JP4630716B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents
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(1)請求項1に記載の発明は、排気中へ添加剤を供給する添加剤供給手段と、前記添加剤の酸化反応を促進させる機能を有する触媒装置と、該触媒装置の上流に設けられて排気温度を計測する第1排気温度センサと、前記触媒装置の下流に設けられて排気温度を計測する第2排気温度センサと、前記触媒装置を通じて排気の浄化を行うための条件が成立しているとき、前記触媒装置の温度の推定値に基づいて前記添加剤供給手段による添加剤の供給態様を制御することで排気の浄化を行う制御手段と、前記第1排気温度センサの計測値と前記第2排気温度センサの計測値とを組み合わせて前記触媒装置の温度の推定値を算出する推定手段とを備え、前記触媒装置の温度の推定値に対して前記第1排気温度センサの計測値を反映させる度合いを第1計測値反映率とし、前記触媒装置の温度の推定値に対して前記第2排気温度センサの計測値を反映させる度合いを第2計測値反映率としたとき、前記推定手段は、排気の流量またはその相当値に基づいて前記第1計測値反映率及び前記第2計測値反映率を設定するものであることを要旨としている。なお、以降の説明にて用いる「触媒床温」は、触媒装置の温度を示す。
また、第1排気温度センサ及び第2排気温度センサはそれぞれ上述のような出力特性を有するため、実際の触媒床温に対する第2排気温度センサの計測値の応答遅れが小さいときには、第1排気温度センサの計測値よりも第2排気温度センサの計測値の方が実際の触媒床温をより適切に反映するようになる。従って、触媒床温の推定精度を向上させるためには、実際の触媒床温に対する第2排気温度センサの計測値の応答遅れを加味して、第1計測値反映率及び第2計測値反映率を設定することが望ましいといえる。一方で、第2排気温度センサの計測値の応答遅れは、排気の流量に応じて変化する傾向を示す。
上記発明では、こうしたことを考慮して、排気の流量またはその相当値に基づいて第1計測値反映率及び第2計測値反映率を設定するようにしているため、触媒床温の推定精度をより向上させることができるようになる。
上記発明では、触媒装置の上流から下流へわたっての複数箇所における触媒床温の推定値を算出することで、添加剤の供給態様の制御に際して触媒装置の温度勾配を加味することができるようにしている。これにより、より緻密な添加剤の供給制御を実現することができるようになる。
本実施形態では、ディーゼルエンジンの制御装置として本発明を具体化した場合を想定している。
図1に、本発明が適用されたディーゼルエンジンの概略構造を示す。
ディーゼルエンジン1は、エンジン本体11、ターボチャージャ4、コモンレール式燃料供給装置5、排気再循環装置6及び排気浄化装置7を備えて構成されている。また、電子制御装置9を通じて各種装置が制御される。
シリンダ12内には、空気と燃料との混合気を燃焼させるための燃焼室13が形成されている。
ターボチャージャ4は、排気のエネルギーを利用してインテークパイプ22内の空気を圧縮することで、燃焼室13内へ供給される空気の量を増加させる。
コモンレール式燃料供給装置5は、高圧の燃料を燃焼室13内へ噴射することにより、燃焼室13にて燃料を燃焼させる。
燃料噴射弁51は、対応するシリンダ12の燃焼室に燃料を噴射する。
コモンレール54は、燃料ポンプ53から供給された燃料を高圧の状態に維持する。コモンレール54内の燃料は、各燃料噴射弁51の開弁にともない燃料噴射弁51からシリンダ12の燃焼室へ噴射される。
排気再循環装置6は、インテークパイプ22内に排気の一部を供給することで、混合気の燃焼温度を低下させて窒素酸化物(NOx)の発生量を低減させる。
連通管61は、タービンホイール42よりも上流の排気通路33とスロットルバルブ26よりも下流の吸気通路23とを連通する。また、連通管61には、排気の流れ方向の上流側から順に、EGRクーラ62及びEGRバルブ63が配置されている。
EGRバルブ63は、連通管61を介してインテークパイプ22へ供給される排気の流量を調整する。
排気浄化装置7は、排気中の粒子状物質(PM)、窒素酸化物(NOx)、炭化水素(HC)及び一酸化炭素(CO)の浄化を行う。
NOx触媒コンバータ72においては、次のようにNOxの浄化が行われる。
(a)排気が酸化雰囲気(リーン)の状態にあるとき、排気中のNOxがNOx触媒に吸蔵される。
(b)排気が還元雰囲気(ストイキあるいはリッチ)の状態にあるとき、NOx触媒に吸蔵されているNOxが一酸化窒素(NO)として離脱し、HCやCOにより還元される。
(a)排気が多孔質セラミック構造体の壁を通過する際、排気中のPMが同セラミック構造体の壁により捕捉される。
(b)排気が高温のとき、捕捉されているPMが排気中の酸素により酸化される。
(c)NOxの吸蔵時や放出時に生成される活性酸素により、捕捉されているPMが酸化される。
燃料添加弁71は、燃料(添加剤)の噴射を通じて排気中へ燃料を添加する。燃料添加弁71には、コモンレール54へ供給される燃料よりも圧力の低い燃料が燃料ポンプ53を通じて供給される。
電子制御装置9は、エンジン制御にかかる演算処理を実行する中央演算処理装置、エンジン制御に必要なプログラムやマップが予め記憶された読み出し専用メモリ、中央演算処理装置の計算結果等を一時的に記憶するランダムアクセスメモリ、外部の信号を入力するための入力ポート、及び外部へ信号を出力するための出力ポート等を備えて構成されている。
電子制御装置9は、上記各センサの検出信号から把握されるエンジン運転状態に基づいて、各制御パラメータの要求値(例えば燃料噴射弁51による燃料の噴射量(燃料噴射量FI)や燃料添加弁71による燃料の添加量(燃料添加量FA))を設定する。そして、出力ポートに接続された各機器類の駆動回路に対して、上記要求値に対応した指令信号を出力する。
本実施形態では、排気を浄化するための制御として、触媒担持型PMフィルタ73上のPMを燃焼させる「PM再生制御」、NOx触媒に吸蔵されている硫黄酸化物(SOx)を還元して放出させる「S被毒回復制御」、及びNOx触媒に吸蔵されているNOxを還元して放出させる「NOx還元制御」が行われる。
排気浄化装置7においては、触媒担持型PMフィルタ73に捕捉されているPMの量が多くなるにつれて、同PMフィルタ73での圧力損失が増大する。従って、エンジン運転状態の悪化をまねく程度まで圧力損失が増大する前に、フィルタ上に堆積しているPMを浄化する必要がある。
そして、NOx触媒コンバータ72での燃料の酸化反応により高温の排気が触媒担持型PMフィルタ73へ供給されるため、触媒担持型PMフィルタ73の高温化を通じてPMが燃焼される。また、NOx触媒コンバータ72を通過した燃料が触媒担持型PMフィルタ73で酸化されるため、酸化反応にともなう発熱を通じてPMが燃焼される。
NOx触媒コンバータ72や触媒担持型PMフィルタ73のNOx触媒は、燃料や潤滑油に由来する硫黄分から生成されるSOxをNOxとともに吸収する性質がある。一方で、NOx触媒の吸蔵量には限界があるため、SOx吸蔵量が過度に多くなった場合にはNOx吸蔵能力の低下(S被毒)をまねくようになる。従って、排気浄化装置7においては、SOx吸蔵量の増加に起因してNOxの吸蔵に支障をきたす前に、NOx触媒に吸蔵されているSOxを還元する必要がある。
これにより、昇温制御を通じてNOx触媒コンバータ72や触媒担持型PMフィルタ73が高温化された後、SOx還元制御を通じて排気の空燃比がリッチとされるため、NOx触媒コンバータ72や触媒担持型PMフィルタ73の周囲が高温の還元雰囲気に維持される。そして、NOx触媒に吸蔵されているSOxが還元された後にNOx触媒から放出される。
排気浄化装置7においては、NOx触媒コンバータ72や触媒担持型PMフィルタ73のNOx吸蔵量が限界に達する前に、NOx触媒に吸蔵されているNOxを還元して放出させる必要がある。
図2を参照して、「S被毒回復制御処理」について説明する。本処理は、電子制御装置9により一定の時間毎に繰り返し実行される。なお、以降の説明において、コンバータ触媒床温TCはNOx触媒コンバータ72の触媒床温を、フィルタ触媒床温TFは触媒担持型PMフィルタ73の触媒床温を、目標触媒床温TFTは「昇温制御処理」におけるフィルタ触媒床温TFの目標値をそれぞれ示す。
・「SOx還元制御処理」が実行されていないとき、ステップS120の処理を行う。
・「SOx還元制御処理」が実行されているとき、ステップS150の処理を行う。
・「昇温制御処理」が実行されていないとき、ステップS130の処理を行う。
・「昇温制御処理」が実行されているとき、ステップS140の処理を行う。
・実行条件が成立しているとき、ステップS132の処理を行う。
・実行条件が成立していないとき、「S被毒回復制御処理」を一旦終了する。
[a]触媒担持型PMフィルタ73に吸蔵されているSOxの量(SOx吸蔵量)が限界値に達している。なお、SOx吸蔵量は、例えばディーゼルエンジン1の運転履歴(吸気流量GAや燃料噴射量FI)に基づいて推定することができる。
[b]コンバータ触媒床温TCの推定値(推定コンバータ触媒床温eTC)が、燃料の酸化反応を起こすために必要となる温度以上である。なお、推定コンバータ触媒床温eTCは、ディーゼルエンジン1の運転状態(吸気流量GAや燃料噴射量FI)に基づいて推定することができる。
・目標触媒床温TFT以上のとき、ステップS142の処理を行う。
・目標触媒床温TFT未満のとき、「S被毒回復制御処理」を一旦終了する。
[ステップS142]「昇温制御処理」(図5)を終了するとともに「SOx還元制御処理」(図7)を開始する。これにより、「S被毒回復制御処理」の次回の制御周期においては、ステップS110の処理からステップS150の処理へ移行するようになる。
・終了条件が成立しているとき、ステップS152の処理を行う。
・終了条件が成立していないとき、「S被毒回復制御処理」を一旦終了する。
図5を参照して、「昇温制御処理」について説明する。本処理は、「S被毒回復制御処理」において開始されてから終了されるまで間、電子制御装置9により一定の時間毎に繰り返し実行される。
・目標触媒床温TFTの設定が行われていないとき、ステップS212の処理を行う。
・目標触媒床温TFTの設定が行われているとき、ステップS214の処理を行う。
図6を参照して、「SOx還元制御処理」の概要について説明する。
図6は、「SOx還元制御処理」の実行中における燃料添加量FA及び排気空燃比EAFの変化態様の一例を示す。
[ステップS310]間欠燃料添加を開始してからの経過期間(添加実行期間ti)が要求実行期間titに達したか否かを判定する。
・要求実行期間titに達していないとき、再度ステップS310の処理を行う。
・要求実行期間titに達しているとき、ステップS312の処理を行う。
[ステップS320]間欠燃料添加を停止してからの経過期間(添加停止期間ts)が要求停止期間tstに達したか否かを判定する。
・要求停止期間tstに達していないとき、再度ステップS320の処理を行う。
・要求停止期間tstに達しているとき、ステップS302の処理を行う。
本実施形態の「触媒床温推定処理」では、フィルタ触媒床温TFをより高い精度をもって推定するために、以下の〔1〕「推定処理の構成1」及び〔2〕「推定処理の構成2」で説明する処理を含めてフィルタ触媒床温TFの推定を行うようにしている。
第1排気温度センサ91は、触媒担持型PMフィルタ73へ流れ込む直前の排気の温度を計測するため、基本的には実際のフィルタ触媒床温TFに対する相関が高い計測値(実際のフィルタ触媒床温TFとの乖離が小さい計測値)を出力することができる。一方で、同計測値には、触媒担持型PMフィルタ73での燃料の酸化反応にともなうフィルタ触媒床温TFの上昇が反映されない。
第1排気温度センサ91及び第2排気温度センサ92はそれぞれ上述のような出力特性を有するため、実際のフィルタ触媒床温TFに対する第2排気温度センサ92の計測値の応答遅れが小さいときには、第1排気温度センサ91の計測値よりも第2排気温度センサ92の計測値の方が実際のフィルタ触媒床温TFをより適切に反映するようになる。即ち、フィルタ触媒床温TFの推定精度を向上させるためには、実際のフィルタ触媒床温TFに対する第2排気温度センサ92の計測値の応答遅れを加味して、推定フィルタ触媒床温eTFに対する各推定触媒床温eTF1,eTF2の反映度合いを設定するが望ましい。一方で、第2排気温度センサ92の計測値の応答遅れは、排気浄化装置7の動作態様に応じて変化する傾向を示す。
図8〜図12を参照して、「触媒床温推定処理」の詳細な処理手順について説明する。本処理は、電子制御装置9により一定の時間毎に繰り返し実行される。
(a)排気流量GEと第1補正量TEge1との関係が予め設定された第1補正量算出マップ(図9)から、今回制御周期の排気流量GEに適合した第1補正量TEge1を算出する。なお、本処理では、排気流量GEの相当値として吸気流量GAを用いるようにしている。即ち、第1補正量TEge1の算出に際しては、今回制御周期の吸気流量計測値GAMが第1補正量算出マップに適用される。
第1補正量TEge1は、第1排気温度計測値TE1Mと実際のフィルタ触媒床温TFとの乖離を補正するための値として算出される。従って、第1排気温度計測値TE1Mと実際のフィルタ触媒床温TFとの乖離度合いに応じて第1補正量TEge1を設定する必要がある。
(a)排気流量GEと第2補正量TEge2との関係が予め設定された第2補正量算出マップ(図10)から、今回制御周期の排気流量GEに適合した第2補正量TEge2を算出する。なお、本処理では、排気流量GEの相当値として吸気流量GAを用いるようにしている。即ち、第2補正量TEge2の算出に際しては、今回制御周期の吸気流量計測値GAMが第2補正量算出マップに適用される。
第2補正量TEge2は、第2排気温度計測値TE2Mと実際のフィルタ触媒床温TFとの乖離を補正するための値として算出される。従って、第2排気温度計測値TE2Mと実際のフィルタ触媒床温TFとの乖離度合いに応じて第2補正量TEge2を設定する必要がある。
「状態A」:NOx触媒コンバータ72の触媒機能が劣化している。
「状態B」:上記「状態A」以外且つSOx還元制御処理の実行中。
「状態C」:上記「状態B」以外。
[式1]
DP2 ← 1 − DP1
なお、還元制御時反映率算出マップ及び通常制御時反映率算出マップに排気流量GEと第2推定値反映率DP2との関係を予め織り込ませておくとともに、上記ステップS406の処理において第1推定値反映率DP1及び第2推定値反映率DP2を算出することもできる。
まず、各算出マップにおける排気流量GEと第1推定値反映率DP1との関係について説明する。
SOx還元制御処理の実行中と停止中とでは、触媒担持型PMフィルタ73へ供給される燃料の量が大きく異なることにより、実際のフィルタ触媒床温TFと第1排気温度センサ91の計測値との乖離度合いにも大きな違いが現れる。ちなみに、第1排気温度センサ91の計測値には触媒担持型PMフィルタ73での燃料の酸化反応にともなうフィルタ触媒床温TFの上昇が反映されないため、触媒担持型PMフィルタ73へ供給される燃料の量が多くなるほど実際のフィルタ触媒床温TFと第1排気温度センサ91の計測値との乖離度合いは大きくなる傾向を示す。
[式2]
eTF ← eTF1 × DP1 + eTF2 × DP2
なお、上記[式2]を通じて算出された推定フィルタ触媒床温eTFは、「S被毒回復制御処理」の「昇温制御処理」及び「SOx還元制御処理」をはじめとして、推定フィルタ触媒床温eTFを用いる各制御処理において適宜参照される。
以上詳述したように、この実施形態にかかる内燃機関の排気浄化装置によれば、以下に示すような効果が得られるようになる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した、例えば次のような形態として実施することもできる。
「状態D」:「状態B」以外且つ昇温制御処理の実行中。
「状態E」:「状態D」以外。
(a)ステップS402及びS404の処理を省略する。
(b)第1推定触媒床温eTF1を第1排気温度計測値TE1Mに置き換える。
(c)第2推定触媒床温eTF2を第2排気温度計測値TE2Mに置き換える。
(d)第1推定値反映率DP1を第1計測値反映率(推定フィルタ触媒床温eTFに対して第1排気温度計測値TE1Mを反映させる度合い)に置き換える。なお、第1計測値反映率は第1推定値反映率DP1に準じた態様をもって設定される。
(e)第2推定値反映率DP2を第2計測値反映率(推定フィルタ触媒床温eTFに対して第2排気温度計測値TE2Mを反映させる度合い)に置き換える。なお、第2計測値反映率は第2推定値反映率DP2に準じた態様をもって設定される。
21…インテークマニホールド、22…インテークパイプ、23…吸気通路、24…エアクリーナ、25…インタークーラ、26…スロットルバルブ。
4…ターボチャージャ、41…コンプレッサーホイール、42…タービンホイール、43…ローターシャフト。
6…排気再循環装置、61…連通管、62…EGRクーラ、63…EGRバルブ。
9…電子制御装置、91…第1排気温度センサ、92…第2排気温度センサ、93…排気空燃比センサ、94…エアフローメータ、95…回転速度センサ。
Claims (10)
- 排気中へ添加剤を供給する添加剤供給手段と、
前記添加剤の酸化反応を促進させる機能を有する触媒装置と、
該触媒装置の上流に設けられて排気温度を計測する第1排気温度センサと、
前記触媒装置の下流に設けられて排気温度を計測する第2排気温度センサと、
前記触媒装置を通じて排気の浄化を行うための条件が成立しているとき、前記触媒装置の温度の推定値に基づいて前記添加剤供給手段による添加剤の供給態様を制御することで排気の浄化を行う制御手段と、
前記第1排気温度センサの計測値と前記第2排気温度センサの計測値とを組み合わせて前記触媒装置の温度の推定値を算出する推定手段とを備え、
前記触媒装置の温度の推定値に対して前記第1排気温度センサの計測値を反映させる度合いを第1計測値反映率とし、前記触媒装置の温度の推定値に対して前記第2排気温度センサの計測値を反映させる度合いを第2計測値反映率としたとき、
前記推定手段は、排気の流量またはその相当値に基づいて前記第1計測値反映率及び前記第2計測値反映率を設定するものである
ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
前記推定手段は、前記排気の流量またはその相当値が増量側へ変化するにつれて前記第1計測値反映率を小さくするとともに前記第2計測値反映率を大きくするものである
ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 請求項2に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
前記触媒装置は、排気中の窒素酸化物を吸蔵する触媒が担持されたものであり、
前記制御手段は、前記触媒装置に吸蔵されている硫黄酸化物を還元するための条件が成立しているとき、前記添加剤の供給を通じて排気の空燃比をリッチにすることで前記硫黄酸化物を還元させる硫黄還元処理を行うものであり、
前記推定手段は、前記硫黄還元処理の実行中の前記第1計測値反映率及び前記第2計測値反映率と前記硫黄還元処理の停止中の前記第1計測値反映率及び前記第2計測値反映率とを異なる値に設定するものである
ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 請求項3に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
前記推定手段は、前記硫黄還元処理の実行中の前記第2計測値反映率を前記硫黄還元処理の停止中の前記第2計測値反映率よりも大きく設定するとともに前記硫黄還元処理の実行中の前記第1計測値反映率を前記硫黄還元処理の停止中の前記第1計測値反映率よりも小さく設定するものである
ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
当該排気浄化装置は、前記触媒装置の上流に配置されて前記添加剤の酸化反応を促進させる機能を有する上流触媒装置を備えるものであり、
前記第1排気温度センサは、前記上流触媒装置の下流且つ前記触媒装置の上流の排気通路に設けられるものであり、
前記第2排気温度センサは、前記触媒装置の下流に設けられるものである
ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 請求項5に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
前記推定手段は、前記触媒装置の温度の推定値に対して前記第1排気温度センサの計測値を反映させる度合いを第1計測値反映率とするとともに前記触媒装置の温度の推定値に対して前記第2排気温度センサの計測値を反映させる度合いを第2計測値反映率として、前記上流触媒装置の触媒機能が劣化していることを示す条件が成立しているとき、前記第1計測値反映率を「0」に設定するものである
ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
前記推定手段は、前記第1排気温度センサの計測値と前記第2排気温度センサの計測値との組み合わせを通じて、前記触媒装置の上流から下流へわたっての複数箇所における該触媒装置の温度の推定値を算出するものである
ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 請求項7に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
前記推定手段は、前記複数箇所における前記触媒装置の温度の推定値に基づいて該複数の推定値の代表値を算出するものであり、
前記制御手段は、該代表値に基づいて前記添加剤供給手段による添加剤の供給態様を制御するものである
ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 請求項1〜8のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
前記第1排気温度センサの計測値に基づいて算出される前記触媒装置の温度の推定値を第1推定値とし、前記第2排気温度センサの計測値に基づいて算出される前記触媒装置の推定値を第2推定値とし、前記制御手段による排気の浄化に際して用いられる前記触媒装置の温度の推定値を第3推定値として、
前記推定手段は、前記第1排気温度センサの計測値を排気の流量またはその相当値に基づいて補正することで前記第1推定値を算出し、前記第1推定値と前記第2推定値とを組み合わせて前記第3推定値を算出するものである
ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。 - 請求項1〜9のいずれか一項に記載の内燃機関の排気浄化装置において、
前記第1排気温度センサの計測値に基づいて算出される前記触媒装置の温度の推定値を第1推定値とし、前記第2排気温度センサの計測値に基づいて算出される前記触媒装置の推定値を第2推定値とし、前記制御手段による排気の浄化に際して用いられる前記触媒装置の温度の推定値を第3推定値として、
前記推定手段は、前記第2排気温度センサの計測値を排気の流量またはその相当値に基づいて補正することで前記第2推定値を算出し、前記第1推定値と前記第2推定値とを組み合わせて前記第3推定値を算出するものである
ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
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