JP4636701B2 - 水栓の配管接続構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本各発明は、水栓の配管接続構造に関し、詳しくは、第1取付部に取り付けられて第1取付部の裏側の配管に接続される第1接続具と、前記第1取付部の表側に配設された第2取付部に取り付けられて第2取付部の表側の水栓に接続される第2接続具との相互の接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
浴室等においては、壁部の裏側に給湯管や給水管等の配管を引き回し、壁部前方にカウンターを設置し、カウンターの前板パネルに水栓を配設することがある。かかる場合には、壁部裏側の配管を水栓に接続することが必要となる。
【0003】
例えば、図7に示すように、第1接続具51を、壁部1を貫通する状態で取り付け、第2接続具52を、前板パネル2aを貫通する状態で取り付ける。そして、第1接続具51に、給湯管や給水管等の配管5を接続し、第1接続具51と第2接続具52とを、フレキシブル配管若しくは剛性管等の中継ぎ管6等を介して接続する。さらに、第2接続具52に、配管を介して間接的に、或いは配管を介さずに直接的に、水栓を接続することが行われている(特開平8−270848号公報、特開平5−1438号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図7に示す従来例では、汎用性が低く、水栓の種々の設置環境に対して、好適に適応することができない。例えば、壁部1と前板パネル2aとの間隔が狭くなると、第1接続具51と第2接続具52とを、中継ぎ管6を介して接続することができなくなる。ニップル7や袋ナット8等の配置スペースを確保できなくなるからである。
【0005】
尚、第1接続具51及び第2接続具52を一体形成し、中継ぎ管6の使用を省略することも考えられるが、この場合には、第1接続具51と第2接続具52とが所定間隔にて固定されるため、例えば、壁部1と前板パネル2aとの間隔に施工上の誤差等を生ずると、前板パネル2a等に無用な撓み等を生ずるといった不具合が新たに発生する。
【0006】
本各発明はこのような実状に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、水栓の種々の設置環境に対して好適に対応できる水栓の配管接続構造を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
先ず、請求項1の発明は、「第1取付部に取り付けられて第1取付部の裏側の配管に接続される第1接続具と、前記第1取付部の表側に配設された第2取付部に取り付けられて第2取付部の表側の水栓に接続される第2接続具とを、互いに挿嵌接続し、
前記第1接続具と前記第2接続具との相互の抜けを防止する抜け止め手段を設けるとともに、前記第1接続具と前記第2接続具との相互の挿嵌量を調節する調節手段を設けた水栓の配管接続構造であり、
前記抜け止め手段と前記調節手段とを共通の部材により兼用したことを特徴とする水栓の配管接続構造」である。
【0008】
本発明の配管接続構造では、第1接続具と、第2接続具との接続に際し、中継ぎ管を用いないため、第1取付部と第2取付部との間隔に係わらず、汎用的に用いることができる。
【0009】
ここで、第1取付部と、第2取付部とは、壁部と前板パネルのように、相互に対向するものに限定されない。例えば、第1取付部と第2取付部とを直交する状態に配置し、第1接続具若しくは第2接続具の一方を直角に屈曲するエルボー形状とし、両接続具の対応する接続部同士を挿嵌接続してもよい。
【0010】
請求項1の発明では、「第1接続具と第2接続具との相互の抜けを防止する抜け止め手段を設けたこと」を特徴としている。
【0011】
本発明では、第1接続具と第2接続具との接続状態が堅固となる。
【0012】
請求項1の発明では、「第1接続具と第2接続具との相互の挿嵌量を調節する調節手段を設けたこと」を特徴としている。
【0013】
本発明では、第1取付部と第2取付部との間隔に施工上の誤差を生じても、第1接続具と第2接続具との相互の挿嵌量の調節によって、この誤差を吸収することができる。
【0014】
請求項1の発明は、「前記抜け止め手段と前記調節手段とを共通の部材により兼用したこと」を特徴としている。
【0015】
抜け止め手段と調節手段とを設ける場合、各手段を別の部材により行うことが考えられるが、本発明では、各手段を共通の部材により兼用することにより、部品点数を削減することができる。また、各手段を組み付けるために、個別の組み付け作業を必要とせず、作業性も向上する。尚、抜け止め手段と調節手段とを兼用する部材としては、第1接続具又は第2接続具の一方に回動自在に取着され、他方に螺着されるユニオンナットやボルト等のねじ部材や、第1接続具又は第2接続具の一方に取着され、他方に対しては係止位置に自由度を有する止めねじや止め輪等、種々の部材を例示することができる。
【0016】
次に、請求項2の発明は、「前記第2取付部を、水栓の使用空間に露呈するパネルとし、該第2取付部に前記第2接続具を、第2接続具と、第2取付部の表側から第2接続具に取着される固定部材とで第2取付部を挟持することにより固定したことを特徴とする請求項1に記載の水栓の配管接続構造」である。
【0017】
請求項1の発明には、第2取付部の表側から第2接続具を装着し、第2取付部の裏側から固定部材を第2接続具に装着して第2接続具を第2取付部に取り付ける態様が含まれる。しかし、この態様によると、メンテナンスの際に、第2取付部であるパネルの裏面側において、第2接続具に固定部材を着脱することが必要なため、このメンテナンスの作業性が悪くなる。また、この態様では、第1接続具と第2接続具との挿嵌作業を、第2接続具を第2取付部に固定した後に行うことが必要となる。よって、この挿嵌作業の際には、第2取付部であるパネルを、第1接続具の前方等で左右・上下等に移動し、両接続具の接続部の位置合わせを行うことが必要となり、この挿嵌接続の作業は煩雑である。
【0018】
一方、請求項2の発明によると、メンテナンスの際に、パネルの表面側において、固定部材を着脱することができるため、このメンテナンスの作業性が向上する。また、両接続具の挿嵌接続を行った後に、第2接続具をパネルに固定することもできるため、作業性も向上する。
【0019】
次に、請求項3の発明は、「水栓の接続部を第2接続具に直接的に接続したことを特徴とする請求項1又は請求項2の何れかに記載の水栓の配管接続構造」である。
【0020】
請求項1〜2の発明では、第2取付部の表側に配設された配管を介して、水栓を第2接続具に間接的に接続する態様も含まれる。しかし、この態様によると、配管を介在させる分だけ、配管全体の構造が複雑となり、しかも、水栓と配管との接続作業及び配管と第2接続具との各接続作業を必要とすることから、施工作業が煩雑となる。これに対して、請求項3の発明では、水栓本体の接続部を第2接続具に直接的に接続するため、第2接続具と水栓との間の配管を省略して配管全体の構造を簡略化することができ、施工作業も簡略化することができる。
【0021】
最後に、請求項4の発明は、「水栓を、ステーを介して前記第2取付部に取り付けたことを特徴とする請求項1から請求項3までの何れかに記載の水栓の配管接続構造」である。
【0022】
請求項4の発明によると、水栓がステーを介して第2取付部に取り付けらるため、水栓の取付作業が容易であると共に、水栓の取付状態が堅固なものとなる。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1〜6に、本各発明に係る水栓の配管接続構造(以下、「接続構造」という。)50の一例を示す。本例の接続構造50では、浴室の壁部1が「第1取付部」として適用され、この壁部1の前方に配置されるカウンター2の前板パネル2aが「第2取付部」、さらには請求項2の発明における「パネル」として適用されている。
【0024】
尚、請求項2の発明における「パネル」としては、上記前板パネル2aに限定されず、例えば、カウンター2の上板パネル等であってもよい。また、請求項2の発明以外の各発明における「第2取付部」としては、浴室等の水栓の使用空間に露呈する「パネル」に限定されず、例えば、カウンター2内部に配置される内部パネル(図2の符号2bを参照)や、カウンター2内部に配置される内部ステー等であってもよい。さらに、本各発明における「第1取付部」は、本例の壁部1に限定されず、例えば、浴室の床部等であってもよい。
【0025】
本例では、水栓100として、弁装置を内蔵する本体部10と、配管に対する接続部を構成するソケット部30と、本体部10及びソケット部30を被覆する分割タイプのカバー体27、28とを備えてなるものを採用している。そして、この水栓100は、後述する第2接続具52に直接的に接続されており、前板パネル2aに、後述するステー40を介して取り付けられている。
【0026】
この水栓100の概略を、図1〜3を用いて説明する。尚、本例では、水栓100として湯水混合水栓を例示するが、本各発明の適用対象となる水栓は、単水栓、浄水器水栓、アルカリイオン水の製造器等の他のタイプの水栓であってもよい。また、前述の如く、第2取付部をカウンター2内部等に設ける変形例では、本各発明の適用対象となる水栓を、その本体部が、カウンター2内部やデッキ面下方等に埋め込まれる埋込タイプのものとすることもできる。
【0027】
本体部10は、後方斜め下方に向かって傾斜状に形成された湯側及び水側の一対の接続部13、13を有している。そして、これらの接続部13、13には、各々、湯側及び水側の各ソケット部30、30が水密状に接続されている。また、本体部10は、湯・水の混合調節を行う温度調節弁装置11と、流出路の切換及び流量の制御を行う切換弁装置12とを内蔵している。そして、本体部10の内部には、給湯路14と、給水路15と、流出路16と、カラン側の吐水路17と、シャワー側の吐水路18と、が形成されている。
【0028】
給湯路14は、湯側の接続部13を始端とし、その終端を、温度調節弁装置11の湯流入口(図示を省略)に連通させている。給水路15は、水側の接続部13を始端とし、その終端を、温度調節弁装置11の水流入口(図示を省略)に連通させている。流出路16は、その始端を温度調節弁装置11の流出口(図示を省略)に連通させ、その終端を切換弁装置12の取入口19に連通させている。カラン側の吐水路17は、その始端を切換弁装置12のカラン側出口(図示を省略)に連通させ、その終端をカラン側接続部20によって構成している。シャワー側の吐水路18は、その始端を切換弁装置12のシャワー側出口(図示を省略)に連通させ、その終端をシャワー側接続部21によって構成している。そして、カラン側接続部20には、カラン22が接続され、シャワー側接続部21には、連絡管23を介してシャワー配管24が接続されている。
【0029】
この水栓100では、温度調節用のハンドル25によって温度調節弁装置11に操作を施すと、給湯路14を通じて温度調節弁装置11に流入する湯と、給水路15を通じて温度調節弁装置11に流入する水とが、所望の混合比率に混合され、この混合湯水が、流出路16を通じて、切換弁装置12に流入する。そして、切換用のハンドル26によって切換弁装置12に操作を施すと、この混合湯水を、カラン側の吐水路17若しくはシャワー側の吐水路18の何れに流出させるかの選択や、吐止水や吐水量の制御がなされる。
【0030】
本体部10及びソケット部30の上方には、分割タイプのカバー体27、28の一方のカバー体27が配置されており、このカバー体27は、図2に示すように、本体部10及びソケット部30を被覆して水栓100の外郭を構成する。ここで、このカバー体27は、その開放端が前板パネル2aの前面に衝合して、この前面から筺型に突出する形態となっている。また、他方のカバー体28は、本体部10及びソケット部30の下方側を被覆するものであり、一方のカバー体27に対してその下方より装着される。尚、カバー体27、28の態様は本例に限定されず、例えば、単一のカバー体のみで本体部10及びソケット部30を被覆したり、本体部10のみを被覆するものであってもよい。
【0031】
ソケット部30は、図3に示すように、中間に位置する屈曲部31と、屈曲部31の下流側に形成された本体接続部32と、屈曲部31の上流側に形成された配管接続部33とを備える。このうち、本体接続部32は、袋ナット34を介して本体部10の接続部13に水密状に接続されている。また、配管接続部33の外周面の周回溝には、Oリング等のシール部材35がはめ込まれると共に、この配管接続部33は、本接続構造50の端末側に挿嵌されている。この挿嵌に関する詳細は、後述する。
【0032】
ソケット部30の屈曲部31は、前面で開口する装着室36を形成しており、この装着室36はその奥端において配管接続部33の内部空間と連通し、その上方において本体接続部32の内部空間と連通している。そして、本例では、この装着室36と配管接続部33の内部空間とを用いて、止水栓ユニット37を内蔵している。尚、この止水栓ユニット37は、配管接続部33の内壁面の雌ネジに螺合すると共に軸心方向に螺進して弁座部38の開閉を行う弁体39aと、ストレーナ39bと、を主体に構成されている。
【0033】
ステー40は、本体部10を前板パネル2aに取り付けるための用いられる。このステー40は、図4に示すように、本体部41と、本体部41の上面より突出する保持部43とを備えている。また、本体部41には、湯側及び水側の両ソケット部30の各配管接続部33、33と略同ピッチで、2つの貫通孔44、44が穿設されている。さらに、保持部43は、左右一対の保持片45、45を前方に突出させ、各保持片45、45には、固定孔46が設けられている。尚、このステー40の施工例等については後述する。
【0034】
次に、本接続構造50の具体的な構成等について詳細に説明する。本接続構造50は、図3に示すように、第1取付部である浴室の壁部1と、第2取付部であるカウンター2の前板パネル2aと、第1接続具51と、第2接続具52と、抜け止め兼用調節部材53(以下、「調節部材53」という)と、位置決めプレート54と、第1固定部材55と、第2固定部材56と、を備えている。そして、本接続構造50は、湯側及び水側の各配管途中に夫々、適用されている。ここで、調節部材53は、第1接続具51と第2接続具52との相互の抜け止め及び挿嵌量の調節を行うものであり、請求項1の発明における「抜け止め防止手段」及び請求項1の発明における「調節手段」の具体例を示し、請求項1の発明における「共通の部材」の具体例を示すものである。また、第1固定部材55は、第1接続具51を壁部1に固定するためのものであり、第2固定部材56は、第2接続具52を前板パネル2aに固定するためのものである。
【0035】
図3に示すように、壁部1には、第1接続具51が挿通される取付孔1aが穿設されている。また、壁部1の裏側には、湯側及び水側の各配管(図示省略)が引き回されており、各配管は、湯側及び水側の各第1接続具51に接続されている。一方、前板パネル2aは、壁部1の表側に配設されており、この前板パネル2aには、第2接続具52が挿通される取付孔2cが穿設されている。尚、本例では、壁部1と前板パネル2aとの間隔が、狭く(例えば、40〜60mm)されている。
【0036】
第1接続具51は、図4及び5に示すように、軸心方向中間部の外周面から鍔部60を突設させた筒形状とされ、鍔部60よりも基端側が、湯側及び水側の各配管の端末部が接続される基端側接続部61とされている。また、基端側接続部61の外周面には、雄ネジ62が刻設されている。
【0037】
第1接続具51において、鍔部60よりも端末側を、第2接続具52との接続部を構成する端末側接続部63としている。そして、この端末側接続部63の外周面にも、雄ネジ65が刻設されている。また、この端末側接続部63は、壁部1の取付孔1aに対して、クリアランスを維持した状態で、挿入可能となっている。さらに、端末側接続部63の内径は、段部66を境に、段差状に小さくされている。そして、この段部66よりも奧側に位置する小径部の内壁面には、雌ネジ67が刻設されている。
【0038】
第2接続具52は、図4及び5に示すように、軸心方向中間部の外周面から鍔部70を突設させた筒形状とされ、鍔部70よりも基端側が、第1接続具51の端末側接続部63が接続される基端側接続部71とされている。また、基端側接続部71は、中間の段部を境界に外径を段差状に変化させており、反鍔部70寄りに位置する小径部71aの外周面には周回溝が設けられ、この周回溝には、Oリング等のシール部材72がはめ込まれている。また、鍔部70寄りに位置する大径部71bには、雄型のセレーション74が設けられている。
【0039】
第2接続具52において、鍔部70よりも端末側を、前述の接続具30の配管接続部33との接続部を構成する端末側接続部73としている。そして、この端末側接続部73の外周面にも、雄ネジ75が刻設されている。また、第2接続具52は、その端末面から基端面に向かって、2つの段部76、77によって、その内径を2段階に小さくしている。
【0040】
調節部材53は、図4及び5に示すように、大径の頭部80と小径の軸部81とを備えており、全体が中空のボルト状に形成されている。また、頭部80は、端末側接続部73の内部において、2つの段部76、77に挟まれた中間内径の部分に嵌合可能な外形とされ、軸部81は、段部77よりも基端側に位置する最小内径の部分に挿通可能な外形とされている。さらに、頭部8には、6角レンチ等の工具90を挿入するための挿入孔82が設けられている。また、軸部81の外周面には、第1接続具51の雌ネジ67に螺合可能な雄ネジ84が刻設されている。
【0041】
位置決めプレート54には、図5に示すように、湯側及び水側の各第2接続具52が挿通される2つの取付孔54a、54aが穿設されており、各取付孔54a、54aは、水栓100の湯側及び水側の各ソケット部30、30における各配管接続部33、33と同ピッチで配設されている。また、この位置決めプレート54の背面において、各取付孔54a、54aの周縁からは、ボス部54b、54bが突出し、これらのボス部54b、54bの内周面には、第2接続具52の雄型のセレーション74と相互にセレーション嵌合可能な雌型のセレーション54cが設けられている。
【0042】
第1固定部材55及び第2固定部材56は、図4に示すように、各々フランジ部55a、56aを備えたナットを用いて構成されている。このうち、第1固定部材55は、第1接続具51の雄ネジ65に螺合可能な雌ネジ55bを備えている。また、第2固定部材56は、第2接続具52の雄ネジ75に螺合可能な雌ネジ56bを備えている。尚、第2固定部材56は、請求項2の発明における「固定部材」の一具体例を示すものであり、前板パネル2aの表側から第2接続具52に取着されるものである。
【0043】
次に、図4〜6を用いて、本接続構造50等の施工手順を説明する。先ず、第1接続具51の鍔部60の前面(第2接続具52側の面)に、リング状のパッキン等のシール部材85を装着する。次いで、第1接続具51の端末側接続部63を、壁部1の裏側から取付孔1aに挿入し、鍔部60を、シール部材85を介して、壁部1の裏面に当接させる。これにより、図5に示すように、端末側接続部63は、壁部1の前面から突出する。
【0044】
続いて、図5に示すように、この端末側接続部63に、壁部1の前面側より、シートパッキン等のシール部材86を装着した後に、雄ネジ65に第1固定部材55を螺着する。これにより、第1固定部材55のフランジ部55aが、シール部材86を挟んだ状態で、壁部1の前面に当接する。
【0045】
但し、この段階では、第1固定部材55が、完全に締め込まれた状態とはされない。従って、第1接続具51は、自身の鍔部60と、第1固定部材55のフランジ部55aとで壁部1を挟持するが、第1接続具51は、あくまでも、壁部1に仮止め固定された状態となる。そして、前述の如く、端末側接続部63と、取付孔1aとの間には、クリアランスが存在するため、この仮止め固定された第1接続具51は、上下左右等に僅かに移動可能となっている。尚、この仮止め固定は、湯側及び水側の各第1接続具51毎に行われる。
【0046】
湯側及び水側の各第2接続具51は、図4及び図5に示すように、位置決めプレート54に対して回転止めされた状態で装着される。即ち、湯側及び水側の各第2接続具51の基端側接続部71は、位置決めプレート54の前面側から、対応する取付孔54a及びボス部54bに挿入される。これにより、大径部71bの雄型のセレーション74が、ボス部54bの雌型のセレーション54cにセレーション嵌合し、各第2接続具51の回転止めがなされる。また、前述の如く、位置決めプレート54の2つの取付孔54a、54aが、湯側及び水側の両ソケット部30における各配管接続部33、33と同ピッチであるため、湯側及び水側の各第2接続具51のピッチも、各配管接続部33、33と同ピッチとなる。尚、この第2接続具51の回転止め手段は本例に限定されず、例えば、基端側接続部71の外周面に平行な2面を形成したり、キーを突出させると共に、ボス部54bを、この基端側接続部71が嵌合可能な形状として、この回転止めを行ってもよい。
【0047】
次に、図5に示すように、「位置決めプレート54に装着された湯側及び水側の各第2接続具52」の基端側接続部71を、「壁部1に仮止め固定された湯側及び水側の各第1接続具51」の端末側接続部63に挿嵌する。この時、湯側及び水側の両第1接続具51は、壁部1に仮止め固定されているだけであるため、たとえ両第1接続具51間のピッチが正確に設定されていなくても、湯側及び水側の両第2接続具52の挿嵌により、両第1接続具51の位置が修正される。よって、第1接続具51への第2接続具52の円滑な挿嵌が妨げられることはない。このように、第1接続具51への第2接続具52の挿嵌を完了した後に、第1固定部材55を完全に締め込み、第1接続具51の壁部1への固定を完了する。
【0048】
次に、湯側及び水側の各第2接続具52の端末側接続部73の開口部を通じて、調節部材53を装着する。この装着は、6角レンチ等の工具90を用いて、軸部81の雄ネジ84を、第1接続具51の端末側接続部63の雌ネジ67に螺合させて行われる。このとき、調節部材53の頭部80が、第2接続具52の段部77に当接状態に係止されるため、第1接続具51と第2接続具52とは、調節部材53を介して相互に抜け止めされた状態となる。
【0049】
次に、図6(a)に示すように、第2接続具52の鍔部70の前面にシートパッキン等のシール部材87を装着し、第2接続具52の端末側接続部63を、前板パネル2aの対応する取付孔2cに挿入する。このとき、鍔部70と、前板パネル2aの裏面とが、シール部材87を介して的確に当接しない場合には、調節部材53の締め込み量を調節し、第1接続具51と第2接続具52との挿嵌量を調節する。即ち、シール部材87と前板パネル2aの裏面とが離間する場合には、調節部材53を緩め、挿嵌量を少なくする。逆に、鍔部70が前板パネル2aの裏面を必要以上の圧力で押圧する場合には、調節部材53を締め込み、挿嵌量を多くする。
【0050】
次に、図6(b)に示すように、前板パネル2aの表側にステー40を配置し、第2固定部材56をステー40の貫通孔44に挿通し、前板パネル2aの表側から第2固定部材56の雌ネジ56bを第2接続具52の雄ネジ75に螺着する。これにより、ステー40及び前板パネル2aは、第2固定部材56のフランジ部56aと第2接続具52の鍔部70とで挟持される。換言すると、ステー40及び第2接続具52は、前板パネル2aに固定される。
【0051】
以上のように前板パネル2aに取り付けられた第2接続具51に対して、図3及び図4に示すように、水栓100のソケット部30の配管接続部33を挿嵌接続する。そして、本体部10に設けられた取付孔29の両側に、ステー40の各保持片45、45の固定孔46を位置合わせし、一方の固定孔46の側より、ボルト97を装着し、他方の保持片45の側で、ボルト97の先端にナット(図示を省略)を螺着する。これにより、本体部10の前板パネル2aへの取り付けを完了する。さらに、カバー体27、28の取り付け等を行えば、本例に示す水栓100は、使用可能な状態となる。
【0052】
尚、本例では、図1に示すように、シャワー配管24の端末を構成する接続具92が前板パネル2aに取り付けられており、本体部10のステー40への固定と共に、シャワー側の連絡管23を接続具92に、袋ナット等の公知の手段により接続する。ここで、接続具92は、シール部材93を装着させた状態で、前板パネル2aの裏面側より、シャワー用取付孔2dに挿通されており、前板パネル2aの表面側に突出する雄ネジ部には、シール部材92を介在させた状態のフランジ付きのナット95が螺着されている。これにより、接続具92の前板パネル2aへの固定がなされている。
【0053】
以上、本例では、相互に対向する壁部1と前板パネル2aとの間に適用される接続構造50について言及したが、本各発明に係る接続構造を、例えば、直交する状態の第1取付部と第2取付部との間に適用してもよい。例えば、図2の二点鎖線に示す内部パネル2bや内部ステー等と壁部1との間や、浴室の床部と前板パネル2aとの間に本接続構造を適用したり、壁部1とカウンターの天板を構成する上板パネルとの間に本接続構造を適用してもよい。これらの場合には、図2の二点鎖線に示すように、第1接続具51の端末側接続部63をエルボー状に屈曲させたり、第2接続具52の基端側接続部71をエルボー状に屈曲させて(図示省略)、第1接続具51と第2接続具52とを挿嵌接続すればよい。
【0054】
また、本例において、第1接続具51や第2接続具52等の各部材おける挿嵌接続部分の雌雄を逆にしてもよい。さらには、第1接続具51と第2接続具52との相互の抜け止めと挿嵌量の調節とを、ユニオンナット等の共通の部材により行うこととしてもよく、また、各々別の部材により行うこととしてもよい。
【0055】
【発明の効果】
以上のように、本各発明によると、水栓の種々の設置環境に対して好適に対応できる水栓の配管接続構造が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本接続構造等の一具体例を示す一部破断平面図である。
【図2】 図1の1−1縦断面図である。
【図3】 図1の2−2縦断面図である。
【図4】 図1の接続構造の分解斜視図である。
【図5】 図1の接続構造の分解縦断面図である。
【図6】 (a)及び(b)は、図1の接続構造の施工例を示す縦断面図である。
【図7】 従来例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1;壁部(第1取付部)、1a;取付孔、2;カウンター、2a;前板パネル(第2取付部)、2b;内部パネル、2c;取付孔、2d;シャワー取付孔、5;配管、6;中継ぎ管、7;ニップル、8;袋ナット、10;本体部、11;温度調節弁装置、12;切換弁装置、13;接続部、14;給湯路、15;給水路、16;流出路、17;カラン側の吐水路、18;シャワー側の吐水路、19;取入口、20;カラン側接続部、21;シャワー側接続部、22;カラン、23;連絡管、24;シャワー配管、25;温度調節用のハンドル、26;切換用のハンドル、27、28;カバー体、29;取付孔、30;ソケット部、31;屈曲部、32;本体接続、33;配管接続部、34;袋ナット、35;シール部材、36;装着室、37;止水栓ユニット、38;弁座部、39a;弁体と、39b;ストレーナ、40;ステー、41;本体部、43;保持部、44;貫通孔、45;保持片、46;固定孔、50;水栓の配管接続構造(接続構造)、51;第1接続具、52;第2接続具、53;抜け止め兼用調節部材(調節部材)、54;位置決めプレート、54a;取付孔、54b;ボス部、54c;雌型のセレーション、55;第1固定部材、55a;フランジ部、55b;雌ネジ、56;第2固定部材、56a;フランジ部、56b;雌ネジ、60;鍔部、62;雄ネジ、65;雄ネジ、66;段部、67;雌ネジ、70:鍔部、71;基端側接続部、71a;小径部、71b;大径部、72;シール部材、73;端末側接続部、74;雄型のセレーション、75;雄ネジ、76、77;段部、80;頭部、81;軸部、82;挿入孔、84;雄ネジ、85;シール部材、86;シール部材、90;工具、92;接続具、93;シール部材、94;シール部材、95;ナット、96;鍔部、97;ボルト、100;水栓。
Claims (4)
- 第1取付部に取り付けられて第1取付部の裏側の配管に接続される第1接続具と、前記第1取付部の表側に配設された第2取付部に取り付けられて第2取付部の表側の水栓に接続される第2接続具とを、互いに挿嵌接続し、
前記第1接続具と前記第2接続具との相互の抜けを防止する抜け止め手段を設けるとともに、前記第1接続具と前記第2接続具との相互の挿嵌量を調節する調節手段を設けた水栓の配管接続構造であり、
前記抜け止め手段と前記調節手段とを共通の部材により兼用したことを特徴とする水栓の配管接続構造。 - 前記第2取付部を、水栓の使用空間に露呈するパネルとし、該第2取付部に前記第2接続具を、第2接続具と、第2取付部の表側から第2接続具に取着される固定部材とで第2取付部を挟持することにより固定したことを特徴とする請求項1に記載の水栓の配管接続構造。
- 水栓の接続部を第2接続具に直接的に接続したことを特徴とする請求項1又は請求項2の何れかに記載の水栓の配管接続構造。
- 水栓を、ステーを介して前記第2取付部に取り付けたことを特徴とする請求項1から請求項3までの何れかに記載の水栓の配管接続構造。
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