JP4619669B2 - サイジング装置およびサイジング方法 - Google Patents

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本発明は、サイジング装置およびサイジング方法に関し、特に肉ぬすみ部を有するワークにサイジングを施すためのサイジング装置およびサイジング方法に関する。
成形装置を用いて原料粉末を成形した後に当該粉末成形体を溶融点以下の温度で燒結することにより得られる焼結体は、焼結時に生じる収縮などにより寸法精度が低下してしまう。そのため、焼結体には、その寸法精度を高めるべく、サイジングが施される場合がある。例えば、焼結体にサイジングが施されて製造されるものとしては、ベアリングキャップが挙げられる(例えば、特許文献1参照。)。
ベアリングキャップは、エンジンブロックに対してクランクシャフトを回転自在に軸支する軸受を保持する部材であり、一般的に鋳鉄や鉄系焼結合金、アルミニウム合金などで製造される。図7は、エンジンブロックEBに対してベアリングキャップBCが取付けられている状態を表す断面図である。エンジンブロックEBには、ベアリングキャップBCを位置決めしつつ受容するための凹部EB1と、クランクシャフトCSを受容するための凹部EB2とが形成されている。ベアリングキャップBCは、凹部BC1と、側面BC2と、肉ぬすみ部BC3と、アール部BC4とを有している。凹部BC1は、クランクシャフトCSを受容する部分である。側面BC2は、凹部EB1の壁面に当接して矢印CD方向におけるベアリングキャップBCの凹部BC1の位置決めに寄与する。凹部EB1に当接する側面BC2の形成位置が、矢印CD方向における凹部BC1の位置決めに影響を与えるのである。そのため、側面BC2の形成位置については、高い精度が要求される。例えば、凹部BC1の矢印CD方向の中心を示す中心線Eから側面BC2までの寸法WMについて、設定寸法に対する実寸法の誤差が20μm以下である必要がある。肉ぬすみ部BC3は、ベアリングキャップBCの一部を切り欠いた(取り除いた)切欠き部である。したがって、この肉ぬすみ部BC3を設けたことにより、ベアリングキャップBC自体は軽量化される。アール部BC4は、その表面形状が所定の曲率半径を有するアール形状である。したがって、アール部BC4は、例えば角張った部分に比べて接触対象物に与えるダメージが小さい。
以下に、サイジング対象としての焼結体(ワーク)から製品としてのベアリングキャップを得る際に使用されるサイジング装置の従来例について、図2および図7〜図9を参照しつつ具体的に説明する。図2は、サイジング対象であるワークWを示す断面図である。図8は、図2に示すワークWにアール部BC4を形成するための第1サイジング装置X’の部分断面図である。図9は、アール部BC4が形成されたワークWの側面BC2の形成位置精度をより高めるための第2サイジング装置X”の部分断面図である。
ワークWは、図2に示すように、上面Waと、下面Wbと、上面Waから下面Wbに向かって延びる(矢印B方向に延びる)肉ぬすみ部Wcと、肉ぬすみ部Wcから下面Wbに向かって延びる(矢印B方向に延びる)側面Wdと、下面Wbと側面Wdとの間に形成される面取り部Weとを有している。
第1サイジング装置X’は、図8に示すように、外型を構成するダイス11’と、下型を構成するダイピン21’と、上型を構成するパンチ31’とを有し、サイジング対象であるワークWの面取り部We(図2参照)の表面形状を変化させて所定の曲率半径を有するアール部Wfを形成するためのものである。ダイス11’は、ワークWが嵌入可能な貫通孔110’を有している。貫通孔110’の内壁は、ワークWの側面Wdに当接する側面当接部111’と、ワークWのアール部Wfを規定するためのアール規定部112’とを有している。ダイピン21’は、ワークWの下面Wbに当接する下面当接部210’を有しており、図示しない油圧シリンダにより貫通孔110’に沿って上下動可能に構成されている。パンチ31’は、ワークWの上面Waに当接する上面当接部310’を有しており、図示しない加圧装置により貫通孔110’に沿って上下動可能に構成されている。
第2サイジング装置X”は、図9に示すように、外型を構成するダイス11”と、下型を構成するダイピン21”と、上型を構成するパンチ31”とを有し、ワークWの側面BC2の形成位置精度をより高めるためのものである。ダイス11”は、ワークWが嵌入可能な貫通孔110”を有している。貫通孔110”の内壁は、ワークWの側面Wdに当接する側面当接部111”と、ワークWの肉ぬすみ部Wcに当接する肉ぬすみ当接部320”とを有している。ダイピン21”は、ワークWの上面Waに当接する上面当接部210”を有しており、図示しない油圧シリンダにより貫通孔110”に沿って上下動可能に構成されている。パンチ31”は、ワークWの下面Wbに当接する下面当接部310”を有しており、図示しない加圧装置により貫通孔110”に沿って上下動可能に構成されている。
以上の構成を有する第1サイジング装置X’および第2サイジング装置X”を用いて、図2に示すワークWにサイジングを施す際の動作について具体的に説明する。
最初に、第1サイジング装置X’を用いて、ワークWの面取り部We(図2参照)の表面形状を変化させてアール部Wfを形成する。
具体的には、まず、パンチ31’とダイピン21’とによってワークWを挟持する。これにより、ワークWの上面Waは上面当接部310’によって拘束され、ワークWの下面Wbは下面当接部210’によって拘束される。
次に、パンチ31’とダイピン21’とによって挟持されているワークWを、パンチ31’およびダイピン21’とともに所定位置(ダイピン21’の移動が制限される位置)まで移動させる。これにより、ワークWは、ダイス11’の貫通孔110’に収容されることになり、側面Wdは側面当接部111’によって拘束され、面取り部We(図2参照)はアール規定部112’によって拘束される。
次に、パンチ31’をダイピン21’に近接する方向にさらに移動させようとすることにより、ワークWに対して所望の押圧力を作用させる。これにより、ワークWの面取り部Weの表面形状は、ダイス11’のアール規定部112’に対応した形状を有するアール部Wfに変形される。
しかしながら、第1サイジング装置X’は、図8によく表れているように、ワークWの面取り部We(図2参照)の表面形状を変化させてアール部Wfを形成することができるものの、肉ぬすみ部Wcを拘束することができない。そのため、アール部Wfを形成する際に側面Wdを構成する材料の一部が肉ぬすみ部Wcに移動してしまい、当該側面Wdの形成位置すなわち幅寸法WM(図7参照)について充分な精度が得られない。
そこで、第2サイジング装置X”を用いて、第1サイジング装置X’によりアール部Wfが形成されたワークWの側面Wdを基準とする寸法精度をより向上させるためのサイジングを行う。具体的には、まず、パンチ31”とダイピン21”とによってワークWを挟持する。これにより、ワークWの上面Waはダイピン21”の当接部210”によって拘束され、ワークWの下面Wbはパンチ31”の当接部310”によって拘束される。
次に、パンチ31”とダイピン21”とによって挟持されているワークWを、パンチ31”およびダイピン21”とともに所定位置(ダイピン21”の移動が制限される位置)まで移動させる。これにより、ワークWは、ダイス11”の貫通孔110”に収容されることになり、肉ぬすみ部Wcは肉ぬすみ当接部320”によって拘束され、側面Wdは側面当接部111”によって拘束される。
次に、図9に示すように、パンチ31”をダイピン21”に近接する方向にさらに移動させようとすることにより、ワークWに対して所望の押圧力を作用させる。これにより、第1サイジング装置X’によるサイジングによって側面Wdから肉ぬすみ部Wc側に移動したワークWの構成材料は、側面Wd側に移動させられる。したがって、ワークWの側面Wdの形成位置精度を充分に高めることが可能となる。
以上のように、従来、ワークWから所望のベアリングキャップBCを製造するには、2つのサイジング装置X’,X”を用いてサイジングを2度行う必要があった。
特開2003−41302号公報
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、肉ぬすみ部を有するワークに対し、所定の箇所について表面形状を所望に変化させるためのサイジングと、寸法精度をより高めるためのサイジングとを供に施すことが可能なサイジング装置およびサイジング方法を提供することを課題とする。
本発明の第1の側面によると、サイジング装置が提供される。このサイジング装置は、面と、当該面とは反対面と、当該面から面に向かって延びる肉ぬすみ部と、下面から上面に向かって肉ぬすみ部に至るまで延びる側面と、当該側面と下面との間に形成され、サイジングにより表面形状が変化し得る面取り部とを有する、ベアリングキャップとしてのワークに対し、サイジングを施すためのものであって、ワークの面に当接するための下面当接を有し、当該下面当接部にワークの下面を当接させた状態で、上下方向に延びる2本のガイドピンにワークとともに案内されて上下動可能な下型と、ワークの肉ぬすみ部に当接するための肉ぬすみ当接部を有し、上下方向に移動可能な外パンチと、ワークの面に当接するための上面当接部を有し、外パンチに対して上下方向に移動可能であるとともに、外パンチに対して下方に向けて弾性付勢された内パンチと、ワークの側面に当接するための貫通孔を有するとともに、ワークの面取り部に当接して当該面取り部の表面形状をアール形状に変化させるためのアール規定部を有する外型と、下型と外パンチとを上下方向に沿って相対的に接近離反移動させるための移動手段と、を備えることを特徴としている。本発明の第2の側面によると、サイジング方法が提供される。このサイジング方法は、上記ベアリングキャップとしてのワークに対し、サイジングを施すための方法であって、上記下型と、外パンチと、内パンチと、外型と、移動手段とを用い、ワークの下面に下型の下面当接部を当接させるとともに、ワークの上面に内パンチの上面当接部を当接させることにより、ワークを上下方向に移動可能に挟持する工程と、下型と内パンチとによって挟持されたワークを下方向に移動させて外型の貫通孔にワークを収容することにより、ワークの側面を拘束するとともに、ワークの面取り部を外型のアール規定部に拘束した状態とし、さらに内パンチを介してワークを下方向に押圧することにより、面取り部の表面形状をアール形状に変化させる工程と、内パンチを介してワークを下方向に押圧しつつ、当該内パンチに対する弾性付勢力に抗して外パンチを下方向に移動させるとともに、ワークの肉ぬすみ部に外パンチの肉ぬすみ当接部を当接させることにより、肉ぬすみ部にサイジングを施す工程と、を含むことを特徴としている。
このような構成によると、サイジング時において、ワークの肉ぬすみ部を外パンチの肉ぬすみ当接部により拘束するとともに、ワークの面取り部外型のアール規定部により拘束することが可能となる。これにより、ワークにおいて所定の寸法精度が要求される精度要求部位の寸法精度をより向上させるためのサイジングと、ワークを成形する際に例えばアール形状を形成することができない部分(具体的には、ワークを成形するための成形型の割れ目部分)である面取り部アール形状に変化させるためのサイジングとを単一のサイジング装置によって行うことが可能となる。したがって、従来のようにワークの寸法精度をより向上させるためのサイジングと面取り部アール形状に変化させるためのサイジングとを、それぞれ別のサイジング装置を用いて行う必要がなくなるため、作業効率が向上するとともに、設備投資の低減も図ることが可能となる。
また、このような構成によると、ワークの面取り部の表面形状を、所定の曲率半径を有するアール形状とすることが可能となる。したがって、例えばワークよりも比較的柔らかい素材で構成されている当該ワークの取付対象部材に対してワークを取り付ける際に、取付対象部材とワークの面取り部とが接触したとしても当該取付対象部材に与えるダメージを低減することが可能となる。
また、このような構成によると、内パンチ外パンチとを上下方向に適宜相対動させることが可能となる。例えば、まず内パンチ下型とによってワークを挟持した後、当該内パンチをガイドとして利用しつつ外パンチ肉ぬすみ当接部をワークの肉ぬすみ部に当接させることが可能となる。これにより、外パンチが比較的破損し易い形状(例えば、肉厚が薄い形状)の場合でも、内パンチをガイドとして利用することによりスムーズに肉ぬすみ当接部をワークの肉ぬすみ部に当接させることが可能となる。したがって、外パンチ肉ぬすみ当接部を肉ぬすみ部に当接させる際に当該外パンチがワークなどに衝突して破損してしまうのを防ぐことが可能となる。また、サイジング終了後、サイジング装置の外型に圧入された状態にある製品を突き出して取り出すことも可能となるため、製品の取り出しをより容易に行うことも可能となる。
また、このような構成によると、1つの移動手段によって内パンチ外パンチとを相対動させてサイジングを行うことが可能となる。具体的には、移動手段により内パンチと外パンチと型に接近する方向に移動させることにより、ワークの面に内パンチ上面当接を当接させた後、弾性付勢により内パンチに対して外パンチを相対動させることにより、ワークの肉ぬすみ部に外パンチ肉ぬすみ当接が当接するまでさらに移動させてサイジングを行う。これにより、内パンチ外パンチとをそれぞれ別の移動手段により相対動させる場合に比べて、作業効率的に優れるのに加え、装置構成の簡単化も図ることが可能となる。
好ましい実施の形態としては、付勢手段は、ガススプリングである。ガススプリングは、他のバネ機構に比べて、大きな初期荷重で小さなバネ定数が得られるため、ワークに加わる不当な衝撃を緩和するのに適しており、ワークにおける破損の発生を防ぐことが可能である。加えて、ガススプリングは、当該ガススプリングを構成するピストンロッドの伸縮スピードを制御することもできるため、精密な操作が要求される場合においても優れた性能を発揮することが可能である。
本発明のその他の利点および特徴については、以下に行う発明の実施形態の説明から、より明らかとなるであろう。
本発明の好ましい実施形態にかかるサイジング装置Xの構成について、図1〜図3を参照しつつ具体的に説明する。図1は、本実施形態にかかるサイジング装置Xの断面図である。図2は、サイジング対象であるワークWの断面図である。図3は、図1に示すサイジング装置Xの要部拡大図である。
サイジング装置Xは、サイジング用金型Yと、シリンダロッド1を有するノックアウト機構と、シリンダロッド2を有する加圧装置とを備えており、ワークWに対してサイジング加工を施すためのものである。ワークWは、図2を参照して既に述べたように、上面Waと、下面Wbと、肉ぬすみ部Wcと、側面Wdと、面取り部Weとを有する。
サイジング用金型Yは、図1に示すように、外型10と、下型20と、上型30とを有している。
外型10は、ダイス11と、スペーサ12とを有している。ダイス11は、図3に示すように、ワークWが嵌入可能な貫通孔110を有している。この貫通孔110の内壁は、サイジング時にワークWの側面Wdが当接する側面当接部111と、ワークWの面取り部We(図2参照)の表面形状を変化させてアール部Wfを形成するためのアール規定部112とを有している。図面上、ダイス11は、一体成形されているように表れているが、複数のパーツから構成される組立体としてもよい。スペーサ12は、図1に示すように、後述する下型20のガイドピン23の取り付け座であり、その厚みなどは必要に応じて任意に設定すればよい。
下型20は、ダイピン21と、スペーサ22と、ガイドピン23とを有している。ダイピン21は、図3によく表れているように、サイジング時に貫通孔110に嵌入されたワークWの下面Wbに当接する下面当接部210を有しており、ワークWの下面Wbを拘束するためのものである。なお、下面当接部210において、サイジング時に応力集中が生じ易い部分には、応力集中の発生を緩和するために、例えばスリット(具体的には、図1の矢印AB方向に延びる細溝)などを設けてもよい。スペーサ22は、図1に示すように、ダイピン21を支持するとともに、ノックアウト機構のシリンダロッド1とダイピン21との距離を調節するためのものであり、一端部においてシリンダロッド1に当接しており、他端部においてダイピン21を着脱自在に支持している。ガイドピン23は、本実施形態において計2箇所に設けられているが、その設置位置や設置箇所などは必要に応じて任意に定めればよい。
上型30は、内パンチ31と、外パンチ32と、スペーサ33,34と、パンチケース35とを有している。
内パンチ31は、図3によく表れているように、サイジング時に貫通孔110に嵌入されたワークWの上面Waに当接する上面当接部310を有しており、ワークWの上面Waを拘束するためのものである。また、図1に示すように、内パンチ31には、後述する外パンチ32の係止部321に係止するための係止用凸部311が設けられている。なお、上面当接部310において、サイジング時に応力集中が生じ易い部分には、応力集中の発生を緩和するために、例えばスリット(具体的には、図1の矢印AB方向に延びる細溝)などを設けてもよい。
外パンチ32は、図3によく表れているように、サイジング時に貫通孔110に嵌入されたワークWの肉ぬすみ部Wcに当接する肉ぬすみ当接部320を有しており、ワークWの肉ぬすみ部Wcを拘束するためのものである。また、図1に示すように、外パンチ32には、当該外パンチ32が内パンチ31に対して矢印A方向に相対移動することができる距離を制限するための係止部321が設けられている。
スペーサ33,34は、図1に示すように、加圧装置のシリンダロッド2と内パンチ31および外パンチ32との距離を調節するためのものである。スペーサ33は、弾性付勢機構330を有しており、一端部において外パンチ32に連結されており、他端部においてスペーサ34に連結されている。本実施形態において弾性付勢機構330は、所定のガス(例えば、窒素ガス)が所定の圧力(必要に応じて任意に設定される圧力)で封入されているガス室330aと,当該ガス室330aの容積を変化させることが可能な構成を有するピストンシリンダ330bとを備えるガススプリングであり、ピストンシリンダ330bの一端部において内パンチ31に連結されている。なお、図面上、弾性付勢機構330の構成は、模式的に示されている。弾性付勢機構330としては、本実施形態において適用したガススプリングに限られず、例えばコイルバネや板バネなどでもよい。スペーサ34は、一端部においてシリンダロッド2に連結されており、他端部においてスペーサ33に連結されている。
パンチケース35は、内パンチ31と、外パンチ32と、スペーサ33,34を収容可能な構成を有している。
シリンダロッド1を有するノックアウト機構は、サイジング用金型Yの下型20を矢印AB方向に移動させて、ワークWをサイジング用金型Yから取り出すためのものである。このノックアウト機構としては、例えば機械式、油圧式、空圧式のものなどが挙げられる。シリンダロッド2を有する加圧装置は、サイジング用金型Yの上型30を矢印AB方向に移動させて、サイジング加工の対象となるワークWに所定の押圧力を作用させるためのものである。加圧装置としては、例えば機械式、油圧式、空圧式のものなどが挙げられる。なお、図面を簡略化する観点から、本実施形態においてノックアウト機構および加圧装置については、各々、シリンダロッド1,2の一部のみ図示した。
以上の構成を有するサイジング装置Xを用いて、図2に示すワークWにサイジングを施す際の動作について、図4〜図6を参照しつつ具体的に説明する。図4〜図6は、図1に示すサイジング装置XによってワークWにサイジングを施す際の一連の工程を表す断面図である。
まず、図4に示すように、サイジング用金型Yの上型30の内パンチ31と下型20のダイピン21とによってワークWを挟持する。これにより、ワークWの上面Waは上面当接部310によって拘束され、ワークWの下面Wbは下面当接部210によって拘束される。
次に、図5に示すように、内パンチ31とダイピン21とによって挟持されているワークWを、上型30および下型20とともに、当該下型20のスペーサ22が外型10のスペーサ12に当接するまで矢印B方向に移動させる。これにより、ワークWは、外型10におけるダイス11の貫通孔110に収容されることになり、側面Wdは側面当接部111によって拘束され、面取り部Weはアール規定部112によって拘束される。続けて、内パンチ31を介してワークWに所定の押圧力(ワークWの面取り部Weの表面形状を変化させてアール部Wfを形成するのに要する押圧力)を作用させる。これにより、ワークWの面取り部Weは、アール部Wfに変形される。
次に、図6に示すように、上型30の外パンチ32の肉ぬすみ当接部320がワークWの肉ぬすみ部Wcに当接するまで、上型30をさらに矢印B方向に移動させる。上型30の内パンチ31は、その上面当接部310がダイス11に収容されたワークWの上面Waに当接しており、矢印B方向への移動が制限されている。そのため、加圧装置のシリンダロッド2により上型30を矢印B方向に移動させようとすると、弾性付勢機構330においてガス室330aに封入されているガスがピストンロッド330bにより圧縮され始める。これにともない、内パンチ31に対する外パンチ32の相対動が始まり、当該外パンチ32は、肉ぬすみ当接部320がワークWの肉ぬすみ部Wcに当接するまで矢印B方向に移動する。続けて、上型30を介してワークWに所定の押圧力(ワークWの寸法精度出しをするのに要する押圧力)を作用させる。これにより、ワークWは、図3によく表れているように、ワークWの上面Wa、下面Wb、肉ぬすみ部Wc、側面Wdおよびアール部Wfが、それぞれ上面当接部310、下面当接部210、肉ぬすみ当接部320、側面当接部111およびアール規定部112によって拘束された状態でサイジングされる。
次に、ワークWにサイジングを施すまでの操作を逆に行うことにより、アール部Wfが形成され且つサイジングが施されたワークWをサイジング用金型Yの外に取り出すことができる。具体的には、まず、図5に示すように、加圧装置のピストンロッド2を矢印A方向に移動させることにより、当該ピストンロッド2に連結されているスペーサ33,34および当該スペーサ33,34に連結されている外パンチ32を矢印A方向に移動させ、外パンチ32の肉ぬすみ当接部320によるワークWの肉ぬすみ部Wcの拘束を解除する。このとき、内パンチ31には、ピストンロッド330bを介して当該ピストンロッド330bによるガスの圧縮に抗する力(矢印B方向の力)が押圧力として作用している。そのため、内パンチ31の上面当接部310は、内パンチ31の係止用凸部311が外パンチ32の係止部321に当接するまで、ワークWの上面Waの拘束を維持する。次に、図4に示すように、加圧装置のピストンロッド2を矢印A方向にさらに移動させることにより、係止用凸部311が係止部321に係止した内パンチ31も矢印A方向に移動させる。このとき、ノックアウト機構のピストンロッド1を矢印A方向に移動させることにより、下型20のダイピン21およびスペーサ22を矢印A方向に移動させ、外型10の側面当接部111およびアール規定部112によるワークWの側面Wdおよびアール部Wfの拘束を解除する。
サイジング装置Xは、サイジング時において、ワークWの肉ぬすみ部Wcを肉ぬすみ当接部320により拘束するとともに、ワークWの面取り部Weをアール規定部112により拘束することが可能である。したがって、単一のサイジング装置Xによって、ワークWにおいて所定の寸法精度が要求される精度要求部位の寸法精度をより向上させるためのサイジングと、ワークWを成形する際に所定の曲率半径を有するアール部Wfを形成することができない部分である面取り部Weの表面形状をアール部Wfに変形させるためのサイジングとを、共に行うことが可能なのである。このようなサイジング装置Xによると、従来のようにワークWの寸法精度をより向上させるためのサイジングと面取り部Weの表面形状を変化させてアール部Wfを形成するためのサイジングとを、それぞれ別のサイジング装置を用いて行う必要がなくなるため、作業効率が向上するとともに、設備投資の低減も図ることが可能となる。
以上、本発明の具体的な実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の思想から逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、内パンチ31と外パンチ32とを一体にしてもよい。
本発明に係るサイジング装置の断面図である。 サイジング対象であるワークの正面図である。 図1に示すサイジング用金型の要部拡大図である。 図1に示すサイジング装置によってワークにサイジングを施す際の一連の過程における一の状態を表す断面図である。 図1に示すサイジング装置のサイジング過程における他の状態を表す断面図である。 図1に示すサイジング装置のサイジング過程における他の状態を表す断面図である。 エンジンブロックに対してのベアリングキャップの取付け状態を示す断面図である。 従来のサイジング装置の部分拡大図である。 従来のサイジング装置の部分拡大図である。
符号の説明
X サイジング装置
Y サイジング用金型
W ワーク
Wa 上面(第2面)
Wb 下面(第1面)
Wc 肉ぬすみ部
Wd 側面
We 面取り部(変形対象部)
Wf アール部
1,2 ピストンロッド
10 外型
11 ダイス
12 スペーサ
20 下型(第1型)
21 ダイピン
22 スペーサ
23 ガイドピン
30 上型(第2型)
31 内パンチ(第1分割型)
32 外パンチ(第2分割型)
33,34 スペーサ
35 パンチケース
111 側面当接部
112 アール規定部(第4当接面、アール規定面)
210 下面当接部(第1当接面)
310 上面当接部(第2当接面)
311 係止用凸部
320 肉ぬすみ当接部(第3当接面)
321 係止部
330 弾性付勢機構(付勢手段)

Claims (2)

  1. 面と、当該面とは反対面と、当該面から上記面に向かって延びる肉ぬすみ部と、上記下面から上記上面に向かって上記肉ぬすみ部に至るまで延びる側面と、当該側面と上記下面との間に形成され、サイジングにより表面形状が変化し得る面取り部とを有する、ベアリングキャップとしてのワークに対し、サイジングを施すためのサイジング装置であって、
    上記ワークの上記面に当接するための下面当接を有し、当該下面当接部に上記ワークの上記下面を当接させた状態で、上下方向に延びる2本のガイドピンに上記ワークとともに案内されて上下動可能な下型と
    上記ワークの肉ぬすみ部に当接するための肉ぬすみ当接部を有し、上下方向に移動可能な外パンチと、
    上記ワークの上記面に当接するための上面当接部を有し、上記外パンチに対して上下方向に移動可能であるとともに、上記外パンチに対して下方に向けて弾性付勢された内パンチと、
    上記ワークの上記側面に当接するための貫通孔を有するとともに、上記ワークの上記面取り部に当接して当該面取り部の表面形状をアール形状に変化させるためのアール規定部を有する外型と、
    上記下型と上記外パンチとを上下方向に沿って相対的に接近離反移動させるための移動手段と
    備えることを特徴とする、サイジング装置。
  2. 下面と、当該下面とは反対側の上面と、当該上面から上記下面に向かって延びる肉ぬすみ部と、上記下面から上記上面に向かって上記肉ぬすみ部に至るまで延びる側面と、当該側面と上記下面との間に形成され、サイジングにより表面形状が変化し得る面取り部とを有する、ベアリングキャップとしてのワークに対し、サイジングを施すためのサイジング方法であって、
    上記ワークの上記下面に当接するための下面当接部を有し、当該下面当接部に上記ワークの上記下面を当接させた状態で、上下方向に延びる2本のガイドピンに上記ワークとともに案内されて上下動可能な下型と、
    上記ワークの肉ぬすみ部に当接するための肉ぬすみ当接部を有し、上下方向に移動可能な外パンチと、
    上記ワークの上記上面に当接するための上面当接部を有し、上記外パンチに対して上下方向に移動可能であるとともに、上記外パンチに対して下方に向けて弾性付勢された内パンチと、
    上記ワークの上記側面に当接するための貫通孔を有するとともに、上記ワークの上記面取り部に当接して当該面取り部の表面形状をアール形状に変化させるためのアール規定部を有する外型と、
    上記下型と上記外パンチとを上下方向に沿って相対的に接近離反移動させるための移動手段と、を有するサイジング装置を用い、
    上記ワークの上記下面に上記下型の上記下面当接部を当接させるとともに、上記ワークの上記上面に上記内パンチの上記上面当接部を当接させることにより、上記ワークを挟持する工程と、
    上記下型と上記内パンチとによって挟持された上記ワークを下方向に移動させて上記外型の上記貫通孔に上記ワークを収容することにより、上記ワークの上記側面を拘束するとともに、上記ワークの上記面取り部を上記外型の上記アール規定部に拘束して上記面取り部の表面形状をアール形状に変化させる工程と、
    上記内パンチを介して上記ワークを下方向に押圧しつつ、当該内パンチに対する弾性付勢力に抗して上記外パンチを下方向に移動させるとともに、上記ワークの上記肉ぬすみ部に上記外パンチの上記肉ぬすみ当接部を当接させることにより、上記肉ぬすみ部にサイジングを施す工程と、
    を含むことを特徴とする、サイジング方法。
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