JP4623147B2 - 記録装置、記録方法 - Google Patents
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Description
また再生時には、ホログラム記録媒体に対して参照光を照射する。このように参照光が照射されることで、上記のようにしてホログラム記録媒体に形成された干渉縞に応じた回折光が得られる。すなわち、これによって記録データに応じた再生光(再生信号光)が得られる。このようにして得られた再生光を例えばCCD(Charge Coupled Device)センサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサなどのイメージセンサによって検出することで、記録データを再生するようにされる。
先ず、図15において、実線による直線は、ホログラム記録媒体に形成されたトラックTRを表している。このトラックTRを中心としてホログラムページの記録が行われるようになっている。
またこの場合、ホログラム記録媒体としてはディスク形状であるものとし、上記トラックTRはホログラム記録媒体に対し例えばスパイラル状又は同心円状に形成されているとする。つまり、この場合のトラックTRは、半径方向において複数本が配列されるようにして形成されている。このように半径方向に複数配列されるトラックTRについて、この図においてはトラックTR1〜TR3の3本のみを抽出して示している。
本発明は、ホログラム記録再生システムについての具体的な記録フォーマットを提案するものであるが、上記の事情より、現状においては従来技術として引用できる記録フォーマットが存在しない。
そこで、以下では参考として、CDやDVDといった従来の光ディスクで採用されていた記録フォーマットについて考察し、どのような記録フォーマットが最適であるか検証してみる。
先ず、最も基本的な記録フォーマットとして、CAV(Constant Angular Verlocity)方式を挙げる。文字通り「角速度一定」の制御を行うCAV方式は、回転制御が簡単で且つランダムアクセス性に優れるという利点を有する。
しかしながら、周知のようにこのCAV方式は、一定のデータ転送レートにてデータ記録を行う場合には、必然的に、内周側で線記録密度が高く外周側で線記録密度が低くなってしまう。その結果として、CAV方式は記録容量を効率的に稼ぐことができず、低記録密度となってしまう点が問題となる。
これに対し、最も記録容量を大きくできる方式として、CLV(Constant Linear Verlocity)方式が知られている。文字通り「線速度一定」であり、一定のデータ転送レートにてデータ記録を行えば、内周から外周まで線記録密度を一定とすることができる。
しかしながら、CLV方式は内周から外周まで連続的にスピンドル回転速度を変えていかなければならず、回転制御系の構成が非常に複雑になってしまうという問題を有する。また、ランダムアクセス時にはディスクの回転が安定するまでの待機時間を要し、この点で、CAV方式の場合と比較してランダムアクセス性に劣るものとなってしまう。
MZ−CAV(MZ:Multi Zone)方式は、制御が簡単なCAV方式の利点と、記録容量を大きくできるCLV方式の利点とを兼ね備えた方式である。具体的には、スピンドル回転速度を一定としたまま、内周から外周までいくつかのゾーンに分割して外側のゾーンになるにしたがってデータ転送レートを高くしていく方式である。この場合、目標としているのがCLV方式であるため、各ゾーンのデータ転送レートと各ゾーンの最内周の半径とは、
データレート =(線記録密度)×(最内周の半径)
で表され、各ゾーンの最内周における線記録密度が一定になるようにデータ転送レートを選択することを基本とするので、データ転送レートが一定でないという問題点を持つ。
・記録密度が最大
・ランダムアクセスが容易
・データ転送レートが一定
・回転制御系の回路構成が容易
の4つの要求を同時に実現できれば良いことは明らかである。すなわち、これら4つの条件を同時に満たす記録フォーマットが、「理想的な記録フォーマット」であると定義することができる。
この図16の表からも、従来の光ディスクの記録再生システムで用いられてきた記録フォーマットは、どれも一長一短であることが理解できる。
かかる目的の達成のため、本発明では記録装置として以下のように構成することとした。
つまり、記録データに応じた空間光変調を受けて生成された信号光と共に参照光が照射されることに応じて上記信号光と上記参照光との干渉縞が形成されることで上記信号光に応じたホログラムの記録が行われる記録層と、上記記録層に対する上記ホログラムの記録位置を案内するための案内トラックが半径方向において等間隔に形成されているトラック形成層とを備えたホログラム記録媒体を回転駆動する回転駆動手段を備える。
また、光源からの光に対し記録データに応じた空間光変調を施すことで上記信号光を生成する信号光生成手段と、光源からの光に対し所定パターンによる空間光変調を施すことで上記参照光を生成する参照光生成手段とを備える。
また、上記信号光生成手段により生成された上記信号光と、上記参照光生成手段により生成された上記参照光とを上記ホログラム記録媒体に照射して、上記ホログラム記録媒体に上記信号光に応じたホログラムを記録する記録手段を備える。
そして、上記ホログラム記録媒体が一定の回転速度で回転駆動されるように上記回転駆動手段による回転動作を制御する回転制御手段を備える。
さらに、上記ホログラム記録媒体に形成される各案内トラックのうちから、外周側ほど上記ホログラムの半径方向記録間隔が半径位置に対して反比例して狭まるようにホログラムを記録するための案内トラックを選択し、該選択した案内トラックに沿ってホログラムが記録されるように上記記録手段を制御する記録制御手段を備えるようにした。
・データ転送レートが一定
・ランダムアクセスが容易
・回転制御系の回路構成が容易
を満たすためには、回転制御方式としてCAV(Constant Angular Verlocity)方式を採用すればよいことは明らかである。この点から本発明では、ホログラム記録媒体を一定の回転速度で回転させるCAV方式を採用するものとしている。
上述の4つの条件のうち、残る「記録密度が最大」の条件について考えてみると、CLV(Constant Linear Verlocity)方式は、線記録密度が一定であることで、他の回転制御方式を採る場合と比較して最大の記録密度が得られるものである。ここで、この点を考慮して分かるように、ディスク全体にわたり、単位面積あたりの記録密度を一定とできれば、記録密度(記録容量)を最大とすることができるものである。
但し、CLV方式により記録密度を最大にできるというのは、マーク長(ピット長)/スペース長の組み合わせの情報によりデータ記録を行う従来の光ディスクの場合に当てはまることであり、ホログラム記録再生システムの場合は事情が異なる。
ホログラム記録再生システムでは、上述もしたように、
・複数のビット値が配列された2次元画像としてのホログラムを記録していくものである
・ホログラムを線方向にシフト多重記録する
・ホログラムの多重記録は、線方向のみでなく半径方向にも行われる
という点で、従来の光ディスクの記録再生システムの場合と大きく異なる。
このように2次元方向で多重記録を行う点に着目すれば、ホログラム記録再生システムでは、ホログラムの線方向記録密度と、半径方向記録密度との組み合わせで面記録密度が決定することが理解できる。
このような線方向記録密度についての特徴を考慮すると、或る一定の面記録密度を設定するとした場合には、半径方向におけるホログラムの記録間隔は、逆に内周側ほど低く外周側ほど高くすればよいということになる。すなわち、CAV方式を採用することに伴って、
線方向記録密度 :内→外=高→低
という状況となることに対しては、
半径方向記録密度:内→外=低→高
となるようにすれば、面記録密度は一定にできる。
このことで、上述のような外周側ほどトラックピッチが狭められた記録媒体を用いる場合と同様に、ホログラムの面記録密度を一定とすることができる。すなわち、ホログラム記録において、記録密度を最大とすることのできる記録フォーマットの実現を図ることができる。
・記録密度が最大(高記録密度)
・データ転送レートが一定
・ランダムアクセスが容易
・回転制御系の回路構成が容易
の4条件を全て満たす記録フォーマットを実現することができる。つまり、これら4条件を満たす「理想的な記録フォーマット」を実現することができるものである。
[記録装置の構成、及びホログラム記録媒体の構造]
図1は、本発明の実施の形態としての記録装置の内部構成を示したブロック図である。実施の形態の記録装置は、ホログラム記録媒体HMへのデータの記録機能と共に、再生機能も有する。この点から、図1に示す実施の形態としての記録装置については、以下、記録再生装置と呼ぶ。
詳しくは後述するが、この場合のホログラム記録媒体HMにはスパイラル状、又は同心円状にトラックが形成されており、記録再生装置は、このように形成されたトラック上にデータの記録/再生を行うように動作する。
図2は、ホログラム記録媒体HMの断面構造図を示している。
先ず前提として、この場合の記録再生装置は、上記干渉縞によりホログラムの記録を行うためのレーザ光と、上記トラックに沿ったホログラムの記録/再生を行うための記録再生位置制御(トラッキングサーボなど)を行うためのレーザ光とを、それぞれ別々に分けて用いるものとしている。
後述もするが、具体的には、例えば波長405nm程度の青紫色レーザ光を出力する第1レーザ1をホログラムの記録/再生のためのレーザ光源として用い、また、例えば波長650nm程度の赤色レーザ光を出力する第2レーザ12を上記位置制御用のレーザ光源として用いるものとされている。
図2に示されているように、ホログラム記録媒体HMには、上層から順に反射防止膜30、カバー層31、記録層32、反射膜33、中間層34、反射膜35、基板36が形成されている。
反射防止膜30は、AR(Anti Refrection)コーティングが施されることで形成され、不要な光の反射を防止する機能を有する。また、カバー層31は、例えばプラスチック基板やガラス板などで構成され、記録層32の保護のために設けられている。
また、反射膜33は、再生時において上記青紫色レーザ光による参照光が照射された際に上記記録層32に記録された干渉縞(データ)に応じた再生光が得られた際に、これを反射光として記録再生装置側に戻すために設けられる。
基板36には、スパイラル状又は同心円状に、上記記録層32におけるホログラムの記録/再生位置を案内するためのトラックTRが形成されている。この場合、トラックTRは、後述するようにしてピット列によるアドレス情報等の情報記録が行われることにより形成される。
基板36における上記トラックTRが形成された面(表面)に対しては、反射膜35が、例えばスパッタリングや蒸着などによって成膜される。この反射膜35と上述した反射膜33との間に形成される中間層34は、例えばレジンなどの接着材料とされる。
一方で、反射膜33としては、記録層32に記録されたホログラムに応じた再生光が反射光として記録再生装置側に戻されるべく、青紫色レーザ光を反射する必要がある。
この点から、記録層32と、位置制御情報の記録が行われた反射膜35との間に形成される反射膜33としては、ホログラムの記録/再生のための青紫色レーザ光(例えば波長405nm程度)は反射し、位置制御用の赤色レーザ光(例えば波長650nm程度)は透過するという、波長選択性を有するように構成される。
このような波長選択性を有する反射膜33とされることで、記録/再生時には、赤色レーザ光が適正に反射膜35に到達して位置制御のための反射光情報が記録再生装置側にて適正に検出されると共に、記録層32に記録されたホログラムの再生光が記録再生装置にて適正に検出されるようにすることができる。
ここで、反射膜35には、その下層の基板36の表面形状に応じた凹凸断面形状が与えられ、トラックTRが形成されている。この意味で、以下、反射膜35はトラック形成層とも称する。
或いは、図4に示されるようにして、トラックTRは同心円状に複数本形成することもできる。
なお確認のために述べておくと、スパイラル状の場合、トラックTRは連続した1本と見ることもできるが、半径方向で見れば、同心円状の場合と同様に、トラックTRは複数本形成されていると見ることができる。スパイラル状の場合、連続する1本のトラックには各周回ごとに記録開始位置(回転角)が定められており、該回転角を境に「各トラック」が区切られることになる。
ここで、ピット列により記録されるアドレス情報としては、トラック番号情報、及びセクター番号情報を挙げることができる。
この場合のホログラム記録媒体HMでは、形成される全トラックTRにそれぞれ通し番号が付されており、その番号情報がトラック番号情報となる。また本例の場合、各トラックTRは、それぞれ同数のセクターで分割されている。具体的に本例の場合、各トラックTRは168個のセクターで分割されている。
後述もするように、本例の場合はCAV(Constant Angular Verlocity:角速度一定)方式が採用されることに伴い、各トラックTR上に形成される各セクターの開始位置の角度・終了位置の角度は、各トラックTR間でそれぞれ一致するようにされている。換言すれば、この場合のセクターは、各トラックTR上にてその開始角度・終了角度がそれぞれ一致するようにして放射状に形成されているものである。
また、各トラックTRの形成間隔は、先の図15に示したようなホログラムの半径方向での多重化も可能となるように、少なくともホログラムページの直径よりも短くなるようにして設定されている。
図1において、記録再生装置内には、ホログラム記録媒体HMを保持する媒体保持部(図示せず)が設けられ、記録再生装置内にホログラム記録媒体HMが装填されると、当該媒体保持部によりホログラム記録媒体HMがスピンドルモータ18によって回転駆動可能に保持される。記録再生装置では、このように回転駆動されるホログラム記録媒体HMに対し、第1レーザ1を光源とするレーザ光が照射されることによってホログラムページの記録/再生が行われる。
第1レーザ1から出射された第1レーザ光は、シャッター2に入射する。このシャッター2は、後述する制御部25によってその開閉動作が制御され、入射光を遮断/透過するようにされる。
このとき、上記信号光と上記参照光との干渉縞としてのホログラムを記録するためには、記録層32における記録材料の反応時間を或る程度要するものとなる。
このために、ホログラム記録媒体HMについて回転記録を行うシステムにおいては、信号光と参照光との照射位置をホログラム記録媒体HM上の一定位置で一定時間にわたって静止させるために、レーザビームをスキャンするようにされている。具体的には、ホログラム記録媒体HMの回転速度(スピンドルモータ18の回転速度)と同期した速度でレーザビームの出射角度を変化させることで、信号光・参照光の照射スポットがホログラム記録媒体HM上の一定位置に一定時間留まるようにするものである。
SLM5は、入射光に対する空間光変調として、例えば空間光強度変調を施す。この場合、SLM5としては反射型とされ、例えばDMD(Digital Micromirror Device:登録商標)や反射型液晶パネルなどの空間光変調器が採用される。
このSLM5は、図示する記録変調部16から供給される駆動信号に基づき各強度変調素子で光強度を変化させることで、入射光に対し画素単位で空間光強度変調を施す。
具体的に、記録時において上記記録変調部16は、例えば上記SLM5の中心部分を含む所定範囲(信号光エリア)の画素は、供給される記録データに応じたオン/オフパターンとし、上記信号光エリアよりも外周側の所定範囲(参照光エリアと呼ばれる)の画素は予め定められた所定のオン/オフパターンとし、且つそれ以外の画素はすべてオフとするための駆動信号を生成し、これをSLM5に供給する。この駆動信号に基づきSLM5による空間光強度変調が行われることで、上記信号光と上記参照光とが生成される。
また、再生時において上記記録変調部16は、上記参照光エリア内の画素を上記所定のオン/オフパターンとし、それ以外の画素は全てオフとする駆動信号によりSLM5を駆動制御し、これによって上記参照光のみを生成させる。
ダイクロイックミラー7は、第1レーザ光を透過し、また第2レーザ光(第2レーザ10を光源とする光)は反射するように構成されている。このため、上記偏光ビームスプリッタ6を透過した第1レーザ光は、当該ダイクロイックミラー7を透過し、図示するようにしてミラー8で反射されて1/4波長板9を介した後、2軸機構11に保持された対物レンズ10を介してホログラム記録媒体HMに照射される。
上記再生光は、対物レンズ10を介して平行光となるようにされて、1/4波長板9を介してミラー8で反射された後、ダイクロイックミラー7を透過して偏光ビームスプリッタ6に入射する。
偏光ビームスプリッタ6では、入射された上記再生光を反射するようにされる。偏光ビームスプリッタ6による反射光は、図示するようにしてイメージセンサ15に入射する。
なお、この場合の第1レーザ1と第2レーザ12の波長差はおよそ250nm程度である。このように充分な波長差が与えられていることで、第2レーザ12を光源とするレーザ光(第2レーザ光)は、ホログラム記録媒体HMの記録層32に対する感度がほぼ無いに等しいものとなる。
なお、このことからも理解されるように、上記ダイクロイックミラー7としては、第1レーザ光と第2レーザ光との光軸を一致させるようにしてホログラム記録媒体HMに照射させる機能を有するものとなる。
上記反射膜35からの反射光についても、先の第1レーザ光の場合と同様に、対物レンズ10→1/4波長板9→ミラー8を介してダイクロイックミラー7に入射する。
例えば、ホログラム記録媒体HMに形成されたピット列についての再生信号に相当する信号(再生信号RF)、サーボ制御のためのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEなどを生成する。
アドレス情報の検出(再生)については、先に説明したトラック番号情報、及びセクター番号情報の検出を行う。
また、クロック生成動作としては、上記再生信号RFに基づくPLL処理を行って再生クロックを生成する動作を行う。
アドレス検出・クロック生成回路23にて検出(再生)されたアドレス情報は、制御部25に対して供給される。また、図示は省略したが、クロック情報は必要な各部の動作クロックとして供給されることになる。
また、スライド駆動部21は、上記スライド機構20を駆動するためのモータを備え、上記スライド機構20は、上記モータによる駆動力に基づき上記光学ユニットUNをスライド移動させるように構成されている。
即ちフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEに応じてフォーカスサーボ信号、トラッキングサーボ信号を生成し、これらを2軸機構11のドライブ信号(フォーカスドライブ信号、トラッキングドライブ信号)として供給することで、2軸機構11のフォーカスコイル、トラッキングコイルを上記各サーボ信号に応じたドライブ信号により駆動制御する。これによって、フォトディテクタ14、マトリクス回路22、サーボ回路24、2軸機構11によるトラッキングサーボループ及びフォーカスサーボループが形成される。
またサーボ回路24は、制御部25からのトラックジャンプ指令に応じて、トラッキングサーボループをオフとし、上記トラッキングドライブ信号としてジャンプパルスを出力することで、トラックジャンプ動作を実行させる。
この制御部25は、例えば図中のメモリ26に格納されたプログラムに基づく各演算処理・制御処理を実行することで、記録再生装置の全体制御を行う。
具体的に、ホログラム記録媒体HMに記録されている或るデータの再生を行うべき状態となったことに応じては、先ず、目標アドレスを指定してシーク動作制御を行う。即ちサーボ回路24に対して目標アドレスを指示し、当該アドレスをターゲットとするアクセス動作を実行させる。ここで、先の説明によれば、ホログラム記録媒体HMに記録されたデータ(ホログラム)の再生時には、第1レーザ光に基づく参照光が照射される必要がある。このため再生時には、上記シーク動作制御と共に、記録変調部16により先に説明した再生時に対応したSLM5の駆動制御動作を実行させて、SLM5にて参照光が生成されるようにする。
ガルバノミラー3に対する制御としては、予め定められた所定の速度でレーザビームの出射角が所定方向(ディスク回転方向と一致する方向)に変化されるようにミラーの角度を変化させ、その後、ミラーを逆方向に戻す、という制御を繰り返し行う。一方、シャッター2に対する制御としては、上記所定速度でのビームの出射角制御期間(つまり媒体上でスポットが静止する期間:1つのホログラムページについての記録が行われる記録期間)にシャッター2が開き、それ以外の期間はシャッター2が閉じるように制御を行う。
なお、確認のために述べておくと、上記制御によると、各ホログラムの記録期間の間にはビームが非照射となる期間が設けられることになるが、このことで、ホログラム記録媒体HM上に記録される各ホログラムの間に、不要な反応部分が形成されてしまうことの防止が図られる。
ここで、先にも述べたように、ホログラム記録再生システムとしては未だ商品化された例が無く、その記録フォーマットも未だ策定されていない状況にある。
これまでの説明からも理解されるように、本例で挙げているホログラム記録再生システムとしては、例えばCD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などの従来の光ディスクと同様に、ディスク状の記録媒体を回転させながら記録/再生を行うものであり、従って記録フォーマットとしては、従来の光ディスクで採用されていたものを踏襲することが考えられる。
ここで、どのような記録フォーマットが理想的なフォーマットであるかについては、上記による従来の光ディスクの記録フォーマットでは為し得なかった、
・記録密度が最大(高記録密度)
・ランダムアクセスが容易
・データ転送レートが一定
・回転制御系の回路構成が容易
の4条件を全て満たすものが、理想的な記録フォーマットであることは明らかである。
・ランダムアクセスが容易
・データ転送レートが一定
・回転制御系の回路構成が容易
の3条件を満たすにあたっては、CAV方式を採用すればよいことは明らかである。従って本実施の形態では、上述もしたようにCAV方式を採用するものとしている。
先ず、従来の光ディスクの場合、基本的にトラックピッチは一定であることが前提となる。これは、記録時に照射されるビームの幅が一定なので、形成されるトラック幅も一定になり、トラックピッチはトラック幅よりも少し大きな必要最小限の一定の値にしなければ、記録密度が減少するだけであるからである。
さらに、面記録密度dは、線記録密度とトラックピッチとによって決定する。簡単のためにトラックピッチがトラック幅と一致している場合を仮定すると、面記録密度dは、1/(λ・t)に比例する。すなわち、d∝1/(λ・t) である。
最短マーク長がλのとき、線速度vとデータレートνは、v=λνという関係になる。ここで、角速度aと線速度vの関係は、半径位置rに応じてv=2πr・aになる。
・複数のビット値が配列された2次元画像としてのホログラムを記録していくものである
・ホログラムを線方向にシフト多重記録する
・ホログラムの多重記録は、線方向のみでなく半径方向にも行われる
という点で、従来の光ディスクの場合と大きく異なる。
このような2次元方向で多重記録を行うホログラム記録再生システムの場合、面記録密度dは、c=ホログラムページ内のデータ容量、pa=ホログラムの線方向記録間隔、pt=半径方向におけるホログラムの記録間隔としたとき、
c/(pa・pt)
に比例するものとなる。
ホログラム記録再生システムにおいては、2次元的な多重記録を行うことに伴い、paのみでなくptも面記録密度(ひいてはSNR)決定にあたっての調整可能なパラメータとなる。この点から、或る一定のSNRが得られるように面記録密度を設定するとしたときは、paとptの積が一定であるとの条件の下で、pa、ptの値を自由に選択できるということになる。
このような線方向記録密度についての特徴を考慮すると、面記録密度を或る一定の値としようとする場合には、半径方向におけるホログラムの記録間隔を、逆に内周側ほど低く外周側ほど高くすればよいということになる。すなわち、CAV方式を採用することに伴って、
線方向記録密度 :内→外=高→低
となることに対しては、
半径方向記録密度:内→外=低→高
となるようにすれば、面記録密度は一定にできる。
その上で本実施の形態では、このような等間隔トラックピッチによるホログラム記録媒体HMに対し、一定の回転速度による回転駆動を行い、且つ、各トラックTRのうちから、統計的に外周側ほどホログラムの半径方向記録間隔が狭まるようにホログラムを記録するためのトラックTRを選択し、該選択したトラックTRに沿ってホログラムを記録するという手法を採る。
なお、ここでは図示の都合上、図中の丸印によって、記録されたホログラムの中心部のみを表しているが、ホログラム全体としては、先の図15に示した如く、線方向・半径方向においてそれぞれ多重されて記録されるものである。
確認のために述べておくと、このようにCAV方式により記録が行われる場合、図中に示されるようにして各トラックTR間でホログラムが記録される位置(角度)は、それぞれ同角度となるようにされる。つまり、ディスク全体で見れば、ホログラムは放射状に記録されることになる。
ここで、以下では混乱を避けるため、ホログラム記録媒体HMに形成されている各トラックTRについては、「形成トラック」と称する。また一方で、各形成トラックのうちから選択され、実際にホログラムの記録対象とされるトラックTRについては、「記録対象トラック」と称する。
このように「統計的に外周側ほどホログラムの半径方向記録間隔が狭まる」ようにするにあたっては、選択する記録対象トラック間の形成トラックの本数が、半径位置に対して統計的に反比例するようにすればよい。
〜第1の手法〜
先ず、各記録トラックの選定にあたっては、各ホログラムの半径方向記録間隔が半径位置に反比例する関係となるときの、各ホログラムの記録半径位置の値(ホログラムが記録される位置までの半径の値)を求めることから始める。
ここでは、計算に用いるパラメータとして以下の各値を設定する。
r0 : 最内周記録ホログラム半径位置 ・・・ 20mm
P0 : 最内周ホログラム間隔 ・・・ 15μm
gp:形成トラックピッチ ・・・ 1μm
上記最内周記録ホログラム半径位置r0は、最内周のトラックTRに記録されるホログラムまでの半径の値(すなわち最内周のトラックTRの半径位置)である。
また、上記最内周ホログラム間隔P0は、上記最内周のトラックTR(に記録されるホログラム)と、該最内周のトラックTRの次にホログラムの記録が行われるトラックTR(に記録されるホログラム)との間隔となる。換言すれば、1番目の記録対象トラックと2番目の記録対象トラックとの間隔を表すものである。
また、上記形成トラックピッチgpは、ホログラム記録媒体HM上に形成される各トラックTRの間隔(トラックピッチ)を指すものである。
すなわち、i番目のホログラムの半径位置riは、下記[式1]で求まる。
この第1の手法は、隣接するホログラムの間隔を丸めることで、各記録対象トラックを選出する手法であると捉えることができる。
なお、図6では参考として、理想トラックピッチを一点鎖線で示している。この理想トラックピッチは、先の[式1]に従って求めた各ホログラムの半径位置の情報に基づくトラックピッチ(本数)の値を、整数化せずにそのまま表したものである。
第2の手法は、ホログラムの半径位置を丸める手法である。
この場合も先の[式1]に従って各ホログラムの半径位置の情報を求める点については第1の手法の場合と共通となる。
第2の手法では、このように各ホログラムの半径位置を求めた上で、i−1番目のホログラムとi番目のホログラムとの間のトラックTRの本数Tnを、次の[式3]に従って求める。
また、図7(b)には、図7(a)における一部(半径位置42mm〜44mmの結果)を拡大して示している。
なお、この図7においても、図中の一点鎖線で示す理想トラックピッチは、先の図6で説明したものと同様の手法で求めたものである。
図1に示した記録再生装置には、このように記録対象トラックを選択するための情報として、メモリ26内に予めトラック番号変換テーブル26aが格納されている。
このトラック番号変換テーブル26aは、ホログラム記録媒体HM上に形成される各トラックTRのうち何れのトラックTRが記録対象トラックであるかを特定するための情報であり、具体的には、各記録対象トラックのトラック番号と、ホログラム記録媒体HM上に形成されるトラックTRのトラック番号との対応関係が示された情報となる。
図8は先の第1の手法により各記録対象トラックを選出した場合の情報内容を示し、図9は第2の手法により各記録対象トラックを選出した場合の情報内容を示している。
なお、これら図8、図9ではトラック番号変換テーブル26aの全情報内容のうちの一部の情報内容のみを抽出して示している。
さらに、本例の場合、このトラック番号変換テーブル26aには、記録対象トラックのピッチ(トラック本数)の情報も対応づけられている。図示するようにこの記録対象トラックのピッチの情報は、記録対象トラックの情報に対して1対1の関係で対応づけられている。この記録対象トラックのピッチの情報は、それが対応づけられる記録対象トラックと次の記録対象トラックとの間の形成トラック本数を表す情報となる。
該記録対象トラックのピッチの情報は、記録対象トラック間のトラックジャンプ時において、ジャンプすべき形成トラックの本数を表す情報として用いることができる。
続いて、本実施の形態としての記録動作を実現するために記録再生装置にて実行されるべき処理の手順について、図10のフローチャートを用いて説明する。
なお、この図10では実施の形態としての記録動作を実現するための処理の手順を、図1に示した制御部25がメモリ26内に格納されるプログラム(図示は省略)に基づき実行する処理の手順として示している。
ここで、ホログラム記録媒体HMに対してデータ記録が行われる場合には、ホログラム記録媒体HMにおけるデータの記録状況や記録データの容量などの情報から、データを記録すべき範囲の情報が設定されることになる。このステップS101は、ホログラム記録媒体HMに対し或るデータの記録を開始すべき状態となったことに応じて、このような記録範囲の設定を行う処理となる。
具体的に、記録範囲の情報としては、図中に示されているように、
・START記録対象トラック番号n
・STRATセクター番号α
・END記録対象トラック番号m
・ENDセクター番号β
の設定を行う。
なお、上記START記録対象トラック番号nは、記録を開始すべき記録対象トラックを特定するための記録対象トラック番号の情報であり、STRATセクター番号αは、START記録対象トラック上の記録を開始すべきセクターを特定するためのセクター番号情報である。同様に、上記END記録対象トラック番号mは記録を終了すべき記録対象トラックを特定するための記録対象トラック番号の情報であり、ENDセクター番号βはEND記録対象トラック上の記録を終了すべきセクターを特定するためのセクター番号情報である。
すなわち、先の図8、又は図9に示したトラック番号変換テーブル26aから、START記録対象トラック番号nからEND記録対象トラック番号mまでの間の各記録対象トラックに該当する形成トラックのトラック番号情報をそれぞれ取得するものである。
具体的には、上記ステップS102にて取得したSTART記録対象トラック(n)に該当する形成トラック番号情報と、上記STARTセクター番号αの情報とを目標アドレスの情報としてサーボ回路24に指示して当該目標アドレスへのアクセス動作を実行させると共に、記録変調部16に対し、記録データに応じたSLM5の駆動制御を開始するように指示を行う。またこれと共に、先に説明したシャッター2の開閉制御、及びガルバノミラー3に対する駆動制御も開始する。
このステップS104において、現在のトラックがトラック(m)ではないとして否定結果が得られた場合は、ステップS105に処理を進める。
これまでのステップS104→S105→S106→S107→S104の一連の処理が繰り返されることで、記録範囲内の各記録対象トラックへのホログラムの記録が行われるようになっている。
セクター(β)への記録が完了した場合は、この図に示される処理動作は終了となる。
つまり、このような記録制御により、本実施の形態の場合のようにCAV方式によって一定回転速度・一定データレート(一定記録間隔)の条件の下でホログラム記録を行う場合において、ホログラムの面記録密度を一定とすることができ、この結果、記録密度を最大とすることのできる記録フォーマットを実現できる。
そして、上記もしているように本実施の形態の記録再生装置ではCAV方式を採用するので、その結果、
・記録密度が最大(高記録密度)
・ランダムアクセスが容易
・データ転送レートが一定
・回転制御系の回路構成が容易
の4条件を全て満たす、理想的な記録フォーマットを実現できる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明としてはこれまでに説明した具体例に限定されるべきものではない。
例えばこれまでの説明では、記録対象トラックの選択(選出)を、トラック番号変換テーブル26aとしてのテーブル情報に基づき行う場合を例示したが、記録対象トラックは、計算により求めて選択することもできる。
その場合、例えばメモリ26に予めトラックTR(形成トラック)のトラックピッチの情報、スピンドルモータ18の回転速度の情報、データ転送レート(線方向におけるホログラムの間隔)の情報を格納しておき、これらのパラーメタを用いて目標とする面記録密度が得られるように各記録対象トラックを計算すればよい。
この図11の例では、アドレス情報を記録したピット列によるトラックに加え、各ピット列によるトラック間に別途、記録位置の案内のための3本のDCグルーブ(連続溝)を形成するものとしている。つまりこの場合、ピット列によるトラックと他の3本のDCグルーブとにより1組を形成していると見なすことができる。
この場合、メインビームスポットと第1サイドビームスポットとの半径方向における離間距離は、図のように第1サイドビームスポットが3本のDCグルーブの中間のDCグルーブ上をトレースするときにメインビームスポットがピット列上をトレースする関係となるように調整されている。このことで、第1サイドビームスポットによるトラッキングサーボが行われることによってメインビームスポットがピット列上をトレースするようになっている。
なおこの場合、もう一方のサイドビームスポット(第2サイドビームスポット)は不使用とされる。
ホログラムの記録再生のための青紫色レーザ光の光軸は、メインビームスポットと一致するようにされている。従ってこの図11の例の場合、ホログラムはピット列上に形成されていくことになる。
つまりこの場合は、案内トラックとしてのDCグルーブが半径方向において一定間隔で形成され、且つ該DCグルーブと所定の間隔(第1サイドビームスポット〜メインビームスポットの間隔)を保つようにピット列が併走するようにして形成されていれば、ピット列上のアドレス情報に従った位置にホログラムを記録することができる。
この条件を満たすにあたって、この図11の例では、ピット列・DCグルーブの各トラックをそれぞれ等間隔で配置されるように形成している。
先に述べたようにホログラムはメインビームスポットと同じ位置に記録されるので、この場合は、DCグルーブ上にホログラムの記録が行われることになる。また、この場合もトラッキングサーボはDCグルーブに基づき行われるので、ホログラムの記録位置を案内するトラックは、DCグルーブによるトラックとなる。
この場合も案内トラック上に対しホログラムの記録が行われることから、案内トラックとしてのDCグルーブが半径方向において一定間隔で形成されていれば、先に説明した実施の形態としての手法による記録動作が行われることで同様の効果を得ることができる。
或いは、グルーブ(溝)の深さに差を与え、該溝深さの差の情報によってアドレス情報を記録することもできる。
何れの場合も、グルーブのみでアドレス情報の記録ができるので、図12の場合のようなピット列の併走は不要とすることができる。
図14は、その場合のホログラム記録媒体(ホログラム記録媒体n−HMとする)の断面構造を例示した図である。
このホログラム記録媒体n−HMとしては、先の図2に示したホログラム記録媒体HMと比較して、反射膜33、及び中間層34が省略された点が異なる。その上で、この場合の基板36上の反射膜としては、ホログラムの記録再生のためのレーザ光を反射するように構成された反射膜40が用いられ、該反射膜40上に記録層32が形成されることになる。
なお、ピット列によるトラック上に対してホログラムの記録を行ってしまうと、記録されたホログラムの再生時において、ホログラムの再生光にピット列の凹凸に応じた変化が生じてしまい、ホログラムの再生光の検出精度が低下する虞がある。そこで、先の図11、図12の例のようにビームを分割し、サイドビームによってピット列によるトラックに記録されたアドレス情報の読み出し及びトラッキングサーボを行い、メインビームによりホログラムの記録再生を行うようにすることで、この問題を回避することができる。つまりこのような手法を採ることで、ホログラムは、ピット列から所定距離(サイドビームスポット〜メインビームスポット間の距離)だけ離間された位置で記録・再生されるので、ピット列による影響を受けずにホログラムの再生を行うことが可能となる。
透過型のホログラム記録媒体を用いる場合、記録再生装置としては、照射した参照光に応じて反射光として得られる再生像をイメージセンサ15側に導くための偏光ビームスプリッタ6(及び1/4波長板9)は不要とすることができる。また、トラックが形成される層からの反射光(位置制御用の反射光)をフォトディテクタ14側に導くための偏光ビームスプリッタ13も不要とすることができる。
この場合、参照光の照射に応じて得られる再生光はホログラム記録媒体自体を透過することになるので、レーザ光の出射点側から見てホログラム記録媒体の反対側にさらに対物レンズを設けておき、上記透過光としての再生光を当該対物レンズを介してイメージセンサ15側に導くように構成すればよい。同様に、トラック形成層を透過した位置制御用のレーザ光の再生光としてもホログラム記録媒体自体を透過することになるので、該透過光としての再生光を上記対物レンズを介してフォトディテクタ14側に導くように構成すればよい。
その場合、記録再生装置としては、記録時に信号光を生成するための光源とSLMの組と、参照光を生成するための光源とSLMの組とを別々に設け、さらにそれぞれで生成される信号光・参照光を別々の角度でホログラム記録媒体に導くように光学系の構成を変更すればよい。
Claims (5)
- 記録データに応じた空間光変調を受けて生成された信号光と共に参照光が照射されることに応じて上記信号光と上記参照光との干渉縞が形成されることで上記信号光に応じたホログラムの記録が行われる記録層と、上記記録層に対する上記ホログラムの記録位置を案内するための案内トラックが半径方向において等間隔に形成されているトラック形成層とを備えたホログラム記録媒体を回転駆動する回転駆動手段と、
光源からの光に対し記録データに応じた空間光変調を施すことで上記信号光を生成する信号光生成手段と、
光源からの光に対し所定パターンによる空間光変調を施すことで上記参照光を生成する参照光生成手段と、
上記信号光生成手段により生成された上記信号光と、上記参照光生成手段により生成された上記参照光とを上記ホログラム記録媒体に照射して、上記ホログラム記録媒体に上記信号光に応じたホログラムを記録する記録手段と、
上記ホログラム記録媒体が一定の回転速度で回転駆動されるように上記回転駆動手段による回転動作を制御する回転制御手段と、
上記ホログラム記録媒体に形成される各案内トラックのうちから、外周側ほど上記ホログラムの半径方向記録間隔が半径位置に対して反比例して狭まるようにホログラムを記録するための案内トラックを選択し、該選択した案内トラックに沿ってホログラムが記録されるように上記記録手段を制御する記録制御手段と
を備える記録装置。 - 請求項1に記載の記録装置において、
上記ホログラム記録媒体に形成される各案内トラックのうちから、外周側ほど上記ホログラムの半径方向記録間隔が半径位置に対して反比例して狭まるようにホログラムを記録するために上記ホログラムの記録が行われるべき案内トラックを定めた記録対象トラック特定情報が記憶された記憶手段をさらに備え、
上記記録制御手段は、
上記記録対象トラック特定情報に基づき、ホログラムを記録すべき案内トラックを選択する。 - 請求項2に記載の記録装置において、
上記ホログラム記録媒体における上記案内トラックは、アドレス情報を記録したピット列によって形成されており、
上記ピット列としての案内トラックに記録された上記アドレス情報の再生を行うアドレス情報再生手段をさらに備える。 - 請求項2に記載の記録装置において、
上記ホログラム記録媒体における上記案内トラックは連続溝で形成されていると共に、上記連続溝による案内トラックと併走するようにしてアドレス情報を記録したピット列が形成されており、
上記連続溝としての案内トラックに基づき上記信号光と上記参照光との照射位置が当該案内トラック上をトレースするように制御を行う位置制御手段と、
上記ピット列によって記録された上記アドレス情報の再生を行うアドレス情報再生手段とをさらに備える。 - 記録データに応じた空間光変調を受けて生成された信号光と共に参照光が照射されることに応じて上記信号光と上記参照光との干渉縞が形成されることで上記信号光に応じたホログラムの記録が行われる記録層と、上記記録層に対する上記ホログラムの記録位置を案内するための案内トラックが半径方向において等間隔に形成されているトラック形成層とを備えたホログラム記録媒体を一定の回転速度で回転駆動する回転駆動ステップと、
光源からの光に対し記録データに応じた空間光変調を施すことで上記信号光を生成する信号光生成ステップと、
光源からの光に対し所定パターンによる空間光変調を施すことで上記参照光を生成する参照光生成ステップと、
上記ホログラム記録媒体に形成される各案内トラックのうちから、外周側ほど上記ホログラムの半径方向記録間隔が半径位置に対して反比例して狭まるようにホログラムを記録するための案内トラックを選択し、該選択した案内トラックに沿ってホログラムが記録されるように、上記信号光生成ステップにより生成した上記信号光と上記参照光生成ステップにより生成した上記参照光とを上記ホログラム記録媒体に照射してホログラムの記録を行う記録ステップと
を有する記録方法。
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