JP4648593B2 - 電子内視鏡システム用プロセッサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、体腔内を観察するための電子内視鏡システム、特に該システムを構成するプロセッサに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光源部や画像処理部を備えるプロセッサと、観察部位を撮像するCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子を先端に備える電子スコープとから構成される電子内視鏡システムが知られている。
【0003】
該電子内視鏡システムを使用するにあたり、一般的に、ディレイ調整とホワイトバランス調整とが行われる。ディレイ調整とは、画像処理部内において、送信されてくる画像信号を各波長の最大レベル時にサンプリングできるように、画像信号の位相とサンプリング信号の位相との間の相対的ディレイ量に関する調整をいう。ディレイ調整が高い精度で行われると、観察画像のS/N比(Signal to Noise ratio)が高くなり、ノイズの少ない高画質な画像を観察できる。またホワイトバランス調整とは、画像における赤色(R)と緑色(G)と青色(B)とのバランス調整のことをいう。ホワイトバランス調整が高い精度で行われると、観察画像の色合いが良くなり、白が純白として表示される。このように、ディレイ調整及びホワイトバランス調整は画像の質の向上に寄与する。逆に、電子内視鏡システムにおいて観察画像の質が悪化すると、その後の迅速且つ適切な医療処置の妨げとなりかねない。従って、上記二つの調整は、電子内視鏡システムを使用するにあたって欠かせない機能である。
【0004】
従来では、ディレイ調整は、出荷当初の初期調整時に、調整対象となる電子スコープを調整専用プロセッサ(マスター機)に接続して実行されていた。またホワイトバランス調整は、必要に応じて術者が、自らの電子スコープを接続したプロセッサに対して該ホワイトバランス調整に最も適した光量の光が照射されるような光量調整等の所定の準備をした後、実行されていた。
【0005】
しかし、ディレイ調整の対象となる画像信号のサンプリングタイミング、およびホワイトバランス調整の対象となる画像信号のR、G、Bの各成分は、電子スコープとプロセッサとの組み合わせによってずれがある。つまり、実際に使用される、電子スコープ及びその電子スコープを接続したプロセッサの各々の個体差を打ち消すような調整が行われなければ、高画質な観察画像は得られない。つまり厳密には、上記従来のディレイ調整では、あくまでも標準的な調整結果しか得られず、マスター機以外のプロセッサに接続されたスコープから内視鏡観察中に初期調整時と同等のS/N比の高い画像が得られるという保証はない。
【0006】
また、上記従来のホワイトバランス調整では、調整対象となるプロセッサに対して上記所定の準備をしなくてはならない点が極めて煩わしいという問題がある。特に、ホワイトバランス調整に先立って行われる上記光量調整は、精密さが要求される。従って、該所定の準備を行う術者の時間的、精神的負担はかなりのものとなるおそれがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は上記の事情に鑑み、術者に煩わしさを感じさせることなく、かつ実際に使用されるスコープやプロセッサの個体差を十分に打ち消すような観察画像の画質に関する調整を行うことができる、電子スコープ用プロセッサを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1に記載の電子スコープ用プロセッサは、先端からR、G、Bの各光を観察部位に照射し、該先端に配設された撮像素子を駆動させて前記観察部位に関するR、G、Bの各画像信号を生成する電子スコープ用のプロセッサに関する。該プロセッサは、R、G、Bの各光を発光する発光手段と、撮像素子から送信され受信したR、G、Bの画像信号における各谷の信号レベルを一定の周期でサンプリングするサンプリング手段と、該サンプリング手段によってサンプリングされたR、G、Bの各画像信号に対してそれぞれ所定の増幅率で増幅して出力する信号増幅手段と、該信号増幅手段から出力されたR、G、Bの各画像信号に基づいて、輝度(Y)に関するヒストグラムデータおよび色差(R−Y、B−Y)に関するヒストグラムデータを生成するヒストグラム生成手段と、該ヒストグラム生成手段によって生成された輝度(Y)に関するヒストグラムデータが所定階調をピークとするように発光手段から発光されるR、G、Bの各光の光量を制御し、輝度(Y)に関するヒストグラムデータの積算値が略最大となるようにサンプリング手段における画像信号のサンプルポイントを制御し、ヒストグラム生成手段によって生成された色差(R−Y、B−Y)に関するヒストグラムデータが量子化レベルの中心にピークがくるように信号増幅手段に対する所定の増幅率を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0009】
上記の構成によれば、自動的に調整に適した光量でディレイ調整およびホワイトバランス調整が行われるため、術者の便宜に資すことができる。しかも、実際に内視鏡観察で使用する電子スコープとプロセッサとを用いて調整が行われるため、調整結果は極めて精度の高いものとなる。つまり、本発明にかかるプロセッサを用いた電子内視鏡システムで撮像された画像は、ホワイトバランスが取れ、かつS/N比の高い高画質なものとなる。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、制御手段は、前記サンプリング手段におけるサンプリングタイミングに対して前記画像信号の位相をずらすことにより、前記画像信号における前記サンプルポイントを制御することができる。
【0011】
より詳しくは、制御手段は、前記撮像素子へ駆動パルスを送信するタイミングを所定量遅延させることにより、前記画像信号の位相をずらすことができる(請求項3)。
【0012】
また、請求項4に記載の発明によれば、制御手段は、前記サンプリング手段におけるサンプリングタイミングを前記撮像素子から受信したR、G、Bの画像信号の位相に対して所定量遅延させることによっても、前記画像信号における前記サンプルポイントを制御することができる。
【0013】
請求項5に記載の電子スコープ用プロセッサによれば、輝度(Y)に関するヒストグラムデータの積算値が略最大であるとき、サンプルポイントに対応する画像信号の信号レベルは常に各谷の振幅に略等しい。画像信号は、各波長が撮像素子一画素に対応しており、谷側の振幅は、各画素の出力値に対応する。従って、ヒストグラムを積分することで得られる積算値が最大であるということは、各画素での最大出力値(画像信号の谷側振幅)がサンプリングされたことを意味する。
【0014】
ヒストグラム生成手段は、各画像信号から輝度信号(Y)と色差信号(R−Y、B−Y)を抽出するマトリックス回路と、マトリックス回路によって抽出された輝度信号(Y)と前記色差信号(R−Y、B−Y)とに基づいて輝度(Y)および色差(R−Y、B−Y)に関するヒストグラムデータを生成するヒストグラムプロセッサとから構成されることが望ましい(請求項6)。また、ヒストグラムデータは、0から255までの256階調で生成するのが好ましく、その場合上記所定階調は、中心階調(127)であることが好ましい(請求項7)。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施形態の電子内視鏡システム100の概略構成図である。電子内視鏡システム100は、プロセッサ100a、電子スコープ100bとから構成される。プロセッサ100aは、メイン制御部110、光源部120、CCD駆動部130、画像処理部140、ヒストグラム生成部150を有する。電子スコープ100bは、CCD18、メモリ19を有する。
【0016】
電子内視鏡システム100を使用すると、観察部位は次のようにして撮像される。メイン制御部110の制御に基づいて、光源部120から発光された光は、ライトガイドLG内を導かれ、電子スコープ100bの先端から観察部位に向けて照射される。なお、光源部120からは、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各光が順次発光される。
【0017】
光源部120が発光状態にあるとき、該先端に備えられているCCD18は、観察部位で反射された光を受光することにより受光面に形成された光学像に対応する電荷を蓄積する。そしてCCD18は、メイン制御部110の制御下、CCD駆動部130から周期的に送信される駆動パルスに対応して、蓄積電荷を画像信号として画像処理部140に出力する。画像処理部140は、メイン制御部110の制御に基づいて、CCD18から送信される画像信号に対して、所定の処理を行った後、画像データとして撮像時のRGB光に対応するRメモリ14R、Gメモリ14G、Bメモリ14Bに順次書き込む。そして、所定のタイミングで各メモリ14R、14G、14Bから同時に読み出されたRGBの各画像データは、モニタ(不図示)に出力される。モニタは、入力する画像信号に対応する観察部位のカラー画像を表示する。
【0018】
本実施形態の電子内視鏡システム100では、上記の観察部位の撮像を行う前等に、術者がプロセッサ100aのフロントパネルに配設された調整ボタン17を押すことによって、ホワイトバランス調整およびディレイ調整を同時に且つ自動的に実行される。以下、該二つの調整について詳説する。なお術者は、調整を行う際、予め調整対象となる電子スコープ100b先端近傍を、白色チャートWCで覆う。本実施形態では、電子スコープ100bの径よりも大きい径の円筒形状を有し、内側底面(CCD18と対向する面)が白色であるものを白色チャートWCとして使用する。
【0019】
図2は、電子内視鏡システム100における調整処理の流れを示したフローチャートである。術者によって調整ボタン17が押されたと判断したメイン制御部110内のシステムコントローラ1は、まず電子スコープ100bのメモリ19から、電子スコープ100bに関するスコープデータを読み出す(S1)。スコープデータとしては、初期調整時にマスター機を用いて行ったディレイ調整結果、つまり標準的なディレイ量(以下、標準ディレイ量という)などがある。続いてシステムコントローラ1は、メモリ19から読み出した該標準ディレイ量等を調整時における初期値として設定する(S3)。初期調整により得られた標準ディレイ量を、後述の各調整処理に活用することにより、調整にかかる時間を短縮することができる。
【0020】
次に、画像信号レベルが飽和して画面が明るくなったり、逆に該信号レベルが低すぎたりして、ホワイトバランス調整等が不能にならないように、光源部120の絞り3を駆動して明るさ調整を行う(S5)。これにより、精度の高い各調整処理が行われ、また、その調整内容は、撮像時の画像の明るさに適したものとなる。
【0021】
S5の明るさ調整終了後、後に詳述するディレイ調整が行われる(S7)。ディレイ調整が終了することにより、現在光源部120から照射される光の明るさと高精度な調整に最適な明るさとが一致しなくなることもあるため、再度明るさ調整を行う(S9)。二度目の明るさ調整(S9)終了後、後に詳述するホワイトバランス調整が行われ(S11)、電子内視鏡システム100における一連の調整処理が終了する。
【0022】
以上が電子内視鏡システム100の調整処理の流れに関する概説である。次に、上述した各処理を順に詳説していく。
【0023】
上述したように、図2中S1、S3によって、標準ディレイ量が読み出されて調整時における初期値として設定されると、システムコントローラ1は、明るさ調整を行う(図2中S5)。ここでメイン制御部110は、調整時も上記撮像時と同様に、光源部120、CCD駆動部130(およびCCD17)、画像処理部140の駆動制御を行っている。
【0024】
光源4から照射された光(白色光)は、絞り3を介して回転フィルタ板5に入射する。回転フィルタ板5は、R、G、Bの三枚の色フィルタを備え、メイン制御部110によって所定の速度で回転制御されている。従って、光源4から照射された光が、各色フィルタを透過することにより、RGBの各色の光が順次生成される。R、G、Bの各光は、ライトガイドLG内を導かれ、電子スコープ100b先端から照射される。照射された光は、白色チャートWCで反射し、CCD18に入射する。
【0025】
ここで、メイン制御部110内のタイミングジェネレータ6からは、CCD18を駆動するための駆動パルスが所定の周期で生成されている。生成された駆動パルスは、ディレイ回路7に入力する。ディレイ回路7は、システムコントローラ1によって初期値としてのディレイ量(標準ディレイ量)が設定されている。従って、駆動パルスは、標準ディレイ量分だけ送信タイミングを遅延された後、ドライバ8を介してCCD18に送信される。なおドライバ8は、電子スコープ100b内を伝送する間に減衰しても、先端にあるCCD18に確実に受信されるように駆動パルスを十分に増幅している。
【0026】
CCD18は、入射する光に応じた電荷を蓄積し、受信した駆動パルスに同期して該蓄積電荷を画像信号としてプロセッサ100aの画像処理部140に送信する。図3は、電子内視鏡システム100の画像信号に関するタイミングチャートである。図3(a)が、CCD18及びプリアンプ9における画像信号を示す。CCD18から出力された直後の画像信号は、図3(a)破線で示すような、矩形波になっている。しかし、プロセッサ100bまで伝送される間に減衰するため、プリアンプ9に入力する画像信号は、図3(a)実線で示すような正弦波状になっている。なお、図3(a)に示す画像信号は、負極性の画像信号でその一波長はCCD18の一画素分に対応している。すなわち画像信号における各谷の振幅は、CCD18の各画素における出力値(明るさ)に対応する。従って画像信号の山の振幅はどこも略同一であるが、谷の振幅はCCD18の各画素に入射した光の光量によって変化する。
【0027】
画像信号は、プリアンプ9で増幅された後、フィルタ10によって画像生成に必要とされない帯域成分をカットされる。フィルタ10から出力された画像信号は、サンプルホールド回路11に入力する。サンプルホールド回路11は、タイミングジェネレータ6から送信されるサンプリングパルス(図3(b))に対応して画像信号における谷毎の信号レベルをサンプリングする。該サンプリングパルスは、タイミングジェネレータ6において駆動パルスと同様に生成され、サンプルホールド回路11に常時送信されている。
【0028】
サンプルホールド回路11のサンプリング処理を経て出力される画像信号を図3(c)に示す。図3(c)に示すように、サンプルホールド回路11から出力される画像信号は、階段波状を有している。サンプルホールド回路11から出力される画像信号は、VCA(Voltage Controlled Amplifier)12、A/D変換器13を介して、上記撮像時と同様に画像データとして、各色の照射光に対応する各メモリ14R、14G、14Bへと伝送される。VCA12については、後述する。
【0029】
各メモリ14R、14G、14Bから読み出された、R、G、Bの各信号は、モニタ(不図示)に出力される伝送路の途中で分岐され、ヒストグラム生成部150に入力する。
【0030】
ヒストグラム生成部150内のマトリックス回路15は、入力するR、G、Bの各画像信号に基づいて輝度信号(Y)、色差信号(R−Y、B−Y)を生成する。なお輝度信号(Y)は、以下の式によって算出されることが知られている。
Y=0.3R+0.59G+0.11B
但し、RはR光照射時の画像データ(画像のR成分)、
GはG光照射時の画像データ(画像のG成分)、
BはB光照射時の画像データ(画像のB成分)、をそれぞれ表す。
【0031】
マトリックス回路15によって生成された輝度信号(Y)および二つの色差信号(R−Y、B−Y)は、ヒストグラムプロセッサ16に出力される。ヒストグラムプロセッサ16は、各信号に関するヒストグラムデータを生成する。図4は、ヒストグラムプロセッサ16によって生成される輝度(Y)に関するヒストグラムデータの一例を示したものである。本実施形態のヒストグラムプロセッサ16は、入力する各信号を0から255までの256階調でヒストグラムデータ化する。ヒストグラムプロセッサ16は、生成した各ヒストグラムデータをシステムコントローラ1に送信する。
【0032】
システムコントローラ1は、ヒストグラムプロセッサ16から送信される輝度(Y)に関するヒストグラムデータが、中心階調(ここでは127)をピークとするようにドライバ2を介して絞り3を駆動させ、光量を調整する。図4は、中心階調がピークとなった状態の輝度(Y)に関するヒストグラムデータを示している。輝度(Y)に関するヒストグラムデータにおいて中心階調が最大である状態は、撮像画像の一部または全部が白くなる現象(ハレーション)を回避しつつ、最大限明るい画像を得ることができる光量の光が照射されていることを意味する。以上が図2中S5に示した明るさ調整である。
【0033】
明るさ調整が完了して調整に最適な明るさが得られると、システムコントローラ1は、次にディレイ調整を行う(図2中S7)。図5は、図3に示した画像信号とサンプリングパルスとを拡大表示したものである。上述したように画像信号は、電子スコープ100bからプロセッサ100aへ伝送される際、減衰してしまう。そのため図5に示すように、画像信号の谷の部分は丸みを帯びてしまい、サンプリングするタイミングによって得られる谷のレベルは、厳密には谷の振幅と一致しない場合がある。この場合は、電子内視鏡システム100全体としての性能が十分に発揮されていない状態であり、S/N比が悪くなる。つまり高画質な画像を観察することができない。S/N比を最良の状態にするためには、サンプルホールド回路11でサンプリングされる谷のレベルを谷の振幅と略同一にすればよい。換言すれば、サンプリングパルスに対応する画像信号上のサンプルポイントPを該画像信号の谷の頂点Tに略一致させればよい(図5)。
【0034】
ここで、サンプルポイントPが谷の頂点Tと略一致するということは、ヒストグラムプロセッサ16で生成されるヒストグラムデータを積分して得られる値(以下、積算値という)が最大になることを意味する。そこで、システムコントローラ1は、定期的に輝度(Y)に関するヒストグラムデータの積算値に基づいて、ディレイ回路7に設定するディレイ量を標準ディレイ量から増減させて調整する。ディレイ回路7に設定されるディレイ量が変化することにより、CCD駆動部130からCCD18に送信される駆動パルスの送信タイミングを遅延させる。駆動パルスの送信タイミングが遅延するということは、図5中矢印で示すように、サンプルホールド回路11において、CCD18からの画像信号の位相がサンプリングパルスの位相に対してディレイ量分だけずれることになり、サンプルポイントPを画像信号の谷の頂点Tに略一致させることができる。システムコントローラ1は、輝度(Y)に関するヒストグラムデータの積算値を監視しつつ、該積算値が最大になるまで、以上の処理を繰り返す。以上がディレイ量調整である。
【0035】
ディレイ量調整が完了すると、システムコントローラ1は、上述した明るさ調整を再度行った後(図2中S9)、ホワイトバランス調整を行う。ホワイトバランス調整は、二つの色差(R−Y、B−Y)に関するヒストグラムデータにおいて量子化レベルの中心にピークがくるように、VCA12でR画像信号やB画像信号を増幅することにより行われる。
【0036】
具体的には、システムコントローラ1は、ヒストグラムプロセッサ16から送信される二つの色差(R−Y、B−Y)に関するヒストグラムデータにおいて各量子化レベルの中心(127)にピークがくるように、R画像信号とB画像信号とに対する増幅度を求める。求められた各画像信号に対する増幅度は、VCA12に設定される。
【0037】
VCA12は、設定された増幅度に対応してR画像信号とB画像信号を増幅する。なお、G画像信号は予め量子化レベルの中心に固定されているため、VCA12による信号増幅処理は行われない。VCA12によって増幅されることにより、ホワイトバランスが適切な状態(白色が純白として表示される状態)になる。以上がホワイトバランス調整である。
【0038】
以上が本発明の実施形態である。本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく趣旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
【0039】
上記実施形態では、サンプルホールド回路11において、サンプルポイントPを画像信号の谷の頂点Tに一致させるため、駆動パルスの送信タイミングを遅延させているが、これに限定されるものではない。例えば、サンプルホールド回路11がサンプリング時に使用するサンプリングパルスの送信タイミングを変えることによっても可能である。また、CCD18によって生成された画像信号自体を所定量遅延させた後サンプルホールド回路11に入力する構成にしてもよい。これらの変形例は、上記駆動パルスの送信タイミングの遅延とともに、または各々単独で行うことができる。
【0040】
また、上記実施形態では、電子スコープには予め標準ディレイ量等の電子スコープ100bに関するデータを記憶するメモリ19が備えられている。そして調整時には、該データを初期値として使用することにより、調整時間の短縮を図っている。しかし本発明によれば常に電子スコープ等の個体差を打ち消した精度の高い調整が行われるため、該データおよび該データを格納するメモリ19は必ずしも必要ではない。
【0041】
【発明の効果】
このように、本発明は、術者の所定操作により、自動的にディレイ調整およびホワイトバランス調整が行われる。しかも、各調整は実際に使用するプロセッサと電子スコープとを用いて行われるため、該プロセッサ等の個体差を打ち消すような精度の高い調整結果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の電子内視鏡システムの概略構成図である。
【図2】本発明の実施形態の電子内視鏡システムにおける調整処理の流れを示したフローチャートである。
【図3】本発明の実施形態の電子内視鏡システムの画像信号に関するタイミングチャートである。
【図4】ヒストグラムプロセッサによって生成された、中心階調がピークとなった状態の輝度(Y)に関するヒストグラムデータである。
【図5】画像信号とサンプリングパルスとの関係を拡大表示した図である。
【符号の説明】
1 システムコントローラ
6 タイミングジェネレータ
7 ディレイ回路
11 サンプルホールド回路
12 VCA
16 ヒストグラムプロセッサ
18 CCD
100 電子内視鏡システム
100a プロセッサ
100b 電子スコープ

Claims (8)

  1. 先端からR、G、Bの各光を観察部位に照射し、該先端に配設された撮像素子を駆動させて前記観察部位に関するR、G、Bの各画像信号を生成する電子スコープ用のプロセッサであって、
    R、G、Bの各光を発光する発光手段と、
    前記撮像素子から受信したR、G、Bの画像信号における各谷の信号レベルを一定の周期でサンプリングするサンプリング手段と、
    前記サンプリング手段によってサンプリングされたR、G、Bの各画像信号に対してそれぞれ所定の増幅率で増幅して出力する信号増幅手段と、
    前記信号増幅手段から出力されたR、G、Bの各画像信号に基づいて、輝度(Y)に関するヒストグラムデータおよび色差(R−Y、B−Y)に関するヒストグラムデータを生成するヒストグラム生成手段と、
    前記ヒストグラム生成手段によって生成された前記輝度(Y)に関するヒストグラムデータが所定階調をピークとするように前記発光手段から発光される前記R、G、Bの各光の光量を制御し、前記輝度(Y)に関するヒストグラムデータの積算値が略最大となるように前記サンプリング手段における前記画像信号のサンプルポイントを制御し、前記ヒストグラム生成手段によって生成された色差(R−Y、B−Y)に関するヒストグラムデータが所定の量子化レベルの中心をピークとするように前記信号増幅手段に対する前記所定の増幅率を制御する制御手段と、を有することを特徴とする電子スコープ用プロセッサ。
  2. 請求項1に記載の電子スコープ用プロセッサにおいて、
    前記制御手段は、前記サンプリング手段におけるサンプリングタイミングに対して前記画像信号の位相をずらすことにより、前記画像信号における前記サンプルポイントを制御することを特徴とする電子スコープ用プロセッサ。
  3. 請求項2に記載の電子スコープ用プロセッサにおいて、
    前記制御手段は、前記撮像素子へ駆動パルスを送信するタイミングを所定量遅延させることにより、前記画像信号の位相をずらすことを特徴とする電子スコープ用プロセッサ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の電子スコープ用プロセッサにおいて、
    前記制御手段は、前記サンプリング手段におけるサンプリングタイミングを前記撮像素子から受信したR、G、Bの画像信号の位相に対して所定量遅延させることにより、前記画像信号における前記サンプルポイントを制御することを特徴とする電子スコープ用プロセッサ。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の電子スコープ用プロセッサにおいて、
    前記輝度(Y)に関するヒストグラムデータの積算値が略最大であるとき、前記サンプルポイントに対応する画像信号の信号レベルは常に各谷の振幅に略等しいことを特徴とする電子スコープ用プロセッサ。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の電子スコープ用プロセッサにおいて、
    前記ヒストグラム生成手段は、各画像信号から輝度信号(Y)と色差信号(R−Y、B−Y)を抽出するマトリックス回路と、
    前記マトリックス回路によって抽出された前記輝度信号(Y)と前記二つの色差信号(R−Y、B−Y)とに基づいて輝度(Y)および色差(R−Y、B−Y)に関するヒストグラムデータを生成するヒストグラムプロセッサとから構成されることを特徴とする電子スコープ用プロセッサ。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の電子スコープ用プロセッサにおいて、
    前記ヒストグラム生成手段は、256階調で各ヒストグラムデータを生成し、前記所定階調は、中心階調であることを特徴とする電子スコープ用プロセッサ。
  8. 電子スコープ先端に配設された撮像素子において光源部から発光されたR、G、Bの各光によって生成された画像信号に基づいて、輝度(Y)および色差(R−Y、B−Y)に関するヒストグラムデータを生成し、
    前記輝度(Y)に関するヒストグラムデータにおいて中心階調がピークとなるような光量のR、G、Bの各光が発光されるように光量制御し、
    前記輝度(Y)に関するヒストグラムデータの積算値が最大となるように、撮像素子を駆動させるための駆動パルスを送信するタイミングを遅延させ、
    前記輝度(Y)に関するヒストグラムデータの積算値が最大となった状態で再び上記光量制御を行い、
    前記色差(R−Y、B−Y)に関するヒストグラムデータにおいて量子化レベルの中心にピークがくるようにRの画像信号およびBの画像信号を増幅させる、電子内視鏡システムにおける画質調整方法。
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