JP4618852B2 - シクロヘキサンジメタノール誘導体化合物及びこれを含む液晶組成物 - Google Patents

シクロヘキサンジメタノール誘導体化合物及びこれを含む液晶組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP4618852B2
JP4618852B2 JP2000221760A JP2000221760A JP4618852B2 JP 4618852 B2 JP4618852 B2 JP 4618852B2 JP 2000221760 A JP2000221760 A JP 2000221760A JP 2000221760 A JP2000221760 A JP 2000221760A JP 4618852 B2 JP4618852 B2 JP 4618852B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
crystal composition
compound
group
same
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000221760A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002037768A (ja
Inventor
俊博 柴田
真樹 川原
裕克 科野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Adeka Corp
Original Assignee
Adeka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Adeka Corp filed Critical Adeka Corp
Priority to JP2000221760A priority Critical patent/JP4618852B2/ja
Publication of JP2002037768A publication Critical patent/JP2002037768A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4618852B2 publication Critical patent/JP4618852B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Liquid Crystal Substances (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な化合物に関し、詳しくは、特殊な構造を有し、低電圧駆動超ねじれネマチック型(STN型)液晶組成物に有用な性質を与える新規なシクロヘキサンジメタノール誘導体化合物に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
液晶の電気光学的効果を利用した液晶表示素子の普及につれ、これらの用途に適した特性を有する液晶材料が求められている。液晶表示素子に用いられる液晶材料に要求される特性としては、次に示す(1)〜(5)等がある。
【0003】
(1)液晶の物理的、化学的安定性が大きいこと。
(2)室温を含む広い温度範囲で液晶相を示すこと。
(3)広い温度範囲で応答性がよいこと。
(4)駆動回路との整合性がよいこと。
(5)光学的異方性が光学的要請にかなった値であること。
【0004】
このような特性を全て満足する単一の液晶化合物は現在のところ知られておらず、数種類の液晶化合物を混合した液晶組成物として上記の諸物性を満足させようとしているのが現状である。
【0005】
現在、STN型液晶セルは、カラー化、携帯用通信機器用へ向けて開発が進められており、それに伴い、動画対応への高速応答化、低電圧駆動化が求められている。これらの要求に対応するために液晶組成物には、誘電率の異方性(Δε)の大きいこと、屈折率の異方性(Δn)の大きなこと、CN点が低く、NI点が高い即ち広い範囲で液晶相を示すこと、粘度が小さいことが求められている。
【0006】
しかし、従来知られている誘電率の異方性(Δε)及び/又はNI点を大きくする化合物は、液晶組成物に混合すると粘度を大きく増加させるものであるため、低粘度と高誘電化、高NI点化を満たす液晶組成物が求められている。
【0007】
例えば、特開平4−279560号公報、特表平4−501573号公報、特開平4−282354号公報、特許第3025534号公報等には、シクロヘキサン環、ベンゼン環、4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニル基を有する三環化合物が記載されているが、いずれも上記要求に対して未だ満足のいく化合物ではなく、また、これらに記載されている三環化合物は、安価に製造することが困難であった。
【0008】
従って、本発明の目的は、液晶組成物に対し、粘度を大きく増加させることなく、高いΔε、広い範囲で液晶相を示す高いNI点を与え、安価に製造できる新規な化合物を提供することにある。
【0009】
なお、上記の特開平4−279560号公報には、本発明の化合物を包括する範囲の記載はあるが、安価に製造でき且つ高いΔεと高いNI点を与える本発明の化合物についての具体的な例示はない。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、安価な材料であるシクロへキサンジエタノールから誘導されるシクロヘキサン環、ベンゼン環、4−シアノ−3,5−ジフルオロフェニルを有する三環化合物が、上記の目的を達成するのに有効であることを知見し、本発明に到達した。
【0011】
本発明は、上記知見に基づきなされたもので、下記一般式(I)で表される新規なシクロヘキサンジメタノール誘導体化合物及び該化合物を含む表示用液晶組成物を提供するものである。
【化2】
Figure 0004618852
(式中、Rは、炭素数1〜8のアルキル基を表す)
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の化合物について詳述する。
【0013】
本発明の上記一般式(I)で表される化合物において、Rで表される炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、ヘキシル、ヘプチル、イソヘプチル、第三ヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、第三オクチル、2−エチルヘキシル等が挙げられ、なかでもメチルが、粘度が小さいので好ましい。
【0014】
また、本発明の化合物において、その製造方法は、特に制限を受けることはなく、従来周知の方法に準じて製造することができる。例えば、シクロヘキサンジメタノールを出発物質とした場合は、シクロヘキサンジメタノールの片末端をアルコキシ化し、他方の片末端のヒドロキシル基又はこれに反応性基を導入したシクロヘキサンジメタノール誘導体と4−ヒドロキシ安息香酸エステルのヒドロキシル基と反応させてエステル形成性中間体を合成した後に、4−シアノ−3,5−ジフルオロフェノールとのエステル化反応により得ることができる。
【0015】
本発明の化合物の製造方法については、以下のルートを用いると表示用液晶組成物に有用なトランス体を効率的且つ高収率に得ることができるので好ましい。
【0016】
【化3】
Figure 0004618852
【0017】
本発明に係る表示用液晶組成物とは、上記の化合物を含有することにより、高Δε化、高NI化された液晶組成物のことを指す。本発明の化合物と混合され、液晶組成物として使用される液晶化合物は、特に制限されることはないが、ビフェニル系、エステル系、アゾキシ系、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル系、フェニルシクロヘキサン系、フェニルピリミジン系、フェニルメタジオキサン系、シアノビフェニル系、シアノターフェニル系、シアノビフェニルシクロヘキサン系、トラン系、エタン系等が挙げられ、これらは、1種類又は複数使用される。
【0018】
上記の液晶化合物は、例えば、下記一般式(II)のように例示することができる。
【0019】
【化4】
Figure 0004618852
(式中、Y1 は、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アルケニルオキシ基、アルコキシアルキル基、アルカノイルオキシ基又はアルコキシカルボニル基を示し、Y2 は、シアノ基、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アルケニルオキシ基、アルコキシアルキル基、アルカノイルオキシ基又はアルコキシカルボニル基を示し、Y及びY3 は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子又はシアノ基を示し、Z1 及びZ2 は、各々独立に直接結合手、−COO−、−OCO−、−CH2 O−、−OCH2 −、−CH2 CH2 −又は−C≡C−を示し、mは0、1又は2を示し、環C及び環Dは各々独立にベンゼン環、シクロブタン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘキセン環、ピリミジン環又はジオキサン環を示す)
【0020】
上記一般式(II)で表される化合物の具体例としては、下記の各化合物等が挙げられる。尚、各化合物におけるY1 、Y2 、Y3 及びYは、上記一般式(II)におけるものと同じ意味である。
【0021】
【化5】
Figure 0004618852
【0022】
本発明の化合物の液晶組成物に対する添加量は、該液晶組成物100重量部に対して、好ましくは0.1〜100重量部、更に好ましくは1〜50重量部である。
【0023】
【実施例】
以下、製造例及び評価例をもって本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明は、以下の製造例及び評価例によって制限を受けるものではない。
【0024】
[製造例]
(ステップ1)
窒素置換した反応フラスコに、トリエチルアミン394g、シクロヘキサンジメタノール234g、アセトン877gを仕込み、50℃以下でメタンスルホン酸クロライドを392gを滴下した。60℃で1時間反応させた後に水1300gを加え20分撹拌した後、固相を濾取した。メタノール800gに得られた固相を仕込み、50℃、15分撹拌した後、室温に戻してから、固相を濾取し、乾燥させてトランス−1,4−シクロヘキサンジメタノールジメチルスルホネートを365g(収率75%)得た。
【0025】
(ステップ2)
窒素置換した反応フラスコにジメチルホルムアミド613g、上記で得たトランス−1,4−シクロヘキサンジメタノールジメチルスルホネートを300gを仕込み80℃で溶解させた後、90℃以下の温度で28%ナトリウムメチラートのメタノール溶液を滴下した後、85℃、2時間反応させた。50℃まで冷却し、キシレン613g、水513gを仕込み油水分離して得たキシレン相を150gの水で2回洗浄した後、脱溶媒を行い得た残渣を、0.4〜0.5mmHg、塔頂温度125〜140℃で蒸留し、淡黄色液体である中間体Aを94.7g(収率40.0%)得た。
【0026】
(ステップ3)
窒素置換した反応フラスコにエタノール200g、上記で得た中間体A80.0g、炭酸カリウム53.1g、4−ヒドロキシル安息香酸メチル63.0gを仕込み、8時間還流した。室温まで冷却し、水100g、トルエン400gを加え、油水分離した後、トルエン相を濃縮して得た残渣に、エタノール170g、水酸化カリウム14.0gを加え80℃で1時間撹拌した。この系を室温まで冷却し、5%塩酸水で酸性にして析出した結晶を濾取して目的物の中間体Bを73.0g(収率92.0%)得た。
【0027】
(ステップ4)
窒素置換した反応フラスコに上記で得られた中間体B73.0g、4−シアノ−3,5−ジフルオロフェノール44.8g、ジメチルアミノピリジン2.25g、テトラヒドロフラン450gを仕込み、50℃で溶解させた。これにジシクロヘキシルカルボジイミド62.2gを220gのテトラヒドロフランに溶解した溶液を30℃で滴下した後、30℃、3時間撹拌し、生成した固相を濾別した後、溶媒を留去して得た固相を1050gのシリカゲル、クロロホルムでカラム精製を行った。得られた粗結晶について、イソプロピルアルコール680gから再結晶を行い目的物である白色結晶を94.24g(収率86.5%)得た。
【0028】
得られた化合物について以下の分析を行った。
・IR測定結果(cm-1
2924、2241、1741、1728、1605、1582、1512、1447、1261、1173、1130、1053、1022
1H−NMR測定結果(ケミカルシフト(ppm);多重度;プロトン数)(0.8〜2.1;m;10)(3.1〜3.3;d;2)(3.3;s;3)(3.7〜3.9;d;2)(6.8〜7.1;m;4)(7.9〜8.1;m;2)
【0029】
また、得られた化合物の物性は、以下の通りである。
・融点 :110℃
・NI点 :89℃*
・Δε(25℃):48.7*
・Δn(25℃):0.15*
・粘度(20℃):105.6cp*
*:下記評価例からの外挿法により算出した。
【0030】
〔評価例〕
上記製造例によって得られた化合物を10重量部と下記に示した配合の液晶組成物90重量部を混合し、得られた液晶組成物の各種物性を測定した。
【0031】
【化6】
Figure 0004618852
・NI点 :52.0℃
・Δε(25℃):10.8
・Δn(25℃):0.119
・粘度(20℃):23cp
【0032】
(液晶組成物の評価結果)
・NI点 :55.7℃
・Δε(25℃):14.6
・Δn(25℃):0.122
・粘度(20℃):31.3cp
【0033】
【発明の効果】
本発明によって、液晶組成物に対し、粘度を大きく増加させることなく、高いΔε、広い範囲で液晶相を示す高いNI点を与える新規な液晶材料を提供できる。

Claims (3)

  1. 下記一般式(I)で表されることを特徴とするシクロヘキサンジメタノール誘導体化合物。
    Figure 0004618852
    (式中、Rは、炭素数1〜8のアルキル基を表す)
  2. 上記一般式(I)において、Rがメチル基である請求項1記載の化合物。
  3. 請求項1又は2に記載の化合物を含有してなる表示用液晶組成物。
JP2000221760A 2000-07-24 2000-07-24 シクロヘキサンジメタノール誘導体化合物及びこれを含む液晶組成物 Expired - Fee Related JP4618852B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000221760A JP4618852B2 (ja) 2000-07-24 2000-07-24 シクロヘキサンジメタノール誘導体化合物及びこれを含む液晶組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000221760A JP4618852B2 (ja) 2000-07-24 2000-07-24 シクロヘキサンジメタノール誘導体化合物及びこれを含む液晶組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002037768A JP2002037768A (ja) 2002-02-06
JP4618852B2 true JP4618852B2 (ja) 2011-01-26

Family

ID=18716110

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000221760A Expired - Fee Related JP4618852B2 (ja) 2000-07-24 2000-07-24 シクロヘキサンジメタノール誘導体化合物及びこれを含む液晶組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4618852B2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04279560A (ja) * 1991-03-05 1992-10-05 Seimi Chem Kk ジフルオロシアノ化合物、液晶組成物及び液晶電気光学素子

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04279560A (ja) * 1991-03-05 1992-10-05 Seimi Chem Kk ジフルオロシアノ化合物、液晶組成物及び液晶電気光学素子

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002037768A (ja) 2002-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN103102887B (zh) 一种苯并呋喃类衍生物液晶化合物及其组合物和应用
US20030224175A1 (en) Polymerizable compounds and optical compensators
KR101210461B1 (ko) 트리플루오로나프탈렌 유도체 및 그 화합물을 함유하는액정 조성물
EP0321984A1 (en) Mesomorphic compound having beta-hydroxycarboxyl group as chiral source and liquid crystal composition
JP4963863B2 (ja) 新規化合物及び該化合物を含有してなる液晶組成物
JPH045021B2 (ja)
JP4618852B2 (ja) シクロヘキサンジメタノール誘導体化合物及びこれを含む液晶組成物
CN102757793A (zh) 液晶化合物及应用
EP0440643A1 (en) FLUORINATED 4 "CYANO SUBSTITUTED TERPHENYLE.
US4826979A (en) Liquid crystal compound
JP4973911B2 (ja) クロマン誘導体及び当該化合物を含有する液晶組成物
US5225105A (en) Optically active compound and ferroelectric liquid crystal composition produced therefrom
JP4655197B2 (ja) ジフルオロクロマン誘導体
JPH0341473B2 (ja)
Simion et al. Unsymmetrical bent-core liquid crystals based on resorcinol core
EP0106588B1 (en) 2-cyano-4-halogenophenyl esters
JP4721536B2 (ja) フルオロカルボン酸フェニルエステル化合物
US4970023A (en) Biphenyl compounds, method of producing the same as well as liquid crystal compositions and light switch elements each containing the same
CN112500867B (zh) 液晶化合物、由其组成的液晶组合物及应用
JPS60222458A (ja) p−置換フエニルイソチオシアネ−ト類
WO2003064381A1 (en) Liquid crystal compounds
JP4696549B2 (ja) トリフルオロナフタレン誘導体
JP4978770B2 (ja) トリフルオロナフタレン誘導体及び当該化合物を含有する液晶組成物
EP0299789B1 (en) Mesomorphic compound having alkyl beta-hydroxycarboxylate as chiral group and liquid crystal composition containing same
JP2001213849A (ja) 3−フルオロ−4−ニトロフェニル化合物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070604

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101026

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101026

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131105

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131105

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees