JP4649416B2 - Maldi−tofms用基板及びそれを用いた質量分析方法 - Google Patents
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Description
【0001】
本発明は、MALDI-TOF MS用基板及びそれを用いた質量分析方法に関する。
【背景技術】
【0002】
MALDI-TOF MS(Matrix Assisted Laser Desorption Ionization-Time Of Flight Mass Spectrometry、マトリックス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析)は、生体高分子等の質量分析に広く用いられている方法である。MALDIは、被検試料とマトリックス(レーザー光を吸収する化合物)を混合し、数ナノ秒という短時間のレーザー光を照射することにより被検試料をイオン化する手法であり、タンパク質、多糖類、脂質などの幅広い生体関連物質をほとんど分解しない緩和な条件でイオン化する特徴を有する。TOF MSは、イオン化した試料を高電圧の電極間で加速し、高真空無電場領域のフライトチューブと呼ばれる管中へ導入して等速度飛行させ、一定距離を飛行するのに要する時間を測定して質量を算出する手法である。原理的には質量が大きい場合でも、測定条件としては時間が長くなるだけで理論上の測定限界がないので、高分子に適した質量分析手法である。
【0003】
従来、MALDI-TOF MS用の基板としては、金や自己組織化膜などの皮膜をコーティングしたアルミニウム基板が用いられている。しかしながら、従来のMALDI-TOF MS用基板を用いてタンパク質やDNAの質量分析を行なうと、再現性が悪く、高分子量の被検物質についてはスペクトルが得られにくいという問題がある。特に、DNAではこの傾向が顕著であり、これまでDNAの解析にMALDI-TOF MSが有効に用いられた例は少ない。
【0004】
【特許文献1】
特開2001-13110号公報
【特許文献2】
特開2004-266100号公報
【特許文献3】
米国特許6,743,607B2
【特許文献4】
米国特許6,693,187B1
【特許文献5】
米国特許公開公報2003/0220254A1
【非特許文献1】
Koomen, J. et al., Anal. Chem., 72: 3860 (2000)
【非特許文献2】
Vorm, O. et al., Anal. Chem., 66: 3287 (1994)
【非特許文献3】
Berggren, W. T., et al., Anal. Chem., 74: 1745 (2002)
【非特許文献4】
Papac, D. I. et al., Anal. Chem., 68: 3215 (1996)
【非特許文献5】
Hung, K. C. et al., Anal. Chem., 70: 3088 (1998)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、タンパク質や核酸のような高分子物質であっても、再現性良く質量分析を行うことができ、また、質量スペクトルが得られやすい、MALDI-TOF MS用基板及びそれを用いたMALDI-TOF MSによる質量分析方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明者らは、鋭意研究の結果、表面が核酸又はタンパク質に対して易吸着性の物質から成る、被検物質を付着させる微小なナノドット領域(以下、「被検物質付着領域」)をMALDI-TOF MS用基板に設け、被検物質を前記ナノドット領域に付着させてMALDI-TOF MSを行なうことにより、タンパク質や核酸のような高分子物質であっても、再現性良く質量分析を行うことができ、また、質量スペクトルが得られやすくなることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、表面が核酸又はタンパク質に対して易吸着性の物質から成る、被検物質を付着させる直径又は長径若しくは最も長い辺が1μm未満であるナノドット領域を具備するMALDI-TOF MS用基板であって、前記易吸着性の物質がアルカリ金属及びアルカリ土類金属以外の金属又は疎水性ポリマーである、MALDI-TOF MS用基板を提供する。また、本発明は、上記本発明の基板を用い、核酸又はタンパク質を被検試料としてMALDI-TOF MSにより質量分析を行なう、核酸又はタンパク質の質量分析方法を提供する。
【0008】
本発明により、タンパク質や核酸のような高分子物質であっても、再現性良く質量分析を行うことができ、また、質量スペクトルが得られやすい、MALDI-TOF MS用基板及びそれを用いたMALDI-TOF MSによる質量分析方法が提供された。本発明の基板を用いることにより、被検物質がタンパク質や核酸であっても、測定結果が再現性良く得られ、また、質量スペクトルも得られやすく、かつ、ピークも明瞭になるので、正確な測定が可能となる。従って、本発明は、タンパク質や核酸等の生体関連物質の質量分析に大いに貢献するものと期待される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施例で作製した、ナノドット領域を有するMALDI-TOF MS用基板の模式断面図である。
【図2】本発明の実施例で作製した、ナノドット領域を有するMALDI-TOF MS用基板における各スポットの特定方法を説明する模式平面図である。
【図3】本発明の実施例で行った、本発明の基板を用いて、MALDI-TOF MSによりDNA混合物を質量分析して得られた質量スペクトル(上段)及び市販の基板を用いて得られた質量スペクトル(下段)を示す図である。
【図4】本発明の実施例で行った、本発明の基板を用いて、MALDI-TOF MSによりDNA混合物を質量分析して質量スペクトルが得られた確率(スポットA1〜E4)及び市販の基板を用いて質量スペクトルが得られた確率(左端)を示す図である。
【図5】本発明の実施例で行った、本発明の基板を用いて40-merのポリCから成るDNAを質量分析して得られた質量スペクトル(上段)及び市販の基板を用いて得られた質量スペクトル(下段)を示す図である。
【図6】本発明の実施例で行った、24-mer DNAを内部標準とし、23-mer DNAの濃度を振って、本発明の基板又は市販の基板を用いてMALDI-TOF MSを行い、得られた質量スペクトルのピーク面積の比を取って描いた検量線を示す。
【図7】本発明の実施例で行った、ナノドット領域を白金、金又はチタンで形成した本発明の基板を用いて、MALDI-TOF MSによりDNA混合物を質量分析して質量スペクトルが得られた確率(%)並びに比較対照であるナノドット領域を形成しないSiO2基板及び市販の基板を用いた場合の確率を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
上記の通り、本発明のMALDI-TOF MS用基板は、表面が核酸又はタンパク質に対して易吸着性の物質から成る、被検物質を付着させるナノドット領域を具備する。ナノドット領域は、少なくともその表面が、核酸又はタンパク質に対して易吸着性の物質(以下、単に「易吸着性物質」)から成る。易吸着性物質は、例えば金、白金、銀、銅、鉄等のような、アルカリ金属及びアルカリ土類金属以外の金属(それらの間の合金でもよい)、又はポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン等の疎水性ポリマーである。これらのうち、加工工程や測定時において熱的及び化学的に安定な、金、白金及びチタンが好ましい。なお、被検物質付着領域は、その表面が易吸着性物質で構成されておればよく、下層は異なる物質で形成されていてもよい。例えば、基板との密着性を高める接着層等を介在させてもよい。下記実施例では、白金や金が易吸着性物質として用いられているが、シリコン酸化膜の表面に、チタン層を介して白金層又は金層を形成している。
【0011】
本発明のMALDI-TOF MS用基板では、被検物質が付着される領域(以下、「被検物質付着領域」ということがある)が、上記易吸着性物質から成るナノドット領域である。ここで、「ナノドット領域」とは、直径が1μm未満、好ましくは10nm〜150nm程度、さらに好ましくは20nm〜40nm程度の微小領域を意味する。なお、ナノドット領域の形状は円形に限られず、三角形、正方形、長方形、五角形、六角形、八角形などの多角形や楕円等、他の形状でもよい。円形以外の場合には、長径又は最も長い辺が上記の大きさであれば本願発明でいう「ナノドット領域」に包含される。もっとも、短径又は最も短い辺も上記範囲に含まれるものが好ましい。製造の容易さから円形が特に好ましい。
【0012】
本発明において、被検物質付着領域がナノドット領域であることが重要な特徴である。上記のように、表面が金製のMALDI-TOF MS用基板は既に公知であり、市販もされている。そして、金は上記したとおり、本発明において好ましく用いられる易吸着性物質である。本願発明者らは、被検物質が付着される領域をナノドット領域とすることにより、同一の易吸着性物質から形成された、ナノドット領域を有さないMALDI-TOF MS用基板と比較してもタンパク質や核酸のような高分子物質を再現性良く質量分析を行うことができ、また、質量スペクトルが得られやすくなるという驚くべき知見を得、この知見に基づいて本願発明に到達したものである。なお、被検物質が付着される領域をナノドット領域とすることにより、質量分析の再現性が向上し、質量スペクトルが得られやすくなるメカニズムは、よくわからないが、電子顕微鏡観察により、被検物質の結晶状態が異なっていることを確認している。すなわち、被検物質が核酸のような線状ポリマーである場合、ナノドット領域上では、針状の結晶が形成されるのに対し、ナノドット領域を有さない公知の基板では、結晶が塊状になっており、本発明の基板を用いた場合の方が、被検物質がよく分散されて整然と結晶化されることがわかっている。
【0013】
被検物質付着領域をその表面に形成する基板の材質は特に限定されないが、核酸及びタンパク質に対して難吸着性(以下、単に「難吸着性」)の材質から成ることが好ましい。すなわち、本発明の好ましい一形態では、難吸着性の基板上に、表面が易吸着性物質から成るナノドット領域が形成される。難吸着性の材質の好ましい例としては、シリコン及びシリコン酸化物を挙げることができる。シリコン基板や、シリコン基板の表面にシリコン酸化物の皮膜を形成した基板は、微細加工技術が確立されており、後述する溝等を容易に形成することができるので、この点からも好ましい。ナノドット領域を易吸着性物質で形成し、基板(すなわち、ナノドット領域の周辺)を難吸着性材料で形成することにより、タンパク質や核酸のような高分子物質を再現性良く質量分析を行うことができ、また、質量スペクトルが得られやすくなるという本発明の効果がさらに向上する。そのメカニズムはよくわからないが、基板に添加された被検試料中の被検物質が、ナノドット領域上に多かれ少なかれ集まり(ナノドット領域は光学顕微鏡で見えないほど小さいので、後述のように、被検試料は、ナノドット領域上にのみ点着されるのではなく、ナノドット領域を含むある程度大きな面積の領域に施されるので、ナノドット領域以外の領域にも被検試料が施される)、これがナノドット上の被検物質の結晶化に影響するものと推測される。
【0014】
ナノドット領域は、測定感度を高めるために、1枚の基板上に、通常、複数形成される。ナノドット領域を複数形成する場合に、その配列の周期(複数のナノドット領域の中心間の距離)は、特に限定されないが、周期を小さくすることにより高密度化が可能である。このため、周期は、1000nm以下が好ましく、さらには600nm以下が好ましい。なお、複数のナノドット領域は、互いに分離しているので、周期の下限は、ナノドット領域の直径よりも必然的に大きく、好ましくは、ナノドット領域の直径の2倍以上である。なお、ナノドット領域を複数形成する場合、各ナノドット領域を構成する易吸着性物質は同一の物質にすることが製造上簡便で好ましいが、異なる易吸着性物質から形成されたナノドット領域を組み合わせて用いることも可能である。
【0015】
一群のナノドット領域を、1つのグループとし、1グループのナノドット領域を、基板に形成した溝で囲まれる領域内に形成し、このようなグループ(スポット)を複数形成してもよい。このように、ナノドット領域がグループ化されていると、例えば、各グループ内では同一の被検試料を測定し、異なるグループでは被検試料を異ならしめる等、実験の操作上、便利に使用することができる。スポットに滴下した被検試料は、スポットを規定する溝よりも外には流れて行かないので、スポット間での被検試料の混合が防止される。このようなスポットのサイズは、何ら限定されないが、通常、直径が0.5mm〜5mm程度である。
【0016】
ナノドット領域は、基板上に公知の方法により形成することができる。例えば、易吸着性物質が金属の場合には、フォトレジストや電子線レジストを用いた真空蒸着等により容易に形成することができる。真空蒸着としては、均一な膜を作製し易い電子ビーム(EB)蒸着が好ましい。EB蒸着を用いた、表面が白金から成る被検物質付着領域の作製方法が下記実施例に具体的に記載されている。
【0017】
本発明のMALDI-TOF MSによる質量分析方法は、上記本発明の基板を用い、上記被検物質付着領域上に被検試料とマトリックスとの混合物を付着させて測定に供することを除き、従来のMALDI-TOF MSと全く同様に行うことができ、具体的な方法の一例が下記実施例に記載されている。なお、本発明の基板では、被検物質付着領域がナノドット領域であるが、ナノドット領域は、光学顕微鏡で見えない小さなものであるので、ナノドット領域上にのみ選択的に被検試料を点着することは困難であり、ナノドット領域を含むより広い領域一帯に被検試料が施される。このため、被検試料は、ナノドット領域以外の領域にも施される。基板に施す被検試料の量は、特に限定されないが、通常、0.5〜5μL程度、特に1〜2μL程度である。また、被検試料中の被検物質(質量分析する核酸やタンパク質等)の濃度は、特に限定されないが、通常、0.1μM〜100μM程度、好ましくは、1μM〜50μM程度である。
【0018】
以下、本発明を実施例に基づきより具体的に説明する。もっとも、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0019】
白金ナノドット領域を具備する基板の作製
直径2インチのシリコン基板の表面に厚さ1μmの熱酸化膜が形成された基板上に、図1に模式的に示すナノドット領域を、電子線レジストを用いるEB蒸着により形成した。下層のチタン層は、厚さ2nm、直径30nm、上層の白金層は、厚さ50nm、直径30nmであった。各ナノドット領域の周期(縦方向及び横方向とも)は60nm、90nm又は120nmであり、各ナノドット領域は、シリコン酸化膜内に形成された、直径2.4〜2.5mm、幅100μm、深さ190nm又は250nmのリング状の溝により囲まれた領域(スポット)内に形成してグループ化した。
【0020】
以上は、具体的には下記工程により行なった。すなわち、先ず、下層レジストとして、電子線ポジ型レジストZEP520(日本ゼオン製)をスピンコートし(膜厚:50nm)、オーブン中、165℃、30分間プリベークした。次に、上層レジストとして、20%フラーレン(C60/70)添加ZEP520レジスト(日本ゼオン製)をスピンコートし(膜厚:40nm)、オーブン中、165℃、30分間プリベークした。EB描画装置JBX9300FS(日本電子製)100 kV, 7 nA(ビーム径:約20nm)を用いて、ナノドット領域を形成する部分にEBを照射した。現像液ZED-N50(日本ゼオン製)に60秒間浸漬して現像した。次に、市販のEB蒸着装置を用いたEB蒸着により、厚さ2nmのチタン層、その上に厚さ50nmの白金層を被着した。Shifley Remover 1165(商品名)に浸漬してレジストを現像し、基板上に、チタン層に白金層が積層されて成るナノドット領域のみを残留させた。次に、シリコン酸化膜内に、リング状の溝を形成し、先に形成したナノドット領域の各グループを、各リング状の溝で囲んだ。これは具体的には次のようにして行なった。電子線レジストであるZEP レジスト(日本ゼオン製)をスピンコートし(膜厚:250 nm)、オーブン中、165℃、30分間プリベークした。EB描画装置JBX9300FS(日本電子製)100 kV, 7nA(ビーム径:約20nm)を用いて、リング状溝を形成する部分にEBを照射した。現像液ZED-N50(日本ゼオン製)に120秒間浸漬して現像した。次に、反応性イオンエッチング装置10-NR(Samco社製)を用い、CHF3ガス反応性イオンエッチング(RIE, Reactive Ion Etching)を、出力100 W、ガス圧0.8 Paで行なった。次いでUV/O3処理によりレジストを除去した。
【0021】
なお、各リング状溝で囲まれたスポットは、図2に示すように、上下方向(基板の直線部分を左にして)に1,2,3,4、左右方向にA,B,C,D,Eを付して識別する(例えば、A1、C3のように場所を特定)。なお、作製のばらつきが生じる可能性があるため、各スポット内のナノドットの描画の際の露光量を1−10に変えたものを作製した。
【0022】
走査電子顕微鏡で観察したところ、60nm周期及び120nm周期で形成したナノドット領域において、露光量が多すぎた各2個のスポットではナノドット領域以外の部分にメタル残りが観察されたが、これら以外のスポットでは、所望のナノドット領域のみが基板上に残留しており、本発明の基板が得られた。
【実施例2】
【0023】
DNAのMALDI-TOF MS
下記の塩基配列を有する3種類のDNA (各16-mer(merは塩基数を示す)、19-mer、24-mer、分子量:各4893.16, 5815.67, 6713.28)を被検物質とし、マトリックスに3-HPA(3−ヒドロキシピコリン酸)を用い、実施例1で作製した基板のナノドット領域上に被検物質とマトリックスの混合物を点着した。
5'-act tct gtg ttt agg t-3’
5'-act tct gtg ttt agg tgt c-3’
5'-act tct gtg ttt agg tgt ctc tca-3'
【0024】
この操作は具体的に次のようにして行なった。DNAはMilliQ水を用いてそれぞれ5 pmol/μlの混合溶液とした。3HPAは10 mg/mlに50%アセトニトリル50%水(0.1%TFA)に溶解したものを用いた。試料溶液1μlと3HPA溶液1μを基板上に滴下して混合し風乾した。基板を装置装填用のアダプターに装着した。これをMALDI-TOF MS装置(ブルカーダルトニクス社製)に装填し、装置の指示書に記載された通りにMALDI-TOF MSを行い、質量スペクトルのチャートを描いた。一方、比較のため、ナノドット領域を形成することなく、リング状の溝を形成したシリコン基板、及び市販のMALDI-TOF MS用基板(アルミニウム基板に皮膜を形成したもの)にも同様に試料を点着し、同様にしてMALDI-TOF MSを行なった。結果を図3に示す。
【0025】
図3中、上段のチャートは、実施例1で作製した本発明の基板を用いて得られた質量スペクトル、下段のチャートは、市販のMALDI-TOF MS基板を用いて得られた質量スペクトルを示す。図3からわかるように、本発明の基板を用いた場合には、市販の基板を用いた場合に比べ、各オリゴヌクレオチドのピークがより明瞭に現れ、測定された質量もより正確であった。なお、ナノドット領域を形成することなく、リング状の溝を形成したシリコン基板を用いた場合には、いずれのスポットにおいても有効なスペクトルは得られなかった。
【実施例3】
【0026】
MALDI-TOF MSの再現性
実施例2と同じDNA試料を用いて、実施例2と同様にMALDI-TOF MSを行い、再現性の評価を行った。サンプルスポットからランダムに60 個所を選び、レーザー照射をしたときにマススペクトルが得られた確率を図4に示した。S/N比が5以上、解像度 (m/差分m)が250 以上、シグナル強度が300 以上のものをシグナルとして、N = 3で標準偏差を算出した。
【0027】
A1〜E1が60 nm周期、A2〜E2が90 nm周期、A3〜E4が120 nm周期のドットパターンである。同じ周期で異なるナンバリングはナノドットプレートの作製段階で露光量の違いから生じるドットサイズの差異である。横軸の一番左側が市販の基板を用いた場合の結果を示し、スペクトルが得られる確率は約15%に過ぎない。横軸の一番左側以外は、本発明の基板の各スポットについての結果を示す。いずれのスポットでも、市販の基板よりははるかに確率が高く、本発明の基板を用いることにより、高い再現性を持って測定できることがわかる。
【実施例4】
【0028】
高分子量DNAのMALDI-TOF MS
ポリCのDNA40-mer及び50-mer (M.W. 11520, 14412)について、実施例2と同様にMALDI-TOF MSを行い、長鎖のDNAでの検出限界を検索した。結果を図5に示す。
【0029】
図5の上段は、実施例1で作製した本発明の基板を用いて得られた、40-merのDNAについての質量スペクトル、下段は、市販の基板を用いて得られた、40-merのDNAについての質量スペクトルを示す。図5から明らかなように、本発明の基板を用いた40-mer DNAの測定ではS/N比及び検出感度の上昇に成功した。
【実施例5】
【0030】
濃度とピーク比の関係の直線性
24-mer DNAを内部標準とし、23-mer DNAの濃度を振って、実施例2と同様にMALDI-TOF MSを行い、得られた質量スペクトルのピーク面積の比を取った。検量線は3回の平均値を取ったものである。比較のため、市販のMALDI-TOF MS用基板を用いて同じ操作を行なった。結果を図6に示す。
【0031】
図6からわかるように、市販の基板を用いた場合直線性があるが、本発明の基板を用いた場合でも相関性が失われていないことが明らかになった。
【実施例6】
【0032】
金ナノドット領域を具備する基板の作製
実施例1において、白金に代えて金を用いたことを除き、実施例1と同様な操作により、金ナノドット領域を具備する基板を作製した。ただし、ナノドット領域の周期は、60nm、90nm、120nmに加え、さらに240nm、480nm、1000nmのものも作製した。
【実施例7】
【0033】
チタンナノドット領域を具備する基板の作製
実施例1において、チタン層の厚さを50nmとし、チタン層の上には白金を被着しなかったことを除き、実施例1と同様な操作により、チタンナノドット領域を具備する基板を作製した。ただし、ナノドット領域の周期は、60nm、90nm、120nmに加え、さらに240nm、480nm、1000nmのものも作製した。
【実施例8】
【0034】
白金ナノドット領域を具備する基板の作製(その2)
実施例1と同じ方法により白金ナノドット領域を具備する基板を作製した。ただし、ナノドット領域の周期は、60nm、90nm、120nmに加え、さらに240nm、480nm、1000nmのものも作製した。
【実施例9】
【0035】
実施例6〜8で作製した基板の性能を実施例3と同様にしてマススペクトルが得られる確率(シグナル獲得確率)を測定した。ただし、DNAの濃度を20μMとし、マトリックス溶液の組成は、30%アセトニトリル(0.1 % TFA含有)中に50mg/mlの3-HPAと5mg/ml クエン酸2アンモニウムを含むものを用いた。
【0036】
結果を図7に示す。図7に示されるように、ナノドット領域を白金、金、チタンのいずれで形成した場合でも、比較対照であるドットなしSiO2基板や、市販の及び市販のMALDI-TOF MS用基板(アルミニウム基板に皮膜を形成したもの)に比べて、シグナル獲得確率が明らかに高くなった。また、ナノドットの周期については、60nm〜1000nmの範囲にわたって全て比較対照の基板を用いた場合よりもシグナル獲得確率が明らかに高くなった。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明のMALDI-TOF MS基板は、タンパク質や核酸のような高分子物質であっても、再現性良く質量分析を行うことができ、また、質量スペクトルが得られやすい。このため、本発明の基板を用いることにより、被検物質がタンパク質や核酸であっても、測定結果が再現性良く得られ、また、質量スペクトルも得られやすく、かつ、ピークも明瞭になるので、正確な測定が可能となる。従って、本発明は、タンパク質や核酸等の生体関連物質の質量分析に有用である。
Claims (8)
- 表面が核酸又はタンパク質に対して易吸着性の物質から成る、被検物質を付着させる、直径又は長径若しくは最も長い辺が1μm未満であるナノドット領域を具備するMALDI-TOF MS用基板であって、前記易吸着性の物質がアルカリ金属及びアルカリ土類金属以外の金属又は疎水性ポリマーである、MALDI-TOF MS用基板。
- 前記ナノドット領域が、基板上に複数形成されている請求項1記載の基板。
- アルカリ金属及びアルカリ土類金属以外の前記金属が、白金、金又はチタンである請求項1又は2記載の基板。
- アルカリ金属及びアルカリ土類金属以外の前記金属が、白金又は金である請求項3記載の基板。
- 核酸又はタンパク質に対して難吸着性の物質から成る基板上に、上記ナノドット領域が形成されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の基板。
- 前記基板の少なくとも表面が、シリコン又はシリコン酸化物から成る請求項5記載の基板。
- 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の基板を用い、核酸又はタンパク質を被検試料としてMALDI-TOF MSにより質量分析を行なう、核酸又はタンパク質の質量分析方法。
- 被検試料は、上記ナノドット領域及び上記ナノドット領域以外の領域に施される請求項7記載の方法。
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