JP4644605B2 - 脱硝触媒組成物、一体構造型脱硝触媒、及びそれを用いた脱硝方法 - Google Patents
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Description
4NO+4NH3+O2→4N2+6H2O
2NO2+4NH3+O2→3N2+6H2O
NO+NO2+2NH3→2N2+3H2O
また、鉄、あるいは鉄とセリウムを含有させたゼオライトを触媒として用い、排気ガスにアンモニアを還元剤として加えて接触させ、窒素酸化物を還元する排気ガス浄化方法が提案されている(特許文献1参照)。これにより、窒素酸化物をより安定的に還元することが可能となった。
そこで、このような低温時における脱硝性能を向上するため、脱硝触媒の前段に窒素酸化物の吸着材を配置し、脱硝触媒の活性が低い時に発生した窒素酸化物を一時的に吸着し、脱硝触媒が充分に活性な温度に達した時に窒素酸化物を放出し、窒素酸化物を還元する事が提案されている(特許文献3)。しかし、窒素酸化物を吸着させるのみで充分にその排出を抑制するためには、吸着材の容量を大きなものとしなければならず、船舶と違ってスペースが確保しにくいディーゼル自動車などの移動体に搭載する事は、装置設計上の困難があった。
自動車の排気ガス規制においては、実際の道路での走行を想定した規制基準が設けられており、排気ガス濃度は、定常状態のエンジン稼動条件で測定されるものではない。このような実際の道路の走行を想定した規制基準では、燃焼状態が安定した高速走行だけでなく、市街地などアクセル開度が少なく、エンジン回転数の低い条件で走行する事も想定されている。一般に触媒活性を高めるためには、ある程度高い温度条件が望ましいのであるが、ディーゼル自動車では、市街地走行条件における排気ガスの温度が300℃以下と低くなることが多い。このような低温時には触媒の活性が充分ではなく、満足すべき排気ガスの浄化効果が得られないことがあった。
また、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、前記鉄元素の担持量が、酸化物換算で、0.1〜10重量%であることを特徴とする脱硝触媒組成物が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、ゼオライト(A)が、βゼオライトであることを特徴とする脱硝触媒組成物が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明において、前記貴金属元素が、白金、パラジウム、またはロジウムから選ばれる一種以上であることを特徴とする脱硝触媒組成物が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第1〜6のいずれかの発明において、多孔質無機酸化物(B)が、アルミナまたはシリカ−アルミナのいずれかであることを特徴とする脱硝触媒組成物が提供される。
また、本発明の第8の発明によれば、第1〜7のいずれかの発明において、さらに、MFI型、H−β型、A型、X型、Y型、またはMOR型ゼオライトから選ばれる一種以上のゼオライト(D)を含むことを特徴とする脱硝触媒組成物が提供される。
また、本発明の第11の発明によれば、第10の発明において、前記脱硝触媒組成物の被覆量が、ハニカム構造担体の容積に対して、80〜280g/Lであることを特徴とする一体構造型脱硝触媒が提供される。
また、本発明の第12の発明によれば、第11の発明において、ハニカム構造担体の容積に対して、ゼオライト(A)の被覆量が10〜100g/Lであり、セリウム含有酸化物(B)の被覆量が5〜60g/Lであり、ゼオライト(D)の被覆量が10〜100g/Lであることを特徴とする一体構造型脱硝触媒が提供される。
さらに、本発明の第13の発明によれば、第11〜12のいずれかの発明において、前記触媒活性種の被覆量が、ハニカム構造担体の容積に対して、貴金属酸化物換算で、0.5〜10g/Lであることを特徴とする一体構造型脱硝触媒が提供される。
さらに、本発明の脱硝触媒組成物は、高価な活性金属の使用量が少なくて済むため低コストで製造する事ができ、排気ガス浄化装置を安定的に生産し供給することができる。
本発明の脱硝触媒組成物は、排気ガス中の窒素酸化物を炭化水素系還元剤によって還元するための脱硝触媒組成物であって、鉄元素を担持したゼオライト(A)と、セリウム含有酸化物(B)と、貴金属元素の1種以上を担持した多孔質無機酸化物(C)を含むことを特徴とする。
すなわち、本発明は、軽油やガソリン、あるいは燃焼機関中に一時的に多量の燃料を供給して発生させた未燃炭化水素や、排気ガス中に軽油やガソリンそのものを供給し、それらを還元剤として、排気ガス中の窒素酸化物を浄化するものである。なお、本発明においては、以下、特にことわりの無いかぎり、これら軽油などの炭化水素からなる還元剤を、包括して炭化水素系還元剤という。
本発明においてゼオライトは、排気ガス中の窒素酸化物の還元に対して活性を有する鉄元素を含有していれば特に限定されない。ゼオライトに対する鉄元素の含有量は、鉄として0.1〜10重量%(酸化物換算)である事が好ましく、より好ましくは鉄として0.5〜5重量%(酸化物換算)である。鉄元素の量が10重量%を超えると、活性な固体酸点数が確保できなくなり活性が下がるだけでなく、耐熱性が低下する場合があり、0.1重量%未満では、充分なNOx浄化性能が得られず排気ガスの浄化性能が低下する場合があり好ましくない。なお、鉄元素で促進されたゼオライトとして、市販のものを用いる場合も、鉄元素成分の含有量が上記範囲内にあるものを選択することが好ましい。
そして、ゼオライトは、鉄元素の他に、遷移金属、希土類金属、貴金属などを含んでいてもよい。具体的には、ニッケル、コバルト、ジルコニウム、銅などの遷移金属、セリウム、ランタン、プラセオジム、ネオジウムなどの希土類金属、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム等の貴金属などを挙げることができる。
ただし、白金などの酸化活性の高い貴金属は、ゼオライトに対する担持量は、4重量%以下(酸化物換算)が望ましい。4重量%以下であれば、HCによるNOxの還元が良好に進行する。
Mm/x[AlmSi(64−m)O128]・pH2O
(式中、Mはカチオン種であり、xは前記Mの価数であり、mは0を越え64未満の数であり、pは0以上の数である)
本発明において、βゼオライトを用いる場合、鉄元素によるイオン交換の割合としては、鉄元素(イオン)1個と、ゼオライト中の一価のイオン交換サイトである上記[AlO4/2]−単位の2個とがイオン対を形成することに基づいて、次式(1)で表されることが好ましい。
[単位重量のゼオライト中にイオン交換により含まれている鉄イオンのモル数/{(単位重量のゼオライト中に存在するAl2O3のモル数)×(1/2)}]×100 ………(1)
このように、イオン交換されたゼオライトでは、炭化水素系還元剤を用いた脱硝反応の高温特性、低温特性が向上し、排気ガス中の窒素酸化物に対して優れた浄化能力を発揮する。
また、セリウム−遷移金属複合酸化物−希土類複合酸化物などの三元系複合酸化物の場合、セリア/酸化ガドリニウム/ジルコニア複合酸化物、セリア/酸化ネオジム/ジルコニア複合酸化物、セリア/ジルコニア/酸化プラセオジム複合酸化物、セリア/ジルコニア/酸化ランタン複合酸化物、セリア/ジルコニア/酸化サマリウム複合酸化物、セリア/ジルコニア/酸化テルビウム複合酸化物等が挙げられる。この場合、固溶体における酸化物基準重量比は、45〜75:20〜30:5〜30、好ましくは、55〜70:25〜30:5〜25の範囲である。
2CeO2⇔Ce2O3+O2・・・・・・(2)
このように、本発明の触媒では、OSC材と白金、パラジウムとの併用により、OSC材が本来もつ酸素の吸蔵放出機能により、排気ガス中のHC、CO、可溶性有機成分の酸化機能も発揮され、加えてNOxの浄化機能も発揮されるものである。
多孔質無機酸化物は、耐熱性が高いアルミナ、シリカ−アルミナなどの複合酸化物であり、アルミナとしてはγ−アルミナ、α−アルミナが挙げられる。複合酸化物としては、シリカ−アルミナのほか、シリカ−アルミナ−ジルコニア、シリカ−アルミナ−ボリアなどのアルミナを含む複合酸化物等がある。本発明においては、これらの中でγ−アルミナが耐熱性の点で最も好ましい。
また、このような多孔質無機酸化物は、比表面積値(BET)が150〜250m2/gである事が好ましい。比表面積値が大きすぎて、250m2/gを超えると耐熱性に劣る場合があり、比表面積値が小さすぎて、150m2/g未満であると触媒材料としての活性面積が不足し、還元剤の燃焼性能が低下する恐れがある。
このような貴金属元素(触媒活性種)の含有量は、後述するハニカム構造体に本発明の脱硝触媒組成物を被覆した場合の担持量を酸化物換算すると、0.5〜10g/Lが好ましく、1.5〜5g/Lがより好ましい。
本発明における、鉄元素で促進されたゼオライトは、主要なゼオライトメーカーから様々なグレードのものが購入でき、また、前記特許文献1(特開2005−502451号公報)などに記載された要領で製造できる。
イオン交換ゼオライトを得る方法は、特に制限されず、常法により、ゼオライトを鉄含有化合物(例えば、硝酸第二鉄)の水溶液を用いてイオン交換処理し、乾燥後に焼成すればよい。金属触媒成分の原料は、通常、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、酢酸塩等の形態で使用される。なお、焼成条件は、金属触媒成分が安定して担持されたゼオライトが得られるのに十分な程度であればよく、特に限定されない。焼成温度は、300〜700℃が好ましく、400〜600℃がより好ましい。加熱手段については、電気炉やガス炉等の公知の加熱手段によって行う事ができる。
本発明においては、このような貴金属元素(触媒活性種)の含有量は、後述するハニカム構造体に脱硝触媒組成物を被覆した場合の担持量で換算すると、0.5〜10g/Lが好ましく、1.5〜5g/Lがより好ましい。
本発明の一体構造型脱硝触媒は、上記脱硝触媒組成物を、一体構造型担体の表面に被覆した脱硝触媒である。一体構造型担体の全体形状は任意であり、円柱型、四角柱型、六角柱型など適用する排気系の構造に応じて適宜選択できる。
すなわち、上記脱硝触媒組成物を自動車から排出される窒素酸化物の浄化に適用するためには、上記特定のゼオライト(A)、セリウム含有酸化物(B)、および多孔質無機酸化物(C)を含む脱硝触媒組成物を、ステンレスやセラミック等の耐熱性材で出来たモノリス状のハニカム構造体に被覆し、一体構造型の脱硝触媒として構成する。
また、このようなハニカム構造担体としては、さらに開口部の孔数についても処理すべき排気ガスの種類、ガス流量、圧力損失あるいは除去効率などを考慮して適正な孔数が決められるが、そのセル密度は100〜900セル/inch2であることが好ましく、200〜600セル/inch2である事がより好ましい。セル密度が900セル/inch2を超えると、付着したPMで目詰まりが発生しやすく、100セル/inch2未満では幾何学的表面積が小さくなるため、触媒の有効使用率が低下してしまう。なお、セル密度とは、ハニカム構造担体を気体流路に対して直角に切断した際の断面における単位面積あたりのセル数のことである。
また、ハニカム構造担体には、気体流路が連通しているフロースルー型構造体と、気体流路の一部端面が目封じされ、かつ気体流路の壁面を通して気体が流通可能になっているウォールフロー型構造体とが広く知られている。フロースルー型構造体であれば空気抵抗が少なく、排気ガスの圧力損失が少ない。また、ウォールフロー型構造体であれば、排気ガス中に含まれる粒子状成分を濾し取ることが可能である。本発明の脱硝触媒組成物は、そのどちらの構造体にも用いる事ができる。
この際、必要に応じてpH調整のための酸、アルカリを配合したり、粘性の調整やスラリー分散性向上のための界面活性剤、分散用樹脂等を配合する事ができる。スラリーの混合方法としては、ボールミルなどによる粉砕混合が適用可能であるが、他の粉砕、もしくは混合方法を適用しても良い。
本発明の脱硝触媒組成物は、このようなハニカム構造担体に対して、80〜280g/Lの担持量で被覆されることが好ましく、特に140〜220g/Lである事がより望ましい。
また、ゼオライト(A)、およびゼオライト(D)の被覆量は、ハニカム構造担体の容積に対して、いずれも10〜100g/Lである事が望ましく、ゼオライト(A)は20〜50g/L、ゼオライト(D)は40〜90g/Lであることがより望ましい。被覆量が100g/Lを超えると、生産コストが上昇してしまい、10g/L未満では、炭化水素の選択性が低下し窒素酸化物の還元性能が低下する。
また、セリウム含有酸化物(B)の被覆量は、5〜60g/Lであることが望ましく、10〜40g/Lであることがより望ましい。被覆量が60g/Lを超えると、生産コストが上昇してしまい、5g/L未満では、低温時、つまり排気ガス温度が適当な温度域に無いときにおける窒素酸化物の還元性能が低下する。
また、アルミナ系多孔質無機酸化物(C)の被覆量は10〜150g/Lが望ましく、40〜120g/Lがより望ましい。被覆量が150g/Lを超えると、生産コストが上昇してしまい、10g/L未満では、低温時、つまり排気ガス温度が適当な温度域に無いときにおける窒素酸化物の還元性能が低下する。また、アルミナ系多孔質無機酸化物(C)に担持された貴金属元素の被覆量は、貴金属酸化物換算で、0.5〜10g/Lであることが望ましく、1.5〜5g/Lである事が望ましい。被覆量が10g/Lを超えると、生産コストが上昇してしまい、0.5g/L未満では、低温時、つまり排気ガス温度が適当な温度域に無いときにおける窒素酸化物の還元性能が低下する。
塗工した後、乾燥、焼成を行う事により触媒組成物が担持された一体構造型脱硝触媒が得られる。なお、乾燥温度は、100〜300℃が好ましく、100〜200℃がより好ましい。また、焼成温度は、300〜700℃が好ましく、400〜600℃が好ましい。加熱手段については、電気炉やガス炉等の公知の加熱手段によって行う事ができる。
本発明の脱硝方法は、窒素酸化物を含む排気ガスに炭化水素系還元剤を混合し、150〜400℃の温度範囲で、前記脱硝触媒組成物又は一体構造型脱硝触媒と接触させることを特徴とする。
一方、ディーゼルエンジンを搭載した自動車からの排気ガスであれば、本発明の一体構造型脱硝触媒は、エンジンで発生した窒素酸化物を含む排気ガスがマフラーから排出されるまでの流路に設置される。その際の排気ガスの流速、並びに排気ガスの温度は走行条件によっても異なるが、空間速度は概ね40000〜200000/hrであり、排気ガスの温度は概ね150〜400℃である。本発明の脱硝方法は、このような空間速度域、温度域において浄化性能を発揮できる。なお、本発明の触媒が機能する上限温度は400℃を限度とするものではなく、前記温度範囲150〜400℃とは、その範囲で本発明の顕著な効果が確認されることを意味している。
また、本発明において、排気ガスの温度が150℃より多少下がることがあっても、他の条件を最適化することで一定の脱硝効果を期待することができる。このことは今まで難しいとされていた、ディーゼル自動車の始動直後や低回転域など排気ガスが低温時においても浄化機能が得られるということである。
ここで、脱硝のために供給される炭化水素系還元剤は、排気ガス管路中のノズルに圧送され噴霧されるように構成しているが、通常は燃焼機関の燃料として消費されるものであるから、排気ガス管路中のノズルに圧送・噴霧するのではなく、燃焼機関中に一時的に多量の燃料を供給して未燃炭化水素を発生させ、それを還元剤として利用することもできる。
アルミナに塩化白金水溶液を含浸させた後で乾燥させた粉末に、鉄元素でイオン交換されたβゼオライトと、セリウム含有酸化物(CeO2)と、MFI型ゼオライト、およびH−β型ゼオライトと水を加え、アルミナボールを用いてミリングしスラリー化した。このイオン交換されたβゼオライト中の鉄元素の含有量は、(Fe2O3)換算で2.5wt%、イオン交換率は60%であった。
=一体構造型脱硝触媒の製造=
このスラリーをウオッシュコート法により、5.66φ×3インチ(1249cc)、セル密度400/inch2のコーディエライト製フロースルー型ハニカム構造体にコーティングし、不要なスラリーをエアガンで吹き飛ばした後に乾燥後、下記焼成条件で焼成した。
このようにして得られた脱硝触媒組成物が被覆されたハニカム構造体を、下記エージング条件でエージング処理し、実施例1の一体構造型脱硝触媒を得た。表1に、実施例1の一体構造型脱硝触媒の組成を示す。
=焼成条件=
・焼成装置:電気炉
・焼成温度:450℃
・焼成時間:30分
=エージング条件=
・エージング装置:水熱耐久炉
・エージング雰囲気:10%H2O / 空気
・エージング温度:700℃
・エージング時間:20時間
セリウム元素でイオン交換されたβゼオライトを追加し、鉄元素でイオン交換されたβゼオライトの量を減らした以外は、実施例1と同様にして、各成分を表1の割合で混合し、これに水を加え、アルミナボールを用いてミリングしスラリー化した。このイオン交換されたβゼオライト中の鉄元素の含有量は、酸化物換算で2.5wt%であった。
その後、これを用いて、実施例1と同様にして脱硝触媒組成物が被覆されたハニカム構造体を製造し、引き続きエージング処理し、実施例2の一体構造型脱硝触媒を得た。
実施例2におけるセリウム含有酸化物を配合しなかった以外は、実施例1と同様にして脱硝触媒が被覆されたハニカム構造体を製造し、引き続きエージング処理し、表1に示す比較例1の一体構造型脱硝触媒を得た。
=測定条件=
・エンジン:2000ccディーゼルエンジン
・エンジン回転数:1500rpm
・空間速度:72000/hr
・評価温度:220℃
・軽油噴霧量:5cc/min
・軽油噴霧時間:5min
・測定装置:HORIBA製MEXA9500
このことから、本発明の脱硝触媒組成物は、軽油などを還元剤とした場合の脱硝触媒材料として優れた機能を発揮するもので、一体構造型脱硝触媒としてディーゼル機関等の排気ガスを浄化する際にも優れた効果を発揮するといえる。
Claims (14)
- 炭化水素系還元剤によって排気ガス中の窒素酸化物を還元するのに用いられる、脱硝触媒組成物であって、
鉄元素を担持したゼオライト(A)と、セリウム含有酸化物(B)と、貴金属元素からなる触媒活性種の1種以上を担持した多孔質無機酸化物(C)とを含むことを特徴とする脱硝触媒組成物。 - 前記鉄元素の少なくとも一部が、イオン交換によってゼオライト(A)に担持されていることを特徴とする請求項1に記載の脱硝触媒組成物。
- ゼオライト(A)に対する前記鉄元素の担持量が、酸化物換算で、0.1〜10重量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の脱硝触媒組成物。
- ゼオライト(A)が、βゼオライトであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の脱硝触媒組成物。
- 前記セリウム含有酸化物(B)が、セリアまたはセリア−ジルコニアのいずれかであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の脱硝触媒組成物。
- 前記貴金属元素が、白金、パラジウム、またはロジウムから選ばれる一種以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の脱硝触媒組成物。
- 前記多孔質無機酸化物(C)が、アルミナまたはシリカ−アルミナのいずれかであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の脱硝触媒組成物。
- さらに、MFI型、H−β型、A型、X型、Y型、またはMOR型ゼオライトから選ばれる一種以上のゼオライト(D)を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の脱硝触媒組成物。
- 前記炭化水素系還元剤が、軽油、またはガソリンのいずれかであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の脱硝触媒組成物。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の脱硝触媒組成物を、ハニカム構造担体の表面に被覆してなる一体構造型脱硝触媒。
- 前記脱硝触媒組成物の被覆量が、ハニカム構造担体の容積に対して、80〜280g/Lであることを特徴とする請求項10に記載の一体構造型脱硝触媒。
- ハニカム構造担体の容積に対して、ゼオライト(A)の被覆量が10〜100g/Lであり、セリウム含有酸化物(B)の被覆量が5〜60g/Lであり、ゼオライト(D)の被覆量が10〜100g/Lであることを特徴とする請求項11に記載の一体構造型脱硝触媒。
- 前記触媒活性種の被覆量が、ハニカム構造担体の容積に対して、貴金属酸化物換算で、0.5〜10g/Lであることを特徴とする請求項11又は12に記載の一体構造型脱硝触媒。
- 窒素酸化物を含む排気ガスに炭化水素系還元剤を混合し、150〜400℃の温度範囲で、請求項1〜9のいずれかに記載の脱硝触媒組成物、又は請求項10〜13のいずれかに記載の一体構造型脱硝触媒と接触させることを特徴とする脱硝方法。
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