JP4633216B2 - スクリュー式炭化炉による炭化方法 - Google Patents

スクリュー式炭化炉による炭化方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4633216B2
JP4633216B2 JP2000006109A JP2000006109A JP4633216B2 JP 4633216 B2 JP4633216 B2 JP 4633216B2 JP 2000006109 A JP2000006109 A JP 2000006109A JP 2000006109 A JP2000006109 A JP 2000006109A JP 4633216 B2 JP4633216 B2 JP 4633216B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
carbonization
screw conveyor
screw
heating tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2000006109A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001192669A (ja
Inventor
重希 堀井
嘉昭 丹藤
日出夫 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tomoe Engineering Co Ltd
Okawara Mfg Co Ltd
Original Assignee
Tomoe Engineering Co Ltd
Okawara Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tomoe Engineering Co Ltd, Okawara Mfg Co Ltd filed Critical Tomoe Engineering Co Ltd
Priority to JP2000006109A priority Critical patent/JP4633216B2/ja
Publication of JP2001192669A publication Critical patent/JP2001192669A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4633216B2 publication Critical patent/JP4633216B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機性の被炭化物をスクリュー式炭化炉により炭化する方法に関し、より詳細には、下水汚泥、製紙工場スラッジ、化学工場スラッジ、食品加工工場スラッジ、家畜糞等の有機物をスクリュー式炭化炉により炭化する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
円筒状搬送路内に被炭化物を送りながら連続して有機物を炭化する装置として、角筒状炉体の底部に燃焼室を備え、炉体内に配設した乾留ガス吹出し口を有する円筒状搬送路内に家畜糞等の有機物原料を搬送しながら、燃焼室で発生する熱でそれらを乾燥、炭化する装置がある。これらの装置で、高い含水率の有機物原料が供給された場合には、搬送速度を低下させて加熱時間を長くしたり、炉内温度を上昇させる等の調節を行なっている。
【0003】
このような乾燥、炭化を同一装置で連続して行なうことに伴う処理の困難さを解消する装置として、有機物原料を乾燥させる蒸発用搬送路と、それを炭化させる炭化用搬送路を区分し、これらの搬送路の間に原料振分け手段を設置すると共に、その原料振分け手段と蒸発用搬送路の搬送始端部との間に返戻用搬送路を設けている。そして、原料振分け手段により、蒸発用搬送路から送給された有機物原料を炭化用搬送路及び返戻用搬送路のうち任意の一方又は双方に適宜振り分けることができるようにしているものがある(例えば、特許第2764565号登録公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
通常、炭化炉においては、炭化途中の材料状態の確認が困難であることから、装置出口製品外観又は最終段出口温度で炭化状態を管理、制御する必要があると共に、装置の滞留時間が15ないし30分程度と長く、押し出し流れなので最終段出口温度によるスクリュー速度のワンループ制御等では遅れが大きく、品質のばらつきが大きかった。ところで、炭化を確実に均一にするためには最終段出口の炭化物の温度を適正値に保つことが必要であるが、そのためには炭化炉入口ガス温度を制御することが有効である。また、乾留ガスの燃焼で発生する有害物質を小型な設備で効率よく除去する必要がある。さらに、伝熱を良くしてエネルギーを有効利用することが必要である。しかしながら、上述の装置の制御は、乾燥装置に係わるもので、炭化炉にそのまま適用するには有機物である被炭化物の物性等に対する考慮が不十分で、品質のばらつきが大きいものである。
本発明者は上述した課題に対処して創案したものであって、スクリュー式炭化炉による炭化方法について研究し、排出される炭化物の温度に応じて加熱用ガス温度を調節し、被炭化物の搬送速度を変化させ、炭化炉に燃焼用空気等の気体を吹き込む等により、設備を小型にできることを究明した。
【0005】
本発明の目的とする処は、製品の品質を一定にでき、炭化炉性能を向上して設備を小型にできるスクリュー式炭化炉による炭化方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そして、上記目的を達成するための手段としての本発明の請求項1のスクリュー式炭化炉による炭化方法は、加熱槽内に略水平に設けられた乾留ガス吹出し口を有する複数のスクリューコンベヤ内を被炭化物を搬送しながら加熱して炭化する炭化方法であって、少なくとも最終段又はその前段のスクリューコンベヤから排出される炭化物又は前記被炭化物の温度と、前記加熱槽から排出される排ガスの温度を測定し、前記炭化物又は前記被炭化物の温度に応じて各スクリューコンベヤの搬送速度を前記炭化物又は前記被炭化物の搬送量が前段と等しいか少なくなるように調節すると共に、前記炭化物の温度と、前記加熱槽から排出される前記排ガスの温度に応じて前記加熱槽に吹き込む熱風温度を調節することを特徴とする。
【0007】
請求項のスクリュー式炭化炉による炭化方法は、請求項において、前記各調節方法をファジィ制御により行なう。請求項のスクリュー式炭化炉による炭化方法は、請求項1又は2において、前記スクリューコンベヤの搬送速度を被炭化物の乾燥・炭化の進行状態による体積変化に応じて調節する。請求項のスクリュー式炭化炉による炭化方法は、請求項1〜において、前記加熱槽内に側壁から気体を吹き込んで該加熱槽内の燃焼ガスを攪拌する。
【0008】
本発明におけるスクリュー式炭化炉による炭化方法は、乾留ガス吹出し口を有するスクリューコンベヤで被炭化物の搬送速度を変えて加熱槽内を搬送しながら加熱し、炭化させる。この際、炭化物または被炭化物の温度を測定して、その測定値に応じてスクリューコンベヤの搬送速度を調節することで、加熱効率を向上させ、製品の品質の均一化が図れる。
また、前記スクリューコンベヤの搬送速度の調節と共に、最終段のスクリューコンベヤから排出される炭化物の温度と、加熱槽から排出される排ガスの温度とに応じて加熱槽に吹き込む熱風温度を調節することで、さらに加熱効率を向上させ、製品の品質の均一化が図れる。この調節の際、ファジィ制御をすることにより一層きめ細かな制御が可能となり、一層均一な品質の製品を得ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明を具体化した実施の形態について説明する。ここに、図1は本発明に係るスクリュー式炭化炉による炭化方法を説明する炭化炉の概略構成図である。図2は被炭化物の搬送部の構成を示す説明図、図3は炭化炉の一部の構成の加熱槽の気体吹き込み状態を示す断面図である。
【0010】
本願発明の実施に使用するスクリュー式炭化炉1は、角筒状の加熱槽2内に乾留ガス吹出し口を有する複数のスクリューコンベヤ3、4、5、6が略水平に配設され、最上段のスクリューコンベヤ3に乾燥汚泥を貯留したホッパー7から供給する汚泥供給装置8が接続され、加熱槽2の下部には乾燥汚泥加熱用の予熱炉9が接続されて構成されている。また、加熱槽2に周囲から攪拌用の気体を吹き込むための吹込気体供給管10が設けられ、加熱槽2の上部には炭化に使用した排気を処理する再燃焼炉11が設けられている。
【0011】
スクリューコンベヤ3は一端側で汚泥供給装置8に接続し、供給される乾燥汚泥を他端側に搬送する。このスクリューコンベヤ3は、図2に示すように、複数個の乾留ガス吹出し口3aを設けたトラフからなり、他端側で第1接続シュート12に接続し、第1接続シュート12は第1段のスクリューコンベヤ3と第2段のスクリューコンベヤ4とを接続している。スクリューコンベヤ3の回転軸13の他端側には伝導機構が連結され、駆動モータ14に連結されている。スクリューコンベヤ3の搬送速度(搬送量)は、駆動モータ14から伝導機構を経て駆動される回転軸13の回転数を調節することにより行なわれる。ホッパ7に貯留された汚泥は、汚泥供給装置8によりスクリューコンベヤ3の一端側に供給され、駆動モータ14により駆動されて、加熱槽2内を他端側に搬送される間に、加熱槽2内を流れている予熱炉9からの加熱ガスおよび自身の発生する乾留ガスの燃焼によって加熱されて炭化される。第1接続シュート12には温度検出器15が設けられ、スクリューコンベヤ3から第2段のスクリューコンベヤ4へ送られる被炭化物の材料温度を測定する。この材料の温度の上昇程度を知ることによって加熱程度を知ることができる。なお、スクリュ−コンベヤ3,4,5,6は個々に駆動モ−タを設け、変速可能としてもよい。
【0012】
第2段のスクリューコンベヤ4は、一端側で第1接続シュート12に接続し他端側で第2接続シュート16に接続され、第2接続シュート16を介して第3のスクリューコンベヤ5に接続されている。スクリューコンベヤ4は、複数個の乾留ガス吹出し口4aを設けたトラフと回転軸17とこれに設けられた羽根からなり、本実施形態では、この回転軸17には伝導機構18が設けられ、伝導機構18は回転軸13に連結し、回転軸13を介して駆動されるようになっている。スクリューコンベヤ4は、スクリューコンベヤ3より搬送量が等しいか小さくなるように、回転数、直径、羽根高さ等を変えるのが好ましい。搬送量を変えてスクリューコンベヤ4内での被炭化物の充填量を増やし、スクリューコンベヤ4壁に接触する量を増やすことによって良く加熱されるようにする。
【0013】
スクリューコンベヤ4に送られた被炭化物は、一端側から他端側へ送られながら加熱され、他端側で第2接続シュート16により第3のスクリューコンベヤ5に送られる。第2接続シュート16には温度検出器19が設けられ、スクリューコンベヤ4から第3段のスクリューコンベヤ5へ送られる被炭化物の材料温度を測定する。この材料の温度の上昇程度を知ることによって加熱程度を知ることができる。
【0014】
第3段のスクリューコンベヤ5は、一端側で第2接続シュート16に接続し、他端側で第3接続シュート20に接続され、第3接続シュート20を介して第4のスクリューコンベヤ5に接続されている。スクリューコンベヤ5は、複数個の乾留ガス吹出し口5aを設けたトラフと回転軸21とこれに設けられた羽根からなり、本実施形態では、この回転軸21には伝導機構22が設けられ、伝導機構22は駆動モータ23に連結し、駆動モータ23により回転数が可変に駆動されるようになっている。スクリューコンベヤ5は、スクリューコンベヤ4より搬送量が等しいか小さくなるように、回転数、直径、羽根高さ等を変えるのが好ましい。炭化の進行により嵩が減少した被炭化物の搬送量を変えてスクリューコンベヤ5内での被炭化物の充填量を増やし、スクリューコンベヤ5壁に接触する量を増やすことによって伝熱を良くし、加熱効率をよくする。
【0015】
スクリューコンベヤ5に送られた被炭化物は、一端側から他端側へ送られながら加熱され、他端側で第3接続シュート20により第4のスクリューコンベヤ6に送られる。第3接続シュート20には温度検出器24が設けられ、スクリューコンベヤ5から第4段のスクリューコンベヤ6へ送られる被炭化物の材料温度を測定する。この材料の温度の上昇程度を知ることによってスクリューコンベヤ5での加熱程度を知ることができる。
【0016】
第4段のスクリューコンベヤ6は、一端側で第3接続シュート20に接続し、他端側に被炭化物の排出口25が設けられている。スクリューコンベヤ6は、複数個の乾留ガス吹出し口6aを設けたトラフと回転軸26とこれに設けられた羽根からなり、本実施形態では、この回転軸26には伝導機構27が設けられ、伝導機構27は前記第3段のスクリューコンベヤ5を駆動する駆動モータ23に連結し、駆動モータ23又は伝導機構27により回転数が可変に駆動されるようになっている。スクリューコンベヤ6は、スクリューコンベヤ5より搬送量が等しいか小さくなるように、回転数、直径、羽根高さ等を変えるのが好ましい。炭化の進行により嵩が減少した被炭化物の搬送量を変えてスクリューコンベヤ6内での被炭化物の充填量を増やし、スクリューコンベヤ6での炭化を効率よく行なわれるようにする。スクリューコンベヤ6で他端側に搬送されながら炭化された炭化物(製品)は、排出口25から排出され、製品取出機30により製品として取り出される。排出口25近辺には温度検出器28が設けられ、最終段のスクリューコンベヤ6から排出される炭化物の材料温度を測定する。
【0017】
加熱槽2は、外殻のケーシングの内側に断熱材が設けられ、内部にスクリューコンベヤ3、4、5、6が配置され、約400〜900℃の予熱炉出口ガスにより加熱される。加熱槽2に開口して、吹込気体供給管10に連結した複数個の吹込開口32a,33a,34a,35aが設けられている。本実施形態では、加熱槽2の前面壁の吹込開口33a,35aと後面壁の吹込開口32a,34a及び隣接する上下方向の段の吹込開口、例えば、32aと33a,34aと35aとは千鳥配列としている。また、加熱槽2の吹込開口32a,33a,34a,35aへ供給する気体は、供給管10に設けた調節弁36により制御する。
【0018】
各気体吹込開口32a,33a,34a,35aは、図3に示すように、下方に向けて気体を噴射し、加熱槽2内での気体の滞留を良くすると共に撹拌が良好に行なえるようにしている。
なお、吹込開口の形状、寸法、配置等は、一定でもよいし、変えてもよい。また、開口の吹込方向を、上下方向の段毎に変えたり、左右方向で変えてもよい。加熱ガスと吹込気体との進行方向を交差するようにすると、攪拌をより良く行なうことができる。各吹込開口32a,33a,34a,35aへ供給する気体を調節弁36で制御しているが、各吹込開口ごと若しくは吹込開口をグループ分けしてグループごとに制御するようにしてもよい。
【0019】
加熱槽2の排気を処理する再燃焼炉11は、加熱槽2と排気路41で連通され、排気路41には温度検出器42、圧力検出器43が設けられている。加熱槽2の排気温度は温度検出器42で測定され、圧力は圧力検出器43で測定され、図示されていない排気側設備で調節されるようになっている。
再燃焼炉11は、所定の温度で加熱槽2の排気を処理するように加熱装置が設けられている。また、再燃焼炉11には、圧力を逃がす爆発口、処理排気を排気する排気路45を設けると共に、停止時の熱気逃し路46を設けている。酸素濃度検出器47及び温度検出器48を排気路45に設け、再燃焼炉11で排気の浄化を所要の条件でできるようにしている。
【0020】
製品取出機30には、冷却缶50が設けられ、冷却缶50に冷却水供給管51が連結され、排出口25から排出された炭化物を製品取出機30で搬送中に冷却し、冷却製品を得るようにしている。冷却缶50から排出された使用水は、排水管52により、再使用のための冷却装置、又は排水するための処理もしくはそのまま排水するために排水部に送られる。
【0021】
以下に、上記構成からなる炭化炉により、被炭化物として乾燥汚泥を炭化する方法について説明する。
先ず、加熱槽2を予熱炉9で熱風を発生させて、その熱風で加熱して所定の温度に昇温する。予熱炉9から加熱槽2へ送る入口ガス温度は温度検出器29により測定して予熱炉バ−ナ53を操作して調節し、加熱槽2から出る出口排ガス温度は温度検出器42により測定する。加熱槽2の排気は再燃焼炉11を経て排気路45を通して、必要設備に送る。必要ならば、排気の温度は温度検出器48により測定して再燃焼炉バ−ナ54を操作して調節し、排気中の酸素濃度は酸素濃度検出器47で測定する。
【0022】
所定の温度に昇温したら、ホッパー7の乾燥汚泥を汚泥供給装置8を運転して所定の供給速度で供給する。スクリューコンベヤ3で加熱槽2中を搬送しつつ加熱し、第1接続シュート12を介してスクリューコンベヤ4に移送する。スクリューコンベヤ3で加熱された被炭化物の温度を温度検出器15で測定する。同様にして、スクリューコンベヤ5、スクリューコンベヤ6と順次搬送しつつ加熱して炭化し、製品取出機30に搬送する。冷却水を冷却缶50に供給して炭化物を冷却し、燃焼の危険をなくしてから製品を取り出す。
スクリューコンベヤ6の出口で炭化物の出口温度を温度検出器28により測定する。この温度に基づいて予熱炉9から加熱槽2へ送る入口ガス温度、風量等を調節する。
【0023】
次に、制御方法について説明する。
炭化の進行による被炭化物(材料)の体積変化に合わせて各段スクリューコンベヤ3、4、5、6の搬送量をそれぞれ操作し、充填率を適性値に維持する方法について説明する。ここで、汚泥供給装置8、スクリューコンベヤ3,4,5,6のスクリュー径、ピッチ、1回転当りの搬送容積は同じとする。又、各スクリュ−コンベヤは個々に駆動モ−タを有し、変速可能としている。泥供給装置8での材料の体積比を1.0、スクリュー回転比を1.0、充填率を100%とし、スクリューコンベヤ3出口の材料体積比が0.8、スクリューコンベヤ4出口の材料体積比が0.7、スクリューコンベヤ5出口の材料体積比が0.6、スクリューコンベヤ6出口の材料体積比が0.5となる材料であるとする。この場合の各段の制御スクリュー回転数比と達成充填率との関係を表1に示す。
材料搬送量をこの表の、スクリューの回転数比により変えることにより、スクリューで運ばれる材料の充填率を高くし、材料の加熱効率を向上することができる。なお、炭化途中で体積が増加する材料に関しては、スクリュ−回転比を1以上として良い。
【0024】
【表1】
Figure 0004633216
【0025】
さらに、加熱槽2、スクリューコンベヤ速度及び温度をファジィ制御する方法を説明する。まず、スクリューコンベヤ3〜6の速度の速度制御を被炭化物または炭化物の温度でファジィ制御する方法を説明する。いま、スクリューコンベヤ6の出口の炭化物の温度が450℃を適温とする。スクリューコンベヤ速度と出口の被炭化物温度との関係を図5に示し、3段目のスクリューコンベヤ5出口と最終段のスクリューコンベヤ6出口のファジィ集合のメンバーシップ関数をそれぞれ図6、図7にそれぞれ示し、スクリューコンベヤ3〜6の速度のファジィ制御方法を表2に示す。
【0026】
【表2】
Figure 0004633216
【0027】
スクリュ−コンベヤ出口被炭化物温度を正に大きい(PL)、ほとんど適正(ZR)、負に大きい(NL)と分類した場合、スクリューコンベヤの速度制御を被炭化物の体積変化に加えて各段スクリューコンベヤ出口の被炭化物温度でスクリューコンベヤの速度を制御することで、品質の均一化と高品質化を図ることができる。さらに、この表2に示すファジィ制御によりスクリューコンベヤ速度を制御すると、ワンル−プ制御では困難なきめ細かい制御ができ、品質の均一化と高品質化を図ることができる。
【0028】
つぎに、被炭化物の材料の水分をファジィ制御する方法は、製品温度及び加熱槽出口排ガス温度のメンバーシップ関数が図7、図8に示すようになっているとすると、スクリューコンベヤ最終段出口の炭化物温度と炭化炉出口排ガス温度
との関連で表3に示すような関係で制御することになる。
【0029】
【表3】
Figure 0004633216
【0030】
加熱槽入口ガス温度を制御するには、メンバーシップ関数として図7、図8、図9に示すように、最終段炭化物温度、加熱槽出口排ガス温度及び加熱槽入口ガス温度についてのものであるとすると、加熱槽の入口ガス温度を負に大きい(NL)、ほとんど適正(ZR)、正に大きい(PL)と分類した場合に対応してのファジィ制御をそれぞれ表4、表5、表6に示す。なお、この制御は遠隔設定値変更により、予熱炉バ−ナ53を操作して行なう。
【0031】
【表4】
Figure 0004633216
【0032】
【表5】
Figure 0004633216
【0033】
【表6】
Figure 0004633216
【0034】
上記したようにファジィ制御によれば、要素を多くしてもそれに相応の制御をすることができ、きめ細かい制御ができる。その結果、運転状態が安定し、製品の品質が均一になり、高品質の製品を得ることができる。
【0035】
なお、上記説明において、ファジィ制御でスクリューコンベヤ搬送速度、加熱槽入口ガス温度等を制御する例を説明したが、これに限られるものでなく、PID制御によっても被炭化物の温度により、スクリューコンベヤ搬送速度を操作し、炭化物の温度を制御することによって炭化状態の調整をすることができる。多入力のファジィ制御とすることにより、この効果を一層良好にすることができるのである。また、度合いをPL,ZR,NLの3つに分類したがもっと多い分類としてもよい。また、加熱槽の吹き込み気体として空気を吹き込んで、被炭化物からの発生ガスが燃焼する例で示したが、燃焼ガス、窒素ガス等の不活性のガスを吹き込んでもよい。
【0036】
【発明の効果】
本願発明のスクリュー式炭化炉による炭化方法は、少なくとも最終段又はその前段のスクリューコンベヤから排出される、前記被炭化物の温度を測定して、その測定値に応じてスクリューコンベヤの搬送速度を調節するようにしたので、安定した運転により品質のばらつきが小さい均一な炭化物を得ることができ、加熱
効率を良くして設備を小型化することができる。さらに、最終段のスクリューコンベヤから排出される被炭化物の温度と、加熱槽から排出される排ガスの温度に応じて加熱槽に吹き込む熱風温度を調節するので、運転状態が一層安定し、製品の温度を一定にできるから、品質をより一定にできる。
【0037】
請求項2のスクリュー式炭化炉による炭化方法は、各調節方法をファジィ制御により行なうので、一層きめ細かな制御ができる結果、一層前記効果を良好にすることができる。
請求項のスクリュー式炭化炉による炭化方法は、スクリューコンベヤの搬送速度を被炭化物の乾燥・炭化の進行状態による体積変化に応じて調節するので、被炭化物の加熱を効率よく行なえるから、装置を小型にでき、製品の品質をよくすることができる。
請求項のスクリュー式炭化炉による炭化方法は、加熱槽内に側壁から気体を吹き込んで該加熱槽内の燃焼ガスを攪拌するので、排ガス処理装置を小型にできる結果、設備全体を小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明に係るスクリュー式炭化炉による炭化方法を説明する炭化炉の概略構成図である。
【図2】 被炭化物の搬送部を説明するための構成図である。
【図3】 加熱槽の気体吹き込み口部を示す断面図である。
【図4】 制御装置の制御フロ−を示すブロック図である。
【図5】 各スクリューコンベヤ速度と各スクリューコンベヤ出口温度との関係を示すグラフである。
【図6】 3段スクリューコンベヤ出口の被炭化物温度のメンバーシップ関数を示すグラフである。
【図7】 4段スクリューコンベヤ出口の炭化物温度のメンバーシップ関数を示すグラフである。
【図8】 加熱槽の出口ガス温度とメンバーシップ関数を示すグラフである。
【図9】 加熱槽の気体吹き込み温度とメンバーシップ関数を示すグラフである。
【符号の説明】
1:スクリュー式炭化炉 2:加熱槽
3,4,5,6:スクリューコンベヤ
7:ホッパー 8:汚泥供給装置 9:予熱炉
10:吹込気体供給管 11:再燃焼炉 12:第1接続シュート
13:回転軸 14:駆動モータ 15:温度検出器
16:第2接続シュート 17:回転軸 18:伝導機構
19:温度検出器 20:第3接続シュート 21:回転軸
22:伝導機構 23:駆動モータ 24:温度検出器
25:排出口 26:回転軸 27:伝導機構
29:温度検出器 30:製品取出機
32a,33a,34a,35a:吹込開口 36:調節弁
41:排気路 42:温度検出器 43:圧力検出器
44:熱風逃し路 45:排気路 46:熱風逃し弁
47:酸素濃度検出器 48:温度検出器
50:冷却缶 51:冷却水供給管 52:排水管
53:予熱炉バ−ナ 54:再燃焼炉バ−ナ

Claims (4)

  1. 加熱槽内に略水平に設けられた乾留ガス吹出し口を有する複数のスクリューコンベヤ内を被炭化物を搬送しながら加熱して炭化する炭化方法であって、少なくとも最終段又はその前段のスクリューコンベヤから排出される炭化物又は前記被炭化物の温度と、前記加熱槽から排出される排ガスの温度を測定し、前記炭化物又は前記被炭化物の温度に応じて各スクリューコンベヤの搬送速度を前記炭化物又は前記被炭化物の搬送量が前段と等しいか少なくなるように調節すると共に、前記炭化物の温度と、前記加熱槽から排出される前記排ガスの温度に応じて前記加熱槽に吹き込む熱風温度を調節することを特徴とするスクリュー式炭化炉による炭化方法。
  2. 前記各調節方法をファジィ制御により行なう請求項に記載のスクリュー式炭化炉による炭化方法。
  3. 前記スクリューコンベヤの搬送速度を被炭化物の乾燥・炭化の進行状態による体積変化に応じて調節する請求項1又は2に記載のスクリュー式炭化炉による炭化方法。
  4. 前記加熱槽内に側壁から気体を吹き込んで該加熱槽内の燃
    焼ガスを攪拌する請求項1〜に記載のスクリュー式炭化炉による炭化方法。
JP2000006109A 2000-01-11 2000-01-11 スクリュー式炭化炉による炭化方法 Expired - Lifetime JP4633216B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000006109A JP4633216B2 (ja) 2000-01-11 2000-01-11 スクリュー式炭化炉による炭化方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000006109A JP4633216B2 (ja) 2000-01-11 2000-01-11 スクリュー式炭化炉による炭化方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001192669A JP2001192669A (ja) 2001-07-17
JP4633216B2 true JP4633216B2 (ja) 2011-02-16

Family

ID=18534692

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000006109A Expired - Lifetime JP4633216B2 (ja) 2000-01-11 2000-01-11 スクリュー式炭化炉による炭化方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4633216B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4044561B2 (ja) * 2003-04-14 2008-02-06 巴工業株式会社 スクリュー炭化炉
KR100710014B1 (ko) * 2005-08-23 2007-04-20 도모에고교 가부시키가이샤 스크루 탄화로
JP2009138089A (ja) * 2007-12-06 2009-06-25 Nippon Sharyo Seizo Kaisha Ltd 多段スクリュー炭化装置
JP5087381B2 (ja) * 2007-12-06 2012-12-05 日本車輌製造株式会社 多段スクリュー炭化炉
CN103923674B (zh) * 2014-05-05 2016-08-17 中国科学院地球化学研究所 一种生物质碳化设备
JP6824745B2 (ja) 2014-12-24 2021-02-03 株式会社高橋製作所 炭化炉及び熱分解炉、並びに、水性ガス生成システム、水素ガス生成システム、及び、発電システム
CN107098560A (zh) * 2017-06-19 2017-08-29 重庆航天机电设计院 污泥、油污复合热解系统

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0967580A (ja) * 1995-09-01 1997-03-11 Seisei Kogyo Kk 含水有機性廃棄物を乾燥及び炭化処理する方法とその処理装置
JPH1147717A (ja) * 1997-08-05 1999-02-23 Norio Miyakoshi 有機物原料連続炭化装置
JPH11131073A (ja) * 1997-10-31 1999-05-18 Shin Meiwa Ind Co Ltd 炭化装置の温度制御方法
JPH11285680A (ja) * 1998-02-24 1999-10-19 Siemens Ag 廃棄物熱処理設備の熱分解室への廃棄物供給制御方法並びに廃棄物熱処理設備
JPH11323345A (ja) * 1998-05-08 1999-11-26 Kurita Water Ind Ltd 炭化物製造装置
JPH11344213A (ja) * 1998-06-03 1999-12-14 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 熱分解反応器およびその制御装置並びに制御方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0967580A (ja) * 1995-09-01 1997-03-11 Seisei Kogyo Kk 含水有機性廃棄物を乾燥及び炭化処理する方法とその処理装置
JPH1147717A (ja) * 1997-08-05 1999-02-23 Norio Miyakoshi 有機物原料連続炭化装置
JPH11131073A (ja) * 1997-10-31 1999-05-18 Shin Meiwa Ind Co Ltd 炭化装置の温度制御方法
JPH11285680A (ja) * 1998-02-24 1999-10-19 Siemens Ag 廃棄物熱処理設備の熱分解室への廃棄物供給制御方法並びに廃棄物熱処理設備
JPH11323345A (ja) * 1998-05-08 1999-11-26 Kurita Water Ind Ltd 炭化物製造装置
JPH11344213A (ja) * 1998-06-03 1999-12-14 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 熱分解反応器およびその制御装置並びに制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001192669A (ja) 2001-07-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3529791B2 (ja) ばら材料のコンベヤ兼冷却装置
US20170051974A1 (en) Infrared drying system for wet organic solids
JP3529783B2 (ja) 脱水粒子状材料の製造装置及びその製造方法
US3765102A (en) Rotary apparatus for treating particulate material
JP4633216B2 (ja) スクリュー式炭化炉による炭化方法
JP2021181035A (ja) 熱分解装置
WO1998019972A1 (en) Method and device for treating organic or inorganic sludge through multi-stage drying process
KR101223910B1 (ko) 폐활성탄 재생장치
JP2008116190A (ja) 回転キルン炉および回転キルン炉を備えた熱処理装置
WO2021010385A1 (ja) 鶏糞飼料製造方法および鶏糞飼料製造装置
US4643108A (en) Apparatus for dehydrating metal hydroxide sludge
JP7064338B2 (ja) 間接加熱型汚泥乾燥装置
JP2009138089A (ja) 多段スクリュー炭化装置
KR102512498B1 (ko) 슬러지 건조 장치
AU2020371331B8 (en) Heat treatment apparatus
JP2005345012A (ja) ロータリーキルン式加熱処理装置
AU2009240871A1 (en) Apparatus, dryer and method for drying a particulate product with superheated steam
JP5419611B2 (ja) 連続式炭化装置
KR100610301B1 (ko) 연속 탄화 장치
JPH1137644A (ja) 汚泥の炭化処理方法および装置
KR20010010087A (ko) 폐타이어 고무의 무산소 연속 열분해 장치
KR200183088Y1 (ko) 폐타이어 고무의 무산소 연속 열분해 장치
KR200286383Y1 (ko) 유기폐기물의 건조장치
JP2005132963A (ja) 斜傾炭化処理装置
KR20010111999A (ko) 고함수 폐기물 건조용 패들건조기

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070913

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070925

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071122

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090519

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20090804

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090813

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090814

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090805

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090907

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20090907

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091221

A59 Written plea

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A59

Effective date: 20091221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091221

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20100304

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101019

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101117

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4633216

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131126

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term