JP4645997B2 - トール油ピッチからの不けん化物の回収方法およびステロール類の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トール油ピッチからの不けん化物の回収方法およびステロール類の製造方法に関し、具体的には、トール油ピッチを特定の条件下でアルカリ加水分解に付して、アルコール成分を遊離させ、該アルコール成分を含む不けん化物を高収率で回収する方法であり、さらにこの回収方法を利用して、医薬、食品、飼料、さらに工業原料等に有用なステロール類を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
粗トール油はパルプ製造時の副産物として回収される。これを精留に付し、トール油脂肪酸、トール油ロジンおよび残留分としてトール油ピッチが得られる。粗トール油中性成分にはβ―シトステロール、β―シトスタノール、カンペステロール、カンペスタノール、スチグマステロール等のステロール類、ジテルペン炭化水素類、ジテルペンアルコール類、ジテルペンアルデヒド類、トリテルペンアルコール類、ワックスアルコール類等の成分(不けん化物)が含まれている。また、トール油ピッチ中性成分にも粗トール油中性成分と同様の成分が含まれている。
【0003】
しかしながら、トール油セッケンから硫酸を用いて粗トール油を製造する工程で既に、不けん化物に含まれるアルコール成分の一部は共存する脂肪酸あるいは樹脂酸とのエステルに変換されている。また、粗トール油貯蔵時にも、一部エステル化が起こっている。一方、粗トール油精留時、残留分として回収されるトール油ピッチ中のアルコール成分は、精留工程で高温に曝されているため、脂肪酸および樹脂酸とのエステル化がより一層促進され、その殆どが、エステル体として存在している。また、トール油ピッチ中の遊離脂肪酸および遊離樹脂酸についても、精留時の高温下で、二量化が起こっており、脂肪酸二量体および樹脂酸二量体とアルコール成分とのエステル体も存在する。トール油ピッチの平均分子量は1000〜1500で、その組成は非常に複雑である。
【0004】
かかるトール油ピッチからステロール類等のアルコール成分を含む不けん化物を高収率で回収するには、まず、脂肪酸および樹脂酸、あるいは脂肪酸二量体および樹脂酸二量体とのエステル結合を切断し、アルコール成分を遊離させる必要がある。
【0005】
エステル結合の切断は、一般的に加水分解およびアルカリ加水分解(けん化)が行われている。植物油等の油脂の加水分解では、通常、高温高圧下で連続的に加水することにより油脂を脂肪酸およびグリセリンに分解する。本法は連続的に一定条件下で運転されるので、品質が安定しており、かつ高収率であるため、大量生産向けの方式として普及している。しかしながら、反応物は250〜270℃の高温に2〜3時間曝されるため、アルコール成分のような水酸基を有する化合物は、脱水反応を起こす可能性がある。このため、適切な加水分解条件の設定が必要となる。また、トール油ピッチは植物油等に比べ、分子量が大きく、かつ複雑な構造であるため、油層中への水の溶解性を高めるには、植物油等の場合よりも、さらに高温高圧が要求されるものと考えられる。また、設備コストも非常に大きなものとなる。
【0006】
一方、アルカリ加水分解法によるトール油ピッチ中のステロールエステルの加水分解方法としては、トール油ピッチから遊離酸を除去した後、イソプロパノール性水酸化カリウムでけん化し、水で希釈後、沈殿物からステロールを回収する方法 (米国特許明細書2,715,638号明細書)、トール油ピッチをエタノール性水酸化カリウムでけん化し、水で希釈後、沈殿物からステロールを回収する方法(米国特許明細書2,715,639号明細書)等が知られている。
【0007】
上記のように、トール油ピッチ中のアルコール成分は脂肪酸および樹脂酸とのエステル、さらには脂肪酸二量体および樹脂酸二量体とのエステルとして存在し、かなり複雑な構造を有するため、低級アルコールを用いる還流操作では加水分解効率が充分でなく、例えばオートクレーブを使用する加圧下での反応等、かなり苛酷なけん化条件が必要である。従って、上記のような方法では、エステル結合を切断し、高収率でアルコール成分を遊離化する目的においては、多くの問題点を有している。また、加圧下で反応を行うには、オートクレーブ等の設備が必要となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、難加水分解性であるトール油ピッチから、特別な装置を使用せず、簡易な操作で、不けん化物を高収率で回収する方法および該方法を利用したステロール類を製造する方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、引火点が低級一価アルコール等に比べて低く安全性の高い多価アルコールを使用して、この多価アルコール中でトール油ピッチをアルカリ加水分解に付し、得られるトール油ピッチのアルカリ石鹸から特定の有機溶媒で抽出することにより、特別な装置を使用せず、常圧下での簡易な操作で、安全にかつ高収率で不けん化物を回収することができるという新たな事実を見出した。
すなわち、本発明にかかる不けん化物の回収方法は、トール油ピッチを、多価アルコール中にてアルカリ加水分解に付し、ついで炭化水素系溶媒にて不けん化物を抽出することを特徴とする。
【0010】
前記多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールおよびブチレングリコールから選ばれる少なくとも1種の二価アルコールを使用するのが好ましく、また多価アルコールはトール油ピッチに対して重量で0.5〜5倍量で使用するのがよい。そして、アルカリ加水分解は140〜220℃で行うのが好ましい。
【0011】
アルカリ加水分解物を抽出処理するための炭化水素系溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、トルエンおよびキシレンから選ばれる少なくとも1種があげられる。回収した不けん化物、特にステロール成分を食品等への用途に使用する場合を考慮すると、炭化水素系溶媒としてヘキサンまたはヘプタンを使用するのが好適である。ヘキサンおよびヘプタンは混合して使用してもよい。抽出温度は、前記炭化水素系の沸点〜沸点より10℃低い温度であるのがよい。
【0012】
また、本発明は、トール油ピッチを、多価アルコール中にてアルカリ加水分解に付し、ついで水不溶性の炭化水素系溶媒にて不けん化物を抽出した後、この不けん化物からステロール類を単離することを特徴とするステロール類の製造方法を提供するものである。ここで、ステロール類の単離は晶析によって行われるのが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の方法によれば、まず、アルカリの多価アルコール溶液中にて、トール油ピッチを加水分解反応に付すことにより、トール油ピッチ中のアルコール成分を高収率で遊離させる。
【0014】
本発明において使用される前記多価アルコールは、トール油ピッチおよびアルカリを溶解させるために常温または加熱下で液体であることが必要である。このような多価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ブチレングリコール等の二価アルコール;グリセリン、トリメチロールプロパン等の三価アルコール等が挙げられる。特に、常温で液体である前記二価アルコールを使用するのが好ましい。二価アルコールは1種または2種以上を混合して用いてもよい。また、三価アルコール等の他の多価アルコールも2種以上を混合して用いてもよく、また必要に応じて水やその他の溶媒と混合して用いてもよい。
【0015】
本発明の回収方法で得られる不けん化物をさらに精製して、ステロール類を単離し、これを食品あるいは飼料用途に使用する場合には、多価アルコールとして、毒性を有さないプロピレングリコールを使用するのが好ましい。多価アルコールの使用量は、トール油ピッチに対して重量で0.5〜5倍量、好ましくは1〜3倍量である。
【0016】
アルカリとしては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられるが、中でも水酸化ナトリウムが好ましい。これらのアルカリは、トール油ピッチのけん化価に対して一般に1〜5当量、好ましくは1.5〜4当量で添加される。
【0017】
アルカリ加水分解反応は、反応効率を高めるために、撹拌下で行うことが好ましい。アルカリ加水分解の反応温度は一般に140〜220℃、好ましくは150〜210℃であり、反応時間は一般に0.5〜5時間、好ましくは1〜3時間である。本発明において提示された条件により、難加水分解性のトール油ピッチ中のアルコール成分が完全に遊離し、不けん化物となる。
【0018】
上記工程で得られたトール油ピッチのアルカリ加水分解物に、水、好ましくは50〜80℃の温水を加えて希釈する。水の添加はアルカリ加水分解物の温度が100℃以下に冷却した時点で行うのが好ましい。水の添加量は、アルカリ加水分解工程で用いた多価アルコールに対して重量で約1〜1.5倍量が適当である。水の添加量が1倍量未満の場合には、次工程での溶媒抽出において有機溶媒層と水層との分液が困難となる。一方、水の添加量が1.5倍量を超える場合には、排水量が増加するだけで、それに見合う効果はない。
【0019】
水希釈後のアルカリ加水分解物に、炭化水素系溶媒を加えて、アルコール成分等の不けん化物を抽出する。使用される炭化水素系溶媒としては、水不溶性の有機溶媒、例えばヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン等があげられる。中でも分液が容易なヘキサンおよび/またはヘプタンを使用するのが好ましく、特にヘキサンが好適である。抽出溶媒の全使用量は特に制限されないが、一般に水希釈後のアルカリ加水分解物に対して重量で1〜10倍量、好ましくは2〜6倍量であるのが適当である。実際の抽出工程では、効率を高めるため、上記溶媒の全量を数回に分割して行うことが好ましい。抽出温度は、使用する炭化水素溶媒の沸点〜沸点よりも10℃低い温度で行うのが好適である。
【0020】
具体的には、水希釈後のアルカリ加水分解物に所定量の溶媒を加え、撹拌しつつ、使用した溶媒の沸点〜沸点よりも10℃低い温度まで昇温し、その後、撹拌を停止して静置し、溶媒層と水層に分液する。分液した水層に、新たに所定量の溶媒を加え、上記と同様の操作を数回繰り返すことにより、不けん化物が完全に抽出される。抽出液は中性を呈するまで水洗を行う。
【0021】
水洗後の抽出液は、溶媒および水分を蒸留によって除去し、溶媒を回収すると共に、残部として不けん化物を得る。回収された溶媒は再利用が可能である。この他、抽出液を必要に応じて濃縮後、冷却し、粗結晶として析出させることによっても不けん化物を得ることができる。
【0022】
得られた不けん化物は、ジテルペンアルコール類、ワックスアルコール類、ステロール類等のアルコール類の他、アルデヒド類、炭化水素類を含有する。これらの混合物から医薬、食品、工業原料として有用なステロール類を単離する場合は、一般に減圧蒸留、晶析等の方法があげられ、特に晶析法が好適である。具体的には上記で得られた不けん化物に対して重量で約1〜10倍量の溶媒を加え、加温して溶解し、徐々に冷却してステロール類の結晶を析出させる。使用可能な溶媒としては、例えばへキサン、ヘプタン、さらにメタノール、エタノールおよびこれらの含水溶媒等が挙げられ、特にへキサンが好ましい。一方、母液中にはジテルペンアルコール類、ワックスアルコール類等が含まれ、その特性を生かした利用が可能である。
【0023】
不けん化物抽出済みのセッケン液は、脂肪酸および樹脂酸のアルカリ塩から構成されている。セッケン液は硫酸あるいは塩酸等の鉱酸で処理することにより、遊離してくる脂肪酸および樹脂酸を回収し、再利用することが可能である。また、脂肪酸および樹脂酸回収後の水層は、上記で用いた多価アルコールと水から構成されており、中和後、分留により多価アルコールと水に分離することにより、再利用が可能である。
【0024】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0025】
(実施例1)
プロピレングリコール1500gに水酸化ナトリウム120gを溶解した。トール油ピッチ(けん化価110)1000gに、上記水酸化ナトリウムのプロピレングリコール溶液を添加し、常圧下、撹拌しながら160℃に昇温し、同温度で1時間反応させた。反応終了後、90℃で温水1500gを添加し、均一化した。その後40℃に冷却し、ヘキサン2000gを添加して、撹拌しながら62℃に昇温した。同温度で10分間激しく撹拌し、その後静置した。分液は撹拌停止後、10分以内に良好な分液が行えた。ヘキサン層と水層をそれぞれ分離し、水層については新たにヘキサン2000gを添加して、上記と同様な操作をさらに2回繰り返した。ヘキサン抽出液は合一し、水2000gを加え、撹拌しながら62℃に昇温して、同温度で10分間撹拌した。撹拌停止後、下層の水層を排出し、上部から新たに水2000gを追加し、同様な操作を行った。前記2回の水洗で中性を呈した。抽出液からヘキサンおよび残留水分を減圧蒸留によって除き、不けん化物320g(収率32%)を得た。
【0026】
(実施例2〜5)
表1に示した処方および条件でトール油ピッチを処理した他は、実施例1と同様の操作により不けん化物を得た。
【0027】
(実施例6)
プロピレングリコール1500gに水酸化ナトリウム120gを溶解した。トール油ピッチ(けん化価110)1000gに、上記水酸化ナトリウムのプロピレングリコール溶液を添加し、撹拌しながら160℃に昇温した。同温度で1時間反応させた。反応終了後、90℃で温水1500gを添加し、均一化した。その後80℃に冷却し、トルエン2000gを添加して、撹拌しながら100℃に昇温した。同温度で10分間激しく撹拌し、その後静置した。溶媒層、水層ともに乳化状態になり分液が非常に困難であった。溶媒層と水層をそれぞれ分離し、水層については新たにトルエン2000gを添加して、上記と同様な操作を2回繰り返した。トルエン抽出液は合一し、水2000gを加え、撹拌しながら100℃に昇温して、同温度で10分間撹拌した。撹拌停止後、下層の水層を排出し、上部から新たに水2000gを追加し、同様な操作を行った。前記2回の水洗で中性を呈した。抽出液からトルエンおよび残留水分を減圧蒸留によって除き、不けん化物200g(収率20%)を得た。
【0028】
(比較例1)
表1に示したように、実施例6のプロピレングリコールをメタノールに、アルカリ加水分解温度を160℃から64℃、抽出溶媒をトルエンからヘキサンに、および抽出温度を100℃から62℃に代えた以外は、実施例6と同様の操作により不けん化物を得た。
【0029】
【表1】
【0030】
実施例1〜6および比較例1における不けん化物の各抽出量、収率および不けん化物中のステロール含有率を表2に示す。不けん化物中の化合物の同定は、ガスクロマトグラフィー質量分析計で行った。また、同定された化合物の定量は、内部標準をコレステロールとするガスクロマトグラフィー分析で行った。キャピラリーカラムはDB−5(0.25mm×30m、J&W社製)を使用した。
【0031】
【表2】
【0032】
(実施例7)
実施例1で得た不けん化物100gに対してヘキサン300gを加え、60℃に加温して不けん化物を溶解させた。ついで、室温下で徐々に冷却し、ステロール類の粗結晶49gを得た。この粗結晶に、さらにヘキサン100gを加えて、上記と同様に操作し、純度95%のステロール類の結晶39.5gを得た(トール油ピッチからの収率12.6%)。
【0033】
(実施例8〜12)および(比較例2)
実施例1で得た不けん化物に代えて実施例2〜6および比較例1で得た不けん化物をそれぞれ用いた他は、実施例7と同様にしてステロール類の結晶を得た。
各実施例および比較例におけるトール油ピッチからの収率を表3に示す。
【0034】
【表3】
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、バッチ反応であるため、低投資で、かつ簡易な設備および操作でトール油ピッチから不けん化物を高収率で回収することができるという効果がある。
また、本発明にかかるステロール類の製造方法によれば、回収した不けん化物から高純度のステロール類を高収率で効率よく製造できる。得られたステロール類は医薬品、食品、飼料、化粧品、その他の工業原料として有用である。
Claims (8)
- トール油ピッチを、多価アルコール中にてアルカリ加水分解に付し、ついで炭化水素系溶媒にて不けん化物を抽出することを特徴とする、トール油ピッチからの不けん化物の回収方法。
- 前記多価アルコールが、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールおよびブチレングリコールから選ばれる少なくとも1種の二価アルコールである請求項1記載の方法。
- 前記多価アルコールが、トール油ピッチに対して重量で0.5〜5倍量で使用される請求項1または2に記載の方法。
- アルカリ加水分解を140〜220℃で行う請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 前記炭化水素系溶媒がヘキサン、ヘプタン、トルエンおよびキシレンから選ばれる少なくとも1種である請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- 抽出温度が、前記炭化水素系溶媒の沸点〜沸点より10℃低い温度である請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- トール油ピッチを、多価アルコール中にてアルカリ加水分解に付し、ついで炭化水素系溶媒にて不けん化物を抽出した後、この不けん化物からステロール類を単離することを特徴とするステロール類の製造方法。
- ステロール類の単離が晶析によって行われる請求項7記載の方法。
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