JP4620759B2 - 無煙ロースタ - Google Patents
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Description
また従来のロースタには、例えば特許文献1や2に記載されているように、ガスバーナにより溶岩や石塊を加熱し、溶岩や石塊等から発生する熱と遠赤外線により食材を焼き上げるものがある。
また前記特許文献2に記載の石塊加熱ロースタは、内箱に収納されたバーナの上方に石塊保持用の収納具が設けられていて、この収納具上に石塊が載置されている。
石塊の周辺部には、複数の吸気孔が開口されていて、食材を焼く際に発生した煙や油脂分は、これら吸気孔より内筺と外筺の間を通過して外筺下部に設けられた排気部より屋外へ排出されるように構成されている。
すなわち特許文献1に記載のコンロでは、ガスバーナで加熱される蓄熱機の周辺が高温になって火傷の危険があるのを防止するため、珪藻土のような粘土質材料で断熱筒を形成し、この断熱筒内に設けた火格子上に蓄熱材を載置している。
しかし珪藻土等で形成された断熱筒は、食材を焼く際に発生した油脂分を吸収しやすい性質があるため、使用している間に油脂分で汚損されることがあり、食材を焼いた後の清掃に多くの手間を必要とする問題がある。
また油脂分を吸収した断熱筒が高温となった蓄熱材からの輻射熱を受けると、発火して火災の原因となる問題もある。
このため煙や油脂分とともにロースタ内に吸入された空気は、石塊により加熱されて高温となった状態で内筺と外筺の間に吸入されることになり、外筺がこの熱により加熱されるため、火傷の虞れがある。
また空気とともにロースタ内に吸入された煙と油脂分のうち、油脂分は内外筺の内面や排気ダクトの内面に付着して堆積することがある。
そこを高温となった空気が通過するため、堆積した油脂分が発火して火災の原因となる問題もある。
本発明はかかる問題を改善するためになされたもので、発火や火傷の心配がなく、しかも食材を美味しく焼き上げることができる無煙ロースタを提供することを目的とするものである。
また焼き網周辺の温度を水蒸気により下げることにより焼き網が効率よく冷却されるため、焼き網上に載せられた油脂分の多い肉や魚等の食材が発火することがないと共に、通気路を通過する水蒸気を含む空気により外筐が冷却されるため、外筐に誤って触れても火傷の心配がない。
さらに遠赤外線放射体から放射される輻射熱により食材を外側から、そして遠赤外線により食材を内側から加熱して焼き上げるため、食材を一層ソフトで美味しく焼くことができる上、焦げることも少ないため、二酸化炭素の発生を抑制することもできる。
また遠赤外線放射体から放射される輻射熱により食材を外側から、そして遠赤外線により食材を内側から加熱して焼き上げるため、食材を一層ソフトで美味しく焼くことができる上、焦げることも少ないため、二酸化炭素の発生を抑制することもできる。
図1は無煙ロースタの分解斜視図、図2は組み立て状態の断面図である。
図1及び図2に示すロースタ本体1は、外丸と称する外筺2と、外筺2内に設けられた中丸と称する内筺3を有している。
外筺2は全体がステンレスのような金属板により上面が開口する円筒形に形成されており、下部側は、底面側へ順次小径となるテーパ状に形成されていて、底面の中心部に、排気ダクト20を接続する排気筒5が設けられている。
バーナ挿入口2a、3bより本体1内へ挿入されたガスバーナ6は、バーナ混合管6aと、バーナ混合管6aの先端に設けられたバーナヘッド6bとからなり、バーナヘッド6bは、図2に示すように内筐3の中心部に位置していて、バーナ混合管6a内で混合されたガスと空気の混合ガスがバーナヘッド6bで燃焼されるようになっている。
水槽7は図2に示すように、上部が円筒に、そして下部が底部側へ順次小径となるテーパ状に形成されていて、底板7aの中央にガスバーナ6のバーナヘッド6bよりやや大径な筒状部7bがバーナヘッド6bの周囲を囲むように設けられていて、この筒状部7bの外側に、冷却水を溜める第2水溜め部7cが形成されている。
水槽7の上面は開口されていて、開口部の周縁には、L字形の切り欠き7dが円周方向に複数個所形成されており、これら切り欠き7dに、コンロホルダ10の外周縁に突設された係合突片10aを引掛けて、コンロホルダ10の上面に突設されたハンドル10bを持ち上げることにより、水槽7とともに受け台9や、受け台9に支持された火格子12及び焼き網13が上方へ取り外せるようになっている。
火格子12は、金属丸棒12aを互に平行するよう多数設けたもので、受け台9の段部9cに安定して載置できるように周囲が円形に形成されており、丸棒12aの間隔は、遠赤外線放射体8が抜け落ちない間隔に設定されている。
遠赤外線放射体8は、ガスバーナ6により加熱することにより、輻射熱と同時に多量の遠赤外線を放射するもので、本実施の形態では、富士山で産出される溶岩を小石の大きさに破砕した溶岩石を使用している。
また遠赤外線放射体8に使用する溶岩石としては、例えば実用新案登録第3048985号公報に記載された遠赤外線放射材等が適しているが、ガスバーナ6で加熱することにより遠赤外線を多く放射するものであれば、セラミックス等の材料を小石状にしたものや、その他の材料を使用しても勿論よい。
焼き網13は、上面が凸球面状となっていて、焼き網13上に載置された食材が均一に焼けるように曲率が発熱源である遠赤外線放射体8を中心とする凸球面となるように湾曲されており、肉汁や油脂分等で汚れても簡単に清掃できるように一方向の格子により形成され、周囲は円形状となっている。ている。
化粧枠15は金属板により環状に成形されていて、環状部の断面が図2に示すようにほぼへ字形に形成されており、煙や油脂分を効率よく通気路15へ案内できるようになっている。
また吸煙グリル16は、テーパ状に形成されていて、周囲に多数の吸煙孔16aが開口されている。
このグリスフィルタ17は、通気路14に流入された空気と煙の内から油脂分を濾過するもので、外筺2の底面に設けられた排気筒5の上端に嵌合することにより位置がずれないようになっており、排気筒5内には、防火ダンパ18が設けられている。
防火ダンパ18は、筒状部に接続された排気ダクト20内で万一火災が発生した場合に溶断されるヒューズ18aが設けられていて、火災の熱でヒューズ18aが溶断されると、いままで開放位置に保持されていたシャッタ18bが閉鎖されて、排気ダクト20内の炎がロースタ本体1側へ逆流するのを防止するようになっている。
なお図1中21は、焼き網13を着脱する際に使用するホルダであり、22は、ロースタ本体1を収容するテーブルである。
ロースタ本体1は、図2に示す使用状態に組み立てられてテーブル22内に収容され、焼肉店等の屋内に設置されると共に、屋外に設置された吸引手段とロースタ本体1底部の排気筒5とが排気ダクト20により接続された状態で使用に供される。
ロースタ本体1の使用に当たっては、まず外筐2内に収容された水槽7、受け台9、焼き網13等を上方へ取り外した状態で、内筺3の底部に設けられた第1水溜め部3aに適量の冷却水を注入し、内筺3内に水槽7をセットしたら、水槽7底部の第2水溜め部7cにも適量の冷却水を注入する。
以上のようにして火格子12及び遠赤外線放射体12のセットが完了したら排煙グリル16と化粧枠15をセットし、最後に受け台9の開口段部9dに焼き網13をセットして、図2に示す使用状態に戻す。
同時に吸引手段により外筺2底部内の空気吸引すると、ガスバーナ6の燃焼ガスが吸気グリル16の吸気孔16aより図2の矢印Aで示す排気となって、外筺2と内筺3の間に形成された通気路14へ吸引され、同時にロースタ本体1上方の空気も吸引されて通気路14へと流入する。
遠赤外線放射体8がガスバーナ6により加熱されて高温になると、富士山溶岩石よりなる遠赤外線放射体12から焼き網13へ向けて輻射熱と遠赤外線が照射されるので、この状態で焼き網13上に肉や魚、野菜等の食材を載せて食材を焼き上げる。
第1水溜め部3aより蒸発した水蒸気は、水槽7の外周面を冷却しながら水槽7の外周面に沿って上昇し、通気路14へ流入する煙や油脂分、空気と煙が混合した排気Aに合流されて外筺2の下方へ吸引される。
すなわち、焼き肉時にもっとも高温となる受け台9の周辺や水槽7の周辺が、第1、第2水溜め部3a、7cより蒸発した水蒸気により冷却されるため、遠赤外線放射体8から高温の輻射熱や遠赤外線が焼き網13上の食材に向けて放射されても、焼き網13の周辺温度は、食材から出る煙や油脂分を燃焼させる温度に達することがなく、また焼き網13周辺の温度を水蒸気により下げることにより、鋳物により製作された焼き網13が効率よく冷却されるため、焼き網13上に載せられた油脂分の多い肉や魚等の食材が発火されることがない。
これによって遠赤外線放射体8から放射される輻射熱により食材を外側から、そして遠赤外線により食材を内側から加熱して焼き上げるため、食材を一層ソフトで美味しく焼くことができる上、焦げることも少ないため、二酸化炭素の発生を抑制することもできる。
同時にタンパク変性によりしっとりした堅さが形成されると共に、旨さ成分であるグルタミン酸ナトリウムが増加するため、肉や魚等の食材をより美味しくジューシーに焼き上げることができる。
そして煙や油脂分を含んだ排気Aがグリスフィルタ17を通過する際に、グリスフィルタ17により排気A中の油脂分が分離されてグリスフィルタ17により除去される。
油脂分が除去された排気Aは、煙とともに排気筒5より排気ダクト20へと排出され、吸引手段を経て大気へ放出される。
しかしロースタ本体1より排気ダクト20へ排出される煙を含む排気Aは、ロースタ本体1内で水蒸気により冷却されて油脂分の発火温度より低温となっているため、排気ダクト20内に堆積した油脂分が排気Aにより発火する心配がほとんどない。
万一発火した場合は、排気筒5内に設置された防火ダンパ18の温度ヒューズ18aが溶断して、シャッタ18bが排気筒5を閉鎖するので、排気ダクト20内で発火した炎がロースタ本体1内へ逆流することがないため、2重に安全である。
2 外筐
3 内筐
3a 第1水溜め部
6 ガスバーナ
7 水槽
7c 第2水溜め部
8 遠赤外線放射体
9 受け台
12 火格子
13 焼き網
14 通気路
17 グリスフィルタ
18 防火ダンパ
20 排気ダクト
Claims (4)
- 底部が排気ダクトを介して吸引手段に接続された外筐と、前記外筐内に設置され、底部に冷却水を溜める第1水溜め部が設けられた内筐と、前記内筐内に設置され、底部に冷却水を溜める第2水溜め部が設けられた水槽と、前記水槽内に設けられ、中段に火格子が、そして上段に焼き網が着脱自在に載置された受け台と、前記火格子の下方に設置され、前記火格子上に載置された遠赤外線放射体を下方より加熱することにより、前記遠赤外線放射体より前記焼き網上に載置された食材に向けて輻射熱及び遠赤外線を放射させるガスバーナと、前記外筐及び内筐との間に形成され、前記食材より出た煙や油脂分を空気及び前記第1,第2水溜め部より蒸発した水蒸気とともに前記外筐の底部へ流通させる通気路とを具備したことを特徴とする無煙ロースタ。
- 前記遠赤外線放射体に、富士山から産出される溶岩石を小石状にして使用してなる請求項1に記載の無煙ロースタ。
- 前記外筐の底部に、前記排気ダクトに排出される空気や煙中より油脂分を除去するグリスフィルタ及び前記排気ダクト内で万一火災が発生した場合に、その炎が逆流するのを防止する防火ダンパを設けてなる請求項1または2に記載の無煙ロースタ。
- 前記焼き網を、輻射熱や遠赤外線の発生源である前記遠赤外線放射体を中心とする凸円弧状に形成してなる請求項1ないし3の何れかに記載の無煙ロースタ。
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JPH10286182A (ja) * | 1997-04-15 | 1998-10-27 | Masahiro Miura | 焼物用ガスコンロおよび焼物用ガス調理設備 |
JP2001149229A (ja) * | 1999-11-26 | 2001-06-05 | Shinpo Co Ltd | 石塊加熱ロースター |
JP2008093112A (ja) * | 2006-10-10 | 2008-04-24 | Hideo Nishina | 無煙ロースター及びそれに用いる吸煙グリル |
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- 2008-06-19 JP JP2008160220A patent/JP4620759B2/ja active Active
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