JP3352981B2 - 通信システム - Google Patents

通信システム

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JP3352981B2
JP3352981B2 JP22638199A JP22638199A JP3352981B2 JP 3352981 B2 JP3352981 B2 JP 3352981B2 JP 22638199 A JP22638199 A JP 22638199A JP 22638199 A JP22638199 A JP 22638199A JP 3352981 B2 JP3352981 B2 JP 3352981B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバのよう
な光伝送路を用いて無線信号を伝送する通信システムに
関する。
【0002】
【従来の技術】無線信号によりレーザ光を変調して光フ
ァイバで伝送する通信システム、いわゆる Radio on Fi
ber(ROF)システムが移動通信システムなどで実用
化されつつある。ROFシステムは、大きくわけて制御
局とアンテナを有するアンテナ局とからなる。
【0003】制御局からアンテナ局へ向かう方向(下り
方向)では、制御局において生成した無線信号を光信号
に変換し、この光信号を光ファイバによりアンテナ局に
伝送する。アンテナ局では、受信した光信号を電気信号
に変換して元の無線信号を生成する。一方、アンテナ局
から制御局に向かう(上り方向)では、アンテナ局にお
いてアンテナで受信した移動局などからの無線信号をそ
のまま光信号に変換して、光ファイバにより制御局に伝
送する。
【0004】このようなROFシステムでは、アンテナ
局で無線信号の変復調を行わないために、アンテナ局が
サービス性に依存しなくなり、サービスや仕様の変更が
あってもアンテナ局を置き変える必要がなくなるという
利点がある。
【0005】ところで、無線通信システムには通信可能
な容量の増大が求められており、この要求に対して大容
量伝送が容易に可能となる準ミリ波、ミリ波帯での無線
通信技術の研究・開発が進められている。このような高
い周波数帯での無線通信も、ROFシステムの対象とな
る。
【0006】ROFシステムにおいて無線周波数が高く
なってくると、半導体レーザの変調速度の問題から無線
周波数の信号でレーザ光に変調を施す直接変調の採用は
難しくなる。そこで、制御局では中間周波(IF)信号
を光信号に変換して光ファイバにより送信し、アンテナ
局では受信した光信号を光電変換して得られたIF信号
を所望の無線周波信号にアップコンバートする方法が考
えられている。
【0007】このとき、アップコンバートに用いる周波
数変換用ローカル信号または周波数変換用ローカル信号
の基本波周波数の整数分の1の周波数である低調波信号
(サブハーモニクス信号)をIF信号とともに光ファイ
バで送る方法がある。これによりアンテナ局では、周波
数変換用ローカル信号を発生するための発振器やシンセ
サイザが不要となる。
【0008】このように周波数変換用ローカル信号また
はそのサブハーモニクス信号を伝送する場合、従来では
IF信号に周波数変換用ローカル信号またはそのサブハ
ーモニクス信号を重畳し、半導体レーザまたは半導体レ
ーザの後段に設けられた光変調器に印加して変調を施す
方法がとられている。これらの方法をとる場合、IF信
号のパワーを落とさずに周波数変換用ローカル信号また
はそのサブハーモニクス信号を送るためには、トータル
の光変調度を大きくする必要がある。しかし、直接変調
方式及び外部変調方式のいずれにおいても、光変調度が
増加すると歪特性が劣化するという問題がある。
【0009】また、周波数変換用ローカル信号やそのサ
ブハーモニクス信号の周波数は、無線周波信号より低い
とはいってもかなり高い周波数であることが多いため、
直接変調の場合に数GHz程度の高い周波数に変調信号
が存在すると、レーザの緩和振動の影響で雑音が増加す
る。
【0010】さらに、周波数変換用ローカル信号をIF
信号と共に一つの光送信器でそのまま光信号に変換して
伝送する場合、IF信号に対して周波数変換用ローカル
信号の周波数が著しく離れているため、光送信器を構成
する半導体レーザ及び光変調器やこれらを駆動するドラ
イバなどの光送信系に広帯域性が要求される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来の
ROFシステムにおいては、制御局からアンテナ局に対
してIF信号と周波数変換用ローカル信号またはそのサ
ブハーモニクス信号を伝送する場合、IF信号に周波数
変換用ローカル信号を重畳して共通の光送信器で伝送す
ることによって、雑音特性や歪特性の劣化が生じ、さら
に光送信系に広帯域性が要求されるためにシステムコス
トが高くなるなどの問題点があった。
【0012】本発明は、このような課題を解決するため
になされたもので、ROFシステムにおいて雑音特性や
歪特性に優れ、かつ光送信器に対する広帯域性の要求を
緩和できる通信システムを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は制御局及び該制御局と第1の光伝送路によ
り接続されたアンテナ局からなり、制御局で中間周波信
号と周波数変換用ローカル信号またはそのサブハーモニ
クス信号を光信号に変換してから結合して、光伝送路に
よりアンテナ局に伝送する通信システムの構成を基本
する。
【0014】本発明に係る第1の通信システムによる
と、制御局は複数系列の中間周波信号をそれぞれ複数の
第1の光信号に変換して送信するための複数の第1の光
送信器と、周波数変換用ローカル信号を第2の光信号に
変換して送信するための一つの第2の光送信器と、第2
の光信号を複数に分配する光分配器と、複数の第1の光
信号と光分配器により分配された複数の第2の光信号を
それぞれ結合して複数の第1の光伝送路にそれぞれ送出
する複数の第1の光結合器とを有する。
【0015】一方、複数のアンテナ局の各々は、第1の
光伝送路によりそれぞれ伝送されてきた光信号を光電変
換して中間周波信号及び周波数変換用ローカル信号を出
力する少なくとも一つの光電変換器と、光電変換器から
出力される中間周波信号を該光電変換器から出力される
周波数変換用ローカル信号を用いて所望の無線周波信号
に変換して出力する第1の周波数変換器と、第1の周波
数変換器から出力される無線周波信号を送信するための
第1のアンテナとをそれぞれ有する。
【0016】この第1の通信システムでは、中間周波信
号と周波数変換用ローカル信号は別々の光を変調するた
め、光送信器での変調度が大きくなることによる歪特性
の劣化がなく、より良好な伝送が可能となる。また、そ
れぞれの光送信器が中間周波信号あるいは周波数変換用
ローカル信号の周波数近辺でのみ動作する狭帯域のもの
でよいために、低コスト化できる。
【0017】本発明に係る第2の通信システムによる
と、制御局は、複数系列の中間周波信号をそれぞれ複数
第1の光信号に変換して送信するための複数の第1の
光送信器と、周波数変換用ローカル信号の基本波周波数
の整数分の1の周波数を有するサブハーモニクス信号を
第2の光信号に変換して送信するための一つの第2の光
送信器と、第2の光信号を複数に分配する光分配器と、
複数の第1の光信号と光分配器により分配された複数の
第2の光信号をそれぞれ結合して複数の第1の光伝送路
に送出する複数の第1の光結合器とを有する。
【0018】一方、複数のアンテナ局の各々は、第1の
光伝送路によりそれぞれ伝送されてきた光信号を光電変
換して中間周波信号及びサブハーモニクス信号を出力す
る少なくとも一つの光電変換器と、光電変換器から出力
されるサブハーモニクス信号を逓倍して周波数変換用ロ
ーカル信号を出力する逓倍器と、光電変換器から出力さ
れる中間周波信号を逓倍器から出力される周波数変換用
ローカル信号を用いて所望の無線周波信号に変換して出
力する第1の周波数変換器と、第1の周波数変換器から
出力される無線周波信号を送信する第1のアンテナとを
それぞれ有する。
【0019】この第2の通信システムでは、中間周波信
号とサブハーモニクス信号は別々の光を変調するため、
第1の通信システムと同様に光送信器での変調度が大き
くなることによる歪特性の劣化がなく、より良好な伝送
が可能となる。
【0020】また、それぞれの光送信器が中間周波信号
あるいはサブハーモニクス信号の周波数近辺でのみ動作
する狭帯域のものでよいことに加えて、ローカル信号用
の光送信器に比較してサブハーモニクス信号用である第
2の光送信器の動作周波数を低くできるため、さらなる
低コスト化が可能となる。
【0021】このように本発明は、多くのROFシステ
ムのように制御局及び制御局と複数の第1の光伝送路に
よりそれぞれ接続された複数のアンテナ局からなる通信
システムに適用が可能である。
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】本発明に係る第1または第2の通信システ
ムのように一つの制御局に光ファイバをそれぞれ介して
複数のアンテナ局が接続される場合、異なる中間周波数
信号を使用するアンテナ局には異なる光信号を伝送する
ことになるが、アンテナ局の構成が同一であれば送信す
る周波数変換用ローカル信号の周波数は同一である。
【0027】そこで、本発明に係る第または第の通
信システムでは、周波数変換用ローカル信号またはその
サブハーモニクス信号を送信するための光送信器は1つ
にして、その出力光を複数に分配して光伝送路により異
なる複数のアンテナ局へ伝送する。周波数変換用ローカ
ル信号は周波数が非常に高いことが多く、周波数変換用
ローカル信号またはサブハーモニクス信号で変調をかけ
るための光送信器は高価であることが多いが、第また
は第の通信システムでは、周波数変換用ローカル信号
またはサブハーモニクス信号を送信するための光変調器
が一つで済むので、システムが低コスト化できる。
【0028】本発明に係る通信システムにおいて、第2
の光送信器は半導体レーザとその出力光を周波数変換用
ローカル信号またはサブハーモニクス信号によって変調
して第2の光信号を得る光変調器とにより構成される外
部変調方式の光送信器が好ましい。ここで、第2の送信
器は半導体レーザを所定の帯域信号により直接変調する
手段をさらに有していてもよい。この場合、外部変調用
の光変調器はミキサとしての機能を有することになる。
【0029】すなわち、半導体レーザに帯域信号で直接
変調を施した後、光変調器によって例えば周波数変換用
ローカル信号で変調をかけると、出力光には周波数変換
用ローカル信号、帯域信号、帯域信号が周波数変換用ロ
ーカル信号によって周波数変換された信号が強度変調成
分として乗る。このようにすると、アンテナ局では光信
号を光電変換した後に周波数変換することなく、容易に
所望の無線周波信号に周波数変換された帯域信号が得ら
れる。
【0030】本発明に係る第1または第3の通信システ
ムにおいては、第2の光送信器を光源と該光源からの光
を周波数変換用ローカル信号の整数分の1の周波数を有
するサブハーモニクス信号によって変調するマッハ・ツ
ェンダ型光変調器により構成し、マッハ・ツェンダ型光
変調器から高調波が効率的に発生するバイアス電圧およ
び振幅でマッハ・ツェンダ型光変調器にサブハーモニク
ス信号を印加し、該サブハーモニクス信号を周波数変換
用ローカル信号の周波数に変換して第2の光信号を送信
するようにしてもよい。
【0031】無線周波信号がミリ波、準ミリ波といった
高周波である場合、周波数変換用ローカル信号や容易に
逓倍して使用できるサブハーモニクス信号も高周波であ
り、このような高周波信号によって変調可能な光変調器
は高価である。一方、マッハ・ツェンダ型光変調器は印
加電圧に対して光透過率が周期的に変化する特性を有
し、この周期性を利用すれば印加電圧のバイアス点及び
振幅を適切に選ぶことで比較的簡単に印加信号の高調波
を発生することが可能であるから、周波数変換用ローカ
ル信号周波数のサブハーモニクスに当たる周波数の発振
器で発振させたサブハーモニクス信号をマッハ・ツェン
ダ型光変調器で逓倍して用いることによって、ミリ波、
準ミリ波帯の周波数変換用ローカル信号が容易に得ら
れ、ミリ波、準ミリ波帯で動作する逓倍器や光変調器が
不要になる。
【0032】また、この場合に帯域信号で半導体レーザ
を直接変調した場合でも、帯域信号はサブハーモニクス
を逓倍した周波数変換用ローカル信号で周波数変換され
た周波数に出現するため、矛盾無く動作する。
【0033】本発明に係る通信システムにおいては、ア
ンテナ局は光電変換器から出力される中間周波信号を第
1のアンテナまたはこれとは別の第2のアンテナにより
送信する手段を有していてもよい。
【0034】例えばミリ波、準ミリ波帯で新たな広帯域
サービスを開始するとき、サービスを受ける側の利便性
を考慮して、これまで他のより低い周波数帯で行ってい
た狭帯域サービスの信号をミリ波、準ミリ波帯に周波数
変換して、新たなサービスと同時に送信する可能性があ
る。新たなサービスへの加入者が複数の無線機を持たな
いで済むようにするためである。一方、元の狭帯域サー
ビスのみに加入し続ける加入者もいるため、低周波での
狭帯域サービスもある程度の期間は継続して提供する必
要がある。
【0035】本発明によれば、中間周波信号の周波数を
狭帯域サービスの周波数とすると、アンテナ局側ではミ
リ波、準ミリ波に周波数変換した無線信号と共に、光受
信器で受信した中間周波信号をそのまま第1のアンテナ
または第2のアンテナから放射することで、低周波の狭
帯域サービスとミリ波、準ミリ波の広帯域サービスで同
じ信号を同時に提供できることになる。
【0036】さらに、このとき前述のように帯域信号で
半導体レーザを変調することによって、中間周波信号用
である第1の光送信器からの光信号を狭帯域サービスに
対応する信号、ローカル信号用である第2の光送信器か
らの帯域信号を広帯域サービスのみで提供する信号とす
ることも可能である。こうすることによって、サービス
の過渡期にそれぞれのサービスに対応するアンテナ局を
複数用意することなく対応できる。
【0037】本発明に係る通信システムにおいては、ア
ンテナ局は無線周波信号を受信するための第3のアンテ
ナと、第3のアンテナにより受信された無線周波信号を
周波数変換用ローカル信号を用いて周波数変換して中間
周波信号を生成する第2の周波数変換器と、この第2の
周波数変換器により生成される中間周波信号を第3の光
信号に変換して制御局とアンテナ局との間に接続された
第2の光伝送路に送出する第3の光送信器とをさらに有
していてもよい。
【0038】本発明は基本的に制御局からアンテナ局へ
向かう下り方向の伝送系に関するものであるが、アンテ
ナ局で受信されたアンテナ局から制御局へ向かう上り方
向の信号を制御局に送信する構成も実際には必要であ
る。ミリ波、準ミリ波をそのまま光信号に変換すると光
送受信系が高価になるので、中間周波信号にダウンコン
バートしてから光伝送することが望ましい。このときダ
ウンコンバートを行うための周波数変換用ローカル信号
に、制御局から光伝送されてきた下り信号用の周波数変
換用ローカル信号またはそのサブハーモニクス信号を使
用することによって、アンテナ局に局部発振器を備える
必要が全くなくなることになる。
【0039】本発明に係る通信システムにおいては、ア
ンテナ局は中間周波信号を受信するための第4のアンテ
ナと、この第4のアンテナにより受信された中間周波信
号と第2の周波数変換器により生成された中間周波数信
号とを結合して第3の光伝送路に供給する手段とをさら
に有していてもよい。
【0040】すなわち、低周波の狭帯域サービスの上り
信号と高周波の広帯域サービスの上り信号を同時に制御
局に伝送するためには、狭帯域サービスの上り信号は周
波数変換せずに光信号に直せばよい。一方、ミリ波、準
ミリ波帯では上り信号をダウンコンバートしてから光信
号に直す。このような高周波では広帯域通信が行われる
ため、上り下りの周波数間隔が狭帯域サービスより広い
と予想される。
【0041】従って、ダウンコンバートするときに下り
信号の周波数変換に使用した周波数変換用ローカル信号
を使用すると、下り信号の中間周波数と上り信号の中間
周波数が無線周波数の上り下りの周波数間隔分だけ異な
ることになる。狭帯域サービスの上り信号の周波数は下
り信号の周波数とほぼ同じ周波数であるため、狭帯域サ
ービスの上り信号周波数とダウンコンバートした広帯域
サービスの上り信号の中間周波数が若干異なり、重なる
ことはない。従って、上述のようにこれらの信号を電気
領域で結合してから、まとめて1つの光送信器で光信号
に変換することが可能となり、非常に効率的となる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に
係る通信システムの構成を示す図である。この通信シス
テムは、制御局1とアンテナ局2及びこれらの間に接続
された光ファイバ3からなるROFシステムである。
【0043】まず、制御局1はIF信号入力端子10、
IF信号用光送信器(第1の光送信器)11、ローカル
信号発生器12、ローカル信号用光送信器(第2の光送
信器)13及び光結合器14を有する。IF信号入力端
子10に入力されるIF信号(中間周波信号)は、IF
信号用光送信器11によって光信号に変換される。
【0044】IF信号用光送信器11は、例えば図2に
示すように半導体レーザ30により構成される。すなわ
ち、IF信号は多くの場合、例えば5.8GHzという
ように周波数が比較的低いため、IF信号用光送信器1
1には半導体レーザ30をIF信号によって変調する直
接変調方式が適用できる。半導体レーザの直接変調方式
は、半導体レーザの後段に配置された光変調器により半
導体レーザの出力光を変調する外部変調方式に比較して
低コストである。但し、直接変調方式特有の波長チャー
プなどの問題を回避したい場合や、直接変調が困難であ
る程にIF信号周波数が高い場合には、外部変調方式を
用いても良い。
【0045】一方、ローカル信号発生器12は正弦波信
号からなる周波数変換用ローカル信号を発生する装置で
あり、この周波数変換用ローカル信号はローカル信号用
光送信器13によって光信号に変換される。
【0046】図3は、ローカル信号用光送信器13の構
成例であり、半導体レーザ31と、この半導体レーザ3
1の出力光をローカル信号発生器12からの周波数変換
用ローカル信号によって変調する光変調器32によって
構成される。これは図2の直接変調方式に対して外部変
調方式と呼ばれるものであり、周波数変換用ローカル信
号は多くの場合、数10GHz程度と中間周波数信号に
比べて周波数が非常に高く、直接光変調方式の採用が難
しいことから、このように光変調器32を半導体レーザ
31とは別に設ける外部変調方式が用いられる。
【0047】すなわち、周波数の高い周波数変換用ロー
カル信号によって半導体レーザに直接変調を施すと、半
導体レーザの緩和振動によって相対強度雑音が増加し、
出力光全体の雑音特性が劣化するが、本実施形態ではI
F信号用光送信器11とローカル信号用光送信器13を
それぞれ独立に設けるため、ローカル信号用光送信器1
3には図3に示すように外部変調方式を用いることが可
能となり、周波数変換用ローカル信号で直接半導体レー
ザを変調することによる緩和振動の問題が解決される。
【0048】IF信号用光送信器11及びローカル信号
用光送信器13から出力される光信号は光結合器14に
よって結合され、光ファイバ3に送出される。光結合器
14は、通常の光カップラのように単に混ぜ合わせる機
能のものでも良いし、光合波器のように異なる波長の光
を足し合わせるものでも良い。光結合器14に光合波器
を用いる場合には、IF信号用光送信器11の出力光波
長とローカル信号用光送信器13の出力光波長を光合波
器の動作波長に合わせる必要がある。
【0049】制御局1の光結合器14から光ファイバ3
に送出された光信号は、光ファイバ3によりアンテナ局
2まで伝送される。アンテナ局2は光電変換器20、フ
ィルタ21−1,21−2、ミキサ23とフィルタ24
からなる周波数変換器(アップコンバータ)22、電力
増幅器25およびアンテナ4を有する。
【0050】アンテナ局2においては、光ファイバ3に
より制御局1から伝送されてきた光信号が受信され、ま
ず光電変換器20で電気信号に変換される。光電変換器
20は、例えばフォトダイオードと該フォトダイオード
から出力される光電流を電流−電圧変換して増幅する前
置増幅器とからなる。
【0051】本実施形態では、アンテナ局2で受信され
た光信号には制御局1内のIF信号用光送信器11から
出力される光信号とローカル信号用光送信器13から出
力される二つの光信号、つまりそれぞれ異なるサブキャ
リアでIF信号と周波数変換用ローカル信号により変調
された光信号が含まれており、これらが一つの光電変換
器20で電気信号に変換されることになる。従って、制
御局1ではこれら二つの光信号が互いに干渉して発生す
るビート雑音が受信帯域内に侵入しないように、二つの
光送信器11,13の出力光波長を十分離す必要があ
る。
【0052】光電変換器20の出力信号は二分岐され、
フィルタ21−1,21−2に入力される。フィルタ2
1−1,21−2は典型的にはバンドパスフィルタであ
り、フィルタ21−1ではIF信号のみが抽出され、フ
ィルタ21−2では周波数変換用ローカル信号のみが抽
出される。
【0053】これらフィルタ21−1,21−2から出
力されるIF信号及び周波数変換用ローカル信号は周波
数変換器22に入力され、この周波数変換器22におい
てミキサ23により互いに乗算された後、ミキサ23の
出力からフィルタ24によって不要成分が除去されるこ
とにより、例えば周波数5.8GHzのIF信号が例え
ば周波数60GHzの無線周波信号に変換される。周波
数変換器22から出力される無線周波信号はアンテナ4
から放射され、例えば図示しない移動局に向けて送信さ
れる。
【0054】このように本実施形態では、制御局1でI
F信号と周波数変換用ローカル信号をそれぞれ異なる光
送信器11,13において光変調を行って光信号に変換
することにより、それぞれの光変調度を大きくしても、
歪による混変調が発生することがなく、良好な伝送が可
能となる。
【0055】また、本実施形態では比較的周波数の低い
IF信号を光信号に変換するIF信号用光送信器11
と、周波数の高い周波数変換用ローカル信号を光信号に
変換するローカル信号用光送信器13を別々に設けたこ
とによって、ローカル信号用光送信器13として図3に
示したように外部変調方式を用いることが可能となり、
周波数変換用ローカル信号で半導体レーザを直接変調す
ることによる緩和振動の問題を解決して、低雑音化を図
ることができる。
【0056】(第2の実施形態)図4は、本発明の第2
の実施形態に係る通信システムにおけるアンテナ局2の
構成を示している。図1に示した第1の実施形態では、
アンテナ局2において光ファイバ3により伝送されてき
た光信号を一つの光電変換器20で受けて光電変換する
ようにしたが、本実施形態では光ファイバ3により伝送
されてきた光信号は光分配器26により適切な比率で二
分配され、二つの光電変換器20−1,20−2により
光電変換される。そして、光電変換器20−1,20−
2の出力信号からフィルタ21−1,21−2によりI
F信号及び周波数変換用ローカル信号が抽出される。
【0057】ここで、前述したように多くの場合、IF
信号は低周波、周波数変換用ローカル信号は高周波であ
り、高周波用の光電変換器はコストが高いため、IF信
号受信用の光電変換器20−1はIF信号が光電変換で
きる程度の低速で安価なものを用いることが有利であ
る。さらに、光電変換器20−1については低速用フォ
トダイオードと低速用前置増幅器で構成し、光電変換器
20−2については高速用フォトダイオードと周波数変
換用ローカル信号周波数の近辺のみで動作する前置増幅
器で構成するようにすると、光電変換器20−1からは
IF信号のみが出力され、光電変換器20−2からは周
波数変換用ローカル信号のみが出力されるようにするこ
とができ、フィルタ21−1,21−2が不要となる。
【0058】また、本実施形態において光分配器26の
分配比は1:1である必要はなく、光電変換器20−
1,20−2のそれぞれの変換効率及び雑音特性と、I
F信号及び周波数変換用ローカル信号のそれぞれの所要
信号対雑音比(CNR)によって適宜分配比を決定すれ
ばよい。
【0059】さらに、本実施形態では光分配器26での
光分配時に光損失が発生することがあるので、必要に応
じて損失を補償するための光増幅器を挿入することが望
ましい。
【0060】(第3の実施形態)図5は、本発明の第3
の実施形態に係る通信システムの構成を示している。図
1に示した第1の実施形態では、制御局1から周波数変
換用ローカル信号を光信号に変換して送信するようにし
たが、本実施形態は周波数変換用ローカル信号の基本波
周波数の整数分の1の周波数の正弦波であるサブハーモ
ニクス信号を光信号に変換して送信する点が第1の実施
形態と異なる。
【0061】周波数変換用ローカル信号がミリ波、準ミ
リ波などのように非常に高い周波数である場合、通常、
周波数変換用ローカル信号はそのサブハーモニクスの正
弦波の発振器出力を逓倍することにより生成される。光
リンクは、一般に光ファイバによって伝送される信号の
周波数が低いほど、低コスト化が可能である。
【0062】この点に着目して、本実施形態では図5に
示すように周波数変換用ローカル信号に代えて、サブハ
ーモニクスの正弦波発振器からなるサブハーモニクス信
号発生器15で発生されたサブハーモニクス信号がサブ
ハーモニクス信号用光送信器16で光信号に変換され
る。このサブハーモニクス信号用光送信器16から出力
される光信号は、光結合器14でIF信号用光送信器1
1からの光信号と結合された後、光ファイバ3を介して
アンテナ局2に伝送される。
【0063】一方、アンテナ局2では制御局1から光フ
ァイバ3を介して伝送されてきた光信号は、前述と同様
に光電変換器20で電気信号に変換された後に二分岐さ
れ、フィルタ21−1,21−2に入力される。フィル
タ21−1ではIF信号のみが抽出され、フィルタ21
−2ではサブハーモニクス信号のみが抽出される。
【0064】フィルタ21−2で抽出されたサブハーモ
ニクス信号は逓倍器27により逓倍され、これにより周
波数変換用ローカル信号が生成される。この場合、サブ
ハーモニクス信号の周波数が周波数変換用ローカル信号
の基本波周波数の1/N(Nは2以上の整数)であると
すると、逓倍器27の逓倍比はNに設定される。
【0065】そして、フィルタ21−1から出力される
IF信号と逓倍器27から出力される周波数変換用ロー
カル信号が周波数変換器22に入力されることにより、
IF信号が無線周波信号に変換され、この無線周波信号
がアンテナ4から放射されて図示しない移動局に送信さ
れることになる。
【0066】本実施形態によると、第1の実施形態と同
様の効果が得られるほか、第1の実施形態におけるロー
カル信号用光送信器13に比較してサブハーモニクス信
号用光送信器16の動作周波数が低くなるため、低コス
ト化が可能となる。
【0067】なお、本実施形態における制御局1の構成
と、図4に示したアンテナ局2の構成を組み合わせ、図
4のアンテナ局2側に光電変換器20−2または光電変
換器20−2の出力側に接続されたフィルタ21−2か
ら出力されるサブハーモニクス信号を逓倍する逓倍器を
追加して、周波数変換用ローカル信号を生成する構成と
することも可能である。
【0068】(第4の実施形態)図6は、本発明の第4
の実施形態に係る無線通信システムの構成を示す図であ
る。本実施形態は、一つの制御局1に同一周波数の周波
数変換用ローカル信号を使用する複数のアンテナ局2−
i(i=1,2,…,n)向けの光送信機能を持たせた
例である。すなわち、制御局1にはn個のIF信号用光
送信器11−i(i=1,2,…,n)が設けられ、こ
れらのIF信号用光送信器11−i(i=1,2,…,
n)はそれぞれ入力端子10−iから入力されるアンテ
ナ局2−i(i=1,2,…,n)向けのIF信号を光
信号に変換して出力する。
【0069】一方、ローカル信号用光送信器13におい
てローカル信号発生器12から発生される周波数変換用
ローカル信号によって変調された光信号は、光分配器1
7により複数(n)系統に分配される。IF信号用光送
信器11−i(i=1,2,…,n)からそれぞれ出力
される光信号と、光分配器17でn分配された光信号の
各一つとが光結合器14−i(i=1,2,…,n)で
結合され、光ファイバ3−i(i=1,2,…,n)に
送出される。
【0070】なお、ローカル用光送信器13から出力さ
れる光信号を光分配器17でn分配すると、各光ファイ
バ3−i(i=1,2,…,n)に送出される光パワー
が減少する。このような光パワーの減少により、満足な
伝送品質が得られなくなる場合には、光分配器17の前
段に光増幅器を挿入して光信号を増幅しておくようにす
ればよい。
【0071】アンテナ局2−i(i=1,2,…,n)
では、光ファイバ3−i(i=1,2,…,n)により
伝送されてきた光信号が受信される。アンテナ局2−i
(i=1,2,…,n)の構成は、図1または図4中に
示したアンテナ局2の構成と同様でよいし、図7に示す
ように構成されていてもよい。
【0072】図7においては、光ファイバ3−i(i=
1,2,…,n)により伝送されてきた光信号は、まず
光分波器28により波長毎に分波され、図6のIF信号
用光送信器11−i(i=1,2,…,n)から出力さ
れる光信号とローカル信号光送信器13から出力される
光信号とが分離して取り出される。この場合、IF信号
用光送信器11−i(i=1,2,…,n)及びローカ
ル信号光送信器13からそれぞれ出力される光信号の波
長は、光分波器28の動作波長に適合する値である必要
がある。
【0073】IF信号用光送信器11−i(i=1,
2,…,n)及びローカル信号光送信器13からそれぞ
れ出力される光信号の波長が比較的近い状態で多重され
る場合は、厳密な波長制御が必要である。二つの光信号
の波長を十分に離す、例えば一方を1.3μm帯、他方
を1.5μm帯にするなど大ざっぱな波長多重をするな
らば、特に波長制御は必要ない。後者の場合、光ファイ
バの零分散波長に適合しない方の光は、光ファイバの分
散の影響を被る。分散の影響が問題になる系では、例え
ば、より低速な光信号を送信するIF信号用光送信器1
1−i(i=1,2,…,n)の出力光波長を零分散波
長に適合しない波長にするなど、分散の影響が小さくな
るようにするとよい。
【0074】光分波器28から出力される光信号のう
ち、IF信号用光送信器11−i(i=1,2,…,
n)からの光信号は光電変換器20−1に、ローカル信
号用光送信器13からの光信号は光電変換器20−2に
それぞれ入力される。光電変換器20−1からは電気信
号に再変換されたIF信号が出力され、光電変換器20
−2からは電気信号に再変換された周波数変換用ローカ
ル信号が出力される。
【0075】これらのIF信号及び周波数変換用ローカ
ル信号は周波数変換器22に入力され、この周波数変換
器22により周波数変換用ローカル信号を用いてIF信
号が無線周波信号に周波数変換(アップコンバート)さ
れた後、アンテナ4−i(i=1,2,…,n)から例
えば図示しない移動局に向けて送信される。
【0076】周波数変換用ローカル信号は高周波である
ことが多いため、ローカル信号用光送信器13はIF信
号用光送信器11−i(i=1,2,…,n)よりコス
トが高い。従って、本実施形態のようにローカル用光送
信器13から出力される光信号を光分配器17で複数系
統に分配する構成とすることにより、ローカル信号用光
送信器13は全体で一つであればよく、コストを大幅に
削減できる。
【0077】一般に、光分配器は本質的な結合損失を持
つが、光分波器は本質的な結合損失が無く、デバイスの
不完全性による過剰損失のみを持つ。従って、本実施形
態のように光分波器28を用いる構成では光損失が少な
く、良好な光電変換特性が得られるので、伝送品質が向
上する。
【0078】なお、図6のローカル信号発生器12及び
ローカル信号用光送信器13を図5に示した第3の実施
形態と同様に、サブハモニクス信号発生器15及びサブ
ハーモニクス信号用光送信器16に置き換えた構成にす
ることも可能である。その場合、アンテナ局2−i(i
=1,2,…,n)では、サブハーモニクス信号を適切
な逓倍比で逓倍してIF信号の周波数変換に使用すれば
よい。
【0079】(第5の実施形態)図8は、本発明の第5
の実施形態に係る無線通信システムの構成を示す図であ
る。本実施形態は、図6に示した第4の実施形態と同様
に、一つの制御局1に同一周波数の周波数変換用ローカ
ル信号を使用する複数のアンテナ局2−i(i=1,
2,…,n)向けの光送信機能を持たせた例である。
【0080】本実施形態が第4の実施形態と異なるとこ
ろは、図6における制御局1内の光結合器14−i(i
=1,2,…,n)を除去し、IF信号用光送信器11
−i(i=1,2,…,n)からの光信号及び光分配器
17でn分配されたローカル信号用光送信器13からの
光信号を別々の光ファイバ3−i1及び3−i2(i=
1,2,…,n)によりアンテナ局2−i(i=1,
2,…,n)に伝送するようにした点である。
【0081】一方、アンテナ局2−i(i=1,2,
…,n)は図9に示すように構成される。光ファイバ3
−i−1及び3−i−2によりアンテナ局2−i(i=
1,2,…,n)に伝送されてきた光信号は、それぞれ
光電変換器20−1,20−2に入力される。光電変換
器20−1からは電気信号に再変換されたIF信号が出
力され、光電変換器20−2からは電気信号に再変換さ
れた周波数変換用ローカル信号が出力される。
【0082】これらのIF信号及び周波数変換用ローカ
ル信号は周波数変換器22に入力され、周波数変換用ロ
ーカル信号を用いてIF信号が無線周波信号に周波数変
換(アップコンバート)された後、アンテナ4−i(i
=1,2,…,n)から例えば図示しない移動局に向け
て送信される。
【0083】本実施形態によると、第4の実施形態に比
較して2倍の数の光ファイバが必要となる点を除いて、
第4の実施形態と同様の効果が得られる。なお、図8の
ローカル信号発生器12及びローカル信号用光送信器1
3を第3の実施形態と同様にサブハモニクス信号発生器
15及びサブハーモニクス信号用光送信器16に置き換
えた構成とし、アンテナ局2−i(i=1,2,…,
n)ではサブハーモニクス信号を適切な逓倍比で逓倍し
てIF信号の周波数変換に使用する構成とすることも可
能である。
【0084】(第6の実施形態)次に、本発明の第6の
実施形態について説明する。本実施形態は、ローカル信
号用光送信器の光源である半導体レーザに対し、所定の
帯域信号、例えば放送データで直接変調を施すことによ
って、放送データを複数のアンテナ局に分配可能とした
ものである。通信システム全体の構成は、基本的にこれ
までの実施形態と同様であるので、ここではローカル信
号用光送信器13とアンテナ局2を中心に述べる。
【0085】図10は、本実施形態におけるローカル信
号用光送信器13の構成を示す図である。半導体レーザ
31が光源として用いられ、ローカル信号発生器12か
らの周波数変換用ローカル信号によって外部変調用の光
変調器32において半導体レーザ31からの出力光に変
調が施される。このとき、半導体レーザ31は放送デー
タ33によって直接変調される。この場合、光変調器3
2は掛け算器としての機能を有する。ここで、放送デー
タ33としては帯域信号が用いられる。帯域信号とは、
ベースバンド信号とは異なり、直流以外の周波数に中心
周波数を持つ信号をいう。
【0086】こうして放送データ33により直接変調さ
れた半導体レーザ31からの出力光に、光変調器32に
おいて周波数変換用ローカル信号によって外部変調をか
けると、その出力は放送データ33と周波数変換用ロー
カル信号が掛け算された信号となる。
【0087】次に、図10に示したローカル信号用光送
信器13の動作を図11に示す周波数スペクトル図を用
いて具体的に説明する。図11(a)は、放送データ3
3により直接変調が施された半導体レーザ31からの出
力光の強度変調成分のスペクトルを示している。中心周
波数fBの近辺に放送データ33の信号成分が存在して
いる。通常、半導体レーザ31は直流バイアス点を中心
に変調が施されるため、その出力光は直流、つまり周波
数0に線スペクトルが存在する。
【0088】図11(b)は、外部変調用の光変調器3
2に印加される信号のスペクトルを示している。周波数
cに周波数変換用ローカル信号の成分が線スペクトル
として存在している。光変調器32も一般にある直流バ
イアスを中心として変調を行うため、その出力光は周波
数0に線スペクトルが存在する。
【0089】図11(a)に示したような変調が施され
た半導体レーザ31からの出力光に対して、光変調器3
2により図11(b)に示したような信号で変調を施す
と、図11(c)に示すようなスペクトルの強度変調成
分を有する光が出力される。すなわち、光変調器32は
掛け算器であるため、その出力光の強度変調成分のスペ
クトルは、図11(a)と図11(b)の畳み込みとな
り、図11(c)に示すように周波数fB,fcの成分に
加えて、fc+fBの和周波成分,fc−fBの差周波成分
が現れる。
【0090】このようにして変調された光がローカル信
号用光送信器13から光ファイバ3に送出され、アンテ
ナ局2に伝送される。アンテナ局2では、後述するよう
に放送データとして図11(c)の周波数fBの成分ま
たは周波数fc+fBの成分、場合によっては周波数fc
−fBの成分を利用する。
【0091】次に、本実施形態におけるアンテナ局2の
構成について説明する。以下の例では、図1、図6に示
した第1の実施形態や第4の実施形態のようにIF信号
用光送信器12及びローカル信号用光送信器13からそ
れぞれ出力される光信号を結合して、1本の光ファイバ
3でアンテナ局2に伝送する場合について述べる。
【0092】図12は、IF信号によって変調されたI
F信号用光送信器11からの出力光の強度変調成分のス
ペクトルを示している。中心周波数fDにIF信号成分
が存在している。このIF信号用光送信器11からの出
力光とローカル信号用光送信器13からの図11(c)
に示したような強度変調成分を有する光を光結合器14
で結合して光ファイバ3でアンテナ局2へ伝送し、アン
テナ局2において一つの光電変換器20で電気信号に変
換すると、その周波数スペクトルは図13に示すように
なり、fB,fc,fc+fB,fc−fBに加えてfDの周
波数成分を有する。
【0093】図14〜図19は、本実施形態におけるア
ンテナ局2の種々の構成例を示している。図14及び図
15は、光ファイバ3によりアンテナ局2に伝送されて
くる結合された二つの光信号をまとめて一つの光電変換
器20で電気信号に変換して処理する例である。
【0094】図14は、放送データ33として周波数f
c+fBの成分を使用する場合の形態である。光電変換器
20からの出力信号は適切な比率で3分岐された後、フ
ィルタ21−2,21−2,21−3に入力され、フィ
ルタ21−1によって周波数fDのIF信号成分、フィ
ルタ21−2によって周波数fcの周波数変換用ローカ
ル信号成分、フィルタ21−3によって周波数fc+fB
の放送データ成分がそれぞれ抽出される。
【0095】周波数変換器22では、フィルタ21−1
から出力されたIF信号成分がフィルタ21−2から出
力された周波数変換用ローカル信号によって無線周波信
号に周波数変換(アップコンバート)される。周波数変
換器22から出力された無線周波信号成分は、結合器2
9−1においてフィルタ21−3から出力された放送デ
ータと適切な比率で結合され、電力増幅器25を経てア
ンテナ4から放射される。
【0096】図15は、放送データ33として周波数f
B の成分を使用する場合の形態である。光電変換器20
からの出力信号は適切な比率で3分岐された後、フィル
タ21−1,21−2,21−4に入力され、フィルタ
21−1によって周波数fDのIF信号成分、フィルタ
21−2によって周波数fcの周波数変換用ローカル信
号成分、フィルタ21−4によって周波数fBの放送デ
ータ成分がそれぞれ抽出される。
【0097】フィルタ21−1から出力されたIF信号
とフィルタ21−4から出力された放送データが結合器
29−2によって適切な比率で結合され、フィルタ21
−2から出力された周波数変換用ローカル信号を用いて
周波数変換器22で無線周波信号に変換される。周波数
変換器22から出力された無線周波信号は、電力増幅器
25を経てアンテナ4から放射される。
【0098】なお、図14及び図15のようにIF信号
と放送データを一旦分離してから結合器29−1,29
−2で結合する構成は、光電変換器20で受信されたI
F信号と放送データのパワー比がアンテナ4から放射さ
れるときのパワー比と異なる場合に主に用いられる。こ
のような場合、結合器29−1,29−2で所望のパワ
ー比となるような適切な結合比で結合することが望まし
い。光電変換器20で受信されたIF信号と放送データ
の比率が適切であれば、図4に示したアンテナ局2と同
様の構成を用い、フィルタ21−1でIF信号と放送デ
ータをまとめて抽出すればよい。
【0099】図16及び図17は、光ファイバ3により
アンテナ局2に伝送されてくる結合された二つの光信号
を光分配器26により適切な比率で2分配し、低速信号
用である光電変換器20−1と高周波信号用である光電
変換器20−2でそれぞれ電気信号に変換して処理する
例である。
【0100】図16では、光分配器26で2分配された
光信号の一方が光電変換器20−1で電気信号に変換さ
れる。光電変換器20−1は、IF信号周波数程度の比
較的低速度の信号を光電変換できる光電変換器であり、
この光電変換器20−1の出力信号は適切な比率で2分
岐された後、フィルタ21−1,21−4に入力され、
フィルタ21−1によって周波数fDのIF信号、フィ
ルタ21−4によって周波数fBの放送データがそれぞ
れ抽出される。これらフィルタ21−2,21−4の出
力信号は、結合器29−2によって適切な比率で結合さ
れる。
【0101】光分配器26で2分配された光信号の他方
は、高速信号用の光電変換器20−2で電気信号に変換
される。光電変換器20−2の出力信号はフィルタ21
−2に入力され、周波数fcの周波数変換用ローカル信
号が抽出される。結合器29−2の出力信号は周波数変
換器22に入力され、フィルタ21−2から出力された
周波数変換用ローカル信号を用いて無線周波信号に変換
された後、電力増幅器25を経てアンテナ4から放射さ
れる。
【0102】なお、ここでは光電変換器20−1から出
力されるIF信号と放送データを一旦分離して、結合器
29−2で再結合するようにしたが、光電変換器20−
1から出力されるIF信号と放送データのパワー比をそ
のまま使用できるならば、図4に示したアンテナ局と同
様の構成として、フィルタ21−1でIF信号と放送デ
ータをまとめて抽出してもよい。
【0103】また、光電変換器20−1として高周波信
号に対する感度が十分低く、周波数変換用ローカル信号
周波数近辺の信号を全く受信しないものを用いるなら
ば、フィルタ21−1を省略することもできる。
【0104】図17は、周波数fc+fBにある放送デー
タを使用する形態である。光電変換器20−1,20−
2で入力された光信号を電気信号に変換するところまで
は、図16の構成と同様である。低速信号用である光電
変換器20−1の出力信号はフィルタ21−1に入力さ
れ、周波数fDのIF信号成分が抽出される。高速信号
用である光電変換器20−2の出力信号は適切な比率で
2分岐され、その一方はフィルタ21−2に入力されて
周波数fcの周波数変換用ローカル信号成分が抽出さ
れ、他方はフィルタ21−3に入力されて周波数fc
Bの放送データ成分が抽出される。
【0105】フィルタ21−1から出力されたIF信号
は周波数変換器22に入力され、フィルタ21−2から
出力された周波数変換用ローカル信号を用いて無線周波
信号に変換される。周波数変換器22の出力信号とフィ
ルタ21−3から出力された放送データが結合器29−
1によって適切な比率で結合され、電力増幅器25を経
てアンテナ4から放射される。
【0106】図18及び図19は、アンテナ局2に伝送
されてきた光信号が分離可能な状態で波長多重されてお
り、これを光分波器28で波長分離した後、光電変換器
201,20−2で電気信号に変換して処理する例を示
している。
【0107】図18は、放送データとして周波数fB
成分を使用する形態である。光ファイバ3を介して伝送
されてきた光信号は、光分波器28によってIF信号用
光送信器11からの光信号とローカル信号用光送信器1
3からの光信号に分波される。光電変換器20−1は、
IF信号用光送信器11からの光信号を電気信号に変換
してIF信号を出力する。光電変換器20−2は、ロー
カル信号用光送信器13からの光信号を電気信号に変換
して周波数変換用ローカル信号を出力する。
【0108】光電変換器20−2の出力信号は適切な比
率で2分岐された後、フィルタ21−2,21−4に入
力され、フィルタ21−2で周波数fcの周波数変換用
ローカル信号、フィルタ21−4で周波数fB の放送デ
ータがそれぞれ抽出される。光電変換器20−1から出
力されたIF信号と、フィルタ21−4から出力された
放送データが結合器29−2によって適切な比率で結合
された後、周波数変換器22に入力され、フィルタ21
−2から出力された周波数変換用ローカル信号によって
無線周波信号に変換され、電力増幅器25を経てアンテ
ナ4から放射される。
【0109】図19は、放送データとして周波数fc
Bの成分を使用する形態である。光分波器28で分波
した光信号を光電変換器20−1,20−2で電気信号
に変換するところまでは、図18と同様である。
【0110】光電変換器20−2の出力信号は適切な比
率で2分岐された後、フィルタ21−2,21−3に入
力され、フィルタ21−2により周波数fcの周波数変
換用ローカル信号、フィルタ21−3により周波数fc
+fBの放送データ成分がそれぞれ抽出される。光電変
換器20−1により電気信号に再変換されたIF信号は
周波数変換器22に入力され、フィルタ21−2から出
力された周波数変換用ローカル信号によって無線周波信
号に変換される。この無線周波信号は結合器29−1に
おいてフィルタ21−3から出力された放送データと適
切な比率で結合され、電力増幅器25を経てアンテナ4
から放射される。
【0111】上述した本実施形態の説明は、制御局1か
らアンテナ局2に1本の光ファイバが接続されている場
合の例であるが、例えば図8に示したように2本の光フ
ァイバ3−i1,3−i2が制御局1から接続される形
態の場合には、例えば図18または図19の構成におい
てアンテナ局2内の光分波器28を除去し、IF信号用
光送信器11からの光信号を伝送する光ファイバ3−i
1を光電変換器20−1に、ローカル信号用光送信器1
3からの光信号を伝送する光ファイバ3−i2を光電変
換器20−2に接続すればよい。
【0112】また、図10のローカル信号発生器12及
びローカル信号用光送信器13を第3の実施形態と同様
にサブハモニクス信号発生器15及びサブハーモニクス
信号用光送信器16に置き換え、周波数変換用ローカル
信号の基本波周波数(fc)の1/Nの周波数のサブハ
ーモニクス信号を光信号として送信するようにしてもよ
い。その場合には、放送データとして周波数がfc/N
+fBの成分は使用できないため、周波数fBの成分を使
用する。このとき使用できるアンテナ局2の形態は例え
ば図15、図16及び図18など、周波数fBの成分を
使用している形態に限定される。また、アンテナ局2で
は図5と同様に電気信号に変換されたサブハーモニクス
信号を逓倍して周波数変換用ローカル信号を発生させる
ための逓倍器を周波数変換器22の前に挿入することに
なる。以上の形態で光損失が大きく十分な伝送品質が確
保できない場合は、適宜光増幅器を挿入するとよい。
【0113】以上述べたように、本実施形態では図10
に示したようにローカル信号用光送信器13(またはサ
ブハーモニクス信号用光送信器)の光源として、放送デ
ータ33で直接変調された半導体レーザ31の出力光を
使用し、これに光変調器32によって周波数変換用ロー
カル信号で変調を施すことによって、複数のアンテナ局
に共通した放送データの分配を周波数変換用ローカル信
号(またはサブハーモニクス信号)の分配と同時に行う
ことが可能となるため、分配系を共通化して低コスト化
を図ることができる。
【0114】なお、本実施形態では複数のアンテナ局へ
放送データを分配することを目的として、図10に示し
たローカル信号用光送信器13において、放送データ3
3によって半導体レーザ31を直接変調するようにした
が、半導体レーザ31を直接変調する信号は放送データ
33に限られるものではなく、他の任意の帯域信号を用
いることができる。
【0115】(第7の実施形態)次に、本発明の第7の
実施形態について説明する。本実施形態は、周波数変換
用ローカル信号の整数分の1の周波数であるサブハーモ
ニクス周波数の発振器出力を光変調器特有の周期特性を
利用して逓倍し、周波数変換用ローカル信号を得るよう
にした例である。通信システム全体の構成は図1、図6
または図8と同様であるので、本実施形態では制御局1
内のローカル信号用光送信器13とアンテナ局2につい
てのみ説明する。
【0116】図20は、本実施形態におけるローカル信
号用光送信器13の構成を示している。この例では光源
として半導体レーザ31が用いられ、この半導体レーザ
31の出力光がマッハ・ツェンダ型光変調器34におい
てサブハーモニクス信号発生器15からのサブハーモニ
クス信号によって変調される。
【0117】サブハーモニクス信号発生器15は、周波
数変換用ローカル信号周波数fcのサブハーモニクスに
当たる周波数fc/N(Nは2以上の整数)で発振する
正弦波発振器により構成され、この発振器の出力が適切
な振幅となるように増幅または減衰された後、適切なバ
イアス電圧とともにマッハ・ツェンダ型光変調器34に
印加される。これによりマッハ・ツェンダ型光変調器3
4では、入力されるサブハーモニクス信号が逓倍され、
サブハーモニクス信号の整数倍の周波数である高調波、
つまり周波数変換用ローカル信号が効率よく発生され
る。
【0118】図21は、マッハ・ツェンダ型光変調器3
4の印加電圧に対する光透過率の変化を示すグラフと併
せて、高調波を効率よく発生させるバイアス点と印加電
圧の振幅を例示している。同図に示すように、光透過率
が印加電圧に対して正弦波状に周期的な変化を示すた
め、この周期性を利用して印加電圧の高調波を発生させ
ることができる。
【0119】例えば、電圧=0Vをバイアス点として振
幅がVπ以下の正弦波電圧を印加して変調をかけれ
ば、2次高調波が発生する。また、電圧=Vπ/2をバ
イアス点として振幅がVπ/2を越え、3Vπ/2以下
の正弦波電圧を印加して変調をかければ、3次高調波
が発生する。同様に、正弦波電圧を印加して変調をか
けると、4次高調波が発生する。因みに、電圧=Vπ
2をバイアス点として振幅がVπ/2に満たない正弦波
電圧をマッハ・ツェンダ型光変調器34に印加した場合
には、サブハーモニクス信号がそのまま出力され、図5
のサブハーモニクス信号用光信号発生器16が実現され
ることになる。
【0120】従って、必要とされる逓倍比に応じて適宜
バイアス点と印加電圧の振幅を調整し、マッハ・ツェン
ダ型光変調器34に印加することにより、周波数変換用
ローカル信号として必要な所望の高調波を成分をマッハ
・ツェンダ型光変調器34から出力することができる。
【0121】このような構成のローカル信号用光送信器
13では、マッハ・ツェンダ型光変調器34から所望の
高調波である周波数変換用ローカル信号周波数成分が最
も効率よく発生するようにバイアス点及び印加電圧の振
幅を調整しても、所望の高調波の他に不要な次数の高調
波も発生する。例えば、N=2の場合、マッハ・ツェン
ダ型光変調器34の出力スペクトルは図22に示すよう
になる。
【0122】図21の正弦波電圧で変調を施すと、2
次高調波、すなわち周波数fcの成分の他に、4次、6
次等の偶数次の高調波も小さいながら原理的に発生す
る。また、マッハ・ツェンダ型光変調器34のデバイス
としての不完全性のため、変調信号成分である周波数f
c/2のサブハーモニクス信号成分も出力に残留する。
さらに、バイアス点が図21の正弦波状の光透過特性の
頂点に完全に合っていなければ、周波数3fc/2,5
c/2…の奇数次高調波も発生する。これらの不要波
が問題となる場合には、アンテナ局でそれらを除去すれ
ばよい。
【0123】本実施形態におけるアンテナ局の構成は、
基本的には図1、図4、図7また図9に示すアンテナ局
2と同様でよい。ただし、アンテナ局2において光電変
換器20,20−2で光電変換して得られた周波数変換
用ローカル信号を周波数変換器22に入力する前に、上
述のような不要波を除去するフィルタを通過させる必要
がある。
【0124】具体的には、図1または図4に示すような
アンテナ局2の構成をとるならば、フィルタ21−2に
不要波を除去できるような特性を持たせればよい。一
方、制御局1においては上述の不要波がIF信号に重な
らないように、マッハ・ツェンダ型光変調器34での逓
倍比を適切に選択する必要がある。
【0125】さらに、図7また図9に示すアンテナ局2
の構成とるならば、光電変換器20−2と周波数変換器
22との間に、上述の不要波を除去するフィルタを新た
に挿入する必要がある。
【0126】(第8の実施形態)図23は、本発明の第
8の実施形態におけるローカル信号用光送信器13の構
成を示している。本実施形態は、図10〜図19を用い
て説明した第6の実施形態と、図20〜図22を用いて
説明した第7の実施形態を組み合わせた実施形態であ
る。
【0127】半導体レーザ31は、放送データ33によ
って直接変調される。このときの半導体レーザ31の出
力光の強度変調成分のスペクトルは図11(a)と同じ
であり、これがマッハ・ツェンダ型光変調器34に入力
され、第7の実施形態と同様にサブハーモニクス信号発
生器15からのサブハーモニクス信号によって変調され
る。
【0128】マッハ・ツェンダ型光変調器34に駆動信
号として入力されるサブハーモニクス信号は、図24に
示されるようにfc/2の周波数成分を持つスペクトル
を有する。しかし、マッハ・ツェンダ型光変調器34の
掛け算器としての機能は、図24の駆動信号としてのサ
ブハーモニクス信号に対してではなく、マッハ・ツェン
ダ型光変調器34の光透過特性を駆動して得られる波
形、すなわち、第7の実施形態におけるマッハ・ツェン
ダ型光変調器34の出力スペクトルである図22に対し
て作用する。従って、マッハ・ツェンダ型光変調器34
からの出力光の強度変調成分のスペクトルは、図11
(a)のスペクトルと図22のスペクトルとの畳み込み
である図25に示すようになる。
【0129】図25を図10における光変調器32の出
力光の強度変調成分のスペクトルである図11(c)と
比較すると、不要波及びその両脇に生じた不要波と放送
データとの畳み込み成分が新たに存在していることが分
かる。図1や図6に示したように、IF信号用光送信器
11,11iとローカル信号用光送信器13の出力光を
光結合器14,14−iで結合してから光ファイバ3,
3−iに送出する系では、このような成分がIF信号周
波数に重なってこないようにマッハ・ツェンダ型光変調
器34に対して適切な逓倍比を選択する必要がある。
【0130】また、アンテナ局2においては、周波数f
DのIF信号を抽出すフィルタ21−1、周波数fcの周
波数変換用ローカル信号を抽出するフィルタ21−2、
周波数fc+fBの放送データを抽出するフィルタ21−
3、周波数fBの放送データを抽出するフィルタ21−
4は全て、それぞれが抽出すべき信号成分以外の不要波
を通過させないように適切な帯域を有している必要があ
る。
【0131】以上のように本実施形態によれば、ローカ
ル信号用光送信器13において適切なバイアス点及び電
圧振幅に調整されたサブハーモニクス信号によりマッハ
・ツェンダ型光変調器34を変調することによって、効
率よくサブハーモニクス信号の高調波、すなわち周波数
変換用ローカル信号を発生させることができる。その結
果、高周波の周波数変換用ローカル信号周波数では高価
となる周波数変換用ローカル信号によって変調のかかる
光変調器が不要となり、低コスト化を図ることが可能と
なる。
【0132】図6や図8のように周波数変換用ローカル
信号を複数のアンテナ局2−i向けに複数系統に分配す
る系においても、本実施形態に基づくローカル信号用光
送信器13の採用による低コスト化の効果はあるが、特
に図1のように制御局1とアンテナ局2が1:1で接続
されている系で、本実施形態に基づく低コスト化の効果
がより高くなる。
【0133】(第9の実施形態)次に、本発明の第9の
実施形態について説明する。本実施形態における通信シ
ステム全体の接続構成は図1、図6または図8と同様で
あるため、ここでは本実施形態の特徴であるアンテナ局
2の構成について述べる。
【0134】図26に、本実施形態におけるアンテナ局
2の構成を示す。光ファイバ3により伝送されてきた光
信号は、光電変換器20によって電気信号に変換され
る。光電変換器20の出力信号は、適切な比率で2分岐
された後、フィルタ21−1,21−2に入力され、フ
ィルタ21−1によってIF信号、フィルタ21−2に
よって周波数変換用ローカル信号がそれぞれ抽出され
る。フィルタ21−1の出力信号はさらに適切な比率で
2分岐され、その一方は電力増幅器41を経てアンテナ
40に供給される。これによりアンテナ40からは、比
較的低周波である中間周波信号、例えば5.8GHz帯
の信号が放射される。
【0135】フィルタ21−1の出力から2分岐された
他方の信号は、周波数変換器22においてフィルタ21
−2の出力である周波数変換用ローカル信号によってミ
リ波、準ミリ波など高周波の無線周波信号、例えば60
GHz帯の信号に変換され、電力増幅器25を経てアン
テナ4から放射される。
【0136】このように本実施形態によれば、低周波の
狭帯域サービスから高周波の広帯域サービスに1種類の
アンテナ局で対応することができ、経済的である。
【0137】なお、本実施形態は図1に示したアンテナ
局1に電力増幅器41及びアンテナ40を追加すること
で、高周波の無線信号と中間周波信号の送信を可能とし
たものであるが、同様に図4、図5、図7、図9、図1
4〜図19に示したアンテナ局2においても同様の構成
を追加し、中間周波信号を分岐してアンテナから放射す
るようにすることが可能である。
【0138】また、特に図14〜図19に示したアンテ
ナ局2において同様の構成をとる場合、狭帯域サービス
で提供するサービスの内容に応じて、アンテナから放射
すべき中間周波信号を分岐する点を適宜変更すればよ
い。もし、IF信号のみを狭帯域サービスとして提供す
るならば、IF信号を抽出するフィルタの直後でIF信
号を分岐してアンテナから放射するようにする。IF信
号と放送データの双方を狭帯域サービスとして提供する
ならば、これらが結合器29−2で結合されてから、あ
るいは双方が1つの信号としてまとまっている点で分岐
を行ってアンテナから放射するようにすればよい。
【0139】なお、図26では高周波無線信号を放射す
る高周波用アンテナ4とIF信号を放射する低周波用ア
ンテナ40を分けて個別に設置した。アンテナは通常、
大きく異なる二つの周波数には対応しないため、このよ
うな構成が妥当である。しかし、仮に双方の周波数に対
応するアンテナが構成可能であれば、高周波の広帯域サ
ービス用の信号と低周波の狭帯域サービス用の信号を結
合してから1つのアンテナで放射すればよい。
【0140】(第10の実施形態)本発明の主眼は、制
御局1からアンテナ局2へ向かう下り方向の伝送系の構
成に関するものであるが、無線通信の多くは双方向に行
われるため、実際にはアンテナ局2から制御局1に向か
う上り方向の伝送系も必要となる。本実施形態において
は、下り方向に加えて上り方向の伝送系のための構成を
追加したアンテナ局2について説明する。
【0141】図27は、本実施形態におけるアンテナ局
2の構成を示している。このアンテナ局2では、図1に
示したアンテナ局2に、上り方向用のアンテナ50と低
雑音増幅器51及び周波数変換器52が追加されてい
る。周波数変換器52は、下り方向用の周波数変換器2
2と同様、ミキサ53とフィルタ54からなる。
【0142】アンテナ50によって受信された上り方向
の無線周波信号は、低雑音増幅器51を経て周波数変換
器52に入力され、ここで下り方向の伝送系においてフ
ィルタ21−2により抽出された周波数変換用ローカル
信号を用いて中間周波信号にダウンコンバートされる。
周波数変換器52から出力される中間周波数信号は、光
送信器55によって光信号に変換され、光ファイバ5を
介して制御局に向けて伝送される。
【0143】本実施形態によると、上り方向の伝送系に
設けられる光送信器55及び図示しない制御局内の光受
信器が中間周波信号に対応できる程度の低コストなもの
でよくなる。さらに、周波数変換器52内のフィルタ5
4は不要である場合もある。ミキサ53の出力に含まれ
るイメージ信号は無線周波信号より高周波側にあるた
め、光送信器55が中間周波信号に対応できる程度の低
速のものであれば、光送信器55が応答する信号は中間
周波信号のみとなるためである。
【0144】図27に示したアンテナ局2の構成は、図
1に示したアンテナ局2を変形して上り方向の伝送系を
追加したものであるが、これまでの説明した種々のアン
テナ局2に対しても同様の変形で対応できる。すなわ
ち、これまで説明したいずれのアンテナ局においても、
下り方向の伝送系で得られた周波数変換用ローカル信号
を分岐し、この周波数変換用ローカル信号を用いて周波
数変換器で上り方向の無線周波信号を中間周波信号に周
波数変換(ダウンコンバート)した後、光送信器で光信
号に変換して光ファイバにより制御局1に伝送すればよ
い。
【0145】また、図5に示したように下り方向の伝送
系において、制御局1から周波数変換用ローカル信号の
整数分の1の周波数を有するサブハーモニクス信号を伝
送する場合には、アンテナ局1で抽出したサブハーモニ
クス信号を逓倍して得られた周波数変換用ローカル信号
を用いて上り方向の伝送系での無線周波信号を周波数変
換(ダウンコンバート)してから、光信号に変換して光
ファイバ5により制御局1に伝送すればよい。
【0146】(第11の実施形態)図28は、本発明の
第11の実施形態におけるアンテナ局1の構成を示して
いる。本実施形態は、図26で説明した第9の実施形態
における低周波の狭帯域サービスと高周波の広帯域サー
ビスの両方に対応可能としたアンテナ局に、図27で説
明した第10の実施形態における上り方向の伝送系を追
加した一つの実施形態である。
【0147】本実施形態のアンテナ局2は、図26と図
27の構成を組み合わせて、下り方向の伝送系での中間
周波信号を電力増幅器41を経てアンテナ40から放射
し、上り方向の伝送系においてアンテナ50で受信され
た無線周波信号を低雑音増幅器51を経て周波数変換器
52により中間周波数信号に変換し、光送信器55によ
り光信号に変換して光ファイバ5を介して制御局に向け
て伝送可能とすると共に、さらに上り方向の伝送系にお
ける低周波の狭帯域サービスの信号を受信するためのア
ンテナ60、低雑音増幅器61及び結合器62が追加さ
れている。
【0148】すなわち、上り方向の伝送系において、ア
ンテナ60で受信された低周波の狭帯域サービスの信号
は低雑音増幅器61を経て結合器62に入力される。一
方、図27と同様にアンテナ50で受信された高周波の
広帯域サービスの信号は低雑音増幅器51を経て周波数
変換器52に入力され、下り方向の伝送系においてフィ
ルタ21−2により抽出された周波数変換用ローカル信
号を用いて中間周波信号にダウンコンバートされる。
【0149】そして、周波数変換器52から出力される
中間周波数信号と、アンテナ60で受信され低雑音増幅
器61を経て取り出された低周波の狭帯域サービスの信
号とが結合器62により結合され、光送信器55よって
光信号に変換され、光ファイバ5を介して制御局に向け
て伝送される。
【0150】図29(a)に、このときの空中での各信
号の周波数スペクトルを示す。アンテナ40から放射さ
れる狭帯域サービスの信号(狭帯域下り信号)71のス
ペクトルは周波数fBに、またアンテナ60で受信され
る狭帯域サービスの信号(狭帯域上り信号)72のスペ
クトルは周波数fBUNにある。
【0151】一方、アンテナ4から放射される広帯域サ
ービスの信号(広帯域下り信号)73のスペクトルはf
Bより周波数変換用ローカル信号の周波数fcだけ高い周
波数fc+fBに、またアンテナ50で受信される広帯域
サービスの信号(広帯域上り信号)74のスペクトルは
BUNよりfcだけ高い周波数fc+fBUBにある。広帯域
サービスでは帯域が豊富であるため、このように下り信
号73と上り信号74の周波数差が大きい。
【0152】ここで、広帯域上り信号74は周波数変換
器52において周波数fcの周波数変換用ローカル信号
によりダウンコンバートされ、図29(b)に示すよう
に周波数fBUBに出現するが、これは狭帯域上り信号7
2の周波数fBUNと重なることはない。従って、図28
に示したようにダウンコンバート後の広帯域上り信号7
4と狭帯域上り信号72を結合器62で結合しても両者
は重ならないため、一つの光送信器55で制御局に向け
て送信することができ、経済的である。
【0153】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればミ
リ波、準ミリ波など周波数の高い無線信号を光ファイバ
で伝送するROFシステムのような通信システムにおい
て、無線信号をIF信号と周波数変換用ローカル信号ま
たは周波数変換用ローカル信号の整数分の1の周波数か
らなるサブハーモニクス信号に分離した形態でそれぞれ
異なる光送信器により光信号に変換して伝送することに
よって、歪特性を劣化させることなく光変調度を大きく
でき、さらにそれぞれの光送信器として駆動信号の周波
数帯に特化した狭帯域特性のものを用いることができる
ため、低コスト化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係る通信システム
の構成を示すブロック図
【図2】 同実施形態におけるIF信号用光送信器の構
成例を示すブロック図
【図3】 同実施形態におけるローカル信号用光送信器
の構成例を示すブロック図
【図4】 本発明の第2の実施形態におけるアンテナ局
の構成を示すブロック図
【図5】 本発明の第3の実施形態に係る通信システム
の構成を示すブロック図
【図6】 本発明の第4の実施形態に係る通信システム
の構成を示すブロック図
【図7】 同実施形態に適したアンテナ局の構成を示す
ブロック図
【図8】 本発明の第5の実施形態に係る通信システム
の構成を示すブロック図
【図9】 同実施形態におけるアンテナ局の構成を示す
ブロック図
【図10】本発明の第6の実施形態に係る通信システム
におけるローカル信号用光送信器の構成を示すブロック
【図11】同実施形態におけるローカル信号用光送信器
の動作を説明するための周波数スペクトル図
【図12】同実施形態におけるアンテナ局の動作を説明
するための周波数スペクトル図
【図13】同実施形態におけるアンテナ局の動作を説明
するための周波数スペクトル図
【図14】同実施形態におけるアンテナ局の第1の構成
例を示すブロック図
【図15】同実施形態におけるアンテナ局の第2の構成
例を示すブロック図
【図16】同実施形態におけるアンテナ局の第3の構成
例を示すブロック図
【図17】同実施形態におけるアンテナ局の第4の構成
例を示すブロック図
【図18】同実施形態におけるアンテナ局の第5の構成
例を示すブロック図
【図19】同実施形態におけるアンテナ局の第6の構成
例を示すブロック図
【図20】本発明の第7の実施形態に係る通信システム
におけるローカル信号用光送信器の構成を示すブロック
【図21】同実施形態の動作を説明するためのマッハ・
ツェンダ型光変調器の印加電圧に対する光透過率の変化
と種々のバイアス及び振幅の設定について示す図
【図22】マッハ・ツェンダ型光変調器の出力信号の周
波数スペクトルの例を示す図
【図23】本発明の第8の実施形態に係る通信システム
におけるローカル信号用光信号発生器の構成を示すブロ
ック図
【図24】マッハ・ツェンダ型光変調器の駆動信号の周
波数スペクトルの例を示す図
【図25】マッハ・ツェンダ型光変調器の出力信号の周
波数スペクトルの例を示す図
【図26】本発明の第9の実施形態に係る通信システム
におけるアンテナ局の構成を示すブロック図
【図27】本発明の第10の実施形態に係る通信システ
ムにおけるアンテナ局の構成を示すブロック図
【図28】本発明の第11の実施形態に係る通信システ
ムにおけるアンテナ局の構成を示すブロック図
【図29】同実施形態の動作を説明するための各種信号
の周波数スペクトルを示す図
【符号の説明】
1…制御局 2,2−1〜2−n…アンテナ局 3,3−1〜3−n,3−11〜3−n1,3−12〜
3−n2…光ファイバ 5…光ファイバ 4,4−1〜4−n…アンテナ 10…IF信号入力端子 11…IF信号用光送信器 12…ローカル信号発生器 13…ローカル信号用光送信器 14…光結合器 15…サブハーモニクス信号発生器 16…サブハーモニクス信号用光送信器 17…光分配器 20,20−1,20−2…光電変換器 21−1,21−2,21−3…フィルタ 22…周波数変換器 23…ミキサ 24…フイルタ 25…電力増幅器 26…光分配器 27…逓倍器 28…光分波器 29−1,29−2…結合器 30,31…半導体レーザ 32…光変調器 33…放送データ 34…マッハ・ツェンダ型光変調器 40…アンテナ 41…電力増幅器 50…アンテナ 51…低雑音増幅器 52…周波数変換器 53…ミキサ 54…フィルタ 55…光送信器 60…アンテナ 61…低雑音増幅器 62…結合器 71…狭帯域下り信号 72…狭帯域上り信号 73…広帯域上り信号 74…広帯域上り信号
フロントページの続き (72)発明者 原田 博司 神奈川県横須賀市光の丘3−4 郵政省 通信総合研究所横須賀無線通信センター 内 (72)発明者 富岡 多寿子 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 大島 茂 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝研究開発センター内 (56)参考文献 特開 平6−98365(JP,A) 特開 平8−316908(JP,A) 特開 平6−164427(JP,A) 特開 平5−14264(JP,A) 特開 平8−116319(JP,A) 特開 平2−65421(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 10/00 G02F 1/03 502 H04Q 7/36

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】制御局及び該制御局と複数の第1の光伝送
    路によりそれぞれ接続された複数のアンテナ局からなる
    通信システムにおいて、 前記制御局は、 複数系列の中間周波信号をそれぞれ複数の第1の光信号
    に変換して送信するための複数の第1の光送信器と、 周波数変換用ローカル信号を第2の光信号に変換して送
    信するための一つの第2の光送信器と、 前記第2の光信号を複数に分配する光分配器と、 前記複数の第1の光信号と前記光分配器により分配され
    た複数の第2の光信号をそれぞれ結合して前記複数の第
    1の光伝送路にそれぞれ送出する複数の第1の光結合器
    とを有し、 前記複数のアンテナ局の各々は、 前記第1の光伝送路によりそれぞれ伝送されてきた光信
    号を光電変換して前記中間周波信号及び前記周波数変換
    用ローカル信号を出力する少なくとも一つの光電変換器
    と、 前記光電変換器から出力される中間周波信号を該光電変
    換器から出力される周波数変換用ローカル信号を用いて
    所望の無線周波信号に変換して出力する第1の周波数変
    換器と、 前記第1の周波数変換器から出力される無線周波信号を
    送信するための第1のアンテナとをそれぞれ有し、 前記第2の光送信器は、半導体レーザと、この半導体レ
    ーザの出力光を前記周波数変換用ローカル信号によって
    変調して前記第2の光信号を得る光変調器と、前記半導
    体レーザを複数のアンテナ局に共通に分配する帯域信号
    により直接変調する手段とを有することを特徴とする
    信システム。
  2. 【請求項2】制御局及び該制御局と複数の第1の光伝送
    路によりそれぞれ接続された複数のアンテナ局からなる
    通信システムにおいて、 前記制御局は、 複数系列の中間周波信号をそれぞれ複数の第1の光信号
    に変換して送信するための複数の第1の光送信器と、 周波数変換用ローカル信号の基本波周波数の整数分の1
    の周波数を有するサブハーモニクス信号を第2の光信号
    に変換して送信するための一つの第2の光送信器と、 前記第2の光信号を複数に分配する光分配器と、 前記複数の第1の光信号と前記光分配器により分配され
    た複数の第2の光信号をそれぞれ結合して複数の第1の
    光伝送路に送出する複数の第1の光結合器とを有し、 前記複数のアンテナ局の各々は、 前記第1の光伝送路によりそれぞれ伝送されてきた光信
    号を光電変換して前記中間周波信号及び前記サブハーモ
    ニクス信号を出力する少なくとも一つの光電変換器と、 前記光電変換器から出力されるサブハーモニクス信号を
    逓倍して前記周波数変換用ローカル信号を出力する逓倍
    器と、 前記光電変換器から出力される中間周波信号を前記逓倍
    器から出力される前記周波数変換用ローカル信号を用い
    て所望の無線周波信号に変換して出力する第1の周波数
    変換器と、 前記第1の周波数変換器から出力される無線周波信号を
    送信する第1のアンテナとをそれぞれ有し、 前記第2の光送信器は、半導体レーザと、この半導体レ
    ーザの出力光を前記サブハーモニクス信号によって変調
    して前記第2の光信号を得る光変調器と、前記半導体レ
    ーザを複数のアンテナ局に共通に分配する帯域信号によ
    り直接変調する手段とを有することを特徴とする 通信シ
    ステム。
  3. 【請求項3】制御局及び該制御局と第1の光伝送路によ
    り接続されたアンテナ局からなる通信システムにおい
    て、 前記制御局は、 中間周波信号を第1の光信号に変換して送信するための
    第1の光送信器と、 周波数変換用ローカル信号を第2の光信号に変換して送
    信するための第2の光送信器と、 前記第1の光信号と前記第2の光信号を結合して第1の
    光伝送路に送出する第1の光結合器とを有し、 前記アンテナ局は、 前記第1の光伝送路により伝送されてきた光信号を光電
    変換して前記中間周波信号及び前記周波数変換用ローカ
    ル信号を出力する少なくとも一つの光電変換器と、 前記光電変換器から出力される中間周波信号を該光電変
    換器から出力される周波数変換用ローカル信号を用いて
    所望の無線周波信号に変換して出力する第1の周波数変
    換器と、 前記第1の周波数変換器から出力される無線周波信号を
    送信するための第1のアンテナとを有し、 前記第2の光送信器は、光源と、この光源からの光を前
    記周波数変換用ローカル信号の整数分の1の周波数を有
    するサブハーモニクス信号によって変調するマッハ・ツ
    ェンダ型光変調器を有し、前記マッハ・ツェンダ型光変
    調器から高調波が効率的に発生するバイアス電圧および
    振幅で該マッハ・ツェンダ型光変調器に前記サブハーモ
    ニクス信号を印加し、該サブハーモニクス信号を前記周
    波数変換用ローカル信号の周波数に変換して前記第2の
    光信号を送信することを特徴とする通信システム。
  4. 【請求項4】制御局及び該制御局と複数の第1の光伝送
    路によりそれぞれ接続された複数のアンテナ局からなる
    通信システムにおいて、 前記制御局は、 複数系列の中間周波信号をそれぞれ複数の第1の光信号
    に変換して送信するための複数の第1の光送信器と、 周波数変換用ローカル信号を第2の光信号に変換して送
    信するための一つの第2の光送信器と、 前記第2の光信号を複数に分配する光分配器と、 前記複数の第1の光信号と前記光分配器により分配され
    た複数の第2の光信号をそれぞれ結合して前記複数の第
    1の光伝送路にそれぞれ送出する複数の第1の光結合器
    とを有し、 前記複数のアンテナ局の各々は、 前記第1の光伝送路によりそれぞれ伝送されてきた光信
    号を光電変換して前記中間周波信号及び前記周波数変換
    用ローカル信号を出力する少なくとも一つの光電変換器
    と、 前記光電変換器から出力される中間周波信号を該光電変
    換器から出力される周波数変換用ローカル信号を用いて
    所望の無線周波信号に変換して出力する第1の周波数変
    換器と、 前記第1の周波数変換器から出力される無線周波信号を
    送信するための第1のアンテナとをそれぞれ有し、 前記第2の光送信器は、光源と、この光源からの光を前
    記周波数変換用ローカル信号の整数分の1の周波数を有
    するサブハーモニクス信号によって変調するマッハ・ツ
    ェンダ型光変調器を有し、前記マッハ・ツェンダ型光変
    調器から高調波が効率的に発生するバイアス電圧および
    振幅で該マッハ・ツェンダ型光変調器に前記サブハーモ
    ニクス信号を印加し、該サブハーモニクス信号を前記周
    波数変換用ローカル信号の周波数に変換して前記第2の
    光信号を送信することを特徴とする通信システム。
  5. 【請求項5】前記アンテナ局は、前記光電変換器から出
    力される中間周波信号を前記第1のアンテナまたは該第
    1のアンテナとは別の第2のアンテナにより放射する手
    段を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか
    1項記載の通信システム。
  6. 【請求項6】前記アンテナ局は、 無線周波信号を受信するための第3のアンテナと、 前記第3のアンテナにより受信された無線周波信号を前
    記周波数変換用ローカル信号を用いて周波数変換して中
    間周波信号を生成する第2の周波数変換器と、中間周波信号を受信するための第4のアンテナと、 前記第4のアンテナにより受信された中間周波信号と前
    記第2の周波数変換器により生成された中間周波数信号
    とを結合する結合器と、 前記結合器からの出力信号を第3の光信号に変換して、
    前記制御局と前記アンテナ局との間に接続された第2の
    光伝送路に送出する第3の光送信器 とをさらに有するこ
    とを特徴とする請求項項記載の通信システム。
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