JP4646168B2 - ポリウレタンを含有する潜在架橋性の水性分散液 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、
I)Ia)水への分散性を生じさせる親水基に加えてカルボジイミド基を有し、かつ実質的にカルボキシル基を有しないポリウレタン(Ia)又は
Ib)Ibi)水への分散性を生じさせる親水基を有し、かつ実質的にカルボジイミド又はカルボキシル基を有しないポリウレタン(Ibi)及び
Ibii)水への分散性を生じさせる親水基を実質的に有しないカルボジイミド(Ibii)からなる物理的混合物
を含有する分散相(P.I)、及び
II)カルボジイミド基を有しておらず、かつ凝集性の水相P.II中で、25℃で少なくとも1g/lの水に対する溶解度を有するポリカルボン酸を溶解した形で含有する凝集性の水相(P.II)
を含有する潜在架橋性の水性ポリウレタン分散液に関する。
【0002】
更に、本発明は、含浸剤、コーティング剤又は接着剤としての本発明による水性分散液の使用並びにこれらの分散液の使用下に製造される含浸したか、被覆したか又は粘着した物品に関する。
【0003】
分散した形でポリウレタンを含有する水性分散液は、一般に公知である。ポリウレタンから製造されたコーティングは特に良好な機械的性質を有するので、架橋性成分はこれらの分散液に添加される。その際、ポリウレタン分散液が、被覆すべき加工物への施与後にフィルムコーティングされている場合には、架橋剤がポリウレタンの分子量構成にまず最初に作用することが特に望ましい。これらの状況下に、特に高い凝集性を有するフィルムが得られる、それというのも、分散液粒子のポリマー分子は、別の隣接した分散液粒子のポリマー分子と共有結合により結合していてもよいからである。
【0004】
特に良好なフィルム凝集性は、例えば接着剤分野で、接着剤結合が熱の作用下に機械的な負荷がかかる場合には、特に必要である。
【0005】
これらの条件下でもなお十分な強度を有する接着剤結合を得るためには、例えば欧州特許出願公開第206059号明細書において、分散液に、接着剤としてのその加工前に短時間、架橋剤として水中に乳化可能なポリイソシアネートを添加することが紹介されている。
【0006】
これらの2成分系の欠点は、ポットライフ、即ち、これらの系がその混合後に、加工されることができる期間が狭小に限定されていることにある。更に、2成分系の欠点は、長期間に亘り貯蔵可能ではなく、かつ加工業者が、作業サイクル内で加工することができる一定量の接着剤を特別に製造しなければならないので、2成分系の場合に接着剤の加工業者にとって作業コストは1成分系よりも高められている。
【0007】
米国特許第4977219号及び同第5117059号明細書からは、カルボジイミドの水性分散液及びカルボキシレート基を有する乳濁液−ポリマーの水性分散液の混合物が公知であり、その際、前記分散液は常用の表面活性物質を用いて安定化される。
【0008】
米国特許第5574083号明細書は、カルボジイミドの水性分散液の混合物に関するものであり、その際、分散液は、カルボジイミドを有する親水性ポリアルキレンオキシド基によって安定化される。これらの分散液は、カルボキシレート基を有する乳濁液−ポリマーの水性分散液と混合される。
【0009】
欧州特許出願公開第792908号明細書において、カルボキシル基を有するポリウレタンの水性分散液及びカルボジイミドの水性分散液の混合物が公知であり、その際、分散液は常用の表面活性物質を用いて安定化される。
【0010】
前記の4つの文書の教示によれば、カルボジイミドは、これらと混合されるカルボキシル基含有ポリマーの分子量の増大を引き起こす。しかしながら、殊に熱い条件で、これらの分散液で製造された結合強度は、なお望むべきものを残している。更に、これらの混合物のポットライフは限定される。
【0011】
公開されていないドイツ連邦共和国特許出願番号19733044.4は、カルボジイミド基を有するポリウレタンの水性分散液に関する。
【0012】
公開されていないドイツ連邦共和国特許出願明細書(19828251.6)は、1.カルボジイミド基を有するポリウレタン又はポリウレタン及びカルボジイミド基を有する別のポリマーの混合物である分散相及び2.カルボキシル基を有するポリマーである別の分散相、を含有する水性分散液に関する。
【0013】
従って、本発明の課題は、先行技術の欠点を有しない更なる1成分系ポリウレタン分散液を提供することにあった。該分散液は殊に、良好な貯蔵安定性を有するべきであり、耐熱性結合の製造を可能にするべきである。
【0014】
それに応じて、冒頭で定義された水性分散液が見出された。
【0015】
分散相P.Iは、ポリウレタンIa若しくはIbi及びIbiiの構成に使用したモノマー1kg当たり、一般に0.01〜1モル、好ましくは0.1〜0.5モル、特に好ましくは0.15〜0.4モルのカルボジイミド基を含有する。
【0016】
適当なポリウレタン(Ia)は、例えば欧州特許出願公開第792908号明細書に記載されている。
【0017】
原則的に、ポリウレタン(Ia)として全ての親水性ポリウレタンが当てはまり、その構成の際に、カルボジイミド構造単位を有するモノマーが併用される。カルボジイミド構造単位は、好ましくは、1つ又はそれ以上のカルボジイミド構造単位を含有するポリイソシアネート(Ia1.1)を経てポリウレタン(Ia)中に導入される。そのようなポリイソシアネート(Ia1.1)は、好ましくは一般式Ia1.1.1
OCN−(R−N=C=N)−R−NCO (Ia1.1.1)
[式中、Rは、単純な有機イソシアネートから、又はウレタン基を有しかつエーテル基又はエステル基を有していてよい末端イソシアネート基含有のプレポリマーから、イソシアネート基の脱離によって得られるような、尿素基、ウレタン基、エステル基及び/又はエーテル基を有していてよい2価の炭化水素基を表し、その際、同一分子中に複数の基Rが存在する場合には、同時に異なった、前記の定義に相応する基Rが存在していてもよく、かつ
nは、1〜20、有利に2〜10の整数又は(統計学的平均で)分数を表す]に従う。
【0018】
カルボジイミド構造単位は、特に好ましくは一般式Ia1.1.2
O=C=N−R−(R−N=C=O Ia1.1.2
[式中、Rは式Ia1.1.2.1
【0019】
【化5】
Figure 0004646168
【0020】
で示される基であり、Rは、式Ia1.1.2.2
【0021】
【化6】
Figure 0004646168
【0022】
で示される基であり、かつmは1〜20の数である]で示されるポリイソシアネートを経てポリウレタン(Ia)中に導入される。
【0023】
一般に、ポリウレタン(Ia)は、その他に
Ia1)Ia1.1)カルボジイミド構造単位を含有し、
かつ場合により
Ia1.2)カルボジイミド構造単位を有しない
ジイソシアネート、
Ia2)Ia2.1)500〜5000の分子量を有し、ジオール(Ia2)の全量に対して10〜100モル%及び
Ia2.2)60〜500g/モルの分子量を有し、ジオール(Ia2)の全量に対して0〜90モル%
のジオール
Ia3)モノマー(Ia1)及び(Ia2)とは異なり、少なくとも1つのイソシアネート基又は少なくとも1つの、イソシアネートに対して反応性の基を有し、かつポリウレタンに水への分散性を生じさせる更に少なくとも一つの親水基又は潜在的な親水基を有するモノマー、
Ia4)場合により、更に、モノマー(Ia1)〜(Ia3)とは異なり、アルコール性ヒドロキシル基、第一又は第二アミノ基又はイソシアネート基である反応性基を有する多価化合物、及び、
Ia5)場合により、モノマー(Ia1)〜(Ia4)とは異なり、アルコール性ヒドロキシル基、第一又は第二アミノ基又はイソシアネート基である反応性基を有する一価化合物
から構成されている。
【0024】
適したジイソシアナトカルボジイミド(Ia1.1)は、殊に一般式Ia1.1.1又はIa1.1.2のものである。
【0025】
好ましくは、式Ia1.1.1中の基Rcは、ポリウレタン化学において通常使用されるジイソシアネートであるイソシアネート基をモノマー(Ia1.2)からの引抜きによって誘導する。
【0026】
殊に、モノマー(Ia1.2)として、ジイソシアネートX(NCO)[その際、Xは炭素原子4〜12個を有する脂肪族炭化水素基、炭素原子6〜15個を有する環式脂肪族又は芳香族炭化水素基又は炭素原子7〜15個を有する芳香脂肪族炭化水素基を表す]が挙げられうる。このようなジイソシアネートの例は、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、1−イソシアナト−3,5,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン(IPDI)、2,2−ビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)プロパン、トリメチルヘキサンジイソシアネート、1,4−ジイソシアナトベンゼン、2,4−ジイソシアナトトルエン、2,6−ジイソシアナトトルエン、4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、2,4−ジイソシアナトジフェニルメタン、p−キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、ビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン(HMDI)の異性体、例えばトランス/トランス異性体、シス/シス異性体及びシス/トランス異性体並びにこれらの混合物からなる化合物である。
【0027】
イソシアネート基の引抜きにより、ウレタン基を有し、場合によりエーテル基又はエステル基を有し及び末端イソシアネート基を有するプレポリマーから誘導する基Rは、好ましくはジオール(Ia2)及びジイソシアネート(Ia1.2)から構成されているものである。
【0028】
モノマー(Ia1.1)の製造は公知であり、かつ例えば米国特許第2840589号及び同第2941966号、欧州特許出願公開第628541号明細書並びにP.W. Campbell及びK.C. Smeltz, Journal of Organic Chemistry, 28, 2069(1963)に記載されている。ジイソシアナトカルボジイミドは特に穏やかで、副生成物なく、ドイツ連邦共和国特許出願公開第2504400号及び同第2552350号明細書に従って不均一系触媒反応により製造されうる。酸塩化物での触媒のその後のブロッキング下での極小量のホスホリンオキシドの存在下のジイソシアネートのカルボジイミド化は、ドイツ連邦共和国特許出願公開第2653120号明細書に記載されている。
【0029】
一般に、ジイソシアネート(Ia1.2)は、ジイソシアネート(Ia1.1)の製造に加えて、直接、本発明によるポリウレタン分散液中に含有しているポリウレタンの構成のために使用される、それというのも、ポリウレタンの構成にはカルボジイミド基の導入のために必要であるよりも、しばしば多くのイソシアネートが必要であるからである。
【0030】
ポリウレタンの構成のためには、化合物(Ia1.2)として、前記のジイソシアネートの他に、遊離イソシアネート基に加えて別のキャッピングしたイソシアネート基、例えばウレトジオン基を有するイソシアネートも使用することができる。
【0031】
良好なフィルム形成性及び弾性を考慮して、ジオール(Ia2)として約500〜5000g/モル、有利に約1000〜3000g/モルの分子量を有する、比較的高分子量のジオール(Ia2.1)が当てはまる。
【0032】
ジオール(Ia2.1)は、殊に、例えばUllmanns Encyklopaedie der technischen Chemie、第4版、第19巻、第62〜65頁から公知のポリエステルポリオールである。好ましくは、二価アルコールと二価カルボン酸との反応により得られるポリエステルポリオールが使用される。遊離ポリカルボン酸の代わりに、また相応するポリカルボン酸無水物又は低級アルコールの相応するポリカルボン酸エステルを、ポリエステルポリオールの製造に使用されることができる。ポリカルボン酸は、脂肪族、環式脂肪族、芳香脂肪族、芳香族又は複素環式であってもよく、かつ場合により例えばハロゲン原子により置換されていてもよく及び/又は不飽和であってもよい。このための例として次のものが挙げられうる:スベリン酸、アゼライン酸、フタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、テトラクロロフタル酸無水物、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸無水物、グルタル酸無水物、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、二量体の脂肪酸。好ましくは、一般式HOOC−(CH−COOH[その際、yは1〜20の数、好ましくは2〜20の偶数である]のジカルボン酸、例えばコハク酸、アジピン酸、セバシン酸及びドデカンジカルボン酸である。
【0033】
多価アルコールとして、エチレングリコール、プロパン−1,2−ジオール、プロパン−1,3−ジオール、ブタン−1,3−ジオール、ブテン−1,4−ジオール、ブチン−1,4−ジオール、ペンタン−1,5−ジオール、ネオペンチルグリコール、ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、例えば1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、2−メチルプロパン−1,3−ジオール、メチルペンタンジオール、更にジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジブチレングリコール及びポリブチレングリコールが当てはまる。好ましくは、一般式HO−(CH−OH[その際、xが1〜20の数、好ましくは2〜20の偶数である]のアルコールである。このための例は、エチレングリコール、ブタン−1,4−ジオール、ヘキサン−1,6−ジオール、オクタン−1,8−ジオール及びドデカン−1,12−ジオールである。更に好ましくはネオペンチルグリコールである。
【0034】
更に、ポリカーボネートジオール、例えばホスゲンと過剰の、構成成分としてポリエステルポリオールに挙げられた低分子量のアルコールとの反応によって得られることができるものが当てはまる。
【0035】
また、ラクトンベースのポリエステルジオールも適しており、その際、ラクトンのホモポリマー又は混合ポリマー、好ましくはラクトンに二官能性スターター分子が付加した末端ヒドロキシル基含有生成物である。ラクトンとして好ましくは、一般式HO−(CH−COOH[その際、zは1〜20の数であり、かつメチレン単位の水素原子はC〜Cアルキル基により置換されていてもよい]の化合物から誘導するものが当てはまる。例は、ε−カプロラクトン、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン及び/又はメチル−ε−カプロラクトン並びにこれらの混合物である。適したスターター成分は、例えば前記の、構成成分としてポリエステルポリオールに挙げられた低分子量の二価アルコールである。ε−カプロラクトンの対応するポリマーは特に好ましい。低級ポリエステルジオール又はポリエーテルジオールも、スターターとしてラクトン−ポリマーの製造に使用されることができる。ラクトン−ポリマーの代わりに、ラクトンに相応するヒドロキシカルボン酸の、化学的に等価な重縮合物が使用されることができる。
【0036】
それに加えて、モノマー(Ia2.1)として、ポリエーテルジオールが当てはまる。これらは、殊に、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン、スチレンオキシド又はエピクロロヒドリンとそれ自体で、例えばBFの存在下での重合により、又は場合により混合物で又は連続して、反応性水素原子、例えばアルコール又はアミンを有するスターター成分、例えば水、エチレングリコール、プロパン−1,2−ジオール、プロパン−1,3−ジオール、1,2−ビス(4−ヒドロキシジフェニル)プロパン又はアニリンとのこれらの化合物の付加反応により、入手可能である。240〜5000の分子量、及びとりわけ500〜4500の分子量のポリテトラヒドロフランが特に好ましい。
【0037】
同様に、ポリヒドロキシオレフィン、好ましくは2つの末端のヒドロキシル基を有するもの、例えばα,ω−ジヒドロキシポリブタジエン、α,ω−ジヒドロキシポリメタクリルエステル又はα,ω−ジヒドロキシポリアクリルエステルがモノマー(Ia2.1)として適している。そのような混合物は、例えば欧州特許出願公開第0622378号明細書から公知である。更に適したポリオールは、ポリアセタール、ポリシロキサン及びアルキド樹脂である。
【0038】
ポリオールはまた0.1:1〜1:9の比の混合物として使用されることができる。
【0039】
ポリウレタンの硬さ及び弾性率は、ジオール(Ia2)としてジオール(Ia2.1)に加えてなお、62〜500、有利に62〜200g/モルの分子量を有する低分子量のジオール(Ia2.2)が使用される場合に高められうる。
【0040】
モノマー(Ia2.2)として、とりわけポリエステルポリオールの製造に挙げられた短鎖のアルカンジオールの構成成分が使用され、その際、炭素原子2〜12個及び炭素原子の偶数の数を有する非分枝鎖のジオール並びにペンタン−1,5−ジオール及びネオペンチルグリコールは好ましい。
【0041】
好ましくは、ジオール(Ia2.1)の割合はジオール(Ia2)の全量に対して10〜100モル%であり、かつモノマー(Ia2.2)の割合はジオール(Ia2)の全量に対して0〜90モル%である。特に好ましくはジオール(Ia2.1)とモノマー(Ia2.2)との比は0.1:1〜5:1、特に好ましくは0.2:1〜2:1である。
【0042】
ポリウレタンの水への分散性を達成するために、ポリウレタンは、成分(Ia1)及び(Ia2)に加えて、成分(Ia1)及び(Ia2)とは異なり、かつ少なくとも1つのイソシアネート基又は少なくとも1つのイソシアネートに対して反応性の基及び更に少なくとも1つの、親水基又は親水基に変換されうる基を有するモノマー(Ia3)から構成されている。以下の文章中で、用語「親水基又は潜在的な親水基」は「(潜在的な)親水基」と略記される。(潜在的な)親水基は、ポリマー主鎖の構成に使用されるモノマーの官能基よりも実質的にゆっくりとイソシアネートと反応する。
【0043】
成分(Ia1)、(Ia2)、(Ia3)、(Ia4)及び(Ia5)の全量中の(潜在的な)親水基を有する成分の割合は、一般に全モノマー(Ia1)〜(Ia5)の質量に対して(潜在的な)親水基のモル量が30〜1000ミリモル/kg、好ましくは50〜500ミリモル/kg及び特に好ましくは80〜300ミリモル/kgであるように算定される。
【0044】
(潜在的な)親水基は、非イオン性又は好ましくは(潜在的な)イオン性の親水基であってよい。
【0045】
非イオン性親水基として、有利に5〜100、好ましくは10〜80のエチレンオキシド繰り返し単位からなるポリ(C〜Cアルキレン)グリコールエーテルが当てはまる。ポリエチレンオキシド単位の含量は、全モノマー(Ia1)〜(Ia5)の質量に対して一般に0〜10質量%、好ましくは0〜6質量%である。
【0046】
非イオン性の親水基を有する好ましいモノマーは、ポリエチレンオキシドジオール、ポリエチレンオキシドモノオール及び末端エーテル化ポリエチレングリコール基を有するポリエチレングリコール及びジイソシアネートの反応生成物である。このようなジイソシアネート及びそれらの製造法は、米国特許第3905929号及び同第3920598号明細書に記載されている。
【0047】
イオン性親水基は、とりわけアニオン性基、例えばアルカリ金属又はアンモニウム塩の形のスルホネート基、カルボキシレート基及びホスフェート基並びにカチオン性基、例えばアンモニウム基、殊にプロトン化された第三アミノ基又は第四アンモニウム基である。
【0048】
潜在的にイオン性の親水基は、とりわけ単純な中和反応又は加水分解反応により前記のイオン性の親水基に変換されうるもの、例えばカルボン酸基である。
【0049】
(潜在的な)イオン性モノマー(Ia3)は、例えばUllmanns Encyklopaedie der technischen Chemie、第4版、第19巻、第311〜313頁及び例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第1495745号明細書に詳細に記載されている。
【0050】
(潜在的な)カチオン性モノマー(Ia3)として、とりわけ第三アミノ基を有するモノマーが、特に実際に重要であり、例えば:トリス(ヒドロキシアルキル)アミン、N,N’−ビス(ヒドロキシアルキル)アルキルアミン、N−ヒドロキアルキルジアルキルアミン、トリス(アミノアルキル)アミン、N,N’−ビス(アミノアルキル)アルキルアミン、N−アミノアルキルジアルキルアミン、その際、これらの第三アミンのアルキル基及びアルカンジイル単位は互いに独立して炭素原子1〜6個からなる。
【0051】
これらの第三アミンは、酸、好ましくは無機強酸、例えばリン酸、硫酸又はハロゲン化水素酸又は有機強酸と、又は適した四級化剤、例えばハロゲン化C〜Cアルキル又はハロゲン化ベンジル、例えば臭化物又は塩化物との反応により、アンモニウム塩に変換される。
【0052】
(潜在的な)アニオン性基を有する適当なモノマーとして、通常、少なくとも1つのアルコール性ヒドロキシル基又は少なくとも1つの第一又は第二アミノ基を有する脂肪族、環式脂肪族、芳香脂肪族又は芳香族カルボン酸又はスルホン酸が当てはまる。好ましくは、ジヒドロキシアルキルカルボン酸、とりわけ炭素原子3〜10個を有するもの、例えば米国特許第3412054号明細書に記載されているものである。殊に、一般式(Ia3.1)
【0053】
【化7】
Figure 0004646168
【0054】
[式中、R及びRはC〜Cアルカンジイル単位を表し、かつRは、C〜Cアルキル単位を表す]で示される化合物及びとりわけジメチロールプロピオン酸(DMPA)が好ましい。
【0055】
更に、相応するジヒドロキシスルホン酸及びジヒドロキシホスホン酸、例えば2,3−ジヒドロキシプロパンホスホン酸が適している。
【0056】
その他に、500〜10000g/モルの分子量を有し、少なくとも2つのカルボキシレート基を有するジヒドロキシ化合物が適しており、これはドイツ連邦共和国特許出願公開第3911827号明細書から公知である。これらは、ジヒドロキシル化合物と、テトラカルボン酸二無水物、例えばピロメリト酸二無水物又はシクロペンタンテトラカルボン酸二無水物との反応により、2:1〜1.05:1のモル比で重付加反応で入手可能である。ジヒドロキシ化合物として、殊に連鎖延長剤として挙げられるモノマー(IIa2)並びにジオール(IIa1)が適している。
【0057】
イソシアネートに対して反応性のアミノ基を有するモノマー(Ia3)として、アミノカルボン酸、例えばリシン、β−アラニン又はドイツ連邦共和国特許出願公開第2034479号明細書に挙げられたα,β−不飽和カルボン酸又はスルホン酸の脂肪族ジ第一ジアミンの付加物が当てはまる。
【0058】
そのような化合物は、例えば式(Ia3.2)
N−R−NH−R−X (Ia3.2)
[式中、R及びRは、互いに独立してC〜C−アルカンジイル単位、好ましくはエチレンを表し、
かつXはCOOH又はSOHを表す]に従う。
【0059】
式(IV)の特に好ましい化合物は、N−(2−アミノエチル)−2−アミノエタンカルボン酸並びにN−(2−アミノエチル)−2−アミノエタンスルホン酸若しくは相応するアルカリ金属塩であり、その際Naは対イオンとして特に好ましい。
【0060】
更に、特に好ましくは、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の前記の脂肪族ジ第一ジアミンの付加物、例えばこれはドイツ連邦共和国特許第1954090号明細書に記載されている。
【0061】
潜在的にイオン性基を有するモノマーが使用される限り、イオン性の形への変換は、イソシアネート重付加反応の前、イソシアネート重付加反応中、好ましくはイソシアネート重付加反応の後に行われる、それというのも、イオン性モノマーは反応混合物中でしばしば難溶性であるにすぎないからである。特に好ましくは、対イオンとしてアルカリ金属イオン又はアンモニウムイオンを有する塩の形でスルホネート基又はカルボキシレート基が存在する。
【0062】
カルボキシル基又はポリウレタンの分散後にカルボキシレート基の加水分解反応又はプロトン化によりカルボキシル基へ変換されることができる基を有するモノマー(Ia3)の使用の場合に、本発明による水性分散液のpH値は、実質的にカルボキシル基がもはや存在せず、並びにこれらが実際に完全に中和されているように塩基性に調節される。このことは、一般にpH>>pKでの場合に、次のことが当てはまる:
pH=pK−log c/c
【0063】
好ましくは、pHは少なくとも8である。
【0064】
モノマー(Ia1)〜(Ia3)とは異なるモノマー(Ia4)は、一般に架橋又は連鎖拡張に使用される。これは、一般に、二価以上の非フェノール性アルコール、2つ又はそれ以上の第一及び/又は第二アミノ基を有するアミン並びに1つ又はそれ以上のアルコール性ヒドロキシル基に加えて、1つ又はそれ以上の第一及び/又は第二アミノ基を有する化合物である。
【0065】
特定の分枝鎖度又は架橋度の調節に使用することができる2よりも高い価数を有するアルコールは、例えばトリメチロールプロパン、グリセリン又は糖である。
【0066】
更にヒドロキシル基に加えて、別の、イソシアネートに対して反応性の基を有するモノアルコール、例えば1つ又はそれ以上の第一及び/又は第二アミノ基を有するモノアルコール、例えばモノエタノールアミンが当てはまる。
【0067】
2つ又はそれ以上の第一及び/又は第二アミノ基を有するポリアミンは、とりわけ、水の存在下で連鎖延長若しくは架橋を行うべきである場合に使用される、それというのも、アミンは通常、アルコール又は水よりも迅速にイソシアネートとと反応するからである。これはしばしば、架橋したポリウレタン又は高いモル質量のポリウレタンの水性分散液が望まれる場合に必要である。そのような場合に、イソシアネート基を有するプレポリマーを製造し、これらは迅速に水中に分散し、引き続き複数の、イソシアネート基に対して反応性のアミノ基を有する化合物の添加により連鎖延長又は架橋することで行われる。
【0068】
これに適したアミンは一般に、第一及び第二アミノ基の群から選択される少なくとも2つのアミノ基を有し、32〜500g/モル、有利に60〜300g/モルのモル質量範囲の多官能性のアミンである。このための例は、ジアミン、例えばジアミノエタン、ジアミノプロパン、ジアミノブタン、ジアミノヘキサン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(イソホロンジアミン、IPDA)、4,4′−ジアミノジシクロヘキシルメタン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、アミノエチルエタノールアミン、ヒドラジン、ヒドラジン水化物又はトリアミン、例えばジエチレントリアミン又は1,8−ジアミノ−4−アミノメチルオクタンである。
【0069】
アミンは、また、ブロックされた形で、例えば相当するケチミン(例えばカナダ国特許第1129128号明細書参照)、ケタジン(例えば米国特許第4269748号明細書参照)又はアミン塩(米国特許第4292226号明細書参照)の形で使用されることもできる。また、オキサゾリジン、例えば米国特許第4192937号明細書で使用されているものは、プレポリマーの連鎖延長のために本発明のポリウレタンの製造に使用されることができるキャップしたポリアミンを表している。このようなキャップしたポリアミンの使用の際に、これらは一般に水の不在下に、プレポリマーと混合され、かつこの混合物は引き続き分散液の水又は分散液の水の一部と混合されるので、加水分解的に相当するポリアミンに遊離される。
【0070】
好ましくはジアミン及びトリアミンの混合物が使用され、特に好ましくはイソホロンジアミン(IPDA)及びジエチレントリアミン(DETA)の混合物である。
【0071】
ポリウレタンは、成分(Ia2)及び(Ia4)のの全量に対して、モノマー(d)として少なくとも2つの、イソシアネートに対して反応性のアミノ基を有するポリアミンを好ましくは1〜30、特に好ましくは4〜25モル%含有する。
【0072】
特定の分枝鎖度又は架橋度の調節に使用することができる2よりも高い価数を有するアルコールは、例えばトリメチロールプロパン、グリセリン又は糖である。
【0073】
同じ目的のために、モノマー(Ia4)として、2価よりも高い価数のイソシアネートが使用されることができる。商業的に入手可能な化合物は、例えばヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート又はビウレットである。
【0074】
場合により使用されるモノマー(Ia5)は、モノイソシアネート、モノアルコール及びモノ第一及び第二アミンである。一般に、その含分は、モノマーの全モル量に対して最大10モル%である。これらの一官能性の混合物は、通常、別の官能基、例えばオレフィン性基又はカルボニル基を有し、かつポリウレタン中への官能基の導入のために使用され、これはポリウレタンの分散若しくは架橋又は別のポリマー類似反応を可能にする。このために、モノマー、例えばイソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート(TMI)及びアクリル酸又はメタクリル酸のエステル、例えばヒドロキシエチルアクリレート又はヒドロキシメチルメタクリレートが当てはまる。
【0075】
ポリウレタン化学の分野では、どのようにしてポリウレタンの分子量が互いに反応性のモノマーの含分及び1分子当たりの反応性の官能基の数の統計学的平均の選択により調節されることができるかは、一般に公知である。
【0076】
通常、成分(Ia1)〜(Ia5)並びにその各モル量は、
A)イソシアネート基のモル量及び
B)ヒドロキシル基のモル量及びイソシアネートと付加反応で反応することができる官能基のモル量の総和
での比A:Bは、0.5:1〜2:1、好ましくは0.8:1〜1.5、特に好ましくは0.9:1〜1.2:1である。まさに特に好ましくは、比A:Bは、1:1にできる限り近い。
【0077】
使用されたモノマー(Ia1)〜(Ia5)は、平均して通常1.5〜2.5、好ましくは1.9〜2.1、特に好ましくは2.0のイソシアネート基若しくはイソシアネートと付加反応で反応することができる官能基を有する。
【0078】
成分(Ia1)〜(Ia5)の重付加は、一般に20〜180℃、好ましくは50〜150℃の反応温度で常圧又は自発圧下に行われる。
【0079】
必要な反応時間は、数分間から数時間に及んでいてよい。ポリウレタン化学の分野において、どのようにして反応時間が多数のパラメータ、例えば温度、モノマー濃度とモノマー反応性により影響を受けるかは公知である。
【0080】
ジイソシアネートの反応を促進するために、常用の触媒、例えばジブチルスズジラウレート、スズ(II)オクトエート又はジアザビシクロ[2.2.2]オクタン)が併用されることができる。
【0081】
重合装置として、殊に低粘度及び良好な熱除去のための溶剤の併用により行われる場合には、撹拌釜が当てはまる。
【0082】
好ましい溶剤は、水と制限なく混和性であり、常圧で40〜100℃の沸点を有し、モノマーと反応しないか又はゆっくりと反応するにすぎない。
【0083】
たいてい、分散液は以下の方法に従って製造される:
「アセトン法」によれば、水と混和性で常圧で100℃以下で沸騰する溶剤中で、成分(Ia1)〜(Ia3)からイオン性ポリウレタンが製造される。分散液を形成するまで水が添加され、その中で水は凝集性の相である。
【0084】
「プレポリマー混合法」は、反応した(潜在的な)イオン性ポリウレタンが、むしろまず最初にイソシアネート基を有するプレポリマーが製造されるという点で、アセトン法と異なる。その際、成分は、定義によれば比A:Bが1.0より大きく3まで、好ましくは1.05〜1.5にあるように選択される。プレポリマーはまず最初に水中へ分散され、かつ引き続き場合によりイソシアネート基と、2つ以上のイソシアネートに対して反応性のアミノ基を有するアミンとの反応により架橋されるか又は2つのイソシアネートに対して反応性のアミノ基を有するアミンで連鎖延長される。連鎖延長は、アミンが添加されない場合でも行われる。この場合に、イソシアネート基は加水分解されてアミノ基に変換され、それはなおプレポリマーの残存するイソシアネート基と反応して連鎖延長される。
【0085】
通常、ポリウレタンの製造の際には溶剤がされた場合には、大多数の溶剤は分散液から、例えば減圧下での蒸留により除去される。好ましくは分散液は、10質量%未満の溶剤含量を有し、かつ特に好ましくは溶剤不含である。
【0086】
分散液は、一般に10〜75質量%、好ましくは20〜65質量%の固体含量及び10〜500mPasの粘度(20℃の温度及び250s- のせん断速度で測定)を有する。
【0087】
例えば、アルデヒド及びフェノール若しくはフェノール誘導体からなるフェノール縮合樹脂又はエポキシド樹脂及び更に例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第3903538号、同第4309079号及び同第4024567号明細書に挙げられた、ポリウレタン分散液中で例えば接着促進剤として使用するポリマーのように、完成した分散液中で場合によっては均一に分布されうるのが困難であるのに過ぎない疎水性助剤は、2つの前記の明細書に記載された方法により、ポリウレタン又はプレポリマーにすでに分散前に添加されることができる。
【0088】
本発明の変法によれば、分散相P.I中に親水性ポリウレタンIbi及びカルボジイミドIbiiが物理的混合物の形で存在する。
【0089】
ポリウレタンIbiは、ポリウレタンIaと同じように構成されていてもよいが、ポリウレタンIbiは有効量のカルボジイミド基を有しないという点で異なる。
【0090】
相応して、ポリウレタンIbiは、通常、
Ibil)カルボジイミド構造単位を有しないジイソシアネート、
Ibi2)
Ibi2.1)500〜5000の分子量を有し、ジオール(Ibi2)の全量に対して10〜100モル%及び
Ibi2.2)60〜500g/モルの分子量を有し、ジオール(Ibi2)の全量に対して0から〜90のモル%
のジオール、
Ibi3)モノマー(Ibi1)及び(Ibi2)とは異なり、少なくとも1つのイソシアネート基又は少なくとも1つの、イソシアネートに対して反応性の基を有し、ポリウレタンに水への分散性を生じさせる更に少なくとも1つの親水基又は潜在的な親水基を有するモノマー、
Ibi4)場合により別の、モノマー(Ibi1)〜(Ibi3)とは異なり、アルコール性ヒドロキシル基、第一又は第二アミノ基又はイソシアネート基である反応性基を有する多価化合物、及び
Ibi5)場合により、モノマー(Ibi1)〜(Ibi4)とは異なり、アルコール性ヒドロキシル基、第一又は第二アミノ基又はイソシアネート基である反応性基を有する一価化合物
から構成されている。
【0091】
構成成分(Ibi1)として、殊に(Ia1.2)と表される化合物が、構成成分(Ib2)として(Ia2)と表される化合物が、構成成分(Ibi3)として(Ia3)と表される化合物が、構成成分(Ibi4)として(Ia4)と表される化合物が、構成成分(Ibi5)として(Ia5)と表される化合物が当てはまる。
【0092】
カルボジイミドIbiiは、実質的にそれを水への分散性を生じさせる親水基を有さず、即ち、モノマーIa3若しくはIbi3が有するような、実質的にイオン性基又は親水性のポリアルキレンオキシド基を有しない。
【0093】
適したカルボジイミドIbiiは、例えば一般式Ibii1
−(R−N=C=N−R−R Ibii1
[式中、nは2〜20の数を表し、
は、一般式Ia1.1.1で定義されたものと同じであり

【0094】
【化8】
Figure 0004646168
【0095】
であり、かつ
は互いに独立してC〜−C20−アルキル、C〜C12−シクロアルキル、C〜C20−アリール又はC〜C20−アラルキルを表し、
その際、基Rの水素原子1〜4個はカルボジイミド基に対して不活性な置換基により置換されていてよい]で示されるものである。
【0096】
これらの混合物の中では、一般式Ibii2及びIbii3のものが好ましく、
−R−(R−R Ibii2
[式中、R、R及びRは式Ia1.1.2及びIbii1に記載された意味を有し、かつpは2〜20の数を表す]。
【0097】
【化9】
Figure 0004646168
【0098】
[式中、R及びRは式Ia1.1.2に記載された意味を有し、p及びmは2〜20の数を表し、かつqは1〜10の数を表す]。
【0099】
末端に尿素基又はウレタン基を有するカルボジイミドIbiiは、例えば式Ia1.1.1の化合物と、相当するアルコール又はアミンとの反応により製造されることができる。
【0100】
この種類の化合物は公知であり、かつ例えば欧州特許出願公開第628541号明細書に記載されている。
【0101】
−N=C=N−Rの種類の末端基を有するカルボジイミドIbiiは、式Ia1.1.1の化合物と、相応するモノイソシアネートとを縮合させるか又は式Ia1.1.1の化合物を構成するジイソシアネートをモノイソシアネートと共に共縮合させることにより入手可能である。好ましくは、フェニルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート又はm−イソプロペニル−α−α−ジメチルベンジルイソシアネート(TMI)である。
【0102】
ポリウレタンIbi及びカルボジイミドIbiiが物理的混合物の形で存在する分散相Iを有する水性分散液の製造は、例えば、疎水性助剤を含有するポリウレタンIaの製造のように行われてよい。このことは、イソシアネートに対して反応性の基、例えばアルコール性ヒドロキシル又は第一及び第二アミノ基を有しない限り、カルボジイミドIbiiが、ポリウレタンIbiが形成される反応混合物の任意の時点に添加されてもよいことを意味する、ただし、ポリウレタンIbiの分散前に混合が水中で行われる。カルボジイミドIbiiがイソシアネートに対して反応性の基を有する場合には、しかしながら添加がまず最初に行われその後反応混合物が反応する、即ち、実際にはNCO基はもはや含有していない。
【0103】
カルボジイミド基Ibiiの代わりに、モノマーIa1.1を使用することも可能であり、その添加は、モノマーIbi1〜Ibi5からの反応混合物の反応後に行われることを前提とする。この場合に、モノマーIa1.1のイソシアネート基は水と反応してアミノ基に変換され、場合によりこれらのアミノ基は、モノマーIa1.1の別の分子の別のイソシアネート基と、尿素基の形成下に反応させて連鎖延長分子に変換される。
【0104】
凝集性の水相(P.II)中に含有しているポリカルボン酸IIとして、実際には、2つ又はそれ以上のカルボキシル基を有しかつカルボジイミド基を有しない全てのカルボン酸が当てはまり、これは25℃で凝集性の相P.IIに対して1g/l以上、好ましくは25g/lの溶解度を有する。
【0105】
更に、好ましいポリカルボン酸の25℃での水に対する溶解度は、pH値が水酸化ナトリウムの添加により6以上に高められる場合に、少なくとも100、好ましくは200、特に好ましくは少なくとも300のg/kg水である。これらのポリカルボン酸の本質的な特性は、室温での未希釈で水への2.5cmので測定した前記の溶剤の光透過率が、実質的に100%である。
【0106】
本発明による分散液中に、分散相I中のカルボジイミド基及び凝集性の水相II中のカルボキシル基は、好ましくは等価量で存在する。
【0107】
これらのポリカルボン酸IIの分子量は、一般に200〜1000000、好ましくは400〜100000、特に好ましくは1000〜10000にある。
【0108】
ポリカルボン酸1分子当たりのカルボキシル基の数は、通常2〜150である。
【0109】
好ましくは、本発明による水性分散液は、凝集性の相P.IIがポリカルボン酸IIとして
IIa)IIa1)オレフィン二重結合を有するC〜C12カルボン酸50〜100質量%、及び
IIa2)C〜C20アルキル(メタ)アクリレート、炭素原子20までを有するカルボン酸のビニルエステル、炭素原子20までを有するビニル芳香族化合物、エチレン系不飽和ニトリル、ビニルハロゲン化物及び炭素原子2〜8個を有する1つ又は2つの二重結合を有する脂肪族炭化水素から選択される主モノマー0〜50質量%及び
IIa3)(IIa1)及び(IIa2)とは異なるラジカル重合可能なモノマー0〜10質量%
から誘導されているポリカルボン酸(IIa)のものである。
【0110】
ポリマー(IIa)に関連して、(メタ)アクリル−は、メタクリル−又はアクリル−の略記されたものを表す。
【0111】
モノマーIIa1として、主として(メタ)アクリル酸又はマレイン酸が当てはまる。特に好ましくは、モノマーIIa1のみから、まさに特に好ましくは、アクリル酸のみから製造されているるようなポリカルボン酸である。
【0112】
カルボン酸無水物基を有するモノマーの使用の場合には、有利に、これらのモノマーをまず最初に重合し、かつ無水物基を引き続き加水分解するようにして行われる。
【0113】
ポリカルボン酸の製造は、一般に、ラジカル重合によって行われる。適した重合法、例えば塊状重合又は溶液重合は、当業者には公知である。
【0114】
特に、本発明による分散液は、分散相(I)を含有し、かつポリカルボン酸IIの水溶液を別個に製造し、かつ引き続きこれらが互いに混合されることによって製造されることができる。ポリカルボン酸IIの水溶液の代わりに、ポリカルボン酸IIをバルクで使用されることもできる。混合は重要ではなく、かつ例えば、ポリカルボン酸の水溶液又は未希釈のポリカルボン酸を分散液中へ混入するようにして行われることができる。混合は、その使用前に任意の時点に行うことができる。
【0115】
本発明によるポリウレタン分散液は、別の、水中に乳化可能又は水中に分散可能な樹脂、例えばポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシド樹脂又はアルキド樹脂並びに市販の助剤及び添加剤、例えば噴射剤、消泡剤、乳化剤、増粘剤、チキソトロープ剤及び着色剤、例えば染料及び顔料を含有していてよい。しかしながら、通常、本発明による分散液は、有効量のメラミン、カオリン又は難燃剤を含有しない。
【0116】
例えば、様々な基材、例えば木材、金属、プラスチック、紙、皮革又は織物の粘着又は被覆に、織物の含浸に、並びに成形体及び印刷インキの製造に適している。
【0117】
その際、本発明によるポリウレタン分散液の加工は、接着剤、皮革又は塗料工業において一般に通常の方法に従って行うことができ、即ち分散液を基材に噴霧するか、ロール塗布するか又はナイフコーティングし、引き続き乾燥させる。
【0118】
接着剤としての加工の場合のために、被覆された加工物は、分散液フィルムの乾燥前又は乾燥後に、別のもう1つの加工物と、好ましくは圧力の使用下に調和される。
【0119】
特に堅い接着剤結合は、乾燥した接着剤フィルムを備えている加工物が、直接約50〜100℃の温度に調和させる前、その間又はその後に加熱される場合に得られる。
【0120】
これらの方法により製造された接着剤結合は、殊に、貯蔵安定であり、かつ高い耐熱性を有するそれらの結合で製造されうることに傑出している。
【0121】
実験の部
略符号:
Tl=部
CDI=カルボジイミド基
OHZ=ヒドロキシル価
TDI=トルイレンジイソシアネート
HDI=ヘキサメチレンジイソシアネート
DBTL=ジブチルスズジラウレート
DMPA=ジメチロールプロピオン酸
VE−Wasser=脱イオン水
RT=室温
例において、以下の式のカルボジイミド
O=C=N−R−(R−N=C=O Ia1.1.2
[式中、mは統計学的平均で約4を表す]を使用した。
【0122】
分散液の粘度を、20℃の温度で及び250s- のせん断速度で、同心シリンダー(スピンドル直径38.7mm、カップ直径:42.0mm)を有する回転レオメーターを用いて測定した。
【0123】
ラテックス分子の粒径を、濁り度測定によって間接的に測定した。このために、0.01質量%の固体含量を有する分散液の濁り度を、2.5cmの層厚で及び室温で、蒸留水に相対して測定した。
【0124】
【数1】
Figure 0004646168
【0125】
K値の測定
K値を、ポリマーの分子量の計測であって、Kirk-Othmer、Encyklopedia of Chemical Technology、第3版、Verlag John Wiley & Sons Inc.、第23巻、第967頁に記載されているような方法に従って測定した。
【0126】
A 分散液の製造
A1 出発分散液の製造
分散液Ia1:カルボジイミドを有する分散液
アジピン酸、ネオペンチルグリコール及びヘキサンジオールからのポリエステル542.9g(OHZ=56)、DBTL 0.1g及びl,4−ブタンジオール 36.6gを、アセトン92.2g中でTDI 58.6gと65℃で1時間反応させた。ついで、アセトン100g中の、NCO 8%及びCDI 15%を有するNCO末端カルボジイミド88.3gを添加した。10分後、HDI 56.5gを計量供給し、かつ65℃で153分間撹拌した。これをアセトン756gで希釈し、50℃に冷却した。NCO含量は0.38%であった。アミノエチルアミノエタンスルホン酸Na塩の50%水溶液33.8gで連鎖延長し、かつ脱イオン水1200gで分散させた。アセトンを43℃までの温度で減圧下に留去し、かつ固体含量を40%に調節した。
【0127】
分析データ:LT:69 粘度:32mPas K値:51 pH:8.8
分散液Ia2:カルボジイミドを有する分散液
アジピン酸、ネオペンチルグリコール及びヘキサンジオールからのポリエステル563.2g(OHZ=56)、DBTL 0.1g及び1,4ブタンジオール38gを、アセトン191.4g中でTDI 63.4gと62℃で1時間反応させた。その後、アセトン100g中の、NCO 8%及びCDI 15%を有するNCO末端カルボジイミド57.3gを添加し、10分後、HDI 61.2gを計量供給し、かつ65℃で139分間撹拌した。これをアセトン756gで希釈し、50℃に冷却した。NCO含量は0.41%であった。これを、アミノエチルアミノエタンスルホン酸Na塩の50%溶液33.8gで連鎖延長し、脱イオン水1200gで分散させた。アセトンは43℃間での温度で減圧下で留去し、かつ固体含量を40%に調節した。
【0128】
分析データ:LT:78 粘度:46mPas K値:58 pH:8.3
カルボジイミドを有する分散液Ia3:分散液
アジピン酸、ネオペンチルグリコール及びヘキサンジオールからのポリエステル552.6g(OHZ=56)、DBTL 0.1g及び1,4−ブタンジオール37.3gを、アセトン191.4g中でTDI 60.9gと65℃で1時間反応させた。ついで、アセトン100g中の、NCO 8%及びCDI 15%を有するNCO末端カルボジイミド73.5gを添加した。10分後、HDI 58.8gを計量供給し、かつ65℃で140分間撹拌した。アセトン756gで希釈し、50℃に冷却した。NCO含量は0.41%であった。これを、アミノエチルアミノエタンスルホン酸Na塩の50%溶液33.8gで連鎖延長し、かつ脱イオン水1200gで分散させた。アセトンを43℃までの温度で減圧下に留去し、かつ固体含量を40%に調節した。
【0129】
分析データ:LT:80 粘度:50mPas K値:53 pH:7.8
A2 それからの潜在架橋性の分散液フィルムの製造
ポリカルボン酸として数平均分子量重量(Mn)=2750を有するポリアクリル酸溶液と使用した、水中45%濃度、pH=7
例1
分散液1 250gを、ポリカルボン酸溶液6.7gと強く撹拌しながら滴加した。
【0130】
例2
分散液2 250gを、ポリカルボン酸溶液4.4gと強く撹拌しながら滴加した。
【0131】
例3
分散液3 250gを、ポリカルボン酸溶液5.6gと強く撹拌しながら滴加した。
【0132】
潜在架橋性の分散液(例1〜3)及び出発分散液(分散液1〜3)から、K値を、フィルム形成の前及び後の多様な時間に対して測定した。フィルムは、3日間40℃での乾燥により製造した。乾燥したフィルムから、再びK値を測定した。分散液混合物をRTで貯蔵し、かつ3ヶ月後に測定を繰り返した。
【0133】
試験結果は、表1から引き出されうる。
【0134】
【表1】
Figure 0004646168

Claims (11)

  1. I)Ia)水への分散性を生じさせる親水性基に加えてカルボジイミド基を有し、かつカルボキシル基を有しないポリウレタン(Ia)
    又は
    Ib)Ibi)水への分散性を生じさせる親水性基を有し、かつカルボジイミド又はカルボキシル基を有しないポリウレタン(Ibi)及び
    Ibii)水への分散性を生じさせる親水性基を有しないカルボジイミド(Ibii)からなる物理的混合物
    を含有する分散相(P.I)、
    II)カルボジイミド基を有しておらず、かつ凝集性の水相P.II中で、25℃で少なくとも1g/lの水に対する溶解度を有するポリカルボン酸IIを溶解した形で含有する凝集性の水相(P.II)
    を含有し、ここで、水への分散性を生じさせる親水性基は、
    (i)5〜100のエチレンオキシド繰り返し単位からなるポリ(C 〜C アルキレン)グリコールエーテルである、非イオン性の基;
    (ii)イオン性の基;及び
    (iii)中和反応又は加水分解反応によりイオン性の基へ変換されうる、潜在的にイオン性の基
    から選択される、潜在架橋性の水性ポリウレタン分散液。
  2. カルボジイミド構造単位が、ポリウレタン(Ia)中に一般式Ia1.1.1
    OCN−(R−N=C=N)−R−NCO (Ia1.1.1)
    [式中、Rは有機イソシアネートから、又はウレタン基を有しかつエーテル基又はエステル基を有していてよい末端イソシアネート基含有のプレポリマーから、イソシアネート基を脱離することにより得られる、尿素基、ウレタン基、エステル基及び/又はエーテル基を有していてよい2価の炭化水素基を表し、その際、同一分子中に複数の基Rが存在する場合には、同時に異なった、上記の定義に相応する基Rが存在していてよく、かつ
    nは1〜20を表す]
    で示されるポリイソシアネート(Ia1)を経て導入されている、請求項1記載の水性分散液。
  3. カルボジイミド構造単位が、ポリウレタン(Ia)中に一般式Ia1.1.2
    O=C=N−R−(R−N=C=O Ia1.1.2
    [式中、Rは式Ia1.1.2.1
    Figure 0004646168
    で示される基を表し、
    は式Ia1.1.2.2
    Figure 0004646168
    で示される基を表し、かつ
    mは1〜20の数を表す]で示されるポリイソシアネート(Ia1)を経て導入されている、請求項1又は2記載の水性分散液。
  4. 相(P.I)が
    Ia1)Ia1.1)カルボジイミド構造単位を含有し、
    かつ場合により
    Ia1.2)カルボジイミド構造単位を有しない
    ジイソシアネート、
    Ia2)Ia2.1)500〜5000の分子量を有し、ジオール(Ia2)の全量に対して10〜100モル%、及び
    Ia2.2)60〜500g/モルの分子量を有し、ジオール(Ia2)の全量に対して0〜90モル%
    のジオール、
    Ia3)更に少なくとも1つの親水性基又は潜在的な親水性基を有し、それによりポリウレタンの水への分散性を生じさせる、モノマー(Ia1)及び(Ia2)とは異なり、少なくとも1つのイソシアネート基又はイソシアネート基に対して反応性基を有するモノマー、
    Ia4)場合により、更に、モノマー(Ia1)〜(Ia3)とは異なり、アルコール性ヒドロキシル基、第一又は第二アミノ基又はイソシアネート基である反応性基を有する多価化合物、及び
    Ia5)場合により、モノマー(Ia1)〜(Ia4)とは異なり、アルコール性ヒドロキシル基、第一又は第二アミノ基又はイソシアネート基である反応性基を有する一価化合物
    から構成されているポリウレタン(Ia)から形成されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の水性分散液。
  5. ポリウレタン(Ibi)がIbi1)カルボジイミド構造単位を有しないジイソシアネート、
    Ibi2)Ibi2.1)500〜5000の分子量を有し、ジオール(Ibi2)の全量に対して10〜100モル%及び
    Ibi2.2)60〜500g/モルの分子量を有し、ジオール(Ibi2)の全量に対して0〜90モル%
    のジオール、
    Ibi3)モノマー(Ibi1)及び(Ibi2)とは異なり、少なくとも1つのイソシアネート基又は少なくとも1つの、イソシアネートに対して反応性の基を有し、ポリウレタンに水への分散性を生じさせる更に少なくとも1つの親水基又は潜在的な親水基を有するモノマー、
    Ibi4)場合により別の、モノマー(Ibi1)〜(Ibi3)とは異なり、アルコール性ヒドロキシル基、第一又は第二アミノ基又はイソシアネート基である反応性基を有する多価化合物、及び
    Ibi5)場合により、モノマー(Ibi1)〜(Ibi4)とは異なり、アルコール性ヒドロキシル基、第一又は第二アミノ基又はイソシアネート基である反応性基を有する一価化合物
    から構成されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の水性分散液。
  6. カルボジイミドIbiiが、一般式Ibii1
    −(R−N=C=N−R−R Ibii1
    [式中、nは2〜20の数を表し、
    は、一般式Ia1.1.1で定義されたものと同じであり

    Figure 0004646168
    であり、かつ
    は互いに独立してC〜C20−アルキル、C〜C12−シクロアルキル、C〜C20−アリール又はC〜C20−アラルキルを表し、
    その際、基Rの水素原子1〜4個はカルボジイミド基に対して不活性な置換基により置換されていてよい]である、請求項1から4までのいずれか1項記載の水性分散液。
  7. カルボジイミドIbii1が一般式Ibii2又はIbii3
    −R−(R−R Ibii2
    [式中、R、R及びRは式Ia1.1.2及びIbii2中に記載された意味を有し、かつpは2〜20の数を表す]であるか、又は一般式Ibii3
    Figure 0004646168
    [式中、R及びRは式Ia1.1.2中に記載された意味を有し、p及びmは2〜20の数を表し、かつqは1〜10の数を表す]である、請求項5記載の水性分散液。
  8. ポリカルボン酸IIが
    IIa)IIa1)オレフィン二重結合を有するC〜C12カルボン酸50〜100質量%及び
    IIa2)C〜C20−アルキル(メタ)アクリレート、炭素原子20個までを有するカルボン酸のビニルエステル、炭素原子20個までを有するビニル芳香族化合物、エチレン系不飽和ニトリル、ビニルハロゲン化物及び炭素原子2〜8個及び二重結合1つ若しく2つを有する脂肪族炭化水素
    から選択された主モノマー0〜50質量%、
    IIa3)(IIa1)及び(IIa2)とは異なるラジカル重合可能なモノマー0〜10質量%
    から誘導されているポリカルボン酸(IIa)である、請求項1から7までのいずれか1項記載の水性分散液。
  9. ポリカルボン酸IIaがモノマーIIa1のみから構成されている、請求項8記載の水性分散液。
  10. 含浸剤、コーティング剤又は接着剤としての、請求項1から9までのいずれか1項記載の分散液の使用。
  11. 請求項1から9までのいずれか1項記載の水性分散液で接着、含浸又は被覆されている、木材、金属、織物、皮革又はプラスチックからなる物品。
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