JP4622441B2 - ゴルフスウィング解析システムおよびそのプログラム - Google Patents
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一方、ゴルフのスウィングフォームは、打たれたボールの飛びの方向を正確にかつ飛距離を長くするための重要な要素であることが知られており、種々のゴルフクラブの中から自分のゴルフスウィングに適したゴルフクラブを見出すことが従来よりゴルファにとって重要な関心事であった。
そのため、自分のゴルフスウィングに適したゴルフクラブを見出すために、自分のゴルフスウィングの特徴を直接かつ客観的に知り、それに応じて種々のゴルフクラブの中から適したゴルフクラブを選択することが望まれてきた。
このスウィングフォーム診断装置は、差分画像処理法により、スウィングフォームの診断にとって重要となる特定動作点(アドレス時、テイクバック時、トップ時、ダウンスウィング時、インパクト時、フォロースルー時、フィニッシュ時など)を判定し、スウィング動作に関わる複数のフレームから診断者が意図したフレームを抽出することができる。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、アドレス、トップやインパクトなど、ゴルフスウィング中における特定の状態を十分な精度で抽出し、この特定の状態と関連付けてゴルフクラブの挙動を動的に表示するゴルフスウィング解析システムおよびプログラムを提供することを目的とする。
表示部は、複数ある前記特定の状態のうち、ある特定の状態から他の特定の状態までの前記ゴルフスウィング中の前記ゴルフクラブの挙動を動的に表示することが好ましい。
さらに、取得部は、前記ゴルフクラブのグリップ端の位置および向きを含む時系列な情報であるグリップ端情報を取得し、前記演算部は、ゴルフスウィング中におけるゴルフクラブのグリップ端の速度とゴルフスウィングする時間との関係を示す、グリップ端の速度履歴を、前記グリップ端情報に基づいて算出し、前記表示部は、このグリップ端の速度履歴を表示してもよい。
また、演算部は、インパクト直前の前記ゴルフクラブの測定点の速度および前記グリップ端の速度を演算し、前記表示部は、インパクト直前の前記ゴルフクラブの測定点の速度およびインパクト直前の前記グリップ端の速度を表示してもよい。
さらに、演算部は、前記インパクト直前の前記ゴルフクラブの測定点の速度および前記グリップ端の速度から、前記インパクト直前の前記ゴルフクラブの測定点の速度と前記グリップ端の速度との比率を算出し、前記表示部は、この比率を表示してもよい。
取得部は、ゴルフスウィングをビデオ撮影して得られたビデオ映像を画像処理することにより、前記ゴルフクラブ情報を取得してもよい。
そうすることにより、ユーザはゴルフスウィングを様々な角度から解析し、ゴルフスウィングをより客観的に把握して、ゴルフスウィングの診断やゴルフスウィングの改善、またはそのゴルフスウィングに適したゴルフクラブの選定を行うことができる。
図1は本発明のゴルフスウィング解析システムの一実施形態の概略を示す構成図である。
本実施形態のゴルフスウィング解析システムは、3次元位置方向計測装置12、処理装置14、操作装置15、および表示装置16によって実現され、ゴルフスウィング中のゴルフクラブ18を3次元位置方向計測装置12により計測して得られた情報を解析して、ユーザによる操作装置15からの入力に応じた画面を表示装置16に表示する。
トランスミッタ12aは、所定の範囲内に、強さと方向が既知の分布を持つ磁場を形成し、レシーバ12bは、測定点に固定され、磁場を感知することにより、基準位置に対する3次元位置とオイラー角の情報を含んだ信号を出力し、コントローラ12cは、この信号に基づいて、3次元空間における測定点の位置(以下、3次元位置(xm,ym,zm)ともいう)の時系列データと向き(以下、オイラー角(θy、θp、θr)ともいう)の時系列データとを生成する。
グリップ端とはグリップ部の末端近傍の位置であり、ゴルフクラブの所定点とは、ゴルフクラブシャフト軸に沿って、グリップ端からゴルフクラブヘッド側に34インチ以上離れた任意の位置である。
メモリとしては、コンデンサに電気を蓄えることによって、情報を記憶するDRAM(Dynamic Random Access Memory)、コンデンサを使用せず、論理回路でメモリを構成しているSRAM(Static Random Access Memory)や、CPUによる実行プログラムなどを記憶する不揮発性で読み取り専用なROM(Read Only Memory)などの半導体記憶装置、あるいは、フレキシブルディスクなどの磁気ディスク、CDやDVDといった光学ディスクなどがある。
また、処理装置14は、I/Oインターフェースを介して、3次元位置方向計測装置12、操作装置15および表示装置16に接続され、これらとの間でデータのやり取りを行う。
表示装置16が表示する画面には、ゴルフスウィング中の各段階におけるゴルフクラブの挙動を動的に表示した画面があり、また、ゴルフクラブの測定点およびグリップ端の時系列的な速度変化(以下、速度履歴という)を同時表示した画面もある。
すなわち、ゴルフスウィング中の各段階とは、アドレス状態からトップ状態までを指すバックスウィング、トップ状態からインパクト状態までを指すダウンスウィング、インパクト状態からフィニッシュ状態までを指すフォロースルーなどだけに限らず、トップ状態からインパクト状態までのような連続的な段階も含む。
このようにゴルフスウィング中の各段階におけるゴルフクラブの挙動を動的に表示することで、ユーザが所望するゴルフスウィング中の段階におけるゴルフスウィングをみることができる。したがって、ユーザはゴルフスウィングをより客観的に把握して、ゴルフスウィングの診断やゴルフスウィングの改善を行うことができる。
ゴルフクラブの測定点の速度履歴は、ゴルフクラブシャフト軸に沿って、グリップ端からゴルフクラブヘッド側に34インチ以上離れた任意の位置における速度履歴であり、グリップ端の速度履歴はグリップの末端近傍における速度履歴である。
このようにゴルフクラブの測定点の速度履歴とグリップ端の速度履歴を同時に表示することにより、ユーザはゴルフスウィングを様々な角度から解析することができる。例えば、ゴルファに適したゴルフクラブを選定する際に、ゴルフクラブの測定点の速度履歴のみならず、グリップ端の速度履歴をも考慮して、ゴルフクラブのフレックスなどを選定することができる。
コントローラ12cは、トランスミッタ12aに所定の3種類の磁場を順次発生する駆動信号を生成するとともに、レシーバ12bから出力された信号を検出する。
測定点の位置は、トランスミッタ12aの位置を基準位置とし、お互いに直交する3軸X,Y,Zを基準とするレシーバ12bの3次元位置(xm,ym,zm)であり、測定点の向きは、X,Y,Z座標軸方向に対するレシーバ12bの向きを表す姿勢角度、つまり、ヨー角、ピッチ角およびロール角で表されるオイラー角(θy,θp,θr)である。
トランスミッタ12aは、ゴルフスウィングするゴルファの後方に配置され、レシーバ12bは、ゴルフクラブ18に固定される。また、トランスミッタ12aは駆動回路12dに、レシーバ12bは検出回路12eに、各々接続される。
駆動回路12dは、制御ユニット12fの指令信号に従って、周波数と位相が常時一定の同一信号を出力し、トランスミッタ12aの3軸方向に巻かれた3つのループ状コイルを順次励磁する。
各ループ状コイルは、励磁のたびに各々異なる磁場を発生し、この磁場に基づいてレシーバ12bの3軸方向に巻かれた3つのループ状コイルに各々独立な電圧を発生させる。この電圧は、トランスミッタ12aの3つのループ状コイルによって励磁される3つの磁場それぞれに応じて、レシーバ12bの3つのループ状コイルに発生する3つの独立した電圧であるため、合計9個(3×3個)の電圧が得られる。
制御ユニット12fは、検出回路12eから送られてきた9つの電圧を用いて、3次元位置(xm,ym,zm)とオイラー角(θy,θp,θr)のデータを求める。
3次元位置方向計測装置12で得られた3次元位置(xm,ym,zm)とオイラー角(θy,θp,θr)に関するデータは、処理装置14に送られる。
このような3次元位置方向計測装置12として、例えば、3SPACE FASTRAK (Polhemus社製)を挙げることができる。
なお、図3では、スウィング中のゴルファに対して側面を投影面として設定しているため、ゴルファのスウィングを側面からみたときのゴルフクラブの挙動が表されるが、投影面はユーザによって適宜設定することができる。
クラブ速度とゴルフスウィング時間との関係は、3次元位置(xm,ym,zm)の時系列データから、スウィング時間tnにおける3次元位置(x(tn),y(tn),z(tn))を求め、下記式(1)を用いてクラブ速度Vc(tn)を算出することにより得られる。
Vc(tn)=√((x(tn)−x(tn−1))2+(y(tn)−y(tn−1))2+(z(tn)−z(tn−1))2) / (tn−tn−1) ・・・(1)
アドレス状態では、ゴルファはゴルフクラブを握って構えており、ゴルフクラブは静止または略静止した状態に保たれる。
ダウンスウィングを行ったゴルファは、インパクト状態で、ゴルフクラブでゴルフボールを打撃し、ゴルフボールは所望の方向に向かって飛球する。ゴルファは打撃によりゴルフボールに大きなエネルギーを与えてゴルフボールの飛距離を伸ばそうとするので、インパクト状態付近においてクラブ速度は最大となる。
インパクト状態のあとクラブ速度は減速し、フィニッシュ状態でゴルフクラブは静止または略静止する。
ここで求めたクラブ速度の最大値をVmaxとし、クラブ速度が最大となるときのスウィング時間をクラブ速度最大時間tmaxとする。
ゴルフスウィングにおいては、トップ状態でクラブ速度はゼロもしくはゼロに近い値になり、そこからダウンスウィングしてインパクト状態までの間で、クラブ速度は最大となる。したがって、クラブ速度最大時間tmaxからスウィング時間を遡り、クラブ速度がゼロもしくはゼロに近い値となったときのスウィング時間を、トップ状態の時間ttopとみなすことができる。すなわち、クラブ速度最大時間tmaxからスウィング時間をマイナス側に見ていき、クラブ速度がゼロに近い所定の値になったときに、ゴルフクラブはトップ状態であるとみなす。
したがって、クラブ速度最大時間tmaxに係数aを乗算した値a×Vmaxを、トップ状態のスウィング時間ttopを検知するための所定の値とする。なお、係数aは、0.1以下、好ましくは0.02以下とする。
ゴルフスウィングにおいては、アドレス状態でゴルファはゴルフクラブを握って構え、バックスウィングを行い、トップ状態を境にしてダウンスウィングし、インパクト状態でゴルフボールを打撃する。したがって、アドレス状態とトップ状態ではクラブ速度はゼロもしくはゼロに近い値となる。
そうすると、クラブ速度最大時間tmaxからスウィング時間を遡った場合、クラブ速度はまずトップでゼロに近い値をとり、その後アドレス状態で再びゼロに近い値をとる。
したがって、インパクト状態付近におけるクラブ速度最大時間tmaxからスウィング時間をマイナス側に見ていき、トップ位置を通過した後にクラブ速度が再びゼロに近い所定の値になったときのスウィング時間を、ゴルフクラブはアドレス状態にあるとみなすことができる。
クラブ速度最大時間tmaxからスウィング時間をマイナス側に見て、トップを経過させるために、クラブ速度最大時間tmaxから所定時間経過した後から抽出点の検知を始め、アドレス状態の時間taddを抽出する。あるいは、トップを経過させるために、トップからインパクトまでのクラブ速度の最大値付近である、所定のクラブ速度に達した後から抽出点の検知を始め、アドレス状態の時間taddを抽出してもよい。
アドレス状態の時間taddの算出方法は、クラブ速度最大時間tmaxに係数bを乗算した値b×Vmaxを、アドレス位置の時間taddを検知するための所定の値とすることができる。なお、係数bは、0.05以下、好ましくは0.01以下とする。
ゴルファは、アドレス状態でゴルフクラブを握って構えたあと、バックスウィングを行い、トップを境にしてダウンスウィングし、インパクトでゴルフボールを打撃する。
そこで、打撃されるゴルフボールの打ち出し方向にX軸を設定すると、ゴルフクラブは、ゴルフスウィングがトップからダウンスウィングするに連れて、X軸上ではアドレス位置に近づき、アドレス位置を越えたあと、インパクト位置でゴルフボールを打撃する。
本発明では、アドレス状態の時間taddにおけるX軸上のゴルフクラブの位置X(tadd)を求め、ダウンスウィング中のゴルフクラブの位置X(t)が位置X(tadd)を超えない範囲であって、最も位置X(tadd)に接近したときのスウィング時間をインパクト状態の時間timpとすることができる。
このような場合には、ゴルフスウィングをする前に、ゴルフクラブがゴルフボールに接触する位置X(a)を予め求めておいて、ダウンスウィング中のゴルフクラブの位置X(t)を超えない範囲であって、最も位置X(a)に接近したときのスウィング時間をインパクト状態の時間timpとすればよい。
そうすることにより、X軸上におけるアドレス状態とインパクト状態に大きな開きがあるゴルフスウィングの場合においても、インパクト状態の時間timpを正確に抽出することができる。
ゴルフスウィングにおいては、インパクト状態付近でクラブ速度が最大となった後、フィニッシュ状態に移動するにつれクラブ速度は減速し、フィニッシュ状態ではクラブ速度はゼロもしくはゼロに近い値となる。すなわち、クラブ速度最大時間tmaxからスウィング時間をプラス側に見ていき、クラブ速度がゼロに近い所定の値になったときに、ゴルフクラブはフィニッシュ状態にあるみなすことができる。
したがって、クラブ速度最大時間tmaxに係数cを乗算した値c×Vmaxを、フィニッシュ状態の時間tfinを検知するための所定の値とする。なお、係数cは、0.1以下、好ましくは0.02以下とする。
表示画面は、ゴルフスウィング中の各段階におけるゴルフクラブの挙動を動的に表示した描画20と、ゴルフクラブの測定点およびグリップ端の速度履歴を同時に表示したグラフ22の他に、速度、加速度及び時間に関する解析結果24と、画面に表示する各種データをユーザに選択させたり、指定させたりして、それらの情報を入力する各種メニューボタン26とを含む。
クラブ速度は、ゴルフクラブシャフト軸に沿って、グリップ端からゴルフクラブヘッド側に34インチ以上離れた任意の測定点におけるインパクト時の速度を示す。グリップ端速度は、ゴルフクラブのグリップ端近傍におけるインパクト時の速度を示す。
グリップ端最高速度は、トップ状態からインパクト状態におけるグリップ端の最高速度を示す。比率は、インパクト時におけるクラブ速度とグリップ速度で比率であり、上記クラブ速度を上記グリップ端速度で除算して得られる値である。
このように、速度に関する解析結果を表示することで、そのゴルフスウィングのダウンスウィングに関する特徴が分かる。
このように、スウィング時間に関する解析結果を表示することで、ゴルフスウィングにおけるバックスウィングとダウンスウィングの比率が分かる。
図5では、クラブ速度は、ゴルフクラブシャフト軸に沿って、グリップ端からゴルフクラブヘッド側に34インチ以上離れた任意の測定点における、トップ状態からインパクト状態までの速度履歴を示す。
グリップ端速度は、ゴルフクラブのグリップ部の末端付近におけるトップ状態からインパクト状態までの速度履歴を示す。
例えば、図5では、トップ状態からインパクト状態までクラブ速度は増加し続けるのに対し、グリップ端速度はトップ状態から徐々に増加し、やがて極大値を向かえて減少している。一般的にゴルフクラブのフレックスは、ゴルファのスウィングスピードに応じて選定するが、ゴルフクラブの速度履歴とグリップ端の速度履歴とを同時に示し、ダウンスウィングにおける特性をも考慮して、そのゴルファに適したゴルフクラブのフレックスを選定することができる。
図6(a)は、ゴルフスウィングにおける特定の状態が、アドレス状態からトップ状態までのゴルフクラブの挙動を表示しており、「アドレスからトップ」ボタンが押下された場合に表示されるゴルフクラブの挙動を表示する描画の一例を示す。図6(b)はゴルフスウィングにおける特定の状態が、アドレス状態からインパクト状態までのゴルフクラブの挙動を表示しており、「アドレスからインパクト」ボタンが押下された場合に表示されるゴルフクラブの挙動を表示する描画の一例を示す。図6(c)は、ゴルフスウィングにおける特定の状態が、トップ状態からインパクト状態までのゴルフクラブの挙動を表示しており、「トップからインパクト」ボタンが押下された場合に表示されるゴルフクラブの挙動を表示する描画の一例を示す。図6(d)は、ゴルフスウィングにおける特定の状態が、トップ状態からフィニッシュ状態までのゴルフクラブの挙動を表示しており、「トップからフィニッシュ」ボタンが押下された場合に表示されるゴルフクラブの挙動を表示する描画の一例を示す。図7(a)は、ゴルフスウィングにおける特定の状態が、インパクト状態からフィニッシュ状態までのゴルフクラブの挙動を表示しており、「インパクトからフィニッシュ」ボタンが押下された場合に表示されるゴルフクラブの挙動を表示する描画の一例を示す。
視点の選択ボタンは、ゴルフクラブの挙動を表示した線画について、ゴルフクラブの挙動を捉える視点を選択させるためのボタンであり、視点の選択ボタンが押下されることにより、線画として表示されるゴルフクラブの視点が設定される。すなわち、視点の選択ボタンによって、ゴルフクラブの挙動を投影する投影面が設定される。なお、任意視点入力は、操作装置15によって数値が入力されることにより、入力された任意の視点から捉えたゴルフクラブの挙動を表示することができる。
視点の選択ボタンには「正面」、「上方」、「側面」および「任意視点入力」がある。図6(a)から(d)と、図7(a)は、ゴルフクラブの挙動を表示する描画を示し、「正面」ボタンが押下された場合に表示されるゴルフクラブの挙動の描画を示す。図7(b)はゴルフクラブの挙動を表示する描画を示し、「上方」ボタンが押下された場合に表示されるゴルフクラブの挙動を表示する描画の一例を示す。図7(c)はゴルフクラブの挙動を表示する描画を示し、「側面」ボタンが押下された場合に表示されるゴルフクラブの挙動を表示する描画の一例を示す。図7(d)はゴルフクラブの挙動を表示する描画を示し、視点としてXが飛距離方向、Yが上方向の右手座標において、X:−1、Y:0、Z:1を指定した「任意視点入力」ボタンが押下された場合に表示されるゴルフクラブの挙動を表示する描画の一例を示す。
描画消去ボタンは、表示したゴルフクラブの挙動を消去し、リセットするためのボタンである。
表示データを受信した表示装置16は、ゴルフクラブおよびグリップ端の速度履歴を同時に表示したグラフ22と、速度、加速度及び時間に関する解析結果24と、各種メニューボタン26とを表示する。
この表示画面から、ユーザはゴルフスウィングを様々な角度から解析し、ゴルフスウィングをより客観的に把握して、ゴルフスウィングの診断やゴルフスウィングの改善、またはそのゴルフスウィングに適したゴルフクラブの選定を行うことができる。
3次元位置方向計測装置は、ゴルフスウィング中におけるゴルフクラブの測定点の位置および向きを測定することができる装置であればよく、ビデオカメラで撮影した画像に特定の画像処理を施し、ゴルフクラブを点追跡することによって、ゴルフクラブの測定点の位置および向きを測定することができる装置であってもよい。
例えば、ゴルフクラブの位置および向きを予め測定しておき、ゴルフクラブの位置および向きに関する情報を、持ち運び可能な記憶媒体に記憶させる。この情報を処理装置14が記憶媒体から読み込むことにより、ゴルフクラブの測定点の位置および向きに関する情報を取得することができる。
あるいは、測定されたゴルフクラブの測定点の位置および向きに関する情報をデータベータなどに格納しておき、そのデータベースから処理装置14がネットワークを介してゴルフクラブの位置および向きに関する情報を取得することもできる。
12a トランスミッタ
12b レシーバ
12c コントローラ
12d 駆動回路
12e 検出回路
12f 制御ユニット
14 処理装置
15 操作装置
16 表示装置
18 ゴルフクラブ
Claims (9)
- ゴルフスウィングを解析するシステムであって、
ゴルフスウィング中におけるゴルフクラブの測定点の位置および向きを含む時系列的な情報であるゴルフクラブ情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記ゴルフクラブ情報に基づいて、前記ゴルフスウィング中の特定の状態におけるゴルフクラブの位置を算出する演算部と、
ゴルフスウィングした時間経過に伴った前記ゴルフクラブの位置をゴルフクラブの挙動として、前記特定の状態と対応付けて表示する表示部とを備えるものであり、
前記ゴルフスウィング中の前記特定の状態は、アドレス状態、トップ状態、インパクト状態およびフィニッシュ状態を含み、
前記演算部は、ゴルフスウィング中におけるゴルフクラブの測定点の速度と、ゴルフスウィング時間との関係を、ゴルフクラブの測定点の速度履歴として求め、ゴルフクラブの測定点の速度が最大となった時点を算出し、
前記ゴルフクラブの測定点の速度が最大となった時点から、前記測定点の速度履歴を経過時間と逆方向に遡って検知し、前記ゴルフクラブの測定点の速度がゼロに近い所定の値になった時点に対応するゴルフクラブの位置を、トップ状態のゴルフクラブの位置として算出し、
前記ゴルフクラブの速度が最大となった時点から前記測定点の速度履歴を経過時間と逆方向に遡って検知し、前記トップ状態の時点以前に前記ゴルフクラブの測定点の速度がゼロに近い所定の値になった時点に対応するゴルフクラブの位置を、アドレス状態のゴルフクラブの位置として算出し、
ゴルフボールを打撃する際の打ち出し方向にX軸を設定し、前記アドレス状態におけるX軸上のゴルフクラブの測定点の位置を求め、ダウンスウィング中のゴルフクラブの測定点の位置が、前記アドレス状態におけるX軸上の前記ゴルフクラブの測定点の位置を超えない範囲で、最も接近したときのゴルフクラブの測定点の位置を、インパクト状態のゴルフクラブの位置として算出し、
前記ゴルフクラブの測定点の速度が最大となった時点から前記測定点の速度履歴を経過時間の方向に進んで検知し、前記ゴルフクラブの測定点の速度がゼロに近い所定の値になった時点に対応するゴルフクラブの位置を、フィニッシュ状態のゴルフクラブの位置として算出することを特徴とするゴルフスウィング解析システム。 - 前記表示部は、複数ある前記特定の状態のうち、ある特定の状態から他の特定の状態までの前記ゴルフスウィング中の前記ゴルフクラブの挙動を動的に表示する請求項1に記載のゴルフスウィング解析システム。
- 前記演算部は、ゴルフスウィング中におけるゴルフクラブの速度とゴルフスウィング時間との関係を示す、ゴルフクラブの速度履歴を前記ゴルフクラブ情報に基づいて算出し、
前記表示部は、このゴルフクラブの速度履歴を表示する請求項1に記載のゴルフスウィング解析システム。 - 前記取得部は、前記ゴルフクラブのグリップ端の位置および向きを含む時系列な情報であるグリップ端情報を取得し、
前記演算部は、ゴルフスウィング中におけるゴルフクラブのグリップ端の速度とゴルフスウィング時間との関係を示す、グリップ端の速度履歴を、前記グリップ端情報に基づいて算出し、
前記表示部は、このグリップ端の速度履歴を表示する請求項3に記載ゴルフスウィング解析システム。 - 前記演算部は、インパクト直前の前記ゴルフクラブの測定点の速度および前記グリップ端の速度を演算し、前記表示部は、インパクト直前の前記ゴルフクラブの測定点の速度およびインパクト直前の前記グリップ端の速度を表示する請求項4に記載のゴルフスウィング解析システム。
- 前記演算部は、前記インパクト直前の前記ゴルフクラブの測定点の速度および前記グリップ端の速度から、前記インパクト直前の前記ゴルフクラブの測定点の速度と前記グリップ端の速度との比率を算出し、前記表示部は、この比率を表示する請求項5に記載のゴルフスウィング解析システム。
- 前記取得部は、磁気センサを取り付けてゴルフスウィングされたゴルフクラブの測定点またはグリップ端を計測することにより、前記ゴルフクラブ情報を取得する請求項1乃至6のいずれか1項に記載のゴルフスウィング解析システム。
- 前記取得部は、ゴルフスウィングをビデオ撮影して得られたビデオ映像を画像処理することにより、前記ゴルフクラブ情報を取得する請求項1乃至6のいずれか1項に記載のゴルフスウィング解析システム。
- ゴルフスウィングを解析するシステムにおいて実行されるプログラムであって、
ゴルフスウィング中におけるゴルフクラブの測定点の位置および向きを含む時系列的な情報であるゴルフクラブ情報を取得するステップと、
前記取得された前記ゴルフクラブ情報に基づいて、前記ゴルフスウィング中の特定の状態における前記ゴルフクラブの位置を算出するステップと、
ゴルフスウィング時間に伴った前記ゴルフクラブの位置をゴルフクラブの挙動として、前記特定の状態と対応付けて表示するステップとをコンピュータにより実行させるものであり、
さらに、前記ゴルフスウィング中の前記特定の状態は、アドレス状態、トップ状態、インパクト状態およびフィニッシュ状態を含むものであり、
前記ゴルフスウィング中の特定の状態における前記ゴルフクラブの位置を算出するステップにおいて、前記ゴルフスウィング中におけるゴルフクラブの測定点の速度と、ゴルフスウィング時間との関係を、ゴルフクラブの測定点の速度履歴として求め、ゴルフクラブの測定点の速度が最大となった時点を算出し、
前記ゴルフクラブの測定点の速度が最大となった時点から、前記測定点の速度履歴を経過時間と逆方向に遡って検知し、前記ゴルフクラブの測定点の速度がゼロに近い所定の値になった時点に対応するゴルフクラブの位置を、トップ状態のゴルフクラブの位置として算出し、
前記ゴルフクラブの速度が最大となった時点から前記測定点の速度履歴を経過時間と逆方向に遡って検知し、前記トップ状態の時点以前に前記ゴルフクラブの測定点の速度がゼロに近い所定の値になった時点に対応するゴルフクラブの位置を、アドレス状態のゴルフクラブの位置として算出し、
ゴルフボールを打撃する際の打ち出し方向にX軸を設定し、前記アドレス状態におけるX軸上のゴルフクラブの測定点の位置を求め、ダウンスウィング中のゴルフクラブの測定点の位置が、前記アドレス状態におけるX軸上の前記ゴルフクラブの測定点の位置を超えない範囲で、最も接近したときのゴルフクラブの測定点の位置を、インパクト状態のゴルフクラブの位置として算出し、
前記ゴルフクラブの測定点の速度が最大となった時点から前記測定点の速度履歴を経過時間の方向に進んで検知し、前記ゴルフクラブの測定点の速度がゼロに近い所定の値になった時点に対応するゴルフクラブの位置を、フィニッシュ状態のゴルフクラブの位置として算出するステップをコンピュータにより実行させることを特徴とするプログラム。
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