JP4623352B2 - 人体局部洗浄装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、使用者の局部に洗浄液を噴出して局部を洗浄するシャワー部を有する人体局部洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の人体局部洗浄装置は、基部と、基部に装備され使用者が着座する便座と、基部に装備され使用者の局部に洗浄水を噴出して局部を洗浄するシャワー部と、シャワー部の作動を制御する制御装置とを備えている。人体局部洗浄装置は、装置全体のコンパクト化がますます要求されている。殊に、一般家庭への普及が進むにつれて、アパートやワンルームマンションなどの狭いトイレルームでも容易に設置が出来るような人体局部洗浄装置の全体のコンパクト化がますます要求されている。また、人体局部洗浄装置は、トイレルームで長期間にわたって設置されることから、水、小便、湿分が装置内部に侵入する場合があり、制御装置に搭載されている電子部品または電気部品などの実装部品は、防湿性を必要とする。
【0003】
そこで、特開平07ー321472号公報に示すように、実装部品を搭載した制御基板の防湿を目的として、制御基板の全体を開放型の樹脂製の制御ケースに入れ、ウレタンやエポキシなどの弾力性のある封止剤で、制御基板に搭載されている電子部品または電気部品などの実装部品を制御基板と共に被覆してこれらを封入する構造が採用されていた。このものでは、制御装置に搭載されている電子部品または電気部品などの実装部品の防湿性を高めることができ、長寿命化に有利である。
【0004】
更に、上記した公報に係る技術によれば、制御ケースの収容室において、制御基板の実装面に搭載した実装部品同士が互いに背向するように、2枚の制御基板が所定の間隔を隔てて積層されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記した人体局部洗浄装置においては、制御基板に搭載されている電子部品または電気部品等の実装部品の各リード線類は制御基板から露出しており、そのぶんのスペースを必要とし、制御ケースのコンパクト化には限界があった。更に、複数枚の制御基板は所定の間隔を隔てて積層されているものの、複数の制御基板については、実装面に搭載した実装部品同士を互いに背向させているため、制御ケースのコンパクト化には限界があった。
【0006】
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、導電部材に対する防湿性を一層高めて、水分、小便、湿分の侵入を抑えるのに一層有利とし、更に、制御装置に係る制御ケースのコンパクト化に有利な人体局部洗浄装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る人体局部洗浄装置は、基部と、基部に装備され使用者が着座する便座と、基部に装備され使用者の局部に洗浄液を噴出して局部を洗浄するシャワー部と、シャワー部の作動を制御する制御装置とを具備する人体局部洗浄装置において、
制御装置は、内部に収容室を形成し樹脂を基材とする制御ケースと、制御ケースの収容室に収容された電子部品または電気部品からなる実装部品と、導電材料で形成され制御ケースの壁部に埋設され実装部品に電気的に導通する一端部をもつと共に相手コネクタ部または収容室内の他の実装部品に電気的に導通する他端部をもつ導電部材と、実装部品の少なくとも一部を搭載する実装面を有すると共に収容室内において所定の間隔を隔てて積層された複数枚の制御基板とを有しており、
制御ケースは、合わせ面を有すると共に合わせ面で合わされた複数個の分割ケースと、複数個の分割ケースの合わせ面に介在すると共に制御ケースの収容室の密閉性を高めるシール部材とで構成されており、制御ケースはシール部材の存在を制御ケースの外側から確認する確認窓を有しており、
制御ケースは制御ケースから露出する放熱板を有しており、且つ、実装部品のうち相対的に発熱量が大きい実装部品は放熱板に取り付けられており、実装部品のうち相対的に発熱量が小さい実装部品は、実装面同士を互いに対向させた状態で制御ケースの収容室内に配置された制御基板の実装面に取り付けられていることを特徴とするものである。
【0008】
制御ケースは樹脂を基材とするものであり、電気的絶縁性が高い。樹脂としては特に限定されず、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂の公知の樹脂を採用することができ、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ABS、PMMA等を例示できる。制御ケースに埋設されている導電部材としては導電ワイヤ、印刷回路、リード線を例示できる。導電部材の材質としては導電材料であれば良く、リン青銅、銅、アルミニウム、鋼、ステンレス、チタン、金、これらの合金を例示できる。本発明に係る人体局部洗浄装置によれば、制御ケースの収容室に収容された電子部品または電気部品からなる実装部品に導通する導電部材は、制御ケースの壁部に埋設されているため、防湿性が確保される。防湿性を高めるためには、導電部材は制御ケースの壁部の肉厚内に完全隠蔽状態に埋設されていても良いし、導電部材が制御ケースの壁部に埋設されつつも、導電部材の端部が制御ケースの外壁面に露出していても良い。
本発明に係る人体局部洗浄装置によれば、次の少なくとも一つの方式を採用することができる。
【0009】
・導電部材としては、制御ケースの収容室内の実装部品とコネコタ部とを導通させるものでも良いし、あるいは、制御ケースの収容室内の実装部品同士を導通させるものでも良い。後者の場合には、制御ケースの収容室内に配置されている制御基板の搭載面に搭載されている実装部品と、制御ケースに設けられている放熱板に取り付けられた実装部品とを導通させるものでも良い。あるいは、制御ケースの収容室内に配置されている制御基板の搭載面に搭載されている実装部品同士を導通させるものでも良い。
【0010】
・少なくとも一部の導電部材は、制御ケースの壁部に埋設されている埋設導電部と、制御ケースから露出した露出導電部とを有している方式を採用することができる。この場合には、導電部材への導電で発生したジュール熱を露出導電部からケース外に逃がすのに有利となる。更に、導電部材のうちの露出導電部に、収容室内の実装部品の端子を電気的に接続させ易い。
【0011】
・少なくとも一部の導電部材の露出導電部の先端部は、中央空間を有する凹形状とすることができる。中央空間を有する凹形状としては、U字形状、Y字形状、またはC形状等が例示される。この場合には、収容室に収容されている実装部品(放熱板に搭載されている実装部品を含む)のリード端子を、露出導電部の先端部の凹形状を構成する中央空間に配置すれば、両者を電気的に接続することが容易化する。接続の際に半田付けすることが好ましい。
【0012】
・電子部品または電気部品からなる実装部品としては、制御ケースの収容室に配置される制御基板の実装面に搭載されている方式を採用することができる。この場合、複数の制御基板を所定の間隔を隔てて積層させるように制御ケースの収容室内に配置する。制御基板としては、例えば、制御ケースの収容室の内寸法とほぼ同じサイズか、あるいは、少しだけ小さめのサイズとすることができる。制御基板は、これに搭載されている実装部品に電気的に接続されたスルーホール等のホールを有している方式を採用することができる。ホールは、相手導電部材が挿通された状態で半田付けされる孔を有する導電性を有する部材を意味する。ホールとしては、貫通状態のスルーホール、未貫通ホールのいずれでも良い。
【0013】
・少なくとも一部の導電部材は、制御ケースの壁部に埋設されている埋設導電部と、制御ケースから露出した露出導電部とを有している。そして導電部材の露出導電部の先端部を、制御基板のスルーホールなどのホールに挿入して半田付けしている方式を採用することができる。これにより制御ケースの壁部に埋設された導電部材は、制御基板のスルーホールなどのホールを介して制御基板の実装部品に電気的に導通可能となる。
【0014】
・少なくとも2枚の制御基板は、制御基板の実装面の実装部品同士が干渉しないように、実装部品を搭載した実装面同士を互いに対向させた状態で配置されており、これにより制御ケースは制御基板の積層方向にコンパクト化されている方式を採用することができる。
【0015】
・制御ケースは、合わせ面を有すると共に合わせ面で合わされた複数個のケースと、複数個のケースの合わせ面に介在すると共に制御ケースの収容室の密閉性を高めるシール部材とで構成されている。収容室の密閉性、防湿性が確保される。
【0016】
・制御ケースはシール部材の存在を制御ケースの外側から確認する確認窓を有する。シール部材の取り付け忘れを防止でき、制御ケースの収容室の密閉性、防湿性を高めるのに有利である。
【0017】
・制御ケースとしては、放熱性をもつ材料で形成された放熱板を備えている方式を採用することができる。この場合、放熱板は、制御ケースに一体的にインサート成形された埋設部と、制御ケースから露出すると共に発熱素子が取り付けられる露出部とを有する方式を採用することができる。このように放熱板が制御ケースに一体的に埋設されて取り付けられているため、放熱板を制御ケースに取り付ける取付具を廃止できる。また放熱板の露出部は制御ケースに埋設されているのではなく、制御ケースから露出しているため、収容室の外方への放熱性が確保される。殊に、発熱量が多い発熱素子が放熱板の露出部に取り付けられれば、発熱素子の発熱を放出させるのに有利である。この場合、実装部品のうち発熱量が少ないものを制御基板に取り付け、実装部品のうち発熱量が多いものを放熱板に取り付けることが好ましい。
【0018】
・制御ケースは開口を備えており、放熱板の露出部が制御ケースの開口を閉鎖している方式を採用することができる。この場合には、放熱板の露出部が制御ケースの開口つまり収容室を閉鎖しているため、放熱板を利用して制御ケースの収容室を密閉化またはほぼ密閉化させるのに有利であり、収容室に対する防湿性を高め得る。更に制御ケースに放熱板が埋設されているため、制御ケースの容積を確保しつつ、制御ケースの形成に必要とする樹脂量を減少させるのに有利となり、コスト低廉に寄与できる。放熱板の形状は特に限定されるものではなく、断面L字形状、断面コの字形状、断面I形状、断面C形状等の少なくとも一方を例示できる。放熱板の材質は放熱性が良いものが好ましく、一般的には金属を採用できる金属としては、アルミニウム、鋼、ステンレス、銅、チタン、これらの合金等を例示できる。
【0019】
・制御ケースのうち放熱板の近傍の壁部分は、発熱素子を位置決めする位置決め部を有する方式を採用することができる。これにより発熱素子の取り付けが容易となる。放熱板は発熱素子を取り付ける取付部を有することが好ましい。取り付部としては雌螺子、雄螺子、凹凸係合の少なくとも一方を例示できる。
【0020】
・制御ケースは、制御ケースの外壁面側に設けられ相手コネクタ部と電気的に導通するコネクタ部を備えている方式を採用することができる。コネクタ部は、相手コネクタ部と嵌合すると共に制御ケースと一体的に成形されたコネクタハウジング部を有し、少なくとも一部の導電部材の露出導電部はコネクタハウジング部に設けられている方式を採用することができる。この場合、コネクタ部のハウジング部の底面は、制御ケースの外壁面よりも制御ケースの収容室側に寄せられている方式を採用することができる。この場合、制御ケース全体のコンパクト化に有利である。
【0021】
・発熱素子のうち互いに隣設するリード端子間に、隣設するリード端子間をつなぐ距離を増加させ得る壁部を制御ケースと一体的に形成した方式を採用することができる。この場合には、隣設するリード端子間の沿面距離を長くすることができる。これにより発熱素子に高電圧が印加される場合であっても、発熱素子のリード端子間の放電を防止するのに有利となる。
【0022】
・制御ケースは制御ケースから露出する放熱板を有しており、且つ、実装部品のうち相対的に発熱量が大きい実装部品は放熱板に取り付けられており、実装部品のうち相対的に発熱量が小さい実装部品は、実装面同士を互いに対向させた状態で制御ケースの収容室内に配置された制御基板の実装面に取り付けられている方式を採用する。この場合には、互いに対向させた状態で複数の制御ケースの収容室内に配置された制御基板の実装面の間における熱こもりを抑えるのに有利である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態について図1〜図14を参照して説明する。図1,図2は人体局部洗浄装置の全体を示す。この人体局部洗浄装置は、洋式の便器100に取り付けられる基部110と、基部110に揺動可能に装備され使用者が着座する便座120と、基部110に揺動可能に装備された蓋130と、基部110に装備され使用者の局部に洗浄液としての洗浄水を噴出して局部(肛門等)を洗浄するシャワー部140と、シャワー部140の作動を制御する制御装置150とを備えている。基部110は、各種のスイッチ112が設けられた操作パネル111を横方に有する。シャワー部140に温水を供給するヒータ内蔵の温水タンク145が基部110内に設けられている。便器100内に給水する貯水タンク113が便器100の後方側に設けられている。スイッチ112としては、シャワー部140から洗浄水を噴出して洗浄処理を開始する洗浄開始スイッチ、洗浄処理を終了する洗浄終了スイッチ、便座に内蔵のヒータをオンするスイッチなどがある。シャワー部140は、温水タンク145から給水される前進後退可能な給水筒141と、給水筒141を前進後退させるモータ内蔵の駆動部142とを有する。制御装置150は、樹脂(例えばポリブチレンテレフタレート=PBT)を基材とする箱状をなす制御ケース2を有する。
【0024】
以下、制御ケース2について説明を加える。図3は、制御ケース2を構成する第1分割ケースとしての上ケース21を示す。上ケース21は樹脂(例えばPBT)で形成されており、背の高い壁部21aと背の低い壁部21bとを有しており、内部に収容室2xを形成する。上ケース21には、放熱性が良い金属(例えばアルミニウム合金)で形成された放熱板29がインサート成形により一体的に取り付けられている。放熱板29は、コンパクト化を図りつつ放熱面積を確保できるように、断面でL字形状をなしている。放熱板29は、上ケース21の壁部21cの肉厚内に隠蔽されて一体的に埋設された埋設部29aと、上ケース21から露出する露出部29bとを有する。放熱板29の露出部29bの外壁面は収容室2xの外方に対面し、放熱板29の露出部29bの内壁面は収容室2xに対面しており、これにより放熱板29の露出部29bからの放熱性が確保されている。なお、制御ケース2が人体局部洗浄装置に装備されているときには、放熱板29の埋設部29aは制御ケース29の上面側に配置されている。
【0025】
上ケース21の壁部21cは開口21eを有しているが、この開口21eひいては収容室2xを放熱板29が密閉して閉鎖している。このように放熱板29が上ケース21の収容室2xを閉鎖しているため、放熱板29により収容室2xの密閉性、防湿性が高まる。放熱板29の埋設部29aは上ケース21の壁部21cの肉厚内に一体的に埋設されて取り付られているため、放熱板29を制御ケース2に取り付けるための取付具を廃止できる。更に、放熱板29による放熱機能の他に、制御ケース2の壁部21cを補強する補強機能を有する。更に上ケース21を構成する樹脂の使用量を低減できる。
【0026】
放熱板29の露出部29bには、収容室2x内に位置するように発熱素子57を取り付ける雌螺子孔で形成された取付部29cが設けられている。上ケース21には、放熱板29の近傍に、発熱素子57を当接または接近させて位置決めする凹形状の位置決め部29eが形成されている。
【0027】
図3に示すように、上ケース21の片側には、第1連結孔21fを有する第1ボス部21hが上ケース21と一体的に設けられている。制御ケース2の他の片側には、係止孔21kを有する係止部21mが上ケース21と一体的に設けられている。
【0028】
図3に示すように、上ケース21の合わせ面には、上ケース21を1周する環状のシール溝21nが形成されている。シール溝21nには、ゴムや樹脂等の弾性材料で形成された環状のシール部材21pが嵌まる。シール部材21pのシール作用により、制御ケース2の収容室2xの密閉性、ひいては防湿性が向上する。
【0029】
本実施形態によれば、図3に示すように、上ケース21のうちの高さが低い壁部21bの肉厚内には、導電部材として機能する第1リードワイヤ3がインサート成形により一体的に埋設されている。同様に、上ケース21のうちの高さが高い壁部21aの肉厚内には、導電部材として機能する第2リードワイヤ4がインサート成形により一体的に埋設されている。第1リードワイヤ3及び第2リードワイヤ4はそれぞれ導電材料である金属で形成されており、例えば、導電性、剛性、耐食性に優れたリン青銅等の銅合金で構成されており、上ケース21内に多数埋設されている。
【0030】
図5は第2分割ケースとしての下ケース26を示す。下ケース26は上ケース21と合わさって制御ケース2を形成するものであり、樹脂(例えばPBT)を基材として形成されており、箱形状をなしており、壁部26a〜26eを有する。下ケース26は、第2連結孔26fをもつ第2ボス部26hと、弾性腕26m及び爪部26nを有するケース連結手段として機能するスナップフィット部26pと、相手コネクタ部7A,7Bのリード線等を通す空間26xを下ケース26の外壁面との間に形成するフック部26rと、人体局部洗浄装置の基部110に着脱可能に取り付けられる制御ケース取付部として機能するステー26sとを有する。下ケース26のスナップフィット部26pを上ケース21の係止部21mの係止孔21kに着脱可能に係止させると共に、上ケース21の第1ボス部21hの第1連結孔21f及び下ケース26の第2ボス部26hの第2連結孔26fに連結螺子27を取り付けることにより、下ケース26と上ケース21とは着脱可能に一体的に連結される。この結果、収容室2xを密閉状態またはほぼ密閉状態とした制御ケース2が形成される。
【0031】
図6、図7、図8は上ケース21と下ケース26が連結されて制御ケース2が組付けられた状態を示す。上ケース21と下ケース26との境界には、前述したように、合わせ面に形成されたシール溝21nに挿入されたシール部材21pが設けられているため、上ケース21の合わせ面と下ケース26の合わせ面との境界のシール性は確保され、収容室2xの密閉性、防湿性が高まる。
【0032】
図8に示すように、前記した第1リードワイヤ3は、上ケース21の肉厚内に隠蔽状態に埋設されている第1埋設導電部31と、上ケース21から上ケース21の内方に露出した第1内方露出導電部32と、上ケース21から上ケース21の外方に露出した第1外方露出導電部33とを有する。このように第1リードワイヤ3の一部が上ケース21から露出していれば、第1リードワイヤ3で発生したジュール熱を逃がすのに有利となる。なお、第1埋設導電部31は第1リードワイヤ3の中間部を構成し、第1内方露出導電部32は第1リードワイヤ3の一端部を構成し、第1外方露出導電部33は第1リードワイヤ3の他端部を構成する。
【0033】
図8に示すように、前記した第2リードワイヤ4は、同様に、上ケース21の肉厚内に隠蔽状態に埋設されている第2埋設導電部41と、上ケース21から上ケース21の内方に露出した第2内方露出導電部42と、上ケース21から上ケース21の外方に露出した第2外方露出導電部43とを有する。このように第2リードワイヤ4の一部が上ケース21から露出していれば、第2リードワイヤ4で発生したジュール熱を逃がすのに有利となる。なお、第2埋設導電部41は第2リードワイヤ4の中間部を構成し、第2内方露出導電部42は第2リードワイヤ4の一端部を構成し、第2外方露出導電部43は第2リードワイヤ4の他端部を構成する。
【0034】
図4に示すように、上ケース21の外壁面210には、コネクタ部25が上ケース21から表出して上ケース21と一体的に設けられている。コネクタ部25は、導線部7pを有する相手コネクタ部7Aと電気的に導通するものであり、上ケース21と一体的に成形された嵌合空間25rをもつ箱形のコネクタハウジング部25hを有する。図8に示すように、前記した第1リードワイヤ3の第1外方露出導電部33がピンコンタクトを構成し、コネクタハウジング部25hの嵌合空間25rに露出している。図8に示すように、コネクタ部25のコネクタハウジング部25hの嵌合空間25rに相手コネクタ部7Aが嵌合されると、第1リードワイヤ3の第1外方露出導電部33は相手コネクタ部7の相手導電部材に嵌合して電気的に導通する。
【0035】
図7に示すように、上ケース21の外壁面210の他の部分には、上ケース21と一体的なコネクタ部24が設けられている。コネクタ部24は、上ケース21と一体的に成形された嵌合空間24rをもつ箱形のコネクタハウジング部24hを有する。図8に示すように、前記した第2リードワイヤ4の第2外方露出導電部43がコネクタハウジング部24hの嵌合空間24rに露出している。図8に示すように、コネクタ部24のコネクタハウジング部24hの嵌合空間24rに相手コネクタ部7Bが嵌合されると、第2リードワイヤ4の第2外方露出導電部43は相手コネクタ部7Bの相手導電部材に嵌合して電気的に導通する。
【0036】
図8に示すように、コネクタ部25,24のコネクタハウジング部25h,24hの底面25k,24kは、上ケース21の外壁面210よりも収容室2x側に寄せられ、制御ケース2の収容室2x側に向けて退避している。これにより相手コネクタ部7Aとコネクタ部25との嵌合長さを確保しつつ、コネクタハウジング部25hが上ケース21の外壁面210から突出する寸法β1(図8参照)を抑えることができる。同様に、相手コネクタ部7Bとコネクタ部24との嵌合長さを確保しつつ、コネクタハウジング部24hが上ケース21の外壁面210から突出する寸法β2(図8参照)を抑えることができる。このように寸法β1,β2を抑えることができるため、制御ケース2のコンパクト化に有利となる。
【0037】
図8に示すように、制御ケース2の収容室2xには、第1の制御基板51及び第2の制御基板55とが所定の間隔を隔てて積層状態に収容されている。第1の制御基板51及び第2の制御基板55は、制御ケース2の収容室2xの内寸法とほぼ同じサイズか、あるいは、少しだけ小さめのサイズとされている。第1の制御基板51の実装面51aには、電子部品または電気部品からなる複数個の実装部品52、実装部品52に印刷導電通路を経て導通する導電材料で形成された環状の複数個のスルーホール51cが搭載されている。スルーホール51cは第1の制御基板51の厚み方向に貫通する。第2の制御基板55の実装面55aには、電子部品または電気部品からなる複数個の実装部品56、実装部品56に印刷導電通路を経て導通する導電材料で形成された環状の複数個のスルーホール55cが搭載されている。スルーホール55cは第2の制御基板55の厚み方向に貫通する。図8に示すように、第1の制御基板51のスルーホール51cは、第1リードワイヤ3の第1内方露出導電部32に容易に差し込まれるように、第1リードワイヤ3に対応する位置に設けられている。第2の制御基板55のスルーホール55cは、第2リードワイヤ4の第2内方露出導電部42に容易に差し込まれるように、第2リードワイヤ4に対応する位置に設けられている。
【0038】
本実施形態によれば、図8に示すように、第1の制御基板51の実装面51aと第2の制御基板55の実装面55aとを互いに対向させた状態で、第1の制御基板51と第2の制御基板55とが制御ケース2の収容室2x内に収容されている。このとき、第1の制御基板51の実装面51aに搭載されている突起状の実装部品52と、第2の制御基板55の実装面55aに搭載されている突起状の実装部品56とが互いに干渉しないようにされている。このように干渉しない構造とすれば、第1の制御基板51と第2の制御基板55とを互いに接近させた状態で収容室2xに収容することができ、第1の制御基板51と第2の制御基板55との積層方向における制御ケース2のコンパクト化に有利となる。即ち上記したように第1の制御基板51の実装面51aと第2の制御基板55の実装面55aとを互いに対向させているため、制御基板51,55の積層方向における制御ケース2の寸法のコンパクト化を図るのに有利となる。
【0039】
本実施形態によれば、収容室2x内に配置されている実装部品のうち発熱性が高いものは、第1の制御基板51の実装面51a、第2の制御基板55の実装面55aに取り付けるのではなく、放熱板29に取り付けている。従って、第1の制御基板51の実装面51a、第2の制御基板55の実装面55aに取り付られる実装部品52,56は、発熱素子57よりも発熱量が少ない。このため上記したように制御ケース2の収容室2x内において、第1の制御基板51の突起状の実装部品52と、第2の制御基板55の実装部品56とを互いに対向させて向き合わせたとしても、第1の制御基板51の実装面51aと第2の制御基板55の実装面55aとの間における熱こもりは、抑えられる。
【0040】
図8に示すように、第1の制御基板51は上ケース21に寄せて収容室2x内に配置されている。相手コネクタ部7Aに接続される第1リードワイヤ3の第1内方露出導電部32は、図8に示すように、第1の制御基板51のスルーホール51cに挿入された状態で半田付けされている。必要に応じて半田付け部分に封止剤を塗布することができる。半田付けにより、第1リードワイヤ3は、第1の制御基板51のスルーホール51cを介して第1の制御基板51の実装部品52に電気的に接続されている。この結果、コネクタ部25と第1の制御基板51の実装部品52とは電気的に接続されている。
【0041】
相手コネクタ部7Bに接続される第2リードワイヤ4の第2内方露出導電部42は、図8に示すように、第2の制御基板55のスルーホール55cに挿入された状態で半田付けされている。必要に応じて半田付け部分に封止剤を塗布することができる。半田付けにより第2リードワイヤ4は、第2の制御基板55のスルーホール55cを介して第2の制御基板55の実装部品56に電気的に接続されている。この結果、コネクタ部24と第2の制御基板55の実装部品56とは電気的に接続されている。
【0042】
図8に示すように、実装部品のうち発熱量が大きい発熱素子57(例えば三端子レギュレータ、トライアック等)は、放熱板29の露出部29bのうち収容室2xに対面するように取り付けられている。具体的には、発熱素子57の通孔57aに挿通した取付具として機能するタッピングスクリュー58を放熱板29の露出部29bの取付部29cに螺着することにより、発熱素子57が放熱板29に密着して取り付けられている。発熱素子57で発生した熱は、放熱板29に伝熱され、放熱板29から収容室2xの外方に放出されるため、収容室1x内から排出される。
【0043】
図8に示すように、上ケース21の外壁面210にシール突出部21wが一体成形されている。シール突出部21wは、タッピングスクリュー58の雄螺子を有する軸部58mを覆っていると共に、放熱板29の孔状の取付部29cをシールし、制御ケース2の収容室2xの防湿性を高めている。
【0044】
図10に示すように、発熱素子57のボディ部57cは、上ケース21の凹状の位置決め部29eの壁面に接触して位置決めされている。発熱素子57は複数のリード端子57fを有する。そして、立壁部21vが上ケース21のうち収容室2xに対面する部分に一体的に立設されている。立壁部21vは、互いに隣設するリード端子57f間に配置されており、互いに隣設するリード端子57fをつなぐ電界距離を増加させている。即ち、立壁部21vは、発熱素子57の互いに隣設するリード端子57f間の沿面距離を長くしている。これにより発熱素子57の入力電圧が高い場合であっても、発熱素子57の互いに隣設するリード端子57f間の放電を防止するのに有利となる。従って、立壁部21vは沿面距離増加手段として機能する。
【0045】
図9に示すように、第2の制御基板55は、上ケース21の高さが高い壁部21aの頂部21aoに当接されて位置決めされている。第2リードワイヤ4の第2内方露出導電部42の先端部は、第2の制御基板55のスルーホール55cに挿入された状態で半田付けされている。
【0046】
図9に示すように、第2リードワイヤ4の第2内方露出導電部42の根元には、封止剤6が装填されてシールされている。これにより上ケース21と第2リードワイヤ4との境界をシールしている。第2リードワイヤ4の第2内方露出導電部42は、上ケース21の壁部21aの壁部端面21uから寸法M露出している。これにより半田付け性を損なうおそれがある封止剤6が第2リードワイヤ4の第2内方露出導電部42の先端部に触れにくくなり、第2内方露出導電部42における半田付け性が確保される。図9に示すように、上ケース21の壁部端面21uは、壁部端面21uに塗布した固化前の封止剤6の流出を抑える方向に傾斜している。つまり上ケース21の壁部端面21uは、収容室2xの内方に向かうにつれて上昇(矢印Y1方向)すると共に、収容室2xの外方に向かうにつれて下降(矢印Y2方向)するように傾斜している。これにより第2リードワイヤ4と上ケース21との境界のシール性が確保される。従って壁部端面21uは封止剤流出防止手段として機能できる。封止剤6としては、樹脂を採用でき、例えばシリコーン樹脂などを採用できる。
【0047】
図11に示すように、第1リードワイヤ3には第1埋設導電部31Bが上ケース21の肉厚内に埋設されている状態で導出されている。第1リードワイヤ3の第1埋設導電部31Bは、放熱板29に取り付けられた発熱素子57と、第1の制御基板51の実装部品52とを電気的に導通させる機能を果たす。第1埋設導電部31Bの先端部に形成されている第1内方露出導電部32Bは、発熱素子57の近傍において、上ケース21から露出しつつ収容室2xに臨んでいる。この第1内方露出導電部32Bの先端部は、中央空間32mを有する凹形状とされている。この結果、第1リードワイヤ3の内方露出導電部32Bの先端部は、中央空間32mを有するU字形状とされている。この場合、図11に示すように、放熱板29に取り付けられている発熱素子57のリード端子57fを、第1内方露出導電部32Bの先端部の中央空間32mに嵌めて配置すれば、両者を電気的に接続することが容易化する。この接続の際に両者を半田付けした後に、図略の樹脂製の封止剤を接続部分に塗布して接続部分の防湿性を高めている。発熱素子57のリード端子57fは高電圧が印加されるためである。上記のように第1リードワイヤ3の第1内方露出導電部32Bの先端部は中央空間32mを有するU字形状とされているため、第1内方露出導電部32Bにおける半田付け量、半田付け面積、封止剤塗布量を確保することができる。更に第1内方露出導電部32Bの先端部がU字形状であるため、発熱素子57のリード端子57fが複数ある場合であっても、その発熱素子57のリード端子57fを容易に嵌めて接続するのに有利となる。
【0048】
本実施形態によれば、図11、図12に示すように、上ケース21には、貯留空間形成手段として機能できる突起壁部69が上向きに一体的に形成されている。第1の制御基板51の表面は、上ケース21の突起壁部69に当接して位置決めされている。突起壁部69により、浅底の底面をもつ貯留空間69pが上ケース21の壁部に形成されている。貯留空間69pに樹脂製の封止剤6が注入固化されてシールしている。これにより上ケース21とこれに埋設されている第1リードワイヤ3との境界のシール性を高め、防湿性を高めている。更に図11に示すように樹脂製の封止剤6は第1の基板51の表面に接合しており、第1の基板51の保持性が確保されている。なお、貯留空間69p内の封止剤6が貯留空間69pの外方に流出することが突起壁部69により防止され、封止剤6によるシール性が維持される。なお封止剤6を塗布するのは、この部分における電気的接続部分に高電圧が印加され易いからである。
【0049】
更に本実施形態によれば、図13に示すように、第1の制御基板51のうち前記した貯留空間69p側の縁には、隣設するスルーホール51cの間を矢印S1方向に退避させることにより、凹形状の多数の切欠82からなる切欠群80が形成されている。この場合、図12に示すように、切欠群80により上ケース21の内縁との間の距離Cが確保されるため、固化前の樹脂製の封止剤6を上ケース21の貯留空間69pに装填し易くなる。
【0050】
更に本実施形態によれば、図14に示すように、上ケース21のうちシール溝21n付近には、小さな確認窓21iが形成されている。シール溝21n内のシール部材21pの存在の有無を制御ケース2の外側から確認窓21iを介して視認できるため、シール部材21pの取り付け忘れを確認することができ、この意味においても収容室2x内の防湿性を高め得る。従って、確認窓21iは、シール部材21pの存在の有無を確認するシール部材確認手段として機能できる。
【0051】
ところで、制御ケース2の収容室2x内に配置されている発熱素子57による発熱、発熱停止の繰返し等により収容室2xに減圧現象が生じることがある。この場合、減圧に伴い制御ケース2内の呼吸作用が発生することがある。この場合、人体局部洗浄装置の使用期間が長期にわたると、第1リードワイヤ3、第2リードワイヤ4が上ケース21の肉厚内に隠蔽されて埋設されているといえども、第1リードワイヤ3と上ケース21との境界、第2リードワイヤ4と上ケース21との境界から、制御ケース2外の水分が微小ではあるが、制御ケース2の収容室2x内に浸透するおそれがある。そこで図8に示すように、収容室2xの内部と外部とを連通する微小の逃孔26tを下ケース26に形成している。逃孔26tにより収容室2xの内外との間の差圧を常に抑え、ひいては上記した呼吸作用を抑え、第1リードワイヤ3、第2リードワイヤ4と上ケース21との境界から収容室2x内への水分浸透を抑えている。この意味においても収容室2xの防湿性が確保されている。なお、図8に示すように、逃孔26tは放熱板29により遮蔽されており、塵埃、水分等が収容室2xに侵入しないようにされている。なお逃孔26tは上ケース21または放熱板29に形成しても良い。
【0052】
なお本実施形態によれば、制御ケース2の組み付け手順としては、上ケース21に第1の制御基板51を取り付け、更に第2の制御基板55を取付け、その後に上ケース21に下ケース26を連結するように組み付けるように行うことができる。
【0053】
以上説明したように本実施形態によれば、制御装置150に係る実装部品52,56に電気的に接続される導電部材として機能する第1リードワイヤ3,第2リードワイヤ4が、樹脂製の制御ケース2の壁部の肉厚内に埋設されているため、第1リードワイヤ3,第2リードワイヤ4を収容室2x内で配置するスペースが不要となり、制御装置150に係る制御ケース2のコンパクト化に有利である。従って、広いトイレルームにおいても、狭いトイレルームにおいても、人体局部洗浄装置を設置する設置性を向上させることができる。
【0054】
更に本実施形態によれば、前述したように、第1リードワイヤ3,第2リードワイヤ4が樹脂製の制御ケース2の肉厚内に埋設されているため、第1リードワイヤ3,第2リードワイヤ4に対する防湿性を一層高め得る。よって、水分、小便、湿分が収容室2xに侵入することを抑え得、水分、小便、湿分に起因する故障を抑えるのに一層有利である。
【0055】
また本実施形態によれば、一枚の制御基板ではなく、これを複数に分割している。即ち、第1の制御基板51,第2の制御基板55が所定の間隔を隔てて制御ケース2の収容室2x内に積層されているため、制御ケース2のコンパクト化に有利である。加えて実施形態によれば、第1の制御基板51の実装面51aの実装部品52と第2の制御基板55の実装面55aの実装部品56とが互いに干渉しないように、第1の制御基板51,第2の制御基板55は、実装部品52,55を搭載した実装面51a,55a同士を互いに対向させた状態で配置されている。この結果、制御ケース2は制御基板51,55の積層方向のコンパクト化を更に進めることができる。
【0056】
更に本実施形態によれば、制御ケース2は、合わせ面を有すると共に合わせ面で合わされた上ケース21及び下ケース26と、上ケース21及び下ケース26の合わせ面に介在するシール部材21pとで構成されている。このため制御ケース2の収容室2xの密閉性、ひいては防湿性を高め得る。加えて本実施形態に係る制御ケース2には、シール部材21pの存在を確認する確認窓21iが形成されているため、シール部材21pの取り付け忘れを未然に防止することができ、この意味においても、収容室2xの密閉性、ひいては防湿性を高め得る。
【0057】
(他の例)上記した実施形態によれば、第1リードワイヤ3及び第2リードワイヤ4は上ケース21に埋設されているが、これに代えて下ケース26に埋設されていても良く、また上ケース21及び下ケース26の双方に埋設されていても良い。収容室2xには第1の制御基板51と第2の制御基板55とが所定の間隔を隔てて積層されているが、これに限らず、制御基板の数は3枚でもそれ以上でも良く、この場合にも実装部品を搭載した実装面同士を対向させると良い。また上記した実施形態によれば、金属製の第1リードワイヤ3及び第2リードワイヤ4を上ケース21の肉厚内に埋設しているが、これに限らず、金属部材を絶縁膜で被覆した導電部材を樹脂製の上ケース21の肉厚内に埋設することにしても良い。その他、本発明は上記し且つ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できるものである。
【0058】
(付記)上記した記載から次の技術的思想も把握できる。
[付記項1]使用者の局部に洗浄液を噴出して前記局部を洗浄するシャワー部を有する人体局部洗浄装置に装備される制御装置であって、内部に収容室を形成し樹脂を基材とする制御ケースと、前記制御ケースの収容室に収容された電子部品または電気部品からなる実装部品と、導電材料で形成され前記制御ケースの壁部に埋設され前記実装部品に電気的に導通する一端部をもつと共にコネクタ部または収容室内の他の実装部品に電気的に導通する他端部をもつ導電部材と、実装部品の少なくとも一部を搭載すると共に所定の間隔を隔てて積層された複数枚の制御基板とを有することを特徴とする人体局部洗浄装置用の制御装置。この場合、制御装置に係る制御ケースのコンパクト化に有利であり、更に導電部材に対する防湿性を一層高め得、水分、小便、湿分による制御装置の故障を抑えるのに一層有利となる。
[付記項2]機器を制御する制御装置であって、内部に収容室を形成し樹脂を基材とする制御ケースと、前記制御ケースの収容室に収容された電子部品または電気部品からなる実装部品と、導電材料で形成され前記制御ケースの壁部に埋設され前記実装部品に電気的に導通する一端部をもつと共にコネクタ部または収容室内の他の実装部品に電気的に導通する他端部をもつ導電部材と、実装部品の少なくとも一部を搭載すると共に所定の間隔を隔てて積層された複数枚の制御基板とを有することを特徴とする制御装置。この場合、制御装置に係る制御ケースのコンパクト化に有利であり、更に導電部材に対する防湿性を一層高め得、水分、小便、湿分による制御装置の故障を抑えるのに一層有利となる。
[付記項3]付記項1,2において、収容室を密閉状態に閉鎖する放熱板が埋設されていることを特徴とする制御ケースを有する制御装置または人体局部洗浄装置用の制御装置。
[付記項4]各請求項において、少なくとも一の制御基板の縁は、制御ケースにあてがわれており、且つ、制御ケースと制御基板との間に貯留空間が形成されており、貯留空間に封止剤が注入されて固化されていることを特徴とする人体局部洗浄装置。封止剤は防湿性ばかりか、相手結合性をも有するため、制御基板の保持性も向上する。
[付記項5]基部と、前記基部に装備され使用者が着座する便座と、前記基部に装備され使用者の局部に洗浄液を噴出して前記局部を洗浄するシャワー部と、前記シャワー部の作動を制御する制御装置とを具備する人体局部洗浄装置において、前記制御装置は、内部に収容室を形成し樹脂を基材とする制御ケースと、前記制御ケースの前記収容室に収容された電子部品または電気部品からなる実装部品と、導電材料で形成され前記制御ケースの壁部に埋設され前記実装部品に電気的に導通する一端部をもつと共にコネクタ部または前記収容室内の他の実装部品に電気的に導通する他端部をもつ導電部材と、前記実装部品の少なくとも一部を搭載する実装面を有すると共に前記収容室内において所定の間隔を隔てて積層された複数枚の制御基板とを有することを特徴とする人体局部洗浄装置。
【0059】
【発明の効果】
本発明に係る人体局部洗浄装置によれば、制御ケースの収容室内の実装部品に電気的に接続される導電部材が、樹脂を基材とする制御ケースの壁部の肉厚内に埋設されているため、導電部材を制御ケース内で配置するスペースが不要または低減され、制御装置に係る制御ケースのコンパクト化に有利である。更に収容室内の実装部品に電気的に接続される導電部材が、樹脂を基材とする制御ケースの壁部の肉厚内に埋設されているため、導電部材の防湿性を一層高め得、水分、小便、湿分による故障を抑えるのに一層有利である。
【0060】
また本発明に係る人体局部洗浄装置によれば、実装部品を搭載する制御基板を大きな一枚ではなく複数枚に分割し、そして、その複数枚の制御基板を制御ケースの収容室内に間隔を隔てて積層状態に配置しているため、制御ケースのコンパクト化に貢献できる。更に制御基板の実装面の実装部品同士が干渉しないように、実装部品を搭載した実装面同士を対向させた状態で複数枚の制御基板を制御ケースの収容室に積層状態に配置している場合には、制御ケースの更なるコンパクト化に一層有利である。
また本発明に係る人体局部洗浄装置によれば、制御ケースは、合わせ面を有すると共に合わせ面で合わされた複数個のケースと、複数個のケースの合わせ面に介在すると共に制御ケースの収容室の密閉性を高めるシール部材とで構成されているため、収容室の密閉性、防湿性が確保される。更に、制御ケースはシール部材の存在を制御ケースの外側から確認する確認窓を有するため、シール部材の取り付け忘れを防止でき、制御ケースの収容室の密閉性、防湿性を高めるのに有利である。
更に本発明に係る人体局部洗浄装置によれば、制御ケースは制御ケースから露出する放熱板を有する。そして、実装部品のうち相対的に発熱量が大きい実装部品は放熱板に取り付けられている。これに対して、実装部品のうち相対的に発熱量が小さい実装部品は、実装面同士を互いに対向させた状態で、制御ケースの収容室内に配置された制御基板の実装面に取り付けられている。この場合には、前述したように、互いに対向させた状態で複数の制御ケースの収容室内に配置された制御基板の実装面の間における熱こもりを抑えるのに有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】人体局部洗浄装置が便器に取付けられている状態を示す平面図。
【図2】人体局部洗浄装置が便器に取付けられている状態を示す側面図。
【図3】埋設されたリードワイヤ、放熱板を有する上ケースを示す斜視図である。
【図4】上ケースに設けられているコネクタ部に相手コネクタ部を接続する形態を示す要部の斜視図である。
【図5】下ケースを示す斜視図である。
【図6】上ケース及び下ケースを連結して形成した制御ケースの側面図である。
【図7】上ケース及び下ケースを連結して形成した制御ケースの平面図である。
【図8】上ケース及び下ケースを連結して形成した制御ケースの内部構造を示すと共に図7のA−A線に沿った断面図である。
【図9】第2の制御基板を上ケースにあてがっていると共に第2の制御基板のスルーホールに第2リードワイヤを挿入した状態を示す要部の断面図である。
【図10】発熱素子をタッピングスクリューで放熱板に取り付けた状態を示す要部の平面図である。
【図11】図7のB−B線に沿った断面図である。
【図12】図11の矢印W12方向からみた構造を示す矢視図である。
【図13】図11の矢印W12方向からみた第1の制御基板の要部を示す矢視図である。
【図14】シール部材の存在の有無を視認できる確認窓の構造を示すために、図12の矢印W14方向からみた部分側面図である。
【符号の説明】
図中、110は基部、120は便座、140はシャワー部、150は制御装置、2は制御ケース、2xは収容室、21は上ケース(分割ケース)、26は下ケース(分割ケース)、29は放熱板、29aは埋設部、29bは露出部、29eは位置決め部、3は第1リードワイヤ(導電部材)、31は第1埋設導電部、32は第1内方露出導電部、33は第1外方露出導電部、4は第2リードワイヤ(導電部材)、41は第2埋設導電部、42は第2内方露出導電部、43は第2外方露出導電部、51は第1の制御基板、51aは実装面、51cはスルーホール(ホール)、52,56は実装部品、55は第2の制御基板、55aは実装面、55cはスルーホール(ホール)、57は発熱素子(実装部品)、6は封止剤を示す。
Claims (2)
- 基部と、前記基部に装備され使用者が着座する便座と、前記基部に装備され使用者の局部に洗浄液を噴出して前記局部を洗浄するシャワー部と、前記シャワー部の作動を制御する制御装置とを具備する人体局部洗浄装置において、
前記制御装置は、
内部に収容室を形成し樹脂を基材とする制御ケースと、
前記制御ケースの前記収容室に収容された電子部品または電気部品からなる実装部品と、
導電材料で形成され前記制御ケースの壁部に埋設され前記実装部品に電気的に導通する一端部をもつと共にコネクタ部または前記収容室内の他の実装部品に電気的に導通する他端部をもつ導電部材と、
前記実装部品の少なくとも一部を搭載する実装面を有すると共に前記収容室内において所定の間隔を隔てて積層された複数枚の制御基板とを有しており、
前記制御ケースは、合わせ面を有すると共に前記合わせ面で合わされた複数個の分割ケースと、複数個の前記分割ケースの前記合わせ面に介在すると共に前記制御ケースの前記収容室の密閉性を高めるシール部材とで構成されており、
前記制御ケースは前記シール部材の存在を前記制御ケースの外側から確認する確認窓を有しており、
前記制御ケースは前記制御ケースから露出する放熱板を有しており、且つ、前記実装部品のうち相対的に発熱量が大きい実装部品は前記放熱板に取り付けられており、前記実装部品のうち相対的に発熱量が小さい実装部品は、前記実装面同士を互いに対向させた状態で前記制御ケースの前記収容室内に配置された前記制御基板の前記実装面に取り付けられていることを特徴とする人体局部洗浄装置。 - 請求項1において、少なくとも2枚の前記制御基板は、前記制御基板の前記実装面の実装部品同士が干渉しないように、前記実装部品を搭載した前記実装面同士を互いに対向させた状態で配置されており、前記制御ケースは前記制御基板の積層方向においてコンパクト化されていることを特徴とする人体局部洗浄装置。
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