JP4627214B2 - 通信端末装置 - Google Patents

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Description

本発明は、情報通信ネットワークを介して移動体情報機器などとのデータ通信(パケットデータの送受信)および遠隔端末機器へのアプリケーション処理の何れも実行できるようにモジュール化された通信端末プラットフォームを利用した通信端末装置に関する。
近年、PHS(簡易型携帯電話機)やデータ通信機能を備えた携帯電話機あるいはPDA(Personal Digital Assistants)などの移動体情報機器が急速に普及し、外出先においてこの移動体情報機器から自宅などに設置した各種家電機器などと通信あるいは遠隔制御するようにしたホームオートメーションシステム、ホームセキュリティシステム、遠隔モニターリングシステムなどが提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
このようなシステムにより、例えば、外出先において自宅に設置したモニターカメラから送られてくる画像を携帯電話機で確認したり、エアコンのスイッチを入れ、ビデオの録画予約などを行うことが可能となる。そして、このようなシステムを実現するための一般的な構成では、家庭内の遠隔端末機器、即ち、家電機器や警報機器に通信機能を付設し、この遠隔端末機器と通信事業者が構築した情報通信ネットワークの双方を通信により接続する中継ステーションを家庭内に付設する必要がある。
ところが、このようなシステムを構築するためには、通常、ADSLルータやパソコンまたはパソコンに相当する機器などを設置し、IP(Internet Protocol)通信に必要な各種設定を行う必要がある。しかしながら、このようなパソコンやインターネットに関する知識を一般家庭に期待することは困難であり、普及の妨げとなっているのが実情である。そこで、手軽にPHSや携帯電話機の通信機能を利用できるようにしたシステムが提案されている。これは、汎用通信モジュールとして構成されたPCカードを用いるもので、通信が可能となるようにしている。
図7は、かかるシステムの概要を示したもので、中継ステーションAに複数の遠隔端末機器B、例えば、モニターカメラB1、赤外線リモコンB2、防犯センサーB3がケーブルL1・L2・L3により接続されている。そして、前記中継ステーションAのスロットには、汎用通信モジュールとして構成されたPCカードCがスロットイン方式で接続される。これにより、中継ステーションAと、モニターカメラB1、赤外線リモコンB2、防犯センサーB3とは相互に信号の授受が可能となり、PCカードCにより外部との通信が可能となる。
特開2002−92767号公報 特開2001−155277号公報
上記のように構成された従来のシステムにおいては、中継ステーションとなる機器に予め設けられている通信プロトコル関係およびアプリケーション処理のためのソフトウエアを制御するためのCPUが設けられているが、これとは別に通信機能を補完するための外付け装置となるPCカードにもCPUを設ける必要がある。したがって、CPUおよびこれに付帯する構成が重複するとともにソフトウエアのコストが嵩み、システム全体のコスト削減の妨げとなっている。
また、上記従来のシステムでは、このシステムを稼働する前提としてPHSや携帯電話機の通信事業者と回線利用契約を締結する必要がある。特に遠隔端末機器が個々に通信を行うようにしたシステムの場合は、個々の遠隔端末機器毎に利用約款にもとづいて回線利用契約を締結することになり、低い通信頻度、データ量にも拘わらず通信できる状態を維持するためのランニングコストが上昇してしまうことになり、中継ステーションを採用する方式に比べ、実用化の大きな妨げとなっている。
さらに、従来のシステムを長期間メンテナンスせずに無人で運用するためには、比較的大容量の2次電池を内蔵し、フローティング充電を行うなど商用交流電源と組み合わせた形態を構成する必要があり、且つ、広い設置スペースを要する。したがって、このような商用交流電源を必須とする利用形態は、設置環境の制限を受け、応用分野が制限されてしまうことになる。また、通常、PHS網や携帯電話網に接続される通信端末装置は、常時、待ち受け受信モードにして利用する場合が多く、この待ち受け受信機能を維持するための電力を小容量の1次電池で供給することが困難であった。
そこで本発明は、以下に述べる各手段により上記課題を解決するようにした。即ち、請求項1記載の発明では、無線によるパケット通信が可能となるようにする通信プロトコルおよび電子メール送受信機能を備えた通信手段と、遠隔端末機器を制御するためのアプリケーションソフトウエアを格納する記憶手段とを共通のCPUで制御可能となるようにモジュール化された通信端末プラットフォームを遠隔端末機器と組み合わせて構成し、前記通信端末プラットフォームのスリープモードにおける電力供給を電池電源により行うようにした通信端末装置であり、前記通信端末装置に設けた検知手段が作動して特定の状態を検出したとき電源制御部が機能を開始し、前記電池電源の電力が前記通信端末プラットフォームに供給され、該通信端末プラットフォームがスリープモードからアクティブモードに遷移したことをセンターサーバへ通知するようにした通信端末装置において、前記通信端末装置にタイマー機能を備え、このタイマー機能により予め設定された時間周期で前記電池電源の電力が通信端末プラットフォームに供給され、該通信端末プラットフォームがスリープモードからアクティブモードへ遷移したことをセンターサーバへ通知する機能と、前記検知手段の作動を促す特定の状態を擬似的に形成することができる補助手段を通信端末装置に設け、通信端末プラットフォームがスリープモードからアクティブモードへ遷移したことを示す通知をセンターサーバが受信したとき、該センターサーバが前記補助手段を作動して検知手段の動作状態を確認できるようにする機能と、を備えるようにする。
本発明によれば、通信およびアプリケーション処理を実行するハードウエアおよびソフトウエアを共通のCPUで制御できるようにモジュール化された通信端末プラットフォームを用いて遠隔端末機器を構成するようにしたので、商用交流電源などを用いることなく動作待機状態を長期間継続することができる。これにより遠隔端末機器の設置場所が限定されることなく、システム構築の融通性を向上した通信端末装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図にもとづいて詳細に説明する。なお、本発明の理解を容易とするため、先ず、本発明を実現するために採用する通信端末プラットフォーム1の構成を図3にもとづいて具体的に説明する。
同図において、符号1aはインターフェースであり、モニターカメラB1、赤外線リモコンB2、防犯センサーB3などの遠隔端末機器Bが接続され信号の授受を行う。符号1bは前記遠隔端末機器Bを駆動するためのアプリケーションソフトウエアであり、半導体メモリに記憶されるが、この半導体メモリは追記型であることが好ましく、書き込み書き直しが可能となるようにしておくことにより、接続する遠隔端末機器Bの種類に対応させて任意のアプリケーションソフトウエアを記憶させることができる。
つぎに、通信手段として回路機能ブロックにより構成された通信プラットフォームには、インターネット上での通信が可能となるようにTelnetソフトウエア1d、TCP/IPプロトコルソフトウエア1e、PPPプロトコルソフトウエア1fを備え、API(Application Program Interface)を経由してアプリケーションソフトウエア1bから利用できる。
上記の他の通信処理を司る要素として、PHSや携帯電話機の情報通信ネットワークN1との接続処理などの処理を行う通信アプリケーションソフトウエア1h、パケット信号を生成する無線パケットソフトウエア1i、L1/L2ソフトウエア1j、ベースバンド変換器1k、そしてRF変換器11を備え、外部との通信が可能となるようにしている。
符号1gはトラフィック管理ソフトウエアであり、通信端末プラットフォーム1の発信頻度およびデータ量を管理する。即ち、後述する情報通信ネットワークN2への発信頻度を時間単位、日単位、週単位、月単位など任意に定めた単位でそのデータ量とともに監視し、この数値が予め設定されている管理設定値を越えたとき、トラフィックヒューズが機能して発信を強制的に禁止し、センターサーバの負担を軽減するようにしている。なお、トラフィック管理ソフトウエア1gは、トラフィックヒューズが機能したとき、予め設定した送信先にこれを通知する機能、サーバ管理者によりトラフィックヒューズが機能している状態を解除できるようにする機能、サーバ管理者により管理設定値を更新できるようにする機能を併せ備える。
このように構成された通信端末プラットフォーム1は、各機能要素が共通のCPU1mで制御され、遠隔端末機器のアプリケーション処理および通信制御がなされるので、両機能を達成するための部品構成を最小限とすることができ、製造コストを削減することが可能となる。また、このように構成した通信端末プラットフォーム1は遠隔端末機器Bへ実装することが容易となり、図4に示すようにモニターカメラB1、赤外線リモコンB2、防犯センサーB3が情報通信ネットワークN2と直接通信することが可能となる。
図5は、上述した通信端末プラットフォーム1を実装した遠隔端末機器B(B1・B2・B3)により構築した通信システムを示すもので、同図において、符号2は携帯電話機を代表例とする移動体情報機器であり、通信事業者が構築した情報通信ネットワークN1との間でデータの送受信が可能となるものを前提としている。一方、情報通信ネットワークN2も通信事業者により構築されたものであり、前記情報通信ネットワークN1・N2間にセンターサーバSを介在させ、このセンターサーバSの中継により遠隔端末機器Bと携帯電話機2が相互にデータ通信可能となるようにしている。
前記センターサーバSは、所謂、通信回線設備を保有しない通信事業者である仮想移動体サービス事業者(MVNO:Movile Virtual Network Operator)により構築され、このセンターサーバSに接続される情報通信ネットワークN2の通信回線は特定して制限されたもので、遠隔端末機器Bからの情報は必ずセンターサーバSを経由する。前記MVNOはこのような特徴を備える通信システムであるが、情報通信ネットワークN2に多数の遠隔端末機器Bが接続される状態においても、通信頻度、データ量の小さい送受信を前提とする場合、合理的な通信システムとなる。
そして、前記のようにセンターサーバSと情報通信ネットワークN2との間の通信回線を特定して制限されたものとすることにより、センターサーバSのサーバ管理者と情報通信ネットワークN2の通信事業者との間で契約が可能となることから、ユーザが遠隔端末機器Bを設置するにあたり、回線利用契約を簡素化することができ、しかも通信費をきわめて安価なものとすることができる。即ち、遠隔端末機器Bの遠隔地からのアプリケーション処理、あるいは遠隔端末機器Bからのデータの送信は、通信頻度、データ量が少ないため、通信回線の単位毎に多数の利用者を収容できることになり、通信コストの削減が可能となる。
前記センターサーバSには、遠隔端末機器Bをアプリケーション処理し、情報の授受を行うためのコマンドデータを主体に蓄積されており、携帯電話機2のキー操作により指示信号を情報通信ネットワークN1を介してセンターサーバSへ送信すると、センターサーバSからコマンドデータが情報通信ネットワークN2を介して選択された遠隔端末機器Bへ送信される。なお、携帯電話機2のキー操作により指示信号を送信する場合、特定の遠隔端末機器Bを選択するためのID番号を共に送信することにより、センターサーバSがこのID番号を判読し、確実に指定した遠隔端末機器Bとの接続が可能となる。また、防犯センサーB3のように能動的に情報を送信する場合は、送信対象の携帯電話機2の電話番号を特定できる情報が予め遠隔端末機器Bに設定されており、この情報を共に送信し、接続が可能となるようにする。
つぎに、以上のように構成された通信システムにおける通信処理の流れを図6を参照して説明する。同図に示す例による場合において、例えば、家庭内で飼育している動物(ペット)の状態を確認すべく、携帯電話機2を情報通信ネットワークN1を介してセンターサーバSへ接続し、キー操作により画像ファイルの送信を要求する指示信号を送信する(ST1)。前記指示信号を受信したセンターサーバSは、この指示信号からコマンドデータを含む電子メールが構成され(ST2)、この電子メールがセンターサーバSからモニターカメラB1へ送信される(ST3)。
モニターカメラB1は、電子メールの受信待機状態(ST4)において前記電子メールを着信すると(ST5)、通信端末プラットフォーム1における通信プラットフォームにおいて受信制御がなされた後、アプリケーションソフトウエア1bが選択され、システム電源を起動するとともに電子メールの内容解析を開始する(ST6)。前記により電子メールの内容が解析され、これにもとづいてモニターカメラB1による画像収録および収録した画像のサイズ調整などの画像処理がなされ(ST7)、その画像データが通信端末プラットフォーム1から情報通信ネットワークN2を介してセンターサーバSへ送信される(ST8)とともに、モニターカメラB1を電子メールの受信待機状態に復帰させる。
センターサーバSは画像データを受信すると(ST9)、画像データを電子メールで送信できるように構成し(ST10)、この画像データの受信を促すメッセージに画像ファイルの保存場所を示す情報(URL)を付加した電子メールを携帯電話機2へ送信し(ST11)、画像ファイルを記憶手段に蓄積する(ST12)。携帯電話機2がこの電子メールを受信すると(ST13)、ユーザはその電子メールに付されたURLによりセンターサーバSにアクセスする(ST14)。センターサーバSは、携帯電話機2から画像ファイル転送の要求を受けると、当該画像ファイルを情報通信ネットワークN1を介して送信し(ST15)、これを受信した携帯電話機2はその画像をディスプレイに表示し、ユーザによる確認が可能となる。
上記と同様の操作手順により、家庭内にある家電機器(エアコン、照明、ビデオなど)のアプリケーション処理を行う場合は、これらの機器に通信端末プラットフォーム1を直接組み込むか、赤外線リモコンB1に通信端末プラットフォーム1を組み込むことによっても可能となる。この場合、前述と同様に携帯電話機2のキー操作により所望の家電機器を指定してアプリケーションソフトウエア1bを選択し、さらに所望の動作を要求する指示信号を携帯電話機2から送信する。
この他、留守宅におけるドア、窓などの開閉を検知する防犯センサーB3では、この通信端末プラットフォーム1を組み込むことにより、留守中にドア、窓などが侵入者により開けられると、防犯センサーB3が起動して情報通信ネットワークN2と無線接続され、ユーザの携帯電話機2へのアラームメッセージの送信が可能となるようにすることができる。また、同様の手段により、乗用車の盗難防止、車内監視カメラによるセキュリティの確認などが可能となる。さらに、子供や老人の異常状態の緊急通報の自動発信、GPSを利用した子供やペットの現在位置確認、保育園などの保育室内の確認、自動販売機の商品残数の確認作業など遠隔の状況を把握するシステムを容易に構築することができる。
以上のように構築した通信システムにおいて、通信端末プラットフォーム1が携帯電話機2からの要求で送られたメールを受信することにより遠隔端末機器Bの待機モードを動作モードとなるようにすることが可能であり、節電効果が得られる。また、受信したメールを解析することにより遠隔端末機器Bで生成された情報の転送先の決定、また、遠隔端末機器Bが作動することにより生成された情報の転送先の設定、そして遠隔端末機器Bへアクセスするためのパスワード設定などが通信端末プラットフォーム1において可能となる。
また、通信端末プラットフォーム1は、トラフィック管理ソフトウエア1gを備えており、発信頻度およびデータ量を監視し、この発信頻度およびデータ量が予め設定した管理設定値に達したとき、発信動作を禁止するトラフィックヒューズが機能するようにしている。これは前述したように、センターサーバSと接続される情報通信ネットワークN2の通信回線は特定して制限されたものであるが、携帯電話機2と遠隔端末機器Bとの間の送受信の頻度およびそのデータ量が少ないものとする前提のシステムであり、通信回線の単位毎に多数の利用者を収容して安定に運用することが可能である。
ところが、遠隔端末機器Bを設置したユーザが非定常的な利用形態、例えば、モニターカメラB1を頻繁に作動して画像ファイルを多量に取り込むようなことが同一の通信回線上で同時に多発した場合、通信処理に不具合が発生する。トラフィック管理ソフトウエア1gは、このような不具合を未然に防止しようとするもので、発信頻度およびデータ量の許容できる上限値を管理設定値として設定可能となるようにし、この管理設定値にもとづいて監視(時間単位、日単位、週単位、月単位など)し、この管理設定値以上の利用があった場合、トラフィックヒューズを機能させ、当該遠隔端末機器Bの極端な利用が制限されるようにしている。
この場合、ある特定の遠隔端末機器Bにトラフィックヒューズが機能したとき、携帯電話機2からこの遠隔端末機器Bへの遠隔指示が不能となる。かかる状態に対応するため、センターサーバSにトラフィックヒューズが機能した特定の遠隔端末機器Bを一時的に記憶する記憶手段を備え、当該遠隔端末機器Bがアクセスされたとき、トラフィックヒューズが機能している意味のメッセージが携帯電話機2へ送出するようにしてある。
させに、センターサーバSのサーバ管理者は、トラフィックヒューズが機能している遠隔端末機器Bをアクセスし、通信端末プラットフォーム1のトラフィック管理ソフトウエア1gの解除ルーチンによりトラフィックヒューズが機能している状態を解除することができる。また、センターサーバSのサーバ管理者は、遠隔端末機器Bを個々にアクセスし、通信端末プラットフォーム1のトラフィック管理ソフトウエア1gの更新ルーチンにより管理設定値の更新ができ、センターサーバSと情報通信ネットワークN1との通信状態などから判断して管理設定値を変更することができる。
このように通信端末プラットフォーム1はモジュール化されているため、各種の遠隔端末機器へ容易に組み込むことができるが、本発明では火災感知システムを構築するために構成した遠隔端末機器BSを本発明の実施例として図1にもとづき以下に説明する。
遠隔端末機器BSは前述した通信端末プラットフォーム1を備え、インターフェース1aに火災検知センサー3、発熱素子4、プリセット部5、電圧測定部6が接続される。前記火災検知センサー3は温度データを実時間で通信端末プラットフォーム1のインターフェース1aへ送出するとともに、電源制御部7へ送出する。電源制御部7は1次電池8で駆動されており、火災検知センサー3から送られてくる温度データを常に監視しており、火災に相当する高温を検出すると1次電池の電力が通信端末プラットフォーム1へ供給され、それまでスリープモードであった通信端末プラットフォーム1がアクティブモードへ遷移する。
このようにしてアクティブモードとなった通信端末プラットフォーム1は、そのインターフェース1aに火災検知センサー3の信号が入力し、これにもとづいて通信端末プラットフォーム1が情報通信ネットワークN2を介してセンターサーバSへ発信動作を開始する。遠隔端末機器BSで火災検知センサー3が作動したことを受信したセンターサーバSは、この情報をアラームメッセージとしてユーザの携帯電話機2および/または公共機関へ情報通信ネットワークN1を介して送信する。
このように構成した本発明のシステムによる場合、通信端末プラットフォーム1への電力の供給は火災検知センサー3が作動して初めて供給されるようにしてあり、また、火災検知センサー3に流れる電流はきわめて微少であるため1次電池の電力を大きく消費することなく、数年間の連続使用が可能となる。
つぎに、タイマー9は、予め設定した周期(例えば、半年毎、1年毎など)に電源制御部7へ信号を短期間(センターサーバSへの送信を可能とする期間)送出し、1次電池8の電力を通信端末プラットフォーム1へ供給する。これにより、火災検知センサー3が正常に動作している情報をセンターサーバS(または、集中管理を行うサービスセンター)へ通知するとともに、併せて無線電界強度情報も通知する。
このように周期的な動作確認により火災検知センサー3の劣化、通信端末機器BSの設置位置における環境の変化による電界強度の劣化を監視することができる。したがって、無線電界強度が劣化した場合は、通信端末機器BSの設置環境のチェックをユーザに促すことができ、これによりユーザのシステムに対する信頼性を向上することができる。また、センターサーバSから通信端末機器BSを呼び出すための特別な設備が不要となるので、設備の負担を軽減することができる。
なお、本発明では上記の周期的な動作確認の時間周期の設定をセンターサーバSから変更できるようにした。これは、センターサーバSに接続される遠隔端末機器BSの数量が大きくなると、遠隔端末機器BSのタイマー9が作動してセンターサーバSと接続して通知するタイミングに偏りが生じ、特定の時期に集中する懸念がある。そこで、通知が集中した遠隔端末機器BSの次回からの通知時期、即ち、タイマー9の周期をセンターサーバSから変更できるようにする。
図2は、かかる処理の態様を示すもので、例えば、4グループで管理している場合、タイマー9に設定される上位2ビットに01、10、11のいずれかの値をセットすることで次回の通知時期を変更できる。これにより、センターサーバSにおける処理の平均化が可能となり、比較的小容量の設備で対応することができる。
また、上記構成において、火災検知センサー3の経時的な劣化あるいは何らかの要因により性能が低下した場合、正確に温度上昇を検出できず、システムの信頼性を低下させてしまうことになる。そこで、本発明では、火災検知センサー3の近傍に発熱素子4を設け、火災発生に相当する擬似的な高温状態を形成し、火災検知センサー3の動作確認が可能となるようにした。
即ち、タイマー9が周期的に電源制御部7を作動し、通信端末プラットフォーム1とセンターサーバSが接続されると、センターサーバSは発熱素子4を作動する指示を送信する。前記指示を受信した通信端末プラットフォーム1は、発熱素子4へ作動の開始を指示し、これにもとづいて発熱素子4は内蔵の電池電源などで発熱を開始する。そして、この発熱を検出した火災検知センサー3の信号が通信端末プラットフォーム1を介してセンターサーバSへ送信され、センターサーバSによる火災検知センサー3の動作状態を確認することができる。
さらに、上記構成においては、1次電池8が放電して一定の基準以下の電圧に低下すると火災検知センサー3の機能が停止してしまうため、1次電池8の蓄電状態を監視する必要がある。そこで、電圧測定部6により測定した1次電池8の電圧値を通信端末プラットフォーム1のアクティブモードにおいてセンターサーバSへ送信する。
1次電池8の電圧値を受信したセンターサーバSは、その電圧値が基準以下の電圧となっている場合、その状態を示すアラームメッセージをユーザの携帯電話機2へ送信する。アラームメッセージを受信したユーザは、1次電池8を交換し、通信端末機器BSの安定した動作の継続を確保することができる。
以上、火災報知システムを実施例として説明したが、同様の構成を採用してホームオートメーションシステム、ホームセキュリティシステム、遠隔モニターリングシステムを実現した場合においても本発明特有の効果を得ることができる。
本発明の通信端末機器の構成を示すブロック図である。 本発明の通信端末機器の動作を説明するための図である。 本発明に採用する通信端末プラットフォームのブロック図である。 通信端末機器の構成の態様を説明する図である。 本発明の通信システムを説明する図である。 本発明の通信システムにおける処理の流れを示す図である。 従来の通信システムの構成を示す図である。
符号の説明
1・・・・・・通信端末プラットフォーム
2・・・・・・携帯電話機(移動体情報機器)
3・・・・・・火災検知センサー
4・・・・・・発熱素子
5・・・・・・プリセット部
6・・・・・・電圧測定部
7・・・・・・電源制御部
8・・・・・・1次電池
9・・・・・・タイマー
BS・・・・・通信端末機器
N1・・・・・情報通信ネットワーク
N2・・・・・情報通信ネットワーク
S・・・・・・センターサーバ(MVNO)

Claims (1)

  1. 無線によるパケット通信が可能となるようにする通信プロトコルおよび電子メール送受信機能を備えた通信手段と、遠隔端末機器を制御するためのアプリケーションソフトウエアを格納する記憶手段とを共通のCPUで制御可能となるようにモジュール化された通信端末プラットフォームを遠隔端末機器と組み合わせて構成し、前記通信端末ブラットフォームのスリープモードにおける電力供給を電池電源により行うようにした通信端末装置であり、前記通信端末装置に設けた検知手段が作動して特定の状態を検出したとき電源制御部が機能を開始し、前記電池電源の電力が前記通信端末プラットフォームに供給され、該通信端末プラットフォームがスリープモードからアクティブモードに遷移したことをセンターサーバへ通知するようにした通信端末装置において、
    前記通信端末装置にタイマー機能を備え、このタイマー機能により予め設定された時間周期で前記電池電源の電力が通信端末プラットフォームに供給され、該通信端末プラットフォームがスリープモードからアクティブモードへ遷移したことをセンターサーバへ通知する機能と、
    前記検知手段の作動を促す特定の状態を擬似的に形成することができる補助手段を通信端末装置に設け、通信端末プラットフォームがスリープモードからアクティブモードへ遷移したことを示す通知をセンターサーバが受信したとき、該センターサーバが前記補助手段を作動して検知手段の動作状態を確認できるようにする機能と、
    を備えたことを特徴とする通信端末装置。
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