JP4314921B2 - 放射線検出器 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体ウエハ等の不純物検査、微量元素分析、X線蛍光分析その他の検査機器や実験機器等に用いられる放射線検出器に関する。
元素分析に用いられるEPMA(電子プローブマイクロアナライザー)では、試料にX線を照射し、そのエネルギーを吸収した原子が発する特性X線を放射線検出器で検出する。特性X線が原子に特有の波長分散及びエネルギー分散を有することから、特性X線の波長分散又はエネルギー分散を測定することにより、試料が含有する元素及びその組成比を同定することができる。波長分散を測定する波長分散型放射線検出器よりもエネルギー分散を測定するエネルギー分散型放射線検出器の方が取り扱いが容易であるため、エネルギー分散の測定により元素分析が行われることが多い。
エネルギー分散型放射線検出器の1つである、いわゆるマイクロカロリメータ型放射線検出器では、入射した放射線のエネルギーを、常伝導体からなる放射線吸収体で吸収して熱に変換し、該放射線吸収体の温度変化を測定することにより、該放射線のエネルギーを測定する。マイクロカロリメータ型放射線検出器には、例えば特許文献1に記載されているように、放射線吸収体を超伝導体に接続し、該超伝導体が超伝導状態から常伝導状態へ転移したことを検知することによって放射線吸収体の温度上昇を検出する超伝導転移端センサ(TES:Transition edge sensor)を用いたものがある。あるいは、非特許文献1に記載されているように、放射線吸収体をジョセフソン接合の接合部に接続し、ジョセフソン電流の臨界電流値を測定することにより放射線吸収体の温度上昇を検出するものがある。
図1及び図2を用いて、マイクロカロリメータ型放射線検出器の構成及び動作を説明する。この検出器は、図1の模式図に示すように、放射線吸収体11と、放射線吸収体11の温度変化を測定する温度センサ12(前記TESやジョセフソン接合等が該当)と、放射線吸収体11に発生した熱を吸収するヒートシンク14と、放射線吸収体11からヒートシンク14へ熱を伝達させる熱伝導体13から成る。
このような検出器において、放射線吸収体11に放射線が入射した時の温度センサ12の出力、即ち放射線吸収体11の温度の時間変化を図2に示す。時刻t0に放射線吸収体11に放射線が入射すると、放射線吸収体11の温度Tが上昇する。温度Tは、放射線の入射から時間t1(通常、10〜数10μ秒程度)が経過した時にピーク温度Tmaxをとり、その後下降に転じ、ピーク温度に達してから時間t2(通常、t1の5〜10倍程度)が経過した時に放射線入射前の温度T0と略同一になる。ピーク温度Tmaxと放射線入射前の温度T0との差である温度上昇ΔTから、入射した放射線のエネルギーEを求める。
時間t1経過後の温度下降は、放射線吸収体11の熱が熱伝導体13を介してヒートシンク14に奪われることによる。こうして、温度上昇を検出した後に放射線吸収体11の温度が放射線入射前の温度T0に戻ることにより、次の放射線の入射を測定することができる。
ここで、熱伝導体13の熱コンダクタンス(単位時間に単位面積を通過する単位温度差当たりの熱流量)Gcが大きすぎると、放射線吸収体11の温度が十分に上昇しないうちに熱がヒートシンク14に流出する。これは、放射線吸収体11の温度上昇ΔTを小さくし、エネルギーの検出精度を低下させるため、好ましくない。高いエネルギー検出精度を得るためには、熱伝導体13の熱コンダクタンスGcが放射線吸収体11内の熱コンダクタンスGaよりも十分に低い必要がある。
しかし、熱伝導体13の熱コンダクタンスGcを低くすると、放射線吸収体11の熱がヒートシンク14に逃げ難くなるため、時間(t1+t2)が長くなる。この時間、即ち放射線が入射してから放射線吸収体11の温度がT0と略同一になるまでの時間に次の放射線が入射すると、それにより検出される温度ピークには前に入射した放射線による温度上昇分が足し合わされるため、得られるエネルギー値は実際の値よりも高くなってしまう。そのため、従来の検出器では、時間(t1+t2)を不感時間として、この時間に放射線吸収体11に入射した放射線を検出対象外とせざるを得なかった。これが、マイクロカロリメータ型放射線検出器の検出精度を低下させる原因の1つとなっていた。以上のように、エネルギー検出精度を向上させること(Gcを低くする必要がある)と不感時間を短くすること(Gcを高くする必要がある)を両立させることは困難であった。
本発明の目的とするところは、エネルギー検出精度を低下させることなく、不感時間を短くすることができるマイクロカロリメータ型放射線検出器を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明に係る放射線検出器の第1の態様のものは、
a)検出対象である放射線を吸収する放射線吸収体と、
b)前記放射線吸収体の温度変化を測定して、該温度変化に対応した信号を出力する温度センサと、
c)前記温度センサからの信号を受け、前記放射線吸収体の温度がピークに達した時に冷却開始信号を出力し、前記放射線吸収体の温度が所定の温度に下がった時又は放射線吸収体の温度がピークに達してから所定の時間が経過した時に冷却終了信号を出力する制御手段と、
d)前記放射線吸収体に発生する熱を吸収するヒートシンクと、
e)前記放射線吸収体とヒートシンクとを熱的に接続し、前記冷却開始信号に応じて放射線吸収体からヒートシンクへの熱流量を増加させ、前記冷却終了信号に応じて放射線吸収体からヒートシンクへの熱流量を減少させることが可能な熱伝達手段と、
を備え、前記熱伝達手段の少なくとも一部が放射線検出器の動作温度において超伝導状態となる超伝導体を有し、更に該超伝導体の超伝導状態を常伝導状態に転移させる磁場を該超伝導体に印加する磁場生成手段を備えることを特徴とする
本明細書では、「放射線」には、α線、β線、中性子線、電子線、X線、γ線等の他に、赤外線、可視光線、紫外線を含むものとする。また、本明細書では、物体内の熱伝導や物体間の熱の伝達等、熱の移動を総称して「熱伝達」と呼ぶ。
発明の実施の形態及び効果
本発明に係る放射線検出器の構成を、図3の概念図を用いて説明する。この放射線検出器は、検出対象である放射線を吸収する放射線吸収体11と、放射線吸収体の温度を測定する温度センサ12を持つ。これらについては、従来のマイクロカロリメータ型放射線検出器と同様のものを用いることができる。例えば、放射線吸収体11には、Au(金)やCu(銅)等の常伝導体から成るものを用いることができる。温度センサ12には、例えば抵抗温度計、TES、ジョセフソン接合を用いたもの等を用いることができる。温度センサ12は、測定した温度変化に対応した所定の信号を出力する。
制御手段15は、温度センサが出力する信号に基づいて、後述のように所定のタイミングで冷却開始信号又は冷却終了信号を出力する。
冷却手段16は、放射線吸収体に放射線の入射により放射線吸収体の温度が上昇してピークに達した時に、この放射線吸収体を冷却するためのものである。この冷却の開始及び終了は、制御手段15により制御される。なお、従来のマイクロカロリメータ型放射線検出器でも、上記のように熱伝導体とヒートシンクを用いて放射線吸収体を冷却するが、放射線吸収体の温度のピークの前後で同様に冷却を行っている点で、本発明とは異なる。
このような構成を持つ放射線検出器の動作について図4を用いて説明する。時刻t0において、放射線吸収体11に放射線が入射すると、放射線吸収体11の温度Tが放射線入射前の値T0から上昇し始める。放射線吸収体11の温度Tがピークに達するまでは、冷却手段16による放射線吸収体の冷却が行われないため、放射線吸収体11の温度Tが速やかに上昇する。時刻t0から時間t1が経過した時に放射線吸収体11の温度Tがピークに達する。この時の温度Tmaxから、検量線を用いて入射した放射線のエネルギーを算出することができる。このエネルギーの算出は、制御手段が行うようにしてもよいし、別途そのための手段を設けてもよい。
放射線吸収体11の温度Tがピークに達した時、制御手段15は温度センサ12が出力する信号から温度Tのピークを検知して、冷却開始信号を出力する。冷却開始信号は冷却手段16に入力される。冷却開始信号に応じて、冷却手段16は所定の方法により放射線吸収体の冷却を開始する。これにより、放射線吸収体11の温度が急速に下降する。
放射線吸収体11の温度Tが所定の温度に下がった時、制御手段15は冷却終了信号を出力する。この所定の温度は、放射線の吸収前の放射線吸収体11の温度T0或いはその近傍の温度とする。冷却手段16は、冷却終了信号に応じて放射線吸収体11の冷却を終了する。これにより、放射線検出器は放射線入射前の状態に戻り、次の放射線の入射を検出することができる。ここで、放射線吸収体温度Tがピークとなった時から所定の温度に下がるまでの時間t2'は通常ほぼ一定であるため、該ピークを検知してから所定の時間が経過した時に冷却を終了するようにしてもよい。
本発明により、以下の効果を得ることができる。上記のように放射線吸収体の温度がピークに達した時に冷却手段が放射線吸収体を冷却することにより、時間t2'を短縮することができる。これにより、放射線吸収体に放射線が入射してから放射線入射前の状態に戻るまでの時間、即ち不感時間(図4では(t1+t2'))を短縮することができる。不感時間を短縮すれば、放射線が不感時間内に放射線吸収体に入射することにより検出されない確率が低下して、検出精度を向上させることができる。
また、本発明では放射線吸収体の温度がピークに達するまでは、冷却手段が放射線吸収体を冷却しないため、ピーク温度Tmaxを十分大きな値とすることができ、十分なエネルギー検出精度を得ることができる。
次に、冷却手段として、ヒートシンクと、熱流量を制御することが可能な熱伝達手段を設けた放射線検出器について説明する。
この放射線検出器の概念図を図5に示す。この放射線検出器では、ヒートシンク14と熱伝達手段17から冷却手段を構成している。放射線吸収体11、温度センサ12及び制御手段15については、前記と同様の構成とすることができる。また、ヒートシンク14には、CuやSi(ケイ素)等から成るものを用いることができる。
熱伝達手段17は、放射線吸収体11とヒートシンク14とを熱的に接続する。ここで、「熱的に接続」とは、放射線吸収体11からヒートシンク14に熱が伝達するように接続することを意味する。このような熱伝達手段には、例えば電気的又は磁気的な信号が熱伝達手段に加えられることにより熱コンダクタンスが変化するもの、或いは機械的、電気的又は磁気的に作用を加えることにより熱の伝達をON/OFFするものがある。熱伝達手段の具体例については後述する。
この放射線検出器の動作について、前述の図4を用いて説明する。放射線が放射線吸収体11に入射すると、放射線吸収体11の温度Tが上昇する。放射線吸収体11の温度Tがピークに達する前には、熱伝達手段17は放射線吸収体11からヒートシンク14への熱流量を小さくしておく。これにより、放射線吸収体11の熱がヒートシンク14に奪われることが抑制されるため、放射線吸収体11の温度Tが速やかに上昇する。前記と同様に、放射線吸収体のピーク温度Tmaxから、入射した放射線のエネルギーを求める。制御手段15は、温度センサ12より出力される信号から放射線吸収体温度Tのピークを検知した時、冷却開始信号を出力する。この冷却開始信号に対応して、熱伝達手段17は所定の方法により放射線吸収体からヒートシンクへの熱流量を増加させる。これにより、放射線吸収体11の温度が急速に下降する。放射線吸収体11の温度Tが所定の温度になった時、それを検知した制御手段15は冷却終了信号を出力する。この冷却終了信号に対応して、熱伝達手段17は所定の方法により放射線吸収体からヒートシンクへの熱流量を減少させる。これにより、放射線検出器は放射線入射前の状態に戻り、次の放射線の入射を検出することができる。ここで、熱流量を減少させるタイミングは、前記と同様に、放射線吸収体温度Tのピークを検知してから所定の時間が経過した時としてもよい。
ピーク温度Tmaxを高くしてエネルギー検出精度を高くすることと、時間t2'を短くして不感時間を短くすることは、前記のように従来のマイクロカロリ型放射線検出器では両立させることが困難であった。それに対して本発明では、熱伝達手段により放射線吸収体からヒートシンクへの熱流量を上記のように制御することにより、これら両者を両立させることが可能になる。
次に、熱伝達手段の具体的な構成について、2つの構成例を挙げて説明する。
第1の構成例は、熱伝達手段として、放射線検出器の動作温度において超伝導状態となる超伝導体を用いたものである。そして、この超伝導体の超伝導状態を常伝導状態に転移させる磁場を印加する磁場生成手段を設ける。磁場生成手段は、例えば、コイルと該コイルに電流を供給する電流供給手段から構成される。
超伝導体では、超伝導状態の場合よりも、磁場により超伝導状態が破壊された常伝導状態の場合の方が、同一温度における熱伝導率が一般に数桁大きい。例えば、超伝導体がSn(スズ)の場合、温度0.3K付近において、超伝導状態の場合よりも常伝導状態の場合の方が熱伝導率が3桁程度大きい。これは、超伝導状態ではクーパー対が熱伝達に寄与せず、主にフォノンが熱伝導に寄与するのに対して、常伝導状態では伝導電子がフォノンよりも数桁大きく熱伝導に寄与するためである。
第1構成例の熱伝達手段を有する放射線検出器の動作について説明する。放射線が入射して放射線吸収体の温度が上昇する間は、磁場生成手段は放射線吸収体に磁場を印加しない。この時、熱伝達手段は超伝導状態にある。そのため、放射線吸収体からヒートシンクへの熱流量が十分に小さく抑えられる。放射線吸収体の温度がピークに達した時、磁場生成手段は熱伝達手段に磁場を印加する。この磁場の値は、前記のように、熱伝達手段の超伝導体を超伝導状態から常伝導状態に転移させることができる値である。これにより、熱伝達手段の超伝導体の熱伝導率がそれまでの値よりも数桁大きい値に変化するため、放射線吸収体の熱はヒートシンクに急速に奪われ、放射線吸収体の温度は急速に下降する。こうして、放射線吸収体の温度が放射線吸収前の温度の近傍に素早く戻り、不感時間を短くすることができる。放射線吸収体温度が所定の温度まで下降するか、又は前記と同様に温度のピークを検知してから所定の時間が経過した時、磁場生成手段による磁場の印加を停止する。
熱伝達手段は、超伝導体のみで構成しても、一部のみを超伝導体で構成しても、いずれにせよ、熱伝達手段全体が伝達する熱量を磁場の印加により制御することができる。そのため、熱伝達手段はこれらのいずれの構成としてもよい。
次に、熱伝達手段の第2の構成例について説明する。
第2の構成例は熱伝達手段としてNIS接合冷却素子を設けたものである。NIS接合冷却素子は、常伝導体から成る常伝導端子と、放射線検出器の動作温度において超伝導状態となる超伝導端子との間に絶縁体薄膜を挟んだ構造を有する。このNIS接合冷却素子については、Nahumらにより報告されている(N. Nahum et al., "Electronic Micro-Refrigerator Based on a Normal-Insulator-Superconductor Tunnel Junction" , Applied Physics Letters, (US), American Institute of Physics, 1994, vol. 65, p. 3123)。このNIS素子の常伝導端子を放射線吸収体に、超伝導端子をヒートシンクに、それぞれ熱的に接続する。更に、常伝導端子と超伝導端子との間にバイアス電圧を印加するための電圧印加手段を接続する。
放射線検出器の動作温度において、下記のようなバイアス電圧を印加しない時には、NIS素子の超伝導端子の熱伝導率が小さいため、NIS素子はほとんど熱を輸送しない。しかし、常伝導端子と超伝導端子との間にバイアス電圧を印加すると、常伝導端子から超伝導端子へ電子が移動し、この電子が熱を輸送する。Nahumらによる上記文献には、バイアス電圧(0.18mV)の印加により常伝導端子の温度を100mK(マイクロカロリメータ型放射線検出器の通常の動作温度に相当)から85mKに低下させることができることが報告されている。このように、NIS素子は、バイアス電圧のON/OFFにより、熱流量を制御することができる。
第2構成例の熱伝達手段を有する放射線検出器の動作について説明する。放射線が入射して放射線吸収体の温度が上昇する間は、NIS素子にバイアス電圧を印加しない。そのため、放射線吸収体からヒートシンクへの熱流量が十分に小さく抑えられる。放射線吸収体の温度がピークに達した時、電圧印加手段はNIS素子に所定の大きさのバイアス電圧を印加する。これにより、上記のように常伝導端子から超伝導端子へ熱が輸送され、放射線吸収体の熱はヒートシンクに急速に奪われ、放射線吸収体の温度は急速に下降する。こうして、放射線吸収体の温度が放射線吸収前の温度の近傍に素早く戻り、不感時間を短くすることができる。放射線吸収体温度が所定の温度まで下降するか、又は前記と同様に温度のピークを検知してから所定の時間が経過した時、バイアス電圧の印加を停止する。
放射線吸収体は常伝導端子と同じ材料を用いて、両者を一体のものとすることが望ましい。このような構成とすることにより、放射線吸収体と常伝導端子との接続部における熱の輸送効率の低下を防ぐことができるうえに、放射線吸収体と常伝導端子を同時に製造することができるという利点が得られる。
第2の構成例では、NIS素子に流れる小さなトンネル電流以外には、検出器自体に熱の発生源がない。そのため、検出器の温度が上昇してエネルギー検出精度が低下することがない。また、放射線検出器を複数個並べてアレイ化する場合に、隣接する放射線検出器に影響を及ぼすことなく放射線吸収体からヒートシンクに伝達する熱量の制御を行うことができるという利点を有する。
本発明に係る放射線検出器の第1実施例について、図6を用いて説明する。本実施例は、上記の超伝導体による熱伝達手段を用いた放射線検出器の一例を示すものである。
この放射線検出器は、検出対象の放射線を吸収する薄板状の放射線吸収体21を有する。放射線吸収体21は本実施例ではAuから成る。放射線吸収体21の厚さは、放射線吸収時の温度の立ち上がりを速くするためには薄い方が望ましいが、薄すぎると放射線が放射線吸収体にエネルギーを与えることなく通過してしまうため、これらを考慮して適切に設定する。放射線吸収体21の下部に接するように温度センサ22を設ける。本実施例では、温度センサ22はGe(ゲルマニウム)製半導体抵抗温度計であり、温度測定のための端子を2つ有する。この2つの端子にそれぞれ、熱伝達手段となる線状の超伝導体23の一端を接続する。超伝導体23の材料には、この放射線検出器の動作温度である0.1Kにおいて超伝導状態となるAl(アルミニウム)を用いる。Al以外に、Sn、Pb(鉛)等を用いてもよい。これにより、放射線吸収体21と超伝導体23とは、温度センサ22を介して熱的に接続される。
ヒートシンク24はSiから成り、放射線入射側に凹部241を有する。2つの超伝導体23をそれぞれ、凹部241の相対する内側面の上寄りに取り付ける。放射線吸収体21及び温度センサ22は凹部241内に浮いた状態で、2つの超伝導体23のみにより支えられる。これにより、放射線吸収体21及び温度センサ22は超伝導体23以外からは熱的に絶縁される。
制御部26は、超伝導体23に接続され、温度センサ22が出力する温度の信号を受信する。ここで、超伝導体23は上記のように熱伝達手段であると共に、温度センサ22からの信号を制御部26に取り出すためのリード線を兼ねる。
ヒートシンク24の外周部に、導体を円筒状に巻いたコイル25を設ける。このコイル25は、電流を供給することにより、凹部241内の超伝導体23に磁場を印加するためのものである。また、コイル25には、該コイルに電流を供給する電流供給部27を接続する。この電流供給部27は、制御部26からの信号を受信するために、制御部26に接続される。
次に、第1実施例の放射線検出器の動作について説明する。まず、冷凍機(図示省略)により、放射線検出器を動作温度である0.1Kに冷却する。この時、コイル25には電流が供給されず、超伝導体23に磁場が印加されないため、超伝導体23は超伝導状態にある。
放射線吸収体21に放射線が入射すると、放射線吸収体21はその放射線のエネルギーを吸収して温度が上昇する。この温度上昇を温度センサ22により測定する。放射線吸収体21の温度がピークに達するまでは、超伝導体23の超伝導状態が維持される。超伝導状態では常伝導状態にある時よりも熱伝導率が小さいため、放射線吸収体21からヒートシンク24への熱の流出が抑制される。これにより、適切なピーク温度Tmax及び立ち上がり時間t1を得ることができる。このピーク温度Tmaxと放射線入射前の温度T0との差である温度上昇ΔTから、入射した放射線のエネルギーEが求められる。
制御部26は、温度センサ22が出力する温度の信号により放射線吸収体21の温度がピークに達したことを検知すると、電流供給部27に冷却開始信号を出力する。この信号を受けた電流供給部27は、コイル25に電流を供給する。ここで供給される電流の大きさは、コイル25が超伝導体23の超伝導状態を常伝導状態に転移させることができるだけの大きさである。これにより、超伝導体23は超伝導状態から常伝導状態に転移する。そして、超伝導体23の熱伝導率が大きくなり、放射線吸収体21からヒートシンク24へ熱が急速に流出する。そのため、放射線吸収体21の温度を短時間で放射線入射前の温度近傍まで下降させることができる。
放射線吸収体21の温度が放射線入射前の温度近傍の所定値に戻った時、制御部26は冷却終了信号を電流供給部27に出力する。この信号を受信した電流供給部27はコイル25への電流の供給を停止する。超伝導体23は常伝導状態から超伝導状態に転移し、再び超伝導体23の熱伝導率が小さい状態、即ち放射線吸収体21からヒートシンク24への熱の流出が抑制された状態になる。こうして、放射線吸収体21の温度、超伝導体23の熱伝導率は共に、次の放射線の検出が可能な状態となる。
本実施例では、上記のように放射線吸収体21及び温度センサ22は超伝導体23以外からは熱的に絶縁されるため、放射線の入射により放射線吸収体21に生じる熱が外部に漏洩せずに放射線吸収体21の温度上昇に十分活かされる。
本発明に係る放射線検出器の第2実施例について、図7〜8を用いて説明する。図7は本実施例の放射線検出器の断面図、図8はその平面図である。本実施例の放射線検出器の熱伝達手段は、第1実施例と同様に超伝導体から成るが、その構造が第1実施例とは異なる。
この放射線検出器は、第1実施例と同様にAuから成る放射線吸収体31を有する。放射線吸収体31の下部に接するように、Mo(モリブデン)とCuの合金(Mo-Cu合金)から成る薄膜状の温度センサ32を設ける。温度センサ32の両端にAl製のプリント配線から成る端子381及び382を接続する。
温度センサ32は、上記のTES型の温度センサである。Mo-Cu合金は、超伝導転移温度が0.1Kである超伝導体であるが、この転移温度よりもわずかに低い温度で放射線検出器を動作させる。従って、放射線検出器の動作中にMo-Cu合金の温度がわずかでも上昇すると、Mo-Cu合金は超伝導状態から常伝導状態に転移してその電気抵抗が急激に変化する。これを利用して、放射線吸収体31の温度変化を測定する。
温度センサ32の下部に接するように、熱伝達手段となる超伝導体薄膜33を設ける。超伝導体薄膜33の面積は温度センサ32の面積よりも大きくし、その材料にはこの放射線検出器の動作温度において超伝導状態となるAl, Ti(チタン), Mo等を用いる。この構成により、放射線吸収体31と超伝導体薄膜33とは、温度センサ32を介して熱的に接続される。
超伝導体薄膜33の下部に、Siから成るヒートシンク34を設ける。ヒートシンク34の中央には貫通孔341を設け、この貫通孔341の直上に放射線吸収体31及び温度センサ32を配置する。この構成により、温度センサ32とヒートシンク34との間の熱コンダクタンスを、温度センサの直下にヒートシンクが存在する場合よりも低くすることができる。
図8に示すように、超伝導体薄膜33の上に、貫通孔341の直上の領域を取り囲むようにコイル35を設ける。このコイル35は、超伝導体薄膜33の上にコイルの配線のパターンで薄膜を積層することにより作製することができる。コイル35の材料には、Nb、Al等の超伝導体やAu、Ag、Cu等の常伝導体を用いる。また、コイルの配線の厚みや幅は、過剰な発熱を伴わずに磁場を発生させることができるように選定する。コイル35と、超伝導体薄膜33及び端子381、382との間には、絶縁体薄膜39を設けて、両者の間を電気的に絶縁する。
端子381及び382に制御部36を接続する。また、コイル35に電流供給部37を接続する。第1実施例の場合と同様に、電流供給部37は、制御部36が検知する温度センサ32の信号に応じてコイル35への電流の供給をON/OFFする。この電流がコイル35へ供給されると、超伝導体薄膜33のうちコイル35に囲まれた領域が超伝導状態から常伝導状態に転移する。
第2実施例の放射線検出器の動作は第1実施例の場合と同様である。なお、第2実施例の場合、磁場の印加によりAl製の端子381及び382も超伝導状態から常伝導状態に転移するため、これらの端子も放射線吸収体31からヒートシンク34への熱の流入の制御に寄与する。
本発明に係る放射線検出器の第3実施例について、図9及び図10を用いて説明する。図9は本実施例の放射線検出器の断面図、図10はその斜視図である。本実施例は、上記NIS素子による熱伝達手段を用いた放射線検出器の一例を示すものである。
この放射線検出器は、Au製の放射線吸収体41を有する。放射線吸収体41の下部に接するように、Mo(モリブデン)とCuの合金(Mo-Cu合金)から成る薄膜状の温度センサ42を設ける。この温度センサは第2実施例の温度センサ32と同様のTES型のものである。温度センサ42の両端に、Alから成る電極48を接続する。
これらの温度センサ42及び電極48は、Si製のヒートシンク44と、その表面に積層したSi3N4製の低熱コンダクタンス層49から成る基板上に配置される。低熱コンダクタンス層49は、温度センサ42からヒートシンク44に直接熱が伝わることを防ぐ。低熱コンダクタンス層49の一部には欠損492が設けられ、そこではヒートシンク44が基板表面に露出する。更に、ヒートシンク44には、温度センサ42の直下に貫通孔441が設けられる。従って、温度センサ42の直下にはヒートシンク44がないため、温度センサ42からヒートシンク44への熱の流出が抑制される。
放射線吸収体41及び温度センサ42にNIS接合冷却素子43を接続する。NIS接合冷却素子43は、放射線吸収体41及び温度センサ42に近い側から順に、Au製の常伝導端子431、AlOx(酸化アルミニウム)製の絶縁体薄膜432、Al製の超伝導端子433を接合したものである。超伝導端子433は、上記低熱コンダクタンス層49に設けた欠損492の上に設けられ、これによりヒートシンク44と直接接触する。常伝導端子431は、放射線吸収体41及び温度センサ42の双方に直接接触する。そのため、後述のように放射線吸収体41及び温度センサ42を冷却する際に、これらの双方からNIS接合冷却素子43が直接熱を奪うため、冷却効率がよい。また、本実施例では常伝導端子431を放射線吸収体41と同じ材料としたため、両者を一体のものとして同時に製造することができ、放射線吸収体41と常伝導端子431との境界で熱コンダクタンスが低下することを防ぐことができる
電極48に、温度センサ42が出力する信号を検知する制御部46を接続する。常伝導端子431及び超伝導端子433に、バイアス電圧印加部47を接続する。バイアス電圧印加部47は、制御部46からの所定の信号に応じて、NIS接合冷却素子43の常伝導端子431−超伝導端子433間に印加するバイアス電圧をON/OFFするものである。
第3実施例の放射線検出器の動作について説明する。まず、冷凍機(図示省略)により、放射線検出器を動作温度である0.1Kに冷却する。
放射線吸収体41に放射線が入射すると、放射線吸収体41の温度が上昇し、放射線入射から立ち上がり時間t1が経過した時にピーク温度Tmaxに達する。この間には、NIS接合冷却素子43にはバイアス電圧が印加されない。そのため、放射線吸収体41及び温度センサ42からヒートシンク44への熱の流出が抑制される。これにより、適切なピーク温度Tmax及び立ち上がり時間t1を得ることができる。上記2つの実施例と同様に、ピーク温度Tmaxと放射線入射前の温度T0との差である温度上昇ΔTから、入射した放射線のエネルギーEが求められる。
制御部46は、温度センサ42が出力する信号により放射線吸収体41の温度がピークに達したことを検知すると、バイアス電圧印加部47に冷却開始信号を出力する。この信号を受けたバイアス電圧印加部47がNIS接合冷却素子43に所定のバイアス電圧(通常、数mV)を印加する。これにより、常伝導端子431−超伝導端子433間にトンネル電流が流れ、常伝導端子431に接する放射線吸収体41及び温度センサ42の熱が、超伝導端子433に接するヒートシンク44に急速に流出する。こうして、放射線吸収体41及び温度センサ42の温度が短時間で放射線入射前の温度近傍まで下降する。
放射線吸収体41の温度が放射線入射前の温度近傍の所定値に戻った時、制御部46は冷却終了信号をバイアス電圧印加部47に出力する。この信号を受信したバイアス電圧印加部47はNIS接合冷却素子43への電圧印加を停止する。これにより、再び放射線吸収体41及び温度センサ42からヒートシンク44への熱の流出が抑制され、次の放射線の入射を測定することができるようになる。
本発明に係る放射線検出器の第4実施例の斜視図を図11に示す。本実施例は、TES型の温度センサの代わりにジョセフソン接合による温度センサ52を用いている点以外は、第3実施例の放射線検出器と同様の構造を有する。そのため、図11では、第3実施例と同じ構成のものについては、第3実施例と同じ符号を付した。
温度センサ52は、常伝導体521を超伝導体522及び523で挟んだジョセフソン接合を有する。また、常伝導体521は放射線吸収体41に接続される。本実施例では放射線吸収体41、常伝導体521と常伝導端子431は一体の物として作製される。また、超伝導体522、超伝導体523と超伝導端子433は、本実施例では同じ材料から成る。作製時にこれらを基板上に同時に積層することができるため、製造工程を短縮することができる。この温度センサ52では、常伝導体521をトンネルして超伝導体522と超伝導体523との間に電流(ジョセフソン電流)が流れる。放射線吸収体41の温度の上昇に伴い常伝導体521の温度が上昇するとジョセフソン電流の大きさが変化するため、この電流変化を測定することにより、放射線吸収体41の温度変化を測定することができる。
第4実施例の検出器の動作は、上記の温度センサ52の動作を除いて、第3実施例の場合と同様である。
従来のマイクロカロリメータ型放射線検出器の構成を示す概念図。 従来のマイクロカロリメータ型放射線検出器における放射線吸収体の温度変化を示すグラフ。 本発明の放射線検出器の構成を示す概念図。 本発明の放射線検出器における放射線吸収体の温度変化を示すグラフ。 ヒートシンクと、熱流量を制御することが可能な熱伝達手段を設けた放射線検出器の構成を示す概念図。 本発明に係る放射線検出器の第1実施例を示す断面図。 本発明に係る放射線検出器の第2実施例を示す断面図。 本発明に係る放射線検出器の第2実施例を示す平面図。 本発明に係る放射線検出器の第3実施例を示す断面図。 本発明に係る放射線検出器の第3実施例を示す斜視図。 本発明に係る放射線検出器の第4実施例を示す斜視図。
符号の説明
11、21、31、41…放射線吸収体
12、22、32、42、52…温度センサ
13…熱伝導体
14、24、34、44…ヒートシンク
23…超伝導体
241…凹部
25、35…コイル
26、36、46…制御部
27、37…電流供給部
33…超伝導体薄膜
341、441…貫通孔
39…絶縁体薄膜
43…NIS接合冷却素子
431…常伝導端子
432…絶縁体薄膜
433…超伝導端子
47…バイアス電圧印加部
48…電極
49…低熱コンダクタンス層
521…常伝導体
522、523…超伝導体

Claims (3)

  1. a)検出対象である放射線を吸収する放射線吸収体と、
    b)前記放射線吸収体の温度変化を測定して、該温度変化に対応した信号を出力する温度センサと、
    c)前記温度センサからの信号を受け、前記放射線吸収体の温度がピークに達した時に冷却開始信号を出力し、前記放射線吸収体の温度が所定の温度に下がった時又は放射線吸収体の温度がピークに達してから所定の時間が経過した時に冷却終了信号を出力する制御手段と、
    d)前記放射線吸収体に発生する熱を吸収するヒートシンクと、
    e)前記放射線吸収体とヒートシンクとを熱的に接続し、前記冷却開始信号に応じて放射線吸収体からヒートシンクへの熱流量を増加させ、前記冷却終了信号に応じて放射線吸収体からヒートシンクへの熱流量を減少させることが可能な熱伝達手段と、
    を備え、前記熱伝達手段の少なくとも一部が放射線検出器の動作温度において超伝導状態となる超伝導体を有し、更に該超伝導体の超伝導状態を常伝導状態に転移させる磁場を該超伝導体に印加する磁場生成手段を備えることを特徴とする放射線検出器。
  2. 前記磁場生成手段が、コイルと、該コイルに電流を供給する電流供給手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の放射線検出器。
  3. 前記超伝導体が前記温度センサから信号を取り出すリード線を兼ねることを特徴とする請求項1又は2に記載の放射線検出器。
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