JP4643558B2 - フェノールの精製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フェノールの精製方法に関する。
フェノールを製造する1つの方法は、クメンをクメンヒドロペルオキシドに酸化すること、およびこのクメンヒドロペルオキシドを開裂反応によって分解することによって反応生成物フェノールおよびアセトンを得るものである。このプロセスによって生成したフェノールは、蒸留など通常の方法で除去することが困難な不純物すなわち生成汚染物質を含むことがある。これらの不純物は、フェノールの塩素化やスルホン化を含む下流工程においてこのフェノールを使用するときに、着色生成物が形成される原因となるので望ましくない。フェノールの製造中に形成される汚染物質の中には、ヒドロキシケトン類がある。
米国特許第3,454,653号は、5重量%〜30重量%のアルミナおよび95重量%〜70重量%のシリカを含む合成シリカ−アルミナ触媒の使用を開示している。このシリカ−アルミナ触媒は、クロム、モリブデンまたはタングステンなどのVIA族金属を触媒重量の0.01重量%〜5重量%の範囲で含むように改変してもよい。
米国特許第3,029,294号は、活性アルミナ、ケイ酸アルミニウム、イオン交換樹脂、鉱酸、強い有機酸、活性白土などの多くの物質の、フェノール中に存在する脂肪族α−ヒドロキシカルボニル化合物をベンゾフランに転換するための、フェノールの処理における使用を開示している。
ある濃度のヒドロキシケトンなどの汚染化合物を有するフェノール生成物を精製する方法を提供することが望ましい。
意外にも、シリカ含有量が低く、さらにアルミナおよびVIA族金属を含む処理触媒を使用する精製プロセスによって、高純度のフェノールが得られることが見出された。
したがって、本発明は、フェノールおよび汚染となる濃度のヒドロキシケトンを含むフェノール生成物を、適当な接触条件下においてシリカ含有量が低く、さらにアルミナおよびVIA族金属を含む処理触媒と接触させることによって、精製することを含む方法を提供する。
フェノール流を、汚染化合物の一部分を他の化合物に転換するのに適した条件下において処理触媒と接触させ、それによって処理されたフェノール流を得る。処理触媒は、アルミナに担持させたモリブデンを含む、シリカ含有量の低い触媒である。
図1は、フェノール精製反応システムおよびプロセスを示す略図である。
本発明に従って処理すなわち精製すべきフェノール生成物流は、ある濃度の汚染物質を有するどんなフェノール含有原料でもよい。したがって、このフェノール生成物流は、フェノールおよびある濃度の汚染物質を含み、フェノール生成物流中のフェノールの量はフェノール生成物流の95重量%〜100重量%の範囲で変わり、好ましくは98重量%を超え、最も好ましくは99重量%を超える。フェノール生成物流中の汚染物質の濃度は、一般にその特定の汚染物質に関して汚染となる濃度である。
フェノール生成物流の汚染物質成分は、フェノール生成物流に望ましくない性質を与えるいずれの化合物でもよいが、一般的には、汚染物である化合物は、クメンの酸化とそれに続く生成したクメンヒドロペルオキシドの分解によるフェノールの生成から反応副生成物として生じる化合物である。フェノール生成物流のそのような汚染物質の1つは、たとえばヒドロキシケトンなどの脂肪族ヒドロキシカルボニル化合物である。処理すなわち精製すべきフェノール生成物流の汚染物質濃度は、汚染となる濃度以上〜1重量%、より典型的には3重量ppm(ppmw)〜10,000ppmw、または5ppmw〜5000ppmwの範囲であり得る。最も典型的には、汚染物質の濃度は、10ppmw〜2000ppmwの範囲内である。
精製フェノール製品すなわち処理フェノール製品流は、本発明によって処理されるフェノール生成物流中における汚染物質の濃度未満に低下した汚染物質濃度を有することができる。フェノール生成物流中に含まれる汚染物質の少なくとも一部分、好ましくは大部分は、フェノール生成物流から除去されるか、または反応によって反応生成物として他の化合物に転換される。この反応生成物は、好ましくは通常の蒸留によって汚染物質よりも容易にフェノールから分離できるものである。精製すなわち処理フェノール製品中の汚染物質の濃度は、汚染とならない程度、一般に10ppmw以下である。ただし、精製すなわち処理フェノール製品中の汚染物質濃度は、5ppmw未満であることが望ましく、好ましくは3ppmw未満である。最も好ましくは、精製すなわち処理フェノール製品中の汚染物質濃度は、1ppmw未満であり、さらに検出不能の濃度である。
本発明の方法は、適当な接触条件下においてフェノール生成物流を、好ましくはシリカ含有量の低い、アルミナ担持VIA族金属組成物と接触させ、その後に本明細書に記載したような処理すなわち精製フェノール製品をもたらす、言い換えれば提供することを含む。この触媒は、汚染物質濃度が低下した処理すなわち精製フェノール製品を提供するという点で本発明の重要な一面であるが、さらに、問題となる量の望ましくないベンゾフランを形成せずにフェノール生成物流のヒドロキシケトン汚染物質の転換をもたらす。
本明細書において使用する「ベンゾフラン」という用語は、一般にベンゾフランとして知られているベンゼンで置換された複素環フラン化合物以上のものを含むが、この用語はさらに、置換ベンゾフラン化合物、たとえばメチルベンゾフラン、エチルベンゾフラン、ジメチルベンゾフラン、およびジエチルベンゾフランをも含む。
処理フェノール中のベンゾフラン濃度は、一般に処理すべきフェノール生成物流中のヒドロキシケトンの量に依存するが、このベンゾフラン濃度は適度に低い5ppmw未満、好ましくは2ppmw未満の濃度になり得る。最も好ましくは、ベンゾフラン濃度は1ppmw未満である。
本発明の処理触媒は、所望の触媒特性をもたらすためにシリカ濃度の十分に低い無機酸化物担体に担持させたVIA族金属(Cr、Mo、またはW)を含む。本明細書において用いている「低い」または「小さい」または「実質的に存在しない」または類似のシリカ濃度の表現はいずれも、処理触媒組成物中のシリカの量が、本発明のプロセスにとって望ましい触媒特性をもたらすのに、すなわち、フェノール生成物流の汚染物質を、問題となる量のベンゾフランを形成せずに転換するのに十分な低い濃度であることを意味する。そのようなシリカの量は、処理触媒組成物の全重量の25重量%未満であるが、処理触媒中のシリカの量が10重量%未満であることがよりよい。好ましくは、シリカ含有量は、処理触媒の全重量の5重量%未満である。しかし、最も好ましい処理触媒のシリカ含有量は、3重量%未満である。実際にはシリカを含まない処理触媒を入手するのは困難なので、処理触媒中のシリカ濃度の下限は、処理触媒の全重量の0.1重量%、または0.05重量%、さらには0.01重量%でさえあり得る。
処理触媒組成物の好ましい無機担体はアルミナであり、好ましいVIA族金属はモリブデンであり、これは好ましくは酸化物の形態である。したがって、処理触媒は低いシリカ濃度を有し、好ましくはシリカが実質的に存在せず、かつアルミナと、たとえばモリブデンなどのVIA族金属を含む。
本発明の処理触媒は、シリカまたは「低シリカ」とされる以上のシリカを含有する材料以外の無機酸化物担体に担持されたVIA族金属を含む焼成組成物を形成することによって調製する。無機酸化物担体は、通常大部分をなすアルミナを含有する固体を含む。このような材料は、一般に耐火性酸化物として知られており、酸処理した粘土に加えて合成品をも含み得る。可能な合成耐火性酸化物の例として、アルミナ、アルミナ−チタニア、アルミナ−マグネシア、アルミナ−ジルコニア、およびトリアが含まれる。好ましい無機酸化物担体は、アルミナ耐火性酸化物、すなわち大部分をなすアルミナ、たとえば少なくとも90重量%のアルミナを含む耐火性酸化物である。βまたはγアルミナを含む普通の触媒品位のどんなアルミナも、使用することができる。一般に無機酸化物担体は、少なくとも10m/gの表面積、好ましくは25m/g〜800m/gの範囲内の表面積を有する。
VIA族金属は、たとえば乾燥混合、イオン交換、共沈、含浸など、通常のどんな方法で無機酸化物担体と組み合わせることもできる。たとえば、10〜100メッシュのアルミナを、ヘプタモリブデン酸アンモニウムや二モリブデン酸アンモニウムなどVIA族金属の塩を含む水溶液で含浸させることができる。
好ましい一実施形態においては、アルミナと酸化モリブデンを含む本発明の処理触媒を、アルミナにモリブデンの含浸水溶液を含浸させることによって調製する。モリブデン水溶液は、たとえばヘプタモリブデン酸アンモニウムや二モリブデン酸アンモニウムなど水溶性のモリブデン酸化物源を水に溶解させたものからなる。溶液を調製する助けとして過酸化水素が使用できることもある。たとえば、モリブデン溶液は、モリブデン1モルに対して0.1〜1.0モルの範囲の量で過酸化水素を溶液に加えることによって調製することができる。場合によっては、溶液の安定化を補助するために、モノエタノールアミン、プロパノールアミン、エチレンジアミンなど適当な可溶性アミン化合物をモリブデン溶液に加えてもよい。
含浸に続いて、得られた材料を乾燥し焼成する。乾燥は、通常の手段によって行う。これは強制通風乾燥、真空乾燥、空気乾燥または類似の手段によって行うことができる。乾燥温度はクリティカルではなく、乾燥に利用する個々の手段に依存する。乾燥温度は、通常は50℃〜150℃の範囲内である。
乾燥後、この材料を焼成して完成処理触媒とする。材料は、空気中が好ましいが、酸化性または中性の雰囲気中で焼成できる。しかし、結合剤および/または潤滑剤を使用する場合は、結合剤および潤滑剤を焼き尽くすために、材料を酸素含有雰囲気、好ましくは空気中で加熱する。焼成温度は、通常300℃〜600℃の範囲内である。焼き尽くす温度は、焼き尽くすときの雰囲気中の酸素濃度に依存し、また焼き尽くしにかける時間にも依存する。通常、焼き尽くす温度は、300℃〜600℃の範囲内である。乾燥、焼成および焼き尽くしは、組み合わせて1つまたは2つのステップにしてもよい。最も頻繁には、酸素含有雰囲気を用いて焼成および/または焼き尽くしのステップを組み合わせる。
処理触媒は、通常1重量%〜18重量%、好ましくは5重量%〜15重量%、およびより好ましくは6重量%〜12重量%のVIA族金属を含む。
フェノール生成物流を処理触媒と接触させるときのプロセス条件は、フェノール生成物流中に含まれる個々の汚染物質ならびに汚染物質の濃度および所望の除去量などの因子に応じて変わる。本発明の方法の特に有利な特徴は、穏やかなプロセス条件を用いて望ましくないベンゾフランを大量には生成せずに効率よくフェノール生成物流からヒドロキシケトンが除去できることである。接触温度は50℃〜250℃、好ましくは90℃〜230℃、最も好ましくは100℃〜210℃の範囲内であり得る。
フェノール生成物流が処理触媒と接触するときに液状であることは、本発明の必須な特徴ではないが、これが実質的に液相にあることは望ましいことであり得る。したがって、接触圧力は、フェノール生成物流が実質的に液体であるような圧力であり得、690kPaゲージ(100psig)までである。好ましくは、接触圧力は、69kPaゲージ(10psig)〜414kPaゲージ(60psig)の範囲内である。
フェノール生成物流は、当業界で知られている適当な任意の方法によって処理触媒と接触させる。しかし、好ましくは、接触は反応領域内で行う。接触はバッチプロセスステップとすることができ、好ましくは、連続プロセスステップとすることができる。後者の操作法では、処理触媒の固定床、または処理触媒の移動床、または処理触媒の流動床を使用することができる。しかし、接触ステップは、好ましくは反応領域を画定し、処理触媒の固定床を収容する反応容器内で行う。したがって、反応容器は、フェノール生成物流をたとえば本明細書に記載したような、処理されたフェノール製品流をもたらすのに適した条件下において処理触媒と接触させる手段を提供する。
フェノール生成物流を反応領域へ送り込む流量は、ゼロより大きく1000h−1以下の範囲内の毎時重量空間速度(「WHSV」)を与えるようなものである。ここで用いる「毎時重量空間速度」は、フェノール生成物流を反応領域へ送り込む流量(ポンド/h)をフェノール生成物流が送り込まれる反応領域内に含まれる触媒量(ポンド)で割った比を意味する。反応領域へのフェノール生成物流の好ましいWHSVは、0.1h−1〜250h−1、好ましくは0.2h−1〜100h−1、最も好ましくは0.25〜25h−1の範囲内である。
ここで、図1を参照する。図1は、反応器12を含むフェノール精製反応システム10の略図である。反応器12は処理触媒14を収容する反応領域を画定する。反応器12は、入口16および出口18を備えており、ヒドロキシケトンを汚染となる濃度で含むフェノール流を、ヒドロキシケトンの一部分を他の化合物に転換するのに適した条件下において、処理触媒14と接触させる手段を提供する。フェノール流は、反応領域との流体連通をもたらすように入口16に動作可能に接続された導管20を通して、反応器12で画定される反応領域に導入される。精製されたフェノール流は、出口18および導管22を通して反応器流出物として得られる。導管22は、反応領域との流体連通をもたらすように出口18に操作可能に接続されている。
(実施例)
実施例1〜4は、低シリカ含有量のアルミナ材料の、特にそのような材料をモリブデンと組み合わせて担体として使用するときの、汚染となる濃度のヒドロキシケトンを含むフェノール生成物の処理における有効性を測定するために使用した実験手順を記載する。これらの実施例は、低シリカ含有量のアルミナが、ベンゾフラン副生成物を過剰に生成せずにフェノール生成物中に含まれるヒドロキシケトンを転換するのに、有効に使用できることを示している。
以下の実施例1〜4においては、クメンからフェノールを製造する商業プロセスのフェノール蒸留塔のサイド抜出し製品流から採った純粋な無水のフェノールを使用した。各実施例の供給原料は、市販の試薬を用いて少量のヒドロキシケトン不純物を添加することによって調製した。次に、フェノール供給原料を、液相においてフェノールの重量に対して2%の量の触媒と共に撹拌することによって、50〜150℃である時間接触させた。次に、反応生成混合物を、冷却し、ろ過し、個々のヒドロキシケトンおよび対応するベンゾフラン誘導体についてガスクロマトグラフィーで分析した。この触媒に使用したアルミナは、3重量%未満のシリカを含んでいた。
(分散シリカ1〜2%を含む8%Mo担持アルミナγアルミナ)
純粋なフェノールからヒドロキシアセトン(HAまたはアセトール)を990ppmw、1−ヒドロキシ−2−ブタノン(1HB)を520ppmw、3−ヒドロキシ−2−ブタノン(3HBまたはアセトイン)を490ppmw含む供給原料を調製し、約8%のモリブデンを含むアルミナ触媒と145℃で2時間接触させた。触媒は、あらかじめ活性化し乾燥した。別々の3回の実験についてヒドロキシケトンの転換率は平均で、HA、1HB、および3HBについてそれぞれ98、98、および100%であった。およそ、HAの約6%が2−メチルベンゾフランに転換され、1HBの3%が2−エチルベンゾフランに転換され、3HBの3%が1,3−ジメチルベンゾフランに転換された。
(分散シリカ1〜2%を含む4%Mo担持γアルミナ)
純粋なフェノールからヒドロキシアセトン(HAまたはアセトール)を990ppmw、1−ヒドロキシ−2−ブタノン(1HB)を520ppmw、3−ヒドロキシ−2−ブタノン(3HBまたはアセトイン)を490ppmw含む供給原料を調製し、約4%のモリブデンを含むアルミナ触媒と145℃で2時間接触させた。触媒は、あらかじめ活性化し乾燥した。別々の3回の実験についてヒドロキシケトンの転換率は平均で、HA、1HB、および3HBについてそれぞれ84、87、および98%であった。対応するベンゾフランの選択性は、平均で約6、3、および2.5%であった。
(アルミナ単独)
純粋なフェノールからHAを990ppmw、1HBを520ppmw、3HBを490ppmw含む供給原料を調製し、あらかじめ活性化し乾燥した、モリブデンを含まないアルミナ触媒と145℃で2時間接触させた。ヒドロキシケトンの転換率は、HA、1HB、および3HBについてそれぞれ18、15、および8%であった。対応するベンゾフランの選択性は、約2、0.5、および2%であった。
(ブランク−加熱ただし無触媒)
純粋なフェノールからHAを990ppmw、1HBを520ppmw、3HBを490ppmw含む供給原料を調製し、触媒は添加せずに145℃で2時間加熱した。別々の3回の実験についてヒドロキシケトンの転換率は平均で、HA、1HB、および3HBについてそれぞれ5、5、および7%であった。対応するベンゾフランの選択性は、平均で約3、0.1、および3%であった。
下記の表に、上記の試験の結果をまとめて示す。
Figure 0004643558
上記表1に示した転換率のデータは、ある濃度のヒドロキシケトンを含むフェノール生成物の処理において、処理触媒を使用しない場合と比較して、低シリカ含有量のアルミナまたは低シリカ含有量アルミナに担持させたモリブデンを使用するのが有利であることを示している。この表を見ると分かるように、触媒を使用したときのヒドロキシケトンの転換率は、触媒を使用しないときよりよかった。ベンゾフランへの選択性は低く、ほとんどの場合に3%以下であった。モリブデン/アルミナ触媒は、アルミナ単独触媒よりも大幅にヒドロキシケトンの転換率がよく、またそれでもモリブデン/アルミナ触媒は、低いベンゾフラン選択性を与えた。
フェノール精製反応システムおよびプロセスを示す略図である。

Claims (7)

  1. フェノールおよび汚染となる濃度のヒドロキシケトンを含むフェノール生成物を、100〜210℃の温度及び69〜414kPaゲージの圧力を含む適当な接触条件下においてアルミナ、シリカおよびモリブデンのみからなる処理触媒であって、シリカの含有率が前記処理触媒の総重量を基準にして0.01重量%以上25重量%未満である前記処理触媒と液相中で接触させることによって、前記フェノール生成物を精製することを含む方法。
  2. 前記フェノール生成物中のフェノールの量が95重量%〜100重量%の範囲内にあり、かつ前記汚染となる濃度が3ppmwを超える範囲内にある請求項1に記載の方法。
  3. モリブデンが、処理触媒中に処理触媒の1重量%〜18重量%の範囲内の量で存在する請求項1または2に記載の方法。
  4. 1つの入口および1つの出口を有し、かつアルミナ、シリカおよびモリブデンのみからなる処理触媒であって、シリカの含有率が前記処理触媒の総重量を基準にして0.01重量%以上25重量%未満である前記処理触媒を収容する反応領域を画定する反応器を備えること、
    前記フェノール流を前記反応領域に前記入口を通して導入すること、
    前記反応領域を、前記フェノール流中の前記ヒドロキシケトンの少なくとも一部分を他の化合物に転換させるために前記適当な反応条件下において操作すること、ならびに
    精製されたフェノール流を反応器流出物として前記出口を通して前記反応領域から取り出すことを含む、フェノール流を精製する請求項1に記載の方法。
  5. 前記処理触媒が、前記処理触媒の総重量を基準にして0.01〜10重量%のシリカ含有率を有する請求項1からのいずれかに記載の方法。
  6. 前記処理触媒が、前記処理触媒の総重量を基準にして0.01〜5重量%のシリカ含有率を有する請求項1からのいずれかに記載の方法。
  7. 前記処理触媒が、前記処理触媒の総重量を基準にして0.01〜3重量%のシリカ含有率を有する請求項1からのいずれかに記載の方法。
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