JP4624677B2 - 地面における車両のグリップを測定する弾性タイヤ - Google Patents
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Description
この点では、とりわけ、駆動力または制動力により、或いは軌道変化により、実質的な加速を受ける場合、後の時点で車両の挙動に影響し易いグリップ条件の「リアルタイム」の指示を得る必要がある。
a) Rzz c <Rzze
b) (i)Rxzc/Rzzc>Rxze/Rzzeまたは(ii)Ryzc/Rzzc>Ryze/Rzze、(上記式中、x、yおよびzはそれぞれ上記タイヤの周方向、軸方向および半径方向を表しており、RzzcおよびRzzeはそれぞれ上記半径方向外面と直交する方向に配向された力下における上記中央帯域および上記包囲帯域の剛性を表しており、RxzcおよびRxzeはそれぞれタイヤの上記周方向(X)における上記半径方向外面に対して接線方向に配向された力下における上記中央帯域および上記包囲帯域の剛性を表しており、RyzcおよびRyeはそれぞれタイヤの上記軸方向(Y)における上記半径方向外面に対して接線方向に配向された力下における上記中央帯域および上記包囲帯域の剛性を表している)を満足している。
本発明によれば、中央帯域は更に、包囲帯域およびトレッドの残部のものより小さいグリップポテンシャルを有するのがよい。これを達成するには、この中央帯域は、例えば、包囲帯域およびトレッドの残部の材料と異なる材料よりなってもよい。
この中央帯域において少なくとも1つの適当な測定が行なわれれば、グリップポテンシャルの知識を得ることが可能である。ここで測定の実施に関するときはつねに、センサはタイヤの外側であるか、或いはタイヤの大部分内に埋設される。
「摩擦ポテンシャル」は、地面上でスリップしているトレッド要素に或る箇所で及ぼされる局部的な接線方向の応力と局部的な垂直方向の応力との比を示している。
「有効グリップマージン」と呼ばれるものは、要素のグリップポテンシャルと、接触領域を通る間にこの要素にその全体に実際に加えられる全体の接線方向の力と全体の垂直方向の力との比との差である。
好ましくは、本発明は、トレッドがゴムを主成分としたものである空気圧タイヤよりなる弾性タイヤに関する。
好ましくは、中央帯域の「垂直方向の」剛性は、本発明によるタイヤが更に以下の条件を満足するような点まで最小化される。
Aa)Rxxc<0.2Rzze
Ba)(i)Rxzc/Rzzc>1.5Rxze/Rzzeまたは(ii)Ryzc/Rzzc>1.5Ryze/Ryze
これらの2つの特徴により、更に、包囲帯域と比較して、中央帯域のスリップの発生を最適化することが可能である。
各複合層は、好ましくは、0.5mmから3mmまでに及び、更に好ましくは0.5mmから1mmまでに及ぶ厚さを有している。
中央帯域のこの直交異方性複合構造により、所定の「垂直方向の」剛性の場合、この帯域の「接線方向の」剛性RxzまたはRyzを高め、それにより前述の剛性比Rxzc/RzzcまたはRyzc/Rzzcを更に最大化し、その結果、上記中央帯域におけるスリップの発生を最適化することが可能である。
前述の特徴のうちのいずれか1つを有する本発明の第1の模範的な実施形態によれば、上記中央帯域は実質的に対称要素として上記タイヤの周方向中間平面を有しており、上記条件b)は上記不等式(i)により満足される。
なお、(この第1の模範的な実施形態のタイヤの軸方向における)中央帯域のこの小さい幅は、中央帯域の「垂直方向の」剛性Rzzを最小化し、その結果、特に剛性比Rxzc/Rzzcを最大化し、従って、中央帯域のスリップの発生の所望の最適化を達成するのに寄与している。
本発明によるこの第1例の1つの実施形態によれば、上記頂面の短辺から延びている上記中央帯域の横面のうちの少なくとも一方は上記短辺を含む上記頂面と直交する平面に対して−45°から+45°までに及ぶ(例えば+30°)角度だけ傾斜されている。
上記頂面の短辺から延びている上記中央帯域の各横面は接触領域における上記中央帯域のスリップを最適化するのに寄与している。
なお、中央帯域の頂面の各短辺を包囲帯域の対応するトレッドパターン要素に連結する切込みは、地面との接触領域におけるこの中央帯域を備えた測定ユニットの「平坦化」を最適にする効果を有している。
この第2例の他の特徴によれば、上記中央帯域はタイヤの軸方向に細長い形状(例えば、矩形または楕円形)を有している。
なお、以上で指摘したように、(タイヤの周方向における)中央帯域のこの小さい幅は、中央帯域の「垂直方向の」剛性Rzzを最小化し、その結果、特に剛性比Ryzc/Rzzcを最大化し、従って、中央帯域のスリップの発生の所望の最適化を達成するのに寄与している。
本発明によるこの第2例の1つの実施形態によれば、上記頂面の短辺から延びている上記中央帯域の横面のうちの少なくとも一方は上記短辺を含む上記頂面と直交する平面に対して−45°から+45°までに及ぶ(例えば±30°)角度だけ傾斜されている。
上記頂面の短辺から延びている中央帯域の各横面の傾斜は接触領域における上記中央帯域のスリップを最適化するのに寄与している。
レッドパターンブロックを備えており、包囲帯域は、上記溝の幅より実質的に小さい幅を有し、包囲帯域の材料から中央帯域の材料を分離するように設けられている溝または切込みにより中央帯域から分離されており、上記第1U字形トレッドパターン要素のウェッブに面している上記頂面の他方の短辺は溝により上記トレッドパターン要素に連結されており、上記肢部の端部と整合されている上記短辺は切込みにより上記第2トレッドパターン要素に連結されている。
なお、上記第1の模範的な実施形態と同じように、切込みは、地面との接触領域におけるこの中央帯域を備えた測定ユニットの「平坦化」を最適にする効果を有している。
図1には、トレッドパターンブロック2を備えている本発明の模範的な実施形態による空気圧タイヤトレッド1の区域が見られ、この区域の下方では、このトレッド1は対称軸線としての空気圧タイヤの周方向中間平面Pを有する軸方向断面で見られる。種々のトレッドパターンブロック2の相対寸法が図1で認められることは気づくであろう。トレッド1は、その半径方向内面4から半径方向外面5まで局部的に延びている測定ユニット3を備えている。図1の例では、この測定ユニット3は上記周方向中間平面Pに心出しされている。
有利には、このセンサ40は本出願人名義のヨーロッパ特許出願第A−1275949号(この内容は参照により本説明に組み入れられる)に記載のような釘型力センサである。
図1および図4でわかるように、上記頂面11の短辺14のうちの一方はこれに面したトレッドパターン要素23に溝30、31の幅と同様な幅を有する他の溝32により連結されており、上記頂面11の他方の短辺15はこれに面したトレッドパターン要素23に幅が溝30〜32の幅より小さい切込み33により連結されている(切込み33の幅は例えば0.3〜0.8mmに及んでもよい)。切込み33は、中央帯域10およびトレッドパターン要素24を全体的に分離しないようにトレッド1の半径方向内面4に達しない程度のものである。
なお、各溝30、31、32は、測定ユニット3が転動地面との接触領域を通るとき、包囲帯域20の対応する剛性Rzzeと比較して、トレッド1の半径方向外面5に対して直交方向に配向された力下における中央帯域10の剛性Rzzcを減少するように助成する。なお、また、切込み33は、接触領域を通るとき、包囲帯域20の対応する剛性Rxzeと比較して、空気圧タイヤの周方向Xに上記半径方向外面5に対して接線方向に配向された力下における中央帯域10の剛性Rxzcを増大するように助成する。
なお、また、中央帯域10の頂面11の面積は、本発明による空気圧タイヤが転動しているとき、この中央帯域10が自明のこととしてこれより非常にコンパクトである包囲帯域20によりかなりの領域にわたって取り囲まれるように、包囲帯域20を構成するトレッドパターン要素21、22、23、24の半径方向外面の面積より非常に小さいように設けられている(すなわち、大きい垂直方向の剛性を有する)。その結果、上記中央帯域10は空気圧タイヤのクラウン補強体に及ぼされる力のすべてを受けない。
図2に関する本発明の第2実施形態の下記説明では、同じ構造でないなら、図1に関する前述要素の機能と類似した機能を有する要素に対して100を増した参照符号を使用している。
図2および図5でわかるように、トレッドパターン要素121の「U字」ウェッブ121cに面した頂面111の他の短辺115は前述のみぞ32の幅と同様な幅を有する溝132によりトレッドパターン要素121に連結されており、頂面111の上記短辺114は、前述の切込み33と類似している切込み133により、同様に包囲帯域120の一部を構成する他の平行六面体形のトレッドパターン要素122に連結されている。かくして、切込み133は、中央帯域110およびトレッドパターン要素122を全体的に分離しないように、トレッド101の半径方向内面104に達しない程度のものである。
また、トレッドパターン要素122が、事実上、トレッドパターン要素121の肢部121a、121bの連続として空気圧タイヤの軸方向Yに延びていることがわかる。更に、2つの平行六面体形トレッドパターン要素123、124は、これらが溝134、135により要素121の上記肢部121a、121bにそれぞれ連結されるようにして包囲帯域120を完成しており、これらの要素123、124は上記要素122の長さと事実上同じである軸方向Yにおける長さを有している。
なお、また、切込み133は、接触領域を通るとき、包囲帯域120の対応する剛性Ryzeと比較して、空気圧タイヤの周方向Xに上記半径方向外面105に対して接線方向に配向された力下における中央帯域110の剛性Ryzcを増大するように助成する。
その結果、溝130〜132および切込み133は、全体的に、包囲帯域120の対応する剛性比Ryze/Ryzeと比較して、中央帯域110の剛性比Ryzc/Ryzcを増大するように助成する。
図7の中央帯域10は、空気圧タイヤの軸方向Yに重ねられた複数の同じ矩形の層16、116を備えている平行六面体形の「バー」よりなる。この「バー」10、110は、層16、116の各々が織物または金属補強体17、117により補強された同じゴム組成物を主成分としていることにより、このバーに直交異方性を与える複合構造を有している。
中央帯域10、110の各層16、116が、周方向Xに対して所定の角度±αで配向されている例えばポリエステル製の織物繊維により補強され、2つの隣接層16、116がそれぞれ反対の角度αおよび−αで配向されたこれらの繊維17、117を備えている測定ユニット3、113について試験を行なった。
下記の剛性および剛性比の変化をこれらの角度の絶対値αの関数として測定した。
− トレッド1、101の半径方向外面5、105と直交する方向に配向された力下における中央帯域10、110の(DaN/mm2として表される)剛性Rzzc、
− 上記半径方向外面5、105に対して接線方向に配向された力下における中央帯域10、110の(DaN/mm2として表される)剛性Rxzc、
− これらの剛性の比Rxzc/Rzzc。
更に、包囲帯域20、120に使用可能な「バー」型の「基準」トレッドパターン要素21〜24、121〜124と比較すると、同じ寸法を有するが、異なる構造を有する中央帯域「バー」10、110について同様な測定を行なった。
この「基準」トレッドパターン要素は、25mmの長さ、20mmの幅および8mmの高さを有しており、またトレッド1、101用の架橋ゴム組成物よりなる。この「基準」トレッドパターン要素はその半径方向外面と直交する方向に配向された力下における186DaN/mmに等しい剛性Rzzeを有している。
図1ないし図7を参照して説明したようなトレッド1、101を備えた空気圧タイヤは、通常作動中、地面との空気圧タイヤの接触時に発生される応力の大きな範囲において、測定ユニット3の大部分または全中央帯域10、110が地面上でスリップするようなものである。これは、強いグリップを伴う地面を含めて、低速での自由転動(無トルク)時でも起こることがわかった。中央帯域10、110のこのスリップ現象は、少なくとも、地面上の接触領域を通る測定ユニットの各通過の一部の間に起こる。測定ユニット3、103におけるこのスリップ減少を有することの保証により、地面上の摩擦ポテンシャルを測定することが可能である。対照的に、トレッド1、101の残部では、小さい部分のみがスリップし、スリップを受けるこれらの部分は非常に小さいので、利用することができる測定値が摩擦ポテンシャルに達しない。
溝30〜33および130〜133により確保される分離により予想測定を非常に無難に行なうことが可能であり、これは、中央帯域10、110が、包囲帯域20、120について本説明の序文に示した本発明による条件(a)および(b)を満足するからであると思われる。これにより、中央帯域10、110のスリップを許容するには高すぎる地面接触圧の発生を回避することが可能である。本発明の利点は、このように、以上で指摘したように行なわれる摩擦ポテンシャルの測定によって空気圧タイヤの全摩耗までの有効なグリップマージンを確かめることができることである。
a)タイヤの各回転時に地面と接触するようになっている少なくとも1つの測定ユニット3、103をトレッドに設ける工程、この測定ユニット3、103は、トレッドの半径方向外面のとことで見て、中央帯域と、この中央帯域10、110を取り囲む包囲帯域とを備えており、中央帯域は、包囲帯域20、120がスリップする地面の表面と平行な応力のレベルより実質的に低い地面の表面と平行な応力のレベルで地面上でスリップするようになっており、
b)中央帯域において測定を行なうようにセンサ40、140を配置する工程、このセンサ40、140は上記中央帯域10、110の表面に及ぼされる接線方向の力をもたらす少なくとも1つのパラメータに敏感であり、
c)上記中央帯域10、110の上記接触面における接線方向の力を表す第1信号を生じる工程、
d)グリップ損失の特徴を示す上記第1信号の変化を測定する工程、
e)中央帯域10、110の上記接触面に摩擦ポテンシャルの評価を行なう工程、
f)トレッドのグリップポテンシャルの評価を行なう肯定。
a)上記中央帯域の上記接触面における垂直方向の力を表す第2信号を生じ、
b)第1および第2信号から、接線方向の力と垂直方向の力との比を表す第3信号を生じ、
c)グリップ損失の特徴を示す上記第3信号の変化を検出し、
d)中央帯域の上記接触面における摩擦ポテンシャルの評価を生じ、
e)摩擦ポテンシャルに基づいて、上記トレッドのグリップポテンシャルに評価を行なう。
a)測定ユニットの外側のトレッドの接触面の帯域に面するようにセンサを配置する工程、このセンサは、上記外側帯域の表面に及ぼされる少なくとも接線方向の力をもたらすパラメータに敏感であり、
b)測定ユニットの外側のトレッドの接触面の帯域における接線方向の力を表す第1機能トレッド信号を生じる工程、
c)測定ユニットの外側のトレッドの接触面の帯域における垂直方向の力を表す第2機能トレッド信号を生じる工程、
d)タイヤの全幅にわたる上記外側帯域の地面との接触の開始時点と終了時点との間での上記第1機能トレッド信号の積算に基づいてタイヤに加えられる接線方向の力の特徴を示す指示を生じる工程、
e)タイヤの全幅にわたる上記外側帯域の地面との接触の開始時点と終了時点との間での上記第2機能トレッド信号の積算に基づいてタイヤに加えられる接線方向の力の特徴を示す指示を生じる工程、
f)トレッドのグリップポテンシャルと、トレッドに加えられる上記接線方向および垂直方向の力の比との差から「有効なグリップマージン」を定める工程。
a)タイヤの各回転時に地面と接触するようになっている少なくとも1つの測定ユニットをトレッドに設ける工程、この測定ユニットは、トレッドの半径方向外面のところで見て、中央帯域と、この中央帯域を取り囲む包囲帯域とを備えており、中央帯域は、包囲帯域がスリップする地面の表面と平行な応力のレベルより実質的に低い地面の表面と平行な応力のレベルで地面上でスリップするようになっており、
b)上記中央帯域において測定を行なうようにセンサを配置する工程、このセンサは上記中央帯域の表面に及ぼされる接線方向の力をもたらす少なくとも1つのパラメータに敏感であり、
c)上記中央帯域における接線方向の力を表す第1信号を生じる工程、
d)上記第1信号から上記中央帯域の接触面への進入時点を検出する工程、
e)第1信号がグリップ損失の特徴を示す変化を受ける時点を上記第1信号から検出する工程、
f)接触面への進入の検出時点と上記特性である変化の検出時点との間の第1信号の関数に基づいて有効なグリップマージンの特徴を示す指示を生じる工程。
第1信号の上記関数は、有利には、時間に対する上記信号の第1導関数の平均値とグリップ損失の特徴を示す時点の信号の値との比である。変形例として、第1信号の上記関数は上記検出を離す時間間隔である。
a)タイヤの各回転時に地面と接触するようになっている少なくとも1つの測定ユニットをトレッドに設ける工程、この測定ユニットは、トレッドの半径方向外面のところで見て、中央帯域と、この中央帯域を取り囲む包囲帯域とを備えており、中央帯域は、包囲帯域がスリップする地面の表面と平行な応力のレベルより実質的に低い地面の表面と平行な応力のレベルで地面上でスリップするようになっており、
b)上記中央帯域における測定を行うようにセンサを配置する工程、このセンサは上記中央帯域の表面に及ぼされる接線方向の力をもたらす少なくとも1つのパラメータに敏感であり、
c)測定ユニットの外側であるトレッドの接触面の帯域に向い合ってセンサを配置する工程、このセンサは上記外側帯域の表面に及ぼされる接線方向の力をもたらす少なくとも1つのパラメータに敏感であり、
d)上記中央帯域における接線方向の力を表す第1信号を生じる工程、
e)上記外側帯域における接線方向の力を表す第2信号を生じる工程、
f)上記第1および第2信号の比較に基づいて有効なグリップマージンの特徴を示す指示を生じる工程。
道路上の弾性タイヤのグリップポテンシャルは、車両に伝達することができる誘導力、制動力および駆動力の最大レベルを定める。このグリップポテンシャルは車両の移動性および道路保持における臨界要素である。
ここで示す弾性タイヤの設計原理は、この観点から顕著な利点を表す。実際、タイヤが自由に転動しているときでも、グリップポテンシャルのレベルを評価することが可能であり、結局、定速度で直線状に転動する状況から、最大の制動および加速の状況、またはグリップ限度でカーブをまわる状況まで任意の車両転動条件下で、このポテンシャルを定めることが可能であると言える。かくして、有効グリップポテンシャルを連続的に評価することができる。
・車両のドライバに、
→グリップレベルの変化が起こるときを報知することが可能である: ポテンシャルが或る変化レベルを超えて低下すれば、ドライバに運転を適合し、用心を増すように進めるために警告が可聴または視覚形態でドライバに供給されてもよい、
→遭遇するグリップレベルの統計的基礎と比較して、所定の時点でドライバにとって有効である相対グリップレベルを報知することが可能である: 連続的に採取された情報は、車両が転動しているとき、車両に接続されるか或いは車両の外部のコンピュータ装置に入力されたデータベース(車両が通信する集中されたデータベース)を供給する;また、この情報は、対応する集団の百分位数を定めるために、データベースにすでに記憶された統計学的集団と比較される、この結果は、ドライバに供給される情報の信号項目に転換される(例えば、有効グリップを示す一致レベル:高い、平均、低い、非常に低い、レベルを指示することによって);
→ホイールアンチロック、アンチスキッドおよび能動的軌道監視装置のような車両の装置の制御方策を適合することによって作用することが可能である: これらの装置は、グリップレベルに応じて異なり、構成により予め定められる方策を有することができ、瞬間グリップレベルに応じて、最も適当な方策を実施することができる。
→車両の構成要素に適用すべき最適な行動の決定を許容することによって作用することが可能である:車両においてリアルタイムでの数値的シミュレーションを行うことができ;グリップレベルの知識で、応答が最適であるために、構成要素(例えば、ブレーキ)に適用すべき行動を設定することが可能であり、ドライバにより行われた行動に対する車両の応答が何であるかをシミュレーションにより予想し、その結果、ドライバの行動を補正するか、或いは万一行動が不適当であれば、ドライバを助成することが可能である;
→所定の箇所に達する前に、この箇所で有効なレベルを他の道路使用者およびそれらの車両に報知することが可能であり、それにより車両の制御に必要とされるいずれの補正行動を大いに予期することが可能である;
→グリップレベルについてのリアルタイムの正確な統計学的情報を道路ネットワークの管理者に供給し、かくして道路ネットワークを監視するために或る国で行われているグリップを測定する規則的な操作を不要にすることが可能である。
・この有効なポテンシャルの使用率をドライバに報知し、グリップ限度の接近をドライバに警告すること;
・有効なポテンシャルと使用されたポテンシャルとの差から直接、車両の装置(例えば、ホイールアンチロックまたはアンチスキッド装置)を調整すること;
・統計学的情報を道路ネットワークを管理する責任者に供給して、これらの責任者が、グリップ限度に最もしばしば接近するネットワークの箇所および事故の恐れが結果的に顕著であるネットワークの箇所を、この恐れが事故統計により強調される前でも、検出すること。
かくして測定された信号は、提案方法のうちの1つによりグリップポテンシャルおよび有効なグリップマージンを定める算出ユニットに送られる。なお、現在の技術は、トレッドおよび車両自身に設けられた1つまたはそれ以上の測定装置からの信号の送信、好ましくは、遠隔送信を許容しており、またここで対処される測定形態とは相対的に無関係であるこの形態に対処することは本発明の目的でない。
Claims (6)
- 転動地面上のグリップを測定するための少なくとも1つのユニット(3、103)を備えたトレッド(1、101)を備えており、上記測定ユニット(3、103)が、各回転時に上記地面と接触するようになっている、弾性タイヤにおいて、上記測定ユニット(3、103)は、上記トレッド(1、101)の半径方向外面(5、105)のところで見て、中央帯域(10、110)と、この中央帯域(10、110)を取り囲む包囲帯域(20、120)とを備えており、上記中央帯域(10、110)の半径方向外側の頂面(11、111)に及ぼされる少なくとも接線方向の力に対して敏感なセンサ(40、140)が上記頂面(11、111)に面して設けられており、上記中央帯域(10、110)および上記包囲帯域(20、120)は以下の2つの条件、
a) Rzz c <Rzze
b)(i)Rxzc/Rzzc>Rxze/Rzzeまたは(ii)Ryzc/Rzzc>Ryze/Rzze、(上記式中、x、yおよびzはそれぞれ上記タイヤの周方向、軸方向および半径方向を表しており、RzzcおよびRzzeはそれぞれ上記半径方向外面(5、105)と直交する方向に配向された力下における上記中央帯域(10、110)および上記包囲帯域(20、120)の剛性を表しており、RxzcおよびRxzeはそれぞれタイヤの上記周方向(X)における上記半径方向外面(5、105)に対して接線方向に配向された力下における上記中央帯域(10、110)および上記包囲帯域(20、120)の剛性を表しており、RyzcおよびRyeはそれぞれタイヤの上記軸方向(Y)における上記半径方向外面(5、105)に対して接線方向に配向された力下における上記中央帯域(10、110)および上記包囲帯域(20、120)の剛性を表している)
を満足していることを特徴とする弾性タイヤ。 - 上記トレッド(1、101)が溝(6、106)により互いから分離されているトレッドパターンブロック(2、102)を備えている弾性タイヤにおいて、上記包囲帯域(2、102)は、上記溝(6、106)の幅より小さい幅を有し、上記包囲帯域(20、120)の材料から上記中央帯域(10、110)の材料を分離するように設けられている溝(30〜32、130〜132)および/または切込み(33、133)により上記中央帯域(10、110)から分離されていることを特徴とする請求項1に記載の弾性タイヤ。
- 上記中央帯域(10、110)の頂面(11、111)の面積は上記包囲帯域(20、120)のの半径方向外面の面積の20%未満であることを特徴とする請求項1または2に記載の弾性タイヤ。
- 下記条件
aa)Rzz c <0.2Rzz e
を更に満足することを特徴とする先行請求項のうちのいずれか1つの項に記載の弾性タイヤ。 - 下記条件
ba)(i)Rxzc/Rzzc>1.5Rxze/Rzzeまたは(ii)Ryzc/Rzzc>1.5Ryze/Ryze
を更に満足することを特徴とする先行請求項のうちのいずれか1つの項に記載の弾性タイヤ。 - 上記中央帯域は上記包囲帯域のグリップポテンシャルより小さいグリップポテンシャルを有していることを特徴とする先行請求項のうちのいずれか1つの項に記載の弾性タイヤ。
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