JP4626729B2 - ポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサン及びゲル組成物 - Google Patents

ポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサン及びゲル組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゲル化剤として有用である新規なポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサンおよび該ポリマーと水からなるゲル組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年人体への配慮から有機溶媒を含まないより安全な水系での化粧料が望まれている。しかし,水系では水に溶けない有効成分が沈降してしまうといった問題などが生じる。この問題を解決するために,増粘剤を添加した化粧料や界面活性剤を添加したエマルジョンやフォームやムースといった泡状の化粧料が商品化されている。
【0003】
また,消費者の嗜好から液状ではなくゲル状の化粧品が望まれていた。これらのゲル状の化粧料はゲル状でありながら,いったん皮膚などにつけると,皮膚へののびが良いといったものが好まれる。このような化粧料の形態としては,増粘剤を添加した化粧料や界面活性剤を添加したエマルジョンやフォームやムースといった泡状の化粧料があるが,適当な化粧料用ゲル化剤がないためにゲル化剤を使用した化粧料はなかった。
これまで,ゲル化剤として水や油を固結させるゲル化剤や吸水性樹脂が開発されているが,これらは,天ぷら油の廃棄や紙おむつなどを目的にしているため,いったん水や油をゲル化させるとゲル組成物から水や油が出てくるといった性質のものではなく,適度に水を放出するといった化粧料用途には不向きであった。
【0004】
一方,いろいろなポリオキシアルキレン変性シリコーンが開発されている。これらは主にポリオキシアルキレン変性シリコーンの界面活性作用を利用して,ポリウレタン整泡剤,帯電防止剤(帯電防止柔軟剤),化粧用界面活性剤,繊維処理剤などに使用されている。しかしながら,これらはいずれも水溶性を有し,水などをゲル化させるものはなかった。
特開昭61−66752号公報、特開昭61−113646号公報にはシリコーンオイルを含むゲル組成物として側鎖型,両末端型,側鎖および両末端型のポリオキシアルキレン変性シリコーンが開示されている。しかし,これらはポリオキシアルキレン変性シリコーンと水だけでゲル化を起こすのではなく,有機変性モンモリロナイト系粘土鉱物や有機変性粘土鉱物を配合するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
即ち、本発明は、この様な従来技術の欠点を改良し、ポリオキシアルキレン変性シリコーンと水だけからゲル組成物の合成を可能にし、その組成物は適度に水を放出するといった化粧料用途に有用なポリオキシアルキレン変性シリコーン及びゲル組成物の開発を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このような本発明の目的を達成するために,発明者らは鋭意検討した結果,特定のポリオキシアルキレンーblock−アルキレンーblock-ポリオルガノシロキサンが水のゲル化剤に有効であることを見出した。本発明は以下の構成よりなる。
(1) 下記一般式(1)で表わされ,数平均分子量が500以上100000以下であり,AとBの重量比が99:1〜60:40であるポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサン
A−X−B (1)
[式中Aは下記一般式(2)で表わされるポリオルガノシロキシ基であり,Xは炭素数が2〜20の2価のアルキレン基であり,Bは下記一般式(3)で表わされるポリオキシアルキレン基である。]
Figure 0004626729
[式中R1,R2,R3,R4,R5は独立に炭素数20以下の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基または炭素数10以下のアリール基である。]
Figure 0004626729
[式中Yは−OCH2CH2−,または−OCH(CH3)CH2−,または−OCH2CH(CH3)−であり,Zは水素または炭素数20以下の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基または炭素数10以下のアリール基である]
(2) 数平均分子量が1000以上20000以下であり,AとBの重量比が99:1〜80:20である(1)項に記載のポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサン
(3) 一般式(1)においてBの数平均分子量が100〜300である,(1)項に記載のポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサン
(4) (1)項に記載のポリオキシアルキレンーblock−アルキレンーblock-ポリオルガノシロキサンの一種または,二種以上ならびに水を配合することにより得られるゲル組成物
【0007】
【発明の実施の形態】
前記一般式(1)で表わされる本発明のポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサンにおいて,Xで示される炭素数が2〜20の2価のアルキレン基としては,エチレン,トリメチレン,テトラメチレン,ペンタメチレン,ヘキサメチレン,ヘプタメチレン,オクタメチレン,ノナメチレン,デカメチレン,ウンデカメチレン,ドデカメチレン,テトラデカメチレン,2−メチルエチレン,2−メチルトリメチレン,2−メチルテトラメチレン,2−メチルペンタメチレン,2−メチルヘキサメチレン,2−メチルヘプタメチレン,2−メチルオクタメチレン,2−メチルノナメチレン,2−メチルデカメチレン,2−メチルウンデカメチレンなどがあげられる。
【0008】
前記一般式(2)で表わされるポリオルガノシロキシ基において,R1,R2,R3,R4,R5で示される炭素数20以下の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基としては,メチル基,エチル基,n−プロピル基,i−プロピル基,n−ブチル基,i−ブチル基,s−ブチル基,t−ブチル基,ペンチル基,ネオペンチル基,ヘキシル基,ヘプチル基,オクチル基,ノニル基,デシル基,ウンデシル基,ドデシル基,シクロペンチル基,シクロヘキシル基,ベンジル基,フェネチル基などがあげられる。また炭素数10以下のアリール基としてはフェニル基,トルイル基,キシリル基,エチルフェニル基などがあげられる。
【0009】
前記一般式(3)で表わされるポリオキシアルキレン基において,Zで示される置換基としては水素,メチル基,エチル基,n−プロピル基,i−プロピル基,n−ブチル基,i−ブチル基,s−ブチル基,t−ブチル基,ペンチル基,ネオペンチル基,ヘキシル基,ヘプチル基,オクチル基,ノニル基,デシル基,ウンデシル基,ドデシル基,シクロペンチル基,シクロヘキシル基,ベンジル基,フェネチル基,フェニル基,トルイル基,キシリル基,エチルフェニル基などがあげられる。
【0010】
一般式(1)で示されるポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサンの数平均分子量は500〜100000であり,好ましくは1000〜20000である。AとBの重量比は99:1〜60:40であり,好ましくは99:1〜80:20である。コポリマーの合成の容易さと、ゲル生成能力を考慮してこの範囲は決められたのである。
また、AとBの重量比は原料のポリオルガノシロキサンとポリアルキレンオキサイドから算出され,または,ポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサンのHNMRの積分比から算出される。
ポリアルキレンオキサイド,すなわちBの数平均分子量は50〜40000であればよいが,好ましくは100〜300である。この範囲の分子量のポリアルキレンオキサイドを含む本発明のコポリマーは少量の添加で多量の水を含むゲル組成物を得ることができるため好ましい範囲である。
本発明のポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサンは,たとえば次の反応式にしたがって製造することができる。
【0011】
Figure 0004626729
[式中R1,R2,R3,R4,R5は炭素数20以下の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基または炭素数10以下のアリール基である。
X‘は少なくともひとつの二重結合を有する炭素数が2〜20の2価のアルケニル基である。
Xは炭素数が2〜20の2価のアルキレン基である。
Yは−OCH2CH2−,または−OCH(CH3)CH2−,または−OCH2CH(CH3)−であり,Zは水素または炭素数20以下の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基または炭素数10以下のアリール基である]
【0012】
すなわち,片末端にSiHをもつジオルガノポリシロキサンと片末端にアルケニル基をもつポリアルキレンオキサイドを反応させることにより,ポリオキシアルキレンーblock−アルキレンーblock-ポリオルガノシロキサンを得ることができる。
片末端にSiHをもつジオルガノポリシロキサンは数平均分子量が500以上1000000以下であることが好ましい。片末端にアルケニル基をもつポリアルキレンオキサイドは数平均分子量が50以上40000以下であることが好ましく,特に,100以上300以下が好ましい。
【0013】
この両者を反応させる組み合わせは,生成したポリオキシアルキレンーblock−アルキレンーblock−ポリオルガノシロキサンが水溶性を持たないように,ポリアルキレンオキサイドの部分を小さくしなければならない。具体的にはポリオルガノシロキサンとポリオキシアルキレンの重量比が99:1〜60:40であること,好ましくは99:1〜80:20であること,更に好ましくは98:2〜80:20であることが良い。
【0014】
前記の反応は触媒の存在下に行われるヒドロシリル化反応であり,一般にヒドロシリル化反応に使用される触媒を利用することができる。この触媒としては遷移金属触媒を使用することができ,具体的には,白金,ロジウム,イリジウム,ルテニウム,パラジウム,モリブデン,マンガンを例示することができる。これらは溶媒に溶解するいわゆる均一系触媒という形態や,カーボン,シリカなどに担持させた担持触媒の形態,ホスフィンやアミン,酢酸カリウムなどを助触媒とした触媒系の形態のいずれをも採用することができる。
【0015】
本反応において反応溶剤は必ずしも必要ではないが,必要に応じて適当な溶媒を使用してもよい。このような溶媒としては反応を阻害するものでなければよく,ヘキサンやヘプタンなどの炭化水素系溶媒,ベンゼンやトルエン,キシレンなどの芳香族系炭化水素溶媒,ジエチルエーテル,THF,ジオキサンなどのエ−テル系溶媒,塩化メチレン,四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素系溶媒,メタノール,エタノール,プロパノールなどのアルコール系溶媒,水などを例示することができる。これらの溶媒は単独で使用することもいくつかを組み合わせて使用することもできる。
【0016】
ヒドロシリル化反応の反応温度は特に限定されないが,通常は反応溶媒の沸点以下で行われる。反応溶剤を使用しない場合は0〜250℃で反応することができるが,経済性などを考慮すると20〜120℃で行なうことが好ましい。
【0017】
一般式(1)で表わされるポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサンを水に配合することによってゲル組成物をつくることができる。該ポリマーは一種でもよく,また二種以上を混合してもよい。
水に対する配合量は特に限定されるものではなく,該ポリマーを全量中に0.1重量%から99.9重量%の任意の範囲で選択することができる。
【0018】
本発明のゲル組成物を応用して,上記の必須成分に加え,実施者の必要に応じてワックス,香料,防腐剤,顔料,樹脂,安定剤などが配合される。このゲル組成物の用途として,具体的には軟膏など薬効成分をもつゲル化剤やメークアップ化粧料,スキンケア化粧料,ヘアケア化粧料などの化粧料用ゲル化剤,練り歯磨き粉などの用途があげられる。
【0019】
【実施例】
以下に実施例を挙げて詳細に説明するが,本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。以下の実施例においてポリオルガノシロキサンの数平均分子量はGPCで測定し,検出器はRI,留出溶媒はトルエンである。また,ポリオキシアルキレンおよびポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサンの数平均分子量はGPCで測定し,検出器はRI,留出溶媒はTHFである。
【0020】
実施例1
2000ミリリットルの三ツ口フラスコに攪拌装置,冷却管,温度計を取り付け,片末端SiH基をもつ数平均分子量1000のポリジメチルシロキサン 935g,片末端アリル基をもつ数平均分子量200のポリオキシエチレン 281g,トルエン328gをいれ,80℃に昇温し,白金触媒 187μlをいれた。80℃で5時間反応した。反応液を冷却後,エバポレーターで溶媒と揮発分を減圧溜去した。シリカゲル18gをいれ約1時間攪拌した後,シリカゲルを濾過,1163gの無色透明の液体を得た。
この生成物の粘度は 28cSt(25℃),OH当量1025g/mol,ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は1000,分散度(Mw/Mn)は1.6である。また,この生成物のH−NMRからポリオキシエチレン部分とポリジメチルシロキサン部分のプロトン比は19.8:80.8であり,これから計算されるポリオキシエチレン部分とポリジメチルシロキサン部分の重量比は17:83である。
【0021】
実施例2
蓋付き試験管に実施例1で合成したポリオキシアルキレンーblock−アルキレンーblock−ポリオルガノシロキサン5重量部と水95重量部をいれ,振盪したところほぼゲル化した。
【0022】
実施例3
500ミリリットルの三ツ口フラスコに攪拌装置,冷却管,温度計を取り付け,片末端SiH基をもつ数平均分子量5000のポリジメチルシロキサン 200g,片末端アリル基をもつ数平均分子量200のポリオキシエチレン 12g,トルエン70gをいれ,80℃に昇温し,白金触媒 40μlをいれた。80℃で5時間反応した。反応液を冷却後,メタノール65gを入れ未反応のポリオキシエチレンを抽出した。この抽出を2回繰りかえした。エバポレーターでトルエン層から溶媒と揮発分を減圧溜去し,203gの無色透明の液体を得た。
この生成物の粘度は 70cSt(25℃),OH当量4564g/mol,ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は3975,分散度(Mw/Mn)は1.4である。また,この生成物のH−NMRからポリオキシエチレン部分とポリジメチルシロキサン部分のプロトン比は4.3:95.7であり,これから計算されるポリオキシエチレン部分とポリジメチルシロキサン部分の重量比は4:96である。
【0023】
実施例4
蓋付き試験管に実施例3で合成したポリオキシアルキレンーblock−アルキレンーblock−ポリオルガノシロキサン5重量部と水95重量部をいれ,振盪したところ完全にゲル化した。
このゲルは70℃まで安定に存在し,ゲルの破壊はなかった。また,0℃でもゲルのままであり,−10℃で凍結した。この凍結したゲルを室温まで戻したところ,水層との2層分離が見られたが,再度振盪することによって元のゲルに戻った。
【0024】
実施例5
500ミリリットルの三ツ口フラスコに攪拌装置,冷却管,温度計を取り付け,片末端SiH基をもつ数平均分子量10000のポリジメチルシロキサン 200g,片末端アリル基をもつ数平均分子量200のポリオキシエチレン 6g,トルエン70gをいれ,80℃に昇温し,白金触媒 40μlをいれた。80℃で5時間反応した。反応液を冷却後,メタノール65gを入れ未反応のポリオキシエチレンを抽出した。この抽出を3回繰りかえした。エバポレーターでトルエン層から溶媒と揮発分を減圧溜去し,188gの無色透明の液体を得た。
この生成物の粘度は 139cSt(25℃),OH当量9511g/mol,ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は7155,分散度(Mw/Mn)は1.4である。また,この生成物のH−NMRからポリオキシエチレン部分とポリジメチルシロキサン部分のプロトン比は1.7:93.8であり,これから計算されるポリオキシエチレン部分とポリジメチルシロキサン部分の重量比は2:98である。
【0025】
実施例6
蓋付き試験管に実施例5で合成したポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサン5重量部と水95重量部をいれ,振盪したところ完全にゲル化した。
このゲルは70℃まで安定に存在し,ゲルの破壊はなかった。また,0℃でもゲルのままであり,−10℃で凍結した。この凍結したゲルを室温まで戻したところ,水層との2層分離が見られたが,再度振盪することによって元のゲルに戻った。
【0026】
実施例7
500ミリリットルの三ツ口フラスコに磁器攪拌子、冷却管、温度計を取り付け、片末端SiH基をもつ数平均分子量5000のポリジメチルシロキサン100g、片末端アリル基をもつ数平均分子量400のポリオキシエチレン13g、トルエン170gをいれ、80℃に昇温し、白金触媒11ulをいれた。80℃で4時間反応した。反応液を冷却後、メタノール210gを入れ未反応のポリオキシエチレンを抽出した。この抽出を2回繰りかえした。エバポレーターでトルエン層から溶媒と揮発分を減圧留去し、87gの淡黄色透明の液体を得た。
この生成物の粘度は180cSt(25℃)、水分は260ppm、比重は0.979(d25 4)、OH当量は6295g/mol、ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は6200、分散度(Mw/Mn)は1.08である。また、ポリマー1のH−NMRからポリオキシエチレン部分とポリジメチルシロキサン部分のプロトン比は6.5:93.5であり、これから計算されるポリオキシエチレン部分とポリジメチルシロキサン部分の重量比は6:94である。
【0027】
実施例8
蓋付き試験管に実施例5で合成したポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサン80重量部と水20重量部をいれ,振盪したところ完全にゲル化した。
実施例9
500ミリリットルの三ツ口フラスコに磁器攪拌子、冷却管、温度計を取り付け、片末端SiH基をもつ数平均分子量10000のポリジメチルシロキサン100g、片末端アリル基をもつ数平均分子量400のポリオキシエチレン6g、トルエン160gをいれ、80℃に昇温し、白金触媒65ulをいれた。80℃で20時間反応した。反応液を冷却後、メタノール140gを入れ未反応のポリオキシエチレンを抽出した。この抽出を2回繰りかえした。エバポレーターでトルエン層から溶媒と揮発分を減圧留去し、98gの褐色透明の液体を得た。
この生成物の粘度は264 cSt(25℃)、水分は260 ppm、比重は0.979(d25 4)、OH当量は9490g/mol、ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は9500、分散度(Mw/Mn)は1.17である。また、この生成物のH−NMRからポリオキシエチレン部分とポリジメチルシロキサン部分のプロトン比は3.7:96.3であり、これから計算されるポリオキシエチレン部分とポリジメチルシロキサン部分の重量比は5:95である。
【0028】
実施例10
蓋付き試験管に実施例9で合成したポリオキシアルキレンーblock−アルキレンーblock−ポリオルガノシロキサン80重量部と水20重量部をいれ,振盪したところ完全にゲル化した。
【0029】
実施例11
500ミリリットルの三ツ口フラスコに磁器攪拌子、冷却管、温度計を取り付け、片末端SiH基をもつ数平均分子量5000ポリジメチルシロキサン80g、片末端アリル基をもつ数平均分子量750のポリオキシエチレン20g、トルエン230gをいれ、80℃に昇温し、白金触媒50ulをいれた。80℃で17時間反応した。反応液を冷却後、50gのシリカゲルを充填したカラムに反応液273g、さらにトルエン150gを展開した。エバポレーターで溶媒と揮発分を減圧留去し、78gの粘暢液体を得た。
この生成物の粘度は1189 cSt(25℃)、水分は640 ppmOH当量は8780 g/mol、ポリスチレン換算の数平均分子量は6300、分散度(Mw/Mn)は1.07である。またこの生成物のH−NMRからポリオキシエチレン部分とポリジメチルシロキサン部分のプロトン比は9.4:90.6であり、これから計算されるポリオキシエチレン部分とポリジメチルシロキサン部分の重量比は8:92である。
【0030】
実施例12
蓋付き試験管に実施例11で合成したポリオキシアルキレンーblock−アルキレンーblock−ポリオルガノシロキサン90重量部と水10重量部をいれ,振盪したところ完全にゲル化した。
【0031】
実施例13
500ミリリットルの三ツ口フラスコに磁器攪拌子、冷却管、温度計を取り付け、片末端SiH基をもつ数平均分子量10000のポリジメチルシロキサン80g、片末端アリル基をもつ数平均分子量750のポリオキシエチレン15g、トルエン250gをいれ、80℃に昇温し、白金触媒30ulをいれた。80℃で21時間反応した。反応液を冷却後、反応液70gにメタノール140gをいれ未反応のポリオキシエチレンを抽出した。この抽出を2回繰り返した。エバポレーターでトルエン層から溶媒と揮発分を減圧留去し、66gのワックス状物質を得た。
この生成物のOH当量は8070 g/mol、ポリスチレン換算の数平均分子量は8700、分散度(Mw/Mn)は1.05である。またこの生成物のH−NMRからポリオキシエチレン部分とポリジメチルシロキサン部分のプロトン比は8.7:91.3であり、これから計算されるポリオキシエチレン部分とポリジメチルシロキサン部分の重量比は8:92である。
【0032】
実施例14
蓋付き試験管に実施例13で合成したポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサン95重量部と水5重量部をいれ,振盪したところ完全にゲル化した。
【0033】
各実施例で合成した本発明のゲル組成物は適度に湿り気を帯び徐々に水を放出していることを示している。更にこのゲル組成物に圧力をかけるとつぶれ、水を放出する。それを放置すると再びゲル組成物にかえる。即ち、感圧応答性を有している材料である。
【0034】
比較例1
蓋付き試験管に,実施例1と同様の方法で合成したポリオキシエチレン部分の数平均分子量が1500でポリジメチルシロキサン部分の数平均分子量が1000のポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサン5重量部と水95重量部をいれたところ,均一透明の溶液となり,ゲル化しなかった。
【0035】
比較例2
蓋付き試験管に,実施例1と同様の方法で合成したポリオキシエチレン部分の数平均分子量が5000でポリジメチルシロキサン部分の数平均分子量が5000のポリオキシアルキレンーblock−アルキレンーblock−ポリオルガノシロキサン10重量部と水90重量部をいれたところ,均一透明の溶液となり,ゲル化し
なかった。
【0036】
比較例3
蓋付き試験管に,実施例1と同様の方法で合成したポリオキシエチレン部分の数平均分子量が10000でポリジメチルシロキサン部分の数平均分子量が5000のポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサン10重量部と水90重量部をいれたところ,均一透明の溶液となり,ゲル化しなかった。
【0037】
比較例4
蓋付き試験管に,次式で示される数平均分子量が10000の片末端モノアルコール変性シリコーンの1重量部と水99重量部をいれたところ,二相分離を起こし,ゲル化しなかった。
Figure 0004626729
【0038】
比較例5
蓋付き試験管に,次式で示される数平均分子量が10000の片末端ジアルコール変性シリコーンの1重量部と水99重量部をいれたところ,二相分離を起こし,ゲル化しなかった。
Figure 0004626729
【0039】
比較例6
蓋付き試験管に,次式で示される数平均分子量が10000の両末端アルコール変性シリコーンの1重量部と水99重量部をいれたところ,二相分離を起こし,ゲル化しなかった。
Figure 0004626729
【0040】
【発明の効果】
本発明のポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサンは、特別に添加物を加えることをしなくても水と混合することにより容易にゲル組成物を生成し、そのゲル組成物は徐々に水を放出すると言う特性を有しているため化粧料などの用途が考えられ、その実用的効果は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で合成された本発明のポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサンのH−NMRチャートである。
【図2】実施例3で合成された本発明のポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサンのH−NMRチャートである。
【図3】実施例5で合成された本発明のポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサンのH−NMRチャートである。
【図4】実施例7で合成された本発明のポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサンのH−NMRチャートである。
【図5】実施例9で合成された本発明のポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサンのH−NMRチャートである。
【図6】実施例11で合成された本発明のポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサンのH−NMRチャートである。
【図7】実施例13で合成された本発明のポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサンのH−NMRチャートである。

Claims (6)

  1. 下記一般式(1)で表わされ,数平均分子量が500以上100000以下であり,AとBの重量比が99:1〜60:40であるポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサン
    A−X−B (1)
    [式中Aは下記一般式(2)で表わされるポリオルガノシロキシ基であり,Xは炭素数が2〜20の2価のアルキレン基であり,Bは下記一般式(3)で表わされるポリオキシアルキレン基である。]
    Figure 0004626729
    [式中R1,R2 3 独立に炭素数20以下の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基または炭素数10以下のアリール基であり、R 4 ,R 5 はともにメチル基であり、m+nが9.5〜120.4である。]
    Figure 0004626729
    [式中Yは−OCH2CH2−,または−OCH(CH3)CH2−,または−OCH2CH(CH3)−であり,pは7.1〜14.4であり、Zは水素または炭素数20以下の直鎖もしくは分岐鎖アルキル基または炭素数10以下のアリール基である]
  2. 式(2)において、m+nが76.8〜120.4である、請求項1に記載のポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサン
  3. 式(1)において、Xが−CH2CH2CH2−であり、式(2)において、R、R、R、およびRがメチル基であり、Rがブチル基であり、式(3)において、Yが−OCH2CH2−であり、Zが水素である、請求項1または2に記載のポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサン
  4. 数平均分子量が1000以上20000以下であり,AとBの重量比が99:1〜80:20である請求項1〜のいずれか1項に記載のポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサン
  5. 一般式(1)においてBの数平均分子量が100〜300である,請求項1〜のいずれか1項に記載のポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサン
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載のポリオキシアルキレン−block−アルキレン−block−ポリオルガノシロキサンの一種または,二種以上ならびに水を配合することにより得られるゲル組成物
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