JP4643388B2 - 金属鋳造材の連続鋳造方法および連続鋳造装置 - Google Patents

金属鋳造材の連続鋳造方法および連続鋳造装置 Download PDF

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Description

この発明は、金属鋳造材の連続鋳造方法に関し、さらにこの連続鋳造方法を実施するための連続鋳造装置およびこの連続鋳造方法によって製造された金属鋳造材、ならびにこの金属鋳造材から製造された金属加工材に関する。
金属製線材の連続鋳造には、複数の回転モールド部材を鋳造空間を囲んで対向配置し、これらの回転モールド部材を鋳出し方向に駆動するとともに、溶湯を鋳造空間に供給することによって金属鋳造材を製造する連続鋳造装置が用いられる。例えば、プロペルチ型鋳造装置では、外周面に凹溝が設けられた鋳造輪と、この凹溝を閉じる無端ベルトとを組み合わせによる回転モールド部材が用いられる。
これらの回転モールド部材においては、溶湯の凝着を防止するために、回転モールド部材の内面に潤滑油を塗布しながら鋳造したり、あるいは回転モールド部材の内面に潤滑層を設けるといった方策が採られている(特許文献1,2,3参照)。
潤滑油を塗布する方法では、空気流により発生する負圧を利用した噴霧装置で潤滑油を噴霧塗布したり、潤滑油を含浸させた繊維布帛を回転モールド部材の内面に押し付けて塗布する方法が採られている。また、潤滑油として耐熱性の高い化学合成油やひまし油等の植物油が用いられている。
また、回転モールド部材の内面に潤滑層を設ける方法としては、特許文献1において、アルコールにフッ化黒鉛粉末を分散させた液をモールド表面に塗布したり、金属メッキ層内にフッ化黒鉛を分散させることにより、フッ化黒鉛による潤滑層を形成することが提案されている。また、特許文献2ではアセチレンガスの不完全燃焼で発生するススを付着させた潤滑層が提案されている。また、特許文献3では、耐火性セラミックを溶射して潤滑層とすることが提案されている。
特開昭59−18048号公報 特開昭53−123333号公報 特開昭59−174254号公報
しかしながら、上述した潤滑油の塗布方法では微量塗布が困難であるため、薄い油膜を形成すれば十分に凝着防止効果を得られるにも拘わらず、過剰量の潤滑油が塗布されていた。そして、過剰量の潤滑油が鋳造材の表面品質を低下させるとともに、潤滑油コストが高いという問題点があった。
一方、また、特許文献1に記載されたフッ化黒鉛による潤滑層を形成する方法では、潤滑層が高温で分解され長期間の効果持続が困難であり、潤滑油塗布よりもさらにコストが高いという問題点があった。また、特許文献2,3に記載されたスス皮膜による潤滑層やセラミック溶射による潤滑層もまた、潤滑層形成コストが高いという問題点があった。
本発明は、上述した技術背景に鑑み、鋳造材表面品質を低下させることなく、低コストで溶湯の凝着を容易に防止できる金属材の連続鋳造方法の提供を目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の金属鋳造材の連続鋳造方法は、下記〔1〕〜〔10〕に記載の構成を有する。
〔1〕 複数の回転モールド部材を鋳造空間を囲んで対向配置し、これらの回転モールド部材を鋳出し方向に駆動することによって金属鋳造材を製造する連続鋳造方法において、少なくとも1つの回転モールド部材の溶湯接触面の少なくとも一部分に、潤滑油を間欠的に噴霧塗布することを特徴とする金属鋳造材の連続鋳造方法。
〔2〕 複数の回転モールド部材は、外周面に凹溝を有する鋳造ホイールとこの凹溝を閉じる連続ベルトである〔1〕に記載の金属鋳造材の連続鋳造方法。
〔3〕 鋳造ホイールの凹溝に潤滑油を塗布する〔2〕に記載の金属材の連続鋳造方法。
〔4〕 鋳造ホイールの凹溝の側面部にのみ潤滑油を塗布する〔3〕に記載の金属鋳造材の連続鋳造方法。
〔5〕 連続ベルトに潤滑油を塗布する〔2〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の金属鋳造材の連続鋳造方法。
〔6〕 回転モールド部材の溶湯接触面の移動速度がV(mm/s)、1回の噴霧時間がt(s)、回転モールドの静止状態において1回の噴霧によって塗布される範囲の鋳出し方向における距離がLp(mm)のとき、1秒間の噴霧回数(T)をV/(Lp+V×t)〜3V/(Lp+V×t)回とする〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の金属鋳造材の連続鋳造方法。
〔7〕 潤滑油の噴霧をプランジャーポンプにより行う〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の金属鋳造材の連続鋳造方法。
〔8〕 1回の噴霧時間が0.001〜1sである〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の金属鋳造材の連続鋳造方法。
〔9〕 1回の噴霧量が0.001〜1mlである〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の金属鋳造材の連続鋳造方法。
〔10〕 潤滑油の総塗布量が5〜150ml/hである〔1〕〜〔9〕のいずれか1項に記載の金属鋳造材の連続鋳造方法。
また、本発明の金属鋳造材の連続鋳造装置は下記〔11〕に記載の構成を有する。
〔11〕 鋳造空間を囲んで対向配置され、鋳出し方向に駆動される複数の回転モールド部材と、少なくとも一部の回転モールド部材の少なくとも一部分に対して潤滑油を間欠的に噴霧する潤滑油噴霧手段とを備えることを特徴とする連続鋳造装置。
また、本発明の金属材鋳造材は下記〔12〕に記載の構成を有する。
〔12〕 〔1〕〜〔10〕のいずれか1項に記載された連続鋳造方法により製造されたことを特徴とする金属鋳造材。
また、本発明の金属加工材は下記〔13〕〔14〕に記載の構成を有する。
〔13〕 〔12〕に記載された金属鋳造材に二次加工してなることを特徴とする金属加工材。
〔14〕 二次加工として、塑性加工、切削加工のうちの1種以上の加工を施された〔13〕に記載の金属加工材。
〔1〕の発明にかかる金属鋳造材の連続鋳造方法によれば、回転モールド部材に適正量の潤滑油を塗布して凝着を防止できる。また、過剰な潤滑油による表面品質低下が防止されて、表面品質の優れた金属鋳造材を製造することができる。しかも、潤滑油噴霧のタイミングや塗布量の制御であるから低コストで実施できる。
〔2〕の発明によれば、回転モールド部材として鋳造ホイールとこの凹溝を閉じる連続ベルトを用いる連続鋳造方法において、上記効果を奏することができる。
〔3〕の発明によれば、鋳造ホイールの凹溝に対して上記効果を奏することができる。
〔4〕の発明によれば、鋳造ホイールの凹溝に対して上記効果を奏しつつ、潤滑油量を低減できる。
〔5〕の発明によれば、連続ベルトに対して上記効果を奏することができる。
〔6〕の発明によれば、噴霧範囲が途切れることなく連続させることができる。
〔7〕の発明によれば、潤滑油を微量かつ均一に塗布することができる。
〔8〕の発明によれば、潤滑油を微量かつ均一に塗布することができる。
〔9〕の発明によれば、潤滑油を微量かつ均一に塗布することができる。
〔10〕の発明によれば、潤滑油の総塗布量が適正である。
〔11〕の発明にかかる連続鋳造装置によれば、〔1〕〜〔10〕に記載された連続鋳造方法を実施して、表面品質の優れた金属鋳造材を製造できる。
〔12〕にかかる金属鋳造材は、表面品質の優れた金属鋳造材である。
〔13〕にかかる金属加工材によれば、〔12〕に記載された金属鋳造材から任意形状が得られる。
〔14〕にかかる金属加工材によれば、〔12〕に記載された金属鋳造材から、塑性加工および/または切削加工によって任意形状が得られる。
本発明の金属鋳造材の連続鋳造方法は、回転モールド部材の溶湯接触面に潤滑油を間欠的に噴霧塗布することにより、適正量の潤滑油を塗布するものである。
以下に、具体的な連続鋳造方法およびこの方法を実施する連続鋳造装置を参照しつつ、本発明について詳述する。
図1および図2に本発明の連続鋳造方法を実施する連続鋳造装置(1)を模式的に示す。
連続鋳造装置(1)は、鋳造ホイール(10)と連続ベルト(11)とを備える。
前記鋳造ホイール(10)は外周面に断面の凹溝(12)を有し、ホイール内部に設けられたノズル(13a)およびホイールの外側に配置されたノズル(13b)から冷却水を供給することによって冷却可能となされている。一方、連続ベルト(11)は、前記鋳造ホイール(10)と張力調整用ホイール(14)とに掛けられた環状の無端ベルトであり、鋳造ホイール(10)の凹溝(12)を閉じて鋳造空間(15)を形成している。また、前記連続ベルト(11)は、外側から冷却水を供給して冷却することも、外側に加熱器を配置して加熱することもできる。
前記鋳造ホイール(10)の凹溝(12)には噴霧装置のノズル(16)から潤滑油が噴霧塗布される。また、連続ベルト(11)には噴射装置のノズル(17)から潤滑油が噴霧塗布される。これらにより、鋳造空間(15)の内面の任意の部分に潤滑油が噴霧塗布される。前記ノズル(16)(17)からの潤滑油の噴霧は所定サイクルで間欠的に行われる。
図1において、(18)は連続ベルト(11)を鋳造ホイール(10)に密着させるためのピンチロールであり、(19)は鋳造空間(15)に溶湯(M)を供給するためのタンディッシュである。
前記連続鋳造装置(1)において、タンディッシュ(19)から鋳造空間(15)に供給された溶湯(M)は鋳造ホイール(10)および連続ベルト(11)からの冷却を受けて、これらとの接触面から内部へと凝固しながら鋳造ホイール(10)および連続ベルト(11)の回転駆動に伴って連続的に鋳造材(S)に成形される。鋳造空間(15)の内面には潤滑油が塗布されているため、溶湯の凝着が防止されて鋳造材(S)の離型が円滑になされる。
潤滑油の噴霧サイクルは、潤滑油が途切れないように、かつ過剰量とならないように、回転モールド部材の溶湯接触面の移動速度、1回の噴霧範囲、1回の噴霧時間等に基づいて、以下のように設定することが好ましい。
図3Aに示すように、前記ノズル(16)(17)は、潤滑油を拡散角度θ(°)で円形に噴霧するものであり、回転モールド部材の溶湯接触面、即ち鋳造ホイール(10)の凹溝(12)および連続ベルト(11)からh(mm)の高さに設置されている。前記ノズル条件において、静止状態における噴霧範囲(P1)は直径2htanθ/2(mm)の円形となり、噴霧範囲(P1)の鋳出し方向における距離Lp(mm)は、直径と同じく2htanθ/2(mm)である。そして、凹溝(12)および連続ベルト(12)が移動速度V(mm/s)で移動し、1回の噴霧に要する時間がt(s)である場合、1回噴射される間に凹溝(12)および連続ベルト(12)はV×t(mm)移動する。この移動中も噴霧が続いているので、回転モールド部材の移動状態における噴射範囲(P2)は、長径をLp+V×t(mm)とする長円形となる。従って、移動状態における1回の噴霧範囲(P2)の鋳出し方向における距離はLp+V×t(mm)である(図3B)。
以上より、ノズル(16)(17)から間欠的に潤滑油を噴霧するに際し、回転モールド部材の溶湯接触面の移動速度がV(mm/s)、1回の噴霧時間がt(s)、回転モールドの静止状態において1回の噴霧で塗布される範囲の鋳出し方向における距離がLp(mm)のとき、1秒間の噴霧回数(T)がV/(Lp+V×t)回であれば、図4Aに示すように噴霧範囲(P2)が途切れることなく連続する。噴霧回数(T)がV/(Lp+V×t)より少なくなると、鋳出し方向において未塗布部分が生じる。一方、図4Bに示すように、噴霧回数(T)を増大させるほど、噴霧範囲(P2)の重複部分(P3)が多くなり1/t回で連続噴霧となる。連続噴霧は塗布量が過剰となるため本発明では連続噴霧を除外し、過剰とならない範囲の噴霧回数の上限として3V/(Lp+V×t)回を推奨する。これらより、1秒間の噴霧回数(T)は、V/(Lp+V×t)〜3V/(Lp+V×t)が好ましい。また、図4Bのように、噴霧範囲(P2)を重複させることによって、幅方向における未塗布部分を少なくすることができるため、特に好ましい1秒間の噴霧回数(T)はV/(Lp+V×t)〜2V/(Lp+V×t)である。
なお、図示例の静止状態の噴霧範囲(P1)は円形であり、間欠噴霧によって幅方向において未塗布部分が生じるため、噴霧回数(T)をV/(Lp+V×t)よりも多く設定し、重複部分(P3)が形成され、その重複部分の鋳出し方向の長さはLp/2以上となるように噴霧回数(T)を設定することが好ましい。この状態であれば未塗布部分が無く、過剰塗布部分も少なくなるからである。但し、噴霧形状は図示例の円形に限定されず、未塗布部分の形状や面積は噴霧形状に応じて変化する。このため、噴霧回数(T)は過剰な未塗布部分が生じないように、噴霧形状に応じて適宜設定すれば良い。
潤滑油の噴霧は、微量かつ均一に塗布するために定量的に微量圧送可能な噴霧手段を用いることが好ましく、その一例として図5に示す、プランジャーポンプ(20)を用いた潤滑油噴供給置を推奨できる。前記プランジャーポンプ(20)は、シリンダ(23)内に挿入したプランジャー(24)をモーター(25)等により前後に駆動し、潤滑油タンク(22)からワンウェイバルブ(21a)を介してシリンダ(23)内に導入した潤滑油を吐出させるものである。1回の吐出量はプランジャー(24)の前進距離によって制御され、1回の吐出に要する時間はプランジャー(24)の前進距離と前進速度によって制御される。シリンダー(23)から吐出された潤滑油は管路(26)を通じて噴霧用ノズル(16)(17)に供給される。一方、前記ノズル(16)(17)は、圧縮気体が供給される外管(27)の内部に前記プランジャーポンプ(20)から吐出された潤滑油を供給する内管(28)が挿入された二重構造となされ、内管(28)の先端が外管(27)内に開口している。そして、前記ノズル(16)(17)の内管(28)に供給された潤滑油は、外管(27)の先端部で圧縮気体と混合して加速され、ノズル先端から高速で噴霧される。なお図5において、(21b)は潤滑油の逆流を防ぐためのワンウェイバルブである。
また、前記気体の種類は何ら限定されないが、溶湯の近くで使用されることを考慮し、可燃性気体は避けることが好ましい。費用の点では空気が最も好ましく、他の気体として窒素、アルゴンを例示できる。
上述したプランジャーポンプ(20)による潤滑油供給装置および二重構造のノズル(16)(17)を用いた噴霧装置では、噴霧される総潤滑油量はプランジャーポンプ(20)による1回の吐出量および吐出回数により制御され、流速を増すための圧縮気体は潤滑油量から独立して制御することができる。このため、微量の潤滑油を流速の速い状態で定量的に噴霧でき、細かな流量調節も可能である。また、気体流速を速くすることにより、回転モールド部材に付着した異物を除去することも可能である。さらに、気体流量を制御することで気体流による冷却効果を調整し、回転モールド部材の温度を調節することも可能である。例えば、気体流量を増すことにより冷却効果を高めて温度低下を促進させたり、逆に流量を減じて温度低下を抑制することができる。このような温度調節の場合においても、潤滑油量を変えることなく、気体流量を調整することができる。
一方、その他の噴霧方法、例えば負圧を利用した噴霧方法においては、気圧や温度の変動により潤滑油粘度や気体密度等が変化し、噴霧量が変動することがある。また、噴霧量を減らすには気体流量を減らす必要があるが、気体流量を減らすと負圧がかからず潤滑油が吸引されなくなったり、吸引量が不安定になるおそれがある。また、流速が遅いために雰囲気空気流の影響を受け易く、回転モールド部材に噴霧した潤滑油が予定位置に到達しなくなるおそれがある。これらの点で、上述したプランジャーポンプ(20)を用いて噴霧する方法を推奨できる。
また、潤滑油の1回の噴霧時間は0.001〜1sが好ましい。0.001s未満では噴霧範囲が狭くなりすぎて間欠噴霧による微量均一塗布の効果が乏しい。一方、1sを超える噴霧時間は、ポンプ等の噴霧装置の動作面で現実的ではない。特に好ましい1回の噴霧時間は0.005〜0.1sである。
潤滑油の1回の噴霧量は0.001〜1mlが好ましい。0.001ml未満ではポンプ等の噴霧装置の動作面で現実的ではない。一方、1mlを超えると、塗布量が過剰になる。特に好ましい1回の噴霧量は0.002〜0.1mlである。
また、潤滑油の総塗布量は、5〜150ml/hが好ましい。5ml/h未満では十分に溶湯凝着防止効果が不足し、150ml/hを超えると過剰供給となって無駄となる。特に好ましい総塗布量は5〜100ml/hであり、さらに好ましくは5〜50ml/hである。なお、総塗布量の好適範囲は塗布面積によって異なる。
また、図5に示したプランジャーポンプ(20)を用いた潤滑油噴霧装置において、気体流量は1〜30l/minが好ましい。1l/min未満では、回転モールド部材に潤滑油を付着させにくい。一方、30l/minを超えると回転モールド部材が過冷却され、鋳造材表面に急冷による割れが生じやすくなる。前記範囲であれば、潤滑油を付着させるのに十分な流速となり、かつ回転モールド部材を過冷却するおそれもない。特に好ましい気体流量は、2〜20l/minである。
本発明の連続鋳造方法において使用する潤滑油は限定されず、ひまし油等の周知の潤滑油を適宜使用できる。但し、短時間での高速噴霧を円滑に行うためには低粘度の潤滑油を用いることが好ましい。潤滑油の好ましい粘度は0.1〜5Pa・sであり、特に0.3〜2Pa・sが好ましい。
上述した例は潤滑油を回転モールド部材の全溶湯接触面に噴霧塗布するものであったが、組み合わせた複数の回転モールドのうちのいずれか1つの回転モールド部材にのみ噴霧塗布するもの、あるいは回転モールド部材の溶湯接触面のうちの一部分にのみ噴霧塗布するものも含まれる。回転モールド部材の形状により溶湯が凝着が発生し易い箇所と凝着が発生しない、あるいは殆ど発生しない箇所があり、凝着が発生する箇所にのみ潤滑油を塗布すれば目的が達成されるからである。また、必要な部分にのみ塗布することで、鋳造後の潤滑油洗浄が簡単になり、潤滑油の消費量も低減される。
上述した鋳造ホイール(10)と連続ベルト(12)を用いる連続鋳造においては、鋳造ホイール(10)の凹溝(12)の側面(12a)で凝着が発生しやすい。以下に、図6の潤滑油噴霧制御装置を参照しつつ、凹溝(12)の両側面(12a)(12a)に潤滑油を噴霧塗布する事例について、その制御方法とともに説明する。
図6において、鋳造ホイール(10)の凹溝(12)の両側面部(12a)に向けて2つの潤滑油噴霧用ノズル(16)が配置されている。これらのノズル(16)は図5に示したものと同種の二重構造のノズルであり、プランジャーポンプ(20)から供給される潤滑油を圧縮気体と混合して噴霧するものである。(30)は演算・制御装置であり、鋳造ホイール(10)の回転軸に設置されたセンサー(31)により計測された回転数(X1)、その他の入力された条件設定に基づいて、プランジャーポンプ(20)を駆動するモーター(25)およびコンプレッサー(32)で圧縮された気体の流量を調節する流量調整器(33)に制御信号を与える。即ち、計測された鋳造ホイール(10)の回転数(X1)と設定されたホイール外径とにより、噴霧対象である側面部(12a)の移動速度(V)が算出されるとともに、設定された噴霧の拡散角度(θ)、溶湯接触面からノズル(16)先端までの距離(h)および1回の噴霧時間(プランジャーポンプ(20)による1回の吐出時間)とにより、1回の噴霧で塗布される範囲の鋳出し方向における距離が(Lp)および1秒間の噴霧回数(T)が算出される。そして、これらの算出値に基づいてモーター(25)に制御信号(X2)が与えられ、2つのプランジャーポンプ(20)から一定量の潤滑油が1秒間にT回の割合で吐出され、それぞれの管路(34a)を通って、2本の二重ホース(35a)の内管に導入される。一方、2つの流量調整器(33)には設定された気体流量に基づいて制御信号(X3)を与えられ、一定流量の圧縮気体が送出され、それぞれの管路(36a)を通って、前記二重ホース(35a)の外管に導入される。前記二重ホース(35a)の内管および外管は前記各ノズル(16)の内管(28)および外管(27)に連通接続され、これらの二重ホース(35a)を介してノズル(16)に供給された潤滑油および圧縮気体は、外管(27)の内部先端側で混合されて高速で噴霧される。
上述した潤滑油の噴霧制御方法は、凹溝(12)の側面部(12a)への噴霧に限定されるものではない。ノズル(16)の数および設置位置を適宜変更することにより、凹溝(12)の底部(12b)または連続ベルト(11)、あるいは他の回転モールド部材の任意位置に潤滑油を噴霧塗布することができる。また、複数のノズルを用いる場合、プランジャーポンプや流量調整器を別系統で配置すれば、ノズル毎に異なる条件で噴霧することも容易である。
なお、前記連続鋳造装置(1)における連続ベルト(11)の移動速度は鋳造ホイール(10)の周速度と殆ど同じであるから、鋳造ホイール(10)の回転数(X1)から算出した凹溝(12)の移動速度をそのまま連続ベルト(11)の移動速度として用いることができる。従って、連続ベルトの(11)の移動速度を計測することなく、ノズル(17)から噴霧する潤滑油を管路(34b)(36b)および二重ホース(35b)を介して制御することができる。
ところで、回転モールド部材に温度差を設けて凝固速度に差を付け、最終凝固部を中心から表面近くに寄せる鋳造方法(以下、「指向性凝固」あるいは「指向性凝固による連続鋳造方法」と称する)がある。前記連続鋳造装置(1)の場合、前記鋳造ホイール(10)を冷却する一方で連続ベルト(11)を加熱し、指向性凝固により鋳造材(S)を連続鋳造した場合、連続ベルト(11)との接触部近傍が最終凝固部となり偏析する。一般に最終凝固部では引け巣のような鋳造欠陥や熱間割れが発生しやすいが、表面近くに熱間割れのある鋳造材を圧延すると割れが伝播してさらに深くなる。このような場合、その後の加工前に連続ベルト(11)側の最終凝固部を切除しておくことにより、割れの伝播や拡大を防止することができる。また、表面に微細クラックや異物が存在する鋳造材についても、加工前に除去することにより、クラックの拡大や異物の持ち越しを防ぐことができる。指向性凝固による鋳造材では、最終凝固部が表面近くに存在するため容易に除去することができる。
このような指向性凝固による連続鋳造においても、本発明の潤滑油の間欠噴霧塗布方法を実施することにより、連続ベルト(11)が冷却しすぎることがなく、かつ潤滑油が乾燥して固着しないため、最適な状態で連続鋳造を行うことができる。また、潤滑油の1回の噴霧量、1秒間の噴霧回数、1回の噴霧時間を制御することにより、容易に上記効果を奏することができる。
なお、上記指向性凝固において、連続ベルトの加熱温度は〔鋳造金属の液相線温度×0.35〕〜〔液相線温度〕が好ましい。
本発明の方法を適用する回転モールド部材は、鋳造ホイールと連続ベルトの組合せに限定されない。他の回転モールド部材として、回転軸線と平行に所定距離を隔てて対向配置された一対のロールを例示できる。また、本発明は、全ての回転モールドに対して潤滑油を間欠噴霧を行う連続鋳造方法のみならず、一部の回転モールド部材に対してのみ間欠噴霧を実施する場合も含んでいる。例えば、図示例の回転モールド部材において鋳造ホイール(10)の凹溝(12)または連続ベルト(11)のいずれか一方に間欠噴霧を実施する場合がこれに該当する。従って、一部の回転モールドに対して潤滑油を間欠噴霧し、他の回転モールド部材に対して潤滑油を連続噴霧する場合や他の回転モールド部材に潤滑層を形成する場合も、本発明に含まれる。
また、本発明の方法は回転モールド部材に噴霧する潤滑油量を適正化するものであるから、既存の潤滑油噴霧手段の噴霧条件の変更や、既存の連続鋳造装置に間欠噴霧可能な潤滑油噴霧手段を追加することによって実施することができる。回転モールド部材やその制御装置等の変更といった大規模な装置変更が必要がなく、容易に実施することができる。
本発明は、あらゆる金属の連続鋳造に適用できるが、アルミニウムまたはアルミニウム合金、銅または銅合金の連続鋳造に推奨でき、特にアルミニウムまたはアルミニウム合金の連続鋳造に推奨できる。アルミニウムまたはアルミニウム合金として、純Al系、Al−Cu系、Al−Si系、Al−Mg系、Al−Mg−Si系、Al−Zn−Mg系の各合金を例示できる。特に純アルミニウム系以外の合金は表面に偏析層が形成されやすいため、前記指向性凝固による連続鋳造方法において、本発明の潤滑油の間欠噴霧塗布の適用による効果が大きい。
本発明の金属鋳造材は、上述した連続鋳造方法によって製造されたものであり、回転モールド部材に適正量の潤滑油が塗布されるため、確実に凝着が防止される。しかも、過剰な潤滑油による表面品質低下が防止されて、表面品質の優れた金属鋳造材を連続鋳造することができる。また、具体的な作業は潤滑油噴霧のタイミングや塗布量の制御であるから、上述した特許文献1〜3に記載された各種潤滑層を形成するよりも低コストで実施できる。
さらに、前記金属鋳造材に対し、塑性加工、切削加工のうちの1種以上の二次加工を施すことによって任意形状の金属加工材を得ることができる。塑性加工としては、圧延、押出、引き抜き、鍛造、曲げ、プレス等を例示できる。また圧延後に引き抜く等2種類以上の塑性加工を順次施すことも任意である。また、塑性加工後に切削加工することも任意である。製品形状も限定されない。これらの金属加工材は、鋳造時の焼き付きや過剰な潤滑油による品質欠陥の持ち越しがなく、品質が優れている。
本発明の連続鋳造装置は、上述した複数の回転モールド部材および潤滑油噴霧手段を備えるものであれば良く、溶湯の供給手段、鋳造材の搬送手段等その他の構成は限定されず、周知の手段および構成を適宜用いるものとする。
さらに、本発明の方法により連続鋳造した金属鋳造材に種々の工程を任意に追加することができる。例えば、連続鋳造装置の後段に1組または複数組の圧延ロールを有する圧延部を追加し、鋳造後に続いて圧延して所要形状に成形することができる。また、連続鋳造装置の後段に金属鋳造材の表層部を切除する切除部を追加することも任意である。一般に、金属鋳造材の表面には、微細クラック、偏析層、不均一な酸化膜等の欠陥が存在しているが、連続鋳造に続いて表層部切除を行うことによりこれらの欠陥を除去して金属鋳造材の品質を向上させることができる。また、前記切除部において、上述した指向性凝固により表面近くに形成された最終凝固部も除去することができる。さらに、連続鋳造装置の後段に、切除部および圧延部を配置しても良く、このような装置構成により、鋳造、表層部切除、圧延を連続して行うことができる。
図1〜図3Bに示す連続鋳造装置(1)を用い、JIS A6061の連続鋳造試験を行った。前記連続鋳造装置(1)において、鋳造ホイール(10)として、直径1400mm、凹溝(12)内断面積(=鋳造空間(15)の断面積)が2200mm2のものを使用し、連続ベルト(11)として幅が100mmのものを用いた。
また、潤滑油の噴霧用ノズル(16)(17)として、図5のプランジャーポンプ(20)から吐出された潤滑油を圧縮気体を混合して噴霧する二重構造のノズルを用いた。また、これらのノズル(16)(17)の内管(28)に供給する潤滑油としてひまし油(粘度:0.680Pa・s)を用い、外管(27)に供給する圧縮気体として空気を用いた。
また、ノズル(16)(17)に供給される潤滑油および圧縮気体は、図6に例示した潤滑油制御装置により制御するものとした。なお、図6は、説明の都合上、2つの鋳造ホイール用ノズル(16)と1つの一つの連続ベルト用ノズル(17)を1つのモーター(25)により同一条件で制御する場合の装置構成を例示したものであるが、本実施例においてノズル数は以下の噴霧例に従って変更し、ノズル毎に潤滑油および圧縮気体の供給を制御できるようにモーター数、制御信号系統および管路を適宜変更したものとする。
〔噴霧例1〕
前記鋳造ホイール(10)の溶湯供給部の手前に1つの滑油噴霧用ノズル(16)を配置するとともに、連続ベルト(11)の溶湯接触部の手前に1つの潤滑油噴霧用ノズル(17)を配置した。鋳造ホイール(10)側のノズル(16)は凹溝(12)に対して直角に配置するとともに、凹溝(12)の底面(12b)からノズル(16)(17)先端までの距離(h)を50mmとし、凹溝(12)の両側面部(12a)および底面部(12b)に噴霧するものとした。また、連続ベルト(11)側のノズル(17)は連続ベルト(11)に対して直角に配置し、連続ベルト(11)の溶湯接触面からノズル(16)(17)先端までの距離(h)を50mmとした。これらのノズル(16)(17)は噴霧の拡散角度(θ)が45°に調節され、噴霧形状が円形となるように調節されている。
まず、前記連続鋳造装置(1)において、鋳造ホイール(10)を1rpmで駆動し、1回の噴霧時間(t)を0.1sに設定したとき、凹溝(12)および連続ベルト(11)の移動方向において、噴霧範囲が途切れることなく連続させるための1秒間の最低噴霧回数(T)を求める。
鋳造ホイール(10)および連続ベルト(11)の移動速度Vは、V=1400×π/60=73.3(mm/s)である。
静止状態における噴霧範囲(P1)は、直径(Lp)が2htanθ/2=2×50×tan(45°/2)=41.4mmの円となり、直径Lpが噴霧範囲(P1)の鋳出し方向における距離となる。
移動状態における噴霧範囲(P2)の鋳出し方向における距離Lは、L=Lp+V×t=41.4+73.3×0.1=48.7(mm)である。
従って、T=V/(Lp+V×t)=73.3/48.7=1.5s-1より、移動中に噴霧範囲(P2)を連続させるための最低噴霧回数(T)は1秒間に1.5回となる。
次に、鋳造ホイール(10)の回転数を1rpm、前記各ノズル(16)(17)の1回の噴霧量を0.005ml、1回の噴霧時間(t)を0.1s、圧縮気体の流量を7l/minに設定し、噴霧回数を変化させて鋳造試験を行い、鋳造時の凝着、鋳造材(S)の表面品質について評価した。評価結果を表1に示す。
Figure 0004643388
また、前記各ノズル(16)(17)の1回の噴霧量を0.005ml、1回の噴霧時間を0.2s、圧縮気体の流量を7l/minに設定し、噴霧回数を変化させて鋳造試験を行い、鋳造時の凝着、鋳造材(S)の表面品質について評価した。評価結果を表2に示す。
Figure 0004643388
〔噴霧例2〕
前記鋳造ホイール(10)の溶湯供給部の手前に配置するノズル(16)を2つに増設し、図6に参照されるように凹溝(12)の両側面部(12a)に向け、各ノズル(16)の先端までの距離(h)を30mmとし、凹溝(12)の両側面部(12a)にのみに噴霧するものとした。前記ノズル(16)は噴霧の拡散角度(θ)が30°に調節され、噴霧形状が円形となるように調節されている。
また、前記連続ベルト(11)の溶湯供給部の手前には、上述した噴霧例1と同じく1つのノズル(17)をノズル(17)の先端までの距離(h)が50mmとなるように配置した。前記ノズル(17)は噴霧の拡散角度(θ)が45°に調節され、噴霧形状が円形となるように調節されている。
鋳造ホイール(10)の回転数を1rpm、各ノズル(16)(17)の1回の噴霧時間(t)を0.1sに設定したとき、凹溝(12)および連続ベルト(11)の移動方向において、静止状態における噴霧範囲(P1)、移動状態における噴霧範囲(P2)、噴霧範囲が途切れることなく連続させるための1秒間の最低噴霧回数(T)は表3に示すとおりである。
Figure 0004643388
次に、鋳造ホイール(10)の回転数を1rpm、凹溝(12)側の2つのノズル(16)の1回の噴霧量をそれぞれ0.001ml、1回の噴霧時間(t)を0.1s、圧縮気体の流量を5l/minに設定し、連続ベルト(11)側のノズル(17)の1回の噴霧量を0.005ml、1回の噴霧時間(t)を0.1s、圧縮気体の流量を7l/minに設定し、それぞれ噴霧回数を変化させて鋳造試験を行い、鋳造時の凝着、鋳造材(S)の表面品質について評価した。評価結果を表4に示す。
Figure 0004643388
次に、鋳造ホイール(10)の回転数を1rpm、凹溝(12)側のノズル(16)の1回の噴霧量を0.001ml、1回の噴霧時間(t)を0.2s、圧縮気体の流量を10l/minに設定し、連続ベルト(11)側のノズル(17)の1回の噴霧量を0.005ml、1回の噴霧時間(t)を0.2s、圧縮気体の流量を7l/minに設定し、それぞれ噴霧回数を変化させて鋳造試験を行い、鋳造時の凝着、鋳造材(S)の表面品質について評価した。評価結果を表5に示す。
Figure 0004643388
以上の結果より、潤滑油を間欠噴霧することにより、凝着を防ぎ、良好な鋳肌の鋳造材を連続鋳造できることを確認した。さらに、凝着が発生し易い凹溝の側面部のみに潤滑油を塗布することにより、凝着を防止しつつ潤滑油量の消費量を抑制できることを確認した。
本発明の金属鋳造材の連続鋳造方法は回転モールド部材に供給する潤滑油量を適正化するものであるから、種々の回転モールド部材を備える連続鋳造装置に適用できる。
本発明にかかる連続鋳造方法を実施する連続鋳造装置の構成を示す模式図である。 図1の要部拡大図である。 静止状態における噴霧範囲を示す図である。 移動状態における噴霧範囲を示す図である。 移動状態における間欠噴霧状態を示す図である。 移動状態における他の間欠噴霧状態を示す図である。 ノズルおよびプランジャーポンプを示す模式的断面図である。 潤滑油噴霧制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
符号の説明
1…連続鋳造装置
10…鋳造ホイール(回転モールド部材)
11…連続ベルト(回転モールド部材)
12…凹溝
12a…側面部
15…鋳造空間
16,17…ノズル(潤滑油噴霧手段)
M…溶湯
S…鋳造材(金属鋳造材)

Claims (11)

  1. 複数の回転モールド部材を鋳造空間を囲んで対向配置し、これらの回転モールド部材を鋳出し方向に駆動することによって金属鋳造材を製造する連続鋳造方法において、少なくとも1つの回転モールド部材の溶湯接触面の少なくとも一部分に、潤滑油を間欠的に噴霧塗布することを特徴とする金属鋳造材の連続鋳造方法。
  2. 複数の回転モールド部材は、外周面に凹溝を有する鋳造ホイールとこの凹溝を閉じる連続ベルトである請求項1に記載の金属鋳造材の連続鋳造方法。
  3. 鋳造ホイールの凹溝に潤滑油を塗布する請求項2に記載の金属鋳造材の連続鋳造方法。
  4. 鋳造ホイールの凹溝の側面部にのみ潤滑油を塗布する請求項3に記載の金属鋳造材の連続鋳造方法。
  5. 連続ベルトに潤滑油を塗布する請求項2〜4のいずれか1項に記載の金属鋳造材の連続鋳造方法。
  6. 回転モールド部材の溶湯接触面の移動速度がV(mm/s)、1回の噴霧時間がt(s)、回転モールドの静止状態において1回の噴霧によって塗布される範囲の鋳出し方向における距離がLp(mm)のとき、
    1秒間の噴霧回数(T)をV/(Lp+V×t)〜3V/(Lp+V×t)回とする請求項1〜5のいずれかに記載の金属鋳造材の連続鋳造方法。
  7. 潤滑油の噴霧をプランジャーポンプにより行う請求項1〜6のいずれか1項に記載の金属鋳造材の連続鋳造方法。
  8. 1回の噴霧時間が0.001〜1sである請求項1〜7のいずれか1項に記載の金属鋳造材の連続鋳造方法。
  9. 1回の噴霧量が0.001〜1mlである請求項1〜8のいずれか1項に記載の金属鋳造材の連続鋳造方法。
  10. 潤滑油の総塗布量が5〜150ml/hである請求項1〜9のいずれか1項に記載の金属鋳造材の連続鋳造方法。
  11. 鋳造空間を囲んで対向配置され、鋳出し方向に駆動される複数の回転モールド部材と、少なくとも一部の回転モールド部材の溶湯接触面の少なくとも一部分に対して潤滑油を間欠的に噴霧する潤滑油噴霧手段とを備えることを特徴とする金属鋳造材の連続鋳造装置。
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