JP2005503193A - 指入れ式の位置決め補助部をもつ陰唇間パッド - Google Patents

指入れ式の位置決め補助部をもつ陰唇間パッド Download PDF

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Abstract

女性着用者の膣前庭(42)内に配置されるように構成された陰唇パッドのような吸収性物品(40)である。吸収性物品(40)は、月経のため、失禁防護のため、又はその両方のために女性が着用することができ、女性着用者が陰唇パッドを彼女の膣前庭内に簡単に配置できるようにする領域又は要素を有する。

Description

【0001】
本出願は、2001年6月8日付けの米国特許出願第60/297000号と、2001年12月31日付けの米国特許出願第10/037286号と、2001年12月31日付けの米国特許出願第10/038969号と、2001年12月31日付けの米国特許出願第10/039452号に基づく優先権を主張するものである。
【0002】
(技術分野)
本発明は、一般に、女性着用者の膣前庭内に配置されるように構成された陰唇パッドのような吸収性物品に関する。1つの様態においては、本発明は、少なくとも1つの指入れ領域を有する陰唇パッドに関する。別の様態においては、本発明は、少なくとも1つの係合要素を有する陰唇パッドに関する。
【0003】
(背景技術)
月経流体のような、身体排出物を吸収するように構成された広汎な種類で多様な吸収性物品は、もちろん良く知られている。婦人衛生に係る分野においては、外陰部領域の付近に外部装着されるように開発された生理用ナプキンと、膣腔内に滞在し、そこからの月経血の流れを遮断するように開発されたタンポンという、婦人衛生保護の2つの基本形式が提供されている。単一形式の装置に両者の構造的特徴を融合することを試みている混合型の婦人衛生保護装置も提案されてきたが、構造上の及び解剖学的な機能上の明白な欠点が永続化したために、適切な利点を得る努力の影が薄くなり、あまり受け入れられていない。陰唇又は陰唇間装置として知られ、着用者の膣前庭の外部に少なくとも一部分的が残るようにされることで特徴付けられる他の挿入量の少ない装置も提案されている。
これらの従来の装置の多くは、女性着用者によって陰唇間に装着される一層小さめの装置に対する消費者の要求を十分に満足させるものではない。それに対応して、幾つかの製造業者は、上述の従来の装置に比べて非常に小さいサイズの陰唇パッドを製造してきた。しかしながら、これらの装置の多くの構成は、膣及び尿道の位置についての女性の間に存在する多様性の認識に欠けているように見える。例えば、ある現在の装置は、吸収体コアの大部分が装置の中央に配置されており、端部に配置される吸収体コアは非常に少ない場合が多い。こうした装置は、膣及び尿道が膣前庭の中央に位置していない女性の大部分にはあまり保護を提供しない。他の装置は、装置の縦方向の長さのほぼ全体にわたって吸収体コアの一様な分布を提供するように見える。しかしながら、これらの他の装置の多くの設計は、典型的に、個人に合わせたフィット性及び/又は吸収能力を著しく高めることに失敗している。
【0004】
需要者が受け入れることに影響を及ぼす他の因子は、陰唇パッドを適正な位置に配置し及び/又は該陰唇パッドを除去することを含む、使いやすさである。典型的には、着用者は、陰唇パッドを彼女の指でつかんで、彼女の膣前庭内の適正な位置に配置する。着用者はまた、特に排尿時に陰唇パッドが排出されなかった場合には、これを除去するために陰唇パッドをつかむ必要がある。配置及び/又は除去のために、着用者は陰唇パッドの身体対向面との接触を最小にすることが望ましい。したがって、陰唇パッドを膣前庭内の適切な位置に衛生的に配置し、並びに陰唇パッドを膣前庭から衛生的に除去することを容易にする改善された手段に対する必要性が存在している。
【0005】
(発明の開示)
本発明者らは、従来技術がもつ欠点及び問題を認識し、それに対応して革新的な陰唇パッドを開発するための徹底した研究を行った。それらの研究を行う中で、本発明者らはまた、本発明の1つの様態において、少なくとも1つの指入れ領域は、着用者が陰唇パッドを膣前庭内に簡単に配置し、及び/又は陰唇パッドを膣前庭から簡単に除去する能力を向上させることを見出した。さらに、本発明者らは、本発明の別の様態において、典型的には陰唇パッドの少なくとも下面の少なくとも一部に位置される少なくとも1つの係合要素は、着用者が陰唇パッドを膣前庭内に簡単に配置する能力を高めることを見出した。
【0006】
一実施形態においては、吸収性物品は吸収体を含む。吸収性物品は、女性着用者の膣前庭内に配置されるように構成される。吸収性物品は、主要な縦方向軸線と、主要な横断方向軸線と、長さと、幅と、厚さと、離間された第1及び第2の横断方向端部域と、離間された第1及び第2の縦方向側部と、を有する。縦方向側部は、横断方向端部域間にわたり、全体として吸収性物品の周辺部を定める。吸収性物品はさらに、上面と下面とを含む。吸収性物品の下面は、着用者の少なくとも1つの指の少なくとも一部を、該指の少なくとも一部が主要な軸線とほぼ平行に位置されるような状態で少なくとも一時的に受け入れるのに十分なだけの寸法の指入れ領域を定めるようになっている。
別の実施形態は、吸収体を有する吸収性物品を開示している。吸収性物品は、女性着用者の膣前庭内に配置されるように構成される。吸収性物品は、指入れ領域を定めるようになっている下面を有する。指入れ領域は、着用者の少なくとも1つの指の少なくとも一部を、該指の少なくとも一部が吸収性物品の主要な軸線とほぼ平行に位置されるような状態で少なくとも一時的に受け入れるのに十分なだけの寸法の指入れ領域を定めるようになっている。
【0007】
別の実施形態は、吸収体と液体不透過性バッフルとを有する吸収性物品に関する。吸収性物品は、女性着用者の膣前庭内に配置されるように構成される。吸収性物品はまた、主要な縦方向軸線と、主要な横断方向軸線と、長さと、幅と、厚さと、離間された第1及び第2の横断方向端部域と、離間された第1及び第2の縦方向側部と、を有する。縦方向側部は、横断方向端部域間にわたり、全体として吸収性物品の周辺部を定める。吸収性物品はさらに、上面と下面とを含む。バッフルは、吸収性物品の下面の少なくとも一部を形成する。吸収性物品の下面は、着用者の少なくとも1つの指の少なくとも一部を、該指の少なくとも一部が主要な軸線とほぼ平行に位置されるような状態で少なくとも一時的に受け入れるのに十分なだけの寸法の指入れ領域を定めるようになっている。
さらに別の実施形態は、吸収体と液体不透過性バッフルとを有する吸収性物品を開示する。吸収性物品は、女性着用者の膣前庭内に配置されるように構成される。吸収体はまた、下面を含む。バッフルは、吸収性物品の下面の少なくとも一部を形成する。吸収性物品の下面は、着用者の少なくとも1つの指の少なくとも一部を、該指の少なくとも一部が吸収性物品の主要な軸線とほぼ平行に位置されるような状態で少なくとも一時的に受け入れるのに十分なだけの寸法の指入れ領域を定めるようになっている。
【0008】
さらに別の実施形態は、吸収体と流体透過性カバーを有する吸収性物品に関する。吸収性物品は、女性着用者の膣前庭内に配置されるように構成される。吸収性物品はさらに、主要な縦方向軸線と、主要な横断方向軸線と、長さと、幅と、厚さと、離間された第1及び第2の横断方向端部域と、離間された第1及び第2の縦方向側部と、を有する。縦方向側部は、横断方向端部域間にわたり、全体として吸収性物品の周辺部を定める。吸収性物品はまた、上面と下面とを含む。カバーは、吸収性物品の下面の少なくとも一部を形成する。吸収性物品の下面は、着用者の少なくとも1つの指の少なくとも一部を、該指の少なくとも一部が主要な軸線とほぼ平行に位置されるような状態で少なくとも一時的に受け入れるのに十分なだけの寸法の指入れ領域を定めるようになっている。
【0009】
さらに別の実施形態は、吸収体と流体透過性カバーを有する吸収性物品に関する。吸収性物品は、女性着用者の膣前庭内に配置されるように構成される。吸収性物品はまた、下面を有する。カバーは、吸収性物品の少なくとも下面の少なくとも一部を形成する。吸収性物品の下面は、着用者の少なくとも1つの指の少なくとも一部を、該指の少なくとも一部が吸収性物品の主要な軸線とほぼ平行に位置されるような状態で少なくとも一時的に受け入れるのに十分なだけの寸法の指入れ領域を定めるようになっている。
【0010】
さらに別の実施形態においては、吸収性物品は吸収体を含む。吸収性物品は、女性着用者の膣前庭内に配置されるように構成される。吸収性物品の少なくとも一部には、係合要素が設けられる。着用者の指の一部は、吸収性物品を配置する際に係合要素と係合する。
さらに別の実施形態においては、吸収性物品は吸収体を有する。吸収性物品は、女性着用者の膣前庭内に配置されるように構成される。吸収性物品は下面を有する。吸収性物品の下面の少なくとも一部は、係合要素を含む。係合要素は、着用者の指の一部と有効に係合して、吸収性物品を配置する際に、係合した指の一部が吸収性物品の下面に沿って移動するのを実質的に制限する。
さらに別の実施形態においては、吸収性物品は吸収体を含む。吸収性物品は、女性着用者の膣前庭内に配置されるように構成される。吸収性物品の少なくとも一部は、係合要素を有する。係合要素は、着用者の指の一部と協働的に係合し、吸収性物品を膣前庭内で適切に配向させるために着用者を案内するようになっている。
本発明の上記の及び他の特徴、態様、及び利点は、以下の詳細な説明、特許請求の範囲の請求項、及び添付の図面によって、良く理解されることになるであろう。
【0011】
(発明を実施するための最良の形態)
各々において同様の部分が同様の参照記号で示される図面、即ち図1から図39までを参照すると、図2は、全体を42として表す着用者の膣前庭の内部に配置された、全体を40として表す陰唇パッドのような吸収性物品を図式的に示す(図1も参照)。ここで用いる「陰唇パッド」という用語は、少なくとも何らかの吸収性構成材を有し、特に大陰唇の間に配置され、使用中に女性着用者の膣前庭(42)の中に少なくとも部分的に延びるように構成された装置を指す。以降の説明のために、膣前庭(42)は、前陰唇交連(44)から後方に位置する点の付近で始まり、後陰唇交連(46)に向かって後方に延び、膣前庭床部(48)によって内方に境界付けされた陰唇(本発明の図面には詳細に図示されていない)の内側に定められる領域と考える。大陰唇及び小陰唇が相互関連的に膣前庭(42)の外形を定めることから、女性の間には、大陰唇及び小陰唇の相対的寸法及び形状に関する多様性が存在するということを、当業者は十分に理解している。しかしながら、本記載の目的上、そのような差異は特定的には対処されず、膣前庭(42)への本発明の吸収性物品(40)の配置は、いずれの場合であれ、小陰唇に関するいかなるそのような考慮にも関係なく、大陰唇の間に取り付けることを必要とすると認識される。膣前庭(42)の後方に位置するのは、臀部(54)領域における肛門(52)へとつながる会陰(50)である。膣前庭(42)自体の内部には、本発明に関連する目的においては、膣口(56)、尿道口(58)、及び陰核(60)から成る主要な尿生殖器が位置する。この解剖学的領域に関する上記の簡単な概観を考慮に入れ、本発明の説明を容易にするために、便宜上、膣前庭(42)は一般に、後陰唇交連(46)と陰核(60)との間の領域であると見なす。しかしながら、ヒト女性のこの部分の解剖学的構造についてのより包括的な説明に関しては、Henry Gray著、『人体の解剖学』、アメリカ版、第30版、(Carmine D. Clemente編、Lea&Febiger社刊、1985年)、1571−1581ページに注意を向けられたい。
【0012】
図1及び図2に図示した解剖学的構造を参照すると分かるように、吸収性物品(40)は、膣前庭からの流体の流れに対して膣前庭を少なくとも部分的に閉塞するために、膣前庭(42)内部に少なくとも部分的に配置される。この観点において、吸収性物品(40)の主な使途は、膣口(56)を介して放出される月経液体の吸収のためであるが、本発明の吸収性物品は、女性の軽微な失禁に際して起こる尿の吸収のためのある種の失禁用装置として働くように同等に良好に適合させることができる。
【0013】
その1つの実施形態が図3に示されている本発明の吸収性物品(40)は、ほぼx方向に沿って延びる主要な縦方向軸線(L)をもつ。ここで用いる「縦方向」という用語は、吸収性物品(40)が使用されたときに、直立した女性着用者を左半身と右半身に二等分する垂直面とほぼ位置合わせされた(例えば概ね平行に)吸収性物品(40)の平面内の線、軸、又は方向を指す。図3においては、縦軸方向はほぼx軸によって示されている。吸収性物品(40)はまた主要な横断方向軸線(T)をもつ。ここで用いる「横断方向」、「横方向」又は「y方向」という用語は、縦軸方向とほぼ直交する線、軸、又は方向をほぼ指す。図3においては、横方向はほぼy軸によって示されている。「z方向」は通例、上述した垂直面とほぼ平行な線、軸、又は方向である。図4においては、z方向はほぼz軸によって示されている。「上側」という用語は、ほぼ着用者の頭部に向けられた方向を指し、一方「下側」又は「下方に」という用語は、ほぼ着用者の足に向けられた方向を指す。ここでの説明目的のために、吸収性物品(40)の各層、例えば流体透過性カバー(62)、液体不透過性バッフル(64)、及び/又は吸収体(66)は、上側又は身体対向面と、上側又は身体対向面に相対する面としても記載される下側表面とをもつ。
【0014】
ここで図5を参照すると、吸収性物品(40)は、流体透過性カバー(62)、液体不透過性バッフル(64)、及び該カバーと該バッフルとの間に位置する吸収体(66)を含むものとして示されている。図6に示すように、吸収体(66)は、第1の端部領域(70)と、第2の端部領域(72)と、各端部領域の間に配置された中央領域(74)をもつ。吸収性物品(40)は、該吸収性物品の少なくとも一部が女性着用者の膣前庭(42)の内部に配置されることを可能にする適切な寸法及び形状でなければならない。更に、吸収性物品(40)は月経液体、尿、又は着用者の膣口(56)及び/又は尿道口(58)からの他の身体排出物の流れを少なくとも部分的に塞ぎ遮断することが望ましい。
【0015】
吸収体(66)、従って吸収性物品(40)は、離間された第1の横断方向端部域(76)と第2の横断方向端部域(78)との間を延びる幾何学的形態をほぼ備える。吸収体(66)、従って吸収性物品(40)が、ここでは集合的に周辺側部(即ち周辺部を定める側部)と呼ばれることもある横断方向端部域(76、78)の間に亘る離間された第1の縦方向側部(80)及び第2の縦方向側部(82)も含むことによって、全体的な幾何学的形態が完成する。
【0016】
吸収体(66)の幾何学的形態は、吸収性物品(40)の全体的な寸法及び効率に影響を与える重要な因子である。一般に、吸収体(66)は、主要な横断方向軸線(T)とほぼ平行に位置し、一方の縦方向側部(80、82)から相対する縦方向側部(80、82)に引かれた線に沿って測定された最大幅(Wmax)と、同じく主要な横断方向軸線(T)とほぼ平行に位置し、一方の縦方向側部(80、82)から相対する縦方向側部(80、82)に引かれた線に沿って測定された最小幅(Wmin)をもつ。吸収体(66)の最大幅(Wmax)は、典型的には約30mmより大きくなく、又は約40mmより大きくなく、もしくは約50mmより大きくなく、或いは約60mmより大きくなく、又は約70mmより大きくない。吸収体(66)の最小幅(Wmin)は、典型的には約30mmより小さくなく、又は約20mmより小さくなく、或いは約10mmより小さくなく、又は約5mmより小さくない。したがって、吸収体(66)は、約5mmより小さくなく約70mmより大きくない範囲の幅をもつことができるが、吸収体の適切な幅は、特に、女性着用者の膣前庭(42)内部の吸収性物品(40)の一般設計及び意図された配置に従って変化させることができる。当業者であれば、吸収体(66)の或る実施形態、したがって吸収性物品(40)の或る実施形態は、最大幅(Wmax)に等しい最小幅(Wmin)をもつことができる。こうした場合においては、通常は最大幅(Wmax)についてのみ言及される。
【0017】
吸収体(66)はまた、主要な縦方向軸線(L)とほぼ平行に位置し、一方の横断方向端部域(76、78)から他方の横断方向端部域(76、78)に引かれた線に沿って測定された最大長さ(Lmax)をもつ。吸収体(66)の最大長さ(Lmax)は通例、約40mmより大きくなく、或いは約50mmより大きくなく、或いは約60mmより大きくなく、或いは約70mmより大きくなく、或いは約80mmより大きくなく、或いは約90mmより大きくなく、或いは又、約100mmより大きくない。吸収体(66)はまた、同じく主要な縦方向軸線(L)とほぼ平行に位置し、一方の横断方向端部域(76、78)から他方の横断方向端部域(76、78)に引かれた線に沿って測定された最小長さ(Lmin)をもつことができる。吸収体(66)の最小長さ(Lmin)は通例、約100mmより小さくなく、或いは約90mmより小さくなく、或いは約80mmより小さくなく、或いは約70mmより小さくなく、或いは約60mmより小さくなく、或いは約50mmより小さくなく、或いは又、約40mmより小さくない。従って吸収体(66)は約40mmより小さくなく最大約100mmより大きくない範囲に亘る長さをもつことができるが、吸収体のおおよその長さは、特に、女性着用者の膣前庭(42)内部の吸収性物品(40)の一般設計及び意図された配置に従って変化させることができる。当業者は、吸収体(66)の或る実施形態、従って吸収性物品(40)の或る実施形態は、最大長さ(Lmax)に等しい最小長さ(Lmin)をもつことがあることを容易に理解するであろう。そのような実例においては、少なくとも図6に示すように、通常は最大長さ(Lmax)のみが示される。最小長さ(Lmin)に等しくない最大長さ(Lmax)をもつ吸収体(66)の実施形態、従って吸収性物品(40)の実施形態は、少なくとも図7に示されている。
【0018】
第1端部領域(70)及び第2端部領域(72)の各々は、吸収体(66)の中央領域(74)から横断方向端部域(それぞれ76及び78)に向かって、該吸収体の最大長さ(Lmax)の約30%より小さくなく、或いは約20%より小さくなく、或いは又、約10%より小さくない距離を外方に最小限に延びる。第1端部領域(70)及び第2端部領域(72)の各々は、吸収体(66)の中央領域(74)から横断方向端部域(それぞれ76及び78)に向かって、該吸収体の最大長さ(Lmax)の約20%より大きくなく、或いは約30%より大きくなく、或いは又、約40%より大きくない距離を外方に最大限に延びる。従って、端部領域(70、72)は、吸収体(66)の最大長さ(Lmax)の最小約20%から最大約80%までを占めることができるが、第1端部領域及び第2端部領域のおおよその寸法は、特に、女性着用者の膣前庭(42)内部の吸収性物品(40)の一般設計及び意図された配置に従って変化させることができる。
【0019】
吸収性物品(40)は、意図された量及び種類の身体排出物を吸収し保持するのに十分な能力を備えることが望ましい。吸収力は、全体が66として示される流体保持コア又は吸収体によって与えられる。少なくとも月経液体に関しては、吸収体(66)は、望ましくは約19g/gより小さくない最小能力をもち、或いは約18g/gより小さくない最小能力をもち、或いは約17g/gより小さくない最小能力をもち、或いは約16g/gより小さくない最小能力をもち、或いは約15g/gより小さくない最小能力をもち、或いは約14g/gより小さくない最小能力をもち、或いは約13g/gより小さくない最小能力をもち、或いは約12g/gより小さくない最小能力をもち、或いは約11g/gより小さくない最小能力をもち、或いは約10g/gより小さくない最小能力をもち、或いは約9g/gより小さくない最小能力をもち、或いは約8g/gより小さくない最小能力をもち、或いは約7g/gより小さくない最小能力をもち、或いは約6g/gより小さくない最小能力をもち、或いは約5g/gより小さくない最小能力をもち、或いは約4g/gより小さくない最小能力をもち、或いは約3g/gより小さくない最小能力をもち、或いは約2g/gより小さくない最小能力をもち、或いは又、約1g/gの最小能力をもつ。吸収体(66)はまた、約5g/gより大きくない最大能力をもつことができ、或いは約6g/gより大きくない最大能力をもつことができ、或いは約7g/gより大きくない最大能力をもつことができ、或いは約8g/gより大きくない最大能力をもつことができ、或いは約9g/gより大きくない最大能力をもつことができ、或いは約10g/gより大きくない最大能力をもつことができ、或いは約11g/gより大きくない最大能力をもつことができ、或いは約12g/gより大きくない最大能力をもつことができ、或いは約13g/gより大きくない最大能力をもつことができ、或いは約14g/gより大きくない最大能力をもつことができ、或いは約15g/gより大きくない最大能力をもつことができ、或いは約16g/gより大きくない最大能力をもつことができ、或いは約17g/gより大きくない最大能力をもつことができ、或いは約18g/gより大きくない最大能力をもつことができ、或いは約19g/gより大きくない最大能力をもつことができ、或いは約20g/gより大きくない最大能力をもつことができ、或いは約25g/gより大きくない最大能力をもつことができ、或いは又、約30g/gのより大きくない最大能力をもつことができる。従って、吸収体(66)は、約1g/gより小さくなく最大約30g/gより大きくない範囲に亘る吸収力をもつことができるが、吸収体のおおよその能力は、特に、女性着用者の膣前庭(42)内部の吸収性物品(40)の一般設計及び意図された配置に従って変化させることができる。吸収体(66)への超吸収性ポリマーの添加、又は超吸収性ポリマーの被覆は通例、吸収力を実質的に向上させる効果があることを当業者は容易に認識するであろう。
【0020】
個々の要素をより詳細に説明すると、吸収体(66)は、上側表面即ち身体対向面と、下側表面(即ち、上側表面即ち身体対向面とは反対側の表面)とをもち、意図された身体排出物を吸収し、及び/又は吸着し、その後保持することのできる何らかの材料を含むことができる。好適な材料はまた、通常は親水性であり、圧縮可能であり、成形可能である。吸収体(66)は、当業者に周知の材料のいずれからも形成することができる。そのような材料の実例は、これらに限定されないが、種々の天然繊維又は合成繊維、クレープ加工したセルロースの詰め物の多数のプライ、フラフ・セルロース繊維、レーヨン又は他の再生セルロース材料、木材パルプ繊維又は粉砕木材パルプ繊維、空気堆積材料、テキスタイル繊維、ポリエステル繊維及びポリプロピレン繊維の配合物、吸収性発泡体、吸収性海綿体、超吸収性ポリマー、被覆された超吸収性ポリマー、繊維質のバンドル又はニット、若しくはいずれかの同等の材料又は材料の組み合わせを含む。同じく使用に好適なのは、そのために多数の公知の方法のいずれかに従って親水性を付与された疎水性材料であろう。しかしながら、吸収体(66)の総吸収力は、吸収性物品(40)の設計排出物荷重及び意図された使用と適合しなければならない。更に、吸収体(66)の寸法及び吸収力は変化させることができる。それ故に、吸収体(66)の大きさ、形状、及び構成を変化させることができる(例えば、吸収体は、少なくとも図11及び図12に示すように変化する厚さをもつか、又は親水性勾配をもつか、或いは超吸収性ポリマーを含有すること等が可能である)。
【0021】
吸収体(66)は通常、少なくとも図4に示すように、z軸にほぼ平行に引かれた線に沿って測定された厚さ、キャリパ、すなわち高さ(H)をもつ。吸収体(66)の最小厚さは通例、約9mmより小さくなく、或いは約8mmより小さくなく、或いは約7mmより小さくなく、或いは約6mmより小さくなく、或いは約5mmより小さくなく、或いは約4mmより小さくなく、或いは約3mmより小さくなく、或いは約2mmより小さくなく、或いは約1mmより小さくなく、或いは又、約0.5mmより小さくない。吸収体(66)の最大厚さは通例、約2mmより大きくなく、或いは約3mmより大きくなく、或いは約4mmより大きくなく、或いは約5mmより大きくなく、或いは約6mmより大きくなく、或いは約7mmより大きくなく、或いは約8mmより大きくなく、或いは約9mmより大きくなく、或いは又、約10mmより大きくない。従って、吸収体(66)は、約10mm又はそれより大きくない厚さをもつことができるが、吸収体のおおよその厚さは、特に、女性着用者の膣前庭(42)内部の吸収性物品(40)の一般設計及び意図された配置に従って変化させることができる。
【0022】
吸収体(66)はまた、快適さのために望ましいと考えられる比較的低い密度をもつことが望ましい。一般に、吸収体は、密度が約0.5g/ccより低い。言葉を変えれば、吸収体(66)は通例、約0.5g/ccより大きくない最大密度をもち、或いは約0.4g/ccより大きくない最大密度をもち、或いは約0.3g/ccより大きくない最大密度をもち、或いは約0.2g/ccより大きくない最大密度をもち、或いは約0.1g/ccより大きくない最大密度をもち、或いは約0.09g/ccより大きくない最大密度をもち、或いは約0.08g/ccより大きくない最大密度をもち、或いは約0.07g/ccより大きくない最大密度をもち、或いは約0.06g/ccより大きくない最大密度をもち、或いは約0.05g/ccより大きくない最大密度をもち、或いは約0.04g/ccより大きくない最大密度をもち、或いは約0.03g/ccより大きくない最大密度をもち、或いは又、約0.02g/ccより大きくない最大密度を持つ。吸収体(66)はまた、通例、約0.01g/ccより小さくない最小密度をもち、或いは約0.02g/ccより小さくない最小密度をもち、或いは約0.03g/ccより小さくない最小密度をもち、或いは約0.04g/ccより小さくない最小密度をもち、或いは約0.05g/ccより小さくない最小密度をもち、或いは約0.06g/ccより小さくない最小密度をもち、或いは約0.07g/ccより小さくない最小密度をもち、或いは約0.08g/ccより小さくない最小密度をもち、或いは約0.09g/ccより小さくない最小密度をもち、或いは約0.1g/ccより小さくない最小密度をもち、或いは約0.2g/ccより小さくない最小密度をもち、或いは約0.3g/ccより小さくない最小密度をもち、或いは又、約0.4g/ccより小さくない最小密度をもつ。従って、吸収体(66)の密度は最大約0.5g/ccまでの範囲をとることができるが、該吸収体のおおよその密度は、特に、女性着用者の膣前庭(42)内部の吸収性物品(40)の一般設計及び意図された配置に従って変化させることができる。
【0023】
吸収体(66)はまた、望ましくは1平方メートル当たり約600グラム(gsm)より少ない坪量をもつ。言葉を変えれば、吸収体(66)は通例、約600gsmより大きくない最大坪量をもち、或いは約500gsmより大きくない最大坪量をもち、或いは、約400gsmより大きくない最大坪量をもち、或いは、約300gsmより大きくない最大坪量をもち、或いは、約200gsmより大きくない最大坪量をもち、或いは又、約100gsmより大きくない最大坪量をもつ。通常、吸収体(66)はまた、通例約0.1gsmより小さくない最小坪量をもち、或いは約50gsmより小さくない最小坪量をもち、或いは約100gsmより小さくない最小坪量をもち、或いは約150gsmより小さくない最小坪量をもち、或いは約200gsmより小さくない最小坪量をもち、或いは約250gsmより小さくない最小坪量をもち、或いは約300gsmより小さくない最小坪量をもち、或いは約350gsmより小さくない最小坪量をもち、或いは約400gsmより小さくない最小坪量をもち、或いは約450gsmより小さくない最小坪量をもち、或いは約500gsmより小さくない最小坪量をもち、或いは又、約550gsmより小さくない最小坪量をもつ。従って、吸収体(66)は、約600gsmか又はそれより少ない坪量をもつが、該吸収体のおおよその坪量は、特に、女性着用者の膣前庭(42)内部の吸収性物品(40)の一般設計及び意図された配置に従って変えることができる。好適な吸収体の詳細な例は、ポリプロピレン及びセルロース繊維の配合物より成り、KOTEX(登録商標)・マキシ・パンティライナーに使われ、アメリカ合衆国ウィスコンシン州ニーナ所在のキンバリー−クラーク・コーポレーションより入手可能なコフォーム材料に類似のものであろう。
【0024】
随意的なバッフル(64)は通例、吸収体(66)の下側表面に存在し、液体不透過性である所望のいずれかの材料から構築することができる。バッフル(64)は、吸収体(66)の空気及び水蒸気の透過を許すが、体液の透過は遮断するものであることが望ましい。好適なバッフル材料の一例は、約0.025mmより小さくない最小厚及び約0.13mmより大きくない最大厚をもつ、微小エンボス加工された、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はポリエステルといったポリマー・フィルムである。二成分フィルム、並びに液体不透過性をもたせるように加工した織布及び不織布もまた用いることができる。別の好適な材料の一例は、独立気泡ポリオレフィン発泡体である。独立気泡ポリエチレン発泡体もまた良好に働く。
【0025】
バッフル(64)は、隣接する表面の全体又は一部を互いに結合することによって吸収体(66)との固定した関係を維持することができる。当業者に公知である多種多様な結合方法を用いてそうした固定関係を達成することができる。そのような方法の例は、これらに限定されないが、超音波結合、熱結合、又は2つの隣り合う表面の間に多種多様なパターンで接着剤を塗布することを含む。バッフル材料の詳細な例は、KOTEX(登録商標)パンティライナーに使われ、アメリカ合衆国イリノイ州ショーンバーグ所在のプライアント・コーポレーションより入手可能なポリエチレン・フィルムと同様のものであろう。
【0026】
随意的な流体透過性カバー(62)は上側表面と下側表面をもち、該上側表面は通例、着用者の身体に接触し、身体排出物を受け取る。カバー(62)は、可撓性であり女性着用者の膣前庭(42)内部の組織を刺激しない材料から成ることが望ましい。ここで用いる「可撓性」という用語は、応従性があり、容易に身体面に適合するか、又は外力の存在下で容易に変形することによって応答する材料を指すことを意図されている。
【0027】
カバー(62)は、快適さと適合性のために設けられ、身体排出物を身体から遠ざけ、吸収体(66)に向けて導く機能を果たす。カバー(62)は、その構造内にほとんど又は全く液体を保持せずに、女性着用者の膣前庭(42)内部の組織に接する比較的快適で且つ刺激のない表面を提供するものでなければならない。カバー(62)は、同じくその表面に接触する体液が容易に浸透するいずれかの織成材料又は不織材料から構築することができる。好適な材料の例は、レーヨン、及びポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロン、又は他の熱結合可能な繊維のボンデッドカーデッド・ウェブ、ポリプロピレン及びポリエチレンのコポリマーといったポリオレフィン、線状低密度ポリエチレン、ポリ乳酸のような脂肪酸エステルを含み、微細穿孔フィルム・ウェブ及び網材料もまた良好に働く。好適なカバー材料の詳細な一例は、KOTEX(登録商標)・パンティライナーのカバーストックとして使われ、ドイツ所在のサンドラー・コーポレーションより入手可能なポリプロピレン及びポリエチレンから成るボンデッドカーデッド・ウェブに類似のものであろう。好適な材料の他の例は、ポリマー及び不織布材料でできた複合材である。複合材は通例、通常はスパンボンド材料のウェブ上にポリマーを押し出すことによって形成された一体型シートの形状である。流体透過性カバー(62)はまた、そこに形成され体液が吸収体(66)に浸透する速度を増加させることを意図された複数の孔(図示せず)を包含することができる。
【0028】
生理学的に水和したカバー材料もまた本発明における使用に適している。ここで用いる「生理学的に水和した」という用語は、膣前庭(42)の組織と、その前庭環境に置かれた時の吸収性物品(40)との間に好適に湿った界面を維持するカバー材料を意味することが意図されており、これは、吸収性物品は膣前庭を通って移動してくる体液を受け取り、それを吸収体(66)に伝えねばならないという自明の要因を考慮して、膣前庭の湿気を帯びた組織環境内部に布又は布状構造体を介入させることに関連する快適さの要求に対して良好なものである。従って、カバー(62)は、使用に先立って(その時にはカバーは乾燥しているので)典型的な意味では「水和」しておらず、膣前庭(42)の内部で必要とされる妥当な水分レベル又は水分バランスを保持するようになる(又は少なくともその保持を妨害しない)。
【0029】
カバー(62)はまた、該カバーをより親水性にするために界面活性剤で処理された表面の少なくとも一部をもつことができる。その結果として、放出される体液がより容易にカバー(62)に浸透できるようになる。界面活性剤はまた、月経流体などの放出される体液が吸収体(66)によって吸収されずにカバー(62)から流れ出す可能性を減少させる。1つの好適な手法は、表面活性剤を、吸収体(66)の上側表面に重なり合うカバー(62)の上側表面の少なくとも一部にわたって実質的に均等に分布させることである。
【0030】
カバー(62)は、隣接する表面の全体又は一部を互いに結合することによって吸収体(66)との固定した関係を維持させることができる。当業者に公知である多種多様な結合方法を用いてそうした固定した関係を達成することができる。そのような方法の例は、これらに限定されるものではないが、2つの隣り合う表面の間に多種多様なパターンで接着剤を塗布すること、吸収体の隣接する表面の少なくとも一部をカバーの隣接する表面の一部に交絡させること、又はカバーの隣接する表面の少なくとも一部を吸収体の隣接する表面の一部に融合させることを含む。
【0031】
カバー(62)は通例、吸収体(66)の上側表面に存在するが、別の方法として該吸収体を取り囲み、部分的に又は全体的に包み込むようにすることができる。或いは、カバー(62)及びバッフル(64)は、少なくとも図5に示すように吸収体(66)の周辺部を越えて外方に延びる周辺部をもつことができ、周辺部で互いに接合して縁部(84)を形成することができる。例えば、糊付け、クリンピング、熱シール等といった公知の技術を用いて、縁部(84)を、吸収体(66)の全周辺部がその接合部によって囲まれるように全体的に形成するか、又はカバー(62)とバッフル(64)が部分的に周辺部で接合されるように形成することができる。吸収性物品(40)の着用者に刺激及び/又は不快感を与える可能性を最小限にするために、縁部(84)と、吸収性物品の少なくとも縁部にすぐ隣接する域部は、やわらかく、圧縮可能であり、適合可能であることが望ましい。望ましくは、そのように形成された縁部(84)は、約10mmより大きくなく、或いは約9mmより大きくなく、或いは約8mmより大きくなく、或いは約7mmより大きくなく、或いは約6mmより大きくなく、或いは約5mmより大きくなく、或いは約4mmより大きくなく、或いは約3mmより大きくなく、或いは約2mmより大きくなく、或いは又約1mmより大きくない幅をもつことが望ましい。また、そのように形成された縁部(84)は、約0.5mmより小さくなく、或いは約1mmより小さくなく、或いは約2mmより小さくなく、或いは約3mmより小さくなく、或いは約4mmより小さくなく、或いは約5mmより小さくなく、或いは約6mmより小さくなく、或いは約7mmより小さくなく、或いは約8mmより小さくなく、或いは又、約9mmより小さくない幅をもつことである。従って、そのように形成されたいずれかの縁部(84)は、約0.5mmより小さくなく約10mmより大きくない範囲に亘る幅をもつことができるが、いずれかの縁部のおおよその幅は、特に、女性着用者の膣前庭(42)内部の吸収性物品(40)の一般設計及び意図された配置に従って変えることができる。別の実施形態においては、カバー(62)及び/又はバッフル(64)は、吸収体(66)の周辺部と境を接する周辺部をもつことが可能である。
【0032】
随意的に、吸収体(66)の主要な縦方向軸線(L)の上に、又はこれと実質的に平行に、所望の折り曲げ軸(F)が位置させられる。所望の折り曲げ軸(F)は通常、縦軸方向即ちx方向に沿って引かれ、主要な縦方向軸線(L)の中心から、約10mmより大きくなく、或いは約9mmより大きくなく、或いは約8mmより大きくなく、或いは約7mmより大きくなく、或いは約6mmより大きくなく、或いは約5mmより大きくなく、或いは約4mmより大きくなく、或いは約3mmより大きくなく、或いは約2mmより大きくなく、或いは又、約1mmより大きくない距離まで離すことができる。所望の折り曲げ軸(F)は、主要な縦方向軸線(L)に沿って位置合わせされることが望ましい。所望の折り曲げ軸(F)は通例、縦軸方向に吸収体(66)の最大長さ(Lmax)の約90%より小さくなく、或いは約80%より小さくなく、或いは約70%より小さくなく、或いは約60%より小さくなく、或いは約50%より小さくなく、或いは又、40%より小さくない程度まで最小限に延びる。所望の折り曲げ軸(F)は通例、吸収体(66)の最大長さ(Lmax)の約50%より大きくなく、或いは約60%より大きくなく、或いは約70%より大きくなく、或いは約80%より大きくなく、或いは約90%より大きくなく、或いは又、約100%より大きくなくだけ縦軸方向に延びる。所望の折り曲げ軸(F)は、吸収体(66)の寸法、形状、及び/又は構成から自然にもたらされるか、或いは、吸収体に脆弱化された軸線又は領域を与えて所望の折り曲げ軸(F)を生成することができる。所望の折り曲げ軸(F)はまた、例えば折り目加工すること、予め折畳むこと、スリット加工すること、エンボス加工すること等を含む当業者に公知のいずれかの技術によって、形成することができる。所望の折り曲げ軸(F)は、ここでは吸収体(66)に存在するものとして説明したが、所望の折り曲げ軸(F)は、カバー(62)、バッフル(64)及び/又は吸収体のいずれかに形成するか、カバーとバッフルに形成するか、カバーと吸収体に形成するか、又はバッフルと吸収体に形成できることを、当業者は容易に理解するであろう。所望の折り曲げ軸(F)は、これが存在する時には通例、吸収性物品(40)を女性着用者の膣前庭(42)内部に配置する前に容易に折畳むことを可能にする。
【0033】
吸収性物品(40)は、少なくとも図4及び図5に図示されるように、z軸線にほぼ平行に位置する線に沿って測定されたときに、厚さと、キャリパ又は高さ(H)をもつ。吸収性物品(40)の最小厚さは、典型的には約9mmより小さくなく、又は約8mmより小さくなく、もしくは約7mmより小さくなく、或いは約6mmより小さくなく、又は約5mmより小さくなく、もしくは約4mmより小さくなく、或いは約3mmより小さくなく、又は約2mmより小さくなく、もしくは約1mmより小さくなく、或いは約0.5mmより小さくない。吸収性物品(40)の最大厚さは、典型的には、約1mmより大きくなく、又は約2mmより大きくなく、もしくは約3mmより大きくなく、或いは約4mmより大きくなく、又は約5mmより大きくなく、もしくは約6mmより大きくなく、或いは約7mmより大きくなく、又は約8mmより大きくなく、もしくは約9mmより大きくなく、或いは約10mmより大きくない。したがって、吸収性物品(40)は、約10mm又はそれより大きくない厚さをもつことができるが、吸収性物品の適切な厚さは、特に、女性着用者の膣前庭(42)内部の吸収性物品の一般設計及び意図された配置に従って変えることができる。
【0034】
吸収性物品(40)は、典型的には、女性着用者の膣前庭(42)内に配置される前に、少なくとも図12、図13、及び図14に図示されるように、主要な縦方向軸線(L)上に位置されるか又はこれに平行に配設された軸線に沿って折畳まれる。そうした軸線に沿って折畳まれるときには、吸収性物品(40)は、該吸収性物品が膣前庭(42)内部に設置された時に着用者の指が汚れることを防ぐ凹部(92)を形成する。一旦挿入されると、吸収性物品(40)は膣前庭をふさぐために開く傾向をもつことがあり、そのことによって、吸収性物品の上側表面と膣前庭(42)の組織との接触を維持する。吸収性物品(40)は、該吸収性物品の開く傾向を増大させるために、その周りで該吸収性物品が折畳まれる軸線に沿って弾性的に付勢される。或いは、少なくとも図11及び図12に図示されるように、所望ならば吸収性物品(40)の吸収体(66)を、その縦方向縁部に沿ってより厚くし、それにより、通例、吸収性物品(40)の上側表面が膣前庭(42)の組織と接触できるようにすることを意図する付勢効果も呈する。しかしながら、ここで説明した吸収性物品(40)は、女性着用者の膣前庭(42)の組織との接触を維持するための付加的な特徴を必ずしも必要とはしない。本質的に湿気を帯びた膣前庭(42)の組織の表面は、通例、吸収性物品(40)の上側表面との接触を維持する傾向を呈する。
【0035】
上述のように、着用者は、吸収性物品を膣前庭(42)内に配置する前に、主要な縦方向軸線(L)上に位置されるか又はこれに平行に配設された軸線に沿って吸収性物品(40)を折畳むことができる。したがって、着用者は、少なくとも図14に図示されるように、折畳まれた吸収性物品(40)を縦方向側部で折畳むことができる。次に、着用者が折畳まれた吸収性物品によって形成された凹部(92)の中に挿入した指で力を及ぼすことにより、膣前庭(42)の内部に吸収性物品(40)を設置することができる。
【0036】
吸収性物品(40)は、典型的には主要な縦方向軸線(L)上に位置されるか又はこれに平行に配設された軸線に沿って折畳まれると上述したが、女性着用者の膣前庭(42)内に配置する前に、主要な横断方向軸線(T)上に位置されるか又はこれに平行に配設された軸線に沿って折畳まれてもよい。そうした軸線に沿って折畳まれるときには、吸収性物品(40)は、典型的には、該吸収性物品が膣前庭(42)内部に設置された時に着用者の指が汚れることを防ぐ凹部(92)を形成する。一旦挿入されると、吸収性物品(40)は膣前庭をふさぐために開く傾向をもつことがあり、そのことによって、吸収性物品の上面と膣前庭(42)の組織との接触を維持する。吸収性物品(40)は、該吸収性物品の開く傾向を増大させるために、その周りで該吸収性物品が折畳まれる軸線に沿って弾性的に付勢される。或いは、所望ならば吸収性物品(40)の吸収体(66)を、その横断方向端部域(76、78)に沿ってより厚くし、それにより、通例、吸収性物品(40)の上面が膣前庭(42)の組織と接触できるようにすることを意図する付勢効果も呈する。しかしながら、ここで説明した吸収性物品(40)は、女性着用者の膣前庭(42)の組織との接触を維持するための付加的な特徴を必ずしも必要とはしない。本質的に湿気を帯びた膣前庭(42)の組織の表面は、通例、吸収性物品(40)の上面との接触を維持する傾向を呈する。
【0037】
ここで説明される陰唇パッドを含む種々の吸収性物品(40)に用いるのに適しているのは、女性着用者の少なくとも1つの指の少なくとも一部を受け入れるのに十分な寸法の少なくとも1つの指入れ領域である。一実施形態においては、指入れ領域は、少なくとも1つの材料ストリップ(86)によって定められる。ストリップ(86)は、長さと、幅と、両側の端部とを有する。ストリップ(86)は、典型的には、その長さが主要な軸線(すなわち、主要な縦方向軸線(L)か又は主要な横断方向軸線(T))とほぼ平行に延びるように、吸収性物品(40)の少なくとも下面に位置される。ストリップ(86)は、吸収性物品(40)と一体式に形成されても良いし、吸収性物品に固定され又は接合された別の要素であっても良い。「一体式に形成される」という語句は、ストリップ(86)が吸収性物品に接合されず、カバー(62)、バッフル(64)及び/又は吸収体(66)、又はカバーとバッフル、もしくはカバーと吸収体、或いはバッフルと吸収体の延長部であることを示すように意図されている。一般に、ストリップ(86)は別個の要素である。ストリップ(86)が別個の要素であるときには、ストリップ(86)の両端部の各々の少なくとも一部は、吸収性物品(40)の少なくとも一部に接合される。典型的には、ストリップ(86)の両端部の各々の少なくとも一部は、吸収性物品(40)の下面の少なくとも一部に接合される。
【0038】
ストリップ(86)の寸法は、ストリップ材料の応力−ひずみ特性によってのみ制限される。ストリップ(86)に用いられるどんな材料も、軟らかく、圧縮可能で応従性があり、それにより流体透過性カバー(62)、液体不透過性バッフル(64)、及び/又は吸収体(66)に用いられる材料と同様のものであることが望ましい。このような材料のいずれも、吸収性物品(40)の着用者に刺激及び/又は不快感を与える可能性を最小にすることが望ましい。ストリップ(86)に使用可能な種々の材料に起因して、ストリップを吸収性物品(40)の少なくとも一部に接合する方法は、ストリップが接合される材料の種類に応じて変えることができる。その結果として、ストリップ(86)は、ここで説明した方法を含む当業者には公知の種々の方法のいずれかによって、吸収性物品(40)に接合することができる。
【0039】
ストリップ(86)は、吸収性物品(40)の下面の種々の位置に配置することができる。ここで説明される吸収性物品(40)においては、ストリップ(86)は、第1端部領域(70)、第2端部領域(72)及び/又は中央領域(74)に配置することができる。ここで説明されるストリップ(86)は、陰唇パッドのような吸収性物品(40)を膣前庭(42)内に配置する一助として該ストリップを利用する機会を女性着用者に提供する。例えば、ストリップ(86)は、着用者の少なくとも1つの指の少なくとも一部を、該指の少なくとも一部が吸収性物品(40)の主要な軸線とほぼ平行に位置されるような状態で一時的に受け入れるのに十分なだけの寸法の指入れ領域を定める。一実施形態においては、ストリップ(86)の長さは、主要な縦方向軸線(L)にほぼ平行に延びる。その態様が少なくとも図16に示されている実施形態においては、ストリップ(86)は、少なくとも1つの指の少なくとも遠位部を、主要な横断方向軸線(T)とほぼ平行に位置させることができるようにする指入れ領域を定める。別の実施形態においては、ストリップ(86)の長さは、主要な横断方向軸線(T)にほぼ平行に延びる。その態様が少なくとも図15及び図17に示されている実施形態においては、ストリップ(86)は、少なくとも1つの指の少なくとも遠位部を、主要な縦方向軸線(L)とほぼ平行に位置させることができるようにする指入れ領域を定める。ここで説明されるストリップ(86)はまた、陰唇パッドのような吸収性物品(40)を着用者が膣前庭(42)から除去する一助とすることができる。これに関しては、着用者は、指の一部を指入れ領域に挿入してもよいし(少なくとも図17に示されるように)、その代わりに親指と人差し指との間でストリップ(86)をつまんで吸収性物品(40)を除去しても良い。
【0040】
別の実施形態においては、指入れ領域は、少なくとも1つの材料鞘(106)によって定められる。鞘(106)は、離間された縦方向側部と、横断方向端部と、指入れ端部(108)とを有する。指入れ端部(108)は、横断方向端部から離間される。鞘(106)は、典型的には、吸収性物品(40)の少なくとも下面に位置される。鞘(106)は、吸収性物品(40)と一体式に形成されても良いし、吸収性物品に固定され又は接合された別の要素であっても良い。「一体式に形成される」という語句は、鞘(106)が吸収性物品に接合されず、カバー(62)、バッフル(64)及び/又は吸収体(66)、又はカバーとバッフル、もしくはカバーと吸収体、或いはバッフルと吸収体の延長部であることを示すように意図されている。一般に、鞘(106)は別個の要素である。鞘(106)が別個の要素であるときには、鞘の両側の縦方向側部の各々の少なくとも一部は、吸収性物品(40)の少なくとも一部に接合される。典型的には、鞘(106)の両側の縦方向側部の各々の少なくとも一部は、吸収性物品(40)の下面の少なくとも一部に接合される。両側の縦方向側部の各々を吸収性物品(40)の少なくとも一部に接合することに加えて、鞘(106)の横断方向端部の一部は、吸収性物品の少なくとも一部に接合することもできる。典型的には、鞘(106)の横断方向端部の少なくとも一部は、吸収性物品(40)の下面の少なくとも一部に接合される。
【0041】
鞘(106)の寸法は、鞘材料の応力−ひずみ特性によってのみ制限される。鞘(106)に用いられるどんな材料も、軟らかく、圧縮可能で応従性があり、それにより流体透過性カバー(62)、液体不透過性バッフル(64)、及び/又は吸収体(66)に用いられる材料と同様のものであることが望ましい。このような材料のいずれも、吸収性物品(40)の着用者に刺激及び/又は不快感を与える可能性を最小にすることが望ましい。鞘(106)に使用可能な種々の材料に起因して、鞘を吸収性物品(40)の少なくとも一部に接合する方法は、鞘が接合される材料の種類に応じて変えることができる。その結果として、鞘(106)は、ここで説明した方法を含む当業者には公知の種々の方法のいずれかによって、吸収性物品(40)に接合することができる。
【0042】
鞘(106)は、吸収性物品(40)の下面における種々の位置に配置することができる。ここで説明される吸収性物品(40)においては、鞘(106)は、第1端部領域(70)、第2端部領域(72)及び/又は中央領域(74)に配置することができる。ここで説明される鞘(106)は、陰唇パッドのような吸収性物品(40)を膣前庭(42)内に配置する一助として該鞘(106)を利用する機会を女性着用者に提供する。例えば、鞘(106)は、着用者の少なくとも1つの指の少なくとも一部を、該指の少なくとも一部が吸収性物品(40)の主要な軸線(すなわち、主要な縦方向軸線(L)又は主要な横断方向軸線(T))とほぼ平行に位置されるような状態で一時的に受け入れるのに十分なだけの寸法の指入れ領域を定める。一実施形態においては、鞘(106)は、鞘の横断方向端部が吸収性物品の横断方向端部域(76、78)の周辺部の付近に位置されるように、吸収性物品(40)の少なくとも下面に配置される。その態様が少なくとも図18に示されている実施形態においては、鞘(106)の両側の縦方向側部の各々の少なくとも一部は、吸収性物品(40)の少なくとも下面に接合される。この実施形態の鞘(106)は、少なくとも1つの指の少なくとも遠位部を鞘と吸収性物品(40)との間の指入れ端部(108)に挿入し、該遠位部を主要な縦方向軸線(L)にほぼ平行に位置させることができるようにする指入れ領域を定める。別の実施形態においては、鞘(106)は、鞘の横断方向端部が吸収性物品の縦方向側部(80、82)の周辺部の付近に位置されるように、吸収性物品(40)の少なくとも下面に配置される。その態様が少なくとも図19に示されている実施形態においては、鞘(106)の両側の縦方向側部の各々の少なくとも一部は、吸収性物品(40)の少なくとも下面に接合される。この実施形態の鞘(106)は、少なくとも1つの指の少なくとも遠位部を鞘と吸収性物品(40)との間の指入れ端部(108)に挿入し、該遠位部を主要な横断方向軸線(T)にほぼ平行に位置させることができるようにする指入れ領域を定める。ここで説明された鞘は、陰唇パッドのような吸収性物品(40)の着用者が、該吸収性物品を膣前庭(42)内に簡単に配置し、及び/又は該吸収性物品を膣前庭から簡単に除去する能力を高める。これに関しては、着用者は、指の一部を指入れ領域に挿入して(少なくとも図20に示されるように)、該吸収性物品(40)を彼女の膣前庭(42)内に配置し、及び/又は該吸収性物品を彼女の膣前庭から除去することができる。
【0043】
別の実施形態においては、吸収性物品(40)の少なくとも一部に配置されたバッフル(64)にスリット(88)が設けられる。典型的には、バッフル(64)は、吸収性物品(40)の下面の少なくとも一部に位置される。スリット(88)は、主要な軸線(すなわち、主要な縦方向軸線(L)又は主要な横断方向軸線(T))にほぼ平行に延びる長さをもつことができる。スリット(88)は、バッフル(64)と吸収体(66)との間に位置された指入れ領域への指入れ開口部として働く。吸収性物品(40)の指入れ領域は、女性着用者の少なくとも1つの指の少なくとも一部を、該指の少なくとも一部が吸収性物品の主要な軸線とほぼ平行に位置されるような状態で少なくとも一時的に受け入れるのに十分なだけの寸法をもつ(図23参照)。特定の実施形態においては、少なくとも図21に示されるように、スリット(88)の長さは、主要な横断方向軸線(T)にほぼ平行に延びる。少なくとも図23に示されるように、結果として得られる指入れ開口部は、少なくとも1つの指の少なくとも遠位部を指入れ領域の中に挿入して、該遠位部を主要な縦方向軸線(L)にほぼ平行に位置させることができるようにする。別の特定の実施形態においては、少なくとも図22に示されるように、スリット(88)の長さは、主要な縦方向軸線(L)にほぼ平行に延びる。結果として得られる指入れ開口部は、少なくとも1つの指の少なくとも遠位部を指入れ領域の中に挿入して、該遠位部を主要な横断方向軸線(T)にほぼ平行に位置させることができるようにする。
【0044】
別の実施形態においては、スリット(88)は、吸収性物品(40)の少なくとも一部に配置されたカバー(62)に設けられる。或る態様においては、カバー(62)は、吸収性物品(40)の下面の少なくとも一部に位置される。スリット(88)は、主要な軸線(すなわち、主要な縦方向軸線(L)又は主要な横断方向軸線(T))にほぼ平行に延びる長さをもつことができる。スリット(88)は、カバー(62)と吸収体(66)との間に位置された指入れ領域への指入れ開口部として働く。吸収性物品(40)の指入れ領域は、女性着用者の少なくとも1つの指の少なくとも一部を、該指の少なくとも一部が吸収性物品の主要な軸線とほぼ平行に位置されるような状態で少なくとも一時的に受け入れるのに十分なだけの寸法をもつ。特定の実施形態においては、少なくとも図24に示されるように、スリット(88)の長さは、主要な横断方向軸線(T)にほぼ平行に延びる。結果として得られる指入れ開口部は、少なくとも1つの指の少なくとも遠位部を指入れ領域の中に挿入して、該遠位部を主要な縦方向軸線(L)にほぼ平行に位置させることができるようにする。別の特定の実施形態においては、少なくとも図22に示されるように、スリット(88)の長さは、主要な縦方向軸線(L)にほぼ平行に延びる。結果として得られる指入れ開口部は、少なくとも1つの指の少なくとも遠位部を指入れ領域の中に挿入して、該遠位部を主要な横断方向軸線(T)にほぼ平行に位置させることができるようにする。
【0045】
スリット(88)の寸法は、女性着用者の少なくとも1つの指の少なくとも遠位部を挿入可能にするのに十分なものである。こうした十分な寸法のスリット(88)は、当業者に公知の種々の方法の1つによって形成することができる。さらに、スリット(88)は、吸収性物品(40)上の種々の位置に配置することができる。ここで説明される吸収性物品(40)においては、スリット(88)は、第1端部領域(70)、第2端部領域(72)及び/又は中央領域(74)に配置することができる。
【0046】
ここで説明される陰唇パッドを含む種々の吸収性物品(40)に用いるのに適しているのは、女性着用者の少なくとも1つの指の少なくとも一部を少なくとも一時的に受け入れるのに十分な寸法の少なくとも1つの指入れ領域である。一実施形態においては、陰唇パッドのような吸収性物品(40)は、吸収体(66)を含む。吸収性物品(40)は下面を含む。吸収性物品(40)は、指入れ領域を定めるようになっている。指入れ領域は、着用者が少なくとも1つの指の少なくとも一部を吸収性物品の主要な軸線(すなわち、主要な縦方向軸線(L)又は主要な横断方向軸線(T))にほぼ平行に位置させることができるようにするのに十分な寸法をもつ。吸収性物品(40)は、ほぼ主要な軸線の周りに折畳まれて、吸収性物品の下面に凹部(92)を形成する。折畳まれた吸収性物品(40)は、典型的には、例えば図12に示されるように、互いに対向し相対するほぼ同一の半分の対を有する吸収性物品の下面をもたらす。特定の実施形態においては、凹部(92)は、吸収性物品(40)をほぼ主要な縦方向軸線(L)の周りに折畳むことによって形成される。凹部(92)内に位置され吸収性物品(40)の下面に配置されるのは、少なくとも1つの接合点(96)である。接合点(96)は、吸収性物品(40)の下面の相対し対向する半分の対を少なくとも一時的に接合するように働く。そのように接合されるときには、吸収性物品(40)の下面の相対し対向する半分の対は、着用者の少なくとも1つの指の少なくとも遠位部が主要な縦方向軸線(L)にほぼ平行に位置されるような状態で指入れ領域を定める。別の特定的な実施形態においては、凹部(92)は、吸収性物品(40)をほぼ主要な横断方向軸線(T)の周りに折畳むことによって形成される。凹部(92)内に位置され吸収性物品(40)の下面に配置されるのは、少なくとも1つの接合点(96)である。接合点(96)は、吸収性物品(40)の下面の相対し対向する半分の対を少なくとも一時的に接合するように働く。そのように接合されるときには、吸収性物品(40)の下面の相対し対向する半分の対は、着用者の少なくとも1つの指の少なくとも遠位部が主要な横断方向軸線(T)にほぼ平行に位置されるような状態で指入れ領域を定める。
【0047】
さらに別の実施形態においては、陰唇パッドのような吸収性物品(40)は、吸収体(66)と液体不透過性バッフル(64)とを含む。吸収性物品(40)は下面を有する。バッフル(64)は、吸収性物品(40)の下面の少なくとも一部を形成する。吸収性物品(40)は、指入れ領域を定めるようになっている。指入れ領域は、着用者が少なくとも1つの指の少なくとも一部を吸収性物品の主要な軸線(すなわち、主要な縦方向軸線(L)又は主要な横断方向軸線(T))にほぼ平行に位置させることができるようにするのに十分な寸法をもつ。吸収性物品(40)は、ほぼ主要な軸線の周りに折畳まれて、吸収性物品の下面に凹部(92)を形成する。折畳まれた吸収性物品(40)は、典型的には、例えば図12に示されるように、互いに対向し相対するほぼ同一の半分の対を有する吸収性物品の下面をもたらす。さらに特定の実施形態においては、凹部(92)は、吸収性物品(40)をほぼ主要な縦方向軸線(L)の周りに折畳むことによって形成される。凹部(92)内に位置され吸収性物品(40)の下面に配置されるのは、少なくとも1つの接合点(96)である。接合点(96)は、吸収性物品(40)の下面の相対し対向する半分の対を少なくとも一時的に接合するように働く。そのように接合されるときには、吸収性物品(40)の下面の相対し対向する半分の対は、着用者の少なくとも1つの指の少なくとも遠位部が主要な縦方向軸線(L)にほぼ平行に位置されるような状態で指入れ領域を定める。別の特定的な実施形態においては、凹部(92)は、吸収性物品(40)をほぼ主要な横断方向軸線(T)の周りに折畳むことによって形成される。凹部(92)内に位置され吸収性物品(40)の下面に配置されるのは、少なくとも1つの接合点(96)である。接合点(96)は、吸収性物品(40)の下面の相対し対向する半分の対を少なくとも一時的に接合するように働く。そのように接合されるときには、吸収性物品(40)の下面の相対し対向する半分の対は、着用者の少なくとも1つの指の少なくとも遠位部が主要な横断方向軸線(T)にほぼ平行に位置されるような状態で指入れ領域を定める。
【0048】
別の実施形態においては、陰唇パッドのような吸収性物品(40)は、吸収体(66)と流体透過性カバー(62)とを含む。吸収性物品(40)は下面を有する。カバー(62)は、吸収性物品(40)の下面の少なくとも一部を形成する。吸収性物品(40)は、指入れ領域を定めるようになっている。指入れ領域は、着用者が少なくとも1つの指の少なくとも一部を吸収性物品の主要な軸線(すなわち、主要な縦方向軸線(L)又は主要な横断方向軸線(T))にほぼ平行に位置させることができるようにするのに十分な寸法をもつ。吸収性物品(40)は、ほぼ主要な軸線の周りに折畳まれて、吸収性物品の下面に凹部(92)を形成する。折畳まれた吸収性物品(40)は、典型的には、例えば図12に示されるように、互いに対向し相対するほぼ同一の半分の対を有する吸収性物品の下面をもたらす。さらに特定の実施形態においては、凹部(92)は、吸収性物品(40)をほぼ主要な縦方向軸線(L)の周りに折畳むことによって形成される。凹部(92)内に位置され吸収性物品(40)の下面に配置されるのは、少なくとも1つの接合点(96)である。接合点(96)は、吸収性物品(40)の下面の相対し対向する半分の対を少なくとも一時的に接合するように働く。そのように接合されるときには、吸収性物品(40)の下面の相対し対向する半分の対は、着用者の少なくとも1つの指の少なくとも遠位部が主要な縦方向軸線(L)にほぼ平行に位置されるような状態で指入れ領域を定める。別の特定的な実施形態においては、凹部(92)は、吸収性物品(40)をほぼ主要な横断方向軸線(T)の周りに折畳むことによって形成される。凹部(92)内に位置され吸収性物品(40)の下面に配置されるのは、少なくとも1つの接合点(96)である。接合点(96)は、吸収性物品(40)の下面の相対し対向する半分の対を少なくとも一時的に接合するように働く。そのように接合されるときには、吸収性物品(40)の下面の相対し対向する半分の対は、着用者の少なくとも1つの指の少なくとも遠位部が主要な横断方向軸線(T)にほぼ平行に位置されるような状態で指入れ領域を定める。
【0049】
ここで説明される種々の実施形態の接合点(96)は、吸収性物品(40)の下面における種々の位置に位置させることができる。例えば、接合点(96)は、相対し対向する半分の対の両方の中央領域(74)、相対し対向する半分の対の一方の中央領域と相対し対向する半分の対の他方の第1端部領域(70)、相対し対向する半分の対の一方の中央領域と相対し対向する半分の対の他方の第2端部領域(72)、相対し対向する半分の対の両方の第1端部領域、相対し対向する半分の対の一方の第1端部領域と相対し対向する半分の対の他方の第2端部領域、又は相対し対向する半分の対の両方の第2端部領域に位置させることができる。
【0050】
本発明の接合点(96)は、当業者には公知の多くの接合方法のいずれかによって設けることができ、ここで説明される指入れ領域を定める目的のために、吸収性物品(40)の下面の相対し対向する半分の対を少なくとも一時的に接合するのに適している。当業者であれば、吸収性物品(40)の下面に位置された材料は、特定の適切な接合方法を決めるのに大きな役割を果たすことを認識するであろう。下面の相対し対向する半分の対を接合し、少なくとも1つの接合点(96)を与えるのに適した方法は、単なる例として、限定する意味ではなく、結合すること(例えば、超音波、熱結合、又は接着剤適用)、交絡させること、溶融すること、クリンプ加工すること、熱シールすること、エンボス加工すること等を含む。さらに、接合点(96)は、個別の点(少なくとも図25、図26、及び図28に示されるように)、一連の1つより多い個別の点(少なくとも図29に示されるように)又は連続する点(少なくとも図27に示されるように)とすることができる。
【0051】
ここで説明される指入れ領域の種々の実施形態は、女性着用者が陰唇パッドを彼女の膣前庭(42)内に配置する一助とする一方で、彼女の指が陰唇パッドのような吸収性物品(40)の上面に接触する、すなわち汚れる恐れを最小にするために用いることができる。挿入する前に指入れ領域に少なくとも1つの指の少なくとも一部を入れることによって、女性使用者はまた、彼女の指が汚れていない状態を維持し、吸収性物品(40)の上面が衛生的な状態に保たれるように最適化する。さらに、指入れ領域はまた、女性着用者に少なくとも1つの指の少なくとも一部を清潔な又は汚れない位置に配置する機会を与えて吸収性物品(40)を除去する一助とし、それにより彼女の指が汚れた可能性のある吸収性物品の身体対向面に接触する恐れを最小にする。
【0052】
同様に、ここで説明される陰唇パッドを含む種々の吸収性物品(40)に用いるのに適しているのは、少なくとも1つの係合要素(110)である。一実施形態においては、陰唇パッドのような吸収性物品(40)は、吸収体(66)を含む。吸収性物品は、女性着用者の膣前庭(42)内に配置されるように構成される。吸収性物品(40)の少なくとも一部には、吸収性物品を膣前庭(42)内に配置する間に着用者の指の一部と係合するのに適した係合要素(110)が設けられる。吸収性物品(40)は下面を有する。係合要素(110)は、典型的には、吸収性物品(40)の少なくとも下面の少なくとも一部に位置され、吸収性物品を膣前庭(42)内に配置する際に、係合した指の一部が吸収性物品の下面に沿って移動するのを実質的に制限する。典型的には、着用者の指の少なくとも遠位部が、ここで説明される係合要素(110)と係合する。特定的な実施形態においては、係合要素(110)は、摩擦要素を含む。摩擦要素は、典型的には、吸収性物品(40)の少なくとも下面の少なくとも一部に位置される。摩擦要素は、同様に修正されていないほぼ同様の下面より大きい摩擦係数をもつように修正された吸収性物品(40)の少なくとも下面の一部を含む。1つの手法においては、摩擦要素は、同様に化学的に修正されていないほぼ同様の下面より大きい摩擦係数をもつように化学的に修正された吸収性物品(40)の少なくとも下面の一部を含む。別の手法においては、摩擦要素は、同様に機械的に修正されていないほぼ同様の下面より大きい摩擦係数をもつように機械的に修正された吸収性物品(40)の少なくとも下面の一部を含む。別の特定の実施形態においては、係合要素(110)は接着剤を含む。接着剤は、典型的には、吸収性物品(40)の少なくとも下面の少なくとも一部に位置される。さらに特定的な実施形態においては、係合要素(110)は、機械式要素を含む。1つの手法においては、機械式要素は、くぼみを有する少なくとも下面の少なくとも一部を含む。適切には、くぼみは、吸収性物品(40)を膣前庭(42)内に配置する際に着用者の指の少なくとも遠位部と係合するのに十分な寸法をもつ。別の手法においては、機械式要素は、突起を有する少なくとも下面の少なくとも一部を含む。適切には、突起は、吸収性物品(40)を膣前庭(42)内に配置する間に着用者の指の少なくとも遠位部と係合するのに十分な寸法をもつ。
【0053】
さらに別の実施形態においては、陰唇パッドのような吸収性物品(40)は、吸収体(66)を備える。吸収性物品(40)は、女性着用者の膣前庭(42)内に配置されるように構成され、下面を有する。吸収性物品(40)の少なくとも下面の少なくとも一部には、係合要素(110)が設けられる。この実施形態においては、係合要素(110)は、着用者の指の一部と有効に係合して、吸収性物品を膣前庭(42)内に配置する際に、係合した指の一部が下面に沿って移動するのを実質的に制限する。典型的には、着用者の指の少なくとも遠位部が、ここで説明される係合要素(110)と係合する。さらに特定的な実施形態においては、係合要素(110)は摩擦要素を含む。摩擦要素は、典型的には、吸収性物品(40)の少なくとも下面の少なくとも一部に位置される。摩擦要素は、同様に修正されていないほぼ同様の下面より大きい摩擦係数をもつように修正された吸収性物品(40)の少なくとも下面の一部を含む。1つの手法においては、摩擦要素は、同様に化学的に修正されていないほぼ同様の下面より大きい摩擦係数をもつように化学的に修正された吸収性物品(40)の少なくとも下面の一部を含む。別の手法においては、摩擦要素は、同様に機械的に修正されていないほぼ同様の下面より大きい摩擦係数をもつように機械的に修正された吸収性物品(40)の少なくとも下面の一部を含む。さらに別の特定の実施形態においては、係合要素(110)は接着剤を含む。接着剤は、典型的には、吸収性物品(40)の少なくとも下面の少なくとも一部に位置される。さらに別の特定的な実施形態においては、係合要素(110)は機械式要素を含む。1つの手法においては、機械式要素は、くぼみを有する少なくとも下面の少なくとも一部を含む。適切には、くぼみは、吸収性物品(40)を膣前庭(42)内に配置する際に着用者の指の少なくとも遠位部と係合するのに十分な寸法をもつ。別の手法においては、機械式要素は、突起を有する少なくとも下面の少なくとも一部を含む。適切には、突起は、吸収性物品(40)を膣前庭(42)内に配置する際に着用者の指の少なくとも遠位部と係合するのに十分な寸法をもつ。
【0054】
さらに別の実施形態においては、陰唇パッドのような吸収性物品(40)は、吸収体(66)を備える。吸収性物品は、女性着用者の膣前庭(42)内に配置されるように構成される。吸収性物品(40)の少なくとも一部には、吸収性物品が膣前庭(42)内で適切に配向されるように着用者を案内するために、着用者の指の一部と協働的に係合するようになった係合要素(110)が設けられる。吸収性物品(40)は下面を有する。係合要素(110)は、典型的には、着用者の指の一部と有効に係合して、吸収性物品を膣前庭(42)内に配置する際に、係合した指の一部が下面に沿って移動するのを実質的に制限する。典型的には、着用者の指の少なくとも遠位部が、ここで説明される係合要素(110)と係合する。特定的な実施形態においては、係合要素(110)は摩擦要素を含む。摩擦要素は、典型的には、吸収性物品(40)の少なくとも下面の少なくとも一部に位置される。摩擦要素は、同様に修正されていないほぼ同様の下面より大きい摩擦係数をもつように修正された吸収性物品(40)の少なくとも下面の一部を含む。1つの手法においては、摩擦要素は、同様に化学的に修正されていないほぼ同様の下面より大きい摩擦係数をもつように化学的に修正された吸収性物品(40)の少なくとも下面の一部を含む。別の手法においては、摩擦要素は、同様に機械的に修正されていないほぼ同様の下面より大きい摩擦係数をもつように機械的に修正された吸収性物品(40)の少なくとも下面の一部を含む。別の特定の実施形態においては、係合要素(110)は接着剤を含む。接着剤要素は、典型的には、吸収性物品(40)の少なくとも下面の少なくとも一部に位置される。さらに別の特定的な実施形態においては、係合要素(110)は機械式要素を含む。1つの手法においては、機械式要素は、くぼみを有する少なくとも下面の少なくとも一部を含む。適切には、くぼみは、吸収性物品(40)を膣前庭(42)内に配置する際に着用者の指の少なくとも遠位部と係合するのに十分な寸法をもつ。別の手法においては、機械式要素は、突起を有する少なくとも下面の少なくとも一部を含む。適切には、突起は、吸収性物品(40)を膣前庭(42)内に配置する際に着用者の指の少なくとも遠位部と係合するのに十分な寸法をもつ。
【0055】
ここで説明される種々の実施形態の係合要素(110)は、吸収性物品(40)の少なくとも下面の少なくとも一部における種々の位置に配置することができる。しかしながら、当業者であれば、係合要素(110)の或る実施形態はまた、吸収性物品(40)の少なくとも下面全体に配置することができることを認識するであろう。
【0056】
摩擦要素であるときには、係合要素(110)は、化学的に及び/又は機械的に修正された吸収性物品(40)の少なくとも下面の少なくとも一部に配置することができる。当業者であれば、摩擦係数を増大させるために種々の公知の化学修正方法を用いることができることを認識するであろう。こうした適切な化学修正方法の1つは、吸収性物品(40)の少なくとも下面か、又は吸収性物品の少なくとも下面の少なくとも一部に少なくとも位置されるようになっている材料のコロナ放電処理を含む。さらに、当業者であれば、摩擦係数を増大させるために、種々の公知の機械式修正方法を使用できることがすぐに分かるであろう。こうした適切な方法は、単なる例として、限定する意味ではないが、パッチが接合される表面より大きい摩擦係数をもつ布パッチ(例えば、フック材料、ループ材料等)を吸収性物品(40)の少なくとも下面の少なくとも一部に位置させること、吸収性物品の少なくとも下面の少なくとも一部に折り目付けすること、吸収性物品の少なくとも下面の少なくとも一部をエンボス加工すること、吸収性物品の少なくとも下面の少なくとも一部に粒子状物質を糊付けすること等を含む。吸収性物品(40)の少なくとも下面の少なくとも一部に位置させ、係合要素(110)として働くのに適した摩擦要素の例は、少なくとも図32及び図33に示された折り目線によって表わされる。
【0057】
接着要素であるときには、係合要素(110)は、吸収性物品(40)の少なくとも下面の少なくとも一部に位置させることができる。ここで用いるのに適した接着剤は、吸収性物品を膣前庭(42)内に配置する際に着用者の少なくとも1つの指の少なくとも一部と解放可能に係合するのに十分なだけの「粘性」をもつ。その結果として、適切な接着剤は、配置する間に着用者の少なくとも1つの指の少なくとも一部と係合し、さらには、吸収性物品が彼女の膣前庭(42)内に配置されると、着用者が彼女の指の一部を係合解除できるようにする。吸収性物品(40)の少なくとも下面の少なくとも一部に位置され、係合要素(110)として働くのに適した接着剤は、少なくとも図30及び図31に示されている。
【0058】
機械式要素であるときには、係合要素(110)は、吸収性物品(40)の少なくとも下面の少なくとも一部に位置させることができる。本発明に用いるのに適した機械式要素は、着用者の少なくとも1つの指の少なくとも一部を一時的に受け入れるのに十分なだけの寸法をもつ。適切な機械式要素の例は、吸収性物品(40)の少なくとも下面の少なくとも一部に設けられたくぼみ及び突起を含む。限定する意味ではない適切な突起の例は、リブ、吸収性物品(40)の少なくとも下面の少なくとも一部に接合された別個の材料部品、吸収性物品の少なくとも下面の少なくとも一部に接合された別個の要素、隆起部、及び肩部を含む。こうした適切な突起の一例は、少なくとも図38及び図39に示されている。適切なくぼみの限定する意味ではない例は、中空、溝、チャネル、及び移動止め部を含む。くぼみの適切な例は、少なくとも図34から図37までに示されている。当業者であれば、本発明の範囲内にあると考えられる多くの機械式要素の少なくとも1つを吸収性物品に付与するために、種々の公知の方法のいずれかを用いることができることを認識するであろう。
【0059】
ここで説明される多くの係合要素(110)は、吸収性物品(40)の特定の部分と一体式に形成されても良いし、吸収性物品の特定の部分に接合された別個の要素であっても良い。当業者であれば認識するであろう。係合要素(110)が吸収性物品(40)に接合された別個の要素であるときには、要素は、溶着すること、接着すること、又は他の接合手段を含む多数の公知の方法によって接合することができる。「一体式に形成される」という語句は、係合要素(110)が吸収性物品(40)に接合されず、カバー(62)、バッフル(64)及び/又は吸収体(66)、又はカバーとバッフル、もしくはカバーと吸収体、或いはバッフルと吸収体の延長部であることを示すように意図されている。
ここで説明される係合要素(110)は、女性着用者が陰唇パッドのような吸収性物品(40)を彼女の膣前庭(42)内に配置する一助とする一方で、指が吸収性物品の上面と接触するのを最小にするのに使用可能である。挿入する前に少なくとも1つの指の少なくとも一部を係合要素(110)と係合させることによって、女性使用者はまた、彼女の指が汚れていない状態を維持し、吸収性物品(40)の上面が衛生的な状態に保たれるように最適化する。
本発明の範囲から逸脱することなく、上述の指入れ領域及び/又は係合要素に種々の変更を加えることができ、上記の説明に含まれ付属の図面に示された全ての事象は、説明のためのものであって、それに限定する意味をもつものではないと解釈されるように意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】陰唇パッドのような吸収性物品のための環境を図示するヒト女性の簡単な解剖学的断面図である。
【図2】着用者の膣前庭内に配置された陰唇パッドのような吸収性物品の位置を図示するヒト女性の簡単な解剖学的断面図である。
【図3】吸収性物品の様態を図示する上面図である。
【図4】図3の線4−4に沿って見たときの、図3に図示された様態の断面図である。
【図5】吸収性物品の別の様態を図示する断面図である。
【図6】図4に図示されたものと同様の様態を図示する上面図である。
【図7】吸収性物品のさらに別の様態を図示する上面図である。
【図8】吸収性物品のさらに別の様態を図示する上面図である。
【図9】吸収性物品の別の様態を図示する上面図である。
【図10】吸収性物品のさらに別の様態を図示する上面図である。
【図11】吸収性物品のさらに別の様態を図示する断面図である。
【図12】ほぼ折畳まれた状態のときの図11の様態を図示する断面図である。
【図13】ほぼ主要な軸線の周りに折畳まれた吸収性物品の別の様態の拡大図である。
【図14】ほぼ主要な軸線の周りに折畳まれ、膣前庭に配置するために着用者の指でつかまれている吸収性物品の様態の誇張された拡大図である。
【図15】少なくとも1つの材料ストリップによって定められる指入れ領域の実施形態を示す図である。
【図16】少なくとも1つの材料ストリップによって定められる指入れ領域の別の実施形態を示す図である。
【図17】図15のものと同様の指入れ領域の実施形態の中の着用者の指の遠位部を示す図である。
【図18】少なくとも1つの材料鞘によって定められる指入れ領域の別の実施形態を示す図である。
【図19】少なくとも1つの材料鞘によって定められる指入れ領域のさらに別の実施形態を示す図である。
【図20】図18のものと同様の指入れ領域の実施形態の中の着用者の指の遠位部を示す図である。
【図21】バッフルのスリットによって定められる指入れ開口部を有する指入れ領域の別の実施形態を示す図である。
【図22】バッフルのスリットによって定められる指入れ開口部を有する指入れ領域のさらに別の実施形態を示す図である。
【図23】図21のものと同様の指入れ領域の実施形態の中の着用者の指の遠位部を示す図である。
【図24】カバーのスリットによって定められる指入れ開口部を有する指入れ領域の別の実施形態を示す図である。
【図25】指入れ領域の実施形態の中の着用者の指の遠位部を示す図である。
【図26】図25の実施形態と同様の指入れ領域の中の着用者の指の遠位部を示す図である。
【図27】指入れ領域の別の実施形態の中の着用者の指の遠位部を示す図である。
【図28】指入れ領域の別の実施形態の中の着用者の指の遠位部を示す図である。
【図29】指入れ領域のさらに別の実施形態の中の着用者の指の遠位部を示す図である。
【図30】係合要素として働く接着剤を有する吸収性物品のさらに別の様態を示す底面図である。
【図31】係合要素として働く接着剤を有する吸収性物品のさらに別の様態を示す底面図である。
【図32】係合要素として働く折り目線を有する吸収性物品のさらに別の様態を示す底面図である。
【図33】係合要素として働く折り目線を有する吸収性物品のさらに別の様態を示す底面図である。
【図34】係合要素として働くくぼみを有する吸収性物品のさらに別の様態を示す底面図である。
【図35】図34の線35−35に沿って見たときの、図34に示された係合要素の断面図である。
【図36】係合要素として働くくぼみを有する吸収性物品のさらに別の様態を示す底面図である。
【図37】図36の線37−37に沿って見たときの、図36に示された係合要素の断面図である。
【図38】係合要素として働く突起部を有する吸収性物品のさらに別の様態を示す底面図である。
【図39】図38の線39−39に沿って見たときの、図38に示された係合要素の断面図である。

Claims (41)

  1. 吸収体を備え、女性着用者の膣前庭(42)内に配置されるように構成され、着用者の少なくとも1つの指の少なくとも一部を、該指の少なくとも一部が吸収性物品の主要な軸線にほぼ平行に位置されるような状態で少なくとも一時的に受け入れるのに十分なだけの寸法の指入れ領域を定めるように適合可能な下面を有することを特徴とする吸収性物品(40)。
  2. 前記指入れ領域は、少なくとも1つのストリップ材料(86)によって定められ、前記ストリップは、長さと、幅と、両側の端部とを有し、前記ストリップは、該ストリップの長さが主要な軸線にほぼ平行に延び、該ストリップの両端の各々の少なくとも一部が吸収性物品の少なくとも下面に固定されるように、吸収性物品の少なくとも下面に位置されることを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記吸収性物品はさらに、主要な縦方向軸線(L)と主要な横断方向軸線(T)とを有することを特徴とする請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記ストリップの長さは、前記主要な縦方向軸線にほぼ平行に延び、前記ストリップは、少なくとも1つの指の少なくとも遠位部が前記主要な横断方向軸線にほぼ平行に位置されるような状態で前記指入れ領域を定めることを特徴とする請求項3に記載の吸収性物品。
  5. 前記ストリップの長さは、前記主要な横断方向軸線にほぼ平行に延び、前記ストリップは、少なくとも1つの指の少なくとも遠位部が前記主要な縦方向軸線にほぼ平行に位置されるような形態で前記指入れ領域を定めることを特徴とする請求項3に記載の吸収性物品。
  6. 前記吸収性物品はさらに、主要な縦方向軸線(L)と、主要な横断方向軸線(T)と、離間された第1(76)及び第2(78)の横断方向端部域と、離間された第1(80)及び第2(82)の縦方向側部とを備え、前記縦方向側部は、前記横断方向端部域間にわたり、全体として吸収性物品の周辺部を定めることを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
  7. 前記指入れ領域は、少なくとも1つの材料鞘(106)によって定められ、前記鞘は、離間された縦方向側部と、横断方向端部と、指入れ端部(108)とを有し、前記指入れ端部は、前記横断方向端部から離間され、前記鞘は、前記鞘の横断方向端部が前記吸収性物品の横断方向端部域の周辺部の付近に位置され、前記鞘の両側の縦方向側部の各々の少なくとも一部が吸収性物品の少なくとも下面に固定されるように、前記吸収性物品の少なくとも下面に位置され、前記鞘は、少なくとも1つの指の少なくとも遠位部が、指入れ端部において、前記鞘と前記吸収性物品との間に挿入されるような形態で指入れ領域を定め、前記遠位部は、前記主要な縦方向軸線にほぼ平行に位置されることを特徴とする請求項6に記載の吸収性物品。
  8. 前記鞘の横断方向端部の少なくとも一部が、前記吸収性物品の少なくとも下面に固定されることを特徴とする請求項7に記載の吸収性物品。
  9. 前記指入れ領域は、少なくとも1つの材料鞘(106)によって定められ、前記鞘は、離間された縦方向側部と、横断方向端部と、指入れ端部(108)とを有し、前記指入れ端部は、前記横断方向端部から離間され、前記鞘は、前記鞘の横断方向端部が前記吸収性物品の縦方向側部の周辺部の付近に位置され、前記鞘の両側の縦方向側部の各々の少なくとも一部が吸収性物品の少なくとも下面に固定されるように、前記吸収性物品の少なくとも下面に位置され、前記鞘は、少なくとも1つの指の少なくとも遠位部が、指入れ端部において、前記鞘と前記吸収性物品との間に挿入される形態で指入れ領域を定め、前記遠位部は、前記主要な横断方向軸線にほぼ平行に位置されることを特徴とする請求項6に記載の吸収性物品。
  10. 前記鞘の横断方向端部の少なくとも一部が、前記吸収性物品の少なくとも下面に固定されることを特徴とする請求項9に記載の吸収性物品。
  11. 前記吸収性物品はさらに、吸収性物品をほぼ主要な軸線の周りに折畳むことによって形成された凹部(92)を備え、そのように折畳むことによって、互いに対向し相対するほぼ同一の半分の対を有する吸収性物品の下面が与えられることを特徴とする請求項1に記載の吸収性物品。
  12. 前記吸収性物品はさらに、主要な縦方向軸線(L)と主要な横断方向軸線(T)とを有することを特徴とする請求項11に記載の吸収性物品。
  13. 前記凹部は、吸収性物品をほぼ前記主要な縦方向軸線の周りに折畳むことによって形成され、前記吸収性物品はさらに、第1(70)及び第2(72)端部領域と、前記第1及び第2端部領域の間に配置された中央領域(74)と、前記凹部内に位置され前記吸収性物品の下面に配置された少なくとも1つの接合点(96)とを備え、前記接合点は、前記相対し対向する半分の対を少なくとも一時的に接合して、少なくとも1つの指の少なくとも遠位部が前記主要な縦方向軸線にほぼ平行に位置される形態で指入れ領域を定めることを特徴とする請求項12に記載の吸収性物品。
  14. 前記接合点は、前記吸収性物品の端部領域の少なくとも一方に位置される下面の部分に配置されることを特徴とする請求項13に記載の吸収性物品。
  15. 前記接合点は個別の点からなることを特徴とする請求項14に記載の吸収性物品。
  16. 前記接合点は連続する点からなることを特徴とする請求項14に記載の吸収性物品。
  17. 前記接合点は、前記吸収性物品の少なくとも中央領域に位置される下面の部分に配置されることを特徴とする請求項13に記載の吸収性物品。
  18. 前記接合点は個別の点からなることを特徴とする請求項17に記載の吸収性物品。
  19. 前記接合点は連続する点からなることを特徴とする請求項17に記載の吸収性物品。
  20. 前記凹部は、吸収性物品をほぼ前記主要な横断方向軸線の周りに折畳むことによって形成され、前記吸収性物品はさらに、第1(70)及び第2(72)端部領域と、前記第1及び第2端部領域の間に配置された中央領域(74)と、前記凹部内に位置され前記吸収性物品の下面に配置された少なくとも1つの接合点(96)とを備え、前記接合点は、前記相対し対向する半分の対を少なくとも一時的に接合して、少なくとも1つの指の少なくとも遠位部が前記主要な横断方向軸線にほぼ平行に位置される形態で指入れ領域を定めることを特徴とする請求項12に記載の吸収性物品。
  21. 前記接合点は、前記吸収性物品の端部領域の少なくとも一方に位置される下面の部分に配置されることを特徴とする請求項20に記載の吸収性物品。
  22. 前記接合点は個別の点からなることを特徴とする請求項21に記載の吸収性物品。
  23. 前記接合点は連続する点からなることを特徴とする請求項21に記載の吸収性物品。
  24. 前記接合点は、前記吸収性物品の少なくとも中央領域に位置される下面の部分に配置されることを特徴とする請求項20に記載の吸収性物品。
  25. 前記接合点は個別の点からなることを特徴とする請求項24に記載の吸収性物品。
  26. 前記接合点は連続する点からなることを特徴とする請求項24に記載の吸収性物品。
  27. 吸収体を備え、女性着用者の膣前庭(42)内に配置されるように構成され、その一部に、吸収性物品を配置する際に着用者の指の一部が係合する係合要素が設けられたことを特徴とする吸収性物品。
  28. 前記吸収性物品はさらに下面を備え、前記係合要素は、(i)前記吸収性物品の少なくとも下面の少なくとも一部に位置され、(ii)前記吸収性物品を配置する際に、係合した指の一部が前記吸収性物品の下面に沿って移動するのを実質的に制限することを特徴とする請求項27に記載の吸収性物品。
  29. 前記係合要素は摩擦要素を含むことを特徴とする請求項28に記載の吸収性物品。
  30. 前記摩擦要素は、同様に修正されていないほぼ同様の面より大きい摩擦係数をもつように修正された少なくとも下面の少なくとも一部を含むことを特徴とする請求項29に記載の吸収性物品。
  31. 前記少なくとも下面の少なくとも一部は、化学的に修正されることを特徴とする請求項30に記載の吸収性物品。
  32. 指の少なくとも遠位部は、前記摩擦要素と係合することを特徴とする請求項31に記載の吸収性物品。
  33. 前記少なくとも下面の少なくとも一部は、機械的に修正されることを特徴とする請求項30に記載の吸収性物品。
  34. 指の少なくとも遠位部は、前記摩擦要素と係合することを特徴とする請求項33に記載の吸収性物品。
  35. 前記係合要素は接着剤を含むことを特徴とする請求項28に記載の吸収性物品。
  36. 指の少なくとも遠位部は前記接着剤と係合することを特徴とする請求項35に記載の吸収性物品。
  37. 前記係合要素は機械式要素を含むことを特徴とする請求項28に記載の吸収性物品。
  38. 前記機械式要素はくぼみを含むことを特徴とする請求項37に記載の吸収性物品。
  39. 前記くぼみは、指の少なくとも遠位部と係合するのに十分なだけの寸法をもつことを特徴とする請求項38に記載の吸収性物品。
  40. 前記機械式要素は突起を含むことを特徴とする請求項37に記載の吸収性物品。
  41. 前記突起は、指の少なくとも遠位部と係合するのに十分なだけの寸法をもつことを特徴とする請求項40に記載の吸収性物品。
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