JP4624603B2 - 無線アクセス用光伝送システム及び高周波光送信器 - Google Patents

無線アクセス用光伝送システム及び高周波光送信器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線アクセス用光伝送システム及び高周波光送信器に関し、より特定的には、センタ局と複数の加入者端末とを無線信号(マイクロ波帯やミリ波帯等の高周波無線信号)によって接続する無線アクセスにおいて、センタ局と無線基地局とを光ファイバで接続するための光伝送システム、及び当該システムに用いられる高周波光送信器に関する。
【0002】
【従来の技術】
無線信号を送受信する無線基地局を介して、センタ局と加入者端末との間を接続する無線アクセスに使用される従来の光伝送システムの構成例を、図17に示す。
図17に示す従来の光伝送システムは、センタ局600と複数の無線基地局701〜70n(nは2以上の整数、以下本明細書において同じ)とが、複数の下り系光ファイバ801〜80nを介してそれぞれ接続される構成である。センタ局600は、複数の無線基地局701〜70nにそれぞれ対応した複数の電気光変換部611〜61nを備える。各無線基地局701〜70nは、光電気変換部711〜71nと、変調部721〜72nと、周波数変換部731〜73nと、局発信号源741〜74nと、アンテナ部751〜75nとを、それぞれ備える。以下、この従来の光伝送システムの動作を説明する。
【0003】
センタ局600において、入力端子6k(k=1〜n、以下本明細書において同じ)には、無線基地局70kを介して加入者端末へ伝送される情報が、ベースバンド信号の形態で入力される。電気光変換部61kは、入力端子6kから入力されるベースバンド信号を、光信号に変換する。電気光変換部61kから出力される光信号は、下り系光ファイバ80kを介して、センタ局600から無線基地局70kへ伝送される。
無線基地局70kにおいて、センタ局600から伝送された光信号は、光電気変換部71kに入力される。光電気変換部71kは、入力する光信号を電気信号に変換する。変調部72kは、この変換された電気信号を中間周波数の信号(IF信号)に変換する。局発信号源74kは、予め定めた周波数の局発信号を出力する。周波数変換部73kは、IF信号と局発信号とを入力し、局発信号によってIF信号を無線周波数の信号(RF信号)に変換する。このRF信号は、アンテナ部75kを介して空間へ放出される。
【0004】
また、図18に、センタ局600と複数の無線基地局701〜707とが接続された場合において、無線基地局がカバーするサービスエリアの概念を示す。なお、図18におけるエリア901〜907は、無線基地局701〜707がそれぞれカバーするサービスエリアを示している。
それぞれ異なる情報を有する光信号が、各下り系光ファイバ801〜807を介して、センタ局600から各無線基地局701〜707へそれぞれ伝送される。複数の無線基地局701〜707は、隣接するサービスエリア間の干渉を避けるため、各々が備える局発信号源741〜747から出力される局発信号の周波数を変え、IF信号をそれぞれ異なる周波数(fd1〜fd7)のRF信号に変換して、加入者端末への無線伝送を行う。なお、隣接しないサービスエリアをカバーしている無線基地局(図18の例では、無線基地局701、705及び706が該当)に関しては、同一の無線周波数(fd1=fd5=fd6)が設定されても構わない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図17及び図18のように、センタ局600と複数の無線基地局701〜70nとの間をベースバンド信号によって光伝送して、多数の加入者端末へ異なる情報を送信する場合、以下に示すような様々な課題が生じる。
第1の課題は、無線基地局701〜70nの数(=n)だけ、センタ局600に電気光変換部611〜61nが必要となることである。
第2の課題は、複数の無線基地局701〜70nのそれぞれに、IF信号をRF信号に周波数変換するための高価な周波数変換部731〜73nが必要となることである。
第3の課題は、多数の加入者端末へ伝送する情報を時分割多重して送信する場合、センタ局600に多重部が必要となることである。また、この場合、各無線基地局701〜70nに分離部がそれぞれ必要となると共に、各変調部721〜72nには、高速な変調処理が要求されることである。
第4の課題は、新たな加入者端末を追加するため、1つの無線基地局70kの容量(アンテナ部75kから加入者端末へ伝送できる情報量)を増やして、周波数分割多重によって多数の加入者端末へ異なる情報を送信する場合、無線基地局70k内にアンテナ部75k以外の各構成を追加設置する必要があると共に、各RF信号を合波するための合波部が必要となることである。特に、追加される加入者端末の位置が、既設の無線基地局70kから見通し伝搬路を確保できない位置にある場合には、見通し伝搬路を確保できるように図17に示した構成を全て新規に設置する必要がある。
第5の課題は、隣接するサービスエリア間の干渉を避けるため、該当する無線基地局70kの局発信号源74kが出力する局発信号の周波数を異ならせる必要があるので、無線基地局70k毎に個別の部品又は(同一の部品であっても)個別の調整が必要となることである。
【0006】
また、各無線基地局701〜70nの構成を簡素化した従来の他の光伝送システムの構成を、図19に示す。
図19に示す従来の他の光伝送システムは、センタ局600と複数の無線基地局701〜70nとが、複数の下り用光ファイバ801〜80nを介してそれぞれ接続される構成である。センタ局600は、各無線基地局701〜70nにそれぞれ対応して、変調部621〜62nと、周波数変換部631〜63nと、局発信号源641〜64nと、外部変調部651〜65nと、光源661〜66nとを、それぞれ備える。各無線基地局701〜70nは、光電気変換部711〜71nと、アンテナ部751〜75nとを、それぞれ備える。以下、この従来の光伝送システムの動作について説明する。
【0007】
センタ局600において、入力端子6kには、無線基地局70kへ伝送される情報が、ベースバンド信号の形態で入力される。変調部62kは、入力端子6kから入力されるベースバンド信号を、IF信号に変調する。局発信号源64kは、予め定めた周波数の局発信号を出力する。周波数変換部63kは、変調部62kで変調されたIF信号と局発信号源64kから出力される局発信号とを入力し、局発信号によってIF信号をRF信号に周波数変換する。光源66kは、予め定めた波長の光信号を発生させる。外部変調部65kは、周波数変換部63kで変換されたRF信号と光源66kから出力される光信号とを入力し、RF信号によって光信号の強度を変調する。この強度変調された光信号は、下り用光ファイバ80kを介して、無線基地局70kへ伝送される。
【0008】
センタ局600から伝送された光信号は、下り用光ファイバ80kを伝搬し、無線基地局70kへ入力される。
無線基地局70kにおいて、光電気変換部71kは、入力される光信号を電気信号に変換して、RF信号を出力する。この出力されたRF信号は、無線信号として、アンテナ部75kから加入者端末に向けて空間へ放出される。
【0009】
このように、従来の光伝送システムでは、センタ局600においてIF信号からRF信号への周波数変換を行っているので、各無線基地局701〜70nには、光電気変換部711〜71nだけをそれぞれ設置すればよい。従って、上記従来の光伝送システムでは、各無線基地局701〜70nを小型化して提供することができるという効果がある。
【0010】
しかしながら、図19に示した従来の他の光伝送システムの構成では、周波数変換部631〜63n、外部変調部651〜65n及び光電気変換部711〜71nが、各無線周波数帯で動作する高周波デバイス(アクティブデバイス)であることが要求される。このような高周波デバイスは、コストが高い。従って、上述した従来の他の光伝送システムのように、センタ局600が複数の無線基地局701〜70nを管理するような構成では、高価なデバイスがn個必要となり、システム全体が非常に高価になるという課題があった。
【0011】
それ故に、本発明の目的は、複数の無線基地局に向けた伝送信号をセンタ局で一括して周波数変換する構成とし、IF信号からRF信号への周波数変換(さらには、その逆の周波数変換)を光伝送路上で光学的に行うことによって、上記課題の解決を図った無線アクセス用光伝送システム及び高周波光送信器を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明は、無線信号をアンテナ部から送受信する無線基地局を介して、センタ局と加入者端末との間の情報伝送を行う無線アクセスに用いられ、各々異なるサービスエリアをカバーする複数の無線基地局とセンタ局との間を複数の光ファイバでそれぞれ接続して、無線信号を双方向に光伝送する光伝送システムであって、
センタ局は、
1つ以上のベースバンド信号が、それぞれ予め定めた中間周波数を有する1つ以上の変調された電気信号として入力され、当該電気信号を強度変調により光信号に変換する電気光変換部と、
予め定めた局発信号を出力する局発信号源と、
電気光変換部で変換された光信号を、局発信号源から出力される局発信号で強度変調する外部変調部と、
外部変調部で強度変調された光信号を分岐し、複数の光ファイバにそれぞれ出力する光分岐部とを少なくとも備え、
複数の無線基地局は、それぞれ、
光ファイバを介して伝送される光信号を、無線周波数帯域の電気信号に変換する光電気変換部と、
光電気変換部で変換された電気信号から、所望する周波数帯域の電気信号のみを抽出し、アンテナ部へ供給する帯域フィルタ部とを少なくとも備える。
【0013】
上記のように、第1の発明によれば、下り系について、電気光変換部を共有できると共に、電気的な周波数変換部が不要となり、光学的な周波数変換を行う外部変調部を共有することができる。また、従来に比べ、容易に信号の多重化が可能となり、加入者端末の増加に伴う伝送容量の増加も容易に行うことができる。
【0014】
第2の発明は、無線信号をアンテナ部から送受信する無線基地局を介して、センタ局と加入者端末との間の情報伝送を行う無線アクセスに用いられ、各々異なるサービスエリアをカバーする複数の無線基地局とセンタ局との間を複数の光ファイバでそれぞれ接続して、無線信号を双方向に光伝送する光伝送システムであって、
センタ局は、
予め定めた光を出力する光源と、
予め定めた局発信号を出力する局発信号源と、
光源から出力される光を、局発信号源から出力される局発信号で強度変調する外部変調部と、
外部変調部で強度変調された光信号を、複数の無線基地局の数に分岐する光分岐部と、
1つ以上のベースバンド信号が、それぞれ予め定めた中間周波数を有する1つ以上の変調された電気信号として、伝送すべき無線基地局毎にそれぞれ入力され、光分岐部で分岐された光信号を当該電気信号でそれぞれ強度変調し、変調された光信号を複数の光ファイバへそれぞれ出力する複数のIF変調部とを少なくとも備え、
複数の無線基地局は、それぞれ、光ファイバを介して伝送される光信号を、無線周波数帯域の電気信号に変換し、アンテナ部へ供給する光電気変換部を少なくとも備える。
【0015】
上記のように、第2の発明によれば、下り系について、電気的な周波数変換部が不要となり、光学的な周波数変換を行う外部変調部を共有することができる。また、従来に比べ、容易に信号の多重化が可能となり、加入者端末の増加に伴う伝送容量の増加も容易に行うことができる。加えて、帯域フィルタが不要となるため、カバーするサービスエリアが異なる場合でも、同一構成の無線基地局を設置することができる。
【0016】
第3の発明は、無線信号をアンテナ部から送受信する無線基地局を介して、センタ局と加入者端末との間の情報伝送を行う無線アクセスに用いられ、各々異なるサービスエリアをカバーする複数の無線基地局とセンタ局との間を複数の光ファイバでそれぞれ接続して、無線信号を双方向に光伝送する光伝送システムであって、
センタ局は、
1つ以上のベースバンド信号が、それぞれ予め定めた中間周波数を有する1つ以上の変調された電気信号として入力され、当該電気信号を強度変調により光信号に変換する電気光変換部と、
予め定めた局発信号を出力する局発信号源と、
電気光変換部で変換された光信号を、局発信号源から出力される局発信号で強度変調する第1の外部変調部と、
第1の外部変調部で強度変調された光信号を分岐し、複数の下り系光ファイバにそれぞれ出力する第1の光分岐部と、
複数の上り系光ファイバを介して複数の無線基地局からそれぞれ伝送される光信号を、中間周波数帯の電気信号にそれぞれ変換する複数の第1の光電気変換部と、
複数の第1の光電気変換部でそれぞれ変換された電気信号を、ベースバンド信号にそれぞれ復調する複数の復調部とを少なくとも備え、
複数の無線基地局は、それぞれ、
下り系光ファイバを介して伝送される光信号を、2分岐する第2の光分岐部と、
第2の光分岐部で分岐された一方の光信号を、無線周波数帯域の電気信号に変換する第2の光電気変換部と、
第2の光電気変換部で変換された電気信号から、所望する周波数帯域の電気信号のみを抽出する帯域フィルタ部と、
帯域フィルタ部で抽出された電気信号をアンテナ部へ、アンテナ部で受信された無線信号を第2の外部変調部へ、出力するサーキュレータ部と、
第2の光分岐部で分岐された他方の光信号を、サーキュレータ部から出力される無線信号により強度変調して、上り系光ファイバに出力する第2の外部変調部とを少なくとも備える。
【0017】
上記のように、第3の発明によれば、上り系及び下り系の双方について、電気光変換部を共有できると共に、電気的な周波数変換部が不要となり、光学的な周波数変換を行う外部変調部を共有することができる。また、従来に比べ、容易に信号の多重化が可能となり、加入者端末の増加に伴う伝送容量の増加も容易に行うことができる。
【0018】
第4の発明は、無線信号をアンテナ部から送受信する無線基地局を介して、センタ局と加入者端末との間の情報伝送を行う無線アクセスに用いられ、各々異なるサービスエリアをカバーする複数の無線基地局とセンタ局との間を複数の光ファイバでそれぞれ接続して、無線信号を双方向に光伝送する光伝送システムであって、
センタ局は、
予め定めた光を出力する光源と、
予め定めた局発信号を出力する局発信号源と、
光源から出力される光を、局発信号源から出力される局発信号で強度変調する第1の外部変調部と、
第1の外部変調部で強度変調された光信号を、複数の無線基地局の数に分岐する第1の光分岐部と、
1つ以上のベースバンド信号が、それぞれ予め定めた中間周波数を有する1つ以上の変調された電気信号として、伝送すべき無線基地局毎にそれぞれ入力され、第1の光分岐部で分岐された光信号を当該電気信号でそれぞれ強度変調し、変調された光信号を複数の下り系光ファイバへそれぞれ出力する複数のIF変調部と、
複数の上り系光ファイバを介して複数の無線基地局からそれぞれ伝送される光信号を、中間周波数帯の電気信号にそれぞれ変換する複数の第1の光電気変換部と、
複数の第1の光電気変換部でそれぞれ変換された電気信号を、ベースバンド信号にそれぞれ復調する複数の復調部とを少なくとも備え、
複数の無線基地局は、それぞれ、
下り系光ファイバを介して伝送される光信号を、2分岐する第2の光分岐部と、
第2の光分岐部で分岐された一方の光信号を、無線周波数帯域の電気信号に変換する第2の光電気変換部と、
第2の光電気変換部で変換された電気信号をアンテナ部へ、アンテナ部で受信された無線信号を第2の外部変調部へ、出力するサーキュレータ部と、
第2の光分岐部で分岐された他方の光信号を、サーキュレータ部から出力される無線信号により強度変調して、上り系光ファイバに出力する第2の外部変調部とを少なくとも備える。
【0019】
上記のように、第4の発明によれば、上り系及び下り系の双方について、電気的な周波数変換部が不要となり、光学的な周波数変換を行う外部変調部を共有することができる。また、従来に比べ、容易に信号の多重化が可能となり、加入者端末の増加に伴う伝送容量の増加も容易に行うことができる。加えて、帯域フィルタが不要となるため、カバーするサービスエリアが異なる場合でも、同一構成の無線基地局を設置することができる。
【0020】
第5の発明は、第3及び第4の発明に従属する発明であって、
無線基地局から加入者端末へ向けて無線伝送する下り系と、加入者端末から無線基地局へ無線伝送する上り系とで、使用する無線周波数を異ならせることを特徴とする。
【0021】
上記のように、第5の発明によれば、上り系と下り系とで無線信号が干渉する恐れがなくなる。
【0022】
第6の発明は、第1〜第4の発明に従属する発明であって、
各々の無線基地局で使用される無線信号の周波数は、それぞれ異なるように設定されることを特徴とする。
【0023】
第7の発明は、第2及び第4の発明に従属する発明であって、
各々の無線基地局で使用される無線信号の周波数は、カバーするサービスエリアが隣接する無線基地局間で異なるように設定されることを特徴とする。
【0024】
上記のように、第6及び第7の発明によれば、隣接するサービスエリア間で無線信号が干渉する恐れがなくなる。
【0025】
第8の発明は、第1〜第4の発明に従属する発明であって、
外部変調部(第1又は第2の外部変調部)から出力される光信号が、搬送波と片側帯波成分とからなる光シングルサイドバンド信号であることを特徴とする。
【0026】
上記のように、第8の発明によれば、従来、光ファイバに分散性がある場合に生じていた光電気変換後の電気信号レベルの減少を、回避することが可能となる。
【0027】
第9の発明は、第1〜第4の発明に従属する発明であって、
外部変調部(第1又は第2の外部変調部)に、マッハツェンダー型の外部変調器を使用し、当該外部変調器におけるバイアス点を、光出力が最小又は最大となる点に設定して、局発信号の周波数の2倍の成分で光信号が強度変調されるようにすることを特徴とする。
【0028】
上記のように、第9の発明によれば、従来、光ファイバに分散性がある場合に生じていた光電気変換後の電気信号レベルの減少を、回避することが可能となる。
【0029】
第10の発明は、第1及び第3の発明に従属する発明であって、
電気光変換部に、直接変調方式を用いて電気信号を光信号に変換する半導体レーザを使用することを特徴とする。
【0030】
上記のように、第10の発明によれば、合波された中間周波数帯の電気信号を直接変調方式により光信号に変換することによって、簡易かつ低コストで電気光変換を行うことができる。
【0031】
第11の発明は、第10の発明に従属する発明であって、
光ファイバ(下り系光ファイバ)に、電気光変換部から出力される光信号の波長と、零分散波長とが略一致した光ファイバを使用することを特徴とする。
【0032】
上記のように、第11の発明によれば、光信号波長と光ファイバの零分散波長とを略一致させることにより、分散によって生じる歪を回避でき、高品質な伝送を実現することができる。
【0033】
第12の発明は、無線信号をアンテナ部から送受信する無線基地局を介して、センタ局と加入者端末との間の情報伝送を行う無線アクセスに用いられ、各々異なるサービスエリアをカバーする第1〜第nの無線基地局とセンタ局との間を、各無線基地局に対応して設けられる第1〜第nの上り用及び下り用光ファイバでそれぞれ接続して、無線信号を双方向に光伝送する光伝送システムであって、
センタ局は、
1つ以上の所定の中間周波数信号を、第1〜第nの無線基地局に一意に対応した相互に異なる波長λd1〜λdnの第1〜第nの光信号に、それぞれ変換する第1〜第nの電気光変換部と、
変換された第1〜第nの光信号を多重する波長多重部と、
予め定めた周波数の局発信号を出力する局発信号源と、
波長多重部から出力される多重光信号を、局発信号に基づいて強度変調する光変調部と、
強度変調された多重光信号を、波長λd1〜λdnの第1〜第nの変調光信号にそれぞれ波長分離し、当該第kの変調光信号を、第kの下り用光ファイバへ送出する波長分離部とを備え、
第kの無線基地局は、第kの下り用光ファイバを介して伝送される波長λdkの第kの変調光信号を受信し、当該変調光信号を無線周波数帯域の電気信号に変換して出力する光電気変換部を備える。
【0034】
上記のように、第12の発明によれば、波長多重した光信号を一括して外部変調して中間周波数帯の信号を無線周波数帯に周波数変換する。このため、従来必要であった電気的周波数変換部が不要になると共に、光学的周波数変換を行う光変調部を複数の無線基地局で共有できる。また、複数の無線基地局へ伝送すべき無線周波数帯の信号を光波長領域で分離するため、複数の無線基地局から放射する無線周波数が同じであっても、容易に分離を行うことができる。
【0035】
第13の発明は、無線信号をアンテナ部から送受信する無線基地局を介して、センタ局と加入者端末との間の情報伝送を行う無線アクセスに用いられ、各々異なるサービスエリアをカバーする第1〜第nの無線基地局とセンタ局との間を、各無線基地局に対応して設けられる第1〜第nの上り用及び下り用光ファイバでそれぞれ接続して、無線信号を双方向に光伝送する光伝送システムであって、
センタ局は、
1つ以上の所定の中間周波数信号を、第1〜第nの無線基地局に一意に対応した相互に異なる波長λd1〜λdnの第1〜第nの下り光信号に、それぞれ変換する第1〜第nの電気光変換部と、
波長λd1〜λdnのいずれとも異なり、かつ、相互に異なる波長λu1〜λunの第1〜第nの上り光信号を、それぞれ出力する第1〜第nの上り用光源と、
変換された第1〜第nの下り光信号と、出力される第1〜第nの上り光信号とを多重する波長多重部と、
予め定めた周波数の局発信号を出力する局発信号源と、
波長多重部から出力される多重光信号を、局発信号に基づいて強度変調する光変調部と、
強度変調された多重光信号を、波長λd1〜λdnの第1〜第nの変調下り光信号及び波長λu1〜λunの第1〜第nの変調上り光信号にそれぞれ波長分離し、当該第kの変調下り光信号を当該第kの変調上り光信号と共に、第kの下り用光ファイバへ送出する波長分離部と、
第1〜第nの上り用光ファイバを介して伝送される光信号を、電気信号にそれぞれ変換する第1〜第nの光電気変換部とを備え、
第kの無線基地局は、
第kの下り用光ファイバを介して伝送される光信号を受信し、波長λdkの第kの変調下り光信号と波長λukの第kの変調上り光信号とに分離する2波長分離部と、
2波長分離部で分離された第kの変調下り光信号を、電気信号に変換して出力する光電気変換部と、
2波長分離部で分離された第kの変調上り光信号を、入力された無線信号により強度変調して、第kの上り用光ファイバへ送出するRF変調部とを備える。
【0036】
上記のように、第13の発明によれば、上り用の信号を伝送するための異なる波長の光を出力する第1〜第nの光源を設け、下り光信号と波長多重する。これにより、光変調部を、下り光信号だけでなく上り光信号の局発信号の光変調用として、複数の無線基地局で共用することができる。また、局発信号で変調された上り光信号が、アンテナ部で受信される無線信号で強度変調されることで、局発信号と無線信号とのミキシングが光領域で生じるため、無線基地局は、無線信号を中間周波数に変換する周波数変換機能をも合わせ持つことができる。
【0037】
第14の発明は、第13の発明に従属する発明であって、
第1〜第nの下り光信号の波長λd1〜λdnは、所定の第1の波長帯域に属するように設定され、
第1〜第nの上り光信号の波長λu1〜λunは、所定の第2の波長帯域に属するように設定され、
第kの無線基地局の2波長分離部は、第kの下り用光ファイバを介して伝送される光信号を、第1の波長帯域と第2の波長帯域とに波長分離することにより、波長λdkの第kの変調下り光信号と波長λukの第kの変調上り光信号とに分離することを特徴とする。
【0038】
上記のように、第14の発明によれば、第1〜第nの電気光変換部から出力される光信号の波長と、第1〜第nの光源から出力される光信号の波長とを、それぞれまとまった範囲の波長帯域に属するように設定する。これにより、無線基地局の2波長分離部において、変調下り光信号と変調上り光信号とを容易に分離することができる。
【0039】
第15の発明は、無線信号をアンテナ部から送受信する無線基地局を介して、センタ局と加入者端末との間の情報伝送を行う無線アクセスに用いられ、各々異なるサービスエリアをカバーする第1〜第nの無線基地局とセンタ局との間を、各無線基地局に対応して設けられる第1〜第nの上り用及び下り用光ファイバでそれぞれ接続して、無線信号を双方向に光伝送する光伝送システムであって、
センタ局は、
1つ以上の所定の中間周波数信号を、第1〜第nの無線基地局に一意に対応した所定の第1の波長帯域に属する相互に異なる波長λd1〜λdnの第1〜第nの下り光信号に、それぞれ変換する第1〜第nの電気光変換部と、
波長λd1〜λdnのいずれとも異なり、かつ、所定の第2の波長帯域に属する相互に異なる波長λu1〜λunの第1〜第nの上り光信号を、それぞれ出力する第1〜第nの上り用光源と、
変換された第1〜第nの下り光信号と、出力される第1〜第nの上り光信号とを多重する波長多重部と、
予め定めた周波数の局発信号を出力する局発信号源と、
波長多重部から出力される多重光信号を、局発信号に基づいて強度変調する光変調部と、
強度変調された多重光信号を、波長λd1〜λdnの第1〜第nの変調下り光信号及び波長λu1〜λunの第1〜第nの変調上り光信号にそれぞれ波長分離し、当該第kの変調下り光信号を当該第kの変調上り光信号と共に、第kの下り用光ファイバへ送出する波長分離部と、
第1〜第nの上り用光ファイバを介して伝送される光信号を、電気信号にそれぞれ変換する第1〜第nの光電気変換部とを備え、
第kの無線基地局は、第kの下り用光ファイバを介して伝送される光信号を受信して、波長λdkの第kの変調下り光信号と波長λukの第kの変調上り光信号とに分離し、光電気変換機能を現す第1の波長帯域にある第kの変調下り光信号を電気信号に変換して出力すると共に、電気光変換機能を現す第2の波長帯域にある第kの変調上り光信号を、入力された無線信号により強度変調して第kの上り用光ファイバへ送出する電界吸収型変調部を備える。
【0040】
上記のように、第15の発明によれば、第1〜第nの電気光変換部から出力される光信号の波長と、第1〜第nの光源から出力される光信号の波長とを適切に設定し、上記第17の発明における2波長分離部、光電気変換部及びRF変調部に代えて、入力される光信号の波長に依存して、光電気変換及び電気光変換を行う電界吸収型変調部を無線基地局に設置する。これにより、上記第17の発明の構成によって得られる効果に加えて、無線基地局の構成を大幅に簡易化することが可能となる。
【0041】
第16の発明は、第13〜第15の発明に従属する発明であって、
第1〜第nの上り用光源は、第1〜第nの下り光信号に一意に対応し、波長λu1〜λunが波長λd1〜λdnに対してそれぞれ所定量fs異なる第1〜第nの上り光信号を出力することを特徴とする。
【0042】
上記のように、第16の発明によれば、波長分離部の構成に等波長間隔に多重されたn個の光信号を分離するn出力波長分離器を用いるだけで、波長λdkとλukとを一緒に簡単に分離することが可能となる。
【0043】
第17の発明は、第12〜第15の発明に従属する発明であって、
センタ局の第1〜第nの電気光変換部は、
波長λd1〜λdnの光信号をそれぞれ出力する第1〜第nの光源と、
第1〜第nの光源から出力される光信号を、各々の中間周波数信号によりそれぞれ強度変調する第1〜第nのIF変調部とで構成されることを特徴とする。
【0044】
上記のように、第17の発明によれば、無線基地局へ伝送すべき中間周波数信号を外部変調により光信号に変換する。このため、上記第16〜第19の発明の構成によって得られる効果に加えて、分散性を有する光ファイバで光信号を伝送させた場合でも、波長分散歪を生じないという効果が得られる。
【0045】
第18の発明は、第12〜第17の発明に従属する発明であって、
各々の無線基地局で使用される無線信号の周波数は、それぞれ異なるように設定されることを特徴とする。
【0046】
第19の発明は、第12〜第17の発明に従属する発明であって、
各々の無線基地局で使用される無線信号の周波数は、カバーするサービスエリアが隣接する無線基地局間で異なるように設定されることを特徴とする。
【0047】
上記のように、第18及び第19の発明によれば、隣接するサービスエリア間で無線信号が干渉する恐れがなくなる。
【0048】
第20の発明は、第12〜第19の発明に従属する発明であって、
光変調部から出力される光信号が、搬送波と片側帯波成分とからなる光シングルサイドバンド信号であることを特徴とする。
【0049】
第21の発明は、第12〜第19の発明に従属する発明であって、
光変調部に、マッハツェンダー型の外部変調器を使用し、当該外部変調器におけるバイアス点を、光出力が最小又は最大となる点に設定して、局発信号の周波数の2倍の成分で光信号が強度変調されるようにすることを特徴とする。
【0050】
上記のように、第20及び第21の発明によれば、従来、光ファイバに分散性がある場合に生じていた光電気変換後の電気信号レベルの減少を、回避することが可能となる。また、第25の発明によれば、局発信号の発振周波数が従来の半分でよく、局発信号源及び外部変調器の動作周波数が半分でよい。
【0051】
第22の発明は、各々異なるサービスエリアをカバーする複数の無線基地局との間を複数の光ファイバでそれぞれ接続して無線信号を光伝送するセンタ局に用いられる、高周波光送信器であって、
入力される電気信号を、互いに同相の第1及び第2の電気信号と、当該第1及び第2の電気信号と直交する第3の電気信号とに、3分岐する3分岐部と、
第3の電気信号を光強度変調信号に変換する電気光変換部と、
第1の電気信号の伝搬時間を調整する第1の遅延制御部と、
第2の電気信号の伝搬時間を調整する第2の遅延制御部と、
入力される局発信号を、互いに逆相の第1及び第2の局発信号に2分岐する2分岐部と、
第1の局発信号の伝搬時間を調整する第3の遅延制御部と、
第2の局発信号の伝搬時間を調整する第4の遅延制御部と、
第1の遅延制御部から出力される第1の電気信号と、第3の遅延制御部から出力される第1の局発信号とを、合波する第1の合波部と、
第2の遅延制御部から出力される第2の電気信号と、第4の遅延制御部から出力される第2の局発信号とを、合波する第2の合波部と、
第1及び第2の電極を有し、第1及び第2の合波部で合波された信号を第1及び第2の電極へそれぞれ入力し、電気光変換部から出力される光強度変調信号を変調する差動型の強度変調器とを備え、
差動型の強度変調器の第1及び第2の電極に第1及び第2の合波部を介して入力される第1及び第2の電気信号が互いに同相となるように、第1〜第4の遅延制御部を調整することによって、電気光変換部から出力される光信号に対して位相変調を施し、当該光信号が有する光周波数変調成分の周波数偏位に対して同量かつ逆位相の光変調を施すことを特徴とする。
【0052】
上記のように、第22の発明によれば、周波数変換を行うための外部変調部を利用して、電気光変換部に入力する電気信号の一部を用いて、電気光変換部から出力される光信号を位相変調する。これにより、付加的な光学部品を使用することなく、電気光変換時に生じる光周波数変調成分(波長チャープ)を相殺でき、また光周波数変調と光ファイバの波長分散性との作用により生じる波長分散歪を抑圧することができるため、高性能な光伝送が実現できる。
【0053】
第23の発明は、各々異なるサービスエリアをカバーする複数の無線基地局との間を複数の光ファイバでそれぞれ接続して無線信号を光伝送するセンタ局に用いられる、高周波光送信器であって、
入力される電気信号を、互いに同相の第1及び第2の電気信号と、当該第1及び第2の電気信号と位相差が90°である第3の電気信号とに、3分岐する3分岐部と、
第3の電気信号を光強度変調信号に変換する電気光変換部と、
第1の電気信号の伝搬時間を調整する第1の遅延制御部と、
第2の電気信号の伝搬時間を調整する第2の遅延制御部と、
入力される局発信号を、互いに直交の第1及び第2の局発信号に2分岐する2分岐部と、
第1の局発信号の伝搬時間を調整する第3の遅延制御部と、
第2の局発信号の伝搬時間を調整する第4の遅延制御部と、
第1の遅延制御部から出力される第1の電気信号と、第3の遅延制御部から出力される第1の局発信号とを、合波する第1の合波部と、
第2の遅延制御部から出力される第2の電気信号と、第4の遅延制御部から出力される第2の局発信号とを、合波する第2の合波部と、
第1及び第2の電極を有し、第1及び第2の合波部で合波された信号を第1及び第2の電極へそれぞれ入力し、電気光変換部から出力される光強度変調信号を変調する差動型の強度変調器とを備え、
差動型の強度変調器の第1及び第2の電極に第1及び第2の合波部を介して入力される第1及び第2の電気信号の位相差が互いに0となるように、第1及び第2の遅延制御部を調整することによって、電気光変換部から出力される光信号に対して位相変調を施し、当該光信号が有する光周波数変調成分の周波数偏位に対して同量かつ逆位相の光変調を施し、
差動型の強度変調器の第1及び第2の電極に第1及び第2の合波部を介して入力される第1及び第2の局発信号が互いに直交となるように、第3及び第4の遅延制御部を調整することによって、光信号に対して光搬送波を有する光シングルサイドバンド変調を行うことを特徴とする。
【0054】
上記のように、第23の発明によれば、光単側帯波変調を行うため、非差動型の外部変調(光両側帯波変調)が施された光信号を長距離伝送させた後に光電気変換させた場合に生じる、波長分散の影響により光強度変調成分の上側帯波と下側帯波が相殺して、電気信号を周波数変換したRF信号成分が大きく減少する問題を、回避することができる。
【0055】
第24の発明は、各々異なるサービスエリアをカバーする複数の無線基地局との間を複数の光ファイバでそれぞれ接続して無線信号を光伝送するセンタ局に用いられる、高周波光送信器であって、
入力される電気信号を、互いに直交する第1及び第2の電気信号に2分岐する2分岐部と、
第1の電気信号を光強度変調信号に変換する電気光変換部と、
第2の電気信号の伝搬時間を調整する遅延制御部と、
位相変調部と強度変調部とが同一基板上に形成され、遅延制御部から出力される第2の電気信号を当該位相変調部に入力し、入力される局発信号を当該強度変調部へ入力し、電気光変換部から出力される光強度変調信号を変調する集積変調部とを備え、
位相変調部において、電気光変換部から出力される光信号に対して位相変調を施し、当該光信号が有する光周波数変調成分の周波数偏位量(FM指数)に対して逆位相の光変調を施すことを特徴とする。
【0056】
上記のように、第24の発明によれば、光周波数変調成分を相殺するための位相変調部と周波数変換を行うための強度変調部とを集積することにより、光周波数変調成分を相殺するための遅延調整を容易に行うことができる。また、位相変調部に入力する電気信号と強度変調部に入力する局発信号とを合波する必要がないため、強度変調部に入力する電気信号の電力をより小さくすることができる。
【0057】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る無線アクセス用の光伝送システムの構成を示すブロック図である。図1において、第1の実施形態に係る光伝送システムは、センタ局100と複数の無線基地局201〜20nとが、複数の下り系光ファイバ301〜30nを介してそれぞれ接続される構成である。
センタ局100は、複数の変調部110と、合波部120と、電気光変換部130と、局発信号源140と、外部変調部150と、光分岐部160とを備える。各無線基地局201〜20nは、光電気変換部211〜21nと、帯域フィルタ部221〜22nと、アンテナ部231〜23nとを、それぞれ備える。以下、第1の実施形態に係る光伝送システムの動作を説明する。
【0058】
センタ局100において、各入力端子1には、加入者端末へ伝送すべき各々異なる情報がベースバンド信号の形態でそれぞれ入力される。複数の変調部110は、入力端子1から入力されるベースバンド信号を、各々異なる予め定めた周波数のIF信号にそれぞれ変調する。この周波数は、各無線基地局201〜20nから加入者端末へ送信される無線信号の周波数に基づいて、それぞれ決定される。合波部120は、複数の変調部110から出力される複数のIF信号を合波する。電気光変換部130は、合波部120で合波されたIF信号を、強度変調方式によって光信号に変換する。局発信号源140は、予め定めた周波数の局発信号を出力する。この局発信号の周波数は、変調部110の変調周波数と無線信号の周波数とに基づいて決定される。外部変調部150は、電気光変換部130で変換された光信号と局発信号源140から出力される局発信号とを入力し、局発信号によって光信号の強度を変調する。光分岐部160は、外部変調部150で強度変調された光信号を、無線基地局の数(=n)だけ分岐し、各下り系光ファイバ301〜30nを介して各無線基地局201〜20nへそれぞれ出力する。
【0059】
センタ局100から出力された光信号は、各下り系光ファイバ301〜30nを伝搬し、各無線基地局201〜20nへそれぞれ入力される。無線基地局20kにおいて、光電気変換部21kは、入力される光信号を電気信号に変換する。この変換により、IF信号が周波数変換されたRF信号を得ることができる。これは、センタ局100の電気光変換部130及び外部変調部150において、それぞれIF信号及び局発信号によって二重に強度変調が行われるためである。そして、帯域フィルタ部22kは、光電気変換部21kから出力されるRF信号を入力して、そこから所望する無線周波数のRF信号のみを抽出する。この抽出されたRF信号は、アンテナ部23kから加入者端末に向けて空間へ放出される。
【0060】
このように、本発明では、センタ局100で二重に強度変調を行うため、各無線基地局201〜20nでは、伝搬されてくる光信号を電気信号に変換するだけで、IF信号が周波数変換されたRF信号を得ることができる。従って、電気光変換部130及び周波数変換を行うための外部変調部150を、複数の無線基地局201〜20nで共用することができる。これにより、各無線基地局201〜20n内の構成部品を、従来に比べ大幅に削減できる。また、各無線基地局201〜20nの運搬、設置等が容易になる。
また、センタ局100は、複数の加入者端末へ伝送する情報を、合波部120で周波数分割多重して、アナログ光伝送する。このため、センタ局100は、多重する情報の数だけ変調部110を準備すればよいことになる。従って、従来の技術で述べた多数の加入者端末へ伝送する情報を時分割多重して送信する場合に比べ、本発明の光伝送システムでは、分離/多重部及び高速の変調部が不要となる。
【0061】
さらに、本発明では、二重に強度変調を行うようにしたので、周波数分割多重されたIF信号の強度変調(電気光変換部130)に、比較的低周波信号にしか適用できないが外部変調器と比べて歪特性に優れた半導体レーザを、局発信号の強度変調(外部変調部150)に、高周波数まで動作する外部変調器を、それぞれ使用することが可能となる。また、局発信号の周波数は比較的高いので、局発信号の強度変調に、変調用に特定の高周波数帯域で整合がとられた外部変調器を使用することも可能となる。また、局発信号の強度変調に、マッハツェンダー型の外部変調器を使用することも可能である。このマッハツェンダー型の外部変調器を使用する場合、バイアス点を光出力が最大又は最小となる点に設定することによって、局発信号の周波数の2倍の周波数で、光学的な周波数変換を行うことが可能となる。このバイアス点を設定する方法は、2次歪成分が大きくなるため、周波数分割多重されたIF信号の強度変調には使用できないが、局発信号が1キャリアだけなので、局発信号の強度変調には使用することができる。また、この方法では、強度変調に用いる局発信号の周波数は、通常の周波数変換と比べて1/2の周波数でよいため、局発信号源140として低コストのものを使用することができる。
【0062】
一方、光通信等で用いられる光ファイバには、1.3μmに零分散波長を有するシングルモードファイバ(SMF)が、一般的に使用される。通常、光ファイバが敷設される場合には、将来的な使用を考慮して、実際に必要な本数だけではなく、使用されない予備の光ファイバも同時に敷設される。従って、このようにすでに敷設されている未使用のSMFが、本発明における下り系光ファイバ30kとして使用される可能性がある。また、分岐損失や伝送損失を補償するために光増幅器を使用する必要がある場合、電気光変換部130に使用される光源の波長としては、1.5μmの波長が使用される。このとき、外部変調部150で行われる変調方式としてダブルサイドバンド変調(DSB変調)を用い、マイクロ波帯やミリ波帯の高周波信号をSMFで光伝送すると、SMFの分散の影響により、伝送距離によっては光伝送後の高周波信号の電力が大きく減少することがある。この分散の影響を回避するためには、外部変調部150で行われる変調方式に、搬送波と片側帯波成分とからなる光シングルサイドバンド変調(光SSB変調)を用いればよい。また、外部変調部150としてマッハツェンダー型の外部変調器を使用し、光出力が最小又は最大となる点をバイアス点に設定して、外部変調を行えばよい。
【0063】
なお、新規に下り系光ファイバ30(n+1)を敷設する場合等、下り系光ファイバ30(n+1)の零分散波長と電気光変換部130から出力される光の波長とを選択できる場合には、両波長が一致するように選択されることが望ましい。この場合、DSB変調であっても、SMFの分散の影響を受けることがない。また、電気光変換部130において、周波数分割多重されたIF信号を直接変調方式により光信号に変換する場合には、局発信号の外部変調方式に関わらず、周波数変換後の周波数に応じた分散歪が生じる。この分散歪の発生を回避する観点からも、下り系光ファイバ30(n+1)の零分散波長と電気光変換部130から出力される光の波長とが、一致するように選択されることが望ましい。
【0064】
ここで、光伝送システムにおいて、加入者端末が追加されて伝送容量が増やされる場合を説明する。図2は、本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムにおいて、加入者端末が追加された場合の構成を示すブロック図である。
上述のように、センタ局100は、複数の加入者端末に伝送すべき情報を周波数分割多重している。このため、図1と図2とを比べて分かるように、加入者端末が追加される場合には、対応する追加変調部101をセンタ局100に追加して、その出力信号を合波部120に入力させるだけでよい。これにより、追加変調部101から出力されるIF信号が、周波数分割多重されて全ての無線基地局201〜20nに光伝送されるので、対応する無線基地局は、光伝送される光信号を光電気変換によってRF信号に変換した後、所望の無線周波数のRF信号を帯域フィルタ部22kを通して抽出するだけでよい。従って、本発明では、上述した従来の技術に比べて、加入者端末の追加に伴う伝送容量の増大化を、非常に簡易に実現できることが分かる。
なお、追加される加入者端末の位置が、既設の無線基地局から見通し伝搬路を確保できない位置にある場合、光分岐部160の分岐数に余裕があれば、下り系光ファイバ30(n+1)及び新たな無線基地局20(n+1)を追加で設置するだけでよく、やはり上述した従来の技術に比べて、追加設置が必要な構成部品を大幅に削減することができる。
【0065】
以上のように、本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムによれば、複数のIF信号が周波数分割多重されたIF信号を強度変調によって光信号に変換し、この光信号を局発信号で外部変調することにより、光信号のまま、複数のIF信号を一括してRF信号へ周波数変換させる。そして、センタ局100から複数の無線基地局201〜20nへは、加入者端末に伝送すべき情報をRF信号の形態で光伝送する。これにより、本発明には、以下のような効果がある。
第1に、センタ局100において複数のIF信号を周波数分割多重して光伝送するため、電気光変換部130を複数の無線基地局201〜20nで共有することができる。第2に、センタ局100において外部変調部150により光学的に周波数変換を行うため、従来では必須の構成であった電気的な周波数変換部が、各無線基地局201〜20nで不要となると共に、外部変調部150を各無線基地局201〜20nで共有することができる。第3に、従来の構成において、複数の加入者端末へ伝送すべき情報を時分割多重して伝送する場合に必要である多重/分離部及び高速変調機能を有する変調部が、本発明では不要となる。第4に、システム加入者の追加に伴う容量増加を容易に行うことができるので、拡張性に優れた光伝送システムを提供することができる。
【0066】
(第2の実施形態)
上記第1の実施形態に係る光伝送システムでは、複数のIF信号を周波数分割多重によって合波した後、この周波数分割多重されたIF信号に対して二重に強度変調を行っている。このため、各無線基地局201〜20nでは、帯域フィルタ部221〜22nをそれぞれ使用して、伝送されるRF信号からそれぞれ所望の無線周波数のRF信号成分を抽出する必要があった。
そこで、この第2の実施形態では、各無線基地局201〜20nの構成に帯域フィルタ部221〜22nを不要とする光伝送システムを説明する。
【0067】
図3は、本発明の第2の実施形態に係る無線アクセス用の光伝送システムの構成を示すブロック図である。図3において、第2の実施形態に係る光伝送システムは、センタ局100と複数の無線基地局201〜20nとが、複数の下り系光ファイバ301〜30nを介してそれぞれ接続される構成である。
センタ局100は、複数の変調部110と、複数の合波部121〜12nと、複数のIF変調部181〜18nと、光源170と、局発信号源140と、外部変調部150と、光分岐部160とを備える。各無線基地局201〜20nは、光電気変換部211〜21nと、アンテナ部231〜23nとを、それぞれ備える。以下、第2の実施形態に係る光伝送システムの動作を説明する。
【0068】
センタ局100において、各入力端子1には、加入者端末へ伝送すべき各々異なる情報がベースバンド信号の形態でそれぞれ入力される。複数の変調部110は、入力端子1から入力されるベースバンド信号を、各々異なる予め定めた周波数のIF信号にそれぞれ変調する。この周波数は、各無線基地局201〜20nから加入者端末へ送信される無線信号の周波数に基づいて、それぞれ決定される。各合波部121〜12nは、無線基地局201〜20n毎に、複数の変調部110から出力される複数のIF信号をそれぞれ合波する。光源170は、予め定めた波長の光信号を発生する。局発信号源140は、予め定めた周波数の局発信号を出力する。この局発信号の周波数は、変調部110の変調周波数と無線信号の周波数とに基づいて決定される。外部変調部150は、光源170から出力される光信号と局発信号源140から出力される局発信号とを入力し、局発信号によって光信号の強度を変調する。光分岐部160は、外部変調部150で強度変調された光信号を無線基地局の数(=n)だけ分岐し、複数のIF変調部181〜18nへそれぞれ出力する。各IF変調部181〜18nは、分岐された光信号と合波されたIF信号とをそれぞれ入力し、IF信号に応じて光信号を強度変調する。ここで、IF変調部181〜18nは、無線基地局201〜20nに各々対応しており、この対応する無線基地局201〜20nがそれぞれカバーするサービスエリア内で使用されるRF信号成分のみが伝送されるように、IF信号に応じて光信号を強度変調する。この各IF変調部181〜18nで強度変調された光信号は、各下り系光ファイバ301〜30nを介して各無線基地局201〜20nへ伝送される。
【0069】
センタ局100から出力された光信号は、各下り系光ファイバ301〜30nを伝搬し、各無線基地局201〜20nへそれぞれ入力される。無線基地局20kにおいて、光電気変換部21kは、入力される光信号を電気信号に変換する。この変換により、IF信号が周波数変換されたRF信号であり、かつ、所望する無線周波数のRF信号を得ることができる。これは、センタ局100の外部変調部150及びIF変調部18kにおいて、それぞれ局発信号及びIF信号によって二重に強度変調が行われるためである。この変換されたRF信号は、アンテナ部23kから加入者端末に向けて空間へ放出される。
【0070】
以上のように、本発明の第2の実施形態に係る光伝送システムによれば、無線基地局201〜20n毎にIF変調部181〜18nをセンタ局100に設置し、無線基地局201〜20nが各々カバーするサービスエリア内で使用されるRF信号成分のみを、各無線基地局201〜20nへそれぞれ伝送する。従って、上記第1の実施形態で述べたように、無線基地局20kにおいて、所望の無線周波数のRF信号を抽出するための帯域フィルタ部22kを使用することなく、隣接するサービスエリア毎に異なる周波数の無線伝送を行うことができる。なお、構成上、同一の周波数でも光伝送可能である。また、無線基地局20kに帯域フィルタ部22kを使用しないため、サービスエリア毎に所望の無線周波数が出力可能な無線基地局を選別して使用する必要がなくなる、又は、サービスエリア毎に所望の無線周波数が出力可能なように無線基地局を調整する必要がなくなる(すなわち、各サービスエリアにおいて、同一構成の無線基地局を使用することができる)。これにより、光伝送システムの低コスト化を実現することができる。
【0071】
(第3の実施形態)
上記第1及び第2の実施形態では、センタ局100から加入者端末へ(下り方向で)情報を伝送する場合に特徴があったため、下り方向のみの構成を備えた光伝送システムを説明した。
次に、この第3の実施形態では、IF信号が周波数変換された光信号状態のRF信号を、加入者端末からセンタ局100へ(上り方向で)情報を伝送する場合にも利用することで、上り方向の伝送に必要な構成を簡素化した光伝送システムを説明する。
【0072】
図4は、本発明の第3の実施形態に係る無線アクセス用の光伝送システムの構成を示すブロック図である。図4において、第3の実施形態に係る光伝送システムは、センタ局100と複数の無線基地局201〜20nとが、複数の下り系光ファイバ301〜30n及び複数の上り系光ファイバ351〜35nを介してそれぞれ接続される構成である。
センタ局100は、複数の変調部110と、複数の復調部102と、合波部120と、電気光変換部130と、局発信号源140と、外部変調部150と、光分岐部160と、複数の光電気変換部191〜19nとを備える。各無線基地局201〜20nは、光分岐部261〜26nと、光電気変換部211〜21nと、外部変調部251〜25nと、帯域フィルタ部221〜22nと、サーキュレータ部241〜24nと、アンテナ部231〜23nとを、それぞれ備える。以下、第3の実施形態に係る光伝送システムの動作を説明する。
【0073】
まず、センタ局100から各無線基地局201〜20nへの下り方向の伝送について説明する。
この下り方向の伝送の内、センタ局100において、複数のベースバンド信号が各入力端子1に入力されてから、光信号が各下り系光ファイバ301〜30nを伝搬して各無線基地局201〜20nへ出力されるまでの処理は、上記第1の実施形態で説明した処理と同様であるので、その説明は省略する。
無線基地局20kにおいて、光分岐部26kは、入力される光信号を2つに分岐し、分岐した光信号の一方を光電気変換部21kに、他方を外部変調部25kに出力する。光電気変換部21kは、光分岐部26kから分岐出力される光信号を電気信号に変換する。この変換により、IF信号が周波数変換されたRF信号を得ることができる。そして、帯域フィルタ部22kは、光電気変換部21kから出力されるRF信号を入力して、そこから所望する無線周波数のRF信号のみを抽出する。この抽出されたRF信号は、サーキュレータ部24kを通って、アンテナ部23kから加入者端末に向けて空間へ放出される。
【0074】
次に、各無線基地局201〜20nからセンタ局100への上り方向の伝送について説明する。
加入者端末から送信されるRF信号は、アンテナ部23kで受信される。この受信されたRF信号は、サーキュレータ部24kを通って、外部変調部25kへ出力される。このように、本発明では、光電気変換部21kとアンテナ部23kとの間にサーキュレータ部24kを設けることで、上り方向と下り方向とでアンテナ部23kを共用する。外部変調部25kは、光分岐部26kから分岐出力される光信号とアンテナ部23kで受信されたRF信号とを入力し、光信号をRF信号に応じて強度変調する。外部変調部25kで強度変調された光信号は、上り系光ファイバ35kを介して、センタ局100へ出力される。
各無線基地局201〜20nからそれぞれ出力された光信号は、各上り系光ファイバ351〜35nを伝搬し、センタ局100へ入力される。センタ局100において、各光電気変換部191〜19nは、入力される光信号を電気信号にそれぞれ変換する。この変換により、RF信号が周波数変換されたIF信号を得ることができる。そして、各復調部102は、各光電気変換部191〜19nで変換されたIF信号を、それぞれベースバンド信号に復調して、出力端子2から出力する。
【0075】
ここで、無線基地局20kにおいて、外部変調部25kへ分岐出力される光信号は、センタ局100に設けられた外部変調部150で、局発信号源140が発生させる局発信号により強度変調されている。従って、外部変調部25kにおいて、分岐出力される光信号を、アンテナ部23kで受信されたRF信号で強度変調することによって、局発信号とこのRF信号とで二重に強度変調されることになる。よって、無線基地局20kの外部変調部25kから伝搬される光信号を、センタ局100の光電気変換部19kで電気信号に変換することで、RF信号が周波数変換されたIF信号を得ることができるのである。なお、加入者端末から伝送される上り方向とセンタ局100から伝送される下り方向との間の信号干渉を避けるためには、各方向で使用するRF信号の周波数を異ならせておく必要がある。
【0076】
このように、本発明では、すでに局発信号で強度変調されている下り方向用の光信号を、無線基地局20kに設置された光分岐部26kを用いて2つに分岐し、その1つを外部変調部25kに入力する上り方向用の光信号として利用する。これにより、外部変調部25kにおいて、加入者端末から送信されたRF信号がIF信号に光学的に周波数変換されるため、局発信号源140及び変調部110をセンタ局100へ設置することが可能となる。その結果、本発明では、各無線基地局201〜20nの小型化が図れる。
【0077】
さらに、第3の実施形態に係る光伝送システムで行われる処理を、図5を参照して具体的に説明する。
図5(a)は、光電気変換部21kから出力される下り系信号のスペクトルの一例を示す図である。この例では、IF信号1(周波数:fIF1 )が、LO信号(周波数:fLO)によって、下り系のRF信号1(周波数:fRF1 )に変換されていることを示している。図5(b)は、アンテナ部23kで受信される上り系信号のスペクトルの一例を示す図である。この例では、下り系のRF信号1との周波数差がΔfである上り系のRF信号2(周波数:fRF2 )が、アンテナ部23kで受信された場合を示している。外部変調部25kにおいて、センタ局100から送信された光信号をRF信号2で強度変調することにより、図5(a)及び(b)で示すスペクトルを有する信号のミキシングが、光の状態で行われる。このミキシングされた光信号を光電気変換部19kで電気信号に変換した場合の信号スペクトルは、図5(c)のようになる。すなわち、外部変調部25kにおけるLO信号とRF信号2とのミキシングにより、周波数がfIF2 であるIF信号2が得られる。従って、この周波数fIF2 の成分のみを帯域フィルタによって分離させることで、RF信号2をダウンコンバートとしたIF信号2のみを抽出することができるのである。このとき、IF信号1とIF信号2との周波数差は、Δfとなっている。
このように、上り系のRF信号2の周波数を、下り系のRF信号1の周波数からΔfだけ離調させておくことによって、上り系信号と下り系信号とが互いに悪影響を及ぼすことなく、低周波数にダウンコンバートすることができる。
【0078】
以上のように、本発明の第3の実施形態に係る光伝送システムによれば、上記第1の実施形態で述べた下り系に関して得られる効果に加え、上り系に関しても、各無線基地局201〜20nを小型化できる効果を有し、屋外での設置が容易となる。
【0079】
なお、上記第1〜第3の実施形態においては、入力されるベースバンド信号を異なる周波数の複数のIF信号に変調するため、複数の変調部110を設けた。しかし、ベースバンド信号を単一周波数のIF信号に変調するだけでよい場合には、変調部110を1つ設けるだけでよい。この場合には、合波部120を設けることなく、変調部110から出力されるIF信号を電気光変換部130へ直接入力すればよい。
【0080】
(第4の実施形態)
図6は、本発明の第4の実施形態に係る無線アクセス用の光伝送システムの構成を示すブロック図である。図6において、第4の実施形態に係る光伝送システムは、センタ局100と複数の無線基地局201〜20nとが、複数の下り用光ファイバ301〜30nを介してそれぞれ接続される構成である。
センタ局100は、複数の無線基地局201〜20nにそれぞれ対応した複数の変調部111〜11n及び複数の電気光変換部131〜13nと、波長多重部430と、局発信号源140と、光変調部450と、波長分離部460とを備える。各無線基地局201〜20nは、光電気変換部211〜21nと、アンテナ部231〜23nとを、それぞれ備える。以下、第4の実施形態に係る光伝送システムの動作について説明する。
【0081】
センタ局100において、入力端子1kには、無線基地局20kへ伝送される情報が、ベースバンド信号の形態で入力される。変調部11kは、入力端子1kから入力されるベースバンド信号を、予め定められた周波数のIF信号に変調する。この周波数は、無線基地局20kから加入者端末へ送信される無線信号の周波数に基づいて、決定される。電気光変換部13kは、直接変調方式によって、変調部11kで変調されたIF信号を光信号に変換する。ここで、各電気光変換部131〜13nで変換された光信号の波長は、相互に異なるように予め割り当てられている。例えば、各光信号の波長が等間隔になるように、電気光変換部131〜13nが設定される。波長多重部430は、電気光変換部131〜13nからそれぞれ出力される異なる波長の光信号を、波長多重する。局発信号源140は、予め定めた周波数fLOの局発信号を出力する。この局発信号の周波数fLOは、変調部111〜11nの変調周波数と、各無線基地局201〜20nから加入者端末へ送信される無線信号の周波数とに基づいて、決定される。光変調部450は、波長多重部430で波長多重された光信号と局発信号源140から出力される局発信号とを入力し、局発信号によって波長多重された光信号を一括して強度変調する。この強度変調によって、IF成分がRF成分へ光学的に変換された光信号を得ることができる。波長分離部460は、光変調部450で強度変調された光信号を波長に応じて複数の光信号に分離し、各下り用光ファイバ301〜30nを介して、対応する光信号を各無線基地局201〜20nへそれぞれ伝送する。
【0082】
センタ局100から伝送された光信号は、各下り用光ファイバ301〜30nをそれぞれ伝搬し、各無線基地局201〜20nへ入力される。
無線基地局20kにおいて、光電気変換部21kは、入力される光信号を電気信号に変換して、RF信号を出力する。この変換により、IF信号が周波数変換されたRF信号を得ることができる。この出力されたRF信号は、所望の周波数成分のみが抽出された後、無線信号としてアンテナ部23kから加入者端末に向けて空間へ放出される。
【0083】
以上のように、本発明の第4の実施形態に係る光伝送システムによれば、近接又は同一の周波数を有するIF信号を、それぞれ異なる波長の光強度変調信号に変換する。そして、この各光強度変調信号を波長多重した後、外部変調方式により局発信号で一括して強度変調する。従って、複数のIF信号からRF信号への周波数変換を光学的に一括して行うため、電気的周波数変換部が不要になると共に、光学的周波数変換を行う光変調部を複数の無線基地局で共有できるので、低コストな周波数変換を実現することができる。
また、一括して外部強度変調された光信号を、波長に応じて分離した後で各無線基地局へ光伝送するため、複数のRF信号の周波数が同一である場合でも、互いに干渉することなく伝送することができる。加えて、光信号を光波長領域で容易に分離できるので、低コストな無線アクセス用光伝送システムを提供することができる。
【0084】
なお、上記第4の実施形態では、波長分離部460をセンタ局100内に設置する構成を説明したが、必ずしもその必要はない。例えば、波長分離部460は、独立した中継局のように分離して設置されてもよいし、各無線基地局201〜20n内に設置されてもよいし。ただし、後者の場合、光変調部450から出力される光信号を分岐して各無線基地局201〜20nへ出力する構成を、センタ局100内に新たに設ける必要がある。
また、上記第4の実施形態では、電気光変換部131〜13nに入力されるIF信号が1チャネルである場合を説明したが、それぞれマルチチャネルのIF信号が入力される場合でも、同様の効果が得られる。この場合、各チャネルのIF信号が周波数分割多重により合波された後、電気光変換部131〜13nに入力されるようにするとよい。
【0085】
さらに、本第4の実施形態では、二重に強度変調を行うようにしたので、波長多重されたIF信号の強度変調(電気光変換部131〜13n)に、比較的低周波信号にしか適用できないが外部変調器と比べて歪特性に優れた半導体レーザを、局発信号の強度変調(光変調部450)に、高周波数まで動作する外部変調器を、使用することが可能となる。また、局発信号の周波数は比較的高いので、局発信号の強度変調に、変調用に特定の高周波数帯域で整合がとられた外部変調器を使用することも可能となる。また、局発信号の強度変調に、マッハツェンダー型の外部変調器を使用することも可能である。このマッハツェンダー型の外部変調器を使用する場合、バイアス点を光出力が最大又は最小となる点に設定することによって、局発信号の周波数の2倍の周波数で、光学的な周波数変換を行うことが可能となる。このバイアス点を設定する方法は、2次歪成分が大きくなるため、波長多重されたIF信号の強度変調には使用できないが、局発信号が1キャリアだけなので、局発信号の強度変調には使用することができる。また、この方法では、強度変調に用いる局発信号の周波数は、通常の周波数変換と比べて1/2の周波数でよいため、局発信号源140及び光変調部450として低コストのものを使用することができる。
【0086】
なお、分岐損失や伝送損失を補償するために光増幅器を使用する必要がある場合、電気光変換部131〜13nに使用される光源の波長としては、1.5μmの波長が使用される。このとき、すでに敷設済みの光ファイバがSMFであって、光変調部450で行われる変調方式としてDSB変調を用い、マイクロ波帯やミリ波帯の高周波信号をSMFで光伝送すると、SMFの分散の影響により、伝送距離によっては光伝送後の高周波信号の電力が大きく減少することがある。この分散の影響を回避するためには、光変調部450で行われる変調方式に、搬送波と片側帯波成分とからなる光SSB変調を用いればよい。また、光変調部450としてマッハツェンダー型の外部変調器を使用し、光出力が最小又は最大となる点をバイアス点に設定して、外部変調を行えばよい。
【0087】
(第5の実施形態)
上記第4の実施形態に係る光伝送システムでは、電気光変換部131〜13nにおいて、IF信号を直接変調方式によって光信号にそれぞれ変換している。従って、マルチチャネルのIF信号を電気光変換すると、波長チャープが発生する。このため、下り用光ファイバ301〜30nの波長分散がある場合、波長分散歪が生じて伝送特性が劣化してしまう。
そこで、この第5の実施形態では、波長チャープが発生しない光伝送システムを説明する。
【0088】
図7は、本発明の第5の実施形態に係る無線アクセス用の光伝送システムの構成を示すブロック図である。図7において、第5の実施形態に係る光伝送システムは、センタ局100と複数の無線基地局201〜20nとが、複数の下り用光ファイバ301〜30nを介してそれぞれ接続される構成である。
センタ局100は、複数の無線基地局201〜20nにそれぞれ対応した複数の変調部111〜11n、複数の光源171〜17n及び複数のIF変調部481〜48nと、波長多重部430と、局発信号源140と、光変調部450と、波長分離部460とを備える。各無線基地局201〜20nは、光電気変換部211〜21nと、アンテナ部231〜23nとを、それぞれ備える。なお、本第5の実施形態に係る光伝送システムにおいて、上記第4の実施形態に係る光伝送システムと同一である構成部分については、同一の参照番号を付してその説明を省略する。以下、第5の実施形態に係る光伝送システムで、異なる構成部分の動作を中心に説明する。
【0089】
光源171〜17nは、それぞれ異なる波長の光信号を出力する。例えば、光源171〜17nは、各波長が等間隔となるように光信号をそれぞれ出力する。
IF変調部48kは、変調部11kで変調されたIF信号と光源17kから出力される光信号とをそれぞれ入力し、IF信号によって光信号を強度変調する。これらの強度変調された光信号は、波長多重部430において波長多重され、その後上述した処理が施されて各無線基地局201〜20nへ光伝送される。
【0090】
このように、図7に示す第5の実施形態に係る光伝送システムでは、光源171〜17n及びIF変調部481〜48nを使用して、外部変調方式によってIF信号を光信号に変換するため、波長チャープが発生しない。従って、下り用光ファイバ301〜30nの波長分散がある場合でも、伝送特性を劣化させることなく伝送することができる。この第5の実施形態のような構成は、光ファイバ側で特性を変更できない場合、例えば、すでに敷設済みの光ファイバを使用して新たにシステムを構築する場合に、特に有用である。
【0091】
(第6の実施形態)
上記第4及び第5の実施形態では、センタ局100から加入者端末へ(下り方向で)情報を伝送する場合に特徴があったため、下り方向のみの構成を備えた光伝送システムを説明した。
次に、この第6の実施形態では、IF信号が周波数変換された光信号状態のRF信号を、加入者端末からセンタ局100へ(上り方向で)情報を伝送する場合にも利用することで、上り方向の伝送に必要な構成を簡素化した光伝送システムを説明する。
【0092】
図8は、本発明の第6の実施形態に係る無線アクセス用の光伝送システムの構成を示すブロック図である。図8において、第6の実施形態に係る光伝送システムは、センタ局100と複数の無線基地局201〜20nとが、複数の下り用光ファイバ301〜30n及び複数の上り用光ファイバ351〜35nを介してそれぞれ接続される構成である。
センタ局100は、複数の無線基地局201〜20nにそれぞれ対応した複数の変調部111〜11n、複数の電気光変換部131〜13n、複数の上り用光源471〜47n、複数の光電気変換部421〜42n及び複数の復調部411〜41nと、波長多重部431と、局発信号源140と、光変調部450と、波長分離部460とを備える。各無線基地局201〜20nは、2波長分離部271〜27nと、RF変調部281〜28nと、光電気変換部211〜21nと、サーキュレータ部241〜24nと、アンテナ部231〜23nとを、それぞれ備える。なお、本第6の実施形態に係る光伝送システムにおいて、上記第4の実施形態に係る光伝送システムと同一である構成部分については、同一の参照番号を付してその説明を省略する。以下、第6の実施形態に係る光伝送システムで、異なる構成部分の動作を中心に説明する。
【0093】
まず、センタ局100から各無線基地局201〜20nへの下り方向の伝送について説明する。
上り用光源471〜47nは、各無線基地局201〜20nからセンタ局100へ上り信号を伝送するために用いる光信号を、それぞれ出力する。ここで、各上り用光源471〜47nは、出力する光信号の波長が、それぞれ互いに異なり、かつ各電気光変換部131〜13nに予め割り当てられている波長とも異なるように、設定される。波長多重部431は、電気光変換部131〜13nからそれぞれ出力される異なる波長の光信号と、上り用光源471〜47nからそれぞれ出力される異なる波長の光信号とを、波長多重する。光変調部450は、波長多重部431で波長多重された光信号と局発信号源140から出力される局発信号とを入力し、局発信号によって波長多重された光信号を一括して強度変調する。波長分離部460は、光変調部450で強度変調された光信号を波長に応じて複数の光信号に分離し、各下り用光ファイバ301〜30nを介して、対応する光信号を各無線基地局201〜20nへそれぞれ伝送する。すなわち、波長分離部460は、電気光変換部13kから出力される光信号と、上り用光源47kから出力される光信号とを、下り用光ファイバ30kを介して無線基地局20kへ伝送する。
【0094】
無線基地局20kにおいて、2波長分離部27kは、センタ局100から伝送された光信号を波長分離し、電気光変換部13kから出力された光信号を光電気変換部21kへ、上り用光源47kから出力された光信号をRF変調部28kへ出力する。光電気変換部21kは、2波長分離部27kで波長分離された光信号を電気信号に変換する。この変換により、IF信号が周波数変換されたRF信号を得ることができる。このRF信号は、サーキュレータ部24kを通って、アンテナ部23kから加入者端末に向けて空間へ放出される。
【0095】
次に、各無線基地局201〜20nからセンタ局100への上り方向の伝送について説明する。
加入者端末から送信されるRF信号は、アンテナ部23kで受信される。この受信されたRF信号は、サーキュレータ部24kを通って、RF変調部28kへ出力される。このように、本発明では、光電気変換部21kとアンテナ部23kとの間にサーキュレータ部24kを設けることで、上り方向と下り方向とでアンテナ部23kを共用する。RF変調部28kは、2波長分離部27kで波長分離された光信号とアンテナ部23kで受信されたRF信号とを入力し、光信号をRF信号によって強度変調する。RF変調部28kで強度変調された光信号は、上り用光ファイバ35kを介して、センタ局100へ出力される。
【0096】
無線基地局20kから出力された光信号は、上り用光ファイバ35kを伝搬し、センタ局100へ入力される。
センタ局100において、光電気変換部42kは、入力される光信号を電気信号に変換する。この変換により、RF信号が周波数変換されたIF信号を得ることができる。そして、復調部41kは、光電気変換部42kで変換されたIF信号を、ベースバンド信号に復調して、出力端子4kから出力する。
【0097】
ここで、無線基地局20kにおいて、RF変調部28kへ出力される上り用光源47kの光信号は、センタ局100に設けられた光変調部450で、局発信号源140が発生させる局発信号により強度変調されている。従って、RF変調部28kにおいて、波長分離された光信号を受信されたRF信号によって強度変調することによって、局発信号とこのRF信号とで二重に強度変調されることになる。よって、無線基地局20kのRF変調部28kから伝搬される光信号を、センタ局100の光電気変換部42kで受信して検波することにより、両信号間でのミキシングが発生し、RF信号がIF信号に周波数変換されるのである。
このように、本第6の実施形態では、アンテナ部23kで受信された無線信号を光伝送するために、上り用光源47kから出力される光信号を、電気光変換部13kから出力される光信号と共に、光変調部450で強度変調させた後、RF変調部28kでの強度変調に用いる構成とした。これにより、光電気変換部42kにおいてRF信号がIF信号に周波数変換されるため、高周波信号処理用のデバイスが削減できるといった利点がある。
【0098】
次に、図9を参照して、センタ局100の波長分離部460で行われる波長分離動作を、具体例を挙げて説明する。
波長分離部460には、例えば、等波長間隔に多重されたn個の光信号を分離するn出力波長分離器を用いることができる。例えば、このn出力波長分離器には、1997年11月に発行された雑誌「O plus E」に掲載されている“波長多重用光半導体部品”(吉國他著)に紹介されているアレイ導波路格子(AWG)のものが使用できる。AWG構成を有するn出力波長分離器は、1つの出力端子側からみると、周期的な通過波長帯域を有する。
従って、このようなn出力波長分離器を用いる場合、図9(a)に示すように、電気光変換部13kから出力される光信号の波長λdkと、上り用光源47kから出力される光信号の波長λukとを、対応する出力端子の周期的な通過波長帯域に一致させるように予め調整しておく。これにより、電気光変換部13kと上り用光源47kとからそれぞれ出力される2つの異なる波長λdk及びλukの光信号を、同一の出力端子から一緒に取り出すことができる。
【0099】
一方、上述した周期的な通過波長帯域を有するn出力波長分離器ではなく、1つの出力端子側からみると、一定幅の通過波長帯域を有する分離器を、波長分離部460として用いることもできる。このような分離器を用いる場合、図9(b)に示すように、電気光変換部13kから出力される光信号の波長λdkと、上り用光源47kから出力される光信号の波長λukとを、出力端子の通過波長帯域幅内で近接させるように予め調整しておく。これにより、電気光変換部13kと上り用光源47kとからそれぞれ出力される2つの異なる波長λdk及びλukの光信号を、同一の出力端子から一緒に取り出すことができる。
【0100】
次に、図10及び図11を参照して、各無線基地局201〜20nに用いられる他の構成を説明する。
図10は、図8に示す無線基地局20kの2波長分離部27k、光電気変換部21k、サーキュレータ部24k及びRF変調部28kを、電界吸収型変調器29kに代えた無線基地局20kの構成を示すブロック図である。この電界吸収型変調器29kは、光電気変換機能と電気光変換機能とを合わせ持つ機器であるので、図10のように無線基地局20kの構成を簡易化することができるのである。なお、電界吸収型変調器29kについては、例えば、1999年に発行された文献「IEEE Trans.Microwave Theory Tech.Vol.47,No.7」に掲載されている“Full-Duplex Fiber-Optic RF Subcarrier Transmission Using a Dual-Function Modulator/Demodulator”(Andreas Sto″hr他著)で述べられている。
電界吸収型変調器29kの光電気変換効率及び電気光変換効率は、図11に点線で示すように、波長依存性を有し、それぞれ異なる波長域において高い効率が得られる特性となる。従って、短波長側に電気光変換部131〜13nから出力される光電気変換すべき光信号がそれぞれ配置され、長波長側に上り用光源471〜47nから出力される電気光変換すべき光信号がそれぞれ配置されるように、適切な波長設定を行うことで(図11)、電界吸収型変調器29kを有効に活用することができる。
【0101】
以上のように、本発明の第6の実施形態に係る光伝送システムによれば、無線基地局で受信した無線信号をセンタ局へ伝送するために、波長の異なる複数の無変調光を下り用の光信号に波長多重し、予め局発信号で外部変調しておくことによって、光信号のまま無線信号をIF信号に周波数変換できる。従って、無線基地局に電気的周波数変換部が不要となり、かつ光学的に周波数変換を行う光変調部を複数の無線基地局で共有することができる。また、光源を無線基地局に設置する必要がなく、メンテナンスが容易になる。さらに、電界吸収型変調器を光受信及び光変調に使用することによって、無線基地局内の構成を簡素化することができる。
【0102】
(第7の実施形態)
さて、上述したように、本発明の光伝送システムのセンタ局100では、入力されるIF信号を電気光変換部(例えば、半導体レーザ)において直接変調方式によって光信号に変換し、さらにこの光信号を外部変調部において局発信号によって再び強度変調する。
【0103】
ここで、IF信号をcos(ωt)と、光信号をsin(ω0t)と、直接変調時の光変調度をmと、IF信号による光周波数変調指数をβ1とし、外部変調時の光位相変調指数をβLOとすると、二重変調された光信号(電界表現:E(t))は、次式(1)で与えられる。
Figure 0004624603
上記式(1)から、二重変調された光信号E(t)は、電気光変換部による変調周波数(ω)を、外部変調部による変調周波数(ωLO)だけ周波数変換した光強度変調成分を有していることが分かる。
【0104】
一般に、半導体レーザ等の電気光変換部は、外部変調部に比べ低歪特性を有するが比較的周波数帯域が狭い。逆に、外部変調部は、広帯域特性を有するが歪特性が悪い。従って、電気光変換部と外部変調部とを縦続接続させた構成をとることにより、電気光変換部の低歪特性と外部変調部の広帯域特性とを活かすことができ、高周波信号の低歪伝送が実現できる。
【0105】
しかし、電気光変換部と外部変調部とを単純に縦続接続させた構成を用いた場合、直接変調用光源から出力される光信号には、光周波数変調成分(波長チャープ)と波長分散性とが作用することが原因で波形歪が生じる。特に、長距離伝送時には光信号の伝送特性が大きく劣化する問題があった。
そこで、この第7の実施形態では、直接変調光信号が有する光周波数変調成分を抑圧し、長距離伝送時においても伝送特性が劣化しない、センタ局100に適用可能な高周波光送信器を説明する。
【0106】
図12は、本発明の第7の実施形態に係る高周波光送信器の構成を示すブロック図である。図12において、第7の実施形態に係る高周波光送信器は、3分岐部510と、第1〜第4の遅延制御部521〜524と、第1及び第2の合波部531及び532と、電気光変換部540と、差動型光強度変調部550と、局発信号源560と、2分岐部570とを備える。
この高周波光送信器は、上述した第1及び第3の実施形態のセンタ局100では、電気光変換部130、局発信号源140及び外部変調部150の構成に代えて適用可能であり、第2の実施形態のセンタ局100では、光源170、局発信号源140、外部変調部150、光分岐部160及び対応するIF変調部18kの構成にそれぞれ代えて適用可能である。また、第4〜第6の実施形態のセンタ局100では、複数の変調部111〜11nが出力するIF信号を合波した信号をIF入力端子51へ入力すると共に、波長多重部430又は431が出力する光信号を電気光変換部540から出力される光信号として差動型光強度変調部550へ入力し、出力端子54の出力信号を波長分離部460へ入力することで適用可能である。以下、本発明の第7の実施形態に係る高周波光送信器の動作を説明する。
【0107】
IF入力端子51から入力される中間周波数のIF信号は、3分岐部510において第1〜第3のIF信号に3分岐される。第1及び第2のIF信号は、それぞれ第1及び第2の遅延制御部521及び522へ、第3のIF信号は、電気光変換部540へ入力される。ここで、第1及び第2のIF信号の位相は、互いに同相かつ第3のIF信号に対して90°異なるように設定される。
第3のIF信号は、電気光変換部540において直接変調により光信号に変換されて出力される。このとき、電気光変換部540から出力される直接変調光信号は、光強度変調と共に光周波数変調が施され、その電界表現:ELD(t)は、IF信号をcos(ωt)と、光信号をsin(ω0t)と、光変調度をmと、IF信号による周波数変調指数をβ1とすると、次式(2)で与えられる。
ELD(t)=√[1+mcos(ωt)]sin[ω0t+β1sin(ωt)] …(2)
【0108】
一方、第1のIF信号は、第1の遅延制御部521により伝搬遅延量が所定の値に調整された後、第1の合波部531の一方端子へ出力される。同様に、第2のIF信号は、第2の遅延制御部522により伝搬遅延量が所定の値に調整された後、第2の合波部532の一方端子へ出力される。
局発信号源560から出力される局発信号は、2分岐部570において位相が180°異なる第1及び第2の局発信号に分岐される。この第1の局発信号は、第1のIF信号と伝搬時間が等しくなるように、第3の遅延制御部523において伝搬遅延量が調整された後、第1の合波部531の他方端子へ出力される。また、第2の局発信号は、第2のIF信号と伝搬時間が等しくなるように、第4の遅延制御部524において伝搬遅延量が調整された後、第2の合波部532の他方端子へ出力される。そして、第1の合波部531は、第1のIF信号と第1の局発信号とを合波して、第2の合波部532は、第2のIF信号と第2の局発信号とを合波して、差動型光強度変調部550へそれぞれ出力する。
【0109】
差動型光強度変調部550は、図13に例示するように、2つの光導波路を有するマッハツェンダー型の変調器であって、各光導波路に対応して設けられた電極にそれぞれ電圧信号を印加し、各光導波路の屈折率を変化させることによって光の伝搬時間差を与えた後、これを合成する構成である。このとき、2つの光導波路を通過する光の伝搬時間差を、光位相に換算してπ/2となるように各電極にバイアス電圧を印加すると共に、第1及び第2の局発信号を各電極に逆相で印加する。
【0110】
ここで、局発信号をcos(ωLOt)と、差動型光強度変調部550における第1及び第2の局発信号による光位相変調指数を共にβLOとすると、IF信号が入力されない場合に差動型光強度変調部550から出力される光信号 (電界表現:EEMi(t))は、次式(3)で表される。
Figure 0004624603
上記式(3)から、差動型光強度変調部550から出力される光信号は、電気光変換部540による変調周波数(ω)を、差動型光強度変調部550による変調周波数(ωLO)だけ周波数変換させた光強度変調成分を有していることが分かる。
【0111】
次に、差動型光強度変調部550にIF信号のみが入力される場合を考える。
この場合、第1及び第2のIF信号は、差動型光強度変調部550の各電極に同位相で印加される。ここで、第3のIF信号が、3分岐部510の出力から、電気光変換部540で光信号に変換された後に差動型光強度変調部550まで伝搬する時間をτ1と、第1及び第2の電気信号が、3分岐部510の出力から、差動型光強度変調部550において光信号を変調するまで伝搬する時間を共にτ2とし、差動型光強度変調部550における第1及び第2のIF信号による光位相変調指数を共にβ2とすると、局発信号が入力されない場合に差動型光強度変調部550から出力される光信号 (電界表現:EEMp(t))は、次式(4)で表される。
Figure 0004624603
【0112】
ここで、第1及び第2の遅延制御部521及び522において、τ2=τ1となるように遅延量を調整すると、上記式(4)は、次式(5)となる。
Figure 0004624603
上記式(5)から分かるように、直接変調により生じる光周波数変調指数β1を、差動型光強度変調部550による二重変調によって、β1−β2に減少させることができる。また、位相変調指数β2をβ1と等しく設定することによって、光信号の周波数変調成分を完全に除去することができる。
【0113】
以上のことから、差動型光強度変調部550に局発信号とIF信号とを共に入力すると、出力端子54から出力される光信号(電界表現:EEM(t))は、β2=β1の時、次式(6)で与えられる。
Figure 0004624603
上記式(6)から、差動型光強度変調部550から出力される光信号は、電気光変換部540において生じた光周波数変調成分が除去されると同時に、電気光変換部540による変調周波数(ω)を、差動型光強度変調部550による変調周波数(ωLO)だけ周波数変換させた光強度変調成分を有していることが分かる。
【0114】
実際に、直接変調により生じた光周波数変調成分を外部変調により抑圧させた例を、図14に示す。図14(a)は、直接変調により光周波数変調成分を伴った光スペクトルであり、図14(b)は、外部変調により光周波数変調成分を相殺した光スペクトルである。ただし、図14では、局発信号は差動型光強度変調部550に入力されていない。図14(a)及び(b)から、本第7の実施形態に係る高周波光送信器を用いることによって、光周波数変調成分が抑圧できていることが確認できる。
【0115】
以上の説明では、2つの局発入力端子52及び53に、位相差180°の同一の局発信号を入力した例について示した。この時、光スペクトルは、図15(a)に示すように、上下両側帯波を有する光両側帯波(DSB)信号となる。一般に、光ファイバは、光波長(光周波数)に依存して群速度が異なるという波長分散性を有している。このため、このような光DSB信号を伝送すると、上側帯波と下側帯波との群速度が一致せず、光受信器による自乗検波時に上側帯波と光搬送波及び下側帯波と光搬送波のビート成分として得られる各電気信号成分に位相差が生じ、特に長距離伝送時においては、双方の電気信号が逆相となって互いに相殺する可能性がある。
【0116】
この現象を回避する手法として、図15(b)に示す片側側帯波のみを有する光単側帯波(SSB)変調方式、又は図15(c)に示す光搬送波を抑圧した光両側帯波(DSB−SC)変調方式等がある。上述した第7の実施形態の構成においては、位相差90°の局発信号を第1及び第2の局発入力端子52及び53に入力することにより、光SSB変調を容易に実現できる。また、差動型光強度変調部550の2つの光導波路を通過する光の伝搬時間差が光位相に換算してπとなるようにバイアス電圧を印加し、かつ、位相差180°の局発信号を第1及び第2の局発入力端子52及び53に入力することにより、光DSB−SC変調を容易に実現できる。なお、光DSB変調及び光DSB−SC変調の場合は、差動型光強度変調部550の2つの端子の内、片側のみに局発信号を入力する構成としても同様の効果が得られる。
【0117】
以上のように、本発明の第7の実施形態に係る高周波光送信器によれば、差動型光強度変調部550を光位相変調動作させることによって、IF信号による直接変調時に発生する光周波数変調成分を相殺させると同時に、局発信号による光強度変調動作によって、電気信号を高周波信号に周波数変換することができる。
これにより、差動型光強度変調部550に光学的な周波数変換及び周波数変調の相殺の2つの機能を持たせることができ、高周波信号を分散性のある光ファイバで長距離伝送した場合にも、良好な伝送特性を得ることができる。
【0118】
(第8の実施形態)
図16は、本発明の第8の実施形態に係る高周波光送信器の構成を示すブロック図である。図16において、第8の実施形態に係る高周波光送信器は、2分岐部575と、電気光変換部540と、遅延制御部525と、局発信号源560と、集積変調部580を構成する位相変調部581及び強度変調部582とを備える。以下、本発明の第8の実施形態に係る高周波光送信器の動作を説明する。
【0119】
IF入力端子51から入力されるIF信号は、2分岐部575において互いに90°の位相差を有する第1及び第2のIF信号に2分岐される。第1のIF信号は、電気光変換部540へ、第2のIF信号は、遅延制御部525へ入力される。第1のIF信号は、電気光変換部540において直接変調により光信号に変換され、位相変調部581へ出力される。第2のIF信号は、遅延制御部525を介して位相変調部581が有する光導波路に入力される。第1のIF信号が、2分岐部575の出力から電気光変換部540で光信号に変換された後に位相変調部581まで伝搬する時間τ3と、第2のIF信号が、2分岐部575の出力から位相変調部581において光信号を変調するまでの時間τ4とを、等しくすることによって、直接変調時に発生する光周波数変調成分を低減させることができる。
【0120】
一般に、伝送遅延量は、入力した信号レベルと受信した信号レベルとの時間差を測定することで求められる。しかし、位相変調部581で電気信号を位相変調する場合、受光側で光信号を電気信号に変換しても電気信号成分が得られないため、伝送遅延量を測定することができない。
そのため、位相変調部581と強度変調部582とを集積した集積変調部580を使用して、IF信号を強度変調部582に入力し、強度変調によりIF信号を伝送した場合の伝送遅延量τ4’を測定する。この結果を元に、まずτ3=τ4’となるように遅延制御部525の遅延量を荒く調整する。その後、強度変調部582に入力していたIF信号を本来入力するべき位相変調部581に入力し直し、電気光変換部540での直接変調と位相変調部581での位相変調とを行った後の光スペクトルを、光ヘテロダイン法等により測定し、光周波数変調成分が最小となるように、遅延制御部525の遅延量を精密に調整すればよい。
【0121】
なお、上記第7の実施形態に対する優位性としては、局発信号を合波部等を介さずに強度変調部582へ直接印加することができるため、局発信号に対する損失が小さくて済むという利点がある。
【0122】
以上のように、本発明の第8の実施形態に係る高周波光送信器によれば、位相変調部581と強度変調部582とを集積変調部580に集積することにより、光周波数変調成分を相殺するための遅延調整を容易に行うことができる。また、IF信号と局発信号とを合波することなく、各々位相変調部及び強度変調部に直接入力して直接変調時に生じる光周波数成分を抑圧する光位相変調動作と、局発信号による周波数変換のための光強度変調動作とを行うことにより、各信号に対する損失を低減し、より効率良く光変調を行うことができる。
【0123】
なお、上記第7及び第8の実施形態では、センタ局100から加入者端末への下り方向で情報を伝送する構成に、高周波光送信器を適用させた場合を説明したが、加入者端末からセンタ局100への上り方向で情報を伝送する構成に、高周波光送信器を同様に適用させることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る光伝送システムにおいて、加入者端末が追加された場合の構成を示すブロック図。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図。
【図4】本発明の第3の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る光伝送システムで処理される信号スペクトルの一例を示す図。
【図6】本発明の第4の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図。
【図7】本発明の第5の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図。
【図8】本発明の第6の実施形態に係る光伝送システムの構成を示すブロック図。
【図9】波長分離部460で行われる波長分離動作の一例を説明する図。
【図10】図8の無線基地局201〜20nの他の構成例を示すブロック図。
【図11】図10の電界吸収型変調器29kで得られる光電気変換効率及び電気光変換効率の一例を示す図。
【図12】本発明の第7の実施形態に係る高周波光送信器の構成を示すブロック図。
【図13】図12の差動型光強度変調部550の具体的な構成を示すブロック図。
【図14】本発明の第7の実施形態に係る高周波光送信器を用いて測定した光スペクトルの一例を示す図。
【図15】本発明の第7の実施形態に係る高周波光送信器において異なる外部変調方式を用いた場合の光スペクトルの差異を示す図。
【図16】本発明の第8の実施形態に係る高周波光送信器の構成を示すブロック図。
【図17】従来の光伝送システムの構成を示すブロック図。
【図18】複数の無線基地局701〜707がカバーするサービスエリア901〜907の概念を示す図。
【図19】従来の他の光伝送システムの構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1,11〜1n,51〜53,61〜6n…入力端子
2,41〜4n,54…出力端子
100,600…センタ局
101,110〜11n,621〜62n,721〜72n…変調部
102,411〜41n…復調部
120〜12n…合波部
130〜13n,540,611〜61n…電気光変換部
140,560,641〜64n,741〜74n…局発信号源
150,251〜25n,651〜65n…外部変調部
160,261〜26n…光分岐部
170〜17n,471〜47n,661〜66n…光源
181〜18n,481〜48n…IF変調部
191〜19n,211〜21n,421〜42n,711〜71n…光電気変換部
201〜20n,701〜70n…無線基地局
221〜22n…帯域フィルタ部
231〜23n,751〜75n…アンテナ部
241〜24n…サーキュレータ部
271〜27n…2波長分離部
281〜28n…RF変調部
29k…電界吸収型変調器
301〜30n,351〜35n,801〜80n…光ファイバ
430,431…波長多重部
450…光変調部
460…波長分離部
510…3分岐部
521〜525…遅延制御部
531,532…合波部
550…差動型光強度変調部
570,575…2分岐部
580…集積変調部
581…位相変調部
582…強度変調部
631〜63n,731〜73n…周波数変換部
901〜907…サービスエリア

Claims (1)

  1. 無線信号をアンテナ部から送受信する無線基地局を介して、センタ局と加入者端末との間の情報伝送を行う無線アクセスに用いられ、各々異なるサービスエリアをカバーする複数の無線基地局とセンタ局との間を複数の光ファイバでそれぞれ接続して、無線信号を双方向に光伝送する光伝送システムであって、
    前記センタ局は、
    予め定めた光を出力する光源と、
    予め定めた局発信号を出力する局発信号源と、
    前記光源から出力される光を、前記局発信号源から出力される局発信号で強度変調する外部変調部と、
    前記外部変調部で強度変調された光信号を、複数に分岐する光分岐部と、
    前記光分岐部で分岐された複数の光信号の一つを入力される電気信号で強度変調し、当該強度変調された光信号を対応する前記無線基地局と接続された光ファイバに出力する複数のIF変調部とを備え、
    複数の前記無線基地局は、それぞれ、前記光ファイバを介して伝送される光信号を無線周波数帯域の電気信号に変換し、当該変換された電気信号を前記アンテナ部へ供給する光電気変換部を備える、光伝送システム。
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