演算装置やディスプレイ装置、通信IF、入力デバイス、ブラウザプログラムなどによって実現することができる。具体的に、通信IFにて受信したHTML文書データに対しブラウザプログラムに従ったCPUのレンダリング処理(ウエッブページ処理)を実行する。そして当該レンダリング処理によって後述する各種機能の起動トリガーとなる「リンク」を含むウエッブページをディスプレイ上に表示する、という具合である。
「クリック判断部」(3216)は、ブラウザ部にて表示されるウエッブページ中で認証情報による処理が必要とされるリンクが利用者によりクリックされたか判断する機能を有し、CPUなどの演算装置やクリック判断プログラムによって実現することができる。具体的に、入力デバイスなどの操作入力によって入力されたリンクのクリック情報をCPUにて取得すると、リンクがクリックされた旨の判断結果を出力する、という具合である。
またこの「リンク」には、例えば認証情報の送信先となるログインサーバのURLや、選択したコンテンツを識別するためのコンテンツ識別情報が含まれていると良い。また、その他にも、認証情報そのものがリンクに含まれるよう構成しても良い。
「クリック起動部」(3217)は、クリック判断部での判断結果が認証情報による処理が必要とされるリンクがクリックされたとの判断結果である場合には、認証情報取得部、第一送信部を起動する機能を有し、例えばCPUなどの演算装置やクリック起動プログラムによって実現することができる。具体的に、クリック判断部でのリンククリックされた旨の判断出力をトリガーとして、認証情報取得部、第一送信部を実現するハードウェア及びソフトウェアを起動し、当該構成要件に係る前述の処理を自動的に実行するよう制御する、という具合である。また、その第一送信部での認証情報の送信先として、リンクに含まれる情報を利用する。
このようにして、本実施形態の家電ログインシステムでは、権原情報取得装置のブラウザでのリンククリック操作によって、認証情報の送信処理に係る一連の処理を自動実行することができる。
(実施形態8:処理の流れ)
図33は、本実施形態の家電ログインシステムの家電装置における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なおここでも、全体的な処理の流れではなく本実施形態の処理の流れに特徴的な点のみを説明する。また、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
この図にあるように、権原情報取得装置は、ネットワーク上のリソースを取得し、ブラウザ部にてウエッブページ処理を実行し(ステップS3301)、ウエッブページを表示する(ステップS3302)。その後、表示されているウエッブページ中の認証処理が必要なリンクがクリックされたことを検知する(ステップS3303)と、ログインサーバ用の認証情報を取得する機能(認証情報取得部)を起動し(ステップS3304)、認証情報を取得する(ステップS3305)。つづいて、取得した認証情報をログインサーバに送信する機能(第一送信部)を起動し(ステップS3306)、取得した認証情報を送信する(ステップS3307)。
(実施形態8:効果)
以上のように本実施形態の家電ログインシステムでは、権原情報取得装置のブラウザでのリンククリック操作によって、認証情報の送信処理に係る一連の処理を自動実行することができる。
(実施形態9)
(実施形態9:概要)
本実施形態は、上記実施形態8を基本として、ブラウザ部にて表示されクリックされるウエッブページ中のリンクに特徴点を有する家電ログインシステムである。
図34は、そのリンクの特徴点を説明するための概念図である。この図34(a)にあるように、例えば「動画コンテンツ」の実行に際しクリックされるウエッブページ上のリンクには、「c−type=movie」という具合に、コンテンツの種別を示す識別情報が含まれている。そして、その識別情報を利用して、家電装置ではコンテンツを再生するためのアプリケーション、ここでは動画プレイヤーアプリケーション、を特定し、当該アプリケーションを起動する、という具合である。
また図34(b)にあるように、例えば「文章コンテンツ」であれば、リンクには「c−type=text」が含まれ、それに応じて家電装置ではテキストビューワを起動する、という具合である。
(実施形態9:構成)
図35は、本実施形態の家電ログインシステムにおける機能ブロックの一例を表す図である。この図にあるように、本実施形態の家電ログインシステムは、上記実施形態を基本として、「権原情報取得装置」(3510)と、「ログインサーバ」(3520)と、「家電装置」(3530)と、からなる。
そして、本実施形態の家電ログインシステムは、上記3つの装置に加えてさらに「ウエッブサーバ装置」(3540)を備えることを第一の特徴点とする。「ウエッブサーバ装置」とは、ブラウザ部にて処理をするためのウエッブページを送信する機能を有し、具体的にはネットワーク網に接続配置され、例えばHTML文書データなどで示されるウエッブページや、その他のリソースを保持し、クライアント端末からのアクセスに応じてそのリソースを送信する機能を備えるサーバ装置をいう。
そして、本実施形態の「ウエッブサーバ装置」(3540)は、「ウエッブページ情報送信部」(3541)を有する。
「ウエッブページ情報送信部」(3541)は、前述の例えばHTML文書データなどのウエッブページ情報を送信する機能を有する。そしてその特徴点は、その送信するウエッブページに前記認証情報により処理が必要とされるリンクを含み、さらにそのリンク中に、家電装置で所定のアプリケーションを起動するための起動情報を含む点である。
つまりリンク中に、例えばコンテンツの識別情報や所定のアプリケーションそのものの識別情報を含むことで、家電装置において当該所定のアプリケーションを起動させる、という具合である。
図36は、このウエッブページ中のリンクを記述したHTML形式のデータ例を表す図である。この図にあるように、例えばリンクAAAでは、<Object>タグによって、ユーザID、アプリケーションID(当該アプリケーションのダウンロード元URLをアプリケーションの識別情報として利用)、コンテンツID、コンテンツ種別などが示されている。そしてクライアント端末(権原情報取得装置)のブラウザ部にて「リンクAAA」がクリックされた際には、これら情報が取得され、ログインサーバなどに送信される、という具合である。
つづいて図35に戻り、本実施形態の家電ログインシステムの「権原情報取得装置」(3510)と、「家電装置」(3530)の機能的構成要件について、特に特徴的な点を以下に説明する。なお、「ログインサーバ」の機能的な構成要件については、上記実施形態にて記載した通りであるのでその説明は省略する。
まず「権原情報取得装置」(3510)は、実施形態8を基本として「認証情報取得部」(3511)と、「第一送信部」(3512)と、「受信部」(3513)と、「転送部」(3514)と、「ブラウザ部」(3515)と、「クリック判断部」(3516)と、「クリック起動部」(3517)と、を有する。また、この権原情報取得装置は、その他の実施形態を基本として図示しない構成要件を備えていても良い。なお、権原情報取得装置のこれら構成要件については、上記実施形態にて記載済みであるのでその説明は省略する。
そして、本実施形態の家電ログインシステムにおける第二の特徴点は、権原情報取得装置のブラウザ部が、「起動情報取得手段」(3518)と、「起動情報送信手段」(3519)と、をさらに有する点である。
「起動情報取得手段」(3518)は、クリック判断部での判断結果がクリックされたとの判断結果である場合には、ウエッブページ中から起動情報を取得する機能を有する。具体的に、クリック判断部でのリンククリックされた旨の判断出力をトリガーとして、例えばそのクリックされたリンクに関連付けられて記述されている<object>タグを参照し、起動情報として<url>(アプリケーションのダウンロード元URL)を取得する、という具合である
「起動情報送信手段」(3519)は、起動情報取得手段で取得した起動情報を家電装置に対して送信する機能を有する。なおこの起動情報送信手段による起動情報の送信は、例えば図35に示すように直接家電装置に対して送信する形態の他、他の装置を経由して家電装置に送信されるよう構成しても良い。具体的に、例えば起動情報が認証情報や権原情報に含まれるよう構成することで、一連のログイン認証処理の結果、権原情報取得装置から家電装置に転送される権原情報と共に起動情報が送信される形態なども挙げられる。さらに詳細には、ブラウザ部でのリンククリックをトリガーとして権原情報取得装置からログインサーバに対して認証情報とともに当該起動情報を送信する。そして、ログインサーバから権原情報取得装置に返信される権原情報とともに当該起動情報も返信され、権原情報取得装置にて受信される。そして権原情報取得装置が権原情報と共に受信した起動情報を家電装置に転送する、という具合である。
このようにして本実施形態の権原情報取得装置は、ブラウザ部でのリンクのクリックによって家電装置に対して起動情報を送信することができる。つづいて、その送信された起動情報を受信する「家電装置」における本実施形態に特徴的な構成について、図35に戻り説明する。
「家電装置」(3530)は、実施形態2を基本として「権原情報取得部」(3531)と、「第二送信部」(3532)と、「コンテンツ取得部」(3533)と、「実行部」(3534)と、を有する。また、この家電装置は、その他の実施形態を基本として図示しない構成要件を備えていても良い。なお、家電装置のこれら構成要件についても、上記実施形態にて記載済みであるのでその説明は省略する。
そして、本実施形態の家電ログインシステムにおける第三の特徴点は、家電装置の実行部が「起動情報受信手段」(3535)と、「所定アプリケーションコンテンツ実行手段」(3536)と、をさらに有する点である。
「起動情報受信手段」(3535)は、起動情報を受信する機能を有する。なお、この起動情報受信手段は、前述のように権原情報取得装置から直接的に起動情報を受信するよう構成されていても良いし、一旦ログインサーバを経由して権原情報とともに転送された起動情報を受信するよう構成されていても良い。また、権原情報に起動情報が含まれる場合は、権原情報中のタグなどを参照し起動情報を抽出し取得する構成を備えても良い。
「所定アプリケーションコンテンツ実行手段」(3536)は、受信した起動情報に基づいて、所定のアプリケーションを起動しコンテンツの実行を行う機能を有する。この所定アプリケーションコンテンツ実行手段では、例えば起動情報で示される識別情報と、当該識別情報で起動されるべきコンテンツ実行用アプリケーションの格納場所を関連付けたテーブルデータをフラッシュメモリなどに保持しておき、起動情報受信時にはそのデータテーブルを参照し起動すべきアプリケーションの特定および起動を実行するよう構成すると良い。
また、例えば家電装置と権原情報取得装置とでリモコンテーブルなどを共有するよう構成することで、起動情報そのものが所定のアプリケーションの起動命令となるよう構成しても良い。
このようにして本実施形態の家電ログインシステムでは、権原情報取得装置のブラウザ部でのリンクのクリックによって、家電装置において実行されるコンテンツに応じたアプリケーションを自動で起動することができる。
(実施形態9:処理の流れ)
図37は、本実施形態の家電ログインシステムの権原情報取得装置と家電装置における処理の流れの一例を表すフローチャートである。なおここでも、全体的な処理の流れではなく本実施形態の処理の流れに特徴的な点のみを説明する。また、以下に示すステップは、上記のような計算機の各ハードウェア構成によって実行されるステップであっても良いし、媒体に記録され計算機を制御するためのプログラムを構成する処理ステップであっても構わない。
この図にあるように、権原情報取得装置は、図33に示す処理の流れによってリンクがクリックされた旨の判断結果が出力されると、ウエッブページ中から起動情報を取得し(ステップS3701)、その取得した起動情報を家電装置に対して送信する(ステップS3702)。
そして家電装置では、権原情報取得装置から送信された起動情報を受信し(ステップS3703)、受信した起動情報に基づいて所定のアプリケーションを起動する(ステップS3704)。そして起動したアプリケーションでコンテンツを実行する(ステップS3705)。
(実施形態9:効果)
以上のように本実施形態の家電ログインシステムによって、権原情報取得装置のブラウザ部でのリンクのクリックによって、家電装置において実行されるコンテンツに応じたアプリケーションを自動で起動することができる。