JP4625092B2 - 乗場ドアを介したシャフト内への侵入を検出するエレベータドア用安全ロックおよび該安全ロックを備えたエレベータ - Google Patents

Description

本発明は、乗場ドアを介したシャフト内への人の侵入を検出するエレベータ乗場ドア用安全装置および該装置を装備したエレベータに関する。

ある種のエレベータ乗場ドア用ロックにおいては、ドアを開いた際に乗場ドアロックキーにより作動し、エレベータを安全運転に切り替える双安定安全スイッチを装備していることが知られているが、この場合シャフト内から手動でリセットできない。しかしながら、スイッチはエレベータ機械室から電気的にリセットされる。

このような設計では、双安定スイッチ用の電気的なリセット作動装置と、対応する乗場ドア用のエレベータ機械室内の配線が必要である。さらにメンテナンス時に操作員は、エレベータ機械室内でのリセットの面倒な工程とそれに伴う上下の行き来が必要となる。

本発明は、これらの欠点を克服するように設計され、乗場ドアを介したシャフト内への人の侵入を検出するエレベータ乗場ドア用安全ロックを開示しており、対応するキーを回すことにより乗場ドアを開いた際に、スピンドルレバーを介して双安定スイッチを作動させエレベータを安全運転に切り替え、スイッチをシャフト内から手動でリセットさせることはできないようになっている。この安全ロックはドアが開いた状態でロックを解除状態に固定する装置を含み、ドアが閉まると固定が外れるので、キーをドア開方向と反対方向に回し、ロックをドア閉方向に回すことによってスイッチはリセットでき、スイッチはスピンドルレバーに接続された機械的手段により機械的にリセットされる。

前記双安定スイッチは、ロックをエレベータが通常運転するよう制御される第１位置から、ドアが開いている場合にエレベータが安全運転に制御される第２位置へ旋回させると動く、外側に突き出した作動タブまたは作動レバーを含むタイプのスイッチであり、ドア閉状態でロックをかけるとスイッチがリセットし、第１位置に戻る。

前記双安定スイッチはケーシングで覆われて手動接触から守られている。ロックにより作動する乗場ドア連結プレートの後ろのドアリンテル上に位置するため接触はさらに困難である。

スピンドルレバーが、レバースピンドルに巻きついた渦巻き状または螺旋状の少なくとも１つのばねを介して連結プレートに接触せず第１位置にある場合、レバースピンドルは、スピンドルの両側に延びる２つの末端ストランドを介してリンテルに接しており、好ましくは、ドアロックが外れた場合に、スイッチ作動タブに近い方のばねの末端ストランドが持ち上がり、スイッチタブが第１位置から、エレベータが安全運転に切り替わる第２位置へ動く。

前記の少なくとも１つのばねは、レバースピンドルに巻きつき固定された２つの渦巻き状または螺旋状のばねからなるのが好ましく、ここで外側に延びたストランドはレバースピンドルの両側に第１位置でリンテルと接触し、ロック解除操作が実行されるとスイッチ作動タブに最も近いストランドがスイッチ作動タブと接触する。

スイッチ作動タブは、弾性タブまたはレバーにより第２位置へ動かされ、該弾性タブまたはレバーは、ロックレバースピンドルへ回転するように固定されたばねの末端ストランドを元の位置に戻し、ロック解除時は、スイッチ作動タブと係合している。

ロックスピンドルレバーに連結する前記機械的手段は、ロックスピンドルレバーへ固定されたリアタブを含むのが好ましく、ドアが閉まりロックがかかる際にスイッチ作動タブを第１位置に動かす。

ドア開状態で、ロックを解除状態に固定する前記装置は、ドアリンテルに固定されたロックブッシング上に溝を作るように製造するのが好ましく、相補型可動部が溝と噛み合い、この可動部が溝に引っ張られることで解除状態に固定する。この可動部は乗場ドア支持キャリッジへ固定された可動ストッパーにより溝の外側に引っ張られる。ストッパーは乗場ドアが閉まる際に前記可動部をブッシングの溝の外側に押し出すのに適する位置に配置される。

ブッシングは、解除状態を固定するための相補的可動部と連動する少なくとも１つのヒールを有するのが好ましい。

前記可動部は回転自在にロックブッシングに近接して取り付けられたプレートであるのが好ましく、ばねでブッシング方向に引っ張られ、前記ドアキャリッジストッパーがプレートを押すとブッシングから離れる。

本発明は、上述のような安全ロックを少なくとも１つ備えたエレベータに関する。

図面、特に図１および図２を参照すると、実施例として例示する本発明のエレベータ乗場ドアの安全ロックは、建物の各階にあるエレベータ乗場ドアの上側のリンテル３に取り付けられる。この安全ロックは、例えば、２つの扉が、開く場合は同時に離れる方向に動き、閉まる場合は逆方向から接近するような、中央開きまたは片開き乗場ドアに取り付けられる。

安全ロックは乗場ドアの連結プレート５の末端部とかみ合うように設計される。

通常、安全ロックは、ロック作動キーとかみ合う外向き開口部７と、操作レバースピンドル９と、を含み、操作レバースピンドルにはスピンドルレバーと称される折れ曲がった末端１１があり、これが解除操作時にエレベータドア連結プレートの端１３と噛み合い、このエレベータドア連結プレートを下げて閉鎖フックを外すと乗場ドアを開くことができ、エレベータを停止させるドア閉鎖接点１５が開く；安全ロックはさらにベースプレートブッシング１９上に取り付けられたロックの固定装置（ｌｏｃｋｉｎｇ ｄｅｖｉｃｅ）１７を含み、ドアを開くと直ちにロック解除状態に固定する。

双安定スイッチ２１も、スピンドルレバー１１の端に面し且つ連結プレート５の後ろに位置するように、リンテル３へ取り付けられている。このスイッチ２１は、スイッチ本体から突き出し且つスピンドルレバー１１で動く、作動タブすなわち可動レバー２３を有する。

スピンドルレバー１１は、同軸上に巻きつき且つレバースピンドルに固定された２つの螺旋状のばね２５により、リンテル３に対して約４５°の角度に傾いた第１位置（図２）に戻るが、このとき２つの末端ストランド２７の端部はリンテル３の内壁に接する。ロック解除操作時には、スイッチ２１に近い末端ストランド２７が持ち上がり、スイッチレバー２３と係合してスイッチレバー２３を、エレベータを通常運転に制御する第１位置から、エレベータを安全運転に切り替える旋回位置（図３）に移動する。従ってロックが完全に解除されると、スイッチレバー２３は安全運転位置に移動し、この位置で安定する。

乗場ドアを開くと直ちにロック固定装置１７が所定の位置（図４）へ動く。ロック固定装置はブッシングと協働する可動プレート２９を動かし、特に、ブッシングの末端ヒール３１でロックベースプレートにブッシングを固定する。

プレート２９はリンテルに固定された下部スピンドル３３に屈折するように連結され、ブッシングの末端ヒール３１方向へばね（スピンドル上の渦巻き状ばねであるが図示されていない）により引き戻され、それぞれが引き合う力によりプレート２９とブッシング末端のヒール３１が嵌合する。こうしてロック１は解除状態に固定されるが、ロックが固定を解かれるのは、ドアが閉まり且つプレート２９がドア支持キャリッジのストッパー３５（単独で表示）によりブッシング１９の外側へ押されたときだけである。このストッパー３５は、プレート２９、または例えばプレート２９に固定されたロッドまたはネジ３７などの、プレート２９からの突出部、に接触し、ドアが閉まる際にプレートを僅かに動かすように適宜に配置される。

ドアが閉まった瞬間には（図５および図６）、ロック１はキーにより逆方向、すなわち閉方向に動くことができる。

上部末端タブ３９を有するスピンドルレバー１１は矢印の方向に動き、この上部末端タブ３９を介してスピンドルレバー１１はスイッチ２１のレバー２３と接触し（図６）、レバー２３をもとの位置に戻すので、スイッチ２１はリセットされ、エレベータの通常運転が再度可能になり、ドアが閉じたためにプレート５も閉じる。

従って、本発明は、双安定乗場ドア用安全ロックスイッチをリセットさせるための、乗場階のシャフト内への人の侵入を検出する簡単な仕組みを提供するものであり、この際、前記の問題点で述べたようなエレベータ機械室からの電気的なリセットは不要である。

本発明の様々な実施例として、ロック用スピンドル９は連結プレート５から離れて設置されてよく、例えば乗場ドア扉の片方に設置されてよく、ロックを解除状態に固定するための前記装置１７に類似する装置ではなく、双安定スイッチ２１およびドア連結プレート５の両方に対して適当な戻り動作機構を装備させてもよい。

本発明のエレベータ乗場ドア用安全ロックの斜視図であり、スイッチは通常のエレベータ稼働が為される位置にある。 本発明の図１のロックの上面図である。 ロック解除操作時のロックの上面図である。 スイッチレバーが第２位置にありドアが開いている状態のロックの斜視図である。 ロックを閉めてスイッチをリセットする際のロックの斜視図である。 図５に対応するロックの上面図である。

Claims (11)

1. 乗場ドアを介したシャフト内への人の侵入を検出するために、対応するキーの旋回により乗場ドアを開く際にスピンドルレバー（１１）を介して双安定スイッチ（２１）が作動しエレベータが安全運転に切り替わるが、スイッチ（２１）はシャフト内から手動でリセットさせることができないエレベータ乗場ドアの安全ロック（１）であって、ドアが開いている際にロックを解除状態に固定する装置を含み、ドアが閉まる際にこの固定装置が外れて、キーを開方向と反対方向に回し、ドアの閉方向にロック（１）を旋回することによって、スイッチ（２１）がリセットでき、スピンドルレバー（１１）に連結した機械的手段によりスイッチ（２１）が機械的にリセットされることを特徴とする安全ロック。
2. 双安定スイッチ（２１）は、ドアを開く際に、エレベータが通常運転するよう制御される第１位置から、エレベータが安全運転に制御される第２位置へ、ロック（１）を旋回させると動く外側に突き出た作動タブつまり作動レバー（２３）を含むタイプのスイッチであって、ドア閉状態でロックをかけるとスイッチ（２１）がリセットし、最初の第１位置に戻ることを特徴とする請求項１に記載の安全ロック。
3. ロック用スピンドルレバー（１１）に連結した前記機械的手段がスピンドルレバー（１１）に固定されたリアタブ（３９）を有し、このリアタブ（３９）は、ドアが閉まりロックが閉位置へ回されたときに、スイッチレバー（２３）を最初の第１位置に移動させることを特徴とする請求項１または請求項２に記載の安全ロック。
4. 前記双安定スイッチ（２１）がケーシングで覆われ、手動接触を防いでいることを特徴とする請求項１〜３までのいずれかに記載の安全ロック。
5. スイッチ（２１）が、ロック（１）により作動する乗場ドア連結プレートの後ろ側のドアリンテル（３）上に位置し、接触がさらに困難になっていることを特徴とする請求項４に記載の安全ロック。
6. スピンドルレバー（１１）が、レバースピンドル（９）に巻きついた渦巻き状または螺旋状の少なくとも１つのばねにより連結プレートに接触していない第１位置にあるときに、レバースピンドル（９）は、スピンドルの両側に配置された２つの末端ストランド（２７）を介してリンテルに接しており、ロック（１）が外れたときには、スイッチレバー（２３）に近い方のばねの末端ストランド（２７）が持ち上がり、スイッチレバー（２３）を第１位置から第２位置へ移動し、エレベータが安全運転に切り替わることを特徴とする請求項１〜５までのいずれかに記載の安全ロック。
7. ドアを開く際にロックを解除状態に固定する前記装置（１７）が、ドアリンテル（３）に固定され且つ相補型可動部（２９）と噛み合う溝を有するロックブッシング（１９）を含み、この可動部は、前記溝へ向けて引っ張られてロック（１）を解除状態に固定し、乗場ドアが閉まる際に、この可動部（２９）は乗場ドア支持キャリッジに固定された可動ストッパー（３５）により溝の外側へ引っ張られ、このストッパー（３５）は前記可動部（２９）をブッシングの溝の外側へ押し出すのに適する位置に配置されることを特徴とする請求項１〜６までのいずれかに記載の安全ロック。
8. ブッシング（１９）が、ロックを解除状態に固定するのに、相補型可動部（２９）と協働する少なくとも１つのヒールを含むことを特徴とする請求項７に記載の安全ロック。
9. 前記可動部（２９）がロックブッシング（１９）の近くにリンテル（３）上に自由に回転するように取り付けられたプレートであり、ばねで噛み合うようにしてブッシング方向に引っ張られており、乗場ドアが閉まる際には、ドアキャリッジストッパー（３５）がプレート（２９）を押すためにブッシングから離れることを特徴とする請求項７または請求項８に記載の安全ロック。
10. ロックが解除された後に乗場ドアが閉まると、ストッパー（３５）によりプレート（２９）がブッシング（１９）の外側に押され、ロック（１）の閉位置への切り替えによってスイッチ（２１）がリセットされ、スピンドルレバー（１１）の前記上部末端タブ（３９）がスイッチレバー（２３）と接触し、第２位置からエレベータが通常運転する第１位置へ戻すことを特徴とする請求項７〜９のいずれかに記載の安全ロック。
11. 建物の階にある少なくとも１つの乗場ドアに、請求項１〜１０のいずれかに記載の安全ロックを含むエレベータ。

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