JP4646441B2 - カロリーメータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は微小な熱量を電気信号に変換するカロリーメータに関し、特に超伝導転移端を用いることによりエネルギー分解能・計数率を向上させた放射線検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】
カロリーメータは、外部から入射される熱を電流や電圧の電気信号に変換する熱量計であり、応用の一つとして放射線のエネルギーを微小熱量として検出する試みが行われてきた。参考文献として、例えば「S.H.Moseley et.al. Journal of Applied Physics 56 1275(1984)」がある。カロリーメータは、熱の流量を制御するためのメンブレン上に、熱を吸収する吸収体(半導体)と吸収体で発生した熱を電気信号に変換する温度計(半導体)が設けられている。放射線を検出するカロリーメータは量子効率が100%に近い、すなわち放射線のエネルギーがほぼ100%近く電気信号に変換されるため、効率の無駄がない利点がある。この優位点があるため、カロリーメータは放射線検出器として適している。カロリーメータのエネルギー分解能は、素子のフォノンノイズに支配されており極低温、例えば1K以下にすることノイズの効果を低減することができ、エネルギー分解能向上が図られてきた。
【0003】
放射線により発生するパルスの応答速度(放射線がカロリーメータに入射しパルスが発生した後、もとの安定状態に戻る間での時間)はC/Gで与えられる(C:カロリーメータの熱容量、G:外部に熱を逃がすためのメンブレンの熱コンダクタンス)。これはカロリーメータで発生した熱がメンブレンを伝わり逃げていく時間を表している。
【0004】
1995年に、超伝導転移端で自己フィードバック機能を持たせることにより、従来のカロリーメータより高エネルギー分解能・高計数率をもつ超伝導カロリーメータ(以後TES(Transition Edge Sensorと呼ぶ)が報告された(K.D.Irwin, Applied Physics letters 66, 1998(1995))。
超伝導は図5に示すように転移温度で常伝導から超伝導へと転位する。この転位する温度領域を超伝導転移端と呼ぶ。超伝導転移端は、温度変化に対して抵抗変化が大きいことが特徴である。外部から熱が入射するとTESは微小な温度変化をし、その結果大きな抵抗変化が得られる。TESを超伝導転移端において、定電圧駆動させると、放射線の吸収に伴いTESの抵抗値が変化し、抵抗変化に応じた電流信号が発生する。放射線のエネルギーと信号電流の波高値は一対一の関係があり、波高値を読みとることにより、TESに入射した放射線のエネルギーを検出することができる。自己フィードバック機能は、TE S内に発生した熱(活性電子)を従来より高速に逃がすことを可能とし、カロリーメータの高速化を実現した。また、自己フィードバック機能により、ノイズが低減され高エネルギー分解能を実現した。さらに特徴的な点は、TESの材料をすべて金属で構成することができ、熱容量の低減化、電子の拡散時間の短縮化を可能とした。従来報告されている例では、エネルギー分解能を4.5eVの場合、200〜300μsが報告されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
TESは超伝導転移端を利用し、自己フィードバック機能を持たせたカロリーメータであり、半導体を利用したカロリーメータと比較し、高エネルギー・高速化を実現した。しかし、エネルギー分解能を10eV以下に設計した場合、放射線によりTESに発生するパルスの立下り時間を100μs以内にすることは困難であった。理由は次の通りである。
【0006】
カロリーメータのエネルギー分解能は、パルスは波高値のばらつきにより決定される。X線により発生する活性電子がTESを均一に昇温させる前に、活性電子がTESの外部へと拡散されるため、波高値のばらつきが大きくなりエネルギー分解能が劣化する。活性電子がTES内を均一に昇温させる工程はパルスの立ち上がり時間に関係し、TES外部へと活性電子が拡散する工程は立ち下がり時間に関係する。そのためエネルギー分解能を向上させるためには、パルスの立ち上がり時間に対して、活性電子がメンブレンを伝導して逃げる時間(τ0=C/G)を長くしなくてはならない。ここでCはカロリーメータの熱容量、Gはメンブレンの熱コンダクタンスを表す。たとえば立ち上がり時間を1μsとしたときには、τ0は1ms以上にしたほうがよい。計数率を向上させるために、均一にカロリーメータが昇温された後は、できるだけ早く活性電子を外部に逃がし、元の定常状態にもどる必要がある。つまりパルスの立下り時間を短くする必要がある。計数率とは、パルスの時定数を4倍した逆数であり、1秒あたりにパルスをカウントできる数を表す。エネルギー分解能を向上させたい場合、4倍ではなくさらに大きな値を選ぶ場合がある。
【0007】
超伝導転移端を用いたカロリーメータは、従来のカロリーメータに自己フィードバック機能を持たせることにより、パルスの時定数をτ=τ0/(1+A)と短くすることに成功した。Aはフィードバック定数である。この方式は、パルスの立ち上がり時間に対してメンブレンを伝わり熱が逃げていく時間は長いが、昇温された後電子を外部へ逃がす時間は自己フィードバックにより向上させる点が半導体を用いたカロリーメータと違う大きな利点である。
【0008】
以上のことから、カロリーメータのパルス時定数を短くするためには、
1) 電子の拡散時間に対してメンブレンを伝わり逃げる熱の時間が十分に長いこと、
2) 昇温後できるだけ高速にカロリーメータ内にある電子を外部へ逃がすこと、
が重要である。
【0009】
超伝導転移端を用いたカロリーメータの場合、エネルギー分解能を10eV以下にすると、フィードバック定数Aは10 0以下となってしまう問題があった。そのためパルスの時定数を100以下にすることは困難であった。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために、放射線を吸収し熱を発生させる吸収体が、熱により抵抗値を変化させる抵抗体の上に形成されており、抵抗体が熱の逃げをコントロールするメンブレン上に形成されている超伝導転移端を用いたカロリーメータにおいて、
カロリーメータに発生した活性電子を外部に逃がすためのデバイスを設けていることを特徴とするカロリーメータとする。
【0011】
この結果、エネルギー分解能を向上させるために吸収体で発生した熱がフォノンとなってメンブレンを伝わり逃げていく時間(C/G)が長い場合でも、強制的にTES内部にある活性電子をカロリーメータの外部に逃がすことができるため、パルスの時定数を短くすることができる。そのためカロリーメータの高速化を実現することができる。また、時定数(C/G)を吸収体で発生した活性電子がカロリーメータ内部を拡散する時間より十分大きく設定できるため、パルスの波高値のばらつきが抑制でき、高エネルギー分解能を実現することができる。
【0012】
また、活性電子を外部に逃がすためのデバイスとしてデバイスが吸収体の一部と薄い絶縁膜と超伝導体の3層構造を有するSIN接合素子であることを特徴とするカロリーメータとする。
【0013】
吸収体が常伝導体である場合、吸収体と薄い絶縁膜と超伝導体の3層構造はSIN(Superconducting-Insulator-Normal)接合と呼ばれる。この構造を用いると電圧を印加したときの応答は1μsにすることができ、吸収体で発生した活性電子を吸収体から超伝導体へ高速に電流を流すことができる。この結果、吸収体と超伝導体の間に電圧を加えることにより、吸収体から超伝導体へ流れる電荷量を調整できるデバイスができ、高速応答可能なカロリーメータを得ることができる。
【0014】
また、放射線を吸収し熱を発生させる吸収体が、熱により抵抗値を変化させる抵抗体の上に形成されており、抵抗体が熱の逃げをコントロールするメンブレン上に形成されている超伝導転移端を用いたカロリーメータにおいて、メンブレンの熱コンダクタンス調整器を設けているカロリーメータとする。
【0015】
カロリーメータの応答速度を向上させるためには、応答速度はカロリーメータの熱容量を熱コンダクタンスで割った値(C/G)であるため熱コンダクタンスを大きくした方がよい。しかし、エネルギー分解能を向上させるためにはカロリーメータの熱化を均一にする必要があり、熱コンダクタンスを小さくしたほうがよい。本発明は、放射線吸収によるカロリーメータの熱化の過程では熱コンダクタンスを小さくし、熱化に伴い発生する活性電子を早く外部へ放出する過程では熱コンダクタンスを大きくする熱コンダクタンス調整器を有している。その結果、始め熱コンダクタンスを小さくすることによりカロリーメータの波高値のばらつきを小さくすることができ、カロリーメータの高エネルギー分解能を実現することができる。また、熱化により発生する電子をすみやかに外部へ放出することにより、放射線を吸収する前の定常状態へ戻すことができ、高速応答・高計数率を実現することができる。特に熱コンダクタンスを調整するためには、カロリーメータから外部への熱の流量を調整する必要がある。熱コンダクタンス調整器として抵抗を用い、抵抗加熱によりメンブレンの温度を上げるとカロリーメータと外部との温度勾配を小さくすることがでる。そのためカロリーメータから外部への熱流量が小さくなる。抵抗加熱を切ると温度勾配は大きくなり、カロリーメータから外部への熱流量が大きくなる。その結果、熱コンダクタンス調整器として抵抗を用いると、簡便に熱流量を制御することができ、熱化により発生する電子をすみやかに外部へ放出することにより、放射線を吸収する前の定常状態へ戻すことができ、高速応答・高計数率を実現することができる。
【0016】
(実施例1)
図1(a)は、放射線を吸収し熱を発生させる吸収体が、熱により抵抗値を変化させる抵抗体の上に形成されており、抵抗体が熱の逃げをコントロールするメンブレン上に形成されている超伝導転移端を用いたカロリーメータにおいて、吸収体の一部が抵抗体と異なる超伝導体と薄い絶縁膜を挟む接合が抵抗体と並列に配置されているカロリーメータの模式図である。図1(b)は、図1(a)のA−A’線に沿った断面図である。
【0017】
本カロリーメータは、メンブレン6上に抵抗体1と超伝導体5が形成されており、抵抗体1の上に吸収体2が、超伝導体5の上には絶縁膜A4を挟んで吸収体2が形成されており、抵抗体1には超伝導配線3が設けられている。
【0018】
抵抗体1は、超伝導体単層または超伝導体と常伝導体の2層からなるバイレイヤーを用いることができる。バイレイヤーを用いた場合、超伝導体と常伝導体の膜厚比を変化させることにより、任意の超伝導転移温度を設定することができる。例えば常伝導体として金を、超伝導体としてチタンを用いることができる。厚み100nmのチタン薄膜の超伝導転移温度は約0.6Kであるが、金を数十ナノメートル積層することにより超伝導転移温度を0.4〜0.5Kにすることができる。超伝導配線3と超伝導体5は、例えばニオブを用いることができる。絶縁膜A4は、吸収体2から超伝導体5へトンネル電流が流れる程度に薄くする必要があり、数ナノメートル程度にしたほうがよい。絶縁膜B7は、吸収体2から超伝導体5にトンネル電流が流れない厚さに設定する。したがって吸収体2から超伝導体5へ流れるトンネル電流の面積は、絶縁膜A4の面積となる。絶縁膜A4が、常伝導体である吸収体2と超伝導体5により挟まれた3層構造は、Superconductor-Insulator-Normal(SIN)接合9と呼ばれる。
【0019】
放射線を検出するときに抵抗体1は定電圧状態にあり、抵抗体1で発生するジュール熱とメンブレン6を伝達し外部の熱槽へと逃げる熱との熱バランス状態に保たれている。抵抗体1の温度は、超伝導転移温度近傍になるように熱バランスされている。定電圧値をV0、抵抗体1の抵抗値をR、抵抗体の超伝導転移温度をTc、熱槽の温度をTb、メンブレン6の熱コンダクタンスをGとすると、次の関係式が成り立つ。
【0020】
【数1】
Figure 0004646441
【0021】
カロリーメータの駆動方法に関する文献は、例えばK.D.Irwin, Applied Physics Letters 66, 1998(1995)がある。抵抗体1で発熱しているときの吸収体2の電位をV1としたときに、超伝導体5の電位もV1となるように外部電源から電圧を供給する。このとき吸収体2と超伝導体5の電位は等しいため、トンネル電流は流れない。また、抵抗体1を流れる自由電子のエネルギーはkBTcで与えられる。kBはボルツマン定数を表す。超伝導転移温度が0.4Kの場合kBTc=0.035meVとなり、ニオブのエネルギーギャップ:Δ=3meVより十分小さいため、熱ゆらぎによる電流もほとんど無視することができる。
【0022】
放射線が吸収体2に吸収されると活性電子を発生させる。吸収体2が金属の場合、放射線のエネルギーは活性電子のエネルギーに変換される。活性電子は吸収体2と抵抗体1に拡散し、抵抗体1の温度を上昇させる。入射する放射線のエネルギーをEin、フェルミ準位近傍の状態密度をg(Ef)、カロリーメータの体積をVとする。温度Tのとき単位体積の電子数Nは、
【0023】
【数2】
Figure 0004646441
【0024】
で与えられる。g(E)は状態密度を、kはボルツマン定数を表す。
EFは温度Tのときのフェルミエネルギーを表し、
【0025】
【数3】
Figure 0004646441
【0026】
で表される。EF(0)は温度が0Kのフェルミエネルギーを表す。温度がTからT+ΔTに変化したとき、フェルミ準位より低い準位にある電子が活性化され、式(1)は次のように表される。
【0027】
【数4】
Figure 0004646441
【0028】
放射線により活性化された電子の数ΔNは、ΔTがTに比べ十分小さく、状態密度のエネルギー微分は温度が上昇してもほとんど変化しない場合、
【0029】
【数5】
Figure 0004646441
【0030】
で与えられる。また状態密度のエネルギー微分は
【0031】
【数6】
Figure 0004646441
【0032】
で与えられる。式(4)、(5)からΔNは、
【0033】
【数7】
Figure 0004646441
【0034】
で与えられる。Vは金属の体積である。また、単位体積あたりの電子比熱Ceを式(7)に代入すると、
【0035】
【数8】
Figure 0004646441
【0036】
電子の増加分は式(7)で与えられる。例えばカロリーメータの動作温度が0.4Kである場合、式(2)左辺第2項は無視することができ、0Kのフェルミ準位と変わらない。金の場合、約5.51eVである。縦500μm、横500μm,高さ300nmの金の吸収体に5.9keV入射エネルギーEinが入射した場合、3.6×1015個の活性電子が発生する。
【0037】
図2に示すX線パルス8は、放射線の吸収により変化したカロリーメータに流れる電流の変化を表し、電流の変化は超伝導量子干渉素子:Superconducting Quantum Interference Device (SQUID)により検出される。パルス8の波高値を検出したあとに、超伝導体5に超伝導体5のエネルギーギャップ程度の電圧を印可する。吸収体2から超伝導体5へトンネルする電荷量Qは、次の式で与えられる。
【0038】
【数9】
Figure 0004646441
【0039】
RNはSIN接合6が常伝導状態にある抵抗値を、eは電荷量を表す。印加する電圧を固定した場合、活性電子(Q=Ne)が吸収体2から超伝導体5へトンネルする時間Δtは次の式で与えられる。
【0040】
【数10】
Figure 0004646441
【0041】
Δtと電圧の関係を図3に示す。例えば、RN=3Ω・T=0.4 K・Δ=3meV・V=2.5mV・N=3.6×1015個とした場合Δt=2.2μsとなる。すなわち電圧V1が印加されている超伝導体5に電圧2.5mVを2.2μs印加することにより、活性電子はSIN接合9を介して逃げることができ、その結果パルスの時定数を短くすることができる。従来のカロリーメータの場合、活性電子を外部へ逃がすために要した時間は100μs以上であった。本発明を用いると数μs程度に小さくすることができる。また、印加電圧Vを調整することにより、Δtを増減させることができ、必要に応じた時定数を得ることができる。この結果、吸収体と超伝導体の間に電圧を加えることにより、吸収体から超伝導体へ流れる電荷量を調整できるデバイスができ、高速応答可能なカロリーメータを得ることができる。
(実施例2)
図4は、放射線を吸収し熱を発生させる吸収体が、熱により抵抗値を変化させる抵抗体の上に形成されており、抵抗体が熱の逃げをコントロールするメンブレン上に形成されている超伝導転移端を用いたカロリーメータにおいて、メンブレンの熱コンダクタンス調整器を設けているカロリーメータの模式図である。
【0042】
本カロリーメータは、メンブレン51上に抵抗体52と超伝導配線53が形成されており、抵抗体52の上に吸収体54が設けられている。
【0043】
抵抗体52は、超伝導体単層または超伝導体と常伝導体の2層からなるバイレイヤーを用いることができる。バイレイヤーを用いた場合、超伝導体と常伝導体の膜厚比を変化させることにより、任意の超伝導転移温度を設定することができる。例えば常伝導体として金を、超伝導体としてチタンを用いることができる。厚み100nmのチタン薄膜の超伝導転移温度は約0.6Kであるが、金を数十ナノメートル積層することにより超伝導転移温度を例えば0.4〜0.5Kにすることができる。超伝導配線53は、例えばニオブを用いることができる。
【0044】
カロリーメータの動作時は、抵抗体52に流れる電流により発生するジュール熱と、抵抗体52からメンブレン51を通して外部へ放出される熱と熱的に平衡状態を保っている。カロリーメータは冷凍機内で使用されるため、できるだけ発熱しない設計にしなくてはならない。抵抗体52で発生するジュール熱を小さくするためには、熱コンダクタンスを小さくしなくてはならない。熱コンダクタンスを小さくする手段として、メンブレン51の断面積を小さくする、又はメンブレン51中に抵抗を設けて加熱させ、抵抗体と外部との熱勾配を調整する方法がある。断面積をカロリーメータの動作中に任意に変えることはできない。熱勾配を調整する方法は、抵抗55に発生する温度を変えるだけでよいため、カロリーメータ動作中にメンブレン51の熱コンダクタンスを変化させる手段として適している。
【0045】
カロリーメータの応答速度を向上させるためには、応答速度はカロリーメータの熱容量を熱コンダクタンスで割った値であるため熱コンダクタンスを大きくした方がよい。しかし、エネルギー分解能を向上させるためにはカロリーメータの熱化を均一にする必要があり、熱コンダクタンスを小さくしたほうがよい。熱コンダクタンスは式(11)で与えられるように、温度とメンブレン51の形状に依存するパラメータの積で与えられる。
【0046】
【数11】
Figure 0004646441
【0047】
Gは熱コンダクタンスを、nは抵抗体52中の活性電子とメンブレン51との熱インピーダンスに依存するパラメータであり、Kはメンブレン51の形状に依存するパラメータであり、Tは温度を、φは抵抗体52と外部との温度差を表すパラメータである。特に熱コンダクタンスを調整するためには、カロリーメータから外部への熱の流量を調整する、すなわち抵抗体52と外部との温度差を調整する必要がある。熱コンダクタンス調整器として抵抗を用い、抵抗加熱によりメンブレンの温度を上げるとカロリーメータと外部との温度勾配を小さくすることがでる。そのためカロリーメータから外部への熱流量が小さくなる。抵抗加熱を切ると温度勾配は大きくなり、カロリーメータから外部への熱流量が大きくなる。熱コンダクタンスは、温度が高くなるにつれ、大きくなることがわかる。
放射線をカロリーメータが吸収するときは、熱コンダクタンスを小さくしたいため、メンブレン51中に作製された抵抗55を加熱し、抵抗体52と外部との温度を小さくすればよい。また、放射線吸収に伴い発生する信号が得られたあと、熱コンダクタンスを大きくするために抵抗55の過熱を停止する。以上により本発明によると、吸収によるカロリーメータの熱化の過程では熱コンダクタンスを小さくし、熱化に伴い発生する活性電子を早く外部へ放出する過程では熱コンダクタンスを大きくすることが可能である。また、始め熱コンダクタンスを小さくすることによりカロリーメータの波高値のばらつきを小さくすることができ、カロリーメータの高エネルギー分解能を実現することができる。また、熱化により発生する電子をすみやかに外部へ放出することにより、放射線を吸収する前の定常状態へ戻すことができ、高速応答・高計数率を実現することができる。
以上により、熱コンダクタンス調整器として抵抗を用いると、簡便に熱流量を制御することができ、熱化により発生する電子をすみやかに外部へ放出することにより、放射線を吸収する前の定常状態へ戻すことができ、高速応答・高計数率を実現することができる。
【0048】
【発明の効果】
放射線を吸収し熱を発生させる吸収体が、熱により抵抗値を変化させる抵抗体の上に形成されており、抵抗体が熱の逃げをコントロールするメンブレン上に形成されている超伝導転移端を用いたカロリーメータにおいて、
カロリーメータに発生した活性電子を外部に逃がすためのデバイスを設けていることを特徴とするカロリーメータとする。
【0049】
この結果、エネルギー分解能を向上させるために吸収体で発生した熱がフォノンとなってメンブレンを伝わり逃げていく時間(C/G)が長い場合でも、強制的にTES内部にある活性電子をカロリーメータの外部に逃がすことができるため、パルスの時定数を短くすることができる。そのためカロリーメータの高速化を実現することができる。また、時定数(C/G)を吸収体で発生した活性電子がカロリーメータ内部を拡散する時間より十分大きく設定できるため、パルスの波高値のばらつきが抑制でき、高エネルギー分解能を実現することができる。
【0050】
また、活性電子を外部に逃がすためのデバイスとしてデバイスが吸収体の一部と薄い絶縁膜と超伝導体の3層構造を有するSIN接合素子であることを特徴とするカロリーメータとする。
【0051】
吸収体が常伝導体である場合、吸収体と薄い絶縁膜と超伝導体の3層構造はSIN(Superconducting-Insulator-Normal)接合と呼ばれる。この構造を用いると電圧を印加したときの応答は1μsにすることができ、吸収体で発生した活性電子を吸収体から超伝導体へ高速に電流を流すことができる。この結果、吸収体と超伝導体の間に電圧を加えることにより、吸収体から超伝導体へ流れる電荷量を調整できるデバイスができ、高速応答可能なカロリーメータを得ることができる。
【0052】
また、放射線を吸収し熱を発生させる吸収体が、熱により抵抗値を変化させる抵抗体の上に形成されており、抵抗体が熱の逃げをコントロールするメンブレン上に形成されている超伝導転移端を用いたカロリーメータにおいて、メンブレンの熱コンダクタンス調整器を設けているカロリーメータとする。
【0053】
カロリーメータの応答速度を向上させるためには、応答速度はカロリーメータの熱容量を熱コンダクタンスで割った値であるため熱コンダクタンスを大きくした方がよい。しかし、エネルギー分解能を向上させるためにはカロリーメータの熱化を均一にする必要があり、熱コンダクタンスを小さくしたほうがよい。
本発明は、放射線吸収によるカロリーメータの熱化の過程では熱コンダクタンスを小さくし、熱化に伴い発生する活性電子を早く外部へ放出する過程では熱コンダクタンスを大きくする熱コンダクタンス調整器を有している。その結果、始め熱コンダクタンスを小さくすることによりカロリーメータの波高値のばらつきを小さくすることができ、カロリーメータの高エネルギー分解能を実現することができる。また、熱化により発生する電子をすみやかに外部へ放出することにより、放射線を吸収する前の定常状態へ戻すことができ、高速応答・高計数率を実現することができる。
特に熱コンダクタンスを調整するためには、カロリーメータから外部への熱の流量を調整する必要がある。熱コンダクタンス調整器として抵抗を用い、抵抗加熱によりメンブレンの温度を上げるとカロリーメータと外部との温度勾配を小さくすることがでる。そのためカロリーメータから外部への熱流量が小さくなる。抵抗加熱を切ると温度勾配は大きくなり、カロリーメータから外部への熱流量が大きくなる。その結果、熱コンダクタンス調整器として抵抗を用いると、簡便に熱流量を制御することができ、熱化により発生する電子をすみやかに外部へ放出することにより、放射線を吸収する前の定常状態へ戻すことができ、高速応答・高計数率を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に関わるカロリーメータ示す概略図である。
【図2】本発明の実施の形態1に関わるカロリーメータの電流-時間特性を示す概略図である。
【図3】本発明の実施の形態1に関わるカロリーメータのX線パルスを示す概略図である。
【図4】本発明の実施の形態2に関わるカロリーメータ示す概略図である。
【図5】超伝導体の抵抗-電圧を示す概略図である。
【符号の説明】
1 抵抗体
2 吸収体
3 超伝導配線
4 絶縁膜A
5 超伝導体
6 メンブレン
7 絶縁膜B
8 X線パルス
51 メンブレン
52 抵抗体
53 超伝導配線
54 吸収体
55 抵抗

Claims (3)

  1. 放射線を吸収し熱を発生る吸収体吸収体と接続され、熱により抵抗値変化る抵抗体、抵抗体を支持するメンブレンと、を有する超伝導転移端を用いたカロリーメータにおいて、
    前記吸収体で発生する活性電子を逃がすための超伝導体と、
    前記吸収体の一部と前記超伝導体との間に挟まれ、前記吸収体の一部と前記超伝導体との間のトンネル電流が流れる厚さの絶縁体と、を有するカロリーメータ。
  2. 前記吸収体と前記超伝導体との間に電圧を印加し、前記吸収体から前記超伝導体に流れる電流量を調整する請求項1に記載のカロリーメータ。
  3. 放射線を吸収し熱を発生る吸収体吸収体と接続され、熱により抵抗値変化る抵抗体、抵抗体を支持するメンブレンと、を有する超伝導転移端を用いたカロリーメータにおいて、
    前記メンブレンに接続され、前記メンブレンを加熱するための抵抗を有するカロリーメータ。
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