JP4624085B2 - 内視鏡用処置具 - Google Patents

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Description

本発明は、内視鏡と共に体腔内に挿入可能な処置具に関する。
腹腔鏡を用いた外科手術に利用可能な医療器具が開発されている。このような医療器具には、大きな組織を掴む際に必要な大きな力を形成するため、一対のクレビスを支える一対のポストを備えるものがある(例えば特許文献1参照)。
米国特許第5,171,258号明細書
しかし、この従来の医療器具では、ポストとクレビスとが互いに干渉することにより、クレビス間に形成可能な角度が90°程度に制限される。
一方、内視鏡を用いて体腔内を縫合する場合には、生体組織に針を貫通させて穿刺する必要があり、したがって、小さな構造でありながら、針を大きな角度にわたって移動可能な処置具が必要である。さらに、確実に生体組織を穿刺するために、針に大きな力を伝達する必要がある。
したがって、従来の技術では、大きな開閉角度と大きな力の伝達とを必要とする内視鏡用処置具を形成することができない。
本発明は、上述の事情に基づいてなされたもので、開閉角をさらに大きくし、また、さらに大きな力を出す構造を備えた内視鏡用処置具を提供することを目的とする。
本発明の1つの側面によると、内視鏡と共に用いられ、体外で操作することにより、体腔内で処置を行うための処置具が提供される。この処理具は、体腔内に挿入される先端部を有し、体外で操作可能な柔軟構造の伝達部材と、この伝達部材の先端部に連結されたプッシュロッドと、このプッシュロッドに連結された第1、第2接続部材とを備え、これら第1、第2接続部材の夫々は、このプッシュロッドに回転自在に連結された基端部と、先端部とを有し、さらに、夫々が前記接続部材の先端部に回転自在に連結された基端部と、先端部とを有する第1、第2腕部材と、前記腕部材の夫々の先端部を、回転自在に保持する保持部材と、夫々が前記腕部材の先端部に一体的に形成され、前記伝達部材がプッシュロッドを介して第1、第2接続部材と第1、第2腕部材とを作動したときに、互いに開閉可能な第1,第2作動部材と、前記第1、第2作動部材の少なくとも一方に設けられ、生体組織を穿刺するための針と、針に取り付けられた糸と、前記針を回収可能で、外表面に形成された外周溝と前記糸を挿通可能な内腔を有する回収部材と、体外で操作することにより、前後方向に移動される管状部材の先端に設けられ、前記回収部材の外周溝に係合して回収部材を保持する係止部材と、前記回収部材の少なくとも一部を収容可能で、前記係止部材と一体的に形成されたカバー部材とを備える。
前記回収部材は、前記管状部材の先端に、この管状部材と共に移動可能に取付けられ、更に、体外に配置され、前記回収部材が前記針に係合する位置に、前記管状部材を介して回収部材を移動する操作部を備え、この操作部は、グリップを介して把持されるガイドパイプと、このガイドパイプに回転自在に装着される操作部材と、この操作部材の外周に形成された溝に係合するガイドピンを介して、操作部材が回転されたときに前記管状部材を前後に移動する連結装置を有するものであってもよい。
以上明らかなように、本発明によると、少なくとも一方に針を設けた第1,第2作動部材間の開閉角をさらに大きくし、また、さらに大きな力を出す構造を備え、針を回収する回収部材の内孔に係止部材が入り込むような誤装着を防止して操作性の向上した内視鏡用処置具を提供することができる。
[第1実施形態]
図1から図29は本発明の第1の実施形態による内視鏡用縫合システムを示す。なお、以下に説明する夫々の実施形態のシステムでは、内視鏡用縫合器を用いているが、これに代え、例えば把持鉗子、糸切鉗子、鋏鉗子、ホットバイオプシ鉗子、あるいは回転クリップ装置等の処置具を用いてもよい。
図1に示すように、本実施形態の内視鏡用縫合システム1は、内視鏡システム2と、縫合器3と、縫合糸4とを備える。この縫合糸4は、ナイロン、ポリエステル、絹、フッ素系樹脂、生体吸収性等の材料により、モノフィラメント状、あるいは撚り線状に形成されるのが好ましい。内視鏡システム2は、一般に使用される電子内視鏡システムと同様に、内視鏡12と、画像処理装置14と、光源装置15と、観察用モニタ13と、吸引器11とを備える。内視鏡12は、ユニバーサルコードを介して光源装置15に接続され、先端部のCCDカメラ10(図8A参照)から送られた画像信号が画像処理装置14で処理された後、モニタ13に表示される。図2に最もよく示すように、内視鏡12は、1つの鉗子チャンネル6を有したものを使用しているが、これに代え、2つの鉗子チャンネルを有するタイプでもよい。
また、図8Aに示すように、内視鏡12には、先端部に、CCDカメラ10と、ライトガイト8,9と、鉗子チャンネル6と、CCDカメラのレンズ洗浄用のノズル11と、が配されている。なお、CCDを使用した電子内視鏡に代えて、接眼レンズの付いたファイバー内視鏡を用いてもよい。図8Aに示すように縫合器3は内視鏡12の先端に固定部材40で着脱自在に固定されているが、これに代えて、縫合器3と内視鏡12とが一体構造になっていてもよい。
図3から図7に示すように、縫合器3は、後述する可撓性チューブ73と、この先端部に固定されかつ後述する針を保持するための保持部材18とを備える。この保持部材18は、スリット31(図7参照)を介して互いに対向する2つの支持板部18aと、これらの支持板部間のスリット31と可撓性チューブ73の内孔とに連通する孔19(図5参照)が形成されている。この孔19内に、軸方向に進退自在にプッシュロッド20が配置される。
このプッシュロッド20の先端には、ピン21を介して第1,第2接続部材22,23の一端が枢着されている。これらの第1,第2接続部材22,23の他端は、夫々、ピン26,27を介して、第1,第2腕部材24,25の基端部に枢着されている。さらに、第1腕部材24と一体に形成された第1作動部材16が、ピン28を介して支持板部18aに回転自在に連結されている。同様に、第2腕部材25に連結された第2作動部材17が、ピン29を介して支持板部18aに回転自在に連結されている。
図7に、ピン28で例示するように、ピン28,29は、夫々細径部30で形成した端部を有している。これにより、保持部材18の支持板部18a間に形成されるスリット31の大きさを、第1作動部材16と第2作動部材17との厚さの合計よりも少しだけ大きく維持する。第1作動部材16と第2作動部材17とは、スリット31内で、大きな摩擦を発生させることなく移動することができる。
図7に示すように、プッシュロッド20は、細長くかつ可撓性の伝達部材71と連結されている。また、保持部材18は軸方向孔を形成するコイル72,76と連結されている。これらのコイル72,76は、互いに対向する端面が、レーザー溶接、ロー付け、半田付け、あるいは接着等の好適な手段で連結されている。コイル76は、コイル72よりも細径の素線で形成され、これにより、縫合器3はその先端側が、より曲がりやすく形成される。これらのコイル72,76はほぼ全長にわたって可撓性チューブ73で覆われかつこの可撓性チューブ73に密着した状態に保持されている。チューブ73は、コイル72,76の軸方向の伸縮を規制し、これにより、第1作動部材16と第2作動部材17とを開閉するための力が大きくなる。
図2に示すように、チューブ73及びコイル72の手元側端部は、縫合器操作部67の操作部本体77に固定されている。また、伝達部材71の手元側端部は、操作部本体77内を挿通され、この操作部本体77に対して摺動自在のパイプ74に挿入された状態でこのパイプ74と連結されている。このパイプ74は、図示しない連結部材によって可動部材75に接続されている。したがって、可動部材75を操作部本体77に対して進退すると、伝達部材71を介して、第1作動部材16と第2作動部材17とを開閉させることができる。
図5及び図6に示すように、第1,第2腕部材24,25はピン28,29の間を通過することができ、図6に示す角度まで開くことができる。これらの第1,第2腕部材24,25の長さと、第1,第2接続部材22,23の長さとを適宜に設定することにより、第1,第2腕部材24,25間の角度をさらに大きくし、あるいは小さくすることが可能なことは言うまでもない。実質的には95°以上360°未満の角度で開閉できる。
図7及び図11に示すように、プッシュロッド20にはストッパピン32が固定されている。ストッパピン32は、図3,図4及び図7に示すように、保持部材18に形成された長手方向に延びるスリット33内を案内され、第1,第2作動部材16,17の開き方向の動きを規制することができる。
第1作動部材16の先端には曲針34が固定されている。これに代え、この曲針34は、第1作動部材16に対して着脱できるようになっていても別によい。曲針34の先端側には縫合糸4が挿入できる針孔5が形成されている。また、図8Aに示すように、曲針34は、生体組織への刺さりを良くするために肉厚を薄くしてある。
図5から図8Aに示すように、第2作動部材17は二股状の固定腕43,44を有し、これらの固定腕43,44の先端には固定針41,42が夫々固定されている。本実施形態では、固定針41,42は、固定腕43,44に一体的に固定されているが、着脱自在であってもよい。一方、図7に示すように、第1作動部材16には、孔46,47が形成された保護部材45がネジ48,49で固定されている。図5,6に示すように、この保護部材45は、第1,第2作動部材16,17が閉状態のときに、固定針41,42の針先を覆い、例えば生体組織などに固定針41,42が引っ掛かるのを防止する。また、保護部材45は、後述する第10実施形態(図68参照)に示すように、第1作動部材218に窪み254が形成されている構造にしてもよい。
図5及び図11に示すように、保持部材18には、L字状の支持部材39を介してチャンネル部材35が固定されている。このチャンネル部材35は、先端部に配置された比較的硬質の材料で形成されたパイプ36と、このパイプに圧入された後に固定糸38で締付けられた比較的軟質の材料で形成されたチューブ37とを有し、この固定糸38は接着剤でチューブ37に固定されている。このパイプ36は、支持部材39の凹部52(図11参照)に入り込み、ロー付け、半田付け、あるいは接着等の適宜の手段で、この支持部材39に固定されている。この支持部材39には、図11及び図13に示すように、ネジ50,51が通過できる長孔53が2つ形成されており、これにより、支持部材39は、保持部材18に対する位置を調整可能に、ネジ50,51で保持部材18に固定することができる。
また、図10及び図11に示すように、パイプ36には保護部材54がロー付け、半田付け、あるいは接着等の好適な手段で固定されている。この保護部材54は、第1,第2作動部材16,17が閉状態のときに、曲針34の針先を覆い、生体組織などに曲針34が引っ掛かるのを防止する。
図11及び図13に示すように、支持部材39には、縫合糸4が通過できる軸方向孔を有する糸ガイド55が取り付けられている。この糸ガイド55は、比較的硬質の材料で形成されたパイプ57と、比較的軟質の材料で形成されたチューブ58とで構成され、パイプ57はチューブ58に、例えば圧入あるいは接着等の適宜の手段で固定されている。また、パイプ57は支持部材39に、ロー付、半田付け、あるいは接着等の好適な手段で固定されている。
図11から図13に示すように、糸ガイド55と同様に、糸ガイド56がネジ62,63で保持部材18に固定されている。この糸ガイド56は比較的硬質の材料で形成されたパイプ59と、比較的軟質の材料で形成されたチューブ60と、板状の支持部材61とで構成され、支持部材61とパイプ59とはロー付、半田付けあるいは接着等の好適な手段で固定されている。
図2に示すように、チューブ37は、その手元側で、操作部本体77に連結された口金64と連通している。この口金64の手元側には、鉗子栓69が付いている。また、チューブ58,60は、夫々の手元側で、操作部本体77に形成された孔65,66と夫々連通している。
本実施形態による縫合器3は、上述の固定部材40(図8A参照)の他にも、図2に示すように他の固定部材70により、内視鏡12の挿入部7に数ヶ所で固定されている。これらの固定部材70も、着脱自在に形成することにより、内視鏡12の挿入部7に対して縫合器3を着脱自在とすることができる。勿論、縫合器3と挿入部7とを一体的に形成し、取外し不能とすることも可能である。
図2、図14及び図15Aに示すように、縫合糸4を把持するための糸把持具68は、コイル等で形成された可撓性管状部材78内を進退できるフック79と、フック79を操作するための糸把持具操作部80とを備える。フック79は、糸把持具操作部80に例えばパイプ83を介して移動可能に配置されたグリップ81を進退させることで、可撓性管状部材78内に収納され、あるいは、これから突出することができる。縫合糸4は、フック79に引っ掛けられたときに、このフック79上を摺動することができる。また、グリップ81の前進移動を阻止するストッパ82を、例えばパイプ83にはめ込むことで、フック79を可撓性管状部材78から出ないようにロックさせることができる。このような糸把持具68は、チャンネル35内を通過できる外径に形成される。
また、図15Bに示す糸把持具524を使用してもよい。この糸把持具524は、糸把持具68と同様に、縫合糸4が摺動できるようなフック525を有している。また、糸把持具524と対面するようにガイド部材526が形成され、図15Dに示すように、ガイド部材526とフック525とによって曲針34を挟むようにすることで、縫合糸4をフック525でキャッチしやすくしている。
図16は、縫合器3を含む挿入部7を体内に挿入するための挿入補助具84を示す。
本実施形態の挿入補助具84は、先端が体腔内に挿入しやすい形状、例えばテーパ状に加工された可撓性管状部材85と、この可撓性管状部材85の手元側に配置された夫々円形孔90,91を有する2枚の弁86,87と、可撓性管状部材85の軸方向孔と連通している口金89とを備える。この口金89は、吸引機能などが必要な場合に図示しない吸引器を、例えばチューブを介して接続するために使用することができる。この口金89は、使用しないときは図示しない蓋で密閉するのが好ましい。
図19に示すように、上述の弁86,87に代え、孔93の周りに複数のスリット94を設け、孔93よりも大きな外径なものでも通過できるような弁92を用いることも可能である。
また、挿入補助具84に代え、図20及び図21に示す挿入補助具95を用いてもよい。この挿入補助具95は、可撓性管状部材96と、可撓性管状部材96の手元に配置された柔軟フード部材97と、このフード部材を縫合器3を含む挿入部7にほぼ密封した状態に固定する固定部材98とを備える。この挿入補助具95は、体腔内の気密を保つのに有益である。この挿入補助具95を体腔内に挿入後、図21に矢印で示す方向に内視鏡を押し出すことで、この内視鏡に固定された縫合器3を可撓性管状部材96から突出させることができる。
また、図42及び図43に示すように、縫合器3と内視鏡12の手元側に密閉手段144を設けてもよい。
この密閉手段144は、内視鏡12が通過できる内径を有したインナーチューブ140と、インナーチューブ140よりも大きな内径を有しかつこのインナーチューブを挿通するアウターチューブ141とを備えている。アウターチューブ141の外径は、弁86,87の孔90,91の内径よりも若干大きくなっている。インナーチューブ140とアウターチューブ141との間に形成される空間に、チューブ37,58,60,73等が通されている。シーリング部材142がこれらのチューブ間の空間に充填してある。インナーチューブ140の両端はテープ143によって内視鏡12との間を密閉される。これにより、挿入補助具84と、縫合器3及び内視鏡12との間を確実に密閉し、体腔内に空気を送り込んで体腔を膨らませたときの空気漏れを防止している。
次に、上述の縫合システムによる縫合手順を説明する。
(1)図2に示す状態に組立てた縫合器3と内視鏡12とを、図16に示す可撓性管状部材85内に挿入し、図17に示す状態に配置する。このとき、縫合糸4は、曲針34の針孔5に挿通され、各端部が夫々糸ガイド55,56を通って操作部本体77の孔65,66から縫合器3の外部に引出された状態に保持する。また、内視鏡12はユニバーサルコードを介して画像処理装置14及び光源装置15などに(図1)接続しておく。この後、モニタ13で体腔内を観察しつつ、縫合器3と内視鏡12とを収容した可撓性管状部材85を体腔内の所要部位まで挿入する。
(2)内視鏡などの送気機能を用いて体腔内を膨張させ、空間を作る。
(3)図18に示すように、内視鏡を前進させることにより、縫合器3を可撓性管状部材85から突出させる。
(4)縫合部位に縫合器3を近づけ、図2に示す可動部材75を押して、第1,第2作動部材16,17を図4に示すように開く。
(5)図22に示すように、曲針34と、固定針41,42とを縫合部位に押し付けながら、可動部材75を操作し、図23に示すように第1,第2作動部材16,17を閉じる。
(6)図24に示すように、組織から出てきた縫合糸4を、鉗子栓69を介して挿入した糸把持具68のフック79で引っ掛け、図25に示すように、フック79と共に可撓性管状部材78内に引込む。
(7)図26に示すように、糸把持具68をチャンネル35から体外に引き出して、縫合糸4を鉗子栓69から引き出す。このとき、縫合糸4は、フック79上を摺動し、これにより、縫合糸4の一方の端部は糸ガイド55,56の一方からチャンネル35内に移動し、糸把持具68と共にチャンネル35から体外に引出される。縫合糸4の他方の端部は、糸ガイド55,56の他方に挿通された状態で保持される。
(8)図27に示すように、可動部材75を操作して第1,第2作動部材16,17を開き、曲針34と、固定針41,42とを縫合部位から抜く。
(9)図28に示すように、縫合器3を可撓性管状部材85内に再度引込み、体腔内から可撓性管状部材85と共に縫合器3を抜去する。
(10)体外で縫合糸4に結び目を形成し、この結び目を、図29に示すようなノットプッシャー99により、数回にわたって体腔内に送り込む。図29に示すノットプッシャー99は、内視鏡の先端部に取付けられるフード状の円筒部材を有し、この円筒状部材の側面に2ヶ所孔があいている。勿論、図示のノットプッシャー99に限らず、結び目を体内に送り込めるものであればどのような構造あるいは形式のノットプッシャーでも使用可能である。また、例えばグリンチノットやローダーズノットの様な結び目自体を移動可能に形成してもよく、この場合は、適宜の手段を用いて体内に結び目を送り込むことが可能である。
(11)最後に、縫合器3が取付けられていない内視鏡を挿入し、挟み鉗子等を使って余った縫合糸4を切断する。
本実施形態の内視鏡用縫合システム1によれば、曲針34及び固定針41,42を保持する第1,第2作動部材16,17が、ピン28,29間を通過可能な第1,第2腕部材24,25に一体的に形成されることにより、第1,第2作動部材16,17間に大きな開閉角度を形成することができる。これにより、内視鏡用の小さなサイズであっても、縫合手技に必要な十分に大きな角度にわたって移動することのできる1又は複数の針を有する縫合器を形成することができる。
また、第1,第2作動部材16,17を回転可能に支える保持部材18に連結されるコイル72,76が、可撓性チューブ73で伸縮を抑制されているため、コイル76,72を介して大きな力を伝達することができる。これにより、縫合手技に必要な大きな力を、コイル76,72と第1,第2作動部材16,17とを介して、針34,41,42に伝達することができる。
さらに、縫合器3が内視鏡12の挿入部に固定されることにより、従来技術では非常に難しかった軟性内視鏡による縫合作業を、容易に行うことができる。
外科手術の必要がないため、患者に対して、極めて低侵襲な縫合処置を行うことができる。
なお、上述の各実施形態について説明したように、生体組織を縫合する際に、図50に示すように、内視鏡12の鉗子チャンネル6から例えば把持鉗子152を体腔内に挿入し、この把持鉗子152で生体組織を引張った状態で、第1,第2作動部材16,17を閉じ、着脱可能針131を生体組織に穿刺させることも可能である。その後の手順については、夫々の実施形態について説明したものと同様である。
[第2実施形態]
図30から図35は、第2の実施形態による内視鏡用縫合システムを示す。なお、以下に説明する種々の実施形態は、基本的には上述の実施形態と同様であるため、同様な部位には同様な符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図30及び図31に示すように、本実施形態のシステムは、内視鏡12の挿入部7の先端部に取付けられて、縫合器3の先端部を覆う保護部材100を備える。この保護部材100は、挿入部7の先端に取外し可能に固定できる例えば円筒状の固定部104と、この固定部104の外周上に摺動可能に取付けられる可動部103とを備える。この可動部103は、透明な樹脂、例えばポリカーボネイト、ノルボルネン樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂で形成されるのが好ましい。
図32から図34に示すように、固定部104の壁部には、軸方向孔111と、各端部の近部でこの軸方向孔を外周面に連通する半径方向孔113,114とが形成されている。また、固定部104の外周部には、図35に示すロック部材106が、例えば取付孔118,119を介して挿通される図示しないネジ等で固定される。このロック部材106は、固定部104に固定したときに、固定部の外周面に対してほぼ直立した状態に配置される係止部116,117と、これらの係止部の間から先端に向けて次第に降下する傾斜部115とを備え、全体が金属や樹脂等の弾性材料で形成されている。これらの係止部116,117に対応した位置には、固定部104の外周面に開口112が形成されている。これにより、固定部104の外周面に向けて押圧されたときに、係止部116,117が開口112内に収容され、ロック部材106の全体が扁平状となる。
一方、可動部103は、ロック部材106の係止部116,117に係合可能な係止壁120で先端側が限定された凹部120aと、この凹部120aに連通し、係合壁108で先端側が限定された凹部108aとを有し、これらの凹部108a,120aの後端側は、係合壁109で限定される。そして、凹部108a内には、ロック部材106の傾斜部115と、このロック部材106と係止壁120との係脱を制御する移動部材107とが収容される。
本実施形態の移動部材107は、例えば硬質材料で略円筒状あるいは扁平状に形成され、その長さは、凹部120aの軸方向寸法よりも長く、かつ、係合部116,117と係合壁120とが係合したときに傾斜部115を押圧することなく凹部108a内に収容可能な長さに形成するのが好ましい。この移動部材107の端部からは、夫々伝達部材105,121が延設される。伝達部材105は係合壁109を貫通する細孔を介して凹部120aから延出され、伝達部材121は、凹部108aに連通するスリット110から移動部103の内周側に延出され、さらに、固定部104の半径方向孔113と軸方向孔111と半径方向孔114とを介して固定部の外周部に延出される。これらの伝達部材105,121は、図示しない適宜の可撓性チューブを介して図30,31に示す操作部本体77まで延び、保護部材100の操作部101,102に結合される。
この保護部材100は、図32に示すように可動部103に形成された係止壁120と、固定部104に固定されているロック部材106の係止部116,117とが当接した状態のときに、可動部103の紙面右方向への動きが規制されている。これにより、図30に示すように、縫合器の先端部に固定された針が可動部103で覆われ、外部に露出しない。
この状態から、伝達部材105に接続された保護部材用操作部101を引くと、図33に示すように移動部材107が右方向に動く。このとき、ロック部材106の傾斜部115上を移動部材107が乗り上げるため、係止部116,117が開口112内に収容され、係止壁120との係合が解除される。可動部103は、後端側すなわち図の右方に移動可能となる。さらに、保護部材用操作部101を引くと、図34に示すように移動部材107が係止壁109に当接し、可動部103が移動部材107と共に右側に移動し、図31に示す状態になる。このとき、ロック部材106は可動部103に形成されたスリット110の両側の内周面に当接している。反対に伝達部材121の手元側に接続された保護部材用操作部102を引張ると、移動部材107が左側に移動して係止壁108に係合し、移動部材107と共に可動部103が左側に移動する。係合壁120が開口112を超えると、ロック部材106はその弾性で図32に示す状態に復帰する。再び、係止部116,117が固定部104の外周面から突出し、可動部103の右側方向の動きを規制できる。
次に、上述の縫合システムによる縫合手順を説明する。
(1)上述の実施形態と同様に組立てた縫合器と内視鏡とに、上述の保護部材100を取付けた後、保護部材用操作部102を引張る。これにより、移動部103を先端側に突出させ、図30の状態とする。この状態で、内視鏡12を通じて体腔内を観察しつつ、体腔内へ挿入する。
(2)体腔内へ挿入後、保護部材用操作部101を引いて、移動部103を後退させて図31に示す状態とする。これにより、縫合器3の先端部が露出し、第1実施形態と同様の手順で縫合動作を行なうことができる。
(3)縫合が完了した後に、保護部材用操作部102を引いて図30に示す状態に移動部103を突出させる。この状態で、縫合器と内視鏡とを体腔から抜去する。
本実施形態では、保護部材100の移動部103が軸方向に移動するため、第1実施形態の効果に加えて、装置の外径を小さくできる。また、さらに手技を簡単にすることができる。
[第3実施形態]
図36は、第3の実施形態による内視鏡用縫合システムに用いる保護部材122を示す。
本実施形態の保護部材122は、挿入部7の先端部に固定される固定部124と、この固定部124上をスライドできる可動部123とを備え、これらの固定部と可動部との間に、外部から密閉された環状スペース128が形成される。可動部123の外周部には、環状スペース128と連通する口金125が取付けられ、この口金125に連結されたチューブ126を介して、環状スペース128内に流体127を注入しあるいは排出することができる。この流体127は液体でも気体でもよい。
本実施形態では、保護部材122は、例えばシリンジ等の図示しない流体注入装置に生理食塩水や水や空気等の好適な流体127を充填し、この流体を環状スペース128内に注入すると、可動部123が紙面右側にスライドする。反対に、流体注入装置129を負圧にして環状スペース128から流体127を排出すると、可動部123が左側にスライドできる。
この保護部材122を用いることにより、上述の各実施形態と同様の効果が得られる。
[第4実施形態]
図37から図41は、第4の実施形態による内視鏡用縫合システムを示す。
図37に示すように、本実施形態では、縫合器3の第1作動部材16にニードルホルダ132が固定され、ニードルホルダ132の先端に着脱可能針131が着脱自在に接続されている。この着脱可能針131は軸部138を有し、軸部138の先端に縫合糸130の一端が固定されている。図41に示すように、ニードルホルダ132は内周側のほぼ全長に沿って開口した溝137を有し、この溝137内に縫合糸130が着脱自在に延設されている。
一方、この縫合糸130の他端は、針糸固定具133に形成された糸ロック手段135を通って、内視鏡の手元付近まで延びている。この糸ロック手段135は縫合糸130を矢印Bの方向すなわち縫合糸を引込む方向には自由に移動可能に、逆に、矢印Aの方向すなわち縫合糸を繰出す方向には動かないように形成されている。
さらに、図38に示すように、針糸固定具133には、着脱可能針131を係止可能な針ロック手段134も形成されている。この針ロック手段134は、弾性部材等で形成するのが好ましい。本実施形態では、この針糸固定具133は、針糸固定具本体139の先端に着脱自在に取り付けられている。この針糸固定具本体139は、好適なチャンネル35を介して体腔内に挿入することが可能である。また、針糸固定具133は針糸固定具本体139に圧入により係止しているが、これに代え、例えば把持鉗子等の好適な処置具で把持固定することも可能である。
ここで、前述した着脱可能針131、針糸固定具133は、少なくとも一部に生体適合性のある金属、例えばステンレスや純チタンやチタン合金、又は、生体適合性のある樹脂、例えばポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリサルフォン、液晶ポリマー、ポリアミド、又は、生体適合性のあるセラミック、例えばアルミナ、窒化ケイ素等で作られている。また、縫合糸130は、第1実施形態と同様に、ナイロン、ポリエステル、絹、フッ素系樹脂、生体吸収性等の材料により、モノフィラメント状、あるいは撚り線状に構成されている。
この内視鏡用縫合システムは、以下のように用いることができる。
(1)上述の第1実施形態の挿入補助具84,95、第2実施形態の保護部材100、あるいは第3実施形態の保護部材122等で、特にその先端部を保護した状態で、縫合器3を体腔内に挿入する。この際、内視鏡12を通じて体腔内を観察可能ことは上述の実施形態と同様である。
(2)縫合する際は、着脱可能針131と固定針41,42とを縫合部位に押し付けるようにして第1作動部材16と第2作動部材17とを閉じ、着脱可能針131を生体組織に穿刺する。
(3)図38に示すように、穿刺後の着脱可能針131は、生体組織から突出する。その後、針糸固定具本体139を先端側へ押し出すことで、着脱可能針131は、針糸固定具133の針ロック手段134に挿入され、これで係止される。
(4)第1作動部材16と第2作動部材17とを開くと、着脱可能針131が針ロック手段134に係止されているので、着脱可能針131がニードルホルダ132から外れ、縫合糸130がニードルホルダ132の溝137から外れる。これにより、図39に示すように、縫合糸130は、針糸固定具133と糸ロック手段135との間の部位がループを形成して生体組織内に残留する。
(5)図39に示すように、縫合糸130の体外に配置されている端部を手元側に引きながら針糸固定具本体139を生体組織に向けて前進させる。これにより、縫合糸130のループが絞られ、生体組織が、図40に示す状態まで緊縛される。
(6)最後に、糸切具136により、余った縫合糸130を切断する。体腔内に放置された針糸固定具133は、抜糸の際に除去することができる。
本実施形態のシステムによれば、上述の第1,第2実施形態による利点に加えて、さらに、体外で結び目を作って体内に送り込む必要が無いので手技の時間短縮ができ、さらに処置が容易になる。また、組織の緊縛状態を容易に調整することができる。
[第5実施形態]
図44及び図45は、第5の実施形態を示す。この第5実施形態は、基本的には上述の第4実施形態と同様であり、以下の点が異なる。
図44に示すように、本実施形態の針糸固定具133は、第2作動部材17に形成された保持部材145に着脱自在に取り付けられる。針糸固定具133は、少なくとも一部に生体適合性のある金属、例えばステンレスや純チタンやチタン合金、又は、生体適合性のある樹脂、例えばポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、液晶ポリマー、ポリアミド、又は、生体適合性のあるセラミック、例えばアルミナ、窒化ケイ素等で作られている。
この内視鏡用縫合システムは、以下のように用いることができる。
(1)縫合器3を体腔内に挿入する際、例えば上述の実施形態の挿入補助具84,95、保護部材100、あるいは保護部材122等により、特にその先端部を保護する。針糸固定具133が第2作動部材17に取付けられているため、例えば針糸固定具本体139あるいは通常の把持鉗子等を用いる必要がない。
(2)縫合する際は、第4実施形態と同様に、着脱可能針131と固定針41,42を縫合部位に押し付けるようにして第1作動部材16と第2作動部材17とを閉じ、着脱可能針131を組織に穿刺する。
(3)図45に示すように、生体組織から突出した穿刺後の着脱可能針131は、保持部材145に保持されている針糸固定具133の針ロック手段134に挿入され、係合される。
(4)縫合糸130の手元側を引くと、縫合糸130の一端が着脱可能針131に固定されており、ニードルホルダ132の溝137が内周側で開口しているため、生体組織が緊縛される。
(5)第1作動部材16と第2作動部材17とを開くと、着脱可能針131が針ロック手段134に係止されているので、着脱可能針131と針糸固定具133とが保持部材145から外れ、図40に示す状態になる。
(6)最後に、糸切具136で余った縫合糸130を切断する。
この実施形態では、第4実施形態と同様な利点が得られる。さらに、この実施形態では、針糸固定具133を単独で保持する必要がないため、縫合手技がさらに容易となる。
[第6実施形態]
図46から図49は、第6の実施形態を示す。第6実施形態も、基本的には第4実施形態と同様であるが、以下の点が異なる。
図46に示すように、本実施形態では、第1実施形態と同様の材料と構成とからなる縫合糸130に予め形成された少なくとも1のループを保持するための4つの係止部材146が、第2作動部材17に設けられている。これらの係止部材146は、弾性素材により爪状に形成され、第1作動部材16に対向する側に、2つずつ対向した状態で固定される。これらの係止部材146に、縫合糸130の一部が引っ掛けられ、例えば2つの大きなループ148を形成する。これらの大ループ148中を着脱可能針131が通過できる。さらに、大ループ148を形成する縫合糸130の周部に、後述するノットを形成するための少なくとも1つの小ループ149が形成され、例えば後述する図89に示すプレノット232のような結び目が作られている。
針固定具150は、着脱可能針131と係合できる針固定手段147と、この針固定手段が固定される管状部材151とを備える。この針固定具150は、好適なチャンネル35内を挿通可能に形成される。これに代え、針固定具150は、縫合器3上に固定されてもよい。この場合、針固定具150が固定される位置は、着脱可能針131が針固定手段147と係合できる位置である。
この内視鏡用縫合システムは、以下のように用いることができる。
(1)縫合器3を体腔内に挿入する際は、上述の実施形態と同様に、例えば上述の挿入補助具84,95、保護部材100、あるいは保護部材122などによって保護する。
(2)着脱可能針131を生体組織に穿刺する際は、着脱可能針131と固定針41,42とを縫合部位に押し付けるようにして第1作動部材16、第2作動部材17を閉じる。
(3)図47に示すように、穿刺後の着脱可能針131は、生体組織から突出する。その後、管状部材151を先端側に押し出し、着脱可能針131は管状部材151に保持されている糸固定具150の針固定手段147に挿入され、係止される。
(4)図48に示すように、第1作動部材16と第2作動部材17とを開くと、着脱可能針131が針係止手段147に係止されているので、着脱可能針131がニードルホルダ132から外れると共に大ループ148が係止部材146から外れる。これにより、小ループ149が、大ループ148と協働して縫合糸130上にノットを形成する。
(5)この後、図49に示すように、縫合糸130の手元側と針固定具150を引いてノット149を締めこみ、傷口を縫合する。
(6)最後に、図49に示すように糸切具136で余った縫合糸130を切断する。
この第6実施形態によるシステムは、上述の第4実施形態と同様な利点が得られる。さらに、体内に縫合糸130以外の部材を留置しないでも良くなる。
なお、上述の各実施形態について説明したように、生体組織を縫合する際に、図50に示すように、内視鏡12の鉗子チャンネル6から例えば把持鉗子152を体腔内に挿入し、この把持鉗子152で生体組織を引張った状態で、第1,第2作動部材16,17を閉じ、着脱可能針131を生体組織に穿刺させることも可能である。その後の手順については、夫々の実施形態について説明したものと同様である。
[第7実施形態]
図51から図56は、第7の実施形態を示し、このシステムでは、縫合器3の構造が上述の第4実施形態と相違している。さらに、上述の実施形態における針糸固定具133の代わりに、針糸固定具153が配置されている。
図51に示すように、針糸固定具153は、糸ロック手段155と針ロック手段154とを備える。この糸ロック手段155は、細い軸方向孔を有する弾性管状部材で構成され、縫合糸156がこの軸方向孔内に圧入された状態で挿通される。これにより、糸ロック手段155は、任意の位置で縫合糸156を係止しておくことができる。この糸ロック手段155は、例えばシリコンチューブ等で形成することができる。一方、例えば結紮後にチューブが裂けやすい等のシリコンチューブだけでは十分な強度が得られない場合は、図54Aに示すように、例えばPTFE樹脂製チューブ等の補強部材200を糸ロック手段155と同軸状に配置させてもよい。
また、糸ロック手段155は、図54Bに示すような糸ロック手段565に変更してもよい。糸ロック手段565は弾性部材566と管状部材567とで構成されている。管状部材567は、弾性部材566の外周上に配設され、少なくとも1つ以上の窪みを外力により形成させ、糸156と弾性部材566との摺動抵抗を増大させてある。これにより、縫合時の結紮力を増すことができる。
図54C乃至図54Eは管状部材567の潰し方を変えた構成を示した図である。図54Cは管状部材567において長手方向に複数箇所窪みを設けた構成である。図54Dは管状部材567において長手方向と直交する方向に窪みを設けた構成である。図54Eは、管状部材567をスエージングさせて弾性部材566に均等でかつ放射状に圧力を加えた構成である。
縫合糸156は、手元側の一端に、ループ部158を形成され、このループ部158が係合部163に着脱自在に係合されている。この係合部163は、伝達部材165に固定され、コイル164内に進退自在に配設されている。伝達部材165の手元側は体外で操作可能な操作部(図示しない)に連結され、この操作部を進退させることにより、コイル164に沿って係合部163を進退することができる。また、コイル164が挿通されるチャンネル160は、可撓性の管状部材162と、この先端に固定される受け部161とを有し、この受け部161を介して針糸固定具153を保持している。
図53に示すように、針ロック手段154には傾斜部167が形成されている。また、着脱可能針157にも同様に傾斜部169が形成されている。このため、針ロック手段154と着脱可能針157とは、これらの傾斜部167,169を介して係合した状態では、互いに外れ難い。また、本実施形態では、着脱可能針157の軸部を貫通して先端のテーパ面に開口する貫通孔170を有する。この貫通孔170は段付き構造に形成してあり、図53に示すように例えば縫合糸156の他端に形成した結び目166をこの貫通孔170内に収容し、かつ他端側に移動しないように、この結び目166を段部で係止することができる。この縫合糸156は、例えばその結び目166を好適な接着剤で着脱可能針157に固定することも可能である。また、この着脱可能針157を保持するニードルホルダ159には、図41に示したものと同様な溝168が形成され、縫合糸156をニードルホルダ159から外すことができる。
着脱可能針157、針糸固定具153は、少なくとも一部に生体適合性のある金属、例えばステンレスや純チタンやチタン合金、又は、生体適合性のある樹脂、例えばポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、液晶ポリマー、ポリアミド、又は、生体適合性のあるセラミック、例えばアルミナ、窒化ケイ素等で作られている。また、縫合糸156は、第1実施形態と同様に、ナイロン、ポリエステル、絹、フッ素系樹脂、生体吸収性等の材料により、モノフィラメント状、あるいは撚り線状に形成されるのが好ましい。
この内視鏡用縫合システムは、以下のように用いることができる。
(1)縫合器3を体腔内に挿入する際は、上述の実施形態と同様に、縫合器3を特にその先端部を保護した状態で挿入する。
(2)着脱可能針157と固定針41,42とを縫合部位に押し付けるようにして第1作動部材16、第2作動部材17を閉じ、着脱可能針157を組織に穿刺する。勿論、この操作は、内視鏡12を通じて観察することが可能である。
(3)図52に示すように、着脱可能針157は生体組織から突出する。その後、コイル164を先端側に押し出し、着脱可能針157は所定の位置に保持されている針糸固定具153の針ロック手段154に挿入され、係止される。
(4)第1作動部材16、第2作動部材17を開くと、着脱可能針157が針ロック手段154に係止されているので、着脱可能針157はニードルホルダ159から外れ、図55に示す状態になる。
(5)伝達部材165を図示しない操作部によって手元側に引張り、図56に示す状態まで生体組織を緊縛する。この後、伝達部材165の先端部をコイル164から突出させ、係合部163からループ部158を外す。
(6)最後に、糸切具136で余った糸156を切断する。
この第7実施形態によるシステムも、上述の第4実施形態と同様な利点が得られる。さらに、本実施形態では、縫合糸156の長さが短くてよいため、縫合操作がさらに容易となる。
[第8実施形態]
図57から図63は第8の実施形態による内視鏡用縫合システムを示す。
図57に示すように、第2作動部材17には、第5実施形態の保持部材145(図44参照)に代えて、針糸固定具171が着脱自在に装架されている。針糸固定具171には針固定手段177が形成されている。この針糸固定具171には、縫合糸172の一端が固定される。また、この縫合糸の他端は、第7実施形態と同様の糸ロック手段173を介してコイル164内に延設され、ループ部174を形成されている。
第1作動部材16には、着脱可能針175を先端部に保持するニードルホルダ178が固定される。この着脱可能針175には、他の縫合糸176の一端が固定され、この縫合糸の他端も、糸ロック手段173を介してコイル164内に延設され、ループ部174を形成されている。これらのループ部174は第7実施形態と同様に伝達部材165の係合部163に係合している。
この内視鏡システムを用いて縫合する場合は次のように行う。
(1)上述の各実施形態と同様に、挿入補助具84,95、保護部材100、あるいは保護部材122等で特にその先端部を保護した状態で、縫合器3を体腔内に挿入する。
(2)図58に示すように、着脱針175と固定腕41,42とを縫合部位に押し付けるようにして第1,第2作動部材16,17を閉じ、着脱針175を生体組織に穿刺する。
(3)図58に示すように、穿刺後の着脱針175は所定の位置に保持されている針糸固定具171の針固定手段177に挿入され、係止される。
(4)図59に示すように、第1,第2作動部材16,17を開くと、針糸固定具171に着脱針175が係止された状態で、針糸固定具171が第2作動部材17から外れる。
(5)図60に示す状態から、伝達部材165を図示しない操作部によって引張り、図61に示す状態まで縫合糸176で生体組織を緊縛する。その後、図62に示すように、伝達部材165の先端部をコイル164から押し出す。伝達部材の係合部163からループ部174を外す。必要な場合には、一方の縫合糸のループ部174のみをさらに引張ることも可能である。
着脱可能針157、針糸固定具171は、少なくとも一部に生体適合性のある金属、例えばステンレスや純チタンやチタン合金、又は、生体適合性のある樹脂、例えばポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、液晶ポリマー、ポリアミド、又は、生体適合性のあるセラミック、例えばアルミナ、窒化ケイ素等で作られている。また、縫合糸172は、第1実施形態と同様に、ナイロン、ポリエステル、絹、フッ素系樹脂、生体吸収性等の材料により、モノフィラメント状、あるいは撚り線状に形成されるのが好ましい。
(6)最後に、図63に示すように、糸切具136で余った縫合糸172,176を切断する。
この第8実施形態によるシステムも、上述の第4実施形態と同様な利点が得られる。さらに、本実施形態でも、縫合糸172,176の長さが短くてよいため、縫合操作がさらに容易となる。
[第9実施形態]
図64から図66は、第9実施形態による内視鏡用縫合システムを示す。
第9実施形態は、第8実施形態と以下の点が異なる。
図64に示すように、本実施形態では、第1作動部材190に、夫々着脱可能針184,185を装着するニードルホルダ179,180に配置されている。これらのニードルホルダ179,180には、図41に例示したように、内側に開口した溝が延設されている。また、2つの着脱可能針184,185には夫々縫合糸186,187の一端が第7実施形態と同様の方法で固定されている。
第2作動部材191には、針固定具181が着脱自在に取付けられている。この針固定具181には、着脱可能針184,185を係止するための針ロック手段182,183が形成されている。
図65に示すように、縫合糸186,187の他端は、第7実施形態の糸ロック手段155と同様な糸ロック手段188を介してコイル164内に延設され、ループ部189を形成されている。このループ部189も、第7実施形態と同様に、伝達部材165の係合部163に係合されている。
着脱可能針184,185、針糸固定具181は、少なくとも一部に生体適合性のある金属、例えばステンレスや純チタンやチタン合金、又は、生体適合性のある樹脂、例えばポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、液晶ポリマー、ポリアミド、又は、生体適合性のあるセラミック、例えばアルミナ、窒化ケイ素等で作られている。また、縫合糸186,187は、第1実施形態と同様に、ナイロン、ポリエステル、絹、フッ素系樹脂、生体吸収性等の材料により、モノフィラメント状、あるいは撚り線状に形成されるのが好ましい。
この内視鏡システムを用いて縫合する場合は次のように行う。
(1)上述の各実施形態と同様に、挿入補助具84,95、保護部材100、あるいは保護部材122等で特にその先端部を保護した状態で、縫合器3を体腔内に挿入する。
(2)針ロック手段182,183と、着脱可能針184,185とを縫合部位に押し付けるようにして第1,2作動部材190,191を閉じ、着脱可能針184,185を組織に穿刺する。
(3)図65に示すように、穿刺後の着脱可能針184,185は所定の位置に保持されている針固定具181の針ロック手段182,183に挿入され、係合される。
(4)第1,2作動部材190,191を開くと、着脱可能針184,185が針固定具181に係止されているので、着脱針184,185がニードルホルダ179,180から外れる。また、針固定具181も第2作動部材191から外れる。これにより、図65に示す状態となる。
(5)この後、第7実施形態と同様に、糸ロック手段188を生体組織に押し当てると共に、伝達部材165を介して係合部163を引張り、生体組織を緊縛する。その後、係合部163をコイル164から押し出して、ループ部189を外す。
(6)最後に、第4実施形態と同様に、糸切具136で余った縫合糸186,187を切断する。
一方、図66に示すように、2本の縫合糸186,187に代えて1本の縫合糸192の長さで緊縛力を調整してもよい。この場合には、糸ロック手段188や係合部163、コイル164、伝達部材165、ループ部189などが不要になる。
この第9実施形態によるシステムも、上述の第4実施形態と同様な利点が得られる。さらに、本実施形態では、2つの着脱可能針184,185により、2本の縫合糸186,187を同時に縫合することができる。
[第10実施形態]
図67から図99は第10実施形態を示す。
(構成)
第10実施形態は、第1乃至3実施形態と以下の点が異なる。
本実施形態は、図76,86,87に示すようなプレノットカートリッジ365を用いる。このプレノットカートリッジ365は、着脱可能針213、糸214、針把持具212、柔軟管状部材215などで構成されている。糸214は着脱可能針213の孔366に挿入され、遠位端面に着脱可能針213から抜けないようにストッパ272が設けられている。本実施形態では、糸の端面を熱により球状に形成している。また、さらに糸と着脱可能針との固定を強固にするために、ストッパ272の周辺に接着剤を塗布したり、孔366をカシメたりしてもよい。また、さらに糸の端面を熱により球状にする前に、糸の端面に結び目を作り、この後に、球状に形成した2つ割りにできる金型を使ってこの結び目を熱成形してもよい。また、図69,76,89に示すように糸214は針把持具212の表面にプレノット232を形成している。プレノットは、図89に示すような結び目が摺動できるローダノットの様な結び方が望ましい。また、糸214には摺動自在に柔軟管状部材215が通されている。また、糸214の手元側はループ273を形成して束ねてある。また、図86,87に示すように、プレノット232は、プレノットカートリッジ365を使用する前に、針把持具212から外れるのを防止するため、カバー274で押えられている。
図69に示すように、ニードルキャッチングシース211は、先端チップ249と柔軟管状部材247と柔軟管状部材247の内腔に通された柔軟ロッド248などで構成されている。先端チップ249には雌ネジ250が形成され、他端に柔軟ロッド248が固定されている。柔軟ロッド248は、柔軟管状部材247に力が加わったときに伸びを防止する。
また、ニードルキャッチングシース211に代え、図99に示すようなニードルキャッチングシース527を使用してもよい。ニードルキャッチングシース527は、先端チップ528、柔軟管状部材529(例えば平コイルでできている)、柔軟管状部材531(例えばコイルでできている)、柔軟管状部材529と柔軟管状部材531を接続する接続部材530、柔軟管状部材531の手元側でハンドル533と接続した接続部材532、柔軟管状部材531と接続部材532の一部に熱収縮などで覆い被さっている座屈防止手段536、先端チップ528と接続部材532に両端を接続された柔軟管状部材529と柔軟管状部材531の伸び防止用のスタイレット534、柔軟管状部材529の外周上に熱収縮などによって配置された柔軟管状体535(例えばフッ素樹脂でできたチューブ)などによって構成されている。
ニードルキャッチングシース211とは異なり、ニードルキャッチングシース527は柔軟管状体535を設けられているので、プレノット232を柔軟管状体535上に配置させて後述する縫合動作(図90から図98)を行っても、糸が柔軟管状部材529を形成する巻線間に挟まることはない。また、コイルよりも柔軟管状体535の方が糸を滑らせやすいので、図94から図95に示すようなプレノット232をニードルキャッチングシースから外す際は動作が容易になる。
図69に示すように、チャンネル部材367は先端パイプ233と先端パイプ233に固定されたチューブ245などで構成され、保持部材223に支持部材234を介して固定されている。先端パイプ233は内径の異なる孔368,369を形成されている。孔369の内径はニードルキャッチングシース211,針把持具212の外径よりわずかに大きく、プレノット232の外径よりも小さくなるように設計されている。孔369の内径とほぼ同じ径のチャンネル部材367の内腔を介してニードルキャッチングシース211が挿入されている。ニードルキャッチングシース211の先端にはプレノットカートリッジ365の構成要素である針把持具212がネジ止めにより着脱式に接続されている。針把持具212は先端チップ249でネジ止めにより着脱式に接続され、孔368内に装填される。プレノットカートリッジ365の着脱可能針213は図69に示すようにニードルホルダ216に着脱式に固定され、ニードルホルダ216に形成された溝217内に糸214が配設してある。
また、ニードルホルダ216には、図173,174に示す様にスリット537を形成してもよい。この様にスリットを設けることで、着脱可能針213との嵌合部分に弾力性を付与し、容易に着脱可能針213がニードルホルダ216から外れない様な圧入式の構造を形成することができる。図69及び図77乃至図80に示すように、針把持具212は、針キャッチングボディ275、挿入部材276、バネ277で構成されている。
図78に示すように、ニードルキャッチングシース211を紙面左側に移動させると、挿入部材276の漏斗状凹部278に着脱可能針213が挿入され、バネ277(図88参照)を押し広げる。その後、さらに、ニードルキャッチングシース211を移動させると、図79に示すようにバネ277が元の形状に戻り、着脱可能針213に形成した接触面370と係合する。これにより、図80に示すように着脱可能針213を針把持具212にロックさせることができる。
ニードルホルダ216には組織を穿刺する際の抵抗を少なくするため、テーパ253を設けてある。
図74,75に示すように、柔軟管状部材225,226、伝達部材224の手元側には、縫合器の操作部255が設けられている。操作部255にはラチェット機構が組み込まれており、ボタン261を図74に示すように押込んだ状態にすると、ラチェット機構が解除された状態になり、スライダ257を自由に押し引きすることができる。また、ボタン261を紙面右側にスライドさせるとボタン261に形成されたストッパ267が、スライダ257に形成された係合部268から外れ、バネ263によって紙面下方に付勢されていた係合部262が下方に押され、操作部ボディ256に形成された刻み目部材260と係合する。スライダ257は、右方向にのみ移動可能となる。これにより、第1アクティブ部材218と第2アクティブ部材219は開く方向に移動できなくなる。
一方、プレノットカートリッジ365の柔軟管状部材215は、図69に示すように、チューブ245に固定されたホルダ240の凹部241に圧入されている。ここで、柔軟管状部材215はシリコンなどの柔軟な樹脂部材などで作られているので、凹部241に圧入された状態でも糸214は柔軟管状部材215に対して摺動することができる。
また、本実施形態の針把持具212、着脱可能針213、ニードルホルダ216を、図81乃至図85に示すような構造に変更してもよい。
図81乃至図88に示すように、針把持具283は、針保持ボディ279、挿入部材280、バネ281などで構成されている。図81に示すように、針把持具283を紙面左側に移動させると、挿入部材280の漏斗状凹部282に着脱可能針364が挿入され、バネ281(図88参照)を押し広げる。その後、さらに、針把持具283を移動させると、図83に示すようにバネ281が元の形状に戻る。これにより、バネ281が着脱可能針364の少なくとも一部に形成した凹部371と係合する。その後、図84に示すように針把持具283を紙面右側に移動させると着脱可能針364を含めたバネ281が、挿入部材280に形成されている接触面372と当接するまで移動する。そうすると挿入部材280に形成してある係合部285の壁によってバネ281の広がる方向の移動が規制されるため、着脱可能針364を針把持具283にロックすることができる。
また、着脱可能針364には、組織を穿刺する際の抵抗を少なくするため、凹部371を設けてある。また、図175,176に示すように、テーパ253を持たないニードルホルダ216にスリット538を形成し、着脱可能針364とニードルホルダ216との嵌合が容易には解除されない圧入式の構造にしてもよい。
(作用)
縫合の手順を図90から図97を参照して説明する。
(1)第1実施形態の挿入補助具84,95や第2実施形態の保護部材100、第3実施形態の保護部材122などによって保護された縫合器210を体腔内に挿入する。
(2)図90,91に示すように、着脱可能針213と2つの固定針229を縫合部位に押し付けるようにして第1,第2アクティブ部材218,219を閉じ、着脱可能針213を組織に穿刺する。
(3)図92に示すように穿刺後の着脱可能針213にニードルキャッチングシース211を押込んで針把持具212に着脱可能針213を係合させる。
(4)図93に示すようにニードルキャッチングシース211を引張ってニードルホルダ216から着脱可能針213を引き抜く。
(5)図94に示すように、第1,第2アクティブ部材218,219を開いて、ニードルホルダ216を組織から引き抜く。
(6)図95に示すように、ニードルキャッチングシース211をさらに引き込み、プレノット232を針把持具212から外す。
(7)図96,97に示すように、さらにニードルキャッチングシース211を引き込むことでプレノット232を組織の開口部に移動させ、開口部を縫合する
(8)図98に示すように、余った糸を糸切具136などを使って切断する。
(効果)
本実施形態によれば、上述の第1,第2実施形態による利点に加えて、さらに、体外で結び目を作って体内に送り込む必要が無いので手技の時間短縮ができ、さらに処置が容易になる。また、組織の緊縛状態を容易に調整することができる。さらに、体内に縫合糸以外の部材を留置しないでも良くなる。
[第11実施形態]
図100から図111は、第11実施形態を示す。
(構成)
第11実施形態は第10実施形態と以下の点が異なる。
第10実施形態のピン235,236の間隔に比べて図101に示すように第11実施形態の縫合器373のピン303,304が大きくなっている。また、ピン303とピン305の間隔、ピン304とピン306の間隔、ピン305とピン307の間隔、ピン306とピン307の間隔も夫々第10実施形態に比べて大きくなっている。このような構成にすると、図108に示すように第1アクティブ部材287の回転移動は第10実施形態の第1アクティブ部材218(図90参照)に比べて大きくでき、さらにニードルホルダ310に固定された着脱可能針213に作用する穿刺するための力を大きくすることができる。
図102,106に示すように第2アクティブ部材288はピン304を軸に回転できるようになっている。ピン304の一部にはパイプ375が回転自在に嵌入され、これらを軸にバネ308が配設されている。バネ308の腕部376は第2アクティブ部材288に設けられた接触面378と接触している。一方、図107に示すようにロッド291にピン307の軸上を回動自在に接続されている第2接続部材290にはピン306を介して力蓄積部材300が接続され、この力蓄積部材300はピン304を軸に回動できるようになっている。バネ308のもう一方の腕部377は、ピン306の軸上に形成された力蓄積部材300の円筒状部379に回動自在に配設されたリング部材311に接触できるように配置されている。ここで、リング部材311は腕部377の抵抗を軽減させるように配置してあるが、省略可能なことは言うまでもない。また、第2アクティブ部材288には第10実施形態と同様に2つの固定針298がU字状をした端部に取り付けられている。これらの固定針298は、図177に示すように、先端が内側に向いた鷲の爪状の針形状にしてもよい。この様にすると、組織に穿刺するとき、固定針が組織からスリップしづらくなる。この様な固定針の変更は他の実施形態にも適用できる。
図101に示すように、第2アクティブ部材288にはストッパ309が固定されており、第2アクティブ部材288が図101の状態からさらに時計方向に回転しないようにしてある。
他の構成部材である、着脱可能針213を含むプレノットカートリッジ365、ニードルキャッチングシース211、操作部255は、第10実施形態と同様であるので説明は省略する。また、第10実施形態で説明した着脱可能針364、針把持具283の構成を使用してもよい。
(作用)
縫合器373の縫合の組織を穿刺する際の動作を図108から図111を参照して説明する。
(1)図示しない操作部255を操作して、図108に示すようにロッド291を紙面左側に押出すことで第1アクティブ部材287は図の様な位置まで大きく開くことができる。このとき、第2アクティブ部材288は、開く方向に外力が加えられていないため、バネ308によって図に示す位置までしか開かないようになっている。また、図中の角度θが45°<θ<110°(特に90°)になるように着脱可能針213を穿刺させると組織に深く刺さり、縫合が確実になる。
(2)次に、図109に示すように、ロッド291を紙面右側に移動させると着脱可能針213と2つの固定針229は組織を穿刺していく。このとき、第2アクティブ部材288に加わる反時計周り方向の力はバネ308のバネ力と同じ力になっている。
(3)図110,111に示すように、さらにロッド291を紙面右側に移動させると、バネ力に加えて、力蓄積部材300の接触面312と第2アクティブ部材288の接触面380が係合することで第2アクティブ部材288に、力蓄積部材300の力が作用する。これにより、第2アクティブ部材288が確実に時計周り方向に回転される。また、図111に示すように、組織を大量に挟んでしまった場合でも第1アクティブ部材287を完全に閉じることができるように接触面312と接触面380の係合する位置を第2アクティブ部材288が開く方向に設定してある。換言すると、組織を挟んでいない状態では、第2アクティブ部材288は、バネ308の力のみで第1アクティブ部材287に当接し、このとき、接触面312と380とは接触していない。このようにすることで、図101に示す針把持具212の軸と着脱可能針213の軸をある程度一致させることができるため、針把持具212が着脱可能針213を回収しやすくすることができる。縫合手順は第10実施形態(図90から図98参照)と同様のため省略する。
(効果)
第10実施形態の効果に加えて、組織をさらに深く穿刺することが可能である。また、着脱可能針213の回収が容易である。
[第12実施形態]
図112から図122は、第12実施形態を示す。
(構成)
第12実施形態は第10実施形態と以下の点が異なる。
第10実施形態のピン235,236の間隔に比べて図113に示すように第12実施形態の縫合器374のピン329,330が大きくなっている。また、ピン329とピン331の間隔、ピン330とピン332の間隔、ピン331とピン333の間隔、ピン332とピン333の間隔も夫々第10実施形態に比べて大きくなっている。このような構成にすると、第11実施形態と同様に第1アクティブ部材313の回転移動を大きくでき、ニードルホルダ336に固定された着脱可能針213に加わる穿刺するための力も大きくすることができる。
図114,117に示すように第2アクティブ部材314はピン330を中心として回転できるようになっている。ピン330の一部にはパイプ381が回転自在に嵌入され、これらの回りにバネ334が配設されている。バネ334の腕部382は第2アクティブ部材314に設けられた接触面340と接触している。一方、図118に示すようにロッド317にピン333の軸上を回動自在に接続されている第2接続部材316にはピン332を介して力蓄積部材326が接続され、第1腕部325はピン329を中心に回動できるようになっている。バネ334のもう一方の腕部383は、ホルダ318に固定されたピン339に係合されている。また、第10実施形態と同様に2つの固定針324が第2アクティブ部材314のU字状をした端部に取り付けられている。
図113,119に示すように、第2アクティブ部材314にはストッパ335が固定されており、第2アクティブ部材314が図119の状態からさらに反時計回り方向に回転しないようにしてある。
その他の構成部材である、着脱可能針213を含むプレノットカートリッジ365、ニードルキャッチングシース211、縫合器の操作部255は第10実施形態と同様のものが構成されているので説明は省略する。また、第10実施形態で説明した着脱可能針364、針把持具283の構成を使用してもよい。
(作用)
縫合器374の縫合の組織を穿刺する際の動作を図119から図122を参照して説明する。
(1)図示しない操作部255を操作して、図119に示すようにロッド317を紙面左側に押出すことで第1アクティブ部材313は図の様な位置まで大きく開くことができる。このとき、第2アクティブ部材314は、バネ334によって反時計周りに付勢されているがストッパ335によって図に示す位置までしか開かないようになっている。但し、図119の状態でのバネ334の付勢する力は小さくなるように設計されている。また、第11実施形態と同様に図中の角度θが45°<θ<110°(特に90°)になるように着脱可能針213を穿刺させると組織に深く刺さり、縫合が確実になる。
(2)次に、図120に示すように、ロッド317を紙面右側に移動させると着脱可能針213と2つの固定針229は組織を穿刺していく。このとき、第2アクティブ部材314は反時計周り方向に付勢されているため回転しない。
(3)図121,122に示すようにさらにロッド317を紙面右側に移動させると、力蓄積部材326の接触面341と第2アクティブ部材314の接触面342が係合することで第2アクティブ部材314が時計周り方向に回転する。縫合手順は第10実施形態(図90から図98参照)と同様のため省略する。
(効果)
第10実施形態に加えて、組織をさらに深く穿刺することが可能である。
[第13実施形態]
図123から図126は、第13実施形態を示す。
(構成)
第13実施形態は第12実施形態の構成を以下のように変更したものである。
バネ334、ピン339を無くした。第2アクティブ部材349にストッパ384を固定した。ホルダ353、第1アクティブ部材348、第2アクティブ部材349を図126に示すように一部を薄くした。
(作用)
縫合器385の縫合の組織を穿刺する際の動作を図123乃至図125Bを参照して説明する。
(1)第12実施形態と同様に図示しない操作部255を操作して、図123に示すようにロッド352を紙面左側に押出すことでニードルホルダ357は図の様な位置まで大きく開くことができる。このとき、第2アクティブ部材349は、力伝達部材355と第2アクティブ部材349の接触面386が干渉することで図123に示した位置まで開く。
(2)次に、図124に示すように、ロッド352を紙面右側に移動させると着脱可能針213と2つの固定針363は組織を穿刺していく。このとき、第2アクティブ部材349は図124に示すように組織に押付けられた反力によって反時計回りに付勢されている。
(3)図125A及び図125Bに示すようにさらにロッド352を紙面右側に移動させると力伝達部材355の接触面387と第2アクティブ部材349の接触面388が係合することで第2アクティブ部材349が時計周り方向に回転する。縫合手順は第10実施形態(図90から図98参照)と同様のため省略する。
(効果)
第10実施形態に加えて、組織をさらに深く穿刺することが可能である。また、第11実施形態,12よりも縫合器を薄くさせることができ、内視鏡の視野が良くなる。
[第14実施形態]
図127A及び図128Bは、第14実施形態を示す。
(構成)
第14実施形態は、第1実施形態あるいはその他の縫合器を図127Aに示すように内視鏡に対して突没させることができるようにしたものである。
第1実施形態などで説明したチューブ245,227は、図127Bに示すようにチューブホルダ343及びチューブ345,344の内腔に進退自在に挿入してある。チューブ344,345の手元側には図示しない気密用の弁が設けられ、チューブ344,345内の気密を保った状態でチューブ245,227を進退させることができる。チューブホルダ343は内視鏡の先端部付近に固定部材346によって固定されている。固定部材346は接着テープや圧入方式など何でもよい。
また、図128に示すようにチューブホルダ343に保護部材347を固定させ、図16に示したような挿入補助具84などを使用しないで体内に挿入させてもよい。
(作用)
チューブ245,227の手元をチューブ344,345に対して押込んだり引っ込めたりすることで縫合器をスコープに対して進退させて縫合部位にアプローチする。
(効果)
縫合部へアプローチしやすくなる。
アプローチさせた後もさらに縫合器を組織に押付けることでさらに深い縫合を行うことができる。
[第15実施形態]
図129から図143は、第15実施形態を示す。
(構成)
第15実施形態は、第4乃至第14実施形態で示した縫合器を使って連続的に組織縫合するためのものである。
図129に示すように第15実施形態は、第4乃至13実施形態で示したニードルホルダ216,336,357をニードルホルダ396に、プレノットカートリッジ365をプレノットカートリッジ407に、針把持具212、針把持具283を針把持具390に変更させたものである。プレノットカートリッジ407は、着脱可能針389、糸391、プレノット397などで構成されている。さらに、着脱可能針389は、針392とスライダ393、バネ399、ロック部材394,395などで構成され、針392には第10実施形態の着脱可能針213と同様に糸391に形成されたストッパ408によって糸が固定されている。スライダ393と針392はスライド自在に嵌合してあり、バネ399によってスライダ393は紙面左側に付勢されている。また、針392は、ロック部材394,395により、ニードルホルダ396に係合している。図129の状態では着脱可能針389がニードルホルダ396から外れないようになっている。針把持具390はチップ部材402、挿入部材403、バネ401、解除用部材404などで構成されている。また、図示していないがチップ部材402の手元側はニードルキャッチングシース211で示したような柔軟な部材と接続されている。バネ401は、図のように解除用部材404に接続され、バネ401を紙面右方向に移動させることができる。解除用部材404の手元側には図示しない操作部が付いており解除用部材404を進退させることができるようになっている。
針把持具390の外表面にはプレノット397が巻きつけてある。
(作用)
連続縫合の手順を以下に説明する。
(1)図129に示すように着脱可能針389を組織に穿刺する。
(2)図130に示すように針把持具390を紙面左側に移動させると、バネ401は図のように広がって、図131に示すようにスライダ393の凹部400に係合される。
(3)図132に示すように針把持具390を紙面右側に移動させるとバネ401が紙面左側に移動し、バネ401が広がるのを係合部405によって規制される。
(4)図133に示すように針把持具390を紙面右側に移動させるとこれまでスライダ393を紙面左側に付勢していたバネ399が圧縮され、スライダ393が紙面右側に移動される。このとき、ロック部材394,395は紙面上下方向の規制から開放され、図のように移動することができる。このようにして、図134に示すようにニードルホルダ396から着脱可能針389が外れる。
(5)次に、図135に示すようにニードルホルダ396を組織から抜き、その後、図136に示すようにニードルホルダ396を図に示した位置に戻す。
(6)次に、図137に示すように針把持具390を紙面左側に移動させると、ロック部材394,395は係合部材398に乗り上げる。このとき、ロック部材394,395はスライダ393に形成された凹部406,409に一部が入り込むため係合部材398に乗り上げることができる。このようにして図138に示すようにニードルホルダ396に着脱可能針389を再度装着することができる。
(7)次に、図139に示すように解除用部材404を図示しない操作部によって紙面右側に移動させてバネ401を図の位置に戻す。この状態を保ちながら針把持具390を紙面右側に移動させると図140,141に示すようにバネ401が広がってスライダ393から外れる。
(8)以上の動作を繰り返すことで連続的に組織を縫合する。縫合が完了したら、図94から図98に示したように結び目を作って図142,143に示すような連続的な縫合を行うことができる。
(効果)
第4乃至第14実施形態の効果に加えて、さらに連続的に縫合することができる。
[第16実施形態]
図144乃至図164は、第16実施形態を示す。
(構成)
第16実施形態は第11実施形態と以下の点が異なる。
図102に示した第11実施形態に対して、バネ432の長さを短くしたので、内視鏡の視野を妨げる保持部材292の遠位端に形成された凸部466が無くなり、縫合時の視野が良くなった(図145参照)。
第11実施形態に示したプレノットカートリッジ365に対して、本実施形態では図146,158に示すようなエンドループカートリッジ440を使用して縫合を行う。エンドループカートリッジ440は、着脱可能針441、縫合糸442、針ロック機構475、ケース446、解除用部材447、弾性部材448、剛性部材449などで構成されている。
図中、着脱可能針441に固定されている縫合糸442は針ロック機構475に形成された孔450と孔457を通り、ケース446内に配設された弾性部材448に圧入され、さらに解除用部材447に形成された孔476を通って基端側にループ451を形成している。弾性部材448と縫合糸442との摺動抵抗を大きくさせるためにスエージングやカシメなどによって剛性部材449を弾性部材448に密着させている。解除用部材447に設けた係止部454はケース446に形成した孔456に係合することで解除用部材447がケース446から外れないようになっている。着脱可能針441は針保持部材434に着脱自在に圧入されている。ここで、着脱可能針441と針保持部材434は、図165,166に示すような弾性変形できるストッパ492を有した針保持部材434に溝490を有した着脱可能針489をはめ込み、容易には針保持部材491から着脱可能針489が外れない構造にしてもよい。また、さらに図175,176に示すようにスリットを設けて容易に着脱可能針441が外れないようにしてもよい。
ケース446は先端パイプ425にはめ込めるようになっている。
また、図147,159に示すように2つの係止部材458とこれらの基端側を固定しているパイプ459、パイプ459と連結しているチューブ460などで構成された係止用管状部材465は、フック装置461を進退自在に配設するようにできている。フック装置461は柔軟なコイル462、フック463、フック463に固定された伝達部材464と図示しない操作部で構成され、操作部を操作することでフック463を進退することができる。係止用管状部材465の基端側にはフック装置461との間の気密を確保するための図示しないOリングなどによる気密構造が配設されている。
図144に示すように、保持部材416は円柱部467が形成され、外筒管468に進退自在に配設されている。また、外筒管468は図144,160に示すようにガイドパイプ436、ガイドチューブ437、口金471、気密部材472などで構成されている。この構成により縫合器410のチューブ420は外筒管468内部の気密を保つことができる。また、図144,161に示す内筒管479は、先端パイプ425と連結しているチューブ439と口金474、気密部材478などで構成され、さらに大きな内径を有している外筒管480に通されている。ここで、外筒管480はガイドチューブ438、口金473、気密部材477などで構成されている。この気密構造により、外筒管480は気密部材477によって気密が保たれている。また、内筒管479には図147に示したフック装置461を通した状態の係止用管状部材465が気密部材478から通される。このとき、チューブ460と気密部材478との間でも気密は保たれるようになっている。
また、図中、外筒管468、内筒管479は夫々柔軟な管状部材437,439で構成されているが、図163に示すように縫合器410を内視鏡に装着したときに内視鏡の先端部の湾曲する部分にかからない部分を伸び縮みの少ない硬質管状部材481,482(例えば、内部に細いワイヤーを格子状に埋め込んだチューブ)に変更させてもよい。このようにすることで、内視鏡の湾曲動作を妨げずに外筒管468、内筒管479内に通されたものに大きな力を加えることができる。
図147に示すフック装置461を通した状態の係止用管状部材465は、図161に示す気密部材478を通され、図144に示す先端パイプから出てくるようになっている。先端パイプから出てきたフック装置461の図示しない操作部を操作することで、フック463にエンドループカートリッジ440のループ451を引っ掛けて図147に示すようにフック463を引き込む。次に、図147,158,157に示すように、係止用管状部材465の係止部材458をエンドループカートリッジ440の孔455に係合させ、その後、図144に示す先端パイプに装填する。装填した状態の図を図164に示す。
着脱可能針441が針ロック機構475に係止される構造は図81から図85で示した構造と全く同様である。
(作用)
縫合の手順を図147から図157を使って以下に説明する。但し、図中には動作を分かり易くするために縫合器410を省略してある。したがって、本来は、図164に示すようにエンドループカートリッジ440を装填させた状態で縫合を行う。
(1)図示しない縫合器410の操作部を操作し、図147に示すように着脱可能針441を組織に穿刺する。
(2)図148に示すように、フック装置461と係止用管状部材465を押込んでエンドループカートリッジ440の針ロック機構475に着脱可能針441を係合させる。
(3)図149に示すように、フック装置461と係止用管状部材465を紙面右側に移動させると、着脱可能針441が針保持部材434から外れる。このとき、係止部材458がエンドループカートリッジ440の針キャッチングボディ445に係合しているので、針保持部材434から着脱可能針441を確実に外すことができる。
(4)図150に示すように、フック装置461を紙面左側に押込むと解除用部材447がケース446に押込まれ、傾斜部453が孔455に係合される。このとき、係止部材458は傾斜部453に乗り上げるため、孔455から外れることになる。(図151参照)また、ケース446が弾性変形することで解除用部材447は孔455に係合できる。
(5)図152に示すように針保持部材434を組織から抜く。
(6)図153,154に示すようにフック463を引き込んで縫合糸442を締めこんで行く。このとき、縫合糸442は弾性部材448との摺動抵抗により縫合部位が緩まないようになっている。
(7)図155,156に示すようにフック463をコイル462から引き出し、フック463からループ451を外す。
(8)図157に示すように糸切鉗子469で余った縫合糸442を切る。ここで、図162に示すように糸切鉗子469は鋭利な刃面を有した鋏部483,484が開閉することで糸を切るようにできている。また、凹部485,486は、糸を切る際に糸が刃から逃げるのを防止するために設けてある。さらに、回転可能管状部材487によって糸切鉗子469は軸に対して回転可能なので鋏部483,484の向きを自由に変えることができる。また、図157に示すように空間488に縫合糸442が露出しているので、縫合後にエンドループカートリッジ440を外したい場合はこの部分の縫合糸442を切断することで簡単にエンドループカートリッジ440を組織から取り外せる。
(効果)
第10実施形態の効果に加えて、一度縫合した部分を簡単に外すことができる。また、縫合部へアプローチしやすくなる。さらに、アプローチさせた後もさらに縫合器を組織に押付けることでさらに深い縫合を行うことができる。
[第17実施形態]
図169から図171は、第17実施形態を示す。
(構成)
第17実施形態は第16実施形態と以下の点が異なる。
図169から図171に示すように、第3作動部材494が第1作動部材501と第3接続部材502とに、夫々ピン511,510で回動自在に連結されている。第1作動部材501は、保持部材499に対して保持軸であるピン504で回動自在に連結され、さらに第1接続部材496に対してピン507で連結されている。一方、第3接続部材502はピン509で保持部材499に回動自在に連結されている。また、第2作動部材495は、保持軸であるピン505で保持部材499に回動自在に連結され、さらに、第2接続部材497にピン508で回動自在に連結されている。第1接続部材496及び第2接続部材497は、プッシュロッド498にピン506で回動自在に連結されている。ロッド498を押し引きすることで、図169,170に示すように、第1作動部材501と第2作動部材495とを開閉動作させることができる。これにより、第3作動部材494が第1作動部材501と第3接続部材502とで移動される。その他の構成は第16実施形態と同様のため省略する。
(作用)
図147乃至図157に示した第6実施形態と同様にして縫合する。ここで、エンドループカートリッジ440や先端パイプなどは図169,170では省略してある。
(効果)
第16実施形態の効果に加えて、着脱可能針441先端の軌跡を、ピン504を中心とした円状の軌跡と異なる軌跡にすることができ、組織をさらに深く刺すことができる。
第3作動部材494と第2作動部材495とを開閉する際のロッド498のストロークを小さくすることができる。
[第18実施形態]
図172は、第18実施形態を示す。
(構成)
第18実施形態は第16実施形態と以下の点が異なる。
図172に示すように、ピン522,523軸上を回動する第1把持部材519、第2把持部材520が配設されている。第1,第2把持部材519,520の先端には把持する際に組織に対して滑らないように針状の部材が形成されている。また、第1,第2把持部材519,520は図示しないリンク構造により第1作動部材517、第2作動部材518の開閉動作とは独立的に作動することができる。その他の構成は第16実施形態と同様のため省略する。
(作用)
図147乃至図157に示した第16実施形態と同様にして縫合する。但し、着脱可能針441を組織に穿刺する前に第1,第2把持部材519,520を使って組織を把持し、図172に示すように組織を引き上げてから着脱可能針441を穿刺するようにする。
(効果)
第16実施形態の効果に加えて、第1,第2把持部材519,520によって組織を引上げながら着脱可能針441を穿刺することができるので、より深く組織に穿刺することができる。
[第19実施形態]
図178,179は第19実施形態を示す。
(構成)
第19実施形態は第16実施形態と以下の点が異なる。
図178,179に示すように、エンドループカートリッジ440をエンドループカートリッジ539に、係止用管状部材465を係止用管状部材543に変更した。
エンドループカートリッジ539は、第16実施形態と同様の着脱可能針441、縫合糸442、針ロック機構475、弾性部材448、剛性部材449と、ケース540等で構成されている。係止用管状部材543は、2つの係止部材545とこれらの基端側を固定しているパイプ549、パイプ549と連結しているチューブ550などで構成され、フック装置461が進退自在に配設できるように構成されている。
図178に示すように、エンドループカートリッジのループ451をフック装置のフック463に引っ掛けてフック装置461の内部にループ451及び縫合糸442の一部を引き込んだ後に係止用管状部材543の2つの係止部材545をケース540に形成した孔546の位置に合わせる。その後、図179に示すようにフック装置461を紙面左側に移動させ、係止部材545を紙面上下方向に押し上げて孔546に係合させる。このようにすることで、係止用管状部材543とエンドループカートリッジ539が一体的に係合することができる。また、係止部材545は弾性特性を有した腕559を有している。
(作用)
縫合の手順は、図147から図157に示した第16実施形態とほぼ同様であるが、以下の点が異なる。
図149,150に示しているエンドループカートリッジ440と係止用管状部材465の係合を解除させる動作を、図179から図178に示すような動作に変更している。このとき、フック装置461が紙面右側に移動されることで係止部材545がフック装置461の規制から解放され、腕559の弾性特性により係止部材545は孔546から外れる。
その他の動作は第16実施形態と同様なので省略する。
(効果)
第16実施形態の効果に加えて、エンドループカートリッジ539と係止用管状部材543の着脱が容易になる。
[第20実施形態]
図180,181は第20実施形態を示す。
(構成)
第20実施形態は、第16実施形態と以下の点が異なる。
図180,181に示すように、エンドループカートリッジ440をエンドループカートリッジ539に、係止用管状部材465を係止用管状部材551に、先端パイプ425を先端パイプ552に変更した。
エンドループカートリッジ539は、第16実施形態と同様の着脱可能針441、縫合糸442、針ロック機構475、弾性部材448、剛性部材449と、ケース540などで構成されている。係止用管状部材551は2つの係止部材553とこれらの基端側を固定しているパイプ554、パイプ554と連結しているチューブ555などで構成され、フック装置461が進退自在に配設できるように構成されている。
図180に示すようにエンドループカートリッジのループ451をフック装置のフック463に引っ掛けてフック装置461の内部にループ451及び縫合糸442の一部を引き込み、係止用管状部材551の2つの係止部材553をケース540に形成した孔546の位置に合わせる。その後、図181に示すように係止用管状部材551とフック装置461を紙面左側に移動させ、エンドループカートリッジ539、係止用管状部材551、フック装置461を先端パイプ552の内部に収納させる。このとき、先端パイプ552に形成された孔556の内面に係止部材553の外面が当接することによって腕558が弾性変形し、係止部材553と孔546が係合する。このようにすることで係止用管状部材551とエンドループカートリッジ539が一体的に係合することができる。
また、先端パイプ552には孔556よりも内径の大きな孔557が形成されている。これは、エンドループカートリッジ539の先端部分が一部大きくなっているために大きくしてあるが、エンドループカートリッジ539の最大外径を孔556よりも小さくさせれば一段大きくなった孔557を設ける必要がないことは言うまでも無い。
(作用)
縫合の手順は、図147から図157に示した第16実施形態とほぼ同様であるが、以下の点が異なる。
図149,150に示しているエンドループカートリッジ440と係止用管状部材466の係合を解除させる動作が、図181から図180に示すような先端パイプ552の孔556から解放させる動作に変更している。このとき、係止用管状部材551とフック装置461は紙面左側に移動させる動作になる。
その他の動作は、第16実施形態と同様なので省略する。
(効果)
第16実施形態の効果に加えて、エンドループカートリッジ539と係止用管状部材543の着脱が容易になる。
[第21実施形態]
図182Aから図190は、第21実施形態を示す。
(構成)
本実施形態は、新しいエンドループカートリッジの構成に特徴があり、第16実施形態とは以下の点が異なる。
図182Aに示すように、本実施形態による縫合器3は、係止部材458と、それにつながる管状部材681と、エンドループカートリッジ440と、フック装置463とを備える。図182Aは、エンドループカートリッジ440を縫合器3に組み付ける前の状態であり、エンドループ451をフック463に引っ掛けた状態である。なお、縫合器は一部を省略して示してある。
係止部材458は、開いた状態(図182A)だけでなく、図182Bに示すように平行にしてもよい。このような係止部材458は、図182Cに示すように、ネジ部687を介して管状部材681と接続することができる。
図183に示すように、エンドループカートリッジ440を縫合器3に組み付け、縫合器3のガイド部材462中に収納された状態から、図示していない操作部で管状部材681を介してエンドループカートリッジ440を動かすことにより、図184に示すように、エンドループカートリッジ440を着脱可能針441に係合させることができる。
図185及び図186に示すように、エンドループカートリッジ440は、形状は異なるが、第16実施形態と同様な構造に形成されている。図187に示すように、エンドループカートリッジ440は、円筒形状の外形形状を有し、外周部に、溝部600を有している。このエンドループカートリッジ440は、例えばポリフェニルサルホン、ポリフタルアミド、ポリエーテルエーテルケトン、チタン合金あるいは純チタン等で形成するのが好ましい。
係止部材458には、図示してない操作部によって移動可能な管状部材681が繋がっており、このような操作部及び管状部材681により、ガイド部材462の内部に引き込むことができる。この係止部材458はガイド部材462に接触することで閉じ、エンドループカートリッジ440の溝部600にはまり込んだ状態となる。これにより、係止部材458はエンドループカートリッジ440を確実に保持できる。係止部材458には、C面672(図182A参照)が設けてある。係止部材458は例えばSUS402J2(日本工業規格)のように弾性のある材質で形成するのが好ましい。
図183に示すように、縫合器3の第2アクティブ部材412には湾曲部676を設けてあり、ガイド部材462には傾斜部677を設けてある。
(作用)
縫合は以下のように行うことができる。
予め、体外の操作部によって移動可能な管状部材681に繋がった係止部材458を、ガイド部材462の内部に引き込んだ状態にする。
図示しない縫合器3の操作部を操作して、図188Aに示すように着脱可能針441を組織に穿刺する。そして、着脱可能針441が組織を穿刺した状態で、エンドループカートリッジ440を紙面左方向に移動することにより、図188Bに示すように、着脱可能針441と係合させる。
この後、図188Bに示す状態から、エンドループカートリッジ440を紙面右方向に移動することで、図188Cに示すように、針保持部材434(曲針の)から着脱可能針441を外し、エンドループカートリッジ440に着脱可能針441を回収する。このとき、係止部材458はガイド部材462に接触していて広がることがなく、エンドループカートリッジ440の溝部600にはまり込んだ状態となり、係止部材458はエンドループカートリッジを確実に保持し続ける。
次に、図示しない操作部を操作して、図188Dのように針保持部材を組織から抜去した後、図188Eに示されるように、フック463を紙面右方向に移動させて糸442を緊縛する。
係止部材458にC面672を設けたことにより、溝部600への出入りがスムーズであり、エンドループカートリッジ440を取り外すときには、図190のようにフック463で紙面左方向に押すだけでよい。
エンドフープカートリッジ440が、図189のように係止部材から離される。
(効果)
第16実施形態と同様な効果に加え、エンドループカートリッジ440を確実に保持できる。第16実施形態の場合、コイル462、フック装置461が応力によって伸縮した場合に相対位置関係がずれるため、意図していないのに図150のようにエンドループカートリッジが外れてしまうことがあったが、本実施形態ではそのようなことは発生しない。
エンドループカートリッジ440の外観を円筒形状にし、第16実施形態の孔455に代えて、溝部600を形成したことにより、取付の方向性がなく、エンドループカートリッジを任意の方向に取付けることができる。
係止部材458と管状部材681とがネジ部687を介して接続されることで、必要に応じて両者を分離することができ、例えば洗浄時に分解し、洗浄性を向上させることができる。
第2アクティブ部材412の湾曲部676とガイド部材462の傾斜部677とによって、縫合器3を体内に挿入するときに、組織に傷をつけ難い形状が得られる。
エンドループカートリッジ440をポリフェニルサルホン、ポリフタルアミド、ポリエーテルエーテルケトンのような材質で作ると、耐薬品性、耐酸性に優れていることから生体内で変性しにくく、さらに溶着性に優れていることから超音波溶着やレーザー溶着を利用して組み立てることができる。また純チタンやチタン合金は生体適合性に優れる。
[第22実施形態]
図191は第22実施形態を示す。
図191はエンドループカートリッジ440を縫合器3に組み付け、縫合器3のガイド部材462中に収納された状態を示す。第21実施形態と以下の点のみが異なる。
第21実施形態では、フック装置461は、コイル601と、それを被う伸び止チューブ602で構成されているが、第22実施形態では、伸び止チューブ602の代わりに伸び止ワイヤー602aを用いている。
(作用)
第21実施形態と同じである。
(効果)
第22実施形態は、第21実施形態のコイル601を被う伸び止チューブ602がないため、洗浄性がより優れる。
[第23実施形態]
図192A乃至図195は、第23実施形態を示す。第16実施形態に対して、以下の点が異なる。
(構成)
本実施形態では、柔軟なコイル507、チューブ460、チューブ460の先端についた係合具503、フック463、エンドループカートリッジ440が設けられる。
図192Aは、エンドループカートリッジ440を縫合器3に組み付け前の状態であり、エンドループ451をフック463に引っ掛けた状態を示す。図192Bに、エンドループカートリッジ440の外観を示すように、第21実施形態のものに対し、弾性的な突起504と、突起部505とが追加されている。
図193には、ガイド部材462にエンドループカートリッジ440が取り付いて収納された状態を示し、図194には、この図193の断面を示す。なお、エンドループカートリッジ440の内部は省略して描いてある。また、図195は、エンドループカートリッジ440の突起505がもげて、係合具503から外れた状態を示す。
チューブ460の先端についた係合具503には、突起505が係合可能な溝部506が設けられている。
(作用)
エンドループカートリッジを取り付ける際は、エンドループ451をフック463に引っ掛け、図示していない操作部でフック463を紙面右方向に動かし、エンドループ451を引き込む。次にエンドループカートリッジ440の突起部505を係合具503の溝部506に合わせて取り付け、収納する。
図示を省略するが、エンドループカートリッジ440が着脱可能針441を回収するときには、図示していない操作部によりチューブ460を紙面左方向に移動させることでエンドループカートリッジ440も移動することで行う。
エンドループカートリッジ440を係合具503から取り外すときは、図示していない操作部でコイル507を紙面左方向に力を加えると、突起505が破壊される(もげる)ことでエンドループカートリッジ440が係合具503から左方向に外れる。
(効果)
第21実施形態との関連で上に記載したように、第16実施形態では不用意にエンドループカートリッジ440が外れてしまうことがあったが、本実施形態の場合はエンドループカートリッジ440が取り付いた状態では、弾性部504の効果で突起部505が紙面上方に移動することはなく、係合具503から不用意に外れることがない。
[第24実施形態]
図196乃至図199は、第24実施形態を示す。第16実施形態に対して、以下の点が異なる。
(構成)
係合具503には複数の窓612があけられている。エンドループカートリッジ440には、フック形状部611が設けられている。エンドループカートリッジ440に縫合糸442を係止する糸ロック手段609が固定されている。
(作用)
エンドループカートリッジ440を係合具503に取り付ける際は、エンドループ451をフック463に引っ掛け、図示していない操作部でフック463を紙面右方向に動かし、エンドループ451を引き込む。次にエンドループカートリッジ440を係合具503の中に押し込むと、図199のようにエンドループカートリッジのフック形状部611が変形し、図196のように取り付く。
エンドループカートリッジ440を係合具503から取り外すときは、柔軟なコイル607を紙面右方向に移動することで、エンドループカートリッジ440のフック形状部611が図199のように変形し、外れる。
(効果)
第21実施形態との関連で上記したとおり、第16実施形態では不用意にエンドループカートリッジ440が外れてしまうことがあったが、本実施形態の場合はエンドループカートリッジが取り付いた状態では、フック形状部611の効果で、係合部材503から不用意に外れることがない。
[第25実施形態]
図200及び図201は、第25実施形態を示す。
(構成)
図200に示す第16,第21実施形態で用いられていたフック463との比較から明らかなように、図201に示す本実施形態のフック463は、スリット部615が設けられている。
(作用)
第16及び第21実施形態の場合と以下の点が異なる。
図200に示す形状のフックは、第16,第21実施形態で示されたエンドループ451を紙面右方向に引き込む役割があるが、図201はフックの形状が異なっており、エンドループの代わりに糸に作った結び目614を、それよりも小さな幅のスリット部615に引っ掛けて紙面右方向に移動させることで同様の効果を得ようとしたものである。
(効果)
エンドループ451を製造するよりも、結び目614の方が製造しやすい。
[第26実施形態]
図202乃至図208は、第26実施形態を示す。
第1実施形態の図16では、挿入補助具84が空気漏れを防止する手段として2枚の弁86,87を用いているが、本実施形態では、以下の気密弁616を用いる。
(構成)
図202は縫合器3と内視鏡12を組み合わせた状態を示す。縫合器3と内視鏡12とが、スコープホルダー628と固定部材70とを用いて固定される。図203は、挿入補助具84の中に、図202に示す縫合器3と内視鏡12とが挿入され、縫合器3が挿入補助具84の内部にある状態を示す。図204は、図203の状態から縫合器3が挿入補助具84の外に出た状態を示す。
図205は、気密弁616に内視鏡12を通すところを示したものである。図206は、気密弁616に内視鏡12を通し、さらに気密性を高めるために金属又は樹脂製のバンド618を巻く実施形態を示している。図207は、図206の矢印A−A方向から見たときのバンド618を取付ける状態を示している。図208は、図206の矢印A−A方向から見たときのバンド618を取付け終わったところを示している。
本実施形態の気密弁616は、シリコンゴム、天然ゴム、イソプロピレンゴムなどの物質で作られており、チューブ37,73と接着材など用いて固定されている。そして図205のように内視鏡12を通して使用する。図206乃至図208に示すように、気密弁616と内視鏡12の固定を確実にするため、バンド618を巻いて補強することもできる。
(作用)
図205に示すように、縫合器3と内視鏡12を固定するとき、気密弁616に内視鏡12を通す。さらに、気密弁616と内視鏡12との固定を確実にする場合は、気密弁616の周りにバンド618を巻き、U字部629を引っ掛けて固定する。
いずれの場合も、図203及び図204の様に、縫合器3が挿入補助具84の先端617から出る前に気密弁616が挿入補助具の中に入り、また縫合器が創傷部に達したときにも気密弁616が挿入補助具の中に位置する。
挿入補助具84の全長は500mm以下が望ましく、200mm以下が理想である。
(効果)
縫合器3が挿入補助具84の先端617から外に出ている間は、常に体腔内を気密が保たれた状態にできる。
[第27実施形態]
図209から図213は、第27実施形態を示す。本実施形態は、第16実施形態や第21実施形態に用いる操作部に特徴がある。
(構成)
図209から図211に示すように、操作する部分であるスライダ619,620、つまみ621を片手でまとめて把持できるようにまとめた実施形態を示してある。これらのスライダ619,620、つまみ621、ロックボタン626は夫々色分けされている。スライダ619,620、つまみ621は、手で移動させることが可能である。グリップ625は、操作者が手で持つ部分である。さらに、チューブ内を洗浄するために、洗浄ポート622乃至624が設けられている。
ロックボタン626を操作すると、例えば第10実施形態で説明したラチェット機構(図74参照)により、スライダ619は紙面左方向にしか移動しなくなる。
図211に示すように、ガイド棒634はガイドパイプ635の内側にあり、相対的に移動できる。また、操作部材としての回転つまみ630は、固定部材636を介してガイドパイプ635の外側に固定されている。図212及び図213に示すように、この回転つまみ630は,外周部に周方向かつ軸方向に沿って延びる溝部633と、軸方向に延びる溝部すなわち直線部638を有する。本実施形態の溝部633は、直線部638及び回転つまみ630の軸線を通る平面に対して、対称的に形成してある。この回転つまみ630と固定部材636との間には、ばね637が入っている。
(作用)
スライダ619を紙面に対して左右方向に移動させると、図183に示す伝達部材417を介して第1アクティブ部材411と第2アクティブ部材412が動く。スライダ620を、紙面に対して左右方向に移動させると、伝達部材464を介してフック463が移動される。つまみ621は、図183に示すコイル601に接続されており、つまみ621を紙面に対して左右方向に移動させると、コイル601が移動される。
第21実施形態の図189及び図190に示すように、エンドループカートリッジ440を紙面左方向、続いて右方向に移動すると、着脱可能針441が(曲針の)針保持部材434から外れる。図211に示すように、回転つまみ630の溝部633(図212)には、つなぎ板631に固定されたガイドピン632がかみ合っており、回転つまみ633を回すことで、連結装置としてのつなぎ板631、ガイド棒634を介して、つまみ621が動き、一連の往復移動をさせることができる。
回転つまみ630を回転させ、エンドループカートリッジ440を紙面右方向に移動させ、針保持部材434(図183)に当接されてそれ以上移動できなくなったとき、その反力で回転つまみ630がばね637を縮め、紙面左方向に移動して応力を逃がすことができる。また、回転つまみを使わずにつまみ621を動かして操作するときには、ガイドピン622が溝の直線部638の位置にくるように回転つまみ621の角度をセットしておけばよい。
(効果)
操作する部分であるスライダ619,620、つまみ621を片手でまとめて把持できる。また、色分けしたことで、操作時の間違いを予防することができたり、指示を出したりしやすい。
つまみ621で操作させる方法の場合、エンドループカートリッジ440の針ロック機構が確実に作動したかどうか感触に頼って確認していたが、着脱可能針441を針保持部材434から取り外すとき、回転ハンドル630を回すだけでよく、確実である。
[第28実施形態]
図214乃至図216は第28実施形態を示す。
(構成)
図214は、第28実施形態の操作部641を表し、図215A及び図216Bは、図202で示したスコープホルダー628の詳細を示し、図216は、操作部641のガイドレール639と、スコープホルダー628のガイド溝640を嵌合させた状態を示す。
操作部641には、ガイドレール639が設けられている。スコープホルダー628には、ガイド溝640と、チューブ内洗浄用の洗浄ポート642,643とが設けられている。オレドメ644,645がチューブ73,37を被っている。
(作用)
操作部641のガイドレール639と、スコープホルダー628のガイド溝640を嵌合させると、図216に示す状態に、操作部641とスコープホルダー628を一体化することができる。また、スコープホルダー628に設けられた洗浄ポート642,643を使用してチューブ内を洗浄できる。
(効果)
操作部641とスコープホルダー628を一体化することで、第21実施形態等に示したエンドループカートリッジ440の取付時などに、操作部641の置き場所に困ることがない。オレドメ644,645はチューブ73,37に無理な力が加わった場合の折れを防止している。
[第29実施形態]
図217乃至図223Cは、第29実施形態を示す。
図217及び図218に示すように、スコープホルダー628は、突没ハンドル646とそれに接続された突没パイプ647、スコープホルダー本体651及びピン648を備え、図221に、これらの突没ハンドル644とこれに接続された突没パイプ647とを示す。
図218の一部に拡大して示すように、スコープホルダー本体651には、外パイプ652が接着されている。また、突没ハンドル646には内パイプ653が接着されている。内パイプ653は、外パイプ652の内面をガイドとして移動可能である。内パイプ653の内面は、チューブ420の外面と接着されている。従って、突没ハンドル646を紙面左右方向に動かすと、チューブ420がスコープホルダー628に対して移動される。
同様に、スコープホルダー本体651には、外パイプ654が接着されている。また、突没ハンドル646には内パイプ655が接着されている。内パイプ655は、外パイプ654の内面をガイドとして移動可能である。内パイプ655の内面は、チューブ439の外面と接着されている。従って、突没ハンドル646を紙面左右方向に動かすと、チューブ439がスコープホルダーに対して移動される。
図221に示すように、突没パイプ647には、溝部656が設けられておりピン648(図217)が嵌合する。
内視鏡12にスコープホルダー679と縫合器3を取り付けた状態で、図223Bに示すスコープ置き場680を利用してつるすことができる。このとき、突没ハンドル646がスコープ置き場680やポール681に干渉することがないように、内視鏡12の操作ノブ12aを通る軸線に対し、突没ハンドル646が形成する角度678(図223C参照)を90度にするのが好ましい。
(作用)
突没ハンドル646を紙面左右方向に動かすと、チューブ439,420がスコープホルダーに対して移動し、図219及び図220に示すように、内視鏡12に取付けられた縫合器3が移動する。
(効果)
溝部656とピン648とが嵌合することで、突没ハンドル646が回ることが無く、図222に示すようにチューブ37,73がよじれることはない。さらに、外パイプ652,654と内パイプ653,655とにより、図223Aの様にチューブ37や73が折れ曲がることが防止される。そして、図223Bに示すように、第21実施形態を実施する際、内視鏡12にスコープホルダー679と縫合器3を取り付けた状態で、スコープ置き場680を利用してつるすことができる。
[第30実施形態]
図224乃至図225Bは第30実施形態を示す。
(構成)
内視鏡12と縫合器3とを取り付けるところを示す図224から明らかなように、治具664には突起部665が設けられている。この治具664の内面658は、スコープ固定部666の外周659と嵌合する寸法になっている。さらに、治具664には、切り欠き部660と、フラット面661が設けられている。
(作用)
縫合器3と内視鏡12とを、スコープ固定部666とそれに固定された軟性材料で作られたフード603を介して固定する。このとき、治具664の内面658をスコープ固定部666の外周659に合わせるように固定すると(図225A)、縫合器のフラット面662と治具664のフラット面661が合致する。また、スコープ固定部666に治具664の切り欠き部660がはまりこむ。さらに治具664には突起部665があり、この突起部665を内視鏡12の鉗子チャンネル6に入る位置に内視鏡12をフード603に挿入する。
(効果)
内視鏡12をフード603に挿入・固定する際、固定治具664を用いることで内視鏡の固定角度657が決められ、図225Bに示すように内視鏡の視野に対する縫合器3の固定位置を一定にできる。
[第31実施形態]
図226は第31実施形態を示す。
(構成)
本実施形態は、図226に示す縫合器3に内視鏡12を取り付けた状態から明らかなように、第30実施形態と以下の点が異なる。
スコープ固定部666には、突起部663がある。図8に示すライトガイド8,9、CCDカメラ10及び吸引器11に合わせて、窓部683,684,685,686が設けられている。
(作用)
第30実施形態では、治具664を用いて縫合器3に内視鏡を取り付けたが、本実施形態の場合では、スコープ受け666の突起部663が内視鏡12の鉗子チャンネルに入るように取り付けられる。
(効果)
取付けるための治具を用意しなくても、常に正確な角度で内視鏡を取り付けられる。
[第32実施形態]
図227に示す第32実施形態は、第14実施形態の別形状の実施形態である。
(構成)
図227は、縫合器3に内視鏡12を取り付ける状態を示す。スコープ固定部666はチューブ227,245を軸にして、チューブ227,245に沿って移動可能になっている。
(効果)
図228に示す、スコープ固定部666が一方のチューブ227,245を軸にして安定しない場合に比し、軸を2つにしたことで、内視鏡12と縫合器3の固定がより確実になる。
[第33実施形態]
図229から図231は第33実施形態を示し、この実施形態は、第21実施形態と以下の点が異なる。
(構成)
図229は、着脱可能針441が針保持部材に取り付けられている状態の内視鏡視野Fを示し、図230は、着脱可能針441が針保持部材から取り外された状態の内視鏡視野Fを示す。図231に示すように、本実施形態では、第21実施形態と同様なエンドループカートリッジ440の外周部に、目印627を入れてある。
(作用)
第21実施形態同様のため、省略する。
(効果)
第21実施形態の場合、図188から図189の状態に移動する際、着脱可能針441をエンドループカートリッジ440の針ロック機構が確実に作動したかどうか感触に頼って移動させるのに対して、本実施形態は図230に示すようにエンドループカートリッジ440を目印627が見える位置まで移動させれば、確実に針ロック機構が作動するため、感触に頼らなくてよい。
[第34実施形態]
図232乃至図234は、第34実施形態を示す。
(構成)
図232は、第21実施形態の縫合器3の外観であり、糸442が絡まっている様子をあらわしている。これに対し、図233は、第2アクティブ部材412の形状をループ状にしたものである。図234に示すように、エンドループカートリッジ440は、この第2アクティブ部材412を、通り抜け可能な寸法である。
(効果)
図232に示す第2アクティブ部材412は、糸442が絡まることがある。これに対し、本実施形態では、図233の様に第2アクティブ部材412をループ状にすることで、糸442が絡まるのを防止できる。
図234に示すように、第2アクティブ部材412を開放した状態で、エンドループカートリッジ440の取付、取り外しを行うことができる。
[第35実施形態]
図235は第35実施形態を示し、この実施形態は、第21実施形態とは、以下の点が異なる。
(構成)
図235に示すように、本実施形態の縫合器3は、第21実施形態の縫合器3に、送液回路668、送液チューブ667、口金688を追加したものである。
(作用)
口金688から図示していないシリンジ等を使って送液する。
(効果)
縫合器3を体内に挿入した際、粘液等が付着して視野が妨げられても、送液回路を利用して体外から送液することで、粘液を除去して視野を確保することができる。
[第36実施形態]
図236Aから図237Cは、第36実施形態を示し、この実施形態は、第21実施形態と以下の点が異なる。
(構成)
図236Aは、針保持部材434と着脱可能針441を表している。第21実施形態と同様に、針保持部材434の先端には、孔670とスリット693が設けられている。図236Bと図236Cとに、着脱可能針441と糸442との固定部を示すように、着脱可能針441と糸442との固定には、結び目689を用いている。着脱可能針441には後端面に開口する孔691と、先端のテーパ面に開口する孔690とが設けられている。孔690は孔691よりも大きく、結び目は孔690には入るが孔691には入らない。
図237Aに示す変形例のように、円柱状の突起699を針保持部材434の先端に、孔691とスリット692を着脱可能針441に設けてもよい。図237Bと図237Cに着脱可能針441と糸442の固定部を示すように、着脱可能針441と糸442の固定には結び目689を用いている。孔690は孔691よりも大きく、結び目は孔690には入るが孔691には入らない。
(作用)
図236Bと図236Cに示す着脱可能針441の場合、固定に用いる結び目689が孔690には入るが孔691には入らないため、糸442が紙面左方向に引っ張られても糸442が抜けてしまうことはない。図237Bと図237Cとに示す着脱可能針441も同様である。
図236Aに示す針保持部材434の孔670に着脱可能針441の円柱状の突起671が挿入されると、孔670とスリット692が広がることで着脱針441を保持する。孔670はバネ性を得るため、例えばSUS420J2で作られている。
図237Aの変形例は、図236Aの孔と突起の関係が逆である。
(効果)
バネ性のある材質を使用することで、着脱可能針441と針保持部材434を何度も着脱しても、孔670とスリット692が変形して広がることはない。
着脱可能針441は一度限りの使用であるため、着脱可能針441と針保持部材434を何度も着脱した場合、針保持部材434側の耐久性が求められる。図237Aに示す変形例は、耐久性があまり求められない着脱可能針441に孔671を設けたことで、同材質の組み合わせを用いた場合でも、図236Aと比較して、相対的に耐久性が高い。
[第37実施形態]
(構成)
図238は、第21実施形態に用いるエンドループカートリッジ440を表す。図239は本実施形態を示し、図238の糸ロック手段155の中心軸を、エンドループカートリッジ440の中心軸からずらした状態を表している。
(効果)
図238に示すエンドループカートリッジ440場合、縫合糸156は糸ロック手段155によって固定される。この固定力量は、エッジ673とエッジ674によってさらに増加し、縫合糸が矢印676の方向に引張られたときの固定力量は、糸ロック手段155単独の固定力量よりも大きくなる。一方、本実施形態によるエンドループカートリッジ440は、ロック手段155の中心軸が、図239のようにオフセットしているため、縫合糸156を係止するためのエッジ675が1箇所増え、さらに固定力量が大きくなる。
[第38実施形態]
図240乃至図246は、第38実施形態を示す。
(構成)
本実施形態は、新しいエンドループカートリッジを係止するための構成に特徴があり、第21実施形態とは以下の点が異なる。
図240に示すように、第21実施形態の縫合器3は、係止部材458と、それにつながる管状部材681と、エンドループカートリッジ440と、フック463とを備える。この図240は、エンドループカートリッジ440を縫合器3に組み付ける前に、ループ451をフック463に引っ掛けた状態を示す。なお、縫合器3は一部を省略して示してある。
図241は、本実施形態が解決しようとする課題を説明する図である。エンドループカートリッジ440の嵌合凹部694には、第21実施形態の係止部材458が入り込み得る。
以下に、このように係止部材458が嵌合凹部694に入り込むのを防止するための、種々の実施例を説明する。
図242は、第1の実施例を示す。この実施例の係止部材458は、図240に示すものとは異なり、円筒状のカバー部材695に一体的に形成される。これにより本実施例の係止部材458は、嵌合凹部694に入り込まないように工夫されている。
図243は、第2の実施例を示す。この実施例の管状部材681は、係止部材458に繋がる円形部材695の中心穴696を貫通して延びている。この管状部材681の遠位端には、抜け止め部材697が固定されている。また、ガイド部材462には、管状部材681と係止部材458と円形部材695とエンドループカートリッジ440とが格納されている円筒状の空間699に開口する溝部698が設けられている。
図244Aは、図示していない操作部に繋がっている管状部材681が、図243に示す位置から、紙面の左方向に移動させた状態を示す。係止部材458が溝部698に引っ掛かり、係止部材458と円形部材695は共にそれ以上紙面左方向には移動しない状態を示している。
図244Bは、図244Aを補足するための図である。管状部材681の内部には図示しない操作部に繋がったフック463があり、フック463は穿刺し終わったエンドループカートリッジ440の糸442からはずされる。
図245は、第3の実施例を示す。図240に示すものと異なり、エンドループカートリッジ440に蓋部材700が設けられる。この蓋部材700には円筒状の円筒突起部701が設けられている。
図246は、第4の実施例を示す。図240に示すものと異なり、エンドループカートリッジ440は、嵌合凹部694の内径が小さく構成されており、係止部材458が入り込むことはない構成になっている。
第5の実施例では、図240に示すフック463が、図示していない操作部に設けたバネなどの弾性部材により、常に紙面右方向に引かれるように付勢されている。
以上のような構成により、図240から図246に示す各実施例では、係止部材458がエンドループカートリッジ440の嵌合凹部694に入り込まないようになっている。
(作用)
縫合は以下のように行うことができる。
予め、体外の操作部によって、移動可能な管状部材681に繋がった係止部材458を、ガイド部材462の内部に引き込んだ状態にする。
図示しない縫合器3の操作部を操作して、図188Aに示すように着脱可能針441を組織に穿刺する。
この後、図188Bに示すように、エンドループカートリッジ440を紙面左方向に移動する。着脱可能針441はエンドループカートリッジ440にロックされる。
図188Cに示すように、エンドループカートリッジ440を紙面右側に移動すると、着脱可能針441が針保持部材(曲針の)434から外れる。このとき、係止部材458はガイド部材462に接触していて広がることがなく、エンドループカートリッジ440の溝部600にはまり込んだ状態となり、係止部材458はエンドループカートリッジ440を確実に保持し続ける。
(効果)
第21実施形態に加えて、エンドループカートリッジ440の嵌合凹部694に、係止部材458が入り込むことがなくなり、操作性が向上する。
図244Aに示すように、係止部材458が、溝部698により、紙面左方向への移動が阻止されているため、第二アクティブ部材412に係止部材458がぶつかることはなくなる。このため、操作性が向上する。
[第39実施形態]
図247及び図248は第39実施形態を示す。
(構成)
図247は内視鏡用縫合システム1の全体構成を示す図である。
図248は縫合器3の操作部を示す。本実施形態は、この操作部の駆動軸の相対移動の防止に特徴がある。具体的には、この操作部のスライダ706は、駆動軸である伝達部材224に対してバネ707を介して繋がっている。この縫合器3の詳細は、図183に示すものと同様である。
(作用)
使用に先立ち、図247に示すように縫合器3を装着した内視鏡12は、挿入部705を曲げた状態で、スコープ置き場680に引っ掛けられ、挿入部705が曲げられた状態で、図183に示すように、内視鏡12の先端側に位置する縫合器3は、体外の操作部によって、移動可能な管状部材681に繋がった係止部材458がガイド部材462の内部に引き込まれ、さらに第一アクティブ部材411と第二アクティブ部材412が閉じた状態にされる。
このように縫合器3を装着した内視鏡12の挿入部705を、体内に挿入する際、内視鏡挿入部705の形態がより真っ直ぐに近い状態に近づくと、第一アクティブ部材411及び第二アクティブ部材412を駆動する伝達部材224と、伝達部材224の外側に被さっている図示しないシースの位置関係が相対的に変化する可能性がある。しかし、操作部706内部に配置されたバネ707が、ストッパ845を介して常に伝達部材224を紙面右方向へ付勢していることによって、その変化を吸収する。
(効果)
内視鏡の挿入部705の形状が変化すると、第一アクティブ部材411及び第二アクティブ部材412を駆動する伝達部材224と、伝達部材224の外側に被さっている図示しないシースの長さが相対的に変化して、第一アクティブ部材411と第二アクティブ部材412がわずかに開いてしまう場合がある。
第一アクティブ部材411と第二アクティブ部材412が多少でも開いた状態で、縫合器3が体内に挿入すると、第一アクティブ部材411と第二アクティブ部材412に配設された着脱可能針441や固定針298が組織を傷つける恐れがある。しかし、バネ707の効果によって長さの相対的な変化を吸収することができ、第一アクティブ部材411と第二アクティブ部材412とが開くことを防止できる。
[第40実施形態]
図249は、第40実施形態を示す。本実施形態は、針の形状に特徴があり、第21実施形態に対して、以下の点が異なる。
(構成)
図249は、針保持部材434と着脱可能針708を示している。
着脱可能針708は、第21実施形態の着脱可能針441に対して複数の平面709を追加したものである。これらの平面を追加したことにより、着脱可能針708の先端側は三角錐又は四角錐状の形状を形成する。
(作用)
円錐状の着脱可能針441を、角錘状の着脱可能針708に置き換えたもので、第21実施形態と同じである。
(効果)
着脱可能針441と比較して、着脱可能針708は組織を穿通する際の力量が少なくてすむため、操作力量も少なくてすむ。
[第41実施形態]
図250は、第41実施形態を示す。
(構成)
図250は内視鏡画像を示す。縫合器3のガイド部材462に、目印709が設けられている。
(作用)
第21実施形態と同様である。
(効果)
組織に穿刺する際に、第一アクティブ部材を閉じる位置に移動させたとき、目印709があることで完全に閉じた位置まで移動したかどうかを確認しやすい。目印709と着脱可能針441とが重なる位置まで第一アクティブ部材を移動させることで、完全に閉じたことを術者が認識でき、着脱針441とエンドループカートリッジ440の軸が一致して確実に着脱針441をエンドループカートリッジ440にロックさせることができる。
[第42実施形態]
図251及び図252を参照して第42実施形態を説明する。第21実施形態と以下の点が異なる。
(構成)
図251は、第21実施形態の縫合器3を用いて組織を穿刺した状態を示している。これに対し、図252は、第一アクティブ部材411にくぼみ711を追加し、第二アクティブ部材412にくぼみ710を追加した縫合器3を用いて組織を穿刺した状態を示す。
(作用)
第21実施形態同様である。
(効果)
第一アクティブ部材411にくぼみ711を、第二アクティブ部材412にくぼみ710を追加することで、第一アクティブ部材411と第二アクティブ部材412の間に、より多くの組織が入っても、第一アクティブ部材411と第二アクティブ部材412を閉じることができる。このため、組織に対してより深く着脱可能針441を穿通させることが可能になるとともに、着脱針441とエンドループカートリッジ440の軸が一致して確実に着脱針441をエンドループカートリッジ440にロックさせることができる。
[第43実施形態]
図253は、第43実施形態を示す。この実施形態は、スコープ受けの形状に特徴がある。
(構成)
本実施形態のスコープ受け666は、図224に示す第30実施形態のスコープ受けに対し、ひさし部材711が追加されている。
(作用)
このスコープ受け666は、閉じた第一アクティブ部材411と第二アクティブ部材412と共に体内に挿入される。
(効果)
縫合器3を装着した内視鏡12を管腔内に挿入するときに、ひさし部材711が管腔を押し広げながら進むことができ、挿入性が向上する。
[第44実施形態]
図254から図255Bは、第44実施形態を示し、図51から図56に示す第7実施形態と以下の点が異なる。
(構成)
図254は、糸ロック手段712Aを示す。この糸ロック手段712Aは、カシメパイプ712と、このカシメパイプ712内に配置される弾性チューブ713とを有する。本実施形態の糸ロック手段712Aは、カシメパイプへのC面の追加と、カシメパイプの固定に主たる特徴がある。
図255Aに示すように、糸ロック手段712Aに使用するカシメパイプ712は、C面714が設けられた円筒のパイプ形状に形成されている。また、図255Bに、糸ロック手段712Aがエンドループカートリッジ440に組み込まれた状態を示すように、エンドループカートリッジ440には、カシメパイプ712を挟み込む押え部材718が設けられている。
(作用)
図254に示すように、糸442の外側にチューブ713を配置し、カシメパイプ712をチューブ713と共に潰す。カシメパイプ712は、潰された状態で、エンドループカートリッジ440内に挿入され、押さえ部材718の間に圧入された状態で固定される。
(効果)
カシメパイプ712にC面714を設けることで、カシメパイプ712を潰した際に糸442に傷をつけにくくなり、不用意に糸442の強度を低下させることがない。また、カシメパイプ712が押え部材718の間に圧入状態で組み込まれると、糸442が図255B紙面右方向に引張られても、カシメパイプ712はカートリッジ440の中に留まることができ、組立性及び操作性が向上する。
[第45実施形態]
図256は、第45実施形態を示す。この実施形態は、気密弁への内視鏡の挿入性向上を図ったもので、第26実施形態とは、以下の点が異なる。
(構成)
図256に示すように、気密弁616は、複数の窓715が設けられている。
(作用)
第26実施形態と同様である。
(効果)
内視鏡12を気密弁616に通す際に、内視鏡12と気密弁616との摩擦抵抗により、通し難いことがある。窓715は、気密弁616と内視鏡12との接触面積を小さくし、これが改善される。
[第46実施形態]
図257乃至図262は第46実施形態を示す。この実施形態は、内視鏡の取付け角度の精度向上に主たる特徴があり、第30実施形態とは以下の点が異なる。
(構成)
図257は、内視鏡12を縫合器3に取り付ける直前の状態を示す。スコープ受け666には、目印716が付いている。印はスコープ受け666に形成した凹凸、着色、レーザーマーキング等の適宜の手段で付与することができる。
図258Aは、内視鏡12に縫合器3を取り付ける直前の状態を示す。
図258Bは、内視鏡12と縫合器3が取り付いた状態を示す。
図259は、挿入補助具84を示す。挿入補助具は柔軟性のある管状形状である。
図260乃至図262は、図258Aの断面A−Aに沿う、スコープ受け666の3つの実施例を示す。スコープ受け666とフード717は、接着剤を利用して固定されていたり、一体成型をしてもよい。
図260に示すスコープ受け666の第1実施例は、外径Xが、フード717よりも小さく形成してあり、図261に示すスコープ受け666の第2実施例は、外径Xが、フード717よりも大きく形成してある。また、図262に示すスコープ受け666の第3実施例は、その内面に、フード717を取付けてある。
(作用)
内視鏡12に縫合器3を取付ける場合は、スコープ受け666に取付けられたフード717に内視鏡12を挿入する。このとき、第30実施形態では治具664を用いることで、固定角度657を確定したが、本実施形態では目印716と、内視鏡の鉗子チャンネル6の位置を合わせるようにして縫合器3と内視鏡12を取付ける。
予め食道内に挿入補助具84を挿入しておき、その中に内視鏡12に縫合器3を取付けたものを挿入する。
(効果)
内視鏡12と縫合器3との固定角度657が一定となる。これにより、内視鏡の視野に対する縫合器3の固定位置を一定にでき、第一アクティブ部材411と第二アクティブ部材412の開閉時に針先を内視鏡視野内で常に確認することができる。
挿入補助具84の中に、一体的に取付けられた内視鏡12と縫合器3とを挿入する際、フード717が挿入補助具の内面に擦れる。このため、図260に示す第1実施例では、フード717がスコープウケ666から外れてしまうことがあるが、図261に示す第2実施例では、スコープ受け666の外径がフード717の外形よりも大きいので、フード717の外れを防止でき、耐久性の向上をはかれる。また、図262に示す第3実施例の場合も、スコープ受け666の内面にフード717を取り付けているため、同様の効果が得られる。
[第47実施形態]
図263から図267は第47実施形態を示す。この実施形態では、糸とフックとの連結方法が改良されており、第21実施形態と以下の点が異なる。
(構成)
図263に、エンドループカートリッジ440を収容した縫合前の縫合器3の外観を示し、図264に、縫合を終えたエンドループカートリッジを分離した状態を示すように、第21実施形態で示したフック463の代わりに係合雄部材720が設けられている。図265に示すように、エンドループカートリッジ440は、ガイド部材462の内部に配置され、エンドループカートリッジ440に取付けられた糸442の端面には、係合雌部材721が取付けられている。また、係合雌部材721には、係合雄部材720が嵌合している。
図266は、エンドループカートリッジ440に糸442を介して取り付いている係合雌部材721、及び係合雌部材721に嵌合する係合雄部材720の外観を示している。図267は、係合雌部材721と係合雄部材720が嵌合した状態を示している。
(作用)
第21実施形態では、フック463に糸442を引っ掛けていたが、本実施例では、係合雌部材721と係合雄部材720を係合させる。
(効果)
糸442にフック463を引っ掛ける操作よりも、係合雌部材721と係合雄部材720を嵌合させる操作の方が容易に行える。
[第48実施形態]
図268から図276は、第48実施形態を示す。本実施形態は、糸とフックの連結方法を改良したもので、第47実施形態とは以下の点が異なる。
(構成)
図268に示すように、本実施形態では、係合雄部材720と嵌合する係合雌部材722に、フック723が設けられる。このフック723は、エンドループカートリッジ440から延びる糸442のエンドループに引っ掛けられる。
(作用)
図269から図276は、本実施形態による縫合手順を示す。
縫合前に、第47実施形態と同様に、係合雌部材722と係合雄部材720とを接続し、第21実施形態と同様にエンドループカートリッジ440をガイド部材462の内部に引き込む。
図269に示すように、図示しない第一アクティブ部材411を図示しない操作部によって動かして、第一アクティブ部材に繋がった針保持部材434と着脱可能針441とを組織に穿刺する。この後、図270に示すように、図示しない操作部によってエンドループカートリッジ440を紙面左方向に移動し、エンドループカートリッジ440を着脱可能針441と係合させる。
図271に示すように、図示しない操作部によってエンドループカートリッジ440を紙面右方向に移動させ、着脱可能針441を針保持部材434から外す。この後、図272に示すように、図示しない第一アクティブ部材411を図示しない操作部によって動かし、第一アクティブ部材に繋がった針保持部材434を組織から抜き去る。
図273に示すように、図示しない操作部によってエンドループカートリッジ440を紙面左方向に移動させて組織に近づけ、この後、係合雄部材720を紙面右方向に移動させ、糸442を引張って組織を縛る。この後、図274に示すように、図示しない操作部によって、エンドループカートリッジ440をガイド部材462に対して紙面左方向に移動させ、係止部材458の自由端をエンドループカートリッジ440から離隔させる。
図275に示すように、図示しない操作部によって、係合雄部材720を紙面右方向に移動させ、糸442を結紮する。この後、図276に示すように、さらに係合雄部材720を紙面左方向に移動させ、フック723から糸442を外す。
(効果)
糸442にフック463を引っ掛けるよりも、係合雌部材722と係合雄部材720を嵌合させる方が、操作が容易である。また、フック723から糸422を外すときも、第47実施形態同様に容易であり、かつ係合雌部材722は係合雄部材722と嵌合したままであるので体内に残ることも無く、不用意に組織を傷つける恐れが無くなる。
[第49実施形態]
図277から図282は第49実施形態を示し、この実施形態は、糸とフックの連結方法の改良に関するもので、第48実施形態とは以下の点が異なる。
(構成)
図277に示すように、エンドループカートリッジ440に糸固定手段155が固定され、糸442の端末に糸の端部材726が設けられる。糸の端部材726は、糸自身に結び目を作ってもよいし、別の部材を取り付けてもよい。糸の端部材726に嵌合する係合雌部材724の係合部725は、開いた形状になっている。図278に示すように、係合雌部材724は、係合部725を糸の端部材726に嵌合させてエンドループカートリッジ440に組み込まれる。
図279は、エンドループカートリッジ440が、ガイド部材462に引き込まれた状態を示し、図280は、図279に対して係合雄部材720を紙面右方向に移動させ、係合雌部材724、糸の端部材726が管状部材681の内部に引き込まれた状態を示す。
係合部725は、管状部材681内に引き込まれた状態では、その内面に接触して開くことは無い。そして、図281に示すように、管状部材681から突出したときに、係合雌部材724の係止部725が開いて糸端部材726が外れる。
図282は、本実施形態を図266に示す係合雌部材721に適用したもので、係合雌部材721の自由端部728が開いた形状とした実施例である。穿刺後に係合雄部材720を紙面左方向に移動させると、管状部材681内部から出てきたときに、図282に示すよう、自由端部728が開いた状態となる。
(作用)
第48実施形態は、係合雌部材724にはフック723が設けられており、これを利用して糸442との接続を行ったのに対し、本実施形態は係合部725を有する係合雌部材724に適用される。使用する場合は、図278のように、予め係合雌部材724の糸の端部材726に係合部725を嵌合させ、エンドループカートリッジ440にこの係合雌部材724を組み込んでおく。
図282に示す係合雌部材721に適用した場合は、穿刺後に係合雄部材720を紙面左方向に移動させる。管状部材681内部から出てきたときに、図282の様に、管状雌部材721の自由端部728が開いて、係合雄部材720と係合雌部材721とが互いに分離される。
(効果)
第48実施形態は、フック723から糸442を外す際に、糸442がフック723に引っかかってスムーズに外れない場合があるが、本実施例においては、糸442を係合雌部材724から確実に外すことができる。
図282に示す、予め開いた自由端部728を有する係合雌部材721の場合、穿刺後に係合雄部材720を紙面左方向に移動させ、管状部材681の内部から出てきたときに、図の様に自由端部728が開いた状態となるため、係合雌部材721と係合雄部材720との嵌合を外すのが容易である。
[第50実施形態]
図283乃至図285は、第50実施形態を示し、この実施形態は、糸とフックの連結方法を改良したもので、上述の第47,48実施形態とは以下の点が異なる。
(構成)
図283に示すように、縫合器3に用いられるエンドループカートリッジ440と係合雌部材721と着脱可能針441とが、ケース727内でゴムなどの弾性部材850により、保持される。このケース727の中に収められている状態では、係合雌部材721の自由端728は開かないようにゴムなどの弾性部材850で保持されていることが望ましい。ケース727には、着脱針441の近傍で、着脱針441と同軸状に形成された孔729と、その下方で、係合雌部材721と同軸状に形成された孔730と、これらの2つの孔を結ぶスリット847とが形成されている。縫合器3の針保持部材434が、図の上方に示す孔729と着脱針441とに同軸状に配置されたときに、他方の孔730と係合雌部材721とに、縫合器3の管状部材681が同軸状に配置される。図284に示すように、着脱可能針441には、C面731が設けられている。
図285は、変形例によるケース734を示す。このケース734の内部にエンドループカートリッジ440と、係合雌部材721と、着脱可能針441とが図示しないゴムなどの弾性部材で保持されている。着脱可能針441の近傍の孔732と係合雌部材721の近傍の孔733との間に、スリット848が形成されている。
(作用)
図283のケース727に収容した着脱可能針441を縫合器3に取付ける場合は、ケース727の孔729と孔730とを、針保持部材434の孔670と係合雄部材720とに夫々位置を合わせた後、相対的に移動する。これにより、縫合器3の針保持部材434と係合雄部材720とに、夫々着脱可能針441と係合雌部材721とが嵌合される。
図285のケース734を用いる場合は、まずケース734の孔733に係合雄部材720を入れ、係合雄部材720と係合雌部材721を嵌合させる。続いて、ケース734の向きを変えて、孔732の中に針保持部材434を挿入して、針保持部材434に着脱可能針441を装着する。
(効果)
図283に示すケース727の場合、針保持部材434への着脱可能針441の取付けと、係合雄部材720への係合雌部材721の嵌合とが同時に行える。また、エンドループカートリッジ440が指でつまむには小さ過ぎる場合、ケース727に入れておくことで持ちやすくなる。着脱可能針441に、図284のような面731を設けると、針保持部材434の孔670に入りやすくなる。
図283のケース727の場合は、孔729に対する針保持部材434の孔670の整合と、孔730に対する係合雄部材720の整合との2箇所の位置合わせを同時に正確に行う必要があるのに対し、図285のケース734の場合はその必要が無い。
[第51実施形態]
図286Aから図288は、第51実施形態を示し、この実施形態は、糸とフックの連結方法を改良したもので、第47実施形態と以下の点が異なる。
(構成)
図286Aに示すように、エンドループカートリッジ440に、着脱可能針441と、それに接続された糸442とが取付けられ、この糸442に糸の係止部735が設けられている。係止部735は、糸の結び目で形成することに代え、図286Bに示すように、ストッパ735aを固定してもよい。
図287に示すように、係止部材458によってエンドループカートリッジ440が固定された状態では、糸442は接続部材736の内部に位置し、伝達部材464の遠位端に接続されている係合雌部材737に接続されている。係止部735は、図示しない操作部に接続された伝達部材464の遠位端に接続されている係合雌部材737の保持部738の内部に位置している。また、接続部材736の内面には、内径拡大部739が設けられている。図示しない操作部によって伝達部材464を紙面左方向に移動すると、図288に示す状態となる。
(作用)
図287の様に、係止部材458によってエンドループカートリッジ440が固定されると、糸442は接続部材736の内部に位置し、係止部735は、図示しない操作部に接続された伝達部材464の遠位端に接続されている係合雌部材737の保持部738の内部に位置する。接続部材736の内面には、内径拡大部739が設けられており、係合雌部材737の保持部738は開いた形状となっている。そして、図示しない操作部によって伝達部材464が紙面右方向に移動されると、係合雌部材737の保持部738が閉じ、糸の係止部735がその間に保持される。
(効果)
第47実施形態の様に、糸をフックに引っ掛ける手間は、不要である。
[第52実施形態]
図289Aから図289Dは、第52実施形態を示し、この実施形態は、着脱可能針の固定方法の改良に関するものである。
(構成)
図289Aに示すように、針保持部材740は、第一アクティブ部材411に着脱可能に形成され、着脱可能針441は、保持部材740に着脱可能に構成されている。
図289B、289Cに示す変形例のように、第一アクティブ部材411と針保持部材740の接続部に、係合部740aを用いることも可能である。また、図289Dに示すように、着脱可能針441と針保持部材740cとを、連結部材740dを用いて接続してもよい。この場合、第一アクティブ部材411と針保持部材740cとは固定されて一体化している。
(作用)
図289Aから図289Cに示す針保持部材740に、予め着脱可能針441を嵌合しておき、これらを第一アクティブ部材411に取付ける。新たに着脱可能針441を取り付けるときは、古い針保持部材740を第一アクティブ部材411から取り外してから行う。
図289Dに示す連結部材740dを用いる場合は、予め着脱可能針441と連結部材740dとを嵌合させ、これらを針保持部材740cに取り付ける。新たに着脱可能針441を取り付けるときは、古い連結部材740dを取り外してから行う。
(効果)
図289Aから図289Cに示す針保持部材740には、着脱可能針441が圧入により接続される。第49実施形態で述べたように、両者は縫合作業の途中で分離する必要がある。着脱可能針441が針保持部材740に強固に圧入接続されている場合には、分離作業が困難になり、緩く圧入接続されている場合には、意図に反して離れてしまうことがある。このため、適度な圧入接続状態とする必要がある。しかし、両者の寸法公差を厳しくすると製造コストが高くなってしまう。そこで、両者を適度な圧入状態になるように、組立時に調整され、適度な圧入状態にした状態で出荷される。ユーザーは、これらを第一アクティブ部材411に装着する。針保持部材740が第一アクティブ部材411に、圧入で装着される場合、圧入の程度はそれほどシビアな範囲に維持する必要は無く、むしろ両者が外れないためにきつめに圧入される傾向がある。また、図289Bのように係合部740aにより第一アクティブ部材411と針保持部材740とをロックし、あるいは図289Cのように、ロック解除ボタンを押すことで第一アクティブ部材411と針保持部材740との係合部を解除でき、第一アクティブ部材411と針保持部材740の装着、着脱の容易化、及び、係合の信頼性が向上する。
図289Dの場合も同様である。着脱可能針441と連結部材740dの圧入は適度な状態で出荷し、針保持部材740c連結部材740dの圧入具合はシビアな範囲に維持する必要は無い。
[第53実施形態]
図290から図300Bは第53実施形態を示し、この実施形態は、着脱可能針の固定方法の改良に関するものである。
(構成)
図290に示すように、針保持部材434に取付けられる着脱可能針741は、2つのスリットを設けられている。図291に示すように、針保持部材434に圧入装着された着脱可能針741を係合するエンドループカートリッジ743は、端部744の内径が狭くなっている。少なくとも端部744は、弾性のある部材で構成されていることが望ましく、図292に示すように、エンドループカートリッジが紙面左方向に移動したときに、この端部744を介して、着脱可能針741とエンドループカートリッジ743とが係合する。
以下の図293から図300Bは、夫々上記実施形態の部材の種々の変形例を示す。
図293は、針保持部材745にスリット747が2つ設けられた変形例を示し、図294は、針保持部材746にスリット748が4つ設けられた変形例を示す。
図295は、着脱可能針441が嵌合する針保持部材434の孔670内面に、弾性材料を付着させた変形例を示す。また、図296A,296Bは、着脱可能針750に、断面がC型の弾性部材751を組み合わせた変形例を示す。
図297Aは、着脱可能針752に接続された糸442に弾性部材751を被せ、この弾性部材751を針保持部材434に圧入固定した変形例を示し、図297Bは、着脱可能針752bの柄752cに弾性部材751bを被せた変形例による着脱可能針752bを、針保持部材434に取り付けようとしている状態を示す。
図298Aは、着脱可能針753の柄754の外側に弾性部材755を被せ、これを針保持部材434に取付けた状態である。この変形例では、糸442は、柄754に開けた横孔756を通る。図298Bに示すように、針保持部材840に、糸442が通る空間837が設けられている。
図299Aに示す変形例の着脱可能針841は、糸442を端部から引き出した構造を備える。図299Bに示すように、この針保持部材841には、糸442が通る空間839が設けられている。
図300A及び図300Bに示すさらに他の変形例では、針保持部材842にバネ843が固定され、糸442が固定された着脱可能針844が、このバネ843を介して針保持部材842が固定される。
(作用)
第48実施形態で述べた通り、穿刺後にエンドループカートリッジ743が着脱可能針741を針保持部材434から引き抜く。図292に示すように、エンドループカートリッジ743が位置すると、端部744が着脱可能針741のスリット742の幅を押し縮め、着脱可能針741と針保持部材434との嵌合状態を緩めることができる。
図293から図299Bに示す種々の変形例についても、上述の第36実施形態と同様のため、その詳細を省略する。
図300A及び図300Bに示す変形例では、バネ843の内径を押し広げるようにして着脱可能針844をこのバネ843内に挿入して固定することができる。
(効果)
着脱可能針741と針保持部材434との圧入装着は固めの圧入であっても、取り外すときは少ない力量で取り外しが可能になる。このため、装着特に不用意に着脱可能針741が針保持部材434から外れてしまうことは無く、かつ取り外しは小さい力でも行うことができる。
図293及び図294に示す変形例では、スリットの数が2つのものと4つのものが記載されているが、スリットは1つ以上設けられていれば数に制限はない。スリットの数が多いほうが、図示しない着脱可能針が挿入されたとき、着脱可能針の太さにばらつきが存在しても、圧入固さのばらつきは少なくなる。
図295に示す変形例では、針保持部材434の孔670内面に弾性材料749を付着させたことにより、着脱可能針441の寸法にばらつきが生じても、より確実に保持することができる。弾性部材749は、シリコンゴムであればオートクレーブ滅菌への耐性も高くなる。
図296A及び図296Bに示す変形例では、弾性部材751を追加することによって、孔670の中に入ると弾性部材751の直径が縮まり、これと孔670内面との摩擦力が得られることで、着脱可能針441の寸法にばらつきが生じても、より確実に保持することができる。弾性部材751の材質は、日本工業規格に規定するSUS304であれば滅菌耐性があり特性の経年変化も無視できる。
図297Aの変形例の場合、針保持部材434と着脱可能針752の確実な固定のほか、構成が簡単なために針保持部材434の外径を小さくすることができる。
図298A,298Bに示す変形例では、針保持部材840と着脱可能針753とが、弾性部材755による適度な摩擦によって確実に保持される。さらに、図298Aの変形例は糸を通す空間837が、図299A,299Bに示す変形例の空間839よりも小さくて済み、加工が安価にできる。
図300A,300Bの変形例では、着脱可能針844の仕上がり寸法にばらつきがあっても、バネ843によって適度な圧入で針保持部材842と、着脱可能針844が固定される。
[第54実施形態]
図301から図308は、第54実施形態を示し、この実施形態は、駆動軸2本の操作部に関り、第48実施形態と以下の点が異なる。
(構成)
図301及び図302は、本実施形態が解決しようとする課題を説明するための図である。
図301は、図示していない操作部によって第一アクティブ部材411と、第二アクティブ部材412とを最大に開いた状態を示す。
図302は、図示していない操作部によって、第一アクティブ部材411と、第二アクティブ部材412とを多少閉じた状態を示す。ここで図301は、図184の実施形態であり、バネ334は第一アクティブ部材411と、第二アクティブ部材412の開き角を大きくするために第一アクティブ部材411と第二アクティブ部材412の回転量の差を吸収することを目的に設けられていると共に、組織を大量につかんでも第一アクティブ部材411が完全に閉じられて着脱可能針441とエンドループカートリッジとの軸が一致し、確実に着脱可能針441をエンドループカートリッジ440の軸に一致させ、確実に着脱可能針441をエンドループカートリッジ440にロックできるように設けられている。
しかしながら、第二アクティブ部材412がバネ34を介して駆動されているため、第二アクティブ部材412を時計回りに回転させる力が弱く、第一アクティブ部材411を組織に穿刺するときに縫合器3自身が横にすべり、穿刺しづらい構造になっている。以上のようにバネ334に力がたまるまでは、第二アクティブ部材412は動き始めないため、図289Aと比較すると、縫合器3が着脱可能針441の先端を支点とし紙面右方向に移動しやすくなっている。これは第二アクティブ部材412が組織に常に接触していることができないためである。結果として第一アクティブ部材411と、第二アクティブ部材412が捕らえることのできる組織の量は少ない。図303から図308に示す6つの構造に関する実施例により、これらの課題が解決される。
図303は第1実施例を示し、第一アクティブ部材411と、第二アクティブ部材412を夫々駆動部材757と、駆動部材758につないである。両者の駆動部材の近位端は、回転操作部759に設けられた溝760a,760bに移動可能に嵌合するようになっている。この場合、図301のような縫合器3にはバネ334は使用せず、駆動軸758の力は直接第二アクティブ部材412に伝わるようになっている。
図304は、第2実施例で、図303と同様に両者の駆動部材の近位端を2つのスライダ761,762につないである。この場合、図301のような縫合器3にはバネ334は使用せず、駆動軸758の力で直接第一アクティブ部材411と第二アクティブ部材412に伝わるようになっている。
図305は第3実施例で、図304同様に両者の駆動部材の近位端を操作部につないだ例で操作部のみを示す。駆動部材757はスライダ768に直接、駆動軸758は延長部材764と、バネ765を介してスライダ768に繋がっている。延長部材764と、ロックボタン766はラチェット構造になっており、ロックボタン766を紙面下方向に押し下げることによって、スライダ768と延長部材764はバネ765を介さずに一体的に動くことができる。この場合、図301のような縫合器3にはバネ334は使用せず、駆動軸758の力は直接第二アクティブ部材に伝わるようになっている。
図306A及び図306Bは、同様に両者の駆動部材の近位端を操作部につないだ第4実施例で、駆動部材757はスライダ771に直接、駆動軸758は延長部材774を介してスライダ771内部に達している。延長部材774と、ロックボタン772はラチェット構造になっており、ロックボタン772を紙面上方向に押し上げない限り、スライダ771と延長部材774は一体的に動くことができる。スライダ771が図306の位置にある場合、ロック解除アーム773によってロック解除ボタン772が上に押し上げられ、スライダ771は延長部材774に対して単独で動く。この場合、図301のような縫合器3にはバネ334は使用せず、駆動軸758の力は直接第二アクティブ部材に伝わるようになっている。
図307は、第5実施例で、図302と同様に第一アクティブ部材411と、第二アクティブ部材412とを多少閉じ始めた状態を示す。図302の場合と違い、リンク部材775が自由に動くことができるので、着脱可能針412と、第二アクティブ部材412が組織に確実に接触する。この場合、第一アクティブ部材支点776と、第二アクティブ部材支点777は、リンク部材775の邪魔にならないように貫通していない。
図308は、第6実施例で、図184の縫合器3に、回転中心781を有するL字部材と、第一アクティブ部材411及び第二アクティブ部材412の駆動手段に結合されたピン779と、第二アクティブ部材412に設けた押し出し部材780とが、付け加えられている。
(作用)
図303は、回転操作部759を回転させることによって、駆動部材757と、駆動部材758が移動し、これらに繋がった第一アクティブ部材411と、第二アクティブ部材412とが独立に駆動できる。
図304は、2つのスライダ761,762を個々に動かすことで、第一アクティブ部材411と、第二アクティブ部材412が個々に作動できる。
図305は、スライダ768を移動することで第一アクティブ部材411と、第二アクティブ部材412とを駆動する。さらに、ロックボタン766を押し下げたときは、確実に駆動部材757と、駆動部材758とを同時に駆動する。この構造により、穿刺時は第一アクティブ部材411と、第二アクティブ部材412を同時に駆動し、穿刺後にロックボタン766を解除することで、第二アクティブ部材412が自由になり、第一アクティブ部材411を完全に閉じることができる。
図306A乃至図306Cは、スライダ771を移動させることで第一アクティブ部材411と、第二アクティブ部材412とを駆動する。第二アクティブ部材412は、ロック解除ボタン772がロック解除アーム773を乗り越える瞬間に延長部材774とスライダ771との係合が外れ、第二アクティブ部材412には力が加わらなくなり、第一アクティブ部材411を完全に閉じることができる。
図307は、図302の様に第一アクティブ部材411のみが動いた状態でも、縫合器3を組織に押し付けることで第一アクティブ部材411と、第二アクティブ部材412とが移動し、第二アクティブ部材412も確実に組織に接触する。従ってバネ334が付いていても縫合器が横滑りしづらく、穿刺が確実にできる。
図308は、図示しない操作部によって第一アクティブ部材411と、第二アクティブ部材412に繋がる操作部材が近位端方向に引かれると、ピン779が紙面右方向に移動し、L字金具778を回転中心781を中心に回し、L字金具が押し出し部材780を押し、第二アクティブ部材412が強制的に閉じる方向に駆動できるため、バネ334がついていても縫合器が横滑りしづらく、穿刺が確実にできる。
(効果)
第一駆動部材411の可動角度は約180度、第二駆動部材412の可動角度は約90度である。図303の実施例は、図示のような回転操作部759を回すことによって、駆動部材757と、駆動部材758を個別に必要な量だけ移動させることができるため、図301と図302に示すように縫合器3が着脱針441を中心にして横滑りしてしまうことは少なくなる。
図304の実施例は、2つのスライダ761,762を個々に動かすことで、第一アクティブ部材411と、第二アクティブ部材412とを夫々必要な量だけ駆動でき、図301と図302に示すように縫合器3が着脱可能針441を中心にして横滑りしてしまうことは少なくなる。
図305の実施例は、必要に応じてロックボタン766を押し下げたときは、確実に駆動部材757と、駆動部材758を同時に駆動することができるので、図301と図302に示すように縫合器3が着脱針441を中心にして横滑りしてしまうことはなくなる。
図306A乃至図306Cの実施例は、第一アクティブ部材411と、第二アクティブ部材412とを完全に閉じきる前にロック解除アーム773によってロックボタン772が押し上げられると、第二アクティブ部材412がそれ以上閉じることは無くなり、第一アクティブ部材411と、第二アクティブ部材412の間に十分な組織を挟んだまま第一アクティブ部材411のみ完全に閉じきることができる。
図307の実施例の場合、第一アクティブ部材411と、第二アクティブ部材412とが共に組織に接触するため、図301と図302に示すように縫合器3が着脱針441を中心に横滑りしてしまうことはない。
図308の実施例は、第一アクティブ部材411と、第二アクティブ部材412の閉じ始めにおいても、第二アクティブ部材412が閉じる方向に動くため、図301と図302に示すように縫合器3が着脱可能針441を中心にして横滑りしてしまうことはなくなる。
[第55実施形態]
図309から図321は、第55実施形態を示し、この実施形態は第二アクティブ部材のあそびを改善したものである。
(構成)
図317乃至図319は、あそびを改善した第1の実施例を示し、この実施例では、図315の縫合器に対して、第二アクティブ部材412に固定された受け部材782が追加されている。また、駆動ロッド783の外周に、スリーブ783aがスライド可能に被せられている。このスリーブ783aに、第一接続部材785と、第二接続部材786とが回転可能に接続されている。
図318に示すように、駆動ロッド783を紙面左方向に移動させると、先端784が受け部材782を押す。同時に、スリーブ783aが駆動ロッド783に対して当てつく。この駆動ロッド783とスリーブ783aと第一,第二接続部材785,786との関係が、図319に明瞭に記載されている。
図320乃至図322は、第2の実施例を示す。
図320乃至図322に示されるように、図315と異なり、力蓄積部材326にロック板787が固定されている。ロッド783の力は力蓄積部材326、バネ334を介して第二アクティブ部材412に伝達される。このとき、組織から第二アクティブ部材412へと作用する力によって、力蓄積部材326と第二アクティブ部材412とが互いに当接されてバネ334が圧縮されると共に、図320に示すように、ロック板787が第二アクティブ部材412に形成された溝787dに係合され、第二アクティブ部材412と力蓄積部材326とは実質一体となる。
また、第二アクティブ部材412を開いた場合には、第二アクティブ部材412と力蓄積部材326は実質一体なので、図312のような状態にすることが可能である。さらに、保持部材787bにはロック解除ピン787aが固定されており、第二アクティブ部材412を開くと、図322に示すようにロック解除ピン787aがロック板787を押し、第二アクティブ部材412とロック板787の係合が解除される。
(作用)
図309から図316は、あそびが改善されていない実施形態において、組織を二度穿刺する場合の手順を示す。
まず、図309に示すように、第一アクティブ部材411と第二アクティブ部材412とを完全に開いた状態にして、縫合器3を組織に押し付ける。この後、図310に示すように、第一アクティブ部材411と、第二アクティブ部材412とを閉じて組織に穿刺する。
図311は、第一アクティブ部材411と第二アクティブ412とを多少開いた状態を示す。このとき、第一アクティブ部材411のみが開き、第二アクティブ部材412はまだ開き始めていない。着脱可能針441は、組織から抜け始めている。この後、図312に示すように、第一アクティブ部材411がさらに開き、第二アクティブ部材412がようやく開き始める。
図313は、二度目の組織を穿刺した状態を示す。第一アクティブ部材411と、第二アクティブ部材412とを、図314に示すように、所定の位置まで閉じきる。
図315,316に、図310,311の詳細を示すように、第一アクティブ部材411が開き始めたときに、第二アクティブ部材412はまだ開き始めていない。即ち、第二アクティブ部材の動きにあそびがある。
次に、本実施形態の作用について説明する。図315の様に、第一アクティブ部材411と、第二アクティブ部材412を所定の位置まで閉じきる。
図318は第一アクティブ部材411と、第二アクティブ部材412とを多少開いた状態を示す。ここで、第一アクティブ部材411のみが開き、第二アクティブ部材412はまだ開き始めていない。これは、力蓄積部材326が回転し、第二アクティブ部材412を押し広げるまでは、第二アクティブ部材412は開き始めないためである。図318は、開き始め直前の状態である。着脱可能針441が、組織から抜け始めている。
図317(第1の実施例)の状態から図318の変化のように、駆動ロッド783を図示しない操作部によって紙面左方向に移動させると、スリーブ783aが駆動ロッド783に当てついて、スリーブ783aが紙面左方向に移動をはじめ、第一アクティブ部材411が開き始める。同時に、先端784が受け部材782に押され、第二アクティブ部材412が開き始める。
図320(第2の実施例)のように、第一アクティブ部材411と、第二アクティブ部材412とが所定の位置まで閉じた場合には、ロック板787は第二アクティブ部材412に形成された溝787dに係合し、第二アクティブ部材412と力蓄積部材326とは実質一体となる。また、第二アクティブ部材412を開いた場合は第二アクティブ部材412と力蓄積部材326は実質一体なので図310のような状態にできる。さらに第二アクティブ部材412を開くと、図319に示すようにロック解除ピン787aがロック板787を押し、第二アクティブ部材412とロック板787との係合が解除される。
(効果)
第二アクティブ部材412が、バネ334を介して作動される構造でも、組織穿刺後に
第一アクティブ部材411と、第二アティブ部材412とを同時に開くことができ、図313に示すように組織を2度穿刺することが容易になる。
[第56実施形態]
図323から図352は、第56実施形態を示し、本実施形態は、内視鏡の固定方法に関するもので、第30実施形態と以下の点が異なる。
(構成)
図323は、第30実施形態のように縫合器3と内視鏡12を取り付けた場合の内視鏡画像を示し、図324は、後述する本実施例で縫合器3と内視鏡12の取り付ける位置関係を変更した場合の内視鏡画像を示す。
図325は第1の実施例で、内視鏡12に溝788を1つ以上設けてある。また、フード789内面には溝788に嵌合するような突起部材790が取り付けられている。
図326は第2の実施例で、縫合器3に繋がる2本のシース791,792が、シース固定部材793に固定されており、シース固定部材793に結束バンド794を通してある。内視鏡12は、結束バンド794で固定されている。結束バンド794は電気配線などを束ねるものとして一般に知られているものを用いることができるため、詳細な説明は省略する。図327は、図326に対して縫合器3と内視鏡12の取り付ける位置関係を変更した状態を示す。
図328は第3の実施例で、シース固定部材797に開口部795が形成されており。この開口部795に固定可能な嵌合突起部材796を有するスコープ受け666と、スコープ受け666に固定されているフード603を示す。
図329は、図328において、シース固定部材797にスコープ受け666を取り付けた状態を示す。図は省略するが、図325の実施例と同様に、縫合器3と内視鏡12の取り付ける位置関係を変更することも可能である。
図330は第4の実施例で、内視鏡12と、縫合器3とそれに繋がる2本のシース791,792と、2本のシース791,792に圧入固定できる形状の凹部800,801及び内視鏡12を挿通できる貫通穴799をもつ結束部材798を示す。図328は、図327同様であるが、縫合器3と内視鏡12の取り付ける位置関係を変更した場合である。
図332及び図333は第5の実施例で、図330及び図331で述べた貫通穴799を内視鏡12が固定圧入できる凹部802に変更したものである。
図334は第6の実施例で、溝803を設けた内視鏡12と、縫合器3に繋がる2本のシース791,792とが、レール部材805が設けられたシース固定部材807に固定できる構成を示す。図は省略するが、図325の実施例と同様に、縫合器3と内視鏡12の取り付ける位置関係を変更することも可能である。その場合、溝806と図示しないレール部材を利用する。
図335は第7の実施例で、レール部材808を設けた内視鏡12と、縫合器3に繋がる2本のシース791,792とが、溝810を設けられたシース固定部材892に固定できる構成を示す。図は省略するが、図325の実施例と同様に、縫合器3と内視鏡12の取り付ける位置関係を変更することも可能である。その場合、レール部材809と図示しない溝を利用する。
図336は第8の実施例で、縫合器3と、シース791に回転可能に固定されたスコープ受け814、フード603及び内視鏡12と、2本のシース791,792とを束ねるように巻かれた粘着テープ813を示す。
図337は、図336における粘着テープ813を外してあり、スコープ受け814がシース791に回転自在に取り付いていることを示している。図338は、図336と同様であるが、縫合器3と内視鏡12の取り付ける位置関係を変更した状態を示す。
図339は第9の実施例で、ネジ816、ネジ816が挿入できる孔818が開いているワイヤー固定部材817が二個、ワイヤー固定部材817に固定された1本以上のワイヤーが示されている。
図340は第10の実施例で、図339に加えて、縫合器3から伸びる2本のシース791,792が、シース固定部材819に固定されている。また、ワイヤー固定部材817がネジ816を利用してシース固定部材819に固定されている。内視鏡820の外周には、1本以上の溝821が設けられており、それらの間隔はワイヤー815の間隔と同じである。図341は図340と同様であるが、縫合器3と内視鏡12の取り付ける位置関係を変更した場合を示す。
図342乃至図347は、第11の実施例を示し、縫合器3に繋がる2本のシース791,792にシース固定部材822が固定されている。シース固定部材822にはバンド823が図342,343に示すように通されている。バンドは断面が偏平の弾性材料で作られていることが望ましい。このバンドを介して内視鏡12が、図344,345に示す状態、あるいは、図346,357に示す状態に取付けられる。
図348は第12の実施例で、内視鏡12と、縫合器3に繋がる2本のシース791,792にシース固定部材825が固定されている。スコープ受け824には雌ネジ828が切られている。シース固定部材825には貫通孔827があり、ネジ826によってスコープ受け824をシース固定部材825に固定可能になっている。
図349は、図348と同様である。内視鏡12の取り付け位置を変えたものである。
図350は第13の実施例で、スコープ受け666に突起829を設けたものである。内視鏡12には鉗子チャンネル6がある。
図351は第14の実施例で、内視鏡12と縫合器3と、2本のシース791,792にシースが鉗子チャンネル831,832を通って内視鏡12の近位端に設けられた鉗子口830、833を表している。
図352は第15の実施例で、内視鏡12と、縫合器3に繋がる2本のシース791,792にシース固定部材835が固定されている。シース固定部材835には、バンド836と締め付けネジ834が取り付けられている。バンド836と締め付けネジ834は、一般的には水道の蛇口にホースを取り付ける際の固定部材として知られているものと同様のもので、詳細は省略する。
(作用)
内視鏡12と縫合器3とを組立てる場合は、図325に示すように、内視鏡12をフード789の中に挿入する。このとき、突起部材790を溝788と嵌合するように挿入し、溝の形に合わせて最後に内視鏡12をひねることで、内視鏡12がフード789と固定される。
図326及び図327に示すように、内視鏡12の周囲に結束バンド794を巻いて縫合器3と内視鏡12を固定する。又は、図328,図329に示すように、シース固定部材797の開口部795にスコープ受け666の嵌合突起部材796を挿入し、シース固定部材797に対してスコープ受け666を所定の角度回転させることで、シース固定部材797とスコープ受け666とが一体となる。
図330及び図331に示す実施例では、予め内視鏡12を結束部材798の貫通穴799に通しておき、2本のシース791,792を結束部材798の凹部800,801に合わせて嵌合固定することで、内視鏡12と縫合器3とが固定される。
図332及び図333の実施例では、内視鏡12を結束部材798の凹部802に合わせ、2本のシース791,792は結束部材798の凹部800,801に合わせ、これらの凹部に嵌合固定することで、内視鏡12と縫合器3とを固定する。
図334の実施例では、溝803とレール部材805とを嵌合することで内視鏡12と縫合器とを固定する。また溝806と図示しないレール部材とを嵌合することも可能である。
図335の実施例では、レール部材808と溝810を嵌合することで内視鏡12と縫合器3とを固定する。またレール部材809と図示しない溝を嵌合することも可能である。
図336の実施例では、フード603に内視鏡12を挿入し、2本のシース791,792とフード603とを束ねるように、これらに粘着テープ813を巻く。
図337の実施例では、図336に示す粘着テープ813を外してあり、スコープ受け814がシース791に対して回転自在である。
図338の実施例では、図337と同様であるが、位置関係が異なる。
図339,340の実施例では、内視鏡820の溝部821にバンド815をはめ込み、ワイヤー固定部材817をネジ816を利用してシース固定部材819に固定する。こうして縫合器3と内視鏡820が固定できる。
図342乃至図347の実施例では、バンド823とシース固定部材822との間に内視鏡12を挟む形で取り付ける。
図348,349の実施例では、ネジ826を使ってシース固定部材825にスコープ受け824を固定する。
図350の実施例では、内視鏡をフード603に挿入する際、突起829を鉗子チャンネル6に挿入する。
図351の実施例では、内視鏡の鉗子チャンネル831,832から2本のシース791,792を通して鉗子口から出し、図示しない操作部を取り付ける。
図352の実施例では、内視鏡12をバンド836の中に挿入して、締め付けネジ834を回すことでバンド836の直径が小さくなり、内視鏡12がシース固定部材835にしっかり固定される。
(効果)
図325の実施例の場合、内視鏡12と縫合器3は固定角度657が安定して不意に回転せず、またフード789から内視鏡12が抜けにくい。
図326のように取り付けた場合、内視鏡画像は図323のように見えるが、図327のように取り付けた場合、内視鏡画像は図324のように見える。治療に適した内視鏡画像になるよう、取付け方を選択することができる。図328乃至図329のように、簡単かつ確実に内視鏡12と縫合器3を固定することができ、さらに前述同様、治療に適した内視鏡画像になるよう、取付け方を選択することができる。
図330,331の実施例では、簡単かつ確実に内視鏡12と縫合器3とを固定することができ、さらに前述同様、治療に適した内視鏡画像になるよう、取付け方を選択することができる。
図332,333の実施例の効果は、図330,331の場合と同様である。
図334、図335、図336乃至図338、図339乃至図341、図342乃至図347、図348乃至図349に夫々示す各実施例の効果は、図330乃至331の場合と同様である。
図350及び図351に示す実施例では、内視鏡12の固定角度657は常に一定となり、内視鏡画像は常に図323の様になる。
図352の実施例では、内視鏡12の固定角度657が常に一定となり、不用意にずれてしまうことがない。
[第57実施形態]
図353から図360は、手技に関する第57実施形態を示す。
(作用)
胃の一部を縛る手技の実施形態について説明する。
まず、図353に示すように、内視鏡12に固定した縫合器3に糸851を引っ掛けて、経口的に胃内に挿入する。この後、図354Aに示すように、縫合器3を使用して糸851をエンドループカートリッジ440で固定する。この後、縫合器3を一旦体外に抜去し、エンドループカートリッジ440とそれに取付けられた糸442、着脱可能針441を縫合器3に取付け、再び胃内に挿入し糸851をエンドループカートリッジ440で胃壁に固定する。この工程を、必要な回数繰り返す。図354Bは、エンドループカートリッジ440を複数個用いて糸851を固定した状態を示す。
図355Aに示すように、体外で糸851に結び目854を作り、糸851を通した孔853が設けられたキャップ852を内視鏡12に装着して、図の様に結び目854を胃内に移動する。この結び目854を押し込んだことにより、図355Bに示すように、糸851が胃内で組織を収縮する。
さらに、図356に示すように、糸851にチューブ855を通した上で第2の糸の結び目856を作り、図355Aと同様に、この第2の糸の結び目856を胃内に押し込む。そして、図357に示されるように、先に送り込んだ糸の結び目854と第2の糸の結び目856との間隔を短くし、チューブ855がループ形状に変形されるまで糸851をしばる。この後、糸851を結び目856の近傍で切断し、近位端の糸を体外に抜去することにより、図358の状態となる。
図359は上記の変形例である。この変形例では、エンドループカートリッジ440によって胃内全周にわたって糸851を固定して、図の様に結び目854を体外で作って胃内に移動させ、図360のように糸851を引いて胃を収縮する。
(効果)
胃の一部を縛ることにより、食物の摂取が少なくても食物がたまって噴門に達し、満腹中枢が働く。このため、食物の摂取量が減り、肥満治療に有効である。
以上、本発明について種々の図に示す好ましい実施形態との関係で説明してきたが、本発明から逸脱することなく、本発明と同じ機能をなすために他の同様な実施形態を用い、あるいは、上述の実施形態を変更しあるいは追加可能なことは明らかである。したがって、本発明は、いずれかの単一の実施形態に制限されるべきものではない。例えば上述の各処置具は、軟性内視鏡と共に用いるだけでなく、硬性内視鏡あるいはトラカール等と共に用いることが可能なことは明らかである。内視鏡と共に用いる場合には、上述のように内視鏡の外側に配置することに代え、内視鏡内に延設された適宜のルーメンを通して体腔内に挿入することも可能である。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。

(付記項1)体外で操作することにより、体腔内で処置を行うための処置具であって、体腔内に挿入可能な先端部を有する可撓性部材と、この可撓性部材の先端部に配置され、体外からの操作で作動するリンク機構と、このリンク機構で作動され、組織を穿刺する方向及び組織から抜去する方向に移動可能な曲針とを備えることを特徴とする処置具。
(付記項2)軸線を有するガイド部材に沿って体内に挿入可能であり、このガイド部材に対して、ガイド部材の軸線方向に移動可能に保持されることを特徴とする付記項1に記載の処置具。
(付記項3)内視鏡と共に用いられ、体外で操作することにより、体腔内で処置を行うための内視鏡用処置具であって、体腔内に挿入される先端部を有し、体外で操作可能な柔軟構造の伝達部材と、この伝達部材の先端部に連結されたプッシュロッドと、このプッシュロッドに連結された第1,第2接続部材とを備え、これらの第1,第2接続部材の夫々は、このプッシュロッドに回転自在に連結された基端部と、先端部とを有し、さらに、夫々が前記接続部材の先端部に回転自在に連結された基端部と、先端部とを有する第1,第2腕部材と、前記第1,第2腕部材の夫々の先端部を、所定の間隔で回転自在に保持する保持部材と、夫々が前記第1,第2腕部材の先端部に一体的に形成され、前記伝達部材がプッシュロッドを介して第1,第2接続部材と第1,第2腕部材とを作動したときに、互いに開閉可能な第1,第2作動部材と、前記第1,第2作動部材の少なくとも一方に設けられ、生体組織を穿刺するための針と、を備えることを特徴とする内視鏡用処置具。
(付記項4)前記第1,第2作動部材の少なくとも一方は、少なくとも1つの組織固定手段を有することを特徴とする付記項3に記載の内視鏡用処置具。
(付記項5)前記針は、曲針であることを特徴とする付記項3に記載の内視鏡用処置具。
(付記項6)生体組織を前記針から保護するための保護手段を備えることを特徴とする付記項3に記載の内視鏡用処置具。
(付記項7)前記針に取付けられた縫合糸と、前記針により、組織に穿刺された前記糸を針から回収する回収手段とを備えることを特徴とする付記項3に記載の内視鏡用処置具。
(付記項8)この処置具は、軸線を有するガイド部材に沿って体内に挿入可能であり、このガイド部材に対して、ガイド部材の軸線方向に移動可能に保持されることを特徴とする付記項3に記載の処置具。
(付記項9)内視鏡と共に用いられ、体外で操作することにより、体腔内で処置を行うための内視鏡用処置具であって、体腔内に挿入される先端部を有し、体外で操作可能な柔軟構造の伝達部材と、この伝達部材の先端部に連結されたプッシュロッドと、このプッシュロッドに連結された第1,第2接続部材とを備え、これらの第1,第2接続部材の夫々は、このプッシュロッドに回転自在に連結された基端部と、先端部とを有し、さらに、夫々が前記接続部材の先端部に回転自在に連結された基端部と、先端部とを有する第1,第2腕部材と、前記腕部材の夫々の先端部を、回転自在に保持する保持部材と、夫々が前記腕部材の先端部に一体的に形成され、前記伝達部材がプッシュロッドを介して第1,第2接続部材と第1,第2腕部材とを作動したときに、互いに開閉可能な第1,第2作動部材と、前記第1,第2作動部材の少なくとも一方に設けられ、生体組織を穿刺するための針と、この針に取付けられた糸と、前記針により、組織に穿刺された前記糸を針から回収する回収手段とを備え、前記回収手段は、前記針を第1,第2作動部材の一方から取外すための係止部材を有することを特徴とする内視鏡用処置具。
(付記項10)前記回収手段は、内視鏡用処置具の延在する方向に沿って移動可能であることを特徴とする付記項9に記載の内視鏡用処置具。
(付記項11)前記針に取付けられた糸は、少なくとも1つの大ループと、この大ループを形成する糸に巻かれた少なくとも1つの小ループとを有することを特徴とする付記項9に記載の内視鏡用処置具。
(付記項12)内視鏡と共に用いられ、体外で操作することにより、体腔内で処置を行うための内視鏡用処置具であって、生体組織を穿刺するための針を備え、この針は、組織を縫合するための糸が固定され、さらに、組織に穿刺された針を回収するための回収手段と、を備え、前記回収手段は、前記針を係止可能な針係止部材と、前記糸を係止可能な糸係止部材とを有し、これにより、針係止部材に係止された前記針と、糸係止部材との間で組織を締付け可能な針糸固定手段を形成することを特徴とする内視鏡用処置具。
(付記項13)前記針糸固定手段は、前記糸を外部に露出させる空間を有し、この空間で糸が切断可能であることを特徴とする付記項12に記載の内視鏡用処置具。
(付記項14)内視鏡と共に用いられ、体外で操作することにより、体腔内で処置を行うための内視鏡用処置具であって、体腔内に挿入される先端部と、体外に配置される基端部とを有する柔軟構造の伝達部材と、この伝達部材の先端部に連結されたプッシュロッドと、前記伝達部材の基端部に連結された操作部と、前記プッシュロッドに連結された第1,第2接続部材とを備え、これらの第1,第2接続部材の夫々は、このプッシュロッドに回転自在に連結された基端部と、先端部とを有し、さらに、夫々が前記接続部材の先端部に回転自在に連結された基端部と、先端部とを有する第1,第2腕部材と、前記腕部材の夫々の先端部を、回転自在に保持する保持部材と、夫々が前記腕部材の先端部に一体的に形成され、前記操作部が前記伝達部材とプッシュロッドとを介して、第1,第2接続部材と第1,第2腕部材とを前記連結部材に対して移動したときに、互いに開閉方向に移動可能な第1,第2作動部材と、これらの第1,第2作動部材の一方に設けられ、この一方の作動部材の移動範囲を規制する規制機構と、を備えることを特徴とする内視鏡用処置具。
(付記項15)前記規制機構は、前記一方の作動部材と前記腕部材とに枢着された力蓄積部材と、この力蓄積部材に対して前記一方の作動部材を、前記開閉方向の一方に付勢するばねを有することを特徴とする付記項14に記載の内視鏡用処置具。
(付記項16)内視鏡と共に用いられ、体外で操作することにより、体腔内で処置を行うための内視鏡用処置具であって、体腔内に挿入される先端部を有し、体外で操作可能な柔軟構造の伝達部材と、この伝達部材の先端部に連結されたプッシュロッドと、このプッシュロッドに連結された第1,第2接続部材とを備え、これらの第1,第2接続部材の夫々は、このプッシュロッドに回転自在に連結された基端部と、先端部とを有し、さらに、夫々が前記接続部材の先端部に回転自在に連結された基端部と、先端部とを有する第1,第2腕部材と、前記腕部材の夫々の先端部を、所定の間隔で回転自在に保持する保持部材と、夫々が前記腕部材の先端部に一体的に形成され、前記伝達部材がプッシュロッドを介して第1,第2接続部材と第1,第2腕部材とを作動したときに、互いに開閉可能な第1,第2作動部材と、前記第1作動部材に回動自在に取付けられた第3作動部材と、前記保持部材と前記第3作動部材との夫々に回動自在に連結され、第1,第2作動部材と共に移動する第3接続部材と、前記第1,第2作動部材の少なくとも一方に設けられ、生体組織を穿刺するための針と、を備えることを特徴とする内視鏡用処置具。
(付記項17)内視鏡用縫合器を用いた縫合方法であって、(1)挿入補助具を体腔内に留置する工程と、(2)挿入補助具に内視鏡に組み込まれた縫合器を挿入し、縫合器を体腔内に挿入する工程と、(3)縫合器の曲針を開く工程と、(4)曲針を縫合部位に押し付ける工程と、(5)曲針を組織に穿刺する工程と、(6)針を回収部材で回収する工程と、(7)曲針を組織から抜く工程と、(8)回収部材を縫合部位に近づける工程と、(9)回収部材を所定の位置に戻し、曲針を閉じて縫合器を体外に抜去する工程と、を具備する縫合方法。
(付記項18)内視鏡用処置具を用いた胃の収縮方法であって、前記処置具の第1、第2作動部材の間に、胃を収縮するための糸を配設する工程と、内視鏡と組み合わせた処置具を体内に挿入する工程と、前記処置具を使って、前記糸を胃壁の複数箇所に固定する工程と、前記胃を収縮するために、前記糸を収縮させる工程と、を具備する、収縮方法。
(付記項19)前記胃を収縮するために収縮させた糸を、チューブ内に通す工程と、前記チューブを前記収縮した糸の近傍で、前記処置具を使ってループ状に胃壁に固定する工程と、をさらに具備する付記項18に記載の収縮方法。
開閉角をさらに大きくし、また、さらに大きな力を出す構造を備えた、内視鏡と共に体腔内に挿入可能な内視鏡用処置具を提供する。
本発明の第1の実施形態による内視鏡用縫合システムの全体構成を示す説明図。 図1に示す内視鏡と縫合器との拡大図。 縫合器の第1,第2作動部材を閉じた状態の説明図。 縫合器の第1,第2作動部材を開いた状態の説明図。 図3の縫合器の内部構造を示す断面図。 図4の縫合器の内部構造を示す断面図。 図5のA−A線に沿う断面図。 図2の矢印Bの方向から見た図を示す、結合器を内視鏡に取付けた状態の図。 図2の矢印Bの方向から見た図を示す、内視鏡を取り外し、縫合器だけを示す図。 図7のC−C線に沿う断面図。 図7のD−D線に沿う断面図。 図7のE−E線に沿う断面図。 図13のF−F線に沿う断面図。 図7の矢印Gの方向から見た図。 糸把持具と縫合糸との関係を示す、フックで、縫合糸を引っ掛けた状態の図。 他の糸把持具のフックを示す、縫合糸とフックとがシース内に引き込まれた状態の図。 他の糸把持具のフックを示す外観図。 他の糸把持具のフックを示す、糸把持具が糸をフックで取ろうとしている図。 他の糸把持具のフックを示す、糸把持具が糸をフックで取ろうとしている図。 挿入補助具の概略的な縦断面図。 縫合器を取り付けた内視鏡を挿入補助具に収納した状態の説明図。 縫合器を取り付けた内視鏡を挿入補助具から突出させた状態の説明図。 挿入補助具に取付ける弁の変形例を示す図。 内視鏡及び縫合器を収納した状態の変形例による挿入補助具の図。 図20の挿入補助具から内視鏡及び縫合器を突出させた状態の図。 図23から図27と共に縫合器による縫合手順を示し、曲針が組織に近接した状態の図。 曲針が組織を穿刺した状態の図。 糸把持具が縫合糸を引っ掛けた状態の図。 縫合糸が、これを引っ掛けたフックと共に柔軟管状部材に引き込まれた状態の図。 糸把持具をチャンネル部材から引き抜いた状態の図。 曲針を組織から抜いた状態の図。 縫合器を挿入補助具と共に体腔外に抜去する状態の図。 ノットプッシャーを使って体内に結び目を送り込む状態の図。 縫合器を保護部材内に収納した状態で示す、第2実施形態の内視鏡用縫合システムの図2と同様な図。 図30の内視鏡用縫合システムにおける縫合器を突出した状態の説明図。 図33から図35と共に第2実施形態における保護部材を示し、可動部を突出させた状態の図。 移動部材がロック部材の係止を解除した状態の図。 可動部を引っ込めた状態の図。 ロック部材の詳細図。 第3の実施形態の内視鏡用縫合システムに用いる保護部材の説明図。 図38から図41と共に第4の実施形態による内視鏡用縫合システムを示し、これに用いる縫合器を示す図。 組織を穿刺した後の着脱可能針が、針糸固定具に係止された状態の図。 縫合糸を締めこんで傷口を塞いでいる状態の図。 縫合糸の余った部分を糸切具で切っている状態の図。 図37のH−H線に沿う断面図。 図16に示す補助挿入具の手元側に密閉手段を組み込んだ状態の断面図。 図42のI−I線に沿う断面。 第5の実施形態の内視鏡用縫合システムに用いる縫合器を示す図。 組織を穿刺した後の着脱可能針が、針糸固定具に係止された状態の図。 第6の実施形態の内視鏡用縫合システムに用いる縫合器を示す図。 組織を穿刺した後の着脱可能針が、針固定具に係止された状態の図。 第1,第2作動部材が開いたときに、係止部材から外れたループによりノットが形成される状態を示す図。 縫合糸の余った部分を糸切具で切っている状態の図。 組織を把持鉗子で引張った状態で縫合する状態を示す図。 第7の実施形態の内視鏡用縫合システムに用いる縫合器を示す図。 組織を穿刺した後の着脱可能針が、針糸固定具に係止された状態の図。 図52のJ−J線に沿う断面図。 補強部材が配設されている糸ロック手段の構造を示す図。 弾性部材と管状部材とで構成されている糸ロック手段の構造を示す図。 長手方向に窪みが設けられている管状部材によって形成されている糸ロック手段の構造を示す図。 長手方向に直交する方向に窪みが設けられている管状部材によって形成されている糸ロック手段の構造を示す図。 管状部材をスエージングさせて弾性部材に均等でかつ放射状に圧力を加えている糸ロック手段の構造を示す図。 ニードルホルダを組織から抜いた状態の図。 組織を緊縛した状態の図。 図58から図63と共に、第8の実施形態の内視鏡用縫合システムによる縫合手順を示し、縫合器を縫合すべき組織に近接させた状態の図。 組織を穿刺した後の着脱可能針が、針固定具に係止された状態の図。 ニードルホルダを組織から抜出した状態の図。 針糸固定具を残して、縫合器と内視鏡とを組織から離隔させた状態の図。 縫合糸で組織を緊縛した状態の図。 縫合糸を分離可能な状態の図。 縫合糸の余った部分を糸切具で切っている状態の図。 第9の実施形態の内視鏡用縫合システムに用いる縫合器を示す図 組織を穿刺した後の着脱可能針が、針固定具に係止された状態の図。 縫合された状態の組織を示す図。 図68から図99と共に第10実施形態を示す、図68のA−A断面図。 縫合器の外観図(図67のB矢視図)。 図67のC矢視図(一部、部分断面あり)。 図69のD矢視図。 図69のE−E断面図。 図69のF−F断面図。 図69のG−G断面図。 縫合器の操作部の詳細図。 図74のH−H断面図。 プレノットカートリッジの外観図。 図78から図80と共に、着脱可能針を針把持具で取り外すときの動作を説明し、針把持具と着脱可能針とを対向させた状態の図。 図77の状態から針把持具を移動させ、ばねを押し広げた状態の図。 図78の状態からばねが復帰した状態の図。 着脱可能針を糸把持具にロックさせた状態の図。 図82乃至図85と共に変形例による針把持具、着脱可能針、ニードルホルダを示す、図77と同様な図。 ばねを押し広げた状態の図78と同様な図。 ばねが復帰した状態の図79と同様な図。 針把持具を移動して着脱可能針を針把持具にロックさせた状態の図。 着脱可能針をニードルホルダから分離した状態の図。 プレノットカートリッジとカバーとを分離した状態の図。 プレノットカートリッジのプレノットが針把持具から外れないようにカバーを取り付けた状態の図。 針把持具の内部に組み込まれている着脱可能針をロックさせるためバネの外観図。 プレノットの結び方の詳細を示した図。 図91から図98と共に縫合の手順を示し、着脱可能針と2つの固定針を縫合部位に押し付けた状態の図。 着脱可能針と固定針とを組織に穿刺した状態の図。 穿刺後の着脱可能針にニードルキャッチングシースを押込んだ状態の図。 着脱可能針をニードルホルダから引き抜いた状態の図。 ニードルホルダを組織から引き抜いた状態の図。 プレノットを針把持具から外した状態の図。 プレノットを組織の開口部に移動させた状態の図。 プレノットで組織の開口部を閉じた状態の図。 余った糸を切断した状態の図。 ニードルキャッチングシースの別の変形例であるニードルキャッチングシースを示した図。 図101から図111と共に第11実施形態を示す、縫合器の外観図(図102のG矢視図)。 図100の部分断面図。 図100のA−A断面図。 図101のB矢視図。 図101のC−C断面図。 図101のD−D断面図。 図102のE−E断面図。 図102のF−F断面図。 図109から図111と共に縫合器が組織を穿刺する際の動作を示す、第1アクティブ部材を開いた状態の図。 組織を穿刺する状態の図。 第2アクティブ部材に、力蓄積部材の力を作用させた状態の図。 組織を大量に挟んで第1アクティブ部材を完全に閉じた状態の図。 図113から図122と共に第12実施形態を示す、縫合器の外観図(図114のG矢視図)。 図112の部分断面図。 図112のA−A断面図。 図113のB矢視図。 図113のC−C断面図。 図114のE−E断面図。 図114のF−F断面図。 図120から図122と共に縫合器が組織を穿刺する際の動作を示す、第1アクティブ部材を開いた状態の図。 着脱可能針と2つの固定針とが組織を穿刺するときの図。 着脱可能針と2つの固定針とがさらに深く組織を穿刺した状態の図。 第1,第2アクティブ部材を閉じた状態の図。 図124から図126と共に第13実施形態を示す、着脱可能針と2つの固定針とが穿刺されるときの図119と同様な図。 着脱可能針と2つの固定針とが組織を穿刺するときの図。 着脱可能針と2つの固定針とがさらに深く組織を穿刺した状態を示す、着脱可能針と2つの固定針とが組織を完全に穿刺した状態の図。 着脱可能針と2つの固定針とがさらに深く組織を穿刺した状態を示す、第1,第2アクティブ部材を閉じた状態の図。 縫合器の断面図。 図127Bと共に第14実施形態を示し、スコープと縫合器の固定方法を示した図。 図127Aのチューブホルダの断面図。 図127Aの構成に保護部材を装着させた図。 図130から図143と共に第15実施形態を示し、着脱可能針を組織に穿刺した状態の図。 着脱可能針が針把持具のばねを押し広げた状態の図。 押し広げられたバネが復帰してスライダの凹部に係合した状態の図。 針把持具を移動したときに係合部がバネを係止する状態を示す図。 図132よりも、針把持具をさらに移動させた状態を示す図。 ニードルホルダから着脱可能針が外れた状態を示す図。 ニードルホルダを組織から抜去した状態を示す図。 再度ニードルホルダに着脱可能針を装着する前の状態を示す図。 針把持具を移動して着脱可能針をロックする状態を示す図。 ニードルホルダに着脱可能針を再度装着した状態を示す図。 解除用部材を移動してバネを戻した状態を示す図。 針把持具を移動してバネを押し広げた状態の図。 広がったバネからスライダが外れた状態を示す図。 連続的に縫合した状態を示す図。 連続的に縫合した後、結び目を作った状態を示す図。 図145から図163と共に第16実施形態を示す、縫合器の部分断面図。 図144のA−A断面図。 図158で示すエンドループカートリッジの部分断面図。 図148から図157と共に縫合器が組織を穿刺する際の動作を示し、着脱可能針を組織に穿刺した状態の図。 エンドループカートリッジの針ロック機構に着脱可能針を係合させた状態の図。 着脱可能針を針保持部材から外した状態を示す図。 フック装置を押し込んだ状態を示す図。 係止用管状部材がエンドループカートリッジから外れた状態を示す図。 針保持部材を組織から抜去した状態を示す図。 フックを引込んで縫合糸を締め付ける状態を示す図。 縫合糸をさらに締め付けた状態を示す図。 フックをコイルから引出した状態を示す図。 フックからループを外した状態を示す図。 余った縫合糸を切断する状態を示す図。 エンドループカートリッジの外観図。 係止用管状部材の外観図。 縫合器の手元側の気密構造を示す図。 縫合器の手元側の操作部を示す図 縫合糸を切るときに使用する糸切鉗子の先端部の断面図。 外筒管の別の構造案を示した図。 エンドループカートリッジを縫合器に装填させた図。 着脱可能針の別の形態を示した図。 図165に示される着脱可能針を針保持部材に装着した図。 縫合器を内視鏡に取り付けて、縫合器の先端を内視鏡の先端に一番近づけたときの図。 縫合器の先端を内視鏡の先端から離したときの図。 図170及び図171と共に第17実施形態を示し、縫合器の第1作動部材と第2作動部材を開いたときの部分断面図。 縫合器の第1作動部材と第2作動部材を閉じたときの部分断面図。 図169のA−A断面図。 第18実施形態における縫合器が組織を穿刺したときの図。 第10実施形態に適用可能なニードルホルダの変形例を示す断面図。 図173のニードルホルダの概略的な斜視図。 さらに他のニードルホルダの変形例を示す図。 図175のニードルホルダの概略的な斜視図。 第10実施形態及び他の実施形態に適用可能な固定針を示す図。 図179と共に第19実施形態を示し、エンドループカートリッジを係止用管状部材に取り付けるときの図 エンドループカートリッジが係止用管状部材に取り付けられた状態の図。 図181と共に第20実施形態を示し、エンドループカートリッジを係止用管状部材に取り付けるときの図 係止用管状部材とフック装置とを先端パイプ内に収納した状態の図。 図182B乃至図190と共に第21実施形態を示し、エンドループカートリッジを縫合器に組み付ける前の説明図。 図182Aの係止部材の説明図。 図182Aの係止部材と管状部材とを分解して示す説明図。 エンドループカートリッジを、縫合器のガイド部材中に収納した状態の断面図。 エンドループカートリッジに着脱可能針を係合させた状態の断面図。 種々のエンドループカートリッジの断面図。 種々のエンドループカートリッジの断面図。 エンドループカートリッジの外観図。 着脱可能針が組織を穿刺した状態の説明図。 エンドループカートリッジが着脱可能針と係合した状態の説明図。 エンドループカートリッジが針保持部材から着脱可能針を外した状態の説明図。 針保持部材を組織から抜去した状態の説明図。 フックを介して、糸を引き、組織を緊縛した状態の説明図。 係止部材と管状部材とを介してエンドループカートリッジを紙面左方向に移動させ、係止部材が開いた状態又は開ける状態の説明図。 エンドループカートリッジを係止部材から除去した後の状態の説明図。 エンドループカートリッジを係止部材から除去するときの説明図。 第22実施形態を示す、図183と同様な断面図。 図192B乃至図195と共に第23実施形態を示し、エンドループカートリッジを縫合器に組み付ける前の説明図。 エンドループカートリッジの外観図。 ガイド部材にエンドループカートリッジを収納した状態の説明図。 ガイド部材にエンドループカートリッジを収納した状態の縦断面図。 エンドループカートリッジが係合具から外れた状態の説明図。 図197乃至図199と共に第24実施形態を示し、ガイド部材にエンドループカートリッジを収納した状態の縦断面図。 エンドループカートリッジを係合部材に取付ける前の説明図。 エンドループカートリッジを係合部材に取付ける状態の斜視図。 図197の状態からエンドループカートリッジを押込んだ状態の断面図。 第16,21実施形態に用いられるフックの外観図。 第25実施形態を示し、図200と比較されるフックの外観図。 図203乃至図208と共に第26実施形態を示し、縫合器と内視鏡を組み合わせた状態の図。 挿入補助具内に縫合器を配置した状態の断面図。 挿入補助具から縫合器を外に突出させた状態の断面図。 気密弁に内視鏡を通す状態の説明図。 図205の状態から、さらに気密性を高めるバンドを巻く状態の説明図。 バンドを取付ける状態を示す図206のA−A断面図。 バンドを取付け終えた状態の図206のA−A断面図。 図210と共に第27実施形態を示し、第16あるいは第21実施形態に適用可能な操作部の平面図。 第16あるいは第21実施形態に適用可能な操作部の側面図。 図209の操作部の部分断面図。 図211に示すつまみの外観図。 図212に示すつまみの外周部に形成した溝の展開図。 第28実施形態の操作部を示す平面図。 図202に示すスコープホルダーの詳細図。 図202に示すスコープホルダーの詳細図。 操作部とスコープホルダーとを嵌合した状態の説明図。 図218乃至図223Cと共に第29実施形態を示す、スコープホルダーの部分断面図。 スコープホルダーの部分断面図。 内視鏡に縫合器を取り付けて、縫合器の先端を内視鏡の先端から離した状態の説明図。 内視鏡に縫合器を取り付けて、縫合器の先端を内視鏡の先端に一番近づけた状態の説明図。 スコープホルダーの突没ハンドル及び突没パイプの外観図。 よじれた状態の複数のチューブと共に示すスコープホルダーの一部の外観図。 折れ曲った状態のチューブと共に示すスコープホルダーの一部の外観図。 第21実施形態の実施に用いる装置の全体を示す図。 図223Bの矢印Aの方向から突没ハンドルを見た図。 図223乃至図225Bと共に第30実施形態を示し、内視鏡と縫合器とを取り付ける状態の説明図。 治具をスコープ固定部に固定した状態の図。 治具を用いたときの内視鏡の視野を示す説明図。 第31実施形態を示す、縫合器に内視鏡を取り付けた状態の説明図。 図228と共に第32実施形態を示し、縫合器に内視鏡を取付ける状態の説明図。 スコープ固定部が不安定な状態を比較のために示す説明図。 図230及び図231と共に第33実施形態を示し、着脱可能針が針保持部材に取り付けられている状態の内視鏡視野の図。 着脱可能針が針保持部材から取り外された状態の内視鏡視野の図。 目印付きエンドループカートリッジの説明図。 図233及び図234と共に第34実施形態を示す、縫合器の一部の説明図。 ループ状形状の第2アクティブ部材を有する縫合器の説明図。 図233のアクティブ部材とエンドループカートリッジの関係を示す図。 第35実施形態を示す、縫合器の断面図。 図236B乃至図237Cと共に第36実施形態を示す、針保持部材と着脱可能針との説明図。 着脱可能針を示す断面図。 糸の固定部を示す断面図。 変形例の針保持部材と着脱可能針との説明図。 着脱可能針を示す断面図。 糸の固定部を示す断面図。 第21実施形態のエンドループカートリッジの断面図。 第37実施形態を示す、エンドループカートリッジ内に配置する糸ロック手段の中心線がずれた状態であることを示す断面図。 図241乃至図246と共に第38実施形態を示し、エンドループカートリッジを縫合器に組み付ける前の説明図。 図240のエンドループカートリッジと係止部材との課題を示す図。 第38実施形態の第1実施例による係止部材を示す図。 第38実施形態の第2実施例による係止部材を示す図。 第38実施形態の第2実施例による係止部材がガイド部材に係止された状態を示す図。 図244Aの係止部材及びフックからエンドループカートリッジが離れた状態の図。 第38実施形態の第4実施例による係止部材を示す図。 第38実施形態の第5実施例による係止部材を示す図。 図248と共に第39実施形態を示す、この実施形態に用いる縫合器を取付けた内視鏡をスコープ置き場に引っ掛ける説明図。 図247に示す縫合器のスライダの説明図。 第40実施形態を示す、この実施形態に用いる着脱可能針の説明図。 第41実施形態を示す、この実施形態に用いるガイド部材の説明図。 図252と共に第42実施形態を示す、第21実施形態の縫合器を用いて組織を縫合する状態の説明図。 くぼみを有する縫合器による縫合器を用いて組織を縫合する状態の図。 第43実施形態を示す、スコープ受けの説明図。 図255A及び図255Bと共に第44実施形態を示す、この実施形態に用いる糸ロック部材の説明図。 カシメパイプの断面図。 糸ロック部材を用いて、糸をエンドループカートリッジに固定した状態の説明図。 第45実施形態を示す、この実施形態に用いる気密弁の説明図。 図258Aから図262と共に第46実施形態を示し、内視鏡と縫合器との関係を示す説明図。 内視鏡に縫合器を取り付ける直前の説明図。 内視鏡に縫合器を取り付けた状態の説明図。 挿入補助具の説明図。 スコープ受けの第1実施例の説明図。 スコープ受けの第2実施例の説明図。 スコープ受けの第3実施例の説明図。 図262乃至図267と共に第47実施形態を示し、この実施形態に用いる縫合器の説明図。 第21実施形態のフックに代えて設けた係合雄部材を示す図。 ガイド部材内のエンドループカートリッジと係合雄部材とを示す図。 係合雄部材と嵌合する係合雌部材が、糸に結合された状態の図。 係合雌部材と係合雄部材が嵌合した状態の説明図。 図269乃至図276と共に第48実施形態を示し、エンドループカートリッジから延びる糸が、係合雌部材に設けられたフックに引っ掛けられた状態の図。 図270乃至図276と共に第48実施形態の縫合手順を示し、着脱可能針で組織を穿刺した状態の図。 エンドループカートリッジを移動し、着脱可能針に係合した状態の図。 エンドループカートリッジを移動し、着脱可能針を針保持部材から外した状態の図 針保持部材を組織から抜き去った状態の図。 組織を縛った状態の図。 係止部材の自由端がエンドループカートリッジから離れた状態の図。 糸とエンドループカートリッジを移動した状態の図。 糸からフックを外した状態の図。 図278乃至図282と共に第49実施形態を示し、この実施形態に用いるエンドループカートリッジと係合雌部材とを示す図。 エンドループカートリッジに係合雌部材を取付けた状態を示す図。 エンドループカートリッジが、ガイド部材に引き込まれた状態を示す図。 図279に示す位置から係合雌部材と糸の端部材とが管状部材内に引き込まれた状態を示す図。 係合雌部材が管状部材から突出した状態を示す図。 本実施形態を図266に示す係合雌部材に適用した実施例を示す図。 図282乃至図285と共に第50実施形態を示し、エンドループカートリッジを収納するケースと縫合器とを示す図。 図283の実施形態に用いる着脱可能針の説明図。 ケースの変形例を示す図。 図286B乃至図288と共に第51実施形態を示し、エンドループカートリッジの説明図。 図286Aの糸の端部の説明図。 図286のエンドループカートリッジが固定された状態の説明図。 図287の糸が保持された状態の説明図。 図289B乃至図289Dと共に第52実施形態を示し、縫合器の先端部を概略的に示す図。 アクティブ部材と針保持部材との接続部の変形例を示す図。 図289Bのアクティブ部材と針保持部材との概略的な断面図。 着脱可能針と針保持部材との接続部の変形例を示す図。 図291乃至図300Bと共に第53実施形態を示し、この実施形態に用いる針保持部材と着脱可能針との説明図。 図291の着脱可能針を装着した針保持部材とエンドループカートリッジとの説明図。 図291の針保持部材とエンドループカートリッジとを係合させた状態の説明図。 変形例による針保持部材の説明図。 他の変形例による針保持部材の説明図。 図290に示す針保持部材に弾性材料を付着した状態の部分断面図。 変形例による着脱可能針に弾性部材を装着した状態の説明図。 図296AのA−A線に沿う断面図。 弾性部材を装着した他の変形例による着脱可能針を針保持部材に取付けた状態の部分断面図。 弾性部材を装着したさらに他の変形例による着脱可能針を針保持部材に取付ける状態を示す説明図。 さらに他の変形例による着脱可能針を装着した針保持部材の説明図。 図298Aに示す針保持部材の断面図。 さらに他の変形例による着脱可能針を装着した針保持部材の説明図。 図299Aに示す針保持部材の断面図。 さらに他の変形例による着脱可能針と針保持部材との説明図。 図300Aの着脱可能針と針保持部材とが固定された状態の説明図。 図301乃至図308と共に第54実施形態を示し、第一,第二アクティブ部材を最大に開いた状態の説明図。 第一,第二アクティブ部材を多少閉じた状態の説明図。 第一,第二アクティブ部材を夫々対応する駆動部材につないだ第1実施例の説明図。 双方の駆動部材の近位端を2つのスライダにつないだ第2実施例の説明図。 双方の駆動部材の近位端を操作部につないだ第3実施例の説明図。 図306B及び306Cと共に双方の駆動部材の近位端を操作部につないだ第4実施例を示す部分断面図。 図306AのB−B線に沿う図。 図306AのC−C線に沿う図。 第一,第二アクティブ部材を多少閉じた状態の第5実施例の説明図。 第6実施例の説明図。 図310乃至図321と共に第55実施形態を示し、第一,第二アクティブ部材を開いて縫合器を組織に押し付けた状態の説明図。 最初に組織を穿刺した状態の説明図。 第一,第二アクティブ部材を僅かに開いた状態の説明図。 第一,第二アクティブ部材をさらに開いた状態の説明図。 二度目に組織を穿刺した状態の説明図。 第一,第二アクティブ部材を所定の位置まで閉じた状態の説明図。 図310の詳細図。 図311の詳細図。 第1の実施例の詳細図。 第1の実施例の第一,第二アクティブ部材が開く直前の詳細図。 第1の実施例の概略的な斜視図。 第2の実施例の詳細図。 第二アクティブ部材が動く状態の図320の一部の拡大説明図。 第二アクティブ部材がさらに動いた状態の一部の拡大説明図。 図324乃至図352と共に第56実施形態を示し、縫合器と内視鏡とを取り付けたときの内視鏡画像を示す図。 縫合器と内視鏡との取付け位置を変更したときの内視鏡画像を示す図。 第56実施形態の第1の実施例の説明図。 第2の実施例の説明図。 図326の状態から、縫合器と内視鏡との取付け位置を変更したときの説明図。 第3の実施例の説明図。 シース固定部材とスコープ受けとを取付けた状態の第3の実施例の説明図。 第4の実施例の説明図。 図330の状態から、縫合器と内視鏡との取付け位置を変更したときの説明図。 第5の実施例の説明図。 図332の状態から、縫合器と内視鏡との取付け位置を変更したときの説明図。 第6の実施例の説明図。 第7の実施例の説明図。 第8の実施例の説明図。 第8の実施例の変形例の説明図。 図337の状態から、縫合器と内視鏡との取付け位置を変更したときの説明図。 第9の実施例の説明図。 第10の実施例の説明図。 図340の状態から、縫合器と内視鏡との取付け位置を変更したときの説明図。 第11の実施例の説明図。 図342のA−A線に沿う断面図。 内視鏡を取付けた状態の第11の実施例の説明図。 図344のA−A線に沿う断面図。 図344の状態から、縫合器と内視鏡との取付け位置を変更したときの説明図。 図346のA−A線に沿う断面図。 第12の実施例の説明図。 図348の状態から、縫合器と内視鏡との取付け位置を変更したときの説明図。 第13の実施例の説明図。 第14の実施例の説明図。 第15の実施例の説明図。 図354乃至図360と共に第57実施形態を示し、内視鏡に固定した縫合器と共に、糸を胃内に挿入した状態の説明図。 エンドループカートリッジを胃壁に固定した状態の説明図。 複数のエンドループカートリッジを胃壁に固定した状態の説明図。 体外で形成した第1の糸の結び目を、胃内に送り込むときの説明図。 胃内に送り込まれた第1の糸の結び目により、胃内で組織が収縮した状態の説明図。 糸を通したチューブを第2の糸の結び目と共に胃内に送り込むときの説明図。 第2糸の結び目を第1の糸の結び目の近傍まで移動したときの説明図。 第2の糸の結び目の近傍で糸を切断し、糸を体外に抜去した状態の説明図。 変形例を示し、複数のエンドループカートリッジにより、胃内の全周にわたって糸を固定した状態の説明図。 図359の糸により、胃を収縮した状態の説明図。
符号の説明
3…縫合機、16,17…作動部材、18…保持部材、20…プッシュロッド、22,23…接続部材、24,25…腕部材、34…曲針。

Claims (2)

  1. 内視鏡と共に用いられ、体外で操作することにより、体腔内で処置を行うための内視鏡用処置具であって、
    体腔内に挿入される先端部を有し、体外で操作可能な柔軟構造の伝達部材と、
    この伝達部材の先端部に連結されたプッシュロッドと、
    このプッシュロッドに連結された第1、第2接続部材とを備え、これら第1、第2接続部材の夫々は、このプッシュロッドに回転自在に連結された基端部と、先端部とを有し、さらに、
    夫々が前記接続部材の先端部に回転自在に連結された基端部と、先端部とを有する第1、第2腕部材と、
    前記腕部材の夫々の先端部を、回転自在に保持する保持部材と、
    夫々が前記腕部材の先端部に一体的に形成され、前記伝達部材がプッシュロッドを介して第1、第2接続部材と第1、第2腕部材とを作動したときに、互いに開閉可能な第1,第2作動部材と、
    前記第1、第2作動部材の少なくとも一方に設けられ、生体組織を穿刺するための針と、
    針に取り付けられた糸と、
    前記針を回収可能で、外表面に形成された外周溝と前記糸を挿通可能な内腔を有する回収部材と、
    体外で操作することにより、前後方向に移動される管状部材の先端に設けられ、前記回収部材の外周溝に係合して回収部材を保持する係止部材と、前記回収部材の少なくとも一部を収容可能で、前記係止部材と一体的に形成されたカバー部材とを備える、内視鏡用処置具。
  2. 前記回収部材は、前記管状部材の先端に、この管状部材と共に移動可能に取付けられ、更に、
    体外に配置され、前記回収部材が前記針に係合する位置に、前記管状部材を介して回収部材を移動する操作部を備え、
    この操作部は、グリップを介して把持されるガイドパイプと、このガイドパイプに回転自在に装着される操作部材と、この操作部材の外周に形成された溝に係合するガイドピンを介して、操作部材が回転されたときに前記管状部材を前後に移動する連結装置を有する請求項1に記載の内視鏡処置具。
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