JP4646228B2 - 陰唇間パッド - Google Patents

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Description

本発明は、陰唇間に装着し経血などの体液を吸収するための陰唇間パッドに関するものである。
女性の生理用ナプキンとしていわゆる生理用ナプキン及びタンポンがあるが、生理用ナプキンは例えばショーツ等の下着に取り付けるなどして、膣口にあてて経血などを吸収するが、身体の動きと下着の動きにズレを生じた場合や、下着に大きな負荷がかかった場合など、生理用ナプキンは膣口とズレたり、身体と生理用ナプキンとの間に隙間が生じて、経血が漏れる虞がある。
また、タンポンは装着時に挿入に関する違和感があったり、装着に慣れが必要であり、必ずしも取り扱い易いものではない。
そのため、生理用ナプキンに補助具を用いて、身体との密着性を向上し、経血の漏れを防止するようにすることが行われているが、これらの補助具は、生理用ナプキンに固着して用いられることから、着用者の活動時に生理用ナプキンに位置ズレやヨレ等の変形が生じた場合には、補助具も一緒に位置ズレや変形を起こしてしまう。
この問題を解決するため、着用者の陰唇に装着する陰唇のパッドである陰唇間パッドが知られている。
これは、例えば図6に示すものであって、指を挿入するための帯体を備えた陰唇間パッド(図6(A))を、包装容器となる包装用シートに内包しておき、使用時には、図6(B)に示すように、止着テープ114を摘んで引っ張り、図6(C)に示すように包装用シート111の側部111bを外側に開き、続いて図6(D)に示すように、包装用シート111の他方の側部111aも外側に開くことで、陰唇間パッド102に取り付けられた帯体122を露出させる。続いて、露出した帯体122で形成された指挿入用口に、利き手人差し指もしくは中指を挿入し、陰唇間パッド102を指先に保持して包装容器101から陰唇間パッド102を取り出し、陰唇を広げながら右手の人差し指に保持された陰唇間パッド102を陰唇内に装着する(特許文献1参照)。
このようにすることで手を汚さずにしかも衛生的に陰唇間パッドを取り付けるようにしている。
しかしながら、この従来の陰唇間パッドでは、陰唇間パッドに帯体を設けることで指挿入口を形成しているため、陰唇間パッド毎に帯体を取り付ける作業を必要とし作製作業が煩雑でコストも掛かる。また、陰唇間パッドは単独で用いるものであるから、経血等が少ない場合は使用できるが経血等が多く、その吸収容量を越える場合には使用できないという問題がある。また、陰唇間パッドの交換時にパッドが床に落ちる等の不都合が生じる。
WO2002/094146号公報
本発明は、以上で述べた従来の陰唇間パッドの問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、包装体内に内包した陰唇間パッドなどの陰唇間パッドをパッド本体には一切手を加えずに、低コストで手を汚さずに陰唇間に装着できる陰唇間パッドを提供する共に、単独で使用するか、或いは生理ナプキンなどと併用できるようにして多量の経血などの体液を吸収できるようにし、その際、陰唇間パッドと併用パッドとを強固に接合してその間から経血などが漏れるのを防止できるようにすることである。
請求項1の発明は、液透過性表面シートと、液不透過性裏面シートと、両シート間に収容された吸収体とからなる陰唇間に装着されるパッド本体と、パッド本体の裏面に形成された粘着層に装着した剥離シートとからなり、該剥離シートに指挿入口が形成された陰唇間パッドであって、前記剥離シートは、2つ折りされ、2つ折りされた前記剥離シートの両端縁が接合されて袋状に形成されていることを特徴とする。
なお、経血や体液を吸収することを目的として陰唇間に装着する衛生用品を総称して陰唇間パッドという。
(作用)
陰唇間パッドのパッド本体の非肌当接面側(身体側と反対側)に設けた粘着層に剥離シートを付けたまま、その剥離シートに設けた指挿入に利き手の指(人差し指又は中指)を挿入して、露出したパッド本体を陰唇間に装着する。また、陰唇間パッドを前記指を備えた剥離シートで包装したものでは、装着に際して手の指で陰唇間パッドを保持しつつ包装紙を開放して陰唇間パッドを露出させ、その状態で陰唇に装着する。
装着後に剥離シートを外し粘着層を露出させ、ショーツ又は併用パッドに接合する。使用後に陰唇間パッドを外すときは、陰唇間パッドを取り付けたショーツや併用パッドを下ろすだけで手を使わずに外すことができる。
本発明によれば、粘着層に貼り付ける剥離シートに指挿入口を設けたため、パッド本体の加工を要せず、従って陰唇間パッドを従来より低コストで製造することができる。また、併用パッドに接合することで経血等の体液が大量であっても確実に吸収出来、かつ陰唇間パッドと併用パッド間での漏れが確実に防止できる。
更に、使用後は、接合したショーツや生理用ナプキンなどの併用パッドと一緒に外すことができ落下の恐れがない。
本発明を図面に示す実施形態に従って説明する。
図1Aは、本発明の第1の実施形態に係る陰唇間パッドの身体装着側からみた斜視図であり、図1Bは、その陰唇間パッド10を非肌当接面側からみた平面図、図1Cは、図1Aに示す陰唇間パッドの長手方向断面図である。
第1の実施形態に係る陰唇間パッド10は、図1A及び図1Cに示すようにその身体側となる液透過性の表面シート12と、装着側と反対側つまり非肌当接面側の液不透過性の裏面シート13と、両シート間に収容された吸収体14とからなるパッド本体15を有し、パッド本体15は、吸収体14を介在された状態で両シート12、13を例えばヒートシール、高周波シール、超音波シール等の周知の接合手段で接合して吸収体14を封止して形成されている。
この陰唇間パッド10は、図1Bに示すように、その非肌当接面側の裏面シート13には、吸収体14に吸収された経血などの体液を、併用パッドに導く通液孔22が複数個適当な間隔を距てて設けられている。
17は、陰唇間パッド10の裏面シート13に設けられた粘着層であり、後記する従来周知の粘着剤が前記通液孔22を囲うようにパッド本体15の裏面の縁に沿って連続して設けられている。この粘着層17によりパッド本体15は、図示しない生理用ナプキン等の併用パッドに直接接合するようになっている。
陰唇間パッド10の裏面シート13に設けた粘着層17には、剥離シート30が被覆されており、該剥離シート30の非肌当接面側には、図示のような指挿入部20が形成されている。即ち、剥離シート30は二つ折りして元の剥離シート片30bの粘着層側面で前記粘着層を被覆し、かつ二つ折りした折り返し片30aの両側縁を周知の接合手段で接合して袋状となし、指挿入部20を形成している。
装着時には、前記指層入部20に利き手の人差し指又は中指を挿入して陰唇間パッド10を保持して陰唇間に装着する。吸収体14に吸収された経血などの体液は、通液孔22を通して併用パッドに導びかれるから、併用パッド上で横に拡がるのが防止され、従って、陰唇間パッド10と併用パッドの間からの漏れが防止できる。
図2は、第2の実施形態に係る陰唇間パッド10を示し、図2Aはその長手方向の一部断面図、図2Bは陰唇間パッドの身体装着側からみた斜視図である。
この陰唇間パッド10では、前記パッド本体15の粘着層に接合した剥離シート30の一端部(図示例ではその右端部)を折り返してその折り返し片30aと元の剥離シート片30bの両側縁部を互いにヒートシール、高周波シール、超音波シール等の周知の接合手段で接合して袋状となして指挿入部20を形成し、他方剥離シート30の他端部(図示例ではその左端部)を折り返してその折り返し片30cでパッド本体15を包み、このようにパッド本体15を内包した状態でその折り返し片30cの両側縁及び先端縁30dを元の折り返し片30bにヒートシール、高周波シール等の周知の接合手段で接合して開放可能に封止することにより個装シートを形成している。
この実施形態に係る陰唇間パッドの装着時には、先ず剥離シート30に形成した指入部20に利き手の人差し指又は中指を挿入して陰唇間パッド10を保持し、その状態で他方の手の指で前記パッド本体15を内包した個装シートの熱接合した先端縁30d及び側縁を剥がしてパッド本体15を露出させ、陰唇を開いて陰唇間パッド10を装着する。
図3は、第3の実施形態に係る陰唇間パッド10を示す。
この陰唇間パッド10は、第2の実施形態と同様に剥離シートで個装シートを形成しており、上側剥離シートである折り返し片30cの前記パッド本体の長手方向略中央部には、例えばミシン目からなる切断線35が幅方向に形成されている点を除き、前記第2の実施形態と同様である。切断線35は長手方向に形成されていてもよい。
この陰唇間パッド10では、装着時には、先ず下側に折り返した剥離シート30で形成した指入部20に利き手の人差し指又は中指を挿入して陰唇間パッド10を保持し、その状態で他方の手の指で前記パッド本体15を内包した上側剥離シート30cを切断線35に沿って切断してパッド本体15を露出させ、陰唇を開いて陰唇間パッド10を装着する。
以上の各実施形態に係る陰唇間パッド10は、パッド本体15の下面つまり裏面シート13に連続した粘着層17を設けたことにより、通液孔22を通して陰唇間パッド10の吸収体14から流れ出した経血は、併用パッドの吸収体に吸収されるが、仮に経血の流出量が多い場合でも、併用パッドの吸収体上に溢れた経血は、下面シート16と併用パッドの吸収体とが密接に接合しているために漏洩することがない。
図4は、第4の実施形態に係る陰唇間パッド10のパッド本体15の非肌当接面側を示す平面図である。
この実施形態では、図示のように、通液孔22の部分を除き下面シート全面に粘着層17を設けている。粘着層17をこのように設けることにより、陰唇間パッド10と併用パッドとの結合はより一層強固となるから、着用者が活動しても陰唇間パッド10が前記併用パッドを固定したショーツ等とズレることがないだけではなく、陰唇間パッド10と併用パッドとの間からの漏れは完全に防止される。
なお、裏面シートを液透過性シートで構成し、その一部に粘着剤不塗工領域を残してその全面に粘着剤を施し、その粘着剤不塗工領域を介して陰唇間パッド10で吸収した経血等を、前記粘着層を介して併用パッドに吸収させるものであっても前記実施形態と同様の作用効果が得られる。この場合、吸収体は、液透過性のシートで吸収体を覆った構造であってもよい。また、陰唇間パッド10を併用パッドを用いず単独で用いる場合は、裏面シートの非肌当接面全体に粘着剤を施してもよい。更に、吸収体従ってパッド本体の形状は実質的に縦長の形状であれば長円形、楕円形、矩形或いは一方のみの幅を大きくしたもの等でもよい。
図5は、第5の実施形態に係る陰唇間パッド10のパッド本体15の非肌当接面側を示す平面図である。
この実施形態は、陰唇間パッド10をショーツに取り付けて単独で用いるものであり、その構成自体は既に述べた各実施形態と同様であるが、液透過性シートで構成した裏面シート13には図1Bや図4に示すような通液孔は設けられておらず、パッド本体15の裏面の縁に沿って連続した粘着層17が設けられている。なお、この粘着層17はショーツとズレを生じない程度の接合力があれば、パッド本体15の裏面シート13全面に設けても或いは、断続状に設けてもよい。
陰唇間パッド10とショーツや併用パッドなどとの接合は、陰唇間パッド10を身体に装着した後、図示しないショーツ又は併用パッドを前記パッド本体15に接合し、前記パッド本体15の非肌当接面側に設けた粘着層17をショーツ又は併用パッドに接合して一体化する。
とくに経血が多い場合、前記陰唇間パッド10の吸収体14の吸収容量を越え前記パッド10から漏洩することがあるが、一体に接合した生理用ナプキンなどの併用パッドで漏洩した経血を吸収できるので外に漏れる虞れはない。
使用後は、一体に接合されたショーツ又は生理用ナプキンと一体の状態で外すことができるため、汚れた陰唇間パッド10を誤って落とすことがなく安心して取り替えが可能である。
以上の各部材を構成する材料としては当該技術分野において通常用いられているものをそのまま用いることができる。即ち、本実施例の陰唇間パッド10に用いる表面シート12,裏面シート13及び吸収体14の材料は、特に制限されず、例えば、通常の生理用ナプキンや陰唇間パッドに用いられるものが用いられる。
例えば表面シート12としては、親水性且つ液透過性不織布や、開孔フィルムを用いることができる。裏面シート13としては液不透過性のフィルム等を用いることができる。
上記裏面シート13の材料としては、ポリオレフィン、オレフィンとアクリル酸エステル、酢酸ビニル等の他のビニルモノマーとの共重合体、ポリエステル、ポリアミド又はポリマーブレンド系等の疎水性熱可塑性樹脂等が挙げられ、これらのうちでも、風合い、取り扱いの面からポリオレフィンもしくはオレフィンと他のビニルモノマーとの共重合体、またはポリマーブレンド系の疎水性熱可塑性樹脂が好ましく、単独若しくは混合物として用いることができる。そして、疎水性熱可塑性樹脂を成形して、シートにする等して得られるフィルムを、裏面シート13として用いることができる。更に、前記疎水性熱可塑性樹脂には、TiO2 やタルク等の無機フィラーを内添し、得られるフィルムのカバーリング性や表面べたつきを抑えるのが好ましい。また、上記シートを2つ以上用いて形成した積層シートからなるフィルムは、本発明における上記裏面シート13として、特に好ましく用いることができる。
表面シート12は、上記裏面シート13の材料と同様のものを用いることができが、直接に着用者の肌に接するものであるため、柔軟で着用感を阻害しない液透過性のある周知の材料を使用する。例えば、繊維シート、開孔繊維シート、開孔フォームフィルム、スルーエア不織布、ポイントボンド不織布、スパンレース不織布、メルトブロン不織布等を使用することができる。繊維材料としては、セルロース繊維、レーヨン、アセテート、また、天然セルロース繊維を使用することができる。
吸収体は、液透過性材料と同様に、陰唇部分又は陰唇付近に当たるため柔軟な周知の材料、例えば、パルプ、レーヨン、コットン等の親水性繊維の積繊体や、これに高吸収性ポリマーの粒子を分散混合したものなど公知のものを特に制限無く用いることができる。
材料例としては、解繊パルプを主材とし、高分子吸水ポリマーを併用したものが好ましく、そのほか熱可塑性樹脂、セルロース繊維、高分子吸水ポリマーの混合物に熱処理したものなどが好ましい。高分子吸水ポリマーは、パルプと混合したものであってもよく、デンプン−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、デンプン−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物、アクリル酸(塩)重合体などが好ましい。
更に他の吸収体の材料としては、ティッシュ、親水性処理を施した発泡シート、親水性処理を施したメルトプロン不織布、親水性繊維を主体とした繊維ウエブ、繊維ウエブをシート化することにより得られるスパンレース不織布、サーマルボンド不織布等の不織布材料から選ばれるシート若しくは粉砕状物、エアレイドバルブ不織布などが挙げられる。
接合シート体の非肌当接面に塗布される「粘着剤」には、SBS(スチレン‐ブタジェン‐スチレンブロック共重合体)、SIS(スチレン‐イソプレン‐スチレンブロック共重合体)などの合成ゴムを主体としたホットメルトから選ぶことが望ましい。このような粘着剤は、面状、筋状、ドット状、螺旋状などのパターンで、非肌当接面のほぼ全面にわたって塗布される。
剥離シートは、プラスチックフィルム、不織布、紙などのシート材料を使用し、剥離性を持たせるために少なくとも粘着層を被覆する部分に剥離性を付与するための表面処理を施したものを用いる。また、易剥離性の別体のシートを取り付けてもよい。
図1Aは、本発明の第1の実施形態に係る陰唇間パッドの身体装着側からみた斜視図であり、図1Bは、その陰唇間パッドを非肌当接面側からみた平面図、図1Cは、図1Aに示す陰唇間パッドの長手方向断面図である。 第2の実施形態に係る陰唇間パッドを示し、図2Aはその長手方向の一部断面図、図2Bは陰唇間パッドの身体装着側からみた斜視図である。 第3の実施形態に係る陰唇間パッドを示す。 第4の実施形態に係る陰唇間パッドのパッド本体の非肌当接面側を示す平面図である。 第5の実施形態に係る陰唇間パッドのパッド本体の非肌当接面側を示す平面図である。 従来の陰唇間パッドを説明するための図である。
符号の説明
10・・・陰唇間パッド、12・・・表面シート、13・・・裏面シート、14・・・吸収体、15・・・パッド本体、17・・・粘着層、20・・・指挿入、30・・・剥離シート。

Claims (4)

  1. 液透過性表面シートと、液不透過性裏面シートと、両シート間に収容された吸収体とからなる陰唇間に装着されるパッド本体と、パッド本体の裏面に形成された粘着層に装着した剥離シートとからなり、該剥離シートに指挿入口が形成された陰唇間パッドであって、
    前記剥離シートは、2つ折りされ、2つ折りされた前記剥離シートの両端縁が接合されて袋状に形成されていることを特徴とする陰唇間パッド。
  2. 請求項1に記載された陰唇間パッドにおいて、
    前記剥離シートは前記パッド本体を個装する個装シートを形成していることを特徴とする陰唇間パッド。
  3. 請求項2に記載された陰唇間パッドにおいて、
    前記個装シートは、前記指挿入口を形成した側と反対側で剥離シートを2つ折りして形成されていることを特徴とする陰唇間パッド。
  4. 請求項2または3に記載された陰唇間パッドにおいて、
    前記個装シートにはパッド本体の長手方向中央部分に対応する部分に切断線が形成されていることを特徴とする陰唇間パッド。
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