JP4639428B2 - 高周波加熱装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は高周波発生装置の冷却に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の高周波加熱装置を図面を参照して説明する。図5、6は従来例の高周波加熱装置の側面断面図、図7は従来の高周波加熱装置の底板を取り外した下面図である。図3は高周波加熱装置の外観斜視図の一例である。
【0003】
図に示すように加熱室4の上壁面4Dには管ヒータ21が底壁面4Aには面ヒータ22が設けられ高周波発生手段のマグネトロン12は加熱室側壁面4Bより下方にのびたフランジに取りつけられ、高周波は加熱室側壁面4Bに設置された導波管12Aにより加熱室4に導かれている。送風機6と電源部14は略逆U字状の電気部品取付板8にそれぞれ宙吊り状態で配置され電気部品取付板8は加熱室底壁面4Aを外側から覆うように取り付けられている。ターンテーブル23を駆動させるモータ23Aは面ヒータ22からの熱伝導を避けるため取付板を介して電気部品取付板8に取り付けてある。制御基盤13は電気部品の動作を制御する。また高周波加熱時に結露による扉3のくもりを抑制するため加熱室4内に送風するガイド24が設置されている。高周波加熱時には送風機6により電気部品を冷却するとともに加熱室4内のくもりも抑制するので、加熱室4の下方に機械室5を設けることで高周波加熱装置本体をコンパクトにできる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしひとつの送風機により高周波発生手段、電源部品、制御基盤等の電気部品を冷却しているため冷却後の比較的暖まった冷却風を加熱室内へ送ることになり、さらには扉の結露を防止するには送風量の低下や送風経路の抵抗の増加によりくもり性能の低下が避けられなかった。また冷却のための送風は複数箇所へ最初は平面的に行われるため加熱室の上部の位置にセンサなどを配置させたいときには冷却が不十分となり装置の高機能化ができないという課題も有していた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記した課題を解決するため、本体と、前記本体の内部に設けた前面に開口部を有する被加熱物を加熱する加熱室と、前記本体の底面を構成する通気孔を有した底板と、前記加熱室の下方で前記底板上方に前記加熱室下面を仕切り構成した機械室と、前記機械室内に設けた遠心ファンである送風機と、前記送風機の側方に取り付けた高周波加熱装置を駆動させるインバータ電源と高周波発生手段であるマグネトロンとその他の電気部品とを備えた高周波加熱装置であって、前記送風機は前記機械室内を冷却するための平面専用送風ガイドと、前記本体と加熱室の間の空間の前記送風機のケースの一端に設けられ前記加熱室とを連通する上方への側用送風路へ送風するための上方専用送風ガイドと、前記上方専用送風ガイドに連通し側用送風通路の外側に重ねて設けられた第2の送風路とを備え、前記送風機からの風を異なる二つの方向に分流し、前記平面専用送風ガイドと前記上方専用送風ガイドとに導き、前記平面専用送風ガイドに導いた風を前記インバータ電源と前記マグネトロンとその他の電気部品とにそれぞれ直接送り冷却し、かつ前記上方専用送風ガイドに導いた風を前記側用送風路を介して前記加熱室内に導入して前記加熱室内を冷却するとともに、前記第2の送風路を介して前記加熱室側面の上部外側に位置するセンサに風を導くものである。
【0006】
上記発明によれば平面及び上面へと立体的に冷却風を送風するガイド構造にしたことにより効率良く加熱室内へ送風することができ扉可視部のガラス面への結露を防止することができる。また冷却風の一部を専用の送風通路を設けることにより加熱室の上部に位置させた冷却を必要とするたとえばセンサなどが搭載可能となり装置の高機能化が可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明は本体と、前記本体の内部に設けた前面に開口部を有する被加熱物を加熱する加熱室と、前記本体の底面を構成する通気孔を有した底板と、前記加熱室の下方で前記底板上方に前記加熱室下面を仕切り構成した機械室と、前記機械室内に設けた遠心ファンである送風機と、前記送風機の側方に取り付けた高周波加熱装置を駆動させるインバータ電源と高周波発生手段であるマグネトロンとその他の電気部品とを備えた高周波加熱装置であって、前記送風機は前記機械室内を冷却するための平面専用送風ガイドと、前記本体と加熱室の間の空間の前記送風機のケースの一端に設けられ前記加熱室とを連通する上方への側用送風路へ送風するための上方専用送風ガイドと、前記上方専用送風ガイドに連通し側用送風通路の外側に重ねて設けられた第2の送風路とを備え、前記送風機からの風を異なる二つの方向に分流し、前記平面専用送風ガイドと前記上方専用送風ガイドとに導き、前記平面専用送風ガイドに導いた風を前記インバータ電源と前記マグネトロンとその他の電気部品とにそれぞれ直接送り冷却し、かつ前記上方専用送風ガイドに導いた風を前記側用送風路を介して前記加熱室内に導入して前記加熱室内を冷却するとともに、前記第2の送風路を介して前記加熱室側面の上部外側に位置するセンサに風を導くものである。
【0008】
そして平面及び上面へと立体的に冷却風を送風するガイドを設けたことにより効率良く機械室と加熱室内へ送風することができ電気部品を冷却するとともに扉可視部のガラス面への結露を防止することができる。
【0009】
そして冷却風の一部を専用の送風通路を設けることにより加熱室の上部に位置させた冷却を必要とするたとえばセンサなどが搭載可能となり装置のより高機能化が可能となる。
【0010】
【実施例】
以下本発明の実施例を図面を用いて説明する。従来例で説明した構成と同じ構成部分は説明を省略し異なる部分のみを説明する。従来例で使用した符号と同じ符号は同じ構成部品である。
【0011】
(実施例1)
図1は本発明の実施例の高周波加熱装置の要部縦断面図、図2は同底板を外した下面図、図3は同外観斜視図である。図1、2において矢印での方向は送風機6による冷却風の流れを示している。図2において本体前方右下側に送風機6がありその側方には電源部であるインバータ電源14、その後方にはマグネトロン12と送風の下流側には加熱室外側へ送風するガイド17、ほぼ中央部には加熱室4内のターンテーブル23を回転させるモータ23A、その後ろ側には制御基盤13が電気部品取付板8にそれぞれ取り付けてある。送風機6による冷却風はインバータ電源14とマグネトロン12、モータ23A、制御基盤13を平面専用送風ガイド9により冷却する。さらに送風機6には上方専用送風ガイド10を送風機6のケースの一端に設け送風機6からの風の一部を加熱室4の外側と本体1の間へ噴き出すように構成しさらに側用送風路11を加熱室6の外側に設けて加熱室4の内部へ開放されている。そのため電気部品をいまだ冷却していない冷たい風が直接加熱室内へ送風されるため扉3の可視部のくもりが確実に防止される。当然送風機6の送風能力は上方へ分岐するぶん大きくしてあるが、機械室5の平面積に余裕がある範囲で直径を大きくすれば一台の送風機6で送風能力の向上が可能となるので加熱装置の大きさは従来と同じで可能となる。
【0012】
(実施例2)
図4は本発明の実施例2の高周波加熱装置の右側面の内部の要部外観図である。なお図1も参照する。図に示すように側用送風路11の外側にさらに第2の送風路15を重ねて設けている。第2の送風路15の下端の開放部は上方専用送風ガイド10に連通している。この通路は側用送風路11内を通過する冷却風よりも温度が低くなり第2の送風路15の冷却風のあたる箇所に電気部品たとえばセンサ16を配置することが可能となる。さらに従来ネジ接続しかできなかった管ヒータ21の電気端子は通常の市販されている樹脂の端子も使用可能となり組み立て性も向上する。そしてセンサ16などを使用することにより高周波加熱装置の一層の高機能化が可能となる。
【0013】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば一台の送風機により高周波加熱装置の下方に配設した多くの電気部品を効率よく冷却するとともに上方へも立体的に冷却風を送風可能な構成としたことで効率よく加熱室内へ送風することができるので扉可視部のガラス面への結露防止が著しく向上する。
【0014】
また低温度の冷却風がダクト状の通路により加熱室の上部に導き、上部に電気機能部品たとえばセンサなどを搭載することができ、機器の一層の高機能化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の高周波加熱装置の実施例1と実施例2を説明する要部横断面図
【図2】 本発明の実施例1における高周波加熱装置の底板をはずした底面から見た下面図
【図3】 同高周波加熱装置の外観斜視図
【図4】 本発明の高周波加熱装置の実施例2を説明する要部側面図
【図5】 従来の高周波加熱装置の横断面図
【図6】 同高周波加熱装置の縦断面図
【図7】 同高周波加熱装置の底板をはずした底面から見た下面図
【符号の説明】
1 本体
2 底板
4 加熱室
5 機械室
6 送風機
8 電気部品取付板
9 平面専用送風ガイド
10 上方専用送風ガイド
11 側用送風路
12 高周波発生装置(マグネトロン)
13 電気部品(制御基盤)
14 電気部品(電源部)
15 第2の送風路

Claims (1)

  1. 本体と、前記本体の内部に設けた前面に開口部を有する被加熱物を加熱する加熱室と、前記本体の底面を構成する通気孔を有した底板と、前記加熱室の下方で前記底板上方に前記加熱室下面を仕切り構成した機械室と、前記機械室内に設けた遠心ファンである送風機と、前記送風機の側方に取り付けた高周波加熱装置を駆動させるインバータ電源と高周波発生手段であるマグネトロンとその他の電気部品とを備えた高周波加熱装置であって、
    前記送風機は前記機械室内を冷却するための平面専用送風ガイドと、前記本体と加熱室の間の空間の前記送風機のケースの一端に設けられ前記加熱室とを連通する上方への側用送風路へ送風するための上方専用送風ガイドと、前記上方専用送風ガイドに連通し側用送風通路の外側に重ねて設けられた第2の送風路とを備え、
    前記送風機からの風を異なる二つの方向に分流し、前記平面専用送風ガイドと前記上方専用送風ガイドとに導き、前記平面専用送風ガイドに導いた風を前記インバータ電源と前記マグネトロンとその他の電気部品とにそれぞれ直接送り冷却し、かつ前記上方専用送風ガイドに導いた風を前記側用送風路を介して前記加熱室内に導入して前記加熱室内を冷却するとともに、前記第2の送風路を介して前記加熱室側面の上部外側に位置するセンサに風を導く高周波加熱装置。
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