JP4647466B2 - 車両試験装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両試験装置に係り、特に、車両の走行状態を模擬する車両試験装置に関する。
従来、鉄道車両が走行する軌道には左右方向の狂い、すなわち通り不整が生じることがあり、通り不整の態様によっては鉄道車両が左右方向に振動しすぎてしまい、走行に支障をきたし、乗客の乗心地が悪くなる場合がある。
そのため、通り不整のある軌道上での鉄道車両の走行状態、具体的には左右方向の振動を定置で模擬的に試験する車両試験装置がある。
このような車両試験装置には、鉄道車両の左右方向の振動加速度を測定する加速度計と、回転しつつ鉄道車両の車輪を支持する複数対の軌条輪と、が備えられている。それぞれの対となる軌条輪は駆動軸によって連結されており、駆動軸には当該軌条輪を左右方向(回転軸方向)に加振させる加振装置が取付けられている。そして、加振装置は所定の振幅及び波長で軌条輪を強制的に加振させることにより、軌道の通り不整を模擬するようになっている。
ここで、軌条輪の直径が大きいほど軌道上の走行状態に近づけて試験することが可能であるが、軌条輪を連結する駆動軸との関係で軌条輪の直径は制限されてしまうので、車輪と軌道との接触状態を正確に模擬することが困難であるという問題があった。
それゆえ、軌条輪上を模擬走行した鉄道車両の左右方向の振動加速度と、実際に軌道上を走行した鉄道車両の左右方向の振動加速度と、は高周波数領域(10Hz程度の領域)で振幅が異なり易くなるという問題があった。
そこで、軌道での走行状態を正確に模擬して試験を行うために、試験区間となる鉄道車両の営業線での走行と車両試験装置での走行との相違が車両運動特性に与える影響を把握した上で、試験結果の補正を行う方法が開発されている。例えば、特許文献1に記載のように、軌条輪上での鉄道車両の第1振動加速度と、軌道上での鉄道車両の第2振動加速度との比から補正関数を算出し、この補正関数に基づいて軌条輪の振動の振幅を補正する車両試験装置が開発されている。このような車両試験装置によれば、軌条輪上を模擬走行した鉄道車両の左右方向の振動加速度と、実際に軌道上を走行した鉄道車両の左右方向の振動加速度と、をほぼ一致させることが可能である。
特開2005−274211号公報
しかしながら、試験区間の軌道の通り不整を表す軌道不整データを加振装置に入力し、加振装置により軌条輪が当該軌道不整データに応じて加振させるので、試験を行う際には試験区間の軌道全ての軌道不整データを検測車によって予め測定しておく必要があるという問題があった。また、軌道不整データは相対的なデータであり、基準位置を決定する必要があり正確な測定が困難であるという問題もあった。
さらに、検測車によって軌道不整データを測定する場合、軌道の通り不整の長波長狂いを測定することができず、このような長波長狂いに対応することができないという問題があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、試験区間の軌道の軌道不整データを測定することなく軌道上の走行状態を正確に模擬することのできる車両試験装置を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両試験装置であって、
駆動装置により回転されつつ車両の車輪を支持する軌条輪と、
前記軌条輪の上方で前記車輪の回転軸方向における振動の加速度を測定する加速度計と、
回転中の前記軌条輪を回転軸方向に加振させる加振装置と、
予め測定した軌道不整データから作成される軌条輪変位データと、当該軌条輪変位データを用いて前記軌条輪を加振させた際に前記加速度計により測定した加速度と、から逆フィルタを設計する逆フィルタ設計手段と、
前記逆フィルタと、試験区間の軌道を走行した車両に備えられた車輪の回転軸方向における振動の加速度を測定した加速度データと、から前記試験区間の軌道上での車輪の回転軸方向の振動が再現されるような推定軌条輪変位データを作成する作成手段と、
前記推定軌条輪変位データを用いて前記加振装置を制御する制御装置と、
を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、逆フィルタ設計手段は、予め測定された任意区間の軌道の通り不整を表す軌道不整データから軌条輪変位データを作成する。そして、逆フィルタ設計手段は、当該軌条輪変位データを用いて軌条輪を加振させ、その際に車輪の回転軸方向における振動の加速度を加速度計により測定させる。逆フィルタ設計手段は、このようにして測定された加速度と軌条輪変位データとから逆フィルタを設計する。
設計された逆フィルタと、試験区間の軌道を走行して測定された加速度データと、は作成手段に出力される。作成手段はこれらから推定軌条輪変位データを作成し、制御装置に推定軌条輪変位データを送信する。制御装置は推定軌条輪変位データを用いて軌条輪を加振させ、試験区間の軌道上での車輪の回転軸方向の振動を模擬させて車両の試験を行わせる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両試験装置であって、
前記加速度データは、試験区間を走行する一般の車両によって測定されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、加速度データは試験区間を走行する一般の車両によって測定させ、当該加速度データを逆フィルタに通して推定軌条輪変位データを作成し、推定軌条輪変位データを用いて試験を行う。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の車両試験装置であって、
前記車両は、鉄道車両であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、試験される車両は鉄道車両であり、軌条輪が回転軸方向に振動することにより鉄道車両の走行する軌道上での走行状態が模擬される。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両試験装置であって、
前記軌条輪変位データと、当該軌条輪変位データを用いて前記軌条輪を加振させた際に前記加速度計の測定した加速度と、を関係付ける伝達関数は、線形関数であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、軌条輪変位データと、当該軌条輪変位データを用いて前記軌条輪を加振させた際に前記加速度計の測定した加速度と、を関係付ける伝達関数は、所定の範囲内においては線形関数で表される。そして、線形関数である伝達関数から逆フィルタを迅速に算出し、当該逆フィルタと加速度データとを用いて推定軌条輪変位データを作成する。
請求項1に記載の発明によれば、軌条輪と車輪の接触状態によって決定される逆フィルタと加速度データとに基づいて、試験区間の推定軌条輪変位データを作成するので、試験区間の軌道上で車輪の振動が模擬されるように軌条輪を加振させて車両の試験を行わせることができる。従って、車両試験装置の軌条輪の形状や振動加速度の波長に関わらず、試験区間の軌道上での走行状態を正確に再現させて試験を行うことができる。
請求項2に記載の発明によれば、加速度データは試験区間を走行する一般の車両によって容易に測定されるので、試験区間の軌道の通り不整を測定する検測車を別途走行させる必要がなく、試験を効率的に行うことが可能である。また、加速度計の測定する振動の加速度は絶対値で表されるものであり、軌道の通り不整などの相対的なものより正確かつ容易に測定できる。
請求項3に記載の発明によれば、鉄道車両の走行状態を正確かつ容易に試験することが可能である。また、鉄道車両の走行する軌道の長波長狂いも加速度データにより測定されるので、軌道の通り不整を正確に模擬して試験することが可能である。
請求項4に記載の発明によれば、伝達関数は所定の範囲内においては線形関数であるので、伝達関数を用いた処理に要する時間の短縮化が可能であり、迅速に試験を行うことが可能である。
以下に、本発明に係る車両試験装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。ただし、発明の範囲を図示例に限定するものではない。
図1に示すように、本発明に係る車両試験装置1は、試験区間における鉄道車両2の走行状態を再現して乗心地を試験するものである。車両試験装置1には、水平な場所に設置される支持台6が備えられている。支持台6の上方には、左右方向に延在する駆動軸5が回転自在に備えられている。駆動軸5の一端側には、駆動軸5を回転駆動させる駆動装置8と、駆動軸5の回転を安定化させるフライホイール7と、が備えられている。また、駆動軸5の他端部には、駆動軸5をその軸方向に加振させる加振装置9が連結されている。さらに、駆動軸5には、駆動軸5の回転に追従する一対の軌条輪4,4が同軸状に固定されている。
本実施形態における鉄道車両2には、略立方体形状の車体10が備えられている。車体10の下面には、複数の空気ばね11…を介して台車枠12が備えられている。台車枠12の下面には、上下方向に伸縮する複数の軸ばね13…の一端が取付けられている。各軸ばね13の他端には、軸ばね13を介して台車枠12を支持する軸箱14…が取付けられている。
対となる軸箱14,14は軌道の枕木方向に沿って配置されており、それぞれの軸箱14には車軸16が軸受けを介して回転自在に支持されている。車軸16には軌条輪4に載置される一対の車輪3,3が同軸状に固定されている。車輪3及び車軸16は軌条輪4の回転や振動に追従するようになっており、軸箱14の内部には、車軸16の回転軸方向の振動を表す軸箱加速度を測定する加速度計15が備えられている。
次に、本発明に係る車両試験装置1の制御構成について説明する。
車両試験装置1は、鉄道車両2を試験する場合には、軌条輪4と車輪3の接触状態によって決定される逆フィルタHを設計する逆フィルタ設計実験を行わせてから、逆フィルタHを用いて試験区間を走行する際の車輪の回転軸方向の振動を模擬する本試験を行うようになっている。なお、本実施形態における本試験とは、軌条輪4を軸方向に加振させることにより軌道上での車輪の振動を模擬するものであり、鉄道車両2の乗心地を試験するものの一つである。
図2に示すように、車両試験装置1は、駆動装置8及び加振装置9に接続されて駆動軸5を所定の回転速度で回転させるとともに軸方向に加振させるように制御する制御装置17を備えている。また、制御装置17には加速度計15が接続されており、車輪3の振動を表す軸箱加速度が制御装置17に送信されるようになっている。
制御装置17には、検測車などが任意区間を走行して測定した軌道の通り不整を表す軌道不整データを入力する入力装置18が接続されている。ここで、試験区間の軌道を走行する一般の車両には、その車輪に備えられた軸箱の振動から軸箱加速度を測定する加速度計が備えられており、試験区間を走行した際の車輪の振動を表す軸箱加速度データを収集させ、当該軸箱加速度データも入力装置18を介して入力されるようになっている。なお、本実施形態の場合、試験区間の軌道を走行する一般の車両としては、試験区間の軌道の状態を検測しながら走行する検測車や、貨物車又は旅客車のような営業車などが例として挙げられる。
また、制御装置17には、入力された軸箱加速度データを逆フィルタHに通して推定軌条輪変位データを作成する作成手段19が接続されている。推定軌条輪変位データとは、軌条輪4上での車輪3の振動を、試験区間の軌道上での車輪の振動に一致させるような軌条輪4の変位を表すものである。制御装置17は、本試験の際には、作成された推定軌条輪変位データを用いて駆動装置8及び加振装置9を制御するようになっている。
さらに、制御装置17には、入力された軌道不整データを用いて逆フィルタ設計実験を行わせて、逆フィルタHを設計させる逆フィルタ設計手段20が接続されている。逆フィルタHは、車輪3又は軌条輪4の形状、回転速度、輪重などを要因とする軌条輪4と車輪3との接触状態によって決定される値である。逆フィルタ設計手段20は、軌道不整データ、ランダム波又はサイン波などにより、任意区間の軌道の通り不整に応じた軌条輪変位データδ(n)を作成させるようになっている。また、逆フィルタ設計手段20は軌条輪変位データδ(n)を用いて軌条輪4を振動させるように制御装置17を介して駆動装置8及び加振装置9を制御させ、その際に加速度計15により車輪3の軸箱加速度g(n)を測定させるようになっている。さらに、逆フィルタ設計手段20は、軌条輪変位データδ(n)及び軸箱加速度g(n)から逆フィルタHを求めるようになっている。
ここで、一般的に、入力x(n)と出力y(n)との関係から逆フィルタHを求めるためには様々な設計方法が知られている。まず、フィルタの出力y(n)が得られたとき、その出力y(n)を与える入力x(n)を求めることを考える。X(n),Y(n)を、x(z),y(z)のZ変換により表されるものとし、フィルタの伝達関数をG(z)とすると、
Y(z)=G(z)・X(z)
であるから、
X(z)=Y(z)/G(z)
となり、逆フィルタHは原理的にはG(z)の逆数で表すことができる。しかしながら、一般にはこのような逆フィルタHは安定ではない。そこで、安定な逆フィルタの設計法の一例として、以下のような簡易な設計法が挙げられる。
図3に示すように、逆フィルタ設計手段20は、伝達関数Gと逆フィルタHとを直列接続しており、軌条輪変位データδ(n)を伝達関数G(z)に入力して出力される軸箱加速度g(n)を逆フィルタHの入力信号とする。そして、逆フィルタ設計手段20は、逆フィルタHに軸箱加速度g(n)を通して出力される推定軌条輪変位データy(n)と、軌条輪変位データδ(n)とを比較して誤差e(n)を求め、誤差e(n)が最も小さくなるように逆フィルタHを決定するようになっている。
逆フィルタ設計手段20は、逆フィルタHの決定の際には各データを収集し、
Figure 0004647466
このように各記号を定義すると、
Figure 0004647466
であるから、
Figure 0004647466
を最小にする逆フィルタのインパルス応答hは、
Figure 0004647466
と求めることができる。
ここで、因果的な逆フィルタHを設計するために、軌条輪変位データδ(n)と推定軌条輪変位データy(n)との比較の際に、遅延処理を付加することとしても良い。他にも、雑音の付加、アンチエリアスフィルタなどの推定する必要が無い系の除去、非最小零点の除去などの処理を施すこととしても良い。
次に、本発明に係る車両試験装置1を用いた鉄道車両2の試験方法について説明する。
まず、車両試験装置1は、軌条輪4と車輪3の接触状態によって決定される逆フィルタHを設計するための逆フィルタ設計実験を行う。
図4に示すように、逆フィルタ設計実験では、予め任意区間の軌道を走行して測定された軌道の通り不整を表す軌道不整データ、ランダム波又はサイン波などを用いて逆フィルタ設計手段20により軌条輪変位データδ(n)が作成される(ステップS1)。逆フィルタ設計手段20は作成した軌条輪変位データδ(n)を制御装置17に送信させ、制御装置17は軌条輪変位データδ(n)を用いて、駆動装置8により駆動軸5を所定の回転速度で回転させつつ加振装置9により駆動軸5を軸方向に加振させる(ステップS2)。駆動軸5の加振に伴って軌条輪4が振動し、鉄道車両2の車輪3が追従して振動する。すると、軸箱14が軸方向に加振され、加速度計15により軸箱加速度g(n)が測定される(ステップS3)。
測定された軸箱加速度g(n)は、制御装置17を介して逆フィルタ設計手段20に出力される。すると、逆フィルタ設計手段20は、軌条輪変位データδ(n)と軸箱加速度g(n)とから、逆フィルタH(z)を設計する(ステップS4)。詳しくは、図3に示すように、逆フィルタ設計手段20は、軌条輪4と車輪3の接触状態の伝達関数G(z)を通して出力された軸箱加速度g(n)を、逆フィルタH(z)に通して推定軌条輪変位データy(n)を作成する。そして、推定軌条輪変位データy(n)と軌条輪変位データδ(n)とを比較し、その誤差e(n)が最も小さくなる値を逆フィルタH(z)とする。このようにして求められた逆フィルタH(z)は、制御装置17に送信される。このようにして逆フィルタHを設計して、逆フィルタ設計実験は終了する。
このようにして逆フィルタHが設計されると、逆フィルタHは制御装置17の図示しない記憶手段に保存され、本試験が行われる。
図5に示すように、まず、試験区間を走行する一般の車両に備えられた加速度計15が収集した軸箱加速度データが入力装置18を介して入力される(ステップS5)。そして、入力された軸箱加速度データと設計された逆フィルタHとが作成手段19に送信され、作成手段19により軸箱加速度データが逆フィルタHに通されて、軸箱加速度データと軌条輪4上の軸箱加速度とが一致するような推定軌条輪変位データが作成される(ステップS6)。
作成された推定軌条輪変位データは制御装置17に送信され、制御装置17は当該推定軌条輪変位データを用いて、駆動装置8及び加振装置9により駆動軸5を所定の回転速度で回転させつつ軸方向に加振させる。駆動軸5の加振に伴い、軌条輪4及び車輪3が図1における軸方向に振動する。本試験で用いる推定軌条輪変位データは試験区間の軌道上で測定される軸箱加速度データに対応したものであり、軌条輪4上で測定される軸箱加速度を、当該軸箱加速度データに一致させるように本試験が行われる(ステップS7)。
このように、本発明に係る車両試験装置1によれば、軌条輪4と車輪3の接触状態によって決定される逆フィルタHと軸箱加速度データとに基づいて、試験区間の推定軌条輪変位データを作成するので、軌条輪4上で測定される軸箱加速度を試験区間の軌道上で測定される軸箱加速度に一致させるように軌条輪4を加振させて試験を行わせることができる。従って、車輪3や車両試験装置1の軌条輪4の形状などに関わらず、試験区間の軌道上での枕木方向の振動を正確に再現させて試験を行うことができる。
また、一度逆フィルタ設計実験を行って逆フィルタHを求めると、未来永劫において逆フィルタHを求める必要がなく、軸箱加速度データが得られる任意の試験区間における鉄道車両2の乗心地試験を行うことができる。
また、軸箱加速度データは試験区間を走行する一般の車両によって容易に測定されるので、検測車の他に営業車による測定も可能であり、試験区間の軌道不整データを測定するためだけに検測車を別途走行させる必要がなく、試験を効率的に行うことが可能である。また、軸箱加速度は絶対値で表されるものであり、軌道不整データなどの相対的なものより正確かつ容易に測定できる。本実施形態においては加速度計15は軸箱14に備えられており、軸ばね13や空気ばね11の弾性影響を受けることなく車輪3の左右方向の振動を正確に測定することが可能である。
さらに、逆フィルタ設計実験において、軌条輪変位データδ(n)と、軌条輪変位データδ(n)を用いて軌条輪4を加振させた際に測定された軸箱加速度と、を関係付ける伝達関数G(z)は、多少の条件変動下では線形関数により予測することができ、当該範囲内においては伝達関数Gから逆フィルタHを迅速に算出することが可能であり、逆フィルタ設計実験に要する時間の短縮化が可能である。
なお、本実施形態においては鉄道車両2を試験する車両試験装置としたが、本発明は車輪を備えるものの試験に適用可能であり、例えば、車両として自動車を用いた試験が挙げられる。その場合、軌条輪として機能する円柱状のドラムを用いて、ドラム上に自動車の車輪を回転自在に載置させることにより、自動車の車輪をドラム上で加振させて乗心地を試験することも可能である。なお、軸箱加速度データは、加速度計を備える他の自動車によって試験区間を走行させることにより容易に得られるようになっている。
本実施形態の車両試験装置1の概略構成を示す正面図である。 本実施形態の車両試験装置1の制御構成を示すブロック図である。 本実施形態の逆フィルタ設計実験を説明するブロック図である。 本実施形態の逆フィルタ設計実験のフローチャートである。 本実施形態の本試験のフローチャートである。
符号の説明
1 車両試験装置
2 鉄道車両
3 車輪
4 軌条輪
5 駆動軸
8 駆動装置
9 加振装置
10 車体
14 軸箱
15 加速度計
16 車軸
17 制御装置
18 入力装置
19 作成手段
20 逆フィルタ設計手段

Claims (4)

  1. 駆動装置により回転されつつ車両の車輪を支持する軌条輪と、
    前記軌条輪の上方で前記車輪の回転軸方向における振動の加速度を測定する加速度計と、
    回転中の前記軌条輪を回転軸方向に加振させる加振装置と、
    予め測定した軌道不整データから作成される軌条輪変位データと、当該軌条輪変位データを用いて前記軌条輪を加振させた際に前記加速度計により測定した加速度と、から逆フィルタを設計する逆フィルタ設計手段と、
    前記逆フィルタと、試験区間の軌道を走行した車両に備えられた車輪の回転軸方向における振動の加速度を測定した加速度データと、から前記試験区間の軌道上での車輪の回転軸方向の振動が再現されるような推定軌条輪変位データを作成する作成手段と、
    前記推定軌条輪変位データを用いて前記加振装置を制御する制御装置と、
    を備えることを特徴とする車両試験装置。
  2. 前記加速度データは、試験区間を走行する一般の車両によって測定されることを特徴とする請求項1に記載の車両試験装置。
  3. 前記車両は、鉄道車両であることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両試験装置。
  4. 前記軌条輪変位データと、当該軌条輪変位データを用いて前記軌条輪を加振させた際に前記加速度計の測定した加速度と、を関係付ける伝達関数は、線形関数であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両試験装置。
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