JP4646603B2 - タイヤ空気圧低下警報装置および方法 - Google Patents

タイヤ空気圧低下警報装置および方法 Download PDF

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Description

本発明はタイヤ空気圧低下警報方法および装置、ならびにタイヤ減圧判定のプログラムに関する。さらに詳しくは、同軸2輪減圧、および4輪同時減圧またはタイヤの摩耗を検出することができるタイヤ空気圧低下警報方法および装置、ならびにタイヤ減圧判定のプログラムに関する。
従来より、間接方式のタイヤ空気圧低下検出装置は、タイヤが減圧すると正規圧(正常内圧)のタイヤより外径(タイヤの動荷重半径)が減少するため、他の正常なタイヤに比べると回転角速度(車輪速度)が増加するという原理を用いている。たとえばタイヤの回転角速度の相対的な差から空気圧低下を検出する方法では、判定値として、
DEL={(F1+F4)/2−(F2+F3)/2}/
{(F1+F2+F3+F4)/4}×100(%)
を用いている(たとえば特許文献1参照)。ここで、F1〜F4は、それぞれ前左タイヤ、前右タイヤ、後左タイヤおよび後右タイヤの回転角速度である。
しかしながら、この方法は4輪の対角にある回転角速度の和同士の差から減圧を判定しているため、同軸2輪タイヤの同時減圧や4輪タイヤが同時に自然減圧した場合を判定することができなかった。
そこで、本出願人は、さきにタイヤの回転情報を用いる間接方式において、少なくとも駆動輪タイヤの減圧を検知することができるタイヤ空気圧低下方法および装置を提案した(特許文献2参照)。
この特許文献2記載の方法は、タイヤの回転情報を検出する工程と、該各タイヤの回転情報から車輪速度、車両加速度、前後輪のスリップ比、走行距離および旋回半径をそれぞれ演算し、記憶する工程と、前記車両加速度と前後輪のスリップ比を移動平均化する工程と、前記旋回半径が所定値以上の場合、走行距離、移動平均された車両加速度および前後輪のスリップ比を蓄積する工程と、当該蓄積された走行距離が所定の距離以上となった場合、前記車両加速度と前後輪のスリップ比との互いの1次の回帰係数と相関係数を求める工程と、該相関係数が所定値以上の場合の1次の回帰係数を判定値として、該1次の回帰係数の判定値と予めタイヤの基準内圧時に前記工程により演算された1次の回帰係数の内圧基準値とを比較することにより、少なくとも駆動輪タイヤが減圧しているか否かを判定する工程と、当該減圧判定の結果にもとづいて、タイヤの空気圧低下の警報を発する工程とを含むものである。この方法では、駆動輪のタイヤの内圧が低下すると、車両加速度とスリップ比の関係が変化することを利用して、4輪タイヤの車輪速度にもとづいて車両加速度とスリップ比を求め、互いの1次の回帰係数の経時変化から、1つの駆動輪タイヤまたは左右の駆動輪タイヤの同時減圧などを判定するものである。
特許文献3は、車輪の回転速度から求めた車両の旋回半径と、操舵角を比較して4輪の同時減圧を検出する方法である。特許文献4は、差動制限装置を搭載した車両において、駆動輪と従動輪の回転速度から求められる旋回半径の差をシフト量として旋回半径を補正して空気圧低下を判定する。
また、4輪の同時減圧を検出する方法ではないが、減圧判定に車両の旋回半径を利用する方法として、特許文献5、6および7がある。特許文献5は、駆動輪の回転速度から求めた旋回半径の逆数と、タイヤ空気圧判定値との関係から、旋回半径の領域別に空気圧低下を判定する方法である。特許文献6は、従動輪の回転速度から旋回半径を求め、補正した駆動輪の回転速度から求めた旋回半径と従動輪から求めた旋回半径とを比較して、従動輪の減圧を判定する方法である。特許文献7は、車両の荷重移動に起因するばらつきを排除した車両の旋回半径を計算することによって、タイヤの空気圧低下を正確に検出する方法である。
特開昭63−305011号公報 特開2003−211925号公報 特開2003−205717号公報 特開2000−190718号公報 特開平11−123911号公報 特開平9−66714号公報 特開平8−145654号公報
しかしながら、特許文献2記載の方法は基本的に駆動輪の内圧低下を検知するものであるため、従動輪のみの減圧を検知することができない。また、たとえ駆動輪が減圧した場合でも、減圧の判断基準として用いている車両加速度とスリップ比の関係は、タイヤが摩耗した場合と同様の傾向を示すため、そのタイヤの使用期間や走行距離から、タイヤの内圧が低下しているのか、またはタイヤが摩耗しているのかを判断しなければならない。このため、特許文献2記載の方法では、所定の期間、初期化スイッチが操作されなかった場合または初期化スイッチが操作されたのち、再度初期化スイッチが操作されるまでの総走行距離が所定距離に達した場合、タイヤの空気圧を検査するように警告を発し得る構成となっている。
4輪減圧を検出する従来の方法では操舵角を検出したり(特許文献3)、差動制限装置搭載車に限られる(特許文献4)。
本発明は、叙上の事情に鑑み、4輪同時減圧を検出することができるタイヤ空気圧低下警報方法および装置、ならびにタイヤ減圧判定のプログラムを提供することを目的とする。
タイヤの空気圧が低下すると、タイヤの縦バネ定数やねじれ剛性などが変化するために、タイヤの旋回性能が変化し、正常内圧時と空気圧低下時では、旋回時の車両姿勢に変化が現れる。その結果、旋回時の前後輪のタイヤ回転挙動に違いが現れる。一般的に旋回時には、車両の進行方向に対してタイヤ回転中心面がある角度をもって回転している。これがいわゆるスリップ角であり、同じ曲率のカーブを同じ速度で旋回しても、タイヤの内圧が異なるとこのスリップ角が異なる。その結果、横方向加速度で整理すると、正常内圧時と空気圧低下時では、前輪、後輪それぞれで計算した旋回半径の差に違いが現れる。この違いから空気圧が低下したことを検出しようというのが本特許の基本的な考え方である。
路面の滑りやすさによってもタイヤの旋回性能は変化するが、低μ路ではタイヤの接地面内でのすべり域の領域が大きく、高μ路に比べて大きなスリップ率を伴うことから、横方向加速度と前後輪旋回半径の差の間に明確な相関が見られない。
本発明のタイヤ空気圧低下警報方法は、車両に装着された車輪の回転速度にもとづいて、車両に装着されたタイヤの空気圧低下を検出し、警報を発するタイヤ空気圧低下警報方法であって、車両に装着された各車輪の回転速度を検出する工程と、前記車両の前輪の車輪回転速度から前輪の旋回半径を求める工程と、前記車両の後輪の車輪回転速度から後輪の旋回半径を求める工程と、求められた前記前輪の旋回半径と後輪の旋回半径との差を求める工程と、前記車両の横方向加速度を求める工程と、前記旋回半径の差と横方向加速度の関係を求める工程と、前記旋回半径の差と横方向加速度の関係からタイヤの空気圧低下を検出する工程とを含むことを特徴とする。
さらに本発明のタイヤ空気圧低下警報方法は、前記旋回半径の差と横方向加速度の関係から1次の回帰係数を求め、予め正常内圧時に求めておいた前記車両の前後輪の旋回半径の差と横方向加速度との関係の1次の回帰係数と比較することにより、装着されたタイヤの空気圧低下を検出することを特徴とする。
また、本発明のタイヤ空気圧低下警報装置は、車両に装着された車輪の回転速度にもとづいて、車両に装着されたタイヤの空気圧低下を検出し、警報を発するタイヤ空気圧低下警報装置であって、前記車両の各車輪の回転速度を検出する回転速度検出手段と、前記車両の前輪の回転速度から前輪の旋回半径を求める前輪旋回半径演算手段と、前記車両の後輪の回転速度から後輪の旋回半径を求める後輪旋回半径演算手段と、求められた前記前輪の旋回半径と後輪の旋回半径との差を求める旋回半径差演算手段と、前記車両の横方向加速度を求める手段と、前記旋回半径の差と横方向加速度の関係を求める相関演算手段と、前記旋回半径の差と横方向加速度の関係からタイヤの空気圧低下を検出する減圧判定手段と、当該減圧判定の結果にもとづいて、タイヤの空気圧低下の警報を発する警報手段とを備えてなる。
また、本発明のタイヤ減圧判定のプログラムは、車両に装着された車輪の回転速度にもとづいて、車両に装着されたタイヤの空気圧低下を判定するためにコンピュータを、前記車両の前輪の車輪回転速度から前輪の旋回半径を求める前輪旋回半径演算手段、前記車両の後輪の車輪回転速度から後輪の旋回半径を求める後輪旋回半径演算手段、求められた前記前輪の旋回半径と後輪の旋回半径との差を求める旋回半径差演算手段、前記車両の横方向加速度を求める手段、前記旋回半径の差と横方向加速度の関係を求める相関演算手段、前記旋回半径の差と横方向加速度の関係からタイヤの空気圧低下を検出する減圧判定手段として機能させることを特徴とする。
本発明のタイヤ空気圧低下警報方法によれば、車両に装着された車輪の回転速度にもとづいて、4輪の同時減圧を検出することができる。後述する例でいえば、前輪駆動車において、4輪が同じ減圧率30%で減圧している場合に、前後輪の旋回半径差の横方向加速度に対する関係の一次回帰係数が、タイヤ空気圧が正常の場合の0.8倍より小さくなったときに減圧していると判定することができ、運転者に減圧を警報することができた。その結果、4輪同時減圧のまま走行して、燃費を悪化させたり、タイヤバーストの危険を回避できるのである。
タイヤの内圧が自然にリークした場合など、4輪が同時に減圧した場合でも、タイヤ空気圧の低下を検出することができる。
以下、添付図面にもとづいて、本発明のタイヤ空気圧低下警報方法および装置、ならびにタイヤ減圧判定のプログラムを詳細に説明する。
図1に示されるように、本発明の一実施の形態にかかわるタイヤ空気圧低下警報装置は、4輪車両に備えられた4つのタイヤFL、FR、RLおよびRR(以下、総称してWiという。ここで、i=1〜4、1:前左タイヤ、2:前右タイヤ、3:後左タイヤ、4:後右タイヤ)の空気圧が低下しているか否かを検出するもので、各タイヤWiにそれぞれ関連して設けられた通常の回転速度検出手段1を備えている。
前記回転速度検出手段1としては、電磁ピックアップなどを用いて回転パルスを発生させてパルスの数から回転速度を測定する車輪速センサなどを用いることができる。前記回転速度検出手段1の出力はABSなどのコンピュータである制御ユニット2に与えられる。制御ユニット2には、空気圧が低下したタイヤを知らせるための液晶表示素子、プラズマ表示素子またはCRTなどで構成された内圧低下警報器3、およびタイヤを交換したときまたはタイヤの基準内圧(正常空気圧)に調整したときに運転者によって操作される初期化スイッチ4が接続されている。前記初期化スイッチ4は、タイヤを交換したときまたは正常内圧に調整したときに操作することで今まで保持していた基準値をリセットし、新たな基準値を設定し直す。
前記制御ユニット2は、図2に示されるように、外部装置との信号の受け渡しに必要なI/Oインターフェイス2aと、演算処理の中枢として機能するCPU2bと、該CPU2bの制御動作プログラムが格納されたROM2cと、前記CPU2bが制御動作を行なう際にデータなどが一時的に書き込まれたり、その書き込まれたデータなどが読み出されるRAM2dとから構成されている。
本実施の形態では、前輪および後輪の回転速度とそれぞれのトレッド間距離から、前輪旋回半径、後輪旋回半径を求める。ここで、車輪の回転速度とは、車輪の回転角速度に所与のタイヤ半径を乗じた値である。
本実施の形態は、前記各タイヤWiの回転速度を検出する回転速度検出手段1と、該各タイヤWiの回転速度のうち、前輪の回転速度から前輪の旋回半径を求める前輪旋回半径演算手段と、前記車両の後輪の回転速度から後輪の旋回半径を求める後輪旋回半径演算手段と、求められた前記前輪の旋回半径と後輪の旋回半径との差を求める旋回半径差演算手段と、前記車両の横方向加速度を求める手段と、前記旋回半径の差と横方向加速度の関係を求める相関演算手段と、前記旋回半径の差と横方向加速度の関係からタイヤの空気圧低下を検出する減圧判定手段と、当該減圧判定の結果にもとづいて、タイヤの空気圧低下の警報を発する内圧低下警報器3とから構成されている。
また、前記相関演算手段は、前記旋回半径の差と横方向加速度の関係から1次の回帰係数を求め、前記減圧判定手段は、旋回半径の差と横方向加速度の関係の1次の回帰係数と、予め正常内圧時に求めておいた前記車両の旋回半径の差と横方向加速度の関係の1次の回帰係数とを比較する。
そして、本実施の形態におけるタイヤ減圧判定のプログラムは、制御ユニット2を、前記車両の前輪の回転速度から前輪の旋回半径を求める前輪旋回半径演算手段、前記車両の後輪の回転速度から後輪の旋回半径を求める後輪旋回半径演算手段、求められた前記前輪の旋回半径と後輪の旋回半径との差を求める旋回半径差演算手段、前記車両の横方向加速度を求める手段、前記旋回半径の差と横方向加速度の関係を求める相関演算手段、前記旋回半径の差と横方向加速度の関係からタイヤの空気圧低下を検出する減圧判定手段として機能させる。
つぎに車輪の回転速度から4輪の同時減圧を検出する手順を説明する。まず図3に示されるように、本実施の形態では、初期化スイッチ4のONでタイヤ減圧判定プログラムが起動(リセット)される。車輪の回転速度を取り込んだのち(ステップS1)、前輪の回転速度から前輪の旋回半径を演算し、後輪の回転速度から後輪の旋回半径を演算する(ステップS2)。
車両の4輪(右前輪、左前輪、右後輪、左後輪)の回転速度をそれぞれV1、V2、V3、V4とすると、前輪旋回半径の逆数RecFは、
RecF=((V2−V1)/(V2+V1))×(2/TwF) ・・・ (1)
後輪旋回半径の逆数RecRは、
RecR=((V4−V3)/(V4+V3))×(2/TwR) ・・・ (2)
である。ここで、TwFは、前輪のトレッド間距離、TwRは、後輪のトレッド間距離である。
前輪旋回半径と後輪旋回半径の逆数の差を整数倍して、
RemRec=(RecF−RecR)×α ・・・ (3)
として、横方向加速度との関係(回帰係数)を求めてもよい。ここで、αはReRを整数倍するための定数である。
ついで4輪の回転速度または従動輪の回転速度から車両の横方向加速度を検出する(ステップS3)。車両の横方向加速度を検出するには、たとえば車両に搭載した加速度センサから求める方法としてもよい。また、車輪の回転速度から下記演算式により求めることができる。
重力加速度gを単位とする横方向加速度をLatGで表わすと、
LatG=V2・Rec/g ・・・ (4)
ここで、Vは車両速度(m/s)、Recは旋回半径の逆数(1/m)、gは重力加速度9.8(m/s2)である。横方向加速度の演算に用いる旋回半径は、従動輪から算出するのが望ましい。たとえば前輪駆動車の場合は後輪、後輪駆動車の場合は前輪から算出する。また、車両速度は、従動輪の平均速度として求めることができる。
つぎにたとえば所定距離毎(たとえば1000m毎)の上記RemRecとLatGを蓄積しておき(ステップS4、S5)、所定距離毎に互いの1次の回帰係数および相関係数を求める(ステップS6)。
走行距離が所定値に達するとゼロにクリアする(ステップS6)。回帰係数を求める所定距離間隔については、とくに限定されるものではないが、極端に短すぎるとデータが不充分で、精度よく減圧を検出することができない。また逆に極端に長すぎると減圧以外の要因、例えば路面勾配などの外乱要因によりデータがばらつき精度よく減圧を検出できない。したがって、回帰係数を求める所定距離間隔は1000〜5000m程度が妥当である。
本発明のタイヤ空気圧低下警報装置においては、横方向加速度と旋回半径差の連続的な関係を求めるので、車輪回転速度のサンプリング周期は、2秒以下が望ましい。走行距離は、サンプリング周期毎の走行距離を求め、累積して求めることができる。たとえば、サンプリング周期をT(sec)、その間の車速をV(m/s)とすると、サンプリング周期時間内の走行距離Lは、L=T×Vで表わせる。
得られた回帰係数は複数個(たとえば5個)以上で平均化して、平均回帰係数として比較するのが望ましい。平均回帰係数は移動平均としてもよい。基準となる回帰係数Lo、および判定するための回帰係数Lnとも平均化処理した方が望ましいのは同様である。
本実施の形態では得られた回帰係数は複数個(たとえば5個)以上で平均化して、平均回帰係数として比較する。基準となる回帰係数を5回の平均とし(ステップS12)、また、比較する回帰係数も5回の平均とする(ステップS16)。
また相関係数が所定値(たとえば0.8)以下の場合は、リジェクトして平均化には使用しないようにすれば(ステップS7)、タイヤ空気圧低下判定の精度を向上することができる。
そして、あらかじめ正常内圧時に求めておいた横方向加速度と前後輪旋回半径の差の関係の回帰係数(基準回帰係数)を保持しておき(ステップS12)、その保持している基準回帰係数と所定距離もしくは所定時間毎に求めた回帰係数(ステップS16)とを比較する(ステップS17)。
正常内圧時に求めた基準回帰係数をLo、所定距離毎に求めた回帰係数をLnとして、たとえば、
|Ln|<0.8×|Lo| ・・・ (5)
となった場合に、4輪の空気圧が低下していると判断して、警報を発する(ステップS18)。回帰係数の絶対値で比較しているのは、RecFとRecRの差のとり方で正負が変わるからである。式(5)のしきい値(Loの係数)については、あらかじめ車両毎に設定しておく必要がある。また誤報を防ぐ目的で、それまでの経時変化を考慮して警報を発するようにしてもよい。たとえば、4輪同時減圧は、自然にタイヤ空気がリークした場合がほとんどであるため、判定値Lnは徐々に減少することから、急激に減少した場合は、1度しきい値を下回っただけで警報とせず、それまでの経時変化量と、それ以降たとえば2回のLnを参考に警報を発するなどの方法が考えられる。
つぎに本発明を実施例にもとづいて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
テスト車両は前輪駆動車であるアウディ社製アウディA4で、タイヤは住友ゴム工業(株)製SP9000を使用し、アスファルト路をスラローム走行を含めて1000m走行した。
本実施例では、4輪タイヤの同時減圧の判定について調べるために、タイヤ空気圧条件を、正常内圧、4輪30%減圧、4輪50%減圧の3種類とした。
車輪の回転速度は、ABSセンサの出力値より算出した。
車輪の回転速度のサンプリング周期は、0.4秒とした。
従動輪である後輪の平均車輪速度を車両速度とした。
車両速度とサンプリング周期から走行距離を算出した。
前輪および後輪の回転速度とそれぞれのトレッド間距離から旋回半径の逆数を求め、その差を求めた。
車両速度と後輪旋回半径の逆数から横方向加速度を求めた。
それぞれのタイヤ空気圧条件で実際に走行して測定した横方向加速度と前後輪旋回半径の差の関係を図に示す。またそのときの回帰係数の値を表1に示す。
Figure 0004646603
表1からわかるように、タイヤの空気圧が変化すると、横方向加速度と前後の車輪速度から求めた旋回半径の差との1次の回帰係数が変化する。表1によると
|−0.053|<0.8×|−0.071|
であるから、4輪30%減圧で警報すべきとすると、前記式(5)の係数と同じ係数0.8で減圧判定できる。減圧警報すべきタイヤ空気圧に応じて、係数を設定することによって、任意の減圧率で警報することができる。
その結果、正常内圧時の横方向加速度と前後の車輪速度から求めた旋回半径の差との1次の回帰係数を記憶しておき、そののちの走行中の横方向加速度と前後の車輪速度から求めた旋回半径の差との1次の回帰係数を、正常内圧時の値と比較することによって、タイヤの空気圧が低下したことを検出することができた。
実際の使用においては、タイヤ空気圧を正常圧に設定したときに、運転者が所定のスイッチ(初期化スイッチ)を押して、正常内圧時の横方向加速度と前後の車輪速度から求めた旋回半径の差との1次の回帰係数を設定することができる。このとき、たとえば走行距離が1000m毎に回帰係数を求める。ただしその相関係数が0.8未満の場合は、データをリジェクトする。相関係数0.8以上の回帰係数が5個たまった時点で平均化し、その平均値を正常内圧時の基準値Loとして記憶する。
そののち、同じように走行距離が1000m毎に回帰係数を求め、5個で平均化したものを、基準値Loと比較して、内圧が低下しているか否かを判断する。回帰係数の平均値は移動平均で求めてもよい。
本発明のタイヤ空気圧低下警報装置の一実施の形態を示すブロック図である。 図1に示されるタイヤ空気圧低下警報装置の電気的構成を示すブロック図である。 本発明のタイヤ空気圧低下警報方法にかかわるフローチャートの一例である。 本発明の実施例の3種類のタイヤ空気圧における横方向加速度と前後輪旋回半径の差の関係を表わすグラフである。
符号の説明
1 回転速度検出手段
2 制御ユニット
3 内圧低下警報器
4 初期化スイッチ

Claims (3)

  1. 車両に装着された車輪の回転速度にもとづいて、前記車両に装着されたタイヤの空気圧低下を検出し、警報を発するタイヤ空気圧低下警報方法であって、
    前記各車輪の回転速度を検出する工程と、
    前記車両の前輪の回転速度から前輪の旋回半径を求める工程と、
    前記車両の後輪の回転速度から後輪の旋回半径を求める工程と、
    求められた前記前輪の旋回半径の逆数と後輪の旋回半径の逆数との差を求める工程と、
    前記車両の横方向加速度を求める工程と、
    前記旋回半径の逆数の差と横方向加速度の関係を求める工程と、
    当該関係から1次の回帰係数を求める工程と、
    当該1次の回帰係数と予め正常内圧時に求めておいた前記車両の旋回半径の逆数の差と横方向加速度の関係の1次の回帰係数とを比較することにより、装着されたタイヤの空気圧低下を検出する工程とを含むタイヤ空気圧低下警報方法であり、
    前記各車輪の回転速度を検出する工程における車輪回転速度のサンプリング周期が2秒以下であり、
    前記旋回半径の逆数の差と横方向加速度の関係を求める工程において旋回半径の逆数の差と横方向加速度の関係を1000〜5000m毎に求めるタイヤ空気圧低下警報方法
  2. 車両に装着された車輪の回転速度にもとづいて、前記車両に装着されたタイヤの空気圧低下を検出し、警報を発するタイヤ空気圧低下警報装置であって、
    前記車両の各車輪の回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    前記車両の前輪の回転速度から前輪の旋回半径を求める前輪旋回半径演算手段と、
    前記車両の後輪の回転速度から後輪の旋回半径を求める後輪旋回半径演算手段と、
    求められた前記前輪の旋回半径の逆数と後輪の旋回半径の逆数との差を求める旋回半径差演算手段と、
    前記車両の横方向加速度を求める手段と、
    前記旋回半径の逆数の差と横方向加速度の関係を求める相関演算手段と
    当該関係から1次の回帰係数を求める手段と、
    当該1次の回帰係数と予め正常内圧時に求めておいた前記車両の旋回半径の逆数の差と横方向加速度の関係の1次の回帰係数とを比較することにより、装着されたタイヤの空気圧低下を検出する減圧判定手段と、
    当該減圧判定の結果にもとづいて、タイヤの空気圧低下の警報を発する警報手段とを備えてなるタイヤ空気圧低下警報装置であり、
    前記回転速度検出手段における車輪回転速度のサンプリング周期が2秒以下であり、
    前記相関演算手段において旋回半径の逆数の差と横方向加速度の関係を1000〜5000m毎に求めるタイヤ空気圧低下警報装置
  3. 車両に装着された車輪の回転速度にもとづいて、前記車両に装着されたタイヤの空気圧低下を判定するためにコンピュータを、
    前記車両の前輪の回転速度から前輪の旋回半径を求める前輪旋回半径演算手段、
    前記車両の後輪の回転速度から後輪の旋回半径を求める後輪旋回半径演算手段、
    求められた前記前輪の旋回半径の逆数と後輪の旋回半径の逆数との差を求める旋回半径差演算手段、
    前記車両の横方向加速度を求める手段、
    前記旋回半径の逆数の差と横方向加速度の関係を求める関係演算手段、
    当該関係から1次の回帰係数を求める手段と、
    当該1次の回帰係数と予め正常内圧時に求めておいた前記車両の旋回半径の逆数の差と横方向加速度の関係の1次の回帰係数とを比較することにより、装着されたタイヤの空気圧低下を検出する減圧判定手段として機能させるためのタイヤ減圧判定のプログラムであり、
    前記車輪の回転速度のサンプリング周期が2秒以下であり、
    前記関係演算手段において旋回半径の逆数の差と横方向加速度の関係を1000〜5000m毎に求めるタイヤ減圧判定のプログラム
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