JP4645779B2 - キノリンカルボアルデヒドの製造法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はキノリンカルボアルデヒドの製造法に関する。
さらに詳しくは、コレステロール低下剤であるHMG−CoA還元酵素阻害剤の合成中間体として有用な、2−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)−キノリン−3−カルボアルデヒドを容易に、効率よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
2−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)−キノリン−3−カルボアルデヒドはHMG−CoA還元酵素阻害剤の合成中間体として有用な中間体であり、従来、2−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシメチルキノリンを2−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)−キノリン−3−カルボアルデヒドに酸化する方法として、1)クロム酸を用いる酸化法、2)ジメチルスルホキシド−脱水剤を用いる酸化法(例えばSwern酸化)、(特開平1−279866号公報)3)TEMPO(2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ,フリーラジカル)に代表されるニトロキシルラジカル−次亜塩素酸塩を用いる酸化法(特開平08-027114号公報)が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記1)の方法では環境上有害なクロムイオン生成による廃液処理の問題が、2)の方法では臭気の甚だしいジメチルスルフィド生成等の問題が、3)の方法では試剤が高価であり化学的安全性においても難点がある等、いずれも工業的に解決すべき課題が残されている。
本発明の目的は2−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシメチルキノリンを酸化して、2−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)−キノリン−3−カルボアルデヒドを簡便にかつ工業的に有利に製造する方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らはこのような問題点を解決すべく種々の酸化方法を検討した結果、上記のような廃液処理や悪臭の問題のない、好収率でかつ工業的に有利な製造方法を見い出し、本発明に至った。
即ち、本発明は、式(1)
【化3】
で示される2−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシメチルキノリンを、2価パラジウム塩及びピリジン類の存在下、酸素含有気体で酸化することを特徴とする
式(2)
【化4】
で示される2−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)−キノリン−3−カルボアルデヒドの製造法に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、更に詳細に本発明を説明する。
式(2)で示される2−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)−キノリン−3−カルボアルデヒドの具体的な製造法について説明する。
【0006】
原料の2−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシメチルキノリン及び反応溶媒よりなる溶液に、2価パラジウム塩及びピリジン類を加えて攪拌し、これに酸素含有気体をフローしながら攪拌するか、あるいは酸素含有気体雰囲気中で撹拌することにより、目的の2−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)−キノリン−3−カルボアルデヒドを製造することができる。
【0007】
2価パラジウム塩としては、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、トリフルオロ酢酸パラジウム等が挙げられ、好ましくは酢酸パラジウムが挙げられる。
2価パラジウム塩の使用量は、基質に対して1モル%〜100モル%の範囲、好ましくは1モル%〜20モル%の範囲である。
【0008】
ピリジン類としては、ピリジン、ピコリン、2−エチルピリジン、2,6−ルチジン、2,4,6−コリジン、2,2’−ビピリジン、4,4’−ビピリジン等が挙げられ、好ましくはピリジン、2−エチルピリジンが挙げられる。
ピリジン類は必ずしも単独で使用する必要はなく、2種以上を併用しても差し支えない。
ピリジン類の使用量は、基質に対して5モル%〜400モル%の範囲、好ましくは5モル%〜100モル%の範囲である。
【0009】
酸化剤としての酸素含有気体としては、通常、空気が用いられるが、酸素や、酸素と窒素の任意の混合ガスを用いてもよい。
酸化剤の使用量は、通常は基質に対して等モル以上が使用され、酸化を短時間に完結させるためには大過剰を使用することができる。
反応は、通常、常圧下で行なえばよいが、必要に応じて、加圧下に行ってもよい。
【0010】
反応を促進するために、反応系にモレキュラーシーブ等を添加してもよい。
【0011】
反応溶媒としては、反応に関与しないものであれば特に制限はなく、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル等のニトリル類、アセトン、メチルエチルケトン及びメチルイソブチルケトン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロルベンゼン及びo−ジクロルベンゼン等の芳香族炭化水素類、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−オクタン及びn−デカン等の脂肪族炭化水素類、酢酸メチル、酢酸エチル及び酢酸プロピル等のエステル類、ジクロロメタン、ジクロロエタン及びクロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル及びジメトキシエタン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド及びN−メチルピロリドン等のアミド類、1,3−ジメチルイミダゾリジノン及びテトラメチル尿素等の尿素類等が挙げられ、好ましくは、トルエンが挙げられる。
更に、これらの反応溶媒は、単独又は組み合わせて使用することも出来る。
反応溶媒の使用量は基質(2−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシメチルキノリン)の1〜200重量倍の範囲であり、好ましくは2〜50重量倍の範囲である。
【0012】
反応温度としては−20℃〜150℃の範囲、好ましくは10℃〜100℃である。
【0013】
反応時間は使用する溶媒、反応温度等によって異なるが、1〜100時間である。
【0014】
反応終了後は、必要に応じモレキュラーシーブス等を濾過した後、水を加え、溶媒等により抽出し、乾燥、減圧濃縮することにより、目的とする2−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)−キノリン−3−カルボアルデヒドを得る事が出来る。
必要により、再結晶溶媒、例えばメタノール−水混合溶媒、トルエン−n−ヘキサン混合溶媒等から再結晶するか、抽出溶媒を留去して得られた結晶を、例えばi−プロピルエーテル、c−ヘキサン等で洗浄する事により、高純度の2−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)−キノリン−3−カルボアルデヒドを単離する事が出来る。
【0015】
【実施例】
以下,本発明について実施例を挙げて詳述するが,本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
尚、2−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)−キノリン−3−カルボアルデヒドのHPLC分析は、以下に示す条件で行った。
カラム: L−Column ODS
溶離液: アセトニトリル−水(65:35)
温度 : 40℃
流速 : 1mL/分
保持時間: 約21分
【0016】
実施例1
2.93g(9.99mmol)の2−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)−3−ヒドロキシメチルキノリン、117.9mg(0.53mmol)の酢酸パラジウム、1.55gのモレキュラーシブ3Aのトルエン(29.5g)溶液に、0.20mL(2.47mmol)のピリジンを加え、80℃に昇温し撹拌した。
そこに酸素を1mL/minの流量で加え、10時間撹拌した。
反応液をHPLC分析したところ、原料が2.4%、生成物が97.6%であった。
その後、室温まで冷却し反応液を濾過した。
濾液をそのまま減圧下濃縮し、残渣に2−プロパノール10gを加えて、70℃に昇温した後、更にセライト濾過をした。
濾液をそのまま減圧下濃縮し、残渣にトルエン10gを加え、希塩酸で洗浄、水洗した。
有機層を再度減圧下濃縮し、残渣にトルエン10gと活性炭を加え、30分撹拌後セライト濾過をした。
濾液を減圧下濃縮し、残渣にシクロヘキサン/トルエン(10/1)10gを加え、70℃に昇温して溶解後、20℃に冷却し1時間撹拌した。
得られた結晶を濾過すると1.54g(y 53%)の2−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)−キノリン−3−カルボアルデヒドが淡黄色結晶として得られた。(HPLC純度98%)
【0017】
【発明の効果】
本発明に従えば、HMG−CoA還元酵素阻害剤の有用な合成中間体である2−シクロプロピル−4−(4−フルオロフェニル)−キノリン−3−カルボアルデヒドを好収率でかつ工業的に有利に製造することができる。
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