JP4643858B2 - ホルダー及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はホルダー及びその製造方法に関する。
更に詳しくは、収容した書類等の物品の抜け落ちを防止することができるホルダー及びその製造方法に関する。
また、書類をホルダーから取り出さなくても書類を読んだり、書類に書き込んだりすることができるホルダー及びその製造方法に関する。
更に、例えば向き合って座った相手に書類の内容を見られないための目隠しを有する機能性に優れたホルダー及びその製造方法に関する。
また更に、例えば収容した書類等を一枚ずつ取り出した場合でも、書類が散乱しにくいホルダー及びその製造方法に関する。
その他、例えば書類等を起き上がらせた状態で立体的に収容することができ、ディスプレー用のホルダーとして、あるいはパソコン等を使って文章を入力する場合の書類立てとして、好適に使用することができるホルダー及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
従来より、書類等を簡便にファイルする事務用品として、図23に示すようなプラスチックシート製のホルダーA(いわゆるクリアーホルダーと呼ばれるもの)が広く使用されている。
【0003】
このホルダーAは、重なり合う一対のプラスチック製のシート6,6a(本明細書では、主としてプラスチックシートと略称する)の隣り合う二辺側61が閉じられており、これに対向する二辺側62が開いている。そして、開いたプラスチックシート6,6a間に書類P等の物品を挟んで使用する。このように、ホルダーAはL字状の保持部によって物品を保持する構造となっている。以下、ホルダーAをL型ホルダーという。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のL型ホルダーには次のような課題があった。
(1) 従来のL型ホルダーは隣り合う二辺側62が開いているため、L型ホルダーを横(開口する二辺側62)に倒すと、書類Pが抜け落てしまうといった不都合があった。
【0005】
(2) 書類Pはプラスチックシート6,6aで挟まれているので、収容した書類Pを読んだり、書類Pに書き込みをする場合は、一旦書類Pを外に取り出さなければならず、使い勝手が悪かった。
【0006】
(3) L型ホルダーから書類Pを取り出すと、例えば向き合って座った相手(第三者)にも書類Pの内容が分かる。このため、例えば第三者に見られたくない資料を持って話しをするとき(例えば商談時の値引き交渉の場面)等に、資料の内容を見られないための目隠しを有する機能性に優れたホルダーの提案が望まれていた。
【0007】
(4) 従来のL型ホルダーは、例えば銀行や市役所等の窓口に置いた「お知らせ」等のチラシを収容するホルダーとして使用される場合がある。しかしながら、L型ホルダーは隣り合う二辺側が開口している構造となっているので、収容されたチラシを順番に上から抜いていくと、どうしてもチラシがずれて散乱しやすいといった欠点があった。
【0008】
(5) 旅行代理店等で良く使用されている透明なアクリル板を備えたチラシ収容用ディスプレー棚は、チラシを立てた状態で収容できるので、やや離れた位置からでもチラシが目に止まりやすい。しかしながら、従来のL型ホルダーには、書類を立てたような状態で収容できる機能は備わっていないため、そのようなディスプレー用としても使用できる機能性に優れたホルダーの提案が望まれていた。
【0009】
(本発明の目的)
本発明の目的は、収容した書類等の物品の抜け落ちを防止することができるホルダー及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、書類をホルダーから取り出さなくても書類を読んだり、書類に書き込んだりすることができるホルダー及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、例えば向き合って座った相手に書類の内容を見られないための目隠しを有する機能性に優れたホルダー及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、例えば収容した書類等を一枚ずつ取り出した場合でも、書類が散乱しにくいホルダー及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、例えば書類等を起き上がらせた状態で立体的に収容することができ、ディスプレー用のホルダーとして、あるいはパソコン等を使って文章を入力する場合の書類立てとして好適に使用することができるホルダー及びその製造方法を提供することにある。
その他の本発明の目的は、以下の説明によって明らかになるであろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために講じた本発明の手段は次のとおりである。
第1の発明にあっては、
方形または矩形状に形成された柔軟性、可撓性または変形性を有する一枚のシートの一端側を折り返し、重なり状態で対向する両側縁をシールしてポケットが形成され、上記シートの他端側を折り返して自由端側が上記ポケットに差し込まれるフラップが形成され、上記ポケットと上記フラップを形成する際に折り返された折り返し部間でホルダー基体が形成され、ポケットに差し込まれるフラップの自由端側は上記ポケットに差し込まれる幅長に形成されており、フラップは自由端側に延長部が延設されており、該延長部はポケットの底またはその近傍位置で外側に折り返し可能に構成されていることを特徴とする、
ホルダーである。
【0011】
第2の発明にあっては、
方形または矩形状に形成された柔軟性、可撓性または変形性を有する一枚のシートの一端側を折り返し、重なり状態で対向する両側縁をシールしてポケットが形成され、上記シートの他端側を折り返し、自由端側が上記ポケットに差し込まれるフラップが形成され、上記ポケットと上記フラップを形成する際に折り返された折り返し部間でホルダー基体が形成され、ポケットに差し込まれるフラップの自由端側は上記ポケットに差し込まれる幅長に形成されており、更に上記フラップは、自由端が上記ポケットの差し込み口近傍、または上記両折り返し部間の好適な位置で一時的に固定されたとき書類立てとなるべく隆起するか、または湾曲状に盛り上がる長さに形成されており、フラップは自由端側に延長部が延設されており、該延長部はポケットの底またはその近傍位置で外側に折り返し可能に構成されていることを特徴とする、
ホルダーである。
【0012】
第3の発明にあっては、
柔軟性、可撓性または変形性を有するシートで構成されるホルダーであって、
長方形状に形成されたホルダー基体と、
上記ホルダー基体の一方の短辺部側に沿って設けてあるポケットと、
上記ホルダー基体の他方の短辺部側に設けてあり、折り返して上記ポケットに差し込まれるフラップと、
を有しており、フラップは自由端側に延長部が延設されており、該延長部はポケットの底またはその近傍位置で外側に折り返し可能に構成されていることを特徴とする、
ホルダーである。
【0013】
第4の発明にあっては、
方形または矩形状に形成された柔軟性、可撓性または変形性を有する一枚のシートの一端側を折り返し、重なり状態で対向する両側縁をシールしてポケットが形成され、上記シートの他端側を折り返し、自由端側が上記ポケットに差し込まれるフラップが形成され、上記ポケットと上記フラップを形成する際に折り返された折り返し部間でホルダー基体が形成され、ポケットに差し込まれるフラップの自由端側は上記ポケットに差し込まれる幅長に形成されており、更に上記ホルダー基体の所要の位置には切り込みによって差込部が設けられ、上記フラップは、自由端が上記差込部に一時的に差し込まれて固定されたとき書類立てとなるべく隆起するか、または湾曲状に盛り上がる長さに形成されていることを特徴とする、
ホルダーである。
【0014】
第5の発明にあっては、
フラップは自由端側に延長部が延設されており、該延長部はポケットの底またはその近傍位置で外側に折り返し可能に構成されていることを特徴とする、
の発明に係るホルダーである。
【0015】
第6の発明にあっては、
ポケットにフラップを差し込んだ状態で、延長部の先端がポケットの差し込み口近傍または差し込み口より上部に位置すべく構成されていることを特徴とする、
第1,2,3,4または第5の発明に係るホルダーである。
【0016】
第7の発明にあっては、
ホルダー基体のフラップ側とは反対側面に、ホルダー基体と協働して内容物を保持する一枚または複数枚の、柔軟性、可撓性または変形性を有する保持シートを備えていることを特徴とする、
第1,2,3,4,5または第6の発明に係るホルダーである。
【0017】
第8の発明にあっては、
少なくともフラップは、インフレーション法で得られたプラスチックチューブを切り離してシート状にしたものを用いて構成されており、上記プラスチックチューブの内面側がフラップのホルダー基体側となるように構成されていることを特徴とする、
第1,2,3,4,5,6または第7の発明に係るホルダーである。
【0018】
第9の発明にあっては、
方形または矩形状に形成されたホルダー基体と、上記ホルダー基体の一辺部側に沿って設けてあるポケットと、上記ホルダー基体の他辺部側に設けてあり、折り返して上記ポケットに差し込まれるフラップと、を有するホルダーの製造方法であって、
上記ポケットを構成する折り返し部を形成すべく、ロール体から繰り出されるプラスチックシートを幅方向の一端側で折り返すステップ、
ポケットを形成すべく、上記プラスチックシートの折り返し部を長手方向に所定の間隔で、幅方向にシールするステップ、
上記シールと同時にまたはシール後に、上記プラスチックシートを幅方向に所定の位置で切り離すステップ、
を含むことを特徴とする、
ホルダーの製造方法である。
【0019】
第10の発明にあっては、
方形または矩形状に形成されたホルダー基体と、上記ホルダー基体の一辺部側に沿って設けてあるポケットと、上記ホルダー基体の他辺部側に設けてあり、折り返して上記ポケットに差し込まれるフラップと、ホルダー基体のフラップ側とは反対側面に、隣接する二辺側の閉じ部で内容物を保持する保持シートと、を有するホルダーの製造方法であって、
上記ポケットを構成する折り返し部、及び上記保持シートの一辺側の閉じ部を形成すべく、別々のロール体からそれぞれ繰り出されるプラスチックシートのうち、幅の狭い方のプラスチックシートの幅方向の一端側を折り返し、幅の広い他方のプラスチックシートの幅方向の一端側を挟み込むステップ、
上記ポケットを形成すべく、上記幅の狭い方のプラスチックシートの折り返し部を長手方向に所定の間隔で、幅方向にシールするステップ、
上記保持シートの他辺側の閉じ部を形成すべく、上記各プラスチックシートの重なり部分の所要の位置を長手方向に所定の間隔で、幅方向にシールするステップ、
上記シールと同時にまたはシール後に、上記各プラスチックシートを幅方向に所定の位置で切り離すステップ、
ホルダーの製造方法である。
【0020】
第11の発明にあっては、
プラスチックシートは、インフレーション法で得られたプラスチックチューブを切り離してシート状にしたものを用いており、上記プラスチックチューブの内面側がフラップのホルダー基体側となるように構成されていることを特徴とする、
第9または第10の発明に係るホルダーの製造方法である。
【0021】
第12の発明にあっては、
プラスチックシートは、インフレーション法で得られたプラスチックチューブを切り離してシート状にしたものを用いており、上記プラスチックチューブの内面側が保持シートのホルダー基体側となるように構成されていることを特徴とする、
第10の発明に係るホルダーの製造方法である。
【0022】
本発明にいう「プラスチックシート」は、プラスチック製のフィルムも含む意味で使用している。
【0023】
プラスチックシートをシールする方法としては、例えばヒートシール(熱溶着、熱接合)やインパルスシール、あるいは高周波接合や超音波接合等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0024】
プラスチックシートは、無着色のもの(透明や透光性を有するもの)、あるいはシート全体やシートの一部分だけを所要の色(模様)に着色したもの等を適宜使用することができる。
【0025】
(作 用)
本発明に係るホルダーは、ホルダー基体の一方の短辺部側に沿って設けてあるポケットに折り返して差し込まれるフラップを有しているので、ポケットに収容した書類等の上からフラップを被せ、そのフラップをポケットの中に差し入れることにより、ポケットに収納した書類等の物品の抜け落ちを防止することができる。
【0026】
本発明に係るホルダーによれば、フラップを開くと、ポケットに収容した例えば書類を見ることができる。よって、従来のL型ホルダーと相違して、書類をホルダーから取り出さなくても書類を読んだり、書類に書き込んだりすることができる。
【0027】
本発明に係るホルダーによれば、フラップを手で支え、フラップを立てた状態でホルダーを使用すれば、例えば向き合って座った相手に対し、フラップは目隠しとなる。したがって、第三者に見られたくない資料を持って話しをするとき(例えば商談時の値引き交渉の場面)等に、好適に使用することができる。
【0028】
本発明に係るホルダーによれば、ポケットにフラップを差し入れて収容した状態で、更にフラップの上からポケットに書類を収容することができる。
【0029】
本発明に係るホルダーによれば、フラップを内側に丸め、その丸めたフラップの上にポケットに収容した書類を載せれば、書類をやや起き上がらせた状態で保持することができる。このように、書類等を立体的に収容することができるので、例えばディスプレー(展示)用のホルダーとして、あるいはパソコン等を使って文章を入力する場合の書類立て(原稿立て)として、好適に使用することができる。
【0030】
ホルダー基体の所要の位置に切り込みによって差込部が設けられ、フラップは、自由端が上記差込部に一時的に差し込まれて固定されたとき書類立てとなるべく隆起するか、または湾曲状に盛り上がる長さに形成されているものでは、差込部にフラップの自由端を差し込んで固定することで、フラップ全体を隆起するか、または湾曲状に盛り上がらせることができる。そして、隆起あるいは湾曲したフラップの上にポケットに収容した書類を載せれば、書類立てとして書類をやや起き上がらせた状態で保持できる。
【0031】
フラップは自由端側に延長部が延設されており、該延長部はポケットの底またはその近傍位置で外側に折り返し可能に構成されているものでは、延長部の折り返し部分の内側で第一ポケット部が構成され、延長部の折り返し部分の外側で第二ポケット部が構成される。したがって、この第一ポケット部と第二ポケット部に、書類、名刺や伝票、あるいは写真やフレキシブルディスク等の物品を区分して収容することができる。
【0032】
ポケットにフラップを差し込んだ状態で、延長部の先端がポケットの差し込み口近傍または差し込み口より上部に位置すべく構成されているものでは、フラップの延長部を折り返さないでそのままポケットに差し込むことで、フラップ全体を隆起または上方に湾曲させることができる。そして、その湾曲したフラップの上にポケットに収容した書類を載せれば、書類立てとして書類をやや起き上がらせた状態で保持することができる。
【0033】
ホルダー基体のフラップ側とは反対側面に、ホルダー基体と協働して内容物を保持する一枚または複数枚の、柔軟性、可撓性または変形性を有する保持シートを備えているものでは、ポケットと保持シート部分に書類等の物品をそれぞれ区分して収納することができる。
【0034】
少なくともフラップがインフレーション法で得られたプラスチックチューブを切り離してシート状にしたものを用いて構成されており、上記したプラスチックチューブの内面側がフラップのホルダー基体側となるように構成されているものでは、ホルダーのフラップは内側に(ホルダー基体側に)自然に丸まりやすい性質を備えている。よって、フラップを内側に曲げてポケットに差し込みやすい。
また、一旦内側に丸めたフラップは元の状態に自然に戻りにくく、これによりポケットに収容した書類をやや起き上がらせた状態で確実に保持できる。
【0035】
本発明に係るホルダーの製造方法によれば、その製造方法に対応するホルダーを製造することができる。
【0036】
プラスチックシートは、インフレーション法で得られたプラスチックチューブを切り離してシート状にしたものを用いており、上記プラスチックチューブの内面側がフラップのホルダー基体側となるように構成されているものでは、得られたホルダーのフラップはホルダー基体側に自然に内側に丸まりやすい性質を備えている。
【0037】
プラスチックシートは、インフレーション法で得られたプラスチックチューブを切り離してシート状にしたものを用いており、上記プラスチックチューブの内面側が保持シートのホルダー基体側となるように構成されているものでは、保持シートも長手方向の中間部分が外側(ホルダー基体と反対側)へ湾曲し、且つ、保持シートの上端部が内側に反りやすくい性質を有する。したがって、ホルダー基体と保持シートの間に収容した書類が抜け落ちにくい。
【0038】
【発明の実施の形態】
本発明を図面に示した実施の形態に基づき更に詳細に説明する。
[実施の形態1]
図1は本発明に係るホルダーの第1の実施の形態を示す正面視説明図、
図2は図1のI−I端面を示す説明図、
図3ないしは図6は図1に示すホルダーの使用状態を示す斜視説明図である。
【0039】
図1ないし図3を参照する。
ホルダーA1は正面視で長方形状であり、ホルダー基体11と、ポケット形成片12と、蓋部であるフラップ13を有している。ホルダーA1は、透光性を有し、柔軟性(変形性、弾性)を備えたプラスチックシートで形成されている。本実施の形態では、ホルダーA1の大きさは、図1で縦が約31cm、横が約22cmであり、JIS規格A4判の書類が収容できるようになっている。
なお、ホルダーA1の大きさは、上記したものに限定するものではなく、収容する物品の大きさに応じて適宜設定することができる。
【0040】
ホルダー基体11とポケット形成片12は、折り返し部14を介し連続して設けてある。図1でポケット形成片12の左右両端部は、左側の閉じ部15と右側の閉じ部16によって閉じられ、ポケット17を構成している。ポケット17は、ホルダー基体11の一方の短辺部側(図1で下側)の全域に渡って設けてある。
なお、閉じ部15及び閉じ部16は、ホルダー基体11とポケット形成片12を溶着して形成されている。
【0041】
ホルダー基体11とフラップ13は、折り返し部18を介し連続して設けてある。フラップ13の大きさは、ホルダー基体11と大体において同じである。詳しくは、フラップ13の幅方向の長さはホルダー基体11のそれと大体において同じであり、フラップ13の長辺方向の長さはホルダー基体11よりもやや短く形成されている。
【0042】
フラップ13の先端部側(自由端側)には、ポケット17に収容可能なフラップ係止片131が設けてある。フラップ係止片131は、図1で左右両端側に位置する切欠辺132,133によって、ホルダー基体11の幅方向の長さよりもやや短く形成されている。
【0043】
なお、本実施の形態では、フラップ係止片131の大きさは、ポケット形成片12と大体において同じに形成されているが、フラップ係止片131の短辺方向の長さを短くして、ポケット17に収容される部分を小さくすることもできる。
【0044】
ポケット17には、図3に示すように、例えばA4判等の書類、名刺や伝票、あるいは写真やフレキシブルディスク等の物品(被収容物)が収容される。なお、図3では、収容する物品として、A4判の書類Pを例に挙げて図示している。
これについては、後述する他の実施の形態についても同様である。
【0045】
そして、図3に示すように、ポケット17に収容した書類Pの上からフラップ13を被せ、その被せたフラップ13のフラップ係止片131をポケット17の中に差し入れることにより、ポケット17に収納した書類Pの抜け落ちを防止することができる。
つまり、書類Pは、ホルダー基体11上端の折り返し部18側に移動しようとしても、折り返されたフラップ13に当たって上方に移動できず、ポケット17から抜け出ることはない。よって、従来のL型ホルダーと相違して、ホルダーA1を左右どちらの方向に倒しても、書類PがホルダーA1から抜け落ちるようなことはない。
【0046】
更に、フラップ係止片131をポケット17に入れた状態で使用すれば、フラップ13がめくれ上がることによって鞄等に入れにくい、といった不都合も生じにくい。
【0047】
また、図示はしていないが、書類Pの量が多く、ポケット17に収容したときにやや厚みが出るような場合には、フラップ係止片131をポケット17の中に入れないで、単にポケット形成片12の上に重ねた状態で使用することもできる。
【0048】
フラップ13を開くと、ポケット17に収容した書類Pの大部分(書類Pの上の方)を見ることができる。よって、従来のL型ホルダーと相違して、書類PをホルダーA1から取り出さなくても書類Pを読んだり、書類Pに書き込んだりすることができる。
【0049】
更に、フラップ13を手で支え、フラップ13を立てた状態でホルダーA1を使用すれば、例えば向き合って座った相手に対し、フラップ13は目隠しとなる。よって、ポケット17に収容した書類Pの内容や、書類Pに書き込んでいる内容を第三者に見られることはない。したがって、第三者に見られたくない資料を持って話しをするとき(例えば商談時の値引き交渉の場面)等に、好適に使用することができる。
【0050】
また、ホルダーA1に収容した書類Pを見るためには、必ずフラップ13を立てる(開く)必要があるので、上記したフラップ13を立てる動作は決して不自然な動作ではない。したがって、フラップ13を立てて目隠しとして使用しても、相手に対して不快感や不信感を与えにくい。
【0051】
更に、ポケット17にフラップ係止片131を差し入れた(収容した)状態(図1参照)で、フラップ13とポケット形成片12の間にできる隙間に書類Pを挟んで使用することもできる。このような使い方をすれば、書類Pがフラップ13で隠れるということがない(書類Pの上の大部分は見ることができる)。よって、例えば銀行や市役所等の窓口に置いた「お知らせ」等のチラシを収容するホルダーA1として使用することもできる。
【0052】
このように、ホルダーA1をチラシ収容用として使用すれば、文鎮等の紙押えを使用する必要もない。また、ポケット17に収容されたチラシを上から順番に抜いていっても、紙押えや従来のL型ホルダーを使用した場合と相違して、チラシはポケット17に確実に収容されているため、チラシが散乱しにくく、見た目にもきれいな使い方ができる。
【0053】
更に、銀行や市役所等の営業時間が終わった時点で、フラップ13をポケット形成片12の上に重ねて書類Pを覆うようにする。このようにすれば、書類Pに埃が付くこともない。
【0054】
また、図4に示すように、フラップ13を内側に丸め、その丸めたフラップ13の上にポケット17に収容した書類Pを載せれば、書類Pをやや起き上がらせた(立ち上がらせた、立たせた)状態で保持することができる。このような状態で、ホルダーA1を上記チラシ収容用として使用すれば、やや離れた位置からでも書類Pが目に止まるので、来店者への訴求効果を高めることができる。更に、書類Pをやや起き上がらせた状態で保持できるので、パソコンやワープロ等を使って文章を入力する場合に、書類立て(原稿立て)として好適に使用することができる。
【0055】
なお、図5に示すように、フラップ13の先端側の一部をポケット17の中に差し込むことにより、フラップ13全体を上方に湾曲させて(隆起させて)書類Pを保持することもできる。
【0056】
また、図6に示すように、数枚のホルダーA1(本実施の形態では4枚)を、各フラップ13を広げた状態で上下に重ね合わせ、各折り返し部18の位置で折り返す。そして、一番上に重ねたホルダーA1のポケット17に各ホルダーA1のフラップ13をまとめて差し入れる。このような使い方をすれば、複数のホルダーA1を一つにまとめ、本のように(いわゆるホルダーブックやクリアーブックと言われるもののように)して使用できる。よって、書類Pを種類別に区分して収容することができる。
【0057】
なお、図示はしていないが、例えばホルダー基体11の側縁部の所要の位置に、見出し用の小片を突出させて設けることもできる。このようにすれば、ホルダーA1に収容した書類Pの内容が分かり、書類Pを整理しやすい。これについては、後述する他の実施の形態についても同様である。
【0058】
また図示はしていないが、やや短めにフラップ13を形成し、更にそのフラップ13の先端部に突出した差込片を設け、この差込片をポケット形成片12に設けた切込部に上から差し込んでフラップ13を固定することもできる。
【0059】
(ホルダーA1の材料となるプラスチックシートSの製造方法)
図7はホルダーの材料となるプラスチックシートの製造工程を示す概略説明図である。
図7を参照して、ホルダーの材料となるプラスチックシートの製造方法を説明する。
【0060】
ホルダーA1の材料であるプラスチックシートSは、インフレーション成形機Bによって得られたプラスチックチューブTから得られる。
インフレーション成形機Bは主に、押出機21、ダイス22、冷却リング23(例えばエアリングやウォーターリング等)、ガイド板24,24、引取ローラ25,25、巻取ローラ群26等から構成されている。インフレーション成形機Bは公知技術を採用しているので、構造についての詳細な説明は省略する。
【0061】
押出機21に取り付けてあるダイス22から押し出されたプラスチックチューブTは、内部に空気が送り込まれて除々に所定の幅にまで膨張する。その後、プラスチックチューブTはガイド板24,24を経て、引取ローラ25,25によって引き取られる。そして、巻取ローラ群26等に巻き取られることによって、プラスチックチューブTは扁平状(シート状)に重ね合わされる。
【0062】
そして、扁平状(シート状)に重ね合わせられたプラスチックチューブTは、巻取ローラ群26の後方に設けたカッター27,27によって、2枚のプラスチックシートS,Sに分けられる。この2枚のプラスチックシートS,Sはその後、巻取ローラ28,28によって別々に巻き取られる。
【0063】
詳しくは、重ね合わせられたプラスチックチューブTの幅方向の両端部をカッター27,27で切断して、表裏2枚のプラスチックシートS,Sが得られる。
切断されたプラスチックチューブTの両端部T1,T1は、別に設けられた巻き取りローラ29によって巻き取られ、プラスチックシートSの材料として再利用される。
【0064】
以上説明したように、インフレーション法によって製造されたプラスチックチューブTを、完全に2枚のプラスチックシートS,Sに切り離し、その内の一枚のプラスチックシートSを用いてホルダーA1の材料とする。
よって、例えば中の空気を完全に追い出した扁平状(シート状)のプラスチックチューブTをそのままホルダーA1の材料として使用する製造方法と比べ、プラスチックシートS,S同士がぴったりと密着するブロッキング現象を防止することができる。したがって、ホルダーA1を構成するホルダー基体11とフラップ13を開きやすくし、書類P等の物品の出し入れを容易にすることができる。
【0065】
また上記したように、筒状のプラスチックチューブTを二つに切り離してプラスチックシートS,Sを製造しているため、プラスチックシートS,Sは表面あるいは裏面のどちらか一方の面方向へやや湾曲している、あるいは湾曲しやすい性質(巻きぐせ)を備えている。この湾曲しやすい性質をプラスチックシートSを使用してホルダーA1を製造する利点については、後述する。
【0066】
更に、ホルダーA1はインフレーション法によって安価に製造したプラスチックシートSを材料としているので、ホルダーA1の生産コストを低く抑えることができる。
【0067】
なお、本実施の形態ではプラスチックチューブTの二箇所に切り目を入れることで、二枚のプラスチックシートS,Sを製造しているが、プラスチックチューブTの一方向に切り目を入れて広げることにより一枚のプラスチックシートSを製造することもできる。
【0068】
図8はホルダーの材料であるプラスチックシートに印刷を施している工程を示す概略説明図である。
ホルダーA1に絵柄、文字、マーク等の印刷を施す場合には、予めプラスチックシートSに絵柄等を印刷し、その印刷したプラスチックシートSを用いてホルダーA1を製造する。印刷は、目的とするホルダーに応じて、プラスチックシートSの表面または裏面のどちらか一方、あるいは表面及び裏面の両方に行う。
【0069】
図8で、符号51は送りローラ、符号52は移送ローラ、符号53はグラビア印刷機、符号54は乾燥装置、符号55は巻取ローラを示している。
【0070】
図8を参照する。
ロール状のプラスチックシートSは、送りローラ51や移送ローラ52によってグラビア印刷機53に送られ、絵柄等が印刷される。
また、絵柄等の印刷と共に、グラビア印刷機53では印刷面の表面に絵柄保護層であるワニスが塗布される(「ニス刷り」ともいう)。印刷面がワニスで保護されることにより、後述するホルダーA1の製造時にプラスチックシートSが擦れたとしても印刷面に傷が入りにくい。また、製品後のホルダーA1の表面に印刷面が表れるように製造した場合でも、印刷面がワニスで保護されているので、ホルダーA1の使用時に印刷が剥げにくい。また、ワニスの塗布は、印刷面の美粧化のためにも使用される。
なお、印刷面に塗布されるワニスは、例えば無色透明、あるいは半透明のインキで、ウレタン系やイソシア系等、公知の材料を適宜採用することができる。
【0071】
印刷が施されたプラスチックシートSは乾燥装置54によって乾燥され、絵柄はプラスチックシートSに定着する。その後、プラスチックシートSは巻取ローラ55によってロール状に巻き取られる。
【0072】
なお、グラビア印刷機は公知技術を採用しているので、構造についての詳細な説明は省略する。また、フレキソ印刷やオフセット印刷、あるいはスクリーン印刷等の公知の他の印刷方法を採用することもできる。
【0073】
(プラスチックシートSを用いたホルダーA1の製造方法)
図9は第1の実施の形態に係るホルダーの製造方法を示す概略説明図である。
図3及び図9を参照して、ホルダーA1の製造方法を説明する。なお、以下に示すホルダーA1の製造方法は一つの例であり、特にこれに限定するものではない。
【0074】
ホルダーA1の製造には、ロール状に巻き取られたプラスチックシートSが使用される。なお、プラスチックシートSは、既に説明したインフレーション法によって製造されたプラスチックチューブTから得られたものである。これについては、後述するその他の実施の形態に係るホルダーについても同様である。
【0075】
なお、図9に示すホルダーA1の製造過程においては、プラスチックシートSによってホルダーA1完成後の各構成部材(例えば、ホルダー基体11、ポケット形成片12、フラップ13、閉じ部15,16等)が形作られるため、説明の便宜上、プラスチックシートSにホルダーA1の各構成部材の符号を合わせて付している。
また、製造方法を説明する際にも、プラスチックシートSの所要部の名称を、主にホルダー完成後の各構成部材の名称に置き換えて説明している。
これらについては、後述する製造方法についても同じである。
【0076】
図9を参照する。
ホルダーA1の製造装置は、巻きぐせ除去装置C、折り返し線加工装置D、折り返し装置E、超音波加工装置F、打ち抜き加工装置G、溶断装置Hを有している。プラスチックシートSは、所定速度で送られながら各装置により加工される。
【0077】
巻きぐせ除去装置Cは、プラスチックシートSを上下から挟み込む一対のローラ31,31(加熱ローラ、アイロンローラともいう)を有している。ローラ31,31は、電気等の熱源(図示省略)によって例えば50〜60℃に加熱されている。プラスチックシートSはロール状に巻き取られることによって巻きぐせが付いている場合があるが、巻きぐせ除去装置Cを通ることによって、その巻きぐせは取り除かれる。
【0078】
折り返し線加工装置Dは先端部がやや尖った押圧体32,32aを備えており、押圧体32,32aは所定の間隔をおいて設けてある。押圧体32で図3に示す折り返し部14を形成しする折り返し線を設け、押圧体32aで同じく図3に示す折り返し部18を形成する折り返し線を設ける。
【0079】
次に、プラスチックシートSは折り返し装置Eに送られる。折り返し装置Eは、回転可能に設けられた円盤状の押圧体33を有している。押圧体33により、プラスチックシートSの幅方向の一端側を所要の幅をもって(折り返し部14の位置で)折り返す。これより、プラスチックシートSの折り返し部分でポケット形成片12が構成され、折り返し部分の残部でホルダー基体11とフラップ13が構成される。
【0080】
次に、プラスチックシートSは超音波加工装置Fに送られる。
超音波加工装置Fから発生した超音波により、プラスチックシートSの折り返し部分を押圧し、プラスチックシートSに折り目を付ける。
【0081】
続いて、プラスチックシートSは、打ち抜き加工装置Gに送られる。
打抜き加工装置Gは、エアシリンダ(図示省略)によって上下動する切刃を備えた抜き型36を有している。そして、送られてくるプラスチックシートSに対し、所定の間隔(所定の時間間隔)で抜き型36を押し下げることで、図3でフラップ13の左右両端側に位置する切欠辺132,133を構成する切欠部130を設ける。
【0082】
切欠部130が形成されたプラスチックシートSは、溶断装置Hに送られる。溶断装置Hはエアシリンダ(図示省略)によって上下動する溶断刃38を有している。そして、溶断刃38で切欠部130の中央部分を通る位置でプラスチックシートSを溶断する(溶かして切断する)。これにより、切欠部130で切欠辺132,133が形成され、ポケット形成片12の左右両端部には閉じ部15と閉じ部16が形成される。このようにして、プラスチックシートSは長手方向に所定の間隔で溶断され、ホルダーA1が製造される。
【0083】
なお、図示はしていないが、溶断装置Hではなく、切断刃を備えた切断装置を使用してプラスチックシートSを切断することもできる。その場合は、ポケット形成片12に形成される閉じ部15,16をヒートシール装置等によって溶着して設ける。
【0084】
また、上記した各装置の構造については、上記したものに特に限定するものではなく、公知技術を適宜採用することができる。例えば、折り返し装置Eに関しては、円盤状の押圧体33を使用するのではなく、V字状に設けた折り返し用の板体の間にプラスチックシートを通すことで、プラスチックシートを折り返すこともできる。
【0085】
ホルダーA1の材料であるプラスチックシートSは、既に説明したように、インフレーション法によって製造されたプラスチックチューブTを二つに切り離して形成したプラスチックシートS,Sの一枚を使用している。このため、プラスチックシートSは、表面あるいは裏面のどちらか一方の面方向へやや湾曲している、あるいは湾曲しやすい性質を備えている。
【0086】
そして、プラスチックチューブTの内面側がホルダー基体11とフラップ13の合わせ面側となるように、つまり、図9でプラスチックシートSの中央側が下方に湾曲するような配置になるように、ホルダーA1を形成している。したがって、図3に示すホルダーA1のフラップ13は、自然に内側に丸まりやすい性質を備えている。よって、フラップ13を内側にやや曲げてポケット17に差し込みやすい。
【0087】
また、図4に示すように、一旦内側に丸めたフラップ13は自然に元の状態に戻りにくいので、これにより書類Pを確実に保持できる。
これらについては、後述する他の実施の形態についても同様である。
【0088】
ホルダーA1の材料となるプラスチックシートSとしては、無着色のもの(透明や透光性を有するもの)、あるいはシート全体やシートの一部分だけを所要の色(模様)に着色したもの等を適宜使用することができる。
【0089】
更に、上記したように、絵柄、文字、マーク等の各種印写パターンを施したプラスチックシートSを使用して、ホルダーA1を製造することもできる。このように、様々な色や各種印字パターンを適宜組み合わせることにより、意匠上の付加価値が高いホルダーA1を形成することができる。
【0090】
また、本実施の形態ではインフレーション法で形成したプラスチックシートを材料として使用しているが、T−ダイ法によって製造したプラスチックシートを使用することもできる。
【0091】
[実施の形態2]
図10は本発明に係るホルダーの第2の実施の形態を示す使用状態説明図、図11は図10に示すホルダーの背面視説明図である。
なお、既に説明した第1の実施の形態に係るホルダーA1と同一または同等箇所には同一の符号を付して示しており、当該箇所については説明を省略して主に相異点を説明する。また、ホルダーの作用・効果についても同様である。これらについては、後述する他の実施の形態に係るホルダーについても同様である。
【0092】
ホルダーA2では、第1の実施の形態に係るホルダーA1(図3参照)と相違して、ホルダー基体11の背面側に保持シート41が設けてある。保持シート41の大きさは、ホルダー基体11と大体において同じである。
【0093】
保持シート41及びポケット形成片12は、折り返し部14aを介し連続して設けてある。図11でホルダー基体11及び保持シート41の右端部は、閉じ部42によって閉じられている。この閉じ部42と折り返し部14aに対向する二辺側は開かれ、開き部43となっている。このような構造により、ホルダーA2の背面側は、L型の保持部を有するホルダー(いわゆるL型ホルダー)となっている。したがって、ポケット17と開き部43に、書類P等の物品をそれぞれ区分して収納することができる。
なお、閉じ部42は、ホルダー基体11と保持シート41を溶着して形成されている。
【0094】
保持シート41に設けてある半円弧状の切欠部411は、開き部43を開いて書類P等を収納する際に、保持シート41をめくりやすくしたものである。ただし、保持シート41に切欠部411を設けないようにすることもできる。
【0095】
(ホルダーA2の製造方法)
図12は第2の実施の形態に係るホルダーの製造工程を示す概略説明図である。
図10及び図12を参照して、ホルダーA2の製造方法を説明する。
なお、第1の実施の形態で既に説明したホルダーの製造装置(図9参照)と同一または同等箇所には同一の符号を付して示しており、当該箇所については説明を省略して主に相異点を説明する。
【0096】
ホルダーA2の製造には、ロール状に巻き取られた2枚のプラスチックシートS1,S2が使用される。図12で上側に配置された一方のプラスチックシートS1の幅は、他方のプラスチックシートS2の2倍以上である。幅の広いプラスチックシートS1で、ホルダーA2のホルダー基体11とフラップ13を構成する。また、幅の狭いプラスチックシートS2で、ホルダーA2のポケット形成片12と保持シート41を構成する。
【0097】
ホルダーA2の製造装置では、巻きぐせ除去装置C1,C2と折り返し線加工装置D1,D2とが、各プラスチックシートS1,S2に対してそれぞれ別々に設けられ、また新たにヒートシール装置Iが設けられており、更に溶断装置の代わりに溶着切断装置Jが設けられている点が、第1の実施の形態に係るホルダーA1の製造装置(図9参照)と異なる。
【0098】
巻きぐせ除去装置C1,C2によって、巻きぐせが取り除かれた各プラスチックシートS1,S2は、折り返し線加工装置D1,D2にそれぞれ送られる。
そして、折り返し線加工装置D1の押圧体32aで、プラスチックシートS1に折り返し線を設け、図10に示す折り返し部18を形成する。折り返し部18により、プラスチックシートS1には、ホルダー基体11とフラップ13が構成される。
一方、折り返し線加工装置D2の押圧体32で、プラスチックシートS2に折り返し線を設け、図10に示す折り返し部14aを形成する。
【0099】
次に、折り返し装置Eの押圧体33により、幅が狭いプラスチックシートS2の幅方向の一端側を折り返し部14a部分で折り返して、幅が広いプラスチックシートS1の幅方向の一端側を挟み込む。これより、プラスチックシートS2の折り返し部分でポケット形成片12が構成され、折り返し部分の残部で保持シート41が構成される。
【0100】
次いで、超音波加工装置FによってプラスチックシートS2に折り目が設けられ、打抜き加工装置GによってプラスチックシートS1に切欠辺132,133を構成する切欠部130が設けられる。
【0101】
更に、プラスチックシートS1,S2は、ヒートシール装置Iによって加工される。ヒートシール装置Iでは、図10でホルダーA1の右端部に設けられた閉じ部16が形成される。ヒートシール装置Iは、エアシリンダ(図示省略)によって上下動する細幅の溶着ヘッド37と、必要な箇所以外の溶着を防止する金属製の溶着防止板370を有している。溶着防止板370は、ホルダー基体11とホルター形成片41の間に配置されている。
【0102】
そして、送られてくるプラスチックシートS1,S2に対し、所定の間隔(所定の時間間隔)で溶着ヘッド37を押し下げることで、ホルダー基体11、保持シート41及びポケット形成片12を長手方向に所定の間隔で、幅方向にシール(接合)する。これにより、閉じ部16が構成される。
【0103】
また、溶着ヘッド370は、間にポケット形成片12及びホルダー基体11を挟んだ状態で溶着防止板370に当たるので、溶着防止板370の裏側に位置する保持シート41は溶着されない。これにより、完成したホルダーA2(図10参照)の開き部43は折り返し部14aの位置まで開口する。
【0104】
閉じ部16が形成されたプラスチックシートS1,S2は、溶着切断装置Jに送られる。溶着切断装置Jはエアシリンダ(図示省略)によって上下動する切断刃39と、同じくエアシリンダ(図示省略)によって上下動する細幅の溶着ヘッド37aを有している。そして、切断刃39と溶着ヘッド37aは隣接して設けてあり、切断刃39が溶着ヘッド37aの手前(ロール状に巻き取られたプラスチックシートS1,S2側)に設けてある。
【0105】
そうして、まず溶着ヘッド37aを押し下げることで、ホルダー基体11、保持シート41及びポケット形成片12を幅方向にシールする。これにより、閉じ部15及び閉じ部42が構成される。また上記シールに少し遅れて切断刃39が押し下げられる。この切断刃39で、切欠部130の中央部分と閉じ部15,16の中央部分を通る位置で各プラスチックシートS1,S2を切断する。これにより、切欠部130で切欠辺132,133が形成され、目的とするホルダーA2が製造される。
なお、溶着ヘッド37aと切断刃39は、所定の間隔(所定の時間間隔)で押し下げられる。
【0106】
ホルダーA2の材料であるプラスチックシートS1,S2は、既に説明したように、インフレーション法によって製造されたプラスチックチューブTを二つに切り離して形成したプラスチックシートSを使用している。
【0107】
そして、プラスチックチューブTの内面側がホルダー基体11とフラップ13の合わせ面側となるように、またプラスチックチューブTの内面側が保持シート41のホルダー基体11に対する合わせ面側となるように、つまり図12で各プラスチックシートS1,S2の中央側が下方に湾曲するように配置して、ホルダーA2を形成している。したがって、第1の実施の形態と同様、図10に示すホルダーA2のフラップ13は、自然に内側に丸まりやすく、ポケット17に差し込みやすい。
【0108】
また、図10で保持シート41も長手方向の中間部分が外側(ホルダー基体11と反対側)へ湾曲し、且つ、保持シート41の上端部が内側に反りやすい性質を有する。したがって、開き部43に収容した書類Pが抜け落ちにくい。
【0109】
[実施の形態3]
図13は本発明に係るホルダーの第3の実施の形態を示す正面視説明図である。
ホルダーA3では、第1の実施の形態に係るホルダーA1(図1参照)と相違して、切欠辺132a,133aが先端に向かって斜め内側に設けてあり、フラップ係止片131aは先端側へすぼまるように形成されている。
【0110】
ところで、第1の実施の形態に係るホルダーA1では、図1でフラップ係止片131の横方向の長さがポケット17の開口部の大きさと大体において同じに形成されている。これに対し、ホルダーA3では、図13でフラップ係止片131aの先端部の横方向の長さがポケット17の開口部の大きさよりも小さい。したがって、第1の実施の形態に係るホルダーA1と比べて、ポケット17にフラップ13を差し込みやすい。
【0111】
なお、ホルダーA3の背面側に、図10で示したホルダーA2と同様に保持シート41を設けてL型ホルダーにすることもできる。これについては、これについては、後述する他の実施の形態についても同様である。
【0112】
このホルダーA3の製造方法は、切欠辺132a,133aを形成するために打ち抜き加工装置の抜き型の形状が異なる以外は、第1の実施の形態に係るホルダーA1の製造方法(図9参照)と大体において同じであるため、説明を省略する。
【0113】
[実施の形態4]
図14は本発明に係るホルダーの第4の実施の形態を示す正面視説明図である。
ホルダーA4では、第3の実施の形態に係るホルダーA3(図13参照)と相違して、ポケット形成片12aの先端部のほぼ中央部分に、半円弧状の切欠部121が設けてある。この構造によれば、名刺や伝票、あるいは写真やフレキシブルディスク等の小形の物品をポケット17に収容した場合でも、物品の一部が切欠部121から表れるので、物品を取り出しやすい。
【0114】
このホルダーA4の製造方法は、切欠部121を形成するための打ち抜き加工装置を設ける以外は、第3の実施の形態に係るホルダーA3の製造方法と大体において同じであるため、説明を省略する。
なお、第1の実施の形態に係るホルダーA1や後述する他の実施の形態に係るホルダーに切欠部121を設けることができることは、言うまでもない。
【0115】
[実施の形態5]
図15は本発明に係るホルダーの第5の実施の形態を示す使用状態説明図、図16は図15に示すホルダーの他の使用状態を示す説明図である。
【0116】
ホルダーA5では、第1の実施の形態に係るホルダーA1(図3参照)と相違して、フラップ13(フラップ係止片131)の先端部のほぼ中央部分に、ホルダー基体11の所定の位置に設けてある差込部であるスリット状の切込部111に差し込んで固定できる差込片136が設けてある。
【0117】
本実施の形態では、差込片136は方形状でフラップ係止片131よりも先へ突出して形成されている。また、本実施の形態では、差込片136を切込部111に差し込む際に、差込片136がポケット形成片12に当たらないよう、切込部111はポケット形成片12の先端部よりもやや上方の位置(折り返し部18側)に設けてある。
【0118】
以上のような構成により、図16に示すように、差込片136を切込部111に差し込んで固定することで、フラップ13全体を上方に湾曲させることができる。そして、その湾曲したフラップ13の上にポケットに収容した書類を載せれば、書類Pをやや起き上がらせた状態で保持することができる。
なお、差込片136の形状は特に限定するものではなく、半円形状や楕円形状あるいは三角形状等、様々な形状を採用することができる。
【0119】
更に、切込部111を図16に示す位置よりも更に上方の位置(折り返し部18側)に設けることもできる。このようにすれば、フラップ13の傾斜角度(湾曲度)をより大きくして、書類Pを更に手前側に立ち上がらせた状態にすることができる。したがって、パソコンやワープロ等を使って文章を入力する場合に、書類立てとしてより好適に使用することができる。
【0120】
なお、切込部111を折り返し部18側に向かって所要の間隔で複数設けることにより、差込片136の差し込み位置を段階的に分けて設定することができる。これにより、フラップ13の傾斜角度(湾曲度)を段階的に調整することができる。
【0121】
このホルダーA5の製造方法は、差込片136を形成するための打ち抜き加工装置と、切込部111を形成するための切込加工装置を設ける以外は、第1の実施の形態に係るホルダーA1の製造方法(図9参照)と大体において同じであるため、説明を省略する。
【0122】
[実施の形態6]
図17は本発明に係るホルダーの第6の実施の形態を示す使用状態説明図、図18は図17に示すホルダーの他の使用状態を示す説明図である。
【0123】
ホルダーA6では、第5の実施の形態に係るホルダーA5(図15参照)と相違して、ホルダー基体11の所定の位置に差込部である半円弧状の係止片112が設けてある。係止片112は、例えばホルダー基体11に半円弧状の切込みを形成することで設けられる。
【0124】
係止片112は上方(折り返し部18側)へ突出するようにして設けてある。また、本実施の形態では、書類Pをポケット17に差し込んで収容する際に、書類Pが係止片112に引っかからないよう、係止片112はポケット形成片12先端部からある程度距離をおいて設けてある。
【0125】
以上のような構成により、図18に示すように、フラップ13(フラップ係止片131)の先端部を係止片112に差し込んで固定することで、フラップ13全体を上方に湾曲させ、ポケット17に収容した書類Pをやや起き上がらせた状態で保持することができる。
【0126】
なお、係止片112を図18に示す位置よりも更に上方の位置(折り返し部18側)に設けることもできるし、係止片112を折り返し部18側に向かって、所要の間隔をおいて複数設けることもできる。この作用・効果については、第5の実施の形態で説明した事項と大体において同じであるため、説明を省略する。
【0127】
このホルダーA6の製造方法は、係止片112を形成するための切込み加工装置を設ける以外は、第1の実施の形態に係るホルダーA1の製造方法(図9参照)と大体において同じであるため、説明を省略する。
【0128】
[実施の形態7]
図19は本発明に係るホルダーの第7の実施の形態を示す正面視説明図、
図20は図19のII−II端面を示す説明図、
図21は図19に示すホルダーの使用状態を示す斜視説明図、
図22は図19に示すホルダーの他の使用状態を示す斜視説明図である。
【0129】
図19ないし図21を参照する。
ホルダーA7では、第1の実施の形態に係るホルダーA1(図3参照)と相違して、フラップ係止片131の先端部に、更に延長部である第二のフラップ係止片134が延長して設けてある。なお、本実施の形態の説明においては、「第二のフラップ係止片134」を「フラップ第二係止片134」と略称する。
【0130】
フラップ係止片131とフラップ第二係止片134は、折り返し部135(図19は見えず、図20及び図21を参照)を介し連続して設けてある。この構造によれば、図19に示すように、フラップ第二係止片134を折り返し部135で外側に折り返し、フラップ係止片131と共にポケット17に収容することができる。
【0131】
フラップ第二係止片134は、図19でポケット形成片12の縦方向(短辺部方向)の長さよりもやや長く形成されており、ポケット17に収容した際にポケット形成片12からやや上方に突出して表れる。
【0132】
この構造によれば、フラップ係止片131とフラップ第二係止片134によって第一ポケット部171が構成され、フラップ第二係止片134とポケット形成片12によって第二ポケット部172が構成される。したがって、この第一ポケット部171と第二ポケット部172に、書類、名刺や伝票、あるいは写真やフレキシブルディスク等の物品を区分して収容することができる。
【0133】
また、図22に示すように、広げたフラップ第2係止片134をポケット17に差し込み、折り返し部135から後方部分のフラップ13を上方へ湾曲させて使用する。このようにすれば、ポケット17に収容した書類Pをやや起き上がらせた状態で保持することができる。
【0134】
このホルダーA7の製造方法は、フラップ第二係止片134を設けるために幅の広いプラスチックシートを使用し、且つ、フラップ係止片131とフラップ第二係止片134の間に設けられる折り返し部135を形成するために新たに折り返し線加工装置を設ける以外は、第1の実施の形態に係るホルダーA1の製造方法(図9参照)と大体において同じであるため、説明を省略する。
【0135】
なお、フラップ係止片131とフラップ第二係止片134の間に折り返し部135を設けないで、フラップ係止片131とフラップ第二係止片134を連続して形成することもできる。
【0136】
本明細書で使用している用語と表現はあくまで説明上のものであって、限定的なものではなく、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するものではない。
また、本発明は図示の実施の形態に限定されるものではなく、技術思想の範囲内において種々の変形が可能である。
【0137】
【発明の効果】
本発明は上記構成を備え、次の効果を有する。
(a)本発明に係るホルダーは、ホルダー基体の一方の短辺部側に沿って設けてあるポケットに折り返して差し込まれるフラップを有しているので、ポケットに収容した書類等の上からフラップを被せ、そのフラップをポケットの中に差し入れることにより、ポケットに収納した書類等の物品の抜け落ちを防止することができる。
【0138】
(b)本発明に係るホルダーによれば、フラップを開くと、ポケットに収容した例えば書類を見ることができる。よって、従来のL型ホルダーと相違して、書類をホルダーから取り出さなくても書類を読んだり、書類に書き込んだりすることができる。
【0139】
(c)本発明に係るホルダーによれば、フラップを手で支え、フラップを起き上がらせた状態でホルダーを使用すれば、例えば向き合って座った相手に対し、フラップは目隠しとなる。したがって、第三者に見られたくない資料を持って話しをするとき(例えば商談時の値引き交渉の場面)等に、好適に使用することができる。
【0140】
(d)本発明に係るホルダーによれば、ポケットにフラップを差し入れて収容した状態で、更にフラップの上からポケットに書類を収容することができる。このような使い方をすれば、書類がフラップで隠れるということがない。よって、例えば銀行や市役所等の窓口に置いた「お知らせ」等のチラシを収容するホルダーとして、好適に使用することができる。また、隣り合う二辺側が開口している従来のL型ホルダーと相違して、書類はポケットに確実に収容されているため、書類等を一枚ずつ取り出した場合でも、チラシが散乱しにくく、見た目にもきれいな使い方ができる。
【0141】
(e)本発明に係るホルダーによれば、フラップを内側に丸め、その丸めたフラップの上にポケットに収容した書類を載せれば、書類をやや起き上がらせた状態で保持することができる。このように、書類等を立体的に収容することができるので、ホルダーをチラシ収容用等のディスプレー用として使用すれば、やや離れた位置からでもチラシが目に止まるので、来店者への訴求効果を高めることができる。また、書類をやや起き上がらせた状態で保持できるので、パソコンやワープロ等を使って文章を入力する場合に、書類立て(原稿立て)として好適に使用することができる。
【0142】
(f)ホルダー基体の所要の位置に切り込みによって差込部が設けられ、フラップは、自由端が上記差込部に一時的に差し込まれて固定されたとき書類立てとなるべく隆起するか、または湾曲状に盛り上がる長さに形成されているものでは、差込部にフラップの自由端を差し込んで固定することで、フラップ全体を隆起するか、または湾曲状に盛り上がらせることができる。そして、隆起あるいは湾曲したフラップの上にポケットに収容した書類を載せれば、書類立てとして書類をやや起き上がらせた状態で保持できる。
【0143】
(g)フラップは自由端側に延長部が延設されており、該延長部はポケットの底またはその近傍位置で外側に折り返し可能に構成されているものでは、延長部の折り返し部分の内側で第一ポケット部が構成され、延長部の折り返し部分の外側で第二ポケット部が構成される。したがって、この第一ポケット部と第二ポケット部に、書類、名刺や伝票、あるいは写真やフレキシブルディスク等の物品を区分して収容することができる。
【0144】
(h)ポケットにフラップを差し込んだ状態で、延長部の先端がポケットの差し込み口近傍または差し込み口より上部に位置すべく構成されているものでは、フラップの延長部を折り返さないでそのままポケットに差し込むことで、フラップ全体を隆起または上方に湾曲させることができる。そして、その湾曲したフラップの上にポケットに収容した書類を載せれば、書類立てとして書類をやや起き上がらせた状態で保持することができる。
【0145】
(i)ホルダー基体のフラップ側とは反対側面に、ホルダー基体と協働して内容物を保持する一枚または複数枚の、柔軟性、可撓性または変形性を有する保持シートを備えているものでは、ポケットと保持シート部分に書類等の物品をそれぞれ区分して収納することができる。
【0146】
(j)少なくともフラップがインフレーション法で得られたプラスチックチューブを切り離してシート状にしたものを用いて構成されており、上記したプラスチックチューブの内面側がフラップのホルダー基体側となるように構成されているものでは、ホルダーのフラップは内側に(ホルダー基体側に)自然に丸まりやすい性質を備えている。よって、フラップを内側に曲げてポケットに差し込みやすい。また、一旦内側に丸めたフラップは元の状態に自然に戻りにくく、これによりポケットに収容した書類をやや起き上がらせた状態で確実に保持できる。
【0147】
(k)本発明に係るホルダーの製造方法によれば、その製造方法に対応するホルダーを製造することができる。
【0148】
(l)プラスチックシートは、インフレーション法で得られたプラスチックチューブを切り離してシート状にしたものを用いており、上記プラスチックチューブの内面側がフラップのホルダー基体側となるように構成されているものでは、得られたホルダーのフラップはホルダー基体側に自然に内側に丸まりやすい性質を備えている。よって、上記したホルダーと同様な効果を有している。
【0149】
(m)プラスチックシートは、インフレーション法で得られたプラスチックチューブを切り離してシート状にしたものを用いており、上記プラスチックチューブの内面側が保持シートのホルダー基体側となるように構成されているものでは、保持シートも長手方向の中間部分が外側(ホルダー基体と反対側)へ湾曲し、且つ、保持シートの上端部が内側に反りやすくい性質を有する。したがって、ホルダー基体と保持シートの間に収容した書類が抜け落ちにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るホルダーの第1の実施の形態を示す正面視説明図。
【図2】 図1のI−I端面を示す説明図。
【図3】 図1に示すホルダーの使用状態を示す斜視説明図。
【図4】 図1に示すホルダーの使用状態を示す斜視説明図
【図5】 図1に示すホルダーの使用状態を示す斜視説明図
【図6】 図1に示すホルダーの使用状態を示す斜視説明図。
【図7】 ホルダーの材料となるプラスチックシートの製造工程を示す概略説明図。
【図8】 ホルダーの材料であるプラスチックシートに印刷を施している工程を示す概略説明図。
【図9】 第1の実施の形態に係るホルダーの製造方法を示す概略説明図。
【図10】 本発明に係るホルダーの第2の実施の形態を示す使用状態説明図。
【図11】 図10に示すホルダーの背面視説明図。
【図12】 第2の実施の形態に係るホルダーの製造工程を示す概略説明図。
【図13】 本発明に係るホルダーの第3の実施の形態を示す正面視説明図。
【図14】 本発明に係るホルダーの第4の実施の形態を示す正面視説明図。
【図15】 本発明に係るホルダーの第5の実施の形態を示す使用状態説明図。
【図16】 図15に示すホルダーの他の使用状態を示す説明図。
【図17】 本発明に係るホルダーの第6の実施の形態を示す使用状態説明図。
【図18】 図17に示すホルダーの他の使用状態を示す説明図。
【図19】本発明に係るホルダーの第7の実施の形態を示す正面視説明図。
【図20】 図19のII−II端面を示す説明図、
【図21】 図19に示すホルダーの使用状態を示す斜視説明図。
【図22】 図19に示すホルダーの他の使用状態を示す斜視説明図。
【図23】 従来のホルダーを示す斜視説明図。
【符号の説明】
A1〜A7 ホルダー
11 ホルダー基体
111 切込部
112 係止片
12,12a ポケット形成片
121 切欠部
13 フラップ
130 切欠部
131,131a フラップ係止片
132a,133a 切欠辺
132,133 切欠辺
134 フラップ第二係止片
135 折り返し部
136 差込片
14,14a 折り返し部
15,16 閉じ部
17 ポケット
171 第一ポケット部
172 第二ポケット部
18 折り返し部
インフレーション成形機
21 押出機
2 ダイス
23 冷却リング
24 ガイド板
25 引取ローラ
26 巻取ローラ群
27 カッター
28 巻取ローラ
29 ローラ
C,C1,C2 除去装置
D,D1,D2 折り返し線加工装置
E ヒートシール装置
F ヒートシール装置
F 超音波加工装置
K 加工装置
H 溶断装置
I ヒートシール装置
J 切断装置
31 ローラ
32,32a 押圧体
37 溶着ヘッド
38 溶断刃
39 切断刃
41 保持シート
411 切欠部
42 閉じ部部
43 開き部
51 ローラ
52 移送ローラ
53 グラビア印刷機
54 乾燥装置
55 巻取ローラ
P 書類
S,S1,S2 プラスチックシート
T プラスチックチューブ
T1,T1 両端部

Claims (12)

  1. 方形または矩形状に形成された柔軟性、可撓性または変形性を有する一枚のシートの一端側を折り返し、重なり状態で対向する両側縁をシールしてポケットが形成され、上記シートの他端側を折り返して自由端側が上記ポケット差し込まれるフラップが形成され、上記ポケットと上記フラップを形成する際に折り返された折り返し部間でホルダー基体が形成され、ポケットに差し込まれるフラップの自由端側は上記ポケットに差し込まれる幅長に形成されており、フラップは自由端側に延長部が延設されており、該延長部はポケットの底またはその近傍位置で外側に折り返し可能に構成されていることを特徴とする、
    ホルダー。
  2. 方形または矩形状に形成された柔軟性、可撓性または変形性を有する一枚のシートの一端側を折り返し、重なり状態で対向する両側縁をシールしてポケットが形成され、上記シートの他端側を折り返し、自由端側が上記ポケットに差し込まれるフラップが形成され、上記ポケットと上記フラップを形成する際に折り返された折り返し部間でホルダー基体が形成され、ポケットに差し込まれるフラップの自由端側は上記ポケットに差し込まれる幅長に形成されており、更に上記フラップは、自由端が上記ポケットの差し込み口近傍、または上記両折り返し部間の好適な位置で一時的に固定されたとき書類立てとなるべく隆起するか、または湾曲状に盛り上がる長さに形成されており、フラップは自由端側に延長部が延設されており、該延長部はポケットの底またはその近傍位置で外側に折り返し可能に構成されていることを特徴とする、
    ホルダー。
  3. 柔軟性、可撓性または変形性を有するシートで構成されるホルダーであって、
    長方形状に形成されたホルダー基体と、
    上記ホルダー基体の一方の短辺部側に沿って設けてあるポケットと、
    上記ホルダー基体の他方の短辺部側に設けてあり、折り返して上記ポケットに差し込まれるフラップと、
    を有しており、フラップは自由端側に延長部が延設されており、該延長部はポケットの底またはその近傍位置で外側に折り返し可能に構成されていることを特徴とする、
    ホルダー。
  4. 方形または矩形状に形成された柔軟性、可撓性または変形性を有する一枚のシートの一端側を折り返し、重なり状態で対向する両側縁をシールしてポケットが形成され、上記シートの他端側を折り返し、自由端側が上記ポケットに差し込まれるフラップが形成され、上記ポケットと上記フラップを形成する際に折り返された折り返し部間でホルダー基体が形成され、ポケットに差し込まれるフラップの自由端側は上記ポケットに差し込まれる幅長に形成されており、更に上記ホルダー基体の所要の位置には切り込みによって差込部が設けられ、上記フラップは、自由端が上記差込部に一時的に差し込まれて固定されたとき書類立てとなるべく隆起するか、または湾曲状に盛り上がる長さに形成されていることを特徴とする、
    ホルダー。
  5. フラップは自由端側に延長部が延設されており、該延長部はポケットの底またはその近傍位置で外側に折り返し可能に構成されていることを特徴とする、
    請求項4記載のホルダー。
  6. ポケットにフラップを差し込んだ状態で、延長部の先端がポケットの差し込み口近傍または差し込み口より上部に位置すべく構成されていることを特徴とする、
    請求項1,2,3,4または5記載のホルダー。
  7. ホルダー基体のフラップ側とは反対側面に、ホルダー基体と協働して内容物を保持する一枚または複数枚の、柔軟性、可撓性または変形性を有する保持シートを備えていることを特徴とする、
    請求項1,2,3,4,5または6記載のホルダー。
  8. 少なくともフラップは、インフレーション法で得られたプラスチックチューブを切り離してシート状にしたものを用いて構成されており、上記プラスチックチューブの内面側がフラップのホルダー基体側となるように構成されていることを特徴とする、
    請求項1,2,3,4,5,6または7記載のホルダー。
  9. 方形または矩形状に形成されたホルダー基体と、上記ホルダー基体の一辺部側に沿って設けてあるポケットと、上記ホルダー基体の他辺部側に設けてあり、折り返して上記ポケットに差し込まれるフラップと、を有するホルダーの製造方法であって、
    上記ポケットを構成する折り返し部を形成すべく、ロール体から繰り出されるプラスチックシートを幅方向の一端側で折り返すステップ、
    ポケットを形成すべく、上記プラスチックシートの折り返し部を長手方向に所定の間隔で、幅方向にシールするステップ、
    上記シールと同時にまたはシール後に、上記プラスチックシートを幅方向に所定の位置で切り離すステップ、
    を含むことを特徴とする、
    ホルダーの製造方法。
  10. 方形または矩形状に形成されたホルダー基体と、上記ホルダー基体の一辺部側に沿って設けてあるポケットと、上記ホルダー基体の他辺部側に設けてあり、折り返して上記ポケットに差し込まれるフラップと、ホルダー基体のフラップ側とは反対側面に、隣接する二辺側の閉じ部で内容物を保持する保持シートと、を有するホルダーの製造方法であって、
    上記ポケットを構成する折り返し部、及び上記保持シートの一辺側の閉じ部を形成すべく、別々のロール体からそれぞれ繰り出されるプラスチックシートのうち、幅の狭い方のプラスチックシートの幅方向の一端側を折り返し、幅の広い他方のプラスチックシートの幅方向の一端側を挟み込むステップ、
    上記ポケットを形成すべく、上記幅の狭い方のプラスチックシートの折り返し部を長手方向に所定の間隔で、幅方向にシールするステップ、
    上記保持シートの他辺側の閉じ部を形成すべく、上記各プラスチックシートの重なり部分の所要の位置を長手方向に所定の間隔で、幅方向にシールするステップ、
    上記シールと同時にまたはシール後に、上記各プラスチックシートを幅方向に所定の位置で切り離すステップ、
    ホルダーの製造方法。
  11. プラスチックシートは、インフレーション法で得られたプラスチックチューブを切り離してシート状にしたものを用いており、上記プラスチックチューブの内面側がフラップのホルダー基体側となるように構成されていることを特徴とする、
    請求項9または10記載のホルダーの製造方法。
  12. プラスチックシートは、インフレーション法で得られたプラスチックチューブを切り離してシート状にしたものを用いており、上記プラスチックチューブの内面側が保持シートのホルダー基体側となるように構成されていることを特徴とする、
    請求項10記載のホルダーの製造方法。
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