JP4620549B2 - 船舶推進機 - Google Patents

船舶推進機 Download PDF

Info

Publication number
JP4620549B2
JP4620549B2 JP2005239995A JP2005239995A JP4620549B2 JP 4620549 B2 JP4620549 B2 JP 4620549B2 JP 2005239995 A JP2005239995 A JP 2005239995A JP 2005239995 A JP2005239995 A JP 2005239995A JP 4620549 B2 JP4620549 B2 JP 4620549B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
propulsion device
lift
support
main body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005239995A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007055303A (ja
Inventor
和之 塩見
哲朗 池野
毅 岡田
寿朗 木浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2005239995A priority Critical patent/JP4620549B2/ja
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to CN2006800304566A priority patent/CN101626951B/zh
Priority to PCT/JP2006/316666 priority patent/WO2007023928A2/en
Priority to AU2006282360A priority patent/AU2006282360B2/en
Priority to US12/064,579 priority patent/US7987804B2/en
Priority to EP06768462.1A priority patent/EP1937549B1/en
Priority to CA2617396A priority patent/CA2617396C/en
Priority to NZ566114A priority patent/NZ566114A/en
Publication of JP2007055303A publication Critical patent/JP2007055303A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4620549B2 publication Critical patent/JP4620549B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

本発明は、船舶推進機を装着した船艇において、停船状態から滑走し始めた際、船舶推進機を上方に持ち上げ、円滑な滑走に移行し得るようにした揚力装置を備える船舶推進機に関するものである。
船舶推進機で滑走する船艇は、滑走していない状態や滑走の開始に際し、船尾が下がって水中に沈み込み、即ち、船首が上がった前上傾の状態、船尾が下がった後下傾した状態の斜めの状態であり、滑走開始に際しては、このように傾斜した状態で滑走し始める。
滑走開始に際しては抵抗が大きく、十分な船速が得られ難い。ある程度の船速を得るには、船尾がある程度持ち上がり、船体の姿勢が水平に近い状態になる必要があり、この姿勢に近づくには長い時間がかかり、円滑な加速が得られ難い。
そこで、従来、滑走開始に際し、船尾、船舶推進機を持ち上げる揚力装置が提案されている(例えば特許文献1、特許文献2参照。)。
特開昭57−60995号公報。 特開昭59−130799号公報。
特許文献1に開示された発明は、船舶推進機のロアケーシングのプロペラ上方にキャビテーションプレート、スプラッシュプレートを有し、この上方に加速プレートを取り付けた構成である。加速プレートは、ロアケーシングの左右に突出し、前部の突出量が少なく、後部の突出量が大きく、平坦な板状体で構成されている。
特許文献2に開示された発明は、船舶推進機のプロペラの上方にキャビテーション防止板を設け、この上方に翼断面形状を有する浮力プレートを取り付けたものである。
特許文献1に開示される加速プレートは平坦な板状であり、後端部がプロペラの後方まで大きく延出されていないこともあって、船舶推進機の滑走開始に際し、沈み込んだ船尾の、迅速、円滑な持ち上げがなされ難く、船体の姿勢が水平に近い状態に移行させるには長い時間がかかり、円滑な加速が得られ難い。
特許文献2に開示される浮力プレートは、翼状断面を有するが、前後方向の長さがキャビテーション防止板よりも短く、その後端部はキャビテーション防止板よりも前方に位置し、特許文献1の加速プレートと同様に船舶推進機の滑走開始に際し、沈み込んだ船尾の、迅速、円滑な持ち上げがなされ難く、船体の姿勢が水平に近い状態に移行させるには長い時間がかかり、円滑な加速が得られ難い。
一方、キャビテーション防止板や浮力プレートの補強に関し、下記の発明が提案されている。
(例えば特許文献3、特許文献4参照。)。
アメリカ特許第4738644号公報。 アメリカ特許第5645009号公報。
特許文献3に開示された発明は、プロペラ上方に棚状に左右に張り出したキャビティーション防止板の上面に、左右のフィンプレートを取り付け、フィンプレートの後部上面間にサポートシャフトを架設し、左右部材の前部上面と船舶推進機のエクステンションケースの左右の側壁間には支持部材を介設し、且つ左右のフィンプレートの内・外側縁にサイドアングルプレートを設け、フィンプレートを補強している。
特許文献4に開示された発明は、プロペラ上方に棚状に左右に張り出したキャビティーション防止板の上面に平面視U形の欠部を有する浮力プレートを取り付け、浮力プレートは後半部が下方に屈曲自在であり、ロッドを介して水平から下方に屈曲、傾斜させ、後下がりの傾斜面により揚力を得るものである。
特許文献3の発明は、フィンプレートが概ねキャビテーション防止板の後縁までの長さ範囲のため、揚力が十分に発生し難く、特許文献1、2と同様の課題があり、又支持部材及びサポートシャフトが推進時の抵抗となる。
特許文献4の発明は、プロペラ推力を全面的に受け止めて船速を減ずることまでも可能とするため、アンチキャビテーションプレートに直接固定したマウンティングプレートに対して偏向板を可動とし、この偏向板を船尾側に固定したトランサムブラケットで支持している。
従って、装置全体が複雑化する割には、平面を形成する各プレート自体の剛性は高くならない。又特許文献1、2と同様の課題を解決し得る発明とは言い難い。
本発明は、以上の従来技術に鑑みなされたものである。
本発明は、船舶推進機を取り付けた船艇において、滑走の開始時に極めて迅速に、そして円滑に船舶推進機、船尾を揚力装置により上方に持ち上げ、極めて短時間に、滑走する船体の姿勢を水平に近い状態とすることができるようにし、船舶推進機を取り付けた船艇の高速滑走に迅速、円滑に移行し得るようにした船舶推進機を提供するとともに、揚力装置において揚力が作用する面の支持剛性を、簡素な構成で、十分且つ確実に保持し得るようにした船舶推進機を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、船に取り付けられ、概ね上下方向に延びる駆動軸を収容し、概ね上下方向に延びる周壁を有する本体と、該本体の周壁に対し、少なくとも後方において左右に広がる面を有する揚力発生装置とを備える船舶推進機であって、前記本体周壁と前記揚力発生装置との間を連結する支持体を設け、前記支持体は、前記本体周壁における前記揚力発生装置の面の高さよりも上下何れかに離れた部位から、前記本体周壁より後方に離れた部位にかけて、延びるように設けたことを特徴とする。
また、請求項に係る発明は、前記支持体は、船舶推進機の推進方向に延びる断面を有することを特徴とする。
また、請求項に係る発明は、前記支持体は、前記本体周壁の前後方向後半部に設けられていることを特徴とする。
さらに、請求項に係る発明は、前記支持体は、前記本体周壁の最大幅の範囲内に設けたことを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1において、前記揚力発生装置の面は、後方に延びるに従い下降する傾斜面であり、前記支持体は、少なくともこの下降傾斜面の近傍部位を支持するようにしたことを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1において、前記揚力発生装置は、前記支持体に連続し、前後方向に延びる補強体を少なくとも有することを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1において、前記支持体は、前記本体周壁と別体に形成されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、船舶推進機本体の周壁に対し、少なくとも後方において左右に広がる面を有する揚力発生装置を備え、本体周壁と揚力発生装置との間を連結する支持体を設け、支持体は、本体周壁における揚力発生装置の面の高さよりも上下何れかに離れた部位から、本体周壁より後方に離れた部位にかけて、延びるように設けたので、先ず、揚力装置により、停船状態から滑走し始めた時に効率的、効果的な揚力が得られ、船舶推進機は円滑、迅速に上方に持ち上げられ、船体の姿勢(ハンプ時の姿勢)を円滑、且つ迅速に水平に近い状態に移行させることができる。
従って、滑走し始めからハンプ時の姿勢を乗り越え、水平に近い状態への移行時間を大幅に短縮することができ、円滑、迅速な加速を得ることができる。
また揚力装置と船舶推進機本体の外周との間に支持体を設け、支持体の揚力発生装置側(面側)の接続部分が、支持体の船舶推進機本体の接続部分よりも後方に位置しているので十分な剛性が得られ、その分揚力発生装置を船体から後方に離した位置に配置することができ、船尾を持ち上げる効果を高めることができる。
更に支持体は、前後方向に延びる形で形成されているので、揚力発生装置(面)の剛性を高めることができる。
また、請求項に係る発明では、支持体は、船舶推進機の推進方向に延びる断面を有するので、請求項1の効果に加えるに、支持体は推進方向に延びる断面を有することとなり、揚力発生装置(揚力発生面)が受ける推進力に対し、支持体がこの面の剛性を高めることができる。
また、請求項に係る発明では、支持体を本体周壁の前後方向後半部に設けらたので、請求項1の効果に加えるに、本体側接続部が前後方向後半部に設けられることとなり、揚力発生装置の揚力発生面近傍の接続部に近づくことにより、支持体の両端を結ぶ距離が短くなり、支持体を小型化できる。
さらに、請求項に係る発明では、支持体は本体周壁の最大幅の範囲内に設けたので、請求項1の効果に加えるに、揚力発生装置の支持体による造波抵抗を抑えることができ、円滑な揚力の発生と、高速推進への移行を両立させることができる。
請求項に係る発明では、請求項1において、揚力発生装置の面は、後方に延びるに従い下降する傾斜面であり、支持体は、少なくともこの下降傾斜面の近傍部位を支持するようにしたので、請求項1の効果に加えるに、先ず、揚力装置は、前部が高位置で、後部が低位置となるように後下傾した下向きの面を有し、前上傾した面を備えることとなり、停船状態から滑走し始めた時の後ろ下がり、前上がりの面、つまりは後下がりの傾斜面により、効率的、効果的な揚力が得られ、滑走し始めからハンプ時の姿勢を乗り越え、水平に近い状態への移行時間を大幅に短縮することができ、円滑、迅速な加速を得ることができ、又最も大きく推進力、最も大きく揚力を受ける面の近傍を支持しているので、効果的に支持剛性を上げることができる。
請求項に係る発明では、請求項1において、揚力発生装置は、支持体に連続し、前後方向に延びる補強体を少なくとも有するので、請求項1の効果に加えるに、支持体に連続する前後方向に延びる補強体により、揚力発生装置の面の剛性と支持剛性とを効果的に上げることができる。
請求項に係る発明では、請求項1において、支持体は本体周壁と別体に形成されているので、請求項1の効果に加えるに、支持体を本体周壁と別体に形成することで、装着の有無や適切な形状の揚力発生装置の選択的な装着や後付が可能であり、製造上のメリットや、ユーザー選択のメリットが得られる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は、船体(艇体)の船尾に船舶推進機を取り付けた状態の要部の図で、船舶推進機と船体の関係を示す説明図である。
200は船舶推進機を取り付ける船体で、船尾201に船舶推進機1を取り付ける。船舶推進機1はスターンブラケット10で船尾に取り付けられ、上下動(チルト動)自在で、左右動(操舵)自在である。船体200は、船舶推進機1よりも前方の中央寄り部分に重心(不図示)が位置する。
船舶推進機1は、図で明らかなようにプロペラを含む下半部が、常態では水没している。船舶推進機については後述する。
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る船舶推進機の側面図、図3は、同船舶推進機の後面斜視図、図4は、同船舶推進機の背面図である。
これらの図面に従って船舶推進機を説明する。
船舶推進機1は、外観的には最上部のエンジンカバー2、この下方のアンダーカバー3、この下方のエクステンションケース4及びこの下方のギヤケース5からなる。実施例ではエクステンションケース4及びギヤケース5はアルミ合金等の軽金属で形成されている。
エンジンカバー2内にはクランクシャフト及びカムシャフトが縦置きのバーチカルエンジンからなるエンジン6が収容され、エンジン6は軸線が横を向いたシリンダを、上下に複数個並べた多気筒エンジンである。
エンジン6は船舶推進機1の後部側がシリンダヘッドやヘッドカバーを含むエンジンヘッド6aであり、中間部側がシリンダブロック及びクランクケースからなるエンジン本体6bであり、エンジン6の下部はアンダーカバー3に臨む。アンダーカバー3内にはエンジン本体の底部6cが臨み、且つこれの下方にオイルパン6dを内装したマウントケース7が配設されており、スロットル弁6f等により、運転を制御する。
アンダーカバー3内の底部6c、マウントケース7を通して縦向きの駆動軸6eがエクステンションケース4,ギヤケース5の上部を縦通し、駆動軸6eでギヤケース5の中間部に設けたギヤボックス5a内のギヤ機構5cを駆動し、ギヤ機構5cで駆動される軸出力軸5bの後端部には推進力を発生するプロペラ8を結合し、推進器を構成する。
船舶推進機1の前側には縦長の凹部1aを設け、凹部1aはアンダーカバー3の前部下半、エクステンションケース4の前部にかけて設けられおり、この凹部にスイベルケース9及びスターンブラケット10を設け、スイベル軸9aで操舵し、スターンブラケット10により船舶推進機は上下動(チルト動)する。このスターンブラケット10を介して前記したように船体の船尾に船舶推進機を取り付ける。
以上の船舶推進機1の下部で、プロペラ8の上方には、該プロペラ8と離間し、アンチキャビテーションプレート11を前方、且つ両側方に、フランジ状に突出するように設ける。アンチキャビテーションプレート11は、プロペラ8の上方にかかるように設けられている。ラインP1は、アンチキャビテーションプレート11の高さ平面を示し船体200の船底の高さと等しく合わせる。
前記アンチキャビテーションプレート11の上方には、離間してアンチスプラッシュプレート12を設け、アンチスプラッシュプレート12は船舶推進機の前後方向の前部から中間部の両側方にフランジ状に突出するように設ける。
実施例では、アンチキャビテーションプレート11、アンチスプラッシュプレート12はギヤケース5上方のエクステンションケース4の下部及びギヤボックス5a上部の下端部に設けた。また、アンチスプラッシュプレート12は上下に離間して12a,12bの2枚設けた。図中4bは、エクステンションケース4とギヤケース5との合わせ面である。
以上の船舶推進機1に揚力発生装置20を設ける。
揚力発生装置20は、図2〜図4に示す通りで、図3は、船舶推進機の後面斜視図、図4は、船舶推進機の後面図である。これらの図面を参照しつつ説明する。
揚力発生装置20は、アンチキャビテーションプレート11、アンチスプラッシュプレート12、特に上方のアンチスプラッシュプレート12aの上方に、空間を空けて離間して設けられており、板状体21で構成されている。
板状体21は、船舶推進機1の中間部の前後方向中間部から後方に向けて設けられている。実施例では、前端部21aがエクステンションケース4の前後方向中間部の前部寄り部位の両側部に臨み、後方に延出されている。
板状体21は、前半部21bがエクステンションケース4の両側部から突出しており、後半部21cは一枚板であり、平面視で二股状である。エクステンションケース4との連続部分は、左右方向への広がり部分の根元に相当する。
後半部21cは前述のようにフラットな一枚板であり、後半部21cがエクステンションケース4の後方に延出しており、後端部21dはプロペラ8の後方で上方に位置する。
板状体21は、前半部21b〜後半部21cの中間部までが水平であり、後部21eが後下方に傾斜している。
後下傾した後部21eは、プロペラ8の後方の上方に位置し、アンチキャビテーションプレート11の後端部11aよりも後方に位置する。
後部21eの傾斜角、即ち水平面に対する傾斜面23のなす角θは、鋭角側(ラインp2とラインp4とのなす角)で、実施例では略々30°とした。
θは0°≦θ≦45°の範囲とする。
ラインP2は、板状体21の下面21gの高さ平面を示し、アンチキャビテーションプレート11の高さ平面P1よりも上方に空間を空けて位置していることが理解できる。
そして、板状体21の後傾した後部21eの下面21hと水平な下面21gとの屈曲部21iは、板状体21の下面21gとアンチキャビテーションプレート11の後端部11aとを垂直に結ぶラインP3よりも後方に位置する。
板状体21の下面21gとアンチキャビテーションプレート11の上面との離間距離aと、板状体21の後端部21d及び/又は下面21hとの離間距離bとは、実施例では概ね等しいか、bが大きい(a≦b)。a>bの場合でも、aの90%以内の距離を保つ。
以上の板状体21により揚力発生装置20を形成し、揚力発生装置20を構成する板状体21には水平な下を向く下向面22、これの後部で、この面22に連続する下向きの後下傾する傾斜面23を有する。
上記した板状体21の説明で明らかなように、揚力発生装置20を構成する板状体21の下面の下向面22、傾斜面23は、アンチキャビテーションプレート11、アンチスプラッシュプレート12の上方に空間を空けて離間して配設され、傾斜面23はプロペラ8の後方の上方に空間を空けて配設されている。
揚力発生装置20を構成する板状体21の幅Wであるが、揚力と面積とは略々比例するが、次の理由で、図4に示したように、船舶推進機1の最大幅略々近い幅か、或いはこれより少し小さ目に設定し、また、プロペラ8の外径よりも充分に大きめに設定することが好ましい。
揚力発生装置20の幅Wであるが、船舶推進機1は、船体の大きさ等よって船尾に2機、或いは3機、更には4機等、所謂2機掛け、3機掛け、4機掛け等して、船尾に複数の船舶推進機を取り付けて推進する場合がある。
この場合、複数の船舶推進機を左右に振って操行するが、この操行の際、船舶推進機の幅よりも揚力発生装置20の幅が大きいと、揚力発生装置が操行時に干渉してしまう虞があるためである。
以上の板状体21(揚力発生装置20)には、船体の推進、従って船舶推進機1の推進で傾斜面23の後下傾した面の上下面の圧力差により上方へ持ち上げる揚力が生じる。
船艇の浮力と重心のバランスにより、停船状態、船体は船首側がやや上がった姿勢である。この状態下で、下面21gは水平面に対し多少の角度を有することとなり、所謂迎え角を作る。推進の始めでは船舶推進機側が沈むように力がかかる。
停船状態での前後傾斜角を約5°とし、加速により、そこから更に船尾が沈んで、前後傾斜角が最大15°となった場合、前記下面21hの水平面に対する角度θは、前記30°に15°が加わり、45°となる。従って、この場合でも、抗力の上方成分が後方成分を上回らないので、加速性能を高めることができる。
この揚力により、板状体21には下方から上方へ持ち上げる力が作用し、この持ち上げる力は、後部21eが下傾しているので、この部分を通して屈曲した連続部、さらにはこれの周辺部に繰り返し荷重として作用する。
この繰り返し荷重に対処するために本実施の形態では、板状体21の後半部21cの上面21fとエクステンションケース4の後面4aの上部との間に斜めに支持体である支持部材24…(…は複数を表す。以下同じ)を介装し、支持を施した。
支持部材24…は実施例では厚手の板状部材で形成し、図3及び図4で示した通り、左右に離間して3本平行に配設した。支持部材24…の下端部24aは、後下傾する後部21eと後半部21cとの境界部近傍との間に斜めに配設し、後部21eの平坦な上面21fに連結されており、支持部材24の上端部24bは、エクステンションケース4の外周壁の後面4aの上部に連結されている。
これにより支持部材24は、板状体21の上面とエクステンションケース4の後面との間を一体に繋げる。即ち、支持部材24は、エクステンションケース4(船舶推進機本体)の周壁の前後方向後半部に接続部分である後端部24bが設けられることとなる。
支持部材24…の本体側接続部(エクステンションケース側接続部)が、周壁の前後方向後半部に設けられていることから、揚力発生装置の面近傍の接続部に近づくことにより、支持部材の両端部を結ぶ距離が短くなり、支持部材(支持体)を小型化することができ、揚力発生装置に付帯させた支持部材の推進抵抗や造波抵抗も軽減できる。
実施例では、エクステンションケース4はアルミ合金等の金属で形成し、揚力装置を構成する板状体21及びこれの上面とエクステンションケース4の外周後面とを繋ぐ支持部材24は、一体に成形した。これに代え、エクステンションケースに板状体と支持部材を溶接等で一体化しても良く、或いは板状体と支持部材を一体化したものをエクステンションケースに溶接等で一体化しても良い。
ところで、図2、図3及び図4で明らかなように、支持部材24…は左右方向に離間した3枚の厚手の板状体で構成されており、推進方向に延びる断面を有する構造である。
揚力発生装置20を構成する板状体21は、水平な中間部21cから後下傾した後部21eの上面にかけて支持部材24…により支持されることとなり、揚力発生装置20(揚力発生面)が受ける推進力に対し、支持部材24…がこの面の剛性を高めることができる。
ところで、図2、図3及び図4で明らかなように、支持部材24…は左右方向に離間した3枚の厚手の板状体で構成されており、推進方向に延びる断面を有する構造である。
ところで、支持部材24…は、図4で明らかなように、エクステンションケース4の前後方向から見た状態において、エクステンションケース4の最大幅の範囲内に設ける。即ち、船舶推進機本体の周壁の前後方向、特に前方から見てその最大幅(船舶推進機の没水時の幅内)の範囲内に設ける。
これにより、船舶推進機の推進時における造波抵抗を抑えることができ、揚力発生装置を有する船舶推進機の推進抵抗が軽減する。
以上により、船舶推進機の運転で船体は滑走を開始し、開始時には図1のように船舶推進機1の揚力発生装置20を含む下半は水没しており、船舶推進機の重量で船艇の重心と浮心(不良)とのバランスで、船尾は下がった状態にある。
滑走の開始とともに揚力発生装置20の作用で、船舶推進機を含む船尾は持ち上げられる。船舶推進機1の推進で、揚力発生装置20のプロペラ8の上方で後方まで延出された後下傾する傾斜面23の作用で、揚力発生装置20(板状体21)を上方へ持ち上げる揚力が迅速に、円滑に生じる。
この揚力装置への荷重は、支持部材24…で支持する。
前述のように、アンチキャビテーションプレート11の上面及び後端部11aに対する下面21gの離間距離aと下面21hの離間距離bとは、a≠b、若くはa<b、或いは0.9a≦bであるので、アンチキャビテーションプレート11の上面に沿って後方に流れる水は、下面21hの傾きに沿って偏向されるが、後端部21d付近が障害にならずにスムーズに後方に排出されていく。
これにより、滑走開始時に極めて迅速に、そして円滑に船舶推進機、船尾を上方に持ち上げ、極めて短時間に、滑走する船体の姿勢を水平に近い状態とすることができるようにし、船舶推進機を取り付けた船艇の高速滑走に迅速、円滑に移行することができることとなる。
図5は、本発明の第2の実施の形態を示す斜視図である。
本実施例においても、船舶推進機1の基本構造は同様であり、又揚力発生装置20も前記した実施例と同様なので、同一部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施例では、揚力発生装置20の板状体21は、前記と同様に前半部21b〜中間部21cは水平であり、後部21eは後下傾しており、揚力発生部を構成している。
揚力発生装置20を船舶推進機1の本体側(エクステンションケース側)に支持する支持部材34…(支持体)は、前記実施例と同様に、板状体21の後半部21cの上面21fと、エクステンションケース4の後面4aの上部との間に斜め連結するように設けられている。
支持部材34…は、実施例では3枚の厚手の板状部材で構成され、船舶推進機1の本体の幅方向に左右に離間して配設されている。
本実施例における支持部材34…は、各上端部34b…を、船舶推進機1の本体であるエクステンションケース4の外周壁の後面4aに連結されている。そして、揚力装置20の板状体21の上面において後下方に斜めに延出され、先端部34a…は、板状体21の後下傾した後部21e上面で、後端部21d近傍まで延設されている。
各支持部材34の各先端部34a…は、揚力装置20を構成する板状体21の後半部21cの上面にかかり、この上面から、後部21eと後半部21cとを繋ぎ、これと連続する屈曲部21iの上面にかかり、後下傾する後部21eの上面にかかって、これらを連結するように設けられている。
以上の支持部材34の先端部34aの板状体21との連結する縁部分の形状は、側面視で略々「ヘ」字形をなす。支持部材34aの最先端部34cは、後下傾する後部21eの後端部21d近傍まで達するように設けられている。
これにより、揚力発生装置20が受ける推進力、特に後下傾した後部21eが受ける推進力に対し、支持体34…は、傾斜した後部21e及びこれに連なる上流部の板状体中間部21cを支持しているので、支持剛性を高めることができる。
図6〜図8は、本発明に係る船舶推進機の第2の実施の形態を示す図で、図6は、後面斜視図、図7は、側面図、図8は背面図である。
船舶推進機1の基本構造は前記と同様なので、同一部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
揚力発生装置40の本体41の基本構造は板状部材であり、エクステンションケース4の外周壁の後面4aの高さ方向下部に後方に延出するように設けられている。
アンチキャビテーションプレート11、アンチスプラッシュプレート12(12a,12b)等との関係は、上記した実施の形態と同様である。
揚力発生装置40の本体41は板状体であり、本体であるエクステンションケース4の外周壁の後面4aから後方に向けて延出するように設けられている。前端部41aがエクステンションケース4の前後方向中間部の前部寄り部位の両側部に臨み、後方に延出されている。
本体41は、前半部41bがエクステンションケース4の両側部から両側方に突出しており、後半部41cは一枚の板状であり、平面視で二股状である。エクステンションケース4との連続部分は、左右方向への広がり部分の根元に相当する。
本体41の後半部41cは、エクステンションケース4の後方に延出し、後端部41dはプロペラ8の後方で上方に位置する。
本体41は、前半部41b〜後半部41cの中間部までが水平であり、後部21eが後下方に傾斜している。
従って、本体41の縦断側面形状は前記した揚力装置と同様である。
後下傾した後部41eは、プロペラ8の後方の上方に位置し、アンチキャビテーションプレート11の後端部11aよりも後方に位置する。
前半部41b〜後半部41cが水平で、後部41eが後下傾した板状の本体41の両側の側縁部41j,41jには、該側縁部41j,41jと、側縁部41j,41jの後端部41k,41kと前端部41mとを結ぶように、下向きに側縁片42,42を左右側縁部に下方に突出するように、一体に設ける。
側縁片42,42は、図7に示したように、側面視略々三角形をなし、底辺42aが斜め後下方に傾斜している。
側縁部42,42は、本体41の屈曲部41iの部分が下方に最も突出し、側縁片42,42の前後端部は、本体41の左右の側縁部41jの後端部41k,41kと前端部41m部分では実質的には形成されていない。
このように側縁片42,42で、本体の板状部分の前後端部41k,41m間を連結する。
以上により、図6及び図8に示したように、本体41の後面視(正面視)の断面は、下向きの凹状となり、本体41自身の剛性も高まる。
以上の本体41の上面41fとエクステンションケース4の外周部の後面4aとの間に、支持部材(支持体)43を介設する。
支持部材43は厚さのある板状体からなり、前端部43aはエクステンションケース4の外周部の後面4aの幅方向中心部に連結しており、これと一体化している。
支持部材43の下端部43cは、水平な本体の後半部41c〜後下傾した後部41eの後端部41d近傍までその上面に連結して一体化しており、下端部43cは本体41の上面41fの形状に倣って「ヘ」字形をなし、後端部43bは、下傾した後部41eの後端部41dの直前に臨む。
以上においては、支持部材43は一枚の板状体であるが、厚さを大きくすること、本体の両側に下方に垂下した側縁片42,42を設け、両側縁の前後を一体に連結したこと、更には、支持部材43の後部を本体41の後下傾した後部41eの上面まで延長することで、揚力発生装置40の支持剛性をアップさせることができる。
図9は、上記した実施例の第2実施例の斜視図である。
本実施例においても、船舶推進機1の基本構造は上記と同様なので、同一部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。又支持部材(支持体)の構造も類似しているので、同一部分には同一符号を付し説明は省略する。
本実施例は、前記した図5〜図8の実施例と支持部材の一部の構成が異なるだけである。
支持部材43は、前端部43aをエクステンションケース4の外周壁の後面4aの幅方向中心部に連結し、下端部43cは本体41の上面41fの後半部41cに連結一体化し、後端部43bは傾斜した後部41eの手前の屈曲部41iの部分まで連結するようにした。
このように、支持部材43の下端部43c及び後端部43bを、傾斜した後部41eまで延ばさないようにしても良く、この場合、本体41は側縁片42,42により本体自身の剛性は高いものが得られる。
図10は、上記した実施例の第3実施例の斜視図である。
本実施例においても、船舶推進機1の基本構造は上記と同様なので、同一部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。又支持部材(支持体)の構造も類似しているので、同一部分には同一符号を付し説明は省略する。
本実施例は、前記した図5〜図8の実施例と支持部材の一部の構成が異なるだけである。
本実施例は、一枚の支持部材43が、その前端部をエクステンションケース4の周壁の後面4aに連結して一体化されており、下端部43cが、揚力発生装置40の本体41の水平な後半部41cの上面から後下傾した後部41eの上面にかけて連結して一体化されている。
前述した図6〜図8の実施例、図9の実施例では、支持部材43の上縁は直線状に斜め下方に延出されているが、本実施例では、欠部を設けた上縁部43dを略々L形とした。
この実施例でも、支持部材43は、傾斜した後部41eの上面まで延長されており、傾斜した後部41eの支持剛性を高めることができる。
図11は、本発明の第3の実施に形態を示す側面図である。
本実施例においても、船舶推進機1の基本構造は上記と同様なので、同一部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
揚力発生装置50は一枚の板状体で構成されている。板状体51は前端部51aが高い位置で、後端部51bが低い位置であり、前部51eが平面視二股状に形成されていて、エクステンションケース4の外周壁の後面4aを左右から挟み込むように連結されて一体化されている。
板状体51は、後下傾するように後下方に直線状に傾斜し、アンチキャビテーションプレート11、アンチスプラッシュプレート12(12a,12b)の上方に位置し、これらとの関係は、上記した実施の形態と同様である。全体としては船舶推進機1の本体の後方に延出され、迎え角を有する直線状で鰭状をなす。
板状体51の上面51c及び下面51dは平坦であり、下面51dの幅方向中央部とエクステンションケース4の後面4aの中央部との間を支持部材52で連結する。
支持部材52は、前端部52aをエクステンションケース4の後面4aの中央部に高さ方向への長さをもって連結一体化し、上端部52cを板状体51の下面51dの幅方向中央部に連結一体化し、上端部52cは、後下傾する板状体51の後端部51bの手前まで設けられる。支持部材52の下端縁52bは斜め上方を向く。
尚、実施の形態では支持部材52は一枚と説明したが、複数枚の支持部材を左右に離間して配設しても良い。
以上により、板状体51は前上傾、後下傾した推進方向に対して迎え角を有し、これにより、推進し、滑走開始時に極めて迅速に、そして円滑に船舶推進機、船尾を上方に持ち上げ、極めて短時間に、滑走する船体の姿勢を水平に近い状態とすることができるようにし、船舶推進機を取り付けた船艇の高速滑走に迅速、円滑に移行することができることとなる。
図12は、上記した実施例の変更実施例である。
本実施例においても、船舶推進機1の基本構造は上記と同様なので、同一部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。又揚力発生装置50も前記と同様なので同一部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施例では、一枚の板状体からなる支持部材53の前端部53aを、エクステンションケース4の後面4aに連結一体化するが、前端部53aの接続された位置は、揚力発生装置50の前部51eの花方向中央部の上方とし、下端部53cは、板状体51の上面51cに連結一体化した。
従って、支持部材53は、前上傾し、後下傾した直線板状の揚力発生装置50の上面と、エクステンションケース4の後面との間を繋ぐように設けられ、支持部材53の後端部53dは、板状体51の後端部51dの手前に臨む。
前記した実施例では、支持部材52は、揚力発生装置50の下面とエクステンションケース4の後面下半とを連結したが、本実施例では、支持部材53は、揚力発生装置50の上面とエクステンションケース4の後面上半とを連結した。
尚、支持部材53は複数枚を左右に離間して配設しても良いことは、前記した実施例と同様である。
図13は、本発明の第4の実施の形態に係る船舶推進機の側面図である。
本実施例においても、船舶推進機1の基本構造は上記と同様なので、同一部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施の形態では、船舶推進機1の本体側、つまりはエクステンションケース4の後面4aの下半部の後方に、これと連続しないように揚力発生装置60を支持部材62(支持体)で支持して設けたものである。
揚力発生装置60は、前上傾し、後下傾した推進方向に迎え角を有する翼状をなす。図13の側面図で明らかなように、揚力装置69は翼状体61を備え、前縁61aは上傾し、後縁61bが下傾し、上面61cは緩やかに上方に膨らんだ弧状をなし、下面61dが緩やかな凹状をなす。
一方、エクステンションケース4の外周壁の後面4aの下半部から後方に支持部材62を一体に連結して延出する。
支持部材62の前端部62aは、エクステンションケース4の後面4aに連結一体化されており、実際には左右に2枚備え、側面図なので左側が現れているが、紙面の裏面方向に離間してもう1枚の支持部材が設けられいる。
この支持部材62の、中間部〜後部の上端部62cを、翼状体61の下面61dに連結一体化し、翼状体61を下から支持する。
支持部材62の後端部62bは翼状体61の後端部61の手前まで延設されており、翼状体61の前端部61aと後面4aとの間は少しく離れており、他の実施に形態のように後面4aに一体、或いは一体的に連続していない。
図14〜図18は、本発明の第5の実施の形態を示す図面で、図14は、エクステンションケースと別体としたカバーのみの分解斜視図、図15は、船舶推進機にカバーを取り付ける状態を示す分解斜視図、図16は、カバーの組付状態の船舶推進機の外観斜視図、図17は同側面図、図18は同背面図である。
船舶推進機1の基本構造は、前記と同様なので、同一部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略し、異なる部分のみ符号を改めて説明する。
図15は、エクステンションケースの外観を、後述するカバーで構成し、エクステンションケースをカバーで外観を覆われる金属製の脚部ケース70として形成したものである。脚部ケース70は裸で示され、アンダーカバー3の下に現れているのは、オイルケース下方にフランジ部6dである。
該フランジ部6dの下面に実質的にエクステンションケースを構成する脚部ケース70の上端部のフランジ部71を上下に重ね合わせて接合、一体化する。
脚部ケース70内を縦向きの駆動軸(図2の駆動軸6e)が縦通し、脚部ケース70の下端部72がギヤケース5の上面5dに接合され、一体化されている。ギヤケース5には前記した通り伝動機構を内装し、後部にプロペラ8を有することは前記と同様であり、又ギヤケース5のプロペラ8の上方にはアンチキャビテーションプレート11及びアンチスプラッシュプレート12を備え、実施例では下位のアンチスプラッシュプレート12が一体に設けられている。
以上の船舶推進機1の脚部ケース70の上部前面の左右には取付孔を有する取付ボス73を設け、図では右側のものが示されているが、左側の取付ボス部は隠れている。
又アンダーカバー3の下端部近傍で中心部には、取付孔を有する取付部74を設け、これらの取付部分で後述するカバーを船舶推進機の本体側に取り付け、支持する。
尚、図中75は、脚部ケース70の下部左右に設けたスイベルケース下端部のセンターハウジングを緩衝支持するマウントハウジングである。
図14は、前記した脚部ケース70を左右から覆ってエクステンションケースの外観を構成するカバー104を示す。カバー104は、脚部ケース70の外側を覆って、船舶推進機1のエクステンションケースの外観を構成し、左右の舷側部材からなる。
カバー104は、右半体104Rと左半体104Lとからなり、全体は強度、剛性の高い合成樹脂で形成されている。
カバー104の左右の半体104L,104Rは、左右対称で、左右対称であり、平面視で半円状で、筒状部材を半割とした本体部104a,104aを備える。
左右の本体部104a,104aの下部前半部半周を囲むように段部104b,104bが棚状に延出され、該段部104b,104bの高さ方向中間部周に上部のアンチスプラッシュプレート112,112が突設されている。
本体部104a,104aの上端部には、図15に示したエンジンカバー2下方のアンダーカバー3下端部内に係合する係合片104c,104cを一体に起設する。
この左右の係合片104c,104cの後端部には、前後に重ね合わせて、前記したアンダーカバー3の下端部後面の取付部64に、ネジ止め等して本体部104a,104aの取り付ける取付片127L,127Rを一体に突設する。
一方、本体部104a,104aの側方部の高さ方向中間上部には、取付部126L,126Rを設ける。この取付部126L,126Rで、前記した脚部ケース70の上部前面の左右に設けた取付ボス73に、本体部104a,104aを取り付ける。
二分割された半円筒状の本体部104a,104aの下部で、後半部周には、後方に棚板状に前後方向に長い板状半体121L,121Rを一体に延設する。
板状半体121L,121Rは、本体部104a,104aを囲む前部121a,121aがこれの後部周と連続し、中間部121b,121bが前部とともに後方に水平に延出されている。
中間部121b,121bの後端部は、後下がりに延出し、後下傾した後部121e,121eを一体に構成する。
これら板状半体121L,121R、本体部104a,104aの内端部に接合面128L,128Rが形成されており、板状半体121L,121Rの後部121e,121eの接合面128L,128Rの後端部には、突き合わせて結合する結合片125L,125Rを突設する。
以上の左右の板状半体121L,121Rの接合面128L,128Rの反対側の外縁部には、補強片142R,142L(左側のものは図15参照)を設ける。
補強片142R,142Lは、左右の板状半体121L,121Rの外側端部の先端部から後下傾した後部121e,121eの外端部にかけて下方に屈曲垂下するように設けられ、左右の板状半体121L,121Rの他の部分と一体である。
以上の板状半体121L,121Rの上面121f,121fと本体部104a,104aの外周の後部との間を、厚手の板状の支持体123,123で連結する。
支持体123,123は、各板状半体121L,121Rと左右の半体104L,104Rの本体部104a,104aとの間に夫々設けられており、前端部123bは本体部104aの外周後面に縦方向に連続し、後端部124aは板状半体121L,121Rの上面121fの中間部121bに連続している。
尚図中129は、各本体部104aの前部外側部に設けられた膨出カバー部で、前記した脚部カバー70の側部に設けたマウントハウジング75をカバーする。
以上の左右の半体104L,104Rは、各部を一体に形成されている。
以上の左右のカバー半体104L,104Rを、図15に示すように船舶推進機1の脚カバー70の左右に臨ませ、接合部128L,128Rを突き合わせる。
本体部104a,104aは脚部カバー70の左右両側に臨み、取付部126L,126Rを脚部ケース70の前部左右の取付ボス部73に一致させ、ボルト130,130を通して、脚部ケース70に、左右の半体104L,104Rの本体部104a,104aの前部の左右を結合する。
脚部ケース70の下部の前部左右に配設されているマウントハウジング75は、膨出カバー部129で覆われる。
一方、左右の本体部104a,104aの上端に設けられた取付片127L,127Rは、アンダーカバー3の後部周の下端部近傍に設けた取付部74に重ね、ボルト131を介してアンダーカバー3、図示しないマウントケース側に結合する。
又板状半体121L,121Rの接合面は突き合わされ、後下傾した後部121e,121eの対向する後端部に起設された結合片125L,125Rは突き合わされ、ボルト132で結合する。
カバー104は組み立てて円筒状となり、この円筒状ケースを脚部ケースの外周に取り付け、揚力装置を備えるエクステンションケースの外観を構成した状態を図16〜図18で示した。
図16は後面斜視図、図17は側面図、図18は背面図である。
これらの図面で明らかなように、半体104L,104Rを接合一体化することでカバー104を構成する。
エクステンションケースを構成するカバー104は、後方に延出された板状体121L,121Rからなる揚力発生装置120を備える。揚力発生装置120は、中央部に接合部128L,128Rが直線状の接合線となって現れる。
揚力発生装置120は、板状体121の中間部左右に、左右方向に離間して前後方向に支持部材124,124が円筒状本体との間を連結するように設けられていることとなり、揚力発生装置120の条件は前記した図2〜図4の実施例と同様である。
図19は、上記した実施の形態における実施例の変更実施例を示す分解斜視図である。
本実施例の基本構造は、前記した実施例と同様なので、同一部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施例では、支持部材を前記とは異ならせた例である。支持部材224,224の前端部224b,224bは、前記と同様に本体部104a,104aの縦壁に連続させる。
支持部材224,224の後端部224a,224aは、板状半体121L,121Lの後下傾した後部121e,121eの上面で、後端部121d,121dの近傍まで延長したものである。
これにより、支持部材224,224による揚力装置を構成する前述した板状体121の剛性は向上し、特に揚力を負担する度合いが大きい後部121e,121eの支持剛性、強度が向上するものである。
以上、実質的にエクステンションケースを構成するカバーを二分割し、接合・組み付けてエクステンションケースの外観を構成する実施の形態を説明した。
上記したカバーは二分割することなく、左右の舷側部分を一体に形成し、例えば揚力装置を含むケースの後半部を一体に形成し、前部を左右に拡開し得るように構成し、脚部ケース周に前部を開いて装着し、前部の分割、拡開部をボルト結合等した構造でも良い。
尚、本発明に係る船舶推進機、実施の形態では船艇の船尾に取り付ける船舶推進機として説明したが、船内機にも適用可能である。
本発明に係る船舶推進機、船艇の船舶推進機に好適である。
船体(艇体)の船尾に船舶推進機を取り付けた状態の要部の図で、船舶推進機と船体の関係を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係る船舶推進機の側面図である。 上記船舶推進機の後面斜視図である。 上記船舶推進機の背面図である。 本発明の他の実施例を示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る船舶推進機の後面斜視図である。 上記船舶推進機の側面図である。 上記船舶推進機の背面図である。 第2の実施の形態に係る船舶推進機の第2実施例の斜視図である。 第2の実施の形態に係る船舶推進機の第3実施例の斜視図である。 本発明の第3の実施に形態を示す側面図である。 図11の実施例の変更実施例である。 本発明の第4の実施の形態に係る船舶推進機の側面図である。 本発明の第5の実施の形態を示す図面で、エクステンションケースと別体としたカバーのみの分解斜視図である。 船舶推進機に図14のカバーを取り付ける状態を示す分解斜視図である。 上記カバーの組付状態の船舶推進機の外観斜視図である。 上記船舶推進機の側面図である。 上記船舶推進機の背面図である。 エクステンションケースと別体としたカバーのみの変更実施例の分解斜視図である。
符号の説明
1…船舶推進機、6e…駆動軸、4…本体であるエクステンションケース、20…揚力発生装置、 24…支持体、 21e…傾斜面である後部、 42…補強壁、 104L,104R…左右の舷側部、 200…船体、 W…最大幅。

Claims (4)

  1. に取り付けられ、概ね上下方向に延びる駆動軸を収容し、概ね上下方向に延びる周壁を有する本体と、該本体の周壁に対し、少なくとも後方において左右に広がる面を有する揚力発生装置とを備える船舶推進機であって、
    前記本体周壁と前記揚力発生装置との間を連結する支持体を設け、
    前記支持体は、前記本体周壁における前記揚力発生装置の面の高さよりも上下何れかに離れた部位から、前記本体周壁より後方に離れた部位にかけて、延びるように設け、
    さらに、前記支持体は、前記船舶推進機の推進方向に延びる断面を有し、
    前記本体周壁の前後方向後半部に設けられ、且つ、
    前記本体周壁の最大幅の範囲内に設けた
    ことを特徴とする船舶推進機。
  2. 前記揚力発生装置の面は、後方に延びるに従い下降する傾斜面であり、前記支持体は、少なくともこの下降傾斜面の近傍部位を支持するようにしたことを特徴とする請求項1記載の船舶推進機。
  3. 前記揚力発生装置は、前記支持体に連続し、前後方向に延びる補強体を少なくとも有することを特徴とする請求項1記載の船舶推進機。
  4. 前記支持体は、前記本体周壁と別体に形成されていることを特徴とする請求項1記載の船舶推進機。
JP2005239995A 2005-08-22 2005-08-22 船舶推進機 Expired - Fee Related JP4620549B2 (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005239995A JP4620549B2 (ja) 2005-08-22 2005-08-22 船舶推進機
PCT/JP2006/316666 WO2007023928A2 (en) 2005-08-22 2006-08-18 Boat propulsion engine
AU2006282360A AU2006282360B2 (en) 2005-08-22 2006-08-18 Boat propulsion engine
US12/064,579 US7987804B2 (en) 2005-08-22 2006-08-18 Boat propulsion engine
CN2006800304566A CN101626951B (zh) 2005-08-22 2006-08-18 船舶推进发动机
EP06768462.1A EP1937549B1 (en) 2005-08-22 2006-08-18 Boat propulsion engine
CA2617396A CA2617396C (en) 2005-08-22 2006-08-18 Boat propulsion engine
NZ566114A NZ566114A (en) 2005-08-22 2006-08-18 Boat propulsion engine with lift generator and anti-cavitation plate

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005239995A JP4620549B2 (ja) 2005-08-22 2005-08-22 船舶推進機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007055303A JP2007055303A (ja) 2007-03-08
JP4620549B2 true JP4620549B2 (ja) 2011-01-26

Family

ID=37919175

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005239995A Expired - Fee Related JP4620549B2 (ja) 2005-08-22 2005-08-22 船舶推進機

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4620549B2 (ja)
CN (1) CN101626951B (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6036243B2 (ja) * 2012-12-06 2016-11-30 スズキ株式会社 船外機のマウント装置
CN113250802B (zh) * 2021-07-15 2021-09-21 四川迅联达智能科技有限公司 控流散热组件、智能温度管理系统及其散热方法和发动机

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5645009A (en) * 1996-07-22 1997-07-08 Lexau; James R. Power boat trim augmentation device

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3313262A (en) * 1966-08-18 1967-04-11 Robert E Yunker Trim correcting apparatus for boats
SE7700478L (sv) * 1977-01-18 1978-07-19 Olsson Gerhard Gunnar Rinaldo Som stabilisator for en med motor driven bat avsedd anordning
US4781632A (en) * 1987-10-08 1988-11-01 Brunswick Corporation Anti-ventilation plate
US4995840A (en) * 1989-08-04 1991-02-26 Hydrofoil International, Inc. Stabilizing fin for a motor boat
US5178089A (en) * 1991-09-09 1993-01-12 Arnold Hodel Motor boat hydrofoil

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5645009A (en) * 1996-07-22 1997-07-08 Lexau; James R. Power boat trim augmentation device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007055303A (ja) 2007-03-08
CN101626951B (zh) 2012-10-17
CN101626951A (zh) 2010-01-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2618346C (en) Boat-propelling machine
US6468119B1 (en) Composite stern drive assembly
KR101608031B1 (ko) 배에 대직경 스크류 프로펠러를 제공하는 방법 및 대직경 스크류 프로펠러를 포함하는 배
EP1937549B1 (en) Boat propulsion engine
JP4620549B2 (ja) 船舶推進機
US6468120B1 (en) Single cylinder trim/tilt assembly
CN101243247B (zh) 船舶推进发动机
US11518483B2 (en) Trim tab for a ship and a ship with the trim tab
US7594834B2 (en) Marine propulsion apparatus
JP5016933B2 (ja) 船外推進装置
JP4758710B2 (ja) 船舶推進機
JP5016943B2 (ja) 船外推進装置の揚力発生板取付構造
US11767094B2 (en) Outboard motor
US11167829B2 (en) Staggered vessel transom for attachment of multiple engines
JP2007055302A (ja) 船舶推進機
JP4966688B2 (ja) 船外推進装置
JP4755542B2 (ja) 船舶推進機
JP5016934B2 (ja) 船外推進装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100224

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100422

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101026

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101028

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131105

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees