JP4631522B2 - 樹脂磁石成形品加工方法 - Google Patents

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Description

この発明は、樹脂磁石成形品の後加工に関するものである。
ポリアミド樹脂と82重量%以上の磁性フェライト粉末を含む混合物を溶融粘度30ポアズから1000ポアズの間で射出成形機のノズルから射出することにより、高磁束密度かつ軸方向における表面磁束密度変動を4.5G/mm以下に抑えられるというものがある(特許文献1)。
複数の突き出しピンを3段階に駆動制御することによって、スライド型の移動時にはスライド型に突出しピンに当接することなく前進位置から退避位置に操作することが可能となり、従来のようにスライド型に突出しピンを回避するための切り欠きを形成することが不要となる。その結果、マグネットローラの端部に長手方向のバリが発生することが回避できる(特許文献2)というものがある。
特開昭63−61274号公報 特開平11−77783号公報
しかしながら、特許文献1では、明細書中には明記されていないが、当該製法で射出成形する場合、ガス抜け等のクリアランスが必要となり、マグネットローラ本体部の端部から長手方向にバリが発生し、金型摩耗に比例して、該バリが大きくなり、成形後のバリ処理(削り)工程が必要となる。この場合、着磁したままではバリの削り屑がマグネットローラ本体部に付着し、それを除去する作業が必要となり、また、脱磁してバリ処理を行う場合は、バリ処理後着磁するという工程が必要となり、コストアップとなる場合がある。
また、特許文献2は、金型構造を工夫することで端部から長手方向にバリが発生することを回避しているが、金型構造が複雑になり、金型のメンテナンスが難しくなったり、コストアップになる場合がある。
以上のように、金型構造を複雑にすることなく、脱磁工程と着磁工程の2つの工程を必要としない、バリの削り屑がマグネットローラ本体部に付着しないような、バリ部除去・後加工方法を提供することが、課題となっている。
本発明は、下記の構成とすることで、上記課題を解決する。
(1)本発明の第1は、
樹脂磁石成形品の射出成形後残存するバリ部を除去する、樹脂磁石成形品のバリ取りにおいて、
密閉型ボックス内で切削刃物を回転させバリ部を削り、さらに、
該密閉型ボックスに設けられた削り屑吸引口から該バリ部削り屑を吸引除去する樹脂磁石成形品加工方法であって、
樹脂磁石成形品の円柱状側面と、
前記密閉型ボックス壁に設けられた該樹脂磁石成形品の中心軸と同心円状に配置された円柱状の壁穴の円柱状表面との最短距離(隙間A)が0.5mm〜2.5mmであって、
かつ、
切削刃物回転用軸の円柱状側面と、
前記密閉型ボックス壁に設けられ・該切削刃物取付ジグ回転軸と同心円状に配置された・円柱状の壁穴の円柱状表面との最短距離(隙間B)が0.5mm〜2.5mm、
である密閉型ボックスを使用することを特徴とする、樹脂磁石成形品加工方法、
である。
)本発明の第は、
前記密閉型ボックスに設けられた削り屑吸引口から前記バリ部削り屑を吸引除去する際に、
前記隙間A部分に該当する壁穴のボックス内側の壁穴断面積を擂鉢状に増大する構造とすることを特徴とする密閉型ボックスを使用することを特徴とする、()に記載の樹脂磁石成型品加工方法、
である。
)本発明の第は、
前記隙間Aと隙間Bを通じて密閉型ボックス内に流入してくる空気を高速気流とし、流入してきた空気が拡散かつ乱気流とされることを特徴とする、(1)〜()のいずれかに記載の樹脂磁石成型品加工方法、
である。
)本発明の第は、
切削刃物の回転数をC(rpm)、前記隙間AをD(mm)、前記隙間BをE(mm)、隙間Aを通る空気の流速をVa(m/sec)、隙間Bを通る空気の流速をVb(m/sec)、密閉型ボックス内の真空度をF(mmAq(mm水柱))、風量をG(m3/min)とした場合、
C(rpm)=100rpm〜500rpm、
D(mm)=0.5mm〜2.5mm、
E(mm)=0.5mm〜2.5mm、
Va(m/sec)=200m/sec〜500m/sec、
Vb(m/sec)=200m/sec〜500m/sec、
F(mmAq)=600mmAq〜1500mmAq、
G(m3/min)=1.0m3/min〜2.5m3/min、
とすることを特徴とする、()〜()のいずれかに記載の樹脂磁石成形品加工方法、
である。
本発明の第により、樹脂磁石成形品を脱磁することなく、バリの除去が可能となり、脱磁工数が減り、安価な樹脂磁石成形品が得られる。
本発明の第により、樹脂磁石成形品を脱磁することなく、バリの除去が可能となり、脱磁工数が減り、安価な樹脂磁石成形品が得られる。
本発明の第により、樹脂磁石成形品を脱磁することなく、バリの除去が可能となり、また、密閉型ボックス内の乱気流により、樹脂磁石成形品に付着しているバリ削り屑が除去でき、脱磁工程、バリ削り屑除去工数が減り、成形工程と検査工程とのラインが一元化でき、安価な樹脂磁石成形品が得られる。
本発明の第により、樹脂磁石成形品を脱磁することなく、バリの除去が可能となり、また、密閉型ボックス内の乱気流により、樹脂磁石成形品に付着しているバリ削り屑の除去が更に完全になり、脱磁工数、バリ削り屑除去工数が減り、成形工程と検査工程とのラインが一元化でき、安価な樹脂磁石成形品が得られる。
本発明は、
樹脂磁石成形品の射出成形後残存するバリ部を除去する、樹脂磁石成形品のバリ取りにおいて、
密閉型ボックス内で切削刃物を回転させバリ部を削り、さらに、
該密閉型ボックスに設けられた削り屑吸引口から該バリ部削り屑を吸引除去することを特徴とする、樹脂磁石成形品加工方法、
である。
本発明では、例えば図1のような射出成形装置により、樹脂磁石組成物の磁性粒子を配向着磁しながら、軸部と本体部も同一材料(上記樹脂磁石組成物)にて一体成形し、マグネットローラを得る。
その後、得られたマグネットローラを図2のようなバリ取り装置に挿入し、図2の11ような刃物(例えば切削チップ)でバリを処理し、該処理により発生した削り屑を吸引し、該バリ取り装置から排出する。
本発明の第1は、該バリ取り装置において、
樹脂磁石成形品の円柱状側面と、
前記密閉型ボックス壁に設けられた該樹脂磁石成形品の中心軸と同心円状に配置された円柱状の壁穴の円柱状表面との最短距離(隙間A)が0.5mm〜2.5mmであって、
かつ、
切削刃物回転用軸の円柱状側面と、
前記密閉型ボックス壁に設けられ・該切削刃物取付ジグ回転軸と同心円状に配置された・円柱状の壁穴の円柱状表面との最短距離(隙間B)が0.5mm〜2.5mm、
である密閉型ボックスを使用する
ことを特徴とする。
隙間Aは、上述のとおりであるが、密閉型ボックス壁に空けた穴と挿入したマグネットローラ本体部(略円柱)との最短距離である。
上記により、バリ取り時に発生した削り屑を吸引し、該密閉型ボックス外へ排出することができる。
隙間AおよびBが0.5mm未満の場合は、流入する空気は高速気流となるが、流入する空気の量が少なすぎ、結果的にバリ削り屑が処理しきれず、また、隙間AおよびBが2.5mm超える場合は、流入する空気の量は多いが、高速気流とならないため結果的にバリ削り屑が処理しきれない。
ここで、上記マグネットローラ材料は、
磁性粉として異方性フェライト磁性粉を50重量%〜95重量%と、
磁性粉の表面処理剤としてシラン系やチタネート系等のカップリング剤、
樹脂分としてポリアミド樹脂、
流動性を良好にするポリスチレン系・フッ素系滑剤、安定剤、可塑剤、もしくは難燃剤等を50重量%〜5重量%とし、
上記磁性粉と樹脂分等を混合分散し、溶融混練し、ペレット状に成形した後、図1のような装置を用いて、注入口から溶融樹脂磁石を、電磁石あるいは永久磁石で、金型に配置した配向着磁用ヨークにより240K・A/mの磁場を印加しながら射出成形し、磁性粒子を所望の方向に配向着磁し、硬化させ、図3のような4極構成のマグネットローラを得る。
成形時に印加する配向着磁磁場は、各磁極に要求される磁束密度仕様により適宜選択すればよい。
また、本発明の第は、
前記密閉型ボックスに設けられた削り屑吸引口から前記バリ部削り屑を吸引除去する際に、
前記隙間A部分に該当する壁穴のボックス内側の壁穴断面積を擂鉢状に増大する構造とすることを特徴とする密閉型ボックスを使用することを特徴とする、本発明の第に記載の樹脂磁石成型品加工方法、
である。
また、本発明の第は、
前記隙間Aと隙間Bを通じて密閉型ボックス内に流入してくる空気を高速気流とし、流入してきた空気が拡散かつ乱気流とされることを特徴とする、本発明の第1〜第のいずれかに記載の樹脂磁石成型品加工方法、
である。
隙間Aを0.5mm〜2.5mm、隙間Bを0.5mm〜2.5mmとし、前記隙間を通過する空気を高速気流とし、かつ、マグネットローラを挿入したボックス壁の内側を擂鉢状とすることにより、隙間Aから高速で流入した空気が擂鉢(擂り鉢)構造によりボックス内で拡散し、該空気を刃物の回転により乱気流とすることにより、バリを処理(削り)した後の屑が、磁気吸引力等の力でマグネットローラにたとえ一旦付着したとしても、該乱気流により剥ぎ取ることが可能となり、バリ取り時に発生した削り屑を吸引し、該密閉型ボックス外へ排出することができる。
ここで、擂鉢構造体は、壁面からの角度θ1を30度〜60度とすることが好ましい。30度未満であると擂り鉢状にした効果が現れず、所望の空気の拡散が得られず、また、60度を超えると空気がほとんど拡散せず、高速気流のままとなってしまう。
また、本発明の第は、
切削刃物の回転数をC(rpm)、前記隙間AをD(mm)、前記隙間BをE(mm)、隙間Aを通る空気の流速をVa(m/sec)、隙間Bを通る空気の流速をVb(m/sec)、密閉型ボックス内の真空度をF(mmAq(mm水柱))、風量をG(m3/min)とした場合、
C(rpm)=100rpm〜500rpm、
D(mm)=0.5mm〜2.5mm、
E(mm)=0.5mm〜2.5mm、
Va(m/sec)=200m/sec〜500m/sec、
Vb(m/sec)=200m/sec〜500m/sec、
F(mmAq)=600mmAq〜1500mmAq、
G(m3/min)=1.0m3/min〜2.5m3/min、
とすることを特徴とする、本発明の第〜第のいずれかに記載の樹脂磁石成形品加工方法、
である。
上記パラメーターを満足させることにより、隙間Aと隙間Bを通過する空気を高速気流とし、かつ、マグネットローラを挿入したボックス壁の内側を擂鉢状とすることにより、隙間Aから高速で流入した空気が擂り鉢構造によりボックス内で拡散し、該空気を刃物の回転により乱気流とすることにより、バリ取り(削り)した後の屑が、磁気吸引力等の力でマグネットローラにたとえ一旦付着したとしても、該乱気流により剥ぎ取ることが可能となり、バリ取り時に発生した削り屑を確実に吸引し、該密閉型ボックス外へ排出することができる。
C(rpm)が100rpm未満の場合は、ボックス内での乱気流が発生しづらくなり、また、900rpmを超えると刃物の磨耗が早くなる。
Va(m/sec)及びVb(m/sec)が、200m/sec未満の場合は、ボックス内への空気の流入量が不足し、ボックス内での乱気流が発生しづらくなり、また、500m/secを超えるとボックス内への空気の流入量が増えすぎ、乱気流が発生しづらくなる。
F(mmAq)が600mmAq未満の場合は、ボックス内での乱気流が発生しづらくなり、また、1500mmAqを超える場合も、ボックス内での乱気流が発生しづらくなる。
G(m3/min)が1.0m3/min未満の場合は、吸引力が小さすぎ、乱気流が発生しづらくなり、また、2.5m3/minを超えると、吸引力が大きすぎ、乱気流が発生しづらくなる。
いずれも乱気流がうまく発生させられない場合は、バリ削り屑がボックス内へ残ったり、あるいはマグネットローラに付着したままとなり、バリ削り屑をうまくボックス外へ排出できなくなる。
ここで、磁性粉としては、MO・nFe23(nは自然数)で代表される化学式を持つ異方性フェライト磁性粉などがあげられる。式中のMとして、Sr、Baまたは鉛などの1種または2種以上が適宜選択して用いられる。
樹脂としては、ポリアミド樹脂、エチレン−エチルアクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、PET、PBT、PPS、EVA、EVOH、PVC等の1種類あるいは2種類以上をもしくは、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フラン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂を1種類あるいは2種類以上を混合して用いることができる。
また、要求される磁束密度により、強磁性体粉末が等方性希土類磁性粉と異方性フェライト磁性粉との混合磁性粉を使用する。等方性希土類磁性粉と異方性フェライト磁性粉との混合割合は要求される磁束密度により適宜決めればよいが、等方性希土類磁性粉と異方性フェライト磁性粉との割合は、2:8〜8:2が適切である。等方性希土類磁性粉の割合が20%未満の場合は、等方性希土類磁性粉を混合した効果が発現せず、また、80%を超える場合は、高磁気特性を得ることができるが、樹脂磁石材料が高価となってしまう。
更に、磁性粉として、異方性フェライト磁性粉、等方性フェライト磁性粉、異方性希土類磁性粉(例えばSmFeN系)、等方性希土類磁性粉(例えばNeFeB系)を単独または2種類以上を混合して使用しても良い。
上記に示した単独磁性粉あるいは混合磁性粉の含有率が50重量%未満では、磁性粉不足により、マグネットピースの磁気特性が低下して所望の磁力が得られにくくなり、またそれらの含有率が95重量%を超えると、バインダー不足となり成形性が損なわれるおそれがある。
また、本明細書においては、4つ磁極で構成されたマグネットロールを主に説明しているが、本発明は4極マグネットロールのみに限定されない。すなわち、所望の磁束密度と磁界分布により、マグネットピースの数量を選択し、磁極数や磁極位置も適宜設定すればよい。
以下に、本発明を実施例および比較例に基づきより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
磁性粉として、異方性ストロンチウム(SrO・6Fe23)を90重量%とし、樹脂分としてナイロン6(宇部興産1013B)を10重量%(可塑剤、安定剤、滑剤等含む)とし、これらを混合分散し、溶融混練し、ペレット状に成形し、このペレットを溶融状態にし、図1のような射出成形装置により、注入口から溶融樹脂磁石組成物を射出注入し、500K・A/m〜1500K・A/mの磁場を印加しながら、樹脂磁石組成物の磁性粒子を配向着磁し、軸部と本体部も同一材料(上記樹脂磁石組成物)にて一体成形して、図3のようなマグネットローラを得る。図2の装置のように密閉型ボックスの壁にマグネットローラを挿入するための穴、一方前記穴の反対側の壁にはバリ切削用刃物(切削チップ)取り付けジグを挿入するための穴を設け、該マグネットローラおよび該切削刃物を所望の位置に固定し、該マグネットローラを切削刃物(切削チップ)と水平方向にクランプ保持する。前記マグネットローラと穴との隙間Aを1.5mm、前記切削用刃物(切削チップ)と穴との隙間Bを1.5mmとした。更に、密閉型ボックスの該マグネットローラに対する側面の壁には吸引用穴を設ける。上記刃物には切削刃物回転装置を接続し、上記吸引用穴(図2の削り屑吸引口(8))にはバキュームクリーナーの吸引ホースを接続し、切削刃物の先端部分が入った密閉型ボックスを、一体型で移動出来るベース板に取付したものをシリンダーで前進させて、マグネットローラのゲート部を密閉型ボックスの中に所望の位置まで挿入し、切削刃物を回転させバリを切削し、削り屑の吸引を行った。このとき、ボックス内に取り付けられた切削刃物(切削チップ)を所定の位置まで前進させたのち、ベース移動シリンダーを後退させ、切削刃物の回転を止め、バキュームクリーナーによる吸引を停止させた。切削刃物(切削チップ)の回転数は300rpmとした。
評価としては、密閉型ボックス内に残存したバリ(マグネット)の削り屑の量とマグネットローラに付着したバリ(マグネット)の削り屑の量を精密天秤にて秤量し、良否を判定した。
評価結果(秤量結果)は表1に示す。なお、上記吸引用の穴(図2の削り屑吸引口(8))の取り付け位置は、密閉型ボックスの該マグネットローラに対する側面ではなくて、下面であっても、同様の結果を得た。
Figure 0004631522
(実施例2)
前記マグネットローラと穴との隙間Aを0.5mm、前記切削用刃物(切削チップ)取り付けジグと穴との隙間Bを0.5mmとする以外はすべて実施例1と同様に行った。
(実施例3)
前記マグネットローラと穴との隙間Aを2.5mm、前記切削用刃物(切削チップ)と穴との隙間Bを2.5mmとする以外はすべて実施例1と同様に行った。
(実施例4)
切削刃物(切削チップ)の回転数を50rpmとする以外はすべて実施例1と同様に行った。
(実施例5)
切削刃物(切削チップ)の回転数を100rpmとする以外はすべて実施例1と同様に行った。
(実施例6)
切削刃物(切削チップ)の回転数を500rpmとする以外はすべて実施例1と同様に行った。
(実施例7)
切削刃物(切削チップ)の回転数を800rpmとする以外はすべて実施例1と同様に行った。
(実施例8)
切削刃物(切削チップ)の回転数を900rpmとする以外はすべて実施例1と同様に行った。
(実施例9)
密閉型ボックス壁に開けた穴とマグネットローラとの隙間(隙間A)部分のボックス内側を擂鉢形状にし、擂り鉢構造体の壁面からの角度θ1を30度とする以外はすべて実施例1と同様に行った。
(実施例10)
密閉型ボックス壁に開けた穴とマグネットローラとの隙間(隙間A)部分のボックス内側を擂鉢形状にし、擂り鉢構造体の壁面からの角度θ1を45度とする以外はすべて実施例1と同様に行った。
(実施例11)
密閉型ボックス壁に開けた穴とマグネットローラとの隙間(隙間A)部分のボックス内側を擂鉢形状にし、擂り鉢構造体の壁面からの角度θ1を60度とする以外はすべて実施例1と同様に行った。
(実施例12)
密閉型ボックス壁に開けた穴とマグネットローラとの隙間(隙間A)部分のボックス内側を擂鉢形状にし、擂り鉢構造体の壁面からの角度θ1を20度とする以外はすべて実施例1と同様に行った。
(実施例13)
密閉型ボックス壁に開けた穴とマグネットローラとの隙間(隙間A)部分のボックス内側を擂鉢形状にし、擂り鉢構造体の壁面からの角度θ1を70度とする以外はすべて実施例1と同様に行った。
(実施例14)
刃物の回転数C=300rpm、隙間Aの空気の流速Va=200m/sec、隙間Bの空気の流速をVb=200m/sec、密閉型ボックス内の真空度をF=600mmAq、バキュウムクリーナーの風量をG=1.0m3/minとする以外は実施例10(θ1を45度)と同様に行った。(この時の隙間AはD=1.5mm、隙間BはE=1.5mm)。
(実施例15)
刃物の回転数C=500rpm、隙間Aの空気の流速Va=400m/sec、隙間Bの空気の流速をVb=300m/sec、密閉型ボックス内の真空度をF=750mmAq、バキュウムクリーナーの風量をG=1.8m3/minとする以外は実施例10と同様に行った。
(実施例16)
刃物の回転数C=800rpm、隙間Aの空気の流速Va=450m/sec、隙間Bの空気の流速をVb=400m/sec、密閉型ボックス内の真空度をF=900mmAq、バキュウムクリーナーの風量をG=1.9m3/minとする以外は実施例10(θ1を45度)と同様に行った。
(実施例17)
刃物の回転数C=900rpm、隙間Aの空気の流速Va=500m/sec、隙間Bの空気の流速をVb=500m/sec、密閉型ボックス内の真空度をF=250mmAq、バキュウムクリーナーの風量をG=2.5m3/minとする以外は実施例10(θ1を45度)と同様に行った。
(実施例18)
図2の装置(バリ取り装置)において、隙間Aを0.1mm、隙間Bを0.1mmとする以外はすべて実施例1と同様に行った。
(実施例19)
図2の装置(バリ取り装置)において、隙間Aを3.0mm、隙間Bを3.0mmとする以外はすべて実施例1と同様に行った。
(比較例1)
図2の装置(バリ取り装置)において、密閉型ボックスを用いずに、従来通りオープンエアーの状態でバリ取りする以外はすべて実施例1と同様に行った。
射出成形装置 本発明のバリ取り装置 マグネットローラ
符号の説明
1.成形空間
2.永久磁石
3.バックヨーク
4.ゲート
5.非磁性体
6.隙間A
7.隙間B
8.削り屑吸引口
9.密閉型ボックス
10.擂鉢状構造体
11.切削刃物
11A.刃物取り付けジグ
12.ストッパー
13.ハイドロチェッカー
14.ベース移動シリンダー
15.切削刃物回転用モーター
16.マグネットローラ本体部
17.マグネットローラ軸部

Claims (4)

  1. 樹脂磁石成形品の射出成形後残存するバリ部を除去する、樹脂磁石成形品のバリ取りにおいて、
    密閉型ボックス内で切削刃物を回転させバリ部を削り、さらに、
    該密閉型ボックスに設けられた削り屑吸引口から該バリ部削り屑を吸引除去する樹脂磁石成形品加工方法であって、
    樹脂磁石成形品の円柱状側面と、
    前記密閉型ボックス壁に設けられた該樹脂磁石成形品の中心軸と同心円状に配置された円柱状の壁穴の円柱状表面との最短距離(隙間A)が0.5mm〜2.5mmであって、
    かつ、
    切削刃物回転用軸の円柱状側面と、
    前記密閉型ボックス壁に設けられ・該切削刃物取付ジグ回転軸と同心円状に配置された・円柱状の壁穴の円柱状表面との最短距離(隙間B)が0.5mm〜2.5mm、
    である密閉型ボックスを使用することを特徴とする、樹脂磁石成形品加工方法。
  2. 前記密閉型ボックスに設けられた削り屑吸引口から前記バリ部削り屑を吸引除去する際に、
    前記隙間A部分に該当する壁穴のボックス内側の壁穴断面積を擂鉢状に増大する構造とすることを特徴とする密閉型ボックスを使用することを特徴とする、請求項に記載の樹脂磁石成型品加工方法。
  3. 前記隙間Aと隙間Bを通じて密閉型ボックス内に流入してくる空気を高速気流とし、流入してきた空気が拡散かつ乱気流とされることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の樹脂磁石成型品加工方法。
  4. 切削刃物の回転数をC(rpm)、前記隙間AをD(mm)、前記隙間BをE(mm)、隙間Aを通る空気の流速をVa(m/sec)、隙間Bを通る空気の流速をVb(m/sec)、密閉型ボックス内の真空度をF(mmAq(mm水柱))、風量をG(m3/min)とした場合、
    C(rpm)=100rpm〜500rpm、
    D(mm)=0.5mm〜2.5mm、
    E(mm)=0.5mm〜2.5mm、
    Va(m/sec)=200m/sec〜500m/sec、
    Vb(m/sec)=200m/sec〜500m/sec、
    F(mmAq)=600mmAq〜1500mmAq、
    G(m3/min)=1.0m3/min〜2.5m3/min、
    とすることを特徴とする、請求項のいずれかに記載の樹脂磁石成形品加工方法。
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