JP4644765B2 - 銀拡散銅粉およびその製法並びにそれを用いた導電ペースト - Google Patents

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本発明は導電フィラー等に好適な銀拡散銅粉およびその製法並びにそれを用いた導電ペーストに関する。
導電ぺーストや塗料は,樹脂バインダーやビヒクル中に金属粉を導電フィラーとして分散させることによって得られるが,導電フィラーとしては銅粉や銀粉が通常使用されている。銅粉は銀粉に比べて安価であるが,耐酸化性に劣り,また温度が110℃以上では酸化膜が発生し易いので導電塗料の熱安定性を劣化させるという問題がある。一方,銀粉の場合は耐酸化性も耐久性も良好であるが,マイグレーションが発生しやすいことや価格が高いことなどの問題がある。
このようなことから銅粉の粒子表面に銀を被着または被覆する方法が種々提案されている。例えば特開昭53−134759号公報や特開昭60−243277号公報には銀錯塩溶液を用いて銅粉の粒子表面に金属銀を置換析出させる方法が記載され,特開平1−119602号公報にはキレート剤としてのEDTA中に銅粉を分散させ,その表面に銀を還元被覆させる方法が記載されている。また,特に銀によるマイグレーションを抑制するものとして,特開昭61−67702号公報では銅粒子の表面に銀とチタネートカップリング剤を被覆すること,また特公平6−72242号公報ではCuとAgの融液を不活性ガス気流中で急冷凝固することによって粉体化し,これによって内部から表面にむけて銀濃度が次第に増加する領域をもつ粒子とすることを開示している。
特開昭53−134759号公報 特開昭60−243277号公報 特開平1−119602号公報 特開昭61−67702号公報 特公平6−72242号公報
銀錯塩溶液やEDTAを用いて銀を銅粒子表面に析出させたものでは,粒子表面は実質的に金属銀そのものの性質を示すので,銅粉に比べるとマイグレーションは著しく発生しやすくなる。このため,銅粉に比べて電導性や耐酸化性が改善されたとしても,マイグレーションの点では導電フイラーとしては問題となる。特開昭61−67702号公報のようにチタネートカップリング剤を用いると銀によるマイグレーションの抑制が図れるかも知れないが,チタネートカップリング剤が表面に存在する分,導電性が低下するうえ,別途に製造工程と薬品を必要としてコスト高とならざるを得ない。特公平6−72242号公報のようにアトマイズ法で銀含有の銅粉末を製造する場合には,融点以上の高温設備を必要とするうえ,粒径制御が困難であるという問題がある。
したがって,本発明は前記のような従来技術の問題を解消し,銅粒子に銀を含ませることによる導電性や耐酸化性の向上効果を享受したうえ,さらにマイグレーションが発生しがたい銀含有銅粉を得ることを目的としたものである。
前記の目的を達成せんとしてなされた本発明によれば,表面に銀を被着した銅粒子からなる銀被着銅粉を非酸化性雰囲気中150〜600℃の温度で熱処理する銀拡散銅粉の製法を提供する。該熱処理に供する銀被着銅粉は,銅粒子の表面に金属銀の単体が点状または島状に被着した粒子からなることができ,このような銀被着銅粉は金属銅粉と硝酸銀を還元剤が溶存する水溶液中で反応させることによって得られる。また,熱処理に供する銀被着銅粉は,銅粒子の表面に金属銀の膜が一様に被着した粒子であってもよく,このような銀被着銅粉は錯塩水溶液中で銅粉に銀イオンを作用させることによって得られる。いずれにしても,これらの銀被着銅粉を当該熱処理に供することにより,銅粒子の表面に存在した金属銀は単体としては粒子表面に存在せず粒子中に拡散した状態となり,これによって,銀に由来するマイグレーション現象が抑制される。
したがって,本発明によれば,Ag:0.5〜10質量%,残部がCuおよび不可避的不純物からなる組成を有し,金属銀の単体が粒子表面に実質上存在せず且つ平均粒径が10μm以下の銀拡散銅粉が提供され,またAg:0.5〜10質量%,残部がCuおよび不可避的不純物からなる組成を有し,金属銀の単体が粒子表面に実質上存在せず且つ平均粒径が10μm以下の銀拡散銅粉を導電フイラーとして用いた導電ペーストが提供される。
銅粉に銀を含有させて耐酸化性や導電性を改善させる場合に,この粉体を用いた導電ペーストはマイグレーションが起きやすいという問題があったが,本発明によると該粉体を簡単な処法でマイグレーションの起き難い形態に改質することができ,導電ペースト用のフイラーとして好適な銀含有銅粉が得られる。
図5に見られるように,銅と銀は平衡状態図的には実質的に固溶し合わず,共晶点温度779℃においてもCu中にAgが最大5at.%程度しか固溶せず,温度が下がるにしたがってその固溶限は少なくなり,常温では殆んど固溶しない。このように平衡論的にはCu中にAgは固溶しない筈であるが,径の小さな銅粒子の表面に単体の金属銀が被着した状態で,これを非酸化性雰囲気中,好ましくは弱還元性雰囲気中で150〜600℃の適切な温度範囲で熱処理すると,表面に被着していた金属銀が銅粒子の内部に拡散することがわかった。すなわち,表面に単体として存在した金属銀が銅中にあたかも固溶するような現象が生じ,表面に存在した銀はもはや電子顕微鏡観察(SEM)では見えなくなるのである。この現象を説明の都合上「銀の拡散現象」と呼び,この現象によって銅粒子中に銀が拡散した粉体を「銀拡散銅粉」と呼ぶことにする。この銀の拡散現象は母体の銅が微細粒子であることに起因し,微粒子であるが故の表面エネルギーが関与しているものと考えられる。なお,銅粒子の表面に金属銀が単体状で被着している粉体を「銀被着銅粉」と呼ぶ。
その熱処理に供する温度は,銅粒子の粒径,銅粒子に付着している銀量割合,銀の付着形態(点在しているか,島状に存在しているか,膜状に被着しているか等)によって適切に選定されるが,150℃より低いと十分に銀が拡散せず,600℃を超えると粒子同士が焼結するおそれがあるので,150〜600℃の範囲で選定されねばならない。好ましい熱処理温度は200〜550℃,さらに好ましくは250〜500℃の範囲である。その温度での保持時間も粒子形態に応じて適切に選定されねばならないが,通常は5〜200分の範囲,好ましくは100〜150分でよい。熱処理に供する雰囲気は非酸化性雰囲気であることが必要であり,不活性ガス雰囲気(例えば窒素ガス雰囲気),好ましくは弱還元性雰囲気(例えば窒素ガス+20vol.%以下の水素ガス)であるのがよい。
導電フイラーとして適する金属粉の粒径は一般に0.1〜10μm程度であるが,本発明においても,このような粒径の銀被着銅粒子粉体を熱処理することにより,ほぼ同径の銀が銅中に拡散した銀拡散銅粉が得られる。本発明に従う銀拡散銅粉の組成は,Ag:0.5〜10質量%,残部がCuおよび不可避的不純物であり,好ましくはAgが1.0〜5.0質量%である。Agが0.5質量%以下では,銅に銀を添加することによる耐酸化性の向上効果が得られず,10質量%以上では耐酸化性向上効果が飽和し価格も高価となるので望ましくない。
金属銀が銅粒子の表面に単体として被着している「銀被着銅粉」の場合には,これをフイラーとした導電ペーストにマイグレーションが発生しやすいが,本発明によって得られる「銀拡散銅粉」の場合には,これをフイラーとした導電ペーストにマイグレーションが発生し難くなることがわかった。前者では,銀に起因するマイグレーションを誘発するのに対し,後者では銀よりも銅の性質が粉体表面で優位となってマイグレーションを抑制するものと考えられる。
本発明に従う「銀拡散銅粉」を得るには,湿式法で得た「銀被着銅粉」を熱処理に供するのがよい。湿式法によれば,粒径や粒度分布・さらには形状(板状・球状等)および銀の付着状態等を制御することが容易で,設備も比較的簡単である。とくに,本発明者らは,粒径・粒度分布・形状・銀付着形態・等の制御が容易な銀被着銅粉の製法として,銅塩水溶液とアルカリ剤を反応させて水酸化銅を析出させた懸濁液に還元剤を添加して亜酸化銅にまで中間還元し,該亜酸化銅の懸濁液に酸素含有ガスを吹き込んで酸化処理したあと,抱水ヒドラジンまたは有機系還元剤を添加して金属銅粉にまで水中で最終還元し,得られた該還元剤と金属銅粉を含む液に硝酸銀を添加することを特徴とする銀被着銅粉の製造法を開発し,これを特願平11−054981号に提案した。この方法によると,その条件設定により,ほぼ球形の銅粒子の表面に金属銀が点状または島状に被着した「銀被着銅粉」が得られ(例えば後記の図1),この「銀被着銅粉」を熱処理すると球形粒子からなる「銀拡散銅粉」が得られる(後記の図2)。
特願平11−054981号で提案した銀被着銅粉の製法は,金属銅粉と硝酸銀を還元剤が溶存する水溶液(還元電位が−200mV以下)中で反応させる点を一つの特徴とし,銅粉の湿式製造法の最終工程の液に硝酸銀を添加することによって,前記の金属銅粉と硝酸銀を還元剤が溶存する水溶液を得る点を一つの特徴とし,銅粉の湿式製造法として亜酸化銅への一次還元と,金属銅への最終還元の間に,酸化工程を挿入した点を一つの特徴としている。これらの特徴点は特願平11−054981号に記載のとおりであるが,要するに,粒径・粒度分布・形状・銀付着形態・銀付着量などが制御性よく操作でき,導電ペーストに適した銀被着銅粉が得られるので,この方法で得られた銀被着銅粉を本発明に従う熱処理に供して銀拡散銅粉を得ることが好ましい。
もっとも,従来から公知の方法によって製造された銀被着銅粉に対しても,本発明は適用でき,例えば錯塩水溶液中で銅粉に銀イオンを作用させて銀被着銅粉を得たり,EDTA法で銅粉の表面に銀を還元被着させて,銅粒子の表面に一様に薄い銀膜を形成した銀被着銅粉(後記の図3)を得て,本発明に従う熱処理を適用しても銀拡散銅粉(後記の図4)を得ることができる。
いずれにして,湿式還元法で銅粉を製造し,その銅粉に湿式法で銀を被着させて銀被着銅粉を製造し,これを本発明に従う熱処理に供することによって,銀と銅の有利な性質を兼備した銀拡散銅粉を得ることができる。この銀拡散銅粉の粒径は導電フイラーとして適する0.1〜10μmであることができ,粒子形状は表面が滑らかな球状である。そして銀を含有するにも拘わらず,この銀拡散銅粉を用いた導電ペーストは後記の実施例に示すように,マイグレーションが起き難いという特徴がある。したがって,この銀拡散銅粉を含有する導電ペーストを用いると品質のよいプリント電子回路用導線が得られる。
〔実施例1〕
濃度48%のNaOH水溶液539gに純水4158gを加えてなる温度27℃のアルカリ水溶液と,純水2200gに硫酸銅(CuSO4・5H2O)662.5gを溶解した温度29℃の硫酸銅水溶液とを混合(pHは13.7であり,液中の銅に対して苛性ソーダの当量比が1.25である)し,攪拌して水酸化銅が析出した懸濁液を得る。この懸濁液全量に対し,ブドウ糖993.5gを純水4140gに溶かしたブドウ糖水溶液全量を添加し,添加後30分間で液の温度を70℃まで昇温した後,15分間保持する。ここまでの処理操作は全て窒素雰囲気下で行う。ついで,この液中に62ml/分の流量で200分間にわたって空気をバブリングさせる。これにより,液のpHは6.2となる。
この懸濁液を窒素雰囲気中で2日間静置したあと,上澄液(pH7.01)を除去し,沈殿をほぼ全量採取し,この沈殿物に純水700gを追加する。この懸濁液全量に対し,抱水ヒドラジン65gを添加する。発熱反応により液の温度は50℃に昇温し,最終的に80℃まで昇温して反応が終了する。反応が終了した液は,抱水ヒドラジンが溶存した水溶液中に金属銅粉が含まれる液である。
このようにして得られた,抱水ヒドラジンが溶存した水溶液中に金属銅粉が懸濁した液は,還元電位が−400mVであり,液中の金属銅粉は当初の硫酸銅のモル比に実質的に等しく,ほぼ260gである。この銅量のほぼ3質量%に相当する銀量となるように硝酸銀12.7gを純水75gに溶解し,この硝酸銀水溶液の全量を,チューブポンプを用いて60分かけて少量ずつ連続的に,50℃に維持した該金属銅粉の懸濁液に,攪拌しながら,添加した。反応終了後の懸濁液をろ過し,水洗し乾燥して銀被着銅粉を得た。
得られた銀被着銅粉の電子顕微鏡写真(SEM像)を図1に示した。図1に見られるように,各銅粒子の表面には銀が単体として点在しており(粒子表面に白く光ってみえる多数の小さなつぶつぶ),銅の表面に銀単体金属の粒が被着している状況がわかる。なお,図1の右上に見える一番大きな粒子の径は約5μmであるが,この粉体全体の平均粒径は4μmである。
このようにして得た銀被着銅粉100gを,窒素と水素の混合ガス流量(窒素90L/min+水素10L/min)に雰囲気制御してある静置式熱処理炉に装入し,500℃で120分間の熱処理を行なった。得られた熱処理品の電子顕微鏡写真(SEM像)を図2に示した。図2に見られるように,熱処理前の図1のものに見られた粒子表面の白点(金属銀の単体)は消失し,粒子表面は全体として角がとれて滑らかな状況になっているのがわかる。すなわち,熱処理によって銅表面に点在した金属銀は銅粒子内に拡散し,最外表面には金属銀の単体は実質的に存在していない銀拡散銅粉が得られた。
図1の銀被着銅粉と,図2の銀拡散銅粉を次の電気抵抗とマイグレーションの試験に供した。試験結果を表1に示した。なお,表1には平均粒径がほぼ同じ銅粉と銀粉についてのマイグレーション試験結果も参考例として併記した。
〔電気抵抗の測定〕
試料粉30gをフエノール系樹脂7.5gと混練してペーストを作成し,これをガラス基板上に厚さ30μmで塗膜化し,乾燥後,その体積抵抗値(Ω・cm)を測定した。
〔マイグレーションの測定〕
試料粉:フエノール樹脂:BCA=8.4:1.6:0.4の割合で混練してペーストを作成し(BCAはブチルカルビトールアセテートを示す),ガラス基板上で,幅1mmの線状バターン2本を間隙0.3mmを開けて同一直線上に形成し,大気循環式乾燥機中で150℃×15分間乾燥する。該間隙に純水1滴を垂らし,該間隙の両側のパターン間に電圧(7.5V)を印加し,該間隙が導通状態になる迄の時間(絶縁時間)を測定する。導通状態の判断は電源回路に組み込んだ電圧計によって行う。
表1の結果から,熱処理後の銀拡散銅粉では,熱処理前の銀被着銅粉に比べてマイグレーション絶縁時間が36秒増え,どちらかと言えば銅粉に近いところまでマイグレーションが抑制されたことがわかる。なお,両者の電導性については有意差は見られない。
〔実施例2〕
EDTA(エチレンジアミンテトラ酢酸塩)24.4gと炭酸アンモニウム12.0gを純水288.6gに溶解した溶液に,硝酸銀12.7を純水75gに溶解した硝酸銀溶液を添加して,EDTA−Ag溶液を調製した。次にEDTA41.2gと炭酸アンモニウム41.29gを純水1438gに溶かし,平均粒径5μmの銅粉260gを分散させた銅粉パルプを調製し,前記のEDTA−Ag溶液と混合し,30分間攪拌した。その後,ろ過・洗浄・乾燥し,銀が3質量%で残部が銅からなる銀被着銅粉を得た。得られた銀被着銅粉の電子顕微鏡写真(SEM像)を図3に示した。図3の粒子は表面が平滑であり,図1のものの様に銀は点在していない。すなわち,本例で得られた図3の銀被着銅粉は銅粒子の表面に薄い金属銀が膜状に被着したものである。図3の中央の粒子は粒径がほぼ6μmである。
この銀被着銅粉を,実施例1の場合と同じ条件で熱処理した。得られた熱処理品(銀拡散銅粉)の電子顕微鏡写真(SEM像)を図4に示した。図4の粒子も図2のものと同様に表面の銀が内部に拡散し,表面は全体として角がとれて滑らかな状況になっている。すなわち,熱処理によって銅粒子の表面の金属銀の被膜は銅粒子内に拡散し,最外表面には金属銀の単体は実質的に存在していない銀拡散銅粉が得られた。
この銀拡散銅粉を,実施例1の場合と同じ電気抵抗とマイグレーションの試験に供した。試験結果を表2に示した。なお,表2には平均粒径がほぼ同じ銅粉と銀粉についてのマイグレーション試験結果も参考例として併記した。
表2の結果から,本例で得られた銀拡散銅粉も,マイグレーション時間が熱処理前の銀被着銅粉に比べて30秒長くなっており,マイグレーションが抑制されていることがわかる。なお,導電性については,金属銀が膜状に被着した銀被着銅粉の方が熱処理拡散銅粉より若干良好である。
熱処理前の銀被着銅粉の例を示す電子顕微鏡写真(SEM像)である。 図1の銀被着銅粉を熱処理した銀拡散銅粉の例を示す電子顕微鏡写真(SEM像)である。 熱処理前の銀被着銅粉の他の例を示す電子顕微鏡写真(SEM像)である。 図3の銀被着銅粉を熱処理した銀拡散銅粉の例を示す電子顕微鏡写真(SEM像)である。 銅と銀の二元平衡状態図である。

Claims (5)

  1. 錯塩水溶液中で銅粉に銀イオンを作用させて銅粒子表面に銀を被着し得られた銀被着銅粉を非酸化性雰囲気中150〜600℃の温度で熱処理する銀拡散銅粉の製法。
  2. 前記熱処理により、Ag:0.5〜10質量%、残部がCuおよび不可避的不純物からなり、電子顕微鏡観察(SEM)で粒子表面に金属銀の単体が観察されない、平均粒径が10μm以下の請求項1に記載の銀拡散銅粉の製法。
  3. 銀被着銅粉を非酸化性雰囲気中150〜600℃の温度で熱処理することで得られるAg:0.5〜10質量%、残部がCuおよび不可避的不純物からなり、電子顕微鏡観察(SEM)で粒子表面に金属銀の単体が観察されない、平均粒径が10μm以下の銀拡散銅粉。
  4. 銀被着銅粉を非酸化性雰囲気中150〜600℃の温度で熱処理することで得られるAg:0.5〜10質量%、残部がCuおよび不可避的不純物からなり、電子顕微鏡観察(SEM)で粒子表面に金属銀の単体が観察されない、平均粒径が10μm以下の銀拡散銅粉を導電フイラーとして用いた導電ペースト。
  5. 銀被着銅粉を非酸化性雰囲気中150〜600℃の温度で熱処理することで得られるAg:0.5〜10質量%、残部がCuおよび不可避的不純物からなり、電子顕微鏡観察(SEM)で粒子表面に金属銀の単体が観察されない、平均粒径が10μm以下の銀拡散銅粉を含有する導電ペーストを用いたプリント電子回路用導線。
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