JP4646948B2 - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

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本発明はインクジェット記録ヘッドに関し、より詳しくは、記録素子基板に配線基板が接続され、その接続部が封止剤によって保護されているインクジェット記録ヘッドに関する。
従来のインクジェット記録ヘッドでは、記録素子基板を取り付ける支持部材(以下、「チッププレート」と称する。)に、記録素子基板の液室にインクを連通する液体供給路が形成されている。支持部材の代表的な材料は、アルミナ(Al23、線膨張係数:7.2×10-6)である。
記録素子基板(以下、「HBチップ」と称する。)の基材には、シリコン(Si、線膨張係数:4.2×10-6)が用いられている。インクジェット記録ヘッドは、インクを吐出する吐出口群と、吐出口からインクを吐出させる吐出エネルギーを発生する吐出エネルギー発生素子と、記録装置等から送られてくる電気パルス信号や電力が供給される電極とを備えている。記録素子基板はさらに、吐出口群の反対の面に形成されたインク供給口を備えている。
配線基板(以下、「電気配線テープ」と称する。)は、記録素子基板の電極に対応した電極端子と、記録装置等から送られてくる電気パルス信号を受け取るための外部入力端子とを備えている。電気配線テープは、ベースフィルム、電気導体層、ベースフィルムに電気導体層を接合するためのベースフィルム接着剤、および電気導体層を保護するカバーフィルム、および電気導体層にカバーフィルムを接合するためのカバーフィルム接着剤の積層体である。また、電気配線テープは記録素子基板が露出するための開口部を持つ。ベースフィルムは、記録装置等に備えられたキャッピング部材等が当接するため、ポリイミド樹脂からなる平滑な面を有している。
電気配線テープと支持部材との間に配置されて電気配線テープを保持固定する支持板の材料にも、アルミナが使われる。支持板、チッププレートともに、アルミナの粉末を圧縮成形して形成されている。支持板は、HBチップの外形より大きく電気配線テープの開口部と略同一形状の開口部を持った一枚のプレート形状を有し、開口部以外の全面を接着剤でチッププレートに接着固定している。
支持板とチッププレートとが接着された接合体にHBチップが接着され、電気配線テープはカバーフィルム側を支持板のチッププレートとの接着面と反対側の面に、熱硬化型接着剤などを用いて加熱して接着固定されている(特許文献1参照)。
チッププレートに支持板、HBチップおよび電気配線テープを接合した後、HBチップの電極部上に予め設けられたバンプと電気配線テープの電極端子とをシングルポイントのインナーリードボンディングにより接合している。
支持板の開口部とHBチップとの隙間にできた凹部には、インクが溜ることでHBチップの外周側面を腐食させないため、さらにはワイピング性能を低下させないために、十分な量の第一の封止剤を充填している(特許文献2参照)。
HBチップから吐出したインク滴や記録媒体から跳ね上がったインク滴がHBチップ電極部や電気配線テープの電極端子、およびその接合部に付着し、電極部やその下地、電極端子およびその電気接合部を腐食するおそれがある。そのため、それらは第二の封止剤によって被覆されている。
第一の封止剤には、流動性が高く、かつ硬化後に硬化収縮などの応力を与えない弾力性の高いものが選定されている。一方、第二の封止剤には、HBチップの吐出口の形成面に付着したインク滴を適時払拭するためのゴムなどのワイパーブレードに対する磨耗耐久性および電気接合部の変形を防止することを考慮した硬質なものが選定されている。
第一の封止剤の上に第二の封止剤が位置し、第一の封止剤の硬化収縮などによる変形が大きい部分では、第一の封止剤と第二の封止剤との界面付近にひび割れが生じることがあり、このひび割れ部分からインクがしみ込んで電気接合部を腐食させるおそれがある。
また、電気配線テープの開口の四隅に張り出し部を設けた形状が提案されている(特許文献3参照)。これを適用した場合、電気配線テープの電極端子の配列した両脇に、HBチップと支持板の開口の隙間部分を覆うように電気配線テープが張り出し、第二の封止剤が電気接合部を被覆するとともに当核張り出し部の上にも塗布されるようになる。しかし、第一の封止剤の硬化収縮などが起きて変形した場合、電気配線テープの硬さや厚さによっては電気配線テープの開口部に設けた張り出し部もHBチップとチッププレートとの接着面側へ引き込まれるように変形する。第二の封止剤は硬質なものが使用されるため電気配線テープの変形には追従できず、接着力が十分でないと封止信頼性を損ねるおそれがある。
特開2002−019120号公報 特開2001−130001号公報 特開2002−187273号公報
電気配線テープの導体層やベースフィルムの厚さを薄くすれば電気配線テープのコストを低下させることができるが、そのようにすると電気配線テープの剛性が低下してしまう。そのため、電気配線テープ開口部の4つの隅部に設けた張り出し部が、第一の封止剤の硬化収縮による変形に追従し易くなり、電気配線テープを介してその上にある第二の封止剤が電気配線テープから剥離する可能性がある。
第一の封止剤の硬化収縮による電気配線テープの変形を抑えるためには、電気配線テープと第二の封止剤の接着力を向上させる必要がある。一般的には電気配線テープと第二の封止剤が接触する部分のみをコロナ処理やプラズマ処理などにより表面改質することで接着性を向上させることが考えられる。しかし、この手法は、表面改質処理を行うための設備やスペースが必要であり、製品のコストが増大する要因を伴うものである。
そこで本発明は、電気配線テープ(配線基板)の導体層やベースフィルムの厚さが薄く、かつ電気接続部の封止信頼性が高い、低コストで製造することが可能なインクジェット記録ヘッドを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のインクジェット記録ヘッドは、インクを吐出する吐出口と、該吐出口からインクを吐出させるための吐出エネルギーを発生させる吐出エネルギー発生素子と、該吐出エネルギー発生素子を駆動させる電気パルス信号および電力の供給を受ける電極部とを有する記録素子基板と、前記記録素子基板が取り付けられる支持部材と、ベースフィルムと、該ベースフィルム上に設けられたベースフィルム接着剤と、該ベースフィルム接着剤の上に設けられた電気導体層と、前記ベースフィルム接着剤及び前記電気導体層を覆うカバーフィルム接着剤と、該カバーフィルム接着剤の上に設けられたカバーフィルムとを有し、前記記録素子基板が組み込まれる開口部が形成され、かつ前記電極部に電気的に接続される電極端子が設けられた配線基板と、前記記録素子基板が前記支持部材に接するための四角形の開口部が形成され、前記支持部材と前記配線基板との間に配置されて前記配線基板を保持固定する支持板と、前記記録素子基板と前記支持板との間に設けられている第一の封止剤と、前記電極部と前記電極端子との電気接続部を封止する第二の封止剤と、を備えたインクジェット記録ヘッドにおいて、前記配線基板は前記カバーフィルムが前記支持板に対面する向きで前記支持板に取り付けられており、前記配線基板の前記開口部の各隅部には、前記カバーフィルム及び前記カバーフィルム接着剤が前記ベースフィルム及び前記ベースフィルム接着剤の端面よりも張り出した張り出し部が形成されており、該張り出し部における前記カバーフィルムと前記第一の封止剤とが接しており、前記張り出し部における前記カバーフィルム接着剤と前記第二の封止剤とが接着されていることを特徴とする。
本発明によれば、電気配線テープの導体層やベースフィルムの厚さが薄く、かつ電気接続部の封止信頼性が高い、低コストで製造することが可能なインクジェット記録ヘッドを提供することができる。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態におけるインクジェット記録ヘッドの外観斜視図である。図2は、図1に示したインクジェット記録ヘッドの分解斜視図である。
記録ヘッド1は、チッププレートユニット2と、インク供給ユニット3と、放熱部材4とを有している。チッププレートユニット2は、記録素子基板であるHBチップ201と、HBチップ201の液室にインクを連通する液体供給路が形成されている支持部材であるチッププレート202とを含んでいる。HBチップ201は、インクを吐出する複数の吐出口4007からなる吐出口群4008と、この吐出口4007からインクを吐出させるための吐出エネルギーを発生する吐出エネルギー発生素子である電気熱変換素子4003とを具備している(図3参照)。インク供給ユニット3は、HBチップ201へ供給するインクを貯留するインクタンクの取り付け部(以下、「チップタンク」と称する。)を含んでいる。記録ヘッド1は、電気パルス信号に応じてインクに対して膜沸騰を生じさせるための熱エネルギーを生成する電気熱変換素子4003(図3参照)を用いて記録を行う、サイドシュータ型の記録ヘッドである。
図2の分解斜視図に示すように、チッププレートユニット2は、HBチップ201、チッププレート202、配線基板である電気配線テープ203、および支持板204を備えている。インク供給ユニット3は、チップタンク301、流路プレート302、ジョイントゴム303、フィルター304、およびシールゴム305を備えている。
図3は、図2に示したHBチップ201の一部を破断した状態で示す斜視図である。
HBチップ201には、厚さ0.5〜1mmのSi基板4001にインク流路として長溝状の貫通口からなるインク供給口4002が、Siの結晶方位を利用した異方性エッチングで形成されている。インク供給口4002を挟んだ両側に電気熱変換素子4003がそれぞれ1列ずつ千鳥状に配列され、電気熱変換素子4003と、電気熱変換素子4003に電力を供給するAlからなる電気配線(不図示)は成膜技術により形成されている。さらに、電気熱変換素子4003を駆動させる電気パルス信号および電力の供給を受ける電極部4004が電気熱変換素子4003の両外側に配列されており、電極部4004にはAuのバンプが形成されている。電極部4004に供給された電気パルス信号および電力は、そこから電気配線(不図示)に供給される。Si基板4001上には、電気熱変換素子4003に対応したインク流路4005を形成するためのインク流路壁4006と吐出口4007が樹脂材料でフォトリソグラフィー技術によりに形成され、吐出口群4008を形成している。したがって、電気熱変換素子4003に対向して吐出口4007が設けられているため、インク供給口4002から供給されたインクはインク流路4005を通り、電気熱変換素子4003により発生した気泡により吐出される。
再び図2を参照すると、チッププレート202は、アルミナの粉末を圧縮成形し焼成して形成されており、その厚さ0.5〜10mmである。なお、チッププレート202の素材は、アルミナに限られることなく、HBチップ201の材料の線膨張率と同等の線膨張率を有し、かつ、HBチップ201の材料の熱伝導率と同等もしくは同等以上の熱伝導率を有する材料で作られてもよい。チッププレート202の素材は、例えば、窒化アルミニウム(AlN)、窒化珪素(Si34)、炭化珪素(SiC)のうちいずれかであってもよい。
支持板204は、厚さ0.5〜1mmの板状部材で、アルミナ材料で成型加工により形成されている。支持板204の材質も、アルミナに限られることなく、チッププレート202の材料と同じか、もしく同等の線膨張率を有するセラミックや金属材料で形成されてもよい。そして、支持板204は、チッププレート202に接着固定されるHBチップ201が3つ並べられた外形寸法よりも大きな開口部208を有する形状となっている。また、HBチップ201と後述する電気配線テープ203とを平面的に電気接続できるように、支持板204の厚さがHBチップ201の厚さと同じになっている。支持板204は、チッププレート202と後述する電気配線テープ203との間に配置されて電気配線テープ203を保持固定するものである。
チッププレート202と支持板204との接合は、支持板204の片側全面に第一の接着剤を転写し、チッププレート202のX方向およびY方向の基準位置に対して、支持板204の開口部208の位置を一定に位置決めして接着することによって行う。接着に用いられる第一の接着剤は、耐インク性があり、硬化後の硬度が比較的低いものが望ましい。接着層の厚みは50μm以下が望ましい。また、チッププレート202と支持板204との接合体は、チッププレート202と支持板204とが一体に成形されたものであってもよい。
チッププレート202と支持板204との接合体に、HBチップ201が接着固定される。HBチップ201のインク供給口4002がチッププレート202のインク供給口205にそれぞれ対応している。3つのHBチップ201は、それぞれチッププレート202に対して高い位置精度で接着固定されている。接着に用いられる第二の接着剤は、低粘度で、硬化後比較的高い硬度を有し、かつ、耐インク性のあるものが望ましい。その第二の接着剤は、例えば、エポキシ樹脂を主成分とした熱硬化接着剤であり、接着層の厚みは20μm以下が望ましい。
電気配線テープ203は、HBチップ201に対してインクを吐出するための電気パルス信号を印加するものである。また、電気配線テープ203は、HBチップ201の電極部4004に対応する電極端子206と、この配線テープ端部に位置し、記録装置本体などからの電気パルス信号を受け取るための外部信号入力端子207を有している。
電気配線テープ203は、図4の断面図に示すように、ベースフィルム6001、カバーフィルム6005、電気導体層6003、ベースフィルム接着剤6002、およびカバーフィルム接着剤6004を有している。ベースフィルム接着剤6002は、ベースフィルム6001と電気導体層6003とを接着する。カバーフィルム接着剤6004は、HBチップ201に電気パルス信号及び電力を供給するための電気導体層(以下、「電気配線」と称する。)同士を絶縁し、かつ電気配線を保護するためのカバーフィルム6005を接着する。ベースフィルム6001及びカバーフィルム6005にはポリイミドフィルムを用い、電気配線には銅が用いられている。カバーフィルム接着剤6004には、エポキシ系の材料が用いられている。
図2を参照すると、電気配線テープ203は、支持板204のチッププレート202との接合面とは反対側の面に第三の接着剤が転写され、HBチップ201の電極部4004に、それに対応する電極端子206を位置合わせして接着される。第三の接着剤は、低粘度で硬化後比較的高い硬度を有し、耐インク性のあるものが望ましい。この特性を持った接着剤は、例えばエポキシ樹脂を主成分とした熱硬化型の接着剤である。
また、電気配線テープ203とHBチップ201とは電気的に接続されている。HBチップ201の電極部4004と電気配線テープ203の電極端子206とは、例えば熱超音波接合法によって電気接合されている。
図5は図2に示したチッププレートユニットの模式図であり、図5(a)はその平面図、図5(b)は図5(a)のA−A’線に沿った断面図である。
HBチップ201と電気配線テープ203の電気接続部分は、第一の封止剤3003及び第二の封止剤3001により封止され、電気接続部分をインクによる腐食や外的衝撃から保護している。第一の封止剤3003は、主にHBチップ201の外周端面を封止している。第二の封止剤3001は、電気配線テープ203の電極端子206と、電気配線テープ203の電極端子206とHBチップ201の電極部4004との接続部を封止している。なお、電気配線テープ203は、カバーフィルム6005が支持板204に対面する向きで支持板204上に配置されている。
電気配線テープ203にはHBチップ201が組み込まれる開口部6007が形成されており、その開口部6007は四角形状(図示した例では長方形)を有している。四角形状の開口部6007の四隅部には張り出し部6006が形成されており、それらの張り出し部6006は電気配線テープ203の電極端子206の近傍に位置している。張り出し部6006は、カバーフィルム6005及びカバーフィルム接着剤6004がベースフィルム6001及びベースフィルム接着剤6002の端面よりも張り出した部分によって構成されている。したがって、張り出し部6006は、ベースフィルム6001およびベースフィルム接着剤6002を含んでおらず、カバーフィルム接着剤6004が露出している。第二の封止剤3001は、張り出し部6006近傍のベースフィルム上を塗布開始位置及び塗布終了位置として、HBチップ201の電気配線テープ203との電気接合部が配列された方向に塗布される。第二の封止剤3001は、カバーフィルム6005とカバーフィルム接着剤6004が露出した部分とを覆うとともに、電気配線テープ203の電極端子206の配列する部分のベースフィルム上も覆って封止する。このように、張り出し部6006は第二の封止剤3001の塗布領域内に配置されている。第二の封止剤3001にはエポキシ系の材料を用いることで、ベースフィルム6001と第二の封止剤3001との接着力よりも、カバーフィルム接着剤6004と第二の封止剤3001との接着力が強固になる。
このようにして、電気配線テープ203の張り出し部6006が電気接続部を覆う硬質な封止剤である第二の封止剤3001と強固に接着することで、以下の効果が得られる。すなわち、HBチップ201の外周側面を覆う第一の封止剤3003は弾力性が高いため硬化収縮による変形が抑えられ、電気配線テープ203の変形が生じない。そのため、HBチップ201と電気配線テープ203との接合部の封止信頼性が向上する。したがって本実施形態の電気配線テープ203の第二の封止剤3001が塗布される表面には、コロナ処理やプラズマ処理等の特別な設備を必要とする改質処理を付加する必要がなくなり、電気配線テープ203のコストを抑えることができる。さらに、電気配線テープ203の電気導体層6003やベースフィルム6001の厚さを薄くした場合でも、第二の封止剤3001が電気配線テープ203から剥離することを抑えることができる。これは、張り出し部6006が第二の封止剤3001と強固に接着しているためである。さらには、電気接続部を覆う第二の封止剤3001が、カバーフィルム接着剤6004の露出部分を覆い、かつその近傍のベースフィルム6001とも接着している。そのため、HBチップ201と電気配線テープ203との接合部の、ワイパーブレードに対する磨耗耐久性も維持することができる。
なお、本実施形態の電気配線テープ203は、電気配線テープ203に単に四角形状の開口部を空ける金型の構造を、開口部6007を空ける際にカバーフィルム接着剤6004が露出した張り出し部6006が形成されるように変更することで作製可能である。
図6は、図1に示したインクジェット記録ヘッドとインクタンクとを示す斜視図である。
図2及び図6を参照すると、インク供給ユニット3は、インクタンク5001からHBチップ201にインクを導くためにあり、チップタンク301と、流路プレート302と、フィルター304と、シールゴム305と、ジョイントゴム303とを有している。樹脂成形にて形成されたチップタンク301と流路プレート302とを超音波溶着することにより、インク流路が形成されている。記録ヘッド1のインクタンク5001と係合するジョイント部には、外部からのゴミの侵入を防ぐためのフィルター304が溶着により接合されており、さらに、ジョイント部からのインクの蒸発を防止するために、シールゴム305が装着されている。チップタンク301は、着脱自在のインクタンク5001を保持する機能も一部有しており、インクタンク5001の第一の爪(不図示)を係合する第一の穴5002及びインクタンク5001の取り外しレバー5003を係合する第二の穴5004を有している。
ジョイントゴム303は、チッププレートユニット2のインク供給口(不図示)とインク供給ユニット3のインク供給口306とをインクが漏れないように連通させるために、チップタンク301と流路プレート302とが溶着されたユニットに係合されている。
放熱部材4は、厚さ0.5〜3mm程度の金属板、特に熱伝導性が良好なアルミニウムや銅またはこれらの合金を、プレス加工または引抜加工することによって低コストにて形成され、必要に応じて耐食性を向上させるための表面処理が施されている。放熱部材4はチッププレートユニット2のインク供給口205とインク供給ユニット3のインク供給口306とを連通させるための開口部401が形成されている。また、放熱部材4は、チッププレートユニット2の下面と接合される部分に平坦部を有し、チッププレートユニット2からの熱伝導性を向上させ、必要十分な放熱面積が得られるような形状が採用されている。
放熱部材4は、その平坦部に銀ペーストなどの充填剤が塗布された後に、チッププレートユニット2のX,Y方向に対して一定の位置に位置決めがなされる。そして、チッププレートユニットをZ方向に移動させ、放熱部材4に押し当てることで、チッププレートユニット2と放熱部材4とが接合される。充填剤は常温硬化タイプであると、チッププレートユニット2と放熱部材4とインク供給ユニット3とを結合した後に熱によるキュア工程が発生しないため望ましい。
放熱部材4が接合されたチッププレートユニット2は、インク供給ユニット3に設けられたX方向の位置決め基準面7002及びY方向の位置決め基準面7001(共に図7参照)に突き当てられることで、正確に位置決めされる。その後、チッププレートユニット2を組み立て装置にてZ方向に力を加えて押し下げ、インク供給ユニット3に設けられたZ方向の位置決め基準面(不図示)に突き当てて位置決めする。インク供給ユニット3にチッププレートユニット2をビス5で固定すると、それらの接合が完了する。
インク供給ユニット3の基準位置に対して、チッププレートユニット2をX、Y、Z方向に正確に位置決めすることで、チッププレートユニット2のインク供給口(不図示)とインク供給ユニット3のインク供給口306との位置決めもなされる。ジョイントゴム303が圧接されることで、チッププレートユニット2とインク供給ユニット3とがそれらの間でインクが漏れることなく連通する。
チッププレート202の一つの側面に第三の接着剤(不図示)を塗布し、電気配線テープ203をその側面に沿って折り曲げ、押し付けて加熱接着する。第三の接着剤には、耐インク性の良好なエポキシ樹脂を主成分とした熱硬化接着剤が使用される。接着後の接着剤厚さは10〜100μmであることが好ましい。
チッププレートユニット2の電気配線テープ203は、インク供給ユニット3の一側面に、端子位置決めピンと端子位置決め穴(2ヶ所)とにより位置決めされ、インク供給ユニット3に設けられた端子結合ピンをかしめることにより固定される。以上により、記録ヘッド1が完成する。
本発明の一実施形態におけるインクジェット記録ヘッドの外観斜視図である。 図1に示したインクジェット記録ヘッドの分解斜視図である。 図2に示したHBチップの一部を破断した状態で示す斜視図である。 図2に示した電気配線テープの断面図である。 図2に示したチッププレートユニットの模式図である。 図1に示したインクジェット記録ヘッドとインクタンクとを示す斜視図である。 図1に示したインクジェット記録ヘッドの平面図である。
符号の説明
201 HBチップ
202 チッププレート
203 電気配線テープ
204 支持版
3001 第二の封止
4004 電極部
6001 ベースフィルム
6002 ベースフィルム接着剤
6004 カバーフィルム接着剤
6005 カバーフィルム
6006 張り出し部
6007 開口部

Claims (2)

  1. インクを吐出する吐出口と、該吐出口からインクを吐出させるための吐出エネルギーを発生させる吐出エネルギー発生素子と、該吐出エネルギー発生素子を駆動させる電気パルス信号および電力の供給を受ける電極部とを有する記録素子基板と、
    前記記録素子基板が取り付けられる支持部材と、
    ベースフィルムと、該ベースフィルム上に設けられたベースフィルム接着剤と、該ベースフィルム接着剤の上に設けられた電気導体層と、前記ベースフィルム接着剤及び前記電気導体層を覆うカバーフィルム接着剤と、該カバーフィルム接着剤の上に設けられたカバーフィルムとを有し、前記記録素子基板が組み込まれる開口部が形成され、かつ前記電極部に電気的に接続される電極端子が設けられた配線基板と、
    前記記録素子基板が前記支持部材に接するための四角形の開口部が形成され、前記支持部材と前記配線基板との間に配置されて前記配線基板を保持固定する支持板と、
    前記記録素子基板と前記支持板との間に設けられている第一の封止剤と、
    前記電極部と前記電極端子との電気接続部を封止する第二の封止剤と、
    を備えたインクジェット記録ヘッドにおいて、
    前記配線基板は前記カバーフィルムが前記支持板に対面する向きで前記支持板に取り付けられており、
    前記配線基板の前記開口部の各隅部には、前記カバーフィルム及び前記カバーフィルム接着剤が前記ベースフィルム及び前記ベースフィルム接着剤の端面よりも張り出した張り出し部が形成されており、該張り出し部における前記カバーフィルムと前記第一の封止剤とが接しており、前記張り出し部における前記カバーフィルム接着剤と前記第二の封止剤とが接着されていることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 前記張り出し部は前記封止剤の塗布領域内に配置されている、請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
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