JP4633008B2 - シール装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ラダー、スラスター、ポッドプロペラ推進機構などの旋回部に用いることが可能なシール装置に関するものである。
近年、船舶における推進機構として、ポッドプロペラ推進機構が採用される場合がある。ポッドプロペラ推進機構は、船体から垂下するストラットと、このストラットの下部に形成されたポッド体を有している。このポッド体にはプロペラ軸の一端が外部に突出するように配備され、この突出部に推進流を発生するプロペラが取り付けられている。
ストラットの上部は平面視円形の旋回部となっており、船体の底部に対して縦軸心回りに回動自在に取り付けられている。旋回部が船体内に設けられた駆動装置によって水平面内で廻されることで、ポッド体から突出して設けられたプロペラを所定の方向に向けることができる。
ポッド体からプロペラ軸が突出する部分には、外部水(海水)がポッド体内に浸入したりポッド体内の潤滑油が船外に漏洩することを防ぐためのシール装置が設けられている。加えて、ストラット上部の旋回部と船体底部との間にもシール装置が設けられている。
ポッドプロペラ推進機構のシール装置に関する技術としては、特許文献1,2に開示された技術が既に開発されている。
特許文献1の技術は、ポッドプロペラ推進機構において、プロペラ軸の周方向を取り巻くように設けられた複数のシールリングのうち、隣合う一対のシールリング間で区画された空気室内に加圧空気を供給する第1の空気供給手段と、空気室内の空気圧よりも高い状態で喫水圧Pの変動に対応して変化する加圧空気をポッド内に供給する第2の空気供給手段とを設けたものとなっている。
特許文献2には、プロペラ軸周りに複数本のシールリングを設けることによって形成された潤滑室と、この潤滑室に潤滑油を供給する重力タンクと、喫水圧Pに連動して変化する加圧空気を重力タンクに供給する空気供給手段とを備えていているシール装置が開示されている。
特許文献1,2の技術とも、波浪条件を超える喫水圧の変動に対しても、海水や潤滑油の漏洩を適切に防止することが可能なものである。
一方、特許文献3に示すような、プロペラ軸の軸封装置(エアシール装置)の技術も数々開発されている。
特許第3668709号公報 特開2003−127988号公報 特開平7−242198号公報
しかしながら、特許文献1〜3に開示された技術は、プロペラ軸とそれを支持するポッド体との間に設けられるシール装置に関するものであり、かかる技術をポッドプロペラ推進機構におけるストラットの旋回部と船体底部との間のシールに用いた場合、いくつかの問題が生じる場合がある。
例えば、ストラットの旋回部の軸径(約2m〜)は、プロペラ軸(〜約1m)と比べ、その軸径が非常に大きなものとなっており、旋回部の外周面に摺接するシールリングの締め付け力をその軸径に見合うように大きくすることは難しい。このような条件下でストラットやポッド体に振動などが加われば、容易に海水が旋回部内に浸入したり旋回部に存在する潤滑油が船外に漏洩したりすることが否めない。
また、ストラットの旋回部は、海水面下約数m程度の位置にあり喫水圧はあまり高くない。従って、喫水圧によるシールリングの締め付け力の増大及びそれに伴う軸封力の強化を期待することはできない。
このような状況の中、ポッドプロペラ推進機構の旋回部などを確実に軸封するシール装置が望まれるものとなっている。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、船体の底部から下方に突出し且つ縦軸心回りに旋回可能となっている旋回部を確実に軸封するシール装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明に係るポッドプロペラ推進機構のシール装置は、船体の底部から下方に突出し且つ縦軸心回りに旋回可能となっている旋回部と前記船体の底部との間に設けられ、且つ前記旋回部の外周面に摺接して船外にある外部水及び船内にある潤滑油の漏洩を防止する第1シールリング〜第4シールリングを前記旋回部の軸芯方向に船外側から順に備えたシール装置であって、前記第1リップシールリングは海水が船内側へ移動するのを規制する方向に配設され、前記第2リップシールリングは船外側への流体移動を規制する方向に配設され、前記第3リップシールリングは船内側への流体移動を規制する方向に配設され、前記第4リップシールリングは船外側へ前記潤滑油が流出するのを規制する方向に配設されていて、互いに隣り合う第2リップシールリングと第3リップシールリングとに挟まれた空間は、浸入してきた海水及び/又は潤滑油を回収する回収室を形成し、前記回収室には加圧流体を供給する加圧流体供給部と前記加圧流体を回収する回収タンクとが連結されていことを特徴とする。
こうすることで、仮にシール装置内に外部水や潤滑油が浸入したとしても、かかる外部水や潤滑油は回収室内に入り込み、加圧流体供給部から供給された加圧流体と共に回収タンクに回収されるようになる。従って、シール装置全体としては軸封効果が非常に高いものとなる。また、第2リップシールリングと第3リップシールリングとを、回収室内の加圧流体が船外又は船内に漏洩しないような向きに配備することで、回収室内に流入した加圧流体、外部水、潤滑油が船体外又は船体内に漏洩することを確実に防ぐことが可能となる。
なお、第2リップシールリング及び第3リップシールリングの船外側には外部水を封止する第1リップシールリングを設けており、船内側には潤滑油を封止する第4リップシールリングを設けている
こうすることで、シール装置全体としては軸封効果が非常に高いものとなる。
さらに好ましくは、前記加圧流体供給部は、前記加圧流体を回収タンクと回収室との高低差による静水圧より高い圧力に設定するようにするとよい。
ほとんどの場合、本シール装置が採用される旋回部は船体の底部に位置し、回収タンクは船体内、すなわちシール装置の回収室より高位に位置づけられることとなる。
しかしながら、加圧流体の圧力が回収タンクと回収室との高低差による静水圧より高圧に設定されているため、回収タンクが回収室より上側にあったとしても、浸入した外部水や潤滑油は、高圧の加圧流体と共に確実に回収室から排出され回収タンク内に回収されるようになる。ゆえに、シール装置全体としては軸封効果が確実なものとなる。
なお、前記加圧流体は加圧された空気であるとよい。
加圧流体を空気とすることで、当該加圧流体が船外に漏れた場合でも環境を汚染することはない。
本発明にかかるシール装置を用いることで、ポッドプロペラ推進機構の如く船体の底部から下方に突出し且つ縦軸心回りに旋回可能となっている旋回部を、確実に軸封することができる。
以下、本発明にかかるシール装置の実施形態を、ポッドプロペラ推進機構を例示して図を基にしつつ説明する。
図1は、ポッドプロペラ推進機構1の断面を示したものである。本実施形態の説明において、図1の右側を前方、図1の左側を後方と呼び、図1の上下を上下方向とする。この方向は船体2から見た前後・上下方向と一致するものであり、図1のポッドプロペラ推進機構1はトラクタタイプを示すものとなっている。
ポッドプロペラ推進機構1は、船体2の前後方向に長く且つ外殻が流線形状となっているポッド体3を有している。ポッド体3の内部には、前後方向を向くようにプロペラ軸4が水平に配置され、プロペラ軸4の前部がポッド体3の前方側から外部に向かって突出していて、プロペラ軸4の前部先端には、船体2を推進させる推進流を発生するプロペラ5が設けられている。
プロペラ軸4はポッド体3内部において軸受けで支持されていて回転自在となっている。また、ポッド体3をプロペラ軸4が貫通している部分には、ポッド体3内に外部水(海水や淡水、以下、海水Wと表記する)が浸入することを防ぐシール装置(図示せず)が設けられている。
ポッド体3の上部からは、上方に伸びるようにストラット6が設けられている。ストラット6の上部は、船体2の底部2Aに縦軸心回りに回動自在に取り付けられる旋回部7となっている。この旋回部7と船体2の底部2Aとの間に、本発明に係るシール装置8が設けられている。
ポッドプロペラ推進機構1の詳細は、以下の通りである。
ストラット6の上部に設けられた旋回部7は断面円筒状であって、旋回部7の内側には、船体2の底部2Aから垂下するように設けられた船体支持部10が入り込むようになっている。この船体支持部10とストラット6の旋回部7とがスラスト軸受部9を介して水平面内で旋回自在となるように連結され、ポッドプロペラ推進機構1が船体2に支持されるものとなっている。
旋回部7の外周にはギア11が形成されていて、底部2Aには旋回電動機12がその出力軸13を下方向きとするように取り付けられている。出力軸13の先端にはピニオンギア14が設けられていて、ピニオンギア14とギア11とが噛み合うようになっている。ゆえに、旋回電動機12を正転・逆転させることによりピニオンギア14がギア11を回転させ、ストラット6すなわちポッドプロペラ推進機構1をいずれの方向にも旋回させることができる。
船体2の底部2Aであって旋回部7近傍には、これらギア11、ピニオンギア14を潤滑する潤滑油Lを貯留する第1油室15が形成され、ギア11、ピニオンギア14は第1油室15内に配備されるものとなっている。第1油室15は、船体2の底部2Aの下面から垂下する側壁16とこの側壁16から旋回部7を囲うように設けられた水平壁17とから構成されている。この水平壁17の先端と旋回部7の側部とが突き合わさる部分に、本発明に係るシール装置8が設けられている。
旋回部7の内側からは、その内径方向に延びる内部水平壁18が設けられ、この内部水平壁18の先端から上方に延びる内部側壁19が設けられ、両壁18,19により第2油室20が形成される。第2油室20にも潤滑油Lが満たされ、スラスト軸受部9が潤滑される。なお、第1油室15と第2油室20とは連通していて同じ油室であっても何ら問題はない。
また、ストラット6の内部には、船体底部2A部を貫通した駆動軸21が上下方向に配備されている。この駆動軸21の下端には傘歯車が取り付けられている。一方、プロペラ軸4の後端(プロペラ5とは反対側)にも、前記傘歯車に噛合する傘歯車が設けられている。船体2の機関室で得られた回転力は駆動軸21を介してプロペラ軸4に伝達されプロペラ5が回転することで、船体2は前進又は後進するようになる。駆動軸21とプロペラ軸4とが傘歯車で連結されているため、ポッドプロペラ推進機構1が縦軸心回りに回動したとしても、プロペラ5の回転は何ら支障を受けるものとはなっていない。
図2,図3(a)には、シール装置8の詳細が示されている。
本シール装置8は、船外の海水Wが船体2内に流入するのを防ぐと共に、第1油室15や第2油室20の潤滑油Lが船外に漏れるのを防ぐ機能を有している。シール装置8は、4本のリップシールリング25A〜25D(リップ型のシールリング)が円筒状の旋回部7の外周を取り囲み、且つその軸芯方向(上下方向)に順に配置される構成となっている。
リップシールリング25A〜25Dは断面くの字形状であるため、断面視においてその一方から流体により加圧された場合、リップシールリング25A〜25Dの先端が旋回部7の周面を押しつけ、加圧流体の移動を規制するようになる。かかる一方側を「リップシールリングの正面」と呼ぶ。なお、リップシールリング25A〜25Dの他方(背面)から加圧した場合、流体の移動は規制されない。
シール装置8の詳細構造としては、図2に示すように、第1油室15を構成する水平壁17の先端部26は平面視で円孔となっておりこの円孔にストラット6の旋回部7が回動自在に嵌り込んでいる。加えて、水平壁17の先端部26には段部27が形成されており、この段部27で支えられるように5つの環状のリング28A〜28Eが積み重ねられている。各リング28A〜28Eの上面及び下面には環状の凹部29が形成されており、この凹部29にリップシールリング25A〜25Dの基端30が挟み込まれるようになっている。
段部27の直上すなわち最も船外側には、第1リング28A(船外側リング)が嵌め込まれ、その上から第2リング28B(中間リング)が積層されるように配置されている。両リング28A,28Bの側面に形成された凹部29間には第1リップシールリング25Aの基端30が挟み込まれている。第1リップシールリング25Aは、その正面が船外側を向いていて海水Wが船内側へ移動するのを規制している。
第2リング28Bの上には、正面が船内側を向き船外側へ流体移動を規制する方向に第2リップシールリング25Bが配設され、その上から第3リング28C(中間リング)が重ねられるものとなっている。第2リング28Bと第3リング28Cとの各凹部29間に、第2リップシールリング25Bの基端30が挟み込まれる。
第3リング28Cの上には、正面が船外側を向き船内側へ流体移動を規制する方向に第3リップシールリング25Cが配設され、その上から第4リング28D(中間リング)が重ねられるものとなっている。第3リング28Cと第4リング28Dとの各凹部29間に、第3リップシールリング25Cの基端30が挟み込まれる。
第4リング28Dの上には、正面が船内側を向いて船外側へ潤滑油が流出することを規制する方向に第4リップシールリング25Dが配設され、その上から第5リング28E(船内側リング)が重ねられるものとなっている。第4リング28Dと第5リング28Eの各凹部29間に、第4リップシールリング25Dの基端30が挟み込まれている。
なお、本実施形態の場合は、各リップシールリング25A〜25Dの先端部26は、旋回部7の周囲に設けられた耐摩耗性を有する筒状の摺動部材32に接するようになっている。各リング28A〜28Eの内径は旋回部7及び摺動部材32の外径より大きなものとなっており、旋回部7は各リング28A〜28Eに対して遊嵌状態となっている。
第1リップシールリング25Aに関してはその正面まで海水Wが達することになる。本シール装置8は水面下約2m程度の所に位置するため、第1リップシールリング25Aには約0.02MPaの喫水圧が加わることになる。
第1リップシールリング25Aと第2リップシールリング25Bとにより、旋回部7周りに環状である第1環状室35が形成されている。この第1環状室35は空気又はグリスで満たされている。同様に、第3リップシールリング25Cと第4リップシールリング25Dとにより、旋回部7周りに環状である第3環状室37が形成されている。この第3環状室37も空気又はグリスで満たされている。
第2リップシールリング25Bと第3リップシールリング25C(一対のシールリング)により、旋回部7周りに第2環状室36が形成されている。この第2環状室36は、浸入してきた海水W及び/又は潤滑油Lを回収する回収室となっている。第2リップシールリング25B及び第3リップシールリング25Cは、その正面が回収室36内を向くように配備され、浸入した海水W、潤滑油Lや回収室36内の加圧流体(後述)が再び船外側又は船内側に漏洩することを防ぐようになっている。
回収室36を形成する第3リング28Cには、リング28Cの内径側すなわち回収室36から径外方向に繋がる導出路39が形成されており、この導出路39は水平壁17内に形成された回収管路40に連通し、この回収管路40は回収管41を介して回収タンク42に繋がるものとなっている。回収タンク42は、船体2内の所定の位置(喫水面より上であっても下であってもよい)に設けられている。ほとんどの場合、本シール装置8が採用される旋回部7は船体2の底部2Aに位置するため、回収タンク42は、シール装置8の回収室36より高位に位置づけられることとなる。
また、第3リング28Cには、前述した導出路39より上側であってリング28Cの外形側から内径側に繋がる導入路44が形成されている。この導入路44は、水平壁17内に設けられた加圧管路45に連通していて、この加圧管路45は加圧流体供給部46へ繋がっている。
なお、導入路44及び導出路39の上下方向の位置づけは、これに限定されるものではない。導出路39より下側に導入路44が形成されていてもよく、導入路44と導出路39とが同じ高さに設けられていてもよい。また、第3リング28Cの周方向において、導入路44と導出路39とはどの位置に設けられてもよい。例えば、第3リング28Cの平面視で、導入路44がリング28Cの一方側、導出路39が他方側に設けられていてもよく、両路39,44が同側に設けられていてもよい。
加圧流体供給部46は、回収室36内に加圧空気を導入する機能を備え、エアコンプレッサと、このエアコンプレッサにより高圧となった空気を加圧管路45に導入する空気導入管47とを備えている。また、図3(a)に示すように、回収タンク42には、回収タンク42から外部に放出される空気の流量を一定とする流量調整弁48が備えられており、この流量調整弁48を調整することで、「加圧流体供給部46→回収室36→回収タンク42→外部」へ流れる空気の流量を一定とすることができる。
以上述べたシール装置8を用いて、ポッドプロペラ推進機構1の旋回部7における海水W又は潤滑油Lの封止を行うためには、まず、加圧流体供給部46のエアコンプレッサを作動させ、シール装置8内の回収室36に加圧された空気を供給するようにする。回収室36を構成する第2リップシールリング28Bと第3リップシールリング28Cとは、それぞれ正面が回収室36内側を向いているため、加圧流体供給部46から供給された空気は、第2リップシールリング28Bと第3リップシールリング28Cを介して船内又は船外に漏洩することはなく、回収室36内が確実に加圧状態となる。
多くの場合、回収室36と回収タンク42との高低差は約2m程度であって静水圧で約0.02MPaとなる。そこで、加圧流体供給部46は0.03〜0.04MPaの圧力を有する空気を回収室36内へ供給するようにするとよい。第1油室15の潤滑油Lは、50cm程度の深さであるため、加圧空気の圧力は潤滑油Lによる静水圧よりも高いものとなっている。
導入路44を通って回収室36内に入った加圧空気は、回収室36の主に下側に溜まった海水Wや潤滑油Lを吹き飛ばして導出路39へ導き、「導出路39→回収管路40→回収管41→回収タンク42」へと海水Wや潤滑油Lを運ぶことになる。回収タンク42には流量調整弁48が設けられ、常に一定流量で外部に加圧空気が流出する状態となっているため、常時、「加圧流体供給部46→回収室36→回収タンク42」の空気流れが存在し、回収室36内の海水Wや潤滑油Lは常に回収室36内へと排出・貯留されるものとなる。
この働きにより、様々な悪条件が重なり、シール装置8内に海水Wや船体2内に存在する潤滑油Lが浸入したとしても、かかる海水W,潤滑油Lは回収室36内に入り込み、加圧流体供給部46から供給された加圧流体と共に回収タンク42に回収されるようになる。従って、シール装置8全体としては軸封効果が非常に高いものとなる。また、加圧流体の圧力が高圧に設定されているため、回収タンク42が海水W面より上側にあったとしても、浸入した海水Wや潤滑油Lは、高圧の加圧流体と共に確実に回収室36から排出され回収タンク42内に回収されるようになる。ゆえに、シール装置8全体としては軸封効果が確実なものとなる。当然ながら、海水Wがシール装置8を介してスラスト軸受部9に達することはないので、当該軸受部9のトラブルも回避できる。
なお、図3(b)に示すように、回収タンク42の上部に流量調整弁48を設けず外部開放とする。すなわち、回収タンク42の上部に外部開放管49を設け、一方で、回収管41に電磁式又は手動式の開閉弁50を設けるようにしてもよい。その上で、定期的に開閉弁50を開状態とし、「導出路39→回収管路40→回収管41→回収タンク42→外部開放管49」の回収ラインを作動させ、回収室36内の海水W等を回収タンク42に回収するとよい。通常は、開閉弁50を閉状態とし回収ラインを非作動状態としておく。
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
シール装置8は、ポッドプロペラ推進機構1の旋回部7に取り付けられるものとして説明をしたが、これに限定されるものではなく、舵(ラダー)やスラスターの旋回部(垂直部)と船体底部2Aとの連結部位に採用してもよい。
また、シール装置8は4本のシールリングを持つものとして説明を行ったが、それ以上、例えば5本、6本のシールリングを有するものであってもよい。
ポッドプロペラ推進機構を示す図である。 本発明にかかるシール装置を示す図である。 (a)は本実施形態の回収タンクを示した図であり、(b)は回収タンクの別実施形態を示した図である。
符号の説明
1 ポッドプロペラ推進機構
2 船体
2A 底部
3 ポッド体
4 プロペラ軸
5 プロペラ
6 ストラット
7 旋回部
8 シール装置
8A シール機構
25A〜25D 第1〜第4リップシールリング
28A〜28E 第1〜第5リング
32 摺動部材
35 第1環状室
36 第2環状室(回収室)
37 第3環状室
39 導出路
40 回収管路
41 回収管
42 回収タンク
44 導入路
45 加圧管路
46 加圧流体供給部
47 空気導入管
48 流量調整弁
L 潤滑油
W 海水(外部水)

Claims (3)

  1. 船体の底部から下方に突出し且つ縦軸心回りに旋回可能となっている旋回部と前記船体の底部との間に設けられ、且つ前記旋回部の外周面に摺接して船外にある外部水及び船内にある潤滑油の漏洩を防止する第1シールリング〜第4シールリングを前記旋回部の軸芯方向に船外側から順に備えたシール装置であって、
    前記第1リップシールリングは海水が船内側へ移動するのを規制する方向に配設され、前記第2リップシールリングは船外側への流体移動を規制する方向に配設され、前記第3リップシールリングは船内側への流体移動を規制する方向に配設され、前記第4リップシールリングは船外側へ前記潤滑油が流出するのを規制する方向に配設されていて、
    互いに隣り合う第2リップシールリングと第3リップシールリングとに挟まれた空間は、浸入してきた海水及び/又は潤滑油を回収する回収室を形成し、前記回収室には加圧流体を供給する加圧流体供給部と前記加圧流体を回収する回収タンクとが連結されていことを特徴とするシール装置。
  2. 前記加圧流体供給部は、前記加圧流体を回収タンクと回収室との高低差による静水圧より高い圧力に設定している請求項1に記載のシール装置。
  3. 前記加圧流体は加圧された空気である請求項1又は請求項2に記載のシール装置。
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