JP4642172B2 - 超音波処置装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、超音波振動の伝達により例えば生体の患部を治療する超音波処置装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、超音波処置治療は、超音波振動を不要組織や骨に集中させ、不要組織の破砕・吸引や骨の切断に威力を発揮し、腫瘍部や結石部等を選択的に除去できるため、広い手術分野で利用されている。
【0003】
このような超音波処置治療を行う超音波処置装置として、例えば特開平8−275951号公報に示されるものがある。この例では、超音波振動子が発する超音波振動を超音波プローブの先端の可動部に伝達し、その可動部と生体把持用の把持部材とでその両者間に存する生体組織を凝固/切開するようにしている。把持部材を持たずに凝固/切開を行うタイプもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような超音波処置装置において、超音波振動子から発せられる超音波振動の周波数は一定である。
このため、凝固範囲・切開範囲の広狭や深浅にうまく対応するには、超音波振動の周波数が互いに異なる複数の超音波処置装置を用意しなければならない。
【0005】
ただし、複数の超音波処置装置を用意した場合、操作者(術者)にとってはトロッカーから、挿抜の動作を頻繁に行うことを強要されることになり、操作の負担が増え、疲労がかなり増大する。手術にかかる時間も長引いてしまう。
【0006】
この発明は上記の事情を考慮したもので、その目的とするところは、操作者の負担を増やすことなく、複数種の周波数の超音波振動による処置治療が可能な超音波処置装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明の超音波処置装置は、先端が開口されたパイプ状の第1超音波伝達部材を有し、第1の周波数の超音波振動を発する第1超音波プローブと、前記第1超音波伝達部材に挿入され同第1超音波伝達部材の先端開口から突出自在な第2超音波伝達部材を有し、第2の周波数の超音波振動を発する第2超音波プローブと、前記第2超音波伝達部材が前記第1超音波伝達部材の先端開口から突出した際に、前記第1超音波伝達部材の超音波振動の節部と前記第2超音波伝達部材の超音波振動の節部とが一致する位置で前記第2超音波伝達部材をロックするロック機構とを備え、前記第1および第2超音波プローブを選択的に使用し得る構成としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
(1)以下、この発明の第1実施例について図面を参照して説明する。全体の構成を図3に示し、要部の構成を図1および図2に断面して示している。
1は超音波処置装置であるところの超音波手術器具で、第1超音波プローブである超音波ブローブ2、および第2超音波プローブである超音波プローブ3から成る。超音波プローブ2は、超音波振動子4と、先端が開口されたパイプ状の振動伝達部材(第1超音波伝達部材)5とで構成される。
【0009】
超音波振動子4は、把持部としての外装カバ−6の内部に設けられており、例えばPZT(ジルコン酸チタン酸鉛)からなる数枚の圧電素子7と、この各圧電素子7の枚数に対応した個数の電極8とを重ね合わせ、これらを変成作用(振動増幅作用)を備えた前部金属プロック9と後部金属ロック10とで挟み込んでなる。各圧電素子7、各電極8、前部金属ブロッ9、および後部金属プロック10の軸中心部に、その軸方向に沿って超音波プローブ3を挿入するための挿入路11を有するボルト12が挿通されている。
【0010】
ボルト12の前端は前部金属プロック9に螺合され、ボルト12の後端近傍にはナット13がねじ込まれている。これにより、前部金属プロック9と後部金属ブロク10との間に、各圧電素子7と各電極8が強固に締結される。
【0011】
ボルト12の後端部には円筒形状部14が一体に突設され、その円筒形状部14の末端部が上記外装カバ−6の後壁15に穿設された孔16を貫通して固定されている。尚、超音波振動子4の各電極8へ高周波電圧を印加するための電源コードは、図示省略している。
【0012】
そして、超音波振動子4は、外装カバー6と前部金属ブロック9に対してそれぞれ水密に保つためのOリング17を備えたシールリング18と、固定部19により、外装カバ−6に保持固定されている。
【0013】
外装カバ−6の前壁20の内側には、後述するシース21を装着させるための雌ねじ22が設けられている。即ち、シース21は、図2のように、接合アダプタ23を介して外装カバ−6に装着される。
【0014】
接合アダプタ23の前端外周と後端内周には、ねじ24,25が設けられている。接合アダブタ23の前端はねじ24を利用してシース21に接続され、接合アダブタ23の後端はねじ25を利用して外装カバー6の前壁20に接続されている。
【0015】
シース21の内部は、図2のように、超音波ブロープ2の振動伝達部材5を挿通し得る構成となっている。この振動伝達部材5とシース21の内面との間の空間に、灌流液が送水される。このために、シース21の中間部分には、送水チューブを装着するための口金26が設けられている。
【0016】
振動伝達部材5に遊嵌するシース21の中間部分における内面には、その振動伝達部材5の外周との間をシールするOリングからなるシール部材27が設けられている。シール部材27は、送水チューブを装着するための口金26を設けた部位よりも後端側に位置して設けられており、口金26を通して送水ビンから送り込まる灌流液を後端側へ流さないように流れを阻止する手段として機能する。
【0017】
また、シール部材27の位置は、振動伝達部材5の超音波振動の節部に一致している。完全に一致しなくても、その付近であればよい。つまり、節部近傍にあればよい。
一方、超音波プロープ3は、超音波プローブ2と略同一の構造を有するが、異なるのは、超音波プローブ2の振動伝達部材5に代えて振動伝達部材(第2超音波伝達部材)28を有する点、および振動伝達部材28の超音波振動子の節部にシリコンなどで構成されたリング(図示省略)が固定されている点である。振動伝達部材28は、先端が開口されたパイプ状のもので、超音波プローブ2の振動伝達部材5に挿入されている。上記リングは、超音波伝達部材28を超音波プローブ2内で支持するための支持部材として機能するもので、超音波プローブ2におけるボルト12の挿入路11の内周面や超音波伝達部材5の内周面に接触する。
【0018】
超音波プローブ2における外装カバ−6の後壁15に指掛け操作部29が設けられ、超音波プローブ3にスライダー31が設けられている。指掛け操作部29は、超音波ブローブ3の振動伝達部材28を超音波プローブ2の振動伝達部材5の先端から突出させる場合に手指を掛けるためのものである。この指掛け操作部29から超音波プローブ3側に棒状の案内軸29aが延び、その案内軸29aの先端部がスライダー31に遊動自在に挿通されている。スライダー31には、操作者の親指を入れるためのリング部31aが形成されている。
【0019】
スライダー31と指掛け操作部29との間の案内軸29aの周囲にスプリング30が装着され、このスプリング30により、スライダー31と指掛け操作部29との間に両者を押し拡げる方向の偏倚力が加えられる。
【0020】
案内軸29aの先端部近傍に切り込み凹部32が形成され、案内軸29aの先端側周面にレバー33の一端が当接される。レバー33は図4に示すように中途部が回動自在に枢支されており、その枢支部から一端にかけてスプリング34が取付けられている。このスプリング34の偏倚力により、レバー33の一端が案内軸29aの周面に常時押し付けられる。
【0021】
したがって、操作者がスライダー31のリング部31aおよび指掛け操作部29に手指をかけ、スライダー31をスプリング30の偏倚力に抗して指掛け操作部29側にスライドさせることにより、振動伝達部材28の先端が超音波プローブ2の振動伝達部材5の先端開口から突出する。このとき、案内軸29aの先端部近傍に存する切り込み凹部32にレバー33の一端が入り込んで係合し、振動伝達部材28の突出状態がロックされる。
【0022】
このロック時、超音波伝達部材5の超音波振動の節部と超音波伝達部材28の超音波振動の節部とが一致する。すなわち、切り込み凹部32、レバー33、スプリング34により、超音波伝達部材5の超音波振動の節部と超音波伝達部材28の超音波振動の節部とが一致する位置で超音波伝達部材28をロックする位置決め手段いわゆるロック機構が構成されている。
なお、図2に示す2つの振幅波形のうち、波長の長い方が超音波伝達部材5の振幅波形、波長の短い方が超音波伝達部材28の振幅波形を示している。
【0023】
ロック状態を解除するには、レバー33の一端を持ち上げてレバー33と切り込み凹部32との係合を解除すればよい。この解除により、スプリング30の偏倚力によってスライダー31が元の位置に戻り、振動伝達部材28が超音波プローブ2の振動伝達部材5内に収容される。
【0024】
このような構成の超音波処置装置において、超音波プローブ2は第1の周波数としてたとえばKHzレベルの超音波振動を振動伝達部材5に伝達し、超音波プローブ3は第2の周波数としてMHzレベルの高周波数の超音波振動を振動伝達部材28に伝達する。
【0025】
超音波プローブ2による23.5KHzまたは47KHzの超音波振動は、比較的広範囲の患部や比較的深部の患部を処置治療する場合に適している。超音波プローブ3によるMHzレベルの超音波振動は、狭部または浅部の処置治療に適している。これら超音波プローブ2,3の選択的な使用により、患部を表層部から深部まで広範囲にわたって処置治療することができる。
【0026】
このような2種類の周波数の超音波振動をそれぞれ発生させるための電気回路の構成を図5に示す。
まず、周波数発信手段35は、互いに異なる周波数の基準周波数信号f1,f2を発する周波数発信回路36,37を有する。周波数発信回路36は、第1の周波数たとえば23.5KHzの基準周波数信号flを発し、周波数発信回路37は第2の周波数たとえば3MHzの基準周波数信号f2を発する。
【0027】
周波数発信回路36から発せられる基準周波数信号flは出力コントローラ38で出力調整され、電力増幅回路39およびインピーダンスマッチング用の出力整合回路40を介して超音波プローブ2の上記超音波振動子4に供給される。そして、出力整合回路40に出力モニター回路44が接続され、その出力モニター回路44の検出結果が周波数発信回路36および出力コントローラ38にフィードバックされる。
【0028】
出力モニター回路44は、超音波プローブ2の振動伝達部材5の実際の出力値(振幅量、振動周波数)を出力整合回路40を介して検出する。周波数発信回路36は、出力モニター回路44の検出結果に基づいて基準周波数信号flを調整する。出力コントローラ38は、出力モニター回路44の検出結果(振幅量)が、図示していない操作パネル等で入力される出力設定レベルに対応する値を維持するよう、基準周波数信号flの出力調整を行う。
【0029】
周波数発信回路37から発せられる基準周波数信号f2は出力コントローラ41で出力調整され、電力増幅回路42およびインピーダンスマッチング用の出力整合回路43を介して超音波プローブ3の超音波振動子(図示しない)に供給される。そして、出力整合回路40に出力モニター回路45が接続され、その出力モニター回路45の検出結果が周波数発信回路37および出力コントローラ41にフィードバックされる。
【0030】
出力モニター回路45は、超音波プローブ3の振動伝達部材28の実際の出力値(振幅量、振動周波数)を出力整合回路43を介して検出する。周波数発信回路37は、出力モニター回路45の検出結果に基づいて基準周波数信号f2を調整する。出力コントローラ41は、出力モニター回路45の検出結果(振幅量)が、図示していない操作パネル等で入力される出力設定レベルに対応する値を維持するよう、基準周波数信号f2の出力調整を行う。
【0031】
つぎに、上記の構成の作用を説明する。
周波数発信回路36の動作により、超音波プローブ2の振動伝達部材5が周波数23.5KHzで超音波振動する。
超音波プローブ3の振動伝達部材28が超音波プローブ2の振動伝達部材5の先端開口から突出され、その状態で周波数発信回路37が動作すると、振動伝達部材28が周波数3MHzで超音波振動する。
【0032】
この超音波プローブ2,3の選択的な使用により、凝固範囲・切開範囲の広狭や深浅などに適切に対応する処置治療を行うことができる。
【0033】
とくに、操作者(術者)が行う操作としては、超音波プローブ2を使用する場合は振動伝達部材5内に超音波プローブ3の振動伝達部材28を収容し、超音波プローブ3を使用する場合は振動伝達部材5の先端開口から超音波プローブ3の振動伝達部材28を突出させるだけでよい。よって、操作者の負担が増えることはなく、疲労が増大するとか手術にかかる時間が長引くといった不都合は生じない。
【0034】
超音波プローブ2から発せられる超音波振動の第1の周波数を23.5KHzとし、超音波プローブ3から発せられる超音波振動の第2の周波数を47KHzとすることももちろん可能である。
【0035】
(2)第2実施例について説明する。
図6に示すように、超音波プローブ3の振動伝達部材28において、先端開口が閉塞されるとともに、その近傍の周面に開口46が形成される。そして、振動伝達部材28の基端部に吸引装置(図示省略)が接続される。
他の構成は第1実施例と同じである。
【0036】
このような構成によれば、振動伝達部材28の超音波振動によって生体から切除された組織47が開口46を通して振動伝達部材28内に吸引される。吸引された組織47は振動伝達部材28の基端部へと移動し、基端部に接続の上記吸引装置に取込まれる。
【0037】
なお、開口46は必ずしも振動伝達部材28の先端近傍に形成する必要はなく、振動伝達部材28の先端開口をそのまま吸引口として利用するようにしてもよい。この場合、第1実施例と異なるのは、振動伝達部材28の基端部に吸引装置を接続する点だけである。
【0038】
(3)第3実施例について説明する。
この第3実施例では、超音波プローブ2及び超音波プロープ3に高周波電流を供給し、当該超音波処置装置をバイポーラ電気メスとしても使用できるようにしている。
【0039】
図7において、48は高周波電流供給手段であるところの高周波電気メス電源で、商用交流電源49に接続されており、その商用交流電源49に接続された絶縁トランス50、この絶縁トランス50の2次側に接続された電源回路51、この電源回路51の出力電圧により動作する高周波発生回路52,波形発生回路53,CPU54、高周波発生回路52の出力信号を増幅する高周波増幅回路(アンプ)55、このアンプ55の出力信号を外部出力するための出力回路56を備える。そして、出力回路56にケーブル57を介して超音波プローブ2,3が接続される。
【0040】
CPU54は、波形発生回路53から高周波波形信号を出力させる。この高周波波形信号に応じた波形の高周波電流が高周波発生回路52から出力され、それが高周波増幅回路55で増幅され、さらに出力回路56およびケーブル57を介して超音波プローブ2,3の振動伝達部材5,28に供給される。
他の構成については第1実施例と同じである。
【0041】
このような構成によれば、2種類の周波数の超音波振動による超音波処置治療に加え、高周波電流による電気メス処置治療を行うことができる。
電気メス処置治療も外科手術に不可欠であって、皮膚の切開、筋肉と軟骨の隔離等に有効である。特に、術部の止血・凝固に威力を発揮する。
【0042】
超音波処置治療と電気メス処置治療との併用により、中断のない迅速かつ良好な手術を行うことができる。たとえば、超音波処置治療によって組織を破砕・乳化する段階で、欠陥を損傷して出血を招いた場合、直ちに止血・凝固の対策が可能である。
【0043】
(4)第4実施例について説明する。
第1実施例では、超音波ブローブ2,3からそれぞれ超音波振動を発する構成としたが、この第4実施例では、図8に示すように、1つの超音波ブロープ58から2種類の周波数の超音波振動を発する構成としている。
【0044】
すなわち、超音波ブローブ58は、第1超音波振動子59、第2超音波振動子60、金属ブロック66、および振動伝達部材61により構成されている。第1超音波振動子59は、第1の実施例と同様に数枚の圧電素子62とこれら圧電素子62の枚数に対応した電極64とを重ね合わせ、これを金属ブロック66に固着したもので、第1の周波数としてKHzレベルたとえば23.5KHzの超音波振動を発する。第2超音波振動子60についても、第1の実施例と同様に数枚の圧電素子63とこれら圧電素子63の枚数に対応した電極65とを重ね合わせ、これを金属ブロック66に固着したもので、第2の周波数としてMHzレベルたとえば3MHzの高周波数の超音波振動を発する。金属プロック66には上記振動伝達部材61がネジで着脱自在に取り付けられている。
【0045】
第1超音波振動子59から発せられる超音波振動の第1の周波数を23.5KHzとし、第2超音波振動子60から発せられる超音波振動の第2の周波数を47KHzとすることももちろん可能である。
【0046】
このような構成によれば、超音波振動子59,60を任意の切替え装置によって選択的に動作させることにより、1つの超音波プローブでありながら、2種類の周波数の超音波振動による超音波処置治療が可能である。
切替え装置の切替えを高速で行い、2種類の周波数の超音波振動を交互に発して振動伝達部材61の患部処置範囲を拡大するようにしてもよい。
【0047】
なお、この実施例に近似する技術として特開昭64−3793号公報に示されるものがあるが、この技術は、2つの振動子を平板上のプローブに取り付け、プローブ先端の振動方向を軸方向に対し略垂直方向に振動させるようにしたものであり、互いに異なる周波数の超音波振動を発するものではない。
【0048】
(5)第5実施例について説明する。
ここでは、第4実施例における第1超音波振動子59と第2超音波振動子60とを角度θのハの字状に配置している。
【0049】
角度θについては、振動伝達部材61の先端の振動を軸方向に振動させるのに効率が良いとして、90度以下が望ましい。なお、角度θが小さければ、超音波振動子59,60をカバーする筺体の外径が小さくなるので、把持が容易になって処置操作が容易になる。
【0050】
(6)第6実施例について説明する。
第4実施例の超音波振動子59,60に代えて、図10に示すように、リング状の第1超音波振動子67を設けるとともに、その第1超音波振動子68の空洞内に第2超音波振動子69を挿入して設け、第1超音波振動子67と第2超音波振動子69とを同軸状に配置している。
【0051】
第1超音波振動子67は、リング状の数枚の圧電素子68とこれら圧電素子68の枚数に対応した電極70とを重ね合わせ、これを金属ブロック66に固着したもので、第1の周波数としてKHzレベルたとえば23.5KHzの超音波振動を発する。第2超音波振動子69は、数枚の圧電素子71とこれら圧電素子71の枚数に対応した電極72とを重ね合わせ、これを金属ブロック66に固着したもので、第2の周波数としてMHzレベルたとえば3MHzの高周波数の超音波振動を発する。
【0052】
第1超音波振動子67から発せられる超音波振動の第1の周波数を23.5KHzとし、第2超音波振動子69から発せられる超音波振動の第2の周波数を47KHzとすることももちろん可能である。
【0053】
この実施例によれば、第1超音波振動子67と第2超音波振動子との同軸配置により、超音波プローブ58の径を細くすることができ、これにより把持が容易になって処置操作が容易になる。
【0054】
(7)第7実施例について説明する。
第4実施例の超音波伝達部材61に代えて超音波伝達部材73を設け、その超音波伝達部材73の先端近傍に連結部材74を設け、その連結部材74にピン75を介して可動刃76を回動自在に軸着している。可動刃76は、図示しない操作ハンドルの操作により、振動伝達部材73に対して当接および離間が可能である。可動刃76は、図示しない操作ハンドルの操作により、振動伝達部材73に対して当接および離間が可能である。この超音波伝達部材73、連結部材74、ピン75、および可動刃76により、患部を把持するための把持手段が構成される。
【0055】
なお、連結部材74およびその周辺部はパイプ状のカバー77で覆われている。その他の構成は第4実施例と同じである。
【0056】
このような構成によれば、可動刃76と振動伝達部材73とで患部を把持した状態で超音波振動を供給することにより、患部の凝固・切開が可能になる。また、この把持状態で、超音波振動子59の超音波振動(たとえば23.5KHz)と超音波振動子60の超音波振動(たとえば47KHz)とを高速で切替えて交互に供給することができる。これにより、凝固・切等の治療効果がさらに増大することになる。
【0057】
(8)請求項1に係る発明以外の特徴的な事項について以下にまとめておく。
(請求項2) 前記第1超音波プローブは先端が開口されたパイプ状の第1超音波伝達部材を有し、前記第2超音波プローブは第2超音波伝達部材を有し、この第2超音波伝達部材が第1超音波伝達部材に挿入され、第2超音波伝達部材が第1超音波伝達部材の先端開口から突出自在に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の超音波処置装置。
【0058】
(請求項3) 前記第2超音波伝達部材が前記第1超音波伝達部材の先端開口から突出した際に、第1超音波伝達部材の超音波振動子の節部と第2超音波伝達部材の超音波振動子の節部とを一致させるための位置決め手段を設けたことを特徴とする請求項2に記載の超音波処置装置。
【0059】
(請求項4) 前記第1超音波プローブまたは前記第1超音波伝達部材の内周面に接触して前記第2超音波伝達部材を支持するための支持部材を、第2超音波伝達部材に設けたことを特徴とする請求項3に記載の超音波処置装置。
【0060】
(請求項5) 前記第2超音波伝達部材が前記第1超音波伝達部材の先端開口から突出した際に、第1超音波伝達部材の超音波振動の節部と第2超音波伝達部材の超音波振動の節部とが一致する位置で第2超音波伝達部材をロックするロック機構を設けたことを特徴とする請求項2に記載の超音波処置装置。
【0061】
(請求項6) 前記第1超音波プローブおよび前記第2超音波プローブのうち、一方はKHzレベルの超音波振動を発し、他方はMHzレベルの高周波数の超音波振動を発することを特徴とする請求項1に記載の超音波処置装置。
【0062】
(請求項7) 前記第1超音波プローブおよび前記第2超音波プローブのうち、一方は23.5KHzの超音波振動を発し、他方は47KHzの超音波振動を発することを特徴とする請求項1に記載の超音波処置装置。
【0063】
(請求項8) 前記第2超音波伝達部材は、切除片の吸引および取込みが可能なパイプ状であることを特徴とする請求項2に記載の超音波処置装置。
【0064】
(請求項9) 前記第1超音波プローブおよび前記第2超音波プローブに高周波電流を供給する高周波電流供給手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の超音波処置装置。
【0065】
(請求項10) 第1の周波数の超音波振動を発する第1超音波振動子と、第2の周波数の超音波振動を発する第2超音波振動子と、これら超音波振動子を有する1つの超音波ブロープとを具備したことを特徴とする超音波処置装置。
【0066】
(請求項11) 前記第1超音波振動子および前記第2超音波振動子を所定角度でハの字状に配置したことを特徴とする請求項10に記載の超音波処置装置。
【0067】
(請求項12) 前記第1超音波振動子および前記第2超音波振動子のうち、一方はKHzレベルの超音波振動を発し、他方はMHzレベルの高周波数の超音波振動を発することを特徴とする請求項10に記載の超音波処置装置。
【0068】
(請求項13) 前記第1超音波振動子および前記第2超音波振動子のうち、一方は23.5KHzの超音波振動を発し、他方は47KHzの超音波振動を発することを特徴とする請求項10に記載の超音波処置装置。
【0069】
(請求項14) 前記第1超音波振動子と前記第2超音波振動子とを同軸状に配置したことを特徴とする請求項10に記載の超音波処置装置。
【0070】
(請求項15) 各超音波振動子の超音波振動が伝達され且つ処置部を把持するための把持手段を設けたことを特徴とする請求項10に記載の超音波処置装置。
【0071】
【発明の効果】
以上述べたようにこの発明によれば操作者の負担を増やすことなく、複数種の周波数の超音波振動による処置治療が可能な超音波処置装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の構成を部分的に断面して示す図。
【図2】図1に続く図。
【図3】第1実施例の全体的な構成を示す図。
【図4】図3における要部の構成を示す図。
【図5】第1実施例の電気回路の構成を示すブロック図。
【図6】第2実施例の要部の構成を断面して示す図。
【図7】第3実施例の構成を示す図。
【図8】第4実施例の要部の構成を部分的に断面して示す図。
【図9】第5実施例の要部の構成を示す図。
【図10】第6実施例の要部の構成を部分的に断面して示す図。
【図11】第7実施例の要部の構成を示す斜視図。
【図12】図11の要部を側方から見た図。
【符号の説明】
2…第1超音波プローブ
3…第2超音波プローブ
4…超音波振動子
5…第1超音波伝達部材
28…第2超音波伝達部材
36,37…周波数発信回路
48…高周波電気メス電源(高周波電流供給手段)
58…超音波プローブ
59…第1超音波振動子
60…第2超音波振動子

Claims (3)

  1. 先端が開口されたパイプ状の第1超音波伝達部材を有し、第1の周波数の超音波振動を発する第1超音波プローブと、
    前記第1超音波伝達部材に挿入され同第1超音波伝達部材の先端開口から突出自在な第2超音波伝達部材を有し、第2の周波数の超音波振動を発する第2超音波プローブと、
    前記第2超音波伝達部材が前記第1超音波伝達部材の先端開口から突出した際に、前記第1超音波伝達部材の超音波振動の節部と前記第2超音波伝達部材の超音波振動の節部とが一致する位置で前記第2超音波伝達部材をロックするロック機構と、
    を備え、前記第1および第2超音波プローブを選択的に使用し得る構成としたことを特徴とする超音波処置装置。
  2. 前記第1超音波プローブおよび前記第2超音波プローブのうち、一方はKHzレベルの超音波振動を発し、他方はMHzレベルの高周波数の超音波振動を発することを特徴とする請求項1に記載の超音波処置装置。
  3. 前記第1超音波プローブおよび前記第2超音波プローブのうち、一方は23.5KHzの超音波振動を発し、他方は47KHzの超音波振動を発することを特徴とする請求項1に記載の超音波処置装置。
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