JP3421238B2 - ブロックコポリマーおよびその使用 - Google Patents

ブロックコポリマーおよびその使用

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強固なスペーサー
を介して結合したシロキサンブロックを有するブロック
コポリマー及びその界面活性剤としての使用に関する。
【0002】
【従来の技術】先行技術によると、多数の界面活性のシ
ロキサンブロックコポリマーが存在し、これらは広範囲
の工業的適用に利用される。メチルポリシロキサン(D
E−C−2533074参照)並びに(擬)ハロゲンア
ルキル置換されたシロキサン(DE−C−362629
7、US−A−3952038又はDE−A−2402
690参照)が挙げられ、これらは例えば高弾性の低温
硬化するポリウレタンフォームにおける整泡剤として使
用される。広範囲のシリコーンポリエーテルコポリマー
並びにその界面活性物質としての使用も公知であり、例
えば次の特許明細書に実際に記載されている:ドイツ国
特許(DE−C)第1570647号明細書:クロロポ
リシロキサニルスルフェートを、アルキレンオキシド−
付加物の混合物と反応させ、前記付加物はポリアルキレ
ングリコールモノエーテル(これはエチレンオキシド単
位及びプロピレンオキシド単位からなり、40〜70重
量%のオキシプロピレン単位をを有し、1000〜30
00の分子量を有し、このヒドロキシル基は有利に第2
級である)50〜96 OH当量%、及び130〜35
00の分子量の多価のヒドロキシル化合物のアルキレン
オキシド−付加物(このポリアルキレングリコール成分
はエチレンオキシド単位及び/又はプロピレンオキシド
単位からなり、及び1750までのOH当量を有し、こ
のヒドロキシル基は有利に第2級である)5〜50 O
H当量%からなり、その際、この量比は、クロロポリシ
ロキサンスルフェートの酸当量が多くても1.4、有利
に1.05〜1.2 OH当量になるように選択され
る。
【0003】ドイツ国特許(DE−C)第169436
6号明細書:気泡安定剤として次のようなポリシロキサ
ン−ポリオキシアルキレン−ブロックコポリマーが使用
され、このポリシロキサンブロックは公知方法で構築さ
れており、このポリオキシアルキレンブロックは、16
00〜4000の平均分子量を有しかつ20〜100重
量%のエチレンオキシド含有量を有し、残りはプロピレ
ンオキシド及びより高級のアルキレンオキシドを有する
ポリオキシアルキレン25〜70重量%、及び400〜
1200の平均分子量を有し、かつ65〜100重量%
のエチレンオキシド含有量を有し、残りはプロピレンオ
キシドおよび場合によりより高級のアルキレンオキシド
を含有するポリオキシアルキレン30〜75重量%から
なる。
【0004】ドイツ国特許出願公開(DE−A)第25
41865号明細書:このポリシロキサン−ポリオキシ
アルキレン−ブロックコポリマーはそのポリオキシアル
キレンブロックに関して次のように定義される、一方の
ポリオキシアルキレンブロックは900〜1300の平
均分子量を有し、かつ30〜55重量%がエチレンオキ
シドからなり、残りはプロピレンオキシドからなり、他
方のポリオキシアルキレンブロックは3800〜500
0の平均分子量を有し、30〜50重量%がエチレンオ
キシドからなり、残りはプロピレンオキシドからなる。
【0005】欧州特許出願公開(EP−A)第0275
563号明細書:この特許出願明細書に記載されたブロ
ックコポリマーは3種の異なるポリオキシアルキレンブ
ロックを有し、つまり、3000〜5000の分子量を
有し、オキシエチレン単位20〜60重量%を有するブ
ロック、オキシエチレン単位20〜60重量%を有しか
つ800〜2900の分子量を有する別のブロック、及
びポリオキシプロピレン単位だけからなり、130〜1
200の分子量を有する第3のブロックを有する。
【0006】さらに、この特許文献中には乳化剤として
使用されるシロキサンブロックコポリマーが記載されて
おり、その際、線状のポリシロキサンにはポリオキシア
ルキレン基並びに長鎖アルキレン基が結合している(例
えば、米国特許(US−A)第3234252号明細
書、米国特許(US−A)第4047958号明細書又
はドイツ国特許(DE−C)第3436177号明細書
参照)。
【0007】ほかの保護権(例えば米国特許(US−
A)第5136068号明細書、欧州特許出願公開(E
P−A)第0381318号明細書及び欧州特許出願公
開(EP−A)第0529847号明細書)は乳化剤と
しての使用のための界面活性シロキサンブロックコポリ
マーを記載しており、その際、ポリオキシアルキレン基
及び長鎖アルキル基がポリシロキサンに結合しており、
かつ二価の有機基を介したシロキサンブロックコポリマ
ーの付加的結合が存在する。記載されたシロキサンブロ
ックコポリマーの特徴は、この結合が全ての場合におい
てSiH基と例えばジオレフィン、ジビニルベンゼン又
は1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサンとの反応
により得られていることにある。この場合、可動の(be
weglich)架橋員(スペーサー)が形成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】こうして得られた多数
の異なる作用物質にもかかわらず、使用領域の複雑化
(合理的に完全にはとらえられない適用、例えば化粧
品、エマルション技術、多相重合などにおける複雑な組
成の不均一な部分的に多相の原料組合せ)によりさらに
改善された構造を探す必要性が生じている。例えば界面
活性特性を有する添加物についてのこの種の最適化の要
求に対してポリウレタンフォームの製造がある。この最
適化の要求は、一方で多数の可能なポリウレタンフォー
ムタイプ(例えば軟質フォーム、硬質フォーム、エステ
ルフォーム、コールドフォーム、包装フォーム、火炎貼
合せ可能なフォーム、成形フォーム、一体式フォームな
ど)から生じ、他方で新規の発砲技術(可変圧力フォー
ミング、加圧下で不活性ガスを用いた発泡又は「フォー
スド・クーリング・プロセス」(Forced Cooling Proce
sses)(例えばENVIRO-CURE, Fa. CRAIN INDUSTRIES))
からも生じる。
【0009】
【課題を解決するための手段】意外にも、1分子中の空
間的に離れたシロキサンブロック間に強固なスペーサー
を導入することで多様な適応技術試験において驚くべき
効果が得られることが見出された。
【0010】本発明は、1分子内でシロキサンブロック
が1つの強固のスペーサーを介して結合していることを
特徴とする新規の種類の構造に関する。つまり、このス
ペーサによって調節されたシロキサン構成単位間の間隔
は、単純な線状構造又は多環式でない構造中での結合の
自由な可動性(屈曲性)によるような可変ではない。本
発明による構造を構築するために、2,5−ノルボルナ
ジエン(ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2,5−ジエ
ンを使用するのが特に有利に適している。従って、特許
請求の範囲に記載された構造は
【0011】
【化6】
【0012】を介するシロキサンブロック結合により特
徴付けら、これは以後、次の表記
【0013】
【化7】
【0014】により表現される。
【0015】従って、本発明の対象は平均一般式:
【0016】
【化8】
【0017】[式中、基及び指数は次の意味を有する:
Aは、基R1、基B、基E又は式IIa:
【0018】
【化9】
【0019】の基又は式IIb:
【0020】
【化10】
【0021】の基を表し、Bは式IIa又は式IIbの
基を表し、Dは式:
【0022】
【化11】
【0023】を表し、R1は1〜30個の炭素原子を有
するアルキル基、置換アルキル基、置換又は非置換のア
リール基又は置換又は非置換のアルカリール基を表し、
その際、基R1の少なくとも80%はメチル基であり、
aは3〜200の値を表し、bは0〜50の値を表し、
cは0〜10の値を表し、dは0〜5の値を表し、その
際、a、b、c及びdの値は基A、B及びDの個々のセ
グメントZ内で異なることができ、Eは、次の基を表
す: a) 一般式:
【0024】
【化12】
【0025】(式中、R2は分枝していてもよい二価の
アルキル基を表し、fは0又は1の値を表し、mは平均
して2〜4の値を表し、nは0〜100の値を表し、R
3は水素基、置換又は非置換の1〜6個の炭素原子を有
するアルキル基、アシル基又は−O−CO−NH−R4
基を表し、その際R4は置換又は非置換のアルキル基又
はアリール基を表す)の基、及び/又は b) ヘテロ原子を有していてもよいエポキシ官能化さ
れたアルキル置換基、及び/又は c) 芳香族又は分枝鎖の及び部分的に又は完全にエー
テル化又はエステル化されていてもよい、モノヒドロキ
シアルキル置換基、ジヒドロキシアルキル置換基及びト
リヒドロキシアルキル置換基及び/又は d) 分枝鎖であってもよい、ハロゲン置換されたか又
は擬ハロゲン置換されたアルキル基、アリール基又はア
ラルキル基 ただし、式IIa又は式IIbの少なくとも1つの基が
分子中に存在する]で示されるブロックコポリマーであ
る。
【0026】この場合、多様な置換基を組み合わせて使
用することができ、例えばポリエーテル置換基について
はドイツ国特許(DE−C)第4229402号明細書
に記載されている。これらの置換基は場合により、分子
量、ポリエーテル、場合により末端基R3又は使用した
モノマーの割合、モノマーの種類などにおいて異なるこ
とができる。
【0027】シロキサンセグメント間の架橋員(スペー
サー)
【0028】
【化13】
【0029】は、2,5−ノルボルナジエンとSiH基
との反応により形成される。本発明の物質1分子当たり
少なくとも1つの基:
【0030】
【化14】
【0031】を含有しなければならない。結合により得
られた分子は600個以下のSi原子を有しているのが
好ましい。
【0032】当業者には、得られた化合物が混合物の形
で存在することは明らかであり、この分布は主に統計的
な法則により測定される。従って、分子当たりのa、
b、c、d、nの値及び基:
【0033】
【化15】
【0034】の数は平均値である。
【0035】わずかな割合の基R1は水素基であること
ができ、つまり、使用した水素シロキサンが使用したオ
レフィン性不飽和化合物(例えばアリルポリエーテル、
オレフィン、アリルグリシジルエーテルなど)及び2,
5−ノルボルナジエンと完全に反応していない場合であ
る。
【0036】所望の使用分野に応じて、特許請求の範囲
に記載された化合物のグループから多様な範囲が有利で
ある:ポリウレタン−軟質ブロックフォームの製造の際
の使用のために、例えばb>3及び5<(a+c+d)
/b<20を有する化合物、特に有利に分子中のmの平
均が2.3<m<3.1を有する生成物、特に有利に分
子中のmの平均が2.5<m<2.8を有する生成物が
有利である。
【0037】ポリウレタン−硬質フォーム又はポリウレ
タン−エステルフォームの製造の際の使用のために、分
子中のnの平均がn<28を有する化合物、有利に分子
中のmの平均がm<2.5を有する化合物、特に有利に
分子当たりの平均的な商(a+c+d)/bが(a+c
+d)/b<8を有する化合物が有利である。
【0038】コールドフォームの製造の際の使用のため
に、分子中のbの平均がb<5を有する化合物、特に有
利に基E<7の総数を有する化合物が有利である。
【0039】化粧品又は乳化剤としての使用のために、
基R3の少なくとも60%が水素基である化合物、有利
に基R3の少なくとも80%が水素基である化合物、特
に有利に全ての基R3が水素基であり、分子中のmの平
均値が2.3よりも小さい化合物が有利である。
【0040】塗料及びペイントの分野での添加剤として
の使用のために、基R3の少なくとも80%が水素基で
ある化合物が有利である。特に有利なのは、基Eがエポ
キシ官能化されたアルキル置換基であるような化合物で
ある。
【0041】次に、本発明による結合されたポリシロキ
サンブロックコポリマーの例を記載し、その際より見や
すくするためにそれぞれの結合箇所だけを示した。
【0042】
【化16】
【0043】
【化17】
【0044】
【化18】
【0045】
【実施例】次に、本発明によるシロキサンブロックコポ
リマーの製造を例示的に記載した。この反応は溶剤中で
も実施することができ、特に高粘性生成物が生じる場合
には有利である。
【0046】ブロックコポリマー1の製造 撹拌機、温度計、ガス導管及び還流冷却器を備えたフラスコ中に、 次の平均的組成: (CH33SiO−[(CH32SiO−]58[(CH3)HSiO−]6Si( CH33 を有するシロキサン 120.6g(0.0250モル) 次の平均的組成: CH2=CH−CH2O−(C24O−)12CH3 を有するポリエーテル 9.3g(0.0156モル) 次の平均的組成: CH2=CH−CH2O−(C24O−)5(C36O−)21CH3 を有するポリエーテル 70.8g(0.0469モル) 次の平均的組成: CH2=CH−CH2O−(C24O−)45(C36O−)34CH3 を有するポリエーテル 377.3g(0.0938モル) 及び 2,5−ノルボルナジエン 1.2g(0.0125モル) を装入した。この装置に窒素を導通し、強力に撹拌しな
がらフラスコ内容物を90℃に加熱した。このバッチに
i−プロパノール中のH2PtCl66H2Oの10%の
溶液0.4gを添加した。軽度な発熱反応が生じた。こ
のバッチの反応を完了させた。2.5時間後にSiH転
化率は98.7%であった(アルカリ性媒体中でのn−
ブタノールを用いた水素分解を用いて測定)。3140
mPasの粘度を有する透明で黄色の生成物が得られ
た。得られたブロックコポリマー1は次の平均的組成を
有していた:
【0047】
【化19】
【0048】基PEは10%までが基−(CH23O−
(C24O−)12CH3及び30%までが基−(CH2
3O−(C24O−)5(C36O−)21CH3及び60
%までが基−(CH23O−(C24O−)45(C36
O−)34CH3 ブロックコポリマー2の製造 撹拌機、温度計、ガス導管及び還流冷却器を備えたフラスコ中に、 次の平均的組成: (CH33SiO−[(CH32SiO−]58[(CH3)HSiO−]6Si( CH33 を有するシロキサン 120.6g(0.0250モル) 次の平均的組成: CH2=CH−CH2O−(C24O−)16(C36O−)12CH3 を有するポリエーテル 21.5g(0.0146モル) 次の平均的組成: CH2=CH−CH2O−(C24O−)5(C36O−)21CH3 を有するポリエーテル 121.2g(0.0803モル) 次の平均的組成: CH2=CH−CH2O−(C24O−)45(C36O−)34CH3 を有するポリエーテル 58.9g(0.0146モル) 次の平均的組成: CH2=CH−CH2O−(C24O−)45(C36O−)34H を有するポリエーテル 145.9g(0.0364モル) 2,5−ノルボルナジエン 1.5g(0.0166モル) 及びトルエン 500ml を装入した。この装置に窒素を導通し、撹拌しながらフ
ラスコ内容物を90℃に加熱した。このバッチにi−プ
ロパノール中のH2PtCl66H2Oの10%の溶液
0.35gを添加した。軽度な発熱反応が生じた。この
バッチの反応を完了させた。4時間後にSiH転化率は
99.2%であった(アルカリ性媒体中でのn−ブタノ
ールを用いた水素分解を用いて測定)。その後、窒素の
導通を完了し、還流器を蒸留装置と交換した。80℃の
温度で、約20mbarの真空で揮発性成分を留去し
た。11200mPasの粘度を有する透明で黄色の生
成物が得られた。得られたブロックコポリマー2は次の
平均的組成を有していた:
【0049】
【化20】
【0050】基PEは10%までが基−(CH23O−
(C24O−)16(C36O−)12CH3及び55%ま
でが基−(CH23O−(C24O−)5(C36
−)21CH3及び10%までが基−(CH23O−(C2
4O−)45(C36O−)34CH3及び25%までが基
−(CH23O−(C24O−)45(C36O−)34 ブロックコポリマー3の製造 撹拌機、温度計、ガス導管及び還流冷却器を備えたフラスコ中に、 次の平均的組成: (CH33SiO−[(CH32SiO−]58[(CH3)HSiO−]6Si( CH33 を有するシロキサン 120.6g(0.0250モル) 次の平均的組成: CH2=CH−CH2O−(C24O−)16(C36O−)12CH3 を有するポリエーテル 21.5g(0.0146モル) 次の平均的組成: CH2=CH−CH2O−(C24O−)5(C36O−)21CH3 を有するポリエーテル 121.2g(0.0803モル) 次の平均的組成: CH2=CH−CH2O−(C24O−)45(C36O−)34CH3 を有するポリエーテル 58.9g(0.0146モル) 次の平均的組成: CH2=CH−CH2O−(C24O−)45(C36O−)34H を有するポリエーテル 145.9g(0.0364モル) 2,5−ノルボルナジエン 1.5g(0.0166モル) 及びソルベッソ150(Solvesso 150) 313g を装入した。この装置に窒素を導通し、撹拌しながらフ
ラスコ内容物を90℃に加熱した。このバッチにi−プ
ロパノール中のH2PtCl66H2Oの10%の溶液
0.35gを添加した。軽度な発熱反応が生じた。この
バッチの反応を完了させた。6時間後にSiH転化率は
98.3%であった(アルカリ性媒体中でのn−ブタノ
ールを用いた水素分解を用いて測定)。透明で黄色の溶
液が得られ、この溶液は所望のブロックコポリマー60
重量%を含有していた。溶液の粘度は870mPasで
あった。得られたブロックコポリマー3は次の平均的組
成を有していた:
【0051】
【化21】
【0052】基PEは10%までが基−(CH23O−
(C24O−)16(C36O−)12CH3及び55%ま
でが基−(CH23O−(C24O−)5(C36
−)21CH3及び10%までが基−(CH23O−(C2
4O−)45(C36O−)34CH3及び25%までが基
−(CH23O−(C24O−)45(C36O−)34 ブロックコポリマー4の製造 ブロックコポリマー2の製造と同様の条件下で、 次の平均的組成: (CH33SiO−[(CH32SiO−]9.5[(CH3)HSiO−]3.5S i(CH33 を有するシロキサン 107.7g(0.1000モル) 次の平均的組成: CH2=CH−CH2O−(C24O−)11(C36O−)4H を有するポリエーテル 241.8g(0.3124モル) 及び 2,5−ノルボルナジエン 4.6g(0.0500モル) を、トルエン350ml及びシス−[PtCl2(N
32]15mgの存在で反応させた。得られたブロッ
クコポリマー4は次の平均的組成を有していた:
【0053】
【化22】
【0054】基PEは基−(CH23O−(C24
−)11(C36O−)4Hであった。
【0055】ブロックコポリマー5の製造 工程a) 撹拌機、温度計、ガス導管及び還流冷却器を備えたフラスコ中に、 次の平均的組成: H(CH32SiO−[(CH32SiO−]8Si(CH32H を有するシロキサン 145.5g(0.2モル) オクタメチルシクロテトラシロキサン 59.3g(0.2モル) 式:[CH3(C36Cl)SiO−]4の環状シロキサン 109.3g(0.2モル) 及び トリフルオロメタンスルホン酸(99%) 0.32g を秤量し、窒素の導通下で40℃で6時間撹拌した。そ
の後、このバッチにNaHCO3 6gを添加し、さら
に1時間撹拌した。引き続き室温で濾過した。次の平均
的組成: H(CH32SiO−[(CH32SiO−]12[(C
3)(C36Cl)SiO−]4Si(CH32H を有するシロキサンが得られた。
【0056】工程b)撹拌機、温度計、ガス導管及び還
流冷却器を備えたフラスコ中に、工程a)で得られたシ
ロキサン157.1g(0.1モル)、2,5−ノルボ
ルナジエン46.1g(0.5モル)を装入した。この
装置に窒素を導通し、撹拌しながらフラスコ内容物を8
0℃に加熱した。このバッチにPt2Cl4(C6102
18mgを添加し、4時間撹拌した。その後、SiH
結合水素はもはや検出されなかった。引き続き、過剰量
で使用した2,5−ノルボルナジエンを真空(約20m
bar)中で60℃で留去した。次の平均的組成:
【0057】
【化23】
【0058】を有するシロキサン0.1モルが得られ
た。
【0059】 工程c) 撹拌機、温度計、ガス導管及び還流冷却器を備えたフラスコ中に、 次の平均的組成: (CH33SiO−[(CH32SiO−]4[(CH3)HSiO−]4Si( CH33 を有するシロキサン 139.9g(0.20モル) 及び 3−アリルオキシ−1,2−プロパンジオール 87.2g(0.66モル) を装入した。この装置に窒素を導通し、強力に撹拌しな
がらフラスコ内容物を80℃に加熱した。このバッチに
Na2CO3 2.3g及びPt2Cl4(C6102
0mgを添加した。40分後に、フラスコ内容物の残留
−SiH−含有量が、使用したシロキサンの分子当たり
1個のSiH−基が残留する場合に生じる含有量にほぼ
一致する際にバッチの反応を完了させた。工程b)で得
られた生成物全部をこのバッチに添加し、さらに撹拌し
た。2.5時間後に、SiH転化率が97.3%であっ
た(アルカリ性媒体中でのn−ブタノールを用いた水素
分解を用いて測定)。最終的にこのバッチを濾過した。
透明な黄色の液体が得られた。得られたブロックコポリ
マー5は次の平均的組成を有していた:
【0060】
【化24】
【0061】ブロックコポリマー6の製造 撹拌機、温度計、ガス導管及び還流冷却器を備えたフラスコ中に、 次の平均的組成: (CH33SiO−[(CH32SiO−]60[(CH3)HSiO−]22Si (CH33 を有するシロキサン 219.8g(0.037モル) 次の平均的組成: (CH33SiO−[(CH32SiO−]9[(CH3)HSiO−]5Si( CH33 を有するシロキサン 41.9g(0.037モル) 次の平均的組成: CH2=CH−CH2O−(C24O−)6(C36O−)3H を有するポリエーテル 91.8g(0.185モル) 2,5−ノルボルナジエン 3.4g(0.037モル) 及びラウリン酸ヘキシルエステル(溶剤として) 575.1g を装入した。この装置に窒素を導通し、撹拌しながらフ
ラスコ内容物を90℃に加熱した。このバッチにPt2
Cl4(C610226mgを添加した。10分後にこ
の温度を115℃に高め、1−ヘキサデセン218.3
g(0.9725モル)を滴加した。その際、温度は1
20℃を上回るべきではない。引き続きなお9時間後反
応させた。SiH転化率は97.6%であった。59m
Pasの粘度を有する透明で黄色の溶液が得られた。得
られたブロックコポリマー6の溶液は次の平均的組成を
有していた:
【0062】
【化25】
【0063】基PE/C16は16%までが基−(C
23O−(C24O−)6(C36O−)3H及び84
%までが基−C1633 ブロックコポリマー7の製造 撹拌機、温度計、ガス導管及び還流冷却器を備えたフラ
スコ中にアリルグリシジルエーテル57.1g(0.5
0モル)及び2,5−ノルボルナジエン4.6g(0.
05モル)を装入した。この装置に窒素を導通し、撹拌
しながらフラスコ内容物を90℃に加熱した。Pt2
4(C6102 15mgを添加し、引き続き次の平
均的組成: (CH33SiO−[(CH32SiO−]28[(CH
3)HSiO−]5Si(CH33 を有するシロキサン254gを1時間で滴加した。その
後、なお3.5時間後反応させ、98.5%のSiH転
化率が達成された。引き続き揮発性成分を15mbar
の真空で130℃の塔底温度まで留去した。黄色の液体
が得られた。生成物中に2.03%のエポキシ−Oが見
出された(理論値:2.1%)。得られたブロックコポ
リマー7は次の平均的組成:
【0064】
【化26】
【0065】を有していた。このコポリマー7は反応性
の基を有しており、さらに化学的に反応させることがで
きる、例えばこれから第4級アンモニウム化合物(Qua
t)及びベタイン(これについては例えばドイツ国特許
(DE−C)第3417912号明細書参照)を製造で
きる。ベタインはさらに化粧品中に使用される。
【0066】さらに、次に本発明によらないブロックコ
ポリマーV1〜V6を公知の文献及び特許明細書に開示
された方法で製造した(これらは引き続き記載され適用
技術試験で比較物質として用いられる)。
【0067】ブロックコポリマーV1:
【0068】
【化27】
【0069】基PEは10%までが基−(CH23O−
(C24O−)12CH3及び30%までが基−(CH2
3O−(C24O−)5(C36O−)21CH3及び60
%までが基−(CH23O−(C24O−)45(C36
O−)34CH3 ブロックコポリマーV2:
【0070】
【化28】
【0071】基PEは10%までが基−(CH23O−
(C24O−)12CH3及び30%までが基−(CH2
3O−(C24O−)5(C36O−)21CH3及び60
%までが基−(CH23O−(C24O−)45(C36
O−)34CH3 ブロックコポリマーV3:
【0072】
【化29】
【0073】基PEは基−(CH23O−(C24
−)11(C36O−)4Hである。
【0074】ブロックコポリマーV4:
【0075】
【化30】
【0076】基PEは基−(CH23O−(C24
−)11(C36O−)4Hである。
【0077】ブロックコポリマーV5:
【0078】
【化31】
【0079】ブロックコポリマーV6:
【0080】
【化32】
【0081】ブロックコポリマー1、2、3、V1及び
V2は次の軟質フォーム調製物中での添加物として試験
した。
【0082】軟質フォーム調製物 重量部 ポリオール(OHZ:46.11%EO) 100 水 5 第3級アミン 0.15 オクタン酸スズ 0.23 物理的発泡剤 5 安定剤 可変 イソシアネートT80 63.04 発泡の際にポリオール300gを使用した。これに応じ
て他の調製物成分が換算される。
【0083】安定剤としての添加物の試験のために、ポ
リオール、水、アミン、オクタン酸スズ、安定剤及び発
泡剤は良好に撹拌しながら混合した。イソシアネートの
添加の後、撹拌機(Glattruehrer)を用いて7秒間30
00回転/分で撹拌し、この混合物を紙で覆った木箱
(底面27cm×27cm)中に注いだ。例えば整泡剤
としての他の特性に関して添加物を試験するために、も
ちろん他の安定剤も使用することができる。発泡材料は
使用した安定剤の評価のために次のデータを測定した: 1. 上昇期間の終わりでのフォーム材の沈下(次の表
中には戻りで表した)。
【0084】2. フォーム1センチメータ当たりの気
泡の数を顕微鏡で数えた。
【0085】発泡の際に得られた結果を表1に記載し
た。この結果は、本発明によらないブロックコポリマー
V1及びV2と比較して、新規の添加物1、2及び3は
以前には得られなかったわずかな戻りと良好な微細気泡
の組合せが達成され、この組合せは加圧下にある不活性
ガスを用る発泡の場合でも確認された。
【0086】
【表1】
【0087】1) コポリマーはソルベッソ中に60%
で存在する。
【0088】ブロックコポリマー4、V3及びV4は次
の硬質フォーム調製物中での添加物として試験した。
【0089】硬質フォーム調製物 重量部 ポリオール(糖から出発したポリオール、OHZ:520) 100 水 1.5 第3級アミン 2.2 物理的発泡剤 28 安定剤 1.5 粗製MDI(NCO31.3%を有するポリマーの ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート) 167 発泡の際にポリオール100gを使用した。
【0090】ポリウレタン硬質フォームは通常の方法に
より、長さ145cm、幅14cm、厚さ3.5cmの
寸法を有する板状の型中で製造した。ポリオール、水、
アミン、安定剤及び発泡剤を撹拌しながら良好に混合し
た。イソシアネートの添加後に撹拌機(Glattruehrer)
を用いて6.5秒間2500回転/分で撹拌した。この
反応混合物を45゜に傾けた板状の型の下部に充填し
た。フォームの流動性を評価するために、フォームのバ
ッチのサイズを板状の型の下方を充填する程度に選択し
た。形成された硬質フォーム板から、使用した安定剤の
評価のために次の特性を測定した: 1. 流動性の尺度としてのフォーム板の長さ。
【0091】2. 得られたフォーム板の表面の障害
(評価の段階:ほとんどなし、わずか、中程度、著し
い、極めて著しい)。
【0092】3. フォーム板の底部(評価の段階:ほ
とんどなし、わずか、中程度、著しい、極めて著し
い)。
【0093】4. 切断されたフォーム板の内部障害
(評価の段階:ほとんどなし、わずか、中程度、著し
い、極めて著しい)。
【0094】5. 切断されたフォーム板の孔の構造
(評価の段階:極端に微細、著しく微細、微細、軽度に
拡大、粗い)。
【0095】発泡の際に達成された結果は表2に記載し
た。硬質フォーム材料の製造の際でも、新規の構造原理
の利点が示された。本発明によるコポリマー4を使用し
た場合、本発明によらないコポリマーV3及びV4の使
用とは反対に、今まで得られなかった著しく良好な流動
性とわずかな発泡障害の有利な組合せが達成された。
【0096】
【表2】
【0097】ブロックコポリマー4、5、7、V5及び
V6を塗料添加物として試験した。適用技術特性の試験
のために変性されたシリコーンを空気硬化する塗料系に
1重量%の量で混合し、この混合物を40μmのワイヤ
ードクターでボンデライト鋼鈑上に塗布した。この塗膜
を20℃で2日で硬化し、引き続きテーザバンド415
4(Tesaband 4154)を用いた引き剥がし試験により剥
離特性に関して試験した。得られた塗膜の引掻耐性につ
いての尺度は、3本のネジ上に置かれた500gの重さ
の試験体を1分当たり30cmで塗膜上を引っ張るのに
必要な引張力である。塗膜特性の安定性の試験のため
に、引き続き塗膜を10分間、20℃の流動する温水で
すすぎ、塗膜の乾燥後に再度上記したように剥離特性及
び引掻耐性を測定した。この結果を表3にまとめた。
【0098】
【表3】
【0099】本発明による物質が塗膜に耐引掻特性並び
に付着特性を付与することが示された。置換基の種類及
びシリコーン鎖と置換基の数並びに極性との割合によ
り、添加物の極性ひいては使用した塗料調製剤との混和
性を塗料系のそれぞれの極性に適合させることができ
る。この場合、本発明による生成物は、一方で付着性と
耐引掻性と、並びに良好な混和性と持続性とを相互に調
和させる際に明らかな利点を提供する。
【0100】ブロックコポリマー6(ラウリン酸ヘキシ
ルエステル中で50重量%)はW/Oエマルションの製
造のために使用される。
【0101】撹拌機を備えたガラス容器中に次の成分を
投入した: ブロックコポリマー6 2.0g トリグリセリントリオレエート 0.5g オクタメチルシクロテトラシロキサン 8.5g イソプロピルミリステート 4.0g 及び ワセリン(Vaseline DAB 8) 5.0g 軽度に加熱した後、撹拌しながら水79g及びNaCl
2gからなる溶液をゆっくりと添加した。得られたW/
Oエマルションを室温になるまで撹拌した。得られたエ
マルションはクリーム状のコンシステンシーを有してい
た。このエマルションは20℃及び45℃での2ヶ月の
観察時間の期間において安定であった。−25℃での冷
却の後及び引き続く室温に戻した後でもこのエマルショ
ンは安定であった。このエマルションは皮膚上で良好に
分配され、良好な吸収能を有していた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08G 101:00) (72)発明者 アンドレアス ヴァイアー ドイツ連邦共和国 エッセン アム ヴ ァッサートゥルム 36 (56)参考文献 特開 昭61−78794(JP,A) 特開 昭62−207333(JP,A) 特開 昭64−30633(JP,A) 特開 昭64−65135(JP,A) 特開 平3−185027(JP,A) 特開 平7−149907(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 77/00 - 77/62

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の平均一般式で示されるブロックコポ
    リマー: 【化1】 [式中、基及び指数は次の意味を有する:Aは、基
    1、基B、基E又は式IIa: 【化2】 の基又は式IIb: 【化3】 の基を表し、Bは式IIa又は式IIbの基を表し、D
    は式: 【化4】 を表し、R1は1〜30個の炭素原子を有するアルキル
    基、置換アルキル基、置換又は非置換のアリール基又は
    置換又は非置換のアルカリール基を表し、その際、基R
    1の少なくとも80%はメチル基であり、aは3〜20
    0の値を表し、bは0〜50の値を表し、cは0〜10
    の値を表し、dは0〜5の値を表し、その際、a、b、
    c及びdの値は基A、B及びDの個々のセグメントZ内
    で異なることができ、Eは、次の基を表す: a) 一般式: 【化5】 (式中、R2は分枝していてもよい二価のアルキル基を
    表し、fは0又は1の値を表し、mは平均して2〜4の
    値を表し、nは0〜100の値を表し、R3は水素基、
    置換又は非置換の1〜6個の炭素原子を有するアルキル
    基、アシル基又は−O−CO−NH−R4基を表し、そ
    の際R4は置換又は非置換のアルキル基又はアリール基
    を表す)の基、及び/又は b) ヘテロ原子を有していてもよいエポキシ官能化さ
    れたアルキル置換基、及び/又は c) 芳香族又は分枝鎖の及び部分的に又は完全にエー
    テル化又はエステル化されていてもよい、モノヒドロキ
    シアルキル置換基、ジヒドロキシアルキル置換基及びト
    リヒドロキシアルキル置換基及び/又は d) 分枝鎖であってもよい、ハロゲン置換されたか又
    は擬ハロゲン置換されたアルキル基、アリール基又はア
    ラルキル基 ただし、式IIa又は式IIbの少なくとも1つの基が
    分子中に存在する]。
  2. 【請求項2】 界面活性剤としての請求項1記載のブロ
    ックコポリマーの使用。
  3. 【請求項3】 ポリウレタンフォームの製造の際の添加
    物としての請求項1記載のブロックコポリマーの使用。
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