JP4647904B2 - 内視鏡装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内視鏡挿入部の先端側に設けた湾曲部を湾曲駆動源により湾曲動作させる内視鏡装置に関する。
内視鏡装置は、医療用分野及び工業用分野で広く使用されている。工業用分野で用いられる内視鏡装置としては、細長の内視鏡挿入部をジェットエンジン内や発電所の配管などへ挿入して、被検部位の観察を行えるものがある。
一般的な内視鏡挿入部には、先端側に湾曲自在な湾曲部が設けられている。この湾曲部は、内視鏡挿入部内に挿通させた湾曲操作ワイヤを牽引、弛緩させることによって、湾曲動作される。また、湾曲操作の省力化を図る目的で、内視鏡装置は、上記内視鏡挿入部の湾曲部に対する湾曲動作を指示入力するための湾曲操作入力部を操作することにより、上記湾曲操作ワイヤを電動で牽引弛緩させて上記湾曲部を湾曲動作させる内視鏡装置が使用されている。
このような従来の内視鏡装置は、例えば、特開2000−89131号公報や特開2003−84212号公報に記載されているように上記内視鏡挿入部を巻回するドラム部内に上記湾曲部を湾曲動作させるための駆動力を発生する湾曲駆動源等の内蔵物を設けた装置が提案されている。
上記特開2000−89131号公報や特開2003−84212号公報に記載の内視鏡装置は、上記ドラム部を収納ケース内に収納しているので、携帯性に優れ、内蔵物を衝撃から保護することができる。
また、米国特許第5,323,899号公報に記載されているように内視鏡挿入部と装置本体との間に操作部としてリモコン(リモートコントローラ)を設け、このリモコン内部に湾曲駆動源を設けた内視鏡装置が提案されている。
特開2000−89131号公報 特開2003−84212号公報 米国特許第5,323,899号公報
しかしながら、上記特開2000−89131号公報や特開2003−84212号公報に記載の内視鏡装置は、上記ドラム部内に上記湾曲駆動源が設けられるようになっている。このため、上記従来の内視鏡装置は、上記湾曲駆動源の交換や修理等を行う際、上記外装ケースを開けて上記ドラム部内から上記湾曲駆動源を取り外すことが困難であり、作業性が悪い。
一方、上記米国特許第5,323,899号公報に記載の内視鏡装置は、上記湾曲駆動源の交換及び修理等は容易にできるが、内視鏡挿入部を収納ケース内に収納したり、また取り出したりするときに作業性が悪い。
従って、従来の内視鏡装置は、湾曲駆動源の交換や修理等を行う際、湾曲駆動源に直接アクセスしての修理又は取り外しが容易となり、且つ内視鏡挿入部の収納性がよくて引き出し易い、作業性が良好なことが望ましい。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、湾曲駆動源の交換や修理等を行う際、この湾曲駆動源に直接アクセスして修理すること、容易に取り外すことができ、且つ内視鏡挿入部の収納性がよくて引き出し易い、作業性が良好な内視鏡装置を提供することを目的とする。
本発明による内視鏡装置は、先端側に設けた湾曲部が湾曲動作する細長な内視鏡挿入部の延出方向が、前記内視鏡挿入部の巻き取り面の接線方向を指向するよう設定され、前記内視鏡挿入部基端側から巻回する挿入部巻回部と、前記内視鏡挿入部の前記湾曲部に対する湾曲動作を指示入力するための湾曲操作入力部を設けた操作部と、前記内視鏡挿入部の基端側に設けられた、前記湾曲部を湾曲させるための湾曲駆動源を有するとともに、前記挿入部巻回部の前記巻き取り面となる外周面部に対し着脱自在であって、取り付けたとき前記挿入部巻回部の前記外周面部の一部を構成する湾曲駆動ユニットと、前記湾曲操作入力部からの入力信号に基づき、前記湾曲駆動ユニットを駆動制御することにより、前記湾曲部の湾曲状態を制御する湾曲制御ユニットと、を備え、前記湾曲駆動ユニットは、前記内視鏡挿入部の径又は前記内視鏡挿入部の長さに応じて異なる前記湾曲駆動源毎にそれぞれ異なる複数種類からなるとともに、前記挿入部巻回部に対して複数種類の前記湾曲駆動ユニットの内、いずれか1つの前記湾曲駆動ユニットが着脱自在に構成されているとともに、前記挿入部巻回部の回転を検知する検知手段と、前記検知手段の検知結果を基に前記湾曲部への駆動力の接続解除を行う電磁クラッチと、をさらに備え前記湾曲制御ユニットは、選択された1つの前記湾曲駆動ユニットを前記挿入部巻回部に取り付けた状態において、前記湾曲駆動源に応じた前記湾曲部の駆動制御を行うよう前記湾曲駆動ユニットを駆動制御するとともに、前記電磁クラッチが行う前記湾曲部への駆動力の接続解除の制御を行うことを特徴とする。
本発明の内視鏡装置は、湾曲駆動源の交換や修理等を行う際、この湾曲駆動源に直接アクセスして修理すること、容易に取り外すことができ、且つ内視鏡挿入部の収納性がよくて引き出し易い、作業性が良いという利点を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1ないし図10は本発明の第1実施例に係わり、図1は第1実施例の内視鏡装置を示す全体構成図、図2は図1の内視鏡挿入部からコネクタ部を示す斜視図、図3は図2のコネクタ部を取り付ける前の内視鏡装置の斜視図、図4は図2のコネクタ部を取り付けた後の内視鏡装置の斜視図、図5は図4のコネクタ部付近の断面図、図6は図5のA−A線断面図、図7はコネクタ部の斜視図、図8はコネクタ取り付け部の斜視図、図9は図8のコネクタ取り付け部にコネクタ部を取り付けた際の状態を示す斜視図、図10は図8のコネクタ取り付け部にコネクタ部を取り付ける際の状態を示す断面図である。
図1に示すように本発明の第1実施例の内視鏡装置1は、先端側に設けた後述の湾曲部が湾曲自在に湾曲動作される細長で可撓性を有する内視鏡挿入部2と、この内視鏡挿入部2を巻回する挿入部巻回部としてのドラム部3と、このドラム部3を回動自在な状態で保持するとともに、電源を供給する図示しない電源部を備えたフレーム部4と、このフレーム部4の上端に設けられ、各種スイッチ及びコネクタ類やACケーブル(符号5a)等を備えたフロントパネル5と、前記フロントパネル5にケーブル6aを介して着脱自在に接続される操作部としてのリモコン(リモートコントローラ)6と、前記フロントパネル5に取り付けられた伸縮式のポール7aに回動自在に支持されたモニタ7と、収納される機器に加わる衝撃力を抑える緩衝材等を備え、ケース本体を形成する箱体8aと蓋体8bとで構成された収納ケース8と、を備えて構成されている。
なお、蓋体8bには、前記ポール7aから取り外した前記モニタ7を収納するモニタ収納配置部8cが形成されており、このモニタ収納配置部8cにモニタ7を収納することよって安定した状態での収納を行える。
また、フロントパネル5には、ドラム部3への取り扱いが自在となる開閉自在な蓋パネル9を有している。この蓋パネル9には取っ手9aが設けられており、この取っ手9aを掴んで蓋パネル9を開けると前記ドラム部3が露出するようになっている。
前記内視鏡挿入部2は、前記フロントパネル5に設けられた座屈防止用の挿入部パッキン部10から延出している。この挿入部パッキン部10は、蓋パネル側に設けられた蓋パネル側ゴム片10aと、フロントパネル本体側に設けられたフロントパネル本体側ゴム片10bとの2体から構成されている。これらゴム片10a,10bは、それぞれ溝部10cが形成されている。前記蓋パネル9が閉じた状態のときに、これらゴム片10a,10bは、合わさって挿入部パッキン部10が構成されることで前記溝部10cが合わさり、前記内視鏡挿入部2の挿通する貫通部が形成されるようになっている。
前記内視鏡挿入部2は、先端側から順に硬質の先端部本体11、この先端部本体11を所望の方向に向ける湾曲自在な湾曲部12、細長で柔軟性を有する可撓管部13を連設している。
前記先端部本体11には、前記内視鏡挿入部2を挿通配設する後述のライトガイド24の先端側が固定保持されており、このライトガイド24から伝達される照明光により被検部位を照明するための照明光学系11aや、この照明光学系11aにより照明された被検部位の反射光を被写体像として取り込む対物光学系11b及び、この対物光学系11bにより取り込まれた被写体像を撮像するCCD(電荷結像素子)などの撮像素子を有する撮像ユニット11cなどの内蔵物が設けられている。なお、前記内視鏡挿入部2の先端部本体11には、視野方向、視野角などの光学特性を変換する図示しない各種光学アダプタを着脱自在に取り付け可能である。
また、前記内視鏡挿入部2の基端側には、後述するように前記ドラム部3と着脱自在に構成されるコネクタ部14が連設されている。
前記リモコン6には、前記湾曲部12を湾曲動作させるために操作指示入力するジョイスティックやトラックボール等の湾曲操作入力部15や後述のCCUに対するレリース等の操作指示入力する画像ボタンや電源ボタン等の各種スイッチ16が設けられている。
前記ドラム部3は、前記内視鏡挿入部2を巻回する筒状部材により形成される外周面部19と、この外周面部19の開口を覆う側部19bと有して形成されている。これら外周面部19と側部19bとで形成された前記ドラム部3の空間部の内部には、前記内視鏡挿入部2に照明光を供給する光源部17、前記内視鏡挿入部2の先端部本体11に設けた撮像ユニット11cに対する信号処理を行うCCU18等が収納されている。また、前記ドラム部3には、後述するように前記内視鏡挿入部2のコネクタ部14が着脱自在に取り付けられるようになっている。これら光源部17、CCU18、コネクタ部14には、前記電源部から電源が供給されるようになっている。なお、前記電源部は、前記フレーム部に設けているが、ドラム部3の空間部の内部に設けても良い。
図2に示すように前記内視鏡挿入部2の基端側には、前記ドラム部3に着脱自在に構成されるコネクタ部14が連設されるようになっている。本実施例では、後述するように前記コネクタ部14に前記湾曲部12を湾曲動作させるための駆動力を発生する湾曲駆動源が設けられている。
図3に示すように前記ドラム部3の外周面部19には、前記コネクタ部14が着脱自在に取り付けられるコネクタ取り付け部20が設けられている。なお、前記コネクタ取り付け部20の詳細構成は、後述する。そして、前記コネクタ部14が前記コネクタ取り付け部20に取り付けられると、図4に示すように前記内視鏡挿入部2は、前記ドラム部3から延出するようになっている。
さらに、前記コネクタ部14が前記コネクタ取り付け部20に取り付けられている状態において、内視鏡装置1は、紙面に対して反対側のドラム部側部19bに設けられた図示しない挿入部巻取りハンドルを軽く回すだけでドラム部3が回転し、図1で示したように前記ドラム部3の外周面に前記内視鏡挿入部2を巻回収納するようになっている。
図5に示すように前記内視鏡挿入部2の前記コネクタ部14において、前記撮像ユニット11c(撮像素子)から延出する信号線21は、撮像コネクタ22に接続されている。この撮像コネクタ22は、前記ドラム部3に設けた撮像コネクタ受け部23に接続され、前記CCU18に接続されるようになっている。
前記信号線21同様、ライトガイド24の基端側は、ライトガイドコネクタ25に固定されている。このライトガイドコネクタ25は、前記ドラム部3に設けたライトガイドコネクタ受け部26に接続され、前記光源部17から照明光を伝達されるようになっている。
また、前記コネクタ部14には、ステンレス等により形成され、湾曲操作ワイヤ27を案内するコイルパイプ28が導出されている。この導出されたコイルパイプ28は、その端部を係合板金29によって係合支持されている。そして、前記湾曲操作ワイヤ27は、連結部材30により後述するプーリ部に巻き取られる巻き取りワイヤ31と連結されている。
ここで、湾曲操作ワイヤ27は、前記湾曲部12の上下、左右方向に対応する位置において、前記湾曲部12を構成している図示しない最先端の湾曲駒にそれぞれロー付け等により固定保持されている。そして、湾曲操作ワイヤ27は、前記可撓管部13の先端側において、それぞれ前記コイルパイプ28にて前記コネクタ部14内部まで案内されている。なお、湾曲操作ワイヤ27は、1対で構成され、これらの基端部が巻き取りワイヤ31に接続されている。
また、コネクタ部14には、上下又は左右方向用のプーリ部32が2組設けてあり、これらプーリ部32には前記巻き取りワイヤ31の基端部が半田、接着、係合等で固定されて巻回されている。前記プーリ部32は、後述するモータ部の出力軸に連結されており、このモータ部の出力軸から伝達される回転力により回動自在に回転して前記巻き取りワイヤ31を牽引、弛緩するようになっている。
また、前記コネクタ部14には、湾曲駆動回路部33を備えた湾曲制御ユニット33Aが設けられている。この湾曲駆動回路部33は、駆動コネクタ35と信号線34により接続されている。この駆動コネクタ35は、前記ドラム部3に設けた駆動コネクタ受け部36に接続され、前記リモコン6に電気的に接続される。
また、前記湾曲駆動回路部33は、後述する湾曲駆動ユニットとしてのモータユニットと信号線38により接続されている。この信号線38は、後述するモータ部から延出する信号線と、プーリ部32の回転量を検知するよう設けたポテンショメータ37から延出する信号線とにより形成されており、前記ポテンショメータ37の検出結果をモニタリングするようになっている。
なお、前記ポテンショメータ37をエンコーダとして良く、この場合、アブソリュート型のエンコーダが好ましいが、Z相を有する三相式エンコーダや二相式エンコーダにより別途零点を検知するフォトセンサを前記プーリ部32近傍に配置しても良い。
図6に示すように前記コネクタ部14の一端には、湾曲駆動ユニットを構成しているモータユニット40が取り付けられている。このモータユニット40は、前記湾曲部12の湾曲動作方向に対応するように2個設けてある。つまり、一方は湾曲上下方向用モータユニット40aであり、他方は湾曲左右方向用モータユニット40bである。
なお、説明を簡略化するために、湾曲上下方向用モータユニット40aのみ構成を説明し、湾曲左右方向用モータユニット40bの構成は符号にbを添付して説明を省略する。
前記湾曲上下方向用モータユニット40aは、モータ部41aと、このモータ部41aの駆動力を出力軸42aまで伝達する平歯車や遊星歯車等の歯車列で構成された減速ギア部43aとで構成されている。なお、前記湾曲上下方向用モータユニット40aには、前記減速ギア部43aを介してモータ部41aの回転量を検知するポテンショメータ37aが連設されている。そして、前記モータユニット40aは、前記減速ギア部43aを介して前記モータ部41aの出力軸42aにプーリ部32aが連結されている。
これにより、モータユニット40aは、プーリ部32aを回動自在に回転させて前記巻き取りワイヤ31を牽引、弛緩させることにより、前記湾曲操作ワイヤ27を牽引、弛緩するようになっている。なお、前記湾曲左右方向用モータユニット40bも前記湾曲上下方向用モータユニット40aと同様な構成である。
そして、コネクタ部14は、前記湾曲駆動回路部33が前記リモコン6からの操作指示信号に基づき、ポテンショメータ37a,37bの検知結果をモニタリングしつつ、前記モータユニット40a,40bを駆動制御して前記湾曲部12の湾曲状態を制御するようになっている。
また、前記コネクタ部14は、図7に示すように前記ドラム部3の外周面部19に設けられた前記コネクタ取り付け部20に例えば4本の雄ねじ44により着脱自在に取り付けられるようになっている。
一方、図8に示すように前記ドラム部3の外周面部19に設けられた前記コネクタ取り付け部20には、前記コネクタ部14の4本の雄ねじ44に螺合する4つの雌ネジ部45が形成されている。また、前記コネクタ取り付け部20には、前記コネクタ部14の撮像コネクタ22が接続される前記撮像コネクタ受け部23,前記コネクタ部14のライトガイドコネクタ25が接続される前記ライトガイドコネクタ受け部26及び前記コネクタ部14の駆動コネクタ35が接続される駆動コネクタ受け部36が表面に露出している。
そして、図9に示すように前記コネクタ部14は、前記コネクタ取り付け部20の雌ネジ部45に雄ねじ44が螺合することにより、前記コネクタ取り付け部20に着脱自在に取り付けられるようになっている。なお、このとき、前記コネクタ部14は、前記撮像コネクタ22が前記撮像コネクタ受け部23に接続され、前記ライトガイドコネクタ25がライトガイドコネクタ受け部26に接続され、前記駆動コネクタ35が前記駆動コネクタ受け部36に接続されるようになっている。
このように構成される内視鏡装置1は、図1に示したように内視鏡挿入部2をドラム部3から引き出され、ジェットエンジン内や発電所の配管などへ挿入して、被検部位の観察や各種処置に用いられる。
このとき、図1で示したように内視鏡装置1は、前記ドラム部3の外周面部19に前記内視鏡挿入部2が巻回収納されているので、すぐに取り出し易く作業性が良い。
内視鏡挿入部2は、ドラム部3内の光源部17からの照明光をコネクタ部14からライトガイド24に供給されて先端部本体11から被検部位を照明する。そして、内視鏡挿入部2は、照明された被検部位の反射光を被写体像として先端部本体11から取り込み、撮像ユニット11cの撮像素子に結像する。
内視鏡装置1は、ドラム部3内のCCU18がコネクタ部14から信号線を介して撮像ユニット11cの撮像素子を駆動制御して結像された被写体像を撮像する。そして、撮像素子により被写体像が撮像されてこの撮像ユニット11cからの撮像信号が信号線を介してコネクタ部14からドラム部3内のCCU18へ伝達される。
CCU18は、伝達された撮像信号を信号処理して標準的な映像信号を生成し、この映像信号をモニタ7に出力してこのモニタ7の表示画面に内視鏡画像を表示させる。
ここで、内視鏡挿入部2は、湾曲部12を湾曲動作されて先端部本体11を所望の方向に向けながら、目的部位へ挿入される。
このとき、内視鏡装置1は、リモコン6の湾曲操作入力部15を操作されて湾曲部12の湾曲動作が行われる。
このリモコン6の湾曲操作入力部15からの操作指示信号は、ドラム部3からコネクタ部14内の湾曲駆動回路部33に伝達される。そして、湾曲駆動回路部33は、リモコン6からの操作指示信号に基づき、ポテンショメータ37の検知結果をモニタリングしつつ、モータユニット40を駆動制御する。
なお、ここで、例えば、湾曲部12が上下方向に湾曲操作されたとする。すると、湾曲上下方向用モータユニット40aは、湾曲駆動回路部33によりモータ部41aが駆動制御され、減速ギア部43aを介して出力軸42aから伝達される回転力によりプーリ部32aが回動自在に回転して巻き取りワイヤ31を牽引、弛緩し、湾曲操作ワイヤ27を牽引、弛緩する。
そして、内視鏡挿入部2の湾曲部12は、湾曲操作ワイヤ27の牽引、弛緩により湾曲自在に湾曲動作して先端部本体11を所望の方向に向ける。これにより、内視鏡装置1は、内視鏡挿入部2を目的部位へと導かれる。
このとき、内視鏡装置1は、内視鏡挿入部2の湾曲部12が所望の湾曲動作を行わない際、湾曲駆動源の交換や修理等を行う必要がある。
そこで、内視鏡装置1は、図4に示したように蓋パネル9を開けることによりドラム部3が露出される。
すると、図9に示したようにドラム部3の外周面部19に設けられたコネクタ取り付け部20には、内視鏡挿入部2のコネクタ部14が着脱自在に取り付けられている。
本実施例では、上述したようにこのコネクタ部14に湾曲駆動源を備えたモータユニット40が設けられているので、このコネクタ部14を取り外すことにより、湾曲駆動源の交換や修理等を容易に行うことができる。
上述した4本の雄ねじ44を取り外すことにより、コネクタ部14は、コネクタ取り付け部20から容易に取り外される。
このとき、コネクタ部14は、図10に示すように撮像コネクタ受け部23から撮像コネクタ22が引き抜かれ、駆動コネクタ受け部36から駆動コネクタ35が引き抜かれると共に、ライトガイドコネクタ受け部26からライトガイドコネクタ25が引き抜かれる。
そして、コネクタ部14は、モータユニット40を交換や修理等されて、上述したのと逆の手順によりコネクタ取り付け部20に簡易に取り付けられる。
また、内視鏡装置1は、コネクタ部14に湾曲駆動源を設けているので、この湾曲駆動源はドラム部3とともに回動するようになっている。
この結果、内視鏡装置1は、湾曲駆動源の交換や修理等を行う際、この湾曲駆動源に直接アクセスして修理すること、容易に取り外すことができ、且つ内視鏡挿入部の収納性がよくて引き出し易い、作業性が良いという効果を得ることができる。また、内視鏡検査時に内視鏡を交換する必要が生じた場合、コネクタ部14を取り外し、別の内視鏡のコネクタ部14を取り付けることで、例えば、より細いタイプの内視鏡や、より挿入部の長い内視鏡への変更ができる。
図11ないし図15は本発明の第2実施例に係わり、図11は第2実施例の内視鏡装置を示す全体構成図、図12は図11の内視鏡挿入部、リモコン及びユニバーサルケーブルを示す斜視図、図13は図12のコネクタ部を取り付ける前の内視鏡装置の斜視図、図14は図13の状態からコネクタ部を取り付けてユニバーサルケーブルを巻回し、リモコンを収納する直前の内視鏡装置の斜視図、図15は図14の状態からリモコンを取り付けて内視鏡挿入部を巻回した際の状態を示す内視鏡装置の斜視図である。
上記第1実施例は、コネクタ部14が内視鏡挿入部2の基端側に設けられてドラム部3に着脱自在な構成としているが、第2実施例は内視鏡挿入部の基端部とコネクタ部との間にリモコンを設けた構成としている。それ以外の構成は上記第1実施例と同様であるので説明を省略し、同一構成には同じ符号を付して説明する。
すなわち、図11に示すように第2実施例の内視鏡装置1Bは、内視鏡挿入部2Bとコネクタ部14Bとの間にリモコン6Bを設けて構成される。前記リモコン6Bの後端側には、ユニバーサルケーブル51が延出し、この基端側にコネクタ部14Bが設けられている。前記コネクタ部14Bは、上記第1実施例で説明したのと同様に湾曲駆動源としてのモータを備えたモータユニット及び湾曲駆動回路部を設けている。
前記リモコン6Bは、図12に示すようにリモコン本体52の上端側に着脱自在に液晶モニタ53が設けられている液晶モニタ付きリモコンである。
前記液晶モニタ53は、前記コネクタ部14Bを介して前記ドラム部3B内のCCU18と電気的に接続されるようになっている。これにより、前記リモコン6Bは、前記液晶モニタ53の表示画面53aに内視鏡画像を表示できるようになっている。
一方、前記リモコン本体52には、上記第1実施例で説明したのリモコン6と同様に前記湾曲部12を湾曲動作させるために操作指示入力するジョイスティックやトラックボール等の湾曲操作入力部15や前記CCU18に対するレリース等の操作指示入力する画像ボタンや電源ボタン等の各種スイッチ16が設けられている。
従って、内視鏡装置1Bは、内視鏡挿入部2Bの基端部にリモコン6Bを設けているので、前記湾曲部12の湾曲動作や各種の操作をスムーズに行えて操作性が良い。
さらに、内視鏡装置1Bは、前記リモコン本体52をドラム部3Bの外周面部19に着脱自在に収納して、前記ユニバーサルケーブル51及び前記内視鏡挿入部2Bを前記ドラム部3Bの外周面に巻回収納するように構成している。
以降、図13〜図15を参照して説明する。
図13に示すように前記ドラム部3Bには、外周面部19に前記リモコン本体52を収納するリモコン収納部54が形成されている。前記リモコン6Bは、前記リモコン本体52から前記液晶モニタ53を取り外されて前記リモコン収納部54に前記リモコン本体52が収納されるようになっている。
先ず、前記リモコン6Bは、前記リモコン本体52から前記液晶モニタ53を取り外され、この取り外された液晶モニタ53は前記蓋体8bのモニタ収納配置部8cに収納される。そして、内視鏡装置1Bは、ドラム部3Bを回転されて図14に示すようにユニバーサルケーブル51が巻回される。
次に、内視鏡装置1Bは、前記リモコン収納部54に前記リモコン本体52が収納されて、更にドラム部3Bを回転されて図15に示すように内視鏡挿入部2Bが巻回される。
それ以外の構成及び作用は、上記第1実施例とほぼ同様なので説明を省略する。
従って、第2実施例の内視鏡装置1Bは、上記第1実施例とほぼ同様な効果を得ることに加え、内視鏡挿入部2Bの基端部にリモコン6Bを設けているので、ユニバーサルケーブル51にてリモコンケーブルとの共有化を図ることにより、手元側に生ずるケーブルの本数が最小限となり操作性が向上するという効果を得ることができる。また、第2実施例の内視鏡装置1Bは、リモコン本体52をドラム部3Bに収納してユニバーサルケーブル51及び前記内視鏡挿入部2Bを前記ドラム部3Bに巻回収納でき、作業性及び携帯性に優れているという効果を得ることができる。
図16ないし図23は本発明の第3実施例に係わり、図16は第3実施例の内視鏡装置を示す全体構成図、図17は図16のコネクタ部付近の断面図、図18は図17のB−B断面図、図19はコネクタ取り付け部にコネクタ部を取り付ける際の状態を示すコネクタ部付近の断面図、図20は変形例を示すコネクタ部付近の断面図、図21は図20の要部拡大図、図22は図21のC−C断面図、図23は図21のコネクタ部を取り付ける際の状態を示すコネクタ部付近の断面図である。
上記第2実施例は、湾曲駆動源を設けたコネクタ部14Bを内視鏡挿入部2Bの基端部に備え、このコネクタ部14Bがドラム部3Bに着脱自在な構成としているが、第3実施例は内視鏡挿入部の基端側に設けられるユニバーサルケーブルをドラム部内部から延出すると供に、このドラム部に対して湾曲駆動ユニットの一部と湾曲駆動源とを設けた駆動源ボックスを着脱自在な構成としている。それ以外の構成は上記第2実施例と同様であるので説明を省略し、同一構成には同じ符号を付して説明する。
すなわち、図16に示すように第3実施例の内視鏡装置1Cは、内視鏡挿入部2Cの基端側に設けられるユニバーサルケーブル51をドラム部3C内部から延出すると供に、このドラム部3Cに対して湾曲駆動源を設けた駆動源ボックス55を着脱自在な構成としている。
図17及び図18に示すようにドラム部3Cには、前記駆動源ボックス55を着脱自在に取り付けるボックス取り付け部56が形成されている。前記駆動源ボックス55は、上記第1実施例で説明したコネクタ部14とほぼ同様に4本の雄ねじ44により前記ボックス取り付け部56に着脱自在に取り付けられるようになっている。
前記駆動源ボックス55には、上記第1実施例で説明したコネクタ部14とほぼ同様な動作を行う湾曲駆動回路部33が設けられている。また、前記駆動源ボックス55には、湾曲駆動源としてのモータ57a,57bが設けられている。
前記湾曲駆動回路部33は、駆動コネクタ35と信号線34により接続されている。前記駆動コネクタ35は、前記ドラム部3Cに設けた駆動コネクタ受け部36に接続され、前記リモコン6に電気的に接続される。
また、前記湾曲駆動回路部33には、前記ドラム部3C側に設けたポテンショメータ37に電気的に接続する信号線38aが延出しており、ポテンショメータ37の検知結果をモニタリングするようになっている。なお、信号線38aは、検知コネクタ58に接続されている。なお、符号38bは、モータ57から延出した信号線であり、これら信号線38bは前記湾曲駆動回路部33に接続されている。
モータ57は、前記湾曲部12の湾曲動作方向に対応するように2個設けてある。つまり、一方は湾曲上下方向用モータ57aであり、他方は湾曲左右方向用モータ57bである。
なお、説明を簡略化するために、湾曲上下方向用モータ57aのみ構成を説明し、湾曲左右方向用モータ57bの構成は符号にbを添付して説明を省略する。
前記湾曲上下方向用モータ57aは、モータ部41aと、このモータ部41aの出力軸42aに取り付けられ、この出力軸42aを介して駆動力を前記ドラム部3C側に伝達する駆動源側ローラ58aとを有して構成されている。
前記駆動源側ローラ58aは、前記駆動源ボックス55に形成されている開口部55aから一部露出しており、前記ドラム部3C側にモータ部41aの駆動力を伝達するようになっている。
一方、ドラム部3C側の前記ボックス取り付け部56には、前記駆動源ボックス55の前記開口部55aに対向する位置に形成されている開口部56aから一部露出し、前記駆動源ボックス55の前記駆動源側ローラ58aと所定の摩擦力により当接してこの駆動源側ローラ58aからの駆動力を伝達されるプーリ側ローラ59aが設けられている。
前記プーリ側ローラ59aには、内周面側にプーリ部32aが設けられており、このプーリ部32aには前記巻き取りワイヤ31の基端部が固定されて巻回されている。前記巻き取りワイヤ31の先端側には、上記第1実施例で説明したのと同様に連結部材30を介して前記内視鏡挿入部2Cを挿通する前記湾曲操作ワイヤ27が接続されている。
これにより、前記モータ57aからの駆動力は、前記駆動源側ローラ58aを介して前記プーリ側ローラ59aに伝達され、このプーリ側ローラ59aから前記プーリ部32aに伝達される。そして、前記モータ57aからの駆動力は、前記プーリ部32aにより前記巻き取りワイヤ31を牽引、弛緩させることにより、前記湾曲操作ワイヤ27を牽引、弛緩するようになっている。
また、前記プーリ側ローラ59aの外周面側には、このプーリ側ローラ59aの回転位置を検出するポテンショメータ37aが取り付けられている。このポテンショメータ37aから延出する信号線37cは、検知コネクタ受け部60に接続されている。
なお、本実施例では、駆動源ボックス55からドラム部3Cへモータ57aからの駆動力の伝達を、前記駆動源側ローラ58aと前記プーリ側ローラ59aとを用いて行っているが平歯車や遊星歯車等の歯車列を用いても良い。
そして、駆動源ボックス55は、前記湾曲駆動回路部33が前記リモコン6からの操作指示信号に基づき、ポテンショメータ37a,37bの検知結果をモニタリングしつつ、前記モータ57a,57bを駆動制御して前記湾曲部12の湾曲状態を制御するようになっている。
このように構成される内視鏡装置1Cは、湾曲駆動源の交換や修理等を行う場合、蓋パネル9を開けることによりドラム部3Cが露出される。
そして、駆動源ボックス55は、図19に示すようにドラム部3Cのボックス取り付け部56から取り出されて交換や修理等され、再度取り付けられる。
なお、前記駆動源ボックス55は、前記ドラム部3Cと別体ではあるが、このドラム部3Cに取り付けたとき、該ドラム部3Cと一体的に前記内視鏡挿入部2C及びユニバーサルケーブル51を巻回するようになっている。
それ以外の構成及び作用は、上記第1,第2実施例とほぼ同様なので説明を省略する。
これにより、第3実施例の内視鏡装置1Cは、上記第2実施例とほぼ同様な効果を得ることに加え、ドラム部3Cに着脱自在に取り付けられる駆動源ボックス55がモータ57のみを収納しているので簡単に着脱でき、交換や修理等の作業性が向上するという効果を得ることができる。
また、特性の異なる駆動源ボックス55を用意することで、検査に応じた駆動源ボックスを選択することができ、検査の幅が広がるといえる。
なお、内視鏡装置は、図20〜図23に示すように構成しても良い。
図20及び図21に示すように内視鏡装置1Dは、ボックス取り付け部56Dがドラム部3Dに円筒面状に形成される。このため、内視鏡装置1Dは、ボックス取り付け部56Dを形成するために前記ドラム部3Dを平面状に加工する必要がなく、製造上簡易となる。
更に、ボックス取り付け部56Dは、図22に示すようにドラム部3Dの片側に形成される。このため、内視鏡装置1Dは、図23に示すようにこのボックス取り付け部56Dに着脱自在に駆動源ボックス55Dを取り付けたとき、ドラム部3Dの逆側に内視鏡挿入部及びユニバーサルケーブル51を巻回する(駆動源ボックス55Dは、内視鏡挿入部及びユニバーサルケーブル51を巻回しない)ことができ、ドラム部3Dに内視鏡挿入部及びユニバーサルケーブル51を巻回した状態でも、駆動源ボックスを交換することができる。
図24ないし図29は本発明の第4実施例に係わり、図24は第4実施例の内視鏡装置を示す全体構成図、図25は図24のリモコン本体を示す説明図であり、図25(A)は図24のリモコン本体を示す斜視図、図25(B)は図25(A)の透視図、図26はリモコンを収納する直前の内視鏡装置の斜視図、図27はリモコンを収納した際の内視鏡装置の斜視図、図28は変形例の内視鏡挿入部の断面図、図29は図28のD−D断面図である。
上記第1〜第3実施例は、ドラム部3C側に湾曲駆動源を着脱自在に設けて構成しているが、第4実施例は、内視鏡挿入部側に湾曲駆動源を着脱自在に設けて構成する。それ以外の構成は上記第2実施例と同様であるので説明を省略し、同一構成には同じ符号を付して説明する。
すなわち、図24に示すように第4実施例の内視鏡装置1Eは、内視鏡挿入部2E側に配置されるリモコン6Eに湾曲駆動源を備えた後述のモータユニット(図25参照)が内蔵されて構成される。なお、内視鏡装置1Eは、収納ケース8側部側に対して蓋パネル9Eが開閉されるように構成されており、後述するようにこの蓋パネル9Eを開けてドラム部3E側部にリモコン本体52を収納するようになっている(図28及び図29参照)。
図25(A),(B)に示すようにリモコン6Eは、リモコン本体52にモータユニット61を設けている。モータユニット61は、前記湾曲部12の湾曲動作方向に対応するように2個設けてある。つまり、一方は湾曲上下方向用モータユニット61aであり、他方は湾曲左右方向用モータユニット61bである。
なお、説明を簡略化するために、湾曲上下方向用モータユニット61aのみ構成を説明し、湾曲左右方向用モータユニット61bの構成は符号にbを添付して説明を省略する。
前記湾曲上下方向用モータユニット61aは、モータ部41aと、このモータ部41aの出力軸42aに取り付けられたプーリ部32aとを有して構成されている。これらプーリ部32aには、前記巻き取りワイヤ31の基端部が固定されて巻回されている。前記巻き取りワイヤ31の先端側には、上記第1実施例で説明したのと同様に連結部材30を介して前記内視鏡挿入部2Eを挿通する前記湾曲操作ワイヤ27が接続されている。
また、前記リモコン本体52には、上記第1実施例で説明したコネクタ部14とほぼ同様な動作を行う湾曲駆動回路部33が設けられている。この湾曲駆動回路部33には、図示しないエンコーダが電気的に接続されており、湾曲操作入力部15からの操作指示信号に基づき、前記エンコーダの検知結果をモニタリングしつつ、前記モータユニット61aを駆動制御して前記湾曲部12の湾曲状態を制御するようになっている。
さらに、内視鏡装置1Eは、前記リモコン本体52をドラム部3Eの側部に着脱自在に収納して、前記ユニバーサルケーブル51及び前記内視鏡挿入部2Eを前記ドラム部3Eに巻回収納するように構成している。
以降、図26及び図27を参照して説明する。
図26に示すように前記ドラム部3Eには、側部に前記リモコン本体52を収納するリモコン収納部54Eが形成されている。前記リモコン6Eは、前記リモコン本体52から前記液晶モニタ53を取り外されて前記リモコン収納部54Eに前記リモコン本体52が収納されるようになっている。
先ず、前記リモコン6Eは、前記リモコン本体52から前記液晶モニタ53を取り外され、この取り外された液晶モニタ53は前記蓋体8bのモニタ収納配置部8cに収納される。そして、内視鏡装置1Eは、ドラム部3Eを回転されてユニバーサルケーブル51が巻回される。次に、内視鏡装置1Eは、ドラム部側部19bに凹に形成された前記リモコン収納部54Eに前記リモコン本体52が収納されて前記内視鏡挿入部2Eが巻回される。すなわち、湾曲駆動源は、ドラム部3Eに配置されることになり、共に回動するようになっている。
これにより、内視鏡装置1Eは、リモコン本体52をドラム部3Eに収納してユニバーサルケーブル51及び前記内視鏡挿入部2Eを前記ドラム部3Eに巻回収納できる。
また、内視鏡装置1Eは、湾曲駆動源の交換や修理等を行う場合、蓋パネル9Eを開けることによりドラム部3Eが露出される。
そして、内視鏡装置1Eは、コネクタ部14Eをドラム部3Eから取り外すことにより、リモコン本体52をドラム部3Eから内視鏡挿入部2E及びユニバーサルケーブル51ごと取り外せるので、容易に交換や修理等できる。
従って、内視鏡装置1Eは、上記第2実施例とほぼ同様な効果を得ることができる。
なお、内視鏡装置は、図28及び図29に示すように構成しても良い。
図28及び図29に示すように内視鏡装置1Fは、内視鏡挿入部2Fに湾曲駆動源を設けて構成している。具体的に説明すると、内視鏡挿入部2Fは、湾曲操作ワイヤ27を牽引、弛緩する湾曲駆動源としてリニア駆動モータ62を用いたリニア駆動モータユニットを設けている。
リニア駆動モータ62とは、磁石の引き合う力と反発する力を用いてリニア駆動を行うモータである。このリニア駆動モータ62は、可撓管部13の先端側に配設されており、図示しない電磁石を内蔵している。一方、可撓管部13の内周面側には、NS極が交互になるように磁石群63が並設されている。これらリニア駆動モータ62と磁石群63とが、リニア駆動モータユニットを構成している。
リニア駆動モータ62は、前記電磁石が図示しない信号線から駆動信号を送信されてNS極が交互に入れ代わることにより、前記可撓管部13の前記磁石群63と相互作用して平行移動するようになっている。なお、前記リニア駆動モータ62を駆動制御する駆動回路は、図示しないがリモコン本体52に設けられている。また、この駆動回路は、ドラム部3E内に設けられていても良い。
なお、符号64は、内視鏡挿入部2Fの先端部本体11に着脱自在に取り付けられている光学アダプタであり、符号65は先端部本体11に配設されている撮像ユニットである。
このように構成される内視鏡装置1Fは、上記内視鏡装置1Eと同様に、ユニバーサルケーブル51及び前記内視鏡挿入部2Fをドラム部に巻回できるので、湾曲駆動源はドラム部とともに回動する。
そして、内視鏡装置1Fは、上記内視鏡装置1Eと同様に、コネクタ部をドラム部から取り外すことにより、容易に交換や修理等することができる。また、リモコン本体内に駆動源を入れて操作するのに比べ、操作時の重量が軽減されるという効果も得る。
図30ないし図33は本発明の第5実施例に係わり、図30は第5実施例の内視鏡装置を構成しているドラム部を示す構成図、図31は図30のモータユニット付近の断面図、図32は第1の変形例を示すモータユニット付近の断面図、図33は第2の変形例を示すモータユニット付近の断面図、である。
第5実施例は、内視鏡挿入部がドラム部内部から延出すると共に、このドラム部側部に湾曲駆動源を着脱自在に設けて構成する。それ以外の構成は上記第1実施例と同様であるので説明を省略し、同一構成には同じ符号を付して説明する。
図30に示すように第5実施例の内視鏡装置1Gは、内視鏡挿入部2Gがドラム部3G内部から延出すると共に、このドラム部3G側部に湾曲駆動源を着脱自在に設けて構成される。
具体的に説明すると、前記内視鏡挿入部2Gの基端部は、ドラム部3Gの外周面に形成されている挿入部挿通用孔(以下、挿通孔とも記載する)66より密閉空間内に導入され、このドラム部3G側部に湾曲駆動源を備えたモータユニット67が着脱自在に設けられている。なお、符号68は、ドラム部3G内の各部に電力を供給する電源部である。
前記モータユニット67は、同じくドラム部3G側部に着脱自在に設けられている湾曲駆動回路部33に駆動ケーブル69a,69bによって接続されている。前記湾曲駆動回路部33は、上記第1実施例で説明したのとほぼ同様な動作を行うものである。
なお、前記湾曲駆動回路部33は、ドラム部3Gの内部に設けても良い。
図31に示すように前記内視鏡挿入部2Gの基端部は、ドラム部側板71の内周面に固定部材72及びコイルパイプ受け73により固定保持され、前記ドラム部側板71の外周面にベアリング74を介して着脱自在に接続されている前記モータユニット67からの駆動力を伝達されるようになっている。なお、符号75は、内視鏡挿入部2Gの後端に設けた後口金である。
モータユニット67は、前記湾曲部12の湾曲動作方向に対応するように2個設けてある。つまり、一方は湾曲上下方向用モータユニット67aであり、他方は湾曲左右方向用モータユニット67bである。
なお、説明を簡略化するために、湾曲上下方向用モータユニット67aのみ構成を説明し、湾曲左右方向用モータユニット67bの構成は符号にbを添付して説明を省略する。
前記湾曲上下方向用モータユニット67aは、減速ギア部43aとモータ部41aとを有して構成されている。
前記モータユニット67aの出力軸は、前記ベアリング74によって回動自在に且つ、着脱自在に軸支されている。この回動自在な出力軸にはスプロケット76aが設けてあり、このスプロケット76aの外周面に設けられている図示しない噛合部にチェーン39が巻き付いた状態で噛合している。
前記チェーン39の両端部には金具77が取り付けられている。この金具77には前記内視鏡挿入部2Gから延出する湾曲操作ワイヤ27の後端部が接続されるようになっている。そして、前記コイルパイプ28及び湾曲操作ワイヤ27は、可撓管部13内を挿通して前記ドラム部3G内に延出している。
前記内視鏡挿入部2G内を挿通して挿入部端部から延出するコイルパイプ28は、前記後口金75及び固定部材72内を通過して、これらコイルパイプ28の端部に設けたコイルパイプ止め78によって前記コイルパイプ受け73に固定されている。
なお、コイルパイプ28には、前記モータ部41aからの駆動力を伝達する前記金具77の一端部が接続される湾曲操作ワイヤ27が挿通している。
このことにより、湾曲操作入力部15を操作して得られた入力信号が湾曲駆動回路部33に入力され、この湾曲駆動回路部33で前記入力信号に対応した駆動信号をモータユニット67aに出力することにより、モータユニット67aのモータ部41aがそれぞれ駆動されて、減速ギヤ部43aで減速及びトルクが増強されて出力軸が回転する、
そして、出力軸に取り付けられたスプロケット76aが回転することによって、このスプロケット76aの噛合部に噛合しているチェーン39が移動する。このことによって、チェーン39と金具77を介して接続されている湾曲操作ワイヤ27が牽引、弛緩されて、これら湾曲操作ワイヤ27の操作された方向に湾曲部12が湾曲動作する。
なお、前記ドラム部3Gには、前記内視鏡挿入部2Gを挿通する挿入部挿通用孔66を形成した開孔部材79が例えば接着剤により固定されている。この開孔部材79の挿入部挿通用孔66の内周面には防水及び防塵を目的としたOリング80が備えられており、この挿入部挿通用孔66を介して外部からドラム部3G内の密閉された空間内に水や粉塵等が浸入することを防止している。
また、前記モータユニット67a、スプロケット76a、チェーン39、湾曲操作ワイヤ27と、コイルパイプ28とは、それぞれ2組の構成であり、それぞれ上下方向、左右方向の湾曲動作を行うものである。
このように構成されている内視鏡装置1Gは、蓋パネルを開けてドラム部3Gを露出すると、このドラム部3G側部に着脱自在にモータユニット67が設けられているので、交換や修理等が簡易である。
なお、ドラム部3Gは、側部に図32に示すように凹部81を形成して、この凹部81に前記モータユニット67を着脱自在に設けるように構成しても良いし、図33に示すように更に深く凹部82を形成して、この凹部82に前記モータユニット67を着脱自在に設けるように構成しても良い。
図34ないし図47は本発明の第6実施例に係わり、図34はトランク型収納ケースを示す構成図、図35は図34のトランク型収納ケースの側面断面図、図36は図34のトランク型収納ケースの縦断面説明図、図37はボックス型収納ケースを示す構成図、図38は図37のボックス型収納ケースの側面断面図、図39は図37のボックス型収納ケースの縦断面説明図、図40は支柱スライド型収納ケースを示す構成図、図41は図40の支柱スライド型収納ケースの側面断面図、図42は図41の支柱スライド型収納ケースの縦断面説明図、図43はドラム部の第1の構成を示す説明図であり、図43(A)はドラム部の側面断面図、図43(B)はドラム部の側面説明図、図44はドラム部の第2の構成を示す説明図であり、図44(A)はドラム部の側面断面図、図44(B)はドラム部の側面説明図、図45はドラム部の第3の構成を示す説明図であり、図45(A)はドラム部の側面断面図、図45(B)はドラム部の側面説明図、図46は図43〜図45のドラム部を収納する収納ケースを示す構成図、図47は図46の収納ケースの内部構成を示す説明図であり、図47(A)は図46の収納ケースの側面説明図、図47(B)は図46の収納ケースの正面説明図、図47(C)は図46の収納ケースの底面説明図である。
上記第4実施例は、収納ケース8側部側に対して蓋パネル9Eが開閉され、露出したドラム部3E側部にリモコン本体52を収納するように構成しているが、第6実施例は、ドラム部を収納している収納ケースに対してドラム部を露出させる他の構成を説明する。それ以外の構成は上記第2実施例と同様であるので説明を省略し、同一構成には同じ符号を付して説明する。
図34に示すように収納ケース83は、トランク型に形成されている。このトランク型収納ケース83は、蓋体8bを開けると、箱体8aに設けたドラム部3Eが側面を露出して現れるようになっている。このドラム部3E側部には、リモコン本体52を収納するリモコン収納部54Eが形成されている。また、このドラム部3Eの右側には、装置全体を制御する回路ユニット84が配置されている。この回路ユニット84には、カードスロット84aや各種スイッチ84bが設けられている。
図35に示すようにドラム部3Eは、保持ベアリング85及び受けリング86により箱体8aに対して回動自在な構成となっている。また、前記ドラム部3Eと前記回路ユニット84とは、スリップリング87を介して接続ケーブル88により接続されている。
また、ドラム部3Eは、図36に示すように内部にCCU18や光源部17が設けられており、湾曲駆動ユニット89がドラム部3Eから着脱自在に設けられている。
前記湾曲駆動ユニット89には、図示しないが前記内視鏡挿入部2E及びユニバーサルケーブル51を挿通してきた湾曲操作ワイヤ27に連結されるチェーン39と、このチェーン39を巻回するプーリ部32と、このプーリ部32を回転させる湾曲駆動源であるモータ67及びこのモータ67を駆動制御するための湾曲駆動回路部33が設けられている。
なお、前記ドラム部3Eは、側板90が開閉自在に形成されており、この側板90を開けることにより前記内視鏡挿入部2Eと共に前記湾曲駆動ユニット89の着脱ができる。
これにより、トランク型収納ケース83は、蓋体8bを開けるだけでドラム部3Eが露出し、内視鏡挿入部2Eをすぐに引き出すことができる。
また、トランク型収納ケース83は、湾曲駆動源の交換や修理等を行う場合、上述したようにドラム部3Eの側板90を開けて内視鏡挿入部2Eと共に湾曲駆動ユニット89が着脱自在であるため、簡易である。なお、湾曲駆動ユニット89をドラム部3Eから着脱自在に設けるのではなく、図示しないリモコン内に設けるようにしても良い。
また、収納ケースは、図37〜図39に示すように構成しても良い。
図37に示すように収納ケース83Bは、ボックス型に形成されている。このボックス型収納ケース83Bは、蓋体8bを持ち上げると、箱体8aに設けたドラム部3Eが垂直に立った状態で露出して現れるようになっている。なお、蓋体8bには、緩衝材等が設けられている。
また、このドラム部3Eは、上記トランク型収納ケース83と同様に側部にリモコン収納部54Eが形成されていると共に、右側に回路ユニット84が配置されている。
図38及び図39に示すようにドラム部3Eは、4ヶ所の保持ローラ91によって箱体8aに回転自在に保持されている。また、前記ドラム部3Eには、スリップリング87が設けられており、このスリップリング87を介して前記ドラム部3Eと前記回路ユニット84とは、接続ケーブル88により接続されている。
また、ドラム部3Eは、上記トランク型収納ケース83と同様に内部にCCU18や光源部17が設けられており、湾曲駆動ユニット89がドラム部3Eから着脱自在に設けられている。なお、前記湾曲駆動ユニットをドラム部3Eから着脱自在に設けるのではなく、図示しないリモコン内に設けるようにしても良い。
また、ボックス型収納ケース83Bは、箱体8aにラッチ92が設けられており、このラッチ92に掛止する突起部93が蓋体8bに設けられている。従って、ボックス型収納ケース83Bは、箱体8aに蓋体8bを被せ、この蓋体8bの突起部93に箱体8aのラッチ92を掛止することにより、蓋体8bと箱体8aとを強固に結合させることができる。
そして、ボックス型収納ケース83Bは、ラッチ92を外して蓋体8bを開けると、この蓋体8bの深さがドラム部3Eの半分以上を占めているので、ドラム部3E側面にリモコン本体52を収納可能である。
なお、収納ケースは、図40〜図42に示すように構成しても良い。
図40に示すように収納ケース83Cは、支柱スライド型に形成されている。この支柱スライド型収納ケース83Cは、4本の支柱94をスライドさせて蓋体8bを持ち上げると、この蓋体8bと箱体8aとの間から、箱体8aに設けたドラム部3Eが垂直に立った状態で露出して現れるようになっている。
また、このドラム部3Eは、上記トランク型収納ケース83と同様に側部にリモコン収納部54Eが形成されていると共に、右側に回路ユニット84が配置されている。
図41及び図42に示すようにドラム部3Eは、上記ボックス型収納ケース83Bと同様に箱体8aの回転軸により回動自在となっていると共に、4ヶ所の保持ローラ91によって箱体8aに保持されている。前記ドラム部3Eは、上記ボックス型収納ケース83Bと同様に前記回転軸にスリップリング87が設けられており、このスリップリング87を介して前記回路ユニット84と接続ケーブル88により接続されている。
また、支柱スライド型収納ケース83Cは、上記ボックス型収納ケース83Bと同様に箱体8aにラッチ92が設けられており、このラッチ92に掛止する突起部93が蓋体8bに設けられている。従って、支柱スライド型収納ケース83Cは、箱体8aに蓋体8bを被せ、この蓋体8bの突起部93に箱体8aのラッチ92を掛止することにより、蓋体8bと箱体8aとを強固に結合させることができる。
更に、前記4本の支柱94には、前記蓋体8bをスライドさせて持ち上げた際に前記箱体8aに対してその位置を保持するための掛止部材である保持摘み95がそれぞれ設けられている。
また、前記箱体8aには、前記4本の支柱94が挿通する本体側挿通部96が形成されている。これら前記本体側挿通部96には、前記保持摘み95を所定の位置に掛止するためのL字形の貫通部96aがそれぞれ形成されている。
これにより、支柱スライド型収納ケース83Cは、4本の支柱94をスライドさせて蓋体8bを持ち上げた後、前記保持摘み95を掛止することにより蓋体8bをその位置に保持できる。従って、支柱スライド型収納ケース83Cは、前記蓋体8bが前記ドラム部3Eを覆っているので、雨避け等の効果がある。
なお、前記ドラム部は、図43〜図45に示すように構成しても良い。
図43(A),(B)に示すドラム部100は、内視鏡挿入部2を外周面に巻回させる管状部101と、この管状部101の一端部側板部102とを一体成型した片側部材103と、この片側部材103に対して逆側側板104とをビス105により結合させて構成される。
これにより、ドラム部100は、片側部材103に逆側側板104をビス105により固定するのみで組み立てられるので、組立てが簡易となる。
また、図44(A),(B)に示すドラム部100Bは、内視鏡挿入部2を外周面に巻回させる管状部101と、この管状部101の両端側板部106とを一体成型した一体部材107と、この一体部材107の開口を塞ぐ被覆部材108をビス105により結合させて構成される。
これにより、ドラム部100Bは、一体部材107に被覆部材108をビス105により固定するのみで組み立てられるので、組立てが簡易となる。
また、図45(A),(B)に示すドラム部100Cは、一組の円板である第1側板111と第2側板112との間に、内視鏡挿入部2を外周面に巻回させる管状部101を2分割にした2個の略半円周状部材113a,113bをビス105により結合させて構成される。 ◎
これにより、ドラム部100Cは、全ての部材を板金のみで形成できるので、製造上容易となる。
なお、収納ケースは、図46及び図47に示すように構成しても良い。
図46,図47(A)〜(C)に示すように収納ケース83Dは、例えば、前記ドラム部110の両端側にドラム支持板120がフレーム121にビス105にて固定されている。そして、前記ドラム部110は、ドラム支持板120の内周面120aを軸として回動自在に保持されている。また、ドラム部110の中心部にはスリップリング123が設けられており、このスリップリング123を介して前記ドラム部110と回路ユニット84とは、接続ケーブル122により接続されている。これにより、前記ドラム部110は、フレーム121に対して水平に保持され、且つドラム部110内部を貫通しないので、このドラム部110内部に配設される光源部等の内蔵物のレイアウトが自由にできる。
図48ないし図50は本発明の第7実施例に係わり、図48は第7実施例の内視鏡装置を示す全体構成図、図49は図48の内視鏡挿入部及びコネクタ部の詳細構成を示す説明図、図50は図49の要部断面図である。
上記第1〜第6実施例は、ドラム部を収納する収納ケースを設けて構成しているが、第7実施例以降はドラム部を露出して三角フレームに回動自在に設けて構成する。それ以外の構成は上記第1実施例と同様であるので説明を省略し、同一構成には同じ符号を付して説明する。
すなわち、図48に示すように第7実施例の内視鏡装置1Hは、ドラム部3Hを露出して三角フレーム150に回動自在に設けて構成される。ドラム部3Hには、内視鏡挿入部2Hの基端部に設けたコネクタ部14Hが着脱自在に取り付けられるようになっている。
前記三角フレーム150の取っ手部151には、回動自在に支持されたモニタ7が設けられている。また、前記三角フレーム150側部には、前記ドラム部3Hの回転軸部152にスリップリング153が設けられており、このスリップリング153にリモコン6及び前記モニタ7の接続ケーブルが接続されるようになっている。なお、前記ドラム部3H内部には、図示しないがCCUや光源部等が設けられている。
なお、第7実施例では、湾曲駆動ユニットとしてモータユニットの代わりに、湾曲駆動源として形状記憶合金(SMA;Shape Memory Alloy )を用いたSMAユニットを設けて構成している。更に、第7実施例では、前記コネクタ部14Hに前記SMAユニットを設けている。
次に、図49及び図50を参照して前記内視鏡挿入部2H及びコネクタ部14Hの詳細構成を説明する。
図49に示すように前記内視鏡挿入部2Hは、湾曲操作ワイヤ27が湾曲部12先端側の上下、左右方向に対応する位置に固定保持されている。そして、湾曲操作ワイヤ27は、可撓管部13の先端側において、それぞれ前記コイルパイプ28にて前記コネクタ部14H内部に設けたSMAユニット160まで案内されている。なお、ここで、図49に示されているSMAユニット160は、図48のコネクタ部14Hの外装部内に設けられており、外装部材を取り外した状態を示している。
前記SMAユニット160は、ユニット本体161にL字状板162が固定されており、このL字状板162に設けた口金163によりシース164の先端側が固定保持されている。
前記シース164には、外装コイル164aにチューブ164bが挿通配設されている。このチューブ164b内において、前記湾曲操作ワイヤ27の基端側が連結部材165によりSMA166に連結されている。
前記連結部材165には、前記SMA166に熱を伝達する電線167が取り付けられている。この電線167は、前記シース164を挿通してシース基端側に延出している。
また、前記SMAユニット160には、ユニット本体161底部に湾曲制御ユニットとしての湾曲駆動回路部33Hが設けられている。この湾曲駆動回路部33Hには、前記シース164から延出した電線167が接続されている。更に、湾曲駆動回路部33には、前記ドラム部3Hに接続する接続コネクタ168に信号線群が接続されている。
なお、図示しないが前記内視鏡挿入部2Hには、撮像信号線やライトガイドが挿通配設されており、これら撮像信号線やライトガイドも前記接続コネクタ168に接続されている。
前記湾曲駆動回路部33は、前記リモコン66からの操作指示信号に基づき、前記SMA166を制御駆動するための電線167に通電する電力を制御するようになっている。前記電線167は、前記湾曲駆動回路部33から通電されることで発熱し、この熱を前記SMA166に伝達するようになっている。そして、この熱により、前記SMA166は所定の長さ伸縮して前記湾曲操作ワイヤ27を牽引、弛緩するようになっている。
また、ここでは、SMA166を電線167により間接的に加熱しているが、SMA166に直接電流を流して通電加熱しても良い。
そして、内視鏡装置1Hは、湾曲駆動源の交換や修理等を行う場合、コネクタ部14Hをドラム部3Hから取り外すことにより、ドラム部3Hから内視鏡挿入部2Hごと取り外せるので、内視鏡挿入部2Hごと交換や修理等できる。
従って、内視鏡装置1Hは、上記第1〜第6実施例で説明したモータユニットなどの煩雑な機構を必要とせず構成でき、また、ドラム部3Hが露出しているので更に交換や修理等が簡易となる。
図51ないし図53は本発明の第8実施例に係わり、図51は第8実施例の内視鏡装置を示す全体構成図、図52は図51の三角フレームのスリップリング反対側を示す斜視図、図53は図51の空気圧アクチュエータユニットの構成を示す斜視図であり、図53(A)は図51の内視鏡挿入部の分解斜視図、図53(B)は図51のマルチルーメンチューブの分解斜視図、図53(C)は図53(B)のマルチルーメンチューブの断面図、図53(D)は図53(A)の後側口金の断面図である。
上記第7実施例は、湾曲駆動ユニットとしてSMAユニット160を用いて構成しているが、第8実施例は湾曲駆動ユニットとして空気圧アクチュエータユニットを用いて構成する。それ以外の構成は上記第7実施例と同様であるので説明を省略し、同一構成には同じ符号を付して説明する。
すなわち、図51に示すように第8実施例の内視鏡装置1Iは、内視鏡挿入部2Iの湾曲部12に湾曲駆動ユニットとして空気圧アクチュエータユニット170を内蔵して構成されている。なお、この空気圧アクチュエータユニット170の構造は、後述する。
前記内視鏡挿入部2Iは、基端部に設けた挿入部コネクタ部171がドラム部3Iのコネクタ受け部172に着脱自在な構成となっている。
リモコン6Iは、前記空気圧アクチュエータユニット170を制御駆動する湾曲駆動ユニットとしての湾曲駆動源を備えたバルブユニット173を内蔵し、接続ケーブル174により基端側コネクタ175が前記ドラム部3I側部の前記スリップリング153に着脱自在に接続されるようになっている。
また、前記リモコン6Iには、前記湾曲操作入力部15の例えば、下部に湾曲制御ユニットとしての湾曲駆動回路部33Iが設けられている。この湾曲駆動回路部33Iは、前記湾曲操作入力部15からの操作指示信号に基づき、前記バルブユニット173を制御するようになっている。
なお、前記リモコン6Iは、接続ケーブル176を介して前記内視鏡挿入部2Iの挿入部コネクタ部171を先端側コネクタ177に接続して用いるように構成しても良い。
前記三角フレーム150の前記スリップリング153の反対側には、図52に示すように前記フレーム側部に前記ドラム部3Iの回転軸部受け部178が設けられている。この回転軸部受け部178の側部には、ボンベ179を取り付ける口金180が設けられており、このボンベ179から前記リモコン6Iの前記バルブユニット173にガスを供給するようになっている。
そして、前記リモコン6Iは、前記湾曲駆動回路部33Iが前記バルブユニット173を制御して前記内視鏡挿入部2I内の空気圧アクチュエータユニット170を制御駆動するようになっている。
次に、図53を参照して前記空気圧アクチュエータユニット170の構成を説明する。
図53(A)の内視鏡挿入部2Iの分解斜視図に示すように前記湾曲部12には例えばシリコーン樹脂によって弾性管状体に形成されたマルチルーメンチューブ212が配設されている。
図53(C)のマルチルーメンチューブの断面図に示すようにこのマルチルーメンチューブ212には軸心部位に軸心部ルーメン213が軸心方向に沿って延設し、この軸心部ルーメン213の周囲の管壁には複数、本実施形態においては4つの円弧形状の外周部ルーメン214a,214b,214c,214dが周方向に略等間隔に配設されている。
前記4つの外周部ルーメン214a,…,214dの前後両端部はそれぞれ閉塞されている。つまり、各外周部ルーメン214a,…,214dは密閉された流体室である加圧室215として形成されている。そして、各外周部ルーメン214a,…,214dの後端部側の閉塞部には例えばテフロン(デュポン社商標名)製のエアチューブ216の一端部が前記加圧室215に連通するように連結されている。
なお、前記エアチューブ216の一端部は、予めシリコンチューブ217の内孔に挿入配置された状態で固定されている。このシリコンチューブ217の内径寸法を例えば、前記エアチューブ216の外形寸法と同等又はそれより多少小さく形成して、エアチューブ216がシリコンチューブ217から脱落するのを防止している。
前記シリコンチューブ217は、各外周部ルーメン214a,…,214dの後端側の開口部に挿入された後、各外周部ルーメン214a,…,214dの後端開口部内周面とシリコンチューブ217外周面との隙間にシリコンシール剤を注入して固定されている。このことにより、マルチルーメンチューブ212に設けられている4つの加圧室215と、4本のエアチューブ216とが連結されて湾曲部12の空気圧アクチュエータユニット170が形成される。
図53(B)に示すようにマルチルーメンチューブ212の軸心部ルーメン213の内部にはこの軸心部ルーメン213の内径寸法よりも若干小径な密巻きコイルよって形成される内部変形規制部材220が挿入され、マルチルーメンチューブ212の外周側にはこのマルチルーメンチューブ212の外形寸法よりも若干大径な密巻きコイルによって形成される外部変形規制部材221が装着されるようになっている。
なお、前記内部変形規制部材220の外形寸法は、前記マルチルーメンチューブ212の軸心部ルーメン213内に入れることが可能であれば、前記軸心部ルーメン213の内径寸法と同等又は多少大径でも湾曲動作は可能である。同様に、外部変形規制部材221の内径寸法も前記マルチルーメンチューブ212の外形寸法と同等又はそれより多少小径であっても良い。
前記図53(A)に示すように前記マルチルーメンチューブ212の先端部には例えばステンレス製の前側口金222が配設されるようになっている。この前側口金222には前記マルチルーメンチューブ212の外形寸法と同径の円筒部223と、この円筒部223の後端面から軸心部に後ろ向きに突設した細径な連結部224とが設けられている。そして、前記連結部224をマルチルーメンチューブ212の軸心部ルーメン213内に挿入した状態で接着剤を流し込んで、前記前側口金222をマルチルーメンチューブ212に一体的に固定している。
一方、前記マルチルーメンチューブ212の後端部には例えばステンレス製の後側口金225が配設されるようになっている。この後側口金225には前記マルチルーメンチューブ212の外形寸法と同径の円筒部226と、この円筒部226の先端面から軸心部に前向きに突設した細径な連結部227とが設けられている。そして、前記連結部227をマルチルーメンチューブ212の軸心部ルーメン213内に挿入した状態で接着剤を流し込んで、前記後側口金225をマルチルーメンチューブ212に一体的に固定している。
図53(D)の後側口金の円筒部の断面図に示すように後側口金225の円筒部226の軸心部には貫通孔である軸心孔228が形成され、この軸心孔228の周囲には貫通孔からなるチューブ挿通孔229が周方向に4つ等間隔で形成されている。
なお、これら4つのチューブ挿通孔229には前記湾曲部12の空気圧アクチュエータユニット170を構成する4つのエアチューブ216がそれぞれ挿入される。また、前記空気圧アクチュエータユニット170の4つのエアチューブ216は後側口金225内を通過して可撓管部13内を通って分岐部側に延出している。そして、前記後側口金225の円筒部226には前記可撓管部13の先端部に固定された可撓管先端口金230が接続固定されるようになっている。
また、前記図53(A)に示した前側口金222の円筒部223内にはCCDユニット231が収納されるようになっている。このCCDユニット231には観察光学系の撮像手段であるCCD(固体撮像素子)232と照明光学系233とが組み込まれている。このCCD232には電気信号を伝送する信号線234が接続されており、前記照明光学系233には照明光を伝送するライトガイド235が臨まれている。
前記内視鏡挿入部2Iから延出するエアチューブ216は、前記ドラム部3Iを介して前記バルブユニット173内に導かれている。また、バルブユニット173の中には対応する加圧室215から延出するエアチューブ216が接続されるようになっている。
そして、内視鏡装置1Iは、前記リモコン6Iの湾曲操作入力部15の操作に基づいて、前記湾曲駆動回路部33Iが前記バルブユニット173を制御することにより、4本のエアチューブ216への空気の給排を個別に制御する。すると、空気圧アクチュエータユニット170は、4つの加圧室215を選択的に加圧されることで、マルチルーメンチューブ212を所定の向き、すなわち、加圧された加圧室とは反対の方向に湾曲部12を湾曲させることができる。
そして、内視鏡装置1Iは、湾曲駆動源の交換や修理等を行う場合、内視鏡挿入部2Iの挿入部コネクタ部171をドラム部3Iから取り外すことにより、ドラム部3Iから内視鏡挿入部2Iごと取り外せるので、内視鏡挿入部2Iごと交換や修理等できる。
従って、内視鏡装置1Iは、空気圧アクチュエータユニット170を用いても上記第7実施例と同様な効果を得る。
図54ないし図56は本発明の第9実施例に係わり、図54は第9実施例の内視鏡装置を示す全体構成図、図55は図54の側面斜視図、図56は図55の要部断面図である。
上記第8実施例は、前記リモコン6Iに前記バルブユニット173及び前記湾曲駆動回路部33Iを設けて構成しているが、第9実施例は前記三角フレーム150側部に前記バルブユニット173及び前記湾曲駆動回路部33Iを設けた制御ユニットを着脱自在に構成する。それ以外の構成は上記第8実施例と同様であるので説明を省略し、同一構成には同じ符号を付して説明する。
すなわち、図54,図55に示すように第9実施例の内視鏡装置1Jは、前記空気圧アクチュエータユニット170を前記湾曲部に内蔵した内視鏡挿入部2Jを有し、この内視鏡挿入部2Jの前記空気圧アクチュエータユニット170を制御駆動する湾曲駆動源を備えた湾曲駆動ユニットとしての前記バルブユニット173及び湾曲制御ユニットとしての前記湾曲駆動回路部33J(図56参照)を設けた制御ユニット250を前記三角フレーム150側部に着脱自在に構成している。
なお、前記三角フレーム150の前記制御ユニット250を取り付ける反対側には、前記フレーム側部に前記リモコン6を取り付けるようになっている。
前記制御ユニット250は、図56に示すように前記バルブユニット173及び前記湾曲駆動回路部33Jを設けている。また、前記制御ユニット250は、ボンベ取り付け部251に前記ボンベ179を取り付けて内蔵するようになっている。
前記制御ユニット250のユニットコネクタ部260には、前記ボンベ179からのガスを前記バルブユニット173を介して前記ドラム部3Jへ供給するガス接続口261と、前記CCU18から延出する信号線及び前記リモコン6からの信号を前記湾曲制御回路部33Jへ伝達する信号線等の信号線群を前記ドラム部3J側に接続する電気コネクタ部262とが設けられている。
一方、前記ドラム部3Jは、前記三角フレーム150側部に前記回転軸263がベアリング264により回動自在に保持されており、この回転軸263の端部側に前記制御ユニット250のユニットコネクタ部260が接続されるコネクタ受け部270が設けられている。このコネクタ受け部270には、前記制御ユニット250の前記ガス接続口261が接続されるガス接続口受け部271と、前記電気コネクタ部262が接続される電気コネクタ受け部272とが設けられている。
これにより、内視鏡装置1Jは、前記ドラム部3Jに前記制御ユニット250を着脱自在に接続して、前記内視鏡挿入部2Jの前記空気圧アクチュエータユニット170を制御駆動することができる。
なお、前記制御ユニット25のみが前記ドラム部3Jのコネクタ受け部270に着脱自在な構成となっており、湾曲駆動源の交換や修理等を行う場合、前記制御ユニット250のみを取り外して交換や修理等ができるので、容易に行うことができる。
また、前記内視鏡挿入部2Jは、上記第8実施例で説明したのと同様に前記ドラム部3Jのコネクタ受け部270に着脱自在な構成となっており、内視鏡挿入部2Jのみの交換や修理等できる。
図57は本発明の第10実施例に係る内視鏡装置を示す全体構成図である。
第9実施例は、前記空気圧アクチュエータユニット170を制御駆動する制御ユニット250を前記ドラム部3Jに着脱自在な構成としているが、第10実施例は前記空気圧アクチュエータユニット170を制御駆動する制御ユニット250とSMAユニットを制御駆動する制御ユニットとを交換可能に構成する。それ以外の構成は上記第9実施例と同様であるので説明を省略し、同一構成には同じ符号を付して説明する。
すなわち、図57に示すように第10実施例の内視鏡装置1Jは、前記空気圧アクチュエータユニット170を前記湾曲部12に内蔵した内視鏡挿入部2Iと、SMAユニットを前記湾曲部12に内蔵した内視鏡挿入部2Kとをドラム部3Kの前記コネクタ受け部172に対して交換可能に有し、前記内視鏡挿入部2Iの前記空気圧アクチュエータユニット170を制御駆動する空気圧制御ユニット250と前記内視鏡挿入部2Kの前記SMAユニットを制御駆動するSMA制御ユニット250Kとを交換可能に構成している。
前記内視鏡挿入部2Iは、上記第8実施例で説明した内視鏡挿入部2Jとほぼ同様な構成である。一方、前記内視鏡挿入部2Kは、前記湾曲部12に設けられるSMAユニットとして前記湾曲操作ワイヤ27の基端側に連結部材165により前記SMA166が接続されて構成されている。なお、図中図示しないが、前記連結部材165には前記SMA166に熱を伝達する電線167が取り付けられており、これら電線167は、前記内視鏡挿入部2K内を挿通して前記ドラム部3Kを介して前記SMA制御ユニット250Kに接続されるようになっている。
また、前記空気圧制御ユニット250は、上記第9実施例で説明した制御ユニット250とほぼ同様な構成である。一方、前記SMA制御ユニット250Kには、上記第8実施例で説明したのとほぼ同様な動作を行う湾曲駆動回路を収納している湾曲駆動回路部33Jが設けられている。
これら空気圧制御ユニット250及びSMA制御ユニット250Kには、前記ドラム部3Kに接続するコネクタ側260,260Kに連結ピン281が設けられている。
一方、前記ドラム部3K側部には、前記空気圧制御ユニット250と前記SMA制御ユニット250Kとの2つのうち、どちらか一方が接続可能なコネクタ受け部270Kを有し、このコネクタ受け部270K側に連結ピン受け部282が形成されている。
従って、内視鏡装置1Jは、前記ドラム部3Kの前記コネクタ受け部270Kに前記内視鏡挿入部2Iが取り付けられた場合、前記ドラム部3K側部に前記空気圧制御ユニット250が取り付けられて空気圧により前記湾曲部12を湾曲動作される。
一方、前記内視鏡装置1Jは、前記ドラム部3Kの前記コネクタ受け部270Kに前記内視鏡挿入部2Kが取り付けられた場合、前記ドラム部3K側部に前記SMA制御ユニット250Kが取り付けられてSMA166により前記湾曲部12を湾曲動作される。
これにより、内視鏡装置1Jは、どちらか一方を交換や修理等する場合、他の一方の内視鏡挿入部及び制御ユニットに交換することができ、利便性が良い。
図58及び図59は本発明の第11実施例に係わり、図58は第11実施例の内視鏡装置を示す説明図、図59は図58の変形例を示す内視鏡装置の説明図である。
第11実施例の内視鏡装置は、前記第1〜第6実施例までに説明したようにドラム部が箱体に収納され、このドラム部の回転を検知して湾曲駆動ユニットからの駆動力の接続解除を行うように構成している。それ以外の構成は上記第1〜第6実施例と同様であるので説明を省略し、同一構成には同じ符号を付して説明する。
図58に示すように第11実施例の内視鏡装置1Lは、ドラム部3Lが収納ケース8Lの箱体8aに収納されており、フレーム部4Lに支持されている。このフレーム部4Lには、支柱291、取り付け板292を介して湾曲駆動ユニットとしてのモータユニット40Lがドラム部3L外部に設けられている。なお、図中、蓋体は、省略している。
前記ドラム部3Lは、側部中央部から突出した軸部293を前記フレーム部4L側に設けたベアリング部294にて回動支持されるよう保持されている。
内視鏡挿入部2は、基端部が前記ドラム3L内部から延出し、その先端側が収納ケース8Lのフロントパネル5に設けた挿入部パッキン部10(の貫通部)から外部へ延出している。前記モータユニット40Lは、減速ギヤ部43a、モータ部41a、ポテンショメータ37aを有して構成されている。
また、ドラム部3L内には、前記内視鏡挿入部2から延出した湾曲操作ワイヤ27を巻回するプーリ部32と、プーリ部32と連結したドラム側スプロケット295と、このドラム側スプロケット295とチェーン39にて連結されるモータ側スプロケット296とを有している。
前記モータ側スプロケット296は、ドラム部3L外部へ延出するシャフト297を有している。そして、前記シャフト297と前記モータ部41aとは、電磁クラッチ298により接続されている。
なお、前記モータユニット40L、前記湾曲操作ワイヤ27、プーリ部32、ドラム側スプロケット295、チェーン39、モータ側スプロケット296、シャフト297及び電磁クラッチ298は、前記湾曲部12の湾曲動作方向に対応するように湾曲上下方向用と湾曲左右方向用との2個設けてあるが、説明を簡略化するために、どちらか1組のみ図示している。
また、前記フレーム部4Lには、ドラム部3Lの回転を検知する回転検知部299が設けられている。前記回転検知部299は、検知した結果を湾曲駆動回路部33を備えた湾曲制御ユニット33Aに出力するようになっている。
前記湾曲駆動回路部33は、図示しないリモコン6からの操作指示信号に基づき、前記回転検知部299からの検知結果及び前記ポテンショメータ37aの検知結果をモニタリングしつつ、前記モータユニット40Lを駆動制御して前記湾曲部12の湾曲状態を制御するようになっている。
また、前記湾曲駆動回路部33は、前記ドラム部3Lが回転する間に前記電磁クラッチ298を制御して前記シャフト297と前記モータ部41aとを切り離した状態とし、前記ドラム部3Lの回転によるシャフト297の回転が前記モータ部41a側へ伝達しないようにしている。
なお、前記湾曲駆動回路部33を備えた湾曲制御ユニット33Aは、ドラム部3L内に配置してもドラム部3L外に配置しても良い。
このように構成される内視鏡装置1Lは、前記内視鏡挿入部2の前記湾曲部12を湾曲動作させるために、ドラム部3Lを回転させず停止させる。すると、回転検知部299は、ドラム部3Lが停止しているという停止検知信号を湾曲駆動回路部33に出力する。この信号を受けて、前記湾曲駆動回路部33は、前記電磁クラッチ298を接続させる。
そして、前記湾曲駆動回路部33は、リモコン6からの信号に基づき、モータユニット40Lを動作させる。
ここで、電磁クラッチ298によりシャフト297が接続されているため、シャフト297に接続したモータ側スプロケット296が回転する。すると、チェーン39によりこのモータ側スプロケット296とドラム側スプロケット295とが接続されているため、ドラム側スプロケット295が回動する。
そして、ドラム側スプロケット295にはプーリ部32が接続されているため、プーリ部32が回動する。つまり、モータユニット40Lの駆動力がプーリ部32まで伝達される。そして、前記内視鏡挿入部2は、プーリ部32の回動により湾曲操作ワイヤ27が巻回、牽引され、前記湾曲部12の湾曲動作が行われる。
また、ドラム部3Lを回転させた場合には、この回転を速やかに回転検知部299が検知し、この検知信号を受けて湾曲駆動回路部33は、電磁クラッチ298を切断する。このため、プーリ部32に掛かっていた駆動力がなくなり、湾曲部12は、湾曲フリーの状態となる。
これにより、内視鏡装置1Lは、回動するドラム部3L部分ではなくドラム部3L外にモータユニット40Lを配置することで、ドラム部3Lが軽量化する。従って、内視鏡装置1Lは、ドラム部3Lの回動に要する力量が軽くでき、又ドラム部3Lを軸支する軸支構造を簡略化できるという効果がある。
また、内視鏡装置1Lは、電磁クラッチ298を用いることにより、内視鏡挿入部2の湾曲部12の湾曲動作中に、ドラム部3Lを回転させてしまった場合にも湾曲フリーとなり、湾曲機構に湾曲以外の負荷が加わることを防止できる。
なお、内視鏡装置は、モータユニット40Lの代わりに、図59に示すようにSMAユニットを用いて構成しても良い。
図59に示すように内視鏡装置1Mは、モータユニット40Lの代わりに、SMAユニット300を用いて構成している。前記SMAユニット300は、前記電磁クラッチ298に接続されるSMA側プーリ301にSMA側ワイヤ302が巻回され、このSMA側ワイヤ302の端部にSMA303が連結されて構成されている。
そして、前記湾曲駆動回路部33は、前記SMA303に対して通電・解除し、SMA303の形状変化を行なわせて、上記内視鏡装置1Lと同様にプーリ部32を回動して湾曲操作ワイヤ27を巻回、牽引し、前記湾曲部12の湾曲動作を行える。
このように構成される内視鏡装置1Mは、前記内視鏡挿入部2の前記湾曲部12を湾曲動作させるために、ドラム部3Mを回転させず停止させる。すると、回転検知部299は、ドラム部3Mが停止しているという停止検知信号を湾曲駆動回路部33に出力する。この信号を受けて、前記湾曲駆動回路部33は、前記電磁クラッチ298を接続させる。
そして、前記湾曲駆動回路部33は、リモコン6からの信号に基づき、SMAユニット300を動作させる。
前記湾曲駆動回路部33は、SMA303に通電・解除を行う。すると、SMA303の伸縮が行われ、それに伴いSMA303に接続したSMA側ワイヤ302が前後動作する。そして、SMA側ワイヤ302と連動するSMA側プーリ301を回転させる。
ここで、電磁クラッチ298によりシャフト297が接続されているため、シャフト297に接続したモータ側スプロケット296が回転する。すると、チェーン39によりこのモータ側スプロケット296とドラム側スプロケット295とが接続されているため、ドラム側スプロケット295が回動する。
そして、ドラム側スプロケット295にはプーリ部32が接続されているため、プーリ部32が回動する。つまり、SMAユニット300の駆動力がプーリ部32まで伝達される。そして、前記内視鏡挿入部2は、プーリ部32の回動により湾曲操作ワイヤ27が巻回、牽引され、前記湾曲部12の湾曲動作が行われる。
また、ドラム部3Mを回転させた場合には、この回転を速やかに回転検知部299が検知し、この検知信号を受けて湾曲駆動回路部33は、電磁クラッチ298を切断する。このため、プーリ部32に掛かっていた駆動力がなくなり、湾曲部12は、湾曲フリーの状態となる。
これにより、内視鏡装置1Mは、上記内視鏡装置1Lと同様な効果を得ることに加え、重いモータユニットよりも軽いSMAユニット300を用いているので、更に軽量化を図れる。
なお、本発明は、以上述べた実施例のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
[付記]
(付記項1)
先端側に設けた湾曲部が湾曲動作する細長な内視鏡挿入部と、
前記内視鏡挿入部を巻回する挿入部巻回部と、
前記内視鏡挿入部の前記湾曲部に対する湾曲動作を指示入力するための湾曲操作入力部を設けた操作部と、
前記湾曲部を湾曲させるための湾曲駆動源を有する湾曲駆動ユニットと、
前記湾曲部の湾曲状態を前記湾曲操作入力部からの入力信号に基づき、制御する湾曲制御ユニットとを備え、
前記湾曲駆動源を前記挿入部巻回部の外部に配置したことを特徴とする内視鏡装置。
(付記項2)
前記挿入部巻回部は、前記内視鏡挿入部を巻回する外周面部と、この外周面部の開口を覆う側部とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
(付記項3)
前記湾曲駆動源を前記挿入部巻回部の前記外周面部に配置したことを特徴とする付記項2に記載の内視鏡装置。
(付記項4)
前記湾曲駆動源を前記挿入部巻回部の前記側部に配置したことを特徴とする付記項2に記載の内視鏡装置。
(付記項5)
前記湾曲駆動源は、前記挿入部巻回部に配置され、前記外周面部と前記側部とで形成された空間部の外部に配置したことを特徴とする付記項2に記載の内視鏡装置。
(付記項6)
前記湾曲駆動源は、前記挿入部巻回部と共に回動することを特徴とする付記項1ないし5に記載の内視鏡装置。
(付記項7)
前記湾曲駆動ユニットの一部を前記挿入部巻回部の空間部内部に設けたことを特徴とする付記項1に記載の内視鏡装置。
(付記項8)
前記湾曲駆動源は、前記内視鏡挿入部が前記挿入部巻回部に巻回されたときに、前記挿入部巻回部に配置されることを特徴とする付記項6に記載の内視鏡装置。
(付記項9)
前記湾曲駆動源は、前記操作部内に設けられ、この操作部が前記挿入部巻回部に設けられた凹部に収納されることを特徴とする付記項8に記載の内視鏡装置。
(付記項10)
先端側に設けた湾曲部が湾曲動作する細長な内視鏡挿入部と、
前記内視鏡挿入部を巻回する挿入部巻回部と、
前記内視鏡挿入部の前記湾曲部に対する湾曲動作を指示入力するための湾曲操作入力部を設けた操作部と、
前記湾曲部を湾曲させるための湾曲駆動源を有する湾曲駆動ユニットと、
前記湾曲部の湾曲状態を前記湾曲操作入力部からの入力信号に基づき、制御する湾曲制御ユニットとを備え、
前記湾曲駆動源は、前記挿入部巻回部から着脱自在であることを特徴とする内視鏡装置。
(付記項11)
前記内視鏡挿入部は、基端側に前記挿入部巻回部に着脱自在なコネクタ部を有し、このコネクタ部に前記湾曲駆動源を設けたことを特徴とする付記項10に記載の内視鏡装置。
(付記項12)
前記コネクタ部は、前記湾曲制御ユニットを有することを特徴とする付記項11に記載の内視鏡装置。
(付記項13)
前記内視鏡挿入部は、基端側に前記挿入部巻回部に着脱自在なコネクタ部を有し、前記湾曲部又は前記湾曲部の基端側に前記湾曲駆動源を設けたことを特徴とする付記項10に記載の内視鏡装置。
(付記項14)
前記内視鏡挿入部は、基端側に前記挿入部巻回部に着脱自在なコネクタ部を有すると共に、このコネクタ部と該挿入部基端部との間に前記操作部を設け、この操作部に前記湾曲駆動源を設けたことを特徴とする付記項10に記載の内視鏡装置。
(付記項15)
前記内視鏡挿入部の基端部に前記操作部を設け、この操作部の基端側は前記挿入部巻回部内部から延出し、この挿入部巻回部側部に着脱自在に前記湾曲駆動源を設けたことを特徴とする付記項10に記載の内視鏡装置。
(付記項16)
前記内視鏡挿入部は、前記挿入部巻回部内部から延出し、この挿入部巻回部側部に着脱自在に前記湾曲駆動源を設けたことを特徴とする付記項10に記載の内視鏡装置。
(付記項17)
前記湾曲駆動ユニットは、モータユニット、空気圧アクチュエータユニット、SMA(形状記憶合金)ユニット、リニア駆動モータユニットのいずれか1つであることを特徴とする付記項1〜16のいづれか1つに記載の内視鏡装置。
第1実施例の内視鏡装置を示す全体構成図である。 図1の内視鏡挿入部jからコネクタ部を示す斜視図である。 図2のコネクタ部を取り付ける前の内視鏡装置の斜視図である。 図2のコネクタ部を取り付けた後の内視鏡装置の斜視図である。 図4のコネクタ部付近の断面図である。 図5のA−A線断面図である。 コネクタ部の斜視図である。 図8のコネクタ取り付け部にコネクタ部を取り付けた際の状態を示す斜視図である。 図8のコネクタ取り付け部にコネクタ部を取り付けた際の状態を示す斜視図である。 図8のコネクタ取り付け部にコネクタ部を取り付ける際の状態を示す断面図である。 第2実施例の内視鏡装置を示す全体構成図である。 図11の内視鏡挿入部、リモコン及びユニバーサルケーブルを示す斜視図である。 図12のコネクタ部を取り付ける前の内視鏡装置の斜視図である。 図13の状態からコネクタ部を取り付けてユニバーサルケーブルを巻回し、リモコンを収納する直前の内視鏡装置の斜視図である。 図14の状態からリモコンを取り付けて内視鏡挿入部を巻回した際の状態を示す内視鏡装置の斜視図である。 第3実施例の内視鏡装置を示す全体構成図である。 図16のコネクタ部付近の断面図である。 図17のB−B断面図である。 コネクタ取り付け部にコネクタ部を取り付ける際の状態を示すコネクタ部付近の断面図である。 変形例を示すコネクタ部付近の断面図である。 図20の要部拡大図である。 図21のC−C断面図である。 図21のコネクタ部を取り付ける際の状態を示すコネクタ部付近の断面図である。 第4実施例の内視鏡装置を示す全体構成図である。 図24のリモコン本体を示す説明図である。 リモコンを収納する直前の内視鏡装置の斜視図である。 リモコンを収納した際の内視鏡装置の斜視図である。 変形例の内視鏡挿入部の断面図である。 図28のD−D断面図である。 第5実施例の内視鏡装置を構成しているドラム部を示す構成図である。 図30のモータユニット付近の断面図である。 第1の変形例を示すモータユニット付近の断面図である。 第2の変形例を示すモータユニット付近の断面図である。 トランク型収納ケースを示す構成図である。 図34のトランク型収納ケースの側面断面図である。 図34のトランク型収納ケースの縦断面説明図である。 ボックス型収納ケースを示す構成図である。 図37のボックス型収納ケースの側面断面図である。 図37のボックス型収納ケースの縦断面説明図である。 支柱スライド型収納ケースを示す構成図である。 図40の支柱スライド型収納ケースの側面断面図である。 図41の支柱スライド型収納ケースの縦断面説明図である。 ドラム部の第1の構成を示す説明図である。 ドラム部の第2の構成を示す説明図である。 ドラム部の第3の構成を示す説明図である。 図43〜図45のドラム部を収納する収納ケースを示す構成図である。 図46の収納ケースの内部構成を示す説明図である。 第7実施例の内視鏡装置を示す全体構成図である。 図48の内視鏡挿入部及びコネクタ部の詳細構成を示す説明図である。 図49の要部断面図である。 第8実施例の内視鏡装置を示す全体構成図である。 図51の三角フレームのスリップリング反対側を示す斜視図である。 図51の空気圧アクチュエータユニットの構成を示す斜視図である。 第9実施例の内視鏡装置を示す全体構成図である。 図54の側面斜視図である。 図55の要部断面図である。 第8実施例の内視鏡装置を示す全体構成図である。 第11実施例の内視鏡装置を示す説明図である。 図58の変形例を示す内視鏡装置の説明図である。
符号の説明
1 内視鏡装置
2 内視鏡挿入部
3 ドラム部(挿入部巻回部)
4 フレーム部
6 リモコン(操作部)
8 収納ケース
9 蓋パネル
11 先端部本体
12 湾曲部
13 可撓管部
14 コネクタ部
15 湾曲操作入力部
20 コネクタ取り付け部
27 湾曲操作ワイヤ
28 コイルパイプ
31 巻き取りワイヤ
32(32a,32b) プーリ部
33 湾曲駆動回路部
33A 湾曲制御ユニット
37(37a,37b)エンコーダ
40 モータユニット(湾曲駆動ユニット)
40a 湾曲上下方向用モータユニット
40b 湾曲左右方向用モータユニット
代理人 弁理士 伊藤 進

Claims (2)

  1. 先端側に設けた湾曲部が湾曲動作する細長な内視鏡挿入部の延出方向が、前記内視鏡挿入部の巻き取り面の接線方向を指向するよう設定され、前記内視鏡挿入部基端側から巻回する挿入部巻回部と、
    前記内視鏡挿入部の前記湾曲部に対する湾曲動作を指示入力するための湾曲操作入力部を設けた操作部と、
    前記内視鏡挿入部の基端側に設けられた、前記湾曲部を湾曲させるための湾曲駆動源を有するとともに、前記挿入部巻回部の前記巻き取り面となる外周面部に対し着脱自在であって、取り付けたとき前記挿入部巻回部の前記外周面部の一部を構成する湾曲駆動ユニットと、
    前記湾曲操作入力部からの入力信号に基づき、前記湾曲駆動ユニットを駆動制御することにより、前記湾曲部の湾曲状態を制御する湾曲制御ユニットと、
    を備え、
    前記湾曲駆動ユニットは、前記内視鏡挿入部の径又は前記内視鏡挿入部の長さに応じて異なる前記湾曲駆動源毎にそれぞれ異なる複数種類からなるとともに、前記挿入部巻回部に対して複数種類の前記湾曲駆動ユニットの内、いずれか1つの前記湾曲駆動ユニットが着脱自在に構成されているとともに、前記挿入部巻回部の回転を検知する検知手段と、前記検知手段の検知結果を基に前記湾曲部への駆動力の接続解除を行う電磁クラッチと、をさらに備え
    前記湾曲制御ユニットは、選択された1つの前記湾曲駆動ユニットを前記挿入部巻回部に取り付けた状態において、前記湾曲駆動源に応じた前記湾曲部の駆動制御を行うよう前記湾曲駆動ユニットを駆動制御するとともに、前記電磁クラッチが行う前記湾曲部への駆動力の接続解除の制御を行うことを特徴とする内視鏡装置。
  2. 前記挿入部巻回部は、前記内視鏡挿入部を巻回する前記外周面部と、この外周面部の開口を覆う側部とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
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